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7462266転がり軸受用試験装置、及び転がり軸受の試験方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】転がり軸受用試験装置、及び転がり軸受の試験方法
(51)【国際特許分類】
   G01M 13/04 20190101AFI20240329BHJP
【FI】
G01M13/04
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020076874
(22)【出願日】2020-04-23
(65)【公開番号】P2020204606
(43)【公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-03-07
(31)【優先権主張番号】P 2019109139
(32)【優先日】2019-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(73)【特許権者】
【識別番号】000158312
【氏名又は名称】岩谷産業株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】519213001
【氏名又は名称】株式会社カンダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000280
【氏名又は名称】弁理士法人サンクレスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤丸 智
(72)【発明者】
【氏名】永野 洋佑
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 譲
(72)【発明者】
【氏名】宮部 修一
(72)【発明者】
【氏名】神田 伸浩
【審査官】松岡 智也
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-68749(JP,A)
【文献】特開昭63-225137(JP,A)
【文献】特開2015-175779(JP,A)
【文献】特開平7-92056(JP,A)
【文献】実開昭56-149903(JP,U)
【文献】特開2011-117953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M13/04-13/045
F16C19/00-19/56、33/30-33/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内外輪を有する転がり軸受の試験を行うための転がり軸受用試験装置であって、
雰囲気ガスが導入される密封容器と、
前記密封容器内に収容され前記転がり軸受が外嵌される回転軸と、
前記密封容器に設けられた固定部に固定され、前記転がり軸受の軸方向両側で前記回転軸を回転自在に支持する一対の軸支持部と、
前記回転軸を駆動する駆動装置と、
前記転がり軸受の外輪を回転不能に保持する保持部と、
前記転がり軸受の内輪と外輪との間にアキシアル荷重を付与する第1荷重付与機構と、
前記保持部と前記固定部との間にラジアル荷重を付与することによって前記転がり軸受の内輪と外輪との間にラジアル荷重を付与する第2荷重付与機構と、を備える
転がり軸受用試験装置。
【請求項2】
前記駆動装置は、前記密封容器外に設けられ、
前記駆動装置の駆動力を前記回転軸に伝達する非接触カップリングをさらに備える
請求項1に記載の転がり軸受用試験装置。
【請求項3】
前記第1荷重付与機構は、
前記密封容器の壁部を貫通する第1ビームと、
前記第1ビームの一端が前記回転軸の軸方向に平行な方向の成分を有して変位するように前記第1ビームを支持する第1支持部と、
前記第1ビームの一端と前記転がり軸受の内輪又は外輪との間に設けられる押圧部と、を備え、
前記第2荷重付与機構は、
前記密封容器の壁部を貫通する第2ビームと、
前記第2ビームの一端が前記回転軸の径方向に平行な方向の成分を有して変位するように前記第2ビームを支持する第2支持部と、
前記第2ビームの一端と前記保持部とを連結するアームと、を備える
請求項1又は請求項2に記載の転がり軸受用試験装置。
【請求項4】
前記壁部に設けられ前記第1ビームが通過する第1開口と、前記第1ビームの外側面との間を密封する第1ベローズと、
前記壁部に設けられ前記第2ビームが通過する第2開口と、前記第2ビームの外側面との間を密封する第2ベローズと、をさらに備える
請求項3に記載の転がり軸受用試験装置。
【請求項5】
前記一対の軸支持部の少なくとも一方は、内外輪を有するとともに前記回転軸を支持する他の転がり軸受を有し、
前記転がり軸受用試験装置は、前記回転軸の外周側に配置され前記他の転がり軸受の内輪と前記転がり軸受の内輪との間に介在する環状部材をさらに備え、
前記第1荷重付与機構は、前記他の転がり軸受の内輪又は外輪を軸方向に押圧することで、前記他の転がり軸受及び前記環状部材を介して前記転がり軸受の内輪と外輪との間にアキシアル荷重を付与する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の転がり軸受用試験装置。
【請求項6】
前記密封容器は、前記密封容器を内外に連通する導出口と、前記密封容器を内外に連通する導入口と、を有し、
前記転がり軸受用試験装置は、前記導出口から前記密封容器内の前記雰囲気ガスを吸引し、吸引した前記雰囲気ガスを前記導入口から前記密封容器内へ吐出する吸引吐出装置をさらに備え、
前記導出口は、前記転がり軸受の外輪軌道の鉛直方向最上端、及び前記一対の軸支持部が有する摺動部の鉛直方向最上端のいずれよりも鉛直方向上方に設けられ、
前記導入口は、前記導出口よりも鉛直方向下方に設けられる
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の転がり軸受用試験装置。
【請求項7】
前記吸引吐出装置から吐出される前記雰囲気ガスを前記導入口へ導く導入管と、前記導入管を通過する前記雰囲気ガスを加熱又は冷却する雰囲気ガス加熱冷却装置と、をさらに備える
請求項6に記載の転がり軸受用試験装置。
【請求項8】
前記密封容器は、前記密封容器を内外に連通する供給口を有し、
前記転がり軸受用試験装置は、前記密封容器内へ供給される前記雰囲気ガスを前記供給口へ導く供給管と、前記供給管を通過する前記雰囲気ガスを加熱又は冷却する供給ガス加熱冷却装置と、をさらに備える
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の転がり軸受用試験装置。
【請求項9】
請求項1に記載の転がり軸受用試験装置を用いて行われる転がり軸受の試験方法であって、
前記転がり軸受を前記回転軸に外嵌するとともに前記回転軸を前記密封容器内で前記一対の軸支持部により回転自在に支持し、
前記密封容器内に雰囲気ガスを導入し、
前記第1荷重付与機構によって前記転がり軸受の内輪と外輪との間に前記アキシアル荷重を付与するとともに、前記第2荷重付与機構によって前記保持部と前記固定部との間に前記ラジアル荷重を付与することによって前記転がり軸受の内輪と外輪との間にラジアル荷重を付与しつつ、前記駆動装置によって前記回転軸を回転させる
転がり軸受の試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、転がり軸受用試験装置、及び転がり軸受の試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、水素ガス雰囲気下でスラスト玉軸受の試験を行うための試験装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-68749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の試験装置では、スラスト方向の荷重を負荷しつつ試験することができるように構成されているが、実際の使用環境においては、スラスト方向以外の方向の荷重も負荷する。より実際の使用環境における荷重条件を再現できれば、試験精度を向上させることができる。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、所定の雰囲気ガス下において、より実際の使用環境下に近い荷重条件を再現できる転がり軸受用試験装置、及び転がり軸受の試験方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明である転がり軸受用試験装置は、内外輪を有する転がり軸受の試験を行うための転がり軸受用試験装置であって、雰囲気ガスが導入される密封容器と、前記密封容器内に収容され前記転がり軸受が外嵌される回転軸と、前記密封容器に設けられた固定部に固定され、前記転がり軸受の軸方向両側で前記回転軸を回転自在に支持する一対の軸支持部と、前記回転軸を駆動する駆動装置と、前記転がり軸受の外輪を回転不能に保持する保持部と、前記転がり軸受の内輪と外輪との間にアキシアル荷重を付与する第1荷重付与機構と、前記保持部と前記固定部との間にラジアル荷重を付与することによって前記転がり軸受の内輪と外輪との間にラジアル荷重を付与する第2荷重付与機構と、を備える。
【0007】
上記構成の転がり軸受用試験装置によれば、第1荷重付与機構及び第2荷重付与機構によって、転がり軸受の内輪と外輪との間にアキシアル荷重を付与するのと同時に、保持部と固定部との間にラジアル荷重を付与することで転がり軸受の内輪と外輪との間にラジアル荷重を付与することができる。これにより、所定の雰囲気ガス下において、転がり軸受にアキシアル荷重とラジアル荷重とを同時に負荷することができ、より実際の使用環境下に近い荷重条件を再現することができる。
【0008】
また、上記転がり軸受用試験装置において、前記駆動装置は、前記密封容器外に設けられ、前記駆動装置の駆動力を前記回転軸に伝達する非接触カップリングをさらに備えることが好ましい。
この場合、回転軸を密封容器の内部から外部に貫通させることなく、密封容器外から駆動力を伝達することができ、密封容器内の密封性を高めることができる。
【0009】
また、上記転がり軸受用試験装置において、前記第1荷重付与機構は、前記密封容器の壁部を貫通する第1ビームと、前記第1ビームの一端が前記回転軸の軸方向に平行な方向の成分を有して変位するように前記第1ビームを支持する第1支持部と、前記第1ビームの一端と前記転がり軸受の内輪又は外輪との間に設けられる押圧部と、を備え、前記第2荷重付与機構は、前記密封容器の壁部を貫通する第2ビームと、前記第2ビームの一端が前記回転軸の径方向に平行な方向の成分を有して変位するように前記第2ビームを支持する第2支持部と、前記第2ビームの一端と前記保持部とを連結するアームと、を備えることが好ましい。
この場合、密封容器の外部に位置する第1ビームの他端及び第2ビームの他端から、各転がり軸受に荷重を付与し、転がり軸受へアキシアル荷重及びラジアル荷重を負荷できるので、荷重の負荷パターンや、負荷する荷重値等といった、荷重の負荷の仕方についての自由度を高めることができる。さらに、負荷荷重の経時変化を、第1ビーム及び第2ビームを通じて密封容器の外部から、アキシアル荷重とラジアル荷重とに分けてモニタすることができる。さらに、転がり軸受を回転させながらアキシアル荷重とラジアル荷重とをそれぞれ変動させることができる。
【0010】
上記転がり軸受用試験装置において、前記壁部に設けられ前記第1ビームが通過する第1開口と、前記第1ビームの外側面との間を密封する第1ベローズと、前記壁部に設けられ前記第2ビームが通過する第2開口と、前記第2ビームの外側面との間を密封する第2ベローズと、をさらに備えていてもよい。
この場合、第1ビーム及び第2ビームの動きを制限することなく第1開口及び第2開口を密封することができる。
【0011】
上記転がり軸受用試験装置において、前記一対の軸支持部の少なくとも一方は、内外輪を有するとともに前記回転軸を支持する他の転がり軸受を有し、前記転がり軸受用試験装置は、前記回転軸の外周側に配置され前記固定部に外輪が径方向に支持される前記他の転がり軸受の内輪と前記転がり軸受の内輪との間に介在する環状部材をさらに備え、前記第1荷重付与機構は、前記他の転がり軸受の内輪又は外輪を軸方向に押圧することで、前記他の転がり軸受及び前記環状部材を介して前記転がり軸受の内輪と外輪との間にアキシアル荷重を付与してもよい。
この場合、他の転がり軸受に対しても、アキシアル荷重及びラジアル荷重を負荷でき、他の転がり軸受についても試験対象とすることができる。よって、一度の試験で多数の転がり軸受の試験を行うことができる。
【0012】
上記転がり軸受用試験装置において、前記密封容器は、前記密封容器を内外に連通する導出口と、前記密封容器を内外に連通する導入口と、を有し、前記転がり軸受用試験装置は、前記導出口から前記密封容器内の前記雰囲気ガスを吸引し、吸引した前記雰囲気ガスを前記導入口から前記密封容器内へ吐出する吸引吐出装置をさらに備え、前記導出口は、前記転がり軸受の外輪軌道の鉛直方向最上端、及び前記一対の軸支持部が有する摺動部の鉛直方向最上端のいずれよりも鉛直方向上方に設けられ、前記導入口は、前記導出口よりも鉛直方向下方に設けられていてもよい。
【0013】
この場合、導出口から密封容器内の雰囲気ガスを吸引し、導入口から密封容器内へ雰囲気ガスを吐出することにより、密封容器内に雰囲気ガスの気流を発生させることができ、密封容器の内部の雰囲気ガスを攪拌することができる。
ここで、転がり軸受の試験を行うと、転がり軸受や軸支持部は摩耗し、摩耗粉を生じさせる。このような摩耗粉を含む雰囲気ガスを吸引吐出装置が吸引すると、吸引吐出装置の故障原因になるおそれがある。
これに対して、本発明の導出口は、転がり軸受の外輪軌道の鉛直方向最上端、及び一対の軸支持部が有する摺動部の鉛直方向最上端のいずれよりも鉛直方向上方に設けられる。摩耗粉のほとんどは鉛直方向下方へ落下する。このため、導出口から吸引される導出口近傍の雰囲気ガスには摩耗粉が混入し難い。これにより、吸引吐出装置が摩耗粉を吸引するのを抑制でき、摩耗粉が吸引吐出装置に対して影響を及ぼすのを抑制することができる。
【0014】
上記転がり軸受用試験装置において、前記吸引吐出装置から吐出される前記雰囲気ガスを前記導入口へ導く導入管と、前記導入管を通過する前記雰囲気ガスを加熱又は冷却する雰囲気ガス加熱冷却装置と、をさらに備えていてもよい。
この場合、加熱又は冷却された雰囲気ガスが導入口から密封容器の内部に吐出される。よって、例えば、密封容器の外部から間接的に雰囲気ガスを加熱又は冷却する場合と比較して、密封容器内の雰囲気ガスの温度の調整を効率よく行うことができる。
【0015】
密封容器内に雰囲気ガスを供給する場合、供給される雰囲気ガスの温度と、密封容器内の雰囲気ガスの温度との間に乖離があると、密封容器内の雰囲気ガスの温度が変動し、それに伴って密封容器の温度が変動し、転がり軸受に付与する荷重にばらつきが生じることがある。
これに対して、上記転がり軸受用試験装置の前記密封容器は、前記密封容器を内外に連通する供給口を有し、前記転がり軸受用試験装置は、前記密封容器内へ供給される前記雰囲気ガスを前記供給口へ導く供給管と、前記供給管を通過する前記雰囲気ガスを加熱又は冷却する供給ガス加熱冷却装置と、をさらに備えていてもよい。
これにより、密封容器内へ供給される雰囲気ガスの温度を、密封容器内へ供給される前に、密封容器内の雰囲気ガスの温度に合わせるように調整することができ、密封容器の温度変動に起因する、転がり軸受に付与する荷重のばらつきを抑制することができる。
【0016】
また、本発明である転がり軸受の試験方法は、上述の転がり軸受用試験装置を用いて行われる転がり軸受の試験方法であって、前記転がり軸受を前記回転軸に外嵌するとともに前記回転軸を前記密封容器内で前記一対の軸支持部により回転自在に支持し、前記密封容器内に雰囲気ガスを導入し、前記第1荷重付与機構によって前記転がり軸受の内輪と外輪との間に前記アキシアル荷重を付与するとともに、前記第2荷重付与機構によって前記保持部と前記固定部との間に前記ラジアル荷重を付与することによって前記転がり軸受の内輪と外輪との間にラジアル荷重を付与しつつ、前記駆動装置によって前記回転軸を回転させる転がり軸受の試験方法である。
上記構成によれば、所定の雰囲気ガス下において、より実際の使用環境下に近い荷重条件を再現することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の転がり軸受用試験装置によれば、所定の雰囲気ガス下において、より実際の使用環境下に近い荷重条件を再現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1図1は、実施形態に係る転がり軸受用試験装置の全体構成を示す図である。
図2図2は、非接触カップリング周辺を示す断面図である。
図3図3は、軸受保持装置の試験部の断面図である。
図4図4は、試験部の上面図であり、加えて、第1荷重付与機構の周辺部分、及び第2荷重付与機構の周辺部分を断面図で示している。
図5図5は、試験部の側面図であり、第2荷重付与機構の部分を断面で示している。
図6図6は、他の実施形態に係る転がり軸受用試験装置の全体構成を示す図である。
図7図7は、導出口と、試験部に含まれる転がり軸受との位置関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
〔全体構成について〕
図1は、実施形態に係る転がり軸受用試験装置の全体構成を示す図である。なお、図1は、理解を容易とするため、一部を切り欠いて示している。
図1中、転がり軸受用試験装置1は、密封容器2と、密封容器2の内部に収容され試験対象である転がり軸受を保持する軸受保持装置4と、駆動装置6とを備える。
【0020】
密封容器2は、例えば、ステンレス鋼等により形成された壁部3と、ガラス等で形成された窓部31とを有しており、上側が開口する有底筒状の本体部2aと、本体部2aの開口2a2を密封して塞ぐ蓋部2bとを備える。本体部2aは壁部3と、窓部31とを有し、蓋部2bは全体が壁部3である。本体部2aは開口2a2周縁にフランジ2a1を有する。また、蓋部2bは、フランジ2a1に対応するフランジ2b1を有する。フランジ2a1とフランジ2b1とは、Oリング等を介して互いに突き合わせられ、ボルト等の締結部材で締結される。これにより、蓋部2bは本体部2aに着脱可能に固定される。密封容器2の内部に軸受保持装置4等の試験に必要な機材を配置する場合、蓋部2bを取り外し、本体部2aの開口2a2から密封容器2の内部にアクセスする。
【0021】
密封容器2の下部側面には、密封容器2の内部に水素ガスやその他のガス(雰囲気ガス)を導入するための導入パイプ2cと、密封容器2の内部のガスを排気するための排気パイプ2dとが設けられる。密封容器2の壁部3を貫通する穴が2つ設けられ、それぞれの穴に導入パイプ2cと排気パイプ2dとが繋がっている。
導入パイプ2c及び排気パイプ2dから密封容器2の内部にガスを導入したり、内部のガスを排気したりすることで、密封容器2の内部の雰囲気が調整される。
【0022】
密封容器2の側面には、外側から密封容器2の内部の雰囲気温度を上昇させるためのヒータ2eが設けられている。ヒータ2eは、電熱線等を有する帯状であり、密封容器2の側面に巻き付けられて、密封容器2の雰囲気を外部から加熱する。これにより、ヒータ2eは、密封容器2の内部の雰囲気温度を上昇させることができ、ひいては、転がり軸受101,102,103,104の温度を上昇させ調節することができる。このヒータ2eにより、密封容器2の内部の雰囲気温度を、例えば150度程度まで上昇させることができる。
【0023】
また、密封容器2の側面には、冷却装置2hが設けられている。冷却装置2hは、帯状であり、冷媒を流通させるための流路を有する。冷却装置2hは、密封容器2の側面に巻き付けられており、流路を流通する冷媒によって密封容器2の雰囲気を外部から冷却する。これにより、冷却装置2hは、密封容器2の内部の雰囲気温度を低下させることができ、ひいては、転がり軸受101,102,103,104の温度を低下させ調節することができる。この冷却装置2hにより、密封容器2の内部の雰囲気温度を、例えば-30度程度まで低下させることができる。本試験装置1は、ヒータ2e、及び冷却装置2hを備えることで、幅広い温度設定が可能である。
【0024】
密封容器2の底部2fには、回転ファン2gが設けられている。回転ファン2gは、密封容器2の内部の雰囲気温度及び雰囲気を均一に保持するために、密封容器2の内部雰囲気を攪拌する。
【0025】
軸受保持装置4は、試験対象である複数の転がり軸受100(101,102,103,104)が保持される試験部10と、回転軸11と、複数の転がり軸受100にアキシアル荷重を付与する第1荷重付与機構12と、複数の転がり軸受100にラジアル荷重を付与する第2荷重付与機構13とを備える。軸受保持装置4は、密封容器2の内部に固定して設けられた台座14上に固定される。
台座14は、パンチングメタルを用いて形成された板状の部材である。台座14は、密封容器2の内部空間を横断するようにほぼ水平に配置されている。パンチングメタルは、多数の貫通孔が形成された金属製の板材であり、密封容器2の内部空間を横断して配置されたとしても、台座14によって雰囲気が上下方向に遮断されることはない。これにより、台座14を設けたとしても、密封容器2の内部空間の温度や雰囲気は均一に保持される。
【0026】
回転軸11は、密封容器2の外部に設けられた駆動装置6によって駆動され回転する。
駆動装置6は、回転軸11を駆動する駆動力を発生するモータ6aと、密封容器2の外部に設けられ回転軸11に対して一体回転可能に接続され回転軸11を駆動する駆動軸6bと、モータ6aの出力軸6a1に設けられたプーリ6cと、駆動軸6bに設けられたプーリ6dと、プーリ6c,6dに掛け回され出力軸6a1の駆動力を駆動軸6bへ伝達する無端ベルト6eとを備える。
駆動装置6と、回転軸11とは、非接触カップリング16によって接続されている。
【0027】
〔非接触カップリングについて〕
図2は、非接触カップリング16周辺を示す断面図である。
図2に示すように、密封容器2の本体部2aの非接触カップリング16に対応する位置には棚板部18が設けられている。棚板部18の上面には、駆動軸6bを密封容器2に対して回転自在に支持する駆動軸支持部20が設けられる。駆動軸支持部20は、一対の玉軸受20aと、駆動軸支持部20のハウジング20bとを有している。駆動軸支持部20のハウジング20bは棚板部18に固定されている。一対の玉軸受20aは、外輪が駆動軸支持部20のハウジング20bに内嵌して固定されるとともに、内輪が駆動軸6bに外嵌して固定され駆動軸6bを密封容器2に対して回転自在に支持する。
駆動軸6bには上述したように無端ベルト6eが巻き掛けられるプーリ6dが一体回転可能に設けられる。
【0028】
また、密封容器2の内部において、試験部10から延びる回転軸11の端部には、非接触カップリング16に接続するための接続軸24と、接続軸24と回転軸11とを一体回転可能に接続するカップリング26が設けられる。
台座14には、接続軸24を密封容器2に対して回転自在に支持する接続軸支持部28が設けられる。接続軸支持部28は、一対の玉軸受28aと、接続軸支持部28のハウジング28bとを有している。一対の玉軸受28aは、外輪が接続軸支持部28のハウジング28bに内嵌して固定されるとともに、内輪が接続軸24に外嵌して固定され接続軸24を密封容器2に対して回転自在に支持する。
駆動軸6bの中心軸と、接続軸24の中心軸とは同一線上に配置されている。
【0029】
非接触カップリング16は、密封容器2の外側に配置される外側部材16aと、密封容器2の内側に配置される内側部材16bとによって構成される。
外側部材16aは、円板状に形成された部材であり、駆動軸6bに一体回転可能に設けられる。内側部材16bのカップリング面16b1に軸方向に対向する外側部材16aのカップリング面16a1には、周方向に沿って所定間隔で異なる磁極となるように磁石が配置されている。
【0030】
内側部材16bは、円板状に形成された部材であり、接続軸24に一体回転可能に設けられる。外側部材16aのカップリング面16a1に軸方向に対向する内側部材16bのカップリング面16b1には、外側部材16aのカップリング面16a1の磁極のパターンに応じたパターンで磁石が配置されている。これによって、外側部材16aが回転すると、外側部材16aのカップリング面16a1からの磁力によって、内側部材16bのカップリング面16b1が回転方向に引きずられ、内側部材16bには外側部材16aからの回転力が伝達される。
このように、非接触カップリング16は、密封容器2の内部の部材に接触することなく駆動装置6が発生した駆動力を密封容器2の内部へ伝達する。これにより、回転軸11は、駆動装置6の駆動力によって回転駆動される。
【0031】
外側部材16aと、内側部材16bとの間には、ガラス板30が介在している。外側部材16aと、ガラス板30との間には、僅かな隙間が設けられている。同様に、内側部材16bと、ガラス板30との間にも、僅かな隙間が設けられている。
ガラス板30は、密封容器2を構成する壁部3に設けられた窓部31を構成する部材である。
【0032】
窓部31は、壁部3に設けられた円形の開口32と、開口32の周囲に設けられガラス板30が嵌め込まれたフランジ部34とを有する。フランジ部34は、ガラス板30との間を密封するシール(図示せず)を有している。
非接触カップリング16は、壁部3に設けられた窓部31のガラス板30を介して回転力を密封容器2の外部から内部へ伝達する。
本実施形態のように、外側部材16aと内側部材16bとの間にガラス板30を介することで、非接触カップリング16の高速回転が許容される。回転軸11を例えば、10000回転/時といった高速で回転させることができ、幅広い実験条件の設定が可能となる。
【0033】
また、例えば、外側部材16aと、内側部材16bとの間に一般的な鋼材等の磁性体を介在させると、前記鋼材に誘導電流が生じて発熱するおそれがある一方、本実施形態では、外側部材16aと、内側部材16bとの間に、非磁性体であるガラス板30を介在させたので、誘導電流が生じることはなく、発熱を防止できる。
本実施形態では、外側部材16aと内側部材16bとの間に介在させる部材としてガラス板30を用いたが、これに代えて、ガラス以外の非磁性体によって形成したものを外側部材16aと内側部材16bとの間に介在させる部材として用いてもよい。
【0034】
〔試験部について〕
図3は、軸受保持装置4の試験部10の断面図である。
図3に示すように、試験部10は、3つに分割されており、回転軸11の先端側である軸方向一方側に配置された一方側ハウジング40と、回転軸11の軸方向他方側に配置された他方側ハウジング41と、両ハウジング40,41の間に配置された中央ハウジング42とを含む。試験部10は、全体として直方体状に形成されている。
【0035】
回転軸11には、転がり軸受100(101,102,103,104)が4つ外嵌されている。
一方側ハウジング40は、回転軸11の軸方向一方側の端部に配置された転がり軸受101を保持する。一方側ハウジング40は、略直方体である。転がり軸受101は、内輪101a、及び外輪101bを有する深溝玉軸受である。
一方側ハウジング40は、台座14上に設けられており、転がり軸受101を保持するための円筒孔40aを有する。円筒孔40aは、軸方向に貫通している。
外輪101bには、円筒状のスリーブ110が外嵌されている。
スリーブ110は、外輪101bの軸方向一方側の側面101b1に当接する環状突起110aを有する。
転がり軸受101は、スリーブ110を介在して円筒孔40aに保持されている。
スリーブ110は、一方側ハウジング40の円筒孔40aに対して軸方向に摺動可能に設置されている。
内輪101aは、回転軸11に外嵌固定されている。
一方側ハウジング40は、台座14(固定部)に固定され、円筒孔40aによって転がり軸受101の外輪101bを保持することで、回転軸11の軸方向一方側を回転自在に支持する軸支持部を構成する。
【0036】
他方側ハウジング41は、回転軸11の軸方向他方側の端部に配置された転がり軸受104を保持する。他方側ハウジング41は、略直方体である。転がり軸受104は、内輪104a、及び外輪104bを有する深溝玉軸受である。
他方側ハウジング41は、台座14上に設けられており、転がり軸受104を保持するための円筒孔41aを有する。円筒孔41aは、軸方向一端側に開口する有底孔である。円筒孔41aの底部41bは回転軸11が非接触に挿入される貫通孔41b1を有する。
外輪104bには、円筒状のスリーブ111が外嵌されている。
スリーブ111は、外輪104bの軸方向他方側の側面104b1に当接する環状突起111aを有する。
転がり軸受104は、スリーブ111を介在して円筒孔41aに保持されている。
スリーブ111は、他方側ハウジング41の円筒孔41aに対して軸方向に摺動可能に設置されている。
内輪104aは、回転軸11に外嵌固定されている。
他方側ハウジング41は、台座14(固定部)に固定され、円筒孔41aによって転がり軸受104の外輪104bを保持することで、回転軸11の軸方向他方側を回転自在に支持する軸支持部を構成する。
【0037】
また、底部41bは、内輪104aの軸方向他方側の側面104a1に対して隙間を置いた状態でスリーブ111に当接している。これにより、他方側ハウジング41は、外輪104bが軸方向一方側から他方側へ移動するのを規制するとともに、内輪104aや回転軸11と非接触になっている。
【0038】
中央ハウジング42は、転がり軸受101と、転がり軸受104との間に配置された転がり軸受102,103を保持する。中央ハウジング42は略円筒である。転がり軸受102は、内輪102a、及び外輪102bを有する深溝玉軸受である。転がり軸受103は、内輪103a、及び外輪103bを有する深溝玉軸受である。
中央ハウジング42は、転がり軸受102,103を保持するための円筒孔42aを有する。円筒孔42aは、軸方向に貫通している。
【0039】
外輪102b,103bには、円筒状のスリーブ112が外嵌されている。
スリーブ112は、外輪102bの軸方向他方側の側面102b1に当接する段差部112aと、外輪103bの軸方向一方側の側面103b1に当接する段差部112bとを有する。スリーブ112は、段差部112a,112bによって外輪102b,103bの軸方向の間隔を規制する。
転がり軸受102,103は、スリーブ112を介在して円筒孔42aに保持されている。スリーブ112は、中央ハウジング42の円筒孔42aに対して軸方向に摺動可能に設置されている。
内輪102a及び内輪103aは、回転軸11に外嵌固定されている。
中央ハウジング42の鉛直方向上面(鉛直方向に台座14とは反対側の面)には、第2荷重付与機構13のアーム64が固定されている。中央ハウジング42は、アーム64によって周方向に回転しないように固定されている。これにより、中央ハウジング42は、転がり軸受102の外輪102b,及び転がり軸受103の外輪103bを密封容器2に対して回転不能に保持する。つまり、中央ハウジング42は、外輪102b,103bを密封容器2に対して回転不能に保持する保持部を構成する。
【0040】
転がり軸受101と、転がり軸受102との間には、環状部材44が配置されている。環状部材44は、回転軸11の外周側に配置され、転がり軸受101と、転がり軸受102との間に介在している。
環状部材44は、内輪101aの軸方向他方側の側面101a1と、内輪102aの軸方向一方側の側面102a1とに当接しており、内輪101a,102aの軸方向の間隔を規制する。
【0041】
転がり軸受103と、転がり軸受104との間には、環状部材46が配置されている。環状部材46は、回転軸11の外周側に配置され、転がり軸受103と、転がり軸受104との間に介在している。
環状部材46は、内輪103aの軸方向他方側の側面103a1と、内輪104aの軸方向一方側の側面104a2とに当接しており、内輪103a,104aの軸方向の間隔を規制する。
【0042】
〔第1荷重付与機構及び第2荷重付与機構について〕
図4は、試験部10の上面図であり、加えて、第1荷重付与機構12の周辺部分、及び第2荷重付与機構13の周辺部分を断面図で示している。また、図5は、試験部10の側面図であり、第2荷重付与機構13の部分を断面で示している。
【0043】
図4に示すように、第1荷重付与機構12は、試験部10の側方(軸方向一方側:紙面右側)に設けられており、転がり軸受101,102,103,104に対して回転軸11の軸方向に平行な方向に荷重(アキシアル荷重)を付与する。
第1荷重付与機構12は、壁部3を貫通する第1開口47に挿通される第1ビーム50と、第1ビーム50を回動可能に支持する第1支持部52と、一方側ハウジング40に保持されている転がり軸受101の外輪101bを軸方向に押圧する押圧部54とを備える。
【0044】
第1ビーム50は、断面四角形の棒状の部材であり、壁部3に設けられた第1開口47を通過して配置されている。第1ビーム50の一端50bは、密封容器2の内部に位置している。第1ビーム50の他端50aは、密封容器2の外部に位置している。
第1支持部52は、密封容器2の内部側に設けられている。第1支持部52は、壁部3の内面に固定され第1ビーム50の上下に配置された一対の支持部材52aと、一対の支持部材52a及び第1ビーム50を貫通するピン52bとを備える。第1支持部52は、ピン52bを支点として第1ビーム50を回転軸11に垂直かつ回転軸11の中心軸と交わらない中心軸を中心に回動可能に支持する。
これにより、第1支持部52は、第1ビーム50の一端50bが回転軸11の軸方向に平行な方向の成分を有して変位するように第1ビーム50を支持する。
第1ビーム50の一端50bの側面には、押圧部54に当接するパッド50b1が設けられている。
【0045】
図3図4を参照して、押圧部54は、一端50bと、転がり軸受101の外輪101bとの間に設けられている。押圧部54は、転がり軸受101の外輪101bを軸方向の他方側に押圧する筒状部材54aと、第1ビーム50のパッド50b1に当接するボール54bとを備える。
筒状部材54aは、有底筒状に形成された金属製の部材であり、筒状部54a1と、底部54a2とを有する。筒状部54a1の先端面54a3は、外輪101bを保持するスリーブ110の軸方向一方側の端面110a1に当接している。
ボール54bは、底部54a2の軸方向一方側の端面に設けられている金属製の球状部材である。ボール54bは、押圧部54と、第1ビーム50との接触面が点接触なるように設けられており、これにより、第1ビーム50からの荷重を安定して押圧部54に作用させることができる。
【0046】
第1荷重付与機構12の第1ビーム50は、ピン52bを支点とする「てこ」を構成する。よって、第1ビーム50の他端50aに対して図4中の矢印の方向へ荷重を加えると、他端50aに加えられた荷重は一端50bへ伝達し、押圧部54を軸方向一方側から他方側へ押圧する。押圧部54は、第1ビーム50に押圧されることで、一方側ハウジング40に保持される転がり軸受101の外輪101bの側面101b1を、スリーブ110の環状突起110aを介して軸方向一方側から他方側へ向けて押圧する。
【0047】
また、図3に示すように、転がり軸受101の内輪101aの側面101a1と、転がり軸受102の内輪102aの側面102a1との間には、環状部材44が介在している。
転がり軸受102の外輪102bの側面102b1と、転がり軸受103の外輪103bの側面103b1との間には、段差部112a及び段差部112bを有するスリーブ112が介在している。
さらに、転がり軸受103の内輪103aの側面103a1と、転がり軸受104の内輪104aの側面104a1との間には、環状部材46が介在している。
【0048】
そして、転がり軸受104の外輪104bの側面104b1は、密封容器2に固定された他方側ハウジング41の底部41bに、スリーブ111の環状突起111aを介して当接する。
このことから、密封容器2の外部の第1ビーム50の他端50aに荷重を付与すると、付与した荷重は、密封容器2に固定されたピン52bを支点として回動する第1ビーム50を介して第1ビーム50の一端50bに伝わる。第1ビーム50の一端50bは密封容器2に固定された他方側ハウジング41に対して、他端50aに付与された前記荷重を付与することになる。この結果、転がり軸受101の外輪101bと内輪101aとの間に複数の玉を介してアキシアル荷重が付与され、転がり軸受102の内輪102aと外輪102bとの間に複数の玉を介してアキシアル荷重が付与され、転がり軸受103の外輪103bと内輪103aとの間に複数の玉を介してアキシアル荷重が付与され、転がり軸受104の内輪104aと外輪104bとの間に複数の玉を介してアキシアル荷重が付与される。
【0049】
図4及び図5に示すように、第2荷重付与機構13は、試験部10の鉛直方向上方(鉛直方向に台座14とは反対側の方向)に設けられており、転がり軸受100に対して回転軸11の径方向に平行な荷重(ラジアル荷重)を付与する。
第2荷重付与機構13は、壁部3を貫通する第2開口48に挿通される第2ビーム60と、第2ビーム60を回動可能に支持する第2支持部62と、第2ビーム60と中央ハウジング42とを繋ぐアーム64とを備える。
【0050】
第2ビーム60は、断面四角形の棒状の部材であり、壁部3に設けられた第2開口48を通過して配置されている。第2ビーム60の一端60bは、密封容器2の内部に位置している。第2ビーム60の他端60aは、密封容器2の外部に位置している。
第2支持部62は、密封容器2の内部側に設けられている。第2支持部62は、壁部3の内面に固定され第2ビーム60の左右に配置された一対の支持部材62aと、一対の支持部材62a及び第2ビーム60を貫通するピン62bとを備える。第2支持部62は、ピン62bを支点として第2ビーム60を回転軸11と平行な中心軸を中心に回動可能に支持する。
これにより、第2支持部62は、第2ビーム60の一端60bが回転軸11の径方向の成分を有して変位するように第2ビーム60を支持する。
アーム64は、第2ビーム60の一端60bに回動可能に連結されている。アーム64は、一端60bから転がり軸受101,102,103,104の径方向に延びて中央ハウジング42の鉛直方向上面に固定されている。
【0051】
第2荷重付与機構13の第2ビーム60は、ピン62bを支点とする「てこ」を構成する。よって、第2ビーム60の他端60aに対して鉛直方向の荷重を加えると、他端60aに加えられた荷重は一端60bへ伝達する。一端60bへ伝達した荷重は、アーム64を介して中央ハウジング42に対してラジアル荷重として付与される。
【0052】
中央ハウジング42に保持されている転がり軸受102,103は、回転軸11を支持している一方側ハウジング40及び他方側ハウジング41の間の位置に配置されている。
このため、例えば、中央ハウジング42が台座14に対して離れる方向に荷重を付与すると、当該中央ハウジング42の転がり軸受102,103の外輪102b,103bに対しては、鉛直方向(上方向)への荷重が付与され、一方側ハウジング40及び他方側ハウジング41に保持される転がり軸受101,104の内輪101a,104aに対しては、その反力で鉛直方向(下方向)への荷重が付与される。
【0053】
このことから、密封容器2の外部の第2ビーム60の他端60aに荷重を付与すると、付与した荷重は、密封容器2に固定されたピン62bを支点として回動する第2ビーム60を介して第2ビーム60の一端60bに伝わる。第2ビーム60の一端60bは密封容器2に固定された一方側ハウジング40と他方側ハウジング41とに対して、他端60aに付与された前記荷重を付与することになる。この結果、転がり軸受101の外輪101bと内輪101aとの間に複数の玉を介してラジアル荷重が付与され、転がり軸受102の内輪102aと外輪102bとの間に複数の玉を介してラジアル荷重が付与され、転がり軸受103の外輪103bと内輪103aとの間に複数の玉を介してラジアル荷重が付与され、転がり軸受104の内輪104aと外輪104bとの間に複数の玉を介してラジアル荷重が付与される。
【0054】
また、図4に示すように、第1ビーム50の他端50a側には、ベローズ70が取り付けられている。ベローズ70は、第1ビーム50の外側面50cと、第1開口47との間を密封している。
ベローズ70は、水素を透過させにくいゴムや金属等の弾性素材により形成された蛇腹部71と、壁部3に固定された基端側固定部材72と、第1ビーム50に固定された先端側固定部材73とを備える。
【0055】
蛇腹部71は、基端側固定部材72及び先端側固定部材73に密着固定されている。
さらに、基端側固定部材72は、第1開口47の周縁47aに沿った形状に環状に形成されており、周縁47aに沿って全周溶接されている。
先端側固定部材73は、第1ビーム50の外形形状に沿った形状に環状に形成されており、外側面50cに対して全周溶接されている。
これにより、第1ビーム50の外側面50cと、第1開口47との間は、ベローズ70によって確実に密封される。
【0056】
図4及び図5に示すように、第2ビーム60の他端60a側にも第1ビーム50と同様、ベローズ80が取り付けられている。ベローズ80は、第2ビーム60の外側面60cと、第2開口48との間を密封している。
ベローズ80は、水素を透過させにくいゴムや金属等の弾性素材により形成された蛇腹部81と、壁部3に固定された基端側固定部材82と、第2ビーム60に固定された先端側固定部材83とを備える。
蛇腹部81は、基端側固定部材82及び先端側固定部材83に密着固定されている。
さらに、基端側固定部材82は、第2開口48の周縁48aに沿った形状に環状に形成されており、周縁48aに沿って全周溶接されている。
先端側固定部材83は、第2ビーム60の外形形状に沿った形状に環状に形成されており、外側面60cに対して全周溶接されている。
これにより、第2ビーム60の外側面60cと、第2開口48との間は、ベローズ80によって確実に密封される。
【0057】
このように、本実施形態では、第1ビーム50の外側面50cと、第1開口47との間を密封するベローズ70を設け、第2ビーム60の外側面60cと、第2開口48との間を密封するベローズ80を設けたので、第1ビーム50及び第2ビーム60の動きを制限することなく第1開口47及び第2開口48を密封することができる。
【0058】
〔試験装置の動作について〕
上記構成の転がり軸受用試験装置1を用いて転がり軸受の試験を行うには、まず、軸受保持装置4の試験部10の回転軸11、一方側ハウジング40、他方側ハウジング41、中央ハウジング42、スリーブ110,111,112、環状部材44,46と、転がり軸受101,102,103,104とを組み立てる。これにより、ハウジング40,41,42に対して回転軸11を密封容器2内で回転自在に支持する。
次いで、密封容器2内に雰囲気ガスとして水素ガスを導入するとともに、密封容器2の温度を所定の温度に設定した上で駆動装置6を動作させて回転軸11を回転させる。これにより、転がり軸受101,102,103,104の内輪は外輪に対して回転する。
【0059】
ここで、回転軸11を回転させている間に、第1荷重付与機構12によって転がり軸受101,102,103,104の内輪と外輪との間にアキシアル荷重を付与するのと同時に、第2荷重付与機構13によって中央ハウジング42と台座14との間にラジアル荷重を付与すれば、水素ガス雰囲気下において、転がり軸受101,102,103,104にアキシアル荷重とラジアル荷重とを同時に負荷することができる。この結果、より実際の使用環境下に近い荷重条件を再現できる。
【0060】
また、本実施形態では、第1ビーム50及び第2ビーム60によって、密封容器2の外部から転がり軸受101,102,103,104に荷重を付与し、転がり軸受101,102,103,104へアキシアル荷重及びラジアル荷重を負荷できるので、荷重の負荷パターンや、負荷する荷重値等といった、荷重の負荷の仕方についての自由度を高めることができる。さらに、負荷荷重の経時変化を、第1ビーム50及び第2ビーム60を通じて密封容器2の外部からアキシアル荷重とラジアル荷重とに分けてモニタすることができる。
【0061】
また、本実施形態では、中央ハウジング42に保持される転がり軸受102,103だけでなく、回転軸11を支持する転がり軸受101,104についても試験対象とすることができる。よって、一度の試験で多数の転がり軸受100の試験を行うことができる。
【0062】
〔他の実施形態について〕
図6は、他の実施形態に係る転がり軸受用試験装置の全体構成を示す図である。図6では、密封容器2に接続されている配管を線図とすることで簡略化して示している。また、配管に沿って示した矢印は、配管を通過するガスが流れる方向を示している。
本実施形態の転がり軸受用試験装置1は、密封容器2の内部雰囲気を攪拌するための回転ファンを有していない点、及び、密封容器2の内部の水素ガスを吸引し、再度密封容器2の内部に吐出するための吸引吐出装置92を備える点において、上述の実施形態と相違する。
【0063】
本実施形態の密封容器2の壁部3には、上記実施形態における導入パイプ2c及び排気パイプ2dに代えて、第1排気口2i、第2排気口2j、第1供給口2k、及び第2供給口2mが設けられている。第1排気口2i、第2排気口2j、第1供給口2k、及び第2供給口2mは、密封容器2の内外を連通している。
第1排気口2iには、屋外へ繋がる排気管85が接続されている。排気管85は、第1排気口2iと屋外とを繋ぎ、密封容器2の内部の水素ガスを屋外へ導く。排気管85には、開閉バルブ85aが設けられている。排気する必要がない場合、開閉バルブ85aは閉鎖される。
【0064】
第2排気口2jには、排気管85に繋がるバイパス管86が接続されている。バイパス管86には、開閉バルブ86aと、水素濃度計86bとが設けられている。水素濃度計86bは、密封容器2の内部における水素ガス濃度を測定するための装置である。通常、開閉バルブ86aは閉鎖される。
水素濃度計86bによって水素ガス濃度を測定する際、密封容器2のガスを少量サンプリングし、そのガス中に含まれる水素濃度を測定する。
よって、雰囲気ガスの水素濃度を測定する際、開閉バルブ86aは開放される。開閉バルブ86aが開放されると、密封容器2内のガスが水素濃度計86bに導かれてサンプリングされ、水素濃度の測定が行われる。水素濃度の測定は、例えば、試験中において、数分間隔で行われる。
【0065】
第1供給口2kには、密封容器2の外部に設置された窒素ガス供給装置87に繋がる第1供給管88が接続されている。窒素ガス供給装置87は、窒素ボンベや、開閉バルブ、流量計等を含み、第1供給管88を介して密封容器2の内部に窒素ガスを供給する。第1供給管88は、窒素ガス供給装置87からの窒素ガスを第1供給口2kへ導く。第1供給管88により導かれた窒素ガスは第1供給口2kから密封容器2の内部へ供給される。第1供給管88には、圧力計88aと、レギュレータ88bとが設けられている。圧力計88aは、窒素ガス供給装置87側の圧力を測定する。レギュレータ88bは、窒素ガスの供給圧力を調整する機能を有する。窒素ガス供給装置87から供給される窒素ガスは、主として、密封容器2の内部をパージするために用いられる。
【0066】
第2供給口2mには、密封容器2の外部に設置された水素ガス供給装置89に繋がる第2供給管90が接続されている。水素ガス供給装置89は、水素ボンベや、開閉バルブ、流量計等を含み、第2供給管90を介して密封容器2の内部に水素ガスを供給する。第2供給管90は、水素ガス供給装置89からの水素ガスを第2供給口2mへ導く。第2供給管90により導かれた水素ガスは第2供給口2mから密封容器2の内部へ供給される。第2供給管90には、圧力計89aと、レギュレータ89bとが設けられている。圧力計89aは、水素ガス供給装置89側の圧力を測定する。レギュレータ89bは、水素ガスの供給圧力を調整する機能を有する。密封容器2の内部に水素ガスを供給する際、レギュレータ89bによって水素ガスの供給圧力が調整される。
【0067】
また、第2供給管90には、第2供給管90を通過する水素ガスを加熱又は冷却するための供給ガス加熱冷却装置91が設けられている。供給ガス加熱冷却装置91は、加熱器91aと、冷却器91bとを含む。加熱器91a及び冷却器91bは、第2供給管90に設けられた熱交換器等を介して、第2供給管90を通過する水素ガスを加熱又は冷却する。
【0068】
ここで、試験中においては、水素濃度を測定するために密封容器2内のガスをサンプリングするが、サンプリングした分だけ水素ガスを追加的に補充する必要がある。
試験中の密封容器2の内部に水素ガスを供給する場合、供給される水素ガスの温度と、密封容器2内の水素ガスの温度との間に乖離があると、密封容器2内の水素ガスの温度が変動し、それに伴って密封容器2の温度が変動する。密封容器2の温度が変動すると、第1荷重付与機構12及び第2荷重付与機構13にも温度の変動に伴う影響が及び、転がり軸受に付与する荷重にばらつきが生じることがある。
【0069】
これに対し、本実施形態では、第2供給管90に、第2供給管90を通過する水素ガスを加熱又は冷却するための供給ガス加熱冷却装置91が設けられているので、密封容器2内へ供給される水素ガスの温度を、密封容器2内へ供給される前に、密封容器2内のガスの温度に合わせるように調整することができ、水素ガスを供給することによる密封容器2の温度変動を抑制することができる。この結果、転がり軸受に付与する荷重のばらつきを抑制することができる。
【0070】
また、本実施形態の密封容器2の壁部3には、導出口2pと、導入口2qとが設けられている。導出口2p及び導入口2qは、密封容器2の内外を連通している。
導出口2pには、吸引吐出装置92に繋がる導出管93が接続されている。
また、導入口2qには、吸引吐出装置92に繋がる導入管94が接続されている。
吸引吐出装置92は、例えば、ブロアであり、吸引口92aから水素ガスを吸引し、吐出口92bから吐出する。
導出管93は、導出口2pと、吸引吐出装置92の吸引口92aとを繋ぐ。導出管93は、導出口2pから吸引される水素ガスを吸引吐出装置92の吸引口92aへ導く。
また、導入管94は、導入口2qと、吸引吐出装置92の吐出口92bとを繋ぐ。導入管94は、吸引吐出装置92の吐出口92bから吐出される水素ガスを導入口2qへ導く。
【0071】
よって、吸引吐出装置92は、導出口2pから密封容器2内の水素ガスを吸引し、吸引した水素ガスを導入口2qから密封容器2内へ吐出する。
これにより、密封容器2の内部に水素ガスの気流を発生させることができ、密封容器2の内部の水素ガスを攪拌することができる。
また、本実施形態では、密封容器2の内部に回転ファン等を設けることなく攪拌することができるので、密封容器2のサイズの小型化も可能となる。
なお、吸引吐出装置92は、ブロアに限定されることはなく、ファン、ポンプ等、同様の機能を有するものを用いることができる。
【0072】
導入管94には、導入管94を通過する水素ガスを加熱又は冷却するための雰囲気ガス加熱冷却装置95が設けられている。雰囲気ガス加熱冷却装置95は、加熱器95aと、冷却器95bとを含む。加熱器95a及び冷却器95bは、導入管94に設けられた熱交換器等を介して、導入管94を通過する水素ガスを加熱又は冷却する。
【0073】
これにより、加熱又は冷却された水素ガスが導入口2qから密封容器2の内部に吐出される。よって、例えば、密封容器2の外部から間接的に水素ガスを加熱又は冷却して温度調整する場合と比較して、密封容器2内の水素ガスの温度の調整を効率よく行うことができる。
【0074】
導入口2qは、台座14よりも鉛直方向下方に設けられている。
一方、導出口2pは、導入口2qよりも鉛直方向上方に設けられている。
図7は、導出口2pと、試験部10に含まれる転がり軸受100との位置関係を示す図である。図7では、導出口2pと、転がり軸受100との間の鉛直方向における位置関係を示している。
【0075】
図7に示すように、導出口2pの鉛直方向下端2p1は、中央ハウジング42に保持された転がり軸受102,103の外輪軌道102b2,103b2の鉛直方向最上端102b3,103b3よりも鉛直方向上方である。
【0076】
また、導出口2pの鉛直方向下端2p1は、軸支持部を構成する一方側ハウジング40及び他方側ハウジング41に保持された転がり軸受101,104の外輪軌道101b2,104b2の鉛直方向最上端101b3,104b3よりも鉛直方向上方である。
【0077】
つまり、導出口2pは、転がり軸受102,103の外輪軌道102b2,103b2の鉛直方向最上端102b3,103b3、及び一対の軸支持部の摺動部を構成する外輪軌道101b2,104b2の鉛直方向最上端101b3,104b3のいずれよりも鉛直方向上方に設けられている。
【0078】
ここで、転がり軸受の試験を行うと、転がり軸受や転がり軸受を支持する軸支持部は摩耗し、摩耗粉を生じさせる。このような摩耗粉を含む水素ガスを吸引吐出装置92が吸引すると、吸引吐出装置92の故障原因になるおそれがある。
これに対して、本実施形態の導出口2pは、転がり軸受102,103の外輪軌道102b2,103b2の鉛直方向最上端102b3,103b3、及び一対の軸支持部の摺動部を構成する外輪軌道101b2,104b2の鉛直方向最上端101b3,104b3のいずれよりも鉛直方向上方に設けられる。
摩耗粉のほとんどは鉛直方向下方へ落下する。このため、導出口2pから吸引される導出口2p近傍の水素ガスには摩耗粉が混入し難い。これにより、吸引吐出装置92が摩耗粉を吸引するのを抑制でき、摩耗粉が吸引吐出装置92に対して影響を及ぼすのを抑制することができる。
【0079】
本実施形態では、転がり軸受101,102,103,104が同一のサイズの深溝玉軸受であるため、それぞれの外輪軌道の鉛直方向最上端101b3,102b3,103b3,104b3は、鉛直方向における位置がほぼ同じとなるが、軸支持部を構成する転がり軸受101,104と、転がり軸受102,103との間でサイズや軸受の種類が異なることにより、外輪軌道の鉛直方向最上端101b3,102b3,103b3,104b3は、鉛直方向における位置が異なる場合もありうる。
このような場合においても、導出口2pは、転がり軸受102,103の外輪軌道102b2,103b2の鉛直方向最上端102b3,103b3、及び一対の軸支持部が有する摺動部である外輪軌道101b2,104b2の鉛直方向最上端101b3,104b3のいずれよりも鉛直方向上方に設けられる。これにより、摩耗粉が吸引吐出装置92に対して影響を及ぼすのを抑制することができる。
【0080】
また、本実施形態では、導入口2qを台座14よりも鉛直方向下方に設けた場合を例示したが、導入口2qは、少なくとも導出口2pよりも鉛直方向下方であればよい。
但し、本実施形態のように、導入口2qを台座14よりも鉛直方向下方に設けることにより、導出口2pと導入口2qとを適度に離間して設けることができ、密封容器2の内部の水素ガスの攪拌をより効果的に行うことができる。
【0081】
〔その他〕
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることはない。
上記実施形態では、雰囲気ガスとして水素ガスを用いた場合を例示したが、実際の使用環境を再現したり、加速試験のための環境を作ったりするために、他のガスを用いてもよい。
また、上記実施形態では、一方側ハウジング40及び他方側ハウジング41がそれぞれ1つの転がり軸受101及び転がり軸受104を保持した場合を例示したが、2個以上の転がり軸受を保持してもよい。
また、中央ハウジング42については2つの転がり軸受102,103を保持する場合を例示したが、1つの転がり軸受を保持するようにしてもよいし、3個以上の転がり軸受を保持するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、一方側ハウジング40に対して回転軸11を転がり軸受101で回転可能に支持するとともに、他方側ハウジング41に対して回転軸11を転がり軸受104で回転可能に支持していたが、転がり軸受101,104の少なくとも一方を、アキシアル方向の荷重とラジアル方向の荷重とを支持できる滑り軸受としてもよい。
【0082】
また、上記実施形態では、転がり軸受として深溝玉軸受の場合を例示したが、内外輪を有する転がり軸受であればよく、アンギュラ玉軸受、テーパローラ軸受等、他の転がり軸受であっても適用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1:転がり軸受用試験装置 2:密封容器 2m:第2供給口
2p:導出口 2q:導入口 3:壁部
6:駆動装置 11:回転軸 12:第1荷重付与機構
13:第2荷重付与機構 14:台座 16:非接触カップリング
40:一方側ハウジング 41:他方側ハウジング 42:中央ハウジング
42a:円筒孔 44:環状部材 47:第1開口
48:第2開口 50:第1ビーム 50a:他端
50b:一端 50c:外側面 52:第1支持部
54:押圧部 60:第2ビーム 60a:他端
60b:一端 60c:外側面 62:第2支持部
64:アーム 70:ベローズ 80:ベローズ
90:第2供給管 91:供給ガス加熱冷却装置
92:吸引吐出装置 94:導入管
95:雰囲気ガス加熱冷却装置 100:転がり軸受 101:転がり軸受
101a:内輪 101b:外輪 101b2:外輪軌道
101b3:鉛直方向最上端 102:転がり軸受 102a:内輪
102b2:外輪軌道 102b3:鉛直方向最上端
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7