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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】包装容器およびその板材
(51)【国際特許分類】
   B65D 5/02 20060101AFI20240329BHJP
【FI】
B65D5/02 B
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019138337
(22)【出願日】2019-07-26
(65)【公開番号】P2021020699
(43)【公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】397051139
【氏名又は名称】株式会社サンエコー
(74)【代理人】
【識別番号】100111785
【弁理士】
【氏名又は名称】石渡 英房
(72)【発明者】
【氏名】本橋 敏明
【審査官】長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】実開昭52-051829(JP,U)
【文献】特開2008-260556(JP,A)
【文献】国際公開第2015/007949(WO,A1)
【文献】実開昭53-072497(JP,U)
【文献】米国特許第02119382(US,A)
【文献】登録実用新案第3172544(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一枚の紙からなる包装容器の板材(a)であって、前記板材(a)は、異なる距離d2及びd3について、
折線(b、b、b1、b2)を介して幅方向に連続する左側面板(14)、背面板(15)、右側面板(16)、正面板(17)及び糊代板(19)を有し、
前記左側面板(14)は、蓋フラップ(14u)と底蓋(14f)とを有し、
前記蓋フラップ(14u)は、その左端(V3)が上基準線(UL)から距離d2の個所であって右端(V1)が上基準線(UL)から距離d2+d3の個所であるように設けられた折線(14c1)を介して前記左側面板(14)に接続され、
前記底蓋(14f)は、左端(V3)が下基準線(DL)から距離d2の個所であって右端(V1)が前記下基準線(DL)から距離d2+d3の個所であるように設けられた折線(14c2)を介して前記左側面板(14)に接続され、
前記背面板(15)は、蓋(15u)と底蓋(15f)とを有し、
前記蓋(15u)は、その左端(V1)が前記上基準線(UL)から距離d2+d3の個所であって右端(V2)が前記上基準線(UL)から距離d3の個所であるように設けられた折線(15c1)を介して前記背面板(15)に接続され、
さらに、前記蓋(15u)は、差込み(15a)を有し、前記差込みは、前記折線(15c1)と平行な折線(15a1)を介して前記蓋(15u)に接続され、前記折線(15a1)は、その中間部に前記蓋(15u)を係止するための切込み(15h)が設けられ、
前記底蓋(15f)は、その左端(V1)が前記下基準線(DL)から距離d2+d3の個所であって右端(V2)が前記下基準線(DL)から距離d3の個所であるように設けられた折線(15c2)を介して前記背面板(15)に接続されるとともに、
さらに、前記底蓋(15f)は、貼付けのための糊代(15e)を有し、
前記右側面板(16)は、蓋フラップ(16u)と底蓋(16f)を有し、
前記蓋フラップ(16u)は、その左端(V2)が前記上基準線(UL)から距離d3の個所であってその右端(V4)が前記上基準線(UL)上にあるように設けられた折線(16c1)を介して前記右側面板(16)に接続され、
前記底蓋(16f)は、その左端(V2)が下基準線(DL)から距離d3の個所であってその右端(V4)が下基準線(DL)の個所にあるように設けられた折線(16c2)を介して前記右側面板(16)に接続され、
前記正面板(17)は、係止片(17u)と底蓋(17f)を有し、
前記係止片(17u)は、その左端(V4)が上基準線(UL)上であってその右端(V3)が上基準線(UL)から距離d2の個所にあるように設けられた端縁(17i1)から、切込み(15h)に差し込まれて蓋(15u)を係止するために凸状に突出して設けられており、
前記底蓋(17f)は、その左端(V4)が前記下基準線(DL)上にあってその右端(V3)が下基準線(DL)から距離d2の個所にあるように設けられた折線(17c2)を介して前記正面板(17)に接続されるとともに、
さらに、前記底蓋(17f)は、貼付けのための糊代(17e)を有する、板材(a)。
【請求項2】
請求項1に記載の板材を所定の折線で折り所定の糊付けをして組み立てられた、四角筒状の胴部(1)を備える、包装容器(A)。
【請求項3】
前記胴部(1)の端部(2;3)の4つの頂点(V1、V2、V3、V4)は、同一平面上にあり、かつ、各頂点は前記胴部(1)に関しそれぞれ異なる4つの垂直横断面(P11、P21、P31、UL;P12、P22,P32、DL)上にあるように形成されている、請求項2に記載の包装容器(A)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装容器およびそれを一枚の板の要所の折曲げと貼着けにより組み立てられる包装容器用板材に関し、詳しくは、その軸方向の長さが断面方向に比較して長い棒状の物品(以下、棒状物品という。)を包装するのに好適な包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えばトナーカートリッジなどの棒状物品を被包装物とする包装容器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3172544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された紙製容器は、一枚の紙製板材の要所の折曲げと貼着けにより組立てられて容器として完成するものである。この紙製容器は、四角筒状の胴部と、一端側及び他端側の開口を閉蓋する蓋部と、蓋フラップとを備え、折線を介して蓋フラップを内側に順次折曲げられて閉蓋する構造として、印刷機や複写機で用いられるトナーカートリッジのような、先端に突出部を備えた物品(被包装物)を包装するのに適したものとされている。
【0005】
トナーカートリッジのような棒状物品は、輸送の際は1本ごとに容器に収納され、さらに複数の容器をまとめて梱包され、運搬されて保管されることが多い。特に、トナーカートリッジは内部に粉状のトナーインキが入っているためその軸方向にトナーカートリッジを立てた状態で保管されるとトナーカートリッジの下部で集積されたトナーインキは固まりやすくなり、使用の際にトナー詰まりなどの故障の原因になることがある。
このため、トナーカートリッジの包装容器には、水平にして保管するように注意を促す表示が包装容器表面にされることが多いが、保管場所の制約から水平にして保管せず軸方向に立てた状態で保管されがちである。
【0006】
そこで、このような立てた状態で置こうとすることを防止する必要が生じてきた。一方、従来からの一枚の板材から簡単に組立てることができるようにするニーズも依然として強いものがある。これらの点を勘案して発明者は鋭意検討し、その棒状の物品を包装する包装容器の形状を工夫することした。より詳しくは、床と接触する容器の軸方向の端部の蓋面を倒れやすい形状に形成した包装容器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(解決手段1)
以上の目的を達成するために、本発明の包装容器は、四角筒状の胴部を備える包装容器であって、前記胴部の一方または両方の端部の4つの頂点は、同一平面上にあり、かつ、各頂点は前記胴部に関しそれぞれ異なる4つの垂直横断面上にあるように形成されていること、を特徴とする。
【0008】
このように形成されているために、端部を水平面に対し鉛直になるように軸方向に立てて置こうとすると床面とは1点のみの接触となるため、この点を支点とする転倒のモーメントが働き、静止状態で倒れない場合であっても、倒れ易くすることができる。また仮に2点の接触をしたとしても、3点が接地するまで倒れようとするため、倒れ易さは維持される。また、4点が異なるため、立てかけた場合であっても必ず横方向に倒れようとする。
【0009】
(解決手段2)
また、前記記載の包装容器であって、前記端部が接地面となるように水平面に置かれる際に、前記包装容器の重心を通る鉛直線がその接地面の外部を通るように形成されていること、が好ましい。
【0010】
このようにすることで、重心が接地面から外れるため包装容器は静的なバランスを取ることができなくなるので、物理的に倒れやすいことにとどまらず、倒れる必然性を備える。
【0011】
(解決手段3)
また、前記少なくともひとつの端部は、開閉自在の蓋部を備えていること、が好ましい。
【0012】
このように蓋板を端部に設けると、胴部に設けることと比較して軸方向に長い棒状物品の出し入れが容易になる。
【0013】
(解決手段4)
また、一枚の板材の折曲げ及び貼付けによって形成されること、が好ましい。
【0014】
このようにすることで、少ない工数と人数で簡単に組み立てることができる倒れやすい包装容器を提供できる。
【0015】
(解決手段5)
1枚の紙からなる包装容器の板材であって、前記板材は、異なる距離d2及びd3について、
折線を介して幅方向に連続する左側面板、背面板、右側面板、正面板及び糊代板を有し、前記左側面板、前記背面板、前記右側面板、及び前記正面板は同じ幅を有し、
前記左側面板は、蓋フラップと底蓋とを有し、前記蓋フラップは、その左端が上基準線から距離d2の個所であって右端が上基準線から距離d2+d3の個所であるように設けられた折線を介して前記左側面板に接続され、前記底蓋は、左端が下基準線から距離d2の個所であって右端が前記下基準線から距離d2+d3の個所であるように設けられた折線を介して前記左側面板に接続され、
前記背面板は、蓋と底蓋とを有し、前記蓋は、その左端が前記上基準線から距離d2+d3の個所であって右端が前記上基準線から距離d3の個所であるように設けられた折線を介して前記背面板に接続され、さらに、前記蓋は、差込みを有し、前記差込みは、前記折線と平行な折線を介して前記蓋に接続され、前記折線は、その中間部に前記蓋を係止するための切込みが設けられ、前記底蓋は、その左端が前記下基準線から距離d2+d3の個所であって右端が前記下基準線から距離d3の個所であるように設けられた折線を介して前記背面板に接続されるとともに、さらに、前記底蓋は、貼付けのための糊代を有し、
前記右側面板は、蓋フラップと底蓋を有し、前記蓋フラップは、その左端が前記上基準線から距離d3の個所であってその右端が前記上基準線上にあるように設けられた折線を介して前記右側面板に接続され、前記底蓋は、その左端が下基準線から距離d3の個所であってその右端が下基準線の個所にあるように設けられた折線を介して前記右側面板に接続され、
前記正面板は、係止片と底蓋を有し、前記係止片は、その左端が上基準線上であってその右端が上基準線から距離d2の個所にあるように設けられた端縁から、差込みに差し込まれて蓋を係止するために凸状に突出して設けられており、前記底蓋は、その左端が前記下基準線上にあってその右端が下基準線から距離d2の個所にあるように設けられた折線を介して前記正面板に接続されるとともに、さらに、前記底蓋は、貼付けのための糊代を有する、ことを特徴とする。
【0016】
このようにすることで、1枚の板材から容易に組み立てることができ、蓋又は底蓋のいずれかを底面にして軸方向に立てて置くことが容易でない、すなわち倒れやすい包装容器を提供することができる。
【0017】
(解決手段6)
この場合、
上基準線から下基準線までの長さをLとし、左側面板、背面板、右側面板、正面板の幅をmとしたときに
L/(2・m)*d2>(m/2)またはL/(2・m)*d3>(m/2)
となるように形成された板材であることが好ましい。
【0018】
このようにすることで、板材を組立てて包装容器とし、これを軸方向に立てようとしたときの重心を通る鉛直線が底面の接触面から外れて倒れる包装容器の板材を提供できる。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る包装容器は以上説明したように構成したので、軸方向に立てると転倒しやすい構造を有する。このため、水平状態で保管・輸送がされることが促進され、収納した棒状の物品を安全にかつ容易に収容して運搬及び保管することができる。
また、本発明に係る包装容器は、一枚の板材から容易に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の包装容器の実施形態の一例の斜視図である。
図2】本発明の倒れやすさ(転倒しやすさ)の原理の説明図である。
図3図1に示す包装容器の端部を模式化して示す説明図(正面、斜め、側面)である。
図4図1に示す包装容器の天蓋側側端部の蓋を開けた状態を示す斜視図である。
図5図1に示す包装容器の底面側端部の蓋を閉じた状態を示す斜視図である。
図6図1に示す包装容器の重心と接触面を示す透視図である。
図7図6に示す包装容器の端面の拡大斜視図である。
図8図6に示す包装容器の重心の鉛直線と接触面の関係を示す説明図である。
図9図1の包装容器の展開平面図(包装容器用板材の平面図)である。
図10図9の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明に係る包装容器および包装容器用板材の実施形態の一例を、図1図10を参照しながら説明する。なお、便宜上、開閉可能な蓋のある側を「天面側」または「前側」、閉鎖した蓋の側を「底面側」または「後側」として表記する。
図1に本例の包装容器Aの外観斜視図を示す。本例では、図1に示すように、四角筒状の胴部1を備え、この胴部1の前側開口2b(図4参照)、後側開口(不図示)をそれぞれ塞ぐ、前側蓋部4および後側蓋部5を備える。前側開口2bを前側蓋部4で閉じた端部2および後側開口を後側蓋部5で閉じた端部3の両端部の形状を倒れ易くなるようにしたものである。以下説明する。
【0022】
(原理)
図2に本発明の包装容器が倒れ易くなる基本原理を示す。
一般に、水平面に置かれている物体が安定して静止しているためには、物体の重心を通る鉛直線が、物体の底面(水平面と接触している接触面)の内部を通るように配置されていることが必要である。
図2(a)及び(b)は、外形がほぼ四角柱状であってその端部が四角柱の軸線に対して傾きを有する端面4aで構成される物体A1、A2がそれぞれ水平面Hの上に置かれている状態を側面から見た図である。
物体A1及びA2の底面は、物体の端面4aであるため、物体A1及びA2は水平面Hに対して斜めに傾斜している。すなわち、図2(a)は、物体A1の重心の位置をG1とすると、この重心G1から降ろした鉛直線VLは、その底面の内部を通らない場合を示している。一方、図2(b)は、物体A2の重心の位置をG2とすると、この重心G2から降ろした鉛直線VLは、その底面の内部を通る場合を示している。
【0023】
このような比較をすると、図2(b)の物体A2は静かに置かれた場合は静止状態を保つことができ倒れない(安定状態)が、図2(a)の物体A1は静かに置かれた場合でも静止状態を保つことができず倒れる(不安定状態)ことが理解されよう。
この場合、底面の端部は、面全体で接触していることを前提としているが、面の一部や点接触の場合でも差し支えない。ただ、3点以上で接触していないと安定的な面を構成することができないから、そもそも1点(点接触の場合)または2点(線接触の場合)で接触する状態では安定状態を構成できないこと(不安定状態であること)は理解されるであろう。
したがって、これらの図からわかるように、基本的には、物体の重心位置と接触面の関係で静的な安定性、すなわち、静かに置いた時に倒れるか倒れないかが決まる。本発明の発明者も、この点に鑑み重心が外れるかどうかを考察し、外れるようにすれば、倒れやすいことのみならず倒れる必然性を有するといえる包装容器となることを認識した。
【0024】
加えてさらに考察を進めると、これは静的な安定条件であり、さらに倒れ易くなる場合(不安定状態になる場合)があることが分かった。すなわち、静的な安定状態を考察する前の動的な不安定状態を考慮すべきであることに思い至った。
このような棒状物品は、先述のように、静的な状態(そっと置かれる場合)だけではない。端面が垂直断面である場合であっても、少し傾けた状態にしてサポートを取り去ると接地点まわりに重心の回転モーメントが働くため、ただちに安定状態とならず、重心の振り子運動が生じ、その後減衰して静止し安定状態となる。
この場合、サポートがなくなった瞬間に、接触点が3点未満であると、安定状態となるために3点目が必要になり、3点目が獲得されるまでは不安定な状態にさらされる。このため、本発明のように端面のそれぞれの頂点が異なる垂直断面に置かれると、垂直に置こうとすると必ず上記のような回転モーメントを生じることとなる。そして、図2(a)に示すように重心G2を通る鉛直線VLが接触面4aの外側を通ると、物体A1は不可逆的な状態に至り、回復することはできず、転倒して安定状態を得るしかなくなる。このため、単に静的な状態で安定なだけでなく、回転モーメントが発生する場合は、倒れやすい状態が拡大される。
【0025】
通常、棒状物品を置こうとすると、垂直におくか、何かに立てかけることになる。本発明は、接触面となる端面の4つの頂点がそれぞれ異なる垂直横断面に含まれているため、いずれの場合にしても動的な不安定状態を作ることが可能になる。
たとえば、垂直に置こうとする場合は、1点で接触する可能性が高く、また、せいぜい2点で接触させても、不安定状態であることは変わりがない。したがって、重心からの鉛直線が端面を外れていれば転倒するし、外れていなくても支点を中心とする回転モーメントが生ずるため、これに起因して重心からの鉛直線が端面を外れれば転倒する。すなわち、倒れ易くなる。
なお、この考察は包装容器自体についてであるが、その容器の中に被包装物が収納された場合は、総合した重心の位置が問題になる。被包装物がほぼ軸方向に対称な重量分布構造をもっているような場合は、被包装物を収納した状態であっても総合した重心がほぼ同じ位置にあれば、ほぼ同じような効果が得られるであろう。
【0026】
図3に本発明の包装容器Aの端面の模式図を示す。図3(a)は正面視、図3(c)は側面視、図3(b)はその中間の斜めの位置から見た図である。
この場合の端面は、一番高い頂点V1の位置から、頂点V2、V3方向に異なる高さで低くなるようにそれぞれd2、d3ずつ低くし(d2とd3は等しくない。)、一番低い頂点V4に対しては、V2からはd3、V3からはd2だけ低くなるように形成されている。したがって、一番低い頂点V4は、一番高い頂点と比較してd2+d3低くなっている。たとえば、d2=9mm、d3=16mmとし、辺の長さmは75mmとすることができる。
【0027】
このように決めた4つの頂点V1、V2、V3、V4はひとつの平面上にあることが分かる。図3(a)に示すように向かい合う辺同士(図中、○印で示す辺同士及び△印で示す辺同士)は、向かい合う頂点からのそれぞれ高さの変化量d3、d2が同一であってかつ、四角筒の向かい合う面の上にあるため、それぞれ平行である(ねじれの位置ではない)。このような端面が接触面となる場合について、以下考察していく。
【0028】
図6は、本発明の包装容器Aの重心gとこの重心gを通る鉛直線VLが水平面xyと交わる点をgpとした場合を示している。z軸方向が包装容器Aの高さ方向(前後方向)である。
図6(a)は、四角筒形状の包装容器Aの角筒の軸線が水平面xyと垂直に交わる場合である。この場合は、包装容器Aをなるべく垂直に立たせて置こうとした場合が当たる。この包装容器Aは、おおよそ長辺の長さL、短辺の長さmの正四角柱に模している。包装容器Aは、端面の各頂点の高さが異なり、すなわち、各頂点は、角筒の長手方向軸に垂直なそれぞれ異なる横断面上にある。その重心gは、包装容器Aの形状の対称性から軸線方向の中点(L/2)を含む垂直横断面上の中央にある。この点を通る鉛直線VLはxy平面上の包装容器Aの投影面内の点gpと交わる。
図6(b)は、この包装容器Aの底面が水平面xyに接触する接地面となる場合である。この場合は、包装容器Aをそっと静かに置こうとした場合が当たる。包装容器Aの底面が水平面xyと面接触をして包装容器Aの軸線は水平面とは垂直ではなく傾きを有する。その重心gは、図6(a)と同様に、包装容器Aの対称性から軸線方向の中点(L/2)を含む切断面上にある。しかし、この点を通る鉛直線VLはxy平面上の包装容器Aの接地面内では交わらず、その外側の点gpと交わる。
前述のように、図6(a)の場合は、水平面xyと1点でしか接触しないので、その点の周りに回転モーメントが生じるため、不安定となり、倒れやすい。図6(b)は、底面が水平面xyに接触している状態である。しかしながら、点gpは水平面xyと接触する底面の外側で水平面xyと交わるため、倒れることを免れない。
【0029】
図7(a)は、本発明の包装容器Aの底面側端面とその投影面との関係を示す図である。図3で示すように、本発明の包装容器Aを、一辺の長さがmの正四角柱を斜めに、すなわち各頂点V1、V2、V3、V4がそれぞれ異なる高さにあるように、切断した端面を有するものとして、その端面について考察する。
底面側の各頂点は低い側からV1、V2、V3、V4とする。頂点V1を含む垂直横断面(包装容器Aの軸断面)S1を1点鎖線で示している。すなわち、S1は、頂点V1、V2、V3、V4が作る端面の軸に垂直な投影面である。この投影面は、一片の長さがmの正方形になる。なお、同様に、他の各頂点V2、V3,V4を含む垂直横断面を考えることができ、以下に述べるように、各頂点V1、V2、V3、V4は、異なる高さ(軸方向の位置)を有するため、それぞれ異なる垂直横断面上にある。
図7(a)、(b)に示すように、端面の各辺は、頂点V1から頂点V2に向けてd2だけ高くなり、頂点V1から頂点V3にd3だけ高くなり、頂点V2から頂点V4にd3、頂点V3から頂点V4にd2だけ高くなっている。このため、頂点V4は、頂点V1と比べると、d2+d3だけ高くなっている。図3で説明したように、頂点V1、V2、V3、V4は同一平面状にあって、向かい合う辺は平行である。端面の辺V1-V2は、V1から見るとV2はd2だけ高くなっているためその見込む角はθ2となる。その長さはm12となり、mより少し長くなるが、mに比べθが小さい場合は、m12はほぼmと等しいと考えることができる。同様に、端面の辺V1-V3は、V1から見るとV3はd3だけ高くなっているためその見込む角はθ3となる。その長さはm13となり、mより少し長くなるが、mに比べθ3が小さい場合は、m13はほぼmと等しいと考えることができる。辺V3-V4は辺V1-V2と同様に考えることができ、辺V2-V4は辺V1-V3と同様に考えることができる。なお、m24はm12と同じ長さになり、m34はm12と同じ長さになる。

このような端面を有する場合の重心Gの変位Skについて考察し、変位後の重心を通る鉛直線が、底面から外れるかどうかを考察する。
【0030】
まず、角柱の断面の1辺の長さがmである場合のd2およびd3の寄与を(m、θ)の極座標系で考える。そうすると、
d2/m=tanθ2 (式1)
d3/m=tanθ3 (式2)
である。θ2,θ3<<1とすると、θ2=d2/m、θ3=d3/mとみることができる。
この場合に、図7(a)の実線で表わされた端面が水平面xyに接触するように、すなわち、各頂点V1、V2、V3、V4が接触面S1(水平面xy)と接触するように動いたとすると、高さLの四角筒体の重心Goは、軸断面すなわち垂直断面内でどのように動くかを考える。
【0031】
図8(a)に示すように、四角筒体の重心Goは、軸に垂直になるように直立させた場合、その鉛直線VLが接触面と交わる交点をPoとする。四角筒体の端面が接触面となるように立たせると、その重心Goは、d2の寄与により正四角柱の高さの半分であるL/2の回転半径でその見込む角θ2だけx軸方向にSd2だけ動き、同様に、d3の寄与により角θ3だけy軸方向にSd3だけ動くことになる。そうすると、重心Goはこれらをベクトル的に重ね合わせた距離Skだけ動き、その結果重心Gkの位置に移動すると考えることができる。そうすると、式1、式2を勘案して、Sd2、Sd3は、
Sd2 = L/2・tanθ2 = L/2・d2/m
Sd3 = L/2・tanθ3 = L/2・d3/m
であるから、このときの重心の移動距離Skは、重心が垂直断面内を動いたとすると、
Sk = (Sd2**2+Sd3**2)**(1/2) (式3)
= {(L/2・d2/m)**2+(L/2・d3/m)**2}**(1/2) (式4)
として、m、L、d2、d3からSkを求めることができる。なお、**はべき乗を表わす。
【実施例
【0032】
具体的な数値として、L=556mm、m=75mmとしたときのd2及びd3についていくつかの例を挙げることができる。式4で求めたSkの計算結果を表1に示す(単位:mm)。併せて、直立の状態からの転倒の有無と底面を接触させた状態からの転倒の有無を表1に示す。
また、このSkをxy平面上に点Pとしてプロットした例を図8(b)に示す。このxy平面上では、x軸に沿った動きSd2と、y軸に沿った動きSd3を各要素としてSk(Sd2,Sd3)が示されている。
【0033】
【表1】
【0034】
図8(a)の接地面Acとの交点Poは、図8(b)のxy平面で考えると原点Oと同一になる。同図の斜線で表わした(±m/2、±m/2)の領域が、接触面Acになり、接触面Acは、一辺の大きさがmの原点Oを中心とする正方形になる。この領域内で重心Gkを通る鉛直線VLがxy平面と交わる交点を持てば静的には安定と考えられ、この領域外で交点を持つ場合は、静的な安定条件は満たされず、転倒することになる。前述のSd2とSd3を用いて表すと、包装容器Aを軸方向に立てようとしたときにその重心を通る鉛直線GLが底面の接触面から外れる条件は、
Sd2 < -L/2・d2/mまたはSd2 > L/2・d2/m (式5)
Sd3 < -L/2・d3/mまたはSd3 > L/2・d3/m (式6)
となる。Sd2またはSd3について、xy平面上でいずれかの条件が成立すればよい。d2>0、d3>0になる範囲で考えれば、m>0、L>0であるから、
Sd2 > L/2・d2/m または Sd3 > L/2・d3/m が成立すれば接触面から外れることになる。
表1と図8が示すように、これらのサンプルでは、点P1~3のxy平面上の位置は、サンプル1(9-16-25型)の交点P1では大きく接地面Acを外れることが分かり、また、サンプル2(6-12-18型)の交点P2では、サンプル1(9-16-25型)ほどではないが、接地面Acを外れることが分かる。サンプル3(9-9-18型)の交点P3では、接地面Acの内部となる。
これらについて、なるべく直立させた状態の場合と、底面を接触させた状態の場合の転倒の有無を調べたところ、サンプル1、2ではいずれの状態も転倒した。サンプル3では直立状態からは転倒したが、底面を接触した状態からは転倒しなかった。このように、動的に不安定な状態であると、静的には安定する場合でも転倒することが分かった。
なお、倒れ易さは接触面Acから遠いほど大きいと考えられるが、同じ大きさのSkであっても、xy平面上の位置によって、接触面Acとの位置関係が変わることがわかる。一例として、図8(b)に、ほぼP2の大きさのSkの原点Oからの等距離の線(原点Oを中心とする4分の1の円)を示すが、接触面Acとの距離は、Sd2及びSd3の値により異なっている。
【0035】
(板材)
図9は、この包装容器Aを形成するための紙製板材aを示す。図10は、その端部付近の拡大図である。板材は紙に限定するものではないが、紙製であることが好ましい。折曲げと貼付けが容易だからである。
この紙製板材aは、各折線bで等間隔幅をもって、幅方向に連設された左側面板14,背面板15,右側面板16,正面板17を有すると共に、幅方向一端部に位置する正面板17の端縁に、折線bを介して貼合せのための糊代板19が連設されている。そして、この糊代板19を、幅方向他端部に位置する左側面板14の端縁に貼着けることで、前記した四角筒状の胴部1を組み立てることができる。
なお、各板の長さ方向について紙面の上に向かって、上、前、または天といい、下に向かって下、後ろ、または底ということがあり、幅方向について紙面の左(右)に向かって左(右)ということがある。
【0036】
(天面側端部)
左側面板14は、その長さ方向前端縁に、折線14c1を備え、この折線14c1を介して、蓋フラップ14uが連設されている。
また、右側面板16は、その長さ方向前端縁に、折線16c1を備え、この折線16c1を介して、蓋フラップ16uが連設されている。
【0037】
背面板15は、その長さ方向前端縁に、折線15c1を備え、この折線15c1を介して、蓋面である蓋15uが連設されている。
また、正面板17は、その長さ方向前端縁17i1に、折線17c1を備え、この折線17c1を介して、係止片17uが連設されている。
【0038】
このようにして組立てた天面側端部2の天面側蓋部4を開けた状態を図4に示す。天面側蓋部4は、閉鎖した状態では4つの頂点を含むひとつの平面による切断面上にある。
【0039】
蓋フラップ14u、16uは、図示するように平面視長方形状でその一角が四角形状に凹んでいる。これにより、内側に折った場合に胴部1の端部開口2をほぼ塞ぐことができ、また、係止片17uが蓋フラップ14u,17uと干渉することなく蓋15uの切込み15hに差し込むことができる。
【0040】
蓋15uは、その長さ方向のほぼ端部開口2を閉止できる位置に折線15a1を備え、この折線で、差込み15aを内側に折曲げ自在となっている。
そして、折線15c1と差込み15aを内側に折曲げて、係止片17uを折線17c1で折り曲げて切込み15eに差し込むと、蓋15uが係止片17uにより係止され、閉止状態が維持される。
【0041】
(底面側端部)
左側面板14の長さ方向底蓋縁には、折線14c2を介して台形形状の底蓋14fが連設されている。
背面板15の長さ方向底蓋縁には、折線15c2を介して台形形状の底蓋15fが連設されている。その底蓋15fの台形の一辺の縁には、折線15e1を介して糊代15eが連設されている。
【0042】
右側面板16の長さ方向底蓋縁には、折線16c2を介して台形形状の底蓋16fが連設されている。
正面板17の長さ方向底蓋縁には、折線17c2を介して台形形状の底蓋17fが連設されている。その底蓋17fの台形の一辺の縁には、折線17e1を介して糊代17eが連設されている。
【0043】
なお、本例では、底面側蓋部5を前記の構成としたが、これに代えて、底面側蓋部5を天面側蓋部4と同様の構成とすることもできる。この場合、長さ方向の両端を開閉自在にすることができる(図示省略)。
【0044】
(折線と頂点の位置関係)
折線14c1、15c1、16c1、17c1と頂点V1~V4の位置関係について説明する。
図10は、板材aの端部の拡大図である。図10(a)は、天面側端部、図10(b)は底面側端部である。なお、天面側端部2と底面側端部3は、同様な考察が可能であるため、頂点については、同じV1~V4を用いている。
(天面側端部)
図9図10(a)に示すように、天面側端部4では、折線14c1、15c1、16c1、17c1と折線bの交点が頂点V1、V2、V3、V4となることは明らかである。そして、板材を組み立てると、これらの頂点V1~V4で作る平面が天面側端部4の端面2となり、この端面が底面になるように接触面となる。
板材aの天面側端部4の各頂点V1、V2、V3、V4を含み、各板14、15、16、17の前後方向に対して垂直となる基準線P12、P22、P32、DLを考える。これらの基準線は、板材を組立てた後の包装容器Aにおける各頂点を含む垂直横断面に対応するものである。
各折線14c1、15c1、16c1、17c1は、各頂点V1~V4を結ぶ辺となることは明らかである。ここで、折線14c1は頂点V1から頂点V2に向けてd2だけ下がり、折線14c2は、頂点V1から頂点V3にd3だけ下がり、折線14c3は、頂点V2から頂点V4にd3でき下がり、折線14c4は、頂点V3から頂点V4にd2だけ下がるようにすると、組立て後は、四角筒の天面側の端面を構成することができる。すなわち、図3で説明したように、頂点V1、V2、V3、V4は同一平面上にあって、向かい合う辺は平行である。
【0045】
(底面側端部)
図9図10(b)に示すように、底面側端部3では、折線14c2、15c2、16c2、17c2と各折線bの交点が頂点V1、V2、V3、V4となることは明らかである。そして、板材を組み立てると、これらの頂点V1~V4で作る平面が底面側端部3の端面となり、この端面が接触面となる。
板材aの底面側端部の各頂点V1、V2、V3、V4を含み、各板14、15、16、17の前後方向に対して垂直となる基準線P12、P22、P32、DLを考える。これらの基準線は、天面側端部と同様い、板材を組立てた後の包装容器Aにおける各頂点を含む垂直横断面に対応するものである。
各折線14c2、15c2、16c2、17c2は、各頂点V1~V4を結ぶ辺となることは明らかである。ここで、折線14c2は頂点V1から頂点V2に向けてd2だけ下がり、折線14c2は、頂点V1から頂点V3にd3だけ下がり、折線14c3は、頂点V2から頂点V4にd3でき下がり、折線14c4は、頂点V3から頂点V4にd2だけ下がるようにすると、組立て後は、胴部1の底面側の端面を構成することができる。すなわち、図3で説明したように、頂点V1、V2、V3、V4は同一平面上にあって、向かい合う辺は平行である。
【0046】
(組立手順)
以下、前述した構成の紙製板材aを用いて、糊又は貼付け剤を用いて包装容器Aを組み立てる手順を説明する。
まず、図10に示す板材aの折線14c2、15c2、16c2、17c2で各底蓋14f、15f、16f、17fを内側に折り曲げて各板14、15、16、17にそれぞれ重ねる。続けて、底蓋15、17の折線15e1、17e1をそれぞれ外側へ折り曲げて各底蓋15f、17fに重ねる。このようにすると、背面板15と正面板17に関しては三重に折り曲げた状態になる。また、左側面板14と右側面板16に関しては二重に折り曲げた状態になる。
次に、この状態のまま糊代15e、17eに糊を塗布し、次いで折線b1、b2で正面板17及び左側面板14を内側に折り曲げて糊代15eと底板14f、及び糊代17eと右側面板16fを貼り合わせる。このときに、糊代板部19にも糊を塗布しておき、折線b1を折り曲げた後に、折線b2を折り曲げて糊代板部19の上に左側面板14を貼り合わせれば、胴部1は平面状に折りたたまれた状態で張り合わされる。
最後に、貼り合わせが完了後、折り畳まれた各板14、15、16、17を展開すると、四角筒状の胴部1を形成することができ、底面側端部5は、底板14f、15f、16f、17fにより閉鎖された包装容器Aを組み立てることができる。このようにして組立てが完成した包装容器Aについて、各頂点V1~V4がそれぞれ異なる垂直横断面に含まれることは明らかであろう。
なお、このような底蓋部5の閉止構造は、従来から知られたものである。
【0047】
(蓋の開閉:収納及び取出し)
この包装容器Aの内部に棒状物品を収納する場合は、天板側端部2の蓋部4の開口2bから送り込めばよい。その後、フラップ14u及び16uを内側に折り曲げ、さらに蓋15uを内側に重ねて折り曲げ、係止片17uを切込み15hに差し込むと、収納が完成する。
また、棒状物品を収納容器Aから取り出すには、天板側端部2の手かけ穴15gの個所から係止片17uを指で引っ掛けて手前に引き出し、差込み15aを引き出すと簡単に開けることができる。
図1に完成した包装容器Aの全体斜視図を示す。図4に完成した開口状態の天面側端部2を示す。図5に完成した底面側端部3を示す。
【0048】
以上、本発明の実施形態の一例について図面を参照しながら説明したが、本発明に係る包装容器は図示例に限定されず、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において種々の設計変更が可能であることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0049】
A:包装容器
a:紙製板材(包装容器用板材)
b、b1、b2:折線
1:胴部
2:端部、天面側端部
2b:前側開口
3:端部、底面側端部
4:蓋部、天面側蓋部
5:蓋部、底面側蓋部
14:左側面板
15:背面板
16:右側面板
17:正面板
19:糊代板
14u、16u:蓋フラップ
14c1、15c1、16c1、17c1:折線
14c2、15c2、16c2、17c2:折線
14f、15f、16f、17f:底蓋
15a:差込み
15e、17e:糊代
15e1、17e1:折線
15g:手かけ穴
15h、17h:切込み
15u:蓋
17u:係止片
Ac:接地面
DL:垂直横断面、垂直横断面を構成する下基準線
d2、d3:上、下基準線からの高さ
G、g:重心
Go:元の重心の位置
Gk:底面がその見込む角θ2及びθ3移動したときの重心の位置
gp:重心の鉛直線が水平載置面に落ちる位置
H:水平面
L:包装容器の高さ
m:包装容器の胴部の一辺の長さ
m12、m13、m24、m34:辺の長さ
O:原点
P:基準点
P1、P2、P3:重心の投影点
P11、P12、P21、P22、P31、P32:垂直横断面、垂直横断面を構成する基準線
4a:接触面、端面、底面
S1:水平面への投影
Sd2、Sd3:底面がそれぞれその見込む角θ2、θ3移動したときの重心の移動距離
Sk:Sd2とSd3を合わせた移動距離
V1、V2、V3、V4:頂点
VL:重心を通る鉛直線
UL:垂直横断面、垂直横断面を構成する基準線
θ2、θ3:辺の片側がd2、d3だけ移動したときの見込む角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10