(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-27
(45)【発行日】2024-04-04
(54)【発明の名称】複数の燃料電池用のキャリアアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B60K 8/00 20060101AFI20240328BHJP
B62D 21/00 20060101ALI20240328BHJP
B62D 21/02 20060101ALI20240328BHJP
【FI】
B60K8/00
B62D21/00 B
B62D21/02 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022016712
(22)【出願日】2022-02-04
【審査請求日】2023-10-05
(32)【優先日】2021-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】508108718
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100129838
【氏名又は名称】山本 典輝
(74)【代理人】
【識別番号】100101203
【氏名又は名称】山下 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100104499
【氏名又は名称】岸本 達人
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム エヌ キャッスルマン
(72)【発明者】
【氏名】コリン キンバー
【審査官】高瀬 智史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2008/049204(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0048348(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0158606(US,A1)
【文献】特開2018-187976(JP,A)
【文献】米国特許第7393016(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60K 8/00
B62D 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘビーデューティートラックに複数の燃料電池アセンブリを搭載するためのパワートレインキャリアアセンブリであって、前記パワートレインキャリアアセンブリは、
キャリアプラットフォームを画定する複数の相互接続された構造要素を含む、フレーム構造と、
前記フレーム構造に対して実質的に垂直に結合され、前記キャリアプラットフォームの下側に延在する、前部ボディ取り付けプレートと、
一対の後部ボディ取り付けブラケットと、
前記フレーム構造に固定され、前記キャリアプラットフォームの下側に第1の燃料電池アセンブリを固定するように構成された、複数の下側ブラケットと、
前記フレーム構造に固定され、前記キャリアプラットフォームの上側に第2の燃料電池アセンブリを固定するように構成された、複数の上側ブラケットと、
前記前部ボディ取り付けプレートに結合され、前記パワートレインキャリアアセンブリの前部を前記ヘビーデューティートラックのフレーム要素に固定するように構成された、キャリア取り付けブラケットと、
を含
み、
前記ヘビーデューティートラックは、車両総重量定格が19,501ポンド以上であるトラックであることを特徴とする、パワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項2】
前記前部ボディ取り付けプレートは、種々の異なる委託者商標製造(OEM)のキャリア取り付けブラケットへの確実な接続を可能にするように構成された開口部の取り付けパターンを画定する、請求項1に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項3】
前記キャリア取り付けブラケットと前記ヘビーデューティートラックの前記フレーム要素との間に配置された、少なくとも1つの防振材
をさらに備える、請求項1に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項4】
前記ヘビーデューティートラックの前記フレーム要素は、2つの対向するフレームレールの間に配置され、既設の取り付け点を備えるクロスメンバーである、請求項1に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項5】
前記後部ボディ取り付けブラケットは、前記キャリアプラットフォームに対して斜角を付けられ、前記フレーム構造の後部を前記ヘビーデューティートラックのフレームレールモーターマウントに固定するように構成されている、請求項1に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項6】
それぞれの前記後部ボディ取り付けブラケットとそれぞれの前記フレームレールモーターマウントとの間に配置された、防振材
をさらに備える、請求項5に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項7】
前記フレーム構造の後部に結合された、一対のホイストリフト接続ブラケット
をさらに備える、請求項1に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項8】
前記フレーム構造の相互接続された構造要素が、高強度鋼であり、
該構造要素が、
一対の対向するサイドレールと、
前記対向するサイドレールに連結された、複数のクロスメンバーと、
前記対向するサイドレールの後部に連結された、少なくとも1つのフレームプレートと、
を備える、請求項1に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項9】
ヘビーデューティートラックの既存のエンジンルームに複数の燃料電池アセンブリを後付けするためのパワートレインキャリアアセンブリであって、前記パワートレインキャリアアセンブリは、
フレーム構造であって、第1の燃料電池アセンブリを前記フレーム構造の下側領域内に保持するように構成された下側内部キャビティ部分を画定するとともに、第2の燃料電池アセンブリを前記フレーム構造の上側領域内に保持するように構成された上側内部キャビティ部分を画定する、複数の相互接続された構造要素を含む、フレーム構造と、
前記パワートレインキャリアアセンブリの前部を、前記ヘビーデューティートラックのシャーシフレームクロスメンバー上の既存の取り付け点に固定するように構成された、前部ボディ取り付けブラケットと、
前記パワートレインキャリアアセンブリの後部を、前記ヘビーデューティートラックの既存のフレームレールモーターマウントに固定するように構成された、一対の後部ボディ斜角付き取り付けブラケットと、
前記フレーム構造の上側後部に結合された一対のホイストリフト接続ブラケット、及び、前記フレーム構造の上側前部に結合された第3のホイストリフト接続ブラケットを含む、3点ホイストリフトシステムと、
を備え
、
前記ヘビーデューティートラックは、車両総重量定格が19,501ポンド以上であるトラックである、パワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項10】
前記フレーム構造の前記複数の相互接続された構造要素は、高強度鋼を含む、請求項9に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【請求項11】
第1および第2の対向するサイドフレームレールと、該対向するサイドフレームレールに結合された複数のフレームクロスメンバーとを含む、シャーシフレームと、
エンジンルームと、
第1の燃料電池アセンブリと、
第2の燃料電池アセンブリと、
前記エンジンルーム内に又は前記エンジンルームから、前記第1および第2の燃料電池アセンブリを同時に取り付ける又は取り外すための、単一のパワートレインキャリアアセンブリと、
を備え、
前記パワートレインキャリアアセンブリは、
キャリアプラットフォームを画定する複数の相互接続された構造要素を含む、フレーム構造と、
前記フレーム構造に対して実質的に垂直に結合され、キャリアプラットフォームの下側に延在する、前部ボディ取り付けプレートと、
前記前部ボディ取り付けプレートに結合され、前記パワートレインキャリアアセンブリの前部
をヘビーデューティートラックのフレーム要素に固定するように構成されている、キャリア取り付けブラケットと
を備え
、
前記ヘビーデューティートラックは、車両総重量定格が19,501ポンド以上であるトラックであることを特徴とする、電動パワートレインヘビーデューティートラック。
【請求項12】
前
記パワートレインキャリアアセンブリは、
該パワートレインキャリアアセンブリを、前
記シャーシフレーム内に又は前
記シャーシフレームから取り付けまたは取り外しするための、3点ホイストリフトシステム
を備え、
前記3点ホイストリフトシステムは、
前方ホイストブラケットと、
2つの対向する、斜角を付けられた後方ホイストブラケットと
を含む、請求項11に記載のヘビーデューティートラック。
【請求項13】
前記パワートレインキャリアアセンブリは、
一対の対向する後部ボディ取り付けブラケットと、
前記フレーム構造に固定され、前記キャリアプラットフォームの下側に第1の燃料電池アセンブリを固定するように構成された、複数の下側ブラケットと、
前記フレーム構造に固定され、前記キャリアプラットフォームの上側に第2の燃料電池アセンブリを固定するように構成された、複数の上側ブラケットと
を備える、請求項11に記載のヘビーデューティートラック。
【請求項14】
前記フレーム構造の相互接続された構造要素は、高強度鋼であり、
該構造要素は、
一対の対向するサイドレールと、
前記対向するサイドレールに連結された複数のクロスメンバーと、
前記対向するサイドレールの後部に連結された、少なくとも1つのフレームプレートと
を備える、請求項
13に記載のヘビーデューティートラッ
ク。
【請求項15】
前記前部ボディ取り付けプレートは、種々の異なる委託者商標製造(OEM)のキャリア取り付けブラケットへの確実な接続を可能にするように構成された、開口部の取り付けパターンを画定する、請求項
13に記載のヘビーデューティートラック。
【請求項16】
前記パワートレインキャリアアセンブリは、
前記パワートレインキャリアアセンブリの前部を、前記ヘビーデューティートラックのシャーシフレームクロスメンバー上の既存の取り付け点に固定するように構成された、前部ボディ取り付けブラケットと、
前記パワートレインキャリアアセンブリの後部を、前記ヘビーデューティートラックの既存のフレームレールモーターマウントに固定するように構成された、一対の対向する、斜角を付けられた後部ボディ取り付けブラケットと
を備える、請求項11に記載のヘビーデューティートラック。
【請求項17】
前記複数の相互接続された構造要素が高強度鋼を含む、請求項1に記載のパワートレインキャリアアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、燃料電池パワートレインを有する車両に関し、より具体的には、複数の燃料電池のための改良されたキャリアアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
本明細書中に提供される背景説明は、本開示の文脈を一般的に提示する目的のためである。現在名付けられている発明者の作業は、この背景セクションに記載され得る程度まで、ならびに出願時に先行技術として適格でない可能性のある明細書の態様は、本技術に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認められていない。
【0003】
多くの車両は電動化された車両、つまり電動化されたパワートレインを持つ車両である。典型的な電化車両は、多かれ少なかれ伝統的なドライブトレインを有する。具体的には、ドライブトレインの一部として、電動車両は、1つ以上のホイール、ならびに、ホイールが機械的に接続されるトランスミッション、ディファレンシャル、及びドライブシャフト等を含む。しかしながら、ガスまたはディーゼル内燃機関の代わりに、電動車両は、1つ以上の電動モーターを含む。電動パワートレインの一部として、ドライブトレインはモーターに機械的に接続されている。ドライブトレインとの組み合わせで、モーターは、電気エネルギーを使用して車輪を駆動するように動作可能である。多くの電動車両は、燃料電池車両(FCV)、または1つ以上の燃料電池スタック/アセンブリを含む電動車両である。FCVでは、燃料電池スタック/アセンブリは、車輪を駆動するためにモーターによって使用される電気エネルギーを生成するように動作可能である。
【0004】
それらのサイズ及び重量のために、ヘビーデューティートラックのようなより大きな車両は、電力/負荷要求が増大しており、また、意味のある動作、並びに、及びエネルギー要求を満足させるための能力、及び推進力の要求を満足させるための能力を実現する目的のために、複数の燃料電池スタック/アセンブリを必要とする場合がある。
【0005】
燃料電池スタック/アセンブリは、最終的には、車両のフレーム構成要素に結合され得る。従って、可用性の改善のために、複数の燃料電池スタック/アセンブリを単一のプロセスで車両から容易に取り付け及び取り外すための改良されたアセンブリ及び設計を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
このセクションは、開示の一般的な概要を提供し、その全範囲またはその特徴のすべての包括的な開示ではない。
【0007】
種々の態様において、本教示は、ヘビーデューティートラックに複数の燃料電池アセンブリを一緒に取り付けるためのパワートレインキャリアアセンブリを提供する。パワートレインキャリアアセンブリは、キャリアプラットフォームを画定する複数の相互接続された構造要素を含む、フレーム構造を有する。前部ボディ取り付けプレートは、フレーム構造に対して実質的に垂直に結合され、キャリアプラットフォームの下側に延在する。一対の後部ボディ取り付けブラケットが、シャーシフレームの対向する側面に結合するために設けられている。複数の下側ブラケットがフレーム構造に固定され、第1の燃料電池アセンブリをキャリアプラットフォームの下側に固定するように構成されている。複数の上側ブラケットがフレーム構造に固定され、キャリアプラットフォームの上側に第2の燃料電池アセンブリを固定するように構成されている。
【0008】
他の態様では、本教示は、ヘビーデューティートラックの既存のエンジンルーム内に複数の燃料電池アセンブリを後付けするためのパワートレインキャリアアセンブリを提供する。パワートレインキャリアセンブリは、複数の相互接続された構造要素を含む、フレーム構造を有する。フレーム構造は、第1の燃料電池アセンブリをフレーム構造の下側領域内に保持するように構成された下側内部キャビティ部分を画定する。また、フレーム構造は、第2の燃料電池アセンブリをフレーム構造の上側領域内に保持するように構成された上側内部キャビティ部分を画定する。前部ボディ取り付けブラケットが設けられ、該ブラケットは、パワートレインキャリアアセンブリの前部を、ヘビーデューティートラックのシャーシフレームクロスメンバー上の既存の取り付け点に固定するように構成されている。パワートレインキャリアアセンブリの後部を、ヘビーデューティートラックの既存のフレームレールモーターマウントに固定するように構成された、一対の対向する後部ボディ斜角付き取り付けブラケットが設けられている。
【0009】
さらに他の態様では、本教示は、電動パワートレインヘビーデューティートラックを提供する。ヘビーデューティートラックは、第1および第2の対向するサイドフレームレールを備えたシャーシフレームを含む。複数のフレームクロスメンバーが設けられ、サイドフレームレールに連結されている。ヘビーデューティートラックは、第1及び第2の燃料電池アセンブリを収容するためのエンジンルームを画定する。単一のパワートレインキャリアアセンブリは、エンジンルーム内にまたはそこから、同時に複数の燃料電池アセンブリを取り付けるか、または取り外すために提供される。キャリアアセンブリには、該キャリアアセンブリをシャーシフレームに固定するための3点装着システムであって、1つの前方および2つの斜角付き後方取り付け点を含む、3点装着システムが設けられていてもよい。一態様では、キャリアアセンブリは、キャリアプラットフォームを画定するフレーム構造を含み、該キャリアプラットフォームは、第1の燃料電池アセンブリを該キャリアプラットフォームの下側に固定するための下側ブラケットと、第2の燃料電池アセンブリを該キャリアプラットフォームの上側に固定するための上側ブラケットとを備える。別の態様では、キャリアアセンブリは、第1及び第2の燃料電池アセンブリをそれぞれ保持するための下側及び上側キャビティ部分を画定するフレーム構造を含む。
【0010】
さらなる適用性の面積および開示された技術を強化する種々の方法は、本明細書に提供される説明から明らかになる。本発明の概要における説明および特定の実施例は、例示のみを目的とするものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【0011】
本教示は、詳細な説明および添付の図面からより完全に理解されるであろう:
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、収容されたエンジンルームを含む環境図を提供する、例示的なヘビーデューティトラック車両の一部の斜視正面図である。
【
図2】
図2は、本技術の一側面に係るパワートレインキャリアアセンブリの例示の等角図である。
【
図3】
図3は、
図2のパワートレインキャリアアセンブリの上面平面図である。
【
図4】
図4は、
図2のパワートレインキャリアアセンブリの側面図である。
【
図5】
図5は、キャリアプラットフォームの下側に固定された第1の燃料電池アセンブリを含む、
図4のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図を示す。
【
図6】
図6は、キャリアプラットフォームの上側に固定された第2の燃料電池アセンブリをさらに含む、
図5のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図を示す。
【
図7】
図7は、
図6に提供されるアセンブリの等角投影図である。
【
図8】
図8は、
ヘビーデューティートラックのフレームシャーシに取り付けられた
図6および7のアセンブリを示す。
【
図9】
図9は、
図8のアセンブリの部分的な正面平面図であり、フレームシャーシのフレームクロスメンバーへの前部ボディ取り付けの詳細を図示する。
【
図10】
図10は、フレームシャーシの対向するフレームレールへの後部ボディ取り付けの詳細を示す、
図8のアセンブリの部分等角図である。
【
図11】
図11は、本技術の第2の側面に係るパワートレインキャリアアセンブリの例示の等角図である。
【
図12】
図12は、
図11のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図であり、見やすくするために特定の特徴が除去されている。
【
図13】
図13は、
図11のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図であり、第1の燃料電池アセンブリが内部に配置されている。
【
図14】
図14は、その中に位置する第2の燃料電池アセンブリをさらに含む、
図13のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図である。
【
図15】
図15は、任意のカバーエンクロージャを含む、
図14のパワートレインキャリアアセンブリを示しており、このエンクロージャは、下降され、ヘビーデューティトラックのフレームシャーシ内に取り付けられる位置にある。
【
図16】
図16は、
ヘビーデューティートラックのフレームシャーシに取り付けられた
図15のパワートレインキャリアアセンブリの上面平面図である。
【
図18】
図18は、
ヘビーデューティートラックのフレームシャーシに取り付けられた
図15のパワートレインキャリアアセンブリの部分等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に記載される図は、特定の態様の説明を目的として、本技術のものの中で、方法、アルゴリズム、および装置の一般的な特徴を例示することが意図されることに留意されたい。これらの図は、任意の所与の態様の特性を正確に反映しておらず、本技術の範囲内で特定の実施形態を定義または限定することを必ずしも意図するものではない。さらに、特定の態様は、図の組み合わせからの特徴を組み込むことができる。
【0014】
本教示は、ヘビーデューティートラックのエンジンルーム内にまたはそこから同時に複数の燃料電池アセンブリを取り付けるか、または取り外すための単一のパワートレインキャリアアセンブリを提供する。パワートレインキャリアアセンブリは、新しく製造された/組み立てられたヘビーデューティートラックで使用することができ、又は、例えばヘビーデューティートラックのディーゼルエンジンを置き換えるなど、既存のヘビーデューティートラックに後付けすることができる。パワートレインキャリアアセンブリは、フレームシャーシに固定するための3点装着システムを備えることができる。3点装着システムは、フレームシャーシの既存の取り付け点、例えば、典型的なディーゼルエンジンを固定するために使用することができる取り付け点に固定することができるように、1つの前方および2つの斜角付き後方取り付け点を含み得る。パワートレインキャリアアセンブリは、例えば、異なる仕様及び電力出力を有する異なる燃料電池アセンブリ設計と共に使用するように構成することができる。以下にさらに詳細に説明するように、1つの態様において、パワートレインキャリアアセンブリは、キャリアプラットフォームを画定するフレーム構造であって、第1の燃料電池アセンブリをキャリアプラットフォームの下側に固定するための下側ブラケットと、第2の燃料電池アセンブリをキャリアプラットフォームの上側に固定するための上側ブラケットとを備える、フレーム構造を含む。別の態様では、パワートレインキャリアアセンブリは、第1及び第2の燃料電池アセンブリを保持するための下側及び上側キャビティ部分を画定するフレーム構造を含む。
【0015】
より具体的には、本技術のパワートレインキャリアアセンブリは、組立製造効率及び高い繰り返し適性の点で有利な単一のユニット/コンポーネントとして、
ヘビーデューティートラック等の車両に複数の燃料電池アセンブリを取り付けることを容易に可能にすることができるという機能性を付加する。本技術は、複数の燃料電池アセンブリ及びそれらの隣接する要素を固定するために、高強度鋼構造体及びブラケットを利用する。パワートレインキャリアアセンブリは、単一のサブアセンブリまたはプロセスとして、複数の燃料電池アセンブリを一緒に取り付け(または取り外し)し、好ましくは、委託者商標製造(OEM)標準の取り付け(または取り外し)方法および手順を使用して、車両のフレームに固定されてもよい。添付図面を参照すると、
図1は、例示的な車両、具体的には
ヘビーデューティートラック20の一部の斜視正面図であり、収容されたエンジンルーム28を含む、セミトレーラー22、乗客区画24、および前部エンジンコンポーネント領域26の環境図を提供する。
ヘビーデューティートラック20は、一般にセミトラクタと呼ばれるもの、言い換えれば、打ったセミトレーラ22と一緒にセミトラックを形成するトラクタユニットとして描かれている。セミトレーラ22は、外側と、内側区画として、貨物を運ぶための貨物区画を有する。
ヘビーデューティートラック20は、外装及び多数の内部区画を有する。
ヘビーデューティートラック20は、とりわけ、座席と、その乗客室24内に収容されたダッシュアセンブリとを含むことができる。乗客用区画24に加えて、
ヘビーデューティートラック20は、アンダーボディとして機能し、外部の一部を形成するフレームシャーシ30(詳細は
図1に具体的には示されていない)を有する。セミトレーラ22が
ヘビーデューティートラック20に繋がれると、
ヘビーデューティートラックは、セミトレーラ22およびあらゆる搭載貨物を引くように動作可能である。
【0016】
本明細書に提供される種々の図面および説明は、ヘビーデューティートラックタイプの車両を特に参照することができるが、本技術は、バス、トラム、電車、ハイブリッドまたは組合せなどの他の大型車両、軍用車両、ユーティリティ車両、ごみ車両、建設車両、農業用車両などにも有用であり得ることが理解されるべきである。ヘビーデューティートラックに関しては、これには、特にクラス6~クラス8タイプのトラックを含めることができる。トラックの分類は、通常、トラックの最大積載重量に基づいており、通常、車両総重量定格(GVWR)を使用し、時にはトレーラー総重量定格(GTWR)も使用し、管轄区域間で異なることがある。米国では、クラス6~クラス8トラックへの一般的な言及には、連邦高速道路局によって示される中型および重型使用車両が含まれ、重量制限は一般に約19,501ポンド以上である。欧州連合では、同様の車両がトラック(ローリー)についてクラスC、バスについてクラスD、または大型トレーラーについてクラスEに指定されることがある。
【0017】
電動パワートレインを有する車両として、本技術を使用する車両はまた、本明細書に必ずしも示されていないが、典型的な動作に必要とされる他の多くの要素を含む。例えば、車両は、フレームシャーシによって支持されるモーターアセンブリと、フレームシャーシによって支持されるドライブトレインとを含む。モーターアセンブリは、複数のモーター及び共通の出力カップリングを含むことができる。モーターは、相互に依存する回転動作のために軸方向に一体化され、回転のために出力カップリングを支持することができる。ドライブトレインは多数の車輪を含むことができ、出力カップリングに機械的に接続される。車両は、追加的に、第1の燃料電池アセンブリ、モーターアセンブリに属する第1のモーター、第2の燃料電池アセンブリ、及びモーターアセンブリに属する第2のモーターを含むことができる。燃料電池アセンブリは、燃料として水素及び酸素を使用して電気エネルギーを生成するように作動可能である。一例では、第1のモーターは、第1の燃料電池アセンブリに電気的に接続され、第1の燃料電池アセンブリからの電気エネルギーを使用して回転するように作動可能であり、一方、第2のモーターは、第2の燃料電池アセンブリに電気的に接続され、第2の燃料電池アセンブリからの電気エネルギーを使用して回転するように作動可能である。このようにして、第1のモーター及び第2のモーターは、第1の燃料電池アセンブリ及び第2の燃料電池アセンブリからの電気エネルギーを使用して、出力カップリングを分担して回転させ、それによって少なくとも1つの車輪に分担して駆動力を供給するように動作可能である。他の例では、2つの燃料電池アセンブリからの出力を組み合わせて、1つ以上のモーターおよび/または高電圧バッテリに電気エネルギーを提供することができる。
【0018】
図2は、本技術の一態様による例示的なパワートレインキャリアアセンブリ32の等尺性図である。
図3は、
図2のパワートレインキャリアアセンブリ32の上面平面図であり、
図4は、
図2のパワートレインキャリアアセンブリ32の側面平面図である。
図2~
図4を参照して示されるように、パワートレインキャリアアセンブリ32は、キャリアプラットフォーム36を画定するために協働することができる複数の相互接続された構造要素を含むフレーム構造34を有する。キャリアプラットフォームは、ほぼ平面であり、ほぼ水平な上下の取り付け面領域38、40を提供する。種々の態様において、フレーム構造34の相互接続された構造要素は、特に高強度鋼、又はエンジンルーム内での使用に適した同様の高強度材料で作ることができる。例示的な構造要素は、対向するサイドレール42と、対向するサイドレール42に連結される複数の離間したクロスメンバー44とを含むことができる。種々の態様において、構造要素は、フレーム構造34の後方部分48に結合され、取り付けられるべき他の構成要素のための取り付け面50を画定する少なくとも1つのフレームプレート46を含んでもよい。
【0019】
種々の態様において、パワートレインキャリアアセンブリ32の取り付けは、3点装着システムの使用を含み得る。これは、前部マウント1箇所と後部マウント2箇所とを含み得る。この点に関し、パワートレインキャリアアセンブリ32の前部54に固定された前部ボディ取り付けプレート52を設けることができる。
図2及び
図4に最もよく示されているように、多数の付加的なクロスメンバー56を使用して、前部ボディ取り付けプレート52をフレーム構造34に、フレーム構造に対して実質的に垂直であり、種々の態様で、キャリアプラットフォーム36の下側に延在することができるように、ブレース止め、支持、及び結合することができる。前部ボディ取り付けプレート52は、単一のマウントポイントとして使用することができ、
図9に関してより詳細に後述するように、最終的にフレームシャーシ30に接続するための種々の異なる委託者商標製造(OEM)のキャリア取り付けブラケットへの確実な接続を可能にするように構成された開口部58のマウントパターンを画定するように設けることができる。パワートレインキャリアアセンブリ32は、さらに、
図10に関してより詳細に後述するように、フレームシャーシ30の対向するフレームレールと最終的に結合するための一対の後部ボディ取り付けブラケット60を含んでもよい。これらの後部取り付けポイントは、一般的に左右対称である。種々の態様では、後部ボディ取り付けブラケット60は、略平面でかつ略水平な上側および下側取り付け面領域38、40(
図2および
図4)に対して斜角をつけることができる。後部取り付けブラケットは、後部クロスメンバー44の一部であってもよく、またはそれと一体化されていてもよい。燃料電池アセンブリをキャリアプラットフォーム36のそれぞれの上側及び下側取り付け面領域38、40に連結し、固定するために、種々の取り付けブラケット及び留め具を使用することができる。
図2~
図4に示すように、一態様では、複数の下側ブラケット62が、フレーム構造34に、例えば対向するサイドレール42に固定されて設けられてもよく、キャリアプラットフォーム36の下側に延在する第1の燃料電池アセンブリ64を固定するように構成されている。複数の上側ブラケット66が、フレーム構造34に、例えば対向するサイドレール42に固定されて設けられてもよく、キャリアプラットフォーム36の上側に延在する第2の燃料電池アセンブリ68を固定するように構成されている。
【0020】
図5は、キャリアプラットフォーム36の下側に固定された第1の燃料電池アセンブリ64を含む、
図4のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図を示す。
図6は、キャリアプラットフォーム36の上側に固定された第2の燃料電池アセンブリ68を更に含む、
図5のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図を示す。
図7は、複数燃料電池キットと呼ぶことができる、
図6に提供されるアセンブリの等角投影図である。第1及び第2の燃料電池アセンブリ64、68は、パワートレインキャリアアセンブリ32の下側ブラケット62及び上側ブラケット66に固定され得る、それ自体の種々のフレーム要素を含んでもよい。
【0021】
本明細書で使用される「燃料電池アセンブリ」という用語は、限定的なものを意味するものではなく、一般に、電気を発生させるために燃料電池スタックを作動させるための主要構成要素及び周辺構成要素の、モジュール式のアセンブリ、キット、又はグループ化したものを指す。例えば、これは、ハウジング内に位置し、流入口及び流出口、流体流路、加熱器、冷却器、交換器、加湿器、ホース、接続弁、連結器、ポンプ、送風機、フィルター、接続箱、電気部品、センサー等の種々の構成要素を含む複数の個々の燃料電池を含み得る。電気システム、燃料システム、冷却システム等を含む他の車両システムと容易に接続するために、種々のクイックコネクトタイプの特徴が設けられ得る。パワートレインキャリアアセンブリの種々の態様は、1つまたは2つの燃料電池アセンブリを有するものとして図面に議論または示され得るが、設計および電力出力要件に応じて、追加の燃料電池アセンブリを使用することもできる。さらに、2つ以上のパワートレインキャリアアセンブリが、単一の車両において使用され得ることが想定される。
【0022】
図8は、
ヘビーデューティートラックのフレームシャーシ30に取り付けられている
図6および
図7のアセンブリを示す。種々の態様において、3点ホイストリフトシステムを使用して、取り付けプロセスを完了する前に、燃料電池アセンブリを搭載したパワートレインキャリアアセンブリ32を適切な場所に移動させることができ、そこでパワートレインキャリアアセンブリは、
ヘビーデューティートラックのシャーシフレーム要素、特に、対向するフレームレール74、及び2つの対向するフレームレール74の間に延在するフロントフレームクロスメンバー76に、接続される。この点に関し、フレーム構造34は、フレーム構造34の後部48に結合された一対のホイストリフト接続ブラケット70を含むことができる。第3のホイストリフト接続ブラケット72は、第2の燃料電池アセンブリ68の上側の位置に設けることができる。
【0023】
図9は、
図8のアセンブリの部分正面平面図であり、フレームシャーシ30のフロントフレームクロスメンバー76に固定されている前部ボディ取り付けプレート52の詳細を示す。燃料電池アセンブリを画定する異なる種類及び設計の構造が、異なる車両シャーシフレーム設計が使用されることと組み合わせられて、カスタムキャリア取り付けブラケット78を前部ボディ取り付けプレート52に結合して使用することができ、ここで、キャリア取り付けブラケット78は、最終的にパワートレインキャリアアセンブリ32の前部を
ヘビーデューティートラックのフレーム要素に固定するように構成される。種々の態様において、フレーム要素は、既存の取り付け点を有するフレームシャーシ30のフロントフレームクロスメンバー76とすることができる。例えば、取り付け点は、ディーゼルエンジンのために以前使用された取り付け点であってもよい。この点について、パワートレインキャリアアセンブリは、新たなパワートレインを備えて、より簡単に後付けされ得る。種々の態様において、キャリア取り付けブラケット78と取り付け点又はフレーム要素76との間に配置された、少なくとも1つの防振材要素80を設けることができる。
【0024】
図10は、
図8のアセンブリの部分等角図であり、フレームシャーシ30の対向するフレームレール74への後部ボディ取り付けの詳細を示す。
図10に具体的に示すように、一対の斜角付き後部ボディ取り付けブラケット60は、フレーム構造34の後部48を、対向するフレームレール74から延在する、斜角付きフレームレールモーターマウント82に固定する。種々の態様において、フレームレールモーターマウント82は、例えば、ディーゼルエンジンと共に使用されたことがあってもよい既存の取り付け点である。少なくとも1つの防振材要素80を設けることができ、これは、斜角の付いた後部ボディ取り付けブラケット60と斜角の付いたフレームレールモーターマウント82との間に配置される。パッケージ化配置が可能な特定の他の実施形態では、斜角付けされたフレームレールモーターマウント82の代替として、またはそれに加えて、パワートレインの後部ボディの少なくとも1つの部分をシャーシのフレームクロスメンバーに結合することが望ましい場合がある。
【0025】
図11は、本技術の第2の態様に係る、別の例示的なパワートレインキャリアアセンブリ90の等角図である。
図12は、
図11のパワートレインキャリアアセンブリ90の側面平面図であり、アセンブリを見る際に明確にするために、特定の特徴が除去されている。この態様のパワートレインキャリアアセンブリ90は、単一の製造取り付け工程を使用して、
ヘビーデューティートラックの既存のエンジンルーム内に複数の燃料電池アセンブリを後付けすることができる点に関して、
図2~10のパワートレインキャリアアセンブリ32と同様である。
図11及び
図12に示すように、パワートレインキャリアアセンブリ90は、複数の相互接続された構造要素を含むフレーム構造を有する。例えば、相互接続された構造要素は、第1の燃料電池アセンブリ98をフレーム構造の下側領域内に保持するように構成された下側内部キャビティ部分96を最終的に画定する種々のフレームレール92及びクロスメンバー94を含み得て、各側面に少なくとも1つのブラケット95と接続され得る。また、種々のフレームレール92及びクロスメンバー94は、第2の燃料電池アセンブリ102をフレーム構造の上側領域内に保持するように構成された上側内部キャビティ部分100を画定し、各側面に少なくとも1つのブラケット97と接続されている。フレーム構造の相互接続された構造要素は、高強度鋼、または他の高強度材料であってもよく、既存のエンジンルームは、例えばクラス6~8の
ヘビーデューティートラックを駆動するディーゼルエンジンを以前に収容していたことがあってもよい。
【0026】
パワートレインキャリアアセンブリ90は、上述したように、3点装着システムを利用することができ、この設計は、パワートレインキャリアアセンブリ90の前部108を、
ヘビーデューティートラックのシャーシフレームクロスメンバー上の既設の取り付け点に最終的に固定するように構成された少なくとも1つの前部ボディ装着ブラケット104を含み得る。例えば、取り付けブラケット104は、フロントフレームクロスメンバーに直接機械的に取り付け、すなわちボルト止めすることができる。このタイプの接続は、概して、
図9に示された前部ボディ取り付けプレート52の接続に類似し得る。このタイプの接続は、異なるタイプの車両に接続される際に、さらなる柔軟性を提供し得る。
【0027】
パワートレインキャリアアセンブリ90は、
図10に記載されたものと同様に、
ヘビーデューティートラックの既存のフレームレールモーターマウントにパワートレインキャリアアセンブリ90の後方部分110を固定するように構成された、対向する一対の後方ボディ、斜角付き取り付けブラケット106を、任意的に防振材要素とともに含んでもよい。第1の態様と同様に、3点ホイストリフトシステムを使用して、燃料電池アセンブリを搭載したパワートレインキャリアアセンブリ90を、取り付け工程を完了する前に適切な場所に移動させることができ、そこでパワートレインキャリアアセンブリが
ヘビーデューティートラックのシャーシフレーム要素に接続される。この点に関し、フレーム構造は、フレーム構造の上側後部110に結合された一対のホイストリフト接続ブラケット112を含んでもよい。第3のホイストリフト連結ブラケット114は、フレーム構造の上側前部に設けることができる。
【0028】
図13は、
図11のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図であり、第1の燃料電池アセンブリ98が下側キャビティ96内に配置されている。
図14は、
図13のパワートレインキャリアアセンブリの側面平面図であり、さらに、上側キャビティ100内に配置された第2の燃料電池アセンブリ102を含み、完全な燃料電池キット111と呼ぶことができるものを提供する。
【0029】
図15は、燃料電池アセンブリ98、102と連結され、任意的なカバーエンクロージャ116を含み、下降させて
ヘビーデューティートラックのフレームシャーシ118内に装着する位置にある
図14のパワートレインキャリアアセンブリを示す。例えば、前部108は、
図9に示されるものと同様に、フレームクロスメンバー124(
図16、18)に取り付けられてもよく、一対の斜角付き後部ボディ取り付けブラケット106は、フレーム構造の後部110を、フレームシャーシ118の対向するフレームレール120から延在する斜角付きフレームレールモーターマウント122(
図16において最もよく表れている)に固定する。上述のように、フレーム防振材要素が設けられてもよい。任意的なカバーエンクロージャ116は、燃料電池にさらなる保護を提供するために使用することができ、また、エアフィルタ、電気ボックス、バッテリ等の周辺要素へのアタッチメントを追加するための領域を提供する。種々の態様において、これは、風雨その他の悪天候からの保護および保証されないアクセスのための永久的な被覆として使用され得る。
【0030】
図16は、
ヘビーデューティートラックのフレームシャーシ118に取り付けられた
図15のパワートレインキャリアアセンブリの上面平面図であり、
図17は、
図16の側面平面図である。
図18は、カバーエンクロージャ116を有しない状態で、
ヘビーデューティートラックのフレームシャーシ118に取り付けられた
図15のパワートレインキャリアアセンブリの部分等角図である。
【0031】
前述の説明は、本質的に単に例示的なものであり、決して、本開示、その適用、または使用を限定することを意図するものではない。本明細書中で使用されるように、A、B、およびCのうちの少なくとも1つという語句は、非排他的な論理的「または」を使用して、論理的な(AまたはBまたはC)を意味すると解釈されるべきであり、方法内の種々のステップは、本開示の原理を変更することなく異なる順序で実行され得ることが理解されるべきである。範囲の開示は、全範囲内の全ての範囲およびさらに分割された範囲の開示を含む。
【0032】
本明細書で使用される見出し(例えば「背景」および「発明の概要」等の)および小見出しは、本開示内のトピックの一般的な編成のみを意図しており、技術の開示またはその任意の態様を限定することを意図していない。記載された特徴を有する複数の実施形態の列挙は、追加の特徴を有する他の実施形態、または記載された特徴の異なる組み合わせを組み込む他の実施形態を排除することを意図しない。
【0033】
本明細書中で使用される場合、用語「含む(comprise)」および「含む(include)」、ならびにそれらの変形は、それに続く項目またはリストの記載が、本技術のデバイスおよび方法においても有用であり得る他の同様の項目の排除ではないように、非限定的であることが意図される。同様に、用語「できる(can)」および「し得る(may)」ならびにそれらの変形は、非限定的であることが意図され、したがって、実施形態が特定の要素または特徴を含むことができる、または含み得るという記載は、それらの要素または特徴を含まない本技術の他の実施形態を排除しない。
【0034】
本開示の広い教示は、種々の形態で実施することができる。したがって、本開示は特定の例を含むが、他の修正が明細書および以下の特許請求の範囲の読解に基づいて当業者に明らかになるであろうから、本開示の真の範囲はそれらに限定されるべきではない。本明細書における1つの態様、または種々の態様への言及は、実施形態または特定のシステムに関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実施形態または態様に含まれることを意味する。語句「一態様で」(またはその変形)が用いられていることは、必ずしも同じ態様または実施形態を指すものではない。また、本明細書で議論される種々の方法ステップは、図示されるのと同じ順序で実行される必要はなく、各態様または実施形態において各方法ステップが必要とされるわけではないことも理解されるべきである。
【0035】
実施形態の上述の説明は、例示および説明の目的で提供されている。それは、網羅的であることも、本開示を限定することも意図していない。特定の実施形態の個々の要素または特徴は、一般に、その特定の実施形態に限定されないが、適用可能な場合には、交換可能であり、具体的に示されていなくても、または説明されていなくても、選択された実施形態で使用することができる。特定の実施形態の個々の要素または特徴はまた、多くのやり方で変化させることができる。そのような変形は、本開示からの逸脱と見なされるべきではなく、全てのそのような修正は、本開示の範囲内に含まれることが意図される。