(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】自動バレーパーキング支援システム及び方法、並びにそのためのインフラストラクチャ及び車両
(51)【国際特許分類】
G08G 1/14 20060101AFI20240329BHJP
B60W 30/06 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
G08G1/14 A
B60W30/06
(21)【出願番号】P 2019239399
(22)【出願日】2019-12-27
【審査請求日】2022-08-19
(31)【優先権主張番号】10-2018-0172790
(32)【優先日】2018-12-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(73)【特許権者】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100091982
【氏名又は名称】永井 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100105153
【氏名又は名称】朝倉 悟
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100158964
【氏名又は名称】岡村 和郎
(72)【発明者】
【氏名】チョ、デギル
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-156641(JP,A)
【文献】特開2018-197444(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 30/00-60/00
G08G 1/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動バレーパーキングを行うための装置であって、
前記装置は、演算を行うように構成されるプロセッサと、データを送受信するように構成される通信回路とを含み、
前記装置は、
車両に対する出車要求を受信し、
前記出車要求を受信した後に出車条件が達成されたかを判断し、前記出車条件が達成された場合には、前記車両が駐車された駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを前記車両へ伝送
し、
前記装置は、
前記駐車位置と前記ピックアップ領域の位置に基づいて出車開始領域を決定し、出車開始領域に対する情報を端末へ伝送し、
前記端末から最終出車要求を受信すると、前記出車条件が達成されたと判断する、装置。
【請求項2】
前記装置は、
前記車両の前記駐車位置及び前記ピックアップ領域の位置に基づいて出車所要時間を計算し、インフラストラクチャが前記端末の現在位置及び前記ピックアップ領域の位置に基づいて到着所要時間を計算し、前記出車所要時間及び前記到着所要時間に基づいて前記出車条件が達成されたかを判断する、請求項
1に記載の装置。
【請求項3】
前記装置は、
前記出車所要時間が前記到着所要時間未満である場合、前記出車条件が達成されたと判断する、請求項
2に記載の装置。
【請求項4】
前記装置は、
前記端末との通信が維持されるかを判断し、前記出車所要時間が前記到着所要時間未満であり、前記端末との通信が維持されない場合、前記出車条件が達成されたと判断する、請求項
2に記載の装置。
【請求項5】
インフラストラクチャ及び端末を用いて自動バレーパーキングを行うための方法であって、
インフラストラクチャが車両に対する出車要求を受信するステップと、
インフラストラクチャが前記出車要求を受信した後に出車条件が達成されたかを判断するステップと、
前記出車条件が達成された場合には、インフラストラクチャが、前記車両が駐車された駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを前記車両へ伝送するステップとを含
み、
前記出車条件が達成されたかを判断するステップは、
前記インフラストラクチャが前記駐車位置と前記ピックアップ領域の位置に基づいて出車開始領域を決定し、出車開始領域に対する情報を端末へ伝送するステップと、
前記端末が、前記端末の現在位置が出車開始領域内に位置するとき、最終出車要求を前記インフラストラクチャへ伝送するステップと、
前記インフラストラクチャが前記最終出車要求を受信すると、前記出車条件が達成されたと判断するステップとを含む、方法。
【請求項6】
前記出車条件が達成されたかを判断するステップは、
前記端末が、前記端末の移動パターン及び前記端末の移動速度のうちの少なくとも一つをモニタリングし、モニタリングの結果に基づいて前記出車開始領域を修正するステップをさらに含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項7】
前記出車開始領域を調節するステップは、
前記端末が、前記端末の移動パターンが変化するとき、前記インフラストラクチャに新しい出車開始領域に対する情報を要求するステップと、
前記インフラストラクチャが出車開始領域を再び決定し、再び決定された出車開始領域に対する情報を前記端末へ伝送するステップとを含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項8】
前記出車開始領域を調節するステップは、
前記端末が、前記端末の移動速度が速くなる場合には前記出車開始領域を前記ピックアップ領域から遠くなるように調節するステップと、
前記端末が、前記端末の移動速度が遅くなる場合には前記出車開始領域を前記ピックアップ領域から近くなるように調節するステップとを含む、請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記出車条件が達成されたかを判断するステップは、
前記インフラストラクチャが前記車両の前記駐車位置及び前記ピックアップ領域の位置に基づいて出車所要時間を計算するステップと、
前記インフラストラクチャが前記端末の現在位置及び前記ピックアップ領域の位置に基づいて到着所要時間を計算するステップと、
前記出車所要時間及び前記到着所要時間に基づいて、前記出車条件が達成されたかを判断するステップとを含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項10】
前記出車条件が達成されたかを判断するステップは、
前記出車所要時間が前記到着所要時間未満である場合、前記インフラストラクチャが、前記出車条件が達成されたと判断するステップをさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
前記出車条件が達成されたかを判断するステップは、
前記インフラストラクチャが、前記端末との通信が維持されるかを判断するステップと、
前記出車所要時間が前記到着所要時間未満であり、前記端末との通信が維持されない場合、前記インフラストラクチャが、前記出車条件が達成されたと判断するステップとをさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項12】
前記方法は、
前記インフラストラクチャが前記車両の始動をオンにするための出車信号を前記車両へ伝送するステップをさらに含む、請求項
5に記載の方法。
【請求項13】
前記方法は、
前記車両に前記出車要求が伝送された後、前記車両に対する運転権限が前記車両のドライバから前記インフラストラクチャへ伝達されるステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着すると、前記車両に対する運転権限が前記インフラストラクチャから再び前記車両のドライバへ伝達されるステップとをさらに含む、請求項1
2に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記車両が前記駐車位置から出発するとき、前記インフラストラクチャが前記車両のドアをロックするステップと、
前記車両が前記ピックアップ領域に到着するとき、前記インフラストラクチャが前記車両のドアを開放するステップとをさらに含む、請求項1
3に記載の方法。
【請求項15】
請求項
5に記載の自動バレーパーキングを行うための方法を実行するためのコンピュータプログラムを格納するコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動バレーパーキング支援システム及び方法、並びにそのためのインフラストラクチャ及び車両に関する。本開示によれば、インフラストラクチャと車両との通信を利用して、車両がドライバなしで移動し、空いている駐車スペースに自律駐車する。また、本開示によれば、インフラストラクチャと車両との通信を利用して、車両がドライバなしで駐車スペースからピックアップ領域へ移動する。
【背景技術】
【0002】
現代社会で駐車に関連して直面している社会的なイシューは、非常に多い。まず、駐車場内では、事故が発生する可能性が非常に高い。また、大型マートやデパートなどの施設に駐車をしようとする場合には、駐車のために消費される時間とエネルギーが非常に多い。また、駐車場に進入した場合にも、空いている駐車スペースを見つけるために消費される時間とエネルギーが非常に多い。また、駐車後も、施設の業務を済ませたドライバが、駐車している車両まで移動しなければならない煩わしさがあり、場合によっては、車両が駐車している位置を忘れてしまうことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、前述した問題を解決するためのものであり、本開示に係る自動バレーパーキングは、ドライバがドロップオフ(Drop off)領域に車両を停止させ、車両から降りると、車両が自律方式(autonomous)で空き駐車スペースへ移動して駐車を完了する。
【0004】
また、本開示に係る自動バレーパーキングは、ドライバが呼び出す場合、駐車している車両は自律方式でピックアップ(Pick up)領域へ移動し、ドライバはピックアップ領域で車両に搭乗して施設を抜け出していく。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングを行うための装置において、前記装置は、演算を行うように構成されるプロセッサと、データを送受信するように構成される通信回路とを含み、前記装置は、車両に対する出車要求を受信し、前記出車要求を受信した後に出車条件が達成されたかを判断し、前記出車条件が達成された場合には、前記車両が駐車された駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを前記車両へ伝送する。
【0006】
本開示の実施形態に係るインフラストラクチャ及び端末を用いて自動バレーパーキングを行うための方法は、インフラストラクチャが車両に対する出車要求を受信するステップと、インフラストラクチャが前記出車要求を受信した後に出車条件が達成されたかを判断するステップと、前記出車条件が達成された場合には、インフラストラクチャが、前記車両が駐車された駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを前記車両へ伝送するステップとを含む。
【0007】
本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングを行うための方法を実行するためのコンピュータプログラムは、コンピュータ可読記憶媒体に格納される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングシステムを示す図である。
【
図2】本開示の実施形態に係る自動バレーパーキング装置を示す図である。
【
図3】本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングシステム及び方法を説明するための概念図である。
【
図4a】本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ及び車両が行う動作を説明するためのブロック図である。
【
図4b】本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ及び車両が行う動作を説明するためのブロック図である。
【
図5】本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【
図6】本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【
図7】本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【
図8】本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングシステムを示す図である。
【
図9】本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングシステムのデータフローを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して本開示に係る実施形態を詳細に説明する。本開示の構成及びそれによる作用効果は以下の詳細な説明から明確に理解されるだろう。本開示の詳細な説明に先立ち、同一の構成要素については、他の図面上に表示されても、できる限り同一の符号で表示し、公知の構成については、本開示の要旨を曖昧にするおそれがあると判断された場合に具体的な説明を省略することとする。
【0010】
本開示の具体的な説明に先立ち、本開示で使用される用語は、次のとおり定義できる。
【0011】
ドライバ(Driver)は、車両を利用する人間であって、自動バレーパーキングシステムのサービスを受ける人間である。
【0012】
運転権限(Driving authority)は、車両の動作を実行させるための権限である。車両の動作は、例えば、ステアリング動作、加速動作、ブレーキング動作、ギア変速動作、車両の始動をオン/オフにする動作、車両のドアをロック/ロック解除する動作を含む。
【0013】
車両は、自動バレーパーキングを行う機能を有する車両である。
【0014】
コントロールセンターは、駐車施設内にある車両のモニタリングを行う施設であって、ターゲットポジション、ガイドルート、許可運転領域を決定し、車両が運転開始命令又は緊急停止命令を伝送するようにすることができる。
【0015】
インフラストラクチャ(infrastructure)は、駐車施設であってもよく、駐車施設内に配置されたセンサであってもよい。また、インフラストラクチャは、駐車ゲート、車両を制御するコントロールセンターを指すこともある。
【0016】
ターゲットポジションは、車両が駐車する空き駐車スペースを指す。また、ターゲットポジションは、車両が駐車場から外れる状況では、ドライバが搭乗する領域、すなわちピックアップ領域を指すこともある。
【0017】
ガイドルートは、車両がターゲットポジションに到達するために通過するルートを指す。例えば、駐車が実行される状況では、ドロップオフ領域から空きスペースまでのルートである。例えば、ガイドルートは、50m前進やコーナーでの左回転などの形式であってもよい。
【0018】
運転ルート(driving route)は、車両が追従するルートを指す。
【0019】
許可運転領域(permitted driving area)は、運転が許された領域、例えば、駐車場内での運転経路を指す。許可運転領域は、隔壁、駐車した車両、駐車ラインによって定義することができる。
【0020】
図1は本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングシステムを示す。
図1を参照すると、自動バレーパーキングシステム10は、インフラストラクチャ100及び自動バレーパーキング装置200を含むことができる。
【0021】
インフラストラクチャ100は、前述したように、自動バレーパーキングシステムを運営、管理及び実行するための装置又はシステムを意味することができる。例えば、インフラストラクチャ100は駐車施設であってもよい。実施形態によって、インフラストラクチャ100は、センサ、通信装置、警報装置、表示装置、及び前述した装置を制御するサーバを含むことができる。また、インフラストラクチャは、駐車ゲート、車両を制御するコントロールセンターを指すこともある。
【0022】
インフラストラクチャ100は、通信を行うための通信回路と、判断及び演算を行うためのプロセッサとを含むことができる。実施形態によって、インフラストラクチャ100は、周辺環境を検知するためのセンサをさらに含むことができる。本明細書で説明されるインフラストラクチャ100による判断及び演算は、インフラストラクチャ100に含まれているプロセッサによって行われ得る。
【0023】
自動バレーパーキング装置200は、自動バレーパーキングを行う車両を意味することができる。実施形態によって、自動バレーパーキング装置200は、自動バレーパーキングを行うことができる車両に含まれる構成要素又は構成要素の集合を意味することができる。
【0024】
図2は本開示の実施形態に係る自動バレーパーキング装置を示す。
図2を参照すると、自動バレーパーキング装置(例えば、車両200)は、センサ210、通信回路220、プロセッサ230及び車両コントローラ240を含むことができる。
【0025】
センサ210は、自動バレーパーキング装置200の周囲の環境を検出することができる。実施形態によって、センサ210は、自動バレーパーキング装置200と特定の物体との距離を測定するか、或いは自動バレーパーキング装置200の周囲の物体を検出することができる。例えば、センサ210は、超音波センサ、レーダーセンサ、ライダーセンサ、カメラ、赤外線センサ、熱感知センサ及びミリ波センサのうちの少なくとも一つを含むことができる。
【0026】
センサ210は、検知結果に基づいて生成されたデータを通信回路220又は車両コントローラ240へ伝送することができる。
【0027】
通信回路220は、インフラストラクチャ100とデータをやり取りすることができる。このような通信は、車両対インフラストラクチャ(V2I:Vehicle to Infra)通信と呼ばれる。また、通信回路220は、他の車両とデータをやり取りすることができる。このような通信は、車両対車両(V2V:Vehicle to Vehicle)通信と呼ばれる。また、V2I通信及びV2V通信を統合してV2X(Vehicle to everything)通信と呼ばれる。実施形態によって、通信回路220は、インフラストラクチャ100から伝送されたデータ(例えば、ターゲットポジション、ガイドルート、運転ルート又は命令など)を受信し、受信したデータを処理してプロセッサ230へ伝達することができる。また、通信回路220は、車両200から生成されたデータをインフラストラクチャ100へ伝送することができる。実施形態によって、通信回路220は車両200のドライバの端末とデータをやり取りすることができる。
【0028】
通信回路220は、無線通信プロトコル又は有線通信プロトコルを用いてデータを伝送又は受信することができる。例えば、前記無線通信プロトコルは、無線LAN(Wireless LAN:WLAN)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、Wibro(Wireless Broadband)、WiMAX(World Interoperability for Microwave Access)、GSM(Global System for Mobile communication)、CDMA(Code Division Multi Access)、CDMA2000(Code Division Multi Access 2000)、EV-DO(Enhanced Voice-Data Optimized or Enhanced Voice-Data Only)、WCDMA(Wideband CDMA)、HSDPA(High Speed Downlink Packet Access)、HSUPA(High Speed Uplink Packet Access)、IEEE802.16、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(Long Term Evolution-Advanced)、ブロードバンド無線移動通信サービス(Wireless Mobile Broadband Service:WMBS)、ブルートゥース(Bluetooth)、RFID(Radio Frequency Identification)、赤外線通信(Infrared Data Association:IrDA)、UWB(Ultra-Wideband)、ジグビー(ZigBee)、近距離無線通信(Near Field Communication:NFC)、超音波通信(Ultra Sound Communication:USC)、可視光通信(Visible Light Communication:VLC)、ワイファイ(Wi-Fi)、ワイファイダイレクト(Wi-Fi Direct)などを含むことができる。また、有線通信プロトコルは、有線LAN(Local Area Network)、有線WAN(Wide Area Network)、電力線通信(Power Line Communication:PLC)、USB通信、イーサネット(Ethernet)、シリアル通信(serial communication)、光/同軸ケーブルなどを含むことができ、これに制限されるものではなく、他の装置との通信環境を提供することができるプロトコルはいずれも含まれ得る。
【0029】
プロセッサ230は、車両200の全般的な作動を制御することができる。プロセッサ230は、センサ210と通信回路220を介して伝送されたデータに基づいて車両コントローラ240を制御することができる。実施形態によって、プロセッサ230は、インフラストラクチャ100から伝送されたデータに基づいて車両コントローラ240を制御するための制御信号を生成し、生成された制御信号を車両コントローラ240へ伝送することができる。
【0030】
すなわち、プロセッサ230は、車両200を制御し、自動バレーパーキングを行うための一連の演算又は判断を行うことができる装置を意味することができる。例えば、プロセッサ230は、自動バレーパーキングを行うための命令を含むプログラムが実行されるプロセッサであってもよい。プロセッサ230は、CPU(central processing unit)、MCU(micro controller unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、FPGA(field programmable gate array)又はGPU(graphic processing unit)などを含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0031】
車両コントローラ240は、プロセッサ230の制御に基づいて車両200を制御することができる。実施形態によって、車両コントローラ240は、プロセッサ230から伝送された制御信号に応答して車両200を制御することができる。例えば、車両コントローラ240は、車両200の移動、停止、移動再開始、ステアリング、加速、減速、駐車、点滅、警報などを制御することができる。
【0032】
すなわち、車両コントローラ240は、本明細書で説明される車両200の作動を制御するための機能を全て行うことができるものと理解されるべきである。例えば、車両コントローラ240は、車両200の駆動装置、制動装置、操舵装置、加速装置、警報装置及び点滅装置を含むことができる。
【0033】
一方、別の説明がなくても、本明細書で説明される車両200の作動又は機能は、センサ210、通信回路220、プロセッサ230及び車両コントローラ240のうちの少なくとも一つの組み合わせによって適切に行われるものと理解されるべきである。
【0034】
図3は本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングシステム及び方法を説明するための概念図である。
【0035】
図3を参照すると、(1)において、ドライバは車両を運転して駐車場に進入し、ドロップオフ領域へ車両を移動させる。
【0036】
(2)において、ドロップオフ領域に到達したドライバは車両から下車し、運転権限はドライバからインフラストラクチャへ伝達される。
【0037】
(3)において、インフラストラクチャは、駐車場内に存在する複数の駐車スペースの中から空き駐車スペースを検索し、当該車両の駐車に適した空き駐車スペースを決定する。また、インフラストラクチャは、決定された空き駐車スペースまでのガイドルートを決定する。駐車スペース及びガイドルートが決定されると、車両は自律的にガイドルートに沿って走行し、当該駐車スペースの周囲に到達した後、駐車スペースへの自動バレーパーキングを行う。
【0038】
(4)において、ドライバは、自分の車両の出車を決定し、ピックアップ領域へ移動する。
【0039】
(5)において、インフラストラクチャは、適正なターゲットポジションを決定する。例えば、適正なターゲットポジションは、ピックアップ領域内に存在する複数の駐車スペースの中でも、空いている駐車スペースであってもよい。また、インフラストラクチャは、決定されたターゲットポジションまでのガイドルートを決定する。ターゲットポジション及びガイドルートが決定されると、車両は、自律的にガイドルートに沿って走行し、当該駐車スペースの周囲に到達した後、駐車スペースへの自動バレーパーキングを行う。
【0040】
(6)において、ドライバはピックアップ領域に到達し、運転権限はインフラストラクチャからドライバへ伝達される。ドライバは車両を運転して駐車場の出口へ移動する。
【0041】
図4a及び
図4bは本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ及び車両が行う動作を説明するためのブロック図である。
【0042】
(1)では、自動バレーパーキングを開始するためのインフラストラクチャ及び車両の動作が説明される。インフラストラクチャは、ドライバ及び車両を認識し、適正なドライバ及び車両であるか否かを決定する。例えば、インフラストラクチャは、ドライバが入力するID及びパスワードを用いて、当該ドライバが適正なドライバであるか否かを決定する。また、インフラストラクチャは、車両の固有番号を用いて、当該車両が適正な車両であるか否かを決定する。車両は、エンジンのオン/オフを行うことができる。また、車両は、電源のオン/オフを行うことができる。例えば、車両のエンジンはオフになったが、電源がオンになった状態はACCオン(アクセサリーオン)状態であり得る。車両のエンジンのオン/オフ及び電源のオン/オフは、インフラストラクチャから命令を受信して行うことができ、或いはインフラストラクチャの命令なしに車両が自律的に行うことができる。車両はドアをロック/ロック解除することができる。車両のドアのロック及びロック解除は、インフラストラクチャから命令を受信して行うことができ、或いはインフラストラクチャの命令なしに車両が自律的に行うことができる。車両が自動パーキング段階に進行する場合には、車両のドアをロックすることが好ましい。また、車両の運転権限が車両からインフラストラクチャへ伝達される。運転権限は、車両の動作を実行させるための権限であって、車両の動作は、ステアリング動作、加速動作、ブレーキング動作、ギア変速動作、車両の始動をオン/オフにする動作、車両のドアをロック/ロック解除する動作を含む。車両の権限をインフラストラクチャへ伝達することにより、インフラストラクチャは、車両が自動バレーパーキングを行う途中で、当該車両を完全に制御することができる。これにより、車両の意図せぬ動作が発生する可能性が低くなり、駐車場内の車両事故が防止できる。しかし、場合に応じて、運転権限の一部は車両からインフラストラクチャへ伝達されずに車両に残っていることがあり、或いは、運転権限の一部は車両とインフラストラクチャが共同で保有することがある。例えば、ブレーキング動作は、自動バレーパーキングが行われている状況で非常状況が発生した場合に動作しなければならないものであって、車両が自らADASセンサなどを用いてリスクを検知した場合、インフラストラクチャの制御なしに自らブレーキングを行うことが好ましいためである。また、車両は、車両の内部に人間又は動物が存在するか否かを判断する。本開示に係る自動バレーパーキングの完了後から車両が出車されるまでに相当の時間がかかるので、車両の内部に人間又は動物が存在する場合に発生する可能性のあるリスクを除去するためである。車両の内部に人間又は動物が存在するか否かは、車両に搭載されたセンサを用いて判断することができる。 一方、運転権限は、自動バレーパーキングが完了すると、自動的に車両またはインフラストラクチャからドライバへ伝達される。
【0043】
出車時の作動は入車時の作動と類似する。具体的には、車両は出車要求を受信する。ドライバ(すなわち、車両の所有者またはユーザ)は、インフラストラクチャと通信することができる装置を用いて車両へ出車を要求することができる。ドライバは、出車を要求するとき、車両に対する情報及び前記ドライバの個人情報を(端末などを介して)インフラストラクチャへ伝達することができ、インフラストラクチャは、入力された情報に基づいて出車対象である車両が駐車場内に実際に駐車されているかを判断することができ、出車を要求したドライバが適したドライバであるかを判断することができる。車両が出車要求を受信すると、車両またはインフラストラクチャは、車両内に人がいないかを確認し、車両内に人がいない場合には、後続の段階に進むことができる。ドライバが出車要求を伝送した場合には、運転権限は、前記ドライバから車両またはインフラストラクチャへ伝達される(または移譲される)。つまり、ドライバが出車要求を伝送した場合には、ドライバは車両に対する制御権を失い、車両はインフラストラクチャの制御または車両自体の制御に基づいて作動することができる。例えば、車両又は前記インフラストラクチャの制御に基づいて、車両が駐車位置から出発するときは車両のドアが自動的にロックされ、車両がピックアップ領域に到着するときは車両のドアが自動的に開くことができる。車両がピックアップ領域に到着すると、運転権限はインフラストラクチャまたは車両からドライバに伝達できる。
【0044】
一方、前述したように、場合に応じて、運転権限の一部は車両からインフラストラクチャへ伝達されずに車両に残っていることがあり、運転権限の一部は車両とインフラストラクチャが共同で保有することがある。出車要求の受信後、車両はインフラストラクチャから出車信号を受信し、自動バレーパーキングによる出車を開始する。出車の開始前に、インフラストラクチャは、車両の始動をオン(on)にすることができる。インフラストラクチャは、車両の出車が開始したことを指示する通知をドライバに伝送することができる。
【0045】
(2)において、ターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートが決定できる。ターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートの決定は、インフラストラクチャが行うことができる。インフラストラクチャによって決定されたターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートは、インフラストラクチャから車両へ伝達できる。ターゲットポジション、ガイドルート及び運転ルートは、入車時及び出車時に車両へ伝達できる。
【0046】
(3)において、駐車場内で車両の自律走行が行われ得る。車両の自律走行は、車両の移動、停止、移動再開始を含む。車両の自律走行は、インフラストラクチャから車両へ伝送される命令に応じて車両が行うことができる。又は、車両の自律走行は、インフラストラクチャからの命令に依存せず、車両が自律的に行うことができる。車両は、許可運転領域内でガイドルートに沿ってターゲットポジションへ自律的に走行することができる。ドライバがない自律走行の場合、所定の速度未満で走行するように車両が制御できる。このような所定の速度は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。また、車両は、ガイドルートに沿って自律走行する上で与えられたガイドルートから所定の誤差を外れることなく走行するように制御できる。このような所定の誤差は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。また、車両は、ガイドルートに沿って自律走行する上でカーブを行わなければならない場合に、所定の最小回転半径に従うことができる。このような所定の最小回転半径は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。車両は、ガイドルートに沿って自律走行する上で所定の最大加速度を超えないように制御できる。このような所定の最大加速度は、インフラストラクチャから車両へ伝達された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。
【0047】
(4)において、位置測定が行われ得る。位置測定の対象は、駐車を行っている車両、駐車場内に存在する障害物、又は既に駐車が完了した車両であり得る。インフラストラクチャは、車両又は障害物の位置を測定し、車両の位置をデータベースに格納することができる。インフラストラクチャは、車両又は障害物を識別及び検出し、駐車を行っている複数の車両それぞれの安全性をモニタリングすることができる。また、インフラストラクチャは、ターゲットポジションに到達して駐車を行っている車両の動作をモニタリングし、命令を伝達することができる。車両は自分の位置を測定することができる。車両は、測定された自分の位置をインフラストラクチャへ伝達することができる。車両が測定する自分の位置の誤差は、所定の誤差範囲内にあり、所定の誤差は、インフラストラクチャによって決定された値であり得る。車両は、周辺を検知して、存在する障害物の位置を測定することができ、測定された障害物の位置をインフラストラクチャに伝送することができる。車両とインフラストラクチャとの通信に使用される周波数は、所定の周波数であり得る。
【0048】
(5)において、自律駐車が行われ得る。自律駐車は、ターゲットポジションの周辺に到達した車両が空き駐車スペースに自律的に駐車することを指す。車両は、自分に搭載された距離センサを用いて、障害物又は周辺に駐車している車両を検知することを用いて自律駐車を行うことができる。車両に搭載された距離センサは、例えば、超音波センサ、レーダーセンサ、ライダーセンサ、カメラを含むことができる。
【0049】
(6)において、車両の緊急ブレーキが行われる。車両の緊急ブレーキは、インフラストラクチャから伝達される命令に基づいて行うことができ、或いは車両が障害物を検出した場合に自ら行うことができる。インフラストラクチャは、車両の周辺が不安全であると決定する場合、車両に緊急ブレーキを命令することができる。車両が緊急ブレーキを行った後、インフラストラクチャが車両の周辺が安全であると決定する場合、車両に自律走行又は自律駐車の再開始を命令することができる。車両は、障害物を検出した場合、緊急ブレーキを行うことができる。また、車両は、緊急ブレーキの実行をインフラストラクチャに報告することができ、緊急ブレーキの原因となる障害物の種類又は位置をインフラストラクチャに報告することができる。車両が緊急ブレーキを行う場合の減速の大きさは、所定の減速値に従うことができ、所定の減速値は、インフラストラクチャによって決定された値であるか、或いは車両に格納された値であり得る。所定の減速値は、障害物の種類、障害物の位置、当該車両と障害物との距離に応じて決定できる。車両は、インフラストラクチャから自律走行又は自律駐車の再開始命令を受信する場合、自律走行又は自律駐車を再開始することができる。又は、車両は、周辺の障害物が除去されたことを決定する場合、自律走行又は自律駐車を再開始することができる。車両は、自律走行又は自律駐車を再開始すること、周辺の障害物の除去をインフラストラクチャに報告することができる。
【0050】
(7)において、自動バレーパーキングが終了する。車両が自律走行及び自律駐車を完成させた後、インフラストラクチャは、車両に制御リリース(release)命令を伝達する。車両は、インフラストラクチャの命令を受信して、又はインフラストラクチャの命令に依存せずに、エンジンのオン/オフ又は電源のオン/オフを行うことができる。また、車両は、インフラストラクチャの命令を受信して、又はインフラストラクチャの命令に依存せずに車両のドアをロックすることができる。また、車両は、インフラストラクチャの命令を受信して、又はインフラストラクチャの命令に依存せずに、車両のパーキングブレーキを実行することができる。
【0051】
(8)において、エラー制御が行われ得る。エラー制御は、車両とインフラストラクチャとの通信エラー又は車両の機械的エラーを含む。インフラストラクチャは、車両との通信をモニタリングして、通信エラーが発生するか否かを検出することができる。車両は、インフラストラクチャとの通信をモニタリングして、通信エラーが発生すか否かを検出することができる。車両は、自分に搭載されたセンサを含むアクセサリーの動作状態をモニタリングして、機械的エラーが発生するか否かを検出することができる。車両は、車両の内部に人間又は動物が存在するか否かを検知して、車両の内部に人間又は動物が存在することを決定する場合、緊急ブレーキを行うことができる。車両は、緊急ブレーキを行った後、インフラストラクチャからの命令を受信して自律駐車又は自律走行を再開始することができる。又は、車両は、緊急ブレーキを行った原因が除去されたかを決定し、除去された場合には自律駐車又は自律走行を再開始することができる。
【0052】
図5は本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャと車両との通信を説明するための図である。
【0053】
(1)において、車両からインフラストラクチャに車両資格情報(vehicle qualification information)が伝達できる。車両資格情報には、それぞれの車両を他の車両と区別することができる識別子が含まれる。例えば、車両資格情報は車両の固有ナンバーであってもよい。車両資格情報は、車両が駐車場に進入して自動バレーパーキングが開始するステップ(
図4aの(1)参照)で伝達できる。
【0054】
(2)において、インフラストラクチャから車両に自動バレーパーキング準備命令が伝達できる。自動バレーパーキング準備命令は、自律走行が開始する前に伝達できる。
【0055】
(3)において、車両からインフラストラクチャへ車両情報が伝達できる。車両情報は、車両の状態情報、車両の位置情報を含むことができる。車両の状態情報は、車両が走行中であるか、車両が停止した状態であるか、車両が緊急停止した状態であるかを含むことができる。車両情報は、周期的に伝達でき、特定の周波数(例えば、1秒に1回、すなわち1Hz)で伝達できる。よって、車両情報は、車両とインフラストラクチャとの通信エラーが発生したか否かを決定するパラメータとして利用できる。例えば、通信周波数に応じて予定された時点で車両情報がインフラストラクチャに到達しない場合、インフラストラクチャは、車両とインフラストラクチャとの通信にエラーが発生したことを決定することができる。
【0056】
(4)において、インフラストラクチャから車両へ車両情報応答が伝達できる。車両情報応答は、(3)での車両情報に対する応答であって、車両情報と同じ周波数で伝達できる。したがって、車両情報応答は、車両とインフラストラクチャとの通信エラーが発生したか否かを決定するパラメータとして利用可能である。例えば、通信周波数に応じて予定された時点で車両情報応答が車両に到達していない場合に、車両は、車両とインフラストラクチャとの通信にエラーが発生したことを決定することができる。
【0057】
(5)において、インフラストラクチャから車両へターゲットポジション及びガイドルートが伝達できる。ターゲットポジション及びガイドルートの伝達は、自動バレーパーキング開始命令がインフラストラクチャから車両へ伝達される前に或いは伝達された後に行われ得る。
【0058】
(6)において、インフラストラクチャから車両へ運転バウンダリーが伝達できる。運転バウンダリーは、許可運転領域との境界を標識するランドマーク(例えば、駐車ライン、中央ライン、道路バウンダリーライン)を含むことができる。運転バウンダリーの伝達は、自動バレーパーキング準備命令が伝達された後に行われ得る。このような運転バウンダリーは、駐車場マップ(map)の形でインフラストラクチャから車両へ伝達できる。
【0059】
(7)において、インフラストラクチャから車両へ自動バレーパーキング開始命令が伝達できる。自動バレーパーキング開始命令の伝達は、ガイドルート及び運転バウンダリーが伝達された後に行われ得る。また、車両の緊急ブレーキが行われた後、車両周辺の安全が確認された後に伝達できる。
【0060】
(8)において、インフラストラクチャから車両へ緊急ブレーキ命令が伝達できる。
【0061】
(9)において、インフラストラクチャから車両へ車両制御リリース命令が伝達できる。車両制御リリース命令の伝達は、車両の駐車スペースへの自律駐車が完了した後に行われ得る。
【0062】
図6は本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ100と車両200との通信を説明するための図である。
【0063】
(1)において、車両200は、駐車場の通路へ進入して停止位置に停止する。このような停止位置は、駐車場の入り口ゲートであってもよい。車両200は、インフラストラクチャ100に、停止位置に到着したことを報告する。(2)において、インフラストラクチャ100は、当該車両200の大きさ及び車両200のナンバーを認証する。(3)において、インフラストラクチャ100は車両200に認証ID要求を伝送し、(4)において、車両200はインフラストラクチャ100に認証IDを伝送する。(5)において、インフラストラクチャ100は、受信した認証IDに基づいて、駐車場進入を承認するか否かを判断する。(6)において、インフラストラクチャ100は、受信した認証IDに基づいて、当該車両200の駐車場進入が承認されるか否かを知らせる。例えば、インフラストラクチャ100は、停止位置の周辺に配置されたモニターを介して承認又は不承認を表示することができる。車両200のドライバは、駐車場進入が承認された場合に、ドロップオフ領域へ車両200を移動させる。(7)において、ドライバは、車両200の始動をオフにして車両200から下車し、車両200のドアをロックした後、ドロップオフ領域から外れる。(8)において、車両200の権限は、車両200(又はドライバ)からインフラストラクチャ100へ伝達される。また、(9)において、インフラストラクチャ100は、ドライバから車両200の権限を伝達されたことを通知する。このような通知は、移動通信ネットワークを介してドライバのスマート機器へ伝送できる。
【0064】
図7は本開示に係る自動バレーパーキングを行うインフラストラクチャ100と車両200との通信を説明するための図である。
【0065】
(1)において、インフラストラクチャ100は、車両200の始動のオン(on)を指示する要求を車両200へ伝送することができる。(2)において、車両200は、インフラストラクチャ100からの要求に応答して、車両200の始動をオンにすることができる。(3)において、車両200は、始動をオンにした後に、前記始動のオンの応答をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。(4)において、インフラストラクチャ100は、自動バレーパーキングの準備を指示する要求を車両200へ伝送することができる。(5)において、車両200は、前記自動バレーパーキング準備の要求に応答して、前記自動バレーパーキングが準備されたか(OK)又は準備されていないか(NG)を指示する応答をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。(6)において、インフラストラクチャ100は、同期化要求を車両200へ伝送することができる。前記同期化要求は、インフラストラクチャ100の時間と車両200の時間との同期化を指示する要求であり得る。例えば、前記同期化要求は、インフラストラクチャ100の時間に関する情報を含むことができる。(7)において、車両200は、前記同期化要求に応答して同期化を行い、(8)において、前記同期化が完了したことを指示する応答をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。例えば、インフラストラクチャ100と車両200との同期化が完了する前まで、複数の同期化要求がインフラストラクチャ100から車両200へ伝送できる。(9)において、インフラストラクチャ100は、駐車場マップ情報を車両200へ伝送することができる。このような駐車場マップ情報はランドマーク情報を含むことができる。(10)において、車両200は、伝送されたランドマーク情報に基づいて車両200の位置を推定(又は計算)することができ、車両200は、推定された車両200の位置をインフラストラクチャ100へ伝送することができる。(11)において、インフラストラクチャ100は、ターゲットポジション(駐車位置)を決定することができる。(12)において、インフラストラクチャ100は、許可運転領域についての情報を車両200へ伝送することができる。例えば、インフラストラクチャ100は、許可運転領域の境界を車両200へ伝送することができる。(13)において、インフラストラクチャ100は、ガイドルートを車両200へ伝送することができる。(14)において、インフラストラクチャ100は、自動バレーパーキングの開始を指示する命令を車両200へ伝送することができる。
【0066】
図8は本開示の実施形態による自動バレーパーキングシステムを示す。
図1乃至
図8を参照すると、自動バレーパーキングシステム20は、ドライバ端末300、インフラストラクチャ400及び自動バレーパーキング装置500を含むことができる。
【0067】
端末300は、ネットワークを介してデータを伝送したり受信したりする電子装置を意味することができる。例えば、端末300は、スマートフォン、PC、タブレットPC又はPDAなどのモバイルデバイス、ウェアラブルデバイス、キオスク、POS又はコンピュータであり得るが、これに限定されるものではなく、データを伝送及び受信することができる任意の装置を包括する。
【0068】
端末300は、自動バレーパーキング装置500のドライバによって使用される端末装置を意味することができ、インフラストラクチャ400と通信することができる。実施形態によって、端末300は、インフラストラクチャ400に自動バレーパーキング装置500の出車を要求することができる。
【0069】
端末300は、位置測定モジュールを含むことができる。すなわち、端末300は、端末300の現在位置を測定することができ、また、端末300の移動速度を計算することができる。
【0070】
例えば、端末300は、衛星航法システム(GNSS(global navigation satellite system))モジュールを含むことができ、前記GNSSは、例えば、GPS(global positioning system)、Glonass(global navigation satellite system)、beidou navigation satellite system(以下、「Beidou」という)又はGalileo、the european global satellite-based navigation systemであり得るが、これに限定されるものではない。
【0071】
図8に示されたインフラストラクチャ400及び自動バレーパーキング装置500は、
図1に示されたインフラストラクチャ100及び自動バレーパーキング装置200それぞれの機能を行うことができる。以下、上述されていない機能及び作動についてのみ説明する。
【0072】
インフラストラクチャ400は、自動バレーパーキング装置500の出車要求に応答して、自動バレーパーキング装置500の出車を開始することができる。実施形態によって、インフラストラクチャ400は、自動バレーパーキング装置500の駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートを自動バレーパーキング装置500へ伝送することができる。
【0073】
自動バレーパーキング装置500は、インフラストラクチャ400から伝送された駐車位置からピックアップ領域までのガイドルートに基づいて自律走行を行い、ピックアップ領域に到着することができる。
【0074】
図9は本開示の実施形態に係る自動バレーパーキングシステムのデータフローを示す。
図1乃至
図9を参照すると、端末300は、出車要求をインフラストラクチャ400へ伝送することができる(S1010)。実施形態によって、端末300は、出車要求と一緒に、端末300の現在位置を伝送することができる。
【0075】
インフラストラクチャ400は、出車要求を受信した後に出車条件が達成されたかを判断することができる(S1020)。前記出車条件は、インフラストラクチャ400が最終的に自動バレーパーキング装置500に対する出車作業を行うための条件であって、前記条件が満足される場合、インフラストラクチャ400は、ピックアップ領域までのガイドルートを自動バレーパーキング装置500へ伝送することができる。
【0076】
以下、前記出車条件の達成過程の第1実施形態について説明する。
【0077】
インフラストラクチャ400は、出車要求に応答して、出車開始領域を決定することができる(S1030)。出車開始領域は、自動バレーパーキング装置500の出車を開始するための地域的条件であって、ドライバが出車開始領域からピックアップ領域まで到達するための時間と、自動バレーパーキング装置500が駐車位置からピックアップ領域まで到達するための時間とは類似することができる。すなわち、ドライバが出車開始領域以内に位置するときに出車を開始すると、ドライバはピックアップ領域に到着し、長くお待ちすることなく自動バレーパーキング装置500に搭乗することができる。
【0078】
実施形態によって、インフラストラクチャ400は、自動バレーパーキング装置500の駐車位置とピックアップ領域との間の距離に基づいて出車開始領域を決定することができる。例えば、インフラストラクチャ400は、駐車位置、ピックアップ領域、駐車施設の地理情報、現在待機中の出車要求、及び現在ピックアップ領域に存在する車両の数のうちの少なくとも一つに基づいて、出車開始領域を決定することができる。
【0079】
インフラストラクチャ400は、予め格納された複数の領域の中から、出車開始領域を選択することができる。又は、インフラストラクチャ400は、ピックアップ領域から離れた距離に基づいて出車開始領域を決定することができる。例えば、インフラストラクチャ400は、ピックアップ領域からの第1距離ないし第2距離の間に位置した領域を出車開始領域として決定することができる。
【0080】
インフラストラクチャ400は、決定された出車開始領域に対する情報を端末300へ伝送することができる(S1040)。実施形態によって、インフラストラクチャ400は、出車開始領域の位置に対する情報を端末300へ伝送することができる。例えば、インフラストラクチャ400は、出車開始領域へ移動することを知らせるメッセージを端末300へ伝送することができる。
【0081】
端末300は、端末300の現在位置が出車開始領域内であるかを判断することができる(S1050)。
【0082】
端末300は、現在位置が出車開始領域内であると判断された場合には、最終出車要求をインフラストラクチャ400へ伝送することができる(S1060)。前記最終出車要求に応じて、インフラストラクチャ400による出車が開始する。すなわち、最終出車要求がインフラストラクチャ400に到達すると、実際の出車が開始する。
【0083】
一方、実施形態によって、端末300は、出車開始領域を前記ピックアップ領域から近くなる或いは遠くなるように調節することができる。例えば、端末300は、端末300の移動パターン及び前記端末の移動速度のうちの少なくとも一つをモニタリングし、モニタリングの結果に基づいて出車開始領域を修正することができる。
【0084】
端末300の移動パターン又は移動速度が変化する場合、ドライバはピックアップ領域に直ちに到着しない可能性があるので、既存の出車開始領域を維持する場合、自動バレーパーキング装置500がピックアップ領域に到着しても、ドライバが登場しない可能性がある。よって、出車開始領域が修正される必要がある。
【0085】
実施形態によって、端末300は、端末300の移動パターンが変化するとき、インフラストラクチャ400に新しい出車開始領域に対する情報を要求することができる。例えば、ドライバが出車開始領域の近くで移動パターンが変化した場合、出車開始領域を過ぎてもピックアップ領域に向かう可能性が低いので、この場合、新しい出車開始領域に対する決定が要求できる。
【0086】
実施形態によって、端末300は、端末300の移動速度が速くなるときに、出車開始領域をピックアップ領域から遠くなるように調節することができる。この場合、ドライバがより速い速度でピックアップ領域に到着することができるので、出車開始領域をピックアップ領域から遠くなるように調節(又は、ドライバと近くなるように調節)することにより、従来よりもさらに早い時点で最終出車要求をインフラストラクチャへ伝送することができる。
【0087】
インフラストラクチャ400は、最終出車要求に応答してピックアップ領域までのガイドルートを決定することができる(S1070)。実施形態によって、インフラストラクチャ400は、端末300から伝送された出車要求に基づいて、該当する自動バレーパーキング装置500の駐車場内での駐車位置を判断し、駐車位置とピックアップ領域に基づいてガイドルートを決定することができる。
【0088】
インフラストラクチャ400は、ガイドルートを自動バレーパーキング装置500へ伝送することができる(S1080)。
【0089】
自動バレーパーキング装置500は、ガイドルートに基づいてピックアップ領域まで自律走行することができる(S1090)。すなわち、自動バレーパーキング装置500は、ガイドルートに基づいて自動バレーパーキングの出車過程を行うことができる。
【0090】
以下、前記出車条件の達成過程の第2実施形態について説明する。
【0091】
インフラストラクチャ400は、出車所要時間及び到着所要時間を計算することができる(S1100)。出車所要時間は、自動バレーパーキング装置500がピックアップ領域に到着するまでにかかる時間を意味し、到着所要時間は、ドライバ(又は端末300)がピックアップ領域に到着するまでにかかる時間を意味する。
【0092】
実施形態によって、インフラストラクチャ400は、自動バレーパーキング装置500の駐車位置及び前記ピックアップ領域の位置に基づいて出車時間を計算することができる。例えば、インフラストラクチャ400は、駐車位置、ピックアップ領域の位置及び駐車場内での制限速度に基づいて出車所要時間を計算することができる。
【0093】
実施形態によって、インフラストラクチャ400は、端末300の現在位置及びピックアップ領域の位置に基づいて到着所要時間を計算することができる。例えば、インフラストラクチャ400は、端末300の現在位置、ピックアップ領域の位置及び端末300の移動速度に基づいて到着所要時間を計算することができる。
【0094】
インフラストラクチャ400は、計算された出車所要時間及び到着所要時間を端末300へ伝送することができる。
【0095】
インフラストラクチャ400は、出車所要時間及び到着所要時間のうちの少なくとも一つに基づいて出車条件が達成されたかを判断することができ、出車条件が達成されたときにピックアップ領域までのガイドルートを決定し、ガイドルートを自動バレーパーキング装置500へ伝送することができる(S1070及びS1080)。すなわち、この場合には、端末300による最終出車要求がなくても、自動的に出車を開始することができる。端末300とインフラストラクチャ400との間の通信の問題、端末300の位置認識不能の問題などにより、端末300が最終出車要求を伝送しようとするにも拘わらず伝送できない場合があり、この場合には、強制的に出車を進める必要がある。
【0096】
実施形態によって、インフラストラクチャ400は、出車所要時間が到着所要時間未満であるときに判断することができる(S1110)。出車所要時間が到着所要時間未満である場合、インフラストラクチャ400は、ピックアップ領域までのガイドルートを決定し、ガイドルートを自動バレーパーキング装置500へ伝送することができる(S1070及びS1080)。例えば、インフラストラクチャ400は、端末300との通信が維持されるかを判断し、出車所要時間が到着所要時間よりも短く、端末300との通信が維持されない場合、インフラストラクチャ400は、ピックアップ領域までのガイドルートを決定し、ガイドルートを自動バレーパーキング装置500へ伝送することができる。
【0097】
実施形態によって、出車所要時間が到着所要時間以上である場合、インフラストラクチャ400は、端末300から現在位置を再び受信し、再び受信した現在位置に基づいて到着所要時間を再び計算することができる。その後、インフラストラクチャ400は、出車所要時間が再び計算された到着所要時間未満であるかを判断することができる。
【0098】
実施形態によって、インフラストラクチャ400は、出車要求を受信した時点から到着所要時間が経過したとき、ピックアップ領域までのガイドルートを決定し、ガイドルートを自動バレーパーキング装置500へ伝送することができる(S1070及びS1080)。
【0099】
一つ以上の例示的な実施形態において、説明した機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、又はこれらの任意の組み合わせで実現できる。ソフトウェアで実現される場合、これらの機能は、コンピュータ可読媒体上に一つ以上の命令又はコードとして格納又は伝送できる。コンピュータ可読媒体は、一つの場所から他の場所へのコンピュータプログラムの伝達を容易にする任意の媒体を含む通信媒体及びコンピュータ記憶媒体をすべて含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の利用可能媒体であり得る。限定ではない例示として、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM又は他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ又は他の磁気記憶デバイス、又は命令やデータ構造の形で所望のプログラムコードを伝達又は格納するために使用でき、コンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体を含むことができる。また、任意の接続がコンピュータ可読媒体として適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペアケーブル、デジタル加入者回線(DSL)、又は赤外線、ラジオ及び超高周波などの無線技術を利用してウェブサイト、サーバ又は他のリモートソースから伝送される場合、同軸ケーブル、光ファイバーケーブル、ツイストペアケーブル、DSL、又は赤外線、ラジオ及び超高周波などの無線技術が媒体の定義に含まれる。ここで使用されたディスク(disk及びdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピーディスク、及びブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、データを磁気的に再生するのに対し、ディスク(disc)は、データをレーザによって光学的に再生する。これらの組み合わせも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0100】
実施形態がプログラムコード又はコードセグメントで実現されるとき、コードセグメントは、プロシージャ、関数、サブプログラム、プログラム、ルーチン、サブルーチン、モジュール、ソフトウェアパッケージ、クラス、又は命令、データ構造、又はプログラムステートメントの任意の組み合わせを示すことができるものと認識すべきである。コードセグメントは、情報、データ、引数(argument)、パラメータ又はメモリコンテンツを伝達及び/又は受信することにより、他のコードセグメント又はハードウェア回路に接続できる。情報、引数、パラメータ、データなどは、メモリ共有、メッセージパッシング、トークンパッシング、ネットワーク送信などを含む任意の適当な手段を利用して伝達、発送又は伝送できる。さらに、いくつかの側面から、方法又はアルゴリズムのステップ及び/又は動作は、コンピュータプログラム物に統合できる機械可読媒体及び/又はコンピュータ可読媒体上にコード及び/又は命令のいずれか、又はこれらの任意の組み合わせもしくはセットとして常駐することができる。
【0101】
ソフトウェアでの実現において、ここで説明した技術は、ここで説明した機能を行うモジュール(例えば、プロシージャ、関数など)で実現できる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶でき、プロセッサによって実行できる。メモリユニットは、プロセッサ内に実現されてもよく、プロセッサの外部に実現されてもよい。この場合、メモリユニットは、公知のように様々な手段によってプロセッサに通信可能に接続できる。
【0102】
ハードウェアでの実現において、処理ユニットは、一つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理回路(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、ここで説明した機能を行うように設計された他の電子ユニット、又はこれらの組み合わせ内に実現できる。
【0103】
上述したのは、一つ以上の実施形態の実例を含む。もちろん、上述した実施形態を説明する目的でコンポーネント又は方法の可能な全ての組み合わせを記述することができるのではなく、当業者は、様々な実施形態の多くの追加の組み合わせ及び置換が可能であることを認識することができる。したがって、説明した実施形態は、添付された請求の範囲の真意及び範囲内にあるすべての代案、変形及び改造を含むものである。しかも、詳細な説明又は請求の範囲において「含む」という用語が使用される範囲について、このような用語は、使用される時に「構成される」という用語が請求の範囲で過渡的な単語として解釈されるように、「構成される」という用語と同様に包括的なものである。
【0104】
ここで使用されたように、「推論する」又は「推論」という用語は、一般に、イベント及び/又はデータによって捕捉される1セットの観測から、システム、環境及び/又はユーザーの状態について判断又は推論するプロセスを指す。推論は、特定の状況又は動作を識別するために用いることができ、或いは、例えば状態に対する確率分布を生成することができる。推論は確率的でありうる。すなわち、データ及びイベントの考察に基づく当該状態に対する確率分布の計算でありうる。推論は、また、1セットのイベント及び/又はデータから上位レベルイベントを構成するために利用される技術を指すこともある。このような推論は、1セットの観測されたイベント及び/又は格納されたイベントデータからの新しいイベント又は動作、イベントが時間において密接に相関するか否か、及びイベントとデータが一つ又は複数のイベント及びデータソースから出るかを推定するようにする。
【0105】
さらに、本出願において使用されているように、「コンポーネント」、「モジュール」、「システム」などの用語は、これに限定されるものではないが、コンピュータ関連のエンティティ、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせ、ソフトウェア又は実行中のソフトウェアを含むものとする。例えば、コンポーネントは、プロセッサ上で実行するプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行可能な実行スレッド、プログラム及び/又はコンピュータでありうるが、これらに限定されるものではない。例として、演算デバイス上で駆動するアプリケーション及び演算デバイスの両方がコンポーネントであることもある。一つ以上のコンポーネントがプロセス及び/又は実行スレッド内に常駐してもよく、コンポーネントが一つのコンピュータに集中してもよく、及び/又は2以上のコンピュータの間に分散されてもよい。加えて、これらのコンポーネントは、各種のデータ構造を格納した各種コンピュータ可読媒体から実行されてもよい。コンポーネントは、一つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム、分散システムの他のコンポーネント、及び/又は信号により他のシステムとインターネットのようなネットワークを介して相互作用するあるコンポーネントからのデータ)を有する信号に従うなど、ローカル及び/又は遠隔処理によって通信をしてもよい。