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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-27
(45)【発行日】2024-04-04
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20240328BHJP
【FI】
A63F5/04 620
A63F5/04 631
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020032160
(22)【出願日】2020-02-27
(65)【公開番号】P2021132918
(43)【公開日】2021-09-13
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】390026620
【氏名又は名称】山佐株式会社
(72)【発明者】
【氏名】前田 達也
(72)【発明者】
【氏名】三角 和久
【審査官】佐藤 洋允
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-189962(JP,A)
【文献】特許第6647577(JP,B1)
【文献】特開2014-117553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機において、
前記停止操作手段の操作態様によって遊技者に付与する有利度の異なる複数の特定役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、
前記特定役に当選したときに、当該特定役に設定された最も払出枚数の多い有利な操作態様が報知される報知区間と、前記報知区間と異なる非報知区間との間の区間移行を制御する区間移行制御手段と、
を備え、
前記複数の特定役の分類として、複数の特定役で構成された第1の特定役グループと、前記第1の特定役グループに属さない複数の特定役で構成された第2の特定役グループとがあり、
前記第1の特定役グループは、全ての操作態様が均等な確率で前記有利な操作態様となるように当選確率が設定されており、
前記第2の特定役グループは、特定操作態様が前記有利な操作態様となることがない一方、他の操作態様は前記有利な操作態様となることがあるように構成されており、
前記区間移行制御手段は、
前記非報知区間で更新される所定の移行指標が特定値となった場合に前記報知区間に移行可能であり、
前記非報知区間において、前記第1の特定役グループのいずれかの構成役に当選した場合は、前記所定の移行指標の更新について、前記停止操作手段の操作態様によらず共通の更新処理を行い、
前記非報知区間において、前記第2の特定役グループのいずれかの構成役に当選した場合は、前記所定の移行指標の更新について、前記他の操作態様で操作された場合は、前記特定操作態様で操作された場合と比べて不利な更新処理を行う
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機の一つであるスロットマシンでは、ストップスイッチの操作態様によってメダルの払出枚数が異なる押し順役を設け、所定の条件が成立すると、押し順役の当選時に有利な押し順が報知される、いわゆるAT(アシストタイム)機能が設けられたものがある。この場合、押し順役の当選時に有利な押し順が報知されない状態(非AT状態)であっても、遊技者が有利な押し順で操作すれば、多くのメダルの払い出しが得られるため、非AT状態で当選役情報を不正に取得して利益を得るという不正行為が生じるおそれがある。そこで従来、この種の不正行為を防止する遊技機が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載のスロットマシンでは、押し順役の有利な押し順をいわゆる順押し(第1停止:左リール)以外の押し順が設定されている。そして、非AT状態で順押し以外の押し順で停止操作が行われた場合は、一定の期間、ATに関連する抽選において不利な抽選テーブルが選択されるように構成されている。これにより、非AT状態で第1停止が左リール以外の押し順で操作されるのを防止し、非AT状態であるにもかかわらず、不正な利益を得るという不正行為を防止している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2016-93287号公報(段落0524~段落0543、図47等参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記した特許文献1のスロットマシンでは、非AT状態のときに押し順役に当選したときに高配当を得た場合は常にペナルティになるため、非AT状態で押し順を正解させて高配当を得るという楽しみがなく、非AT状態の遊技が単調となるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、押し順によって有利度に差がある押し順役が設けられた遊技機において、遊技のさらなる興趣の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した目的を達成するために、本発明にかかる遊技機は、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機において、前記停止操作手段の操作態様によって遊技者に付与する有利度の異なる複数の特定役を含む複数の役のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する役抽選を行う役抽選手段と、前記特定役に当選したときに、当該特定役に設定された最も払出枚数の多い有利な操作態様が報知される報知区間と、前記報知区間と異なる非報知区間との間の区間移行を制御する区間移行制御手段とを備え、前記複数の特定役の分類として、複数の特定役で構成された第1の特定役グループと、前記第1の特定役グループに属さない複数の特定役で構成された第2の特定役グループとがあり、前記第1の特定役グループは、全ての操作態様が均等な確率で前記有利な操作態様となるように、構成役の前記有利な操作態様の種類および当選確率が設定されており、前記第2の特定役グループは、特定操作態様は他の操作態様と比べて前記有利な操作態様となる確率が低くなるように、構成役の前記有利な操作態様の種類および当選確率が設定されており、前記区間移行制御手段は、前記非報知区間で更新される所定の移行指標が特定値となった場合は、前記報知区間に移行させ、前記非報知区間において、前記第1の特定役グループのいずれかの構成役に当選した場合は、前記所定の移行指標の更新について、前記停止操作手段の操作態様によらず共通の更新処理を行い、前記非報知区間において、前記第2の特定役グループのいずれかの構成役に当選した場合は、前記所定の移行指標の更新について、前記他の操作態様で操作された場合は、前記特定操作態様で操作された場合と比べて不利な更新処理を行うことを特徴としている。
【0008】
この構成によると、非報知区間で第1の特定役グループの構成役に当選した場合、停止操作手段の操作態様によって有利区間への移行にかかる所定の移行指標の更新で不利な処理が行われないため、遊技者はペナルティを気にすることなく有利な操作態様を予想して停止操作手段を操作することができる。その結果、当選した特定役に設定された有利な操作態様と、予想した操作態様とが一致すれば有利な結果が得られるため、非報知区間での遊技の興趣が向上する。また、報知区間では、第1の特定役グループおよび第2の特定役グループのいずれの構成役に当選しても有利な操作態様が報知されるため、報知頻度が高まり、報知区間での遊技の興趣も向上する。
【0009】
また、前記非報知区間において前記第2の特定役グループの構成役に当選した場合に、少なくとも前記他の操作態様を特定可能な報知を行う報知手段をさらに備えていてもよい。
【0010】
この構成によると、遊技者は第2の特定役グループのいずれかの構成役に当選した場合は、所定の移行指標の更新処理で不利を受ける操作態様(他の操作態様)を回避するか、当該更新処理で不利を受けても構成役に設定された有利な操作態様を予想して他の操作態様で操作するかの選択ができるため、遊技性の多様化を図ることができる。また、当該報知がない場合は、第1の特定役グループの当選の可能性を把握できることから、所定の移行指標の更新処理のペナルティを気にすることなく有利な操作態様を予想する遊技を楽しむことができる。
【0011】
また、前記第2の特定役グループの各構成役は、いずれも前記特定操作態様が前記有利な操作態様ではなく、前記非報知区間で前記第2の特定役グループの構成役に当選した場合は、当該当選した構成役の種類によらず共通の特定演出を実行してもよい。
【0012】
この構成によると、非報知区間で第2の特定役グループのいずれかの構成役に当選した場合は、特定操作態様で操作すればペナルティを回避できるため、容易にペナルティを回避できる。また、この場合は共通の特定演出が行われるため、所定の移行指標の更新処理で不利を受ける操作態様(他の操作態様)を回避するか、当該更新処理で不利を受けても構成役に設定された有利な操作態様を予想して他の操作態様で操作するかの選択ができる遊技であることを容易に把握できる。また、第2の特定役グループの構成役に当選したときの演出(特定演出)の実行処理が共通化されるため、データ容量の削減を図ることができる。
【0013】
また、前記第1の特定役グループの構成役の当選確率の合算は、前記第2の特定役グループの構成役の当選確率の合算よりも高くてもよい。
【0014】
この構成によると、所定の移行指標の更新処理のペナルティを気にする遊技よりも、更新処理のペナルティを気にすることなく有利な操作態様を予想する遊技が多くなるため、遊技者の興趣の向上を図ることができる。
【0015】
また、前記報知区間において、前記有利な操作態様の報知態様は、前記第1の特定役グループの構成役に当選した場合も、前記第2の特定役グループに当選した場合も共通であってもよい。
【0016】
この構成によると、報知区間で特定役に当選した場合は、その特定役が属する特定役グループの種類によらず共通の報知態様で有利な操作態様が報知されるため、特定役グループの種類を意識することなくスムーズな遊技を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態にかかる遊技機の一例であるスロットマシンの斜視図である。
図2】リールの図柄配列を示す図である。
図3図1のスロットマシンの電気的構成を示すブロック図である。
図4図2のメイン制御基板およびサブ制御基板の機能を示す機能ブロック図である。
図5】遊技状態の遷移を説明するための図である。
図6】遊技フローを説明するための図である。
図7】役と入賞図柄組合せとの関係および入賞したときの配当(払出数)を示す図である。
図8】当選役グループと役番号との関係および構成役を示す図である。
図9】当選役グループと役番号との関係および構成役を示す図である。
図10】当選役グループと役番号との関係および構成役を示す図である。
図11】当選役グループと押し順による入賞態様との関係を示す図である。
図12】押し順AT役の変形例を示す図である。
図13】押し順AT役の他の変形例を示す図である。
図14】押し順AT役の他の変形例を示す図である。
図15】押し順AT役の他の変形例を示す図である。
図16】押し順AT役の他の変形例を示す図である。
図17】押し順AT役の他の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の一実施形態について、図1図11を参照して説明する。
【0019】
(構成)
本実施形態に係る遊技機の一例であるスロットマシン1は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態において、メダルなどの遊技媒体が規定数(例えば、3枚または2枚)投入され、後述するスタートスイッチ19が操作されることを条件に一回の遊技が実行開始されるものであり、図1のように構成されている。
【0020】
筐体3の前面は、前面扉5により開閉自在に閉塞され、この前面扉5のほぼ中央高さの位置に操作板7が配設される。操作板7の上方に正面板9が配設されている。正面板9には横長矩形の表示窓11が設けられている。また、表示窓11の内側には、複数種類の図柄を予め定められた順序で可変表示する左・中・右リール13L,13M,13Rが配置されている。左・中・右リール13L,13M,13Rには、図2に示すように、複数種類の図柄(この実施形態では、「R7(赤7)」「W7(白7)」「FR7(フェイク赤7)」「BAR(バー)」「BE1(ベル1)」「BE2(ベル2)」「CH(チェリー)」「WM1(スイカ1)」「WM2(スイカ2)」「RP(リプレイ)」)が合計20個、所定の配列でそれぞれ設けられている。
【0021】
また、各図柄には、0番から19番までのコマ番号が順に付されている。この場合、例えば、コマ番号0番から19番までの図柄が印刷されたリールテープが各リール13L,13M,13Rの周面に貼り付けられている。そして、各リール13L,13M,13Rが回転すると、コマ番号19番、18番、…、0番、19番、…の予め定められた順に複数の図柄がそれぞれ表示窓11に変動表示される。表示窓11からは、各リール13L,13M,13Rの回転が停止すると、図柄が上段、中段および下段にそれぞれ1個の合計3個ずつ覗くように設定されている。すなわち、3個すべてのリール13L,13M,13Rが停止すると、縦3列横3行に配列された合計9個の図柄が表示窓11に停止表示されるようになっている。なお、この実施形態では、入賞判定に使用される表示窓11内の入賞ラインとして、左リール13Lの上段、中リール13Mの中段、右リール13Rの下段により構成されるいわゆる右下がりライン(3枚賭け、2枚賭け共通)が設定されている。
【0022】
また、各リール13L,13M,13Rを独立して回転駆動できるように、各リール13L,13M,13Rそれぞれには、ステッピングモータで構成されるリールモータ14L,14M,14R(図3参照)が連結されている。なお、各リール13L,13M,13Rと各々のリールモータ14L,14M,14Rとで構成されたリールユニット(図示省略)によりスロットマシン1の表示手段が構成されている。
【0023】
更に、操作板7には、内部に貯留されているクレジットメダルから1枚ずつのメダル投入を指示するためのベットスイッチ15、クレジットメダルから1ゲーム(遊技)あたりの最大投入枚数(ここでは3枚または2枚)に設定されている)のメダル投入を指示するための最大ベットスイッチ17、演出ボタン42、各リール13L,13M,13Rを回転させて各図柄の可変表示を開始させるレバー状のスタートスイッチ19、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転をそれぞれ停止させて各図柄の可変表示を停止させる左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21R(停止操作手段)、クレジットメダルを払い出すための精算スイッチ23、およびメダル投入口25が設けられている。なお、この実施形態では、1ゲームに必要なメダル投入数(規定数)は、3枚と2枚の2種類が設定されている。また、各リール13L,13M,13Rにより複数種類の図柄を可変表示する複数の可変表示列が形成されており、各ストップスイッチ21L,21M,21Rは、各リール13L,13M,13Rそれぞれに対応して設けられている。
【0024】
また、正面板9の上方のほぼ中央には、動画などを表示して遊技者に当選や入賞などを告知したり、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様を報知したりする演出を行うための液晶表示器27が設けられている。液晶表示器27のすぐ上方には、各種の入賞図柄が表示された説明パネル29が設けられ、液晶表示器27および説明パネル29の左右には、音楽や音声などによる演出を行うためのスピーカ31L,31R(本発明の「報知手段」に相当)がそれぞれ設けられている。また、説明パネル29およびスピーカ31L,31Rの上辺には中央ランプ部33Mが配設され、その左右には左・右ランプ部33L,33Rがそれぞれ配設されている。各ランプ部33M,33L,33Rには、それぞれ発光ダイオードなどの光源が配設されている。これらのランプ部33M,33L,33Rは一体的に形成され、遊技者に当選や入賞を告知するなどの演出を行うための上部ランプ部33を構成している。
【0025】
また、操作板7の下方には、装飾画などが表示された下部パネル35が設けられ、この下部パネル35の左右には、それぞれ複数の光源が例えば2列に並んで配置された下部ランプ部37L,37Rが設けられている。また、下部パネル35の下方には、メダルのメダル払出口39や、このメダル払出口39から払い出されるメダルを受けるメダル受け41が設けられている。また、正面板9には入賞ラインが描かれ、正面板9の左下隅には図3のメイン制御基板63に搭載されたCPU61による表示制御を受けて、クレジットメダルの貯留枚数を表示するクレジット表示器45、メダルの払出枚数を表示する払出表示器46が配設されている。このクレジット表示器45は、例えば2個の7セグメントディスプレイで構成され、2桁の貯留枚数(最大で50枚)が表示可能になっている。また、払出表示器46は、例えば2個の7セグメントディスプレイで構成され、2桁の払出枚数が表示可能になっている。なお、7セグメントディスプレイは、棒状に形成されるとともに、「8」の字状に配列された7つのセグメントと、小数点となる小さな丸い1つのセグメント(DP)とが組み合わされた計8つのセグメントを有するものであり、各セグメントは発光ダイオードにより構成されている。なお、払出表示器46は発生したエラーに対応するエラーコードの表示にも用いられる。
【0026】
また、払出表示器46の上方には、有利区間ランプ47が配設されている。有利区間は、当選役グループ「ATLC1」(下位役番号$15)~「ATRC2」(下位役番号$20)(図9参照)、「特殊A」(下位役番号$21)~「特殊D」(下位役番号$24)(図10参照)の当選時に有利な配当が得られる押し順(正解の押し順)を報知することが許容された区間であり、有利区間ランプ47の点灯により、有利区間であることが報知される。この実施形態では、有利区間中に必ず有利区間ランプ47が点灯する訳ではなく、有利区間に移行してから、所定の点灯条件が成立したときに点灯する。ただし、一旦有利区間ランプ47が点灯した後は、当該有利区間が終了して非有利区間に移行するまでは点灯が維持される。なお、有利区間ランプ47については、払出表示器46の小数点となるセグメントDPで代用してもよい。
【0027】
また、正面板9の表示窓11の下方には、左ストップスイッチ21L,中ストップスイッチ21M,右ストップスイッチ21Rを操作する順番や、役抽選の結果など、メイン制御基板63の制御に関する情報を報知(表示)するための報知用表示器60が配設されている。報知用表示器60は、例えば2個の7セグメントディスプレイを備えている。したがって、両7セグメントディスプレイそれぞれが有する各セグメントの点灯態様を変化させることによって、例えば、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作順序や操作タイミングなどの操作態様、当選役(当選役グループ)の種類を報知できるように構成されている。
【0028】
また、各リール13L,13M,13Rを支持する支持枠体が、筐体3内の後壁に固定されている。筐体3内の支持枠体の下方には、メダルをメダル払出口39に排出するためのホッパーユニット43(図3参照)が配設されている。また、メダル投入口25付近の裏面側には、メダル投入口25に投入されたメダルが正規のものか否かを選別して正規のメダルのみをホッパーユニット43に導くメダルセレクタ48(図3参照)が配設されている。
【0029】
続いて、スロットマシン1の電気的な構成について図3を参照して説明する。
【0030】
図3に示すように、投入センサ53が、筐体3内部のメダル投入口25近傍であってメダルセレクタ48部分に設けられ、メダル投入口25に投入されたメダルを1枚ずつ検出する。払出センサ54が、ホッパーユニット43の出口に設けられ、メダル払出口39に払い出されるメダルを1枚ずつ検出する。また、スロットマシン1の正面から見てホッパーユニット43の左側には、操作ボックス49(図3参照)が筐体3内の左側壁に固定されている。この操作ボックス49には、電源のON、OFFを切り換える電源スイッチ50(図3参照)が設けられるとともに、設定変更処理用のキーシリンダからなる変更処理開始スイッチ56(図3参照)、設定変更時の設定値の切り換えを行うのに用いられるリセットスイッチ52(図3参照)が設けられている。なお、リセットスイッチ52は、エラーが発生した際のエラーを解除するためのスイッチとしても用いられる。
【0031】
左・中・右位置センサ55L,55M,55Rは、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するもので、例えば左・中・右リール13L,13M,13Rにそれぞれ設けられた突起部を検出するフォトインタラプタからなり、左・中・右リール13L,13M,13Rが回転すると、一周ごとに突起部を検出してその検出信号をメイン制御基板63に出力する。この実施形態では、例えば左・中・右位置センサ55L,55M,55Rが上記突起部を検出したときに、それぞれコマ番号19番の図柄が表示窓11の中段に位置するように構成されている。
【0032】
ホッパーモータ57は、ホッパーユニット43に配設されて、その駆動によりメダルをメダル払出口39に向けて払い出す。
【0033】
また、スロットマシン1には、遊技の進行に関する制御を行うメインCPU61が実装されたメイン制御基板63と、メイン制御基板63から送信された情報に基づき遊技の進行に合わせた演出の制御を行うサブCPU71が実装されたサブ制御基板73とが別々に設けられ、メイン制御基板63からサブ制御基板73に対して一方向に各種のデータが送信される。なお、メイン制御基板63は、外部から不正にアクセスすることができないように、基板ケース内に厳重に封印されている。また、基板ケースには、不正に解放されたことを確実に視認することができるように、種々の対策が講じられている。
【0034】
また、図3に示すように、メイン制御基板63のRAM65は、メインCPU61内部の記憶容量であり、スロットマシン1の遊技状態などの遊技に関するデータを一時的に記憶するものであって、図4に示す役抽選結果記憶領域651、フラグ格納領域652、有利区間遊技数カウンタ653、特殊役当選回数カウンタ654を構成する記憶領域が形成される。また、図3に示すように、メイン制御基板63のROM67は、メインCPU61内部の記憶容量であり、図4に示す予め設定されたデータである役抽選テーブル671、停止テーブル672などを含むスロットマシン1用のプログラム(遊技機用プログラム)を格納する。なお、フラグ格納領域652には、例えば、後述する有利区間フラグ、ATフラグ、CZフラグなどの各種フラグが格納される。
【0035】
メイン制御基板63のメインCPU61は、タイマ割込などの割込機能を有し、ROM67に記憶された遊技機用プログラムを実行することにより、遊技の進行に関する処理を行う。この、メインCPU61は、後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果に関するデータ、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関するデータなどの種々のデータを、所定のコマンド形式でサブ制御基板73(サブCPU71)に送信する。
【0036】
サブ制御基板73のメモリ75は、各種データを一時的に記憶するRAM部と、演出用の各種プログラムなどを記憶するROM部とを備えている。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、タイマ割込などの割込機能を有し、サブCPU71は、メインCPU61から送信されるスロットマシン1に関する各種のデータ(後述する役抽選手段103による役抽選処理における役抽選結果、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の操作器具が操作されたか、などに関するデータ)に基づいてメモリ75に格納されたプログラムを実行し、遊技者に対する遊技に関連する演出の内容を決定する。また、サブ制御基板73のサブCPU71は、決定された演出の内容に基づいて、サブ制御基板73が有するI/Oポートを介して、液晶表示器27やスピーカ31L,31Rなどの演出機器の制御を行う。
【0037】
(メイン制御基板)
次に、メイン制御基板63について、図4を参照して詳細に説明する。図4に示すように、メイン制御基板63は、ROM67に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
【0038】
(1)遊技制御手段100
図4の遊技制御手段100は、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれかの遊技状態においてスロットマシン1の遊技を制御するものである。具体的には、図5に示すように、遊技制御手段100は、一般遊技状態(通常遊技状態(RT0)、ボーナス内部中(RBB1F、RBB2F)において一般的な遊技である一般遊技を実行し、一般遊技状態よりも遊技者に有利なボーナス役に基づくボーナス遊技状態(RBB1、RBB2)においてボーナス遊技(特別遊技)を実行する。
【0039】
また、ボーナス遊技状態(RBB1、RBB2)での遊技であるボーナス遊技とは異なる遊技者に有利な遊技として、後述する役抽選手段103の役抽選結果が、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順によって遊技者に付与する有利度の異なる特定役(当選役グループ「ATLC1~ATLC2」「ATLR1~ATLR2」「ATCL1~ATCL2」「ATCR1~ATCR2」「ATRL1~ATRL2」「ATRC1~ATRC2」、「特殊A」~「特殊D」:図9図10参照)に当選している特定役当選結果となったときに当該特定役に対応する有利な各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作手順を特定可能に報知するAT遊技(特殊遊技)がある。
【0040】
そして、遊技制御手段100は、図4に示すように、操作態様判定手段100a、遊技状態設定手段100bを備えている。
【0041】
(1-1)操作態様判定手段100a
操作態様判定手段100aは、スロットマシン1に対する遊技者の操作態様を判定するものである。具体的には、各ベットスイッチ15,17、スタートスイッチ19、各ストップスイッチ21L,21M,21Rなどのスロットマシン1が備える各種スイッチに対する遊技者による操作の態様や、メダル投入口25への遊技者によるメダルの投入操作の態様など、遊技者によるスロットマシン1に対する種々の操作の態様を判定する。
【0042】
(1-2)遊技状態設定手段100b
遊技状態設定手段100bは、役抽選手段103による役抽選処理の結果や、図柄判定手段112による有効ライン(右下がりライン)上の図柄組合せの判定結果などに基づいて、予め設定された複数の遊技状態のうちのいずれか1つにスロットマシン1の遊技状態を設定するものである。
【0043】
具体的には、図5に示すように、この実施形態では、遊技状態として、通常遊技状態(RT0)、ボーナス内部中(RBB1~2F)、ボーナス遊技状態(RBB1~2)とを備えている。ここで、通常遊技状態(RT0)、ボーナス内部中(RBB1~2F)により構成される一般遊技状態において一般遊技が実行され、ボーナス遊技状態(RBB1~2)においてボーナス遊技が実行される。また、通常遊技状態(RT0)は、後述する設定変更時やボーナス遊技状態(RBB1~2)の終了後に移行する遊技状態である。
【0044】
また、図5に示すように、通常遊技状態(RT0)において、ボーナス役(RBB1、RBB2:図7図8参照)に当選したときに、全てのリール13L,13M,13Rが停止したときの図柄組合せがボーナス入賞にかかる図柄組合せでない場合(非入賞)、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス内部中(RBB1,2F)に設定し、遊技状態がボーナス内部中(RBB1,2F)に移行する。なお、この実施形態では、ボーナス役「RBB1」は3枚賭けでのみ役抽選の対象となっているが、ボーナス役「RBB2」は2枚賭けのみ役抽選の対象となっている。また、ボーナス内部中(RBB2F)で2枚賭けの場合、役抽選の対象としてハズレ(HZ)がなく、必ずいずれかの再遊技役か小役に当選する。また、再遊技役、小役、ボーナス役の順で優先的に入賞するように構成されていることから、ボーナス内部中(RBB2F)で2枚賭けの場合は、持ち越しているボーナス役「RBB2」に入賞することはない。また、ボーナス内部中(RBB2F)で3枚賭けの場合、役抽選の対象としてハズレ(HZ)があるが、ボーナス役「RBB2」は、3枚賭けの遊技では無効の役物と設定されているため、3枚賭けにおいて持ち越しているボーナス役「RBB2」に入賞することはない。さらに、ボーナス内部中(RBB2)では、持ち越しているボーナス役「RBB2」に入賞しないと他のボーナス役に当選することがないようになっている。したがって、ボーナス内部中(RBB2F)に一旦移行すると、その後は他の遊技状態に移行しないように構成されている。
【0045】
また、通常遊技状態(RT0)でボーナス役「RBB1」に当選し、当該遊技でボーナス役「RBB1」に入賞するか、ボーナス内部中(RBB1F)でボーナス役「RBB1」に入賞すると、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス遊技状態(RBB1)に設定し、遊技状態がボーナス遊技状態(RBB1)に移行する。
【0046】
この実施形態では、ボーナス遊技状態(RBB1)において100枚を超えるメダルが払い出されると終了するように設定されている。したがって、遊技状態設定手段100bは、ボーナス遊技状態(RBB1)において、100枚を超えるメダルの払い出しがあった場合は、遊技状態を通常遊技状態(RT0)に設定し、遊技状態が通常遊技状態(RT0)に移行する。なお、ボーナス遊技状態(RBB1)の終了条件は、適宜設定することができる。
【0047】
また、通常遊技状態(RT0)において、ボーナス役「RBB2」に当選し、当該遊技でボーナス役「RBB2」に入賞した場合、遊技状態設定手段100bは遊技状態をボーナス遊技状態(RBB2)に設定し、遊技状態がボーナス遊技状態(RBB2)に移行する。
【0048】
この実施形態では、ボーナス遊技状態(RBB2)において50枚を超えるメダルが払い出されると終了するように設定されている。したがって、遊技状態設定手段100bは、ボーナス遊技状態(RBB2)において、50枚を超えるメダルの払い出しがあった場合は、遊技状態を通常遊技状態(RT0)に設定し、遊技状態が通常遊技状態(RT0)に移行する。なお、ボーナス遊技状態(RBB2)の終了条件は、適宜設定することができる。
【0049】
(1-3)遊技の概略
次に、スロットマシン1において実行される遊技の概略について説明する。
【0050】
スロットマシン1は、3枚(または2枚)のメダルの投入により1回のゲーム(遊技)が行われるように構成され、投入センサ53、ベットスイッチ15または最大ベットスイッチ17により3枚(または2枚)のメダルのスロットマシン1への投入が検出されると、表示窓11の入賞ライン(右下がりライン)が有効となる。ここでスタートスイッチ19が操作されると、乱数を使用した抽選処理により、予め設定された役抽選結果のいずれかが役抽選手段103による抽選処理により選択される。また、左・中・右リール13L,13M,13Rの全ての回転が開始すると、表示窓11に表示される各リール13L,13M,13Rの図柄の判別が各リール13L,13M,13Rの回転角に基づいて開始される。
【0051】
その後、左・中・右リール13L,13M,13Rが加速して、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となり、すべてのストップスイッチ21L,21M,21Rの操作が有効となった後、左ストップスイッチ21Lの操作が検出されると左リール13Lが停止され、中ストップスイッチ21Mの操作が検出されると中リール13Mが停止され、右ストップスイッチ21Rの操作が検出されると右リール13Rが停止される。このように、各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作により、各ストップスイッチ21L,21M,21Rに対応する左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。
【0052】
3個すべての左・中・右ストップスイッチ21L,21M,21Rのすべてが操作されると、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転が停止される。このとき、所定の図柄が有効となった表示窓11の入賞ライン(右下がりライン)上の所定の位置に停止すると、すなわち、各リール13L,13M,13Rの図柄が役への入賞に係る図柄組合せで表示窓11に表示されると入賞となり、入賞態様に応じた枚数のメダルが、クレジットされるか、メダル払出口39から払い出される。なお、メダルの払い出しに代えて、あるいはメダルの払い出しとともに、遊技者に対して所定の利益(特典)が付与されることもある。この所定の利益としては、例えば、後述のボーナス役の入賞によるボーナス遊技状態(RBB1~2)への移行や後述の再遊技役の入賞による新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技を行うために自動的に設定される賭数等が挙げられる。
【0053】
図7に示すように、役の種類として、ボーナス役と、一般役(再遊技役、小役)とが予め設定されている。ボーナス役は、ボーナス遊技状態への移行役である。再遊技役(以下、リプレイとも称することがある)は、入賞すると、新たなメダルを投入することなく当該入賞遊技と同じ賭数で次遊技行うことができる役である。小役は、入賞すると所定の配当(払出数)が得られる役である。
【0054】
・ボーナス役
ボーナス役は、「RBB1」、「RBB2」の2種類設定されている。ここで、「RBB1」にかかる図柄組合せ(R7-R7-BAR)が入賞ラインに停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(RBB1)に移行する。また、「RBB2」にかかる図柄組合せ(W7-R7-WM2)が入賞ラインに停止すると入賞となって、遊技状態がボーナス遊技状態(RBB2)に移行する。なお、この実施形態では、各ボーナス役「RBB1」、「RBB2」に入賞しても配当がないように構成したが、所定の枚数の配当を付与してもよい。
【0055】
・再遊技役
再遊技役は、「NRP1」~「NRP15」、「IRP1」~「IRP5」、「CRP1」~「CRP7」、「R7RP1」~「R7RP10」、「WRP1」~「WRP5」の複数種類設定されている。これらの入賞にかかる図柄組合せが入賞ラインに停止すると、メダルを投入せずに入賞したゲームと同じ条件(賭け数)で次のゲームを行うことができる。
【0056】
・小役
小役は、「BE1」~「BE11」、「WM1」~「WM4」、「CH1」~「CH19」、「ATA1」~「ATA10」、「ATB1」~「ATB16」、「PZ1」~「PZ52」、「PZX1」~「PZX22」の複数種類設定されている。ここで、「BE1」~「BE10」は、押し順AT役(当選役グループ「ATLC1~ATLC2」「ATLR1~ATLR2」「ATCL1~ATCL2」「ATCR1~ATCR2」「ATRL1~ATRL2」「ATRC1~ATRC2」、「特殊A」~「特殊D」:図9図10参照)の当選時に押し順が正解したときに入賞する役として設定されている。これらの役の入賞にかかる図柄組合せが入賞ラインに停止すると、10枚(3枚賭け、2枚賭け)の配当が得られる。なお、「BE1」の入賞態様は、右下がりラインに図柄「BE1(ベル1)」が揃う図柄組合せである。また、「BE2」および「BE3」の入賞態様は、左リール13Lの上段に図柄「BE1(ベル1)」、中リール13Mの上段に図柄「BE2(ベル2)」、右リール13Rの上段に図柄「BE1(ベル1)」が停止する図柄組合せ(上段ラインにベル図柄)である。また、「BE4」の入賞態様は、中段ラインに図柄「BE1(ベル1)」が揃う図柄組合せである。また、「BE5」および「BE6」の入賞態様は、左リール13Lの下段に図柄「BE1(ベル1)」、中リール13Mの下段に図柄「BE2(ベル2)」、右リール13Rの下段に図柄「BE1(ベル1)」が停止する図柄組合せ(下段ラインにベル図柄)である。「BE7」おおよび「BE8」の入賞態様は、右上がりラインに図柄「BE1(ベル1)」が揃う図柄組合せである。「BE9」および「BE10」の入賞態様は、左リール13Lの下段に図柄「BE1(ベル1)」、中リール13Mの中段に図柄「BE2(ベル2)」、右リール13Rの上段に図柄「BE1(ベル1)」が停止する図柄組合せ(右上がりラインにベル図柄)である。すなわち、押し順AT役に当選したときに、押し順が正解した場合は、図柄「BE1(ベル1)」または図柄「BE2(ベル2)」が一直線上となることから、遊技者は押し順の正解が分かり易くなっている。なお、押し順AT役が本発明の「特定役」に相当し、押し順AT役の種類に応じて設定された10枚の配当が得られる押し順が本発明の「最も払出枚数の多い有利な操作態様」に相当する。また、押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC1~ATLC2」「ATLR1~ATLR2」「ATCL1~ATCL2」「ATCR1~ATCR2」「ATRL1~ATRL2」「ATRC1~ATRC2」が本発明の「第1の特定役グループ」に相当し、「特殊A」~「特殊D」が本発明の「第2の特定役グループ」に相当する。
【0057】
「WM1」~「WM4」の入賞にかかる図柄組合せが入賞ラインに停止すると、3枚(3枚賭け、2枚賭け共通)の配当が得られる。「CH1」~「CH19」の入賞図柄組合せが入賞ラインに停止すると、それぞれ1枚(3枚賭け、2枚賭け共通)の配当が得られる。「ATA1」~「ATA10」の入賞図柄組合せが入賞ラインに停止すると、それぞれ1枚(3枚賭け、2枚賭け共通)の配当が得られる。「ATB1」~「ATB16」の入賞図柄組合せが入賞ラインに停止すると、それぞれ1枚(3枚賭け、2枚賭け共通)の配当が得られる。「PZ1」~「PZ52」の入賞図柄組合せが入賞ラインに停止すると、それぞれ1枚(3枚賭け、2枚賭け共通)の配当が得られる。「PZX1」~「PZX22」の入賞図柄組合せが入賞ラインに停止すると、それぞれ1枚(3枚賭け、2枚賭け共通)の配当が得られる。
【0058】
(2)設定制御手段101
図4の設定制御手段101は、出玉率(払出率)の異なる複数の設定値(設定1~設定6)から一の設定値を設定するものである。この設定値は、後述するテーブル選択手段102により選択される役抽選テーブル671を選択するためのものであり、ROM67に格納された複数の役抽選テーブル671のそれぞれに各設定値のいずれかが対応付けられている。そして、設定制御手段101は、電源投入時に変更処理開始スイッチ56のON、OFF状態を判定し、変更処理開始スイッチ56がONの状態で電源が投入されると、所定の設定変更処理を開始する。払出率は総払出枚数÷総投入枚数×100[%]で算出することができる。
【0059】
ここで、一般遊技での抽選における当選確率は複数種類の設定値(ここでは6種類)により区別される複数段階に設定されており、複数段階の設定値のそれぞれに、図4に示す役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)が対応付けられている。そして、上記設定変更処理が開始されると、スロットマシン1を設置するパチンコホールの管理者が、この設定値を変更することが可能になる。
【0060】
(3)テーブル選択手段102
図4のテーブル選択手段102は、メイン制御基板63における遊技制御手段100により制御される遊技の種類(RT0、RBB1~2など)、設定制御手段101により設定される設定値(設定1~設定6)に基づき、図4に示す複数の役抽選テーブル671から1つの抽選テーブルを選択するものである。すなわち、例えば一般遊技では、テーブル選択手段102は、役抽選テーブルとして、入賞確率の設定値(設定1~設定6)に応じて役抽選テーブル671(一般遊技用抽選テーブル)を選択する。
【0061】
(4)役抽選手段103
図4の役抽選手段103は、スタートスイッチ19が操作されて遊技を開始するタイミングで、複数の一般役(小役、再遊技役)と、ボーナス役とを含む複数の役(当選役グループ:図8図10参照)のうちのいずれの役に当選したか否かを、遊技開始に基づいて生成される抽選値により決定する役抽選を行うものである。役抽選手段103は、抽選値生成手段103aと、抽選値判定決定手段103bとを備えている。
【0062】
(4-1)抽選値生成手段103a
抽選値生成手段103aは、発振回路と、この発振回路が発生させたクロック信号をカウントするカウンタ回路とによって構成された乱数発生手段が、所定の範囲内(例えば、10進数で0~65535)で発生させた抽選用の乱数を、スタートスイッチ19が操作されたタイミングで抽出することにより、役抽選などに用いられる抽選値を生成する。なお、乱数発生手段は、カウンタ回路などによって構成されるため、乱数発生手段が発生させる数値は厳密には乱数ではない。しかしながら、スタートスイッチ19が操作されるタイミングはランダムであると考えられるため、抽選値生成手段103aが生成する抽選値は、実質的には乱数として取り扱うことができる。なお、抽選値生成手段103aは、乱数発生器が生成する乱数により抽選値を生成してもよいし、ソフトウェア乱数により抽選値を生成してもよい。また、抽選値生成手段103aは、抽出した乱数値や生成した乱数値に所定の演算を行うことにより抽選値を生成してもよい。
【0063】
(4-2)抽選値判定決定手段103b
抽選値判定決定手段103bは、抽選値生成手段103aが生成した抽選値を判定することにより、複数の役(当選役グループ)のうちのいずれの役に当選したか否かを決定する。
【0064】
具体的には、役抽選テーブル671には、乱数発生手段が発生させる範囲内の各抽選値について、図8図10に示す複数の当選役グループのうちのいずれに当選するか、または、ハズレか、を決定するための抽選値と当選役グループとの対応関係が予め設定されている。抽選値判定決定手段103bは、テーブル選択手段102が選択した役抽選テーブル671を参照し、抽選値生成手段103aが生成した抽選値がどの当選役グループの当選に設定されているのか、または、ハズレに設定されているのかを判定することにより、複数の当選役グループのうちのいずれに当選したか否かを決定する。
【0065】
また、役抽選テーブル671では、一部の抽選値については複数の役が重複して当選するように設定されているため、抽選値判定決定手段103bが抽選値生成手段103aにより生成される抽選値の全範囲について判定を行った場合に、すなわち、役抽選手段103の役抽選結果として、図8図10に示す当選役グループが構成されている。なお、図8図10に示す当選役グループのうち、複数の役により構成されているものについては、内部当選すると当該当選役グループを構成する全ての役にかかる図柄組合せが入賞ラインに揃うことが許容された状態になる。
【0066】
また、抽選値判定決定手段103bは、役抽選結果として、ボーナス役に当選しているか否かを特定可能な情報を役抽選結果記憶領域651の第1データ領域に記憶し、一般役に当選しているか否かを特定可能な情報を役抽選結果記憶領域651の第2データ領域に記憶する。
【0067】
例えば、図8図10に示すように、各ボーナス役のそれぞれに固有の16進数の上位役番号が割り当てられ、各一般役(再遊技役、小役)のそれぞれに固有の16進数の下位役番号が割り当てられている。そして、抽選値判定決定手段103bは、役抽選結果である当選役グループを構成する役(ハズレの場合を含む)に割り当てられている役番号を、役抽選結果記憶領域651の対応するデータ領域に記憶する。
【0068】
すなわち、役抽選手段103の役抽選結果が、図8に示すボーナス役を含む当選役グループのいずれかである場合、抽選値判定決定手段103bは、当選したボーナス役に割り当てられている上位役番号”$01”~”$02”のいずれかを役抽選結果記憶領域651の1バイトの第1データ領域に記憶する。なお、抽選値判定決定手段103bは、ボーナス役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている上位役番号”$00”を記憶する。また、上位役番号として”$01”~”$02”を記憶した後は、ボーナス役に入賞するまでこの値を維持することにより、ボーナス役を持ち越すように構成されている。
【0069】
また、役抽選手段103の役抽選結果が、図8図10に示す一般役(再遊技役、小役)を含む当選役グループのいずれかである場合には、抽選値判定決定手段103bは、当選した一般役に割り当てられている下位役番号”$01”~”$24”のいずれかを役抽選結果記憶領域651の1バイトの第2データ領域に記憶する。なお抽選値判定決定手段103bは、一般役にハズレ(非当選)の場合には、当該データ領域にハズレに割り当てられている下位役番号”$00”を記憶する。
【0070】
(5)リール検出手段104
図4のリール検出手段104は、左・中・右位置センサ55L,55M,55Rの検出信号と、左・中・右リール13L,13M,13Rを駆動する各リールモータ14L,14M,14Rへの供給パルス数とに基づき、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転位置をそれぞれ検出するものである。この場合、リール検出手段104は、左・中・右リール13L,13M,13Rの回転中および回転停止時に、所定の基準位置(この実施形態では例えば、表示窓11の中段)に位置する図柄に対応するコマ番号をそれぞれ検出する。
【0071】
(6)停止制御手段105
停止制御手段105は、遊技者による各ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作態様と役抽選手段103の役抽選結果とに基づき、停止テーブル672を用いて各リール13L,13M,13Rの停止制御を行うものである。停止制御手段105は、役抽選手段103が決定した当選役グループに属する役に入賞させるために、基本的にリール13L,13M,13Rの全てで、引き込み可能範囲内において入賞にかかる図柄(図7参照)を入賞ラインに停止させる停止制御を行う。なお、各リール13L,13M,13Rには、許容されるすべりコマ数(引き込み可能範囲:通常、最大4コマ)が設定されているため、操作タイミングが合わなければ入賞ラインに当選役にかかる図柄を揃えることができない場合があり、このような場合は取りこぼし(非入賞)が発生する。以下、当選役グループの役構成とともに、当選時の各リール13L,13M,13Rの停止制御について説明する。
【0072】
当選役グループ「RPN1」は、「NRP1」~「NRP15」、「IRP1」~「IRP5」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止が左リール13Lとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、「NRP1」、「NRP2」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「NRP1」、「NRP2」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングがどのような場合であっても、どちらかの入賞図柄が引き込み可能な範囲にあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「NRP1」か「NRP2」に必ず入賞する(取りこぼしなし)。このとき、図柄「RP」が中段ラインに揃う停止図柄組合せとなる(図11(a)参照:中段RP)。また、停止制御手段105は、第1停止が中リール13Mとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、「NRP3」~「NRP6」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「NRP3」~「NRP6」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングがどのような場合であっても、いずれかの入賞図柄が引き込み可能な範囲にあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「NRP3」~「NRP6」のいずれかに必ず入賞する(取りこぼしなし)。このとき、図柄「RP」が右上がりラインに揃う停止図柄組合せとなる(図11(a)参照:右上がりRP)。また、停止制御手段105は、第1停止が右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、「NRP7」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「NRP7」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングがどのような場合であっても、入賞図柄が引き込み可能な範囲にあるため、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「NRP7」に必ず入賞する(取りこぼしなし)。このとき、図柄「RP」が右下がりラインに揃う停止図柄組合せとなる(図11(a)参照:右下がりRP)。なお、以下では、「NRP1」~「NRP15」、「IRP1」~「IRP5」をまとめて「基本リプ」と称する場合もある。
【0073】
当選役グループ「RPN2」は、「基本リプ」および「CRP1」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は「NRP1」、「NRP2」(「中段RP」)、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は「NRP7」(「右下がりRP」)、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は「NRP3」~「NRP6」(「右上がりRP」)がそれぞれ優先的に入賞するようにリール制御を行う。上記したように、優先入賞にかかる役は、それぞれ取りこぼしが発生しない役であるため、当該当選役グループの当選時に第1停止リールが左リール13Lの場合は「中段RP」に入賞し、第1停止リールが中リール13Mの場合は「右下がりRP」に入賞し、第1停止リールが右リール13Rの場合は「右上がりRP」に入賞する。なお、「CRP1」は当該当選役グループの構成役ではあるが、入賞することがない役として設けられている。
【0074】
当選役グループ「RPN3」は、「基本リプ」および「CRP2」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は「NRP3」~「NRP6」(「右上がりRP」)、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は「NRP1」、「NRP2」(「中段RP」)、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は「NRP7」(「右下がりRP」)がそれぞれ優先的に入賞するようにリール制御を行う。上記したように、優先入賞にかかる役は、それぞれ取りこぼしが発生しない役であるため、当該当選役グループの当選時に第1停止リールが左リール13Lの場合は「右上がりRP」に入賞し、第1停止リールが中リール13Mの場合は「中段RP」に入賞し、第1停止リールが右リール13Rの場合は「右下がりRP」に入賞する。なお、「CRP2」は当該当選役グループの構成役ではあるが、入賞することがない役として設けられている。
【0075】
当選役グループ「RPN4」は、「基本リプ」および「CRP3」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は「NRP3」~「NRP6」(「右上がりRP」)、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は「NRP7」(「右下がりRP」)、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は「NRP1」、「NRP2」(「中段RP」)がそれぞれ優先的に入賞するようにリール制御を行う。上記したように、優先入賞にかかる役は、それぞれ取りこぼしが発生しない役であるため、当該当選役グループの当選時に第1停止リールが左リール13Lの場合は「右上がりRP」に入賞し、第1停止リールが中リール13Mの場合は「右下がりRP」に入賞し、第1停止リールが右リール13Rの場合は「中段RP」に入賞する。なお、「CRP3」は当該当選役グループの構成役ではあるが、入賞することがない役として設けられている。
【0076】
当選役グループ「RPN5」は、「基本リプ」および「CRP4」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は「NRP7」(「右下がりRP」)、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は「NRP1」、「NRP2」(「中段RP」)、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は「NRP3」~「NRP6」(「右上がりRP」)がそれぞれ優先的に入賞するようにリール制御を行う。上記したように、優先入賞にかかる役は、それぞれ取りこぼしが発生しない役であるため、当該当選役グループの当選時に第1停止リールが左リール13Lの場合は「右下がりRP」に入賞し、第1停止リールが中リール13Mの場合は「中段RP」に入賞し、第1停止リールが右リール13Rの場合は「右上がりRP」に入賞する。なお、「CRP4」は当該当選役グループの構成役ではあるが、入賞することがない役として設けられている。
【0077】
当選役グループ「RPN6」は、「基本リプ」および「CRP5」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は「NRP7」(「右下がりRP」)、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は「NRP3」~「NRP6」(「右上がりRP」)、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は「NRP1」、「NRP2」(「中段RP」)がそれぞれ優先的に入賞するようにリール制御を行う。上記したように、優先入賞にかかる役は、それぞれ取りこぼしが発生しない役であるため、当該当選役グループの当選時に第1停止リールが左リール13Lの場合は「右下がりRP」に入賞し、第1停止リールが中リール13Mの場合は「右上がりRP」に入賞し、第1停止リールが右リール13Rの場合は「中段RP」に入賞する。なお、「CRP5」は当該当選役グループの構成役ではあるが、入賞することがない役として設けられている。
【0078】
当選役グループ「RPN7」は、「基本リプ」および「CRP6」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は「NRP1」、「NRP2」(「中段RP」)、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は「NRP3」~「NRP6」(「右上がりRP」)、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は「NRP7」(「右下がりRP」)がそれぞれ優先的に入賞するようにリール制御を行う。上記したように、優先入賞にかかる役は、それぞれ取りこぼしが発生しない役であるため、当該当選役グループの当選時に第1停止リールが左リール13Lの場合は「中段RP」に入賞し、第1停止リールが中リール13Mの場合は「右上がりRP」に入賞し、第1停止リールが右リール13Rの場合は「右下がりRP」に入賞する。なお、「CRP6」は当該当選役グループの構成役ではあるが、入賞することがない役として設けられている。
【0079】
当選役グループ「RPBB1」は、「R7RP1」~「R7RP10」、「基本リプ」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止が右リール13Rまたは中リール13Mとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、「R7RP1」、「R7RP2」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「R7RP1」の入賞図柄は、「R7(赤7):左リール13L」-「R7(赤7):中リール13M」-「BE1(ベル1):右リール13R」である。そのため、例えば、右リール13Rが第1停止リールで図柄番号4の図柄「BE1(ベル1)」を入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲で右ストップスイッチ21Rが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(下段)に停止する。次に、第2停止が中リール13Mで図柄番号2の図柄「R7(赤7)」を入賞ライン(中段)に引き込み可能な範囲で中ストップスイッチ21Mが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(中段)に停止する。最後に第3停止が左リール13Lで図柄番号1の図柄「R7(赤7)」を入賞ライン(上段)に引き込み可能な範囲で左ストップスイッチ21Lが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(上段)に停止する。つまり、「R7RP1」に入賞する。当該役は、中段ラインに図柄「R7(赤7)」または「FR7(フェイク赤7)」が揃う図柄組合せとなる。
【0080】
なお、「R7RP1」の右リール13Rの入賞図柄である図柄「BE1(ベル1)」は、右ストップスイッチ21Rがどのようなタイミングで操作されても入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲に配置されているが、中リール13Mの入賞図柄である図柄「R7(赤7)」は、ストップスイッチ21Mの操作タイミングによっては、入賞ライン(中段)に引き込むことができない。この場合、停止制御手段105は、「R7RP2」の中リール13Mの入賞図柄である図柄「CH(チェリー)」を入賞ライン(中段)に引き込むようにリールの停止制御を行う。中リール13Mの図柄「CH(チェリー)」は、図柄「R7(赤7)」と補完的な配置となっており、図柄「R7(赤7)」を入賞ライン(中段)に引き込むことができないタイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されたときは、必ず図柄「CH(チェリー)」を入賞ラインに引き込むことが可能となっている。
【0081】
ただし、「R7RP1」および「R7RP2」の左リール13Lの共通の入賞図柄である図柄「R7(赤7)」は、ストップスイッチ21Lの操作タイミングによっては、入賞ライン(上段)に引き込むことができない。したがって、図柄「R7(赤7)」を引き込むことができなかった場合、停止制御手段105は、「R7RP3」~「R7RP10」を次の優先入賞役として、リールの停止制御を行う。第1停止が右リール13Rか中リール13Mで、「R7RP1」および「R7RP2」のいずれにも入賞させることができない状況であっても、左リール13Lの操作タイミングに応じて「R7RP3」~「R7RP10」のいずれかに入賞するように構成されている。そのため、当選役グループ「RPBB1」に当選したときに、第1停止が右リール13Rまたは中リール13Mとなる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「R7RP1」~「R7RP10」のいずれかに必ず入賞する。さらに、図柄「R7(赤7)」を目押しすれば、中段ラインに図柄「R7(赤7)」または「FR7(フェイク赤7)」が揃う「R7RP1」に入賞する。
【0082】
一方、第1停止が右リール13Rまたは中リール13M以外となる押し順の場合、停止制御手段105は、「基本リプ」が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う。上述のように、「基本リプ」は取りこぼしが発生しないため、当該当選役グループに当選したときに、第1停止が中リール13Mまたは右リール13R以外となる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「基本リプ」に属する役のいずれかに必ず入賞する。なお、以下では、「R7RP1」~「R7RP10」をまとめて「赤7揃いリプレイ(赤7揃いRP)」と称する場合もある。
【0083】
当選役グループ「RPBB2」は、「赤7揃いリプレイ」、「基本リプ」、「CRP1」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、第1停止が右リール13Rまたは中リール13Mとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、「R7RP3」、「R7RP4」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「R7RP3」の入賞図柄は、「RP(リプレイ):左リール13L」-「R7(赤7):中リール13M」-「BE1(ベル1):右リール13R」である。そのため、例えば、右リール13Rが第1停止リールで図柄番号4の図柄「BE1(ベル1)」を入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲で右ストップスイッチ21Rが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(下段)に停止する。次に、第2停止が中リール13Mで図柄番号2の図柄「R7(赤7)」を入賞ライン(中段)に引き込み可能な範囲で中ストップスイッチ21Mが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(中段)に停止する。最後に第3停止が左リール13Lで図柄番号0の図柄「RP(リプレイ)」を入賞ライン(上段)に引き込み可能な範囲で左ストップスイッチ21Lが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(上段)に停止する。つまり、「R7RP3」に入賞する。当該役は、中段ラインおよび右上がりラインそれぞれに図柄「R7(赤7)」または「FR7(フェイク赤7)」が揃う図柄組合せとなる。
【0084】
なお、「R7RP3」の右リール13Rの入賞図柄である図柄「BE1」は、右ストップスイッチ21Rがどのようなタイミングで操作されても入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲に配置されているが、中リール13Mの入賞図柄である図柄「R7(赤7)」は、ストップスイッチ21Mの操作タイミングによっては、入賞ライン(中段)に引き込むことができない。この場合、停止制御手段105は、「R7RP4」の中リール13Mの入賞図柄である図柄「CH(チェリー)」を入賞ライン(中段)に引き込むようにリールの停止制御を行う。中リール13Mの図柄「CH(チェリー)」は、図柄「R7(赤7)」と補完的な配置となっており、図柄「R7(赤7)」を入賞ライン(中段)に引き込むことができないタイミングで中ストップスイッチ21Mが操作されたときは、必ず図柄「CH(チェリー)」を入賞ラインに引き込むことが可能となっている。
【0085】
また、「R7RP3」および「R7RP4」の左リール13Lの共通の入賞図柄である図柄「RP(リプレイ)」は、ストップスイッチ21Lの操作タイミングによらず、入賞ライン(上段)に引き込むことが可能である。したがって、第1停止が中リール13Mか右リール13Rで、中リール13Mにおいて図柄「R7(赤7)」を引き込むことができなかった場合は、必ず「R7RP4」に入賞する。
【0086】
一方、第1停止が右リール13Rまたは中リール13M以外となる押し順の場合、停止制御手段105は、「基本リプ」が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う。上述のように、「基本リプ」は取りこぼしが発生しないため、当該当選役グループに当選したときに、第1停止が右リール13Rまたは中リール13M以外となる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「基本リプ」に属する役のいずれかに必ず入賞する。
【0087】
「RPS1」は、「WRP1」~「WRP5」、「R7RP5」、「R7RP6」、「基本リプ」により構成されている。この場合、第1停止が右リール13Rまたは中リール13Mとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合、停止制御手段105は、「WRP1」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「WRP1」の入賞図柄は、「RP(リプレイ)」-「BAR(バー)」-「BE1(ベル1)」である。そのため、例えば、右リール13Rが第1停止リールで図柄番号14の図柄「BE1(ベル1)」を入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲で右ストップスイッチ21Rが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(下段)に停止する。次に、第2停止が中リール13Mで図柄番号8の図柄「BAR(バー)」を入賞ライン(中段)に引き込み可能な範囲で中ストップスイッチ21Mが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(中段)に停止する。最後に第3停止が左リール13Lで図柄番号10の図柄「RP(リプレイ)」を入賞ライン(上段)に引き込み可能な範囲で左ストップスイッチ21Lが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(上段)に停止する。つまり、「WRP1」に入賞する。当該役は、中段ラインに図柄「BAR(バー)」が揃う図柄組合せとなる。
【0088】
なお、「WRP1」の右リール13Rの入賞図柄である図柄「BE1(ベル1)」は、右ストップスイッチ21Rがどのようなタイミングで操作されても入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲に配置されているが、中リール13Mの入賞図柄である図柄「BAR(バー)」は、ストップスイッチ21Mの操作タイミングによっては、入賞ライン(中段)に引き込むことができない。この場合、停止制御手段105は、「WRP2」~「WRP5」を次の優先入賞役としてリールの停止制御を行う。第1停止が右リール13Rか中リール13Mで、「WRP1」に入賞させることができない状況であっても、左リール13Lの操作タイミングに応じて「WRP2」~「WRP5」のいずれかに入賞するように構成されている。そのため、当選役グループ「RPS1」に当選したときに、第1停止が右リール13Rまたは中リール13Mとなる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「WRP1」~「WRP5」のいずれかに必ず入賞する。さらに、図柄「BAR(バー)」を目押しすれば、中段ラインに図柄「BAR(バー)」が揃う「WRP1」に入賞する。
【0089】
一方、第1停止が右リール13Rまたは中リール13M以外となる押し順の場合、停止制御手段105は、「基本リプ」が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う。上述のように、「基本リプ」は取りこぼしが発生しないため、当該当選役グループに当選したときに、第1停止が右リール13Rまたは中リール13M以外となる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「基本リプ」に属する役のいずれかに必ず入賞する。なお、以下では、「WRP1」~「WRP5」、「R7RP5」、「R7RP6」をまとめて「BAR揃いリプレイ」と称する場合もある。
【0090】
「RPS2」は、「BAR揃いリプレイ」、「基本リプ」、「CRP1」により構成されている。この場合、第1停止が右リール13Rまたは中リール13Mとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合、停止制御手段105は、「WRP3」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「WRP3」の入賞図柄は、「BE1(ベル1)」-「BAR(バー)」-「BE1(ベル1)」である。そのため、例えば、右リール13Rが第1停止リールで図柄番号14の図柄「BE1(ベル1)」を入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲で右ストップスイッチ21Rが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(下段)に停止する。次に、第2停止が中リール13Mで図柄番号8の図柄「BAR(バー)」を入賞ライン(中段)に引き込み可能な範囲で中ストップスイッチ21Mが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(中段)に停止する。最後に第3停止が左リール13Lで図柄番号9の図柄「BE1(ベル1)」を入賞ライン(上段)に引き込み可能な範囲で左ストップスイッチ21Lが操作された場合は、当該図柄が入賞ライン(上段)に停止する。つまり、「WRP3」に入賞する。当該役は、中リール13Mと右リール13Rそれぞれの中段に図柄「BAR(バー)」が停止し、左リール13Lの下段に図柄「BAR(バー)」が停止する。つまり、右リール13Rと中リール13Mでは中段に図柄「BAR(バー)」が停止してテンパイとなるが、左リール13Lの下段に図柄「BAR(バー)」が停止して、中段ラインに図柄「BAR(バー)」が揃わない図柄組合せとなる。
【0091】
なお、「WRP3」の右リール13Rの入賞図柄である図柄「BE1(ベル1)」は、右ストップスイッチ21Rがどのようなタイミングで操作されても入賞ライン(下段)に引き込み可能な範囲に配置されているが、中リール13Mの入賞図柄である図柄「BAR(バー)」は、ストップスイッチ21Mの操作タイミングによっては、入賞ライン(中段)に引き込むことができない。この場合、停止制御手段105は、「WRP1」、「WRP2」、「WRP4」、「WRP5」を次の優先入賞役としてリールの停止制御を行う。この実施形態では、第1停止が右リール13Rか中リール13Mで、「WRP3」に入賞させることができない状況であっても、左リール13Lの操作タイミングに応じて「WRP1」、「WRP2」、「WRP4」、「WRP5」のいずれかに入賞するように構成されている。そのため、当選役グループ「RPS2」に当選したときに、第1停止が右リール13Rまたは中リール13Mとなる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「WRP1」~「WRP5」のいずれかに必ず入賞する。さらに、図柄「BAR(バー)」を目押しすれば、中段ラインに図柄「BAR(バー)」がテンパイするが結果的に揃わない「WRP3」に入賞する。
【0092】
一方、第1停止が右リール13Rまたは中リール13M以外となる押し順の場合、停止制御手段105は、「基本リプ」が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う。上述のように、「基本リプ」は取りこぼしが発生しないため、当該当選役グループに当選したときに、第1停止が右リール13Rまたは中リール13M以外となる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「基本リプ」に属する役のいずれかに必ず入賞する。
【0093】
当選役グループ「RPCH1」は、「CRP1」により構成されている。「CRP1」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングがどのような場合であっても入賞図柄が引き込み可能な範囲にあるため、必ず入賞する(取りこぼしなし)。
【0094】
当選役グループ「RPCH2」は、「CRP2」~「CRP7」により構成されている。「CRP2」~「CRP7」は、取りこぼしが発生しないため、当該当選役グループに当選した場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「CRP2」~「CRP7」のいずれかに必ず入賞する。
【0095】
当選役グループ「BE1」は、「BE1」~「BE11」、「CH1」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、「BE1」~「BE11」が優先的に入賞するようにリール制御を行う。「BE1」~「BE11」は、取りこぼしが発生しないため、当該当選役グループに当選した場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「BE1」~「BE11」のいずれかに必ず入賞する。なお、以下では、「BE1」~「BE11」をまとめて「ベル」と称する場合もある。
【0096】
当選役グループ「BE2」は、「ベル」により構成されている。上述のように、「ベル」は取りこぼしが発生しないため、当該当選役グループに当選した場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて「ベル」に属する役のいずれかに必ず入賞する。
【0097】
当選役グループ「CH1」は、「CH1」~「CH8」、「PZ9」~「PZ12」、「PZ21」~「PZ36」、「PZ37」~「PZ52」、「ATA2」、「ATA5」~「ATA7」により構成されている。当該当選役グループは、取りこぼしが発生しない役(当選役グループ)として設定されている。したがって、当該当選役グループに当選した場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて、構成役のいずれかに必ず入賞する。
【0098】
当選役グループ「CH2」は、「CH9」~「CH19」、「PZX22」により構成されている。当該当選役グループは、取りこぼしが発生しない役(当選役グループ)として設けられている。したがって、当該当選役グループに当選した場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて、構成役のいずれかに必ず入賞する。
【0099】
当選役グループ「WML」は、「WM1」~「WM4」により構成されている。「WM1」~「WM4」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングによっては、いずれにも入賞させることができない位置に入賞図柄が配置されているため、この場合は、当選役グループ「WML」に当選したのにもかかわらず、いずれの構成役にも入賞させることができない取りこぼしが発生する。
【0100】
当選役グループ「JAC1」は、「BE1」~「BE11」、「WM1」~「WM4」、「CH1」~「CH19」、「ATA1」~「ATA10」、「ATB1」~「ATB16」、「PZ1」~「PZ52」、「PZX1」~「PZX22」により構成されている。当該当選役グループは、取りこぼしが発生しない役(当選役グループ)として設けられている。したがって、当該当選役グループに当選した場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて、構成役のいずれかに必ず入賞する。なお、当該当選役グループは、ボーナス遊技状態(RBB1、RBB2)でのみ役抽選の対象となっている。
【0101】
当選役グループ「JAC2」は、「CH1」~「CH19」、「ATA1」~「ATA10」、「ATB1」~「ATB16」、「PZ1」~「PZ52」、「PZX1」~「PZX22」により構成されている。当該当選役グループは、取りこぼしが発生しない役(当選役グループ)として設けられている。したがって、当該当選役グループに当選した場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングに応じて、構成役のいずれかに必ず入賞する。なお、当該当選役グループは、ボーナス遊技状態(RBB1、RBB2)でのみ役抽選の対象となっている。
【0102】
当選役グループ「ATLC1」は、「BE1」、「ATA1」、「ATA2」、「ATB1」、「ATB4」、「ATB7」、「ATB8」、「PZ5」、「PZ8」、「PZ11」、「PZ12」、「PZX1」~「PZX4」、「PZX20」、「PZX22」、「CH7」、「CH8」、「CH11」、「CH12」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、押し順(左→中→右)の場合は、「BE1」が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う。「BE1」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングがどのような場合であっても、入賞図柄が引き込み可能な範囲にあるため、押し順(左→中→右)の場合は必ず「BE1」に入賞する(取りこぼしなし)。一方、押し順(左→右→中)の場合は、構成役のうち、「BE1」以外の役が優先的に入賞するように、リールの停止制御が行われる。そして、各ストップスイッチ21L,21M,21Rがどのようなタイミングで操作されても、「BE1」以外の構成役(いずれも1枚のメダルの払い出し:1枚役)のいずれかに必ず入賞するように構成されている(取りこぼしなし)。その他の押し順の場合も、「BE1」以外の構成役が優先的に入賞するようにリールの停止制御が行われる。ただし、押し順(左→右→中)の場合とは異なり、1/2の確率で「BE1」以外の構成役に入賞し、1/2の確率でどの構成役にも入賞させることができない取りこぼしが発生する(図11(a)参照)。
【0103】
すなわち、当選役グループ「ARLC1」に当選した場合は、6択の押し順のうちの一つである正解の押し順(左→中→右)でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、10枚のメダルの払い出しが得られる「BE1」に入賞する。また、正解の押し順と第1停止リールは同じであるが、その他の押し順が異なる押し順(左→右→中)の場合は、「BE1」以外の構成役(1枚役)のいずれかに必ず入賞する。また、第1停止の時点ですでに正解の押し順と異なる押し順の場合は、1枚のメダルの払い出しが得られる場合と、取りこぼしが発生する場合とがある。
【0104】
また、その他の押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC2」:$16~「ATRC2」:$20についても同様のリールの停止制御が行われる。つまり、図11(a)に示すように、他の押し順AT役も、6択の押し順のうちの一つが正解の押し順として設定され、当該押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、構成役のうち、10枚の払い出しが得られる役(「BE1」~「BE10」のいずれか)に入賞する。また、第1停止リールは正解の押し順と同じであるが、その他の押し順が異なる場合は1枚のメダルの払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。また、第1停止リールの時点で正解の押し順と異なる場合は、1枚のメダルの払い出しが得られる場合と、いずれの構成役にも入賞させることができない取りこぼしが発生する。
【0105】
当選役グループ「特殊A」は、「BE4」、「ATA3」~「ATA6」、「ATB7」、「ATB8」、「PZ17」~「PZ20」、「PZ23」、「PZ24」、「PZ25」、「PZ27」、「PZ28」、「PZX5」、「PZX6」、「PZX10」~「PZX12」、「PZX19」、「PZX20」、「CH7」、「CH8」、「CH11」、「CH12」により構成されている。この場合、停止制御手段105は、押し順(中→左→右)の場合は、「BE4」が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う。「BE4」は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングがどのような場合であっても、入賞図柄が引き込み可能な範囲にあるため、押し順(中→左→右)の場合は必ず「BE4」に入賞する(取りこぼしなし)。一方、押し順(中→左→右)以外の場合は、構成役のうち、「BE1」以外の役が優先的に入賞するように、リールの停止制御が行われる。そして、各ストップスイッチ21L,21M,21Rがどのようなタイミングで操作されても、「BE1」以外の構成役(いずれも1枚のメダルの払い出し:1枚役)のいずれかに必ず入賞するように構成されている(取りこぼしなし)。
【0106】
ただし、この実施形態では、押し順(中→左→右)以外の場合、停止制御手段105は、押し順に応じて優先的に入賞させる構成役(1枚役)の種類を変えている。具体的には、構成役(1枚役)の中には、1枚役Aのグループに属するものと、1枚役Bのグループに属するものとがあり、押し順(左→中→右)または押し順(左→右→中)の場合、停止制御手段105は、1枚役Aのグループに属する構成役(1枚役)が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う(図11(b)参照)。押し順(左→中→右)または押し順(左→右→中)の場合、操作タイミングによらず1枚役Aのグループに属するいずれかの役(1枚役)に入賞するように構成されている。一方、押し順(中→右→左)、押し順(右→左→中)、押し順(右→中→左)のいずれかの場合、停止制御手段105は、1枚役Bのグループに属する構成役(1枚役)が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行う(図11(b)参照)。押し順(中→右→左)、押し順(右→左→中)、押し順(右→中→左)のいずれかの場合、操作タイミングによらず1枚役Bのグループに属するいずれかの役(1枚役)に入賞するように構成されている。
【0107】
したがって、当選役グループ「特殊A」に当選した場合、押し順(中→左→右)の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングによらず、10枚のメダルの払い出しが得られる「BE4」に必ず入賞し、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングによらず、1枚役Aのグループに属するいずれかの役に必ず入賞し、その他の押し順の場合は、ストップスイッチ21L,21M,21Rの操作タイミングによらず、1枚役Bのグループに属するいずれかの役に必ず入賞する。なお、当選役グループ「特殊A」の場合、押し順(中→左→右)で操作すると10枚のメダルの払い出しが得られ、その他の押し順で操作すると1枚のメダルの払い出しが得られることから、押し順(中→左→右)が正解の押し順となる。ただし、この場合の正解の押し順とは、疑似ボーナスやAT期間において報知される押し順であり、当該報知に従えば最も多くのメダルの払い出しが得られる構成役に入賞することから正解の押し順となるが、後述するように押し順の報知が行われない非AT期間(通常状態(有利区間))では、当該押し順(押し順(中→左→右))でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると後述するペナルティが付与される。
【0108】
当選役グループ「特殊B」~「特殊D」についても当選役グループ「特殊A」と同様のリールの停止制御が行われる。つまり、図11(b)に示すように、当選役グループ「特殊B」~「特殊D」も、6択の押し順のうちの一つが正解の押し順として設定され、当該押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、構成役のうち、10枚の払い出しが得られる役(「BE1」~「BE10」のいずれか)に入賞する。ただし、当選役グループ「特殊A」と同様に当選役グループ「特殊B」~「特殊D」は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順は、正解の押し順として設定されていない。また、当選役グループ「特殊B」~「特殊D」のいずれかに当選したときに、正解の押し順とはならない第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、構成役のうち、1枚役Aのグループに属する役のいずれかに必ず入賞し、正解の押し順および第1停止リールが左リール13Lとなる押し順以外のその他の押し順の場合は、構成役のうち、1枚役Bのグループに属する役のいずれかに必ず入賞する(図11(b)参照)。なお、この場合の正解の押し順も、疑似ボーナスやAT期間において報知される押し順であり、当該報知に従えば最も多くのメダルの払い出しが得られる構成役に入賞することから正解の押し順となるが、非AT期間では、当該押し順(押し順(中→左→右))でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると後述するペナルティが付与される。
【0109】
なお、図11(b)にしめす当選役グループ「特殊A」~「特殊D」の1枚役Aと1枚役Bに属する役の構成は全く同じであってもよいし、異なっていてもよい。すなわち、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」それぞれにおいて、1枚のメダルの払い出しが得られる構成役の中から1枚役Aのグループと、1枚役Bのグループを設定し、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、設定した1枚役Aのグループに属する役が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行い、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順と正解の押し順を除くその他の押し順の場合は、設定した1枚役Bのグループに属する役が優先的に入賞するようにリールの停止制御を行うようにしてもよい。
【0110】
(7)区間移行制御手段106
区間移行制御手段106は、押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」、「特殊A($21)」~「特殊D($24)」)の当選時に正解の押し順を報知することを許容しない非有利区間と、当該正解の押し順を報知することを許容する有利区間との間の移行を制御するものであり、有利区間継続遊技数カウント手段106aと、増加枚数カウント手段106bとを備える。有利区間と非有利区間は、各遊技状態(RT0、RBB1F、RBB2F、RBB1、RBB2)それぞれで設定される。
【0111】
具体的には、この実施形態において、区間移行制御手段106は、非有利区間であって、通常遊技状態(RT0)で3枚賭けである場合、または、ボーナス内部中(RBB2F)で3枚賭けである場合において、当選役グループ「JAC1」、「JAC2」、ハズレ以外の当選役グループに当選した場合は、必ず有利区間に移行させる。このとき、区間移行制御手段106は、フラグ格納領域652に設定された有利区間フラグをONに設定する。なお、その他の遊技状態であったり、賭け数が2枚であったりする場合に当選役グループ「JAC1」、「JAC2」、ハズレ以外の当選役グループに当選しても、区間移行制御手段106は、有利区間への移行を行わない。
【0112】
非有利区間から有利区間への移行条件は、適宜変更することができる。例えば、この実施形態では、当選役グループ「JAC1」、「JAC2」、ハズレ以外の当選役グループに当選した場合は、もれなく有利区間に移行するようにしたが、これらの役(当選役グループ)の当選時に移行抽選を行い、該抽選に当選した場合にのみ有利区間に移行するようにしてもよい。また、有利区間に移行させる当選役グループの種類を変更してもよい。また、有利区間への移行の条件となる遊技状態の種類を変更してもよい。
【0113】
また、区間移行制御手段106は、(i)後述する疑似BNS(疑似ボーナス)終了後の終了待機状態においてAT抽選で非当選であった場合、(ii)後述するAT遊技の終了条件が成立した場合、(iii)有利区間の継続期間が上限(例えば、1500ゲーム)を超えたとき、(iv)有利区間中のメダルの増加数が規定値(例えば、2400枚)を超えたとき、の(i)~(iv)の場合は、有利区間から非有利区間に移行させる。このとき、区間移行制御手段106は、有利区間ランプをOFFに設定する。
【0114】
a)有利区間継続遊技数カウント手段106a
有利区間継続遊技数カウント手段106aは、有利区間の継続遊技数をカウントするものであり、有利区間フラグがONに設定されてから当該フラグがOFFに設定されるまでの遊技数をカウントする。具体的には、有利区間継続遊技数カウント手段106aは、有利区間フラグがONに設定されてから1ゲームを消化する度にRAM65に設定された有利区間遊技数カウンタ653のカウント値を+1加算する。なお、有利区間継続遊技数カウント手段106aは、有利区間フラグがONからOFFに設定された場合は、有利区間遊技数カウンタ653のカウント値を0にクリアする。
【0115】
b)増加枚数カウント手段106b
増加枚数カウント手段106bは、遊技者の所持メダルの増加数をカウントするものである。増加枚数カウント手段106bは、メダルの払い出しがあった場合、その枚数分をRAM65に設定された増加メダル数カウンタ658に加算する。また、増加枚数カウント手段106bは、メダルの投入があった場合はその枚数分だけ増加メダル数カウンタ658のカウント値を減算する。ただし、マイナスとなる場合は、0のカウント値を維持する。なお、増加枚数カウント手段106bは、増加メダル数カウンタ658のカウント値が上限値(2400枚)に到達し、有利区間フラグがONからOFFに設定された場合は、増加メダル数カウンタ658のカウント値を0にクリアする。
【0116】
(8)CZ移行抽選手段107
この実施形態では、図6に示すように、非有利区間から有利区間に移行すると、まず有利区間の通常状態に移行する。通常状態では、CZ(チャンスゾーン)への移行期待度が低い状態(CZ通常)と、CZへの移行期待度が高い状態(CZ高確)と、CZとに分類され、それぞれの状態で、後述するAT抽選が行われる。CZは、例えば、10ゲームの間、毎ゲームでAT期間に移行させるか否かのAT抽選が行われる。AT期間では、押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」、「特殊A($21)」~「特殊D($24)」)の当選時に正解の押し順が報知され得る期間である。そのため、CZは、CZ通常やCZ高確よりもAT期間に移行し易い有利なゾーンとして設けられている。
【0117】
CZ移行抽選手段107は、有利区間のCZ通常またはCZ高確時にCZに移行するか否かを抽選により決定するものである。例えば、CZ移行抽選手段107は、CZ通常またはCZ高確において、毎ゲームでCZ移行抽選を行う。CZ移行抽選は、CZ通常、CZ高確のいずれの場合も当選役グループの種類に応じて当選確率が設定されている。ただし、その当選確率はCZ通常よりも、CZ高確の方が高い値に設定されている。CZ移行抽選手段107は、CZ移行抽選に当選した場合、フラグ格納領域652に設けられたCZフラグをONに設定し、次のゲームからCZに移行する。なお、当該フラグはCZが終了するとOFFに設定される。
【0118】
(9)疑似ボーナス抽選手段108
この実施形態では、所定ゲーム数(例えば30ゲーム)の間、AT期間中と同様に、押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」、「特殊A($21)」~「特殊D($24)」)の当選時に正解の押し順が報知される、疑似ボーナス(本発明の「報知区間」に相当)が設けられている。疑似ボーナス抽選手段108は、有利区間の通常状態に、疑似ボーナスに移行するか否かを抽選(疑似ボーナス移行抽選)により決定するものである。疑似ボーナス移行抽選は、例えば、役抽選結果に応じて当選確率が設定されている。疑似ボーナス移行抽選に当選した場合、疑似ボーナス抽選手段108は、フラグ格納領域652に設けられた疑似ボーナスフラグをONに設定する。当該フラグは、疑似ボーナスが終了するとOFFに設定される。
【0119】
(10)疑似ボーナス強制移行制御手段109
この実施形態では、疑似ボーナスに移行するルートとして、通常状態(有利区間)で疑似ボーナス移行抽選に当選することを契機として移行する通常移行ルートと、通常状態(有利区間)で疑似ボーナス移行抽選に当選していない状態で所定の移行指標の累積が規定値になったことを契機として移行する強制移行ルートとがある。疑似ボーナス強制移行制御手段109(本発明の「区間移行制御手段」に相当)は、強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行を制御するものである。
【0120】
この実施形態では、所定の移行指標として、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかへの当選回数が設定されており、この回数が規定数(この実施形態では200回)となった場合、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、疑似ボーナス移行抽選に当選していなくても疑似ボーナスに移行させる。
【0121】
ところで、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」は、いずれも第1停止リールが左リール13Lとなる押し順は10枚のメダルの払い出しが得られる正解の押し順に設定されていない(図11参照)。また、後述するように当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選した場合は、共通の報知音がスピーカ31L,31Rから鳴るようになっている。そのため、AT期間でないときであっても、当該報知音が鳴ったときに第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作した場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順で操作した場合よりも10枚の払い出しが得られる確率が高い。
【0122】
具体的には、図11(a)に示すように、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」の抽選値は、いずれも「3250」である。また、当選役グループ「特殊A」に設定された正解の押し順は押し順(中→左→右)であり、当選役グループ「特殊B」に設定された正解の押し順は押し順(中→右→左)であり、当選役グループ「特殊C」に設定された正解の押し順は押し順(右→左→中)であり、当選役グループ「特殊D」に設定された正解の押し順は押し順(右→中→左)である。これらの構成によれば、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順が正解の押し順となる確率は「0」であり、その他の押し順(中→左→右、中→右→左、右→左→中、右→中→左の4種類)は、それぞれ1/4の確率で正解の押し順となる。したがって、報知音が鳴ったときに第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作した場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順で操作した場合よりも10枚の払い出しが得られる確率が高い。
【0123】
そこで、この実施形態では、非AT期間で当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが左リール13Lとならない変則の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作することにより遊技者が過度に有利となるのを防止するために、当該変則の押し順で操作された場合に強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行に関するペナルティが与えられる。
【0124】
具体的には、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したときに第1停止リールが左リール13Lとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、特殊役当選回数カウンタ654(本発明の「移行指標」に相当)のカウント値を+1加算する(特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新)。一方、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したときに第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の加算を行わない(特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の非更新)。また、疑似ボーナスまたはAT期間で当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選しても特殊役当選回数カウンタ654のカウント値は更新されない。この更新は、非報知区間における当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したときの停止図柄組み合わせが1枚役Aのグループに属する役への入賞となったことに基づいて行えばよい。
【0125】
そして、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が200回(本発明の「移行指標が特定値となった場合の「特定値」」に相当)となった場合は、疑似ボーナス移行抽選に当選していなくても疑似ボーナスに移行させる。このとき、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を0にクリアする。また、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、有利区間から非有利区間に移行した場合、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が200回となる前に疑似ボーナス移行抽選に当選して疑似ボーナスに移行した場合も、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を0にクリアする。
【0126】
上述のように、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」に当選した場合、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、1枚役Aのグループに属する役に必ず入賞する。これに対して、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順の場合は、10枚のメダルの払い出しが得られる役に入賞するか、1枚役Bのグループに属する役に必ず入賞する。したがって、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」に当選した際、後述する図柄判定手段112の判定結果が1枚役Aのグループに属する役への入賞であった場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順であったと判定して特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を+1加算する。また、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」に当選した際、図柄判定手段112の判定結果が1枚役Bのグループに属する役への入賞であるか、10枚のメダルの払い出しが得られる役(「BE1」~「BE10」のいずれか)への入賞であった場合は、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順であったと判定して特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新を行わない。
【0127】
一方、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」以外の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選した場合、そのときにどのような押し順であっても特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新は行わない。
【0128】
図11(a)に示すように、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」以外の押し順AT役である当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」の抽選値は、いずれも「2890」である。また、当選役グループ「ATLC1」および「ATLC2」に設定された正解の押し順はそれぞれ押し順(左→中→右)である。また、当選役グループ「ATLR1」および「ATLR2」に設定された正解の押し順はそれぞれ押し順(左→右→中)である。また、当選役グループ「ATCL1」および「ATCL2」に設定された正解の押し順はそれぞれ押し順(中→左→右)である。また、当選役グループ「ATCR1」および「ATCR2」に設定された正解の押し順はそれぞれ押し順(中→右→左)である。また、当選役グループ「ATRL1」および「ATRL2」に設定された正解の押し順はそれぞれ押し順(右→左→中)である。また、当選役グループ「ATRC1」および「ATRC2」に設定された正解の押し順はそれぞれ押し順(右→中→左)である。これらの構成によれば、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」のいずれかに当選したときに、全ての押し順(6択)がそれぞれ均等な確率(1/6)で正解の押し順となる。したがって、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」のいずれかに当選した場合は、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」に当選した場合のように特定の押し順(第1停止リールが左リール13L以外の押し順)で操作すると有利とはならない。
【0129】
したがって、この実施形態では、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」のいずれかに当選しても、強制移行ルートにかかる移行指標の更新(特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新)を行わないことで、押し順によるペナルティを付与しないように構成されている。
【0130】
なお、役抽選の乱数の範囲は0~65535であり、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」それぞれの抽選値は「3250」であるので、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選する確率は、おおよそ1/5である。したがって、通常状態(有利区間)で第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(ペナルティにならない押し順)で操作し続けていれば、通常移行ルートによる移行がなくても約1000ゲームで疑似ボーナスに移行することになる(強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行)。
【0131】
また、押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」の抽選値の合算は、2890×12=34680であるのに対して、残りの当選役グループ「特殊A」~「特殊D」の抽選値の合算は、3250×4=13000である(図11(a)参照)。すなわち、押し順AT役のうち、通常状態(有利区間)においてどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されてもペナルティが付与されない当選役グループ(「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選確率の合算は、通常状態(有利区間)において第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が更新されないというペナルティが付与される当選役グループ(「特殊A($21)」~「特殊D($24)」)の当選確率の合算よりも高くなるように押し順AT役の各当選役グループの抽選値が設定されている。
【0132】
なお、この実施形態では、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」の当選時にどのような押し順でも特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新を行わないことにより、押し順によるペナルティを付与しないようにしたが、例えば、どのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を更新するなど、押し順によらず共通の更新処理を行うことにより、押し順によるペナルティを付与しないようにしてもよい。
【0133】
また、この実施形態では、1ゲームの賭け数として2枚と3枚が設定されており、どちらの賭け数でも1回の遊技を行うことが可能となっている。ただし、2枚賭けの遊技では操作態様に関わらず特殊役当選回数カウンタのカウント値の加算が行われない(更新処理が行われない)。したがって、2枚賭けで遊技を行った場合は、特殊役当選回数カウンタのカウント値の更新処理に関してペナルティが付与される。
【0134】
また、この実施形態では、通常状態(有利区間)で3枚賭けの遊技で当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選した場合、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、図柄判定手段112の判定結果を参照し、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rであることを特定可能な判定結果であった場合は、特殊役当選回数カウンタのカウント値の更新処理を行わないというペナルティ付与処理を行う。
【0135】
一方、通常状態(有利区間)で2枚賭けの遊技では、スタートスイッチ9の操作で賭け数が確定した時点で、図柄判定手段112の判定結果を参照することなく特殊役当選回数カウンタのカウント値の更新処理を行わないというペナルティ付与処理を行う。つまり、この実施形態では、賭け数によるペナルティと押し順によるペナルティとは同じ内容であるため、賭け数によるペナルティが発生した場合は、押し順によるペナルティは発生しないように構成されている。なお、2枚賭けの場合は、当選役グループ「特殊A」~「特殊D」が役抽選の対象とならないようにしてもよい。このようにすると、賭け数によるペナルティと押し順によるペナルティとが同じゲームで発生しないため、ペナルティ処理の重複が発生することなく、処理の複雑化を防止できる。
【0136】
なお、3枚賭けのときのペナルティ処理は、全てのリール13L,13M,13Rが停止した後で行ってもよいし、第3停止にかかるストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された後、ペナルティとなる停止態様(1枚役Bへの入賞)となったことを判定可能なタイミングで行ってもよいし、更に第1停止リールの段階でペナルティとなる停止態様とならないことが判定できる場合は、そのタイミングで行ってもよい。また、2枚賭けの場合は、2枚賭けであることが確定したタイミングでなくてもよく、3枚賭けのときにペナルティ処理を行うタイミングよりも早いタイミングであれば適宜変更可能である。
【0137】
(11)AT抽選手段110
AT抽選手段110は、有利区間において、AT期間に移行するか否かを抽選(AT抽選)により決定するものである。この実施形態では、(i)有利区間の通常状態(CZ通常、CZ高確、CZ)、(ii)疑似ボーナス中、(iii)終了待機状態においてAT抽選を行う。AT抽選に当選した場合、AT抽選手段110は、フラグ格納領域652に設けられたATフラグをONに設定する。
【0138】
例えば、通常状態(CZ通常、CZ高確)におけるAT抽選では、役抽選結果が当選役グループ「PRCH1」、「RPCH2」、「CH1」、「CH2」、「WML」(いわゆる、レア役)のいずれかに当選したときにAT抽選が行われる。ここで、当選確率は、当選役グループの種類ごとに設定されている。また、CZでは、毎ゲームでAT抽選が行われる。ここで、当選確率は役抽選結果(ハズレを含む)ごとに個別に設定されており、当選確率が低い役(当選役グループ)ほど、AT抽選の当選確率が高くなるように設定されている。
【0139】
疑似ボーナス中は、CZ中と同様に毎ゲームでAT抽選が行われる。この実施形態では、疑似ボーナス移行抽選に当選した場合は、ボーナス準備状態に移行する。ボーナス準備状態は、当選役グループ「RPBB1」または「RPBB2」に当選するまでの待機期間であり、当選役グループ「RPBB1」または「RPBB2」の当選したゲームの次のゲームから疑似ボーナスに設定された所定ゲーム数(30ゲーム)のカウントが開始される。
【0140】
なお、ボーナス準備状態で当選役グループ「RPBB1」または「RPBB2」に当選したときは、液晶表示器27に「逆押しで赤7図柄を揃えろ!」の文字が表示され、遊技者に図柄「R7(赤7)」を目押しすべきことが報知される。上記したように、当選役グループ「RPBB1」に当選したときに逆押しで図柄「R7(赤7)」を目押しすると、中段ラインに図柄「R7(赤7)」または「FR7(フェイク赤7)」が揃う。一方、当選役グループ「RPBB2」に当選したときに逆押しで図柄「R7(赤7)」を目押しすると、中段ラインおよび右上がりラインそれぞれに図柄「R7(赤7)」または「FR7(フェイク赤7)」が揃う。すなわち、有利区間の通常状態で当選した疑似ボーナスは、赤7図柄が所定ラインに揃うことを契機として開始される。
【0141】
AT抽選手段110は、例えば、開始時に1ラインのみ赤7図柄が揃う疑似ボーナス中よりも、開始時に2ラインの赤7図柄が揃う疑似ボーナス中の方がAT抽選の当選確率を高く設定してもよい。
【0142】
終了待機状態は、通常状態で当選した疑似ボーナスがAT抽選で非当選のまま終了したあとの1ゲーム、あるいは、AT期間がリミッタ(継続期間の上限、増加枚数の上限)以外の理由で終了したあとの1ゲームであり、AT抽選手段110は、この1ゲームでATの復活抽選、あるいは、AT期間への復帰抽選を行う。これらの抽選は、例えば、役抽選結果ごとに設定されたAT抽選テーブルを用いて抽選することができる。
【0143】
(12)報知態様決定手段111
報知態様決定手段111は、報知用表示器60で報知する押し順の報知態様を決定するものである。例えば、報知用表示器60は、横並びの2つの7セグメントディスプレイで構成されており、これらのセグメントの点灯態様を押し順の種類に応じた固有の態様とすることで正解の押し順を特定可能に報知する。
【0144】
(13)図柄判定手段112
図4の図柄判定手段112は、各リール13L,13M,13Rそれぞれの回転位置に基づき、停止制御手段105により停止制御されて停止した各リール13L,13M,13Rの図柄の表示態様が、予め定められた表示態様であるかどうかの判定を行うものであり、リール13L,13M,13Rが停止したときの図柄の表示結果が所定の入賞態様であるかどうかを判定する。
【0145】
(14)払出制御手段113
図4の払出制御手段113は、図柄判定手段112による判定結果に基づき、遊技者に所定の特典(利益)を付与するものであり、図柄判定手段112により、いずれかの役(当選役グループ)に入賞したと判定されたときに、メダル払い出しのある入賞であれば、クレジットメダルの貯留枚数が上限値(この実施形態では例えば50枚)に達した後は、ホッパーユニット43を動作させ、入賞した役に対応した払出数だけメダルを払い出して遊技者に利益を付与する。また、払出制御手段113は、クレジットメダルの貯留枚数が上限値に達するまでは、メダル払い出しとして、ホッパーユニット43の動作に代えて上記払出数だけクレジットメダルを増加させる。
【0146】
さらに、払出制御手段113は、図柄判定手段112により再遊技役に入賞したと判定されたときに、規定数(3枚または2枚))のメダルが投入されたものとして次遊技の入賞ラインを有効とする。
【0147】
(15)メダル制御手段114
図4のメダル制御手段114は、メダルセレクタ48の動作を制御することにより、メダル受入可と受入不可とを切換えるものである。
【0148】
(16)コマンド作成手段115
図4のコマンド作成手段115は、役抽選手段103の役抽選結果に関する情報、各ストップスイッチ21L,21M,21R、スタートスイッチ19等の遊技者により操作される操作器具の操作に関する情報、押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」、「特殊A($21)」~「特殊D($24)」)の当選時に正解の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたか否かの情報、各種フラグの状態を特定可能な情報、遊技状態(RT0、RBB1~2F、RBB1~2)を特定可能な情報、報知態様決定手段111が決定した報知態様の種類を特定可能な情報などの種々の情報をサブ制御基板73(サブCPU71)に送信するためのコマンドを生成するものである。そして、コマンド作成手段115により生成されたコマンドは、後述のコマンド送信手段116によりサブ制御基板73に送信される。サブ制御基板73では、メイン制御基板63から送られてきたコマンドに基づき、実行する演出を選択する。
【0149】
なお、この実施形態では、押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」のいずれかに当選した場合は、役抽選結果に関する情報として、常にこれらの当選役グループ(「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に設けられた共通の当選役コマンドがコマンド作成手段115により作成される。そのため、役抽選結果に関する情報は、押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)のいずれかに当選していることは特定できるが、その種類は特定できないようになっている。また、当選役グループ「特殊A」~「特殊B」のいずれかに当選した場合は、役抽選結果に関する情報として、常にこれらの当選役グループ(「特殊A」~「特殊D」)に設けられた共通の当選役コマンドがコマンド作成手段115により作成される。そのため、役抽選結果に関する情報は、押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊B」)のいずれかに当選していることは特定できるが、その種類は特定できないようになっている。
【0150】
また、報知態様決定手段111が決定した報知態様の種類を特定可能な情報が、役抽選結果に関する情報とともに作成され、これらの情報がサブ制御基板73に送信される。そのため、サブCPU71では、役抽選結果に関する情報(当選役コマンド)と、報知態様の種類を特定可能な情報とに基づいて、AT期間で押し順AT役に当選した際に液晶表示器27で行われる押し順報知の制御を行う。
【0151】
(17)コマンド送信手段116
図4のコマンド送信手段116は、メイン制御基板63からサブ制御基板73へ、コマンド作成手段115により作成された種々の情報を含むコマンドを一方通行で送信するものである。この場合、一般遊技状態(RT0、RBB1~2F)およびボーナス遊技状態(RBB1~2)などの遊技状態、役抽選手段103の役抽選結果、図柄判定手段112による図柄判定結果、報知態様決定手段111の決定結果、各リール13L,13M,13Rの回転・停止状態、払出制御手段113によるメダルの払出状態などのスロットマシン1の状態を表す情報を含むコマンドをサブ制御基板73へ送信する。
【0152】
また、コマンド送信手段116は、投入センサ53による投入メダルの検出状態、ベットスイッチ15および最大ベットスイッチ17の操作状態などを表すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。また、コマンド送信手段116は、スタートスイッチ19およびストップスイッチ21L,21M,21Rなどの各種スイッチが遊技者により操作されたことを示すデータを含むコマンドをサブ制御基板73に送信する。
【0153】
(サブ制御基板)
次に、サブ制御基板73について詳細に説明する。図4のサブ制御基板73は、メイン制御基板63から送信されたコマンドを受信し、メイン制御基板63の動作や状態に応じた演出を行うものである。サブ制御基板73は、メモリ75(図3参照)に格納されたプログラムを実行することにより実現される種々の機能や、ハードウェアが制御されることにより実現される種々の機能を備えている。
【0154】
(1)コマンド受信手段200
図4のコマンド受信手段200は、メイン制御基板63のコマンド送信手段116により送信された種々の情報を含むコマンドを受信するものである。コマンド受信手段200は、メイン制御基板63から送信されるコマンドを受信すれば、コマンドの種類に応じてサブ制御基板73が備える各機能に通知を行う。
【0155】
(2)演出内容決定手段201
図4の演出内容決定手段201は、コマンド受信手段200により受信されたコマンドに応じて、演出の内容を決定するためのものである。具体的には、遊技の進行や、役抽選手段103の役抽選結果などに対応して予め設定された演出パターンから、液晶表示器27に表示される動画を決定したり、スピーカ31L,31Rから流れる音楽や音声を決定したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの演出を決定する。
【0156】
また、演出内容決定手段201は、AT期間で押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」、「特殊A($21)」~「特殊D($24)」)のいずれかに当選した場合は、報知用表示器60で表示される正解の押し順を特定可能な情報を液晶表示器27で表示するという演出内容に決定する。具体的には、当選した押し順AT役が、通常状態(有利区間)において押し順によってペナルティが発生しない当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」のいずれかであっても、押し順によってペナルティが発生する当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかであっても、共通の表示内容とする。例えば、正解の押し順が共に押し順(中→左→右)である、当選役グループ「ATCL1」および当選役グループ「特殊A」に当選した場合は、いずれの場合も例えば、液晶表示器27の画面に「213」を表示する。
【0157】
また、演出内容決定手段201は、非AT期間において当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したゲームでは、当該当選役グループのいずれかに当選していることを報知する共通の報知音(本発明の「特定演出」に相当)をスピーカ31L,31Rから鳴らすという演出内容に決定する。ただし、他の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選した場合であっても、スピーカ31L,31Rから報知音は鳴らされない。
【0158】
また、演出内容決定手段201は、非AT期間において当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したゲームで第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順の場合は、例えば、スピーカ31L,31Rから警告音を鳴らすという演出内容に決定する。なお、警告音に変えて、または、警告音とともに液晶表示器27を用いてペナルティが付与されることを報知する演出を行うようにしてもよい。また、警告報知を何ら行わないようにしてもよく、この場合は2枚賭けによるペナルティでは何らかの警告演出や報知演出を実行すればよい。また、この実施形態では、2枚賭けによるペナルティが発生する場合は、遊技者に対する警告演出や報知演出は実行されないが、実行するようにしてもよい。この場合、両ペナルティで異なる報知態様であることが好ましい。
【0159】
そして、演出内容決定手段201は、決定した演出内容に関するデータを含む信号を表示制御手段202および音声制御手段203に送信する。
【0160】
(3)表示制御手段202
図4の表示制御手段202は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、液晶表示器27に動画(画像)を表示したり、上部ランプ部33や下部ランプ部37L,37Rなどの光源を一斉にあるいは個別に点滅したりするなどの制御を行うものである。
【0161】
(4)音声制御手段203
図4の音声制御手段203は、演出内容決定手段201から送信された信号に含まれるデータに基づいて、スピーカ31L,31Rから音楽を流したり、音声を出力したりするなど制御を行うものである。
【0162】
したがって、上記した実施形態によれば、通常状態(有利区間)において押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選したときに、どのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、強制移行ルートで疑似ボーナスに移行する際に用いられる特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新処理は共通であるため、遊技者はペナルティを気にすることなく正解の押し順を予想してストップスイッチ21L,21M,21Rを操作することができる。その結果、予想した押し順と正解の押し順とが一致した場合は10枚のメダルの払い出しが得られるため、通常状態(有利区間)での遊技の興趣が向上する。
【0163】
また、AT期間で押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」、「特殊A($21)」~「特殊D($24)」)に当選した場合は、その種類によらず正解の押し順(10枚のメダルの払い出しが得られる押し順)が報知されるため、報知頻度が高まりAT期間での遊技の興趣も向上する。
【0164】
また、通常状態(有利区間)で押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊D」)のいずれかに当選した場合は報知音が鳴るため、強制移行ルートにかかる特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新処理で不利を受ける押し順を回避するか、当該処理で不利を受けても押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊D」)に設定された正解の押し順を予想してストップスイッチ21L,21M,21Rを操作するかの選択ができるため、遊技性の多様化を図ることができる。また、押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊D」)のいずれかに当選した場合は、その種類によらず共通の報知音が鳴るように構成されているため、報知音を鳴らす処理を共通化することができ、データ容量の削減を図ることができる。
【0165】
また、報知音が鳴らない場合は、他の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選の可能性を把握できることから、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新処理のペナルティを気にすることなく正解の押し順を予想する遊技を楽しくことができる。
【0166】
また、押し順によってペナルティがない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選確率の合算は、押し順によってペナルティが発生する押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊D」)の当選確率の合算よりも高いため、ペナルティを気にすることなく正解の押し順を予想する遊技が多くなり遊技者の興趣の向上を図ることができる。
【0167】
また、通常状態(有利区間)において押し順によってペナルティが発生する押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊D」)であっても、押し順によってペナルティが発生しない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)であっても、AT期間では正解の押し順の報知態様が共通であるため、AT期間において押し順AT役の種類を意識することなくスムーズな遊技を行うことができる。
【0168】
また、2枚賭けの遊技で特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新処理を行うと、強制移行ルートで疑似ボーナスに移行するのに必要なメダル数が、3枚賭けの遊技よりも少なくなる可能性があり、2枚賭けで遊技を行う遊技者が、3枚賭けで遊技を行う遊技者よりも有利となるおそれがある。また、通常状態(有利区間)で押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊D」)に当選したときに、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作すると、その他の押し順で操作する場合よりも10枚のメダルの払い出しが得られる確率が高くなり、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作する遊技者が有利となるおそれがある。しかしながら、これらの場合は特殊役当選回数カウンタ654の更新処理が行われないというペナルティが付与されるため、設定した遊技性に反して有利となる行為を適切に防止できる。
【0169】
また、通常状態(有利区間)で当選役グループ「特殊A」~「特殊D」のいずれかに当選したときに第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順で操作された場合のペナルティの付与処理は、図柄判定手段112の判定結果がでたあとで行われる。一方、2枚賭けによるペナルティの付与処理は、2枚賭けが確定するタイミングで行われる。図柄判定手段112による判定処理のタイミングは遊技の進行処理に関わる様々な処理が集中するため、両ペナルティの付与処理をこのタイミングで行うとメインCPU61の処理負荷が増大するが、このように、ペナルティの付与処理のタイミングを分散させることで、メインCPU61に対する処理負荷の軽減を図ることができる。
【0170】
また、2枚賭けで遊技を行った場合も、通常状態(有利区間)で押し順AT役(当選役グループ「特殊A」~「特殊D」)に当選したときに、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作した場合も、ペナルティ(特殊役当選回数カウンタ654の非更新)は同じであるため、ペナルティの付与処理に必要なデータ容量を削減できる。
【0171】
また、賭け数によるペナルティが付与された場合は、押し順によるペナルティは付与されないため、過度にペナルティが付与されて遊技意欲が減退するのを防止できる。
【0172】
また、押し順によるペナルティが発生した場合は警告音などが鳴ってその旨が遊技者に報知されるが、賭け数によるペナルティが発生した場合は報知が行われない。この場合、ペナルティの付与処理のタイミングに応じた適切な報知を行うことでスムーズに遊技を行うことができる。
【0173】
(押し順AT役の変形例1)
押し順によってペナルティが発生する押し順AT役の変形例について、図12を参照して説明する。この場合、押し順によってペナルティが発生する押し順AT役として当選役グループ「特殊X」の1種類が設定されている。また、押し順によってペナルティが発生しない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の構成は抽選値を除いて上記した実施形態と同様である。
【0174】
当選役グループ「特殊X」は、第1停止リールが左リールとなる押し順(押し順(左→中→右)、(左→右→中))でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。一方、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役(「BE1」~「BE10」)に必ず入賞する。
【0175】
なお、本例では、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順の場合は、必ず10枚の払い出しが得られる構成役に入賞するように構成したが、さらに押し順によって10枚の払い出しが得られる構成役の種類が異なっていてもよい。つまり、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順の場合は、いずれの押し順でも10枚のメダルの払い出しが得られるが、そのときに入賞にかかる停止図柄組み合わせが異なっていてもよい。このようにすると、停止図柄によってどのような押し順であったかの判別が可能になる。また、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順の場合は、「BE1」~「BE10」とは異なる10枚役に入賞するように構成してもよい。このようにすると、入賞にかかる停止図柄組み合わせによって、押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選により10枚のメダルの払い出しが得られたのか、押し順AT役(当選役グループ「特殊X」)の当選により10枚のメダルの払い出しが得られたのかの判別が可能となる。
【0176】
また、本例では、強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行にかかる所定の移行指標として、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が設定されており、当該カウンタ654のカウント値が規定数(本例では60回)となった場合、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、疑似ボーナス移行抽選に当選していなくても疑似ボーナスに移行させる。
【0177】
図12に示すように、当選役グループ「特殊X」は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順は10枚のメダルの払い出しが得られる正解の押し順に設定されておらず、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順が正解の押し順に設定されている(図12参照)。また、当選役グループ「特殊X」に当選した場合は、報知音がスピーカ31L,31Rから鳴るようになっており、更に当選役グループ「特殊X」が当選している可能性を示唆するランプ報知や液晶表示器27による演出が実施されるようになっている。そのため、AT期間でないときであっても、当該報知音が鳴ったときに第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作した場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順で操作した場合よりも有利となる。なお、当該報知音、ランプ報知および液晶表示器27による演出は、いわゆるレア役(例えば、当選役グループ「CH2」)に当選したときの一部や再遊技役を含む当選役グループに当選したときの一部でも発生するようにしてもよい。
【0178】
そこで、本例では、非AT期間で当選役グループ「特殊X」に当選したときに、第1停止リールが左リール13Lとならない変則の押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作することにより遊技者が過度に有利となるのを防止するために、当該変則の押し順で操作された場合に強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行に関するペナルティが与えられる。
【0179】
具体的には、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊X」に当選したときに第1停止リールが左リール13Lとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を+1加算する(特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新)。一方、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊X」に当選したときに第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の加算を行わない(特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の非更新)。また、疑似ボーナスまたはAT期間で当選役グループ「特殊X」に当選しても特殊役当選回数カウンタ654のカウント値は更新されない。
【0180】
より具体的には、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、当選役グループ「特殊X」に当選したときに、1枚のメダルの払い出しが得られる構成役への入賞であった場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順で操作されたと判定して特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を+1加算する。一方、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、当選役グループ「特殊X」に当選したときに、10枚のメダルの払い出しが得られる構成役への入賞であった場合は、第1停止リールが左リール13L以外となる押し順で操作されたと判定して特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の加算を行わない。
【0181】
なお、その他の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選した場合は、上記した実施形態と同様にどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新は行われない。
【0182】
また、押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」の抽選値の合算は、3154×12=37848であるのに対して、当選役グループ「特殊X」の抽選値は4110である(図12参照)。すなわち、押し順AT役のうち、通常状態(有利区間)においてどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されてもペナルティが付与されない押し順AT役(当選役グループ(「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選確率の合算は、通常状態(有利区間)において第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が更新されないというペナルティが付与される当選役グループ「特殊X」の当選確率よりも高くなるように押し順AT役の各当選役グループの抽選値が設定されている。
【0183】
なお、役抽選の乱数の範囲は0~65535であり、当選役グループ「特殊X」の抽選値は「4110」であるので、当選役グループ「特殊X」に当選する確率は、おおよそ1/16である。したがって、通常状態(有利区間)で第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(ペナルティにならない押し順)で操作し続けていれば、通常移行ルートによる移行がなくても約960ゲームで疑似ボーナスに移行することになる(強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行)。
【0184】
(押し順AT役の変形例2)
押し順によってペナルティが発生する押し順AT役の他の変形例について、図13を参照して説明する。この場合、押し順によってペナルティが発生する押し順AT役として当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」の4種類が設定されている。また、押し順によってペナルティが発生しない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の構成は抽選値を除いて上記した実施形態と同様である。
【0185】
当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」は、いずれも第1停止リールが左リールとなる押し順(押し順(左→中→右)、(左→右→中))でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに入賞し、残りの1/2の確率で10枚のメダルの払い出しが得られる構成役に入賞する。例えば、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれも、10枚のメダルの払い出しが得られる構成役(10枚役)の左リール13Lの入賞図柄を引き込み可能なタイミングが10コマ分あり、適当なタイミング左ストップスイッチ21Lを操作すると1/2の確率で10枚役の入賞図柄が入賞ラインに停止する。当該10枚役は中リール13Mと右リール13Rでは取りこぼしがないように構成されている。したがって、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選したときに第1停止リールが左リール13Lの場合は1/2の確率で10枚役に入賞する。一方、左リール13Lで10枚役の入賞図柄を引き込むことができないタイミングでストップスイッチ21Lを操作すると、1枚のメダルの払い出しが得られる構成役(1枚役)のいずれかの入賞図柄を引き込むことができるようになっており、当該引き込み可能な1枚役は中リール13Mと右リール13Rでも取りこぼしがない入賞図柄で構成されている。したがって、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選したときに第1停止リールが左リール13Lの場合は1/2の確率で1枚役に入賞する。
【0186】
また、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞するように構成されている。
【0187】
なお、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」それぞれで、10枚のメダルの払い出しが得られる構成役の入賞図柄組み合わせが異なるようにしてもよい。この場合、10枚のメダルの払い出しが得られたときに、入賞図柄組み合わせから当選役グループの種類を判別できる。
【0188】
また、本例では、強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行にかかる所定の移行指標として、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が設定されており、当該カウンタ654のカウント値が規定数(本例では90回)となった場合、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、疑似ボーナス移行抽選に当選していなくても疑似ボーナスに移行させる。
【0189】
図13に示すように、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」は、いずれも第1停止リールが左リール13Lとなる押し順では10枚のメダルの払い出しが得られる構成役に入賞する確率が1/2で、1枚のメダルの払い出しが得られる構成役に入賞する確率が1/2である。一方、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」は、いずれも第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順の場合は必ず10枚のメダルの払い出しが得られる構成役に入賞する。また、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選した場合は、報知音がスピーカ31L,31Rから鳴るようになっている。そのため、AT期間でないときであっても、当該報知音が鳴ったときに第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作した場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順で操作した場合よりも有利となる。
【0190】
そこで、本例では、非AT期間で当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選したときに、遊技者が過度に有利となるのを防止するため、10枚のメダルの払い出しが得られる構成役に入賞した場合に強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行に関するペナルティが与えられる。
【0191】
なお、本例では非AT期間で当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」に当選した場合は、左リール13Lにおいて10枚のメダルの払い出しが得られる構成役の入賞図柄(左リール13Lの入賞図柄)が入賞ラインに引き込まれるのを回避できるタイミングを特定可能な情報が液晶表示器27において表示される。例えば、左リール13Lにおいて、図柄「R7」が表示窓11に位置するタイミングでストップスイッチ21Lが操作されると、10枚のメダルの払い出しが得られる構成役の入賞図柄を入賞ラインに引き込むことができない場合であれば、「図柄「R7」を左リール13Lに狙え!」などの文字が液晶表示器27に表示される。したがって、非AT期間で当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」に当選したときに、液晶表示器27の表示内容にしたがってストップスイッチ21Lを操作すればペナルティを回避できる。一方、当該表示内容にしたがわなければ、ペナルティが発生するものの、10枚のメダルの払い出しを得ることができ、遊技者がどちらかを選択可能となっている。
【0192】
なお、非AT期間で当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」に当選した場合は、共通の報知音が鳴るが、左リール13Lにおいて10枚のメダルの払い出しが得られる構成役の入賞図柄(左リール13Lの入賞図柄)が入賞ラインに引き込まれるのを回避できるタイミングは表示しないようにしてもよい。このようにすると、ペナルティが発生しない押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、10枚のメダルの払い出しが得られる構成役に偶然入賞して特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が更新されない場合があるため、強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行のタイミングが変化する。
【0193】
ペナルティについて具体的に説明すると、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選したときに第1停止リールが左リール13Lとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されたときに、1枚の払い出しが得られる構成役に入賞した場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を+1加算し、10枚の払い出しが得られる構成役に入賞した場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の加算を行わない。一方、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選したときに第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、必ず10枚のメダルの払い出しが得られる構成役に入賞することから特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の加算を行わない。また、疑似ボーナスまたはAT期間で当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選しても特殊役当選回数カウンタ654のカウント値は更新されない。
【0194】
なお、その他の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選した場合は、上記した実施形態と同様にどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新は行われない。
【0195】
また、図13に示すように本例では、押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」の抽選値の合算は、3154×12=37848であるのに対して、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」の抽選値の合算は1450×4=5800である。すなわち、押し順AT役のうち、通常状態(有利区間)においてどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されてもペナルティが付与されない押し順AT役(当選役グループ(「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選確率の合算は、通常状態(有利区間)においてストップスイッチ21L,21M,12Rの押し順や押すタイミングによっては特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が更新されないというペナルティが付与される当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」の当選確率の合算よりも高くなるように押し順AT役の各当選役グループの抽選値が設定されている。
【0196】
なお、役抽選の乱数の範囲は0~65535であり、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」の抽選値の合算は「5800」であるので、当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」のいずれかに当選する確率は、おおよそ1/11である。したがって、通常状態(有利区間)で第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(ペナルティにならない押し順)であって、液晶表示器27の表示内容に従って操作し続けていれば、通常移行ルートによる移行がなくても約1000ゲームで疑似ボーナスに移行することになる(強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行)。
【0197】
(押し順AT役の変形例3)
押し順によってペナルティが発生する押し順AT役の他の変形例について、図14を参照して説明する。この場合、押し順によってペナルティが発生する押し順AT役として当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」の4種類が設定されている。また、押し順によってペナルティが発生しない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の構成は抽選値を除いて上記した実施形態と同様である。
【0198】
当選役グループ「特殊Z1」は、10枚役と、複数の1枚役で構成された1枚役Aのグループと、1枚役Aのグループとは異なる複数の1枚役で構成された1枚役Bのグループとで構成されている。ここで、第1停止リールが左リール13Lであって、中段に図柄番号0~4が位置するタイミング(図4(b)の押し位置X高ベースゾーン)でストップスイッチ21Lが操作され、かつ、第2停止リールが中リール13Mであった場合は、10枚役に必ず入賞する。一方、第1停止リールが左リール13Lであっても、押し位置X高ベースゾーン以外のタイミングでストップスイッチ21Lが操作されるか、押し位置X高ベースゾーンのタイミングでストップスイッチ21Lが操作された後、第2停止リールが右リール13Rであった場合は、必ず1枚役Aのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。また、第1停止リールが左リール13L以外となる4つの押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))のうち、押し順(中→左→右)では10枚役に必ず入賞し、残りの3つの押し順(押し順(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))では必ず1枚役Bのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。
【0199】
当選役グループ「特殊Z2」は、10枚役と、複数の1枚役で構成された1枚役Aのグループと、1枚役Aのグループとは異なる複数の1枚役で構成された1枚役Bのグループとで構成されている。ここで、第1停止リールが左リール13Lであって、中段に図柄番号0~4が位置するタイミング(図4(b)の押し位置X高ベースゾーン)でストップスイッチ21Lが操作され、かつ、第2停止リールが右リール13Rであった場合は、10枚役に必ず入賞する。一方、第1停止リールが左リール13Lであっても、押し位置X高ベースゾーン以外のタイミングでストップスイッチ21Lが操作されるか、押し位置X高ベースゾーンのタイミングでストップスイッチ21Lが操作された後、第2停止リールが中リール13Mであった場合は、必ず1枚役Aのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。また、第1停止リールが左リール13L以外となる4つの押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))のうち、押し順(中→右→左)では10枚役に必ず入賞し、残りの3つの押し順(押し順(中→左→右)、(右→左→中)、(右→中→左))では必ず1枚役Bのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。
【0200】
当選役グループ「特殊Z3」は、10枚役と、複数の1枚役で構成された1枚役Aのグループと、1枚役Aのグループとは異なる複数の1枚役で構成された1枚役Bのグループとで構成されている。ここで、第1停止リールが左リール13Lであって、中段に図柄番号5~9が位置するタイミング(図4(b)の押し位置Y高ベースゾーン)でストップスイッチ21Lが操作され、かつ、第2停止リールが中リール13Mであった場合は、10枚役に必ず入賞する。一方、第1停止リールが左リール13Lであっても、押し位置Y高ベースゾーン以外のタイミングでストップスイッチ21Lが操作されるか、押し位置Y高ベースゾーンのタイミングでストップスイッチ21Lが操作された後、第2停止リールが右リール13Rであった場合は、必ず1枚役Aのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。また、第1停止リールが左リール13L以外となる4つの押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))のうち、押し順(右→左→中)では10枚役に必ず入賞し、残りの3つの押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→中→左))では必ず1枚役Bのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。
【0201】
当選役グループ「特殊Z4」は、10枚役と、複数の1枚役で構成された1枚役Aのグループと、1枚役Aのグループとは異なる複数の1枚役で構成された1枚役Bのグループとで構成されている。ここで、第1停止リールが左リール13Lであって、中段に図柄番号5~9が位置するタイミング(図4(b)の押し位置Y高ベースゾーン)でストップスイッチ21Lが操作され、かつ、第2停止リールが右リール13Rであった場合は、10枚役に必ず入賞する。一方、第1停止リールが左リール13Lであっても、押し位置Y高ベースゾーン以外のタイミングでストップスイッチ21Lが操作されるか、押し位置Y高ベースゾーンのタイミングでストップスイッチ21Lが操作された後、第2停止リールが中リール13Mであった場合は、必ず1枚役Aのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。また、第1停止リールが左リール13L以外となる4つの押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))のうち、押し順(右→中→左)では10枚役に必ず入賞し、残りの3つの押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中))では必ず1枚役Bのグループに属する構成役のいずれかに必ず入賞する。
【0202】
また、本例では、強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行にかかる所定の移行指標として、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が設定されており、当該カウンタ654のカウント値が規定数(本例では300回)となった場合、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、疑似ボーナス移行抽選に当選していなくても疑似ボーナスに移行させる。
【0203】
図14(a)に示すように、当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」の抽選値は、いずれも5500であるため当選確率は同じである。また、上記した押し順や押すタイミングと入賞役との関係によれば、当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は1/4である。一方、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(2種類)では、ストップスイッチ21Lの操作タイミングがランダムであればいずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は1/8である。また、当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」のいずれかに当選した場合は、報知音がスピーカ31L,31Rから鳴るようになっている。そのため、AT期間でないときであっても、当該報知音が鳴ったときに第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作した場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順で操作した場合よりも有利となる。
【0204】
そこで、本例では、非AT期間で当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」のいずれかに当選したときに、遊技者が過度に有利となるのを防止するため、10枚のメダルの払い出しが得られる構成役に入賞した場合、または、1枚役Bのグループに属する構成役のいずれかに入賞した場合は強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行に関するペナルティが与えられる。
【0205】
なお、本例では非AT期間で当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」に当選した場合は、左リール13Lにおいて10枚のメダルの払い出しが得られる構成役の入賞図柄(左リール13Lの入賞図柄)が入賞ラインに引き込まれるのを回避できるタイミングを特定可能な情報が液晶表示器27において表示される。例えば、当選役グループ「特殊Z1」または「特殊Z2」に当選したときは、押し位置X高ベースゾーンでストップスイッチ21Lを操作することを回避できる目標図柄を目押しするように促す表示(例えば、「図柄「BAR」を左リールに狙え!」)が液晶表示器27で行われる。また、当選役グループ「特殊Z3」または「特殊Z4」に当選したときは、押し位置Y高ベースゾーンでストップスイッチ21Lを操作することを回避できる目標図柄を目押しするように促す表示(例えば、「図柄「R7」を左リールに狙え!」)が液晶表示器27で行われる。したがって、非AT期間で当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」に当選したときに、液晶表示器27の表示内容にしたがってストップスイッチ21Lを操作すればペナルティを回避できる。一方、当該表示内容にしたがわなければ、ペナルティが発生するものの、10枚のメダルの払い出しを得られる可能性があり、遊技者がどちらかを選択可能となっている。
【0206】
ペナルティについて具体的に説明すると、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」のいずれかに当選したときに、1枚役Aのグループに属する構成役のいずれかに入賞した場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を+1加算する、また、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」のいずれかに当選したときに、10枚の払い出しが得られる構成役に入賞した場合、または、1枚役Bのグループに属する構成役に入賞した場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の加算を行わない。また、疑似ボーナスまたはAT期間で当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」のいずれかに当選しても特殊役当選回数カウンタ654のカウント値は更新されない。
【0207】
なお、その他の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選した場合は、上記した実施形態と同様にどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新は行われない。
【0208】
また、本例では、押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」の抽選値の合算は、2800×12=33600であるのに対して、当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」の抽選値の合算は5500×4=22000である。すなわち、押し順AT役のうち、通常状態(有利区間)においてどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されてもペナルティが付与されない押し順AT役(当選役グループ(「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選確率の合算は、通常状態(有利区間)においてストップスイッチ21L,21M,12Rの押し順や押すタイミングによっては特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が更新されないというペナルティが付与される当選役グループ「特殊X1」~「特殊X4」の当選確率の合算よりも高くなるように押し順AT役の各当選役グループの抽選値が設定されている。
【0209】
なお、役抽選の乱数の範囲は0~65535であり、当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」の抽選値の合算は「22000」であるので、当選役グループ「特殊Z1」~「特殊Z4」のいずれかに当選する確率は、おおよそ1/3である。したがって、通常状態(有利区間)で第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(ペナルティにならない押し順)であって、液晶表示器27の表示内容に従って操作し続けていれば、通常移行ルートによる移行がなくても約900ゲームで疑似ボーナスに移行することになる(強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行)。
【0210】
(押し順AT役の変形例4)
押し順によってペナルティが発生する押し順AT役の他の変形例について、図15を参照して説明する。この場合、押し順によってペナルティが発生する押し順AT役として当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」の8種類が設定されている。また、押し順によってペナルティが発生しない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の構成は上記した実施形態と同様である。
【0211】
当選役グループ「特殊A1」は、第1停止リールが左リールとなる押し順(押し順(左→中→右)、(左→右→中))でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。一方、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))のうち、押し順(中→左→右)の場合は、1/2の確率で10枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞する。また、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順のうち、押し順(中→左→右)の以外の場合は、1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。すなわち、当選役グループ「特殊A1」は、6択の押し順のうちの一つに正解の押し順が設定されており、正解の押し順の場合は1/2の確率で10枚の払い出しが得られる構成役に入賞するが、他の押し順の場合はいずれも1枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。
【0212】
当選役グループ「特殊B1」、「特殊C1」、「特殊D1」、「特殊E1」、「特殊F1」、「特殊G1」、「特殊H1」も同様である。すなわち、当選役グループ「特殊B1」は押し順(中→左→右)、当選役グループ「特殊C1」は押し順(中→右→左)、当選役グループ「D1」は押し順(中→右→左)、当選役グループ「E1」は押し順(右→左→中)、当選役グループ「F1」は押し順(右→左→中)、当選役グループ「G1」は押し順(右→中→左)、当選役グループ「H1」は押し順(右→中→左)がそれぞれ正解の押し順に設定されており、当選時に正解の押し順で操作した場合は1/2の確率で10枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。また、正解の押し順以外の押し順の場合は、1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。
【0213】
なお、当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」のいずれかに当選したときに、正解の押し順で操作された場合は、例えば第1停止リールにおいて10枚の払い出しが得られる構成役の入賞図柄を入賞ラインに引き込むことができる押し位置が10コマ分あり、その範囲でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると10枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、その他の押し位置でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると1枚の払い出しが得られる構成役に入賞する。一のリール13L,13M,13Rは全部で20コマ分あり、引き込み範囲が10コマ分ある場合は、ランダムなタイミングでストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると1/2の確率で10枚の払い出しが得られる構成役の入賞図柄を入賞ラインに引き込むことができる。これにより、1/2の確率で10枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞するようなっている。
【0214】
また、本例でも上記した実施形態や他の変形例と同様に、強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行にかかる所定の移行指標として、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が設定されており、当該カウンタ654のカウント値が規定数となった場合、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、疑似ボーナス移行抽選に当選していなくても疑似ボーナスに移行させる。
【0215】
図15に示すように、当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも同じ確率で10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する。一方、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(2種類)では、10枚の払い出しが得られる構成役に入賞することはない。また、当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」のいずれかに当選した場合は、報知音がスピーカ31L,31Rから鳴るようになっている。そのため、AT期間でないときであっても、当該報知音が鳴ったときに第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rを操作した場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順で操作した場合よりも有利となる。
【0216】
そこで、本例では、非AT期間で当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」のいずれかに当選したときに、遊技者が過度に有利となるのを防止するため、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順以外の押し順の場合は、上記した実施形態やの他の変形例と同様、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を更新しないことにより、強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行に関するペナルティが与えられる。
【0217】
なお、その他の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選した場合は、上記した実施形態と同様にどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新は行われない。
【0218】
また、本例では、押し順AT役のうち、当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」の抽選値の合算は、当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」の抽選値の合算よりも多くなるように構成されている。すなわち、押し順AT役のうち、通常状態(有利区間)においてどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されてもペナルティが付与されない押し順AT役(当選役グループ(「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の当選確率の合算は、通常状態(有利区間)においてストップスイッチ21L,21M,12Rの押し順や押すタイミングによっては特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が更新されないというペナルティが付与される当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」の当選確率の合算よりも高くなるように押し順AT役の各当選役グループの抽選値が設定されている。
【0219】
(押し順AT役の変形例5)
押し順によってペナルティが発生する押し順AT役の他の変形例について、図16を参照して説明する。この場合、押し順によってペナルティが発生する押し順AT役として当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」、「特殊b1」~「特殊b4」、「特殊c1」~「特殊c4」、の12種類が設定されている。また、押し順によってペナルティが発生しない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)の構成は上記した実施形態と同様である。
【0220】
当選役グループ「特殊a1」は、1枚の払い出しが得られる役と、2枚の払い出しが得られる役と、10枚の払い出しが得られる役とで構成されている。ここで、当選役グループ「特殊a1」に当選したときに第1停止リールが左リール13Lとなる押し順でストップスイッチ21Lが操作された場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに入賞し、残りの1/2の確率でいずれの構成役にも入賞しない取りこぼしが発生する。一方、当選役グループ「特殊a1」に当選したときに、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順(押し順(中→左→右)、(中→右→左)、(右→左→中)、(右→中→左))のうち、押し順(中→左→右)の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。また、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順のうち、押し順(中→左→右)の以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。すなわち、当選役グループ「特殊a1」は、6択の押し順のうちの一つに正解の押し順が設定されており、正解の押し順の場合は10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で取りこぼしが発生する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成に必ず入賞する。
【0221】
当選役グループ「特殊a2」~「特殊a4」も当選役グループ「a1」と同様である。すなわち、当選役グループ「a2」は押し順(中→右→左)、当選役グループ「a3」は押し順(右→左→中)、当選役グループ「a4」は押し順(右→中→左)がそれぞれ正解の押し順として設定されており、当選時に当該押し順の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で取りこぼしが発生する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。なお、本例では、当選役グループ「a1」~「a4」に当選したときに、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞するように構成したが、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合は、必ず1枚の払い出しが得られる構成役に入賞するようにしてもよい。
【0222】
当選役グループ「特殊b1」は、1枚の払い出しが得られる役と、2枚の払い出しが得られる役と、10枚の払い出しが得られる役とで構成されている。ここで、当選役グループ「特殊a1」に当選したときに第1停止リールが中リール13Mとなる押し順でストップスイッチ21Mが操作された場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに入賞し、残りの1/2の確率でいずれの構成役にも入賞しない取りこぼしが発生する。一方、当選役グループ「特殊b1」に当選したときに、第1停止リールが左リール13Lまたは右リール13Rとなる押し順(押し順(左→中→右)、(左→右→中)、(右→左→中)、(右→中→左))のうち、押し順(左→中→右)の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。また、第1停止リールが左リール13Lまたは右リール13Rとなる押し順のうち、押し順(左→中→右)の以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。すなわち、当選役グループ「特殊b1」は、6択の押し順のうちの一つに正解の押し順が設定されており、正解の押し順の場合は10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で取りこぼしが発生する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成に必ず入賞する。
【0223】
当選役グループ「特殊b2」~「特殊b4」も当選役グループ「b1」と同様である。すなわち、当選役グループ「b2」は押し順(左→右→中)、当選役グループ「b3」は押し順(右→左→中)、当選役グループ「b4」は押し順(右→中→左)がそれぞれ正解の押し順として設定されており、当選時に当該押し順の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で取りこぼしが発生する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。なお、本例では、当選役グループ「b1」~「b4」に当選したときに、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞するように構成したが、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順の場合は、必ず1枚の払い出しが得られる構成役に入賞するようにしてもよい。
【0224】
当選役グループ「特殊c1」は、1枚の払い出しが得られる役と、2枚の払い出しが得られる役と、10枚の払い出しが得られる役とで構成されている。ここで、当選役グループ「特殊c1」に当選したときに第1停止リールが右リール13Rとなる押し順でストップスイッチ21Rが操作された場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに入賞し、残りの1/2の確率でいずれの構成役にも入賞しない取りこぼしが発生する。一方、当選役グループ「特殊c1」に当選したときに、第1停止リールが左リール13Lまたは中リール13Mとなる押し順(押し順(左→中→右)、(左→右→中)、(中→左→右)、(中→右→左))のうち、押し順(左→中→右)の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。また、第1停止リールが左リール13Lまたは中リール13Mとなる押し順のうち、押し順(左→中→右)の以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成役のいずれかに必ず入賞する。すなわち、当選役グループ「特殊c1」は、6択の押し順のうちの一つに正解の押し順が設定されており、正解の押し順の場合は10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で取りこぼしが発生する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成に必ず入賞する。
【0225】
当選役グループ「特殊c2」~「特殊c4」も当選役グループ「c1」と同様である。すなわち、当選役グループ「c2」は押し順(左→右→中)、当選役グループ「b3」は押し順(中→左→右)、当選役グループ「b4」は押し順(中→右→左)がそれぞれ正解の押し順として設定されており、当選時に当該押し順の場合は、10枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞し、残りの1/2の確率で取りこぼしが発生する。また、正解の押し順以外の押し順のうち、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順以外の場合は、2枚の払い出しが得られる構成役に必ず入賞する。なお、本例では、当選役グループ「c1」~「c4」に当選したときに、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は、1/2の確率で1枚の払い出しが得られる構成役に入賞するように構成したが、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順の場合は、必ず1枚の払い出しが得られる構成役に入賞するようにしてもよい。
【0226】
また、本例では、強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行にかかる所定の移行指標として、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が設定されており、当該カウンタ654のカウント値が規定数となった場合、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、疑似ボーナス移行抽選に当選していなくても疑似ボーナスに移行させる。
【0227】
図16に示す押し順と入賞役との関係によれば、当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する可能性があるだけでなく、10枚の払い出しが得られる構成役に入賞しなくても、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合よりも多いメダルの払い出しが得られる構成役(2枚の払い出し)に入賞する。一方、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(2種類)では、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は0である。したがって、当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが中リール13Mまたは右リール13Rとなる押し順の場合は、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順よりも有利となる。例えば、当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」の抽選値が同じ値であれば、当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」に当選したときに、第1停止リールが中リール13Mか右リール13Rとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は1/4であるのに対して、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順(2種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しは得られない。
【0228】
また、当選役グループ「特殊b1」~「特殊b4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが左リール13Lか右リール13Rとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する可能性があるだけでなく、10枚の払い出しが得られる構成役に入賞しなくても、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合よりも多いメダルの払い出しが得られる構成役(2枚の払い出し)に入賞する。一方、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順(2種類)では、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は0である。したがって、当選役グループ「特殊b1」~「特殊b4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが左リール13Lまたは右リール13Rとなる押し順の場合は、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順よりも有利となる。例えば、当選役グループ「特殊b1」~「特殊b4」の抽選値が同じ値であれば、当選役グループ「特殊b1」~「特殊b4」に当選したときに、第1停止リールが左リール13Lか右リール13Rとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は1/4であるのに対して、第1停止リールが中リール13Mとなる押し順(2種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しは得られない。
【0229】
また、当選役グループ「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが左リール13Lか中リール13Mとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する可能性があるだけでなく、10枚の払い出しが得られる構成役に入賞しなくても、第1停止リールが左リール13Lとなる押し順の場合よりも多いメダルの払い出しが得られる構成役(2枚の払い出し)に入賞する。一方、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順(2種類)では、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は0である。したがって、当選役グループ「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選したときに、第1停止リールが左リール13Lまたは中リール13Mとなる押し順の場合は、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順よりも有利となる。例えば、当選役グループ「特殊c1」~「特殊c4」の抽選値が同じ値であれば、当選役グループ「特殊c1」~「特殊c4」に当選したときに、第1停止リールが左リール13Lか中リール13Mとなる押し順(4種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しが得られる構成役に入賞する確率は1/4であるのに対して、第1停止リールが右リール13Rとなる押し順(2種類)の場合は、いずれの押し順でも10枚の払い出しは得られない。
【0230】
そこで、本例では、非AT期間で当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」、「特殊b1」~「特殊b4」、「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選したときに、遊技者が過度に有利となるのを防止するため、10枚のメダルの払い出しが得られる可能性がある押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行に関するペナルティが与えられる。
【0231】
具体的には、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」、「特殊b1」~「特殊b4」、「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選したときに、0枚または1枚の払い出しが得られる構成役に入賞した場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を+1加算する、また、疑似ボーナス強制移行制御手段109は、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」、「特殊b1」~「特殊b4」、「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選したときに、10枚の払い出しが得られる構成役に入賞した場合、または、2枚の払い出しが得られる構成役に入賞した場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の加算を行わない。また、疑似ボーナスまたはAT期間で当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」、「特殊b1」~「特殊b4」、「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選しても特殊役当選回数カウンタ654のカウント値は更新されない。
【0232】
なお、その他の押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)に当選した場合は、上記した実施形態と同様にどのような押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されても、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新は行われない。
【0233】
この構成によれば、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」、「特殊b1」~「特殊b4」、「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選したときに、10枚の払い出される構成役に入賞可能な押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rで操作すると、強制移行ルートでの疑似ボーナスへの移行が遅くなるため、ペナルティとなる。
【0234】
ただし、本例では、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」のいずれかに当選した場合は、液晶表示器27に「1--」などが表示されペナルティを回避可能な押し順で操作することを促す演出が行われる。また、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊b1」~「特殊b4」のいずれかに当選した場合は、液晶表示器27に「-1-」などが表示されペナルティを回避可能な押し順で操作することを促す演出が行われる。また、通常状態(有利区間)において当選役グループ「特殊c1」~「特殊c4」のいずれかに当選した場合は、液晶表示器27に「--1」などが表示されペナルティを回避可能な押し順で操作することを促す演出が行われる。したがって、非AT期間(通常状態(有利区間))で当選役グループ「特殊a1」~「特殊a4」、「特殊b1」~「特殊b4」、「特殊c1」~「特殊c4」に当選したときに、液晶表示器27の表示内容にしたがってストップスイッチ21Lを操作すればペナルティを回避できる。一方、当該表示内容にしたがわなければ、ペナルティが発生するものの、10枚または2枚のメダルの払い出しを得ることができ、遊技者がどちらかを選択可能となっている。
【0235】
(押し順AT役の変形例6)
押し順AT役の他の変形例について、図17を参照して説明する。この場合、図15を参照して説明した変形例には、押し順によってペナルティが発生しない押し順AT役(当選役グループ「ATLC1($15)」~「ATRC2($20)」)がなく、全ての押し順AT役(当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」)が押し順によっては強制移行ルートにかかる特殊役当選回数カウンタ654が更新されない。なお、当選役グループ「特殊A1」~「特殊H1」の構成は、図15を参照して説明したものと同じであるため説明を省略する。
【0236】
また、この実施形態では、報知態様決定手段111の決定結果を報知用表示器60に表示させるようにしたが、当該表示を払出表示器46を利用して行ってもよい。
【0237】
また、上記した実施形態や各変形例の構成を組み合わせてもよい。
【0238】
また、上記した変形例では、ペナルティとして、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が更新されないことによりペナルティを付与したが、ペナルティとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作された場合は、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の更新は行うが、強制移行にかかる特殊役当選回数カウンタ654のカウント値の閾値を増やすことにより疑似ボーナスに移行するのを遅延させるようにしてもよい。
【0239】
また、上記した実施形態や変形例では、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値を強制移行ルートによる疑似ボーナスへの移行指標としたが、通常状態(有利区間)で疑似ボーナスに移行していない状態の継続ゲーム数をカウント(移行指標)して、このカウント値が所定の値になると強制的に疑似ボーナスに移行させるようにしてもよい。この場合、押し順AT役(押し順によってペナルティが発生する押し順AT役)の当選時にペナルティとなる押し順でストップスイッチ21L,21M,21Rが操作されると、当該継続ゲーム数のカウント値の更新を行わないようにするか、強制移行にかかる前記所定の値を増やせばよい。
【0240】
また、上記した実施形態や変形例では、ペナルティとして、疑似ボーナスへの移行の遅延を設定したが、例えば、特殊役当選回数カウンタ654のカウント値が規定値になると、強制的にAT期間移行するように構成して、ペナルティとなる押し順で操作された場合は強制的にAT期間に移行するのを遅延させるペナルティが付与されるようにしてもよい。
【0241】
また、上記した実施形態や各変形例において、2枚賭けの遊技が行われた場合は音声や液晶表示器27などにより、2枚賭けの遊技であることを報知する報知演出を行ってもよい。
【0242】
また、上記した実施形態では、本発明の遊技機としてスロットマシン1を例に挙げて説明したが、スロットマシンとパチンコ機とを組み合わせたパロットと称される遊技機に本発明を適用してもよく、このような遊技機に本発明を適用する場合、遊技用価値としての遊技球(パチンコ玉)を採用すればよい。さらに、本発明の遊技機を、コンピュータプログラムが実行されることによるビデオゲームに適用してもよい。また、本発明の表示手段を、液晶ディスプレイやCRTなどの画像表示装置を用いて、この画像表示装置に複数の図柄を順次表示させることにより構成してもよい。また、可変表示列の数は2列以上であればよく、遊技の態様に応じて適宜最適な数の可変表示列を構成すればよい。
【0243】
そして、複数種類の図柄を可変表示する可変表示列を複数有する表示手段と、前記可変表示列それぞれの可変表示を停止させる停止操作手段とを備え、全ての前記可変表示列が停止したときの図柄組合せに応じて遊技者に特典を付与する遊技機に本発明を広く適用することができる。
【符号の説明】
【0244】
1…スロットマシン(遊技機)、13L,13M,13R…リール(可変表示列、表示手段)、14L,14M,14R…リールモータ(表示手段)、21L,21M,21R…ストップスイッチ(停止操作手段)、31L,31R…スピーカ(報知手段)、103…役抽選手段、108…疑似ボーナス強制移行手段(区間移行制御手段)
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