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特許7462214照明システム、収集端末、照明器具、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】照明システム、収集端末、照明器具、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/19 20200101AFI20240329BHJP
   H05B 47/20 20200101ALI20240329BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
H05B47/19
H05B47/20
F21S9/02 110
F21S9/02 200
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020073140
(22)【出願日】2020-04-15
(65)【公開番号】P2021170474
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2023-01-23
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森脇 淑也
(72)【発明者】
【氏名】八木 佐奈
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩司
(72)【発明者】
【氏名】八木 智史
(72)【発明者】
【氏名】岸本 晃弘
【審査官】塩治 雅也
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-265774(JP,A)
【文献】特開2019-220378(JP,A)
【文献】特開2009-199945(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 39/00-39/10
H05B 45/00-45/59
H05B 47/00-47/29
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の照明器具と収集端末とが無線経路を含む通信経路を介して互いに通信を行う照明システムであって、
前記収集端末は、
前記複数の照明器具の各設置位置に対応する複数の表示領域を含む通知画面を表示する表示部と、
前記表示部を制御する端末制御部と、を備え、
前記複数の照明器具のそれぞれは、前記複数の照明器具のそれぞれの点検を実行し、前記点検に関する点検情報として前記点検の結果を通知する点検結果情報を前記収集端末に送信し、
前記端末制御部は、前記複数の照明器具のそれぞれの前記点検結果情報に基づいて、前記通知画面における前記複数の表示領域のそれぞれの表示形態を、前記複数の照明器具のそれぞれからの前記点検結果情報の有無に応じて切り替える
照明システム。
【請求項2】
複数の照明器具との間で無線経路を含む通信経路を介して通信を行う収集端末であって、
前記複数の照明器具の各設置位置に対応する複数の表示領域を含む通知画面を表示する表示部と、
前記表示部を制御する端末制御部と、を備え、
前記端末制御部は、前記複数の照明器具のそれぞれの点検に関する点検情報として前記複数の照明器具のそれぞれから送信されて、前記点検の結果を通知する点検結果情報に基づいて、前記通知画面における前記複数の表示領域のそれぞれの表示形態を、前記複数の照明器具のそれぞれからの前記点検結果情報の有無に応じて切り替える
収集端末。
【請求項3】
前記通知画面は、前記複数の照明器具が設置されている空間を表すマップ画面に、前記複数の照明器具のそれぞれのシンボルを前記複数の表示領域として配置した画面であり、
前記端末制御部は、前記複数の照明器具のそれぞれの前記点検情報に基づいて、前記複数のシンボルのそれぞれの表示形態を切り替える
請求項2の収集端末。
【請求項4】
前記端末制御部は、前記複数のシンボルのそれぞれの表示形態として、前記複数のシンボルのそれぞれの色、形状、及び前記複数のシンボルのそれぞれに含まれる文字の少なく
とも1つを切り替える
請求項3の収集端末。
【請求項5】
請求項1の照明システムが備えて、前記点検情報を前記収集端末に送信する
照明器具。
【請求項6】
コンピュータを、
複数の照明器具の各設置位置を表す複数の表示領域を含む通知画面を表示する表示部を制御する端末制御部として機能させ、
前記端末制御部は、前記複数の照明器具のそれぞれの点検に関する点検情報として前記複数の照明器具のそれぞれから送信されて、前記点検の結果を通知する点検結果情報に基づいて、前記通知画面における前記複数の表示領域のそれぞれの表示形態を、前記複数の照明器具のそれぞれからの前記点検結果情報の有無に応じて切り替える
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明システム、収集端末、照明器具、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、非常灯及び誘導灯などの非常用照明装置がある。非常用照明装置には、様々な項目について点検が行われる。
【0003】
例えば、特許文献1の非常用照明装置は、受信部、点検制御部、及び送信手段を備える。受信部は、外部の送信機から赤外線による点検開始信号を受信する。点検制御部は、受信部を介して点検開始信号が入力するとバッテリからの給電で光源を点灯させることで、点検を行う。送信手段は、電波によって点検結果を外部へ自動的に送信する。電波によって外部へ送信された点検結果は、外部の集中管理装置等に集められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-84685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、収集端末(集中管理装置)が複数の照明器具(非常用照明装置)と無線通信を行うことで、収集端末は、複数の照明器具のそれぞれから、点検情報(点検結果など)を収集することができる。
【0006】
しかしながら、収集端末が収集した点検情報が、実際に設置されている複数の照明器具のいずれに対応するのかを、ユーザは容易に把握できなかった。そこで、ユーザは、実際に設置されている照明器具の近くまで移動して、実際の照明器具の状態を目視等で確認する必要があった。
【0007】
本開示の目的は、収集された点検情報と実際に設置されている複数の照明器具との対応を、ユーザに容易に把握させることができる照明システム、収集端末、照明器具、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の照明システムは、複数の照明器具と収集端末とが無線経路を含む通信経路を介して互いに通信を行う照明システムである。前記収集端末は、前記複数の照明器具の各設置位置に対応する複数の表示領域を含む通知画面を表示する表示部と、前記表示部を制御する端末制御部と、を備える。前記複数の照明器具のそれぞれは、前記複数の照明器具のそれぞれの点検を実行し、前記点検に関する点検情報として前記点検の結果を通知する点検結果情報を前記収集端末に送信する。前記端末制御部は、前記複数の照明器具のそれぞれの前記点検結果情報に基づいて、前記通知画面における前記複数の表示領域のそれぞれの表示形態を、前記複数の照明器具のそれぞれからの前記点検結果情報の有無に応じて切り替える。
【0009】
本開示の収集端末は、複数の照明器具との間で無線経路を含む通信経路を介して通信を行う収集端末である。前記収集端末は、前記複数の照明器具の各設置位置に対応する複数の表示領域を含む通知画面を表示する表示部と、前記表示部を制御する端末制御部と、を備える。前記端末制御部は、前記複数の照明器具のそれぞれの点検に関する点検情報として前記複数の照明器具のそれぞれから送信されて、前記点検の結果を通知する点検結果情報に基づいて、前記通知画面における前記複数の表示領域のそれぞれの表示形態を、前記複数の照明器具のそれぞれからの前記点検結果情報の有無に応じて切り替える。
【0010】
本開示の照明器具は、上述の照明システムが備えて、前記点検情報を前記収集端末に送信する。
【0011】
本開示のプログラムは、コンピュータを、複数の照明器具の各設置位置を表す複数の表示領域を含む通知画面を表示する表示部を制御する端末制御部として機能させる。前記端末制御部は、前記複数の照明器具のそれぞれの点検に関する点検情報として前記複数の照明器具のそれぞれから送信されて、前記点検の結果を通知する点検結果情報に基づいて、前記通知画面における前記複数の表示領域のそれぞれの表示形態を、前記複数の照明器具のそれぞれからの前記点検結果情報の有無に応じて切り替える。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本開示は、収集された点検情報と実際に設置されている複数の照明器具との対応を、ユーザに容易に把握させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、実施形態の照明システムを示すブロック図である。
図2図2は、同上の照明システムが備える照明器具を示すブロック図である。
図3図3は、同上の照明システムが備える収集端末を示すブロック図である。
図4図4は、同上の照明システムの通知画面を示す図である。
図5図5は、同上の照明システムの点検動作の第1例を示すシーケンス図である。
図6図6は、同上の照明システムの点検動作の第2例を示すシーケンス図である。
図7図7は、同上の照明システムの通知画面の表示形態を示す図である。
図8図8は、同上の照明システムの通知画面の別の表示形態を示す図である。
図9図9は、同上の照明システムの通知画面の第1変形例を示す図である。
図10図10は、同上の照明システムの通知画面の第2変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示は、一般に、照明システム、収集端末、照明器具、及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、複数の照明器具と収集端末とが無線経路を含む通信経路を介して互いに通信を行う照明システム、収集端末、照明器具、及びプログラムに関する。
【0015】
以下に説明する各実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、各実施形態及び変形例に限定されない。これらの実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0016】
(実施形態)
(1)照明システムの概要
図1は、本実施形態の照明システムA1の構成を示す。照明システムA1は、複数の照明器具としての複数の防災照明器具1、及び収集端末2を備える。複数の防災照明器具1は、商業施設、店舗、工場、倉庫、若しくは事務所などの施設、又は集合住宅の共用部分などの空間R1に設けられる。複数の防災照明器具1は、空間R1に光を照射する。図1の照明システムA1は、12台の防災照明器具1を備えている。なお、12台の防災照明器具1を区別する場合、12台の防災照明器具1のそれぞれには、11、12、………、111、112の各符号が付される。なお、防災照明器具1の台数は、12台に限定されず、2台以上であればよい。
【0017】
複数の防災照明器具1と収集端末2とは、無線経路を含む通信経路W1を介して互いに通信を行う。複数の防災照明器具1のそれぞれは、複数の防災照明器具1のそれぞれの点検に関する点検情報を収集端末2に送信する。図1では、通信経路W1は、電波を媒体とする無線経路で構成されており、複数の防災照明器具1のそれぞれと収集端末2とは、直接に無線通信を行う。
【0018】
収集端末2は、表示部2a、及び表示部2aを制御する端末制御部2d、を備える。表示部2aは、複数の防災照明器具1の各設置位置に対応する複数の表示領域を含む通知画面を表示する。端末制御部2dは、複数の防災照明器具1のそれぞれの点検情報に基づいて、通知画面における複数の表示領域のそれぞれの表示形態を切り替える。
【0019】
したがって、収集された点検情報と実際に設置されている複数の防災照明器具1との対応を、ユーザが容易に把握できる。
【0020】
(2)防災照明器具
防災照明器具1は、非常灯又は誘導灯である。防災照明器具1は、施設の天井に設けられた埋込孔に埋め込まれる埋込型の防災照明器具、及び天井に直付けされる露出型の防災照明器具のいずれであってもよい。
【0021】
図2は、防災照明器具1の構成を示す。防災照明器具1は、光源1a、電池1b、充電回路1c、点灯回路1d、器具制御回路1e、停電検出回路1f、器具通信部1g、及び器具記憶部1hを備える。
【0022】
光源1aは、複数の固体発光素子を有している。光源1aは、点灯回路1dから供給された直流電力によって点灯する。本実施形態において複数の固体発光素子の各々は、可視光を発するLED(Light Emitting Diode)であり、複数のLEDは、直列接続されている。なお、光源1aが有する複数の固体発光素子の各々は、LEDに限らず、有機EL(Organic Electro Luminescence、OEL)、又は半導体レーザダイオード(Laser Diode、LD)などであってもよい。また、固体発光素子の数は、複数に限らず、1つであってもよい。複数の固体発光素子の電気的な接続関係は直列接続であるが、この接続関係に限らない。複数の固体発光素子の電気的な接続関係は、並列接続であってもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせた接続関係であってもよい。
【0023】
電池1bは、充電可能な蓄電池(二次電池)であり、非常電源に相当する。電池1bは、特定の種類の二次電池に限定されないが、電池1bは、例えばニッケル・水素電池、又はニッケル・カドミウム電池であることが好ましい。電池1bは、外部電源9の通電時(非停電時)に充電回路1cによって充電される。外部電源9の停電時には、電池1bは、蓄電している電荷を放電して、停電時の非常用電力を供給する。外部電源9は、例えば100V系又は200V系の商用電力系統である。
【0024】
充電回路1cは、外部電源9から供給される交流電圧を、当該交流電圧の実効値よりも低い直流電圧に変換し、当該直流電圧によって電池1bへ充電電流を供給する。すなわち、充電回路1cは、外部電源9の通電時に、電池1bを充電する。
【0025】
器具制御回路1eは、充電回路1c、点灯回路1d、器具通信部1g、及び器具記憶部1hなどを制御する。停電検出回路1fは、外部電源9の停電を検出して、停電の有無を器具制御回路1eに通知する。外部電源9の停電時には、器具制御回路1eは、点灯回路1dに対して非常点灯制御を行う。非常点灯制御下の点灯回路1dは、電池1bの蓄電電力を用いて(電池1bを放電させて)光源1aに直流電力を供給して、光源1aを非常点灯させる。点灯回路1dは、光源1aに供給する直流の負荷電流が目標電流に一致するように、定電流制御することが好ましい。
【0026】
防災照明器具1が非常灯であれば、器具制御回路1eは、外部電源9の通電時において、点灯回路1dの出力を停止させる。防災照明器具1が誘導灯であれば、器具制御回路1eは、外部電源9の通電時において、外部電源9の電力を用いて光源1aに直流電力を供給し、光源1aを通常点灯させるように、点灯回路1dを制御する。
【0027】
さらに、防災照明器具1の点検時には、器具制御回路1eは、充電回路1cによる電池1bの充電を停止、かつ、点灯回路1dを強制的に動作させ、電池1bを規定の時間以上放電させて、光源1aを点灯させる点検制御を行う。器具制御回路1eは、点検制御中に、光源1aに流れる負荷電流を検出することで、光源1aの断線及び短絡などの異常の有無を判定できる。器具制御回路1eは、点検制御を行った後、電池1bの残容量を検出して、電池1bの劣化の程度(寿命)を判定できる。器具制御回路1eは、光源1aの異常の有無、及び電池1bの劣化の程度などの点検結果を器具記憶部1hに格納する。なお、点検には、法令で定められた期間ごとに実施される定期点検、及びユーザが不定期に実施するユーザ点検などがある。
【0028】
器具通信部1gは、電波を媒体とした無線通信を行う。図1では、器具通信部1gは、収集端末2と直接に無線通信を行う。無線通信は、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、又はZigBee(登録商標)などの規格に準拠することが好ましい。
【0029】
器具記憶部1hは、防災照明器具1毎に予め付与されている防災照明器具1の識別情報(以降、器具識別情報と称す)を予め記憶している。また、器具記憶部1hは、上述の点検が行われると、当該点検の点検結果も記憶する。
【0030】
そして、器具制御回路1eは、器具通信部1gから収集端末2に様々な信号を送信させる。例えば、器具通信部1gは、防災照明器具1の動作の点検に関する点検情報を収集端末2に送信する。点検情報は、点検結果、及び点検の進行度合などの少なくとも1つである。器具通信部1gが送信する信号には器具識別情報が含まれており、収集端末2は、信号の送信元の防災照明器具1を識別できる。
【0031】
なお、上述の器具制御回路1eは、コンピュータシステムを備えることが好ましい。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における器具制御回路1eとしての機能の少なくとも一部が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリにあらかじめ記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む一ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1つ以上のプロセッサ及び1つ以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1乃至複数の電子回路で構成される。
【0032】
(3)収集端末
収集端末2は、情報端末(ハードウェア)と、ハードウェアで実行される専用のプログラム(ソフトウェア)とで構成される。例えば、収集端末2は、タブレット端末、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、又は専用端末などの情報端末である。
【0033】
図3は、収集端末2の構成を示す。収集端末2は、表示部2a、操作部2b、端末通信部2c、端末制御部2d、及び端末記憶部2eを備える。
【0034】
表示部2aは、液晶ディスプレイ、又は有機ELディスプレイであり、画面を表示する機能を有する。操作部2bは、ユーザの操作を受け付ける機能を有する。本実施形態では、収集端末2はタッチパネルディスプレイを備えており、タッチパネルディスプレイが表示部2a及び操作部2bとして機能する。
【0035】
端末通信部2cは、電波を媒体とした無線通信を行う。図1では、端末通信部2cは、防災照明器具1と直接に無線通信を行う。無線通信は、無線LAN、Bluetooth、又はZigBeeなどの規格に準拠することが好ましい。
【0036】
端末制御部2dは、表示部2aを制御する。例えば、端末記憶部2eに格納されている画面データを読み出して、表示部2aに画面を表示する。また、端末制御部2dは、操作部2bが受け付けたユーザの操作、及び端末通信部2cの通信を監視し、表示部2aを制御する。すなわち、端末制御部2dは、ユーザの操作、及び防災照明器具1との間で授受した信号に応じて、表示部2aが表示する画面を制御できる。
【0037】
端末記憶部2eは、例えば図4に示す通知画面G1のデータを記憶している。通知画面G1は、12台の防災照明器具11~112が設置されている空間R1(図1参照)を表すマップ画面G11に、12台の防災照明器具11~112のそれぞれに対応するシンボルQ1~Q12を配置した図面である。
【0038】
本実施形態では、空間R1を店舗とする。店舗には、売り場、階段、防火シャッター、通路、及びドアがあり、通路及びドアの上方の天井又は側方の壁などには、防災照明器具1が設置されている。図4のマップ画面G11は店舗のレイアウトを表す平面図であり、マップ画面G11の領域H1は店舗の売り場に対応し、領域H2は店舗の階段に対応し、領域H3は店舗の防火シャッターに対応する。そして、領域H1、H2、H3の各間には、人が通る通路に対応する領域H4、及び各領域を仕切る壁に設けられたドアを表す領域H5が形成されている。領域H4、H5には、実際に設置されている防災照明器具11~112にそれぞれ対応する12個のシンボルQ1~Q12が形成されている。なお、シンボルQ1~Q9は誘導灯に対応し、シンボルQ10~Q12は非常灯に対応する。
【0039】
マップ画面G11に対するシンボルQ1~Q12の各位置は、空間R1に対する防災照明器具11~112の各位置を反映している。すなわち、通知画面G1では、シンボルQ1~Q12が、12台の防災照明器具11~112の各設置位置を表す複数の表示領域となる。したがって、ユーザは、表示部2aに表示された通知画面G1を見ることで、12台の防災照明器具11~112の各位置を視覚的に容易に把握できる。
【0040】
端末制御部2dは、12台の防災照明器具11~112のそれぞれから端末通信部2cを介して点検情報を収集する。端末制御部2dは、12台の防災照明器具11~112のそれぞれの点検情報に基づいて、通知画面G1におけるシンボルQ1~Q12のそれぞれの表示形態を切り替える。シンボルQ1~Q12の表示形態は、シンボルQ1~Q12の色、サイズ、及び形状などの少なくとも1つである。
【0041】
また、シンボルQ1~Q12は、図示しない文字を含んでもよい。文字は、点検情報の内容を表すメッセージである。この場合、シンボルQ1~Q12の表示形態はメッセージであり、端末制御部2dは、点検情報に基づいて、通知画面G1におけるシンボルQ1~Q12のそれぞれのメッセージを切り替える。
【0042】
また、端末制御部2dは、端末通信部2cから防災照明器具1に様々な信号を送信させる。例えば、端末通信部2cは、点検の開始要求、点検結果の送信要求、及び器具識別情報の設定指示などを送信する。
【0043】
なお、上述の端末制御部2dは、コンピュータシステムを備えることが好ましい。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における端末制御部2dとしての機能の少なくとも一部が実現される。また、コンピュータシステムは、1又は複数のコンピュータで構成されるシステムであってもよい。例えば、端末制御部2dの少なくとも一部の機能は、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
【0044】
(4)照明システムの点検時の動作
(4.1)点検動作の第1例
照明システムA1の点検動作の第1例について、図5を用いて説明する。
【0045】
収集端末2は、点検の開始時に、点検開始要求Y1を防災照明器具1へ送信する。点検開始要求Y1には、送信先の防災照明器具1の器具識別情報が付加されており、収集端末2は、点検開始要求Y1をユニキャスト又はマルチキャストする。また、収集端末2は、点検開始要求Y1をブロードキャストしてもよい。
【0046】
点検開始要求Y1を受け取った防災照明器具1は、点検を開始する(処理X1)。器具制御回路1eは、充電回路1cによる電池1bの充電を停止、かつ、点灯回路1dを強制的に動作させ、電池1bを放電させて、光源1aを点灯させる点検制御を行う。そして、器具制御回路1eは、点検情報として点検の進行度合を通知する点検実行情報Y2を器具通信部1gから収集端末2に送信させる。
【0047】
収集端末2が点検実行情報Y2を受け取ると、端末制御部2dは、通知画面G1におけるシンボルQ1~Q12の各表示形態を更新する表示更新を行う(処理X2)。端末制御部2dは、点検実行情報Y2に付加されている器具識別情報に基づいて、点検実行情報Y2の送信元の防災照明器具1が防災照明器具11~112のいずれであるかを認識できる。そこで、端末制御部2dは、通知画面G1において、点検実行情報Y2の送信元の防災照明器具1に対応するシンボル(Q1~Q12のいずれか)の表示形態を、送信元の防災照明器具1における点検の進行度合に応じて切り替える。すなわち、点検の進行度合に応じてシンボルの表示形態が異なる。
【0048】
防災照明器具1は、点検の開始、途中経過、及び点検完了などの点検ステップ毎に点検実行情報Y2を送信する。収集端末2は、点検実行情報Y2を受け取る毎に通知画面G1におけるシンボルQ1~Q12の各表示形態(色、サイズ、及び形状など)を更新する。シンボルQ1~Q12の各表示形態は、対応する防災照明器具1の点検の進行度合に応じて切り替わる。
【0049】
したがって、空間R1から離れた遠隔地で、収集端末2は点検実行情報Y2を収集できる。ユーザは、表示部2aに表示された通知画面G1を見ることで、複数の防災照明器具1のそれぞれの実際の位置を把握しながら、防災照明器具11~112のそれぞれの点検の進行度合を容易に区別することができる。
【0050】
(4.2)点検動作の第2例
照明システムA1の点検動作の第2例について、図6を用いて説明する。
【0051】
(4.2.1)点検開始
収集端末2は、点検の開始時に、点検開始要求Y11を防災照明器具1へ送信する。点検開始要求Y11には、送信先の防災照明器具1の器具識別情報が付加されており、収集端末2は、点検開始要求Y11をユニキャスト又はマルチキャストする。また、収集端末2は、点検開始要求Y11をブロードキャストしてもよい。
【0052】
点検開始要求Y11を受け取った防災照明器具1は、点検を開始する(処理X11)。その後、器具制御回路1eは、充電回路1cによる電池1bの充電を停止、かつ、点灯回路1dを強制的に動作させ、電池1bを放電させて、光源1aを点灯させる点検制御を行う。そして、器具制御回路1eは、点検制御を開始すると、器具通信部1gから点検開始通知Y21を送信させる。点検開始通知Y21には、点検を開始したことを通知する信号であり、送信元の防災照明器具1の器具識別情報が付加されている。なお、点検開始通知Y21は、上述の点検実行情報Y2の一種である。
【0053】
収集端末2が点検開始通知Y21を受け取ると、端末制御部2dは、通知画面G1におけるシンボルQ1~Q12の表示形態を更新する表示更新を行う(処理X12)。端末制御部2dは、点検開始通知Y21に付加されている器具識別情報に基づいて、点検を開始した防災照明器具1が防災照明器具11~112のいずれであるかを認識できる。そこで、端末制御部2dは、通知画面G1において、点検を開始した防災照明器具1に対応するシンボル(Q1~Q12のいずれか)の表示形態を切り替える。すなわち、端末制御部2dは、点検を開始した防災照明器具1に対応するシンボルの表示形態と、点検を開始していない防災照明器具1に対応するシンボルの表示形態と、を異ならせる。この結果、ユーザは、点検を開始した防災照明器具1と点検を開始していない防災照明器具1とをマップ画面G11上で容易に区別することができる。
【0054】
例えば、防災照明器具11~112の全てが点検を開始していなければ、端末制御部2dは、図4に示すように、通知画面G1のシンボルQ1~Q112をモノクロ(白又は黒)で表示する。そして、収集端末2が、防災照明器具11~112に対して点検開始要求Y11を送信し、防災照明器具11、12、14、16、17、18、19、110、111から点検開始通知Y21を受け取ったとする。この場合、端末制御部2dは、図7に示すように、点検を開始した防災照明器具11、12、14、16、17、18、19、110、111に対応するシンボルQ1、Q2、Q4、Q6、Q7、Q8、Q9、Q10、Q11を、白及び黒以外の第1色C1(赤、青、又は黄色など)で表示する。
【0055】
したがって、空間R1から離れた遠隔地で、収集端末2は点検開始通知Y21を収集できる。ユーザは、表示部2aに表示された通知画面G1を見ることで、複数の防災照明器具1のそれぞれの実際の位置を把握しながら、点検を開始した防災照明器具1と点検を開始していない防災照明器具1とを容易に区別できる。
【0056】
(4.2.2)点検結果
器具制御回路1eは、防災照明器具1の点検が完了すると(処理X13)、光源1aの異常の有無、及び電池1bの劣化の程度などの点検結果を含む点検結果情報Y31を生成し、器具通信部1gから点検結果情報Y31を送信させる。点検結果情報Y31には、送信元の防災照明器具1の器具識別情報が付加されている。このように、防災照明器具1は、点検結果情報Y31を送信することで、点検結果を収集端末2に通知する。
【0057】
収集端末2が点検結果情報Y31を受け取ると、端末制御部2dは、点検結果情報Y31に付加されている器具識別情報に基づいて、点検結果情報Y31を送信した防災照明器具1が防災照明器具11~112のいずれであるかを認識できる。そこで、端末制御部2dは、点検結果情報Y31を受け取ると、通知画面G1におけるシンボルQ1~Q12の表示形態を更新する表示更新を行う(処理X14)。具体的には、端末制御部2dは、通知画面G1において、点検結果情報Y31を送信した防災照明器具1に対応するシンボル(Q1~Q12のいずれか)の表示形態を切り替える。すなわち、端末制御部2dは、点検結果情報Y31を送信した防災照明器具1に対応するシンボルの表示形態と、点検結果情報Y31を送信していない防災照明器具1に対応するシンボルの表示形態と、を異ならせる。この結果、ユーザは、点検結果情報Y31を送信した防災照明器具1と点検結果情報Y31を送信していない防災照明器具1とをマップ画面G11上で容易に区別することができる。
【0058】
例えば、収集端末2が、点検を開始した防災照明器具11、12、14、16、17、18、19、110、111のうち、防災照明器具11、16、111から点検結果情報Y31を受け取ったとする。この場合、端末制御部2dは、図8に示すように、防災照明器具11、16、111に対応するシンボルQ1、Q6、Q11を白及び黒以外の第2色C2(赤、青、又は黄色など)で表示する。第2色C2は、第1色C1と異なる色である。
【0059】
したがって、空間R1から離れた遠隔地で、収集端末2は点検結果情報Y31を収集できる。ユーザは、表示部2aに表示された通知画面G1を見ることで、複数の防災照明器具1のそれぞれの実際の位置を把握しながら、点検結果を通知した防災照明器具1と点検結果を通知していない防災照明器具1とを容易に区別できる。
【0060】
(4.2.3)個別画面
収集端末2の表示部2aに図4図7又は図8の通知画面G1が表示されているときに、ユーザがシンボルQ1~Q12のいずれかを指等でタッチすると、端末制御部2dは、個別画面を表示部2aに表示させる。個別画面は、タッチしたシンボルに対応する防災照明器具1に関する詳細情報を表示する。
【0061】
例えば、図8のシンボルQ1がタッチされると、表示部2aには、防災照明器具11の点検結果の内容を通知するための第1個別画面が表示される。第1個別画面は、光源1aの異常の有無、及び電池1bの劣化の程度などの点検結果に加えて、光源1aの交換推奨時期、及び電池1bの交換推奨時期なども通知することが好ましい。
【0062】
図7又は図8のシンボルQ2がタッチされると、表示部2aには、防災照明器具12の点検の進行度合を通知するための第2個別画面が表示される。第2個別画面は、点検の進行度合として、進捗パーセント、点検に要する残り時間、及び点検の完了予測時刻などを通知することが好ましい。
【0063】
図4図7、又は図8のシンボルQ3がタッチされると、表示部2aには、防災照明器具13の前回の点検からの経過時間を通知するための第3個別画面が表示される。第3個別画面は、点検の実施を推奨する旨のメッセージなどを通知することが好ましい。
【0064】
(5)通知画面の第1変形例
図9は、通知画面の第1変形例として、通知画面G2を示す。
【0065】
通知画面G2は、ユーザが指等でタッチする操作ボタンとして、全選択ボタンB1、点検開始ボタンB2、収集ボタンB3、及び一覧表示ボタンB4を更に備える。
【0066】
全選択ボタンB1がタッチされると、端末制御部2dは、12個のシンボルQ1~Q12を全て選択する。ユーザは、シンボルQ1~Q12のそれぞれを個別に選択するときには、シンボルQ1~Q12のうち選択するシンボルをタッチする。
【0067】
点検開始ボタンB2がタッチされると、端末制御部2dは、端末通信部2cから、選択されているシンボルに対応する防災照明器具1へ点検開始要求Y1を送信させる。
【0068】
収集ボタンB3がタッチされると、端末制御部2dは、端末通信部2cから、選択されているシンボルに対応する防災照明器具1へ点検結果要求を送信させる。点検結果要求を受け取った防災照明器具1のうち、点検が完了している防災照明器具1は、点検結果を含む点検結果情報を収集端末2へ送信する。
【0069】
一覧表示ボタンB4がタッチされると、端末制御部2dは、受け取っている全ての点検結果情報の一覧を示す一覧画面を表示部2aに表示する。
【0070】
なお、操作ボタンは、全選択ボタンB1、点検開始ボタンB2、収集ボタンB3、及び一覧表示ボタンB4に限定されない。通知画面は、上述の各機能以外の機能を有する操作ボタンを備えていてもよい。
【0071】
(6)通知画面の第2変形例
図10は、通知画面の第2変形例として、通知画面G3を示す。
【0072】
通知画面G3は、表形式で形成されており、防災照明器具11~112のそれぞれに対応して、「設置場所」、「点検開始」、及び「点検結果送信」の各項目が対応付けられている。この場合、「設置場所」に対応する「点検開始」、及び「点検結果送信」の各項目が、防災照明器具11~112の各設置位置に対応する表示領域Qaに相当する。端末制御部2dは、防災照明器具11~112のそれぞれの点検情報に基づいて、通知画面G3における「点検開始」、及び「点検結果送信」の各項目の表示形態を「〇」又は「×」に切り替える。
【0073】
「点検開始」の項目には、対応する防災照明器具1が点検を開始していれば「〇」、対応する防災照明器具1が点検を開始していなければ「×」が表示される。「点検結果送信」の項目には、対応する防災照明器具1が点検結果を通知していれば「〇」、対応する防災照明器具1が点検結果を通知していなければ「×」が表示される。
【0074】
(7)通信経路の変形例
図1では、通信経路W1は、電波を媒体とする無線経路で構成されており、複数の防災照明器具1のそれぞれと収集端末2とは、直接に無線通信を行う。しかしながら、通信経路W1は、一部に無線経路を含む通信経路であってもよい。
【0075】
例えば、照明システムA1は、有線LANなどの有線通信を用いて、防災照明器具1との間で有線通信を行う中継装置を更に備えてもよい。この場合、中継装置が収集端末2と無線通信を行う。すなわち、通信経路W1は、有線経路と無線通信による無線経路とで形成される。
【0076】
また、照明システムA1は、防災照明器具1に電力を供給する電源線を用いた電力線搬送通信(PLC:Power Line Communication)を用いて、防災照明器具1との間で有線通信を行うPLC中継装置を更に備えてもよい。この場合、PLC中継装置が収集端末2と無線通信を行う。すなわち、通信経路W1は、電力線搬送通信による有線経路と無線通信による無線経路とで形成される。
【0077】
また、防災照明器具1が、光源1aの発光を用いた可視光通信を行い、照明システムA1が、防災照明器具1との間で光通信を行う光通信中継装置を更に備えてもよい。この場合、光通信中継装置が収集端末2と無線通信を行う。すなわち、通信経路W1は、光通信による有線経路と無線通信による無線経路とで形成される。
【0078】
(8)その他の変形例
照明システムA1が備える照明器具は、防災照明器具1に限定されない。照明器具は、点検を行う照明器具であればよい。照明器具は、例えば空間R1に照明光を照射して、空間R1の照度を調整するための照明器具であってもよい。
【0079】
(9)まとめ
以上のように、実施形態に係る第1の態様の照明システム(A1)は、複数の照明器具(1)と収集端末(2)とが無線経路を含む通信経路(W1)を介して互いに通信を行う照明システムである。収集端末(2)は、複数の照明器具(1)の各設置位置に対応する複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)を含む通知画面(G1~G3)を表示する表示部(2a)と、表示部(2a)を制御する端末制御部(2d)と、を備える。複数の照明器具(1)のそれぞれは、複数の照明器具(1)のそれぞれの点検に関する点検情報を収集端末(2)に送信する。端末制御部(2d)は、複数の照明器具(1)のそれぞれの点検情報に基づいて、通知画面(G1~G3)における複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)のそれぞれの表示形態を切り替える。
【0080】
上述の照明システム(A1)は、収集された点検情報と実際に設置されている複数の照明器具(1)との対応を、ユーザに容易に把握させることができる。
【0081】
また、実施形態に係る第2の態様の照明システム(A1)では、第1の態様において、複数の照明器具(1)のそれぞれは、点検を実行し、点検情報として点検の結果を通知する点検結果情報(Y31)を収集端末(2)に送信することが好ましい。端末制御部(2d)は、通知画面(G1~G3)における複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)のそれぞれの表示形態を、複数の照明器具(1)のそれぞれからの点検結果情報(Y31)の有無に応じて切り替える。
【0082】
上述の照明システム(A1)では、ユーザは、点検結果を通知した照明器具(1)と点検結果を通知していない照明器具(1)とを容易に区別することができる。
【0083】
また、実施形態に係る第3の態様の照明システム(A1)では、第1の態様において、複数の照明器具(1)のそれぞれは、点検を実行し、点検情報として点検の進行度合を通知する点検実行情報(Y2)を収集端末(2)に送信することが好ましい。端末制御部(2d)は、通知画面(G1~G3)における複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)のそれぞれの表示形態を、複数の照明器具(1)のそれぞれの点検の進行度合に応じて切り替える。
【0084】
上述の照明システム(A1)では、ユーザは、照明器具(1)のそれぞれの点検の進行度合を容易に区別することができる。
【0085】
また、実施形態に係る第4の態様の照明システム(A1)では、第3の態様において、点検実行情報(Y2)は、進行度合として点検を開始したか否かを通知する点検開始通知(Y21)であることが好ましい。端末制御部(2d)は、通知画面(G1~G3)における複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)のそれぞれの表示形態を、複数の照明器具(1)のそれぞれにおいて点検を開始したか否かに応じて切り替える。
【0086】
上述の照明システム(A1)では、ユーザは、点検を開始した照明器具(1)と点検を開始していない照明器具(1)とを容易に区別することができる。
【0087】
また、実施形態に係る第5の態様の収集端末(2)は、複数の照明器具(1)との間で無線経路を含む通信経路(W1)を介して通信を行う収集端末である。収集端末(2)は、複数の照明器具(1)の各設置位置に対応する複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)を含む通知画面(G1~G3)を表示する表示部(2a)と、表示部(2a)を制御する端末制御部(2d)と、を備える。端末制御部(2d)は、複数の照明器具(1)のそれぞれから送信されて、複数の照明器具(1)のそれぞれの点検に関する点検情報に基づいて、通知画面(G1~G3)における複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)のそれぞれの表示形態を切り替える。
【0088】
上述の収集端末(2)は、収集された点検情報と実際に設置されている複数の照明器具(1)との対応を、ユーザに容易に把握させることができる。
【0089】
また、実施形態に係る第6の態様の収集端末(2)では、第5の態様において、通知画面(G1、G2)は、複数の照明器具(1)が設置されている空間を表すマップ画面(G11)に、複数の照明器具(1)のそれぞれのシンボル(Q1~Q12)を複数の表示領域として配置した画面であることが好ましい。端末制御部(2d)は、複数の照明器具(1)のそれぞれの点検情報に基づいて、複数のシンボル(Q1~Q12)のそれぞれの表示形態を切り替える。
【0090】
上述の収集端末(2)は、ユーザが表示部(2a)に表示された通知画面(G1、G2)を見ることで、複数の照明器具(1)の各位置を視覚的に容易に把握させることができる。
【0091】
また、実施形態に係る第7の態様の収集端末(2)は、第6の態様において、端末制御部(2d)は、複数のシンボル(Q1~Q12)のそれぞれの表示形態として、複数のシンボル(Q1~Q12)のそれぞれの色、形状、及び複数のシンボル(Q1~Q12)のそれぞれに含まれる文字の少なくとも1つを切り替えることが好ましい。
【0092】
上述の収集端末(2)は、複数の照明器具(1)のそれぞれの点検情報をユーザに視覚的に容易に把握させることができる。
【0093】
また、実施形態に係る第8の態様の照明器具(1)は、第1乃至第4のいずれか1つの態様の照明システム(A1)が備えて、点検情報を収集端末(2)に送信する。
【0094】
上述の照明器具(1)は、収集された点検情報と実際に設置されている複数の照明器具(1)との対応を、ユーザに容易に把握させることができる。
【0095】
また、実施形態に係る第9の態様のプログラムは、コンピュータを、複数の照明器具(1)の各設置位置を表す複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)を含む通知画面(G1~G3)を表示する表示部(2a)を制御する端末制御部(2d)として機能させる。端末制御部(2d)は、複数の照明器具(1)のそれぞれから送信されて、複数の照明器具(1)のそれぞれの動作の点検に関する点検情報に基づいて、通知画面(G1~G3)における複数の表示領域(Q1~Q12、Qa)のそれぞれの表示形態を切り替える。
【0096】
上述のプログラムは、収集された点検情報と実際に設置されている複数の照明器具(1)との対応を、ユーザに容易に把握させることができる。
【符号の説明】
【0097】
A1 照明システム
1、11~112 防災照明器具(照明器具)
2 収集端末
2a 表示部
2d 端末制御部
W1 通信経路
Q1~Q12 シンボル(表示領域)
Qa 表示領域
G1~G3 通知画面
G11 マップ画面
Y2 点検実行情報
Y21 点検開始通知
Y31 点検結果情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10