(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-27
(45)【発行日】2024-04-04
(54)【発明の名称】熱交換器及び空気調和システム
(51)【国際特許分類】
F28F 27/02 20060101AFI20240328BHJP
F24F 1/0067 20190101ALI20240328BHJP
F24F 13/30 20060101ALI20240328BHJP
F28D 1/047 20060101ALI20240328BHJP
F28F 1/30 20060101ALI20240328BHJP
F28F 9/02 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
F28F27/02 C
F24F1/0067
F24F13/30
F28D1/047 Z
F28F1/30 A
F28F9/02 301Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019112513
(22)【出願日】2019-06-18
【審査請求日】2022-06-20
(31)【優先権主張番号】201811538892.5
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】505462622
【氏名又は名称】ダンフォス アクチ-セルスカブ
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】ペルティエ,ピエール・オリヴィエ
(72)【発明者】
【氏名】ジン,ジュンフェン
【審査官】礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2011/134786(WO,A1)
【文献】特開平11-157326(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第103644685(CN,A)
【文献】国際公開第2017/161939(WO,A1)
【文献】特表2008-503705(JP,A)
【文献】特開2018-162965(JP,A)
【文献】特開2014-126322(JP,A)
【文献】特開2007-333304(JP,A)
【文献】国際公開第2018/199782(WO,A1)
【文献】国際公開第2012/017681(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2003/0178188(US,A1)
【文献】特開2009-264686(JP,A)
【文献】特開2008-076013(JP,A)
【文献】国際公開第2017/208784(WO,A1)
【文献】特開2015-092122(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F28D 1/00 - 13/00
F28F 1/00 - 99/00
F25B 39/00 - 39/04
F24F 1/0059 - 1/0067
F24F 1/14 - 1/18
F24F 13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換管及び第1のフィン
を備える熱交換器であって、前記熱交換管は、第1の回路を形成するように構成
された第1の熱交換管、及び第2の回路を形成するように構成
された第2の熱交換管を備え、前記第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向
へ延在し、前記第1の方向に直交する第2の方向
へ一列に配置し、前記熱交換管と交互に配置
され、
前記第1の熱交換管および第2の熱交換管は、前記第1の方向における前記熱交換器の一方の側に第1の端部を、前記第1の方向における前記熱交換器のもう一方の側に第2の端部をそれぞれ備え、
複数の前記第1の熱交換管が各々備える前記第1の端部及び前記第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド、並びに複数の前記第2の熱交換管が各々備える前記第1の端部及び前記第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルドを更に備え、
前記第1の熱交換管の前記第1の端部と接続する前記第1のマニホルドの一方は、前記第1の熱交換管の前記第2の端部と接続する前記第1のマニホルドのもう一方よりも前記第1の方向において前記熱交換器の中心に近く、これにより、前記第1のマニホルドの前記一方の少なくとも一部分が、前記第1の方向において前記第2の熱交換管の前記第1の端部と接続する前記第2のマニホルドの一方と前記第1のフィンとの間の領域に位置
して前記第2のマニホルドの一方と前記第1のフィンとの間の間隙を空気流の少なくとも一部分が通るのを妨げ、
前記第2の熱交換管の前記第2の端部と接続する前記第2のマニホルドのもう一方は、前記第2のマニホルドの前記一方よりも、前記第1の方向において前記熱交換器の中心に近く、これにより、前記第2のマニホルドの前記もう一方の少なくとも一部分が、前記第1の方向において前記第1のマニホルドの前記もう一方と前記第1のフィンとの間の領域に位置して前記第1のマニホルドのもう一方と前記第1のフィンとの間の間隙を空気流の少なくとも一部分が通るのを妨げる、
熱交換器。
【請求項2】
前記熱交換管は、前記第1の端部と前記第2の端部との間に、中間部を備え、
前記第1の熱交換管の前記第1の端部は、前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する第3の方向における前記熱交換器の側部に向かって曲げられ、第1の熱交換管の前記中間部及び前記第2の端部は、前記第1の方向へ延在し、
前記第2の熱交換管の前記第2の端部は、前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する第3の方向における前記熱交換器の側部に向かって曲げられ、前記第2の熱交換管の前記中間部及び前記第1の端部は、前記第1の方向へ延在する、請求項1に記載の熱交換器。
【請求項3】
それぞれ前記第1の熱交換管の少なくとも1つから構成された第1の熱交換管セット、及びそれぞれ前記第2の熱交換管の少なくとも1つから構成された第2の熱交換管セットは、前記第2の方向へ交互に配置される、請求項1または2に記載の熱交換器。
【請求項4】
前記第1の熱交換管、前記第2の熱交換管、及び前記第1のフィンは、前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する第3の方向における少なくとも一方の側で位置合わせし、前記第2の方向で互いに位置合わせする、請求項1から3のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項5】
熱交換管及び第1のフィン
を備える熱交換器であって、前記熱交換管は、第1の回路を形成するように構成された第1の熱交換管、及び第2の回路を形成するように構成された第2の熱交換管を備え、前記第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向へ延在し、前記第1の方向に直交する第2の方向へ一列に配置され、かつ前記熱交換管と交互に配置され、
第2のフィン
を更に備え、前記第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が前記第1の方向へ延在し、前記第1の方向に直交する前記第2の方向へ一列に配置され、
前記第1の熱交換管は、前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する第3の方向へ配置された第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部;並びに前記第1の熱交換管部及び前記第2の熱交換管部を互いに接続し、流体連通させる接続部を備え、
前記第1のフィン、並びに前記第1の熱交換管の前記第1の熱交換管部及び前記第2の熱交換管の両方から構成された第1の熱交換管セットは、前記第1の方向に直交する前記第2の方向へ交互かつ一列に配置され、
前記第2のフィン、並びに前記第1の熱交換管の前記第2の熱交換管部から構成された第2の熱交換管セットは、前記第1の方向に直交する前記第2の方向へ交互かつ一列に配置される、熱交換器。
【請求項6】
前記第1の熱交換管の前記第1の熱交換管部、前記第2の熱交換管部及び前記接続部は、1本の熱交換管を曲げることによって形成される、請求項5に記載の熱交換器。
【請求項7】
前記熱交換管は、第3の回路を形成するように構成された第3の熱交換管を更に備え、
前記第1の熱交換管セット、前記第2の熱交換管セット、及び前記第3の熱交換管の少なくとも1つから構成された第3の熱交換管セットは、前記第2の方向へ交互に配置される、請求項3または請求項3を引用する請求項4に記載の熱交換器。
【請求項8】
熱交換管及び第1のフィン
を備える熱交換器であって、前記熱交換管は、第1の回路を形成するように構成された第1の熱交換管、及び第2の回路を形成するように構成された第2の熱交換管を備え、前記第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向へ延在し、前記第1の方向に直交する第2の方向へ一列に配置され、かつ前記熱交換管と交互に配置され、
第2のフィン;及び
第3のフィン
を更に備え、前記第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が前記第1の方向へ延在し、前記第1の方向に直交する前記第2の方向へ一列に配置され、前記第3のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が前記第1の方向へ延在し、前記第1の方向に直交する前記第2の方向へ一列に配置され、
前記熱交換管は、第3の回路を形成するように構成された第3の熱交換管を更に備え、
前記第1の熱交換管及び前記第2の熱交換管のそれぞれは、前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する第3の方向へ配置された第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部;並びに前記第1の熱交換管部及び前記第2の熱交換管部を互いに接続し、流体連通させる接続部を備え、
前記第1の熱交換管の前記第1の熱交換管部、前記第2の熱交換管の第1の熱交換管部、及び前記第3の熱交換管は、一列に配置され、前記第1の熱交換管の前記第2の熱交換管部は、一列に配置され、前記第2の熱交換管の前記第2の熱交換管部は、一列に配置され、前記第1の熱交換管の前記第2の熱交換管部及び前記第2の熱交換管の前記第2の熱交換管部は、それぞれ前記第3の方向へ前記第3の熱交換管の2つの側に位置し、
前記第1のフィン、並びに前記第1の熱交換管の前記第2の熱交換管部から構成された第1の熱交換管セットは、前記第2の方向へ一列かつ交互に配置され、
前記第2のフィン、並びに前記第1の熱交換管の前記第1の熱交換管部、前記第2の熱交換管の前記第1の熱交換管部及び前記第3の熱交換管から構成された第2の熱交換管セットは、前記第2の方向へ交互に一列に配置され、
前記第3のフィン、並びに前記第2の熱交換管の前記第2の熱交換管部から構成された第3の熱交換管セットは、前記第2の方向へ交互かつ一列に配置される、熱交換器。
【請求項9】
熱交換管及び第1のフィン
を備える熱交換器であって、前記熱交換管は、第1の回路を形成するように構成された第1の熱交換管、及び第2の回路を形成するように構成された第2の熱交換管を備え、前記第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向へ延在し、前記第1の方向に直交する第2の方向へ一列に配置され、かつ前記熱交換管と交互に配置され、
第2のフィン
を更に備え、前記第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が前記第1の方向へ延在し、前記第1の方向に直交する前記第2の方向へ一列に配置され、
前記熱交換管は、第3の回路を形成するように構成された第3の熱交換管を更に備え、
前記第1の熱交換管及び前記第2の熱交換管のそれぞれは、前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する第3の方向へ配置された第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部;並びに前記第1の熱交換管部及び前記第2の熱交換管部を互いに接続し、流体連通させる接続部を備え、
前記第1の熱交換管の前記第1の熱交換管部、前記第2の熱交換管の前記第1の熱交換管部、及び前記第3の熱交換管は、一列に配置され、前記第1の熱交換管の前記第2の熱交換管部、及び前記第2の熱交換管の前記第2の熱交換管部は、一列に配置され、前記第3の方向において前記第3の熱交換管の一方の側に位置し、
前記第1のフィン、並びに前記第1の熱交換管の前記第2の熱交換管部、及び前記第2の熱交換管の前記第2の熱交換管部から構成された第1の熱交換管セットは、前記第2の方向へ一列かつ交互に配置され、
前記第2のフィン、並びに前記第1の熱交換管の前記第1の熱交換管部、前記第2の熱交換管の前記第1の熱交換管部、及び前記第3の熱交換管から構成された第2の熱交換管セットは、前記第2の方向へ一列かつ交互に配置される、熱交換器。
【請求項10】
前記第1のフィンは、前記第1の方向及び前記第2の方向の両方に直交する第3の方向において、前記第1のフィンと接触する前記第1の熱交換管の一部分、及び前記第1のフィンと接触する前記第2の熱交換管の一部分のうちより大きい方と同じサイズを有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項11】
前記熱交換管は、第1の端部及び第2の端部を備え、
前記熱交換器は、前記第1の熱交換管の前記第1の端部及び前記第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド;
前記第2の熱交換管の前記第1の端部及び前記第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルド;並びに
前記第3の熱交換管の前記第1の端部及び前記第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第3のマニホルド
を更に備える、請求項7から9のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項12】
L字形状、U字形状、又はC字形状に曲げられている、請求項1から11のいずれか一項に記載の熱交換器。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の熱交換器
を備える空気調和システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、熱交換器及び空気調和システムに関する。
【背景技術】
【0002】
2回路熱交換器は、従来の空気調和システムでは互いに別個である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施形態の目的は、熱交換器及び空気調和システムを提供することであり、これにより、例えば、部分負荷条件における熱交換器の熱交換能力を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態は、熱交換管を含む熱交換器を提供し、熱交換管は、第1の回路を形成するように構成した第1の熱交換管、及び第2の回路を形成するように構成した第2の熱交換管を含む。
【0005】
本発明の実施形態によれば、熱交換器は、第1のフィンを更に含み、第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向に直交する第2の方向で一列に配置され、熱交換管と交互に配置される。
【0006】
本発明の実施形態によれば、熱交換器は、第2の方向で見ると、L字形状、U字形状、又はC字形状に曲げられている。
【0007】
本発明の実施形態によれば、熱交換管は、第1の方向における熱交換器の一方の側に、第1の端部、第1の方向における熱交換器のもう一方の側に、第2の端部、及び第1の端部と第2の端部との間に、中間部を含み、第1の熱交換管の第1の端部は、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向における熱交換器の側部に向かって曲げられ、第1の熱交換管の中間部及び第2の端部は、第1の方向で延在し、第2の熱交換管の第2の端部は、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向における熱交換器の側部に向かって曲げられ、第2の熱交換管の中間部及び第1の端部は、第1の方向で延在する。
【0008】
本発明の実施形態によれば、熱交換器は、第1の熱交換管の第1の端部及び第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド;並びに第2の熱交換管の第1の端部及び第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルドを更に含む。
【0009】
本発明の実施形態によれば、熱交換管は、第1の端部及び第2の端部を含み、熱交換器は、第1の熱交換管の第1の端部及び第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド;並びに第2の熱交換管の第1の端部及び第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルドを更に含み、第1の方向における熱交換器の一方の側の第1のマニホルド及び第2のマニホルドの一方は、第1の方向におけるもう一方よりも、第1の方向における熱交換器の中心に近く、第1のマニホルド及び第2のマニホルドの一方の少なくとも一部分が、第1の方向における第1のマニホルド及び第2のマニホルドのもう一方と第1のフィンとの間の領域に位置するようにし、空気流の少なくとも一部分が、第1のマニホルド及び第2のマニホルドのもう一方と第1のフィンとの間の間隙を通るのを妨げる。
【0010】
本発明の実施形態によれば、それぞれ少なくとも1つの第1の熱交換管から構成される第1の熱交換管セット、及びそれぞれ少なくとも1つの第2の熱交換管から構成される第2の熱交換管セットは、第2の方向で交互に配置する。
【0011】
本発明の実施形態によれば、第1の熱交換管、第2の熱交換管、及び第1のフィンは、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向における少なくとも一方の側で位置合わせされ、第2の方向で互いに位置合わせされる。
【0012】
本発明の実施形態によれば、第1の熱交換管は、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向で配置された第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部;並びに第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部を互いに接続し、流体連通させる接続部を含み、第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部は、第2の方向で第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部の一方の側に位置する同じ第1のフィンと接触し、第2の方向で第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部のもう一方の側に位置する同じ第1のフィンと接触する。
【0013】
本発明の実施形態によれば、熱交換器は、第1のフィン;及び第2のフィンを更に含み、第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向に直交する第2の方向で一列に配置し、第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向に直交する第2の方向で一列に配置し、第1の熱交換管は、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向で配置した第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部;並びに第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部を互いに接続し、流体連通させる接続部を含み、第1のフィン、並びに第1の熱交換管の第1の熱交換管部及び第2の熱交換管の両方から構成される第1の熱交換管セットは、第1の方向に直交する第2の方向で交互に一列に配置し、第2のフィン、並びに第1の熱交換管の第2の熱交換管部から構成される第2の熱交換管セットは、第1の方向に直交する第2の方向で交互に一列に配置する。
【0014】
本発明の実施形態によれば、第1の熱交換管の第1の熱交換管部、第2の熱交換管部及び接続部は、1本の熱交換管を曲げることによって形成される。
【0015】
本発明の実施形態によれば、熱交換管は、第3の回路を形成するように構成した第3の熱交換管を更に含み、それぞれ第1の熱交換管の少なくとも1つから構成される第1の熱交換管セット、それぞれ第2の熱交換管の少なくとも1つから構成される第2の熱交換管セット、及びそれぞれ第3の熱交換管の少なくとも1つから構成される第3の熱交換管セットは、第2の方向で交互に配置される。
【0016】
本発明の実施形態によれば、熱交換器は、第1のフィン;第2のフィン及び第3のフィンを更に含み、第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向に直交する第2の方向で一列に配置され、第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向に直交する第2の方向で一列に配置し、第3のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向に直交する第2の方向で一列に配置し、熱交換管は、第3の回路を形成するように構成した第3の熱交換管を更に含み、第1の熱交換管及び第2の熱交換管のそれぞれは、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向で配置された第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部;並びに第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部を互いに接続し、流体連通させる接続部を含み、第1の熱交換管の第1の熱交換管部、第2の熱交換管の第1の熱交換管部、及び第3の熱交換管は、一列に配置され、第1の熱交換管の第2の熱交換管部は、一列に配置され、第2の熱交換管の第2の熱交換管部は、一列に配置され、第1の熱交換管の第2の熱交換管部及び第2の熱交換管の熱交換管部はそれぞれ、第3の方向で第3の熱交換管の2つの側に位置し、第1のフィン、並びに第1の熱交換管の第2の熱交換管部から構成される第1の熱交換管セットは、第2の方向で交互に一列に配置し、第2のフィン、並びに第1の熱交換管の第1の熱交換管部、第2の熱交換管の第1の熱交換管及び第3の熱交換管から構成される第2の熱交換管セットは、第2の方向で一列に交互に配置し、第3のフィン、並びに第2の熱交換管の第2の熱交換管部から構成される第3の熱交換管セットは、第2の方向で交互に一列に配置する。
【0017】
本発明の実施形態によれば、熱交換器は、第1のフィン;及び第2のフィンを更に含み、第1のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向に直交する第2の方向で一列に配置され、第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向で一列に配置し、熱交換管は、第3の回路を形成するように構成した第3の熱交換管を更に含み、第1の熱交換管及び第2の熱交換管のそれぞれは、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向で配置された第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部;並びに第1の熱交換管部及び第2の熱交換管部を互いに接続し、流体連通させる接続部を含み、第1の熱交換管の第1の熱交換管部、第2の熱交換管の第1の熱交換管部、及び第3の熱交換管は、一列に配置され、第1の熱交換管の第2の熱交換管部及び第2の熱交換管の第2の熱交換管部は、一列に配置され、第3の方向における第3の熱交換管の一方の側に位置し、第1のフィン、並びに第1の熱交換管の第2の熱交換管部、及び第2の熱交換管の第2の熱交換管部から構成される第1の熱交換管セットは、第2の方向で一列に交互に配置され、第2のフィン、並びに第1の熱交換管の第1の熱交換管部、第2の熱交換管の第1の熱交換管部及び第3の熱交換管から構成される第2の熱交換管セットは、第2の方向で交互に一列に配置する。
【0018】
本発明の実施形態によれば、第1のフィンのサイズは、第1の方向及び第2の方向の両方に直交する第3の方向において、第1のフィンと接触する第1の熱交換管の一部分のサイズ、及び第1のフィンと接触する第2の熱交換管の一部分のサイズのうちより大きい方と同じである。
【0019】
本発明の実施形態によれば、熱交換管は、第1の端部及び第2の端部を含み、熱交換器は、第1の熱交換管の第1の端部及び第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド;第2の熱交換管の第1の端部及び第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルド;並びに第3の熱交換管の第1の端部及び第2の端部のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第3のマニホルドを更に含む。
【0020】
本発明の実施形態は、上記の熱交換器を含む空気調和システムを提供する。
【0021】
本発明の実施形態による熱交換器を用いると、例えば、部分負荷条件における熱交換器の熱交換能力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第1の実施形態による熱交換器の概略斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態による熱交換器の概略上面図である。
【
図3】本発明の第2の実施形態による熱交換器の概略上面図である。
【
図4】本発明の第3の実施形態による熱交換器の概略部分拡大図である。
【
図5】本発明の第4の実施形態による熱交換器の概略上面図であり、冷媒の流れ方向は、熱交換管に沿って矢印で示される。
【
図6】本発明の第5の実施形態による熱交換器の概略斜視図である。
【
図7】本発明の第5の実施形態による熱交換器の概略上面図である。
【
図8】本発明の第6の実施形態による熱交換器の概略上面図であり、冷媒の流れ方向は、熱交換管に沿って矢印で示される。
【
図9】本発明の第7の実施形態による熱交換器の概略斜視図である。
【
図10】本発明の第7の実施形態による熱交換器の概略上面図である。
【
図11】本発明の第8の実施形態による熱交換器の概略斜視図である。
【
図12】本発明の第8の実施形態による熱交換器の概略上面図である。
【
図13】本発明の第9の実施形態による熱交換器の概略斜視図である。
【
図14】本発明の第9の実施形態による熱交換器の概略上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施形態による空気調和システムは、熱交換器を含む。具体的には、本発明の実施形態による空気調和システムは、圧縮器、蒸発器としての熱交換器、凝縮器としての熱交換器、膨張弁等を含む。空気調和システムは、2つ以上の回路を含むことができる。各回路は、この回路を形成するように構成した熱交換器の一部分によって構成する。それぞれ回路を形成するように構成した熱交換器の複数の部分は、平行に接続され、互いから独立している。
【0024】
図1から
図14を参照すると、本発明の実施形態による熱交換器100は、熱交換管1を含む。熱交換管1は、第1の回路を形成するように構成した第1の熱交換管1A、及び第2の回路を形成するように構成した第2の熱交換管1Bを含む。
【0025】
図1から
図3及び
図9から
図14を参照すると、本発明の実施形態による熱交換器100は、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在する第1のフィン2を更に含み、第1のフィン2は、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置され、熱交換管1と交互に配置される。これにより、例えば、2回路空気調和システムの2つの回路のうち一方をオフにした場合、この一方の回路のためのフィンの少なくとも一部をもう一方の回路のために使用し、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
【0026】
図1から
図3及び
図9から
図14を参照すると、第1の熱交換管1A及び第2の熱交換管1Bは、第2の方向D2で交互に配置される。本発明の他の実施形態では、それぞれ第1の熱交換管1Aの少なくとも1つ(1、2、3以上)から構成される第1の熱交換管セット、及びそれぞれ第2の熱交換管1Bの少なくとも1つ(1、2、3以上)から構成される第2の熱交換管セットは、第2の方向D2で交互に配置される。言い換えれば、複数の第1の熱交換管セット及び複数の第2の熱交換管セットは、交互に配置される。熱交換管1は偏平管とすることができる。本発明の例によれば、第1の熱交換管1A、第2の熱交換管1B、及び第1のフィン2は、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3における少なくとも一方の側で位置合わせされ、第2の方向D2で互いに位置合わせされる。本発明のいくつかの例では、第1の熱交換管1Aは、複数の第1の熱交換管セットを含み、第2の熱交換管1Bは、複数の第2の熱交換管セットを含み、複数の第1の熱交換管セット及び複数の第2の熱交換管セットは、第2の方向D2で交互に配置される。複数の第1の熱交換管セットは、第1の熱交換管1Aと同じ数であっても、異なる数であってもよい。複数の第2の熱交換管セットは、第2の熱交換管1Bと同じ数であっても、異なる数であってもよい。
【0027】
図1から
図3及び
図9から
図14を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、第1のフィン2は、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で、第1のフィン2と接触する第1の熱交換管1Aの一部分、及び第1のフィン2と接触する第2の熱交換管1Bの一部分のより大きい部分と同じサイズを有する。これにより、第1の熱交換管1A及び第2の熱交換管1Bの両方は、これらのサイズ全体(例えば、幅全体)にわたり、第3の方向D3で第1のフィン2と接触する。
【0028】
本発明の実施形態によれば、
図3及び
図9から
図14を参照すると、熱交換器100は、第2の方向D2で見ると(即ち、上面図で見ると)、L字形状(
図9及び
図10)、U字形状(
図3、
図13及び
図14)又はC字形状(
図11及び
図12)に曲げられている。更に、熱交換器100は、V字形状等のあらゆる他の形状で曲げることができる。熱交換面積は、熱交換器を曲げることによって増大させることができる。曲げた熱交換器は、熱交換能力が、単一列の熱交換器よりも明らかに優れている。熱交換器の回路の数は、2以上とすることができる。
【0029】
本発明の実施形態によれば、
図1から
図3を参照すると、熱交換管1は、第1の方向D1における熱交換器100の一方の側の第1の端部11、第1の方向D1における熱交換器100のもう一方の側の第2の端部12、及び第1の端部11と第2の端部12との間の中間部13を含む。第1の熱交換管1Aの第1の端部11は、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3における熱交換器100の側部に向かって曲げられ、第1の熱交換管1Aの中間部13及び第2の端部12は、第1の方向D1で延在する。更に、第2の熱交換管1Bの第2の端部12は、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3における熱交換器100の側部に向かって曲げられ、第2の熱交換管1Bの中間部13及び第1の端部11は、第1の方向D1で延在する。熱交換管1は、一方の端部だけ曲げられ、もう一方の端部では曲げられない。全ての熱交換管1は、熱交換管1の種類の数を低減するように同じ形状及びサイズを有することができ、これにより、熱交換器の製造効率を著しく増大させる。
【0030】
本発明の実施形態によれば、
図1から
図4及び
図9から
図14を参照すると、熱交換器100は、第1の熱交換管の第1の端部11及び第2の端部12のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド3A;並びに第2の熱交換管1Bの第1の端部11及び第2の端部12のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルド3Bを更に含む。
【0031】
本発明の実施形態によれば、
図1から
図4及び
図9から
図14を参照すると、熱交換管1は、第1の端部11及び第2の端部12を含む。熱交換器100は、第1の熱交換管の第1の端部11及び第2の端部12のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド3A;並びに第2の熱交換管1Bの第1の端部11及び第2の端部12のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルド3Bを更に含む。一方の側の第1のマニホルド3A及び第2のマニホルド3Bの一方は、第1の方向D1における熱交換器100の中心に近く、第1のマニホルド3A及び第2のマニホルド3Bの一方の少なくとも一部分が、第1の方向D1で第1のマニホルド3A及び第2のマニホルド3Bのもう一方と第1のフィン2との間の領域に位置するようにし、
図4に示すように、空気流Aの少なくとも一部分が、第1のマニホルド3A及び第2のマニホルド3Bのもう一方と第1のフィンとの間の間隙を通るのを妨げる。
図4を参照すると、第1のマニホルド3Aの中心線と第2のマニホルド3Bとの間の高さの差は、Hである。
【0032】
図5を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、第1の熱交換管1Aは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2;並びに第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2を互いに接続し、流体連通させる接続部1A3を含む。第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2は、第2の方向D2で第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2の一方の側に位置する同じ第1のフィン2と接触し、第2の方向D2で、第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2のもう一方の側に位置する同じ第1のフィン2と接触する。例えば、第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1、第2の熱交換管部1A2及び接続部1A3は、1本の熱交換管1を曲げることによって形成される。
【0033】
本発明の実施形態によれば、複数の第1のフィン2の少なくとも一部は、第1の熱交換管1A及び第2の熱交換管1Bによって共有する。したがって、2回路空気調和システムの2つの回路のうち一方がオフである場合、この一方の回路のための第1のフィンの少なくとも一部をもう一方の回路のために使用し、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
【0034】
図5を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、熱交換器100は、第1のフィン2;及び第2のフィンを更に含み、第1のフィン2は、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置され、第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置される。第1の熱交換管1Aは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2;並びに第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2を互いに接続し、流体連通させる接続部1A3を含む。第1のフィン2、並びに第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管1Bの両方から構成される熱交換管1の第1のセットは、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で交互に一列に配置され、第2のフィン、並びに第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2から構成される熱交換管1の第2のセットは、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で交互に一列に配置される。第2の方向D2における第2のフィンの高さは、2つの隣接する第2の熱交換管部1A2の間の距離に実質的に等しく、第2の方向D2における第1のフィン2の高さよりも高い。言い換えれば、本実施形態では、第1の熱交換管1Aは、第2の熱交換管1Bの長さよりも長く、これにより、異なる熱交換能力の異なる循環回路を達成する。異なる熱交換能力の異なる循環回路の達成に加えて、熱交換器の設置空間が十分に利用される。この熱交換器は、熱交換能力が、単一列の熱交換器よりも明らかに優れている。第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2は、実質的に互いに平行であってもよく、第2の熱交換管1Bに実質的に平行であってもよい。
【0035】
図8、更には
図6及び
図7を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、熱交換管1は、第3の回路を形成するように構成した第3の熱交換管1Cを更に含む。
図8に示すように、第1の熱交換管1Aは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2;並びに第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2を互いに接続し、流体連通させる接続部1A3を含む。
図8に示すように、第2の熱交換管1Bは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2;並びに第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2を互いに接続し、流体連通させる接続部1B3を含む。第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2は、第2の方向D2で第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2の一方の側に位置する同じ第1のフィン2と接触し、第2の方向D2で第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2のもう一方の側に位置する同じ第1のフィン2と接触する。第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2は、第2の方向D2で第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2の一方の側に位置する同じ第1のフィン2と接触し、第2の方向D2で第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2のもう一方の側に位置する同じ第1のフィン2と接触する。本発明の例によれば、第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1、第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管部1B1、及び第3の熱交換管1Cは、一列に配置され、第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2は、一列に配置され、第2の熱交換管1Bの第2の熱交換管部1B2は、一列に配置され、第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2及び第2の熱交換管1Bの第2の熱交換管部1B2はそれぞれ、第3の方向D3で第3の熱交換管1Cの2つの側に位置する。
【0036】
図8、更には
図6及び
図7を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、熱交換器100は、第1のフィン2;第2のフィン;及び第3のフィンを更に含み、第1のフィン2は、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置され、第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置され、第3のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置される。熱交換管1は、第3の回路を形成するように構成した第3の熱交換管1Cを更に含む。第1の熱交換管1Aは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2;並びに第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2を互いに接続し、流体連通させる接続部1A3を含む。第2の熱交換管1Bは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2;並びに第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2を互いに接続し、流体連通させる接続部1B3を含む。第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1、第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管部1B1、及び第3の熱交換管1Cは、一列に配置され、第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2は、一列に配置され、第2の熱交換管1Bの第2の熱交換管部1B2は、一列に配置され、第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2及び第2の熱交換管1Bの第2の熱交換管部1B2はそれぞれ、第3の方向D3で第3の熱交換管1Cの2つの側に位置する。第1のフィン2、並びに第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2から構成される熱交換管1の第1のセットは、第2の方向D2で交互に一列に配置される。第2のフィン、並びに第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1、第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管1B1及び第3の熱交換管1Cから構成される熱交換管1の第2のセットは、第2の方向D2で一列に交互に配置される。更に、第3のフィン、並びに第2の熱交換管1Bの第2の熱交換管部1B2から構成される熱交換管1の第3のセットは、第2の方向D2で交互に一列に配置される。
【0037】
図8、更には
図6及び
図7を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、熱交換器100は、第1のフィン2;及び第2のフィンを更に含み、第1のフィン2は、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置され、第2のフィンは、それぞれの少なくとも一部分が第1の方向D1で延在し、第1の方向D1に直交する第2の方向D2で一列に配置される。熱交換管1は、第3の回路を形成するように構成した第3の熱交換管1Cを更に含む。第1の熱交換管1Aは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2;並びに第1の熱交換管部1A1及び第2の熱交換管部1A2を互いに接続し、流体連通させる接続部1A3を含む。第2の熱交換管1Bは、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3で配置された第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2;並びに第1の熱交換管部1B1及び第2の熱交換管部1B2を互いに接続し、流体連通させる接続部1B3を含む。第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1、第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管部1B1、及び第3の熱交換管1Cは、一列に配置され、第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2、及び第1の熱交換管1Bの第1の熱交換管部1B2は、一列に配置され、第3の方向D3で第3の熱交換管1Cの一方の側に位置する。第1のフィン2、並びに第1の熱交換管1Aの第2の熱交換管部1A2、及び第2の熱交換管1Bの第2の熱交換管1B2から構成される熱交換管1の第1のセットは、第2の方向D2で一列に交互に配置される。更に、第2のフィン、並びに第1の熱交換管1Aの第1の熱交換管部1A1、第2の熱交換管1Bの第1の熱交換管1B1及び第3の熱交換管1Cから構成される熱交換管1の第2のセットは、第2の方向D2で交互に一列に配置される。
【0038】
図6から
図8を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、熱交換管1は、第1の端部11及び第2の端部12を含む。熱交換器100は、第1の熱交換管1Aの第1の端部11及び第2の端部12のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第1のマニホルド3A;第2の熱交換管1Bの第1の端部11及び第2の端部12のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第2のマニホルド3B;並びに第3の熱交換管1Cの第1の端部11及び第2の端部12のそれぞれと接続し、流体連通する2つの第3のマニホルド3Cを更に含む。本発明の実施形態によれば、1つの回路のためのマニホルドは、熱交換器100を2回路システムに適用し得るために使用しなくても、閉鎖していてもよい。更に、第1の方向における熱交換器100一方の側の、第3の方向における熱交換器100の3つのマニホルドの構成順序は、要件に従って変更することができる。
【0039】
図6から
図7を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、第1の熱交換管1A、第2の熱交換管1B及び第3の熱交換管1Cは、第2の方向D2で交互に配置される。本発明の他の実施形態では、それぞれ第1の熱交換管1Aの少なくとも1つ(1、2、3以上)から構成される第1の熱交換管セット、それぞれ第2の熱交換管1Bの少なくとも1つ(1、2、3以上)から構成される第2の熱交換管セット、及びそれぞれ第3の熱交換管1Cの少なくとも1つ(1、2、3以上)から構成される第3の熱交換管セットは、第2の方向D2で交互に配置される。言い換えれば、複数の第1の熱交換管セット、複数の第2の熱交換管セット、及び複数の第3の熱交換管セットは、交互に配置される。熱交換管1は偏平管とすることができる。本発明の例によれば、第1の熱交換管1A、第2の熱交換管1B、第3の熱交換管1C及び第1のフィン2は、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3における少なくとも一方の側で位置合わせされ、第2の方向D2で互いに位置合わせされる。本発明の例によれば、第1の熱交換管1A、第2の熱交換管1B、第3の熱交換管1C及び第1のフィン2は、第2の方向D2で交互に一列に配置されるか、又は他の方向で一列に配置される。本発明のいくつかの例では、第1の熱交換管1Aは、複数の第1の熱交換管セットを含み、第2の熱交換管1Bは、複数の第2の熱交換管セットを含み、第3の熱交換管1Cは、複数の第3の熱交換管セットを含み、複数の第1の熱交換管セット、複数の第2の熱交換管セット及び複数の第3の熱交換管セットは、第2の方向D2で交互に配置される。複数の第1の熱交換管セットは、第1の熱交換管1Aと同じ数であっても、異なる数であってもよい。複数の第2の熱交換管セットは、第2の熱交換管1Bと同じ数であっても、異なる数であってもよい。複数の第3の熱交換管セットは、第3の熱交換管1Cと同じ数であっても、異なる数であってもよい。
【0040】
図6から
図7を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、第1のフィン2は、第1の方向D1及び第2の方向D2の両方に直交する第3の方向D3において、第1のフィン2と接触する第1の熱交換管1Aの一部分、第1のフィン2と接触する第2の熱交換管1Bの一部分、及び第1のフィン2と接触する第3の熱交換管1Cの一部分のうち最も大きい方と同じサイズを有する。これにより、全ての第1の熱交換管1A、第2の熱交換管1B及び第3の熱交換管1Cは、これらのサイズ全体(例えば、幅全体)にわたり、第3の方向D3で第1のフィン2と接触する。
【0041】
図8、更には
図6及び
図7を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、異なる熱交換能力の異なる循環回路は、熱交換管1の長さを変更することによって達成することができる一方で、異なる回路のための異なる熱交換管1の長さは、熱交換管1を曲げることによって達成することができる。異なる熱交換能力の異なる循環回路の達成に加えて、熱交換器の設置空間が十分に利用される。この熱交換器は、熱交換能力が、単一列の熱交換器よりも明らかに優れている。循環回路の数は、2以上とすることができる。少なくとも1つの回路のための熱交換管1の長さは、他の回路(複数可)のための熱交換管1の長さよりも長く、熱交換管1を曲げることによって形成した熱交換管部は、他の熱交換管1に実質的に平行である。
【0042】
図8、更には
図6及び
図7を参照すると、本発明のいくつかの実施形態では、第1の熱交換管1の第1の熱交換管部、第2の熱交換管部及び接続部は、1本の熱交換管1を曲げることによって形成される。
【0043】
本発明の実施形態によれば、
図6から
図8を参照すると、複数の第1のフィン2の少なくとも一部は、第1の熱交換管1A、第2の熱交換管1B及び第3の熱交換管1Cによって共有する。したがって、3回路空気調和システムの3つの回路のうち1つをオフにした場合、この1つの回路のための第1のフィンの少なくとも一部を他の2つの回路のために使用し、熱交換器の熱交換効率を向上させることができる。
【0044】
本発明の実施形態によれば、部分負荷条件における熱交換器の熱交換能力を改善し、熱交換器は、部分負荷条件において油を戻すのに十分な流量の冷媒を維持することができ、1つの回路が故障した場合、空気調和システムは、別の回路を通じて動作を継続することができる。
【0045】
本発明の実施形態によれば、熱交換器は、3つ以上の回路を有し、複数の完全個別回路を有するシステムに適用することができる。各回路は、個別の圧縮器を有し、各回路において、冷媒は独立して流れる。3回路熱交換器は、3回路システムだけでなく、2回路システムにも適用することができる。
【0046】
更に、本発明の上記の実施形態は、新たな実施形態に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 熱交換管
1A 第1の熱交換管
1B 第2の熱交換管
1C 第3の熱交換管
2 第1のフィン
100 熱交換器