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特許7461679吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-27
(45)【発行日】2024-04-04
(54)【発明の名称】吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/75 20060101AFI20240328BHJP
   B01D 53/72 20060101ALI20240328BHJP
   B01D 53/44 20060101ALI20240328BHJP
   B01D 53/18 20060101ALI20240328BHJP
   B01D 5/00 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
B01D53/75 ZAB
B01D53/72 200
B01D53/44 120
B01D53/18 150
B01D5/00 E
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023070578
(22)【出願日】2023-04-24
(62)【分割の表示】P 2020564664の分割
【原出願日】2020-04-13
(65)【公開番号】P2023093659
(43)【公開日】2023-07-04
【審査請求日】2023-05-09
(31)【優先権主張番号】201911111691.1
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010071015.2
(32)【優先日】2020-01-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518357254
【氏名又は名称】常州大学
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】黄 維秋
(72)【発明者】
【氏名】王 ▲シン▼雅
(72)【発明者】
【氏名】黄 洲楽
(72)【発明者】
【氏名】浮 暦沛
(72)【発明者】
【氏名】孫 憲航
(72)【発明者】
【氏名】曹 学明
【審査官】中村 泰三
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-166210(JP,A)
【文献】特開昭59-186631(JP,A)
【文献】特開2008-279380(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105289217(CN,A)
【文献】中国実用新案第204710058(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第106268181(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 5/00、
B01D 8/00
B01D 53/14-18
B01D 53/34-83、96
C07B 63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
VOCs導入ガスを水洗するために用いられる水洗ユニットと、
前記水洗ユニットに接続され、水洗後のVOCsガスを冷却し凝縮させるために用いられる自動結合予冷ユニットと、
前記自動結合予冷ユニットに接続され、前記自動結合予冷ユニットで凝縮できなかった冷却されたVOCsガスを吸収液に吸収させるために用いられる低温吸収ユニットと、
前記低温吸収ユニットに接続され、前記吸収液を加熱することにより、前記吸収液に吸収されたVOCsガスを脱離させるために用いられる高温脱離ユニットと、
前記低温吸収ユニットと前記高温脱離ユニットとの間に設けられ、前記低温吸収ユニットで冷却されたVOCsガスが脱離される前の前記吸収液と前記高温脱離ユニットで加熱されVOCsガスが脱離された前記吸収液との間で熱交換を行うために用いられる第1熱交換器と、
前記低温吸収ユニットと前記高温脱離ユニットとに接続され、前記高温脱離ユニットで脱離されたVOCsガスを凝縮液化して回収すると共に、未液化のVOCsガスを再度、前記低温吸収ユニットに搬送して処理するために用いられる低温回収ユニットと、
前記高温脱離ユニットと前記低温回収ユニットとの間に設けられ、前記高温脱離ユニットで脱離された凝縮液化する前のVOCsガスと循環水との間で熱交換を行うために用いられる第2熱交換器と、を含み、
前記自動結合予冷ユニットは、凝縮のために用いられる一段凝縮装置と、前記一段凝縮装置よりも高度な凝縮のために用いられる第1二段凝縮装置及び第2二段凝縮装置と、を有し、
前記第1二段凝縮装置、前記第2二段凝縮装置及び前記一段凝縮装置は、
前記第2二段凝縮装置の入口端が前記水洗ユニットの有する水洗塔の出口端に接続され、
前記第2二段凝縮装置の出口端が前記一段凝縮装置の入口端に接続され、
前記一段凝縮装置の出口端が前記第1二段凝縮装置の入口端に接続され、
前記第1二段凝縮装置の出口端が前記低温吸収ユニットに接続される第1の凝縮回路と、
前記第1二段凝縮装置の入口端が前記水洗塔の出口端に接続され、
前記第1二段凝縮装置の出口端が前記一段凝縮装置の入口端に接続され、
前記一段凝縮装置の出口端が前記第2二段凝縮装置の入口端に接続され、
前記第2二段凝縮装置の出口端が前記低温吸収ユニットに接続される第2の凝縮回路と、
を形成し、
前記第2二段凝縮装置が着霜した場合に、除霜するために、前記第1の凝縮回路が用いられ、
前記第1二段凝縮装置が着霜した場合に、除霜するために、前記第2の凝縮回路が用いられる
ことを特徴とする吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項2】
前記水洗ユニットは、多段式スプレー塔であって、2層の塔板と2つのノズルを備える水洗塔を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項3】
凝縮水と凝縮されたVOCsとを含む液体を密度の違いにより分離させる第1液体分離タンクをさらに備え、
前記自動結合予冷ユニットの前記一段凝縮装置、前記第1二段凝縮装置、前記第2二段凝縮装置がいずれも前記第1液体分離タンクに接続される、
ことを特徴とする請求項1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項4】
前記低温吸収ユニットは、多段式スプレー塔であって2層の塔板と1層目ノズルと2層目ノズルとを備える吸収塔を含み、
前記吸収塔のガス入口端が前記吸収塔の1層目において吸収液液面より高い上方に設置され、
前記吸収塔の2層目塔板にはVOCsガスの伝送と2層目の吸収液のオーバーフロー伝送のための溢れ小管が設置され、
VOCsガスが前記1層目ノズルにより吸収液をスプレーされた後、前記溢れ小管を経由して吸収塔の2層目に入り、更に前記2層目ノズルにより吸収液をスプレーされ、VOCsガスがさらに吸収される、
ことを特徴とする請求項1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項5】
前記吸収塔と安全排出口の間には、前記吸収塔から放出される冷却されたガスを用いて剰余冷量回収を行って、前記自動結合予冷ユニットの冷源に冷量を補充する第3熱交換器が設置されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項6】
前記低温吸収ユニットは、多段式スプレー塔であって2層の塔板を備える吸収塔を含み、
前記吸収塔が、1層目吸収液出口と、2層目吸収液出口と、1層目ノズルと、2層目ノズルと、一段循環スプレーポンプと、二段循環スプレーポンプと、を有し、
前記1層目吸収液出口が前記一段循環スプレーポンプを介して前記1層目ノズルに接続され、VOCsガスに対して吸収液をスプレーする第1の自己循環吸収液回路と、
前記2層目吸収液出口が前記二段循環スプレーポンプを介して前記2層目ノズルに接続され、VOCsガスに対して吸収液を更にスプレーする第2の自己循環吸収液回路と、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項7】
前記高温脱離ユニットは脱離塔を含み、
前記脱離塔と前記吸収塔との間には、
前記吸収塔の有する塔底吸収液出口が、前記第1熱交換器の管層を介して前記脱離塔の有する塔本体上方の吸収液入口端に接続される第1の脱離回路と、
前記脱離塔の有する塔底下方吸収液出口が、前記第1熱交換器の殼層を介して前記低温吸収ユニット中の前記第2の自己循環吸収液回路の入口に接続される第2の脱離回路と、が形成され、
前記吸収塔の前記第1の自己循環吸収液回路、前記第2の自己循環吸収液回路、前記第1の脱離回路及び前記第2の脱離回路内の吸収液と前記吸収塔及び前記脱離塔内の吸収液が、流量平衡を形成している、
ことを特徴とする請求項6に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項8】
回収横型タンクと、前記高温脱離ユニット中の脱離塔の頂端出口が順に前記第2熱交換器、真空ポンプを介して前記回収横型タンクに接続された回収回路と、を有し、
前記脱離塔が前記回収回路を介して前記低温吸収ユニット中の吸収塔に接続され、
前記回収横型タンクの有する頂端出口が前記吸収塔の有する入口端に接続されるようになっている、
ことを特徴とする請求項1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項9】
凝縮水と凝縮されたVOCsとを含む液体を密度の違いにより分離させる第2液体分離タンクをさらに備え、
前記回収横型タンクが前記第2液体分離タンクに接続される、
ことを特徴とする請求項8に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項10】
前記吸収塔と前記高温脱離ユニットとの間には、前記低温吸収ユニットから排出された冷却された吸収液と、前記高温脱離ユニットで脱離され加熱された吸収液を用いて互に熱量を回収する前記第1熱交換器が設置されている、
ことを特徴とする請求項4に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【請求項11】
VOCs現場導入ガスを、フレームアレスター、水をスプレーする水洗ユニットを順に通過させてアンモニアを除去してから、前記水洗ユニットに接続された自動結合予冷ユニットに導入する第1ステップと、
VOCsガスを前記自動結合予冷ユニットで冷却することにより、脱水処理して凝縮してから、前記自動結合予冷ユニットに接続された低温吸収ユニットに導入する第2ステップと、
第3ステップであって、
前記低温吸収ユニットが、それぞれ吸収液を含む2層の塔板を有する吸収塔を含み、前記吸収塔の1層目の吸収液を前記吸収塔の1層目のVOCsガスに対してスプレーする第1の自己循環吸収液回路と、前記吸収塔の2層目の吸収液を前記吸収塔の2層目のVOCsガスに対して更にスプレーする第2の自己循環吸収液回路と、を作動させて、VOCsガスを前記吸収液に吸収させ、
前記吸収塔の1層目の吸収液を、前記吸収塔の塔底と、前記低温吸収ユニットに接続された高温脱離ユニット中の脱離塔の塔本体上方と、を接続する第1の脱離回路に通過させ、
前記第1の脱離回路を通過する過程で、前記吸収液を、前記吸収塔と前記脱離塔との間に設けられた第1熱交換器の管層によって冷量を回収した後、前記脱離塔に導入して加熱し、VOCsガスを脱離させ、
脱離された新鮮な吸収液を、前記脱離塔の塔底と、前記第2の自己循環吸収液回路の入口と、を接続する第2の脱離回路に通過させ、
前記第2の脱離回路を通過する過程で、前記吸収液を、前記第1熱交換器の殼層によって熱量を回収した後、前記吸収塔の2層目の吸収液に優先的に補充する、第3ステップと、
脱離したVOCsガスを回収横型タンクに導入して凝縮液化して回収し、未液化のVOCsガスを再度、前記低温吸収ユニットに搬送して吸収させる第4ステップと、を含み、
前記自動結合予冷ユニットは、凝縮のために用いられる一段凝縮装置と、前記一段凝縮装置よりも高度な凝縮のために用いられる第1二段凝縮装置及び第2二段凝縮装置と、を有し、
前記第1二段凝縮装置、前記第2二段凝縮装置及び前記一段凝縮装置は、
前記第2二段凝縮装置の入口端が前記水洗ユニットの有する水洗塔の出口端に接続され、
前記第2二段凝縮装置の出口端が前記一段凝縮装置の入口端に接続され、
前記一段凝縮装置の出口端が前記第1二段凝縮装置の入口端に接続され、
前記第1二段凝縮装置の出口端が前記低温吸収ユニットに接続される第1の凝縮回路と、
前記第1二段凝縮装置の入口端が前記水洗塔の出口端に接続され、
前記第1二段凝縮装置の出口端が前記一段凝縮装置の入口端に接続され、
前記一段凝縮装置の出口端が前記第2二段凝縮装置の入口端に接続され、
前記第2二段凝縮装置の出口端が前記低温吸収ユニットに接続される第2の凝縮回路と、
を形成し、
前記第2二段凝縮装置が着霜した場合に、除霜するために、前記第1の凝縮回路が用いられ、
前記第1二段凝縮装置が着霜した場合に、除霜するために、前記第2の凝縮回路が用いられる、
ことを特徴とするVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【請求項12】
前記第2ステップにおいて、
前記第2二段凝縮装置が着霜した場合に、除霜するために、前記水洗ユニットと、前記第2二段凝縮装置と、前記一段凝縮装置と、前記第1二段凝縮装置と、前記低温吸収ユニットと、がこの順で接続された前記第1の凝縮回路を作動させ、VOCsガスを順に前記第2二段凝縮装置、前記一段凝縮装置及び前記第1二段凝縮装置に通過させて凝縮し、
前記第1二段凝縮装置が着霜した場合に、除霜するために、前記水洗塔と、前記第1二段凝縮装置と、前記一段凝縮装置と、前記第2二段凝縮装置と、前記低温吸収ユニットと、がこの順で接続された前記第2の凝縮回路を作動させ、VOCsガスを順に前記第1二段凝縮装置、前記一段凝縮装置及び前記第2二段凝縮装置に通過させて凝縮する、
ことを特徴とする請求項11に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【請求項13】
前記第2ステップにおいて、VOCsガスを前記第1の凝縮回路又は前記第2の凝縮回路に通過させるとき、前記一段凝縮装置、前記第2二段凝縮装置及び前記第1二段凝縮装置によりそれぞれVOCsガスを凝縮及び除水し、続いて未凝縮のVOCsガスを前記吸収塔に導入する、
ことを特徴とする請求項12に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【請求項14】
前記第3ステップにおいて、VOCsガスを、前記吸収塔の1層目で吸収液をスプレーして吸収液に吸収させ、吸収されなかったVOCsガスを更に溢れ小管を経由して前記吸収塔の2層目に導入して新鮮な吸収液をスプレーして1層目よりも高度に新鮮な吸収液に吸収させ、予め定められた基準に達したガスを、第3熱交換器を経由して排出する、
ことを特徴とする請求項11に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【請求項15】
前記第3ステップにおいて、前記吸収塔の2層目の吸収液を2層目でのスプレーに用い、2層目の吸収液の液位が溢れ小管の溢れ口を超えたとき、2層目の吸収液が溢れて前記吸収塔の1層目の吸収液に入る、
ことを特徴とする請求項11に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【請求項16】
前記第4ステップにおいて、前記脱離塔の頂端出口が順に第2熱交換器、真空ポンプを介して前記回収横型タンクに接続された回収回路を有し、加熱されたVOCsガスを前記脱離塔の塔頂出口から前記回収回路を経由して回収し、前記第2熱交換器によって循環水で降温し、続いて真空ポンプによって前記回収横型タンクに導入し、VOCsガスを凝集液化し、液化後のVOCsガスを回収し、未液化のVOCsガスを再度、前記吸収塔に導入して処理する、
ことを特徴とする請求項11に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、VOCs回収処理に関し、具体的には、吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
各種の工業生産及び関連プロセスでは、VOCs(volatile organic compounds)という揮発性有機物がよく発生し、その分子構造には炭素と水素に加えて、酸素、窒素、硫黄、塩素も含まれ、それを排出すれば、社会と企業に多くの深刻な危害をもたらしてしまい、例えば、大量のVOCsが蒸発排出される時、密度が大きくて地表空間を浮遊して集中しているので、火災や爆発などの危険を引き起こしやすくなるだけでなく、人間の呼吸器を刺激して発癌等の危険を引き起こし、更にそれは光化学スモッグを発生させる主な反応物であって、生態と環境に深刻な危害をもたらしてしまう。中国は石油資源が限られており、石油を多く消費、輸入する国ともなっているので、VOCsを効果的に回収する必要がある。既存の回収方法としては、主に、吸着法、吸収法、凝縮法及び膜法といった単一な回収方法を採用しているが、実際の操作では、これらの方法を単一に使用すれば一連の問題が発生し、回収効率が低い。例えば、吸収法は、吸収剤の性能を高く要求し、吸収剤消費量が大きく、その装置が占用する空間が大きいため、プロセス回収率が低い。吸着法は、実際の応用では一般に吸着性能が比較的望ましくて価格が適当な吸着剤、例えば活性炭を選択するが、活性炭の吸着熱が高く、吸着温度が急激に上昇するため、吸着性能や使用期間の低下に繋がることに加えて、火災や爆発等の安全上の問題を増加させる。凝縮法は、温度に対する要求が高く、望ましい凝縮効果を達成するには極めて低い温度でガスを凝縮させる必要があるため、材質とプロセスに対する要求が高く、そして回収と運転費用が比較的高い。膜法によるオイルガス回収は前世紀後半に登場した現代オイルガス分離技術であり、様々な分子サイズで分離を実現し、占用空間面積が小さく、安定的に作動でき、メンテナンスが容易であるが、望ましい分離効率を達成するには、一般に他のプロセスと組み合わせる必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする技術的課題は、どのようにしてVOCs回収処理システムの吸収効率をより一層向上させ、エネルギー消費と運転費をより一層低下させるかということである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本発明は、下記の技術的解決手段によって実現する。
【0005】
自動結合予冷ユニットに接続され、VOCs導入ガスを水洗するために用いられる水洗ユニットと、
低温吸収ユニットに接続され、水洗後のVOCsガスを凝縮させるために用いられる自動結合予冷ユニットと、
熱交換器2 20を介して高温脱離ユニットに接続され、凝縮後のVOCsガスを吸収させるために用いられる低温吸収ユニットと、
熱交換器3 24を介して低温回収ユニットに接続され、低温吸収後のVOCsガスを脱離させるために用いられる高温脱離ユニットと、
低温吸収ユニットに接続され、液化後のVOCsを回収すると共に、未液化のVOCsを再度低温吸収ユニットに搬送して処理するために用いられる低温回収ユニットと、を含む吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システムである。
【0006】
前記水洗ユニットは、多段式スプレー塔であって、2層の塔板と2つのノズルを備える水洗塔3を含み、2つのノズルがそれぞれ水洗塔1層目ノズル501と水洗塔2層目ノズル502であり、水洗塔1層目ノズル501と水洗塔2層目ノズル502がそれぞれ水洗塔一段循環スプレーポンプ601、水洗塔二段循環スプレーポンプ602によって給水され、2層目塔板に若干の溢れ小管1 4が設置されている。水洗塔に導入された80%以上のVOCsガスの充分な水洗を実現する。
【0007】
前記自動結合予冷ユニットとしては内部自動結合ワンドリブンツー型除霜システムが使用され、二段凝縮装置A9、二段凝縮装置B10及び一段凝縮装置7を含み、前記二段凝縮装置A、二段凝縮装置B及び一段凝縮装置の間は第1の凝縮回路2801と第2の凝縮回路2802の2種の接続方式があり、
前記第1の凝縮回路の接続方式は、二段凝縮装置Bの入口端が水洗ユニットの水洗塔の出口端に接続され、二段凝縮装置Bの出口端が一段凝縮装置の入口端に接続され、一段凝縮装置の出口端が二段凝縮装置Aの入口端に接続され、二段凝縮装置Aの出口端が低温吸収ユニットに接続されるようになっており、
前記第2の凝縮回路の接続方式は、二段凝縮装置Aの入口端が水洗ユニットの水洗塔の出口端に接続され、二段凝縮装置Aの出口端が一段凝縮装置の入口端に接続され、一段凝縮装置の出口端が二段凝縮装置Bの入口端に接続され、二段凝縮装置Bの出口端が低温吸収ユニットに接続されるようになっている。
【0008】
前記自動結合予冷ユニットの一段凝縮装置、二段凝縮装置A、二段凝縮装置Bがいずれも液体分離タンク111に接続され、液体分離タンク1は密度で分流し、中間が緩衝領域であり、左側が有機物領域であり、右側が凝縮水領域である。
【0009】
一段凝縮装置が初級凝縮を行わせ、二段凝縮装置Aと二段凝縮装置Bが高度凝縮を行わせ、VOCsガスが先に高度凝縮を行い、次に初級凝縮を行い、それによって初級凝縮装置が着霜することを回避し、更に高度凝縮を行い、2回目の高度凝縮ガス出口端が自動結合予冷ユニットの出口端となり、前記低温吸収ユニット入口端に接続される。
【0010】
二段凝縮装置Bが着霜した場合に除霜する必要がある時、第1の凝縮回路を作動させ、VOCsガスが順に二段凝縮装置B、一段凝縮装置及び二段凝縮装置Aを通過して凝縮し、二段凝縮装置Aが着霜した場合に除霜する必要がある時、第2の凝縮回路を作動させ、VOCsガスがまず二段凝縮装置Aを通過して凝縮し、続いて順に一段凝縮装置と二段凝縮装置Bを通過して凝縮する。
【0011】
前記低温吸収ユニットは、多段式スプレー塔であって、2層の塔板と2つのノズルを備える吸収塔13を含み、吸収塔のガス入口端が吸収塔の1層目において吸収液液面より高い上方に設置され、前記吸収塔の2層目塔板にはVOCsガスの伝送と2層目吸収液のオーバーフロー伝送のための若干の溢れ小管2 14が設置され、VOCsガスが吸収塔の1層目のノズル1501によるスプレーを経た後、溢れ小管2を経由して吸収塔の2層目に入り、更に吸収塔の2層目のノズル1502によるスプレーを経て、VOCsガスの充分な吸収を実現し、前記吸収塔の塔頂に更に合格ガス排出口が設置されている。
【0012】
低温吸収ユニットは、
吸収塔1層目吸収液出口が吸収塔一段循環スプレーポンプ1601を介して吸収塔1層目ノズルに接続され、VOCsガスに対するスプレーを実現する第1の自己循環吸収液回路2803と、
吸収塔2層目吸収液出口が吸収塔二段循環スプレーポンプ1602を介して吸収塔2層目ノズルに接続され、VOCsガスに対する更なるスプレーを実現する第2の自己循環吸収液回路2804と、を含む。
【0013】
前記高温脱離ユニットは脱離塔21を含み、前記脱離塔と前記低温吸収ユニット中の吸収塔の間の接続方式は、
低温吸収ユニット中の吸収塔の塔底吸収液出口が熱交換器2の管層を介して高温脱離ユニット中の脱離塔の塔本体上方の吸収液入口端に接続される第1の脱離回路2805と、
高温脱離ユニット中の脱離塔の塔底下方吸収液出口が熱交換器2の殼層を介して低温吸収ユニット中の第2の自己循環吸収液回路の入口に接続される第2の脱離回路2806と、を含み、
吸収塔の第1の自己循環吸収液回路、第2の自己循環吸収液回路、第1の脱離回路及び第2の脱離回路内の吸収液と吸収塔及び脱離塔内の吸収液が流量平衡を形成している。
【0014】
前記高温脱離ユニット中の脱離塔が回収回路2807を介して低温吸収ユニット中の吸収塔に接続され、前記回収回路は、脱離塔の頂端出口が順に熱交換器3、真空ポンプ25を介して回収横型タンク18に接続され、回収横型タンクの頂端出口が吸収塔の入口端に接続されるようになっている。
【0015】
前記高温脱離ユニット中の脱離塔の熱源23の出口端がトラップ22に接続される。
【0016】
前記低温回収ユニットの回収横型タンクが液体分離タンク2 19に接続され、液体分離タンク2は密度で分流し、中間が緩衝領域で、左側が有機物領域で、右側が凝縮水領域である。
【0017】
水洗ユニット入口端がフレームアレスター1を介してVOCs現場導入ガスに接続され、いずれのユニットといずれの管路にもブレーキ弁2又は自動制御弁8又はボール弁12と流量計が設置されている。
【0018】
VOCsガスは冷源27と熱源によって熱交換し、剰余冷量の回収とVOCsの凝縮又は気化を実現する。
【0019】
低温吸収ユニットの吸収塔と安全排出口の間に熱交換器1 17が設置されており、前記熱交換器1が低温吸収ユニットの吸収塔の放出した低温ガスを用いて剰余冷量回収を行って、自動結合予冷ユニット後の冷源に冷量を補充し、
低温吸収ユニットの吸収塔と高温脱離ユニットの間には、低温吸収ユニットの排出した低温吸収液と高温脱離ユニットの脱離した高温吸収液を用いて互に熱量を回収する熱交換器2が設置されている。
【0020】
一段凝縮装置、二段凝縮装置A、二段凝縮装置B、熱交換器1、吸収塔中の内蔵熱交換器、回収横型タンク中の内蔵熱交換器がいずれも回収ポンプを介して冷源に接続され、脱離塔中の内蔵熱交換器が熱源に接続され、前記熱交換器3が循環水熱交換器である。
【0021】
VOCs現場導入ガスが順にフレームアレスター、水洗ユニットを通過してアンモニアを除去されてから、自動結合予冷ユニットに導入されるステップ(1)と、
自動結合予冷ユニットでVOCsガスが脱水処理されてから、低温吸収ユニットに導入されるステップ(2)と、
低温吸収ユニットが第1の自己循環吸収液回路と第2の自己循環吸収液回路を作動して吸収させ、吸収塔の1層目のリッチ吸収液が第1の脱離回路を通過する過程で、熱交換器2の管層によって冷量を回収された後、高温脱離ユニット中の脱離塔に導入されて脱離し、脱離した新鮮吸収液が第2の脱離回路を通過して熱交換器2の殼層によって熱量を回収された後、吸収塔の2層目のリーン吸収液を優先的に補足されるステップ(3)と、
脱離したVOCsガスが回収回路を通過して回収横型タンクに導入されて凝縮液化して回収され、未液化のVOCsガスが再度低温吸収ユニットに搬送されて吸収するステップ(4)と、を含むVOCs回収処理システムを利用したVOCs回収方法である。
【発明の効果】
【0022】
本発明は下記の有用な効果を達成した。
【0023】
本発明では、水洗+自動結合予冷+低温吸収+高温脱離+低温回収を一体化したVOCs回収方法を採用し、数種の方法の長所を組みわせ、短所を互に補足することで、省エネルギー効果が高くなることに加えて、吸収液の循環再利用を実現し、エネルギー消費コストを大幅に低減した。
【0024】
本発明では、多段式水洗塔と多段式吸収塔を用いてそれぞれVOCsを充分に水洗し、吸収させ、2層目の塔板に設置された若干の溢れ小管によってVOCsの上への伝送と液体の下へのオーバーフロー伝送を実現し、更に塔の2層の自己循環スプレーを利用して、吸収効率、吸収液の使用効率を向上しただけでなく、エネルギー消費と運転費を低下した。
【0025】
本発明では、内部自動結合除霜システムが採用され、3台の凝縮装置がワンドリブンツー型になっており、内部の循環管路ユニットは除霜の需要に応じて交互に作動し、即ち2台の高度凝縮装置は交互に使用され、予冷効率を向上しただけでなく、更にVOCs自身の熱量を用いて交互に高度凝縮装置を除霜し、エネルギーの使用を大幅に低減し、エネルギーの浪費を回避した。
【0026】
本発明における熱交換器1と熱交換器2はそれぞれ吸収塔の低温ガスと低温液体に対して剰余冷量回収を行って、熱量の利用効率を向上し、エネルギーの使用を低減した。
【0027】
本発明における自動結合予冷ユニットと低温回収ユニットのいずれにも密度で分流する液体分離タンクが設置されており、その中間が緩衝領域で、左側が有機物領域で、右側が凝縮水領域であり、VOCs回収率と使用安全性を大幅に向上した。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1-1】本発明による実施例の装置の構造接続模式図である。
図1-2】本発明による実施例の装置の構造接続模式図である。
図2】本発明による実施例の装置中の自動結合予冷ユニットの詳細な構造接続の模式図である。
図3】本発明による実施例の装置中の水洗塔又は吸収塔の2層目の塔板の溢れ小管の横断面の模式図である。
図4】本発明による実施例の装置中のVOCsが水洗塔又は吸収塔の2層目の塔板の溢れ小管を通過する過程の模式図である。
図5】本発明による実施例の装置中のVOCsが吸収塔の2層目の塔板の溢れ小管を通過する過程の局所模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の目的、技術的解決手段及びメリットをより明瞭にするために、以下、実施例を参照しながら本発明を更に詳細に説明する。ここに記載の具体的な実施例は本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定する意図がないことを理解されたい。
【0030】
以下、図面を参照しながら本発明の応用原理を詳細に説明する。
【0031】
図1に記載の本発明のVOCs処理システムは、
自動結合予冷ユニットに接続され、VOCs導入ガスを水洗するために用いられる水洗ユニットと、
低温吸収ユニットに接続され、水洗後のVOCsガスを凝縮させるために用いられる自動結合予冷ユニットと、
熱交換器2 20を介して高温脱離ユニットに接続され、凝縮後のVOCsガスを吸収させるために用いられる低温吸収ユニットと、
熱交換器3 24を介して低温回収ユニットに接続され、低温吸収後のVOCsガスを脱離させるために用いられる高温脱離ユニットと、
低温吸収ユニットに接続され、液化後のVOCsを回収すると共に、未液化のVOCsを再度低温吸収ユニットに搬送して処理するために用いられる低温回収ユニットと、を含む。
【0032】
図3、4に記載の水洗ユニットは、多段式スプレー塔であって、2層の塔板と2つのノズルを備える水洗塔3を含み、2つのノズルがそれぞれ水洗塔1層目ノズル501と水洗塔2層目ノズル502であり、水洗塔1層目ノズル501と水洗塔2層目ノズル502がそれぞれ水洗塔一段循環スプレーポンプ601、水洗塔二段循環スプレーポンプ602によって給水され、2層目塔板に若干の溢れ小管1 4が設置されている。水洗塔に導入された80%以上のVOCsガスの充分な水洗を実現する。
【0033】
図2に記載の自動結合予冷ユニットとしては内部自動結合ワンドリブンツー型除霜システムが採用され、二段凝縮装置A9、二段凝縮装置B10及び一段凝縮装置7を含み、前記二段凝縮装置A、二段凝縮装置B及び一段凝縮装置の間は第1の凝縮回路2801及び第2の凝縮回路2802の2種の接続方式があり、
前記第1の凝縮回路の接続方式は、二段凝縮装置Bの入口端が水洗ユニットの水洗塔の出口端に接続され、二段凝縮装置Bの出口端が一段凝縮装置の入口端に接続され、一段凝縮装置の出口端が二段凝縮装置Aの入口端に接続され、二段凝縮装置Aの出口端が低温吸収ユニットに接続されるようになっており、
前記第2の凝縮回路の接続方式は、二段凝縮装置Aの入口端が水洗ユニットの水洗塔の出口端に接続され、二段凝縮装置Aの出口端が一段凝縮装置の入口端に接続され、一段凝縮装置の出口端が二段凝縮装置Bの入口端に接続され、二段凝縮装置Bの出口端が低温吸収ユニットに接続されるようになっている。
【0034】
前記自動結合予冷ユニットの一段凝縮装置、二段凝縮装置A、二段凝縮装置Bがそれぞれ液体分離タンク111に接続され、液体分離タンク1は密度で分流し、中間が緩衝領域で、左側が有機物領域で、右側が凝縮水領域である。
【0035】
一段凝縮装置が初級凝縮を行わせ、二段凝縮装置Aと二段凝縮装置Bが高度凝縮を行わせ、VOCsガスが先に高度凝縮を行い、次に初級凝縮を行い、それによって初級凝縮装置が着霜することを回避し、更に高度凝縮を行い、2回目の高度凝縮ガス出口端が自動結合予冷ユニットの出口端となり、前記低温吸収ユニット入口端に接続される。
【0036】
二段凝縮装置Bが着霜した場合に除霜する必要がある時、第1の凝縮回路を作動させ、VOCsガスが順に二段凝縮装置B、一段凝縮装置及び二段凝縮装置Aを通過して凝縮し、二段凝縮装置Aが着霜した場合に除霜する必要がある時、第2の凝縮回路を作動させ、VOCsガスがまず二段凝縮装置Aを通過して凝縮し、続いて順に一段凝縮装置と二段凝縮装置Bを通過して凝縮する。
【0037】
図3、4、5に記載の低温吸収ユニットは、多段式スプレー塔であって、2層の塔板と2つのノズルを備える吸収塔13を含み、吸収塔のガス入口端が吸収塔の1層目において吸収液液面より高い上方に設置され、前記吸収塔の2層目塔板にはVOCsガスの伝送と2層目吸収液のオーバーフロー伝送のための若干の溢れ小管2 14が設置され、VOCsガスが吸収塔の1層目のノズル1501によるスプレーを経た後、溢れ小管2を経由して吸収塔の2層目に入り、更に吸収塔の2層目のノズル1502によるスプレーを経て、VOCsガスの充分な吸収を実現し、前記吸収塔の塔頂に更に合格ガス排出口が設置されている。
【0038】
低温吸収ユニットは、
吸収塔1層目吸収液出口が吸収塔一段循環スプレーポンプ1601を介して吸収塔1層目ノズルに接続され、VOCsガスに対するスプレーを実現する第1の自己循環吸収液回路2803と、
吸収塔2層目吸収液出口が吸収塔二段循環スプレーポンプ1602を介して吸収塔2層目ノズルに接続され、VOCsガスに対する更なるスプレーを実現する第2の自己循環吸収液回路2804と、を含む。
【0039】
前記高温脱離ユニットは脱離塔21を含み、前記脱離塔と前記低温吸収ユニット中の吸収塔の間の接続方式は、
低温吸収ユニット中の吸収塔の塔底吸収液出口が、熱交換器2の管層を介して高温脱離ユニット中の脱離塔の塔本体上方の吸収液入口端に接続される第1の脱離回路2805と、
高温脱離ユニット中の脱離塔の塔底下方吸収液出口が、熱交換器2の殼層を介して低温吸収ユニット中の第2の自己循環吸収液回路の入口に接続される第2の脱離回路2806と、を含み、
吸収塔の第1の自己循環吸収液回路、第2の自己循環吸収液回路、第1の脱離回路及び第2の脱離回路内の吸収液と吸収塔及び脱離塔内の吸収液が、流量平衡を形成している。
【0040】
前記高温脱離ユニット中の脱離塔が回収回路2807を介して低温吸収ユニット中の吸収塔に接続され、前記回収回路は、脱離塔の頂端出口が順に熱交換器3、真空ポンプ25を介して回収横型タンク18に接続され、回収横型タンクの頂端出口が吸収塔の入口端に接続されるようになっている。
【0041】
前記低温回収ユニットの回収横型タンクが液体分離タンク2 19に接続され、液体分離タンク2は密度で分流し、中間が緩衝領域で、左側が有機物領域で、右側が凝縮水領域である。
【0042】
水洗ユニット入口端がフレームアレスター1を介してVOCs現場導入ガスに接続され、いずれのユニットといずれの管路にもブレーキ弁2又は自動制御弁8又はボール弁12と流量計が設置されており、前記高温脱離ユニット中の脱離塔の熱源23の出口端がトラップ22に接続される。
【0043】
VOCsガスは冷源27と熱源によって熱交換し、剰余冷量の回収とVOCsの凝縮又は気化を実現する。
【0044】
VOCs現場導入ガスが順にフレームアレスター、水洗ユニットを通過してアンモニアを除去されてから、自動結合予冷ユニットに導入されるステップ(1)と、
自動結合予冷ユニットでVOCsガスが脱水処理されてから、低温吸収ユニットに導入されるステップ(2)と、
低温吸収ユニットが第1の自己循環吸収液回路と第2の自己循環吸収液回路を作動して吸収させ、吸収塔の1層目のリッチ吸収液が第1の脱離回路を通過する過程で、熱交換器2の管層によって冷量を回収された後、高温脱離ユニット中の脱離塔に導入されて脱離し、脱離した新鮮吸収液が第2の脱離回路を通過して熱交換器2の殼層によって熱量を回収された後、吸収塔の2層目のリーン吸収液を優先的に補足されるステップ(3)と、
脱離したVOCsガスが回収回路を通過して回収横型タンクに導入されて凝縮液化して回収され、未液化のVOCsガスが再度低温吸収ユニットに搬送されて吸収するステップ(4)と、を含む吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収方法である。
【0045】
前記ステップ(2)において、VOCsガスが二段凝縮装置Bに導入され、続いて順に一段凝縮装置7と二段凝縮装置AによってVOCsを凝縮させ除水させ、続いて未凝縮のVOCsガスが低温吸収ユニットの吸収塔に導入される。
【0046】
前記ステップ(3)において、VOCsガスがまず吸収塔の1層目でスプレーされて吸収し、この時に大量のVOCsが吸収液に吸収し、残りのVOCsガスが更に溢れ小管2を通過して吸収塔の2層目に導入されて新鮮吸収液のスプレーを経て高度に吸収し、合格したガスが熱交換器1を経由して安全排出口から排出される。
【0047】
前記ステップ(3)において、吸収塔の2層目の吸収液が自身のスプレーに用いられることに加えて、液位が溢れ小管2の溢れ口を超えると、吸収液が溢れて吸収塔の1層目のリッチ吸収液に入る。
【0048】
前記ステップ(4)において、高温VOCsガスが脱離塔21の塔頂出口から回収回路を経由して回収され、即ち、先に熱交換器3によって循環水で初級的に降温され、続いて真空ポンプ25によって低温回収横型タンクに導入され、気態VOCsを液化し、液化後のVOCsを回収し、未液化のVOCsを再度吸収塔に導入して処理を継続する。
【0049】
吸収性物質のVOCsの気液の二種状態の変換と気液変換による分離を実現し、分離効率を向上するために、熱交換装置は、以下を含む。
低温吸収ユニットと安全排出口の間に設置され、回収ポンプ26を介して冷源に接続され、放出した低温ガスに対して剰余冷量回収を行って、自動結合予冷ユニットから放出した冷源冷量を補足することに用いられる熱交換器1 17を含み、
低温吸収ユニットの吸収塔と高温脱離ユニットの間に設置され、そのいずれか1つの熱交換管路の一端が前記の低温吸収ユニットに接続され、他端が前記の高温脱離ユニットに接続される熱交換器2を含む。
前記熱交換器2が低温吸収ユニットの排出した低温吸収液と高温脱離ユニットの脱離した高温吸収液を用いて互に熱量を回収する。
高温脱離ユニットと低温回収ユニットの間に設置された熱交換器3を含み、
熱交換器3が循環水熱交換器であり、高温VOCsが真空ポンプに損害を与えることを防止するためのものである。熱交換器3によって降温した後の低温VOCsが真空ポンプによって回収横型タンクに搬送されてから更に凝縮し、液体に変化したVOCsが低温回収ユニットの液体分離タンク2に貯留される。
前記自動結合予冷ユニットに設置された一段凝縮装置、二段凝縮装置A、二段凝縮装置Bを含み、前記の一段凝縮装置、二段凝縮装置A及び二段凝縮装置Bが回収ポンプを介して冷源に接続される。
更に、それぞれ吸収塔、脱離塔及び回収横型タンクに内蔵した内蔵熱交換器と熱交換ユニット中の熱交換循環管路を含み、そのうちの吸収塔と回収横型タンク中の内蔵熱交換器が回収ポンプを介して冷源に接続され、前記の脱離塔中の内蔵熱交換器が熱源に接続される。
【0050】
本発明の一実施例では、前記の冷源が二次冷媒であり、前記の熱源が100℃より高い温度の水蒸気である。
【0051】
本発明の実施例では、VOCs回収システムは、具体的には、
ブレーキ弁、水洗塔、水洗塔1層目ノズル、水洗塔2層目ノズル、水貯留タンク、水洗塔一段循環スプレーポンプ及び水洗塔二段循環スプレーポンプで構成された水洗ユニットを含み、フレームアレスターを通過したVOCsが水洗装置を通過する必要があり、それは水洗によってアンモニアを除去し水に溶解する大量の不純物を除去することを目的とする。
【0052】
水洗塔は、縦型水洗塔を採用し、高さが3m~15mで、直径が0.5m~3mである。水洗塔は多段式スプレー式に設計されており、2層目の塔板に若干の溢れ小管1が設置され、溢れ小管1の直径がφ10mm~φ30mmで、高さが5mm~10mmで、全断面積が塔板断面積の5%~15%であり、水洗塔の1層目に水貯留量が0.5トン~10トンの水貯留タンクが設置され、スプレー量が5m/h~50m/hであり、水洗塔の2層目の水源が水補充口から供給され、水補充量が1m/h~5m/hで、スプレー量が5m/h~50m/hで、水洗塔によるアンモニア(水)回収量が5kg/h~100kg/hである。
【0053】
吸収塔の塔頂にVOCs出口が設置され、塔本体の下方において吸収液の最高液面上方にVOCs入口が設置され、ガスが下方から導入され、スプレーされる吸収液と逆方向に接触して、充分な吸収を実現する。吸収塔も多段式スプレー式に設計されており、2層目の塔板に若干の溢れ小管2が設置され、溢れ小管2の直径がφ10mm~φ30mmで、高さが5mm~10mmで、全断面積が塔板断面積の5%~15%である。塔本体の直径は一般に処理されるオイルガス量に応じて決定し、一般に塔本体の高さが3m~15mで、直径が0.5m~3mで、貯留高さが0.3m~4mで、塔の操作温度が-25℃~-5℃に設計され、内蔵熱交換器中の冷源流量が0.5m/h~3m/hで、1層目のスプレー量と2層目のスプレー量が5m/h~50m/hである。
【0054】
脱離塔は高温蒸気を熱媒体とし、塔径が0.1m~3mで、高さが0.5m~5mで、高温蒸気の温度が120℃~150℃で、蒸気使用量が1kg/h~5kg/hで、脱離量が0.5kg/h~50kg/hである。
【0055】
回収横型タンクは、直径が0.2m~3mで、長さが0.5m~5mで、回収液量が0.5kg/h~50kg/hである。
【0056】
熱交換器3中の循環水の温度が10℃~100℃で、流量が0.01m/h~2m/hである。
【0057】
本発明のVOCs回収システムでは、冷源に接続される二次冷媒管路としては一般にDN10~DN20を利用し、二次冷媒温度が-25℃~-10℃で、二次冷媒流量が1m/h~20m/hである。
【0058】
以上、本発明の基本的原理、主な特徴及び本発明のメリットを示し説明した。本発明が上記実施例に制限されず、上記実施例と明細書が本発明の原理を記載するためのものに過ぎず、本発明の主旨と範囲から逸脱しない限り、本発明では様々な変化や改良が可能であり、これらの変化や改良が全て保護される本発明の範囲に含まれることは当業者に自明である。本発明の保護範囲は添付された特許請求の範囲及びそれと同等効果のものによって限定される。
【0059】
(付記)
(付記1)
自動結合予冷ユニットに接続され、VOCs導入ガスを水洗するために用いられる水洗ユニットと、
低温吸収ユニットに接続され、水洗後のVOCsガスを凝縮させるために用いられる自動結合予冷ユニットと、
熱交換器2を介して高温脱離ユニットに接続され、凝縮後のVOCsガスを吸収させるために用いられる低温吸収ユニットと、
熱交換器3を介して低温回収ユニットに接続され、低温吸収後のVOCsガスを脱離させるために用いられる高温脱離ユニットと、
低温吸収ユニットに接続され、液化後のVOCsを回収すると共に、未液化のVOCsを再度低温吸収ユニットに搬送して処理するために用いられる低温回収ユニットと、を含む、
ことを特徴とする吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0060】
(付記2)
前記水洗ユニットは、多段式スプレー塔であって、2層の塔板と2つのノズルを備える水洗塔を含む、
ことを特徴とする付記1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0061】
(付記3)
前記自動結合予冷ユニットは二段凝縮装置A、二段凝縮装置B及び一段凝縮装置を含み、前記二段凝縮装置A、二段凝縮装置B及び一段凝縮装置の間は第1の凝縮回路と第2の凝縮回路の2種の接続方式があり、
前記第1の凝縮回路の接続方式は、二段凝縮装置Bの入口端が水洗ユニットの水洗塔の出口端に接続され、二段凝縮装置Bの出口端が一段凝縮装置の入口端に接続され、一段凝縮装置の出口端が二段凝縮装置Aの入口端に接続され、二段凝縮装置Aの出口端が低温吸収ユニットに接続されるようになっており、
前記第2の凝縮回路の接続方式は、二段凝縮装置Aの入口端が水洗ユニットの水洗塔の出口端に接続され、二段凝縮装置Aの出口端が一段凝縮装置の入口端に接続され、一段凝縮装置の出口端が二段凝縮装置Bの入口端に接続され、二段凝縮装置Bの出口端が低温吸収ユニットに接続されるようになっている、
ことを特徴とする付記1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0062】
(付記4)
前記自動結合予冷ユニットの一段凝縮装置、二段凝縮装置A、二段凝縮装置Bがいずれも液体分離タンク1に接続される、
ことを特徴とする付記3に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0063】
(付記5)
前記低温吸収ユニットは、多段式スプレー塔であって、2層の塔板と2つのノズルを備える吸収塔を含み、吸収塔のガス入口端が吸収塔の1層目において吸収液液面より高い上方に設置され、前記吸収塔の2層目塔板にはVOCsガスの伝送と2層目の吸収液のオーバーフロー伝送のための若干の溢れ小管2が設置され、VOCsガスが吸収塔の1層目のノズルによるスプレーを経た後、溢れ小管2を経由して吸収塔の2層目に入り、更に吸収塔の2層目のノズルによるスプレーを経て、VOCsガスの充分な吸収を実現する、
ことを特徴とする付記1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0064】
(付記6)
低温吸収ユニットの吸収塔と安全排出口の間には、低温吸収ユニットの吸収塔の放出した低温ガスを用いて剰余冷量回収を行って、自動結合予冷ユニット後の冷源に冷量を補充する熱交換器1が設置されている、
ことを特徴とする付記5に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0065】
(付記7)
低温吸収ユニットは、
吸収塔1層目吸収液出口が吸収塔一段循環スプレーポンプを介して吸収塔1層目ノズルに接続され、VOCsガスに対するスプレーを実現する第1の自己循環吸収液回路と、
吸収塔2層目吸収液出口が吸収塔二段循環スプレーポンプを介して吸収塔2層目ノズルに接続され、VOCsガスに対する更なるスプレーを実現する第2の自己循環吸収液回路と、を含む、
ことを特徴とする付記1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0066】
(付記8)
前記高温脱離ユニットは脱離塔を含み、前記脱離塔と前記低温吸収ユニット中の吸収塔の間の接続方式は、
低温吸収ユニット中の吸収塔の塔底吸収液出口が、熱交換器2の管層を介して高温脱離ユニット中の脱離塔の塔本体上方の吸収液入口端に接続される第1の脱離回路と、
高温脱離ユニット中の脱収塔の塔底下方吸収液出口が、熱交換器2の殼層を介して低温吸収ユニット中の第2の自己循環吸収液回路の入口に接続される第2の脱離回路と、を含み、
吸収塔の第1の自己循環吸収液回路、第2の自己循環吸収液回路、第1の脱離回路及び第2の脱離回路内の吸収液と吸収塔及び脱離塔内の吸収液が、流量平衡を形成している、
ことを特徴とする付記1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0067】
(付記9)
前記高温脱離ユニット中の脱離塔が回収回路を介して低温吸収ユニット中の吸収塔に接続され、前記回収回路は、脱離塔の頂端出口が順に熱交換器3、真空ポンプを介して回収横型タンクに接続され、回収横型タンクの頂端出口が吸収塔の入口端に接続されるようになっている、
ことを特徴とする付記1に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0068】
(付記10)
前記低温回収ユニットの回収横型タンクが液体分離タンク2に接続される、
ことを特徴とする付記9に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0069】
(付記11)
低温吸収ユニットの吸収塔と高温脱離ユニットの間には、低温吸収ユニットの排出した低温吸収液と高温脱離ユニットの脱離した高温吸収液を用いて互に熱量を回収する熱交換器2が設置されている、
ことを特徴とする付記5に記載の吸収、脱離及び回収を一体化したVOCs回収システム。
【0070】
(付記12)
VOCs現場導入ガスが順にフレームアレスター、水洗ユニットを通過してアンモニアを除去されてから、自動結合予冷ユニットに導入されるステップ(1)と、
自動結合予冷ユニットでVOCsガスが脱水処理されてから、低温吸収ユニットに導入されるステップ(2)と、
低温吸収ユニットが第1の自己循環吸収液回路と第2の自己循環吸収液回路を作動して吸収させ、吸収塔の1層目のリッチ吸収液が第1の脱離回路を通過する過程で、熱交換器2の管層によって冷量を回収された後、高温脱離ユニット中の脱離塔に導入されて脱離し、脱離した新鮮吸収液が第2の脱離回路を通過して熱交換器2の殼層によって熱量を回収された後、吸収塔の2層目のリーン吸収液を優先的に補足されるステップ(3)と、
脱離したVOCsガスが回収回路を通過して回収横型タンクに導入されて凝縮液化して回収され、未液化のVOCsガスが再度低温吸収ユニットに搬送されて吸収するステップ(4)と、を含む、
ことを特徴とするVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【0071】
(付記13)
前記ステップ(2)において、二段凝縮装置Bが着霜した場合に除霜する必要がある時、第1の凝縮回路を作動させ、VOCsガスが順に二段凝縮装置B、一段凝縮装置及び二段凝縮装置Aを通過して凝縮し、二段凝縮装置Aが着霜した場合に除霜する必要がある時、第2の凝縮回路を作動させ、VOCsガスがまず二段凝縮装置Aを通過して凝縮し、続いて順に一段凝縮装置と二段凝縮装置Bを通過して凝縮する、
ことを特徴とする付記12に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【0072】
(付記14)
前記ステップ(2)において、VOCsガスが第1の凝縮回路又は第2の凝縮回路を通過する時、一段凝縮装置、二段凝縮装置B及び二段凝縮装置AがそれぞれVOCsを凝縮させ除水させ、続いて未凝縮のVOCsガスが低温吸収ユニットの吸収塔に導入される、
ことを特徴とする付記13に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【0073】
(付記15)
前記ステップ(3)において、VOCsガスがまず吸収塔の1層目でスプレーされて吸収し、この時に大量のVOCsが吸収液に吸収し、残りのVOCsガスが更に溢れ小管を経由して吸収塔の2層目に導入されて新鮮吸収液のスプレーを経て高度に吸収し、合格したガスが熱交換器1を経由して安全排出口から排出される、
ことを特徴とする付記12に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【0074】
(付記16)
前記ステップ(3)において、吸収塔の2層目の吸収液が自身のスプレーに用いられることに加えて、液位が溢れ小管2の溢れ口を超えると、吸収液が溢れて吸収塔の1層目のリッチ吸収液に入る、
ことを特徴とする付記12に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【0075】
(付記17)
前記ステップ(4)において、高温VOCsガスが脱離塔の塔頂出口から回収回路を経由して回収され、即ち、先に熱交換器3によって循環水で初級的に降温され、続いて真空ポンプによって低温回収横型タンクに導入され、気態VOCsを液化し、液化後のVOCsを回収し、未液化のVOCsを再度吸収塔に導入して処理を継続する、
ことを特徴とする付記12に記載のVOCs回収システムを利用したVOCs回収方法。
【符号の説明】
【0076】
1 フレームアレスター
2 ブレーキ弁
3 水洗塔
4 溢れ小管1
501 水洗塔1層目ノズル
502 水洗塔2層目ノズル
601 水洗塔一段循環スプレーポンプ
602 水洗塔二段循環スプレーポンプ
7 一段凝縮装置
8 自動制御弁
9 二段凝縮装置A
10 二段凝縮装置B
11 液体分離タンク1
12 ボール弁
13 吸収塔
14 溢れ小管2
1501 吸収塔1層目ノズル
1502 吸収塔2層目ノズル
1601 吸収塔一段循環スプレーポンプ
1602 吸収塔二段循環スプレーポンプ
17 熱交換器1
18 回収横型タンク
19 液体分離タンク2
20 熱交換器2
21 脱離塔
22 トラップ
23 熱源
24 熱交換器3
25 真空ポンプ
26 回収ポンプ
27 冷源
2801 第1の凝縮回路
2802 第2の凝縮回路
2803 第1の自己循環吸収液回路
2804 第2の自己循環吸収液回路
2805 第1の脱離回路
2806 第2の脱離回路
2807 回収回路
図1-1】
図1-2】
図2
図3
図4
図5