(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】USB機能を備えた冷蔵電器
(51)【国際特許分類】
F25D 23/00 20060101AFI20240329BHJP
H01R 4/38 20060101ALI20240329BHJP
F25D 25/02 20060101ALI20240329BHJP
F25D 23/04 20060101ALI20240329BHJP
F25D 29/00 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
F25D23/00 305K
H01R4/38 C
F25D25/02 N
F25D23/04 Z
F25D29/00 Z
(21)【出願番号】P 2022512447
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(86)【国際出願番号】 CN2020110204
(87)【国際公開番号】W WO2021032154
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2022-03-04
(32)【優先日】2019-08-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522029969
【氏名又は名称】チンダオ ハイアール レフリジレーター カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER REFRIGERATOR CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industry Park, Haier Road No. 1 Laoshan District Qingdao,Shandong 266101, China
(73)【特許権者】
【識別番号】521161200
【氏名又は名称】ハイアール スマート ホーム カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】516183831
【氏名又は名称】ハイアール・ユーエス・アプライアンス・ソリューションズ・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ワントランド ルイス エー
(72)【発明者】
【氏名】ルストゥープス アリサ マリー
【審査官】西山 真二
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0299257(US,A1)
【文献】特開2015-111026(JP,A)
【文献】特開2006-221485(JP,A)
【文献】米国特許第09989298(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0102337(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0104985(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0341470(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0217879(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 11/00 ー 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャンバーを画定する庫本体と、
前記庫本体に接続されて前記チャンバーへの選択的なアクセスを提供する扉本体と、
前記庫本体の前記チャンバー内に配置された第1の軌道であって、接地GNDに電気的に接続された第1のバスバー、および、前記第1のバスバーから電気的に絶縁され、電源電荷が供給される第2のバスバーを含む第1の軌道と、
前記庫本体の前記チャンバー内に配置され前記第1の軌道から離隔した第2の軌道であって、負のデータ電荷が供給される第1のバスバー、および、前記第2の軌道の前記第1のバスバーから電気的に絶縁され、正のデータ電荷が供給される第2のバスバーを含む第2の軌道と、
ユニバーサルシリアルバスポートを有し前記第1の軌道と前記第2の軌道に取り付けられて、前記第1の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバー、および前記第2の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバーが、対応する前記ユニバーサルシリアルバスポートと電気的に接続されるように構成されたラックと、を含むことを特徴とする電器。
【請求項2】
前記第1の軌道は、
導電材料で形成される第1の支持部材と、
非導電材料で形成され、前記第1の支持部材に接続され、前記第1の支持部材を前記第1のバスバーから電気的に絶縁するように構成された絶縁部材と、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電器。
【請求項3】
前記第1の支持部材は電気的接地に接続され前記ユニバーサルシリアルバスポートと電気的に接続されることを特徴とする請求項2に記載の電器。
【請求項4】
前記第1の軌道は頂部と底部の間に延びており、前記第1の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバーは前記第1の軌道の前記頂部と前記底部の間に延びていることを特徴とする請求項1に記載の電器。
【請求項5】
前記ラックは調節可能なラックであり、前記第1の軌道と前記第2の軌道は複数のラック取付位置を提供し、前記調節可能なラックはこれらのラック取付位置に取り付けられ、前記ラックが前記複数のラック取付位置中のいずれか1つの位置に取り付けられると、前記第1の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバー、および前記第2の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバーは、前記ラックの前記ユニバーサルシリアルバスポートと電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の電器。
【請求項6】
前記ラックは、前記第1の軌道に取り付けられた第1のブラケット、および前記第2の軌道に取り付けられた第2のブラケットを含み、前記第1のブラケットと前記第2のブラケットはそれぞれ、
第1の端と第2の端の間に延びた本体と、
前記本体の前記第2の端から延びており、第1の電気コネクタを有する第1のタブと、
前記本体の前記第2の端から延びており、第2の電気コネクタを有する第2のタブと、を含み、
前記ラックが前記第1の軌道に取り付けられると、前記第1のブラケットの前記第1の電気コネクタが前記第1の軌道の前記第1のバスバーに電気的に接続され、前記第1のブラケットの前記第2の電気コネクタが前記第1の軌道の前記第2のバスバーに電気的に接続され、
前記ラックが前記第2の軌道に取り付けられると、前記第2のブラケットの前記第1の電気コネクタが前記第2の軌道の前記第1のバスバーに電気的に接続され、前記第2のブラケットの前記第2の電気コネクタが前記第2の軌道の前記第2のバスバーに電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の電器。
【請求項7】
コントローラーと、
前記コントローラーと電気的に通信する中央ハブと、
前記中央ハブと前記第1の軌道の前記第1のバスバーおよび前記第2のバスバー間の電気的接続、および前記中央ハブと前記第2の軌道の前記第1のバスバーおよび前記第2のバスバー間の電気的接続を実現する1つまたは複数のユニバーサルシリアルバス導管と、をさらに含み、
前記中央ハブは前記コントローラーと前記ラックのユニバーサルシリアルバスポートの間のデータ転送を実現する、ことを特徴とする請求項1に記載の電器。
【請求項8】
前記第1の軌道は、
前記第1の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバーから電気的に絶縁され、前記負のデータ電荷が供給される第3のバスバーと、
前記第3のバスバーおよび前記第1の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバーから電気的に絶縁され、前記正のデータ電荷が供給される第4のバスバーと、をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の電器。
【請求項9】
前記電器は、互いに垂直の垂直方向、水平方向および横方向を画定し、前記第1の軌道の前記第1のバスバーは前記水平方向に沿って前記第1の軌道の前記第2のバスバーに揃って、前記横方向に沿って前記第1の軌道の前記第2のバスバーから離隔し、前記第3のバスバーは前記水平方向に沿って前記第4のバスバーに揃って、前記横方向に沿って前記第4のバスバーから離隔する、ことを特徴とする請求項8に記載の電器。
【請求項10】
前記第1の軌道は絶縁材料で形成されたセパレーターを有し、該セパレーターは前記水平方向に沿って第1ペアのバスバーと第2ペアのバスバーの間に配置され、前記第1ペアのバスバーは前記第1の軌道の前記第1のバスバーと前記第2のバスバーを含み、前記第2ペアのバスバーは前記第3のバスバーと前記第4のバスバーを含む、ことを特徴とする請求項9に記載の電器。
【請求項11】
前記電器は、互いに垂直の垂直方向、水平方向および横方向を画定し、前記第1の軌道は第1のバスバーペアと第2のバスバーペアを含み、該第1のバスバーペアは前記第1のバスバーと前記第2のバスバーを含み、該第2のバスバーペアは、
前記第1のバスバーペアの前記第1のバスバーと前記第2のバスバーから電気的に絶縁され、前記負のデータ電荷が供給される第3のバスバーと、
前記第3のバスバーおよび前記第1のバスバーペアの前記第1のバスバーと前記第2のバスバーから電気的に絶縁され、前記正のデータ電荷が供給される第4のバスバーと、を含み、
前記第1のバスバーペアの前記第1のバスバーおよび前記第2のバスバーは前記ラックの前記ユニバーサルシリアルバスポートと電気的に接続され、前記第2のバスバーペアの前記第3のバスバーおよび前記第4のバスバーは前記第1の軌道に取り付けられた第2のラックのユニバーサルシリアルバスポートと電気的に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の電器。
【請求項12】
前記電器は冷蔵電器である、ことを特徴とする請求項1に記載の電器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に冷蔵電器に関し、より具体的にユニバーサルシリアルバス(USB)機能を備えた冷蔵電器に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵電器は通常、庫本体を含み、該庫本体は食品を受け入れて貯蔵するための冷蔵室を画定する。冷蔵電器は、冷蔵室内に取り付けられて食品貯蔵を容易にするように設計された様々な貯蔵部材をさらに含む。このような貯蔵部材には、冷蔵室内で食品を受け入れてこれらの食品の整理および配置を支援するための棚、箱、ラックまたは引出しが含まれる。
【0003】
冷蔵電器の消費者は通常、USBデバイス、例えば冷蔵室内の内容物を観察するためのUSBカメラ、食物の鮮度を検出するためのビニールセンサー、および/または食品ストックの維持またはオンラインでの食物自動注文のためのバーコードスキャナを冷蔵電器に接続することを好むことがよくある。USBポートは冷蔵室内の様々な場所に配置され得る。従来、ラック、特に調節可能なラックに設けられたUSBポートによってUSB機能を実現することは困難である。消費者は手動で電気接続を行う必要があり、一部の消費者にとっては不便である。さらに、箱、特に冷蔵電器の扉本体内に設けられた箱のUSBポートによってUSB機能を実現することも困難である。
【0004】
したがって、上記の問題の1つまたは複数を解決するUSB機能を備えた冷蔵電器は有用である。
【発明の概要】
【0005】
本発明の様々な側面および利点は以下の説明に記載されるか、または説明から明らかになるか、または本発明の実施によって学習され得る。
【0006】
一側面では、電器が提供される。該電器は、チャンバーを画定する庫本体を含む。該電器は扉本体をさらに含み、該扉本体は庫本体に接続されてチャンバーの選択的なアクセスを提供する。さらに、電器は庫本体のチャンバー内に配置された第1の軌道を含む。第1の軌道は第1のバスバーを含み、該第1のバスバーは電源電荷、接地電荷、正のデータ電荷および負のデータ電荷中の少なくとも1つで充電される。また、第1の軌道は第2のバスバーを含み、該第2のバスバーは第1のバスバーから電気的に絶縁され、電源電荷、接地電荷、正のデータ電荷および負のデータ電荷中の少なくとも1つで充電される。該電器は第2の軌道をさらに含み、該第2の軌道は庫本体のチャンバー内に配置されて第1の軌道か離隔される。第2の軌道は第1のバスバーを含み、該第1のバスバーは電源電荷、接地電荷、正のデータ電荷および負のデータ電荷中の少なくとも1つで充電される。また、第2の軌道は第2のバスバーを含み、該第2のバスバーは第2の軌道の第1のバスバーから電気的に絶縁され、第2の軌道の第2のバスバーは電源電荷、接地電荷、正のデータ電荷および負のデータ電荷中の少なくとも1つで充電される。なお、該電器はラックを含み、該ラックはユニバーサルシリアルバスポートを備え、第1の軌道の第1のバスバーおよび第2のバスバー、第2の軌道の第1のバスバーおよび第2のバスバーがユニバーサルシリアルバスポートと電気的に通信できるように、第1の軌道と第2の軌道に取り付けられる。
【0007】
別の側面では、電器が提供される。該電器はチャンバーを画定する庫本体を含む。該電器は扉本体をさらに含み、該扉本体は庫本体に接続されてチャンバーの選択的なアクセスを提供する。さらに、該電器は扉本体に配置されてコネクタを有する軌道を含み、該コネクタは複数の板を有し、該複数の板中の少なくとも1つは電源電荷で充電され、複数の板中の少なくとも1つは接地電荷で充電され、複数の板中の少なくとも1つは正のデータ電荷で充電され、複数の板中の少なくとも1つは負のデータ電荷で充電される。また、該電器は、ユニバーサルシリアルバスポートと複数の電器接点を有する貯蔵箱を含む。該貯蔵箱が扉本体に取り付けられて貯蔵箱の複数の電器接点中のそれぞれが軌道の複数の板中の対応の板に接続されると、軌道の複数の板が貯蔵箱のユニバーサルシリアルバスポートと電気的に通信できる。
【0008】
以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照して、本発明のこれらおよび他の特徴、側面および利点はより容易に理解される。本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成する図面は本発明の実施形態を示し、説明とともに本発明の原理の解釈に使用される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面を参照して、明細書は当業者のための本発明の完全な開示を示し、このような開示により、当業者は本発明の最良の実施例を含む本発明を実施することができる。
【
図1】本発明の例示的な実施形態の冷蔵電器の斜視図を示す。
【
図2】冷蔵電器の冷蔵扉本体が開き位置にあり、冷蔵電器の食物鮮度保持室を露出する、
図1の冷蔵電器の正面図である。
【
図3】図示のために様々な部材が取り外された、
図1の冷蔵電器の正面概略図である。
【
図4】本発明の例示的な実施形態の
図1および
図2の冷蔵電器のラック取付軌道の分解図である。
【
図6】
図1および
図2の冷蔵電器の中間軌道の概略上面視断面図である。
【
図7】
図1および
図2の冷蔵電器の右側軌道の概略上面視断面図である。
【
図8】ラックが該軌道に取り付けられた、本発明の例示的な実施形態の
図4および
図5の左側軌道の断面斜視図である。
【
図9】
図6の中間軌道と
図7の右側軌道に取り付けられたラックの正面斜視図である。
【
図10】中間軌道に取り付けられた
図9のラックの側面図である。
【
図12】図示のために中間軌道が省略された、
図10のA部分の別の図である。
【
図13】
図1の冷蔵電器で採用され得る第1の軌道と第2の軌道の概略上面視断面図である。
【
図14】
図1の冷蔵電器で採用され得る第1の軌道と第2の軌道の概略上面視断面図である。
【
図15】本発明の例示的な実施形態のラックのUSBポートにUSB機能を提供する例示的なシステムの概略図である。
【
図16】
図1の冷蔵電器の冷蔵扉本体の斜視図である。
【
図17】冷蔵扉本体の斜視図であり、その扉本体USBコンポーネントの軌道を概略的に示す。
【
図18】
図17の扉本体USBコンポーネントの軌道の例示的なコネクタの拡大図である。
【
図19】本発明の例示的な側面の例示的な貯蔵箱の側面図である。
【
図20】本発明の例示的な側面の例示的なUSBポートを示す。
【
図21】本発明の例示的な側面の例示的なUSBポートを示す。
【
図22】別の冷蔵扉本体の斜視図であり、その扉本体USBコンポーネントの軌道を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態を詳細に参照し、そのうちの1つまたは複数の例を図面に示す。各実施例は発明を限定するものではなく、本発明を解釈するものとして示される。実際に、本発明の範囲や精神から逸脱しない限り、本発明に様々な修正や変更を加えることができるのは、当業者にとっては自明なことである。例えば、一実施形態の一部として示されるか、説明される特徴はもう1つの実施形態に適用されて、もう1つの実施形態を生み出すことができる。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲およびその同等範囲内のそれらの修正および変形をカバーすることが意図されている。
【0011】
本発明の実施形態を詳細に参照し、そのうちの1つまたは複数の例を図面に示す。詳細な説明において図面の符号を使用して図面中の特徴を参照する。図面および説明において同様または類似の図面符号は本発明の同様または類似の要素を示す。例えば、「第1」、「第2」と「第3」などの用語はある部材と別の部材と区別するために交換可能に使用され、これらの用語は各部材の位置または重要性を示すことを意図しない。また、本明細書では使用される類似の用語、例えば「近似」、「およそ」または「約」などの用語は記載された値の15パーセント(15%)の誤差余裕以内を意味する。
【0012】
図1は本発明の例示的な実施形態の冷蔵電器100の斜視図である。冷蔵電器100は、ハウジングまたは庫本体120を含む。庫本体120は垂直方向Vに沿って頂部101と底部102の間に延びている。冷蔵電器100も水平方向Lに沿って第1の側105と第2の側106の間に延びている。この実施形態では、第1の側105が冷蔵電器100の左側に対応し、第2の側106が冷蔵電器100の右側に対応する。また、庫本体120は横方向Tに沿って前面108と背面110の間に延びている。垂直方向V、水平方向Lおよび横方向Tは互いに垂直して直交方向システムを形成する。
【0013】
庫本体120は食品を受け入れて貯蔵するための冷蔵室を画定する。特に、庫本体120は、庫本体120の頂部101に配置されるかまたは頂部101に隣接して配置された食物鮮度保持室122、および庫本体120の底部102に配置されるかまたは底部102に隣接して配置された冷凍室124を画定する。このことから分かるように、冷蔵電器100は通常底部取付式冷蔵庫である。しかしながら、本発明の発明の態様は他のタイプおよびスタイルの冷蔵電器、例えば頂部取付式冷蔵電器またはサイドバイサイド冷蔵電器にも適用され得る。したがって、本明細書の説明は単なる例示の目的であり、任意の特定の冷蔵電器の構造に限定されることを意図しない。また、本発明の態様は物品が貯蔵される他の電器を含む、他のタイプの電器にも適用可能である。
【0014】
冷蔵扉本体128は回転可能に庫本体120のエッジにヒンジで接続されて、食物鮮度保持室122を選択的に取り付ける。なお、冷蔵扉本体128の下方に冷凍扉本体130が配置されて、冷凍室124を選択的にアクセスする。冷凍扉本体130は、冷凍室124内に摺動可能に取り付けられた冷凍引出し(図示しない)に結合される。冷蔵扉本体128と冷凍扉本体130は
図1では閉じ構造または位置で示され、
図2では開き構造または位置で示される。
【0015】
冷蔵電器100は液体水または氷を分配するための分配コンポーネント140をさらに含む。分配コンポーネント140は、冷蔵電器100の外部または該外部、例えば冷蔵扉本体128中の1つに取り付けられたディスペンサー142を含む。ディスペンサー142は、氷および液体水を取得するためのドレーン144を含む。パドルとして示される作動機構146は、ディスペンサー142の操作を容易にするためにドレーン144の下方に取り付けられる。選択可能な例示的な実施形態では、任意の適切な作動機構を使用してディスペンサー142を操作することができる。例えば、ディスペンサー142は、パドルではなく、センサー(例えば超音センサー)またはボタンを含んでもよい。制御パネル148は、ユーザが冷蔵電器100の操作モードを選択することを許容する。例えば、制御パネル148は、複数のユーザ入力(図示しない)、例えば水分配ボタンおよび氷分配ボタンを含んでもよく、これらの入力により粉砕氷と非粉砕氷の間で選択することが許容される。ドレーン144と作動機構146はディスペンサー142の外部部品であり、
図1に示されるような左冷蔵扉本体128によって画定されたディスペンサー窪み部150に取り付けられ得る。ディスペンサー窪み部150、は冷蔵扉本体128を開く必要せずにユーザが氷および/または水を容易に入手できるように、所定の高さで配置される。
【0016】
冷蔵電器100の操作はコントローラー190によって調節され、該コントローラー190は制御パネル148および/または冷蔵電器100の様々な操作部材に通信可能に接続される。上記のように、制御パネル148は、ユーザによる冷蔵電器100の運転の操作の選択、例えば完全氷または粉砕氷、水または他の様々な選択肢の間の選択を提供する。ユーザの制御パネル148に対する操作に応答して、コントローラー190は冷蔵電器100の様々な部材を操作することができる。
【0017】
コントローラー190は1つまたは複数の記憶装置、および1つまたは複数の処理装置を含む。1つまたは複数の記憶装置は、非一時的なコンピューター可読媒体、FLASH、RAM、ROM、または電気的消却・プログラム可能型読取専用メモリ(EEPROM)を含み得る。1つまたは複数の処理装置は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、CPUなど、例えば冷蔵電器100の操作に関連するプログラムコマンドまたはマイクロコントロールコードを操作可能に実行する汎用または専用マイクロプロセッサを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサはメモリに記憶されているプログラムコマンドを実行する。例えば、コマンドはソフトウェアまたはコマンドの任意の集合であり得、該ソフトウェアまたはコマンドの任意の集合は処理装置によって実行されると、処理装置は操作を実行する。選択可能に、コントローラー190はマイクロプロセッサを使用せずに、例えば、個別のアナログおよび/またはデジタル論理回路の組合せ(例えばスイッチ、増幅器、積分器、比較器、フリップフロップ、ANDゲートなど)を使用して、ソフトウェアに依存せずに、制御機能を実行するように構築されている。
【0018】
コントローラー190は冷蔵電器100全体の様々な位置に配置され得る。
図1に示される例示的な実施形態では、コントローラー190は制御パネル140の背面または制御パネル140に近接して配置される。他の実施形態では、コントローラー190は冷蔵電器100内の任意の適切な位置に配置され、例えば食物鮮度保持室、冷凍扉本体などに配置され得る。コントローラー190と冷蔵電器100の様々な運転部材の間で入力/出力(「I/O」)信号をルーティングする。例えば、制御パネル140は1つまたは複数の信号線または共有通信バスを介してコントローラー190と通信することができる。
【0019】
図2は冷蔵扉本体128を備えた冷蔵電器100の前面図であり、このような扉本体は、食物鮮度保持室122の内部を露出させるために開き位置で示される。なお、冷凍扉本体130は、冷凍室124の内部を露出させるために開き位置で示される。上記のように、当業者が理解できるように、様々な貯蔵部材は食物鮮度保持室122内に取り付けられて食品の貯蔵を寄与する。特に、貯蔵部材は、食物鮮度保持室122内に取り付けられた貯蔵箱166、引出し168およびラック170を含む。貯蔵箱166、引出し168およびラック170は食品(例えば、飲料および/または固形食品)を受け入れ、これらの食品の整理を助けることができるように構成されている。一例として、引出し168は新鮮食品(例えば、野菜、果物または/またはチーズ)を受け入れ、このような新鮮食品の使用寿命を増加させるように構成されている。
【0020】
この実施形態では、冷蔵電器100の食物鮮度保持室122は、様々なラック軌道に取り付けられる1つまたは複数のラック170を含む。該実施形態では、冷蔵電器100は左側軌道180A、中間軌道180Bおよび右側軌道180Cを含む。軌道180A、180B、180Cは庫本体120の後壁138に取り付けられる。軌道180A、180B、180Cは全体的に垂直方向Vに沿って配置される。左側軌道180Aは第1の側105または第1の側105の近くに配置され、右側軌道180Cは冷蔵電器100の第2の側106または第2の側106の近くに配置される。中間軌道180Bは図に示されるように水平方向Lに沿って軌道180、184の間(例えば、軌道180、184間の中間)に配置される。選択可能な実施形態では、軌道180A、180B、180Cは庫本体120内部の別の面に取り付けられ、例えば庫本体120の側壁136に取り付けられるかまたは冷凍室124の面に沿って取り付けられ得る。
【0021】
特に、冷蔵電器100のラック軌道180A、180B、180C中の一部または全部は、コントローラー190と1つラック170に設けられたユニバーサルシリアルバス(USB)ポート172に配置されたUSB装置(図示しない)の間のデジタルデータ転送を実現し、かつ接続されたUSB装置への電力転送を実現し得る。例えば、本実施形態では、左側軌道180A、中間軌道180Bおよび右側軌道180CはいずれもUSB対応の軌道であり、USBポート172のUSB装置とコントローラー190および/または冷蔵電器100の他の処理装置の間に操作可能に接続されて電力およびデジタルデータを転送する。例示的なUSB装置には、USB接続可能なカメラ、ビニールセンサー、バーコードスキャナー、負荷センサー、ランプなどが含まれるが、これらに限定されない。
【0022】
いくつかの実施形態では、USBポート172を備えたラック170は、ユーザによって食物鮮度保持室122内の様々なラック取付位置に選択的に取り付けられ得る。例えば、
図3に最もよく示されるように、庫本体120は水平方向Lに沿って冷蔵電器100wを仕切る垂直中心線CLを画定する。図示されるように、垂直中心線CLは冷蔵電器100の第1の側105と第2の側106の間の中間に配向される。該実施形態では、上記のように、中間軌道180Bは基本的に垂直中心線CLに沿って配向される。図示されるように、左側軌道180と右側軌道184は垂直方向Vに沿って第1の側105および第2の側106に近接するように配置される。このように、調節可能な一列ラックは冷蔵電器100の第1の側105の近くに取り付けられ、調節可能な一列ラックは冷蔵電器100の第2の側106の近くに取り付けられる。例えば、調節可能なラックの左側ラック取付ブラケットは中間軌道180Bの取付開口182B-L中の1つに取り付けられ、その右側ラック取付ブラケットは左側軌道180Aの対応の取付開口182Aに取り付けられる。別の例として、調節可能なラックの左側ラック取付ブラケットは中間軌道180Bの取付開口182B-R中の1つに取り付けられ、その右側ラック取付ブラケットは右側軌道180Cの対応の取付開口182Cに取り付けられる。他の実施形態では、USBポート172を備えたラック170は1つまたは複数の軌道180A、180B、180Cに固定され得る。理解できるように、1つ、一部またはすべてのラック170はUSBポートを備え得る。
【0023】
図3は冷蔵電器100の庫本体120の前面概略図であり、説明のために様々な部材を削除する。図示されるように、軌道180A、180B、180Cは電源192に電気的に接続される。該実施形態では、電源192は、冷蔵電器100の主要負荷(例えば圧縮機、モータなど)に電力供給する線間電圧から絶縁された電源である。電源192は例えば12ボルト(12V)または24ボルト(24V)の電源であり得る。電気導管198は電源192とコントローラー190の間に延びている。コントローラー190はコントローラー190の板またはコントローラー190の電源管理ユニット194を含む。電源管理ユニット194は必要に応じて、例えばUSBケーブルまたは導管199を介して電源192から供給された電力を操作可能に軌道180A、180B、180Cに分配する。電源管理ユニット194はコントローラー190の板に配置されることが示されるが、理解できるように、他の例示的な実施形態では、電源管理ユニット194はコントローラー190の板外に配置されてもよい。
【0024】
コントローラー190は中央ハブ196に通信可能に接続される。中央ハブ196は、USB接続された装置とコントローラー190/電源管理ユニット194の間のデジタルデータ交換を促進することができる。中央ハブ196はUSB導管199を介して各軌道180A、180B、180Cに通信可能に接続される。USB導管199は、差動またはデータ信号を転送するD+線とD-線、電源線VCC(またはVBUS)および接地ラインGNDを含み得る。USB線はシールド線または非シールド線であり得る。また、USB導管199のUSBケーブルは添え線を含み、かつ1つまたは複数のジャケットによって保護され得る。
【0025】
図4、
図5、
図6および
図7はラック軌道180A、180B、180Cの様々な図である。特に、
図4は本発明の例示的な実施形態の左側軌道180Aの分解図である。
図5は左側軌道180Aを概略的に示す上面視断面図である。
図6は中間軌道180Bを概略的に示す上面視断面図である。
図7は右側軌道180Cを概略的に示す上面視断面図である。通常、左側軌道180Aと右側軌道180Cの構造は以下の点を除いて同様である。中間軌道180Bは以下のように左側と右側を含むことを除いて、同様である。
【0026】
図4に示すように、横方向Tに沿って前から後へ、左側軌道180Aは第1の支持部材200、絶縁部材202、第1のバスバー204、第2の支持部材206および第2のバスバー208を含む。各部材を順次説明する。
【0027】
1つまたは複数のラック170(
図2)が左側軌道180Aに取り付けられると、第1の支持部材200はそれらを構造的に支持する。また、第1の支持部材200は左側軌道180Aの他の部材の重量を構造的に支持する。第1の支持部材200は任意の適切な構造材料で形成される。例えば、該実施形態では、第1の支持部材200は鋼で形成される。第1の支持部材200は左側軌道180Aの頂部210と底部212の間に垂直方向Vに沿って延びている。第1の支持部材200も左側軌道180Aの第1の側部214と第2の側部216の間で水平方向Lに沿って延びている。第1の支持部材200は前面218および後面220を含み、2つの面はいずれも垂直方向Vと水平方向L両方を含む平面と基本的に同一平面上にある。すなわち、前面218と後面220は横方向Tに対して実質的に垂直である。
【0028】
第1の支持部材200の側壁222は横方向Tに沿って後面220から後方に延びている。1つの側壁222は横方向Tに後面220の第1の側部214から延び、1つの側壁222(
図4では省略され、
図5を参照)は横方向Tに後面220の第2の側部216から延びている。いくつかの実施形態では、各側壁222の少なくとも一部は横方向Tに対して角度をなす。該実施形態では、第1の支持部材200の側壁222は横方向Tに沿って大体後方に延びることに従って互いに内側に角度をなす。選択可能な例示的な実施形態では、側壁222は対応の第1の側部214と第2の側部216から、大体横方向Tに沿って後面220から延びている。
【0029】
第1の支持部材200は前面218と後面220の間に延びる複数の開口224を画定する。各開口224は大体長方形の構造として示されるが、他の適切な構造、例えば正方形構造であってもよい。各開口224は頂辺226、底辺228および2つの側辺230を含み、該2つの側辺同士は平行で頂辺226と底辺228に垂直に配向されている。開口224は取付開口182A(
図3)の一部を形成する。
【0030】
第1の支持部材200はさらに1つまたは複数のファスナ開口232を画定し、これらのファスナ開口232は横方向Tに沿って前面218と後面220の間に延びている。ファスナ開口232は機械的ファスナ234、例えばねじを受け入れ、機械的ファスナを使用して左側軌道180Aと冷蔵電器100の庫本体120(
図2)を固定する。図示されるように、1つのファスナ開口232は左側軌道180Aの頂部210の近くに配置され、1つのファスナ開口232は底部212の近くに配置される。ファスナ開口232は任意の適切な形状または構造を有する。該実施形態では、ファスナ開口232は大体円形の構造として示される。
【0031】
上記のように、第1の支持部材200は導電材料で形成される。これにより、いくつかの実施形態では、第1の支持部材200は、
図5のBのように左側軌道180Aのシールドデバイスとして機能する。第1の支持部材200はシールドデバイスとして機能するため、電磁干渉の影響を抑制しUSBポート172に接続されたUSB装置を外部干渉、例えばUSB導管199(
図3)で引き起こされる過渡パルスから保護する。いくつかの実施形態では、第1の支持部材200は電気的接地に接続され、例えばワイヤを介してUSBポート172に電気的に通信する。
【0032】
絶縁部材202は電気絶縁材料で形成され、例えば横方向Tに沿って第1の支持部材200と第1のバスバー204の間に配置される。これにより、絶縁部材202は第1の支持部材200と第1のバスバー204を分離する。このように、第1の支持部材200と第1のバスバー204は互いに電気的に絶縁される。絶縁部材202は左側軌道180Aの頂部210と底部212の間に垂直方向Vに沿って延びている。絶縁部材202も第1の側部214と第2の側部216の間に水平方向Lに沿って延びている。絶縁部材202は横方向Tに沿って厚さを有する。絶縁部材202は前面236と後面238を含み、この2つの面はいずれも垂直方向Vと水平方向Lを含む平面と基本的に同一平面上にある。接続されると、絶縁部材202の前面236が第1の支持部材200の後面220に揃っている。しかしながら、いくつかの例示的な実施形態では、絶縁部材202の前面236は第1の支持部材200の後面220に揃っている必要がない(つまり、いくつかの実施形態では、絶縁部材202は横方向Tに沿って第1の支持部材200から離隔してもよい)。
【0033】
第1の支持部材200と同様に、絶縁部材202は、前面236と後面238の間に延びる複数の開口240を画定する。絶縁部材202の各開口240は大体長方形の構造として示されるが、他の適切な構造であってもよい。各開口240は頂辺242、底辺244および2つの側辺246を含み、該2つの側辺は互いに平行で頂辺242と底辺244に垂直に配向される。左側軌道180Aに組み込まれると、絶縁部材202の各開口240は第1の支持部材200の対応の開口224と連通する。第1の支持部材200と絶縁部材202の開口224、240はそれぞれ、ラック170が左側軌道180Aに取り付けられるとラック170中の1つの少なくとも一部(例えば、その取付ブラケット)を受け入れるように構成されている。このように、第1の支持部材200の開口224と同様に、開口240は取付開口182Aの一部を形成する。
【0034】
なお、第1の支持部材200と同様に、絶縁部材202は、絶縁部材202の前面236と後面238の間に延びる1つまたは複数のファスナ開口248を画定する。図示されるように、1つのファスナ開口248は左側軌道180Aの頂部210の近くに配置され、1つのファスナ開口248は底部212の近くに配置される。左側軌道180Aを組み込む場合、絶縁部材202の各ファスナ開口248は第1の支持部材200の対応のファスナ開口232と連通する。この点で、第1の支持部材200と絶縁部材202のファスナ開口232、248は、左側軌道180Aと冷蔵電器100(
図2)の庫本体120を固定する機械的ファスナ234を受け入れる。
【0035】
第1のバスバー204は導電気部材であり、USB導管199を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、第1のバスバー204はUSB導管199の接地ラインを介して中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、第1のバスバー204は、
図5に示すように充電され、または左側軌道180Aの接地GNDとして指定される。第1のバスバー204は任意の適切な導電材料、例えばステンレススチールである。第1のバスバー204は左側軌道180Aの頂部210と底部212の間に垂直方向Vに沿って延びている。第1のバスバー204も第1の側部214と第2の側部216の間に水平方向Lに沿って延びている。第1のバスバー204は横方向Tに沿って厚さを有する。第1のバスバー204は前面250と後面252を含み、この2つの面はいずれも垂直方向Vと水平方向Lを含む平面と基本に同一平面にある。接続される場合、第1のバスバー204の前面250は絶縁部材202の後面238に揃っている。しかしながら、いくつかの例示的な実施形態では、第1のバスバー204の前面250は絶縁部材202の後面238に揃っている必要がない(つまり、第1のバスバー204は横方向Tに沿って絶縁部材202から離隔してもよい)。
【0036】
第1の支持部材200および絶縁部材202と同様に、第1のバスバー204は前面250と後面252の間に延びる複数の開口254を画定する。第1のバスバー204の各開口254は大体長方形の構造として示されるが、他の適切な構造であってもよい。各開口254は頂辺256、底辺258および2つの側辺260を含み、この2つの側辺260は互いに平行で頂辺256と底辺258に垂直に配向される。左側軌道180Aを組み込む場合、第1のバスバー204の各開口254は第1の支持部材200の対応の開口224、絶縁部材202の対応の開口240と連通する。第1の支持部材200、絶縁部材202および第1のバスバー204の開口224、240、254はそれぞれ、ラック170が左側軌道180Aに取り付けられるとラック170の少なくとも一部を受け入れるように構成されている。このように、第1の支持部材200および絶縁部材202の開口224、240と同様に、第1のバスバー204の開口254は取付開口182Aの一部を形成する。
【0037】
なお、第1の支持部材200および絶縁部材202と同様に、第1のバスバー204は第1のバスバー204の前面250と後面252の間に延びる1つまたは複数のファスナ開口264を画定する。図示されるように、1つのファスナ開口264は左側軌道180Aの頂部210の近くに配置され、1つのファスナ開口264は底部212の近くに配置される。左側軌道180Aを組み込む場合、第1のバスバー204の各ファスナ開口264は第1の支持部材200の対応のファスナ開口232、絶縁部材202の対応のファスナ開口248と連通する。この点で、第1の支持部材200、絶縁部材202および第1のバスバー204のファスナ開口232、248、264は、左側軌道180Aと冷蔵電器100(
図2)の庫本体120を固定するための機械的ファスナ234を受け入れる。
【0038】
継続的に
図4を参照すると、第2の支持部材206は左側軌道180Aの頂部210と底部212の間に垂直方向Vに沿って延びている。第2の支持部材206も第1の側部214と第2の側部216の間に水平方向Lに沿って延びている。第2の支持部材206は任意の適切な材料、例えばプラスチックで形成される。いくつかの実施形態では、第2の支持部材206は非導電または絶縁材料で形成される。
【0039】
第2の支持部材206は水平方向部材266を含み、その内の1つの水平方向部材266は左側軌道180Aの頂部210の近くに配置され、もう1つの水平方向部材266は底部212の近くに配置される。水平方向部材266はいずれも前面268と後面270を含み、この2つの面はいずれも水平方向Lと基本的に同一平面内にある。水平方向部材266は対向する横方向部材272の間に水平方向Lに沿って延びている。各横方向部材272は第2の支持部材206の前部274と後部276の間に横方向Tに沿って延びており、各横方向部材272は左側軌道180Aの頂部210と底部212の間に垂直方向Vに沿って延びている。水平方向部材266と横方向部材272は隙間278を画定する。隙間278と第1の支持部材200、絶縁部材202および第1のバスバー204の開口224、240、254とともに、取付開口180Aの一部を形成する。
図4の180Aで示される点線に示すように、ラック170(
図2)またはその一部は開口224、240、254を貫通して隙間278(「取付開口180A」と総称)に挿入されることにより、ラック170が左側軌道180Aに固定される。
【0040】
側壁280は各横方向部材272の前部230から延びている。側壁280は基本的に横方向Tに沿って横方向部材272から前方に第1の支持部材200に向かって延びている。上記のように、側壁280は横方向Tに対して角度をなす。該実施形態では、第2の支持部材206の側壁280は横方向Tに沿って大体前方に延びることに従って互いに外側に角度をなす。左側軌道180Aを組み込む場合、第2の支持部材206の側壁280と第1の支持部材200の側壁222は密着される。この点で、第2の支持部材206の角度をなす側壁280と第1の支持部材200の側壁222は相補的である。他の選択可能なの例示的な実施形態では、側壁280は基本的に前方に横方向Tに沿って延びるように構成されている。
【0041】
図4および
図8を参照すると、
図8は本発明の例示的な実施形態のラック170が取り付けられた
図4の左側軌道180Aの断面斜視図である。
図4および
図8に示すように、1つまたは複数の保持部材282は対向する横方向部材272の間で水平方向Lに沿って延びている。具体的に
図4を参照すると、1つの保持部材282は左側軌道180Aの頂部210と底部212間の大体中間位置に配置されて示される。なお、具体的に
図8を参照すると、保持部材282も頂部210の近くに配置されてもよい。図示しないが、保持部材282は底部212の近くに配置され得る。頂部210と底部212の近くに配置された保持部材282は横方向Tに水平方向部材266から離隔する。具体的に、保持部材282は横方向Tに水平方向部材266の後方から離隔する。保持部材282は直接に水平方向部材266の背面に配置され得る。このように、水平方向部材266と保持部材282はスリット284を画定し、第2のバスバー208は該スリットで第2の支持部材206に接続される。
【0042】
特に、該実施形態では、第2のバスバー208は第2の支持部材206のスリット284に摺動して第2の支持部材206に接続される。例えば、第2のバスバー208は押圧または摩擦によってスリット284に係合され得る。しかしながら、第2のバスバー208は任意の適切な方法で第2の支持部材206に接続され得ることが理解されたい。なお、図示しないが、第2の支持部材206は横方向部材272の内側に垂直方向Vに沿って延びる通路を含み得、第2のバスバー208の側面を受け入れる。これにより、第2のバスバー208をよりよく固定する。なお、
図8に示すように、第2のバスバー208は横方向Tに沿って第1のバスバー204から離隔する。具体的に、第2のバスバー208は横方向Tに沿って第1のバスバー204の後方から離隔する。第2のバスバー208はさらに第1の支持部材200から電気的に絶縁される。
【0043】
再び
図4を参照すると、第1の支持部材200、絶縁部材202および第1のバスバー204と同様に、第2の支持部材206は第2の支持部材206の水平方向部材266の前面268と後面270の間に延びる1つまたは複数のファスナ開口286を画定する。図示されるように、1つのファスナ開口286は左側軌道180Aの頂部210の近くに配置され、1つのファスナ開口286は底部212の近くに配置される。左側軌道180Aを組み込む場合、第2の支持部材206の各ファスナ開口286と第1の支持部材200、絶縁部材202および第1のバスバー204の対応のファスナ開口232、248、264はそれぞれ連通する。このように、開口232、248、264は、左側軌道180Aと冷蔵電器100(
図2)の庫本体120を固定するための機械的ファスナ234を受け入れる。
【0044】
第1のバスバー204と同様に、第2のバスバー208は導電材料で形成され、USB導管199を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、第2のバスバー208はUSB導管199の電源線を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、第2のバスバー208は
図5に示すように、電源電荷VCCで充電される。すなわち、電圧はUSB導管199の電源線を介して転送され、電源線を経って第2のバスバー208に電気的に接続され、第2のバスバー208は電源線から転送された電圧により充電電荷VCCで充電される。
【0045】
第2のバスバー208は任意の適切な導電材料、例えばステンレススチールであり得る。第2のバスバー208は左側軌道180Aの頂部200と底部212の間に垂直方向Vに沿って延びている。第2のバスバー208も第1の側部214と第2の側部216の間に水平方向Lに沿って延びている。第2のバスバー208は前面288、後面290および2つの側面292を含み、この2つの面はいずれも水平方向Lに基本的に在同一平面内にあり、該2つの側面292は横方向Tに基本的に在同一平面内にあり、第2のバスバー208の前面288と後面290を接続する。上記のように、第2のバスバー208と第2の支持部材206は接続される。特に、左側軌道180Aの第1のバスバー204と第2のバスバー208は基本的に左側軌道180Aの頂部210と底部212の間に延びている。このように、ラックが左側軌道180Aに取り付けられると、ラックの電気コネクタは任意のラック取付位置でバスバー204、208と接触する。
【0046】
図6に示すように、中間軌道180Bは、以下の点を除いて
図4および
図5に示される左側軌道180Aの構造と同様である。該実施形態では、中間軌道180Bの第1のバスバーと第2のバスバーは異なり電気的に絶縁されたバスバーである。また、該実施形態では、絶縁部材も離隔している(いくつかの実施形態ではそうする必要がない)。したがって、横方向Tに沿って前から後に、中間軌道180Bは第1の支持部材300、左絶縁部材302Lおよび右絶縁部材302R、左側第1のバスバー304Lおよび右側第1のバスバー304R、第2の支持部材306および左側第2のバスバー308Lと右側第2のバスバー308Rを含む。左側第1のバスバー304Lは水平方向Lに沿って左側第2のバスバー308Lに揃って、横方向Tに沿って左側第2のバスバー308Lから離隔する。実際に、第2の支持部材306は横方向Tに沿って左側第1のバスバー304Lと左側第2のバスバー308Lの間に配置される。右側第1のバスバー304Rは水平方向Lに沿って右側第2のバスバー308Rに揃って、横方向Tに沿って右側第2のバスバー308Rから離隔する。図示されるように、第2の支持部材306は横方向Tに沿って右側第1のバスバー304Rと右側第2のバスバー308Rの間に配置される。左側第1のバスバー304Lと左側第2のバスバー308Lで第1ペアのバスバーを形成し、右側第1のバスバー304Rと右側第2のバスバー308Rで第2ペアのバスバーを形成する。
【0047】
いくつかの実施形態では、中間軌道180Bはセパレーター310を含み、該セパレーター310は非導電または絶縁材料で形成され、操作可能に中間軌道180Bの左側の充電バスバー304L、308Lと中間軌道180Bの右側の充電バスバー304R、308Rを電気的に絶縁する。つまり、セパレーター310は電気絶縁材料で形成され、水平方向Lに沿って第1ペアのバスバーと第2ペアのバスバーの間に配置され、第1ペアのバスバーは左側第1のバスバー304Lと左側第2のバスバー308Lを含み、第2ペアのバスバーは右側第1のバスバー304Rと右側第2のバスバー308Rを含む。
【0048】
図5および
図6に示すように、中間軌道180Bの左側と左側軌道180Aは関連する。特に、左側第1のバスバー304LはUSB導管199(
図3)を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、左側第1のバスバー304LはUSB導管199を介して負のデータ線と中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、左側第1のバスバー304Lは
図6に示すように負のデータ電荷D-で充電される。即、負のデータ信号がUSB導管199の負のデータ線を介して転送され、負のデータ線が左側第1のバスバー304Lに電気的に接続されることに従って、左側第1のバスバー304Lは負のデータ電荷D-で充電される。
【0049】
同様に、左側第2のバスバー308LはUSB導管199(
図3)を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、左側第2のバスバー308LはUSB導管199の正のデータ線を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、左側第2のバスバー308Lは
図6に示すように正のデータ電荷D+で充電される。つまり、正のデータ信号がUSB導管199の正のデータ線を介して転送され、正のデータ線が左側第2のバスバー308Lに電気的に接続されることに従って、左側第2のバスバー308Lが正のデータ電荷D+で充電される。左側第1のバスバー304Lと左側第2のバスバー308Lは協力して差動信号をUSBポート172に転送する(
図9)。理解できるように、バスバー202、208、304L、308Lは任意の適切な配置または組合せでGND、VCC、D-およびD+で充電され得、かつバスバー202、208、304L、308Lの充電方法の一例として、バスバー202、208、304L、308Lは
図5および
図6の方法で充電され得る。
【0050】
上記のように、第1の支持部材300は導電材料で形成される。これにより、いくつかの実施形態では、第1の支持部材300は
図6中のBに示すように、中間軌道180Bのシールドデバイスとして機能する。第1の支持部材300がシールドデバイスとして機能するため、電磁干渉の影響が抑制されUSBポート172に接続されているUSB装置が外部干渉、例えばUSB導管199(
図3)で引き起こされる過渡パルスから保護する。
【0051】
図7に示すように、右側軌道180Cは以下の点を除いて
図5に示される左側軌道180Aの構造と同様である。横方向Tに沿って前から後に、右側軌道180Cは第1の支持部材320、絶縁部材322、第1のバスバー324、第2の支持部材326および第2のバスバー328を含む。該実施形態では、第1のバスバー324は導電気部材であり、USB導管199(
図3)を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、第1のバスバー324はUSB導管199の負のデータ線を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、第1のバスバー324は
図7に示するよう、負のデータ電荷D-で充電される。つまり、負のデータ信号がUSB導管199の負のデータ線を介して転送され、負のデータ線が第1のバスバー324に電気的に接続されることに従って、第1のバスバー324が負のデータ電荷D-で充電される。第1のバスバー324は任意の適切な導電材料、例えばステンレススチールであり得る。
【0052】
第2のバスバー328は導電気部材であり、USB導管199(
図3)を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、第2のバスバー328はUSB導管199の正のデータ線を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、第2のバスバー328は
図7に示すように正のデータ電荷D+で充電される。つまり、正のデータ信号がUSB導管199の正のデータ線を介して転送され、正のデータ線が第2のバスバー328に電気的に接続されることに従って、第2のバスバー328が正のデータ電荷D+で充電される。第2のバスバー328は任意の適切な導電材料、例えばステンレススチールであり得る。第1のバスバー324と第2のバスバー328は協力して差動信号をUSBポート172に転送する(
図9)。
【0053】
上記のように、第1の支持部材320は導電材料で形成される。これにより、いくつかの実施形態では、第1の支持部材320は
図7中のBに示すように右側軌道180Cのシールドデバイスとして機能する。第1の支持部材320はシールドデバイスとして機能するため、電磁干渉の影響が抑制されUSBポート172に接続されているUSB装置を外部干渉、例えばUSB導管199(
図3)で引き起こされる過渡パルスから保護する。
【0054】
以下
図6および
図7を参照すると、図示されるように、中間軌道180Bの右側は右側軌道180Cに関連する。具体的に、右側第1のバスバー304RはUSB導管199(
図3)を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、右側第1のバスバー304RはUSB導管199の接地ラインを介して中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、右側第1のバスバー304Rは
図6に示すように中間軌道180Bの右側のGNDで充電または指定される。
【0055】
なお、右側第2のバスバー308RはUSB導管199(
図3)を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、該USB導管199はまたコントローラー190に通信可能に接続される。該実施形態では、右側第2のバスバー308RはUSB導管199の電源線を介して中央ハブ196に通信可能に接続され、またはより具体的に、電気的に通信し、これにより、右側第2のバスバー308Rは
図6に示すように電源電荷VCCで充電される。つまり、電圧がUSB導管199の電源線を介して転送され、電源線が右側第2のバスバー308Rに電気的に接続されることに従って、右側第2のバスバー308Rは電源線によって転送された電圧によって充電電荷VCCで充電される。理解できるように、バスバー304R、308R、324、328は任意の適切な配置または組合せでGND、VCC、D-およびD+で充電され得、バスバー304R、308R、324、328の充電方法の一例として、バスバー304R、308R、324、328は
図6および
図7の方法で充電され得る。
【0056】
図9~
図12を参照すると、本発明の例示的な実施形態は軌道180B、180Cに取り付けられた1つの調節可能なラック170の様々な図である。特に、
図9は中間軌道180Bと右側軌道180Cに取り付けられた調節可能なラック170の前面斜視図であり、
図10は中間軌道180Bに取り付けられた
図9の調節可能なラック170の側面図であり、
図11は
図10のA部分の拡大図であり、
図12は
図10のA部分の別の図であり、説明および図示のために中間軌道180Bが省略される。
【0057】
具体的に
図9を参照して、調節可能なラック170は、頂面および底面を有するラックパネル340を含む。フレームがラックパネル340の周辺の周りにまで延びている。フレームは前部材342、後部材344および一対の側部材346L、346Rを含み、それらはラックパネル340の周辺の周りにそのエッジに密着される。前部材342、後部材344および側部材346L、346Rは任意の適切な材料、例えば金属またはプラスチックで形成され、ラックパネル340も任意の適切な材料で形成される。該実施形態では、ラックパネル340は強化ガラスである。
【0058】
ラック170は一対のブラケットを含み、該一対のブラケットはラック170に接続されるかまたは一体成形され、ラック取付位置中の1つ位置でラック170を軌道180A、180B、180C中の少なくとも2つに取り付ける。該実施形態では、ラック170は左側部材346Lに接続された左ブラケット348L、および右側部材346Rに接続された右ブラケット348Rを含む。左ブラケット348Lは横方向Tに沿って第1の端352と第2の端354の間に延びる本体350Lを含む。左ブラケット348Lは
図12でより明確に示されるように頂端356と底端358の間に垂直方向Vに沿って延びている。同様に、右ブラケット348Rは横方向Tに沿って第1の端と第2の端の間に延びる本体350Rを含む。右ブラケット348Rも頂端と底端の間に垂直方向Vに沿って延びている。
【0059】
具体的に
図10~
図12を参照すると、左ブラケット348Lは本体350Lの第2の端354から延びる第1のタブ360を含む。該実施形態では、第1のタブ360は横方向Tに沿って第2の端354から延びており、左ブラケット348Lの頂端356の近くに配置される。第1のタブ360は第1の電気コネクタ362を含み、該第1の電気コネクタ362は第1のワイヤ364に接続され、該第1のワイヤ364により第1の電気コネクタ362とラック170のUSBポート172の間が電気的に通信する。第1のワイヤ364を使用することにより、左ブラケット348Lは導電または耐食材料である必要がなくなり、第1のワイヤ364は左ブラケット348Lの耐負荷と電気機能を分離する。第1のワイヤ364は図では見えるように示されるが、理解できるように、いくつかの例示的な実施形態では、ケーシングまたはハウジングは第1のワイヤ364を隠す。該例示的な実施形態では、USBポート172は側部材346Rの頂面に沿って配置されるが、USBポート172はラック170上の他の適切な位置に配置されてもよい。
【0060】
図12に詳述されるように、第1のタブ360は、ラック170を中間軌道180Bに固定するためのフック366を含む。フック366は第1の湾曲表面368を含み、該第1の湾曲表面368は第1のタブ360をブラケット面372から支持面370に移行させ、該ブラケット面372は図示されるように大体垂直面であり、該支持面370は基本的に横方向Tに沿って延びており横方向Tと水平方向Lに基本的に同一平面内にある。ラック170が中間軌道180Bの開口182B(
図3)中の1つに挿入されると、フック366の支持面370は第1の支持部材300によって画定される開口の底辺に接合される。このように、中間軌道180Bに取り付けられると、第1の支持部材300はラック170の重量の少なくとも一部を支持する。
【0061】
第2の湾曲表面374は支持面370を垂直面376に移行させる。垂直面376は基本的に垂直方向Vに沿って配向されて基本的にブラケット面372に対向する。第1の電気コネクタ362はフック366に配置され、特に、第1の電気コネクタ362はフック366の垂直面376に配置されるかまたは該垂直面に一体形成される。フック366が中間軌道180Bの取付開口182B中の1つに挿入されると、
図11に示されるように垂直面376に設けられた第1の電気コネクタ362は右側第1のバスバー304Rの後面に接合される。このように、第1の電気コネクタ362と右側第1のバスバー304Rは電気的に接続される。また、調節可能なラック170が中間軌道180Bに取り付けられると、中間軌道から片持ち梁になるため、第1の電気コネクタ362は偏在して右側第1のバスバー304Rに接合され、垂直面376は第1の電気コネクタ362と右側第1のバスバー304Rの後面を圧縮する傾向があり、2つの電気部材が強固に係合される。また、第1の電気コネクタ362が右側第1のバスバー304Rに接合されると、第1のワイヤ364は右側第1のバスバー304Rの電荷で充電され、該例示的な実施形態では、該電荷は
図6に示される接地電荷GNDである。これにより、第1のワイヤ364は接地電荷GNDを転送するかまたはUSBポート172に接地ラインを供給することができる。
【0062】
再度
図11および
図12を参照すると、左ブラケット348Lは第2のタブ380(
図12)をさらに含む。第2のタブ380は本体350Lの第2の端354から延びている。該実施形態では、第2のタブ380は横方向Tに沿って第2の端354から延びており、左ブラケット348Lの底端358の近くに配置される。図示されるように、第2の電気コネクタ382(
図12で透明として示される)は第2のタブ380に配置されるかまたは一体形成される。第2の電気コネクタ382は第2の電線384に接続され、該第2の電線384は第2の電気コネクタ362とラック170のUSBポート172の間の電気的通信を提供する。第2の線384を使用することにより、左ブラケット348Lは導電または耐食材料である必要がなくなり、第2の線384は左ブラケット348Lの耐負荷と電気機能を分離する。第2の線384は図では見えるようにするが、理解できるように、いくつかの例示的な実施形態では、ケーシングまたはハウジングは第2の線384を隠す。第1のワイヤ364と第2の線384は、
図9に示すように左ブラケット348Lに沿って延びており、前部材342および/または後部材344に沿って右ブラケット348Rに延びた後、右ブラケット348Rに沿ってUSBポート172に延びている。
【0063】
具体的に
図11を参照し、ラック170がラック取付位置中の1つの位置で中間軌道180Bに取り付けられると、第2の電気コネクタ382は、右側第2のバスバー308Rに電気的に接続されるように構成されている。具体的に、第2の電気コネクタ382は右側第2のバスバー308Rの前面に接触する。第1の支持部材300の前面と右側第2のバスバー308Rの前面は、取付開口182Rの深さD1を画定する。言い換えれば、取付開口182Rの深さD1は第1の支持部材300の前面と右側第2のバスバー308Rの前面の間に延びている。ラック170が中間軌道180Bに取り付けられると、左ブラケット348L及その第2の電気コネクタ382は以下のように取付開口182Rの深さD1よりも大きい距離で延びており、第2の電気コネクタ382は右側第2のバスバー308Rを偏在させ、右側第2のバスバー308Rが偏在して第2の電気コネクタ382に当接される。右側第2のバスバー308Rが偏在して第2の電気コネクタ382に当接されると、2つの電気部材が強固に係合される。説明のために、
図11では第2の電気コネクタ382で引き起こされる右側第2のバスバー308Rの偏在を誇張する。第2の電気コネクタ382が右側第2のバスバー308Rに接合されると、第2の線384が右側第2のバスバー308Rの電荷で充電され、該例示的な実施形態では、該電荷が
図6に示される電源または電圧電荷VCCである。これにより、第2の線384は電源または電圧電荷をUSBポート172に転送することができる。
【0064】
図7および
図9を参照すると、右ブラケット348Rは右側軌道180Cに取り付けられて示される。ラック170の右ブラケット348Rは、中間軌道180Bに取り付けられた左ブラケット348Lに関する説明と同様に、右側軌道180Cに取り付けられる。特に、右ブラケット348Rの第1の電気コネクタが第1のバスバー324に接合されると、右ブラケット348Rの第1のワイヤ(図示しない)が第1のバスバー324の電荷で充電され、該例示的な実施形態では、該電荷は
図7に示される負のデータ電荷D-である。これにより、第1のワイヤは負のデータ電荷をUSBポート172に転送する。また、右ブラケット348Rの第2の電気コネクタが第2のバスバー328に接合されると、右ブラケット348Rの第2の線が第2のバスバー324の電荷で充電され、該例示的な実施形態では、該電荷は
図7に示される正のデータ電荷D+である。これにより、第2の線は正のデータ電荷D+をUSBポート172に転送する。
【0065】
したがって、ラック170は
図9に示すように中間軌道180Bと右側軌道180Cに取り付けられると、USBポートの接地GND、電源VCCおよびデータ信号D-、D+ピンの少なくとも一部が、中間軌道180Bおよび右側軌道180Cのバスバーで充電される。特に、中間軌道180B(
図6)の右側第1のバスバー304Rおよびその接地電荷GND供給に関連する電線、中間軌道180B(
図6)の右側第2のバスバー308Rおよびその電源電荷VCC供給に関連する電線、右側軌道180C(
図7)の第1のバスバー324およびそのデータ信号の負のデータ電荷D-供給に関連する電線、および右側軌道180C(
図7)の第2のバスバー328およびそのデータ信号の正のデータ電荷D+供給に関連する電線を介して、USBポート172に機能を提供する。これにより、USB装置がUSBポート172に接続されると、軌道のバスバーはUSB機能を有効にする。特に、ラック170は軌道に沿って異なるラック取付位置間で調節または移動可能であり、または異なるラック取付位置に移動でき、軌道の構造により、選択されたラック取付位置に関係なく、USB機能を実現することができる。また、理解できるように、ラックは、中間軌道180Bと右側軌道180Cに関する説明と同様または類似の方法で左側軌道180Aと中間軌道180Bに取り付けられる。
【0066】
図13および
図14を参照すると、第1の軌道または左側軌道180Aと第2の軌道または右側軌道180Bを概略的に示す上面視断面図である。
図13および
図14の左側軌道180Aと右側軌道180Bはそれぞれ
図5および
図7の左側軌道と右側軌道の構造と同様である。本文の教示から理解できるように、ラックがラック取付位置中の1つ位置で左側軌道180Aと右側軌道180Bに取り付けられると、電気コネクタが左側軌道180Aの帯電バスバー204、208と右側軌道180Cの帯電バスバー324、328に接合される場合、USB機能を有効にする。したがって、いくつかの実施形態では、デュアル軌道の実施形態もラックのUSBポートにUSB機能を提供することができる。
【0067】
いくつかの別の実施形態では、ラック取付軌道は電器のチャンバー内に配置された複数のラックのUSBポートにUSB機能を提供する。例えば、
図15はそれぞれラック170A、170B、170CのUSBポート172A、172B、172CにUSB機能を提供する例示的なシステムの概略図である。図示されるように、該システムは第1のまたは左側軌道180Aと第2のまたは右側軌道180Cを含む。左側軌道180Aと右側軌道180Bの第1のバスバーと第2のバスバーが垂直方向Vに沿って複数の部分に分かれることを除いて、
図15の左側軌道180Aと右側軌道180Cはそれぞれ
図5および
図7の左側軌道と右側軌道の構造と同様または類似であり得る。
【0068】
図15に示すように、左側軌道180Aは、第1のバスバー404Aと第2のバスバー408Aを含む第1のバスバーペア400Aと、第1のバスバー414Aと第2のバスバー418Aを含む第2のバスバーペア402Aと、および第1のバスバー424Aと第2のバスバー428Aを含む第3のバスバーペア406Aと、を含む。同様に、右側軌道180Cは、第1のバスバー404Cと第2のバスバー408Cを含む第1のバスバーペア400Cと、第1のバスバー414Cと第2のバスバー418Cを含む第2のバスバーペア402Cと、および第1のバスバー424Cと第2のバスバー428Cを含む第3のバスバーペア406Cとを含む。第1のバスバーペア400Aは垂直方向Vに沿って第2のバスバーペア402Aの上方に配置され、第2のバスバーペア402Aは垂直方向Vに沿って第3のバスバーペア406Aの上方に配置される。同様に、第1のバスバーペア400Cは垂直方向Vに沿って第2のバスバーペア402Cの上方に配置され、第2のバスバーペア402Cは垂直方向Vに沿って第3のバスバーペア406Cの上方に配置される。いくつかの実施形態では、垂直方向Vに沿ってバスバーペアの間に、例えば、バスバーが隣接するバスバーから電気的に絶縁されるように、電気絶縁セパレーター420A、422Aおよび420C、422Cが配置される。いくつかの実施形態では、垂直に隣接するバスバーの間に隙間が画定される。
【0069】
各バスバー404A、408A、414A、418A、424A、428Aおよび404C、408C、414C、418C、424C、428Cは電源電荷VCC、接地電荷GND、正のデータ電荷D+および負のデータ電荷D-中の少なくとも1つで充電される。該実施形態では、第1のバスバー404A、414Aおよび424Aは接地電荷GNDで充電され、第2のバスバー408A、418Aおよび428Aは電源電荷VCCで充電され、第1のバスバー404C、414Cおよび424Cは負のデータ電荷D-で充電され、第2のバスバー408C、418Cおよび428Cは正のデータ電荷D+で充電される。すべてのバスバーは互いに電気的に絶縁される。左側軌道180Aと右側軌道180Cの第1の支持部材はシールド機能を提供する。
【0070】
特に、第1のバスバーペア400Aの第1のバスバー404Aと第2のバスバー408A、および第1のバスバーペア400Cの第1のバスバー404Cと第2のバスバー408Cは、第1のラック170Aのユニバーサルシリアルバスポート172Aと電気的に通信する。第2のバスバーペア402Aの第1のバスバー414Aと第2のバスバー418A、および第2のバスバーペア402Cの第1のバスバー414Cと第2のバスバー418Cは、第2のラック170Bのユニバーサルシリアルバスポート172Bと電気的に通信する。第3のバスバーペア406Aの第1のバスバー424Aと第2のバスバー428A、および第3のバスバーペア406Cの第1のバスバー424Cと第2のバスバー428Cは、第3のラック170Cのユニバーサルシリアルバスポート172Cと電気的に通信する。したがって、該実施形態では、複数のラック170A、170B、170CのUSBポート172A、172B、172CはUSB機能を有し得る。
【0071】
再び
図2を参照すると、いくつかの例示的な実施形態では、冷蔵扉本体128中の1つまたは2つの扉本体USBコンポーネント500により、デジタルデータがコントローラー190とその中に配置された箱166または引出し上のUSBポート502のUSB装置間で転送され、かつ接続されたUSB装置への電力転送も実現される。
【0072】
図16を参照すると、扉本体USBコンポーネント500は少なくとも1つの貯蔵箱166を含む。いくつかの実施形態では、扉本体USBコンポーネント500は複数の貯蔵箱166を含んでもよい。例えば、
図16に示すように、扉本体USBコンポーネント500は3つの貯蔵箱166を含む。本明細書の内容を使用して、当業者は理解できるように、本発明の範囲を逸脱しない限り任意の数の貯蔵箱166を使用できる。各貯蔵箱166はUSBポートを備える。例えば、
図16に示すように、各貯蔵箱166はUSBポート502を含む。USB装置は任意のUSBポート502に接続され得る。USBポート502は任意の適切なタイプのUSBポートであり得る。以下より詳細に説明されるように、貯蔵箱166中の1つが軌道に接合されると、扉本体上の軌道はUSBポート502中の1つと例えばコントローラー190(
図1)の処理装置の間でデジタルデータを転送する。なお、複数の貯蔵箱166が軌道に接合されると、軌道はコントローラー190と各USBポート502の間でデジタルデータをルーティングして転送し、複数のUSB装置が1回だけで接続され得るように構成されている。
【0073】
各貯蔵箱166は1つまたは複数の取付装置126(
図16に示すように、一部が点線で示される)を冷蔵扉本体128に取り付ける。複数の取付装置126は冷蔵扉本体128に配置されて、各貯蔵箱166が複数の取付位置で冷蔵扉本体128に取り付けられ得る。例えば、冷蔵扉本体128は例えば垂直方向Vに沿って頂部と底部の間に延びている。1つの貯蔵箱166は冷蔵扉本体128の頂部に向かう第1の位置に配置され、または冷蔵扉本体128の底部に向かう第2の位置に配置される。1つの貯蔵箱166は任意の数の他の取付位置に配置されてもよい。このように、各貯蔵箱166は複数の取付位置に取り付けられ得る。各貯蔵箱166は、第1の位置、第2の位置または任意の他の取付位置に配置されることに関係なく、軌道に接合されるように構成されてもよい。
【0074】
該実施形態では、取付装置126は小片である。各小片は関連する対向小片を有し、これにより、扉本体128は対応の小片対を含み、その内に、各対応の小片対は例えば、
図16に示すように貯蔵箱166を受け入れて支持するように構成されている。各対応の小片対は互いに一定の間隔で配置されて、貯蔵箱166中の1つが任意の対応の小片対に取り付けられ得る。
【0075】
図17は冷蔵扉本体128の斜視図であり、扉本体USBコンポーネント500の軌道510を概略的に示す。図示されるように、軌道510は扉本体128に配置される。例えば、軌道510は
図17に示すように扉本体128のライニングに取り付けられ得る。軌道150は複数のUSB線512を含む。該実施形態では、USB線512は電源線、接地ライン、正のデータ線、負のデータ線およびシールド線を含む。電源線は電源電荷VCCで充電され、接地ラインは接地電荷GNDで充電され、正のデータ線は正のデータ電荷D+で充電され、負のデータ線は負のデータ電荷D-で充電され、シールド線はシールド電荷で充電される。USB線512は例えば1つまたは複数のUSB導管を介して中央ハブ506と電気的に通信し、該中央ハブはコントローラー190(
図1)と電気的に通信する。中央ハブ506はコントローラー190と貯蔵箱166のUSBポート502の間のデジタルデータ転送を促進する。軌道510は、USB線512と電気的に通信する1つまたは複数のコネクタをさらに含む。該実施形態では、軌道510は複数のコネクタ514を含む。
【0076】
図18は1つの例示的なコネクタ514の拡大図である。図示されるように、コネクタ514は複数の導電板516を有する。各板516はUSB線512中の1つと電気的に通信するか、または電気的に接続される。これにより、上記のように、複数の板516中の少なくとも1つは電源電荷VCCで充電され、複数の板516中の少なくとも1つは接地電荷GNDで充電され、複数の板516中の少なくとも1つは正のデータ電荷D+で充電され、複数の板516中の少なくとも1つは負のデータ電荷D-で充電され、該実施形態では、複数の板516中の少なくとも1つはシールド電荷Bで充電される。いくつかの実施形態では、選択可能に、コネクタ514はシールド電荷を有する板を含まない。
【0077】
図19は本発明の例示的な側面の1つの例示的な貯蔵箱166の側面図である。上記のように、貯蔵箱166はUSBポート502と複数の電器接点520を有する。該実施形態では、貯蔵箱166は5つの電器接点を有するが、他の実施形態では、貯蔵箱166は4つの電器接点を有してもよい。複数の電器接点520は箱USB線522を介してUSBポート502と電気的に通信する。
【0078】
また、該実施形態では、電器接点520はばねピン接点であり、これらのばねピン接点は貯蔵箱166が軌道510に接合されると軌道510に電気的に接続されるように構成されている。他のタイプの電器接点520を使用してもよい。
図19に示すように、ばねピン接点520は貯蔵箱166の一側に取り付けられ得る。他の実施形態では、ばねピンコネクタ520は貯蔵箱166上の任意の代替位置に配置され得る。各ばねピン接点520はばね(図示しない)を含み、該ばねは押圧式コンタクトであり、貯蔵箱166が扉本体128に取り付けられると、該コンタクトがコネクタ514の板516中の1つに電気的に接続されるように構成されている。
【0079】
特に、貯蔵箱166が扉本体128に取り付けられると(
図16)、貯蔵箱166の複数の電器接点520中のそれぞれがコネクタ514の複数の板516中の対応の1つに接合される(
図18)。このような場合、複数の板516が貯蔵箱166のUSBポート502と電気的に通信する。板516のそれぞれが対応の電荷VCC、GND、D+、D-および選択可能なBで充電されると、電荷がコネクタ514の板516から貯蔵箱166の電器接点520に伝達され、箱USB線522を介してUSBポート502の対応ピンに転送される。
【0080】
図20および
図21は例示的なUSBポートを示す。
図20に示すように、あるUSBポート502Aは4つのピン504を含む。接点520がコネクタ514の対応板516に接合されると、1つのピン504が電源ピンに対応して電源電荷VCCで充電され、1つのピンが接地ピンに対応して接地電荷GNDで充電され、1つのピン504が正のデータピンに対応して正のデータ電荷D+で充電され、1つのピン504が負のデータピンに対応して負のデータ電荷D-で充電される。
図21に示すように、あるUSBポート502Bは5つのピン504を含み、これらのピンは
図20に示されるピンに対応し、また、接点520がコネクタ514の対応板516に接合されると、1つのピン504がシールドまたはシールドピンに対応してシールド電荷で充電される(例えば接地)。USBポート172(
図2)は
図20および
図21のUSBポート502Aおよび/または502Bの構造と同様または類似である。
【0081】
デジタルデータ転送は、貯蔵箱166のUSBポート502とコントローラー190またはある処理装置の間でルーティングされ得る。例えば、USBポート502に接続されたUSB装置は、コントローラー190にデータ転送を送信する。データ転送はまずUSBポート502のピンにルーティングされる。データ転送はUSB線522を介して接点520に送信される。接点520が軌道510のコネクタ514の対応板516に接合されると、データ転送が箱166から扉本体128に移行される。データ転送が軌道510のUSB線512を介して中央ハブ506に送信される。中央ハブ506はまたデータ転送をコントローラー190(
図1)またはいくつかの他の処理装置にルーティングする。理解できるように、データ転送と電力は上記の順序と反対にUSBポート502とそれに接続されたUSB装置に送信され得る。
【0082】
図22を参照すると、別の冷蔵扉本体128の斜視図を示す。
図22では、扉本体USBコンポーネント550の軌道560を概略的に示す。該実施形態では、軌道560は複数のコネクタ564A、564B、564C、564Dおよび564Eを含む。各コネクタ564A、564B、564C、564Dおよび564Eは、中央ハブ506と電気的に通信し、該中央ハブはコントローラー190(
図1)に通信可能に接続される。複数のUSB線を有するUSB導管562Aは、中央ハブ506とコネクタ564Aを電気的に接続する。同様に、それぞれ複数のUSB線を有するUSB導管562B、562C、562D、562Eは、中央ハブ506と対応のコネクタ564B、564C、564D、564Eを電気的に接続する。各USB導管562A、562B、562C、562D、562EのUSB線は、電源線、接地ライン、正のデータ線、負のデータ線、および選択可能な地シールド線を含み得る。電源線は電源電荷で充電され、接地ラインは接地電荷で充電され、正のデータ線は正のデータ電荷で充電され、負のデータ線は負のデータ電荷で充電され、シールド線はシールド電荷で充電される。
【0083】
各コネクタ564A、564B、564C、564Dおよび564Eは複数の板を有する。例えば、各コネクタ564A、564B、564C、564Dおよび564Eは
図18のコネクタ514の構造と同様である。特に、各コネクタ564A、564B、564C、564D、564Eについて、複数の板中の少なくとも1つは電源電荷で充電され、複数の板中の少なくとも1つは接地電荷で充電され、複数の板中の少なくとも1つは正のデータ電荷で充電され、複数の板中の少なくとも1つは負のデータ電荷で充電される。いくつかの実施形態では、複数の板中の少なくとも1つはシールド電荷で充電される。
【0084】
このような実施形態では、複数の貯蔵箱166は例えば、
図16に示すように冷蔵扉本体128に取り付けられ得る。各箱166は例えば、
図19に示すようにUSBポートと複数の電器接点を有する。複数の貯蔵箱166が冷蔵扉本体128に取り付けられて複数の貯蔵箱166中のそれぞれの複数の電器接点520が複数のコネクタ564A、564B、564C、564D、564E中のそれぞれの複数の板516中の対応の1つの板に接合されると、デジタルデータ転送が複数の貯蔵箱166中のそれぞれのUSBポート502とコントローラー190の間でルーティングされる。言い換えれば、いくつかの実施形態では、USBポート502に接続された複数のUSB装置により、USB扉本体コンポーネント550が該例示的な実施形態では5つの異なるコネクタ564A、564B、564C、564D、564Eを含む場合でもデータ転送が送信され得る。
【0085】
本明細書は、当業者が本発明(任意の装置またはシステムを製造または使用してかかる任意の方法を実行することを含む)を実施することができるように、例を使用して本発明(最良の実施例を含む)を開示した。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、当業者が想到できる他の例も含む。そのような他の例は特許請求の範囲の言語と同様または実質的に同様の構造デバイスを含む場合、そのような他の例は特許請求の範囲に含まれることが意図されている。