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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-27
(45)【発行日】2024-04-04
(54)【発明の名称】コンデンサ
(51)【国際特許分類】
   H01G 9/10 20060101AFI20240328BHJP
   H01G 9/035 20060101ALI20240328BHJP
   H01G 9/08 20060101ALI20240328BHJP
   H01G 9/145 20060101ALI20240328BHJP
   H01G 9/15 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
H01G9/10 D
H01G9/035
H01G9/08 D
H01G9/145
H01G9/15
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022503048
(86)(22)【出願日】2020-02-28
(86)【国際出願番号】 JP2020008505
(87)【国際公開番号】W WO2021171609
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-12-02
(73)【特許権者】
【識別番号】595122132
【氏名又は名称】サン電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001933
【氏名又は名称】弁理士法人 佐野特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】竹澤 隆志
(72)【発明者】
【氏名】細木 雅和
【審査官】鈴木 駿平
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-50237(JP,A)
【文献】特開平4-171913(JP,A)
【文献】特開2016-76663(JP,A)
【文献】実開平5-38866(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 9/00-9/012
H01G 9/035-9/18
H01G 9/21-9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セパレータを介して巻回された陽極箔と陰極箔との間に所定の溶液を保持したコンデンサ素子と、一端を端壁部により閉じて他端に開口部を有した有底筒状に形成されるとともに前記コンデンサ素子を収納する本体ケースと、前記本体ケースの内面と前記コンデンサ素子の外面との間に配される給液シートと、前記開口部を封口する封口体とを備えたコンデンサにおいて、前記溶液が親油性溶媒に封口体劣化抑止剤を溶解されており、前記給液シートが前記セパレータに接触して前記溶液を吸収する吸収部と、前記封口体に接触して前記溶液を供給する供給部とを有することを特徴とするコンデンサ。
【請求項2】
前記給液シートが前記吸収部を前記端壁部に面して配され、前記吸収部から折曲して前記本体ケースの内周面に沿って軸方向に延びることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ。
【請求項3】
前記給液シートが前記吸収部から両側部を折曲され、両端部に前記供給部を形成されることを特徴とする請求項2に記載のコンデンサ。
【請求項4】
前記セパレータの軸方向の幅が前記陽極箔及び前記陰極箔の軸方向の幅よりも大きく、前記セパレータが前記陽極箔及び前記陰極箔よりも前記端壁部側に突出することを特徴とする請求項2または請求項3に記載のコンデンサ。
【請求項5】
前記給液シートが前記コンデンサ素子よりも前記封口体側に突出することを特徴とする請求項2~請求項4のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項6】
前記供給部が軸方向に延びた前記給液シートを径方向に折曲して前記封口体に面して配されること特徴とする請求項5に記載のコンデンサ。
【請求項7】
前記供給部を介して前記封口体に供給される前記溶液が前記封口体内部に浸透して、前記封口体劣化抑止剤が酸化により固化した被覆部により前記封口体の外面が覆われ、前記被覆部よりも前記コンデンサ素子側の前記封口体内には前記溶液が存在していることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項8】
前記コンデンサ素子が固体電解質を保持することを特徴とする請求項1~請求項7のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項9】
前記溶液が前記親油性溶媒に前記封口体劣化抑止剤及び電解質を溶解した電解液から成ることを特徴とする請求項1~請求項8のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項10】
前記電解液中の前記封口体劣化抑止剤の濃度が1重量%~90重量%であることを特徴とする請求項9に記載のコンデンサ。
【請求項11】
前記電解液中の前記封口体劣化抑止剤の濃度が3重量%~80重量%であることを特徴とする請求項9に記載のコンデンサ。
【請求項12】
前記親油性溶媒がγ-ブチロラクトンであることを特徴とする請求項8~請求項11のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項13】
前記親油性溶媒が、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリンのいずれかに親油基を結合させたものであることを特徴とする請求項1~請求項11のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項14】
前記溶液が、前記親油性溶媒と、スルホラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールのいずれかと、両親媒性化合物とを含むことを特徴とする請求項1~請求項11のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項15】
前記封口体劣化抑止剤が脂溶性ビタミンであることを特徴とする請求項1~請求項14のいずれかに記載のコンデンサ。
【請求項16】
前記脂溶性ビタミンがトコフェロールまたはトコトリエノールであることを特徴とする請求項15に記載のコンデンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、封口体を備えたコンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のコンデンサは特許文献1に開示されている。このコンデンサは本体ケース、コンデンサ素子及び封口体を備えている。本体ケースは金属によって有底筒状に形成され、円筒状の周壁の一端を閉じて他端に開口部を開口する。
【0003】
コンデンサ素子は酸化膜が形成された陽極箔と陰極箔とをセパレータを介して巻回され、本体ケースに収納される。陽極箔と陰極箔との間には電解液が保持される。また、陽極箔及び陰極箔にはそれぞれリード端子が接続される。コンデンサ素子を収納した本体ケースの開口部はゴム等の封口体により封口され、リード端子は封口体を貫通して本体ケース外に引き出される。
【0004】
また、ゴム等の高分子は空気中等の酸素存在下で熱や光のエネルギーを受けると、ラジカルの生成をきっかけとして連鎖的な酸化反応が起こり、物性低下を生ずると言われている。このため、封口体に酸化反応を抑制するための酸化防止剤(老化防止剤)を混入している。
【0005】
特許文献2及び特許文献3には電解液に替えて固体電解質を有するコンデンサが開示される。これらのコンデンサは特許文献1と同様の本体ケース、コンデンサ素子及び封口体を備えている。コンデンサ素子の陽極箔と陰極箔との間には固体電解質である導電性高分子が保持される。上記構成のコンデンサによると、導電性高分子によりESRを低くすることができる。
【0006】
また、特許文献3のコンデンサは、陽極箔と陰極箔の間に親水性高分子化合物を保持させている。親水性高分子化合物は水分を保持し、陽極箔に形成した酸化膜の欠陥を水分によって修復することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2000-100670号公報(第2頁-第4頁、第1図)
【文献】特開2016-76562号公報(第7頁-第16頁、第2図)
【文献】国際公開第2014/050913号(第9頁-第23頁、第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、コンデンサを搭載する機器の小型化及び高性能化により、大きな発熱を伴うモータ、エンジン、高速処理用半導体素子等の近傍にコンデンサを配置する場合が増えている。このため、高温環境下でのコンデンサの使用が多くなってきている。
【0009】
上記特許文献1に開示されるコンデンサによると、封口体に混入された酸化防止剤は酸化防止作用を果たすにつれて消費され、次第に失われる。コンデンサを高温環境下で使用すると封口体は酸化防止剤の消失に伴って急速に劣化する。このため、電解液が本体ケース外へ蒸散し、最終的にドライアップと言われる状態になることが多い。従って、コンデンサの特性を長期的に安定して維持できない問題があった。
【0010】
また、上記特許文献3に開示されるコンデンサも同様に、コンデンサを高温環境下で使用すると封口体が劣化する。このため、陽極箔と陰極箔との間の親水性高分子化合物に保持される水が封口体の劣化により本体ケース外へ抜け出て、酸化膜の修復を行うことができない。従って、コンデンサの特性を長期的に安定して維持できない問題があった。
【0011】
また、機能性液体が酸化膜を修復する場合だけでなくコンデンサの特性を高める機能を有する場合に、機能性液体が抜け出るとコンデンサの特性を長期的に安定して維持できない。
【0012】
本発明は、長期的に安定して特性を維持できるコンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために本発明は、セパレータを介して巻回された陽極箔と陰極箔との間に所定の溶液を保持したコンデンサ素子と、一端を端壁部により閉じて他端に開口部を有した有底筒状に形成されるとともに前記コンデンサ素子を収納する本体ケースと、前記本体ケースの内面と前記コンデンサ素子の外面との間に配される給液シートと、前記開口部を封口する封口体とを備えたコンデンサにおいて、前記溶液が親油性溶媒に封口体劣化抑止剤を溶解されており、前記給液シートが前記セパレータに接触して前記溶液を吸収する吸収部と、前記封口体に接触して前記溶液を供給する供給部とを有することを特徴としている。
【0014】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記給液シートが前記吸収部を前記端壁部に面して配され、前記吸収部から折曲して前記本体ケースの内周面に沿って軸方向に延びることを特徴としている。
【0015】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記給液シートが前記吸収部から両側部を折曲され、両端部に前記供給部を形成されることを特徴としている。
【0016】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記セパレータの軸方向の幅が前記陽極箔及び前記陰極箔の軸方向の幅よりも大きく、前記セパレータが前記陽極箔及び前記陰極箔よりも前記端壁部側に突出することを特徴としている。
【0017】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記給液シートが前記コンデンサ素子よりも前記封口体側に突出することを特徴としている。
【0018】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記供給部が軸方向に延びた前記給液シートを径方向に折曲して前記封口体に面して配されること特徴としている。
【0019】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記供給部を介して前記封口体に供給される前記溶液が前記封口体内部に浸透して、前記封口体劣化抑止剤が酸化により固化した被覆部により前記封口体の外面が覆われ、前記被覆部よりも前記コンデンサ素子側の前記封口体内には前記溶液が存在していることを特徴としている。
【0020】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記コンデンサ素子が固体電解質を保持することを特徴としている。
【0021】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記溶液が前記親油性溶媒に前記封口体劣化抑止剤及び電解質を溶解した電解液から成ることを特徴としている。
【0022】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記電解液中の前記封口体劣化抑止剤の濃度が1重量%~90重量%であることを特徴としている。
【0023】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記電解液中の前記封口体劣化抑止剤の濃度が3重量%~80重量%であることを特徴としている。
【0024】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記親油性溶媒がγ-ブチロラクトンであることを特徴としている。
【0025】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記親油性溶媒が、ポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリンのいずれかに親油基を結合させたものであることを特徴としている。
【0026】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記溶液が、前記親油性溶媒と、スルホラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコールのいずれかと、両親媒性化合物とを含むことを特徴としている。
【0027】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記封口体劣化抑止剤が脂溶性ビタミンであることを特徴としている。
【0028】
また本発明は、上記構成のコンデンサにおいて、前記脂溶性ビタミンがトコフェロールまたはトコトリエノールであることを特徴としている。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、コンデンサ素子が親油性溶媒に封口体劣化抑止剤を溶解した所定の溶液を保持し、給液シートがセパレータに接触して溶液を吸収する吸収部と、封口体に接触して溶液を供給する供給部とを有する。これにより、給液シートを介してセパレータから封口体に封口体劣化抑止剤が供給され、封口体の酸化による劣化を長期的に抑止することができる。このため、コンデンサ素子に保持される溶液が抜け出ることを防止し、コンデンサの特性を長期的に安定して維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の第1、第2実施形態のコンデンサを上方から見た斜視図
図2】本発明の第1、第2実施形態のコンデンサを下方から見た斜視図
図3】本発明の第1、第2実施形態のコンデンサを示す正面断面図
図4】本発明の第1、第2実施形態のコンデンサのコンデンサ素子を示す斜視図
図5図3のG部詳細図
図6図3のH部詳細図
図7】本発明の第1、第2実施形態のコンデンサの素子収納工程を示す正面断面図
図8】本発明の第1、第2実施形態のコンデンサの素子収納工程を示す平面図
図9】本発明の第1、第2実施形態のコンデンサの封口体取付け工程を示す正面断面図
【発明を実施するための形態】
【0031】
<第1実施形態>
以下に図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1及び図2は第1実施形態のコンデンサ1を上方から見た斜視図及び下方から見た斜視図を示している。コンデンサ1は電解コンデンサから成り、座板15上に装着される。座板15は合成樹脂により形成され、コンデンサ1を保持する。座板15には一対の貫通孔15a、15bが設けられる。
【0032】
コンデンサ1はリード端子8、9を有し、座板15の貫通孔15a、15bに挿通されたリード端子8、9が外側に折曲される。これにより、コンデンサ1は本体ケース2の上面を自動機により保持して回路基板上に配され、リード端子8、9を回路基板のランドに半田付けして実装される。
【0033】
図3はコンデンサ1の正面断面図を示している。コンデンサ1は本体ケース2、コンデンサ素子3、封口体4及び給液シート10を備えている。本体ケース2はアルミニウム等の金属から成り、一端を端壁部2aにより閉じて他端に開口部2bを有した断面円形の有底筒状に形成される。本体ケース2内にコンデンサ素子3が収納され、開口部2bが封口体4により封口される。
【0034】
図4はコンデンサ素子3の斜視図を示している。コンデンサ素子3は陽極箔5、陰極箔7及びセパレータ6を有している。陽極箔5及び陰極箔7は金属箔によりそれぞれ長尺の帯状に形成される。セパレータ6は不織布等により長尺の帯状に形成される。
【0035】
コンデンサ素子3はセパレータ6を介して陽極箔5及び陰極箔7を円筒状に巻回して形成される。帯状の陽極箔5、陰極箔7及びセパレータ6は巻回方向(長手方向)に細長く、巻回方向に対して直交する方向(短手方向)の幅が巻回方向の長さよりも短い。陽極箔5または陰極箔7の終端はテープ12によって固定される。陽極箔5にはリード端子8が接続され、陰極箔7にはリード端子9が接続される。
【0036】
セパレータ6の軸方向(短手方向)の幅は陽極箔5及び陰極箔7の軸方向の幅よりも大きく形成される。これにより、セパレータ6は陽極箔5及び陰極箔7に対して上方(端壁部2a側)及び下方(開口部2b側)に突出し、陽極箔5と陰極箔7との短絡が防止される。
【0037】
陽極箔5はアルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の弁作用金属から成っている。陰極箔7はセパレータ6を介して陽極箔5に対向し、アルミニウム等により形成される。陽極箔5及び陰極箔7の表面には酸化膜(不図示)が形成される。
【0038】
また、コンデンサ素子3の陽極箔5と陰極箔7との間には電解液が保持される。電解液にコンデンサ素子3を所定時間浸漬することにより、電解液がセパレータ6に浸透して陽極箔5と陰極箔7との間に保持される。電解液は実質上の陰極として機能する。また、電解液によって陽極箔5及び陰極箔7の酸化膜の欠陥を修復することができる。
【0039】
電解液は親油性溶媒に電解質及び封口体劣化抑止剤を溶解した溶液から成っている。本実施形態は親油性溶媒としてγ-ブチロラクトンを用いている。親油性溶媒としてポリエチレングリコール、グリセリン、ポリグリセリンのいずれかに親油基を結合させたものを用いてもよい。封口体4への封口体劣化抑止剤の浸透をよくするため、親油性溶媒がγ-ブチロラクトンを含むと好ましい。
【0040】
また、電解液の溶媒は親油性溶媒と併用して、スルホラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール等を用いることができる。この時、必要に応じて両親媒性化合物を添加してもよい。両親媒性化合物として、ポリエチレングリコール誘導体、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体等を用いることができる。
【0041】
電解質は溶媒に溶解することによってイオンに解離して電気伝導性を発揮し、ホウ酸化合物またはカルボン酸化合物の有機アミン塩等が用いられる。
【0042】
封口体劣化抑止剤は親油性溶媒に溶解して封口体4に浸透する化合物である。簡便的には、封口体劣化抑止剤は10%の濃度で親油性溶媒に溶解した溶液に封口体4を1週間浸漬して表面の溶液をふき取った後の重量が親油性溶媒のみに浸漬した封口体4よりも増加する化合物を用いることができる。
【0043】
具体的には封口体劣化抑止剤として、分子内にイソプレン骨格(イソプレン骨格の主鎖が単結合または二重結合の場合及び環状構造の場合を含む)を有した脂溶性ビタミン等のテルペノイド、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、ポリグリセリンエステル、またはこれらの誘導体を用いることができる。これらの封口体劣化抑止剤の親油性溶媒に対する溶解を容易にするため、非イオン性界面活性剤や両親媒性高分子化合物を添加してもよい。
【0044】
脂溶性ビタミンとして、ビタミンA(レチノール、α-カロテン、β-カロテン、β-クリプトキサンチン)、ビタミンD(ビタミンD2、ビタミンD3)、ビタミンE(α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、γ-トコトリエノール、δ-トコトリエノール)、ビタミンK(ビタミンK1、ビタミンK2、メナキノン7)等を挙げることができる。
【0045】
ポリグリセリンエステルとして、例えばオレイン酸を脂肪酸基としたテトラグリセリントリエステル等を挙げることができる。
【0046】
図3において、封口体4は絶縁体の弾性材料の成形品により円板状に形成され、一対の貫通孔4a、4bを有している。コンデンサ素子3のリード端子8、9は圧入によって貫通孔4a、4bに挿通される。封口体4として、ブチルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。
【0047】
ブチルゴムは耐熱老化性、耐薬品性、耐候性等の環境抵抗性や電気絶縁特性が高く、気体の透過性が低いためより望ましい。シリコンゴム、フッ素ゴムはブチルゴムよりも気密性が低いが、後述する被覆部17で封口体4の外面を覆うことによって気密性を高くすることができる。
【0048】
給液シート10は例えばセルロース繊維をシート状に抄き上げて帯状に形成され、本体ケース2の内面とコンデンサ素子3の外面との間に配される。給液シート10には吸収部10a及び供給部10bが設けられる。吸収部10aは端壁部2aに面して配され、コンデンサ素子3のセパレータ6に接触して封口体劣化抑止剤を含む電解液を吸収する。供給部10bは封口体4に接触し、セパレータ6から吸収した電解液を封口体4に供給する。
【0049】
給液シート10は端壁部2aに面した吸収部10aから両側部を折曲して本体ケース2の内周面2cに沿って軸方向に延びる。軸方向に延びた給液シート10はコンデンサ素子3よりも封口体4側に突出し、径方向に折曲して封口体4に面して配される。これにより、給液シート10の両端部に供給部10bが形成される。
【0050】
図5図6図3のG部詳細図及びH部詳細図を示している。陽極箔5及び陰極箔7に対して端壁部2a側に突出するセパレータ6の少なくとも一部は、複数点または面で吸収部10aに接触する。また、給液シート10の両端部を径方向に折曲した供給部10bは、複数点または面で封口体4に接触する。
【0051】
吸収部10aを介してセパレータ6から吸収される電解液は供給部10bを介して封口体4に継続的に供給される。電解液に含まれる封口体劣化抑止剤は封口体4の内部の分子間隙間を介して封口体4の内部に浸透する。このため、封口体劣化抑止剤によって封口体4の酸化による劣化を長期的に抑止し、封口体4のクラック等を介した電解液の蒸散を防止することができる。
【0052】
封口体4の内部に浸透する電解液は封口体4の外面(コンデンサ素子3の反対側の面)に到達する。これにより、封口体4の外面が油膜状態の電解液により覆われる。
【0053】
封口体4の外面の封口体劣化抑止剤は空気中の酸素と触れた状態で高温状態とすることで酸化により固化する。このため、本実施形態のコンデンサ1は高温処理によって封口体4の外面を封口体劣化抑止剤が酸化により固化した被覆部17により覆われる。封口体4の外面が油膜により覆われてもよいが、詳細を後述するように、被覆部17により覆われると封口体4の劣化による電解液の蒸散をより確実に防止することができる。
【0054】
また、給液シート10は電解液を含んで膨潤した状態となっている。このため、本体ケース2内のコンデンサ素子3の可動範囲が小さくなり、コンデンサ素子3に対する耐振性を向上することができる。
【0055】
尚、端壁部2aに面した吸収部10aを給液シート10の一端に設け、他端に供給部10bを設けてもよい。本実施形態に示すように給液シート10をU字状に形成し、中央部に吸収部10aを設けて両端部に供給部10bを設けると封口体劣化抑止剤を確実に封口体4に供給できるためより望ましい。
【0056】
本体ケース2には開口部2bに封口体4を配した状態で外周面を押圧する絞り加工が施される。これにより、本体ケース2には内面側に突出する突出部13が形成される。突出部13によって封口体4の外周面が内周方向に圧縮され、本体ケース2の内周面に密着する。また、封口体4の圧縮により貫通孔4a、4bの内面がリード端子8、9に密着する。これにより、本体ケース2の開口部2bが封口体4により封口され、コンデンサ素子3に保持された電解液が本体ケース2外に漏れ出さないようにしている。
【0057】
また、本体ケース2の開口端は封口体4の外面(コンデンサ素子3とは反対側の面)側に折り返された折り返し部14を形成する。折り返し部14及び突出部13によって封口体4が本体ケース2外に抜け出ることを防止している。
【0058】
コンデンサ1は素子形成工程、素子収納工程、封口体取付け工程、成形工程、修復工程を順に行って製造される。素子形成工程ではリード端子8を設けた陽極箔5とリード端子9を設けた陰極箔7とがセパレータ6を介して巻回され、電解液に所定時間浸漬してコンデンサ素子3が形成される。
【0059】
図7図8は素子収納工程を示す正面断面図及び平面図である。素子収納工程では本体ケース2の開口部2b上に帯状の給液シート10の長手方向の中央部が載置される。給液シート10の短手方向の幅は本体ケース2の内径と同じまたは内径よりも若干小さく形成される。そして、給液シート10上からコンデンサ素子3が本体ケース2内に挿入され、給液シート10が本体ケース2内に押し込まれる。
【0060】
これにより、本体ケース2の内面と本体ケース2内に収納されたコンデンサ素子3の外面との間に給液シート10がU字状に配される。給液シート10の長手方向の中央部により、端壁部2aに面してセパレータ6(図5参照)に接触した吸収部10aが形成される。また、給液シート10の長手方向の両端部は本体ケース2に収納されたコンデンサ素子3よりも開口部2b側(封口体4側)に突出する(図9参照)。
【0061】
図9は封口体取付け工程を示す正面断面図である。封口体取付け工程ではコンデンサ素子3を収納した本体ケース2に開口部2b側から封口体4を挿入して取り付ける。コンデンサ素子3のリード端子8、9は圧入により封口体4の貫通孔4a、4bに挿通される。この時、給液シート10の長手方向の両端部は封口体4に押されて径方向に折曲され、封口体4の内面(コンデンサ素子3側の面)に接触した供給部10bが形成される。
【0062】
成形工程では絞り加工によって本体ケース2の内面側に突出する突出部13が形成され、開口端を折り返された折り返し部14が形成される。
【0063】
修復工程では陽極箔5及び陰極箔7に形成されている酸化膜の修復作業が行われる。修復作業は例えば、125℃の高温環境でリード端子8、9間に35Vの電圧を30分加えることにより行われる。また、封口体4の外面に到達した封口体劣化抑止剤が高温環境によって酸化して固化し、被覆部17が形成される。この時、被覆部17よりもコンデンサ素子3側の封口体4内には封口体劣化抑止剤を含む電解液が存在している。
【0064】
これにより、封口体4の外面は被覆部17で覆われ、封口体4全体が本体ケース2外の酸素と触れ難くなる。また、被覆部17の一部が劣化してもその部分に封口体4内部に存在する液状の電解液が供給され、封口体劣化抑止剤が固化して被覆部17が修復される。このため、封口体4の酸化による劣化をより長期的に抑止することができる。従って、封口体4のクラック等を介した電解液の蒸散をより確実に防止することができる。
【0065】
被覆部17の形成は修復工程で行ってもよく、修復工程と異なる工程で行ってもよい。高温環境下では電解液の封口体4への供給が速くなり、封口体劣化抑止剤の酸化反応が速くなる。このため、被覆部17の形成時の温度は105℃以上が好ましく、125℃以上がより好ましい。尚、封口体劣化抑止剤が飽和脂肪酸または飽和脂肪酸のエステル化合物の場合は固化の反応に時間がかかるため、160℃以上で被覆部17を形成する方が好ましい。
【0066】
被覆部17の形成を十分に進めるため、高温環境下に置く時間は30分以上が好ましく1時間以上がより好ましいが、160℃以上の場合はより短時間でもよい。
【0067】
電解液中の封口体劣化抑止剤の濃度は1重量%~90重量%にすると好ましい。電解液中の封口体劣化抑止剤が1重量%よりも少ないと、封口体4の酸化抑制効果を長期的に継続できない。また、電解液中の封口体劣化抑止剤が90重量%を超えると電解液の粘度が高くなる。このため、コンデンサ素子3に電解液を保持させる時間及びコンデンサ素子3から封口体4に電解液が供給される時間が長くなり、コンデンサ1の工数が大きくなる。電解液中の封口体劣化抑止剤の濃度を3重量%~80重量%にするとより酸化抑制効果を発揮して工数を削減できるため更に好ましい。
【0068】
次に、コンデンサ1を150℃の高温環境下で耐久試験を行い、時間経過による静電容量の変化を調べた。本実施形態のコンデンサ1の電解液は親油性溶媒としてγ-ブチロラクトンを用い、封口体劣化抑止剤としてα-トコフェロールを用いている。電解液中の封口体劣化抑止剤の濃度は10重量%である。また、本実施形態に対して電解液の封口体劣化抑止剤を省いた比較例についても耐久試験を行った。本実施形態及び比較例のコンデンサ1の封口体4はブチルゴムにより形成している。
【0069】
耐久試験の結果、本実施形態のコンデンサ1は初期の静電容量に対して8000時間経過後の静電容量が20%以内の変化量であった。従って、高温環境下でも、長期的に安定した特性を発揮することができる。
【0070】
これに対して、比較例は4000時間を経過すると封口体4に不要路(クラック)が形成され、電解液が急速に蒸散して静電容量が初期に対して30%以上急激に低下した。このため、比較例は高温環境下において品質保証が問題となる。
【0071】
本実施形態によると、コンデンサ素子3が親油性溶媒に封口体劣化抑止剤を溶解した溶液の電解液を保持し、給液シート10がセパレータ6に接触して電解液を吸収する吸収部10aと、封口体4に接触して電解液を供給する供給部10bとを有する。これにより、給液シート10を介してセパレータ6から封口体4に封口体劣化抑止剤が供給され、封口体4の酸化による劣化を長期的に抑止することができる。このため、コンデンサ素子3に保持される電解液が抜け出ることを防止し、コンデンサ1の特性を長期的に安定して維持することができる。
【0072】
また、給液シート10が吸収部10aを端壁部2aに面して配され、吸収部10aから折曲して本体ケース2の内周面2cに沿って軸方向に延びる。このため、セパレータ6に接触する吸収部10a及び封口体4に接触する供給部10bを容易に実現することができる。
【0073】
また、給液シート10が吸収部10aから両側部を折曲され、両端部に供給部10bを形成される。このため、本体ケース2の開口部2b上に給液シート10を載置してコンデンサ素子を挿入することで吸収部10a及び供給部10bを容易に形成することができる。
【0074】
また、セパレータ6が陽極箔5及び陰極箔7よりも端壁部2a側に突出するので、給液シート10を確実にセパレータ6に接触させて吸収部10aを形成することができる。
【0075】
また、給液シート10がコンデンサ素子3よりも封口体4側に突出するので、給液シート10を確実に封口体4に接触させて供給部10bを形成することができる。
【0076】
また、供給部10bが軸方向に延びた給液シート10を径方向に折曲して封口体4に面して配されるので、封口体4に対する供給部10bの接触面積を大きくすることができる。このため、電解液を確実に封口体4に供給することができる。
【0077】
また、被覆部17により封口体4の外面が覆われ、被覆部17よりもコンデンサ素子3側の封口体4内部に電解液が浸透して存在する。このため、封口体4の酸化による劣化をより長期的に抑止し、コンデンサ1の特性をより長期的に安定して維持することができる。
【0078】
また、電解液中の封口体劣化抑止剤の濃度が1重量%~90重量%であると、工数の増大を抑制し、封口体4の劣化を長期的に抑止することができる。
【0079】
また、電解液中の封口体劣化抑止剤の濃度が3重量%~80重量%であると、工数の増大をより抑制し、封口体4の劣化を長期的に抑止することができる。
【0080】
また、電解液の親油性溶媒がγ-ブチロラクトンであると、封口体劣化抑止剤が溶解した電解液を容易に実現することができる。
【0081】
また、電解液の親油性溶媒が、スルホラン、エチレングリコール、ジエチレングリコールの少なくとも一つと、非イオン性界面活性剤とを含むと、封口体劣化抑止剤が溶解した電解液を容易に実現することができる。
【0082】
また、電解液の親油性溶媒が、ポリエチレングリコールに親油基を結合させたもの、または、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体であると、封口体劣化抑止剤が溶解した電解液を容易に実現することができる。
【0083】
また、トコフェロール、トコトリエノール等の脂溶性ビタミンにより、封口体4の酸化による劣化を防止する封口体劣化抑止剤を容易に実現することができる。
【0084】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。本実施形態はコンデンサ素子3が電解液に替えて固体電解質(不図示)及び所定の機能性液体を保持する。その他の部分は第1実施形態と同様である。
【0085】
固体電解質は導電性高分子等により構成される。導電性高分子によってコンデンサ1のESRを低くすることができる。導電性高分子として、ポリチオフェン、ポリピロールまたはこれらの誘導体等を用いることができる。ポリエチレンジオキシチオフェンは電気伝導率が高いためより望ましい。
【0086】
導電性高分子の分散液にコンデンサ素子3を所定時間浸漬した後に乾燥することにより、導電性高分子から成る固体電解質を陽極箔5と陰極箔7との間に保持することができる。
【0087】
また、陽極箔5と陰極箔7との間にはコンデンサ1のESRを更に低くする機能を有した機能性液体が保持される。機能性液体にコンデンサ素子3を所定時間浸漬することにより、機能性液体がセパレータ6に浸透して陽極箔5と陰極箔7との間に保持される。
【0088】
機能性液体は親油性溶媒に封口体劣化抑止剤を溶解した溶液から成っている。親油性溶媒として、スルホラン、エチレングリコール、ジエチレングリコールの少なくとも一つと、非イオン性界面活性剤とを含むものを用いることができる。また、親油性溶媒としてポリエチレングリコールに親油基を結合させたものを用いてもよく、ポリエチレングリコール-ポリプロピレングリコール共重合体のような両親媒性高分子化合物を用いてもよい。封口体劣化抑止剤の封口体4への浸透をよくするため、γ-ブチロラクトンを含むことが好ましい。
【0089】
封口体劣化抑止剤は上記と同様に、脂溶性ビタミン、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、ポリグリセリンエステル、またはこれらの誘導体を用いることができる。これらの封口体劣化抑止剤の親油性溶媒に対する溶解を容易にするため、非イオン性界面活性剤や両親媒性高分子化合物を添加してもよい。
【0090】
脂溶性ビタミンとして、ビタミンA(レチノール、α-カロテン、β-カロテン、β-クリプトキサンチン)、ビタミンD(ビタミンD2、ビタミンD3)、ビタミンE(α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、δ-トコフェロール、α-トコトリエノール、β-トコトリエノール、γ-トコトリエノール、δ-トコトリエノール)、ビタミンK(ビタミンK1、ビタミンK2、メナキノン7)等を挙げることができる。
【0091】
固体電解質は機能性液体により膨潤状態となるため、固体電解質を挟む陽極箔5及び陰極箔7に対する固体電解質の密着度が高くなる。これにより、コンデンサ1のESRを低下させることができる。
【0092】
第1実施形態と同様に、給液シート10の吸収部10aはコンデンサ素子3のセパレータ6に接触し、供給部10bは封口体4に接触する。封口体4には給液シート10を介して継続的に機能性液体が供給される。機能性液体は封口体4の内部の分子間隙間を介して封口体4の内部に浸透する。このため、機能性液体に含まれる封口体劣化抑止剤によって封口体4の酸化による劣化を長期的に抑止し、封口体4のクラック等を介した機能性液体の蒸散を防止することができる。
【0093】
封口体4の外面は封口体劣化抑止剤が酸化により固化した被覆部17で覆われ、封口体4全体が本体ケース2外の酸素と触れ難くなる。また、被覆部17の一部が劣化してもその部分に封口体4内部に存在する液状の機能性液体が供給され、封口体劣化抑止剤が固化して被覆部17が修復される。このため、封口体4の酸化による劣化をより長期的に抑止することができる。従って、封口体4のクラック等を介した機能性液体の蒸散をより確実に防止することができる。
【0094】
また、給液シート10は機能性液体を含んで膨潤した状態となっている。このため、本体ケース2内のコンデンサ素子3の可動範囲が小さくなり、コンデンサ素子3に対する耐振性を向上することができる。
【0095】
本実施形態によると、コンデンサ素子3が親油性溶媒に封口体劣化抑止剤を溶解した溶液の機能性液体を保持し、給液シート10がセパレータ6に接触して機能性液体を吸収する吸収部10aと、封口体4に接触して機能性液体を供給する供給部10bとを有する。これにより、給液シート10を介してセパレータ6から封口体4に封口体劣化抑止剤が供給され、封口体4の酸化による劣化を長期的に抑止することができる。このため、コンデンサ素子3に保持される機能性液体が抜け出ることを防止し、コンデンサ1の特性を長期的に安定して維持することができる。
【0096】
また、被覆部17により封口体4の外面が覆われ、被覆部17よりもコンデンサ素子3側の封口体4内部に機能性液体が浸透して存在する。このため、封口体4の酸化による劣化をより長期的に抑止し、コンデンサ1の特性をより長期的に安定して維持することができる。
【0097】
本実施形態において、機能性液体がコンデンサ1のESRを低くする機能を有するが、コンデンサ1の他の特性を高める機能(陽極箔及び陰極箔の酸化膜の欠陥を修復する機能、コンデンサ1の耐電圧を大きくする機能等)を有してもよい。
【0098】
また、機能性液体に替えて第1実施形態と同様の電解液を陽極箔5と陰極箔7との間に保持してもよい。陽極箔5と陰極箔7との間に固体電解質及び電解液を保持することにより、コンデンサ1のESRをより低くすることができる。
【0099】
また、第1、第2実施形態において、コンデンサ素子3が固体電解質または電解液を保持するが、固体電解質及び電解液を保持せずに第2実施形態の機能性液体を保持したコンデンサ1であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、電解コンデンサ等のコンデンサ及びコンデンサを回路に実装した自動車、電子機器等に利用することができる。
【符号の説明】
【0101】
1 コンデンサ
2 本体ケース
2a 端壁部
2b 開口部
2c 内周面
3 コンデンサ素子
4 封口体
4a、4b 貫通孔
5 陽極箔
6 セパレータ
7 陰極箔
8、9 リード端子
10 給液シート
10a 吸収部
10b 供給部
12 テープ
13 突出部
14 折り返し部
15 座板
16 貫通孔
17 被覆部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9