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特許7462027車両経路追従性能に基づいて車両を制御するための方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読媒体、制御ユニット、および車両
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  • 特許-車両経路追従性能に基づいて車両を制御するための方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読媒体、制御ユニット、および車両 図1
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  • 特許-車両経路追従性能に基づいて車両を制御するための方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読媒体、制御ユニット、および車両 図10
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-27
(45)【発行日】2024-04-04
(54)【発明の名称】車両経路追従性能に基づいて車両を制御するための方法、コンピュータプログラム、コンピュータ可読媒体、制御ユニット、および車両
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/00 20060101AFI20240328BHJP
   G01M 17/007 20060101ALN20240328BHJP
【FI】
B60W30/00
G01M17/007 D
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022510173
(86)(22)【出願日】2019-08-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-15
(86)【国際出願番号】 EP2019072620
(87)【国際公開番号】W WO2021037330
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2022-08-16
(73)【特許権者】
【識別番号】512272672
【氏名又は名称】ボルボトラックコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100169018
【弁理士】
【氏名又は名称】網屋 美湖
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(72)【発明者】
【氏名】ハグヴァル,リーナス
(72)【発明者】
【氏名】クリントベリ,エーミル
(72)【発明者】
【氏名】ウィグストロム,オスカー
(72)【発明者】
【氏名】サンドブロム,フレデリク
【審査官】平井 功
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-130971(JP,A)
【文献】特開2007-203860(JP,A)
【文献】特開2011-164849(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00-10/30
B60W 30/00-60/00
G01M 17/00-17/10
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
定量化された車両経路追従性能に基づいて車両(1)を制御するための制御ユニット(110)によって実行される方法であって、
車両経路を追従するときのターゲット車両状態と実車両状態との間の不一致を表わす軌道エラーとして測定される車両経路追従性能p
【数1】
のサンプルを取得するステップ(S1)と、
前記取得するステップで取得された車両経路追従性能サンプルの集合から、選択されたサンプルが予め決定された統計的極値分布に従うように、前記車両経路追従性能サンプルの部分集合を選択するステップ(S2)と、
前記選択された車両経路追従性能サンプルの部分集合に基づいて、前記予め決定された統計的極値分布をパラメータ化するステップ(S3)と、
前記パラメータ化された統計的極値分布に基づいて、車両経路追従性能を定量化するステップ(S4)と、
前記定量化された車両経路追従性能に基づいて、前記制御ユニット(110)によって前記車両(1)を制御するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記取得するステップは、予め記憶された、車両経路追従性能サンプルの集合を取得するステップ(S11)を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記取得するステップは、自車両(100)の動作中に車両経路追従性能サンプルの集合を取得するステップ(S12)を含む、請求項1から2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記選択するステップは、閾値ζ、
【数2】
を越える車両経路追従性能サンプルが前記予め決定された統計的極値分布に従うように、前記閾値ζを決定するステップ(S21)を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記閾値ζを超える車両経路追従性能サンプル間を通過した時間を表わす超過メトリック間の時間を測定するステップ(S7)と、
超過メトリック間の前記時間に基づいて運行設計領域(ODDを監視するステップと
を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記予め決定された統計的極値分布は、一般パレート分布GDPである、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記予め決定された統計的極値分布は、一般極値分布GEVである、請求項1からのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
車両経路追従性能サンプルは、横車両位置、長手車両位置、絶対または2乗の車両位置、横車両速度、長手車両速度、絶対または2乗の車両速度、横車両加速度、長手車両加速度、絶対または2乗の車両加速度、曲率、ヨーレート、ヘディング、関節角のいずれかを含む、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
車両経路追従性能サンプルは、前記車両の1つまたは複数の部分のために別々に決定される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
車両経路追従性能サンプルは、車両のタイプ、連結車両のタイプ、車両の物理的寸法パラメータ、気象条件、道路の摩擦、道路の幾何形状、および、経路軌跡の幾何形状のいずれかに応じて取得される、請求項1から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記予め決定された統計的極値分布と関連付けされた信頼度βを決定するステップ(S5)を含む、請求項1から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記予め決定された統計的極値分布と関連付けされた前記信頼度βに基づいて性能定量化のために集められた車両経路追従性能データの充足性を評価するステップ(S51)を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記パラメータ化された予め決定された統計的極値分布をベースライン分布パラメータの集合と比較することによって、前記車両と関連付けされた運行設計領域ODDを監視するステップ(S6)を含み、
前記運行設計領域(ODDの外側の動作は、パラメータ化された予め決定された統計的極値分布パラメータと、前記ベースライン分布パラメータとの間の差によって表わされる、請求項1から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
プログラムがコンピュータ上または制御ユニット(110)の処理回路(710)上で実行されるときに請求項1から13のいずれか1項のステップを実行するためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム(800)。
【請求項15】
プログラム製品がコンピュータ上または制御ユニット(110)の処理回路(710)上で実行されるときに請求項1から13のいずれか1項のステップを実行するためのプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム(820)を担持するコンピュータ可読媒体(810)。
【請求項16】
車両経路追従性能を定量化するための、請求項1から13のいずれか1項に記載の前記方法の前記ステップを実行するように構成される制御ユニット(110)。
【請求項17】
請求項16に記載の制御ユニット(110)を含む車両(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両経路追従性能を定量化するための方法、制御ユニットおよび車両に関する。本明細書に開示された方法は、例えば、自律的な運転、先進の運転者支援システム、および、他の安全限界車両機能における用途がある。
【0002】
本発明は、トラック、セミトレーラ、建設機械などの重作業車両に適用できる。本発明は、主として貨物輸送タイプ車両について説明されることになるが、本発明は、この特定の車両に限定されず、建設機械、バス、および自動車などの他のタイプの車両にも使用できる。
【背景技術】
【0003】
自律的な運転システムや他の先進運転支援システム(ADAS)は、車両を危険に晒さずに、所与の目標を履行するために、どのように自車両を制御するかについて絶えず判断を行う。これらの判断は、自車両の状態だけでなく周囲環境や、様々なタイプの操作を実行するための車両の能力の双方に関係する広範な様々な要因に基づく。
【0004】
車両を制御するとき、車両を危険に晒さないために対処することを必要とする不確実性が常に存在する。これらの不確実性は、不確実な車両状態推定と車両作動不確実性の双方を含む。
【0005】
車両軌道計画を実行するとき、一般に、様々なタイプの経路に特定の車両の組合せでいかに良好に追従できるのか理解することを必要とする。したがって、多くの場合、様々な条件で様々なタイプの操作を実行するために、様々なタイプの車両を使用して広範な試験が実行される。所与の車両タイプや操作のための経路追従性能は、その後に、例えば、どのぐらい良好に車両が様々な操作を実行できたかの観察に基づいて評価およびモデル化される。
【0006】
車両経路追従性能のモデル化を観察に基づかせることについての課題は、車両スキッド、制御喪失、ジャックナイフなどの稀な事象を正確にモデル化するために、多くのデータが要求される。そういった大量のデータを収集することは、費用もかかり時間も浪費し、場合によっては、実用的な見地から実行できないことすらある。
【0007】
信頼できるやり方で稀な事象を効率的にモデル化するのを可能にする経路追従性能を定量化する改善された方法が求められている。
【発明の概要】
【0008】
本開示の目的は、車両経路追従性能を定量化およびモデル化するための方法を提供することである。この目的は、車両経路追従性能を定量化するための方法によって達成される。方法は、経路追従性能
【数1】
のサンプルを取得することと、選択されたサンプルが予め決定された統計的極値分布に従うように、経路追従性能サンプルの部分集合を選択することと、選択された経路追従性能のサンプルに基づいて、予め決定された統計的極値分布をパラメータ化することと、パラメータ化された統計的極値分布に基づいて、車両経路追従性能を定量化することとを含む。
【0009】
開示された方法の重要な特徴は、車両経路追従性能を定量化する目的で必要とされる必要データ量が低減されることである。低減されたデータの集合に基づいて経路追従性能のモデル化を可能にすることによって、開発および試験時間は短縮され、これは利点である。また、大量すぎるデータを単に必要としたために以前は実行が可能でなかった幾つかのタイプの解析が、今では開示された方法によって使用可能である。
【0010】
開示された方法は、オフライン処理および/またはオンライン処理の双方に適用可能であり、これは利点である。オンライン処理は、例えば、より広範なオフライン処理を補完するために使用でき、改善されたモデル検証を、したがって、改善された車両動作をもたらす。
【0011】
予め決定された統計的極値分布は、例えば、一般パレート分布(GDP)または一般極値分布(GEV)とすることができる。これらのタイプの極値分布は、広範に研究されてきたが、それが意味することは、開示された方法がよく知られた頑強な解析技術を利用できることであり、これは利点である。
【0012】
いくつかの態様によれば、方法は、閾値ζを超える経路追従性能サンプル間を通過した時間を表わす超過メトリック間の時間を測定すること、および、超過メトリック間の時間に基づいて運行設計領域(ODD)を監視することを含む。これは、比較的単純に決定できるメトリックであり、依然として、それは、車両がODDの外側で動作しているときの強力な指標である。
【0013】
幾つかの例によれば、車両経路追従性能のサンプルは、横車両位置、長手(縦)車両位置、絶対または2乗の車両位置、横車両速度、長手(縦)車両速度、絶対または2乗の車両速度、横車両加速度、長手(縦)車両加速度、車両加速度、絶対または2乗の車両加速度、曲率、ヨーレート、ヘディング、関節角、のいずれかを含む。明らかに、これらの量は、例であり、当然ながら幾つかの追加の例を与えることができる。
【0014】
いくつかの態様によれば、車両経路追従性能のサンプルは、車両の1つまたは複数の部分のために別々に決定される。車両の異なった部分は、異なった極値分布と関連することがあり、すなわち、トレーラは、トラクタ車両とそっくりには挙動しないことがあり、したがって、トラクタとは別に処理されるべきであることが好ましい。また、車両の異なった車軸や異なったセットの車輪は、異なった挙動をすることがある。車両の異なった部分のために車両経路追従性能の別々のサンプルを使用することによって、より洗練された解析を実行することができる。
【0015】
車両経路追従性能のサンプルは、例えば、車両のタイプ、車両の組合せのタイプ、車両の物理的寸法パラメータ、気象条件、道路の摩擦、道路の幾何形状、および、経路軌跡の幾何形状、のいずれかに応じて取得できる。
【0016】
いくつかの態様によれば、方法は、予め決定された統計的極値分布に基づいて、1-γよりも大きい確率で範囲
【数2】
内に位置するように性能を限界決めすることによって、限界決めされたモデルとして、経路追従性能を定量化することも含む。
【0017】
経路追従性能の限界は、様々な運転シナリオ、オフラインとリアルタイムの双方のリスク評価を可能にする。開示された方法から得られる限界モデルは、例えば、車両による緊急操作をトリガすべきときを判断するために使用することもできる。
【0018】
幾つかの他の態様によれば、方法は、予め決定された統計的極値分布と関連付けされた信頼度βを決定することを更に含む。
【0019】
この信頼度は、下でより詳細に考察されることになる。それは、パラメータ化されたGEVまたはGDPで得られる信頼性、すなわち、GEVやGDPが正確に利用可能データに適合するかどうかや、より多くのデータが良好な適合のために必要なのかどうか、を表わす。
【0020】
幾つかの更なる態様によれば、方法は、予め決定された統計的極値分布と関連付けされた信頼度βに基づく車両モデル化のために集められた経路追従性能データの充足性を評価することを含む。
【0021】
本明細書に開示された方法は、いつ所与の目的のためのデータ収集が行われるか、例えば、いつ十分な量のデータが、何らかのシナリオで経路追従性能を定量化するために、収集されたか、について建設的フィードバックを提供することも可能にする。例えば、いくつかの態様によれば、方法は、パラメータ化されたGEVまたはGDPと関連付けされた信頼度βに基づいて、モデル正確性検証のために集められたモデルデータの充足性を評価することを含む。
【0022】
開示された方法は、任意選択で、パラメータ化された統計的極値分布をベースライン分布パラメータの集合と比較することによって、車両と関連付けされた運行設計領域(ODD)を監視することを含むこともでき、ODDの外側の動作は、パラメータ化された統計的極値分布パラメータと、ベースライン分布パラメータと、の間の差によって表わされる。
【0023】
換言すると、開示された方法の更に別の特徴は、中間結果がODDの少なくとも一部のモニタを構築するために使用できることである。これらの特定の態様は、上で考察された方法に依存しない独立したスタンドアロンの方法のための基盤として適用可能でもある。結果として、車両と関連付けされたODDを監視するための方法が本明細書に開示される。方法は、本明細書で説明されたようにまたは幾つかの他の方法で、車両動作中の車両経路追従性能のサンプルからパラメータ化されたGEVまたはGDPを取得することを含む。方法は、パラメータ化されたGEVまたはGDPをベースラインGEVまたはGDPパラメータの集合と比較することによって、車両と関連付けされたODDを監視することも含み、ODDの外側の動作は、パラメータ化されたGEVまたはGDPパラメータと、ベースラインパラメータと、の間の差によって表わされる。
【0024】
様々な方法に関連して上で考察されたのと同じ利点に関連する制御ユニット、コンピュータプログラムおよび車両が本明細書に更に開示される。
【0025】
全体的に、特許請求の範囲で使用される全ての用語は、本明細書で別段明示的に規定されない限り、技術分野のそれらの普通の意味に従って解釈されるべきである。「1つ(a)/1つ(an)/その(the)要素、装置、構成要素、手段、ステップ等々」に対する全ての参照は、別段明示的に記述されない限り、要素、装置、構成要素、手段、ステップ等々のうちの少なくとも1つの事例を参照していると開放的に解釈されるべきである。本明細書に開示された任意の方法のステップは、明示的に記述されない限り、開示された正確な順序で実行しなくてもよい。本発明の更なる特徴や利点は、添付された特許請求の範囲と次の説明を検討するときに明らかになろう。当業者は、本発明の様々な特徴が組み合わされて以下で説明されるそれら以外の実施形態を作成でき、本発明の範囲から逸脱しないことを理解する。
【0026】
添付された図面を参照して、以下には、例として言及される本発明の実施形態のより詳細な説明が続く。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】車両を概略例証する図である。
図2】車両による状況回避操作の例を示す図である。
図3】経路追従エラーを備えた経路の例を示す図である。
図4】閾値動作の例を示す図である。
図5】閾値動作の別の例を示す図である。
図6】限界決めされた車両状態集合を示す図である。
図7】車両経路追従を概略例証する図である。
図8】方法を例証するフローチャート図である。
図9】制御ユニットを概略例証する図である。
図10】コンピュータプログラム製品の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本開示の態様は、以下に添付図面を参照してより十分に説明されることになる。しかしながら、本明細書に開示された様々な装置および方法は、多くの異なった形態で実現でき、また、本明細書に記載された態様に限定されると解釈すべきではない。図面中の同様の符号は、全体を通して同様の要素を参照する。
【0029】
本明細書で使用される用語は、本開示の態様を単に説明するためであって、本発明を限定することを意図していない。本明細書で使用されるとき、単数形「1つ(a)」、「1つ(an)」および「その(the)」は、文脈が別のやり方で明瞭に示さない限り、複数形も含む。
【0030】
図1は、制御ユニット110を含む車両100を概略例証する。制御ユニット110は、様々なタイプのサポートシステムおよび先進運転者支援システム(ADAS)などの車両機能安全のためのシステムや自律的な運転(AD)のための機能を実装できる。
【0031】
車両は、制御ユニット110を含む車両制御システムを支援するために、オフライン計算を実行するように構成された処理デバイス130に接続できる。接続120は、好ましくは、無線であるが、有線接続や、ハードドライブまたは同種のものなどの幾つかの記憶モジュールを介した接続にもできる。
【0032】
制御ユニット110が、および潜在的には処理デバイス130も、サポートできる1つの機能例は、状況回避操作(situation avoidance maneuver)(SAM)の計画および実行である。安全停止操作は、SAMの一例である。しかしながら、SAMは、所与のレーンで一定の速度を維持することや障害物回避操作の実行を含むこともできる。一般に、状況回避操作のクラスは、検出された危険な状況などの不所望の状況を回避するために実行できる全ての操作を含む。SAMは、例えば、駐車困難な状況や同種のものに関係することもある。
【0033】
図2は、一例のSAM200を例証する。車両100は、点Aにおいて、何かが誤っており、しかも、車両が安全停止操作を実行するのを必要とすることを検出する。例えば、車両100は、レーダシステム故障やカメラ不調状態など、点Aで幾つかのタイプのセンサ故障を経験した可能性がある。
【0034】
図2に例証されたSAMの例は、車両100を道路210の片側に移動させること、および、点Bで制御された様式で車両を停止させること、を含む。制御ユニット110は、したがって、SAMの間に車両によって追従されるべきである関連した速度プロファイルを備えた軌道を決定する。車両は、その後に、例えば、制御ユニット110によって、速度プロファイルを含む決定済み軌道に追従するように制御される。しかしながら、車両は、軌道に正確に追従することまたは正確な所望速度を維持することがおそらくできない可能性がある。寧ろ、どれほど良好に車両が所与の計画済み操作軌道に追従できるかに幾らかの不確実性が存在する。この不確実性は、図2に領域220によって示されており、車両は、所望の速度プロファイルで計画された経路に追従するように制御される場合に、領域220が例証する領域内に最終的に入る可能性がある。この不確実性領域220の区域および形状は、多くの場合、車両長手速度vおよび横加速度aと関連付けされる。
【0035】
本明細書では、「安全」は、幅広い解釈が与えられる。安全な操作または安全な車両状態は、車両および/または車両占有者ならびに/あるいは他のロードユーザが負傷や損傷の観点からリスクに晒されない操作または状態であり得る。
【0036】
幾つかの例は、安全条件と非安全条件が与えられることがある。
【0037】
幾つかの態様によれば、衝突のリスクがあり得ない状況は、安全状態と考えることができる。
【0038】
幾つかの他の態様によれば、衝突のリスクがあり得なくない状況であっても、対象物によっては、依然として安全状態と考えることができる。すなわち、小さな茂みや樹木との衝突は、安全と考えることができ、その一方で、別の車両やレンガ壁のような大きめの対象物との衝突は、非安全と考えることができる。
【0039】
幾つかの別の態様によれば、例えば、車両対車両(V2V)の通信を介して、衝突が低リスクで許容できると事前に決定されていた別の車両との衝突は、安全と考えることができる。
【0040】
いくつかの態様によれば、車両が運転可能エリアから出るリスクを冒す状況は、非安全と考えられる。
【0041】
他の態様によれば、運転可能エリアから出ることは、上で考察された通り運転可能エリア外の土地の特性にもよっては、安全と考えることができる。
【0042】
車両状態は、車両が現在どの状態にあるかを一緒に説明する変数の集合体である。本明細書では、車両状態は、車両位置(座標)および配向(orientation)(例えば、ヘディング、操舵角、および関節角など)と関連付けされた変数を含む。車両状態は、車両動的状態、すなわち、車両速度、加速度、旋回速度等々と関連付けされた情報も含む。車両状態は、多くの場合、状態変数xのベクトルとして表わされる。下でより詳細に考察されることになるように、許容できる車両状態空間は、一般に、操作の持続時間のための横位置などの状態変数に関する上限および下限の双方を含むことができる。
【0043】
車両は、発せられた制御コマンド、例えば、制動コマンドまたは旋回コマンドに基づいて状態間を移行する。車両状態は、多くの場合、何らかの集合の中に高確率で存在するように、限界決めできる。
【0044】
図6を参照すると、車両100は、現在、状態xと関連付けでき、状態xは、何らかの状態集合Sに含まれており、他の何らかの状態集合Xの中に移行するのを望んでいる。制御ユニット110は、したがって制御コマンドuを発する。所与のターゲット集合Xのために、1ステップの頑健な制御可能な集合(またはプレイメージ集合)Sは、Xに頑健にマッピングされる状態集合として定義される。プレイメージ集合は、例えば、F.Borrelli、A.Bemporad、および、M.Morari著「Predictive Control for linear and hybrid system」(2015年ケンブリッジ大学プレス)で考察されたが、したがって、本明細書ではより詳細に考察されない。集合Sは、車両状態集合であり、それのために、制御信号u(図3に示す)が存在し、車両状態を、全ての可能な外乱に関して、ターゲット状態集合Xに含まれる状態に移行させる。外乱集合は、限界決めされたと仮定でき、あるいは、固定された発生確率を表わす何らかの集合であると仮定できる。換言すると、車両が、制御信号uを発することの結果として、車両状態集合Sから開始して、状態集合Xに含まれる状態xに移行することになることを様々な知られた方法を用いて確かめ得る。外乱集合を限界決め可能にする目的で、車両経路追従性能は、モデル化しなければならない。
【0045】
図3は、車両経路300を概略例証する。車両経路は、例えば、計画されたSAMと関連付けできる。経路は、位置点Aで時間t=0で開始し、車両初期状態S(0)は、初期位置ベクトルx(t)と、初期速度ベクトルv(t)と、初期加速度ベクトルa(t)と、を含む。追従すべき軌道は、時間tの関数としてターゲット車両状態T(t)のシーケンスによって定義される。したがって、時間tで、車両は、ターゲット位置ベクトルx(t)と、ターゲット速度ベクトルy(t)と、ターゲット加速度ベクトルa(t)と、を含むターゲット状態T(t)内にあるようになっている。任意の所与の時間、例えば、時間t1で、時間t1のターゲット車両状態T(t1)と、時間t1の実車両状態S(t1)との間に、おそらく不一致が存在することになる。この不一致は、本明細書で軌道エラーe(t1)と表示され、経路追従性能の尺度として使用できる。この尺度は、車両経路追従性能を特徴付けするためにサンプリングおよび使用することができる。経路追従性能が限界決めできる場合、少なくとも高確率で、図2の領域220などの不確実性領域は、決定できる。
【0046】
稠密サンプリングの経路追従性能データが得られていると想定する。このデータを直接使用して、経路追従エラーや他の不一致という極端な事例の発生率を決定することは、可能であるが、それは車両の挙動を必ずしも良好に捉えない。代わりに、任意選択で、稠密サンプリングデータをフィルタリングして、モデル化したいと考えられる特定の経路追従性能を記述する一連の低次元の集合サンプルを抽出することが本明細書で提案される。例えば、目的が、所与の経路の追従を試みるときに、どんな頻度で大きな横オフセットが起こるかを定量化することである場合、集合サンプルは、先ず、幾つかの基準(例えば、閾値)に基づいて横オフセットの事例を検出すること、次いで、集合の測定値、例えば、最大オフセットまたは閾値と、オフセットが何らかの閾値よりも上である持続時間と、から構成される2次元サンプルを用いてこれらの事例を定量化すること、によって形成できる。累積密度関数は、オフセットが何らかの値よりも上である時間の相対割合の観点から集合の挙動を説明するために使用することもできる。稠密サンプリングデータは、また、例えば、稠密サンプリングデータの連続ブロックに対して決定される最大値ブロック、平均値ブロック、または中央値ブロックによって置換され、したがってより密でないサンプリングデータを提供することもできる。
【0047】
極値理論(EVT)は、稀な事象の特性に焦点合せする統計のエリアである。EVTは、例えば、C.ScarrottおよびA.MacDonald著「A review of extreme value threshold estimation and uncertainty quantification」REVSTAT統計ジャーナル2012年10巻1号や本明細書で言及される参照先で考察されている。
【0048】
確率論や統計学では、一般極値(GEV)分布は、タイプI、II、およびIII極値分布としても知られているGumbel、Frechet、およびWeibullファミリを組み合わせるために、極値理論内で発展した連続確率分布のファミリである。極値定理によって、GEV分布は、独立して同様に分布されたランダム変数のシーケンスの適切に正規化された最大値の唯一の可能な極限分布である。極限分布は、規則的な条件が分布の裾に要求されるため、存在しなくてもよいことに留意されたい。これにもかかわらず、GEV分布は、多くの場合、ランダム変数の長い(有限の)シーケンスの最大値をモデル化するための近似として使用される。幾つかの分野の用途では、一般極値分布は、Ronald FisherとL.H.C.Tippettにちなんで命名されて、Fisher-Tippett分布として知られている。しかしながら、この名称の使用は、Gumbel分布の特殊なケースを意味することに限定される場合がある。
【0049】
ピークオーバー閾値(POT)は、何らかの閾値を超える極端な事象をモデル化するEVTにおける方法のクラスである。幾つかの仮定の下で、超過量は、いわゆる一般パレート(GDP)分布に漸近的に収束する。特定のデータセットのために、超過量を使用してGDP分布のパラメータを推定でき、GDP分布のパラメータを使用してより稀な事象ですらその可能性を予測できる。これは、従来法よりも著しく少ないデータで仮定の限界に対する統計的論拠を可能にする。この分析からの結果を使用して、仮定の集合がデータが収集された運行設計領域(ODD)について妥当すると思われることを検証することもできる。ODDは、例えば、最大自己速度、最大道路傾斜、最大道路盛土、等々によって特徴付けできる。
【0050】
更に、仮定は、その後に、自車両が或る活動を実行できるか、すなわち、車両の期待の経路追従性能が与えられたとすると活動が安全であるかどうか、を評価するときに使用できる。
【0051】
GEVおよび/またはGDP分布のパラメータは、ODDの或る態様、すなわち、車両経路追従性能に関する仮定のためのモニタを作成するために使用することもできる。より具体的には、現在の車両経路追従性能がGDP分布から逸脱する(或る確率閾値を超える)場合に、自車両がもはや定義済みODDの内部にないというリスクの徴候が存在し、したがって自車両は、予防策を採る必要があり得る。
【0052】
ODDモニタは、車両経路追従性能を変更することに関してシステムが経時的に安全を維持するであろうという主張がなぜ可能であるかの理由を示す。これは、システムが、事故につながり得る極端な事象が発生する前に、経路追従性能の変化を検出できるからである。
【0053】
本明細書で提案される方法論を使用することの利点は、元のODD(すなわち、元のデータ収集)がもはや有効でないというリスクが存在することを検出する目的で、仮定が損なわれた経路追従エラーを観察することの明確な必要性がないことであることに留意されたい。期待分布と合致しないある程度稀な事象(これらの事象はODDの内部に依然としてある)の分布を検出することで十分である。
【0054】
図4は、閾値動作400を概略例証しており、経路追従性能410、420のサンプルが収集されている。閾値ζは、経路追従性能サンプルの部分集合を選択する目的で適用され、したがって、選択されたサンプルは、予め決定された統計的極値分布に従う。
【0055】
図5は、ここでは2次元x、xの別の閾値動作を例証する。経路追従性能のサンプル510、520が収集されている。閾値ζは、経路追従性能サンプルの部分集合を選択する目的で再度適用され、したがって、選択されたサンプルは、予め決定された統計的極値分布に従う。
【0056】
図7は、車両経路追従性能を定量化する例700を例証する。車両100は、最初に点Aで、幾つかの限界決めされた不確実性710と関連する状態にある。ここでの車両状態は、外乱または不確実性nを備えたヘディングhと、外乱または不確実性nを備えた速度vと、外乱または不確実性nを備えた位置pと、を表わす変数を含む。本明細書に開示された方法を使用して車両経路追従性能を定量化でき、これが意味することは、車両がターゲット軌道310の追従を試みるときの経路追従エラー720、730が、限界決めできることである。このように、将来の車両状態は、高確率で集合740の内部に存在するように限界決めできる。
【0057】
図8は、上の考察を要約した方法を例証するフローチャートである。車両経路追従性能を定量化するための方法が例証されている。方法は、経路追従性能
【数3】
のサンプルを取得するステップ(S1)を含む。サンプルは、例えば、予め記憶されたサンプルの集合として取得(S11)でき、あるいは、自車両100の動作中のサンプルの集合として取得(S12)できる。
【0058】
経路追従性能のサンプルは、上で考察されたように、横車両位置、長手車両位置、絶対または2乗の車両位置、横車両速度、長手車両速度、絶対または2乗の車両速度、横車両加速度、長手車両加速度、絶対または2乗の車両加速度、曲率、ヨーレート、ヘディング、および、車両関節角、のいずれかを含むことができる。このリストが網羅的ではなく、更なる例が付与できることが理解される。
【0059】
幾つかの態様によれば、車両経路追従性能のサンプルは、車両の1つまたは複数の部分のために別々に決定される。車両部分は、例えば、連結車両におけるトレーラなどのユニット、または、車軸や1対の車輪などの車両部分とすることができる。
【0060】
幾つかの他の態様によれば、車両経路追従性能のサンプルは、車両のタイプ、連結車両のタイプ、車両の物理的寸法パラメータ、気象条件、道路の摩擦、道路の幾何形状、および、経路軌跡の幾何形状、のいずれかに応じて取得される。
【0061】
方法は、選択されたサンプルが予め決定された統計的極値分布に従うように、経路追従性能サンプルの部分集合を選択するステップ(S2)を含む。予め決定された統計的極値分布は、例えば、一般パレート分布(GDP)、または一般極値分布(GEV)の事例とすることができる。
【0062】
幾つかの態様によれば、選択ステップは、閾値ζ、
【数4】
を超える車両経路追従性能のサンプルが、予め決定された統計的極値分布に従うように、閾値ζを決定するステップ(S21)を含む。幾つかの例の閾値は、図4および5に例証されている。閾値は、幾つかの性能基準に基づいて固定または動的に調整できる。
【0063】
方法は、選択された経路追従性能のサンプルに基づいて、予め決定された統計的極値分布をパラメータ化するステップ(S3)、およびパラメータ化された統計的極値分布に基づいて、車両経路追従性能を定量化するステップ(S4)を更に含む。極値分布パラメータ化のための方法は、知られており、したがって、本明細書ではより詳細に考察されない。
【0064】
幾つかの態様によれば、方法は、閾値ζを超える車両経路追従性能サンプル間を通過した時間を表わす超過メトリック間の時間を測定するステップ(S7)、および超過メトリック間の時間に基づいてODDを監視するステップを含む。このように、車両がODD内で動作しているか、または、交通状況条件が大きく変化したので車両100がもはや意図したODD内で動作していないか決定することができる。
【0065】
幾つかの態様によれば、方法は、予め決定された統計的極値分布に基づいて、1-γよりも大きい確率で範囲
【数5】
内に位置するように性能を限界決めすることによって、限界決めされたモデルとして、車両経路追従性能を定量化するステップ(S41)を含む。
【0066】
幾つかの態様によれば、方法は、予め決定された統計的極値分布と関連付けされた信頼度βを決定するステップ(S5)を含む。超過量
【数6】
を使用して、(対応する信頼度を備えた)GDPまたはGEVのパラメータを推定できる。識別された分布は、信頼度βを満足する車両経路追従性能に限界を見い出すために使用することができる。車両経路追従性能モデルは、信頼度βを備えた検証済み正確性γを有し、信頼度βは、パラメータ化されたGEVまたはGDPと関連付けされる。信頼度βを決定するための方法は、知られており、本明細書ではより詳細に考察されない。信頼度(信頼値)は、閾値ζを越えて収集された観察の数に少なくとも部分的に依存し、必要なデータ量に建設的フィードバックを提供する。このように、十分なデータセットが、経路追従性能をモデル化するために集められたとき、および、より多くのデータが必要とされるときを推定できる。開示された方法の利点は、したがって、それらが使用されて、パラメータ化されたGEVまたはGDPと関連付けされた信頼度βに基づいてモデル正確性検証のために集められたモデルデータの充足性を評価できることである。したがって、信頼度βが、GEVまたはGDPがパラメータ化された後で、低すぎる場合、より多くのデータが、信頼度を増加させる目的で、必要とされることがある。換言すると、幾つかの態様によれば、方法は、予め決定された統計的極値分布と関連付けされた信頼度βに基づく定量化のために集められた車両経路追従性能データの充足性を評価するステップ(S51)を含む。
【0067】
幾つかの他の態様によれば、方法は、パラメータ化された予め決定された統計的極値分布をベースライン分布パラメータの集合と比較することによって、車両と関連付けされた運行設計領域ODDを監視するステップ(S6)を含み、ODDの外側の動作は、パラメータ化された予め決定された統計的極値分布パラメータと、ベースライン分布パラメータとの間の差によって表わされる。
【0068】
説明された車両経路追従性能モデル化は、オフラインで(すなわち、設計段階で)実行できるが、識別されたGDPまたはGEV分布は、オンライン使用のためにODDのモニタを構築するために使用することも更にできる。特に、車両経路追従性能サンプルがオンラインで収集される場合、超過量の分布を監視できる。オフラインで得られた分布と比較しての著しく異なった超過の分布は、システムがODDの外であることを表わす。換言すると、開示された技術によって、パラメータ化されたGDPまたはGEVをベースラインGDPまたはGEVパラメータの集合と比較することによって、車両と関連付けされたODDを監視することが可能になる。ODDの外側の動作は、例えば、パラメータ化されたGDPパラメータと、ベースラインGDPパラメータとの間の差によって表わされる。警告信号またはSAMは、ODDの外側の動作が検出された場合に、トリガできる。
【0069】
この種の単純なモニタは、何らかの時間の窓を越える再現期間(すなわち、超過量間の平均時間)を計算することである。再現期間の著しい減少は、その後に、車両がODDの外側で動作することの徴候である。
【0070】
図9は、幾つかの機能ユニットの観点から、本明細書の考察の実施形態に係る制御ユニット110の構成要素を概略例証する。処理回路910は、適切な中央処理ユニットCPU、マルチプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサDSP等々のうちの1つまたは複数の任意の組合せを使用して設けられており、例えば、記憶媒体930の形式のコンピュータプログラム製品に記憶されたソフトウエア命令を実行できる。処理回路910は、少なくとも1つの特定用途向け集積回路ASICやフィールドプログラマブルゲートアレイFPGAとして更に設けることができる。
【0071】
特に、処理回路910は、制御ユニット110に動作の集合やステップ、例えば、図4に関連して考察された方法を実行させるように構成される。例えば、記憶媒体930は、動作の集合を記憶でき、処理回路910は、動作の集合を記憶媒体930から検索して、制御ユニット110に動作の集合を実行させるように構成できる。動作の集合は、実行可能命令の集合として提供できる。したがって、処理回路910は、それによって、本明細書に開示されたように方法を実行するように配置構成される。
【0072】
記憶媒体930は、例えば、磁気メモリ、光メモリ、固体メモリまたは遠隔実装メモリのうちの任意の単一または組合せとすることができる持続性の記憶装置を含むこともできる。
【0073】
制御ユニット110は、遠隔サーバ130および/または搭載型車両システムなどの少なくとも1つの外部デバイスと通信するためのインターフェース920を更に含むことができる。そういうことで、インターフェース920は、アナログ構成要素およびデジタル構成要素と有線通信または無線通信用の適切な数のポートとを含む1つまたは複数の送信機および受信機を含むことができる。
【0074】
処理回路910は、制御ユニット110の一般的な動作を制御し、それは、例えば、データ信号および制御信号をインターフェース920および記憶媒体930に送信すること、データおよびレポートをインターフェース920から受信すること、および、データおよび命令を記憶媒体930から検索することによる。制御ノードの他の構成要素ならびに関連機能は、本明細書に提示される概念を不明瞭にしない目的で省略される。
【0075】
図10は、制御ユニット110によって実行可能な動作1010の集合を含むコンピュータプログラム製品1000を概略例証する。動作1010の集合は、制御ユニット110の記憶媒体930の中にローディングできる。動作の集合は、図6に関連して上で考察された方法に対応できる。
【0076】
図10の例では、コンピュータプログラム製品1000は、CD(コンパクトディスク)、DVD(デジタルバーサタイルディスク)、ブルーレイディスク(登録商標)などの光ディスクとして例証される。コンピュータプログラム製品は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM)、または、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)などのメモリとして、より具体的には、USB(ユニバーサルシリアルバス)メモリまたはコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリなどのフラッシュメモリなどの外部メモリのデバイスの不揮発性記憶媒体として具現化することもできる。したがって、コンピュータプログラムは、図示された光ディスク上のトラックとして、ここでは概略示されているが、コンピュータプログラムは、コンピュータプログラム製品に適している任意の方法で記憶できる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10