(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】液体または半液体食品を製造するための機械の撹拌装置
(51)【国際特許分類】
A23G 9/12 20060101AFI20240329BHJP
B01F 27/72 20220101ALI20240329BHJP
B01F 35/00 20220101ALI20240329BHJP
B01F 35/90 20220101ALI20240329BHJP
A23G 9/22 20060101ALI20240329BHJP
A47J 43/07 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
A23G9/12
B01F27/72
B01F35/00
B01F35/90
A23G9/22
A47J43/07
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020003271
(22)【出願日】2020-01-10
【審査請求日】2022-11-07
(31)【優先権主張番号】102019000000511
(32)【優先日】2019-01-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518089540
【氏名又は名称】エイエルアイ グループ ソチエタ ア レスポンサビリタ リミタータ カルピジャーニ
【氏名又は名称原語表記】ALI GROUP S.r.l.CARPIGIANI
【住所又は居所原語表記】Via Gobetti 2/A,20063 CERNUSCO SUL NAVIGLIO (MILANO),Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】アンドレア コッキ
(72)【発明者】
【氏名】ロベルト ラッザリーニ
【審査官】手島 理
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-158537(JP,A)
【文献】特開2014-008063(JP,A)
【文献】特開2001-122396(JP,A)
【文献】特開昭61-187752(JP,A)
【文献】実開昭58-105395(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23G
B01F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体または半液体食品を製造するための機械(1)用の撹拌装置(3)であって、前記機械は液体または半液体製品を処理するための容器(2)を備え、前記撹拌装置(3)は、使用時に前記容器(2)内に取り付けられて前記容器(2)内の前記液体または半液体製品を撹拌し、
前記撹拌装置(3)は、
中央取り付け要素(13)と
前記容器(2)内に回転可能に取り付けられ且つ前記中央取り付け要素(13)に固定された外部混合構造(12)と、
少なくとも部分的に螺旋形状を有し且つ前記中央取り付け要素(13)に固定されている少なくとも1つの掻き取り要素(15A、15B、15C)とを備え
、
前記中央取り付け要素(13)はシャフト(16)を備え、前記シャフト(16)の断面の少なくとも一部が角柱であり、前記シャフト(16)には前記少なくとも1つの掻き取り要素(15A、15B、15C)が前記シャフト(16)への角柱結合によって取り付けられており、
前記撹拌装置(3)は、
少なくとも部分的に螺旋形状を有し且つ順々に前記中央取り付け要素(13)に固定された複数の掻き取り要素(15A、15B、15C)と、
前記シャフト(16)に固定された最も外側の掻き取り要素(15A、15B、15C)に作用するロックおよびコンパクト化手段(21)とを備え、
前記ロックおよびコンパクト化手段(21)は、前記シャフト(16)の第1端が横断し且つ前記外部混合構造(12)の第1の先端(22A)で外側から当接可能に適合されるように構成された平坦な穿孔要素(22)を含み、前記第1端は前記第1の先端(22A)に作られた第1孔(26A)を通り、前記平坦な穿孔要素(22)は穿孔ディスク(23)に、前記穿孔ディスク(23)に固定されたチューブ(25)にスライド可能に挿入され且つ前記第1の先端(22A)の側部孔を通るロッド(24)によって接合され、前記穿孔ディスク(23)は、前記外部混合構造(12)の、前記第1の先端(22A)とは反対側の第2の先端(23A)で外側から当接可能なように適合され、前記チューブ(25)が前記第2の先端(23A)自体の側部孔(25A)を通る一方、前記穿孔ディスク(23)は前記外部混合構造(12)の前記第2の先端(23A)に作られた第2孔(29A)を通る前記シャフト(16)の第2端に固定され、前記複数の掻き取り要素(15A、15B、15C)は、前記外部混合構造(12)の前記第1の先端(22A)と前記第2の先端(23A)の間に位置する、撹拌装置。
【請求項2】
前記掻き取り要素(15A、15B、15C)は、多角形の内部断面を有し且つ角柱結合によって前記シャフト(16)に取り付けられるように構成された管状部分(17)を含み、前記掻き取り要素(15A、15B、15C)は、前記容器(2)の内面を擦ることを意図した螺旋区間(18A、18B、18C)を含む、請求項
1に記載の撹拌装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つの管状部分(17)は、その一端の縁に少なくとも1つの突起(19)と、前記管状部分(17)の他端に少なくとも1つの切り込み(20)とを有し、前記切り込み(20)は、隣接する掻き取り要素(15A、15B、15C)の突起(19)に結合されるように形作られている、請求項
2に記載の撹拌装置。
【請求項4】
前記外部混合構造(12)は理想的にはほぼ円筒形であり、前記第1の先端(22A)は、前記シャフト(16)の回転運動を前記外部混合構造(12)に伝達するために、前記シャフト(16)に固定された星形要素(28)に係合するように適合された一連の突起(27)を支持する第1の穿孔板(26)を含み、前記外部混合構造(12)の前記第2の先端(23A)は第2の穿孔板(29)である、請求項
1から3のいずれか1項に記載の撹拌装置。
【請求項5】
前記シャフト(16)は、その第1端で、組み立てられた構成において、前記星形要素(28)に対して当接するように且つ前記星形要素(28)を前記第1の穿孔板(26)に押し付けるように意図されたショルダーリング(30)を支持し、その第2端は、前記穿孔ディスク(23)に関連付けられたネジ(31)が噛み合うネジ穴を備え、前記コンパクト化手段(21)および前記シャフト(16)を固定および締め付ける、請求項
4に記載の撹拌装置。
【請求項6】
前記穿孔ディスク(23)は、前記シャフト(16)の前記ネジ穴に前記ねじ(31)を締めるために、前記ネジ(31)の頭部と係合する蝶要素(32)と関連付けられる、請求項
5に記載の撹拌装置。
【請求項7】
前記外部混合構造(12)は、第2の先端(23A)に1つ以上のセグメント(37、38)により連結された第1の先端(22A)を含み、前記外部混合構造(12)はまた、各先端の間に配置された少なくとも1つの掻き取り要素(15A、15B、15C)を含み、少なくとも1つの螺旋要素(33)が前記セグメント(37、38)の周りに延び且つ前記容器(2)内の前記液体または半液体製品の移動および撹拌を促進するように適合されている、請求項1から
6のいずれか1項に記載の撹拌装置。
【請求項8】
液体または半液体食品を製造するための機械(1)であって、
液体または半液体製品を処理するための容器(2)と、
前記容器(2)内の前記液体または半液体製品を熱処理するための前記容器(2)に関連付けられた熱交換器(6)を含む冷凍システム(5)と、
前記容器(2)内に取り付けられ、前記容器(2)内の前記液体または半液体製品を撹拌する、請求項1から
7のいずれか1項に記載の撹拌装置(3)と、
前記撹拌装置(3)に接続されて前記容器(2)内の前記液体または半液体製品の撹拌を可能にする駆動手段(4)と、
前記容器(2)から前記液体または半液体製品を分配するための分配手段(34、35)とを備える機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、周知の液体または半液体食品を処理して分配するための、特に、これにより一般性を損なうものではないが、シャーベット、アイスクリーム、ソフトサーブアイスクリームなどの製造のための機械用の撹拌装置に関する。
【0002】
より具体的には、本発明は、この種の液体または半液体食品を製造するための前述の機械に搭載されるように設計された撹拌機に関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、液体および半液体製品、特にアイスクリーム、冷凍デザートクリームなどを製造して分配するための機械が知られている。機械には、液体または半液体製品の処理のために使用される容器が装備されており、当該容器は、一般に、容器自体の周りに作られた少なくとも1つの熱交換器を含む熱処理システムに関連付けられる。
【0004】
簡単にするために、以下では、必ずしもそうではないが、場合によって、製造された製品を分配する手段も備えるアイスクリーム機械に言及するが、それにより本発明の範囲をこの特定の例に限定するものではない。
【0005】
知られているように、アイスクリーム機械では、製品を作るために必要な基本材料が混合用の容器に入れられ、混合物はポンプによって処理容器に移される。
【0006】
本発明は、処理容器内に取り付けられた撹拌装置に関する。
【0007】
撹拌装置は、高品質の製品を得るために基本的に重要である。
【0008】
先行技術の機械では、装置は、放射状ブレードを備え且つその回転軸が処理容器の長手方向の延長部に平行になるように取り付けられた回転要素を含む。
【0009】
撹拌機は、容器の内面を擦る。
【0010】
あらゆる容器の長さに対応する長さの撹拌要素が必要であることは明らかである。
【0011】
先行技術の撹拌装置の別の欠点は、撹拌要素が時間とともに摩耗する傾向があり、交換しなければならないことである。
【0012】
この作業は、機械の一部を解体することを意味するため複雑であり且つ高コストである。多くの時間と部品自体のコストを必要とするためである。
【発明の概要】
【0013】
本発明の目的は、新しい設計の撹拌装置であって、より安価であり且つ異なるサイズの処理容器に容易に適合可能である撹拌装置を提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、掻き取り部品が摩耗したときに交換が容易であり、したがって液体または半液体製品を製造するための機械の、フルサービスへの復元に伴う時間と費用を削減する撹拌装置を提供することである。
【0015】
本発明のさらに別の目的は、生産および保守コストに悪影響を与えることなく、これらの目的を簡単且つ効果的な方法で達成することを可能にする技術的解決策を提供することである。
【0016】
最後に、本発明は、本発明に従って作られた撹拌装置を組み込んだ、液体または半液体製品を製造するための機械を提供することを目的とする。
【0017】
本発明によれば、これらの目的は、液体または半液体食品を製造するための機械であって、添付の特許請求の範囲の請求項の1つ以上に記載の技術的特徴を含む機械によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の特徴は、上記の目的に関して、添付の特許請求の範囲に明確に記載されており、その利点は、例として本発明の好ましい非限定的な実施形態を示す添付図面を参照した以下の詳細な説明からより明らかになる。
【
図1】例えばアイスクリームなどの液体および半液体製品を製造および分配するための機械であって、例示的な実施形態における本開示の対象を組み込むことができる機械を概略的に示す。
【
図3-4】装置の2つの先端をより良く示すために、組み立てられたとき、2つの異なる角度から見た本発明の撹拌装置を示す。
【
図5】本発明の撹拌装置の中央取り付け要素を示す。
【
図6】(a)、(b)、(c)は、互いに分離された、
図5の一部の構成要素を示す。
【
図8】
図5の中央支持構造によって
図7の外部混合構造に関連付けられることになる掻き取り要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1を参照すると、番号1は、液体または半液体食品、具体的にはアイスクリーム、シャーベット、冷凍デザートクリームなどの生産に使用される機械を示す。
【0020】
簡単にするために、以下の説明はアイスクリームの製造のみに言及するが、これは決して本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが理解される。
【0021】
図1では、機械全体が概略的に表されており、本発明を理解するために役立つ、機械の外側ケーシング11(フレーム11)およびその基本部品の一部のみを示すが、この図は例示的な実施形態を指し、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことが理解される。
【0022】
【0023】
【0024】
基本的にバッチ冷凍プロセス(冷却と同時撹拌)を構成する、容器2内の液体または半液体ベース製品を処理することにより、最終製品としてアイスクリームを得ることができる。
【0025】
この目的のために、容器2は、液体または半液体ベース製品で構成される混合物を撹拌するための、駆動手段4によって駆動される撹拌装置3を内部に備える。より詳細に見ると、駆動手段4は、そのロータが撹拌装置3に直接接続されている電気モータを含む。
【0026】
したがって、撹拌装置3は、モータ4のロータにより回転駆動される。
【0027】
図示された例示的な実施形態では、モータの回転軸と撹拌装置3の回転軸は互いに接続され且つ同軸であるが、モータと撹拌装置3との間の異なる構成も考えられる。
【0028】
機械1の説明を続けると、処理容器2に関連付けられた熱交換器6に接続された冷凍システム5が提供される。
【0029】
冷凍システムの機能は、容器2内の液体または半液体ベース製品で構成される混合物を、凍結するまで、同時に撹拌しながら冷却することである。
【0030】
冷凍システムは、例えば、さらなる熱交換器40、1つ以上のバルブ8、および冷媒流体をシステム5を通して循環させるコンプレッサ9を含む。これらの構成要素は、詳細ではなく概略的に示される。
【0031】
冷凍システム5はまた、熱交換流体のパラメータ(例えば、温度または圧力)を検出するように構成されたセンサ7を備えてもよい。好ましくは、センサ7は制御ユニット10に接続される。
【0032】
システム5が接続される熱交換器6は、容器2の外側表面の周りに巻かれ且つ冷凍システム5に接続されるダクトから構成されてもよい。
【0033】
冷凍システム5は、熱交換流体を含む。
【0034】
最終製品は、レバー35を操作することにより測定量のアイスクリームを引き出すことができる、ディスペンサ34を含む分配手段34、35を通して、消費するために分配することができる。
【0035】
すべては、駆動手段4の、すなわちモータの動作を調整する制御ユニット10によって制御され、撹拌機3の回転方向および種々の動作速度を決定する。
【0036】
本発明によれば、機械1の撹拌装置3は、中央取り付け要素13によって容器2内に回転可能に取り付けられた外部混合構造12を備える。
【0037】
中央取り付け要素13は、処理容器2の後壁36に回転可能に接続されている。
【0038】
外部混合構造12は、中央取り付け要素13に固定されている。
【0039】
後壁36の外側に残る取り付け要素13の部分は、撹拌装置3を駆動できるように、直接または間接的にモータ4のロータに接続されている。
【0040】
より詳細に見ると、中央取り付け構造13はシャフト16(
図2および5)を含み、シャフト16はその長さの大部分、またはその一部の区間だけでも角柱断面(prismatic cross section)(
図6(b))を有する。
【0041】
シャフト16の第1端、ここで説明する(非限定的な)例では、容器2の外側に残る部分は、外部混合構造12の第1の先端22Aに作られた第1孔26Aを通る(
図2および4)。
【0042】
外部混合構造12の第1の先端22Aは、一連の突起27を支える第1の穿孔板26を含む。
【0043】
星形要素28(
図6(c))はシャフト16に固定されている。
【0044】
星形要素28は、モータ4によって付与された回転運動を外部混合構造12のシャフト16に伝達するために一連の突起27と係合する。
【0045】
一方、シャフト16の第1端とは反対側の第2端は、外部混合構造12の第2の先端23Aに作られた第2孔29Aを通る(
図2および3)。
【0046】
外部混合構造12の第2の先端23Aは、必要に応じて断面を丸くすることができる1つまたは複数のセグメント37、38(
図7)によって第1の穿孔板26に接合される第2の穿孔板29を備える。
【0047】
セグメント37、38の周囲に延在する少なくとも1つの螺旋要素33があり、当該螺旋要素33は、外部混合構造12が回転するときに容器2内の液体または半液体製品の移動および撹拌を促進するように適合されている。
【0048】
したがって、外部混合構造12は、ほぼ理想的な円筒形状を有する。
【0049】
シャフトに固定されたショルダーリング30が星形要素28を第1の穿孔板26に押し付け、それによって星形要素28の放射状アームが第1の穿孔板26の突起27と係合するまで、シャフト16の第2端は、回転中にシャフト16に拘束されるままの星形要素28、第1の穿孔板26の第1孔26A、次いで第2の穿孔板29の第2孔29Aに挿入される。
【0050】
次に、シャフト16の第2端は、以下により詳細に説明されるように、第2の穿孔板29に固定される。
【0051】
シャフト16が第1の穿孔板26の第1孔26Aおよび第2の穿孔板29の第2孔29Aに挿入されている間、掻き取り要素15A、15B、15Cはシャフト16に固定され、したがって第1の穿孔板26と第2の穿孔板29との間に位置決めされたままである。
【0052】
掻き取り要素15A、15B、15Cは、角柱結合(prismatic coupling)により、その角柱断面でシャフト16に取り外し可能に接続される。
【0053】
ここで説明する例示的な実施形態では、3つの掻き取り要素15A、15B、15Cがあるが、容器2の長さに応じて、および、したがって撹拌装置3の長さに応じて、例えば2つまたは4つなど、異なる数の掻き取り要素が考えられることに留意されたい。
【0054】
各掻き取り要素15A、15B、15Cは、
図2および
図8に明確に示されるように、少なくとも部分的に螺旋形状を有し、且つ多角形の内部断面がシャフト16の角柱断面と一致する管状部分17を含む。
【0055】
この形状の一致により、掻き取り要素を角柱結合によってシャフト16に接続することができ、したがってそれらの間に回転拘束が形成される。
【0056】
容器2の内面を擦るように設計された螺旋区間18A、18B、18Cは、管状部分17に固定されている(管状部分17と一体に形成されている)。
【0057】
図面から明らかに推測されるように、各管状部分17は、その一方の先端(端部)の縁に少なくとも1つの突起19と、管状部分17の他端(端部)に少なくとも1つの切り込み20とを有する。
【0058】
切り込み20の断面および位置は、隣接する掻き取り要素15A、15B、15Cの対応する先端の縁に沿って位置する突起19の断面および位置と一致する。
【0059】
したがって、管状部分17の突起19は、隣接する管状部分17の切り込みにぴったりと挿入され、それによって突起19を切り込みに接続することを意図している。
【0060】
このようにして、シャフト16に沿って並べられた管状部分17の間に、したがって掻き取り要素15A、15B、15Cの間に単一の中実構造が作成される。
【0061】
シャフト16に沿って掻き取り要素15A、15B、15Cをロックおよびコンパクト化するために、
図2および6(a)に示されるロックおよびコンパクト化手段21が提供され、シャフトに16に固定されている最も外側の掻き取り要素15A、15B、15Cの対向する先端に両側から作用する。
【0062】
より詳細に見ると、ロックおよびコンパクト化手段21は、穿孔ディスク23に固定されたチューブ25にスライド可能に挿入されるロッド24によって穿孔ディスク23に接合された平坦な穿孔要素22を含む(
図6(a))。
【0063】
シャフト16の第1端は、平坦な要素22の孔を通過させられ、シャフト16が第1の穿孔板26の第1孔26Aに挿入されている間、ロッド24は第1の先端22Aの、すなわち、第1の穿孔板26の側部孔24Aに挿入される。
【0064】
反対側の先端で、チューブ25は、第2の先端23Aの、すなわち第2の穿孔板29の側部孔25Aに挿入され、それによりそれをロッド24上でスライドさせる。
【0065】
ショルダーリング30が外部混合構造12の第1の先端22Aで外側から星形要素28に当接し、且つ穿孔ディスク23が第2の先端23に、すなわち、第2の穿孔板29に当接すると、穿孔ディスク23は、穿孔ディスク23の穴を通り且つシャフト16の第2端に作られたネジ穴(図示せず)と係合するネジ31によって、第2孔29Aを通るシャフト16の第2端に固定され、ロックおよびコンパクト化手段21並びにシャフト16自体を固定および締め付ける。
【0066】
掻き取り要素15A、15B、15Cは、外部混合構造12の第1の先端22Aおよび第2の先端23Aの間に位置したままであり、互いに且つシャフト16に回転拘束されている。
【0067】
ネジ31を締めるために、穿孔ディスク23に関連付けられ且つネジ31の頭部に係合する蝶要素32がある。
【0068】
ネジ31を締めた後、外部混合構造12、外部混合構造12を通るシャフト16、掻き取り要素15A、15B、15C、およびロックおよびコンパクト化手段21によって、単一のアセンブリが形成される。
【0069】
このアセンブリは、まず、処理容器の様々なサイズに簡単に適応可能である。これは、最も摩耗する部分、つまり掻き取り要素15A、15B、15Cがモジュール構造になっているためである。
【0070】
したがって、処理容器の長さ、ひいては撹拌装置の長さに応じて、掻き取り要素を異なる数および異なる組み合わせで取り付けることができる。
【0071】
これは、生産コストの削減につながる。
【0072】
さらに、必要に応じて、摩耗した掻き取り部品を1つだけ交換できるため、掻き取り部品の摩耗をより簡単に修復できる。すなわち、固定ネジを外し、外部混合構造をシャフトから引き抜き、交換すべき要素または交換すべき複数の要素を取り外し、差し替え要素または複数の差し替え要素を取り付けるだけで十分である。
【0073】
この可能性は、液体または半液体製品を製造するための機械をフルサービスに戻すための復元に伴う時間とコストを大幅に削減するため、大きな利点となる。
【0074】
採用された技術的解決策は単純であるが、効果的且つスマートであり、生産および保守コストに悪影響を与えない。