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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】物品群供給装置及び物品群供給方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 69/00 20060101AFI20240329BHJP
【FI】
B65B69/00 101
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020027214
(22)【出願日】2020-02-20
(65)【公開番号】P2021130493
(43)【公開日】2021-09-09
【審査請求日】2023-01-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000128131
【氏名又は名称】株式会社エヌテック
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】松井 順
(72)【発明者】
【氏名】百川 孝紀
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-165197(JP,U)
【文献】特開昭60-045129(JP,A)
【文献】特開平06-199325(JP,A)
【文献】特開平05-254525(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 69/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品群を収容する袋が収容された箱から前記物品群を取り出して供給する物品群供給装置であって、
前記箱の前記袋の口部側の面が開封された開封面が下向きの状態で供給された前記箱を載置可能な閉位置と前記箱が落下可能な開位置とに開閉可能なテーブルを有するテーブルシャッタ機構と、
前記箱の前記袋の口部側の面が開封された開封面が下向きの状態で供給された当該箱の前記開封面を構成する一対のフラップを開くフラップ開き機構と、
前記袋の口部が下面側となる向きで前記物品群を前記袋ごと受ける待機位置と、前記待機位置よりも下方の位置であり前記物品群を排出する排出位置との間を昇降する昇降台と、
前記昇降台を昇降させる昇降機構と、
前記昇降台上の前記袋を把持する把持部を有し、前記把持部と前記昇降台との互いに離間する方向への相対移動により前記把持部が把持した前記袋を前記物品群から除去する袋除去機構と、
前記排出位置において前記昇降台上の前記物品群を排出する排出機構と
を備え
前記テーブルが閉位置から開位置に開くことで前記開封面が下向きの状態で落下した前記箱を前記フラップ開き機構が受け、
前記待機位置で待機する前記昇降台は、前記フラップ開き機構が一対の前記フラップを開くことで前記箱から落下した前記物品群を前記袋ごと受ける、ことを特徴とする物品群供給装置。
【請求項2】
袋に収容された物品群を当該袋から取り出して供給する物品群供給装置であって、
前記袋の口部が下面側となる向きで前記物品群を前記袋ごと受ける待機位置と、前記待機位置よりも下方の位置であり前記物品群を排出する排出位置との間を昇降する昇降台と、
前記昇降台を昇降させる昇降機構と、
前記昇降台上の前記袋を把持する把持部を有し、前記把持部と前記昇降台との互いに離間する方向への相対移動により前記把持部が把持した前記袋を前記物品群から除去する袋除去機構と、
前記排出位置において前記昇降台上の前記物品群を排出する排出機構と
を備え
前記袋除去機構は、前記把持部が前記袋を把持したときの第1高さ位置から前記排出位置まで下降する途中の第2高さ位置まで前記昇降台が下降すると、前記袋の引き上げを開始することを特徴とする物品群供給装置。
【請求項3】
前記袋を把持する前記把持部と前記第1高さ位置から前記第2高さ位置まで下降するときの前記昇降台との相対速度である第1相対速度は、前記袋を引き上げる前記把持部と前記昇降台との相対速度である第2相対速度よりも低速である、ことを特徴とする請求項に記載の物品群供給装置。
【請求項4】
前記袋除去機構は、前記把持部が把持した前記袋を前記昇降台の下降を伴って前記物品群から除去することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の物品群供給装置。
【請求項5】
前記昇降台の昇降通路を囲む筒状のガイド部を有することを特徴とする請求項1~請求項のいずれか一項に記載の物品群供給装置。
【請求項6】
物品群を収容する袋が収容された箱から前記物品群を取り出して供給する物品群供給方法であって、
前記箱の前記袋の口部側の面が開封された開封面が下向きの状態で供給された前記箱を載置可能な閉位置と前記箱が落下可能な開位置とにテーブルを開閉するテーブルシャッタステップと、
前記箱の前記袋の口部側の面が開封された開封面が下向きの状態で供給された当該箱の前記開封面を構成する一対のフラップを開くフラップ開きステップと、
前記袋の口部が下面側となる向きで前記物品群を前記袋ごと待機位置にある昇降台が受ける受けステップと、
前記昇降台上の前記袋を把持部が把持する把持ステップと、
前記把持部が把持した前記袋を、前記把持部と前記昇降台との互いに離間する方向への相対移動により前記物品群から除去する袋除去ステップと、
前記昇降台が前記待機位置よりも下方に位置する排出位置まで下降すると、当該昇降台上の前記物品群を排出する排出ステップとを備え
前記テーブルシャッタステップにおいて前記テーブルが閉位置から開位置に開くことで前記開封面が下向きの状態で落下した前記箱を一対の前記フラップが受けるステップと、
前記フラップ開きステップにおいて一対の前記フラップが開くことで、前記受けステップにおいて、前記待機位置で待機する前記昇降台が、前記箱から落下した前記物品群を前記袋ごと受けるステップと、を備えた、ことを特徴とする物品群供給方法。
【請求項7】
袋に収容された物品群を当該袋から取り出して供給する物品群供給方法であって、
前記袋の口部が下面側となる向きで前記物品群を前記袋ごと待機位置にある昇降台が受ける受けステップと、
前記昇降台上の前記袋を把持部が把持する把持ステップと、
前記把持部が把持した前記袋を、前記把持部と前記昇降台との互いに離間する方向への相対移動により前記物品群から除去する袋除去ステップと、
前記昇降台が前記待機位置よりも下方に位置する排出位置まで下降すると、当該昇降台上の前記物品群を排出する排出ステップと、を備え
前記把持ステップにおいて前記袋が把持されたときの第1高さ位置から前記排出位置まで下降する途中の第2高さ位置まで前記昇降台が下降すると、前記袋除去ステップにおいて前記袋の引き上げを開始するステップを備えたことを特徴とする物品群供給方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋に収容された物品群を、袋から分離して供給する物品群供給装置及び物品群供給方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、箱を開封して取り出した袋を保持し、袋の下面の開口部から内容物を落下させる箱の内容物の処理装置が開示されている。この処理装置では、箱の上面に貼られたテープを切断部で切断して箱を開封した後、開梱装置で箱の外側フラップと内側フラップとを開いて、箱から、内容物が収容された袋を取り出す。袋は移送装置により移送された後、レールに載せられる。そして、開袋部で袋の下面をカッタで切断して開口部を形成する。袋は、レールに載せられた状態で排出部に送られ、排出部の下部に位置する排出ゲートが開かれることで、袋の開口部から内容物が自重で落下することで排出される。このとき、袋の上部は押圧部材によって押し当てられ、内容物が強制的に押し出される。この処理装置では、切断部、開梱装置、移送装置、レール、開袋部及び排出部は、水平方向に異なる位置に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2005-47555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の処理装置は、袋をカッタで切断する構成であるため、袋の内容物が、例えば部品等の物品が袋に多数収容された物品群である場合、袋内の物品をカッタで傷付ける心配がある。また、内容物を高所から落下させるため、内容物が物品群である場合、落下時に物品群に大きな衝撃が加わり、物品群に傷が付く心配がある。また、処理装置は、開梱部、移送装置、レール、開袋部及び排出部が、水平方向の異なる位置に配置され、水平方向に大型な装置になっている。そのため、工場内で装置を接地するときに広い占有面積が必要になるため、装置の水平方向の小型化が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、物品群を傷付けにくいうえ、装置を水平方向に小型化できる物品群供給装置及び物品群供給方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する物品群供給装置は、袋に収容された物品群を当該袋から取り出して供給する物品群供給装置であって、前記袋の口部が下面側となる向きで前記物品群を前記袋ごと受ける待機位置と、前記待機位置よりも下方の位置であり前記物品群を排出する排出位置との間を昇降する昇降台と、前記昇降台を昇降させる昇降機構と、前記昇降台上の前記袋を把持する把持部を有し、前記把持部と前記昇降台との互いに離間する方向への相対移動により前記把持部が把持した前記袋を前記物品群から除去する袋除去機構と、前記排出位置において前記昇降台上から前記物品群を排出する排出機構とを備える。なお、把持部と昇降台との互いに離間する方向への相対移動を伴えば、袋除去機構は、単独で袋を除去してもよいし、昇降台の下降により昇降台と協働して袋を除去してもよい。
【0007】
この構成によれば、昇降台は排出位置よりも上方の待機位置で物品群を袋ごと受けるので、昇降台が排出位置で物品群を袋ごと受ける構成に比べ、物品群を袋ごと受けたときの落下衝撃を小さく抑えることができる。また、昇降台が受けた袋は口部が下面側となる向きなので、袋除去機構の把持部は昇降台上の袋を把持すれば口部以外の箇所を把持できる。また、袋を把持した把持部と、物品群を載せた昇降台との互いに離間する方向への相対移動によって、昇降台上の物品群から袋が除去される構成なので、袋を除去するために必要な水平方向のスペースが小さく済む。よって、物品群の落下衝撃を抑えつつ、装置の水平方向の小型化を実現できる。
【0008】
上記物品群供給装置において、前記袋除去機構は、前記把持部が把持した前記袋を前記昇降台の下降を伴って前記物品群から除去してもよい。なお、昇降台の下降は、袋が把持部に把持されてから、袋と物品群とが分離されるまでの期間のうち少なくとも一部の期間で昇降台が下降すれば足りる。
【0009】
この構成によれば、袋を把持した状態で昇降台が下降する過程で、袋内で物品群が自重で袋の口部側へ流動する。このため、袋を把持した後に昇降台の下降を伴わずに袋を引き上げる構成に比べ、把持部が袋から受ける荷重が小さく抑えられる。よって、把持した袋が物品群の重みで外れることによる袋除去ミスの発生頻度を低減できる。
【0010】
上記物品群供給装置において、前記袋除去機構は、前記把持部が把持した前記袋を引き上げてもよい。
この構成によれば、袋内で物品群が口部側へ自重で流動する挙動と、袋を引き上げて袋に張力を作用させる挙動とにより、袋除去ミスの発生頻度を低減できるうえ、袋内の物品の残存を抑制できる。
【0011】
上記物品群供給装置において、前記袋除去機構は、前記昇降台が、前記把持部が前記袋を把持したときの第1高さ位置から前記排出位置まで下降する途中の第2高さ位置まで下降すると、前記袋の引き上げを開始してもよい。
【0012】
この構成によれば、昇降台の第1高さ位置から第2高さ位置までの下降によって袋内で物品群が口部側へ自重で流動した後、把持部が袋の引き上げを開始するので、把持部による袋の把持が外れにくい。よって、物品群の落下衝撃を抑えつつ装置の水平方向の小型化を実現できる効果に加え、袋除去ミスの発生頻度を低減できるうえ、袋内の物品の残存を抑制できる。
【0013】
上記物品群供給装置において、前記袋を把持する前記把持部と前記第1高さ位置から前記第2高さ位置まで下降する前記昇降台との相対速度である第1相対速度は、前記袋の引き上げを開始した前記把持部と前記昇降台との相対速度である第2相対速度よりも低速であってもよい。
【0014】
この構成によれば、袋を物品群から除去する過程で、袋内で物品群が口部側へ十分流動していないうちは、把持部と昇降台との相対速度である第1相対速度が低速とされ、袋内で物品群が口部側へ十分流動した段階で、把持部と昇降台との相対速度である第2相対速度が高められる。このため、把持部は袋から過大な引張り力を受けにくい。また、袋の引き上げにより袋が引っ張られて袋の皺が伸ばされるので、袋の皺を原因とする袋内の物品の残存を抑制できる。よって、把持部から袋が外れる袋除去ミスを低減しつつ袋内に物品が残ることを低減できる。
【0015】
上記物品群供給装置において、前記昇降台の昇降通路を囲む筒状のガイド部を有してもよい。
この構成によれば、袋を除去する過程で袋から流れ出た物品群は筒状のガイド部にガイドされる。このため、袋から流れ出た物品が昇降台から落下することが抑制される。よって、昇降台の載置面積を小さくでき、物品群供給装置の水平方向の一層の小型化を実現できる。
【0016】
上記物品群供給装置において、前記物品群供給装置は、前記物品群を収容する袋が収容された箱から物品群を取り出して供給する構成であり、前記箱の前記袋の口部側の面が開封された開封面が下向きの状態で供給された当該箱の前記開封面を構成する一対のフラップを開くフラップ開き機構を備え、前記待機位置で待機する前記昇降台は、前記フラップ開き機構が一対の前記フラップを開くことで前記箱から落下した前記物品群を前記袋ごと受けてもよい。
【0017】
この構成によれば、箱と袋との分離と、袋と物品群との分離とを、高さ方向に沿って段階的に行うことができる。箱から袋を取り出す機構を備えても、装置の水平方向の小型化を実現できる。
【0018】
上記物品群供給装置において、前記箱の前記袋の口部側の面が開封された開封面が下向きの状態で供給された前記箱を載置可能な閉位置と前記箱が落下可能な開位置とに開閉可能なテーブルを有するテーブルシャッタ機構を備え、前記テーブルが閉位置から開位置に開くことで前記開封面が下向きの状態で落下した前記箱を前記フラップ開き機構が受けてもよい。
【0019】
この構成によれば、開封後の箱を開封面が下向きの状態でテーブル上を滑らせることで所定の供給位置に供給することができる。例えば、箱の開封面のフラップが開いて箱から物品群及び袋の一部が自重で出てしまう事態を抑制できる。
【0020】
上記課題を解決する物品群供給方法は、袋に収容された物品群を当該袋から取り出して供給する物品群供給方法であって、前記袋の口部が下面側となる向きで前記物品群を前記袋ごと待機位置にある昇降台が受ける受けステップと、前記昇降台上の前記袋を把持部が把持する把持ステップと、前記把持部が把持した前記袋を、前記把持部と前記昇降台との互いに離間する方向への相対移動により前記物品群から除去する袋除去ステップと、前記昇降台が前記待機位置よりも下方に位置する排出位置まで下降すると、前記袋が除去された前記物品群を当該昇降台上から排出する排出ステップとを備える。この方法によれば、上記物品群供給装置と同様の効果が得られる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、物品群の落下衝撃を抑えつつ装置の水平方向の小型化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態における物品群供給システムを示す模式側面図。
図2】物品群供給システムを示す模式平面図。
図3】物品群供給装置を示す模式正面図。
図4】(a)は開封状態で搬入された箱を示す斜視図、(b)は反転後に供給された箱を示す正面図。
図5】(a)は反転動作前の箱反転機構を示す模式正面図、(b)は反転動作後の箱反転機構を示す模式正面図。
図6】(a)は箱がテーブルシャッタ機構に供給された状態を示す模式側面図、(b)はテーブルシャッタ機構が開いて箱がフラップ開き機構上に落ちた状態を示す模式側面図。
図7】(a)はフラップ開き機構が閉状態にあるときの模式側面図、(b)はフラップ開き機構が開状態にあるときの模式側面図。
図8】(a)は待機位置にある昇降台上に物品群が袋ごと落下した状態を示す模式側面図、(b)は昇降台が第1高さ位置まで下降して物品群が袋ごと箱から取り出される過程を示す模式側面図。
図9】(a)は袋を把持した状態を示す模式正面図、(b)は昇降台が把持部による袋の引き上げを開始する第2高さ位置に到達したときの模式正面図。
図10】(a)は袋と物品群とを分離した状態を示す模式正面図、(b)は物品群から除去した袋を回収するときの模式側面図。
図11】(a)は昇降台が排出位置に到達したときの模式正面図、(b)は昇降台から物品群が排出される様子を示す模式正面図。
図12】物品群供給システムの電気的構成を示すブロック図。
図13】物品群供給制御を示すフローチャート。
図14】変更例における袋除去機構及び昇降台を示し、(a)は昇降台が第1高さ位置にあるときに把持部が袋を把持したときの模式正面図、(b)は袋が除去される位置まで昇降台が下降したときの模式正面図。
図15】変更例における袋除去機構及び昇降台を示し、(a)は昇降台が第1高さ位置にあるときに把持部が袋を把持したときの模式正面図、(b)は袋が除去される位置まで把持部が引き上げられたときの模式正面図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、物品群供給装置11を備える物品群供給システム10に係る一実施形態を、図面を参照して説明する。図1図2に示す物品群供給システム10において、箱12の高さ方向をZ方向、Z方向と直交する2方向のうち供給位置SPに供給される箱12の開封面13における長辺方向をX方向、短辺方向をY方向とする。なお、Z方向を高さ方向Zともいう。
【0024】
図1図2に示す物品群供給システム10は、供給された箱12から物品群17(図4参照)を取り出して、物品群17を必要とする他の装置へ供給する物品群供給装置11と、物品群供給装置11に対する箱12の供給及び物品群17が取り出された空の箱12の除去を行うロボット40とを備える。物品群供給装置11が箱12から取り出す物品群17は、袋18(図4参照)に収容された状態で箱12に収容されている。このため、物品群供給装置11は、箱12と袋18の分離と、袋18と物品群17の分離とを行って、箱12から物品群17を取り出す。
【0025】
箱12は、予めテープが切断されて開封された側の面である開封面を下向きにして供給位置SPに供給される。図1図3に示すように、物品群供給装置11は、供給位置SPから下方に向かって順番に、テーブルシャッタ機構50、フラップ開き機構60、昇降台70及び昇降機構80が配置されている。また、供給位置SPの上方には袋除去機構90が配置され、供給位置SPの側方には袋回収機構100が配置されている。昇降台70は、供給位置SPの直下に立設された筒状のガイド部130内を昇降する。
【0026】
図1に示すように、ロボット40は、支持台150の上面に固定され、所定高さの供給位置SPに箱12を供給する作業が可能な高さ位置に配置されている。ロボット40と物品群供給装置11との間には、作業者がトラブル発生時の回復作業やメンテナンス等の所定の作業を行うための作業台160及び階段161が配置されている。
【0027】
物品群供給装置11には、ロボット40との間に、作業台160と、作業台160に作業者が昇降するための階段161と、作業台160の一部を囲む手摺り部162とが設けられている。物品群供給装置11は、その骨格部分となる組立体170を備える。組立体170は、複数の柱部171と、柱部171間に横架された複数の梁部172,173とを備える。物品群供給装置11を構成する各機構50,60,80,90,100,110は、組立体170に支持されている。
【0028】
図1図3に示すように、物品群供給装置11においては、袋除去機構90、テーブルシャッタ機構50、フラップ開き機構60、昇降台70及び昇降機構80が、高さ方向Zに並んで配置されている。このため、物品群供給装置11は、高さ方向Zに寸法が長い長尺状の装置である。換言すれば、物品群供給装置11は、水平方向に小型な装置である。工場内に物品群供給装置11が設置された場合、その占有面積が狭く済む。
【0029】
図2に示すように、物品群供給システム10は、物品群供給装置11の隣の位置に、箱12を搬送するコンベヤ21を有する搬送装置20を備える。コンベヤ21は、例えば、ローラコンベヤである。コンベヤ21は、物品群供給装置11に隣接する取出位置APまで箱12を搬入する。また、コンベヤ21には、搬入された箱12を取出位置APに止めるストッパ22と、取出位置APよりも搬送方向の上流側の位置で次の箱12を待機させるために止めるストッパ23とを備える。コンベヤ21には、箱12が取出位置APに搬入されたことを検知する搬入センサ24が設けられている。搬入センサ24は、例えば光学式センサ等の非接触式センサよりなる。なお、搬入センサ24は、接触式センサでもよい。また、コンベヤ21はベルトコンベヤでもよい。コンベヤ21がベルトコンベヤである場合、ベルト面に沿って進退可能なストッパ22,23とする。
【0030】
図1図2に示すように、物品群供給システム10は、コンベヤ21上の取出位置APに搬入された箱12を物品群供給装置11に供給する箱供給機構30を備える。箱供給機構30は、図1図2に示すロボット40と、図2に示す箱反転機構31とを備える。
【0031】
図1に示すように、ロボット40は、多関節式の産業ロボットである。ロボット40は、支持台150に固定された台部41に対して鉛直軸を中心に回転可能な回転台42を有する多関節のアーム43(マニピュレータ)を備える。アーム43の先端部には把持ユニット44が着脱可能に装着されている。アーム43は、台部41に配設された駆動源45の動力により回転台42と共に軸回転する。また、アーム43は、角度変更可能に連結された複数のアーム部43A~43Cを備える。複数のアーム部43A~43Cは、それぞれの間接部分に配設された不図示のサーボモータ等を含む駆動機構が駆動されることにより不図示の駆動リンク等を介して角度調整される。把持ユニット44は、アーム43の先端部となるアーム部43Cが不図示のモータを動力源として軸回転可能に備える回転部43Dに着脱可能に装着されている。このように本例のロボット40は、6軸又は7軸の多関節型ロボットである。
【0032】
図2に示すように、アーム43の先端部に装着された把持ユニット44は、複数の吸着パッド46を有し、吸着パッド46の負圧を用いた吸着力により箱12を把持する。把持ユニット44は、吸着パッド46への負圧の導入・解除を切り替える圧力切替機構47を備える。また、把持ユニット44の端部には、箱12を把持する位置を位置決めする位置決め部材48が取り付けられている。図2に示すように、箱12はその一側面が位置決め部材48に当たる位置に位置決めされた状態で把持ユニット44に把持される。
【0033】
ここで、図4(a)を参照してコンベヤ21により搬入される箱12について説明する。箱12は、例えば、段ボール箱である。図4(a)に示す例では、コンベヤ21上の箱12は、開封済みである。図4(a)に示すように、箱12は予め開封面13に貼られたテープ14が切断されることにより開封されている。このため、箱12の開封面13を形成する4つのフラップ15は、開くことが可能な状態にある。箱12は、その開封後の開封面13が天面(上面)となる向きでコンベヤ21上を取出位置APまで搬送される。なお、コンベヤ21の上流には箱開封装置(図示略)が配置され、箱12は箱開封装置のカッタでテープ14が切断されることで開封される。
【0034】
図4(a)に示すように、箱12には、多数個の物品16よりなる物品群17を収容する袋18が収容されている。袋18は箱12内に収容される内袋である。物品群17は袋18に収容された状態で箱12に収容されている。ここで、箱12内で物品群17を収容する袋18の口部18Aは開封面13側に位置する。つまり、箱12は、袋18の口部18Aが位置する側の面が開封面13となるように開封されている。このため、箱12内で袋18の口部18Aは、開封面13と対向する。袋18の口部18Aは、口部18Aの周辺部分が折り畳まれた状態、あるいは口部18Aの周辺部分を少し捻った状態で折り畳まれている。つまり、袋18の口部18Aは、口部18Aの周辺部分の折り畳み又は捻りにより閉じた状態にある。
【0035】
図4(a)に示すように、箱12は、その開封面13の短辺の寸法L1、長辺の寸法L2、高さ寸法L3の直方体である。コンベヤ21には、例えば、複数種のサイズの箱12が搬入されてもよい。
【0036】
図2に示す取出位置AP及び供給位置SPは、ロボット40の作業範囲内に位置する。ロボット40は、搬入センサ24が箱12を検知すると、取出位置APに搬入された箱12を把持して物品群供給装置11の供給位置SPに供給する供給作業を行う。ロボット40は、アーム43を駆動して取出位置APにある箱12を把持ユニット44の吸着パッド46で吸着することで把持し、まず箱反転機構31に供給する。箱反転機構31は、供給された箱12を上下反転させる。箱反転機構31により反転された箱12は、開封面13が下向きの状態となる。
【0037】
図2に示すように、箱反転機構31から供給位置SPへ至る経路の途中に移送用テーブル26が配置されている。ロボット40は、箱反転機構31により反転された箱12を、把持ユニット44で把持し、箱12の開封面13を移送用テーブル26の上面を滑らせることにより物品群供給装置11の供給位置SPに供給する。
【0038】
また、図2に示すロボット40は、物品群供給装置11と協働で、把持した箱12から袋18ごと物品群17を昇降台70上に落下させることで箱12と袋18とを分離する箱分離作業と、その把持した空の箱12を物品群供給装置11の作業領域から除去する箱除去作業とを行う。このように、ロボット40は、箱供給機構30の一部を構成する他、箱12を除去する後述する箱除去機構49の一部を構成する。なお、箱12は、開封後の開封面13が下向きの状態でコンベヤ21上を搬送されてもよい。この場合、箱反転機構31を省略できる。
【0039】
図1図3に示すように、供給位置SPには、テーブルシャッタ機構50が配置されている。テーブルシャッタ機構50は、スライド開閉式の一対のテーブル51を備える。一対のテーブル51は、図2に示す閉位置にあるとき、供給位置SPに配置される。一対のテーブル51は、移送用テーブル26と同じ高さに位置し、ロボット40が箱12を移送用テーブル26に沿って滑らせることでテーブル51上の供給位置SPまで供給可能である。箱12を滑らせることで下向きの開封面13を閉じたまま箱12を供給位置SPに供給できる。図4(b)に示すように、箱12は、袋18の口部18Aと対向する開封面13を下面とする向きで、テーブルシャッタ機構50のテーブル51上に供給される。
【0040】
次に、図5を参照して、箱反転機構31の詳細な構成を説明する。図5(a),(b)に示すように、箱反転機構31は、箱12を挟持可能に互いに対向する固定テーブル32と可動テーブル33とを有する。可動テーブル33は固定テーブル32との間隔を変化させる方向に移動可能な状態でレール部材34に支持されている。固定テーブル32と可動テーブル33は、レール部材34を介して横向きのU字状に配置され、レール部材34の背面中央部に固定された回転軸35を中心に回転可能に支持されている。箱反転機構31は、駆動源である電動モータ36と、電動モータ36の回転力を回転軸35に伝達する動力伝達機構37とを備える。
【0041】
図5(a)に示す待機位置では、可動テーブル33が下側、固定テーブル32が上側の状態に配置され、両テーブル32,33は箱12の高さ寸法よりも長い所定の間隔をあけて配置される。待機状態にある両テーブル32,33間に箱12が供給されると、可動テーブル33が図5(a)に二点鎖線で示す位置まで上昇して箱12が両テーブル32,33間に挟持される。この挟持状態で両テーブル32,33が回転軸35を中心に180度回転することで、図5(b)に示すように、箱12が上下に反転される。つまり、箱12は、開封後の開封面13が下面となる向きに配置される。反転後、可動テーブル33が図5(b)に二点鎖線で示す位置まで上昇し、箱12がロボット40により取り出されると、両テーブル32,33が回転軸35を中心に180度回転して待機位置に復帰する。
【0042】
次に、図1図3を参照して、物品群供給装置11について説明する。図1図3に示すように、物品群供給装置11は、供給位置SPに配置されたスライド開閉式のテーブルシャッタ機構50と、箱12の一対のフラップ15を開けるためのフラップ開き機構60とを備える。また、図1図3に示すように、物品群供給装置11は、フラップ開き機構60が一対のフラップ15を開くことで、箱12から袋18ごと落下した物品群17を受ける昇降台70と、昇降台70を昇降させる昇降機構80とを備える。また、物品群供給装置11は、昇降台70上の袋18を把持して引き上げることで、物品群17から袋18を除去する袋除去機構90(図9図10参照)と、袋除去機構90が物品群17から除去した袋18を回収する袋回収機構100(図1参照)とを備える。
【0043】
図2図3に示すように、テーブルシャッタ機構50は、スライド開閉式の一対のテーブル51を有する。供給位置SPに箱12が供給されるときは一対のテーブル51,51は互いの先端が接近した閉位置に配置される。ここで、テーブルシャッタ機構50を備える理由は、開封面13を下向きにした箱12の開封面13を、移送用テーブル26上を滑らせることで、フラップ15を閉じたまま箱12を供給位置SPまで移動させるためである。このため、図1に示すように、閉位置にあるときの一対のテーブル51は、移送用テーブル26と同一高さに位置する。
【0044】
詳しくは、図6(a),(b)に示すように、テーブルシャッタ機構50は、水平方向に移動することで開閉する一対のテーブル51と、一対のテーブル51をそれぞれ水平方向に移動可能に支持する一対のレール52と、一対のテーブル51を開閉駆動させる駆動源である一対のシリンダ53とを備える。一対のシリンダ53は互いに対向する向きに配置され、それぞれのピストンロッド53Aは、連結部材54を介して一対のテーブル51の底部に固定されている。よって、図6(a)に示すように、一対のシリンダ53が伸長駆動されると、一対のテーブル51は互いに接近して閉位置に配置される。供給位置SPに供給された箱12は、一対のテーブル51上に載置される。また、図6(b)に示すように、一対のシリンダ53が収縮駆動されると、一対のテーブル51は開位置に配置される。開位置にある一対のテーブル51は、箱12の短辺の寸法L2よりも広い間隔を開けて離間する。箱12は、一対のテーブル51が閉位置から開位置に移動することで落下し、その下方で待機するフラップ開き機構60を構成する開閉板61上に載置される。開閉板61は、図6図7(a)に示す閉位置で待機する。
【0045】
図2図3に示すように、フラップ開き機構60は、閉位置にあるときの一対のテーブル51の下方に位置する一対の開閉板61を備える。一対の開閉板61は、それぞれの一端部に固定された回動軸61Aを中心に回動し、図7(a)に示す閉位置と、図7(b)に示す開位置との間を開閉可能に設けられている。図7に示すように、一対の開閉板61には、箱12と対向する面である上面から少し突出する複数の吸着パッド62が設けられている。本例では、一対の開閉板61は、箱12の開封面13を構成する外側の一対のフラップ15と対応する位置に配置され、開閉板61の長手方向に沿って3つずつ(図2参照)の吸着パッド62が設けられている。フラップ開き機構60は、一対の開閉板61を開閉駆動させる駆動源として一対のシリンダ63を備える。シリンダ63のピストンロッド63Aの先端部はレバー64を介して回動軸61Aに連結されている。
【0046】
図7(a)に示すように、シリンダ63が収縮駆動されると、一対の開閉板61は閉位置に配置される。箱12の開封面13を構成する一対のフラップ15は、一対の開閉板61上の吸着パッド62に吸着される。そして、吸着パッド62がフラップ15を吸着する状態の下で、図7(b)に示すように、シリンダ63が伸長駆動されると、一対の開閉板61が開き、このとき複数の吸着パッド62に吸着された一対のフラップ15が一緒に開く。
【0047】
図3に示すように、昇降台70は、袋18の口部18Aが下面側となる向きで物品群17を袋18ごと受ける待機位置WP(図8も参照)と、待機位置WPよりも下方の位置であって昇降台70上の物品群17を排出するための排出位置DP(図11(a)も参照)との間を昇降する。本例では、待機位置WPは、昇降台70の最上昇位置である。排出位置DPは、昇降台70の最下降位置である。また、物品群供給装置11は、昇降台70が昇降機構80によって待機位置WPと排出位置DPとの間を移動するときに通る昇降通路130Aを囲む筒状のガイド部130を備える。昇降台70は、平面視で四角形状を有し、昇降台70の側方を囲むガイド部130は四角筒状となっている。
【0048】
図3図8に示すように、昇降台70は、搬送ベルト71と、搬送ベルト71を駆動する駆動部72とを備える。搬送ベルト71は昇降台70の上部に配置されている。待機位置WPにあるときの昇降台70は、筒状のガイド部130の上端よりも所定距離だけ下方に位置する。
【0049】
図8(a),(b)に示すように、昇降台70の駆動部72は、搬送ベルト71の駆動源となる電動モータ73と、電動モータ73の動力を搬送ベルト71に伝達する動力伝達機構74とを有する。図8(a)に示すように、昇降台70は待機位置WPで待機し、搬送ベルト71の上面である載置面71Aで、箱12から落下した物品群17を袋18ごと受ける。搬送ベルト71は、後述する排出機構110(図11参照)の一部を構成する。なお、搬送ベルト71は、ベルトコンベヤ以外のコンベヤに置き換えてもよい。例えば、物品16がローラ間の隙間から落下しなければ、ローラコンベヤでもよい。
【0050】
図1図3に示すように、昇降機構80は、一対のガイドロッド81(図1参照)と、一対のガイドロッド81に沿って移動可能な昇降用のスライダ82と、スライダ82に固定された支持ロッド83とを備える。昇降台70は、その下部で駆動部72を支持するハウジング75が支持ロッド83の上端部に固定されることで、支持ロッド83を介してスライダ82に支持されている。スライダ82と昇降台70との連結は、支持ロッド83に替え、板状の支持プレートでもよい。
【0051】
また、図1図3に示すように、昇降機構80は、その駆動源となる昇降用の電動モータ84と、電動モータ84の回転力を、昇降台70の鉛直方向の直線運動に変換する動力伝達機構85とを備える。動力伝達機構85は、例えばベルト式動力伝達機構である。動力伝達機構85は、電動モータ84の出力軸の回転により回転するプーリ86と、プーリ86よりも所定距離だけ上方に位置するプーリ87と、2つのプーリ86,87間に巻き掛けられたタイミングベルト88とを備える。
【0052】
電動モータ84は、例えばサーボモータである。電動モータ84は、その回転を検出するエンコーダ89(図12参照)を備える。エンコーダ89は、例えば、ロータリエンコーダである。制御部120は、エンコーダ89から入力する回転検出信号に基づいて昇降台70の高さ位置を認識する。制御部120が電動モータ84を正転駆動すると、昇降台70は下降し、電動モータ84を逆転駆動すると、昇降台70は上昇する。
【0053】
図8(a)に示すように、ロボット40が把持ユニット44で箱12を把持している状態で、フラップ開き機構60により箱12の一対のフラップ15が開かれると、待機位置WPで待機する昇降台70は、箱12の開口12Kから落下した物品群17を袋18ごと受ける。待機位置WPは、フラップ15が開けられるときにフラップ15が搬送ベルト71と干渉しない高さ位置であり、かつ物品群17の落下衝撃を抑制できる高さ位置に設定されている。
【0054】
図8(b)に示すように、ロボット40が把持ユニット44で箱12を把持している状態で、昇降台70が待機位置WPから第1高さ位置P1まで下降することにより、箱12の開口12Kから物品群17が袋18ごとさらに排出される。この状態では物品群17は、箱12内に一部残るものの、箱12からほとんど排出された状態にある。このため、ロボット40が把持ユニット44で把持した箱12を、図8(b)に矢印で示す経路で移動させることにより、昇降台70上の袋18から空の箱12が除去される。
【0055】
このように、本実施形態ではロボット40が、箱12を除去する箱除去機構49を兼ねる。ロボット40は、箱12を供給する箱供給機構30の一部と、箱12を除去する箱除去機構49との両方を兼ねる。なお、ロボット40は、箱供給機構30と箱除去機構49とのうち一方のみを兼ねる構成でもよい。また、ロボット40を廃止し、ロボット40以外の機構で、箱供給機構30と箱除去機構49とを構成してもよい。
【0056】
箱12が除去された後は、袋除去機構90が袋18を除去する袋除去動作を行う。この袋除去動作は、昇降台70の下降動作と、袋除去機構90による袋18の引き上げ動作との協働で行われる。また、袋回収機構100は、袋除去機構90が除去した袋18を回収する。
【0057】
図1図3図9に示すように、袋除去機構90は、昇降台70の真上の位置に昇降可能に支持された把持部91と、把持部91を鉛直方向に昇降させる駆動機構92とを備える。本例の把持部91は、袋18を吸着により把持可能な大型の吸着パッドよりなる。駆動機構92は、下向きに配設されたシリンダ93と、2本のガイドロッド94(図3図9)とを備える。図3に示すように、シリンダ93の下端部及び2本のガイドロッド94が挿通される一対のガイド部94Aは、梁部173に取付板174を介して固定されている。図9(a)に示すように、把持部91は、シリンダ93のピストンロッド93Aの下端部及び2本のガイドロッド94の下端部に支持されている。把持部91は、吸引口91Aを昇降台70と対向させた下向きの状態で吊下されている。
【0058】
把持部91は、図3に示す待機位置から図9(a)に示す第1高さ位置P1にある昇降台70上の袋18を把持可能な高さ位置まで下降できる所定ストロークで昇降可能である。把持部91は袋18を把持した後、待機位置まで復帰すると、把持した袋18を物品群17から分離可能な高さ位置まで引き上げ可能である。また、把持部91は、不図示のチューブを通じて負圧源と接続されるとともに、チューブの途中に設けられた電磁切替弁(図示略)が制御部120によって切り替えられることで、把持部91への負圧の導入及び解除が切り替えられる。なお、把持部91は、袋18を挟持により把持するクランプ機構でもよい。
【0059】
本実施形態では、袋18と物品群17との分離は、昇降台70の下降と把持部91による袋18の引き上げ動作とにより行われる。昇降台70が第1高さ位置P1にあるとき、把持部91は、昇降台70上の袋18を把持する。このとき、袋18の口部18Aは、昇降台70と物品群17との間に挟まれた底部に位置するので、把持部91は袋18の口部18A以外の箇所を把持する。
【0060】
特に本例では、昇降台70の下降が、把持部91による袋18の引き上げ動作に先立って行われる(図9(a),(b)参照)。このため、昇降台70の下降に伴って、袋18内で物品群17が自重で下方へ流動することで、口部18A側へ移動し、袋18の口部18Aが開き始める。そして、昇降台70が第2高さ位置P2まで下降すると、把持部91による袋18の引き上げ動作が開始される。このとき、袋18のうち昇降台70と物品群17との間に挟まれた部分が少なくなっており、把持部91が袋18を引き上げるときに袋18から受ける荷重が相対的に小さくなっている。
【0061】
ここで、昇降台70が下降過程で通る各位置の高さは、次の関係にある。排出位置DPの高さを基準高さHd(例えば、Hd=0)とすると、待機位置WPの高さHw、第1高さ位置P1の高さH1、第2高さ位置P2の高さH2、第3高さ位置P3の高さH3の間には、Hw>H1>H2>H3>Hdの関係が成り立つ。第3高さ位置P3は、図10(a)に示すように、袋18と物品群17とが分離されたときの昇降台70の高さ位置を示す。ここで、袋18と物品群17とが分離されるとは、物品群17の荷重が袋18にかからない状態に分離されていることを指し、鉛直方向において袋18と物品群17とが離れている必要はない。
【0062】
図1に示すように、袋回収機構100は、袋除去機構90により引き上げられた袋18に対して水平方向から接近・離間が可能な吸引パッド101と、吸引パッド101に連通するフレキシブルな回収通路102と、吸引パッド101を水平方向に出退させるシリンダ103とを備える。袋除去機構90により袋18が物品群17と分離される位置まで引き上げられると、シリンダ103を伸長駆動させることで、吸引負圧を発生させた吸引パッド101を図1に示す退避位置から図10(b)に実線で示す回収位置へ進出させる。制御部120は、袋18が吸引パッド101に吸引されるタイミングで把持部91による把持を解放する。こうして袋18は、吸引パッド101から吸引されて回収通路102を通って所定の回収ボックス(図示略)に回収される。
【0063】
図3に示すように、物品群供給装置11は、排出位置DPにある昇降台70上の物品群17を排出する排出機構110を備える。図3図11に示すように、排出機構110は、昇降台70の搬送ベルト71と、ガイド部130の下部に開閉可能に設けられたドア131と、ドア131の外側に配置され、ドア131が開いた状態で搬送ベルト71から排出された物品群17を受け取って搬送する供給コンベヤ111とを備える。
【0064】
図3に示すように、ドア131は上端部の回動軸131Aを中心に回動可能に支持されている。ドア131は、シリンダ132を駆動源として開閉する。シリンダ132が収縮駆動されるとドア131が閉じ、シリンダ132が伸長駆動されるとドア131が開く。供給コンベヤ111は、駆動源である電動モータ113と動力伝達機構114とを含む駆動部112を有する。
【0065】
図11(a),(b)に示すように、供給コンベヤ111は搬送ベルト71よりも低い位置に配置され、搬送ベルト71と供給コンベヤ111との間には斜面を有するシュート115が設けられている。図11(b)に示すように、搬送ベルト71により排出された物品群17は、シュート115の斜面を滑って供給コンベヤ111上の上流側の一端部へ落ちる。搬送ベルト71の駆動速度である第1駆動速度よりも、供給コンベヤ111の駆動速度である第2駆動速度の方が高速に設定されている。このため、図11(a)に示すように、搬送ベルト71から山積み状態で排出された物品群17は、図11(b)に示すように、供給コンベヤ111上で一層又は二層に広がった状態で搬送される。なお、供給コンベヤ111は、供給方向の下流ほど高速となる速度差のある複数段のコンベヤ群から構成してもよい。また、供給コンベヤ111は物品群供給装置11の一部を構成しない外部装置として設けられてもよい。
【0066】
図11(b)に示すように、排出位置DPにある昇降台70の物品群出口付近には、昇降台70上の物品群17が全て排出されたことを検知する排出センサ116が設けられている。制御部120は、搬送ベルト71の駆動中に排出センサ116が一定時間に亘り物品16を検知しない非検知状態が継続されると、昇降台70上から全ての物品16が排出されたと認識し、搬送ベルト71の駆動を停止させる。
【0067】
次に、図12を参照して、物品群供給システム10の電気的構成について説明する。物品群供給システム10は、制御部120を備える。制御部120には、操作盤125が電気的に接続されている。作業者は、操作盤125を用いて物品群供給システム10に対して、各種設定データの入力操作、運転の開始及び停止等の指示を与える操作を行う。制御部120は、操作盤125の表示部(図示略)に設定画面や報知用画面などを表示させる。なお、操作盤125に替え、制御部120に接続されたパーソナルコンピュータ、あるいは制御部120の一部を構成するパーソナルコンピュータが備える、キーボードやポインティングデバイス等の操作部及びモニタを用いてもよい。
【0068】
図12に示すように、制御部120には、搬送装置20、箱反転機構31、ロボット40、テーブルシャッタ機構50、フラップ開き機構60、昇降台70、昇降機構80、袋除去機構90、袋回収機構100及び排出機構110が電気的に接続されている。また、制御部120には、取出位置APに搬入された箱12を検知する搬入センサ24、及び昇降台70上から全ての物品16が排出されたことを検知する排出センサ116が電気的に接続されている。さらに、制御部120には、昇降機構80の駆動源である電動モータ84(図1参照)の回転を検出し、その回転量に比例する数のパルスを含む回転検出信号を出力するエンコーダ89が電気的に接続されている。制御部120は、エンコーダ89から入力する回転検出信号のパルスエッジの数を不図示のカウンタで計数することで、その計数値から昇降台70の高さ位置を認識する。このため、制御部120は、カウンタの計数値から、昇降台70が、待機位置WP、第1高さ位置P1、第2高さ位置P2、第3高さ位置P3及び排出位置DPの各位置に到達したことを検知可能である。また、制御部120は、袋除去機構90の把持部91が袋18を把持したことを、把持部91に負圧を導入する不図示の負圧回路上の圧力検出器が閾値を超える負圧を検出したことをもって検知する。なお、制御部120には、各機構31,50,60,90,100の駆動位置を検知するための各種のセンサ(図示略)が電気的に接続されている。
【0069】
また、制御部120は、記憶部121を備える。記憶部121には、図13にフローチャートで示される物品群供給制御用のプログラムPRが記憶されている。制御部120は、マイクロプロセッサ等のコンピュータを内蔵する。コンピュータがプログラムPRを実行することで、物品群供給システム10に対する物品群供給制御を行う。なお、制御部120は、搬送装置20を制御する搬送系のコントローラと、ロボット40を制御するロボットコントローラと、物品群供給装置11を制御する物品群供給系のコントローラとに分けてもよい。例えば、物品群供給系のコントローラは、プログラマブルコントローラ又はパーソナルコンピュータにより構成してもよい。
【0070】
次に、物品群供給システム10の作用を説明する。作業者は、操作盤125を操作し、運転開始の指示を与える。制御部120は、運転開始の指示を受け付けると、物品群供給システム10の運転を開始する。制御部120は、記憶部121から図13にフローチャートで示されるプログラムPRを読み出して実行する。
【0071】
図3は、物品群供給装置11の初期状態を示す。箱反転機構31は待機位置にある。テーブルシャッタ機構50の一対のテーブル51は閉位置にある。昇降台70は待機位置WPにある。昇降台70の搬送ベルト71は停止状態にある。袋除去機構90は、待機位置にある。袋回収機構100は、図1に示す退避位置に位置し、停止状態にある。ガイド部130のドア131は閉位置にある。排出機構110は、停止状態にある。
【0072】
制御部120は、物品群供給システム10の上流側で箱12の段ばらし作業を行っているデパレタイザから、コンベヤ21へ搬入される箱12に関する箱特定情報を受信する。箱特定情報には、箱12の品番、形状およびサイズ等の情報が含まれる。コンベヤ21上の取出位置APに箱12が搬入されたことを搬入センサ24が検知すると、制御部120は、ロボット40及び物品群供給装置11に対して物品群供給制御を指示する。
【0073】
以下、図13を参照して、制御部120がロボット40及び物品群供給装置11に行わせる物品群供給制御について説明する。制御部120は、ロボット40が非作業状態にありかつ搬入センサ24が取出位置APにある箱12を検知していると、その箱12に対する物品群供給作業を開始する。
【0074】
まずステップS11において、制御部120は、箱12を反転させる。制御部120がロボット40を制御することにより、ロボット40は取出位置APにある箱12を把持し、箱12を図2に二点鎖線で示すように箱反転機構31に挿入する。箱反転機構31が駆動することで、箱12は、開封面13が下向きの状態に反転される(図5(a),(b))。箱12内で、袋18は口部18Aが下面側となる向きにある(図4(b))。
【0075】
次のステップS12において、制御部120は、ロボット40に箱12を供給させる。制御部120がロボット40を制御することにより、ロボット40は箱反転機構31から反転後の箱12を把持し、移送用テーブル26上を滑らせて箱12を供給位置SPまで移送する。箱12は、閉位置にある一対のテーブル51上に配置される(図6(a))。
【0076】
ステップS13において、制御部120は、テーブルシャッタ機構50を開動作する。制御部120は、一対のシリンダ53を収縮駆動させることで、一対のテーブル51を開く。このとき、ロボット40は箱12を一時的に解放する。この結果、箱12は開封面13が下向きの状態で少し落下し、開閉板61上に載置される(図6(b)、図7(a))。
【0077】
ステップS14において、制御部120は、フラップ開き機構60を駆動させる。制御部120は、不図示の電磁切替弁を切り替えて複数の吸着パッド62に負圧を導入させるとともに、一対のシリンダ63を伸長駆動させることで、開閉板61を開く(図7(b))。このとき、図8(a)に示すように、ロボット40は箱12を把持している。一対の開閉板61に設けられた吸着パッド62に吸着された一対のフラップ15が、一対の開閉板61と共に開く。この結果、図8(a)に示すように、待機位置WPで待機する昇降台70は、箱12から落下した物品群17を袋18ごと受ける。なお、本実施形態では、ステップS14の処理が、受けステップの一例に相当する。
【0078】
ステップS15において、制御部120は、昇降台70を第1高さ位置P1に下降させる。制御部120は、昇降機構80の電動モータ84を正転駆動し、昇降台70を待機位置WPから第1高さ位置P1へ下降させる。昇降台70の高さ位置を計数するカウンタの計数値が第1高さ位置P1を示す値に達すると、電動モータ84の駆動を停止させる。
【0079】
次のステップS16において、制御部120は、箱12を除去する。制御部120は、ロボット40を制御して、図8(b)に示すアーム43の把持ユニット44が把持している箱12を、同図に矢印で示す経路で移送し、昇降台70上の袋18から除去する。この結果、昇降台70上には物品群17を収容する袋18が載置される。
【0080】
ステップS17において、制御部120は、袋除去機構90に袋18を把持させる。制御部120は、不図示の電磁切替弁を切り替えて把持部91の吸引口91Aに負圧が及ぶ吸引状態に切り替えるとともに、シリンダ93を伸長駆動させることで、把持部91を吸引状態の下で下降せる。図9(a)に示すように、把持部91が昇降台70上の袋18に達すると、袋18は負圧によって把持部91に吸着される。制御部120は、把持部91に接続される負圧回路上の圧力検出器に閾値を超える負圧が検出されたことをもって把持部91が袋18を把持したことを認識する。制御部120は、把持部91が袋18を把持すると、シリンダ93の駆動を停止させる。なお、本実施形態では、ステップS17の処理が、把持ステップの一例に相当する。
【0081】
ステップS18では、制御部120は、昇降台70を第1速度V1で下降させる。制御部120は、昇降機構80の電動モータ84を第1駆動速度で正転駆動し、昇降台70を第1高さ位置P1から第1速度V1で下降させる。図9(a),(b)に示すように、把持部91が袋18を把持したときの把持位置に停止した状態のまま、昇降台70が第1速度V1で下降することで、袋18内で物品群17は自重で口部18A側へ流動する(図9(b))。また、袋18内で物品群17が口部18A側へ流動することによって、袋18の口部18Aの周辺部分のうち昇降台70と物品群17との間に挟まれた部分が少なくなるとともに、袋18の口部18Aが開き始める。例えば、昇降台70を下降させることなく、図9(a)に示す状態から袋18を引き上げようとすると、物品群17の重量によって袋18が大きく引っ張られ、把持部による袋18の把持が外れる可能性がある。そのため、本実施形態では、把持部91が袋18を把持した後、まず昇降台70を下降させることで、袋18内の物品群17を自重で口部18Aへ流動させる。流動した物品群17が口部18Aを押し広げるとともに、口部18Aの周辺部分のうち昇降台70と物品群17との間に挟まれた部分が少なくなる。このため、袋18を引き上げるときに物品群17の重量により、把持部91が袋18から引っ張られる力が軽減される。
【0082】
このとき、昇降台70が第1高さ位置P1から第2高さ位置P2まで第1速度V1で下降する。第1速度V1は、昇降台70が他の区間を下降するときの速度に比べ低速であってもよい。これは、袋18内で物品群17をゆっくり流動させるためである。第1速度V1が高速であると、袋18内で物品群17が一気に流動して口部18Aから流れ出た物品16が散らばったり、ガイド部130の内壁に衝突して傷が付いたりするなどの心配がある。また、物品16のサイズ、形状及び比重などによっては、袋18内に物品16が残り易いなどの心配がある。これらの点を考慮して第1速度V1は遅めの速度に設定されている。なお、第1速度V1は、後述する第2速度V2未満の速度であることを前提に、途中で変化する速度であってもよい。第1速度V1は、例えば、最初は非常に低速度で、徐々に増速し、定速に至り、定速のまま第2高さ位置P2まで下降したのち停止してもよい。
【0083】
ステップS19では、制御部120は、第2高さ位置P2に達したか否かを判定する。制御部120は、昇降台70の高さ位置を計数するカウンタの計数値が第2高さ位置P2を示す値に達したか否かを判定する。制御部120は、昇降台70が第2高さ位置P2に達しないうちは、昇降台70の下降を継続する。一方、制御部120は、昇降台70が第2高さ位置P2に達すると、ステップS20に進む。
【0084】
ここで、第1高さ位置P1から第2高さ位置P2までの下降距離(=H1-H2)が、例えば、開封面13の短辺の寸法L1の1/2以上の値に設定されている。下降距離が、開封面13の短辺の寸法L1の1/2以上であれば、把持部91が引き上げ動作を行ったときに把持部91にかかる負荷が、袋18の把持の外れを防止できる程度に小さくすることができる。袋18の一部を把持部91が把持した状態で、昇降台70が下降することにより袋18内で物品群17が口部18A側へ自重で流動し、袋18の口部18Aを少しずつ開けられる。この場合、袋18の口部18Aが開き始める、または少し開いた状態になる。また、このとき、袋18のうち昇降台70と物品群17との間に挟まれた部分が半分程度以上少なくなる。このため、把持部91が引き上げ動作を行ったときに把持部91が袋18から引っ張られる力が小さく抑えられるので、把持部91による袋18の把持が外れて起こる袋除去ミスを低減できる。なお、この下降距離は、開封面13の短辺の寸法L1の1/2未満の値でもよい。また、下降距離(=H1-H2)は、規定サイズの箱12の短辺の寸法L1の1/2以上としてもよいし、箱12のサイズに応じて変更してもよい。また、第1速度V1についても、物品群17の種類に応じて変更してもよい。
【0085】
ステップS20では、制御部120は、袋除去機構90による袋引上げ動作を行う。制御部120は、図9(b)に示す位置からシリンダ93の収縮駆動を開始し、把持部91の上昇を開始させることで、袋18の引き上げ動作を開始する。本実施形態では、袋18の引き上げ動作は、昇降台70の下降動作と並行して行われる。
【0086】
ステップS21では、制御部120は、昇降台70を第1速度V1から第2速度V2へ変速させる。制御部120は、第1速度V1で下降する昇降台70が第2高さ位置P2に到達すると、昇降台70の下降速度を第1速度V1から第2速度V2に変速させる。例えば、第2速度V2は、第1速度V1よりも高速(V1<V2)であってもよい。なお、第1速度V1から第2速度V2への変速位置は、把持部91の引き上げ開始位置である第2高さ位置P2に限定されず、昇降台70の下降が開始される第1高さ位置P1と袋18の除去が完了する第3高さ位置P3との間の位置であればよい。なお、本実施形態では、ステップS18~ステップS21の処理が、袋除去ステップの一例に相当する。
【0087】
ここで、袋18を把持する把持部91と第1高さ位置P1から第2高さ位置P2まで下降する昇降台70との相対速度である第1相対速度Vr1はV1である(Vr1=V1)。把持部91が袋18を引き上げる速度をVuとすると、袋18を引き上げる把持部91と昇降台70との相対速度である第2相対速度Vr2は、V2+Vuである(Vr2=V2+Vu)である。本例では、第1相対速度Vr1は、第2相対速度Vr2よりも低速である。なお、昇降台70は、第1高さ位置P1から排出位置DPまで一定の第1速度V1で下降してもよい。この場合も、第1相対速度Vr1(=V1)は、第2相対速度Vr2(=V1+Vu)よりも低速である。このように、第1相対速度Vr1が第2相対速度Vr2よりも低速であると、把持部91が袋18から引っ張られる力が小さく抑えられ、把持部91による袋18の把持が外れることによる袋除去ミスが低減される。なお、第1相対速度Vr1と第2相対速度Vr2とを異なる値であってもよく、例えば、Vr1>Vr2を満たす値に設定してもよい。また、Vr1=Vr2を設定してもよい。
【0088】
また、図10(a)に示すように、昇降台70が、袋18の除去が完了する第3高さ位置P3に達した後、昇降台70は第3速度V3で下降する。袋18が除去された後は、袋除去ミスの心配がないので、第3速度V3を、効率を優先して第2速度V2よりもさらに高速な速度に設定してもよい。また、第3速度V3は第2速度V2と同じ速度でもよい。
【0089】
ステップS22では、制御部120は、袋18を回収する。制御部120は、袋回収機構100の吸引パッド101に吸引力を発生させた状態で、シリンダ103を伸長駆動させることで、吸引パッド101を図1に示す回避位置から図10(b)に示す回収位置へ進出させる。この結果、吸引パッド101の吸引力によって袋18は吸引口101Aへ吸引され、回収通路102を通って回収ボックス(図示略)に回収される。
【0090】
ステップS23では、制御部120は、昇降台70が排出位置DPに達したか否かを判定する。制御部120は、昇降台70の高さ位置を計数するカウンタの計数値が排出位置DPを示す値に達したか否かを判定する。制御部120は、昇降台70が排出位置DPに達していなければ、昇降台70の下降を継続する。この間、昇降台70の上方では、袋除去機構90による袋18の引き上げ動作や、袋回収機構100による袋18の回収動作が行われている。制御部120は、昇降台70が排出位置DPに達すると、ステップS24の処理に進む。
【0091】
ステップS24では、制御部120は、昇降台70を停止させる。制御部120は、昇降機構80の電動モータ84の駆動を停止させることにより、昇降台70を排出位置DPに停止させる。
【0092】
ステップS25では、制御部120は、物品群17の排出動作を行う。制御部120は、昇降台70が排出位置DPに停止したことを検知すると、シリンダ132を伸長駆動させてドア131を開くとともに、搬送ベルト71及び供給コンベヤ111を駆動させる。図11(b)に示すように、昇降台70上の搬送ベルト71から物品群17が排出されるとともに、シュート115を滑って落ちた物品群17は供給コンベヤ111の上流端部に落ち、供給コンベヤ111によって搬送される。このとき、搬送ベルト71の搬送速度よりも、供給コンベヤ111の搬送速度の方が高速なので、供給コンベヤ111上の物品群17は一層又は二層に広がって供給先へ搬送される。なお、本実施形態では、ステップS25の処理が、排出ステップの一例に相当する。
【0093】
昇降台70上の物品群17が全て排出されたことを排出センサ116が検知したことをもって、制御部120は、箱一個分の物品群供給処理を終える。制御部120は、排出センサ116が物品群17の排出完了を検知すると、シリンダ132を収縮駆動させることで、ドア131を閉じるとともに、電動モータ84を逆転駆動させることで、昇降台70を待機位置WPまで上昇させる。以後、後続の箱12に対して同様の物品群供給処理が順次行われる。
【0094】
以上詳述したように、本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)物品群供給装置11は、袋18の口部18Aが下面側となる向きで物品群17を袋18ごと受ける待機位置WPと、待機位置WPよりも下方の位置であり物品群17を排出する排出位置DPとの間を昇降する昇降台70と、昇降台70を昇降させる昇降機構80とを備える。また、物品群供給装置11は、昇降台70上の袋18を把持する把持部91を有し、把持部91と昇降台70との互いに離間する方向への相対移動により把持部91が把持した袋18を物品群17から除去する袋除去機構90と、排出位置DPにおいて昇降台70上の物品群17を排出する排出機構110とを備える。
【0095】
この構成によれば、昇降台70は排出位置DPよりも上方の待機位置WPで物品群17を袋18ごと受けるので、昇降台70が排出位置DPで物品群17を袋18ごと受ける構成に比べ、物品群17を袋18ごと受けたときの落下衝撃を小さく抑えることができる。また、昇降台70が受けた袋18は口部18Aが下面側となる向きなので、袋除去機構90の把持部91は昇降台70上の袋18を把持すれば、袋18の口部18A以外の箇所を把持できる。また、袋18を把持した把持部91と、物品群17を載せた昇降台70との互いに離間する鉛直方向への相対移動によって、昇降台70上の物品群17から袋18が除去される構成なので、装置の水平方向に必要なスペースが小さく済む。よって、物品群17の落下衝撃を抑えつつ、装置の水平方向の小型化を実現できる。
【0096】
(2)袋除去機構90は、昇降台70が待機位置WPよりも低い位置にあるときに袋18の除去を完了する。よって、昇降台70は待機位置WPで物品群17を袋18ごと受けた後、袋18と物品群17とを分離し終わるまでに待機位置WPよりも下降する。このため、袋18と物品群17との分離に要する高さ方向のスペースが短く済む。この結果、待機位置WPにある袋18を把持して引き上げる動作のみで袋18と物品群17とを分離する構成に比べ、昇降台70が下降する分だけ、袋18と物品群17との分離に要する高さ方向のスペースが短く済む。よって、物品群17の落下衝撃を抑えつつ装置の水平方向及び高さ方向の小型化を実現できる。
【0097】
(3)袋除去機構90は、把持部91が把持した袋18を昇降台70の下降を伴って物品群17から除去する。袋18を把持した状態で昇降台70が下降する過程で、袋18内で物品群17が自重で口部18A側へ流動する。このため、袋18を把持した後に昇降台70の下降を伴わず袋18を引き上げる構成に比べ、把持部91が袋18から受ける荷重を小さく抑えることができる。よって、把持部91が把持した袋18が重みで外れることによる袋除去ミスの発生頻度を低減できる。
【0098】
(4)袋除去機構90は、把持部91が把持した袋18を引き上げる。よって、袋18内で物品群17が口部18A側へ自重で流動する挙動と、袋18を引き上げて袋18に張力を作用させる挙動とにより、袋18内の物品16の残存を抑制できる。
【0099】
(5)袋除去機構90は、把持部91が袋18を把持したときの第1高さ位置P1から昇降台70が排出位置DPまで下降する途中の第2高さ位置P2まで下降すると、袋18の引き上げを開始する。このため、昇降台70の下降によって袋18内で物品群17が口部18A側へ自重で流動した後、袋18の引き上げが開始されるので、把持部91から袋18が外れにくい。よって、袋除去ミスの発生頻度を低減できるうえ、袋18内の物品16の残存を抑制できる。
【0100】
(6)昇降台70が第1高さ位置P1から第2高さ位置P2まで下降する距離は、箱12の開封面13の短辺の寸法L1の1/2以上であってもよい。袋18のうち昇降台70と物品群17との間に挟まれた部分が減り、袋18の口部18Aが開き始める。そのため、把持部91が袋18を引き上げたときに受ける荷重が小さいので、袋除去ミスの発生頻度を効果的に低減できる。
【0101】
(7)袋18を把持する把持部91と第1高さ位置P1から第2高さ位置P2まで下降する昇降台70との相対速度である第1相対速度Vr1と、袋18を引き上げる把持部91と昇降台70との相対速度である第2相対速度Vr2とが異なる。よって、把持部91から袋18が外れる袋除去ミスを低減できる。また、袋18を引き上げるときの張力で皺が伸ばされるので、袋18内の物品16の残存を抑制できる。
【0102】
(8)特に、本実施形態では、第1相対速度Vr1は第2相対速度Vr2よりも低速である。このため、袋18を物品群17から除去する過程で、袋18内で物品群17が口部18A側へ十分流動するまでは、把持部91と昇降台70との相対速度が低速とされ、袋18内で物品群17が口部18A側へ十分流動した段階で、把持部91と昇降台70との相対速度が高められる。また、袋18を引き上げるときの張力で袋18の皺が伸ばされる。よって、袋18の除去ミスを低減しつつ、袋18内の物品16の残存を抑制できる。
【0103】
(9)昇降台70の昇降通路130Aを囲む筒状のガイド部130を有する。袋18を除去する過程で袋18から流れ出た物品群17は筒状のガイド部130にガイドされる。このため、袋18から流れ出た物品16が昇降台70から落下することが抑制される。よって、昇降台70の載置面積を小さくでき、物品群供給装置11の水平方向の一層の小型化を実現できる。また、袋18の除去が完了したときの昇降台70の位置が待機位置WPよりも低い位置なので、ガイド部130のうち昇降台70よりも高い部分を多くでき、昇降台70から物品16が落下することを一層抑制できる。
【0104】
(10)物品群供給装置11は、物品群17を収容する袋18を箱12から取り出した後、さらに袋18から物品群17を取り出して供給する構成である。物品群供給装置11は、箱12の袋18の口部18A側の面が開封された開封面13が下向きの状態で供給された箱12の一対のフラップ15を開くフラップ開き機構60を備える。待機位置WPで待機する昇降台70は、一対のフラップ15が開くことで箱12から落下した物品群17を袋18ごと受ける。よって、箱12と袋18との分離と、袋18と物品群17との分離とを、高さ方向Zに沿って段階的に行うことができる。したがって、箱12から袋18を取り出す機構を備えても、物品群供給装置11の水平方向の小型化を実現できる。
【0105】
(11)物品群供給装置11は、開封面13が下向きの状態で供給された箱12を載置可能な閉位置と箱12が落下可能な開位置とに開閉可能なテーブル51を有するテーブルシャッタ機構50と、テーブル51が閉位置から開位置に開くことで落下した箱12を開封面13が下向きの状態で受けるフラップ開き機構60とを備える。このため、箱12を開封面13が下向きの状態でテーブル51上を滑らせることで、箱12のフラップ15が開いて箱12から物品群17及び袋18の一部が自重で出てしまう事態を抑制えつつ、箱12を供給位置SPに供給することができる。
【0106】
(12)箱除去機構49は、箱12を把持可能な把持ユニット44を有するロボット40である。ロボット40は、箱12から物品群17が袋18ごと昇降台70上に落下した後、把持していた空の箱12を除去する。よって、箱12と袋18とを分離できるうえ、分離した空の箱12の除去することができる。
【0107】
(13)物品群供給方法は、袋18の口部18Aが下面側となる向きで物品群17を袋18ごと待機位置WPにある昇降台70が受ける受けステップ(ステップS14)と、昇降台70上の袋18を把持部91が把持する把持ステップ(ステップS17)とを備える。さらに、把持部91が把持した袋18を、把持部91と昇降台70との互いに離間する方向への相対移動により物品群17から除去する袋除去ステップ(ステップS18~S21)と、昇降台70が待機位置WPよりも下方に位置する排出位置DPまで下降すると、昇降台70上の物品群17を排出する排出ステップ(ステップS25)とを備える。よって、上記(1)に示す物品群供給装置11と同様の効果が得られる。
【0108】
前記実施形態は、上記に限定されず、以下のように変更してもよい。
・袋除去機構90は、把持部91が把持した袋18を昇降台70の下降を伴って物品群17から除去する場合、把持部91による袋18の引き上げ動作を伴わなくてもよい。例えば、図14(a)に示すように、把持部91が袋18を把持した後、袋18の引き上げ動作は行わず、図14(b)に示すように、昇降台70を第4高さ位置P4まで下降させることにより、物品群17と袋18とを分離してもよい。分離後、把持部91による引き上げ動作を行って袋18を回収すればよい。
【0109】
・袋除去機構90は、昇降台70が待機位置WPよりも低い位置にあるときに袋18の除去を完了していれば足りる。例えば、袋除去機構90の把持部91が袋18を把持する前に、昇降台70が待機位置WPから排出位置DPまでの途中の所定位置まで下降していてもよい。所定位置は、箱12を除去するために昇降台70を下降させた位置でもよい。例えば、図15(a)に示すように、把持部91が袋18を把持した後、図15(b)に示すように、昇降台70の下降を伴わずに、把持部91による袋18の引き上げ動作を行って、袋18と物品群17とを分離してもよい。つまり、昇降台70が第1高さ位置P1に停止した状態で、把持部91が袋18を把持して引き上げるだけでもよい。この場合、袋18の除去の完了が、昇降台70が待機位置WPよりも低い第1高さ位置P1にあるときとなる。
【0110】
・昇降台70を第1高さ位置P1から排出位置DPまで下降させる速度は一定速度でもよい。つまり、第1速度V1と第2速度V2とを同じにしてもよい(V1=V2)。
・袋除去機構90は、把持部91が水平方向に移動可能な構成でもよい。この場合、把持部91は、昇降通路130Aの開口の上方の把持位置へ退避位置から水平に進出し、昇降台70上の袋18のうちガイド部130よりも上方に露出した部分を把持する。
【0111】
・袋除去機構90による袋18の引き上げ動作と昇降台70の下降動作とを同時に開始してもよい。また、袋除去機構90による袋18の引き上げ動作を先に開始し、昇降台70の下降動作を引き上げ動作に遅れて開始してもよい。
【0112】
・袋除去機構90による袋18の引き上げ速度と昇降台70の下降速度は、同じであってもよいし、異なってもよい。この場合、袋除去機構90による袋18の引き上げ速度が、昇降台70の下降速度よりも高速でもよいし低速でもよい。
【0113】
・袋除去機構90による袋18の引き上げ動作と昇降台70の下降動作とが少なくとも一部が同時に行われるようにそれぞれの動作期間を少なくとも一部重複させたが、袋18の引き上げ動作と昇降台70の下降動作との動作期間が全く重複しなくてもよい。例えば、昇降台70の下降動作を先に行った後、次に把持部91が袋18の引き上げ動作を行ってもよい。また、これとは反対に、例えば、袋除去機構90が把持部91により把持した袋18の引き上げ動作を行った後、次に昇降台70の下降動作を行ってもよい。
【0114】
・袋18を除去する過程で昇降台70を下降させる場合、袋18が把持部91に把持されてから、袋18と物品群17とが分離されるまでの期間のうち少なくとも一部の期間で昇降台70が下降すれば足りる。
【0115】
・把持部91と昇降台70との互いに離間する方向への相対移動を伴えば、袋除去機構90は、単独で袋18を除去してもよいし、昇降台70の移動により昇降台70と協働して袋18を除去してもよい。
【0116】
・昇降台70が待機位置WPにあるときに、箱除去機構49による箱12の除去と、把持部91による袋18の把持とを行ってもよい。
・ロボット40に袋18を把持可能な把持部を設け、ロボット40が袋18を引き上げて除去する袋除去機構90を兼ねてもよい。この場合、ロボット40は、箱12を把持する把持ユニット44が袋18を把持する把持部91を兼ねてもよいし、把持ユニット44と把持部91とを別々に装着してもよい。ロボット40が袋除去機構90を兼ねることで、物品群供給装置11から袋除去機構90を廃止できれば、物品群供給装置11のさらなる高さ方向Zの小型化を実現できる。
【0117】
・昇降台70は、搬送ベルト71等のコンベヤを有しない構成でもよい。昇降台70が排出位置DPまで下降すると、昇降台70の載置面71A上の物品群17をプッシャで押し出して排出してもよい。また、軽量な物品16であれば、エアを吹き付けて物品群17を排出してもよい。
【0118】
・排出機構110は、搬送ベルト71等のコンベヤに替え、昇降台70のうち物品群17を載置する載置部又は昇降台70そのものをモータ又はシリンダ等の駆動部の駆動力で傾けて物品群17を滑り落とすことで排出したり、昇降台70を反転させて物品群17を排出したりしてもよい。また、昇降台70に搬送ベルト71に替え、斜面を有するシュートを設けてもよい。この場合、昇降台70は、待機位置WPにおいて斜面で受けた物品群17を、排出位置DPにおいてドア131が開くと、シュートの斜面を滑って供給コンベヤ111へ流れ出る。この構成によれば、昇降台70に物品群17を排出させるためのアクチュエータ等の駆動部が不要になる。
【0119】
・一対のテーブル51を開くときに、ロボット40が箱12を把持したままアーム43を下降させることで、箱12を一対の開閉板61上に載せてもよい。
・テーブルシャッタ機構50のテーブル51は、一対が両側に開閉する両開き式に替え、1枚が開閉する片開き式としてもよい。
【0120】
・テーブルシャッタ機構50は、ロボット40側に装着されてもよい。ロボット40はテーブルシャッタ機構50を有する把持ユニットを装着し、テーブルシャッタ機構50のテーブル51を開位置から閉位置へ移動させることで箱12を開封面13が下向きの状態でテーブル51上に掬い上げ、供給位置SPまで運んだ箱12をテーブルシャッタ機構50のテーブル51を開くことで、フラップ開き機構60上に載置する。
【0121】
・前記実施形態では、第1高さ位置P1で停止したが、停止せずに第2高さ位置P2を経て排出位置DPまで下降させてもよい。
・前記実施形態では、昇降台70は第1高さ位置P1からは途中で一時停止させることなく排出位置DPまで下降させたが、途中で一時停止させてもよい。例えば、第2高さ位置P2で昇降台70を一時停止させてもよい。
【0122】
・テーブルシャッタ機構50及びフラップ開き機構60を廃止してもよい。例えば、供給位置SPにはガイド部130の筒内が真下に配置される開口が露出し、ロボット40が箱12を供給位置SPに供給すると、箱12から物品群17が袋18ごと落下し、待機位置WPで待機する昇降台70が物品群17を袋18ごと受ける構成とする。この場合、ロボット40が供給位置SPで箱12を揺らすことで、箱12から物品群17が袋18ごと落下し易いように補助してもよい。さらに、ロボット40に替えて作業者が箱12の供給位置SPへの供給を行い、箱12から自重で物品群17を袋18ごと落下させたり、その際、箱12を揺らして物品群17の袋18ごとの落下を促進したりしてもよい。
【0123】
・作業者が開封後の開封面13を下向きにして箱12を供給位置SPに供給してもよい。この場合、作業者がフラップ開き機構60の開閉板61に箱12を載せるようにし、テーブルシャッタ機構50を廃止してもよい。
【0124】
・袋除去機構90は、吸着により把持する把持部91に限定されない。把持部91は、袋18を挟持するクランプ方式でもよい。
・ロボット40は、アーム43の先端部に装着する把持ユニット44は、箱12を挟んで把持するクランプ方式でもよい。
【0125】
・袋18を把持する箇所は、物品群17と袋18とを分離可能であれば口部18A以外のどの箇所でもよい。
・物品群17を構成する物品16は、容器のキャップ等の部品、プリフォーム等の成形品前駆体など、袋に不整列状態に収容されるもの、カップ等のように重ねたカップ群などの物品群が整列状態で袋に1つ又は複数収容されるものでもよい。また、物品は、部品に限らず袋に複数個が収容される製品又は半製品でもよい。また、袋に多数収容される物品は、食品であってもよいし、電気製品の部品、文房具であってもよい。さらに、豆やビーズ等の粒状体でもよい。
【0126】
・ロボット40は、垂直多関節型や水平多関節型などの多関節型ロボットに限定されず、直交座標型、円筒座標型、極座標型、パラレルリンク型などの他の機構を用いた産業用ロボットでもよい。
【0127】
・箱12は、紙製の段ボール箱に限らず、プラスチック製の段ボール箱でもよい。
【符号の説明】
【0128】
10…物品群供給システム、11…物品群供給装置、12…箱、12K…開口、13…開封面、14…テープ、15…フラップ、16…物品、17…物品群、18…袋、18A…口部、20…搬送装置、21…コンベヤ、22,23…ストッパ、24…搬入センサ、30…箱供給機構、31…箱反転機構、32…固定テーブル、33…可動テーブル、34…レール部材、35…回転軸、36…電動モータ、37…動力伝達機構、40…箱供給機構を構成するとともに箱除去機構の一例を構成するロボット、43…アーム、44…把持ユニット、45…駆動部、46…吸着パッド、47…圧力切替機構、48…位置決め部材、49…箱除去機構、50…テーブルシャッタ機構、51…テーブル、52…レール、53…シリンダ、60…フラップ開き機構、61…開閉板、62…吸着パッド、63…シリンダ、70…昇降台、71…搬送ベルト、71A…載置面、72…駆動部、73…電動モータ、80…昇降機構、81…ガイドロッド、82…スライダ、83…支持ロッド、84…電動モータ、85…動力伝達機構、86,87…プーリ、88…タイミングベルト、90…袋除去機構、91…把持部、91A…吸引口、92…駆動機構、93…シリンダ、94…ガイドロッド、100…袋回収機構、101…吸引部、101A…吸引口、102…回収通路、110…排出機構、111…供給コンベヤ、115…シュート、116…排出センサ、120…制御部、121…記憶部、125…操作盤、130…ガイド部、130A…昇降通路、131…ドア、131A…回動軸、AP…取出位置、SP…供給位置、WP…待機位置、P1…第1高さ位置、P2…第2高さ位置、P3…第3高さ位置、P4…第4高さ位置、DP…排出位置、PR…プログラム、V1…第1速度、V2…第2速度、Vr1…第1相対速度、Vr2…第2相対速度、X…搬送方向、Y…幅方向、Z…高さ方向。
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