(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-26
(45)【発行日】2024-04-03
(54)【発明の名称】高速アウターループリンク適応
(51)【国際特許分類】
H04W 24/10 20090101AFI20240327BHJP
H04W 28/18 20090101ALI20240327BHJP
【FI】
H04W24/10
H04W28/18 110
(21)【出願番号】P 2022564071
(86)(22)【出願日】2020-06-16
(86)【国際出願番号】 IB2020055624
(87)【国際公開番号】W WO2021255497
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2022-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】598036300
【氏名又は名称】テレフオンアクチーボラゲット エルエム エリクソン(パブル)
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビン セディック, アクラム
(72)【発明者】
【氏名】カラード, アーロン
(72)【発明者】
【氏名】スカービー, クリスチャン
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2008/0240216(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0251399(US,A1)
【文献】特表2015-511441(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0192744(US,A1)
【文献】Ericsson,On SCell activation[online],3GPP TSG RAN WG4 #86 R4-1802433,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_86/Docs/R4-1802433.zip>,2018年02月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線デバイス(22)と通信するように構成されたネットワークノード(16)であって、前記ネットワークノード(
16)は、
処理回路(68)であって、
アウターループリンク適応(OLLA)の初期値を設定するためのバイアスのインジケーションを含むチャネル状態情報(CSI)レポー
トを受信し、
前記インジケーションに少なくとも基づい
て前記バイアスを判定し、
判定された前
記バイアスに少なくとも基づいて
、OLLA
の前記初期値を設定する、
よう構成された処理回路(68)を備える、ネットワークノード。
【請求項2】
前記インジケーションは、前記CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される、請求項1に記載のネットワークノード。
【請求項3】
前記CQI値は、複数のCQI値のうちの1つへの、少なくとも1つのチャネル品質測定のマッピングに基づく、請求項2に記載のネットワークノード。
【請求項4】
前記チャネル品質測定は、
同一の信号源に対して行われるチャネルコンポーネントの測定および干渉コンポーネントの測定と、
前記チャネル品質測定におけるバイアス値であって、前記CSIレポートの前記バイアスに対応するバイアス値と、
に少なくとも基づく、請求項3に記載のネットワークノード。
【請求項5】
前記インジケーションは、バイアスを有さないCSIレポートのための事前定義されたdB値を示すように構成される、請求項4に記載のネットワークノード。
【請求項6】
前記事前定義されたdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つである、請求項5に記載のネットワークノード。
【請求項7】
前記非ゼロdB値は、前記チャネルコンポーネントのオフセット設定値である、請求項6に記載のネットワークノード。
【請求項8】
前記CQI値は、複数のリソースにわたる基準信号スイープに基づく平均CQI値である、請求項2に記載のネットワークノード。
【請求項9】
前記処理回路(68)は
、前記バイアスの前記インジケーションとともに、前記CSIレポートに対する要求を送信するようにさらに構成される、請求項1から8のいずれか一項に記載のネットワークノード。
【請求項10】
ネットワークノード(16)と通信するように構成された無線デバイス(22)であって、
処理回路(84)であって、
少なくとも1つのチャネル品質測定を実行し、
アウターループリンク適応(OLLA)の初期値を設定するためのバイアスであって、前記少なくとも1つのチャネル品質測定に基づいており、
前記初期値の設定を可能にするように構成され
る前記バイアス
のインジケーションを含むチャネル状態情報(CSI
)レポートを送信する、
ように構成される処理回路(84)を備える、無線デバイス。
【請求項11】
前記インジケーションは、前記CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される、請求項10に記載の無線デバイス。
【請求項12】
前記処理回路(84)は、少なくとも1つのチャネル品質測定を複数のCQI値のうちの1つにマッピングするようにさらに構成され、前記CSIレポートにおいて示される前記CQI値が前記マッピングに基づく、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項13】
前記処理回路(84)はさらに、
複数のリソースにわたってスイープされる基準信号を受信し、
前記基準信号のスイープに基づいて前記複数のリソースに対する複数のチャネル品質測定を実行し、
前記複数のチャネル品質測定に基づいて複数のCQI値を判定し、前記CQI値は、前記複数のCQI値に基づいた平均CQI値である、
よう構成される、請求項11に記載の無線デバイス。
【請求項14】
前記チャネル品質測定は、
同一の信号源に対して行われるチャネルコンポーネントの測定および干渉コンポーネントの測定と、
前記チャネル品質測定におけるバイアス値であって、前記CSIレポートの前記バイアスに対応するバイアス値と、
に少なくとも基づく、請求項10から13のいずれか一項に記載の無線デバイス。
【請求項15】
前記インジケーションは、バイアスを有さないCSIレポートのための事前定義されたdB値を示すように構成される、請求項14に記載の無線デバイス。
【請求項16】
前記事前定義されたdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つである、請求項15に記載の無線デバイス。
【請求項17】
前記非ゼロdB値は、前記チャネルコンポーネントのオフセット設定値である、請求項16に記載の無線デバイス。
【請求項18】
前記処理回路(84)
は前記バイアスの前記インジケーションとともに、前記CSIレポートの要求を受信するようにさらに構成される、請求項10から17のいずれか一項に記載の無線デバイス。
【請求項19】
無線デバイス(22)と通信するように構成されたネットワークノード(16)によって実施される方法であって、
アウターループリンク適応(OLLA)の初期値を設定するためのバイアスのインジケーションを含むチャネル状態情報(CSI)レポー
トを受信すること(S134)と、
前記インジケーションに少なくとも基づいて
前記バイアスを判定すること(S136)と、
前記判定されたバイアスに少なくとも基づいて
、OLLA
の前記初期値を設定すること(S138)と、
を含む方法。
【請求項20】
ネットワークノード(16)と通信するように構成された無線デバイス(22)によって実施される方法であって、
少なくとも1つのチャネル品質測定を実行すること(S140)と、
アウターループリンク適応(OLLA)の初期値を設定するためのバイアスであって、前記少なくとも1つのチャネル品質測定に基づいており、
前記初期値の設定を可能にするように構成される
前記バイアスのインジケーションを含むチャネル状態情報(CSI
)レポートを送信すること(S142)と、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は無線通信に関し、特に、無線デバイス固有であるような、OLLA(アウターループリンク適応)およびOLLAの修正に関する。
【背景技術】
【0002】
<第5世代(5G)とも呼ばれる新しい無線(NR)>
5Gまたは新しい無線NRなどの第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))によって公表された次世代モバイル無線通信システムは、ユースケースの多様なセットおよび展開シナリオの多様なセットをサポートし得る。後者は、3GPP(登録商標)ロングタームエボリューション(LTE、第4世代(4G)とも呼ばれる)と同様の低周波数(数百MHz)および超高周波数(数十GHzのミリ波)の両方での展開を含む。
【0003】
LTEと同様に、NRはダウンリンクにおいて(すなわち、ネットワークノード(たとえば、gNB、eNB、または基地局)から無線デバイス(たとえば、ユーザ装置またはUE)へ)OFDM(直交周波数分割多重化)を使用し得る。したがって、アンテナポート上の基本NR物理リソースは
図1に示されるように時間-周波数グリッドとして見ることができ、14シンボルスロット中のリソースブロック(RB)が示される。リソースブロックは、周波数領域において12個の連続するサブキャリアに対応する。リソースブロックは、システム帯域幅の一方の端から0で始まる周波数領域で番号付けされる。各リソースエレメントは、1つのOFDMシンボル間隔中に1つのOFDMサブキャリアに対応する。
【0004】
NRでは、異なるサブキャリア間隔値がサポートされる。サポートされるサブキャリア間隔値(異なるヌメロロジとも呼ばれる)はΔf=(15×2α)kHzで与えられ、ここでα∈(0,1,2,3,4)である。Δf=15kHzは、LTEにおいても使用される基本(または基準)サブキャリア間隔である。
【0005】
時間領域では、NRにおけるダウンリンク送信およびアップリンク送信がそれぞれLTEに類似する1msの等しいサイズのサブフレームに編成され得る。サブフレームは、等しい持続時間の複数のスロットにさらに分割される。サブキャリア間隔Δf=(15×2α)kHzのスロット長は1/2αmsである。サブフレーム毎にΔf=15kHzにおいて1つのスロットのみが存在し、スロットは14個のOFDMシンボルからなる。
【0006】
ダウンリンク送信は動的にスケジュールされ、すなわち、各スロットにおいて、ネットワークノードは、どの無線デバイスデータが送信されるべきか、および現在のダウンリンクスロットにおけるどのリソースブロック上でデータが送信されるべきかについてのダウンリンク制御情報(DCI)を送信する。この制御情報は、典型的にはNR内の各スロット内の最初の1つまたは2つのOFDMシンボルで送信される。制御情報は物理制御チャネル(PDCCH)上で搬送され、データは物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)上で搬送される。無線デバイスは最初にPDCCHを検出およびデコード(復号)し、PDCCHが正常にデコードされた場合、PDCCH中のデコードされた制御情報に基づいて対応するPDSCHをデコードする。PDCCHが最初の2つのシンボルで送信され、PDSCHがスロット内の残りのシンボルで送信される例が
図2に示されている。
【0007】
PDCCHおよびPDSCHに加えて、ダウンリンクにおいて送信される他のチャネルおよび基準信号も存在する。基準信号のうちの1つは、チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)である。
【0008】
チャネル状態情報基準信号(CSI-RS)リソースは測定を実行するために無線デバイスによって使用されるべき、無線リソース制御(RRC)構成可能属性をもつ1つ以上のダウンリンク時間周波数リソース要素(RE)を含む。3GPP(登録商標)リリース15などの1つ以上の無線通信規格によれば、3つのタイプのCSI-RSリソースが定義される。
・非ゼロ電力CSI-RS(NZP-CSI-RS):これらのリソースは、チャネルを推定するために無線デバイスによって使用され得る所定の基準信号を搬送するネットワークノードによって送信される。NZP CSI-RSはまた、干渉測定、典型的には、同時スケジュールされたMU-MIMO無線デバイスによる干渉などのセル内干渉のために使用され得る。
【0009】
・ゼロ電力CSI-RS(ZP-CSI-RS):これらのリソースはレートマッチングのために使用され、すなわち、無線デバイスは、ZP-CSI-RSによって占有されるREが物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)送信のために使用されないと仮定し得る。
【0010】
・CSI干渉測定(CSI-IM):これらのリソースは、干渉測定、典型的にはセル間干渉のために使用される。
【0011】
上記の3つのタイプのリソースの使用を例示するために、チャネル品質インジケータ(CQI)を取得する場合が考慮される。無線デバイスがCQIを推定するために、無線デバイスは、チャネル強度ならびに干渉プラス雑音を推定する必要があり得る。そのような推定を容易にする1つの方法は、以下を用いて無線デバイスを構成することによる。
・チャネルを推定するためのNZP CSI-RS、
・干渉を推定するためのCSI-IMであって、サービングネットワークノードはこれらのCSI-IMリソースにおいて信号を送信せず、したがって、無線デバイスはこれらのリソースにおいてセル間干渉プラス雑音を測定することができる、CSI-IM、
・これらのREでPDSCH送信が発生していないことを無線デバイスに通知するために、CSI-IMを構成する同じREに対する1つ以上のZP-CSI-RSリソース。
<ダウンリンクのリンク適応の背景>
最良のダウンリンク(DL)スループットを無線デバイスに配信するのを助けるために、ネットワークノードは、その送信パラメータを無線デバイスのチャネル状態に適応させる必要があり得る。たとえば、好ましいチャネル状態を経験する無線デバイス、すなわち、高い信号対干渉およびノイズ比(SINR)を有する無線デバイスは、よりスペクトル効率のよい変調符号化方式(MCS)を使用して通信され得、逆もまた同様である。チャネルがサポートすることができるものよりも積極的なMCSが選択される場合、送信が無線デバイスにおいて正常に復号されない可能性が高く、無線デバイスは、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)機構を使用して否定応答(NACK)を報告する。
【0012】
ネットワークノードが送信パラメータを適応させるために、ネットワークノードは、無線デバイスのチャネル状態についての良好な知識を有するべきである。ネットワークノードが無線デバイスのチャネル状態を取得するための1つの方法はNZP CSI-RS、CSI-IM基準信号に基づいて無線デバイスがCSIを測定し、CSIをネットワークノードに報告するCSI測定報告を介することである。次いで、CSIを使用して、無線デバイス側でSINRを推定することができる。
【0013】
CSI測定に関する問題の1つは、CSI測定が無線デバイス固有の実装によってバイアスされ得ることである。すなわち、同じSINRを経験する2つの異なる無線デバイスはネットワークノードにおいて知られていない実装形態における異なるバイアスのために、異なるCSIを報告し得る。CSI測定に関する別の問題はそれが、PDSCHにおける実際のデータ送信のために使用されるリソースと同じSINRを必ずしも経験しなくてもよい基準信号上で測定されることである。
【0014】
上述の問題に対処するのを助ける1つの解決策は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)肯定応答/否定応答(ACK/NACK)フィードバックに基づいてSINR推定値を連続的に修正する制御ループでアウターループ・リンク適応(OLLA)を使用することである。例えば、アウターループは、以下のように実装することができる:
ここで、SINR
estは補正項を含むdBスケールでの推定SINRであり、リンク適応のために使用することができ、
SINR
reportedは、修正なしのCSIレポートから導出されたSINR(dBスケール)である。この報告されたSINRは、不完全な無線デバイス実装に起因して、それを真の値からシフトさせるバイアスを含むことができ、
OLLAは、HARQフィードバック(ACK/NACK)の受信時のアウターループ補正項更新であり、
Step
upは、ACKが受信された場合のOLLAにおける増加量(dB)を指定する構成されたパラメータであり、
BLER
targetは、設定されたターゲットブロックエラーレート(BLER)であり、このパラメータの一般的な値は0.1(すなわち、PDSCH送信のための10%ブロックエラーレート)である。
しかしながら、OLLAについては、推定されたSINRのバイアスに応じてOLLAの初期値が収束速度に影響を与えるOLLAの初期値を特定するための適切な方法はない。例えば、OLLAの収束は初期バイアスが実際のバイアスと比較して大きすぎるかまたは小さすぎると遅くなる可能性があり、これは、通信スループットの低下というネガティブな結果をもたらす。実際の初期バイアスは、無線デバイスにおける不完全な実装などの様々な理由によるものであり得る。
【発明の概要】
【0015】
いくつかの実施形態は、有利にはアウターループリンク適応(OLLA)のための方法、システム、無線デバイス、およびネットワークノード、ならびに無線デバイス固有であるOLLAの修正を提供する。
【0016】
1つ以上の実施形態では、OLLAの初期値が無線デバイス固有であり、無線デバイスにおける不完全な実装を補償するために新しいCSIレポートに基づいて修正される。特に、1つ以上の実施形態では、無線デバイスがCSIレポートのバイアスを推定する目的で、実際のCSIではなく、追加のCSI測定値を報告するように構成される。この追加のCSI測定は報告されたCSIがバイアスが存在しない場合、ネットワークノードにおいて事前に知られているように構成され、したがって、報告されたCSIと事前に知られている値との間の差はバイアスを導出するためにネットワークノードによって使用され得る。
【0017】
1つ以上の実施形態では、追加のCSI測定が報告されたCSIは、バイアスが存在しない場合に0dBに対応し得るように、無線デバイスが同じソースからのチャネルコンポーネントおよび干渉コンポーネントを測定するように構成される。次いで、報告されたCSIは、OLLAの初期値を設定するために使用されるバイアスを導出するために容易に使用され得る。
【0018】
別の実施形態では追加のCSI測定は、無線デバイスが同じソースからのチャネルコンポーネントおよび干渉コンポーネントを測定するが、チャネルコンポーネントは実際の値よりもX dB大きいように「誤って」構成され、その結果、報告されたCSIはバイアスが存在しない場合、X dBに対応し得るように構成される。次いで、報告されたCSIは、OLLAの初期値を設定するために使用されるバイアスを導出するために容易に使用され得る。1つ以上の実施形態では、「誤って」構成されることはバイアスを導出することができるようにするために、オフセット値が通常必要とされないであろうとき、オフセット値を設定することに対応し得る。
【0019】
1つ以上の実施形態では、追加のCSI測定が無線デバイスがシグナリングオーバヘッドを節約するために、すなわち、他の方法と比較して使用されるリソースの量を低減するために、同じリソースエレメント上のチャネルコンポーネントおよび干渉コンポーネントを測定するように構成される。
【0020】
本開示の一態様によれば、無線デバイスと通信するように構成されたネットワークノードが提供される。ネットワークノードはチャネル状態情報(CSI)を受信し、CSIレポートのバイアスを示すレポートを受信し、インジケーションに少なくとも基づいてCSIレポートのバイアスを判定し、CSIレポートの判定されたバイアスに少なくとも基づいて初期アウターループリンク適応(OLLA)を設定するように構成された処理回路を含む。
【0021】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートの示されたバイアスは、CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、CQI値は、少なくとも1つのチャネル品質測定の複数のCQI値のうちの1つへのマッピングに基づく。この態様の1つ以上の実施形態によれば、チャネル品質測定は少なくとも、同じ信号源に対して実行されるチャネルコンポーネントの測定および干渉コンポーネントの測定と、チャネル品質測定におけるバイアス値とに基づいており、チャネル品質測定におけるバイアス値は、CSIレポートにおけるバイアスに対応する。
【0022】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、インジケーションは、バイアスを有さないCSIレポートのための事前定義されたdB値を示すように構成される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、所定のdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つである。この態様の1つ以上の実施形態によれば、非ゼロdB値は、チャネルコンポーネントのオフセット設定値である。この態様の1つ以上の実施形態によれば、CQI値は、複数のリソースにわたる基準信号スイープに基づく平均CQI値である。この態様の1つ以上の実施形態によれば、処理回路はCSIレポートのバイアスのインジケーションとともに、CSIレポートの要求を送信するようにさらに構成される。
【0023】
本開示の別の態様によれば、ネットワークノードと通信するように構成された無線デバイスが提供される。無線デバイスは、少なくとも1つのチャネル品質測定を実行することと、CSIレポートのバイアスを示すCSIレポートであるチャネル状態情報を送信することとを行うように構成され、CSIレポートのバイアスは少なくとも1つのチャネル品質測定に基づいており、初期アウターループリンク適応(OLLA)の設定を可能にするように構成される、処理回路を含む。
【0024】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートにおいて示されるバイアスは、CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、処理回路は少なくとも1つのチャネル品質測定を複数のCQI値のうちの1つにマッピングするようにさらに構成され、CSIレポートにおいて示されるCQI値はマッピングに基づく。この態様の1つ以上の実施形態によれば、処理回路は、複数のリソースにわたってスイープされる基準信号を受信することと、基準信号掃引に基づいて複数のリソースのための複数のチャネル品質測定を実行することと、複数のチャネル品質測定に基づいて複数のCQI値を決定することと、複数のCQI値に基づいてCQI値を平均CQI値とすることとを行うようにさらに構成される。
【0025】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、チャネル品質測定は少なくとも、同じ信号源に対して実行されるチャネルコンポーネントの測定および干渉コンポーネントの測定と、チャネル品質測定におけるバイアス値とに基づいており、チャネル品質測定におけるバイアス値は、CSIレポートにおけるバイアスに対応する。この態様の1つ以上の実施形態によれば、インジケーションは、バイアスを有さないCSIレポートのための事前定義されたdB値を示すように構成される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、所定のdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つである。この態様の1つ以上の実施形態によれば、非ゼロdB値は、チャネルコンポーネントのオフセット設定値である。この態様の1つ以上の実施形態によれば、処理回路はCSIレポートのバイアスのインジケーションとともに、CSIレポートの要求を受信するようにさらに構成される。 本開示の別の態様によれば、無線デバイスと通信するように構成されたネットワークノードによって実装される方法が提供される。チャネル状態情報(CSI)CSIレポートのバイアスを示すレポートが受信される。CSIレポートのバイアスは、少なくともインジケーションに基づいて判定される。初期のアウターループリンク適応(OLLA)は、少なくともCSI報告の判定されたバイアスに基づいて設定される。
【0026】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートの示されたバイアスは、CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、CQI値は、少なくとも1つのチャネル品質測定の複数のCQI値のうちの1つへのマッピングに基づく。この態様の1つ以上の実施形態によれば、チャネル品質測定は少なくとも、同じ信号源に対して実行されるチャネルコンポーネントの測定および干渉コンポーネントの測定と、チャネル品質測定におけるバイアス値とに基づいており、チャネル品質測定におけるバイアス値は、CSI報告におけるバイアスに対応する。
【0027】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、インジケーションは、バイアスを有さないCSIレポートのための事前定義されたdB値を示すように構成される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、所定のdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つ。この態様の1つ以上の実施形態によれば、非ゼロdB値は、チャネル成分のオフセット設定値である。この態様の1つ以上の実施形態によれば、CQI値は、複数のリソースにわたる基準信号スイープに基づく平均CQI値である。この態様の1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートのバイアスのインジケーションとともに、CSIレポートのための要求が送信される。
【0028】
本開示の別の態様によれば、ネットワークノードと通信するように構成された無線デバイスによって実装される方法が提供される。少なくとも1つのチャネル品質測定が実行される。チャネル状態情報(CSI)レポートのバイアスを示すレポートが送信され、CSIレポートのバイアスは少なくとも1つのチャネル品質測定に基づき、初期のアウターループリンク適応(OLLA)の設定を可能にするように構成される。
【0029】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートの示されたバイアスは、CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、少なくとも1つのチャネル品質測定値をマッピングすることは複数のCQI値のうちの1つにマッピングされ、CSI報告において示されるCQI値はマッピングに基づく。この態様の1つ以上の実施形態によれば、複数のリソースにわたってスイープされる基準信号が受信される。基準信号スイープに基づいて、複数のリソースに対して複数のチャネル品質測定が実行される。複数のCQI値は、複数のチャネル品質測定に基づいて決定される。CQI値は、複数のCQI値に基づく平均CQI値である。
【0030】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、チャネル品質測定は少なくとも、同じ信号源に対して実行されるチャネルコンポーネントの測定および干渉コンポーネントの測定と、チャネル品質測定におけるバイアス値とに基づいており、チャネル品質測定におけるバイアス値は、CSI報告におけるバイアスに対応する。この態様の1つ以上の実施形態によれば、インジケーションは、バイアスを有さないCSI報告のための事前定義されたdB値を示すように構成される。この態様の1つ以上の実施形態によれば、所定のdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つである。
【0031】
この態様の1つ以上の実施形態によれば、非ゼロdB値は、チャネルコンポーネントのオフセット設定値である。この態様の1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートのバイアスの指示を伴うCSIレポートの要求が受信される。
【0032】
CSIレポートにおけるバイアスを得ることによって、OLLAは既存の方法と比較してはるかに速く収束することができ、したがって、本明細書で提供される教示によって、より高いスループットを達成することができる。これは、本開示が、より少ない数の送信を必要とし得るより小さいペイロードを使用する、不完全な実装を伴う無線デバイスに特に当てはまる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本実施形態、ならびにその付随する利点および特徴のより完全な理解は添付の図面と併せて考慮されるとき、以下の詳細な説明を参照することによってより容易に理解されるであろう。
【
図1】
図1は、NR物理リソースグリッドの場合の図である。
【
図2】
図2は、15kHzのサブキャリア間隔を有するNR時間領域構造の図である。
【
図3】
図3は、本開示の原理による、中間ネットワークを介してホストコンピュータに接続された通信システムを示す例示的なネットワークアーキテクチャの概略図である。
【
図4】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、少なくとも部分的に無線接続を介して無線デバイスとネットワークノードを介して通信するホストコンピュータのブロック図である。
【
図5】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスにおいてクライアントアプリケーションを実行するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、および無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスにおいてユーザデータを受信するためのホストコンピュータと、ネットワークノードと、無線デバイスとを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による、ホストコンピュータにおいて無線デバイスからユーザデータを受信するための、ホストコンピュータ、ネットワークノード、および無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による、ホストコンピュータにおいてユーザデータを受信するためのホストコンピュータ、ネットワークノード、および無線デバイスを含む通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による、ネットワークノードにおける例示的なプロセスのフローチャートである。
【
図10】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスにおける例示的なプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
例示的な実施形態を詳細に説明する前に、実施形態は主に、装置コンポーネントと、アウターループリンク適応(OLLA)に関連する処理ステップと、無線デバイス固有であるOLLAの修正との組合せにあることに留意されたい。
【0035】
したがって、コンポーネント(構成要素)は適宜、図面中の従来の記号によって表されており、本明細書の説明の利点を有する当業者には容易に明らかになる詳細で本開示を不明瞭にしないように、実施形態を理解することに関連する特定の詳細のみを示している。同様の番号は、説明全体を通して同様の要素を指す。
【0036】
本明細書で使用される場合、「第1の」および「第2の」、「上部」および「下部」などの関係用語は、1つのエンティティまたは要素を別のエンティティまたは要素と区別するためにのみ使用され得、必ずしも、そのようなエンティティまたは要素間の任意の物理的または論理的関係または順序を要求または暗示することはない。本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、本明細書で説明される概念を限定することを意図するものではない。本明細書で使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は文脈が明らかにそうではないことを示さない限り、複数形も含むことが意図される。用語「備える(comprises)」、「備えること(comprising)」、「含む(includes)」、および/または「含むこと(including)」は本明細書で使用される場合、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/またはコンポーネントの存在を特定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、および/またはこれらのグループをの存在または追加を排除しない。
【0037】
本明細書で説明する実施形態では、「と通信している」などという結合用語が電気通信またはデータ通信を示すために使用され得、電気通信またはデータ通信はたとえば、物理的接触、誘導、電磁放射、無線シグナリング、赤外シグナリング、または光シグナリングによって達成され得る。当業者であれば、複数のコンポーネントが相互に動作することができ、電気通信およびデータ通信を達成するための修正および変形が可能であることを理解するのであろう。
【0038】
本明細書で説明するいくつかの実施形態では「結合された」、「接続された」などという用語は必ずしも直接ではないが、接続を示すために本明細書で使用され得、有線接続および/または無線接続を含み得る。いくつかの実施形態では、「信号源」という用語が使用される。本明細書で使用される場合、「信号源」は、無線リソースを指す。
【0039】
本明細書で使用される「ネットワークノード」という用語は基地局(BS)、無線基地局、トランシーバ基地局(BTS)、基地局コントローラ(BSC)、無線ネットワークコントローラ(RNC)、ノードB(gNB)、発展型ノードB(eNBまたはeノードB)、ノードB、MSR BS、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、統合アクセスおよびバックホール(IAB)ノード、中継ノード、ドナーノード制御無線アクセスポイント(AP)、送信ポイント、送信ノード、リモート無線ユニット(RRU)リモート無線ヘッド(RRH)、コアネットワークノード(たとえば、モバイル管理エンティティ(MME)、自己組織化ネットワーク(SON)ノード、協調ノード、測位ノード、MDTノードなど)、外部ノード(たとえば、サードパーティノード、外部ノード)のうちのいずれか、現在のネットワーク、分散アンテナシステム(DAS)のノード、スペクトルアクセスシステム(SAS)ノード、要素管理システム(EMS)などをさらに備え得る、無線ネットワークに含まれる任意の種類のネットワークノードとすることができる。ネットワークノードはまた、試験機器を備えてもよい。本明細書で使用される「無線ノード」という用語は、無線デバイス(WD)または無線ネットワークノードなどの無線デバイス(WD)も示すために使用され得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、無線デバイス(WD)またはユーザ装置(UE)という非限定的な用語が互換的に使用される。本明細書のWDは、無線デバイス(WD)などの無線信号を介してネットワークノードまたは別のWDと通信することが可能な任意のタイプの無線デバイスとすることができる。WDはまた、無線通信デバイス、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイス(D2D)WD、マシンツーマシン通信(M2M)が可能なマシンタイプWDまたはWD、低コストおよび/または低複雑性WD、WDを装備したセンサ、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、組み込み型ラップトップ(LEE)、ラップトップ搭載機器(LME)、USBドングル、顧客宅内機器(CPE)、モノのインターネット(IoT)デバイス、または狭帯域IoT(NB-IOT)デバイスなどであり得る。
【0041】
また、いくつかの実施形態において、一般的な用語「無線ネットワークノード」が使用される。それは、基地局、無線基地局、基地送受信局、基地局コントローラ、ネットワークコントローラ、RNC、発展型ノードB(eNB)、ノードB、gNB、マルチセル/マルチキャスト協調エンティティ(MCE)、IABノード、リレーノード、アクセスポイント、無線アクセスポイント、遠隔無線ユニット(RRU)遠隔無線ヘッド(RRH)のうちのいずれかを備え得る、任意の種類の無線ネットワークノードであり得る。
【0042】
指示(インジケーション)は一般に、それが表すおよび/または示す情報を明示的および/または暗示的に示し得る。暗示的インジケーションは例えば、送信のために使用される位置および/またはリソースに基づき得る。明示的インジケーションはたとえば、1つ以上のパラメータ、および/または1つ以上のインデックスまたはインデックス、および/または情報を表す1つ以上のビットパターンを用いたパラメータ化に基づき得る。たとえば、インジケーションは、CSIレポートのバイアスなどのバイアスを示し得る。
【0043】
セルは一般に、ノードによって提供される、たとえば、セルラまたはモバイル通信ネットワークの通信セルであり得る。サービングセルはネットワークノード(例えば、基地局、gNB、またはeNodeBを提供する、またはそれに関連するノード)がユーザ装置、特に、制御および/またはユーザもしくはペイロードデータにデータ(ブロードキャストデータ以外のデータであり得る)を送信し、および/またはユーザ装置がデータを送信し、および/またはノードに送信し得るセル、サービングセルはユーザ装置が構成され、および/または同期され、および/またはアクセス手順、例えば、ランダムアクセス手順を実行したセル、および/または、例えば、ノードおよび/またはユーザ装置および/またはネットワークがLTE規格に従う場合、RRC_connectedまたはRRC_idle状態にある関連するセルであり得る。1つ以上のキャリア(たとえば、アップリンクおよび/またはダウンリンクキャリアおよび/またはアップリンクとダウンリンクの両方のためのキャリア)は、セルに関連付けられ得る。
【0044】
端末または無線デバイスまたはノードを構成することは、無線デバイスまたはノードに、その構成を変更させること、および/または構成および/またはパラメータ、たとえば、少なくとも1つの設定および/またはレジスタエントリおよび/または動作モードに従って動作させることを命令すること、および/またはさせることを伴い得る。端末または無線デバイスまたはノードはたとえば、端末または無線デバイスのメモリ中の情報またはデータに従って、それ自体を構成するように適合され得る。別のデバイスまたはノードまたはネットワークによってノードまたは端末または無線デバイスを構成することは、他のデバイスまたはノードまたはネットワークによって無線デバイスまたはノードに情報および/またはデータおよび/または命令を送信すること、たとえば、割り当てデータ(構成データであり得、かつ/または構成データを含み得る)および/またはスケジューリングデータおよび/またはスケジューリング許可を指すことがあり、かつ/または含むことがあり得る。端末を構成することは、どの変調および/または符号化を使用すべきかを示す割り当て/構成データを端末に送ることを含み得る。端末はデータを、および/またはデータをスケジューリングするため、および/または使用するために、例えば、送信、スケジューリングされた、および/または割り当てられたアップリンクリソースのために、および/または、例えば、受信、スケジューリングされた、および/または割り当てられたダウンリンクリソースのために、および/またはバイアスを提供するために、構成されてもよい。アップリンクリソースおよび/またはダウンリンクリソースはスケジューリングされ、および/または割り当てまたは構成データを提供されてもよい。
【0045】
たとえば、3GPP(登録商標)LTEおよび/またはNew Radio(NR)など、1つの特定の無線システムからの用語が本開示で使用され得るが、これは本開示の範囲を前述のシステムのみに限定するものと見なされるべきではないことに留意されたい。広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標))、Worldwide Interoperability for Microwave Access(WiMax)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、および移動通信のためのグローバルシステム(GSM(登録商標))を含むがこれらに限定されない他の無線システムも、本開示内でカバーされるアイデアを活用することから利益を得ることができる。
【0046】
ダウンリンクでの送信は、ネットワークまたはネットワークノードから端末への送信に関係し得る。アップリンクでの送信は、端末からネットワークまたはネットワークノードへの送信に関係し得る。サイドリンクでの送信は、1つの端末から別の端末への(直接の)送信に関係し得る。アップリンク、ダウンリンク、およびサイドリンク(たとえば、サイドリンク送信および受信)は、通信方向と見なされ得る。いくつかの変形形態ではアップリンクおよびダウンリンクはまた、たとえば、無線バックホールおよび/または中継通信、および/またはたとえば、基地局または同様のネットワークノード間の(無線)ネットワーク通信、特に、そのように終端する通信のために、ネットワークノード間の無線通信を説明するために使用され得る。バックホールおよび/またはリレー通信および/またはネットワーク通信は、サイドリンクまたはアップリンク通信またはそれに類似する形態として実装されると考えることができる。
【0047】
さらに、無線デバイスまたはネットワークノードによって実行されるものとして本明細書で説明する機能は、複数の無線デバイスおよび/またはネットワークノードにわたって分散され得ることに留意されたい。言い換えれば、本明細書で説明するネットワークノードおよび無線デバイスの機能は単一の物理デバイスによる性能に限定されず、実際にはいくつかの物理デバイス間で分散され得ることが企図される。
【0048】
別途定義されない限り、本明細書で使用されるすべての用語(技術用語および科学用語を含む)は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で使用される用語は本明細書および関連技術の文脈におけるそれらの意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、本明細書で明示的に定義されない限り、理想化されたまたは過度に形式的な意味で解釈されないことがさらに理解されるのであろう。
【0049】
いくつかの実施形態は無線デバイス固有であるように、アウターループリンク適応(OLLA)およびOLLAの修正を提供する。
【0050】
同様の要素が同様の参照符号によって参照される図面を再び参照すると、
図3には、無線アクセスネットワークなどのアクセスネットワーク12と、コアネットワーク14とを備える、LTEおよび/またはNR(5G)などの規格をサポートし得る3GPP(登録商標)タイプのセルラーネットワークなどの実施形態による、通信システム10の概略図が示されている。アクセスネットワーク12は、NB、eNB、gNB、または他のタイプの無線アクセスポイントなどの複数のネットワークノード16a、16b、16c(まとめてネットワークノード16と呼ばれる)を備え、それぞれが対応するカバレッジエリア18a、18b、18c(まとめてカバレッジエリア18と呼ばれる)を定義する。各ネットワークノード16a、16b、16cは、有線または無線接続20を介してコアネットワーク14に接続可能である。カバレッジエリア18aに位置する第1の無線デバイス(WD)22aは、対応するネットワークノード16aに無線接続するか、またはそれによってページングされるように構成される。カバレッジエリア18b内の第2のWD22bは、対応するネットワークノード16bに無線接続可能である。この例では複数のWD22a、22b(無線デバイス22と総称される)が示されているが、開示される実施形態はソールWDがカバレッジエリア内にある、またはソールWDが対応するネットワークノード16に接続している状況にも等しく適用可能である。便宜上、2つのWD22および3つのネットワークノード16のみが示されているが、通信システムはより多くのWD22およびネットワークノード16を含み得ることに留意されたい。
【0051】
また、WD22は同時に通信することができ、および/または2つ以上のネットワークノード16および2つ以上のタイプのネットワークノード16と別々に通信するように構成することができることが企図される。たとえば、WD22は、LTEをサポートするネットワークノード16と、NRをサポートする同じまたは異なるネットワークノード16とのデュアルコネクティビティを有することができる。一例として、WD22は、LTE/E-UTRANのためのeNBおよびNR/NG-RANのためのgNBと通信することができる。
【0052】
通信システム10自体はホストコンピュータ24に接続されてもよく、これはスタンドアロンサーバ、クラウド実施サーバ、分散サーバのハードウェアおよび/またはソフトウェアにおいて、またはサーバファームにおける処理リソースとして、具現化されてもよい。ホストコンピュータ24は、サービスプロバイダサービスプロバイダの所有権または制御下にあってもよく、またはサービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダの代わりに運用されてもよい。通信システム10とホストコンピュータ24との間のコネクション26、28は、コアネットワーク14からホストコンピュータ24に直接延在してもよく、または任意の中間ネットワーク30を介して延在してもよい。中間ネットワーク30は、パブリックネットワーク、プライベートネットワーク、またはホステッドネットワークのうちの1つ、または2つ以上の組合せであってもよい。中間ネットワーク30はもしあれば、バックボーンネットワークまたはインターネットであってもよい。いくつかの実施形態では、中間ネットワーク30が2つ以上のサブネットワーク(図示せず)を備えてもよい。
【0053】
図3の通信システムは、全体として、接続されたWD22a、22bのうちの1つとホストコンピュータ24との間の接続を可能にする。コネクティビティは、オーバーザトップ(OTT)コネクションとして説明され得る。ホストコンピュータ24および接続されたWD22a、22bは、アクセスネットワーク12、コアネットワーク14、任意の中間ネットワーク30、および仲介者としての可能なさらなるインフラストラクチャ(図示せず)を使用して、OTTコネクションを介してデータおよび/または信号を通信するように構成される。OTTコネクションはOTTコネクションが通過する参加通信装置のうちの少なくともいくつかが、アップリンク通信およびダウンリンク通信のルーティングを知らないという意味で、透過的であり得る。たとえば、ネットワークノード16は接続されたWD22aに転送される(たとえば、ハンドオーバされる)ためにホストコンピュータ24から発信されるデータを有する着信ダウンリンク通信の過去のルーティングについて知らされる必要はないか、または知らされる必要はない。同様に、ネットワークノード16は、WD22aからホストコンピュータ24に向かう発信アップリンク通信の将来のルーティングを認識する必要はない。
【0054】
ネットワークノード16は、無線デバイス固有であるOLLAおよびOLLAの修正に関して本明細書で説明されるような1つ以上のネットワークノード16の機能を実行するように構成されるバイアスユニット32を含むように構成される。無線デバイス22は、OLLAおよび無線デバイス固有であるOLLAの修正に関してなど、本明細書で説明する1つ以上の無線デバイス22の機能を実行するように構成された測定部34を含むように構成される。
【0055】
WD22、ネットワークノード16、およびホストコンピュータ24の実施形態による、前述の段落で説明した例示的な実装形態を、
図2を参照して説明する。通信システム10では、ホストコンピュータ24が通信システム10の異なる通信装置のインターフェースとの有線または無線接続を設定および維持するように構成された通信インターフェース40を含むハードウェア(HW)38を備える。ホストコンピュータ24は、記憶および/または処理能力を有し得る処理回路42をさらに備える。処理回路42は、プロセッサ44およびメモリ46を含み得る。特に、中央演算処理装置およびメモリなどのプロセッサに加えて、またはその代わりに、処理回路42は処理および/または制御のための集積回路、たとえば、命令を実行するように適合された1つ以上のプロセッサおよび/またはプロセッサコアおよび/またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)および/またはASIC(特定用途向け集積回路)を備え得る。プロセッサ44は任意の種類の揮発性および/または不揮発性メモリ、例えば、キャッシュメモリおよび/またはバッファメモリおよび/またはRAM(ランダムアクセスメモリ)および/またはROM(読み出し専用メモリ)および/または光メモリおよび/またはEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を備え得るメモリ46にアクセス(例えば、書き込みおよび/または読み出し)するように構成され得る。
【0056】
処理回路42は本明細書に記載の方法及び/又はプロセスのいずれかを制御するように、及び/又は、例えばホストコンピュータ24によって、そのような方法及び/又はプロセスを実行させるように構成されてもよい。プロセッサ44は、本明細書で説明するホストコンピュータ24の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ44に対応する。ホストコンピュータ24は、データ、プログラムソフトウェアコード、および/または本明細書に他情報を格納するように構成されたメモリ46を含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェア48および/またはホストアプリケーション50がプロセッサ44および/または処理回路42によって実行されると、プロセッサ44および/または処理回路42に、ホストコンピュータ24に関して本明細書で説明するプロセスを実行させる命令を含み得る。命令は、ホストコンピュータ24に関連付けられたソフトウェアであってもよい。
【0057】
ソフトウェア48は、処理回路42によって実行可能であり得る。ソフトウェア48は、ホストアプリケーション50を含む。ホストアプリケーション50は、WD22およびホストコンピュータ24で終端するOTTコネクション52を介してコネクションするWD22などのサービスをリモートユーザに提供するように動作可能であり得る。リモートユーザにサービスを提供する際に、ホストアプリケーション50は、OTTコネクション52を使用して送信されるユーザデータを提供することができる。「ユーザデータ」は、説明される機能を実装するものとして本明細書で説明されるデータおよび情報であり得る。一実施形態では、ホストコンピュータ24がサービスプロバイダに制御および機能を提供するように構成することができ、サービスプロバイダによって、またはサービスプロバイダに代わって動作させることができる。ホストコンピュータ24の処理回路42は、ホストコンピュータ24がネットワークノード16および/または無線デバイス22を観察、監視、制御、送信、および/または受信することを可能にし得る。ホストコンピュータ24の処理回路42は、サービスプロバイダが1つ以上の決定、処理、記憶、送信、受信、中継、転送、信号送信、構成、計算などを行うことを可能にするように構成された情報ユニット54と、OLLAに関連する情報と、無線デバイス固有であるOLLAの修正とを含み得る。
【0058】
通信システム10は、通信システム10内に設けられ、ホストコンピュータ24およびWD22と通信することを可能にするハードウェア58を含むネットワークノード16をさらに含む。ハードウェア58は、通信システム10の異なる通信装置のインターフェースとの有線または無線接続を設定および維持するための通信インターフェース60と、ネットワークノード16によってサービスされるカバレッジエリア18に位置するWD22との少なくとも無線接続64を設定および維持するための無線インターフェース62とを含み得る。無線インターフェース62はたとえば、1つ以上のRF送信機、1つ以上のRF受信機、および/または1つ以上のRFトランシーバとして形成され得るか、またはそれらを含み得る。通信インターフェース60は、ホストコンピュータ24へのコネクション66を容易にするように構成することができる。コネクション66は、直接であってもよく、または通信システム10のコアネットワーク14を通過してもよく、および/または通信システム10の外部の1つ以上の中間ネットワーク30を通過してもよい。
【0059】
図示の実施形態では、ネットワークノード16のハードウェア58が処理回路68をさらに含む。処理回路68は、プロセッサ70およびメモリ72を含み得る。特に、中央演算処理装置およびメモリなどのプロセッサに加えて、またはその代わりに、処理回路68は処理および/または制御のための集積回路、たとえば、命令を実行するように適合された1つ以上のプロセッサおよび/またはプロセッサコアおよび/またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)および/またはASIC(特定用途向け集積回路)を備え得る。プロセッサ70は任意の種類の揮発性および/または不揮発性メモリ、例えば、キャッシュメモリおよび/またはバッファメモリおよび/またはRAM(ランダムアクセスメモリ)および/またはROM(読み出し専用メモリ)および/または光メモリおよび/またはEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を備え得る、メモリ72にアクセス(例えば、書き込みおよび/または読み出し)するように構成され得る。
【0060】
したがって、ネットワークノード16はさらに、例えばメモリ72に内部的に記憶されたソフトウェア74を有するか、または外部接続を介してネットワークノード16によってアクセス可能な外部メモリ(例えば、データベース、ストレージアレイ、ネットワークストレージデバイスなど)に記憶される。ソフトウェア74は、処理回路68によって実行可能であり得る。処理回路68は本明細書で説明される方法および/またはプロセスのいずれかを制御するように、および/または、そのような方法および/またはプロセスを、例えば、ネットワークノード16によって実行させるように構成され得る。プロセッサ70は、本明細書で説明するネットワークノード16の機能を実行するための1つ以上のプロセッサ70に対応する。メモリ72は、データ、プログラムソフトウェアコード、および/または本明細書で説明する他の情報を格納するように構成される。いくつかの実施形態では、ソフトウェア74がプロセッサ70および/または処理回路68によって実行されると、プロセッサ70および/または処理回路68に、ネットワークノード16に関して本明細書で説明するプロセスを実行させる命令を含み得る。たとえば、ネットワークノード16の処理回路68は、OLLAおよび無線デバイス固有であるOLLAの修正に関してなど、本明細書で説明する1つ以上のネットワークノード16の機能を実行するように構成されたバイアスユニット32を含み得る。
【0061】
通信システム10は、既に言及したWD22をさらに含む。WD22は、WD22が現在位置するカバレッジエリア18をサービングするネットワークノード16との無線接続64をセットアップおよび維持するように構成された無線インターフェース82を含み得るハードウェア80を有し得る。無線インターフェース82はたとえば、1つ以上のRF送信機、1つ以上のRF受信機、および/または1つ以上のRFトランシーバとして形成され得るか、またはそれらを含み得る。
【0062】
WD22のハードウェア80は、処理回路84をさらに含む。処理回路84は、プロセッサ86およびメモリ88を含み得る。特に、中央演算処理装置およびメモリなどのプロセッサに加えて、またはその代わりに、処理回路84は処理および/または制御のための集積回路、たとえば、命令を実行するように適合された1つ以上のプロセッサおよび/またはプロセッサコアおよび/またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)および/またはASIC(特定用途向け集積回路)を備え得る。プロセッサ86は任意の種類の揮発性および/または不揮発性メモリ、例えば、キャッシュメモリおよび/またはバッファメモリおよび/またはRAM(ランダムアクセスメモリ)および/またはROM(読み出し専用メモリ)および/または光メモリおよび/またはEPROM(消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ)を備え得るメモリ88にアクセス(例えば、書き込みおよび/または読み出し)するように構成され得る。
【0063】
したがって、WD22は例えば、WD22のメモリ88に記憶されるか、またはWD22によってアクセス可能な外部メモリ(例えば、データベース、ストレージアレイ、ネットワークストレージデバイスなど)に記憶されるソフトウェア90をさらに備えることができる。ソフトウェア90は、処理回路84によって実行可能であり得る。ソフトウェア90は、クライアントアプリケーション92を含むことができる。クライアントアプリケーション92はホストコンピュータ24のサポートにより、WD22を介して人間または人間以外のユーザにサービスを提供するように動作可能であってもよい。ホストコンピュータ24において、実行中のホストアプリケーション50は、WD22及びホストコンピュータ24で終端するOTTコネクション52を介して、実行中のクライアントアプリケーション92と通信することができる。ユーザにサービスを提供する際、クライアントアプリケーション92はホストアプリケーション50から要求データを受信し、要求データに応答してユーザデータを提供することができる。OTTコネクション52は、要求データとユーザデータの両方を転送することができる。クライアントアプリケーション92は、ユーザと対話して、それが提供するユーザデータを生成することができる。
【0064】
処理回路84は本明細書で説明される方法および/またはプロセスのいずれかを制御するように、および/または、そのような方法および/またはプロセスを、たとえば、WD22によって実行させるように構成され得る。プロセッサ86は、本明細書で説明するWD22機能を実行するための1つ以上のプロセッサ86に対応する。WD22は、データ、プログラムソフトウェアコード、および/または本明細書で説明する他の情報を格納するように構成されたメモリ88を含む。いくつかの実施形態では、ソフトウェア90および/またはクライアントアプリケーション92がプロセッサ86および/または処理回路84によって実行されると、プロセッサ86および/または処理回路84に、WD22に関して本明細書で説明するプロセスを実行させる命令を含み得る。たとえば、無線デバイス22の処理回路84は、OLLAおよび無線デバイス固有であるOLLAの修正に関してなど、本明細書で説明する1つ以上のネットワークノード16の機能を実行するように構成された測定部34を含み得る。
【0065】
いくつかの実施形態ではネットワークノード16、WD22、およびホストコンピュータ24の内部動作は
図4に示されるようなものであってもよく、独立して、周囲のネットワークトポロジは
図3のものであってもよい。
【0066】
図4では、OTTコネクション52がネットワークノード16を介したホストコンピュータ24と無線デバイス22との間の通信を説明するために抽象的に描かれており、これらのデバイスを介したメッセージのいかなる中間デバイスおよび正確なルーティングも明示的に参照されていない。ネットワークインフラストラクチャはルーティングを決定することができ、ルーティングはWD22から、またはホストコンピュータ24を操作するサービスプロバイダから、またはその両方から隠すように構成することができる。OTTコネクション52がアクティブである間、ネットワークインフラストラクチャは(たとえば、ロードバランシング考慮またはネットワークの再構成に基づいて)ルーティングを動的に変更する決定をさらに行うことができる。
【0067】
WD22とネットワークノード16との間の無線コネクション64は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従う。様々な実施形態のうちの1つ以上は、無線コネクション64が最後のセグメントを形成し得るOTTコネクション52を使用してWD22に提供されるOTTサービスの性能を改善する。より正確には、これらの実施形態のいくつかの教示がデータレート、待ち時間、および/または電力消費を改善し、それによって、ユーザ待ち時間の低減、ファイルサイズの緩和された制限、より良好な応答性、バッテリ寿命の延長などの利点を提供し得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、1つ以上の実施形態が改善するデータレート、待ち時間、および他の要因を監視する目的で、測定手順が提供され得る。さらに、測定結果の変動に応答して、ホストコンピュータ24とWD22との間のOTTコネクション52を再構成するためのオプションのネットワーク機能があってもよい。OTTコネクション52を再構成するための測定手順および/またはネットワーク機能は、ホストコンピュータ24のソフトウェア48において、またはWD22のソフトウェア90において、またはその両方において実装され得る。いくつかの実施形態ではセンサ(図示せず)を、OTTコネクション52が通過する通信装置内に、またはそれに関連して配備することができ、センサは上で例示した監視量の値を供給することによって、またはソフトウェア48、90が監視量を計算または推定することができる他の物理量の値を供給することによって、測定手順に参加することができる。OTTコネクション52の再構成はメッセージフォーマット、再送信設定、好ましいルーティングなどを含むことができ、再構成は、ネットワークノード16に影響を及ぼす必要はなく、ネットワークノード16にとって未知であるか、または知覚不可能であることができる。いくつかのそのような手順および機能は当技術分野で知られており、実践され得る。特定の実施形態では、測定がスループット、伝搬時間、待ち時間などのホストコンピュータ24の測定を容易にする独自のWDシグナリングを伴い得る。いくつかの実施形態では、測定は、ソフトウェア48、90が伝搬時間、エラーなどを監視しながら、OTTコネクション52を使用して、メッセージ、特に空または「ダミー」メッセージを送信させるという点で実施され得る。
【0069】
したがって、いくつかの実施形態では、ホストコンピュータ24がユーザデータを提供するように構成された処理回路42と、WD22への送信のためにユーザデータをセルラーネットワークに転送するように構成された通信インターフェース40とを含む。いくつかの実施形態では、セルラーネットワークはまた、無線インターフェース62を有するネットワークノード16を含む。いくつかの実施形態ではネットワークノード16がWD22への送信を準備/開始/維持/終了するため、および/またはWD22からの送信の受信を準備/終了/維持/終了するために、本明細書で説明する機能および/または方法を実行するように構成され、および/またはネットワークノード16の処理回路68は本明細書で説明する機能および/または方法を実行するように構成される。
【0070】
いくつかの実施形態では、ホストコンピュータ24が処理回路42と、WD22からネットワークノード16への送信に由来するユーザデータを受信するように構成された通信インターフェース40に構成された通信インターフェース40とを含む。いくつかの実施形態において、WD22はネットワークノード16への送信を準備/開始/維持/サポート/終了するために、および/または、ネットワークノード16からの送信を受信する際に準備/終了/維持/サポート/終了するために、本明細書に記載される機能および/または方法を実行するように構成された無線インターフェース82および/または処理回路84を備えるように構成される。
【0071】
図3および
図4はバイアスユニット32および測定ユニット34などの様々な「ユニット」をそれぞれのプロセッサ内にあるものとして示しているが、これらのユニットはユニットの一部が処理回路内の対応するメモリに記憶されるように実装され得ることが企図される。言い換えれば、ユニットは、処理回路内のハードウェアで、またはハードウェアとソフトウェアとの組合せで実装され得る。
【0072】
図5は、一実施形態による、例えば
図3および
図4の通信システムなどの通信システムにおいて実施される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムはホストコンピュータ24と、ネットワークノード16と、WD22とを含むことができ、これらは、
図4を参照して説明したものとすることができる。方法の第1のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータを提供する(ブロックS100)。第1のステップのオプションのサブステップにおいて、ホストコンピュータ24は例えば、ホストアプリケーション50などのホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する(ブロックS102)。第2のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータをWD22に搬送する送信を開始する(ブロックS104)。任意選択の第3のステップでは、ネットワークノード16が本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ホストコンピュータ24が開始した送信において搬送されたユーザデータをWD22に送信する(ブロックS106)。任意の第4のステップでは、WD22が例えば、ホストコンピュータ24によって実行されるホストアプリケーション50に関連するクライアントアプリケーション92などのクライアントアプリケーションを実行する(ブロックS108)。
【0073】
図6は一実施形態による、例えば、
図3の通信システムなどの通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムはホストコンピュータ24と、ネットワークノード16と、WD22とを含むことができ、これらは、
図3および
図4を参照して説明したものとすることができる。方法の第1のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータを提供する(ブロックS110)。オプションのサブステップ(図示せず)では、ホストコンピュータ24が例えばホストアプリケーション50などのホストアプリケーションを実行することによってユーザデータを提供する。第2のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ユーザデータをWD22に搬送する送信を開始する(ブロックS112)。送信は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ネットワークノード16を介して通過し得る。任意の第3のステップにおいて、WD22は、送信において搬送されたユーザデータを受信する(ブロックS114)。
【0074】
図7は一実施形態による、例えば、
図3の通信システムなどの通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムはホストコンピュータ24と、ネットワークノード16と、WD22とを含むことができ、これらは、
図3および
図4を参照して説明したものとすることができる。方法の任意の第1のステップにおいて、WD22は、ホストコンピュータ24によって提供される入力データを受信する(ブロックS116)。第1のステップのオプションのサブステップにおいて、WD22は、ホストコンピュータ24によって提供された受信された入力データに応答してユーザデータを提供するクライアントアプリケーション92を実行する(ブロックS118)。追加または代替として、任意の第2のステップにおいて、WD22は、ユーザデータを提供する(ブロックS120)。第2のステップのオプションのサブステップにおいて、WDは例えば、クライアントアプリケーション92などのクライアントアプリケーションを実行することによって、ユーザデータを提供する(ブロックS122)。ユーザデータを提供する際に、実行されたクライアントアプリケーション92は、ユーザから受信されたユーザ入力をさらに考慮することができる。ユーザデータが提供された特定の方法にかかわらず、WD22は、任意の第3のサブステップにおいて、ホストコンピュータ24へのユーザデータの送信を開始することができる(ブロックS124)。方法の第4のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、WD22から送信されたユーザデータを受信する(ブロックS126)。
【0075】
図8は一実施形態による、例えば、
図3の通信システムなどの通信システムにおいて実装される例示的な方法を示すフローチャートである。通信システムはホストコンピュータ24と、ネットワークノード16と、WD22とを含むことができ、これらは、
図3および
図4を参照して説明したものとすることができる。方法の任意の第1のステップでは本開示全体にわたって説明される実施形態の教示に従って、ネットワークノード16はWD22からユーザデータを受信する(ブロックS128)。任意の第2のステップにおいて、ネットワークノード16は、ホストコンピュータ24への受信したユーザデータの送信を開始する(ブロックS130)。第3のステップにおいて、ホストコンピュータ24は、ネットワークノード16によって開始された送信において搬送されたユーザデータを受信する(ブロックS132)。
【0076】
図9は、本開示のいくつかの実施形態によるネットワークノードにおける例示的なプロセスのフローチャートである。ネットワークノード16によって実行される1つ以上のブロックおよび/または機能は、処理回路68内のバイアスユニット32、プロセッサ70、無線インターフェース62などによって、ネットワークノード16の1つ以上の要素によって実行され得る。1つ以上の実施形態では、処理回路68、プロセッサ70、バイアスユニット32、通信インターフェース60、および無線インターフェース62のうちの1つ以上を介するなど、ネットワークノード16は本明細書で説明するように、CSIレポートのバイアスを示すチャネル状態情報CSIレポートを受信するように構成される(ブロックS134)。1つ以上の実施形態では、処理回路68、プロセッサ70、バイアスユニット32、通信インターフェース60、および無線インターフェース62のうちの1つ以上を介するなど、ネットワークノード16は本明細書で説明するように、少なくともインジケーションに基づいてCSIレポートのバイアスを判定する(ブロックS136)ように構成される。1つ以上の実施形態では、処理回路68、プロセッサ70、バイアスユニット32、通信インターフェース60、および無線インターフェース62のうちの1つ以上を介するなど、ネットワークノード16は本明細書で説明するように、CSIレポートの判定されたバイアスに少なくとも基づいて、初期アウターループリンク適応(OLLA)を設定するように構成される(ブロックS138)。
【0077】
1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートの示されたバイアスは、CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される。1つ以上の実施形態によれば、CQI値は、少なくとも1つのチャネル品質測定の複数のCQI値のうちの1つへのマッピングに基づく。1つ以上の実施形態によれば、チャネル品質測定は少なくとも、同じ信号源に対して実行されるチャネル成分の測定および干渉成分の測定と、チャネル品質測定におけるバイアス値とに基づいており、チャネル品質測定におけるバイアス値は、CSIレポートにおけるバイアスに対応する。
【0078】
1つ以上の実施形態によれば、インジケーションは、バイアスを有さないCSI報告のための事前定義されたdB値を示すように構成される。1つ以上の実施形態によれば、事前定義されたdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つである。1つ以上の実施形態によれば、非ゼロdB値は、チャネルコンポーネントのオフセット設定値である。1つ以上の実施形態によれば、CQI値は、複数のリソースにわたる基準信号スイープに基づく平均CQI値である。1つ以上の実施形態によれば、処理回路は、CSIレポートのバイアスのインジケーションとともにCSIレポートの要求を送信するようにさらに構成される。
【0079】
図10は、本開示のいくつかの実施形態による、無線デバイスにおける例示的なプロセスのフローチャートである。無線デバイス22によって実行される1つ以上のブロックおよび/または機能は、処理回路84内の測定部34、プロセッサ86、無線インターフェース82などによって、無線デバイス22の1つ以上の要素によって実行され得る。1つ以上の実施形態では、処理回路84、プロセッサ86、測定部34、および無線インターフェース82のうちの1つ以上を介するなど、無線デバイスは本明細書で説明するように、少なくとも1つのチャネル品質測定を実行するように構成される(ブロックS140)。1つ以上の実施形態では処理回路84、プロセッサ86、測定ユニット34、および無線インターフェース82のうちの1つ以上を介するなど、無線デバイスはチャネル状態情報(CSI)CSIレポートのバイアスを示すレポートを送信するように構成され(ブロックS142)、CSIレポートのバイアスは少なくとも1つのチャネル品質測定に基づいており、初期のアウターループリンク適応(OLLA)の設定を可能にするように構成される。
【0080】
1つ以上の実施形態によれば、CSIレポートの示されたバイアスは、CSIレポートに含まれるチャネル品質インジケータ(CQI)値によって示される。
1つ以上の実施形態によれば、処理回路は少なくとも1つのチャネル品質の測定値を複数のCQI値のうちの1つにマッピングするようにさらに構成され、CSI報告中に示されるCQI値はマッピングに基づく。1つ以上の実施形態によれば、処理回路は、複数のリソースにわたって掃引(スイープ)される基準信号を受信することと、基準信号スイープに基づいて複数のリソースについて複数のチャネル品質測定を実行することと、複数のチャネル品質測定に基づいて複数のCQI値を決定することと、複数のCQI値に基づいてCQI値を平均CQI値とすることとを行うようにさらに構成される。
【0081】
1つ以上の実施形態によれば、チャネル品質測定は少なくとも、同じ信号源に対して実行されるチャネルコンポーネントの測定および干渉コンポーネントの測定と、チャネル品質測定におけるバイアス値とに基づいており、チャネル品質測定におけるバイアス値は、CSIレポートにおけるバイアスに対応する。1つ以上の実施形態によれば、インジケーションは、バイアスを有さないCSIレポートのための事前定義されたdB値を示すように構成される。1つ以上の実施形態によれば、事前定義されたのdB値は、ゼロdB値および非ゼロdB値のうちの1つである。1つ以上の実施形態によれば、非ゼロdB値は、チャネルコンポーネント分のオフセット設定値である。1つ以上の実施形態によれば、処理回路はCSIレポートのバイアスの指示とともに、CSIレポートの要求を受信するようにさらに構成される。
【0082】
本明細書で説明する1つ以上の実施形態は無線デバイス22が無線デバイス22に関連するバイアスを報告していることに無線デバイス22が気付かないように、無線デバイス22に対して透過的であり得る。
【0083】
OLLAのための構成および無線デバイス特有のOLLAの修正を一般的に説明したが、これらの構成、機能およびプロセスの詳細は以下のように提供され、ネットワークノード16、無線デバイス22、および/またはホストコンピュータ24によって実装され得る。
【0084】
いくつかの実施形態は無線デバイス固有であるように、OLLAおよびOLLAの修正を提供する。
【0085】
1つ以上の実施形態によれば、OLLAの初期値は無線デバイスの不完全な実装を補償するために、無線デバイス固有であり、新しいCSIレポートに基づいて修正される。特に、1つ以上の実施形態では処理回路84、プロセッサ86、無線インターフェース82、測定部34などのうちの1つ以上を介するなど、無線デバイス22は実際のCSIではなくCSI報告バイアスを推定する目的で、追加のおよび/または異なるCSI測定値を報告するように構成される。この追加のCSI測定は、報告されたCSIがバイアスが存在しない場合、ネットワークノード16において事前に知られているように構成され、したがって、報告されたCSIと事前に知られている値との間の差を使用して、バイアスを導出することができる。たとえば、NRでは、CSIが信号対干渉雑音比(SINR)から導出されるチャネル品質インジケータ(CQI)を含む。SINRは、dBスケールで以下のように計算する。
無線デバイスの実装における不完全性のために、無線デバイスにおいて測定されるSINRは実際には
ここで、バイアスは時間的に変化し、無線デバイスに依存することができる。不完全性は本明細書で使用される場合、例えば、ハードウェア内またはソフトウェア内の無線デバイスにあり得る。ソフトウェアの不完全性は例えば、CQI推定精度を犠牲にして計算量を低減することであり得る。ハードウェアにおける不完全性は例えば、アンテナ、電力増幅器などのCQIを推定することに関与するデバイスコンポーネントのコストを低減することであり得る。本開示の一態様はこのバイアスをより速く取得し、それを使用してOLLAを初期化することである。
【0086】
1つ以上の実施形態では追加のCSI測定が処理回路84、プロセッサ86、無線インターフェース82、測定部34などのうちの1つ以上を介してなど、無線デバイス22が同じソース(たとえば、同じリソース、同じ通信ビームなど)からのチャネル(NZP CSI-RS)および干渉成分(CS-IM)を測定するように構成され、したがって、理想的には報告されたCSIは、バイアスが存在しない場合、0dBに対応すべきである。次いで、報告されたCSIは、OLLAの初期値を設定するために使用されるバイアスを導出するために容易に使用され得る。特に、Received signal power=Interference Power>>Noise Power(干渉制限された無線デバイスについて満たされ得る)場合、無線デバイス22における推定SINRは、(0dB +バイアス)に等しくなり得る。したがって、処理回路84、プロセッサ86、無線インターフェース82、測定部34などのうちの1つ以上を介してなど、無線デバイス22によって報告されるCQIはOLLAを初期化するために、処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などのうちの1つ以上を介してなど、ネットワークノード16によって使用され得るバイアスを反映し得る。雑音が制限された無線デバイス22の場合、バイアス推定は、期待されるSINRが0dBではないという仮定として、誤差成分を含むことができる。
【0087】
1つ以上の実施形態では追加のCSI測定が処理回路84、プロセッサ86、無線インターフェース82、測定部34などの1つ以上を介してなど、無線デバイス22が同じソースからのチャネルおよび干渉コンポーネントを測定するように構成されるが、チャネルコンポーネントは実際の値よりもX dB大きいように「誤って」構成され、したがって、理想的には報告されたCSIがバイアスが存在しない場合、-X dBに対応し得る。本明細書で使用される「誤って」は一般的な動作のための不要な構成に対応し、すなわち、X dBは一般的な無線デバイス22の動作のために必要とされないが、本明細書で説明されるように有利に使用される。この場合、無線デバイスは、以下の推定SINRに対応するCQIをネットワークノードに報告することができる。
1つ以上の実施形態では、「誤って」構成されるチャネルコンポーネントが処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などの1つ以上を介してなど、ネットワークノード16によって構成される。次いで、報告されたCSIを使用して、OLLAの初期値を設定するために使用されるバイアスを導出することができる。たとえば、そのような構成は、処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などのうちの1つ以上を介してなど、ネットワークノード16によって、無線デバイス22によるチャネル測定のために使用されるCSI-RSリソースのためのフィールド電力制御オフセットを構成することによって、および/またはX dBオフセットを提供および/またもたらすことができる1つ以上の他のフィールドを構成することによって、実行され得る。いくつかの実施形態では、powerControlOffsetがRRCシグナリングを使用して信号され得るNRにおけるRRCパラメータであり得る。なお、本実施形態はX= 0dBを設定することにより、上記実施形態を得ることができるので、上記実施形態の一般化と考えることができる。0dBよりも大きいXを使用することによって、これはCQIが0と15との間に制限されるので、切り捨て誤差を回避するのに役立ち、すなわち、Xは0と15との間の範囲の中央でCQIにマッピングすることが期待されるSINRを有するように選択され得る。
【0088】
1つ以上の他の実施形態では、追加のCSI測定が処理回路84、プロセッサ86、無線インターフェース82、測定部34などのうちの1つ以上を介してなど、無線デバイス22が通常のCSIを測定するために使用されたものであろう同じリソース要素上のチャネルおよび干渉コンポーネントを測定し、それによって、シグナリングオーバヘッドを節約するか、または本明細書で説明する1つ以上の他の実施形態と比較してシグナリングオーバヘッドを低減するように構成される。
【0089】
上で説明された1つ以上の実施形態は処理回路84、プロセッサ86、無線インターフェース82、測定部34などのうちの1つ以上を介してなど、無線デバイス22がネットワークノード16(たとえば、無線リソース制御(RRC)コネクション)にコネクションするとき、またはOLLAを時折訂正するために非常に高い周期性を伴って、1回だけ使用され得る。代替的に、上記の手順は既存のシステムと比較して、既存のシステムにおけるリンクアダプテーションのために使用されるすべての規則的なCSI測定を用いて実行され得、無線デバイス22は2つのCSI測定を報告する必要があり得、第1のCSI測定はリンクアダプテーションのために既存のシステムにおいて使用される規則的な測定であり、一方、第2のCSI測定は本明細書で説明されるバイアス測定である。
【0090】
1つ以上の他の実施形態では、上記で説明した1つ以上の手順/方法が無線デバイス22におけるバイアスを潜在的に変更することができる任意のイベントのためにトリガされ得る。そのようなイベントは、無線デバイス22の送信モード、ランク、プリコーディング、および/またはSINRなどの変化のうちの1つ以上を含む。無線デバイス22におけるイベントは処理が無線デバイス22に対して透過的なままであるように、処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などのうちの1つ以上を介してなど、ネットワークノード16によって決定され得る。
【0091】
1つ以上の実施形態では、処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などのうちの1つ以上を介してなど、ネットワークノード16は本明細書で説明するように複数のバイアス測定値を要求し、単一のバイアスを取得するために複数のバイアスの平均を使用し得る。この平均化は、バイアス推定における誤差を低減する。
【0092】
1つ以上の実施形態では、処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などの1つ以上を介して、ネットワークノード16はXをある範囲の値(たとえば、{0,1,2、...、30dB})で掃引(スイープ)することができ、Xごとに、処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などの1つ以上を介して、所与のXごとにバイアスを取得するように「誤って」構成された実施形態などの本明細書で説明するCSI測定を要求する。所与の無線デバイス22の推定SINRについて、ネットワークノードは、処理回路68、プロセッサ70、無線インターフェース62、バイアスユニット32などの1つ以上を介して、無線デバイス22のSINRに対応するXを見つけ(たとえば、無線デバイス22のSINRに最も近い掃引値の範囲からXを見つけ)、無線デバイス22のリンクアダプテーションを実行する際に、Xに対して対応するバイアスを使用することができる。
【0093】
したがって、本明細書で説明する1つ以上の実施形態では、追加のダウンリンクCSI基準信号を無駄にすることなく、CSI-RSレポートの特別な構成によって無線デバイス22の推定SINR中のバイアスを推定するための1つ以上のプロセスおよび/または方法が提供される。
【0094】
当業者によって理解されるように、本明細書で説明される概念は、実行可能なコンピュータプログラムを記憶する方法、データ処理システム、コンピュータプログラム製品、および/またはコンピュータ記憶媒体として具現化され得る。したがって、本明細書で説明される概念は完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態、またはソフトウェアおよびハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形態をとることができ、本明細書ではすべて「回路」または「モジュール」と一般に呼ばれ、本明細書で説明される任意のプロセス、ステップ、アクション、および/または機能は、ソフトウェアおよび/またはファームウェアおよび/またはハードウェアで実装され得る対応するモジュールによって実行され、および/またはそれに関連付けられ得る。さらに、本開示は、コンピュータによって実行することができる媒体に具現化されたコンピュータプログラムコードを有する有形のコンピュータ使用可能記憶媒体上のコンピュータプログラム製品の形成をとることができる。ハードディスク、CD-ROM、電子記憶デバイス、光記憶デバイス、または磁気記憶デバイスを含む、任意の適切な有形コンピュータ可読媒体が利用され得る。
【0095】
いくつかの実施形態は、方法、システム、およびコンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して本明細書で説明される。フローチャート図および/またはブロック図の各ブロック、ならびにフローチャート図および/またはブロック図のブロックの組合せは、コンピュータプログラム命令によって実装され得ることが理解されよう。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータのプロセッサ(それによって、専用コンピュータを作成する)、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置に提供されて、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサを介して実行される命令がフローチャートおよび/またはブロックダイアグラムブロックまたはブロックで指定された機能/動作を実施するための手段を作成するように、マシンを作成することができる。
【0096】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、特定の方法で機能するようにコンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置に指示することができるコンピュータ可読メモリまたは記憶媒体に記憶されてもよく、その結果、コンピュータ可読メモリに記憶された命令は、フローチャートおよび/またはブロックダイアグラムブロックまたはブロックにおいて指定された機能/動作を実装する命令手段を含む製品を生成する。
【0097】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置上にロードされて、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行される命令がフローチャートおよび/またはブロック図のブロックまたはブロックに指定された機能/動作を実施するためのステップを提供するように、コンピュータまたは他のプログラマブルデータ処理装置上で一連の動作ステップを実行させて、コンピュータ実装プロセスを生成することができる。
【0098】
ブロックに記載された機能/動作は、動作図に記載された順序から外れて発生し得ることを理解されたい。例えば、連続して示される2つのブロックは実際には実質的に同時に実行されてもよく、またはブロックが関与する機能/行為に応じて、逆の順序で実行されてもよい。図のいくつかは通信の主要な方向を示すために通信経路上に矢印を含むが、通信は描写された矢印とは反対の方向に起こり得ることを理解されたい。
【0099】
本明細書で説明される概念の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)またはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語で記述され得る。しかしながら、本開示の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードはまた、「C」プログラミング言語などの従来の手続き型プログラミング言語で書かれてもよい。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、部分的にユーザのコンピュータ上で、部分的にリモートコンピュータ上で、または完全にリモートコンピュータ上で実行することができる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータがローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を介してユーザのコンピュータに接続されてもよいし、外部コンピュータに(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを介して)接続されてもよい。
【0100】
本明細書では、上記の説明および図面に関連して、多くの様々な実施形態を開示してきた。これらの実施形態の全ての組合せ及びサブコンビネーションを文字通り説明し、例示することは、過度に繰り返し、難読化されることが理解されるのであろう。したがって、すべての実施形態は任意の方法および/または組合せで組合せることができ、図面を含む本明細書は本明細書に記載される実施形態のすべての組合せおよびサブコンビネーション、ならびにそれらを作製および使用する方法およびプロセスの全体的な記載による説明を構成すると解釈されるものとし、任意のそのような組合せまたはサブコンビネーションに対する特許請求の範囲を支持するものとする。
【0101】
本明細書に記載される実施形態は本明細書において上記に特に示され、記載されたものに限定されないことが、当業者には理解されよう。加えて、上記で反対のことが言及されない限り、添付の図面のすべては、一定の縮尺ではないことに留意されたい。以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、上記の教示に照らして様々な修正および変形が可能である。