(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-27
(45)【発行日】2024-04-04
(54)【発明の名称】包装箱
(51)【国際特許分類】
B65D 5/50 20060101AFI20240328BHJP
【FI】
B65D5/50 A
(21)【出願番号】P 2020093262
(22)【出願日】2020-05-28
【審査請求日】2023-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000106885
【氏名又は名称】シグマ紙業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000947
【氏名又は名称】弁理士法人あーく事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 好春
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-013659(JP,A)
【文献】実開平05-058620(JP,U)
【文献】実開平02-043225(JP,U)
【文献】実開昭57-190726(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直方体状の外箱と、その内部に収容物を保持する中仕切り枠と、が一枚のブランクシートから組み立てられる包装箱において、
前記ブランクシートには、前記外箱を形成するための外箱形成部と、前記中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部と、が設けられ、
前記外箱形成部は、
互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設され前記外箱の外周四面を形成する右外側面板、外正面板、左外側面板および外背面板と、
前記右外側面板および前記左外側面板よりも小さい横幅を有し前記外背面板の側縁に縦方向の折罫線を介して連設された外側糊付片と、
前記外周四面のいずれかの上縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の取出口を塞ぐ天面板と、
前記外周四面のいずれかの下縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の底部を形成する底面板と、
を含んで構成され、
前記中仕切り枠形成部は、
前記中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部と、
前記中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部と、
を含んで構成され、
前記正面側折込部は前記外側糊付片の側縁に縦方向の折罫線を介して連設され、
前記背面側折込部は前記正面側折込部の下縁に横方向の折罫線を介して連設され、
前記正面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内正面板、左内側面板および左糊付片を有し、
前記背面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内背面板、右内側面板および右糊付片を有し、
前記正面側折込部と前記背面側折込部とを区切る横方向の折罫線は、前記左糊付片と前記右糊付片との間の部分が切開され、
前記背面側折込部が上向きに折り返されて前記正面側折込部に重ねられ、
前記内背面板および前記右糊付片が前記左糊付片および前記内正面板にそれぞれ貼合され、
前記中仕切り枠形成部が前記外箱形成部側に折り返されて、
前記内背面板と前記外背面板、前記右外側面板と前記外側糊付片、がそれぞれ貼合され、
前記内背面板に対して前記左内側面板、前記右内側面板および前記外側糊付片を直角に立て起こすことにより、前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板および前記内背面板によって囲まれた角筒状の収容部が前記外正面板との間に隙間を設けて形成される
ことを特徴とする包装箱。
【請求項2】
直方体状の外箱と、その内部に収容物を保持する中仕切り枠と、が一枚のブランクシートから組み立てられる包装箱において、
前記ブランクシートには、前記外箱を形成するための外箱形成部と、前記中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部と
、が設けられ、
前記外箱形成部は、
互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設され前記外箱の外周四面を形成する右外側面板、外正面板、左外側面板および外背面板と、
前記右外側面板および前記左外側面板よりも小さい横幅を有し前記外背面板の側縁に縦方向の折罫線を介して連設された外側糊付片と、
前記外周四面のいずれかの上縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の取出口を塞ぐ天面板と、
前記外周四面のいずれかの下縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の底部を形成する底面板と、
を含んで構成され、
前記中仕切り枠形成部は、
前記中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部と、
前記中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部と、
を含んで構成され、
前記正面側折込部は前記外側糊付片の側縁に縦方向の折罫線を介して連設され、
前記背面側折込部は前記正面側折込部の上縁に横方向の折罫線を介して連設され、
前記正面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内正面板、
左内側面板および左糊付片を有し、
前記背面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内背面板、右内側面板および右糊付片を有し、
前記正面側折込部と前記背面側折込部とを区切る横方向の折罫線は、前記左糊付片と前記右糊付片との間の部分が切開され、
前記背面側折込部が下向きに折り返されて前記正面側折込部に重ねられ、
前記内背面板および前記右糊付片が前記左糊付片および前記内正面板にそれぞれ貼合され、
前記中仕切り枠形成部が前記外箱形成部側に折り返されて、
前記内背面板と前記外背面板、前記右外側面板と前記外側糊付片、がそれぞれ貼合され、
前記内背面板に対して前記左内側面板、前記右内側面板および前記外側糊付片を直角に立て起こすことにより、前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板および前記内背面板によって囲まれた角筒状の収容部が前記外正面板との間に隙間を設けて形成される
ことを特徴とする包装箱。
【請求項3】
請求項1または2に記載された包装箱において、
前記背面側折込部には、前記右内側面板を横切って前記右糊付片および前記内背面板に達する第一切込線が設けられ、
前記右内側面板と、その両側の前記右糊付片および前記内背面板とをそれぞれ区切る縦方向の折罫線が前記第一切込線を挟んで横方向に等幅で偏倚するように形成され、
前記背面側折込部を立て起こすと、前記第一切込線の下側部分が前記収容部の下側開口を前後方向に横切る収容物支持片となる
ことを特徴とする包装箱。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載された包装箱において、
前記正面側折込部には、前記内正面板と前記左内側面板とを区切る縦方向の折罫線の一部分から前記内正面板側へ食い込むように形成された第二切込線によってコ字状の突片が切り出され、
前記正面側折込部を立て起こすと、前記突片が前記内正面板と前記外正面板との隙間を前後方向に横切る
ことを特徴とする包装箱。
【請求項5】
直方体状の外箱と、その内部に収容物を保持する中仕切り枠と、が一枚のブランクシートから組み立てられる包装箱において、
前記ブランクシートには、前記外箱を形成するための外箱形成部と、前記中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部と、が設けられ、
前記外箱形成部は、
互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設され前記外箱の外周四面を形成する右外側面板、外正面板、左外側面板および外背面板と、
前記右外側面板および前記左外側面板よりも小さい横幅を有し前記外背面板の側縁に縦方向の折罫線を介して連設された外側糊付片と、
前記外周四面のいずれかの上縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の取出口を塞ぐ天面板と、
前記外周四面のいずれかの下縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の底部を形成する底面板と、
を含んで構成され、
前記中仕切り枠形成部は、
前記中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部と、
前記中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部と、
を含んで構成され、
前記正面側折込部は前記外側糊付片の側縁に縦方向の折罫線を介して連設され、
前記背面側折込部は前記正面側折込部の下縁に横方向の折罫線を介して連設され、
前記正面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内正面板、右内側面板および右糊付片を有し、
前記背面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内背面板、左内側面板および左糊付片を有し、
前記正面側折込部と前記背面側折込部とを区切る横方向の折罫線は、前記左糊付片と前記右糊付片との間の部分が切開され、
前記背面側折込部が上向きに折り返されて前記正面側折込部に重ねられ、
前記内背面板および前記左糊付片が前記右糊付片および前記内正面板にそれぞれ貼合され、
前記外側糊付片および前記中仕切り枠形成部が前記外箱形成部側に折り返されて、
前記内正面板と前記外正面板、前記右外側面板と前記外側糊付片、がそれぞれ貼合され、
前記内正面板に対して前記左内側面板、前記右内側面板および前記外側糊付片を直角に立て起こすことにより、前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板および前記内背面板によって囲まれた角筒状の収容部が前記外背面板との間に隙間を設けて形成される
ことを特徴とする包装箱。
【請求項6】
請求項5に記載された包装箱において、
前記正面側折込部には、前記右内側面板を横切って前記右糊付片および前記内正面板に達する第三切込線が設けられ、
前記右内側面板と、その両側の前記右糊付片および前記内正面板とをそれぞれ区切る縦方向の折罫線が前記第三切込線を挟んで横方向に等幅で偏倚するように形成され、
前記正面側折込部を立て起こすと前記第三切込線の下側部分が前記収容部の下側開口を前後方向に横切る収容物支持片となる
ことを特徴とする包装箱。
【請求項7】
請求項5または6に記載された包装箱において、
前記背面側折込部には、前記内背面板と前記左内側面板とを区切る縦方向の折罫線の一部分から前記内背面板側へ食い込むように形成された第四切込線によってコ字状の突片が切り出され、
前記背面側折込部を立て起こすと、前記突片が前記内背面板と前記外背面板との隙間を前後方向に横切る
ことを特徴とする包装箱。
【請求項8】
請求項1、2、4、5または7に記載された包装箱において、
前記収容部の下縁が前記外箱の底部から離隔する高さに設けられるとともに、
前記収容部を囲む対向二面の下縁に支持舌片がそれぞれ連設され、
それら一対の支持舌片の下縁同士が前記外箱の底部に当接した状態でV字形に突き合わされることにより、前記収容部の下方に緩衝性を有する収容物支持斜面が形成される
ことを特徴とする包装箱。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか一項に記載された包装箱において、
前記収容部を囲む前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板または前記内背面板の少なくとも一面に緩衝用の凸状部が形成されている
ことを特徴とする包装箱。
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載された包装箱において、
前記収容部を囲む前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板または前記内背面板の少なくとも一面の上縁に、前記収容部内へ折り込まれる押え舌片が連設されている
ことを特徴とする包装箱。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載された包装箱において、
前記外周四面のいずれかの上縁に、前記天面板の内側に重なる天面フラップが横方向の折罫線を介して連設され、
前記天面フラップの中間部分に切込線と折罫線とによって囲まれた貼合舌片が形成されるとともに、
前記天面フラップの上縁に横方向の折罫線を介して折重ねフラップが連設され、
前記折重ねフラップが下向きに折り返されて前記貼合舌片に貼合される
ことを特徴とする包装箱。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載された包装箱において、
前記外箱の底部は、前記外周四面のうちの対向二面の下縁に連設された二枚の底面板を重ね合わせて形成され、
前記二枚の底面板のうち外側になる底面板は、その側縁に切込凹部が形成されるとともに、前記外周四面に破断線を介して接続され、
前記二枚の底面板のうち内側になる底面板は、その側縁に前記切込凹部からはみ出す指掛凸部が形成されている
ことを特徴とする包装箱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、外箱の内側に割れやすい収容物を保持するための中仕切り枠を備えた包装箱に関する。
【背景技術】
【0002】
ガラス製の錠剤瓶やバイアル瓶といった、破損しやすい小物品の箱詰め包装に利用される包装箱として、外箱の内側に緩衝用の隙間を介して中仕切り枠を設け、その中仕切り枠に収容物を保持するようにした二重構造の包装箱が公知である。この種の包装箱は、外箱を形成する板片と中仕切り枠を形成する板片とが連続一体的に打抜き加工されたブランクシートから組み立てられる。本出願人も、かかる構造の包装箱を特許文献1、2等において提案し、実用に供している。
【0003】
また、類似の構成を有する包装箱が特許文献3~5等にも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-81256号公報
【文献】特開2016-60491号公報
【文献】登録実用新案第3164694号公報
【文献】特開2012-6646号公報
【文献】特開2018-16373号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記従来の中仕切り付き包装箱のブランクシートは基本的に、外箱の外周四面を形成する大きい板片(外正面板、外背面板、左右の外側面板)が縦方向の折罫線を介して横方向に連設され、さらにその側方に、中仕切り枠の各部を形成する小さい板片や、それらを適所で接続する糊付片、折込片、間隔保持片、補強片等が連設されており、それらを内側から外側へと折り込みながら適所を貼合して組み立てられる。このようなブランクシートは、全体が横方向に長く延びた形状になるので、原材料の板紙からブランクシートを打ち抜く際のロス部分が多くなって不経済である。
【0006】
本願が開示する発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ブランクシートの展開形状における横方向の寸法を従来よりも短縮して、原材料の板紙からブランクシートを打ち抜く際の板取り効率を改善することのできる中仕切り付き包装箱を提供することを解決課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決するために本願が開示する第一の発明は、直方体状の外箱と、その内部に収容物を保持する中仕切り枠と、が一枚のブランクシートから組み立てられる包装箱において、前記ブランクシートには、前記外箱を形成するための外箱形成部と、前記中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部と、が設けられ、前記外箱形成部は、互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設され前記外箱の外周四面を形成する右外側面板、外正面板、左外側面板および外背面板と、前記右外側面板および前記左外側面板よりも小さい横幅を有し前記外背面板の側縁に縦方向の折罫線を介して連設された外側糊付片と、前記外周四面のいずれかの上縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の取出口を塞ぐ天面板と、前記外周四面のいずれかの下縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の底部を形成する底面板と、を含んで構成され、前記中仕切り枠形成部は、前記中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部と、前記中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部と、を含んで構成され、前記正面側折込部は前記外側糊付片の側縁に縦方向の折罫線を介して連設され、前記背面側折込部は前記正面側折込部の下縁に横方向の折罫線を介して連設され、前記正面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内正面板、左内側面板および左糊付片を有し、前記背面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内背面板、右内側面板および右糊付片を有し、前記正面側折込部と前記背面側折込部とを区切る横方向の折罫線は、前記左糊付片と前記右糊付片との間の部分が切開され、前記背面側折込部が上向きに折り返されて前記正面側折込部に重ねられ、前記内背面板および前記右糊付片が前記左糊付片および前記内正面板にそれぞれ貼合され、前記中仕切り枠形成部が前記外箱形成部側に折り返されて、前記内背面板と前記外背面板、前記右外側面板と前記外側糊付片、がそれぞれ貼合され、前記内背面板に対して前記左内側面板、前記右内側面板および前記外側糊付片を直角に立て起こすことにより、前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板および前記内背面板によって囲まれた角筒状の収容部が前記外正面板との間に隙間を設けて形成される、との基本的構成を採用する。
【0008】
また、本願が開示する第二の発明は、直方体状の外箱と、その内部に収容物を保持する中仕切り枠と、が一枚のブランクシートから組み立てられる包装箱において、前記ブランクシートには、前記外箱を形成するための外箱形成部と、前記中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部と、が設けられ、前記外箱形成部は、互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設され前記外箱の外周四面を形成する右外側面板、外正面板、左外側面板および外背面板と、前記右外側面板および前記左外側面板よりも小さい横幅を有し前記外背面板の側縁に縦方向の折罫線を介して連設された外側糊付片と、前記外周四面のいずれかの上縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の取出口を塞ぐ天面板と、前記外周四面のいずれかの下縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の底部を形成する底面板と、を含んで構成され、前記中仕切り枠形成部は、前記中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部と、前記中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部と、を含んで構成され、前記正面側折込部は前記外側糊付片の側縁に縦方向の折罫線を介して連設され、前記背面側折込部は前記正面側折込部の上縁に横方向の折罫線を介して連設され、前記正面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内正面板、左内側面板および左糊付片を有し、前記背面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内背面板、右内側面板および右糊付片を有し、前記正面側折込部と前記背面側折込部とを区切る横方向の折罫線は、前記左糊付片と前記右糊付片との間の部分が切開され、前記背面側折込部が下向きに折り返されて前記正面側折込部に重ねられ、前記内背面板および前記右糊付片が前記左糊付片および前記内正面板にそれぞれ貼合され、前記中仕切り枠形成部が前記外箱形成部側に折り返されて、前記内背面板と前記外背面板、前記右外側面板と前記外側糊付片、がそれぞれ貼合され、前記内背面板に対して前記左内側面板、前記右内側面板および前記外側糊付片を直角に立て起こすことにより、前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板および前記内背面板によって囲まれた角筒状の収容部が前記外正面板との間に隙間を設けて形成される、との基本的構成を採用する。
【0009】
前記第一の発明および第二の発明は、ブランクシートの中仕切り枠形成部が、正面側略半部を形成する正面側折込部と背面側略半部を形成する背面側折込部とを重ね合わせて組み立てられるように構成されており、それら正面側折込部と背面側折込部とが横方向(外箱の外周四面の連設方向)ではなく、上下方向(外箱の外周四面の連設方向に直交する方向)に連設されているので、ブランクシートの展開形状における横方向の寸法を従来よりも短くすることができる。これにより、原材料の板紙からブランクシートを打ち抜く際の板取り効率を大幅に改善することができる。
【0010】
前記第一の発明および第二の発明においては、前記背面側折込部に、前記右内側面板を横切って前記右糊付片および前記内背面板に達する第一切込線が設けられ、前記右内側面板と、その両側の前記右糊付片および前記内背面板とをそれぞれ区切る縦方向の折罫線が前記第一切込線を挟んで横方向に等幅で偏倚するように形成され、前記背面側折込部を立て起こすと、前記第一切込線の下側部分が前記収容部の下側開口を前後方向に横切る収容物支持片となる、との付加的構成を採用することができる。この収容物支持片は、収容物を外箱の底部から浮かせた状態で安全に保持する作用をなす。
【0011】
また、前記第一の発明および第二の発明においては、前記正面側折込部に、前記内正面板と前記左内側面板とを区切る縦方向の折罫線の一部分から前記内正面板側へ食い込むように形成された第二切込線によってコ字状の突片が切り出され、前記正面側折込部を立て起こすと、前記突片が前記内正面板と前記外正面板との隙間を前後方向に横切る、との付加的構成を採用することができる。この突片は、内正面板と外正面板との隙間に収められる収容物を取り出しやすい高さに支える作用をなす。
【0012】
また、前述の課題を解決するために本願が開示する第三の発明は、直方体状の外箱と、その内部に収容物を保持する中仕切り枠と、が一枚のブランクシートから組み立てられる包装箱において、前記ブランクシートには、前記外箱を形成するための外箱形成部と、前記中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部と、が設けられ、前記外箱形成部は、互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設され前記外箱の外周四面を形成する右外側面板、外正面板、左外側面板および外背面板と、前記右外側面板および前記左外側面板よりも小さい横幅を有し前記外背面板の側縁に縦方向の折罫線を介して連設された外側糊付片と、前記外周四面のいずれかの上縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の取出口を塞ぐ天面板と、前記外周四面のいずれかの下縁に横方向の折罫線を介して連設され前記外箱の底部を形成する底面板と、を含んで構成され、前記中仕切り枠形成部は、前記中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部と、前記中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部と、を含んで構成され、前記正面側折込部は前記外側糊付片の側縁に縦方向の折罫線を介して連設され、前記背面側折込部は前記正面側折込部の下縁に横方向の折罫線を介して連設され、前記正面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内正面板、右内側面板および右糊付片を有し、前記背面側折込部は互いに平行な縦方向の折罫線を介して横方向に連設された内背面板、左内側面板および左糊付片を有し、前記正面側折込部と前記背面側折込部とを区切る横方向の折罫線は、前記左糊付片と前記右糊付片との間の部分が切開され、前記背面側折込部が上向きに折り返されて前記正面側折込部に重ねられ、前記内背面板および前記左糊付片が前記右糊付片および前記内正面板にそれぞれ貼合され、前記外側糊付片および前記中仕切り枠形成部が前記外箱形成部側に折り返されて、前記内正面板と前記外正面板、前記右外側面板と前記外側糊付片、がそれぞれ貼合され、前記内正面板に対して前記左内側面板、前記右内側面板および前記外側糊付片を直角に立て起こすことにより、前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板および前記内背面板によって囲まれた角筒状の収容部が前記外背面板との間に隙間を設けて形成される、との基本的構成を採用する。
【0013】
前記第三の発明も、ブランクシートの中仕切り枠形成部が、正面側略半部を形成する正面側折込部と背面側略半部を形成する背面側折込部とを重ね合わせて組み立てられるように構成されており、それら正面側折込部と背面側折込部とが横方向(外箱の外周四面の連設方向)ではなく、上下方向(外箱の外周四面の連設方向に直交する方向)に連設されているので、ブランクシートの展開形状における横方向の寸法を従来よりも短くすることができる。これにより、原材料の板紙からブランクシートを打ち抜く際の板取り効率を大幅に改善することができる。
【0014】
前記第三の発明においては、前記正面側折込部に、前記右内側面板を横切って前記右糊付片および前記内正面板に達する第三切込線が設けられ、前記右内側面板と、その両側の前記右糊付片および前記内正面板とをそれぞれ区切る縦方向の折罫線が前記第三切込線を挟んで横方向に等幅で偏倚するように形成され、前記正面側折込部を立て起こすと前記第三切込線の下側部分が前記収容部の下側開口を前後方向に横切る収容物支持片となる、との付加的構成を採用することができる。この収容物支持片も、前記第一の発明および第二の発明と同様に、収容物を外箱の底部から浮かせた状態で安全に保持する作用をなす。
【0015】
また、前記第一の発明および第二の発明においては、前記背面側折込部に、前記内背面板と前記左内側面板とを区切る縦方向の折罫線の一部分から前記内背面板側へ食い込むように形成された第四切込線によってコ字状の突片が切り出され、前記背面側折込部を立て起こすと、前記突片が前記内背面板と前記外背面板との隙間を前後方向に横切る、との付加的構成を採用することができる。この突片は、内背面板と外背面板との隙間に収められる収容物を取り出しやすい高さに支える作用をなす。
【0016】
さらに、前記第一の発明、第二の発明および第三の発明においては、前記収容部の下縁が前記外箱の底部から離隔する高さに設けられるとともに、前記収容部を囲む対向二面の下縁に支持舌片がそれぞれ連設され、それら一対の支持舌片の下縁同士が前記外箱の底部に当接した状態でV字形に突き合わされることにより、前記収容部の下方に緩衝性を有する収容物支持斜面が形成される、との付加的構成を採用することができる。これらの支持舌片によって形成される収容物支持斜面も、収容物を外箱の底部から浮かせた状態で安全に保持する作用をなす。
【0017】
さらに、前記第一の発明、第二の発明および第三の発明においては、前記収容部を囲む前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板または前記内背面板の少なくとも一面に緩衝用の凸状部が形成されている、との付加的構成を採用することができる。
【0018】
また、前記収容部を囲む前記内正面板、前記左内側面板、前記右内側面板または前記内背面板の少なくとも一面の上縁に、前記収容部内へ折り込まれる押え舌片が連設されている、との付加的構成を採用することができる。
【0019】
また、前記外周四面のいずれかの上縁に、前記天面板の内側に重なる天面フラップが横方向の折罫線を介して連設され、前記天面フラップの中間部分に切込線と折罫線とによって囲まれた貼合舌片が形成されるとともに、前記天面フラップの上縁に横方向の折罫線を介して折重ねフラップが連設され、前記折重ねフラップが下向きに折り返されて前記貼合舌片に貼合される、との付加的構成を採用することができる。
【0020】
これらの付加的構成により、中仕切り枠の緩衝性能をさらに向上させることができる。
【0021】
さらに、前記第一の発明、第二の発明および第三の発明においては、前記外箱の底部が、前記外周四面のうちの対向二面の下縁に連設された二枚の底面板を重ね合わせて形成され、前記二枚の底面板のうち外側になる底面板は、その側縁に切込凹部が形成されるとともに、前記外周四面に破断線を介して接続され、前記二枚の底面板のうち内側になる底面板は、その側縁に前記切込凹部からはみ出す指掛凸部が形成されている、との付加的構成を採用することができる。このようにして重ね合わされた底面板の指掛凸部に指先を掛けて、外周四面に接続する破断線を破るように底面板を押し開くと、不要になった空箱を扁平に畳んで廃棄するのが容易になる。
【0022】
なお、前述の基本的構成および付加的構成における各部の位置関係は、包装箱の構造を具体的に把握し易くするために設定したものであって、これらを前後、左右、上下に転回または反転した構成も前述の基本的構成および付加的構成と実質的に等価である。
【発明の効果】
【0023】
前述のように構成される包装箱は、ブランクシートの中仕切り枠形成部が、正面側略半部を形成する正面側折込部と背面側略半部を形成する背面側折込部とを重ね合わせて組み立てられるように構成されている。そして、それら正面側折込部と背面側折込部とが、従来のような横方向(外箱の外周四面の連設方向)ではなく、上下方向(外箱の外周四面の連設方向に直交する方向)に連設されているので、ブランクシートの展開形状における横方向の寸法を従来よりも短くすることができる。これにより、原材料の板紙からブランクシートを打ち抜く際の板取り効率を大幅に改善することができる。
【0024】
中仕切り枠形成部の正面側折込部と背面側折込部とを重ね合わせて組み立てられる収容部は、例えばバイアル瓶のような割れやすい収容物を好適に収容し得るスペースになる。この収容部に適切な切込線等を形成したり、収容部の上縁に連設した押え舌片を収容部の内側に折り込んだり、収容部の下縁に連設した一対の下支持舌片を底部に当接させてV字形に突き合わせたりすることで、中仕切り枠の緩衝性能をさらに向上させることができる。
【0025】
また、二枚の底面板を重ね合わせて形成される外箱の底部については、一方の底面板の側縁に切込凹部を形成し、他方の底面板の縁部に指掛凸部を形成して貼合することにより、不要になった空箱の底部を開いて扁平に畳むのが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本願が開示する発明の第一実施形態に係る包装箱1Aを組み立てるためのブランクシート10Aを内面側から見た平面図である。
【
図2】
図1のブランクシート10Aによる包装箱の組立工程(1)を示す平面図である。
【
図3】
図1のブランクシート10Aによる包装箱の組立工程(2)を示す平面図である。
【
図4】
図1のブランクシート10Aによる包装箱の組立工程(3)を示す、上方からの斜視図(a)および下方からの斜視図(b)である。
【
図5】組み立てられた包装箱1Aにおける中仕切り枠の構成を部分的に破断して示す斜視図である。
【
図6】包装箱1Aの天面板を除去して内部の収納空間を上から見た上面図である。
【
図7】包装箱1Aの底部の構成を示す下方からの斜視図である。
【
図8】本願が開示する発明の第二実施形態に係る包装箱1Bを組み立てるためのブランクシート10Bを内面側から見た平面図である。
【
図9】
図8のブランクシート10Bによる包装箱の組立工程(1)を示す平面図である。
【
図10】
図8のブランクシート10Bによる包装箱の組立工程(2)を示す平面図である。
【
図11】
図8のブランクシート10Bによる包装箱の組立工程(3)を示す、上方からの斜視図(a)および下方からの斜視図(b)である。
【
図12】組み立てられた包装箱1Bにおける内部の収納空間の構成を示すX-X断面図(a)およびY-Y断面部(b)である。
【
図13】本願が開示する発明の第三実施形態に係る包装箱1Cを組み立てるためのブランクシート10Cを内面側から見た平面図である。
【
図14】
図13のブランクシート10Cによる包装箱の組立工程(1)を示す平面図である。
【
図15】
図13のブランクシート10Cによる包装箱の組立工程(2)を示す平面図である。
【
図16】
図13のブランクシート10Cによる包装箱の組立工程(3)を示す下方からの平面図である。
【
図17】組み立てられた包装箱1Cにおける中仕切り枠の構成を部分的に破断して示す斜視図である。
【
図18】包装箱1Cの天面板を除去して内部の収納空間を上から見た上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本願が開示する発明に係る包装箱の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、包装箱の各部の相対的な位置関係や組み立てる向き等を説明する際には、組み立てられた状態で取出口になる面を上に向け、その取出口の開き側に位置する面を正面と設定し、その正面に正対した向きを基準にして上下方向(高さ方向)、左右方向(横幅方向)、前後方向(奥行方向)を特定することとする。ただし、これらの設定は、あくまでも包装箱の構造を具体的に把握し易くするためのものであって、例示する実施形態の構造を左右、前後、上下に転回または反転した形態も当該実施形態と実質的に等価である。
【0028】
また、複数の実施形態について説明する際には、機能または作用が共通する構成要素に同一の数字符号を付して、後述の実施形態における重複説明は簡略化する。先述の実施形態における特定の構成要素と、後述の実施形態における類似の構成要素とを区別あるいは対比する場合には、当該構成要素に対応する数字符号にアルファベット(A、B、C)を付記するが、同一の数字符号を付した構成要素についての基本的概念は各実施形態を通じて共通である。
【0029】
<第一実施形態>
図1~
図7は、本願が開示する発明の第一実施形態に係る包装箱1Aを示す。
【0030】
図1は、包装箱1Aを組み立てるためのブランクシート10Aを内面側(裏側)から見た平面図である。このブランクシート10Aには、直方体状の外箱を形成するための外箱形成部11Aと、収容物を保持する中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部12Aと、が連続一体に設けられている。
【0031】
外箱形成部11Aは、外箱の外周四面を形成する右外側面板21、外正面板22、左外側面板23および外背面板24を有する。これらは高さを揃え、互いに平行な縦方向の折罫線202、203、204を介して横方向に連設されている。外正面板22と外背面板24、右外側面板21と左外側面板23は、それぞれ同じ横幅である。外背面板24の側縁には、左外側面板23および右外側面板21よりも横幅の小さい外側糊付片25が、縦方向の折罫線205を介して連設されている。
【0032】
外正面板22および外背面板24の上縁には、横方向の折罫線221、241を介して外箱の取出口を塞ぐ天面板32、34がそれぞれ連設されている。右外側面板21および左外側面板23の上縁には、横方向の折罫線211、231を介して天面フラップ31、33がそれぞれ連設されている。組み立て時には、左右の天面フラップ31、33の上に背面側の天面板34が重ねられ、さらに正面側の天面板32が重ねられて取出口が塞がれる。外正面板22の上部には、その取出口を開けやすくするために、左右に切込線223を有する押込片26と、押込片26の上縁から天面板32の両端に向けて斜めに接続する破断線(ミシン面)224とが形成されている。
【0033】
外正面板22および外背面板24の下縁には、横方向の折罫線222、242を介して外箱の底部を形成する底面板42、44がそれぞれ連設されている。外正面板22と底面板42とを接続する折罫線222は破断線になっている。
【0034】
右外側面板21および左外側面板23の下縁には、横方向の折罫線212、232を介して底面フラップ41、43がそれぞれ連設されている。組み立て時には、左右の底面フラップ41、43の下に背面側の底面板44が重ねられ、さらに正面側の底面板42が重ねられて底部が閉じられる。正面側の底面板42の側縁には弓形の切込凹部421が形成されており、背面側の底面板44の側縁には弓形の指掛凸部441が形成されている。
【0035】
中仕切り枠形成部12Aは、中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部13Aと、中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部14Aと、を含んで構成される。
【0036】
正面側折込部13Aは、互いに平行な縦方向の折罫線501、502を介して横方向に連設された内正面板51、左内側面板52および左糊付片53を有しており、内正面板51が外側糊付片25の側縁に縦方向の折罫線503を介して連設されている。
【0037】
背面側折込部14Aは、互いに平行な縦方向の折罫線601、602を介して横方向に連設された内背面板61、右内側面板62および右糊付片63を有しており、それらが上下を倒立させたかたちで、正面側折込部13Aの下縁に横方向の折罫線701を介して連設されている。背面側折込部14Aの内背面板61は正面側折込部13Aの左糊付片53に、背面側折込部14Aの右糊付片63は正面側折込部13Aの内正面板51に、それぞれ連設されている。横方向の折罫線701における左糊付片53と右糊付片63との間の部分は切開されている。正面側折込部13Aの左内側面板52の横幅と、背面側折込部14Aの右内側面板62の横幅とは同じである。
【0038】
背面側折込部14Aには、右内側面板62を横切って右糊付片63および内背面板61に達する切込線(第一切込線)604が設けられている。そして、右内側面板62と、その左右両側の右糊付片63および内背面板61とをそれぞれ区切る縦方向の折罫線601、602が、切込線604を挟んで横方向に等幅で偏倚している。
【0039】
内背面板61には、緩衝用の凸状部611がエンボス(デボス)加工によって形成されている。また、内背面板61の下縁(組み立てたときの上縁)には、横方向の折罫線612を介して押え舌片65が連設されている。
【0040】
正面側折込部13Aにおける内正面板51と左内側面板52とを区切る縦方向の折罫線501の下端近傍には、内正面板51側へ食い込むL字形の切込線(第二切込線)504が形成されている。この切込線504によって、内正面板51の下部にコ字形の突片54が切り出されている。
【0041】
図2~
図4は、
図1のブランクシート10Aから包装箱Aを組み立てる工程を示す。まず、中仕切り枠形成部12Aの左糊付片53および右糊付片63に糊を塗布する。その糊付箇所を
図1中に網掛けで示す。そして、
図2に示すように、背面側折込部14Aを上向きに折り返して正面側折込部13Aに重ね、内背面板61を左糊付片53に、右糊付片63を内正面板51に、それぞれ貼合する。
【0042】
続いて、正面側折込部13Aに重ねた内背面板61に糊を塗布する。その糊付箇所を
図2中に網掛けで示す。そして、
図3に示すように、中仕切り枠形成部12Aを横向きに折り返して外箱形成部11Aに重ね、内背面板61を外背面板24に貼合する。
【0043】
続いて、
図3中の横断面図および
図4に示すように、それらの貼合面(
図3中の横断面図に示した波線箇所)に対して左内側面板52、右内側面板62および外側糊付片25を直角に立て起こし、その外側糊付片25に対して外箱形成部11Aの反対側にある右外側面板21を巻き込むようにして貼合する。さらに、底面フラップ41、43を内側に折り込んで底面板42、44を貼合すると、
図5および
図6に示すように、内正面板51、左内側面板52、右内側面板62および内背面板61によって囲まれた角筒状の収容部15Aが、外正面板22との間に隙間を設けて形成される。
【0044】
このとき、中仕切り枠形成部12Aの右内側面板62が切込線604によって上下に分割されており、その両側の縦方向の折罫線601、602が切込線604を挟んで横方向に偏倚しているため、右内側面板62を内正面板51および内背面板61に対して直角に立て起こしたときに、切込線604よりも下側の部分が上側の部分よりも左側にずれて、収容部15Aの下側開口を前後方向に横切る収容物支持片64となる。
【0045】
このようにして形成された収容部15Aに、例えばバイアル瓶のような略円筒状の収容物Pが上方から収められる。収容物Pは収容物支持片64に支えられて、外箱の底部から浮いた状態に保持される。内背面板61に形成された凸状部611は背面側からの衝撃を緩和し、内背面板61の上縁に連設された押え舌片65は収容部15Aの内側に折り込まれて収容物Pを押え、収容物Pのガタツキを防ぐ。
【0046】
また、中仕切り枠形成部12Aの内正面板51に形成された切込線504によって内正面板51から切り出されたコ字状の突片54は、左内側面板52を内正面板51および内背面板61に対して直角に立て起こしたときに左内側面板52の前方にせり出して、内正面板51と外正面板22との間に形成される隙間を前後方向に横切る。この隙間には、例えば小さく折り畳んだ添付文書Q等を収めることができる。突片54は、その添付文書Q等を取り出しやすい高さに支えるとともに、隙間の前後間隔を一定に保持して、正面側の緩衝性を担保するスペーサーとしても機能する。
【0047】
底部については
図7に示すように、背面側の底面板44の下に正面側の底面板42が重ねられて底部が閉じられており、正面側の底面板42の側縁に形成された切込凹部421から、背面側の底面板44の側縁に形成された指掛凸部441がはみ出している。この指掛凸部441に指先を掛けて、外正面板22側の破断線(折罫線222)を破るように前後の底面板42、44を押し開くと、不要になった空箱を扁平に畳んで廃棄するのが容易になる。
【0048】
<第二実施形態>
図8~
図12は、本願が開示する発明の第二実施形態に係る包装箱1Bを示す。
【0049】
図8は、包装箱1Bを組み立てるためのブランクシート10Bを内面側(裏面側)から見た平面図である。このブランクシート10Bにも第一実施形態に係る包装箱のブランクシート10Aと同様に、直方体状の外箱を形成するための外箱形成部11Bと、中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部12Bと、が連続一体に設けられている。
【0050】
外箱形成部11Bは、外箱の外周四面を形成する右外側面板21、外正面板22、左外側面板23および外背面板24と、さらにその側方に連設された外側糊付片25と、を有しており、これらは縦方向の折罫線202、203、204、205を介して横方向に連設されている。外側糊付片25の下縁は外周四面の下縁よりも高い位置まで斜めに切れ上がっている。
【0051】
外正面板22および外背面板24の上縁には横方向の折罫線221、241を介して取出口を塞ぐ天面板32、34がそれぞれ連設され、右外側面板21および左外側面板23の上縁には横方向の折罫線211、231を介して天面フラップ31、33がそれぞれ連設されている。外正面板22には押込片26と破断線224とが形成されている。外正面板22および外背面板24の下縁には、横方向の折罫線222、242を介して外箱の底部を形成する底面板42、44がそれぞれ連設され、右外側面板21および左外側面板23の下縁には横方向の折罫線212、232を介して底面フラップ41、43がそれぞれ連設されている。これら各面の縦横寸法比は第一実施形態とは若干異なるが、各面の相対的な位置関係や組み立て時の重なり方は第一実施形態と同じである。
【0052】
ただし、この第二実施形態では、左右の天面フラップ31、33の上縁に、横方向の折罫線311、331を介して、天面フラップ31、33よりもやや小さい折重ねフラップ35、36がそれぞれ連設されている。また、二枚の天面フラップ31、33の中間部には、略U字形の切込線301と、その両端を結ぶ折罫線302とによって囲まれた貼合舌片37が形成されている。
【0053】
中仕切り枠形成部12Bは、第一実施形態と同様に、中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部13Bと、中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部14Bと、を含んで構成される。正面側折込部13Bは、互いに平行な縦方向の折罫線501、502を介して横方向に連設された内正面板51、左内側面板52および左糊付片53を有しており、内正面板51が外側糊付片25の側縁に縦方向の折罫線503を介して連設されている。背面側折込部14Bは、互いに平行な縦方向の折罫線601、602を介して横方向に連設された内背面板61、右内側面板62および右糊付片63を有している。そして、それらが上下を倒立させたかたちで、第一実施形態とは反対に、正面側折込部13Bの上縁に横方向の折罫線702を介して連設されている。
【0054】
背面側折込部14Bの内背面板61は正面側折込部13Bの左糊付片53に、背面側折込部14Bの右糊付片63は正面側折込部13Bの内正面板51に、それぞれ連設されている。横方向の折罫線702における左糊付片53と右糊付片63との間の部分は切開されている。正面側折込部13Bの左内側面板52の横幅と、背面側折込部14Bの右内側面板62の横幅とは同じである。内背面板61には、緩衝用の凸状部611が形成されている。正面側折込部13Bにおける内正面板51と左内側面板52とを区切る縦方向の折罫線501の下端近傍には、内正面板51側へ食い込むL字形の切込線(第二切込線)504が形成されて、コ字形の突片54が切り出されている。
【0055】
この第二実施形態は、左糊付片53の横幅が小さいため、左糊付片53と左内側面板52とを区切る折罫線502の中間部分に、左内側面板52側へ食い込む切込線506が形成されている。この切込線506によって、左内側面板52の中央付近に略台形状の張出糊付片56が切り出されている。また、同様に右糊付片63の横幅も小さいため、右糊付片63と右内側面板62とを区切る折罫線602の中間部分に、右内側面板62側へ食い込む切込線606が形成されている。この切込線606によって、右内側面板62の中央付近に略台形状の張出糊付片66が切り出されている。
【0056】
また、左内側面板52の下縁および右内側面板62の上縁(組み立てたときの上縁)には、横方向の折罫線521、621を介して、略台形状の支持舌片57、67がそれぞれ連設されている。それら支持舌片57、67の中央部分には、縦方向に延びる緩衝用の凸状部571、671が、エンボス(デボス)加工によって形成されている。
【0057】
図9~
図11は、
図8のブランクシート10Bから包装箱Bを組み立てる工程を示す。この組立工程は第一実施形態の組立工程と概ね同様であり、まず、中仕切り枠形成部12Bの左糊付片53および右糊付片63に糊を塗布する。その糊付箇所を
図8中に網掛けで示す。このとき、左右の天面フラップ31、33に形成された貼合舌片37にもそれぞれ糊を塗布付し、折重ねフラップ35、36を下向きに折り返して貼合舌片37に貼合しておく。そして、
図9に示すように、第一実施形態とは反対に背面側折込部14Bを下向きに折り返して正面側折込部13Bに重ね、内背面板61を左糊付片53に、右糊付片63を内正面板51に、それぞれ貼合する。
【0058】
続いて、正面側折込部13Bに重ねた内背面板61に糊を塗布する。その糊付箇所を
図9中に網掛けで示す。そして、
図10に示すように、中仕切り枠形成部12Bを横向きに折り返して外箱形成部11Bに重ね、内背面板61を外背面板24に貼合する。
【0059】
続いて、
図10中の横断面図および
図11に示すように、それらの貼合面(
図10中の横断面図に示した波線箇所)に対して左内側面板52、右内側面板62および外側糊付片25を直角に立て起こし、その外側糊付片25に対して外箱形成部11Bの反対側にある右外側面板21を巻き込むようにして貼合する。
【0060】
さらに、支持舌片57、67および底面フラップ41、43をそれぞれ内側に折り込んで底面板42、44を貼合すると、
図12に示すように、内正面板51、左内側面板52、内背面板61および右内側面板62によって囲まれた角筒状の収容部15Bが、外正面板22との間に隙間を設けて形成される。この収容部15Bの下縁は外箱の底部から離隔する高さに設けられており、その高さを利用して、一対の支持舌片57、67の下縁同士が外箱の底部(底面板42、44)に当接した状態で正面視略V字形に突き合わされる。これらの支持舌片57、67により、収容部15Bの下方に緩衝性を有する収容物支持斜面が形成される。
【0061】
このようにして形成された収容部15Bに収容物Pが上方から収められる。収容物Pは収容物支持斜面(支持舌片57、67)に支えられて、外箱の底部から浮いた状態に保持される。内背面板61に形成された凸状部611は背面側からの衝撃を緩和し、天面フラップ31、33の下側に折り返して貼合された折重ねフラップ35、36も天面側の緩衝性を高める。
【0062】
中仕切り枠形成部12Bの内正面板51に形成された切込線504によって内正面板51から切り出されたコ字状の突片54は、第一実施形態と同様に左内側面板52の前方にせり出して、内正面板51と外正面板22との間に形成される隙間を前後方向に横切る。そして、この隙間に収められる添付文書Q等を所定の高さに支えるとともに、隙間の前後間隔を一定に保持して、正面側の緩衝性を担保するスペーサーとして機能する。
【0063】
底部についても第一実施形態(
図7)と同様に、正面側の底面板42の側縁に形成された切込凹部421から、背面側の底面板44の側縁に形成された指掛凸部441がはみ出す。この指掛凸部441に指先を掛けて、外正面板22側の破断線(折罫線222)を破るように前後の底面板42、44を押し開くと、不要になった空箱を扁平に畳んで廃棄するのが容易になる。
【0064】
<第三実施形態>
図13~
図18は、本願が開示する発明の第三実施形態に係る包装箱1Cを示す。
【0065】
図13は、包装箱1Cを組み立てるためのブランクシート10Cを内面側(裏側)から見た平面図である。このブランクシート10Cにも第一実施形態および第二実施形態に係る包装箱のブランクシート10A、10Bと同様に、直方体状の外箱を形成するための外箱形成部11Cと、中仕切り枠を形成するための中仕切り枠形成部12Cと、が連続一体に設けられている。外箱形成部11Cは、第一実施形態に係るブランクシート10Aの外箱形成部11Aと略同一なので、対応する部位に共通の符号を付して、詳細な説明は省略する。
【0066】
中仕切り枠形成部12Cは、中仕切り枠の正面側略半部を形成する正面側折込部13Cと、中仕切り枠の背面側略半部を形成する背面側折込部14Cと、を含んで構成される。
【0067】
正面側折込部13Cは、互いに平行な縦方向の折罫線801、802を介して横方向に連設された内正面板81、右内側面板82および右糊付片83を有しており、右糊付片83が外側糊付片25の側縁に縦方向の折罫線803を介して連設されている。
【0068】
背面側折込部14Cは、互いに平行な縦方向の折罫線901、902を介して横方向に連設された内背面板91、左内側面板92および左糊付片93を有している。そして、それらが上下を倒立させたかたちで、第一実施形態と同様に、正面側折込部13Cの上縁に横方向の折罫線703を介して連設されている。
【0069】
背面側折込部14Cの内背面板91は正面側折込部13Cの右糊付片83に、背面側折込部14Cの左糊付片93は正面側折込部13Cの内正面板81に、それぞれ連設されている。横方向の折罫線703における左糊付片93と右糊付片83との間の部分は切開されている。正面側折込部13Cの右内側面板82の横幅と、背面側折込部14Cの左内側面板92の横幅とは同じである。内正面板81には、緩衝用の凸状部811がエンボス(デボス)加工によって形成されている。また、内正面板81の上縁には、横方向の折罫線812を介して略台形状の押え舌片85が連設されている。
【0070】
正面側折込部13Cには、右内側面板82を横切って右糊付片83および内正面板81に達する切込線(第三切込線)804が設けられている。そして、右内側面板82と、その左右両側の右糊付片83および内正面板81とをそれぞれ区切る縦方向の折罫線801、802が、切込線804を挟んで横方向に等幅で偏倚している。
【0071】
背面側折込部14Cにおける内背面板91と左内側面板92とを区切る縦方向の折罫線901の上端(組み立てたときの下端)近傍には、内背面板91側へ食い込むL字形の切込線(第四切込線)904が形成されて、コ字形の突片94が切り出されている。
【0072】
図14~
図16は、
図13のブランクシート10Cから包装箱Cを組み立てる工程を示す。この組立工程でも、まず、中仕切り枠形成部12Cの右糊付片83および左糊付片93に糊を塗布する。その糊付箇所を
図13中に網掛けで示す。そして、
図14に示すように、第一実施形態と同様に背面側折込部14Cを上向きに折り返して正面側折込部13Cに重ね、内背面板91を右糊付片83に、左糊付片93を内正面板81に、それぞれ貼合する。
【0073】
続いて、
図15に示すように、外側糊付片25を横向きに折り返して、中仕切り枠形成部12Cを外箱形成部11Cに重ねる。そして、内正面板81および外側糊付片25に糊を塗布する。その糊付箇所を
図15中に網掛けで示す。
【0074】
続いて、
図16に示すように、右外側面板21および外正面板22を横向きに折り返して中仕切り枠形成部12Cに重ね、右外側面板21を外側糊付片25に、外正面板22を内正面板81に、それぞれ貼合する。
【0075】
その状態から
図16中の横断面図に示すように、それらの貼合面(
図16中の横断面図に示した波線箇所)に対して左外側面板23、左内側面板92、右内側面板82、外側糊付片25および右外側面板21を直角に立て起こす。さらに、底面フラップ41、43を内側に折り込んで底面板42、44を貼合すると、
図17および
図18に示すように、内正面板81、左内側面板92、右内側面板82および内背面板91によって囲まれた角筒状の収容部15Cが、外背面板24との間に隙間を設けて形成される。
【0076】
このとき、中仕切り枠形成部12Cの右内側面板82が切込線804によって上下に分割されており、その両側の縦方向の折罫線801、802が切込線804を挟んで横方向に偏倚しているため、右内側面板82を内正面板81および内背面板91に対して直角に立て起こしたときに、切込線804よりも下側の部分が上側の部分よりも左側にずれて、収容部15Cの下側開口を前後方向に横切る収容物支持片84となる。
【0077】
このようにして形成された収容部15Cに収容物Pが上方から収められる。収容物Pは収容物支持片84に支えられて、外箱の底部から浮いた状態に保持される。内正面板81に形成された凸状部811は正面側からの衝撃を緩和し、内正面板81の上縁に連設された押え舌片85は収容部15Cの内側に折り込まれて収容物Pを押え、収容物Pのガタツキを防ぐ。
【0078】
中仕切り枠形成部12Cの内背面板91に形成された切込線904によって内背面板91から切り出されたコ字状の突片94は、第一実施形態とは反対に左内側面板92の後方にせり出して、内背面板91と外背面板24との間に形成される隙間を前後方向に横切る。そして、この隙間に収められる添付文書Q等を所定の高さに支えるとともに、隙間の前後間隔を一定に保持して、背面側の緩衝性を担保するスペーサーとして機能する。
【0079】
底部についても第一実施形態(
図7)と同様に、下側になる外正面板22側の底面板42の側縁に形成された切込凹部421から、上側になる外背面板24側の底面板44の側縁に形成された指掛凸部441がはみ出している。この指掛凸部441に指先を掛けて、外正面板22側の破断線(折罫線222)を破るように前後の底面板42、44を押し開くと、不要になった空箱を扁平に畳んで廃棄するのが容易になる。
【0080】
以上に説明したように、本願が開示する発明に係る包装箱は、ブランクシートの中仕切り枠形成部が、正面側略半部を形成する正面側折込部と背面側略半部を形成する背面側折込部とを重ね合わせて組み立てられるように構成されており、それら正面側折込部と背面側折込部とが上下方向に連設されている。したがって、正面側折込部と背面側折込部とが横方向に連設されている従来の包装箱に比べて、ブランクシートの展開形状における横方向の寸法を従短くすることができる。これにより、原材料の板紙からブランクシートを打ち抜く際の板取り効率を改善することができる。
【0081】
中仕切り枠形成部の正面側折込部と背面側折込部とを重ね合わせて組み立てられる収容部は、例えばバイアル瓶のような割れやすい収容物を好適に収容し得るスペースになる。この収容部に適切な切込線等を形成したり、収容部の上縁に連設した押え舌片を収容部の内側に折り込んだり、収容部の下縁に連設した一対の支持舌片を底部に当接させてV字形に突き合わせたりすることで、収容部に対する緩衝性能を向上させることができる。
【0082】
また、二枚の底面板を重ね合わせて形成される外箱の底部については、一方の底面板の側縁に切込凹部を形成し、他方の底面板の縁部に指掛凸部を形成することにより、不要になった空箱の底部を開いて扁平に畳むのが容易になる。
【0083】
なお、本願が開示する発明の技術的範囲は、例示した実施の形態によって限定的に解釈されるべきものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて概念的に解釈されるべきものである。本願が開示する発明の実施に際しては、特許請求の範囲において具体的に特定していないブランクシート各部の詳細な形状や寸法比率を、例示形態と実質的に同様の構造になる範囲内で適宜、改変しても差し支えない。
【0084】
また、ブランクシート各部の相対的な位置関係や組み立てる向きについては、例示形態を上下方向(高さ方向)、左右方向(横幅方向)または前後方向(奥行方向)に反転した形態で実施することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本願が開示する発明は、一枚の板紙から組み立てられる包装箱において幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0086】
1(A、B、C) 包装箱
10(A、B、C) ブランクシート
11(A、B、C) 外箱形成部
12(A、B、C) 中仕切り枠形成部
13(A、B、C) 正面側折込部
14(A、B、C) 背面側折込部
15(A、B、C) 収容部
21 右外側面板
22 外正面板
23 左外側面板
24 外背面板
25 外側糊付片
26 押込片
31 天面フラップ
32 天面板
33 天面フラップ
34 天面板
35 折重ねフラップ
36 折重ねフラップ
37 貼合舌片
41 底面フラップ
42 底面板
421 切込凹部
43 底面フラップ
44 底面板
441 指掛凸部
51 内正面板
52 左内側面板
53 左糊付片
54 突片
56 張出糊付片
57 支持舌片
571 凸状部
61 内背面板
611 凸状部
62 右内側面板
63 右糊付片
64 収容物支持片
65 押え舌片
66 張出糊付片
67 支持舌片
671 凸状部
81 内正面板
811 凸状部
82 右内側面板
83 右糊付片
84 収容物支持片
85 押え舌片
91 内背面板
92 左内側面板
93 左糊付片
94 突片
504 第二切込線
604 第一切込線
804 第三切込線
904 第四切込線
P 収容物
Q 添付文書