(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】金属材の曲げ加工方法およびその装置
(51)【国際特許分類】
B21D 5/14 20060101AFI20240329BHJP
B21D 3/04 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
B21D5/14 B
B21D3/04
(21)【出願番号】P 2020109038
(22)【出願日】2020-06-24
【審査請求日】2022-12-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000149505
【氏名又は名称】大同マシナリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141645
【氏名又は名称】山田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100076048
【氏名又は名称】山本 喜幾
(72)【発明者】
【氏名】中原 雅啓
(72)【発明者】
【氏名】濱島 健太
【審査官】堀内 亮吾
(56)【参考文献】
【文献】特開平02-268925(JP,A)
【文献】特表2014-527914(JP,A)
【文献】特開平09-192730(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B21D 5/14
B21D 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属材(18)の移動方向の前後に離間する2本の下ロール(14,16)と、両下ロール(14,16)間の上方に位置する上ロール(12)とを備え、これら上ロール(12)と2本の下ロール(14,16)との間を通過する金属材(18)を、3本のロール(12,14,16)で加圧して
円筒状に曲げ加工する曲げ加工方法において、
前記上ロール(12)および下ロール(14,16)の回転軸線(N1,N2)を平行に保持して、前記金属材(18)の幅方向を前記回転軸線(N1,N2)と平行にして該金属材(18)を
、回転する上ロール(12)と2本の下ロール(14,16)との間を通過して曲げ加工し、
前記回転軸線(N1,N2)に対して幅方向が傾斜するように金属材(18)の姿勢が変化した場合に、
上下のロール(12,14,16)の回転を停止したもとで、前記上ロール(12
)を基準として
前記2本の下ロール(14,16)の姿勢を、高さを変えることなく該
2本の下ロール(14,16)の回転軸線(N1,N1)が
平行を維持したまま上ロール(12)の回転軸線(N2)に対して傾斜するよう変化することで、
上ロール(12)と
2本の下ロール(14,16)とで加圧している金属材(18)の幅方向が
上ロール(12)の回転軸線
(N2)と平行になるように金属材(18)の姿勢を矯正するようにした
ことを特徴とする金属材の曲げ加工方法。
【請求項2】
金属材(18)の移動方向の前後に離間する2本の下ロール(14,16)と、両下ロール(14,16)間の上方に位置する上ロール(12)とを備え、これら上ロール(12)と2本の下ロール(14,16)との間を通過する金属材(18)を、3本のロール(12,14,16)で加圧して
円筒状に曲げ加工する曲げ加工装置において、
前記上ロール(12
)を基準として、該
上ロール(12)に対して
前記2本の下ロール(14,16)を、高さを変えることなく
該2本の下ロール(14,16)の回転軸線
(N1,N1)が
平行のまま上ロール
(12)の回転軸線
(N2)に対して傾斜する姿勢変化が可能に構成し、
前記上ロール(12)と2本の下ロール(14,16)とで金属材(18)を加圧している状態で、前記
2本の下ロール(14,16)の姿勢を
、該2本の下ロール(14,16)の回転軸線(N1,N1)が平行のまま変化させる駆動手段(36)を備えた
ことを特徴とする金属材の曲げ加工装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属材を複数のロールで曲げ加工する金属材の曲げ加工方法およびその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属板等の金属材を円筒状に曲げ加工するロールベンダー(曲げ加工装置)は、径方向に離間する2本の下ロールと、両下ロールの間の上方に位置する1本の上ロールとを備え、上ロールおよび下ロールで挟持した金属材をロールの回転によって送りつつ、上ロールを下降して金属材を圧下することで曲げ加工するよう構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記ロールベンダーでは、回転軸線を平行に保持した上下のロール間に、金属材を、その幅方向が前記回転軸線と平行になる姿勢で送り込んで曲げ加工しているが、曲げ加工中に金属材が、その幅方向がロールの回転軸線に対して斜めに傾いてしまい、そのまま加工が進行することで、円筒状に成形された金属材の突き合わされる端部同士が幅方向にずれてしまう問題がある。そして、金属材の端部同士が幅方向にずれた場合は、曲げ加工後に端部同士のずれを矯正する作業が別途必要となり、生産能率が低下する難点が指摘される。
【0005】
本発明は、前記従来の技術に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、突き合わされる端部同士が幅方向にずれないように、金属材を曲げ加工することができる金属材の曲げ加工方法およびその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項1の発明に係る金属材の曲げ加工方法は、
金属材の移動方向の前後に離間する2本の下ロールと、両下ロール間の上方に位置する上ロールとを備え、これら上ロールと2本の下ロールとの間を通過する金属材を、3本のロールで加圧して円筒状に曲げ加工する曲げ加工方法において、
前記上ロールおよび下ロールの回転軸線を平行に保持して、前記金属材の幅方向を前記回転軸線と平行にして該金属材を、回転する上ロールと2本の下ロールとの間を通過して曲げ加工し、
前記回転軸線に対して幅方向が傾斜するように金属材の姿勢が変化した場合に、上下のロールの回転を停止したもとで、前記上ロールを基準として前記2本の下ロールの姿勢を、高さを変えることなく該2本の下ロールの回転軸線が平行を維持したまま上ロールの回転軸線に対して傾斜するよう変化することで、上ロールと2本の下ロールとで加圧している金属材の幅方向が上ロールの回転軸線と平行になるように金属材の姿勢を矯正するようにしたことを要旨とする。
請求項1の発明では、金属材の曲げ加工に際し、金属材の幅方向がロールの回転軸線に対して傾斜した場合に、上ロールを基準として、2本の下ロールの姿勢を、その回転軸線が上ロールの回転軸線に対して傾斜するように変化して、金属材の姿勢を、その幅方向が上ロールの回転軸線と平行になるように矯正するようにしたので、円筒状に成形された金属材の突き合わされる端部同士が幅方向にずれるのを防ぐことができる。従って、曲げ加工後に矯正する作業を省略することができ、生産能率を向上することができる。
【0007】
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、請求項2の発明に係る金属材の曲げ加工装置は、
金属材の移動方向の前後に離間する2本の下ロールと、両下ロール間の上方に位置する上ロールとを備え、これら上ロールと2本の下ロールとの間を通過する金属材を、3本のロールで加圧して円筒状に曲げ加工する曲げ加工装置において、
前記上ロールを基準として、該上ロールに対して前記2本の下ロールを、高さを変えることなく該2本の下ロールの回転軸線が平行のまま上ロールの回転軸線に対して傾斜する姿勢変化が可能に構成し、
前記上ロールと2本の下ロールとで金属材を加圧している状態で、前記2本の下ロールの姿勢を、該2本の下ロールの回転軸線が平行のまま変化させる駆動手段を備えたことを要旨とする。
請求項2の発明では、金属材の曲げ加工に際し、金属材の幅方向がロールの回転軸線に対して傾斜した場合に、基準の上ロールに対して2本の下ロールの姿勢を、その回転軸線が上ロールの回転軸線に対して傾斜するように駆動手段によって変化することで、上ロールとで加圧している金属材の姿勢を、その幅方向が上ロールの回転軸線と平行になるように矯正することができ、円筒状に成形された金属材の突き合わされる端部同士が幅方向にずれるのを防ぐことができる。従って、曲げ加工後に矯正する作業を省略することができ、生産能率を向上することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る金属材の曲げ加工方法およびその装置によれば、突き合わされる端部同士が幅方向にずれないように金属材を曲げ加工することができ、生産能率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】実施例に係る曲げ加工装置の概略断面図である。
【
図3】実施例に係る曲げ加工装置の制御ブロック図である。
【
図4】実施例に係る曲げ加工装置によって金属材の姿勢を矯正する状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明に係る金属材の曲げ加工方法およびその装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【実施例】
【0011】
図1、
図2は、実施例に係る金属材の曲げ加工装置としてのロールベンダー10を示すものであって、該ロールベンダー10は、1本の上ロール12と、2本の下ロール14,16とを備え、これら3本のロール12,14,16の間に金属材18を通過させることで、該金属材18を円筒状となるように曲げ加工し得るよう構成される。ロールベンダー10は、基礎フレーム20に、所要間隔離間して一対の上支持部材22,22が昇降可能に支持されると共に、該一対の上支持部材22,22間に、前記上ロール12が回転可能に架設される。各上支持部材22は、加圧手段としての油圧シリンダ24により昇降移動するよう構成され、一対の油圧シリンダ24,24を同期して作動することで、上ロール12は下ロール14,16に対して近接・離間するよう平行に昇降移動する。また、上ロール12は、その中心軸Oを通って前記2本の下ロール14,16の軸心を結んだ線分Kに垂直な垂線Sに沿って昇降可能に構成されて、金属材18に付与する曲率に応じた位置(曲げ位置)に、前記油圧シリンダ24,24によって移動するよう構成される。油圧シリンダ24,24は、
図3に示す制御手段26によって同期して作動するよう制御される。
【0012】
図1に示す如く、前記一方の上支持部材22に駆動モータ(駆動手段)28が配設され、該駆動モータ28が上ロール12に連結されており、駆動モータ28を正転方向および逆転方向に回転駆動することで、上ロール12を正転方向および逆転方向に回転し得るよう構成される。そして、3本のロール12,14,16で金属材18を挟持した状態で、駆動モータ28により上ロール12を回転することで、金属材18が所定方向に送られる。
【0013】
図2に示す如く、前記基礎フレーム20に、前記上ロール12の中心軸Oと交差する方向(材料移動方向)に移動自在な移動台30が配設されると共に、上ロール12の軸方向に離間して移動台30に立設した一対の下支持部材32,32間に、前記下ロール14,16が材料移動方向の前後に離間して回転可能に支持されている。移動台30には油圧シリンダ等の移動手段34(
図3参照)が連結されており、金属材18の曲げ加工に際し、両下ロール14,16を材料移動方向の前後に移動可能に構成される。また、移動台30は、基礎フレーム20に対して上下方向の軸線回りに回転可能に支持されると共に、モータ等の矯正用駆動手段(駆動手段)36(
図3参照)によって回転されて、下ロール14,16の回転軸線N1,N1を、軸方向において高さを変えることなく上ロール12の回転軸線N2に対して傾斜させ得るよう構成される(
図4参照)。すなわち、実施例では、上ロール12を基準として、下ロール(他方のロール)14,16の姿勢を変化することで、上ロール12の回転軸線N2に対して下ロール14,16の回転軸線N1,N1を傾斜させるよう構成される。そして、上ロール12と下ロール14,16とで金属材18を加圧した状態で、上ロール12に対して下ロール14,16の姿勢を変化することで、該下ロール14,16の姿勢変化に伴って金属材18の姿勢を変化させることができるようになっている。なお、一対の下ロール14,16は、その回転軸線N1,N1を平行に維持したまま姿勢が変化する。また、移動台30には、下ロール14,16を下側から支持する複数のバックアップロール38が回転可能に支持されている。
【0014】
図3に示す如く、前記制御手段26に、前記油圧シリンダ24,24、駆動モータ28、移動手段34および矯正用駆動手段36が、該油圧シリンダ24,24、駆動モータ28、移動手段34および矯正用駆動手段36を夫々制御可能に接続される。また、制御手段26には、前記矯正用駆動手段36を駆動操作するための操作手段40が接続され、該操作手段40を操作することで制御手段26は、矯正用駆動手段36を駆動制御して、前記上ロール12の回転軸線N2に対して下ロール14,16の回転軸線N1,N1を傾斜するように下ロール14,16の姿勢を変化するよう構成される(
図4参照)。
【0015】
〔実施例の作用〕
次に、前述のように構成された実施例のロールベンダー10の作用につき、曲げ加工方法との関係で説明する。なお、
図2において左側から右側へ金属材18を送る方向を正方向、右側から左側へ金属材18を送る方向を逆方向と指称し、前記駆動モータ28および各ロール12,14,16の回転方向についても、金属材18の送り方向との関係で正方向、逆方向を指称するものとする。
【0016】
前記2本の下ロール14,16の回転軸線N1,N1を、前記上ロール12の回転軸線N2と平行に保持したもとで、幅方向を回転軸線N1,N2と平行とした姿勢の前記金属材18を、上ロール12と2本の下ロール14,16とで軽く挟持した状態で、上ロール12を垂線Sに沿って所定の量だけ下降すると共に、前記駆動モータ28を正方向に回転駆動することで、上ロール12および下ロール14,16が正方向に回転して金属材18は正方向に送られる。これにより、金属材18は、正方向に送られつつ上ロール12の加圧下に曲げ加工が漸次進行する。そして、金属材18が所定長さだけ正方向に送られると、駆動モータ28を停止した後、上ロール12を垂線Sに沿って所定の量だけ下降すると共に、駆動モータ28を逆方向に回転駆動することで、上ロール12および下ロール14,16が逆方向に回転して金属材18は逆方向に送られる。これにより、金属材18は、逆方向に送られつつ上ロール12の加圧下に曲げ加工が漸次進行する。
【0017】
前記金属材18を正方向または逆方向に送りつつ曲げ加工する際に、金属材18と各ロール12,14,16との接触抵抗の不均一等を起因として、金属材18は、その幅方向がロール12,14,16の回転軸線N1,N2に対して傾斜する姿勢に変化する場合がある(
図4(a),(c)参照)。金属材18の姿勢変化は、幅寸法が小さいもの程顕著に現われる。実施例のロールベンダー10では、金属材18の幅方向がロール12,14,16の回転軸線N1,N2に対して傾斜する姿勢に変化した場合は、前記駆動モータ28を停止したもとで、前記操作手段40を操作して矯正用駆動手段36によって前記移動台30を回転し、下ロール14,16の回転軸線N1,N1を、上ロール12の回転軸線N2に対して傾斜させる。これにより、上ロール12および下ロール14,16で挟持されている金属材18は、下ロール14,16の姿勢変化に応じて姿勢が、上ロール12の回転軸線N2に幅方向が平行となるように矯正される。具体的に、金属材18が、
図4(a)に示す平面視におけるロール12,14,16での加圧領域において、下ロール14側の部位が下ロール16側の部位より右側に偏倚するように傾斜した場合、両下ロール14,16を、
図4(b)に示すように反時計回りに回転するように姿勢変化して、金属材18の姿勢を幅方向が上ロール12の回転軸線N2と平行となるように矯正する。また、金属材18が、
図4(c)に示す平面視におけるロール12,14,16での加圧領域において、下ロール14側の部位が下ロール16側の部位より左側に偏倚するように傾斜した場合、両下ロール14,16を、
図4(d)に示すように時計回りに回転するように姿勢変化して、金属材18の姿勢を幅方向が上ロール12の回転軸線N2と平行となるように矯正する。そして、金属材18の姿勢を矯正した後、上ロール12の回転軸線N2に対し、下ロール14,16の回転軸線N1,N1が傾斜した状態で曲げ加工を再開する。
【0018】
このように、前記上ロール12を垂線Sに沿いつつ所要タイミングで下降すると共に、各ロール12,14,16による送りを反転して金属材18を正方向および逆方向に送る工程を反復すると共に、金属材18の姿勢が変化した場合は、下ロール14,16の姿勢を変化して金属材18の姿勢を矯正することで、金属材18は目的とする曲率の円筒状に成形されると共に、該金属材18の両端部は、幅方向にずれることなく突き合わされる。
【0019】
実施例のロールベンダー10は、金属材18の姿勢が変化した場合は、下ロール14,16の姿勢を変化することで金属材18の姿勢を矯正し得るようにしたので、金属材18を、両端部が幅方向にずれることなく突き合わされた円筒状に成形することができる。すなわち、成形後の金属材18を矯正する作業を省略することができ、生産能率を向上することができる。
【0020】
〔変更例〕
本願は、前述した実施例の構成に限定されるものでなく、その他の構成を適宜に採用することができる。
1.実施例では、上ロールを基準として、下ロールの姿勢を変化することで、金属材の姿勢を矯正するよう構成したが、下ロールを基準として、上ロールの姿勢を変化することで、金属材の姿勢を矯正する構成を採用することができる。上ロールの姿勢を下ロールに対して変化する場合は、上支持部材を基礎フレームに対して上下方向の軸線回りに回転可能に支持し、該上支持部材を矯正用駆動手段によって回転するよう構成すればよい。
2.実施例では、手動操作によってロールの姿勢を変化するよう構成したが、金属材の姿勢変化を検出可能な検出手段を制御手段に接続し、該検出手段の検出情報に応じて制御手段が矯正用駆動手段を制御してロールの姿勢を自動調節する構成を採用することができる。
3.ロールの姿勢を変化する手段は、モータに限らず油圧シリンダ等、各種公知の手段を採用することができる。
4.実施例では、上ロールを加圧手段によって昇降移動するよう構成したが、定位置に保持した上ロールに対して両下ロールを加圧手段(油圧シリンダや電気モータ)によって昇降移動することで、両下ロールに載置した金属材を上ロールとの間で挟持して曲げ加工する構成を採用し得る。
5.実施例では、両下ロールを一定の軸心間距離に保持したもとで一体的に水平方向に移動するよう構成したが、両下ロールを夫々独立して水平方向に移動する構成を採用し得る。
6.実施例では、上ロールを回転駆動して金属材を移動させるよう構成したが、下ロールを駆動モータで回転して金属材を移動するようにしたり、上下のロールを夫々駆動モータで回転して金属材を移動する構成を採用することができる。
【符号の説明】
【0021】
12 上ロール,14 下ロール,16 下ロール,18 金属材
36 矯正用駆動手段(駆動手段),N1 下ロールの回転軸線
N2 上ロールの回転軸線