(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】物品供給装置、物品供給システム及び管理装置
(51)【国際特許分類】
G07F 11/44 20060101AFI20240329BHJP
G07F 9/00 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
G07F11/44
G07F9/00 C
(21)【出願番号】P 2021180694
(22)【出願日】2021-11-04
【審査請求日】2022-04-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(73)【特許権者】
【識別番号】508207790
【氏名又は名称】有限会社 和晃
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【氏名又は名称】畠山 順一
(74)【代理人】
【識別番号】100079005
【氏名又は名称】宇高 克己
(74)【代理人】
【識別番号】100154405
【氏名又は名称】前島 大吾
(72)【発明者】
【氏名】近藤 創
(72)【発明者】
【氏名】小林 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】水科 晃
【審査官】永安 真
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-183812(JP,A)
【文献】特開2019-113924(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07F 9/00,11/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を供給可能な物品供給装置であって、
前記物品供給の抽選を実行するための抽選情報を表示する表示部と、
物品を収容する収容部と、
前記収容部に収容されている物品を供給する供給部と、
前記抽選情報が取得されたこと、前記抽選情報が取得されたことによって抽選が実行されたこと、及び、前記抽選により、当選したユーザのみが前記物品を所定価格で購入することができる権利である限定購入権が当選し、前記所定価格で前記物品の代価が決済されたこと、を条件として、前記供給部により物品を供給可能に制御する制御部と、
を備える物品供給装置。
【請求項2】
前記制御部は、さらに物品を供給する物品供給装置が特定されたこと、を条件として、前記供給部により物品を供給可能に制御する、
請求項1に記載の物品供給装置。
【請求項3】
前記抽選情報は、前記物品の供給の抽選を実行するリクエスト情報を少なくとも含む、
請求項1又は請求項2に記載の物品供給装置。
【請求項4】
前記抽選情報は、前記物品供給装置を特定する情報を含む、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項5】
前記物品供給装置は、現金を受け付ける現金受付部を備え、
前記制御部は、
前記物品の決済価格として、前記物品の所定価格が設定された決済価格設定部と、
前記現金受付部が受け付けた現金を検出する現金検出部と、
前記現金検出部が前記決済価格設定部に設定された決済価格の現金を検出すると、前記供給部を、前記物品を供給可能に制御する供給制御部と、
を備える請求項1から請求項4のいずれかに記載の物品供給装置。
【請求項6】
物品を供給可能な物品供給システムであって、
物品供給装置と、端末と、を備え、
前記物品供給装置は、
前記物品供給の抽選を実行するための抽選情報を少なくとも表示する表示部と、
物品を収容する収容部と、
前記収容部に収容されている物品を供給する供給部と、
前記供給部による物品の供給を制御する制御部と、
を備え、
前記端末は、
前記表示部の抽選情報を取得可能な取得部と、
前記取得した抽選情報に基づいて、抽選を実行するリクエストを送信する送信部と、
を備え、
前記物品供給装置の制御部は、少なくとも、前記抽選情報を取得したこと、前記抽選が実行されたこと、及び、前記抽選により、当選したユーザのみが前記物品を所定価格で購入することができる権利である限定購入権が当選し、前記所定価格で前記物品の代価が決済されたことを条件として、前記供給部により物品の供給を可能にする、
物品供給システム。
【請求項7】
管理装置をさらに備え、
前記管理装置は、
前記リクエストを受信したことを条件に、前記物品供給の抽選を実行する抽選部と、
前記抽選の当選によって前記物品の供給を可能にする物品供給装置を特定する特定部と、
前記抽選部によって実行された抽選で前記物品供給に当選したこと、前記物品を供給する物品供給装置が特定されたこと、を条件に、前記特定された物品供給装置の前記制御部を前記物品の供給を可能に制御する供給制御部と、
を備える請求項6に記載の物品供給システム。
【請求項8】
前記抽選情報は、前記物品の供給の抽選を実行するリクエスト情報を少なくとも含む、
請求項6又は請求項7に記載の物品供給システム。
【請求項9】
前記抽選情報は、前記物品供給装置を特定する情報を含む、
請求項6から請求項8のいずれかに記載の物品供給システム。
【請求項10】
前記物品供給装置は、現金を受け付ける現金受付部を備え、
前記制御部は、
前記物品の決済価格として、前記物品の所定価格が設定された決済価格設定部と、
前記現金受付部が受け付けた現金を検出する現金検出部と、
前記現金検出部が前記決済価格設定部に設定された決済価格の現金を検出すると、前記供給部を、前記物品を供給可能に制御する供給制御部と、
を備える請求項6から請求項9のいずれかに記載の物品供給システム。
【請求項11】
物品供給装置における物品の供給を管理する管理装置であって、
前記物品供給装置に表示されている抽選情報が取得されたことによって送信される、前記物品供給の抽選を実行するリクエストを受信したことを条件に、前記物品供給の抽選を実行する抽選部と、
前記抽選によって当選したユーザのみが前記物品を所定価格で購入することができる権利である限定購入権が当選し、前記所定価格で前記物品の代価が決済されたことを条件として、前記物品供給装置の収容部から物品を供給可能にする供給制御部と、
を備える管理装置。
【請求項12】
前記物品供給装置に表示された、前記物品供給装置を一意に識別する装置ID情報を受信することにより、前記物品の供給を可能にする物品供給装置を特定する
特定部を備える、
請求項11に記載の管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品供給装置、物品供給システム及び管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、装置本体内に収納されたカプセルトイの物品を、代価の支払いを条件としてハンドルなどを操作して取得する物品供給装置がある(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような物品供給装置において、代価の支払いのみを物品の供給条件とするという形態だけでなく、その他の形態での物品の供給を望む需要者が増えてきている。
そこで、本発明は、種々の形態での物品の供給を望む需要者に応えることが可能な物品供給装置、物品供給システム及び管理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、物品を供給可能な物品供給装置であって、前記物品供給の抽選を実行するための抽選情報を表示する表示部と、物品を収容する収容部と、前記収容部に収容されている物品を供給する供給部と、少なくとも、前記抽選情報が取得されたこと、及び、前記抽選情報が取得されたことによって抽選が実行されたことを条件として、前記供給部により物品を供給可能に制御する制御部と、を備える物品供給装置である。
【0006】
本発明の一態様は、物品を供給可能な物品供給システムであって、物品供給装置と、端末と、を備え、前記物品供給装置は、前記物品供給の抽選を実行するための抽選情報を少なくとも表示する表示部と、物品を収容する収容部と、前記収容部に収容されている物品を供給する供給部と、前記供給部による物品の供給を制御する制御部と、を備え、前記端末は、前記表示部の抽選情報を取得可能な取得部と、前記取得した抽選情報に基づいて、抽選を実行するリクエストを送信する送信部と、を備え、前記物品供給装置の制御部は、少なくとも、前記抽選情報を取得したこと、及び、前記抽選が実行されたことを条件として、前記供給部により物品の供給を可能にする、物品供給システムである。
【0007】
本発明の一態様は、物品供給装置における物品の供給を管理する管理装置であって、前記物品供給装置に表示されている抽選情報が取得されたことによって送信される、前記物品供給の抽選を実行するリクエストを受信したことを条件に、前記物品供給の抽選を実行する抽選部と、前記抽選の当選によって前記物品の供給を可能にする物品供給装置を特定する特定部と、前記抽選部によって実行された抽選で前記物品供給に当選したこと、前記物品を供給する物品供給装置が特定されたこと、を条件に、前記特定された物品供給装置の前記制御部を前記物品の供給を可能に制御する供給制御部と、を備える管理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、需要者の要望に応えることが可能な物品供給装置、物品供給システム及び管理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】
図2は、第1の実施の形態における物品供給システムの概略図である。
【
図3】
図3は、端末の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、物品供給装置の一例の正面図である。
【
図5】
図5は、物品供給装置の一例の斜視図
である。
【
図6】
図6は、物品供給装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、端末の機能構成例を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、管理装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図9】
図9は、物品供給装置データD1の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、第1の形態における物品供給システムのシーケンス図である。
【
図11】
図11は、トリガ情報の情報表示体の撮影例を示した図である。
【
図13】
図13は、端末に表示された装置ID入力画面の一例である。
【
図14】
図14は、端末に表示される供給案内画面の一例である。
【
図15】
図15は、第1の形態における管理装置の抽選処理のフローチャートである。
【
図17】
図17は、第1の形態における管理装置の供給判定処理のフローチャートである。
【
図19】
図19は、第1の形態における物品供給装置のフローチャートである。
【
図20】
図20は、第1の形態における変形例1の物品供給装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図21】
図21は、第1の形態における変形例1の物品供給システムのシーケンス図である。
【
図22】
図22は、第2の形態における物品供給システムのシーケンス図である。
【
図24】
図24は、第2の実施の形態における管理装置の抽選処理及び供給判定処理のフローチャートである。
【
図25】
図25は、第3の実施の形態における物品供給装置の一例の正面図である。
【
図26】
図26は、第3の実施の形態における物品供給装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図27】図
27は、第3の実施の形態における管理装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図29】
図29は、第3の実施の形態における物品供給システムのシーケンス図である。
【
図30】
図30は、第3の実施の形態における端末に表示された装置ID入力画面の一例である。
【
図31】
図31は、第3の実施の形態における端末に表示される案内情報の一例である。
【
図32】
図32は、第3の実施の形態における管理装置の抽選処理のフローチャートである。
【
図33】
図33は、第3の実施の形態における管理装置の供給判定処理のフローチャートである。
【
図34】
図34は、第3の実施の形態における物品供給装置の供給処理のフローチャートである。
【
図35】
図35は、第4の実施の形態における物品供給装置の供給処理のフローチャートである。
【
図36】
図36は、第4の実施の形態の変形例1における端末3の機能構成例を示すブロック図である。
【
図37】
図37は、実施の形態4の変形例1における管理装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図39】
図39は、第4の実施の形態の変形例1における端末に表示される決済入力画面の一例である。
【
図40】
図40は、第4の実施の形態の変形例1における物品供給システムのシーケンス図である。
【
図41】
図41は、第4の実施の形態の変形例1における決済処理のフローチャートである。
【
図42】
図42は、第5の実施の形態における物品供給システムの概略図である。
【
図43】
図43は、第5の実施の形態における物品供給装置データD1の一例である。
【
図45】
図45は、第5の実施の形態における物品供給システムのシーケンス図である。
【
図46】
図46は、第5の実施の形態における供給案内画面の一例である。
【
図47】
図47は、第5の実施の形態における供給処理のフローチャートである。
【
図48】
図48は、第5の実施の形態における供給判定処理のフローチャートである。
【
図49】
図49は、第5の実施の形態における供給処理のフローチャートである。
【
図50】
図50は、第6の実施の形態における物品供給システムの概略図である。
【
図51】
図51は、第6の実施の形態における端末の機能構成例を示すブロック図である。
【
図52】
図52は、第6の実施の形態における管理装置の機能構成例を示すブロック図である。
【
図53】
図53は、シリアルコードデータD5の一例を示す図である。
【
図54】
図54は、第6の実施の形態における端末に表示されるシリアルコード入力画面の一例である。
【
図56】
図56は、第6の実施の形態における物品供給システムの動作を説明するシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<本発明の実施の形態の概略>
本発明の実施の形態の概略を説明する。
本実施の形態は、ユーザが抽選によって物品の供給に当選した場合に、当選したユーザに物品を供給する。ユーザが抽選の報酬によって物品供給を受ける権利としては、物品を無償で取得する権利(物品取得権)、物品を割引された価格で購入できる権利(割引購入権)、及び、物品を購入できる権利(限定購入権)、の少なくともいずれか一つである。
【0011】
ユーザが抽選によって当選した場合、物品を供給する側の企業は該ユーザに対して、抽選に当選したことを通知し、更には該ユーザに対して物品を供給することになる。ここで、物品の供給は、郵送等により渡すのではなく、物品供給装置から物品をユーザに供給することが望ましい。何故なら、ユーザに物品供給装置を設置している場所に赴いてもらうことにより、ユーザに物品供給装置を知ってもらうことができ、更に、多種多様な物品を供給する物品供給装置が設置されていることを知ってもらうことができるからである。これは、物品を供給する企業にとって有益なことであり、ユーザにとっても多種多様な物品を知る機会となる。
【0012】
ユーザに物品供給装置の設置場所に赴いてもらうためには、物品供給装置から物品を供給する構成が望ましいが、物品供給装置の設置場所には多数の物品供給装置が存在する。そのため、多数の物品供給装置の中からユーザに物品を供給する物品供給装置を特定する必要がある。また、物品を供給する物品供給装置を特定できたとしても、物品の供給を受けるユーザが抽選によって当選しているかがわからないと、物品を供給する事ができない。そのため、抽選に当選したことの通知と、物品を供給する供給装置の特定とを、物品を供給する供給装置の近傍で行うことによって、抽選に当選したユーザに物品を供給することが可能となる。
そこで、本実施の形態は、以下のように構成する。
【0013】
図1は本実施の形態における物品供給システムの概略図である。
図1中、1は企業の物品供給装置、2は物品供給装置1が供給する物品であり、3はユーザの端末である。
【0014】
物品供給装置1は物品2をユーザに供給する装置である。物品供給装置1は、屋内又は屋外に設置され、通常、異なる物品を供給する複数の物品供給装置1が設置されることが多い。これらの設置された物品供給装置1のうち、抽選に当選したユーザに対して物品2を供給することができる物品供給装置1が存在する。物品供給装置1には、物品2をユーザに供給する抽選を実行するための抽選情報が表示されている。この抽選情報は、一連の抽選処理の起点(開始)となる情報であり、以下、トリガ情報11と記載する。このトリガ情報11は、抽選処理の実行開始をリクエストするリクエスト情報が少なくとも含まれており、抽選実行のトリガとなる。リクエスト情報は、例えば、抽選処理開始画面の送信をリクエストするリクエスト先のサーバのURL(Uniform Resource Locator)を示す情報である。トリガ情報11は、ユーザの利便性を考慮し、端末3により読み取り可能な情報表示体であることが望ましい。例えば、情報表示体は、一次元又は二次元バーコード(QRコード:登録商標)等である。
【0015】
端末3は、情報表示体のリーダ機能や他の装置との通信機能を持つ。端末3は、例えば、パソコン、タブレット型コンピュータ、スマートフォンや、携帯電話機等である。
【0016】
本実施の形態は、以下の特徴を有する。
(1)ユーザが抽選処理を開始させるためのトリガ情報11を、物品供給装置1に表示する。
(2)物品供給装置1が設置されている場所において、ユーザの端末3により、物品供給装置1のトリガ情報11を取得させることにより抽選処理開始のリクエスト情報が送信される。
(3)ユーザが位置している場所に設置されている物品供給装置を特定する。
(4)少なくとも、物品供給装置1に表示されているトリガ情報を取得して抽選処理を実行したことを条件に、物品供給装置1から物品を供給する。
【0017】
(4)の抽選処理の当選確率には、予め定められた一定の確率の場合と、確率が変動する変動確率の場合とがある。予め定められた一定の確率の場合は、状況下に関係なく、一定の確率で当選を決定する場合である。例えば、確率が50パーセントの場合、2回に1回の割合で当選とする。また、確率が変動する場合は、抽選処理実行時の環境情報、サーバに登録されているユーザの情報等によって確率が変動する場合である。
【0018】
例えば、環境情報としては、時間、天気、ユーザの現在位置、即ち物品供給装置1が設置されている場所の位置等がある。時間の場合、過去の供給時間の実績を考慮して、供給数が少なる時間帯の当選確率を高くするなどである。天気の場合、雨の日は当選確率を高くするなどである。ユーザの現在位置(物品供給装置1の設置場所の位置)の場合、過去の供給数の実績を考慮して、供給数が低い物品供給装置1の当選確率を高くするなどである。尚、これらの方法は一例であり、これに限らない。また、これらの条件を組み合せて変動する確率を作成しても良い。尚、これらの当選確率の条件は、少なくともいずれかであり、組み合わせても良い。
【0019】
当選したユーザに対する物品供給であるが、当選したユーザが位置する場所に設置されている物品供給装置1を管理装置4が特定し、この特定した物品供給装置1に対して管理装置4が供給許可信号を送信する。供給許可信号を受信した物品供給装置1の供給部は、物品供給のロックを解除し、ユーザへの物品2の供給を可能な状態にする。また、管理装置4は物品供給装置1と通信可能なネットワーク上にあっても良いし、物品供給装置1自体が備えていても良い。また、物品供給装置1と端末3とがWi-Fi(登録商標)又はBluetooth(登録商標)等で通信可能な場合は、端末3が管理装置から供給許可信号を受け取り、端末3が物 品供給装置1にロック解除信号を送信するようにしても良い。
以下、具体的な実施の形態を説明する。
【0020】
<本発明の第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を説明する。第1の実施の形態における物品供給システムは、商品をユーザに供給する企業にとって、ユーザに物品供給装置を設置している場所に赴いてもらうことにより、ユーザに物品供給装置を知ってもらうことができ、更に、他の物品を購入してもらうことにメリットがある。そのためには、多種多様な物品を供給する物品供給装置が設置されている場所(近傍も含む)において抽選が行われ、その設置場所で物品が供給されることが望ましい。そこで、第1の実施の形態は、以下のように構成する。なお、本実施形態における抽選の当選の報酬は物品を無償で取得する権利(物品取得権)とし、抽選処理の当選確率を一定の確率とする。また、以下の説明では、抽選に当選した場合に物品を供給する物品供給装置は複数台あり、抽選に当選したユーザに対して物品を供給する物品供給装置の特定は、物品供給装置を一意に識別する装置ID情報を用いて行うものとする。
図2は第1の実施の形態における物品供給システムの概略図である。尚、
図2中、
図1と同様な構成のものには同じ番号を付している。
【0021】
図2に示すように、物品供給装置1と、ユーザの端末3と、管理装置4とは、通信網5に接続されており、相互に通信可能である。通信5は、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信網5は、接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0022】
物品供給装置1は、物品2を供給する装置であり、抽選に当選したユーザに対して物品2を供給する。
端末3は、例えば、パソコン、タブレット型コンピュータ、スマートフォンや、携帯電話機等である。
図3は端末3の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図3に示すように、端末3は、ディスプレイ31と、ディスプレイ31と一体構成されるタッチ操作パネル32と、内蔵されたスピーカ33とカメラ34とを備える。また、端末3には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル32のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
管理装置4は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。管理装置4は、抽選処理、物品を供給する物品供給装置1の特定、決済処理等の処理を行う。
【0023】
次に、各装置の構成について説明する。
図4は物品供給装置1の一例の正面図、
図5は物品供給装置1の一例の斜視図、
図6は物品供給装置1の機能ブロック図である。物品供給装置1は物品2を供給する装置である。
【0024】
物品2は、ユーザに供給する物品である。ユーザは、抽選で当選することにより、物品供給装置1から物品2の供給を受ける権利を得ることができる。物品2は、例えば分割可能な球状カプセル内に玩具等が納められたものや、玩具とカプセルとが一体となったものを含む。物品2はひとつの種類の物品だけとは限らず、複数の種類の物品が存在しても良い。この場合、複数の種類の物品は、ひとつのシリーズ(種別)に属する物品として、後述する物品供給装置1の物品収容部20に混在して収容される。
【0025】
物品供給装置1の前面には、物品2の内容を表示したディスプレイ13と、物品2の代価として支払われる硬貨の投入口14と、操作部としてのハンドル15と、物品2が供給される取出口16と、硬貨の返却口17とが設けられている。ユーザは、ディスプレイ13を視認することにより、その物品供給装置1が、抽選に当選すると供給を受けることができる物品2を供給可能な物品供給装置1であることを知ることができる。
【0026】
物品供給装置1の前面には、トリガ情報11(情報表示体:例えば、二次元コード、)と、装置ID情報12(情報表示体:例えば、一次元コード)とが表示されている。トリガ情報11は、抽選処理を実行するための起点となるリクエスト情報である。例えば、リクエスト情報11は、抽選処理の実行のための抽選処理開始画面の送付を要求するリクエスト先へのリンク情報であり、例えば、管理装置4のURL(Uniform Resource Locator)である。装置ID情報12は、物品供給装置1を一意に識別する情報である。尚、トリガ情報11及び装置ID情報12の表示方法であるが、本例では、トリガ情報の情報表示体としてQRコード(二次元コード)を、装置ID情報の情報表示体としてバーコード(一次元コード)を、物品供給装置1の前面に装着して表示する方法を採用して説明するが、これに限られない。例えば、物品供給装置1が液晶などの表示部を備える場合、その表示部にトリガ情報11の情報表示体と装置ID情報12の情報表示体を表示するようにしても良い。更に、トリガ情報11及び装置ID情報12を表示する位置であるが、物品供給装置1の前面には限られない。例えば、
図5に示すように、返却口17の近傍に返却口17の底面を良く視認できるような位置に表示しても良い。
【0027】
物品供給装置1は、物品収容部20と、物品供給部21と、ロック部22と、操作部23と、制御部24と、通信部25とを備える。
物品収容部20は、多数の物品2を収容する。物品の収容は、物品収容部20を手前に引き、物品供給装置1の手前から物品2を投入することで、容易に物品を収容することができるように構成されている。物品収容部20内の下部には、1つの物品2が通り抜けられる大きさの孔を有する回転盤を備える物品供給部21が設置されている。
【0028】
操作部23はハンドル15の操作を物品供給部21の回転盤に伝える。操作部23はロック部22によりロックされており、ロックが解除されることにより、ハンドル15がユーザの操作により回転可能となる。ロックを解除する機構としては、例えばソレノイドロックを用いたロック解除機構を用いる。この場合、ソレノイドロックを用いてハンドル15を回転不能状態(ロック状態)にし、ソレノイドに通電することによってロックを解除してハンドル15を回転可能状態とする。なお、ソレノイドロックを用いたロック解除機構に限定されず、他のロック解除機構を用いてもよい。そして、ロック部22がロック解除状態において、ハンドル15を所定角度回転させることによって回転盤が連動して回転し、回転盤の孔と、物品収容部20の底に設けられた落下口とが対向すると、その落下口から、1つの物品2が、取出口16に連通する通路を通って取出口16に供給される。
【0029】
制御部24は、ロック部22のロックとそのロックの解除とを制御するものである。制御部24によるロック部22のロックの解除は、管理装置4からの供給許可信号の受信によって、通信部25から行われる。また、制御部24は、物品2の取出口16への排出の検知後に、又は、ロックの解除後所定時間経過後に、ロック部22をロックさせる。
通信部25は、通信網5を介して、管理装置4と通信可能である。
【0030】
次に、端末3の構成について説明する。
図7は端末3の機能構成例を示すブロック図である。
図6に示すように、端末3は、操作入力部301と、撮影部302と、処理部303と、画像表示部304と、音出力部305と、通信部306と、記憶部307とを備える。
【0031】
操作入力部301は、ユーザの各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部303に出力する。操作入力部301の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接ユーザが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。
図3では、タッチ操作パネル32がこれに該当する。
【0032】
撮影部302は、トリガ情報11の情報表示体(QRコード)、装置IDの情報表示体(バーコード)等の撮影処理行い、撮影した画像を処理部303に出力する。撮影部302は、レンズと撮像素子とこれらを制御するコントローラとを備える。
図3では、カメラ34がこれに該当する。
【0033】
処理部303は、記憶部307に格納されるプログラムやデータ、操作入力部301からの操作入力信号等に基づいて端末3の動作を統括的に制御する。処理部303の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部303は、主な機能部として、演算部51と、画像生成部52と、音生成部53と、通信制御部54とを備える。
【0034】
演算部51は、画像生成部52と、音生成部53と、通信制御部54とに出力する。演算部51は、情報表示体取得部510と、情報案内部511とを含む。
【0035】
情報表示体取得部510は、撮影部302が撮影した物品供給装置1の情報表示体を読み取り、トリガ情報11又は装置ID情報を取得する。情報表示体取得部510は、取得されたトリガ情報11に基づいて、抽選処理開始トリガを意味する抽選処理開始画面の送信を管理装置4にリクエストする。本実施形態では、抽選処理開始画面の送信リクエストを、抽選処理開始画面の送信のリクエスト先(リンク先)となるURLとし、この送信のリクエスト先は管理装置4として説明する。そして、情報表示体取得部510は、抽選処理開始画面を受信し、画像生成部52を介して、抽選処理開始画面を画像表示部304に表示する。また、情報表示体取得部510は、取得された装置IDを送信する。
【0036】
情報案内部511は、管理装置4からの抽選処理開始画面、抽選結果情報(装置ID入力画面、落選通知画面)、物品の供給についての案内情報(供給案内画面、エラー(供給不可能)画面)を、画像生成部52を介して、画像表示部304に表示する。
【0037】
尚、情報表示体取得部510と、情報案内部511との機能は、端末3に搭載されているWebブラウザで実現することが可能であり、また、専用のアプリケーションでも実現することができる。
【0038】
画像生成部52は、演算部51の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚の画像を生成し、生成した画像信号を画像表示部304に出力する。画像生成部52の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0039】
音生成部53は、演算部51の処理結果に基づいて効果音、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部305に出力する。音生成部53の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
通信制御部54は、管理装置4等とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0040】
画像表示部304は、画像生成部52から入力される画像信号に基づいて画面を表示する。画像表示部304の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。
図2では、画像表示部304は、ディスプレイ31に該当する。
【0041】
音出力部305は、音生成部53から入力される音信号に基づいて効果音等を音出力するためのものである。
図2では、音出力部203は、スピーカ33に該当する。
【0042】
通信部306は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部306の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0043】
記憶部307には、端末3を動作させ、端末3が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部307は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。具体的には、記憶部307には、システムプログラムと、制御プログラムとが格納される。システムプログラムは、端末3のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。制御プログラムは、処理部31の演算部51(情報表示体取得部510、情報案内部511)として機能させるためのプログラムである。
【0044】
次に、管理装置4について説明する。
図8は管理装置4の機能構成例を示すブロック図である。管理装置4は、記憶部61と、処理部62と、通信部63とを備える。
記憶部61は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現され、システムプログラムと、機能プログラムとが格納される。システムプログラムは、コンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。機能プログラムは、処理部62を、後述する抽選処理部621と、物品供給装置判定部622と、供給制御部623として機能させるためのプログラムである。また、後述する物品供給装置データD1が格納されている。
【0045】
物品供給装置データD1は、抽選に当選したユーザに対して物品2を供給する、抽選用物品供給装置リストである。物品供給装置D1は、物品供給装置1の装置IDと在庫数とが記憶されている。
図9は物品供給装置データD1の一例を示す図である。
図9に示すように、物品供給装置データD1は、物品供給装置1の装置IDと、その装置IDの物品供給装置1より供給される物品2の在庫数と、が関連付けられて記憶されている。
【0046】
処理部62は、記憶部61に格納されるプログラムやデータに基づいて、管理装置4の動作を統括的に制御する。処理部62の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部62は、主な機能部として、抽選処理部621と、物品供給装置判定部622と、供給制御部623とを備える。
【0047】
抽選処理部621は、端末3からの抽選処理を開始するトリガとなる送信リクエストが送信されると、抽選処理開始画面を端末3に送信する。ユーザが端末3に表示された抽選処理開始画面を用いて選処理実行をリクエストすると、抽選を実行し、抽選結果情報を端末3に送信する。抽選処理部621は、抽選処理の結果が“当選”となった場合、装置ID入力画面を送信する。一方、抽選処理の結果が“落選”となった場合、抽選処理部621は、落選通知画面を送信する。装置ID入力画面は、ユーザが、物品供給装置1に表示されている、物品供給装置1の装置IDを入力するための画面である。装置ID入力画面には、抽選の結果“当選”が確定したことを示す結果内容の情報が含まれている。落選通知画面には、抽選に当選しなかったこと(落選の確定)を示す結果内容の情報が含まれる。
【0048】
物品供給装置判定部622は、端末3から受信した装置IDが物品供給装置データD1に含まれているかを判断する。物品供給装置判定部622は、物品供給装置データD1に含まれている場合、取得した装置IDの物品供給装置1の在庫数を確認し、在庫がある場合、物品2を供給可能な物品供給装置1であると判断する。そして、物品供給装置判定部622は、供給許可信号の送信先である物品供給装置1を特定する。特定が完了すると、物品供給装置判定部622は、物品の供給を案内する供給案内画面を端末3に送信する。一方、物品供給装置判定部622は、物品供給装置データD1に含まれていない、又は、物品供給装置データD1に含まれていても在庫がない場合は、物品2の供給が不可能であることを案内するエラー案内画面を端末3に送信する。
【0049】
供給制御部623は、物品供給装置判定部622によってユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断されると、供給許可信号を物品供給装置1に送信する。供給制御部623は、供給報告を端末3から受信し、供給報告が正常に物品を供給した報告である場合、物品供給装置データD1の該当する装置IDの在庫数を1個減算する。
【0050】
〈動作〉
本実施の形態の物品供給システムの動作を説明する。
図10は本実施の形態の物品供給システムのシーケンス図である。尚、以下の説明において、物品供給装置データD1は
図9に示されたものとする。
まず、
図10のシーケンス図を用いて、物品供給システムの全体の流れを説明する。
【0051】
ユーザは、物品供給装置1が設置されている場所に赴き、その物品供給装置1に表示されているトリガ情報11の情報表示体を取得する。情報表示体の取得は、ユーザの操作に応じて、端末3の撮影部302の撮影機能を用いて行われる(Step1)。
図11は端末3の撮影部302による物品供給装置1のトリガ情報11の情報表示体の撮影例を示した図である。ユーザは、物品供給装置1の前に立ち、端末3のディスプレイ31にトリガ情報11の情報表示体が表示されるように端末3を操作し、情報表示体を撮影する。
【0052】
端末3の情報表示体取得部510は、撮影されたトリガ情報11の情報表示体からリクエスト情報を取得する(Step2)。本例では、取得されたリクエスト情報は、抽選処理開始画面の送信を要求するリクエスト先となる管理装置4のURLである。
端末3の情報表示体取得部510は、取得したリクエスト情報が示すリンク先(URL)である管理装置4に、抽選処理開始画面の送信をリクエストし、このリクエストに応答して送信された抽選処理開始画面を情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step3)。この時、画像表示部304に表示される抽選処理開始画面を
図12に示す。
画像表示部304に表示されている抽選処理開始画面内のスタートのボタンがユーザによってタップされたことを操作入力部301が検出すると、情報案内部511は管理装置4に対して抽選処理開始要求を送信し、管理装置4にて抽選処理が実行される(Step4)。抽選処理の詳細は後述する。
【0053】
抽選処理実行の結果となる抽選結果情報として、管理装置4から送信された装置ID入力画面又は落選通知画面を端末3の通信部306が受信し、情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step5)。この時、“落選”の確定を示す、落選通知画面を抽選結果情報として受信すると(Step6:No)、情報案内部511は、画像生成部52を介して、画像表示部304に落選通知画面を表示する(Step14)。
図13は、落選通知画面の一例である。
【0054】
一方、“当選”の確定を示す、装置ID入力画面を抽選結果情報として管理装置4から受信すると(Step6:Yes)、情報案内部511は、画像生成部52を介して、装置ID入力画面を画像表示部304に表示する(Step7)。
図14は端末3に表示された装置ID入力画面の一例である。
【0055】
ユーザは、物品供給装置1の前に立ち、端末3を用いて装置ID情報の情報表示体を取得する(Step8)。ここでは装置IDの報表示体(バーコード)がディスプレイ31に表示されている装置ID入力画面の読取枠内に写るように端末3を操作し、バーコードを撮影する
【0056】
端末3の情報取得部510は、撮影された情報表示体から装置ID情報を取得し、管理装置4に送信する(Step9)。本例では、取得された装置ID情報が“7832”であったとする。
管理装置4は、装置IDを受信し、供給判定処理を行う(Step10)。供給判定処理の詳細は、後述する。
【0057】
端末3は、管理装置4から案内情報を受信すると、供給案内画面又はエラー案内画面を表示する(Step11)。
図15は端末3に表示される供給案内画面の一例である。
図15の供給案内画面では、物品供給装置1のハンドル15を操作して物品を受け取ること、1分間でハンドル15がロックされること、が案内されている。
図16は、エラー通知画面の一例を示す図である。
【0058】
一方、物品供給装置1は、管理装置4から供給許可信号を受信し、物品を供給する供給処理を実行する(Step12)。ユーザは、端末3に表示された供給案内画面に従って、物品供給装置1を操作して物品の供給を受ける。そして、物品供給装置1は、供給報告を管理装置4に送信する。尚、供給処理(Step12)の詳細は、後述する。
【0059】
管理装置4の供給制御部623は、供給報告を受信し、供給報告が正常に物品を供給した報告である場合、物品供給装置データD1の該当する装置IDの在庫数を1個減算する(Step13)。
以上が全体の動作の説明である。
【0060】
次に、管理装置4の抽選処理(Step4)を説明する。
図17は管理装置4の抽選処理(Step4)のフローチャートである。
【0061】
管理装置4は、端末3から抽選処理開始画面の送信のリクエスを受信すると(Step31)、端末3に抽選処理開始画面を送信する(Step32)。
管理装置4は、端末3から抽選処理開始要求を受信すると(Step33)、抽選処理部622は予め定められた抽選確率に基づいて抽選する(Step34)。
【0062】
抽選処理部622は、抽選結果が“当選”の場合には(Step35:Yes)、“当選”が確定したとして、装置ID入力画面を送信することを決定する(Step36)。
図14は、装置ID入力画面の一例である。
【0063】
一方、抽選処理部622は、抽選結果が“落選”の場合には(Step35:No)、端末3に対して、“落選”が確定したとして、落選通知画面を送信することを決定する(Step37)。
図13は、落選通知画面の一例である。
抽選処理部622は、装置ID入力画面又は落選通知画面を、抽選結果情報として端末3に送信する(Step38)。
以上で、管理装置4の抽選処理(Step4)の説明を終わる。
【0064】
次に、管理装置4の供給判定処理(Step10)を説明する。
図18は管理装置4の供給判定処理(Step10)のフローチャートである。
管理装置4の物品供給装置判定部621は、端末3から送信された装置IDを取得する(Step101)。本例では、取得した装置IDは“7832”である。
【0065】
物品供給装置判定部622は、物品供給装置データD1を用いて、装置IDの判定を行う(Step102)。装置IDの判定は、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれているかの判定である。取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれている場合は、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が、抽選で当選したユーザに対して物品2を供給する物品供給装置1であると判断し、供給許可信号を送信する物品供給装置1を特定する(Step103:Yes)。本例では、
図9の物品供給装置データD1に取得した装置IDは“7832”が存在するため、供給許可信号を送信する物品供給装置を、“7832”の装置IDが付されている物品供給装置1と特定する。
【0066】
更に、物品供給装置判定部622は、受信した装置IDに対応付けられている在庫数を確認する(Step104)。在庫数が0ではない場合、物品供給装置判定部622は、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断する(Step104:Yes)。本例では、
図9の物品供給装置データD1において、装置ID“7832”に対応付けられている在庫数が“50”であるため、物品2を供給することが可能であると判断する。
【0067】
物品供給装置判定部622は、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断すると(Step103:Yes)、供給案内画面を端末3に送信する(Step105)。
物品供給装置判定部622によって、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断されると、供給制御部623は、供給許可信号を物品供給装置1に送信する(Step106)。本例では、 “7832” の装置IDが付されている物品供給装置1に対して供給許可信号を送信する。
【0068】
一方、物品供給装置判定部622は、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれていないと判断すると(Step103:No)、若しくは、取得した装置IDに対応付けられている在庫数が0であると判断すると(Step104:Yes)、エラー案内画面を端末3に送信する(Step107)。
以上で、管理装置4の供給判定処理(Step10)の説明を終わる。
【0069】
次に、物品供給装置3の供給処理(Step12)について説明する。
図19は物品供給装置3の供給処理(Step12)のフローチャートである。
【0070】
物品供給装置3の制御部24は、供給許可信号を受信すると(Step1201)、ロック部22のロックを解除する(Step1202)。これによりハンドル15の操作が可能となる。
制御部24は、操作部23のハンドル15の操作(例えば、1回転)がされたかを判断する(Step1203)。ハンドル15の操作(例えば、1回転)がされると(Step1203:Yes)、物品供給部21から、ひとつの物品2が取出口16に供給される(Step1204)。そして、制御部24は、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0071】
一方、制御部24は、ハンドル15の操作がない場合(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過しているかを判断する(Step1205)。制御部24は、ハンドル15の操作がなく(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過している場合(Step1205:No)、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0072】
最後に、制御部24は、正常に物品2が供給された場合には正常に物品2が供給された旨の供給報告を行い、物品2が供給されなかった場合には物品2が供給されなかった旨の供給報告を行う(Step1207)。
以上で、物品供給装置1の供給処理(Step12)の説明を終わる。
【0073】
本実施の形態は、抽選処理実行のトリガとなるトリガ情報11を物品供給装置1に表示しているので、ユーザは抽選するために物品供給装置1が設置されている場所に赴く。結果として、ユーザを物品供給装置1の設置場所に誘導し、他の物品を供給する物品供給装置を知ってもらえることになる。また、ユーザも、供給される物品以外にも色々な物品が供給されていることを知ることができる。
【0074】
尚、上記実施の形態では、抽選に当選したユーザに物品を提供する物品供給装置を、物品供給装置に表示されている物品ID情報によって特定する構成を用いて説明したが、供給する物品供給装置が1つの場合は、物品供給装置を特定するステップを省略することができる。具体的には、
図18の供給判定処理のフローのStep101からStep103を省略することができる。
【0075】
また、上記説明では、装置IDを示す装置IDの情報表示体がバーコードである場合を用いて説明したが、情報表示体がQRコードであっても良い。また、この装置ID自体を文字列で表示し、ユーザに手入力させても良い。
【0076】
〈第1の実施の形態の変形例1〉
上記実施の形態では、物品供給装置1は、当選が確定した場合に物品を供給する構成を用いて説明した。本第1の実施の形態の変形例1では、物品供給装置1は当選が確定していない場合であっても、物品の小売価格で決済が実行されれば、物品を供給する構成について説明する。尚、当選が確定していないユーザの中には、落選が確定したユーザが含まれることは言うまでもない。
【0077】
物品供給装置1は、物品2を供給する装置である。通常、ユーザは現金を投入することにより物品2の供給を物品供給装置1から受けられるが、抽選に当選したユーザはその報酬として無償で物品2の供給が物品供給装置1から受けられる。
【0078】
図20は、本変形例1の物品供給装置である。
図6の物品供給装置1と比べると、現金受付部26を更に有する。
物品供給装置1は、現金受付部26を有し、現金を受け付ける。現金受付部26は、管理装置4から供給許可信号を受信すると、投入された硬貨を選別する硬貨選別部(図示せず)の機能を初期の有効状態(オン状態)から無効状態(オフ状態)に切り替える。投入口14から投入された硬貨の通路は、内部の硬貨選別部(図示せず)を経て、返却口17へ向かう通路と、硬貨が格納される格納部(図示せず)に向かう通路とに分かれている。硬貨選別部が無効状態の場合、投入された硬貨は、硬貨選別部をそのまま通過して返却口17から排出される。硬貨選別部が有効状態の場合、硬貨選別部は、硬貨を選別し、支払いに使用可能な硬貨を格納部(図示せず)に送り、不適切な硬貨を返却口17から排出させる。また、硬貨選別部は、支払いに使用可能な硬貨を種類毎に分別する。現金受付部26は、硬貨選別部により分別された種類毎の硬貨の枚数をセンサにより計数し、投入された金額を取得する。そして、現金受付部26は、投入された金額が、設定されている物品2の代価に達した場合、ロック解除信号を制御部24に送る。物品の代価(金額)は管理装置4又は手動により現金受付部26に設定される。
制御部24によるロック部22のロックの解除は、現金受付部26からのロック解除信号により、行われる。また、制御部24は、物品2の取出口16への排出の検知後に、又は、ロックの解除後所定時間経過後に、ロック部22をロックさせる。更に、制御部24は、外部から制御されるロック信号により、ロック部22をロックさせても良い。
【0079】
次に、本変形例1の物品供給システムの動作について説明する。供給処理(Step12)以外は上記実施の形態と同じであるため、供給処理(Step12)について
図21のフロー図を用いて説明する。尚、以下の説明では、物品供給装置3の硬貨選別部の機能がオンとなっており、通常、ユーザは現金を投入することにより物品2の供給を物品供給装置3から受けられる。
【0080】
物品供給装置3の制御部24は供給許可信号を受信するかを監視する(Step1201)。供給許可信号を受信せずに現金が投入されると(Step1201:No)、現金受付部26は、投入された金額が、設定されている物品2の代価に達したかを確認する(Step1209)。現金受付部26は、投入された金額が、設定されている物品2の代価に達した場合(Step1209:Yes)、ロック解除信号を制御部24に送る。
【0081】
制御部24は、ロック解除信号を受信すると、ロック部22のロックを解除する(Step1202)。これによりハンドル15の操作が可能となる。制御部24は、操作部23のハンドル15の操作(例えば、1回転)がされたかを判断する(Step1203)。ハンドル15の操作(例えば、1回転)がされると(Step1203:Yes)、物品供給部21から、ひとつの物品2が取出口16に供給される(Step1204)。そして、制御部24は、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0082】
一方、制御部24は、ハンドル15の操作がない場合(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過しているかを判断する(Step1205)。制御部24は、ハンドル15の操作がなく(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過している場合(Step1205:Yes)、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0083】
制御部24は、正常に物品2が供給された場合には正常に物品2が供給された旨の供給報告を行い、物品2が供給されなかった場合には物品2が供給されなかった旨の供給報告を行う(Step1207)。
【0084】
物品供給装置3の制御部24は、供給許可信号を受信すると(Step1201:Yes)、ロック解除信号を制御部24に送る。制御部24は、投入された硬貨を選別する硬貨選別部の機能をオン状態からオフ状態に切り替える(Step1210)。この後のStep1202から1207は上記実施の形態と同じである。
以上で、本変形例1の物品供給装置1の供給処理(Step12)の説明を終わる。
【0085】
尚、上記変形例1で説明した供給処理は、抽選処理を経ることなく実行しても(物品の抽選を行わずに直接購入しても良いし)、第1の実施の形態における落選通知画面が端末3に表示された後(
図10のStep14、即ち、抽選に落選した後)に実行しても良い。Step14での落選画面の表示後に実行する場合、落選通知画面に、物品2の正規の価格にて購入できる旨を表示するのが好ましい。
【0086】
本変形例1では、物品供給装置1は、抽選に当選したユーザに対しては現金を投入することなく物品2を供給し、抽選に当選していないユーザに対しては、代価の支払いによって物品2を供給することができる。
【0087】
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態を説明する。
上記実施の形態では、トリガ情報に、リクエスト情報のみが含まれている場合を説明した。本実施の形態におけるトリガ情報は、リクエスト情報に加えて、物品供給装置1の装置IDを含む構成について説明する。尚、上記第1の実施の形態同様の構成については、同一番号を付して説明し、詳細な説明は省略する。
【0088】
本実施の形態の物品供給装置1の前面には、トリガ情報11が表示されている。トリガ情報11は、リクエスト情報と装置IDとが含まれている。装置IDは、物品供給装置1を一意に識別する装置IDである。
【0089】
〈動作〉
本実施の形態の物品供給システムの動作を説明する。
まず、
図22のシーケンス図を用いて、物品供給システムの全体の流れを説明する。
【0090】
ユーザは、物品供給装置1が設置されている場所に赴き、その物品供給装置1に表示されているトリガ情報11の情報表示体を取得する(Step1)。
【0091】
端末3の情報表示体取得部510は、撮影されたトリガ情報11の情報表示体からリクエスト情報と装置IDとを取得する。(Step2)。本例では、取得されたリクエスト情報は、抽選処理開始画面の送信のリクエスト先となる管理装置4のURLと装置IDとを含む。また、装置IDは“7832”とする。
端末3の情報表示体取得部510は、取得したリクエスト情報が示すリンク先(URL)である管理装置4に、抽選処理開始画面の送信をリクエストし、このリクエストに応答して送信された抽選処理開始画面を情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step3)。
画像表示部304に表示されている抽選処理開始画面内のスタートのボタンがユーザによってタップされたことを操作入力部301が検出すると、情報案内部511は管理装置4に対して抽選処理開始要求を送信し、管理装置4にて抽選処理及び供給判定処理が行われる(Step15)。抽選処理及び供給判定処理の詳細は後述する。
【0092】
抽選処理実行の結果となる抽選結果情報として、管理装置4から送信された当選通知画面又は落選通知画面を端末3の通信部306が受信し、情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step5)。この時、“落選”の確定を示す、落選通知画面を抽選結果情報として受信すると(Step6:No)、情報案内部511は、画像生成部52を介して、画像表示部304に落選通知画面を表示する(Step14)。
【0093】
一方、“当選”の確定を示す当選通知画面を抽選結果情報として管理装置4から受信すると(Step6:Yes)、情報案内部511は、画像生成部52を介して、当選通知画面を画像表示部304に表示する(Step11)。
図23は当選通知画面の一例を示す図である。
【0094】
物品供給装置1は、管理装置4から供給許可信号を受信し、物品を供給する供給処理を実行する(Step12)。ユーザは、端末3に表示された当選通知画面に従って、物品供給装置1を操作して物品の供給を受ける。そして、物品供給装置1は、供給報告を管理装置4に送信する。尚、供給処理(Step12)は、実施の形態1又は実施の形態1の変形例1と同じであるため、詳細な説明は省略する。
【0095】
管理装置4の供給制御部623は、供給報告を受信し、供給報告が正常に物品を供給した報告である場合、物品供給装置データD1の該当する装置IDの在庫数を1個減算する(Step13)。
以上が全体の動作の説明である。
【0096】
図24のフローチャートを用いて、管理装置4の抽選処理及び供給判定処理(Step15)を説明する。
管理装置4は、端末3から抽選処理実行のリクエスト情報と装置ID情報とを受信すると(Step231)、抽選処理部622は予め定められた抽選確率に基づいて抽選する(Step232)。
抽選結果が“当選”の場合には(Step233:Yes)、物品供給装置判定部621は、“当選”が確定したとして、Step231で受信した装置IDを取得する(Step234)。
【0097】
物品供給装置判定部621は、物品供給装置データD1を用いて、装置IDの判定を行う(Step235)。装置IDの判定は、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれているかの判定である。取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれている場合は、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が、抽選で当選したユーザに対して物品2を供給する物品供給装置1であると判断し、供給許可信号を送信する物品供給装置1を特定する(Step236:Yes)。
【0098】
更に、物品供給装置判定部622は、受信した装置IDに対応付けられている在庫数を確認する(Step237)。在庫数が0ではない場合、物品供給装置判定部622は、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断する(Step237:Yes)。
物品供給装置判定部622は、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断すると(Step237:Yes)、当選通知画面を端末3に送信する(Step238)。
物品供給装置判定部622によって、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断されると、供給制御部623は、供給許可信号を物品供給装置1に送信する(Step239)。本例では、装置IDが“7832”が付されている物品供給装置1に対して供給許可信号を送信する。
【0099】
物品供給装置判定部622は、Step232の抽選の結果が“落選”の場合には(Step233:No)、 “落選”が確定したとして、端末3に対して落選通知画面を送信する(Step240)。
また、物品供給装置判定部622は、Step235の装置IDの判定において、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれていない場合は(Step236:No)、エラー案内画面を端末3に送信する(Step241)。同様に、物品供給装置判定部621は、Step237の在庫数の確認で、在庫数が0の場合(Step237:No)、エラー案内画面を端末3に送信する(Step241)。
以上で、管理装置4の抽選処理及び供給判定処理(Step15)の説明を終わる。
【0100】
本実施の形態は、抽選処理実行のトリガとなるトリガ情報11を物品供給装置1に表示しているので、ユーザは抽選するために物品供給装置1が設置されている場所に赴く。結果として、ユーザを物品供給装置1の設置場所に誘導し、他の物品を供給する物品供給装置を知ってもらえることになる。また、ユーザも、供給される物品以外にも色々な物品が供給されていることを知ることができる。
【0101】
また本実施の形態は、トリガ情報にリクエスト情報と装置ID情報とを含むため、物品提供装置1に表示されている情報表示体の読み込みがトリガ情報を読み込む1回で済む。そのため、ユーザの手間を軽減することが可能となる。また、トリガ情報を読み込んだ後に、リクエスト情報と装置IDと管理装置4に送信するため、端末3と管理装置4との間で行われる通信回数を減少させることが可能となる。
【0102】
上記実施の形態では、物品供給装置1は、当選が確定した場合に物品を供給する構成を用いて説明した。本実施の形態でも、第1の実施の形態の変形例1と同様に、当選が確定していないユーザに対しても物品の正規の価格で決済が実行されると、物品供給装置1から物品が供給される構成であってもよい。
【0103】
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態を説明する。第1及び第2の実施の形態では、抽選が当選した場合の報酬、物品を取得する権利(物品取得権)であった。本実施の形態では、ユーザが抽選によって得られる権利が、物品を割引して購入できる権利(割引購入権)である場合の構成を用いて説明する。尚、本実施の形態の抽選処理を実行するトリガであるトリガ情報は、第1の実施の形態同様、リクエスト情報が含まれている場合を用いて説明する。また、本実施の形態の物品供給装置1は上記第1の実施の形態の変形例1と同様の構成であり、当選が確定していない場合であっても、物品の正規の価格で決済が実行された場合には物品を供給するものとして説明する。
【0104】
図25は、本実施の形態における物品供給装置1の一例の正面図である。上記実施の形態の物品供給装置1との相違は、物品2の小売価格(第1価格)が表示される第1価格を表示する表示部を有する点である。
図26は、本実施の形態における物品供給装置1のブロック図である。物品供給装置1の制御部24は、決済価格設定制御部241と、決済価格設定部242と、現金検出部243と、ロック制御部244と、供給報告部245と、を備える。
【0105】
決済価格設定部242は、物品2を購入代金、すなわち、物品2の決済価格(第3価格)が設定される。
決済価格設定制御部241は、管理装置4から決済価格変更情報を受信し、決済価格設定部242に決済価格を設定する。決済価格変更情報は、決済価格設定部242に設定される決済価格を含む情報である。例えば、決済価格変更情報が小売価格から割引価格(第2価格)に変更する情報である場合は、決済価格設定部242に割引価格を設定する。決済価格変更情報が割引価格から小売価格に変更する情報である場合は、決済価格設定部242に小売価格を設定する。尚、本実施の形態では、物品2の小売価格を300円と設定して説明する。
【0106】
現金検出部243は、支払いに使用可能な現金(硬貨)を種類毎に分別し、分別した種類毎の硬貨の枚数をセンサにより計数し、投入された金額を検出する。そして、現金検出部243は、投入された金額が、決済価格設定部242に設定されている物品2の決済価格に達した場合、決済完了通知を、ロック解除制御部244に送信する。
【0107】
ロック制御部244は、ロック部22のロックとそのロックの解除とを制御するものである。ロック部22のロックの解除は、現金検出部243からの決済完了通知により、行われる。また、ロック制御部244は、物品2の取出口17への排出の検知後、又は、ロックの解除後所定時間経過後、ロック部22をロックさせる。更に、ロック制御部244は、外部から制御されるロック解除信号又はロック信号により、ロック部22のロックを解除又はロックを行うようにしても良い。
【0108】
供給報告部245は、上記実施の形態で説明した供給完了報告を管理装置4に送信する。上記実施の形態で説明した制御部24における、物品2の供給状態を監視し、正常に物品が払い出された場合、供給完了報告を行い、所定時間経過後に正常に物品が払い出されなかった場合、供給未完了報告を行う動作を実行する手段である。
【0109】
続いて管理装置4について説明する。
図27は、本実施の形態における管理装置4のブロック図である。
本実施の形態における抽選処理部621は、抽選によって抽選レベルを決定する。記憶部61には、抽選レベルに応じた割引後の価格が対応付けられた、割引データD2が記憶されている。
図28は、割引データD2の一例である。
図28の例では、抽選レベルは割引額を示しており、抽選レベルが高くなるにつれて割引額が高くなり、決済額が低くなる。各抽選レベルに当選する確率は、予め定められた一定の確率であっても、実施の形態1にて説明した環境情報、サーバに登録されているユーザの情報によって確率を変動させても良い。
【0110】
決済価格決定部624は、抽選処理部621の抽選結果である抽選レベルに基づいて、割引データD2から決済額を読み出すことにより、決済額を決定する。そして、決済価格決定部624は、決定した割引価格を供給制御部623に送信する。
供給制御部623は、割引価格を受信し、取得した装置IDで特定される物品供給装置1の決済価格を変更する第1決済価格変更情報を、取得した装置IDで特定される物品供給装置1に送信する。この第1決済価格変更情報は、決済価格を含み、物品供給装置1の決済価格を、小売価格から割引価格に変更させる情報である。一方、物品供給装置1から物品2の供給(払い出し)が完了した場合、供給制御部623は、決済価格を変更する第2決済価格変更情報を、その物品供給装置1に送信する。この第2決済価格変更情報は、決済価格を含み、物品供給装置1の決済価格を、割引価格から小売価格に変更させる情報である。
【0111】
次に、本実施の形態における物品供給システムの動作について説明する。
図29は、本実施の形態におけるシーケンス図である。
【0112】
ユーザは、物品供給装置1が設置されている場所に赴き、その物品供給装置1に表示されているトリガ情報11の情報表示体を取得する。情報表示体の取得は、ユーザの操作に応じて、端末3の撮影部302の撮影機能を用いて行われる(Step1)。端末3の情報表示体取得部510は、撮影されたトリガ情報11の情報表示体からリクエスト情報を取得する(Step2)。端末3の情報表示体取得部510は、取得したリクエスト情報が示すリンク先(URL)である管理装置4に、抽選処理開始画面の送信をリクエストし、このリクエストに応答して送信された抽選処理開始画面を情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step3)。画像表示部304に表示されている抽選処理開始画面内のスタートのボタンがユーザによってタップされたことを操作入力部301が検出すると、情報案内部511は管理装置4に対して抽選処理開始要求を送信し、管理装置4にて抽選処理が実行される(Step4)。抽選処理の詳細は後述する。
【0113】
抽選処理実行の結果となる抽選結果情報として、管理装置4から送信された装置ID入力画面を端末3の通信部306が受信し、情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step5)。
図30は端末3に表示された装置ID入力画面の一例である。実施の形態1の装置ID入力画面とは、割引額が表示される点で異なる。
【0114】
ユーザは、物品供給装置1の前に立ち、端末3のディスプレイ31の装置ID情報の情報表示体を取得する(Step8)。ここでは装置IDの報表示体(バーコード)がディスプレイ31に表示されている装置ID入力画面の読取枠内に写るように端末3を操作し、バーコードを撮影する。
【0115】
端末3の情報取得部510は、撮影された情報表示体から装置ID情報を取得し、管理装置4に送信する(Step9)。本例では、取得された装置ID情報が“7832”であったとする。
管理装置4は、装置IDを受信し、供給判定処理を行う(Step10)。供給判定処理の詳細は、後述する。
【0116】
端末3は、管理装置4からエラー案内画面を受信せず、管理装置4から供給案内画面を受信すると、供給案内画面を表示する(Step11)。
図31は端末3に表示される供給案内画面の一例である。
図14の供給案内画面とは、割引後の決済価格が案内されている点が異なる。
【0117】
一方、物品供給装置1は、管理装置4から供給許可信号及び第1決済価格変更情報を受信し、物品を供給する供給処理を実行する(Step12)。ユーザは、端末3に表示された供給案内画面に従って、決済額の現金を投入後に物品供給装置1を操作して物品の供給を受ける。そして、物品供給装置1は、供給報告を管理装置4に送信する。尚、供給処理(Step12)の詳細は、後述する。
【0118】
管理装置4の供給制御部623は、供給報告を受信し、供給報告が正常に物品を供給した報告である場合、物品供給装置データD1の該当する装置IDの在庫数を1個減算する(Step13)。
以上が全体の動作の説明である。
【0119】
次に、
図32のフローチャートを用いて、管理装置4の抽選処理(Step4)を説明する。
【0120】
管理装置4は、端末3から抽選処理開始要求を受信すると(Step301)、抽選処理部622は予め定められた確率に基づいて抽選し、抽選レベルを決定する(Step302)。
【0121】
抽選処理部622は、抽選結果となる抽選レベルに応じた割引額を含む装置ID入力画面を抽選結果情報として端末3に送信することを決定し(Step303)、装置ID入力画面を端末3に送信する(Step304)。更に、抽選処理部622は、抽選レベルを決済価格決定部624に送信する(Step306)。
以上で、管理装置4の抽選処理(Step4)の説明を終わる。
【0122】
次に、
図33のフローチャートを用いて、管理装置4の供給判定処理(Step10)を説明する。
管理装置4の物品供給装置判定部621は、端末3から送信された装置IDを取得する(Step101)。本例では、取得した装置IDは“7832”である。
【0123】
物品供給装置判定部622は、物品供給装置データD1を用いて、装置IDの判定を行う(Step102)。装置IDの判定は、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれているかの判定である。取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれている場合は、ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が、抽選で当選したユーザに対して物品2を供給する物品供給装置1であると判断し、供給許可信号を送信する物品供給装置1を特定する(Step103:Yes)。本例では、物品供給装置データD1に取得した装置IDは“7832”が存在するため、供給許可信号を送信する物品供給装置を、“7832”の装置IDが付されている物品供給装置1と特定する。
【0124】
更に、物品供給装置判定部622は、受信した装置IDに対応付けられている在庫数を確認する(Step104)。物品供給装置判定部622は、取得した装置IDが物品供給装置データD1に含まれていないと判断すると(Step103:No)、又は、取得した装置IDに対応付けられている在庫数が0であると判断すると(Step104:Yes)、エラー案内画面を端末3に送信する(Step107)。ここまでのステップは、上記実施の形態で説明した
図18のフローと同じである。
【0125】
ユーザが取得した装置IDの物品供給装置1が物品2を供給することが可能であると判断すると(Step104:No)、決済価格決定部623は、抽選処理部621から受信した抽選レベルに基づいて、割引データD2から決済額を読み出すことにより決済額を決定し、供給制御部6624に送信する(Step108)。
供給制御部624は、取得した装置IDで特定される物品供給装置1に、受信した決済額を含む供給案内画面を送信する(Step105)。本例では、装置IDが“7832”が付されている物品供給装置1に対して供給案内画面を送信する。
更に、供給制御部624は、取得した装置IDで特定される物品供給装置1の決済価格を変更する第1決済価格変更情報と供給許可信号とを、取得した装置IDで特定される物品供給装置1に送信する(Step109)。本例では、装置IDが“7832”が付されている物品供給装置1に対して第1決済価格変更情報と供給許可信号とを送信する。
以上で、管理装置4の供給判定処理(Step10)の説明を終わる。
【0126】
次に、物品供給装置3の供給処理(Step12)について
図34を用いて説明する。
【0127】
物品供給装置3の制御部24は、第1決済価格変更情報と供給許可信号とを受信すると(Step1211)、現金受付部26にその旨を通知し、現金受付部26は、投入された硬貨を選別する硬貨選別部の機能をオフ状態からオン状態に切り替える(Step1208)。
決済価格設定制御部241は、第1決済価格変更情報に基づいて、割引価格を決済価格として決済価格設定部241に設定し、決済価格を変更する(Step1212)。
【0128】
現金検出部243は、現金受付部26から投入された金額(硬貨)を検出し、投入された金額が設定された決済価格に達したかを検出する(Step1209)。現金検出部243は、投入された金額が物品の決済価格に達した場合、ロック制御部244に決済完了通知を送信し、ロック制御部244はロック部22のロックを解除する(Step1202)。これによりハンドル16の操作が可能となる。ロック制御部244は、操作部23のハンドル16の操作(例えば、1回転)がされたかを判断する(Step1203)。ハンドル16の操作(例えば、1回転)がされると、物品供給部21から、ひとつの物品2が取出口17に供給される(Step1204)。そして、ロック制御部244は、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0129】
一方、制御部24は、ハンドル15の操作がない場合(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過しているかを判断する(Step1205)。制御部24は、ハンドル15の操作がなく(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過している場合(Step1205:Yes)、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0130】
制御部24は、正常に物品2が供給された場合には正常に物品2が供給された旨の供給報告を行い、物品2が供給されなかった場合には物品2が供給されなかった旨の供給報告を行う(Step1207)。更に、投入された硬貨を選別する硬貨選別部の機能をオフ状態からオン状態に切り替える(Step1210)。
【0131】
決済価格設定制御部241は、第2決済価格変更情報を受信すると(Step1213:Yes)、決済価格として正規の価格を決済価格設定部241に設定し、決済価格を変更する(Step1214)。
以上で、本変形例1の物品供給装置1の供給処理(Step12)の説明を終わる。
【0132】
本実施の形態の物品供給装置1は、物品2の決済価格を変更することが可能であるため、割引購入権を有するユーザに対しては割引価格で決済して物品2を供給することができ、割引購入権を有しないユーザは小売価格で決済して物品2を供給することができるという優れた効果を有する。
【0133】
尚、本実施の形態において、割引額を正規の価格(小売価格)にした場合、ユーザは物品取得権が得られたことと同じであることはいうまでもない。
【0134】
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態を説明する。
第1及び第2の実施の形態では、抽選による当選の報酬が物品を取得する権利(物品取得権)であり、第3の実施の形態では抽選による当選の報酬が物品を割引価格で取得できる権利(物品取得権)であった。本実施の形態では、抽選による当選の報酬が物品を購入できる権利(限定購入権)である場合の構成を用いて説明する。尚、本実施の形態のトリガ情報は、第1の実施の形態同様、リクエスト情報が含まれているものとする。また、物品供給装置1は、
図20に示した構成を用いて説明する。
【0135】
本実施の形態における物品供給システムの動作について説明する。供給処理(Step12)以外は上記実施の形態と同じであるため、供給処理(Step12)について
図35を用いて説明する。尚、以下の説明では、物品供給装置3の硬貨選別部の機能が通常はオフとなっている。
【0136】
物品供給装置3の制御部24は、供給許可信号を受信すると(Step1201)、現金受付部26にその旨を通知し、現金受付部26は、投入された硬貨を選別する硬貨選別部の機能をオフ状態からオン状態に切り替える(Step1208)。そして、現金受付部26は、投入された金額が、設定されている物品2の代価に達したかを確認する(Step1209)。現金受付部26は、投入された金額が、設定されている物品2の代価に達した場合(Step1209:Yes)、ロック解除信号を制御部24に送る。
【0137】
制御部24は、ロック解除信号を受信すると、ロック部22のロックを解除する(Step1202)。これによりハンドル15の操作が可能となる。制御部24は、操作部23のハンドル15の操作(例えば、1回転)がされたかを判断する(Step1203)。ハンドル15の操作(例えば、1回転)がされると(Step1203:Yes)、物品供給部21から、ひとつの物品2が取出口16に供給される(Step1204)。そして、制御部24は、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0138】
一方、制御部24は、ハンドル15の操作がない場合(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過しているかを判断する(Step1205)。制御部24は、ハンドル15の操作がなく(Step1203:No)、ロック解除から所定時間(例えば、1分間)経過している場合(Step1205:Yes)、ロック部22をロックする(Step1206)。
【0139】
制御部24は、正常に物品2が供給された場合には正常に物品2が供給された旨の供給報告を行い、物品2が供給されなかった場合には物品2が供給されなかった旨の供給報告を行う(Step1207)。更に、投入された硬貨を選別する硬貨選別部の機能をオン状態からオフ状態に切り替える(Step1210)。
以上で、本実施の形態の物品供給装置1の供給処理(Step12)の説明を終わる。
【0140】
本実施の形態によると、抽選に当選したユーザしか物品2を購入することができないため、ユーザは物品2に対して、購入価格以上の価値を感じることができる。
【0141】
<第4の実施の形態の変形例1>
上記実施の形態では、現金決済の構成を用いて説明したが、変形例1では、電子決済の場合の構成について説明する。
図36は本実施の形態における端末3の機能構成例を示すブロック図である。演算部51は、代金決済部512をさらに備える。代金決済部512は、管理装置4との通信により、物品2の代金決済に関する処理を行う。
【0142】
図37は、実施の形態4の変形例1における管理装置4の機能構成例を示すブロック図である。処理部62は、決済管理部624をさらに備える。決済管理部624は、端末3との通信により、物品2の代金決済に関する処理を行う。記憶部61は、ユーザ毎の決済用のデータであるユーザ管理データD3をさらに格納する。ユーザ管理データD3は、例えば
図38に示すように、ユーザ識別情報(ユーザID)と、パスワードと、電子マネーの残高と、が関連付けて記憶されている。
【0143】
管理装置4の物品供給装置判定部622は、上記第1の実施の形態では、端末3から送信された装置IDを有する物品供給装置1が物品2の供給が可能と判定した場合、端末3に対して供給案内画面を送信していた。本実施の形態では、物品供給装置判定部622は、供給案内画面の代わりに決済用入力画面を送付する。決済入力画面の一例を
図39に示す。
【0144】
〈動作〉
本実施の形態の物品供給システムの動作は、を、
図40のシーケンス図を用いて説明する。尚、Step9の装置IDを送信する処理までは、第1の実施の形態とのシーケンス図である
図10のStep9までと同様であるため省略する。
【0145】
Step10の供給判定処理において、管理装置4の供給装置判定部623から決済入力画面が送信されると、端末3の情報案内部511は、画像生成部52を介して、決済入力画面を画像表示部304に表示する(Step16)。
【0146】
ユーザは、表示された入力画面にユーザIDとパスワードを入力する(Step17)。端末3の代金決済部513は、入力されたユーザIDとパスワードを管理装置4に送信する(Step18)。
【0147】
管理装置4は、ユーザIDとパスワードを受信し、決済処理を行う(Step19)。決済処理の詳細については後述する。ここでは、受信したユーザID及びパスワードを用いた代金の決済が行われる。そして、代金の決済が完了すると、供給案内画面が端末3に送信される。決済結果が適正な場合には、供給許可信号が物品供給装置1に送信される。
【0148】
本実施の形態における決済処理を、
図41のフロー図を用いて説明する。尚、以下の説明では、説明の簡略のために、物品2の正規の価格は予め決められており、管理装置4の決済管理部624に記憶されているものとする。
ユーザが決済用入力画面に入力したユーザIDとパスワードを受信すると(Step2701)、決済管理部624は、受信したユーザID及びパスワードと、物品2の正規の価格の情報と、を用いて代金の決済を行う(Step2702)。決済処理では、まず、ユーザID及びパスワードが適正かをユーザ管理データD3を用いて判定し、適正である場合、ユーザ管理データD3において、受信したユーザIDに対応する残高を、物品2の正規の価格を差し引いた金額で更新する。
【0149】
決済が正常に完了した場合(Step2703:Yes)、決済管理部624は、正常結果に対応する案内画面を端末3に送信する(Step2704)。ここでは、代金の決済が完了したこと、物品供給装置1のハンドル15を操作して物品を受け取ること、1分間でハンドル15がロックされること、が案内される。そして、供給制御部623は、供給許可信号を端末3に送信する(Step2705)。
【0150】
また、決済でエラーが生じた場合、決済管理部624は、エラー内容(ユーザIDとパスワードが登録されていない、残高不足等)とともに決済ができなかったことを案内するエラー案内画面を端末3に送信する(Step2706)。
以上で供給判定処理の説明を終わる。
【0151】
本変形例における供給処理について説明する。
本変形例では、制御部24は、上記実施の形態と同じであるが、物品供給装置1のハンドル15の操作がない場合が異なる。制御部24は、ハンドル15の操作がない状態が、ロック解除から所定時間経過した場合、制御部24は所定のエラー処理を行った後、ロック部22をロックする。エラー処理は、決済された代金を払い戻すための払戻処理を含む。払戻処理では、例えば、制御部24が、物品2の代金を払い戻す要求(例えば装置IDを含む)を管理装置4に送信し、管理装置4は決済処理が完了したものから、装置IDをキーとして直近のものを特定し、その決済を取り消す処理(ユーザIDの電子マネー残高を、代金を差し引く前の金額に戻すための処理)を行ってもよい。また、他の払戻処理としては、例えば、物品2の代金相当の硬貨を排出口から排出してユーザに返金してもよい。
上記相違点以外の処理は上記実施形態における供給処理と同様である。
【0152】
尚、上記変形例で説明した電子決済処理は、実施の形態1から3のいずれにも適用することが可能である。
本実施の形態の変形例の物品供給システムによると、電子決済を実行する構成であるため、抽選によって独占購入権を取得したユーザは、電子決済によって物品を取得することができる。
【0153】
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態を説明する。第5の実施の形態は、当選のレベルに応じて、その報酬としてユーザに供給する物品の種類を異ならせる例を説明する。尚、上記実施の形態と同様の構成については同一番号を付し、詳細な説明は省略する。
【0154】
図42は本実施の形態における物品供給システムの概略図である。本実施の形態では、第1から第4の実施の形態の物品供給装置1をひとつのユニットとして機能させ、複数のユニット70と一つの表示ユニット71とから一つの物品供給装置1を構成している。
【0155】
ユニット70は上記実施の形態で説明した物品供給装置1と同様なものであるが、異なる所は以下の通りである。
・各ユニット70はトリガ情報を表示(装着)していない。
・各ユニット70は、ユーザに視認可能なLEDのような発光素子72を備えている。制御部24は、供給許可信号を受信すると、発光素子72を点滅(または点灯)させ、ユニット70が物品2の供給が可能であることを、ユーザに報知する。
・ユニット70は、それぞれ供給する物品2が異なる。
【0156】
表示ユニット71は、複数のユニット70の最上部に設置されており、トリガ情報11とグループIDとのぞれぞれの表示体が表示されている。ここで、グループIDは、各物品供給装置(ユニット70)の装置IDではなく、複数の物品供給装置(ユニット70)をグループ化したグループを一意に識別するグループIDである。また、表示ユニット71には、複数のユニット70のうち、発光素子72が点滅したユニット70が物品2の供給が可能である旨が表示されている。
【0157】
管理装置5は、物品供給装置データD1の構成と、物品供給装置判定部621の構成とが異なる。また、当選レベルデータD4を有する点で異なる。
物品供給装置データD1は、ユニット70の装置IDと、そのユニット70の物品2を一意に識別する物品IDと、そのユニット70の物品2の在庫数と、が互いに関連づけられて記憶され、これらは複数のユニット70をグループ化したグループのIDであるグループIDと関連付けられている。このグループIDは、表示ユニット71に表示されているグループIDである。
図43は第5の実施の形態の物品供給装置データD1の一例である。
図43の例では、ひとつのグループID“101”に複数のユニット70の装置IDが関連付けられている。すなわち、グループID“101”に属する複数の装置IDのユニット70により、ひとつの物品供給装置1(グループID“101”)を構成する。本実施の形態における物品供給装置データD1は、グループ毎に用意されている。
当選レベルデータD4は、当選レベルと物品IDとが互いに対応付けられて記憶されている。
図44は当選レベルデータD4の一例である。
図44は、当選レベルが0から3までの4段階ある例を示している。物品IDは、当選の報酬である物品2を一意に識別する識別情報である。
図44に示されている例では、当選レベル0の場合は、物品ID“Null”が対応付けられており、物品2が供給されず、即ち、落選を意味する。当選レベル1では“G001”の物品IDが割り振られている物品2が、当選レベル2では“G002”の物品IDが割り振られている物品2が、当選レベル3では“G003”が割り振られている物品2が、抽選の報酬として供給される。
【0158】
本実施の形態の抽選処理部621は、端末3からの抽選処理実行トリガとなる送信リクエストが送信されると、抽選処理を実行する。抽選処理部621は、当選レベルデータD4の当選レベルのいずれかを、所定の抽選確率に基づいて選択する。抽選処理部621は、抽選によって選択された当選レベルに対応付けられている物品IDを読み出して物品供給装置判定部622に通知する。抽選処理部621は、読み出した物品IDが“Null”ではない場合、端末3に対してグループID入力画面を送付する。一方、抽選処理部621は、読み出した物品IDが“Null”の場合、端末3に対して落選通知画面を送付する。抽選処理部621は、物品供給装置判定部622から、再抽選の通知を受けると、再度抽選処理を行う。
【0159】
物品供給装置判定部621は、端末3から送信されたグループIDを取得する。物品供給装置判定部622は、抽選処理部621から物品IDを受信すると、取得したグループIDの物品供給装置データD1から該物品IDを検索し、検索した物品IDに対応付けられている物品の在庫数を確認する。在庫がある場合、物品供給装置判定部622は、供給許可信号の送信先を、該物品IDに対応付けられている装置IDを有するユニット70に特定する。特定が完了すると、物品供給装置判定部622は、物品の供給を案内する供給案内画面を端末3に送信する。
一方、物品供給装置判定部622は、物品供給装置データD1から検索した物品IDに対応付けられている在庫数が0の場合、抽選処理部621に再抽選するように通知する。
【0160】
物品供給装置1の制御部24は、管理装置4からの供給許可信号を受信すると、発光素子を点滅させる。
ユーザは、発光素子が点滅している物品供給装置1のハンドルを操作することにより、物品の供給を受ける。
【0161】
本実施の形態における品供給システムの動作を説明する。
図45は本実施の形態の物品供給システムのシーケンス図である。
【0162】
ユーザは、物品供給装置1が設置されている場所に赴き、表示ユニット71に表示されているトリガ情報11の情報表示体を取得する(Step1)。端末3の情報表示体取得部510は、撮影されたトリガ情報11の情報表示体からリクエスト情報を取得する(Step2)。本例では、取得されたリクエスト情報は、抽選処理開始画面の送信を要求するリクエスト先となる管理装置4のURLである。
端末3の情報表示体取得部510は、取得したリクエスト情報が示すリンク先(URL)である管理装置4に、抽選処理開始画面の送信をリクエストし、このリクエストに応答して送信された抽選処理開始画面を情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step3)。
画像表示部304に表示されている抽選処理開始画面内のスタートのボタンがユーザによってタップされたことを操作入力部301が検出すると、情報案内部511は管理装置4に対して抽選処理開始要求を送信し、管理装置4にて抽選処理が実行される(Step20)。抽選処理の詳細は後述する。
【0163】
抽選処理実行の結果となる抽選結果情報として、管理装置4から送信されたグループID入力画面又は落選通知画面を端末3の通信部306が受信し、情報案内部511が画像生成部52を介して画像表示部304に表示する(Step5)。この時、“落選”の確定を示す、落選通知画面を抽選結果情報として受信すると(Step6:No)、情報案内部511は、画像生成部52を介して、画像表示部304に落選通知画面を表示する(Step14)。
【0164】
一方、“当選”の確定を示す、グループID入力画面を管理装置4から受信すると(Step6:Yes)、情報案内部511は、画像生成部52を介して、グループID入力画面を画像表示部304に表示する(Step21)。ユーザは、物品供給装置1が設置されている場所の表示ユニット71の前に立ち、端末3を用いてグループID情報の情報表示体を取得する(Step8)。端末3の情報取得部510は、撮影された情報表示体からグループID情報を取得し、管理装置4に送信する(Step22)。本例では、取得された装置ID情報が“101”であったとする。
【0165】
管理装置4は、グループID情報を受信し、供給判定処理を行う(Step23)。供給判定処理の詳細は、後述する。
端末3は、管理装置4から供給案内画面を受信すると、供給案内画面を表示する(Step11)。
図46は端末3に表示される供給案内画面の一例である。
図46の例では、発光素子が点滅しているユニット70のハンドル15を操作して物品を受け取ること、1分間でハンドル15がロックされること、が案内されている。
【0166】
一方、管理装置4から供給許可信号を受信したユニット70は、物品を供給する供給処理を実行する(Step24)。ユーザは、端末3に表示された供給案内画面に従って、発光素子が点滅している物品供給装置1を操作して物品の供給を受ける。そして、該ユニット70は、供給報告を管理装置4に送信する。尚、供給処理(Step24)の詳細は、後述する。
【0167】
管理装置4の供給制御部623は、供給報告を受信し、供給報告が正常に物品を供給した報告である場合、物品供給装置データD1の該当する装置IDの在庫数を1個減算する(Step13)。
以上が本実施の形態における全体の動作の説明である。
【0168】
次に、管理装置4の抽選処理(Step20)を説明する。
図47は管理装置4の抽選処理(Step20)のフローチャートである。尚、Step33の抽選処理開始要求の受信までは、
図11に示したフロー図と同じであるため省略する。
【0169】
管理装置4は、端末3から抽選処理開始要求を受信すると(Step33)、抽選処理部621は、予め定められた抽選確率に基づいて当選レベルデータD4から当選レベルを選択し、選択した当選レベルに対応付けられている物品IDを読み出す(Step39)。
抽選処理部622は、読み出した物品IDが“Null”以外の場合には(Step40:Yes)、読み出した物品IDを物品供給装置判定部622に通知する(Step41)。更に、抽選処理部622は、“当選”であるとして、グループID入力画面を端末3に送信することを決定する(Step42)。
【0170】
一方、抽選処理部622は、読み出した物品IDが“Null”の場合には(Step40:No)、端末3に対して、“落選”が確定したとして、落選通知画面を送信することを決定する(Step37)。
抽選処理部622は、グループID入力画面又は落選通知画面を、抽選結果情報として端末3に送信する(Step38)。
以上で、管理装置4の抽選処理(Step20)の説明を終わる。
【0171】
次に、管理装置4の供給判定処理(Step23)を説明する。
図48は管理装置4の供給判定処理(Step23)のフローチャートである。
管理装置4の物品供給装置判定部621は、抽選処理部621から物品IDを受信する(Step1009)。更に、物品供給装置判定部621は、端末3から送信されたグループIDを取得する(Step1010)。
【0172】
物品供給装置判定部622は、取得したグループIDの物品供給装置データD1の中から、受信した物品IDに対応付けられている在庫数を確認する(Step1011)。在庫数が0でない場合(Step1011:No)、供給案内画面を端末3に送信する(Step1012)。この時端末3に
図46に示すような供給案内画面が表示される。更に、物品供給装置判定部622は、受信した物品IDに対応付けられている装置IDが付されたユニット70を、供給許可信号を送信するユニット70であると特定する(Step1013)。供給制御部623は、物品供給装置判定部622によって特定されたユニット70に対して、供給許可信号を送信する(Step1014)。
【0173】
一方、物品供給装置判定部622は、在庫数が0の場合(Step1011:Yes)、抽選処理部621に抽選の再実行を通知する(Step1015)。抽選の再実行を通知された抽選処理部621は、
図47のStep39から処理を開始する。
以上で、管理装置4の供給判定処理(Step23)の説明を終わる。
【0174】
次に、供給許可信号を受信したユニット70の供給処理(Step24)について説明する。
図49はユニット70の供給処理(Step24)のフローチャートである。
【0175】
ユニット70の制御部24は、供給許可信号を受信すると(Step1201)、発光素子を点滅する(Step1215)。
これ以降の動作は、
図19のStep1202からStep1207と同じであるため、説明を省略する。以上で、ユニット70の供給処理(Step24)の説明を終わる。
【0176】
通常、物品供給装置1は、1種類の物品2が収容される場合と、複数種類の物品2が収容される場合とがある。1種類の物品2が収容される場合、物品供給装置1はその種類の物品2を確定的にユーザに対して供給することができる。一方、複数種類の物品2が収容される場合、物品供給装置1の構造上、物品供給装置1は、収容されている複数種類の物品から1種類の物品を、無作為にユーザに対して供給する。従って、本実施形態のように、当選のレベルに応じて、ユーザに供給する物品の種類を異ならせる場合、1台の物品供給装置1では、当選のレベルに応じた種類の物品を、確定的に、ユーザに対して供給することができない。
本実施形態は、複数の物品供給装置(ユニット70)により、一つの物品供給装置1を構成し、各ユニット70には1種類の物品2を収容することにより、複数種類の物品の中から、ひとつの種類の物品を、確定的に、ユーザに対して供給することができる。その結果、当選のレベルに応じて、ユーザに供給する物品の種類を異ならせるような抽選を行うことができ、ユーザの抽選に対する興趣性が上がる。
【0177】
尚、上記実施の形態ではトリガ情報11とグループIDとを、別々の情報表示体で表示する例を説明した。しかし、トリガ情報11とグループIDとを一つの情報表示体で構成し、一度の情報表示体の読み取りにより、トリガ情報11とグループIDとの双方を、一度で、管理装置4が取得するようにしても良い。この場合、上述した実施の形態のうち、当選後のグループIDの読み取りが不要となる。
【0178】
<第6の実施の形態>
上記第1から第5の実施の形態では、物品供給装置1に表示されているトリガ情報の表示体11を読み取ったユーザ、即ち、トリガ情報を取得したユーザは全員抽選することが可能であったが、ユーザに対して抽選権を付与することによって抽選できるユーザを限定してもよい。
【0179】
このような構成の場合、抽選権の付与は、ユーザに供給する物品2以外の他の商品の購入、ユーザのイベントの参加、ユーザの応募による抽選によって付与する等が考えられるが、これに限られない。すなわち、ユーザの何らかの行為が所定の条件を満たすものであれば、抽選権をユーザに付与しても良い。ここで、ユーザの行為が所定の条件を満たした場合に取得した抽選権は、何らかの形式で認証できるものでなければならない。代表的な例としては、抽選権を取得していることを証明するような識別情報である。抽選権を取得していることを証明するような識別情報として、例えば、ユーザが物品2以外の商品を購入したことにより付与される識別情報、ユーザがイベントに参加したことにより付与される識別情報、ユーザが抽選に当選したことにより付与される識別情報等が挙げられる。
本実施の形態では、物品2以外の商品をユーザが購入して取得した抽選権を認証する構成について説明する。
【0180】
図50は、本実施の形態における物品供給システムの概略図である。
商品4は、物品2を供給する企業Xとは異なる企業Yがユーザに供給する商品である。商品の種類は問わない。商品の例としては、雑誌等の書籍、飲料水等の食料品、文房具等がある。尚、本実施の形態では、商品を雑誌として説明する。ユーザは雑誌(商品4)を購入すると、抽選権を得ることができる。雑誌(商品4)には、シリアルコード13が表示されている。このシリアルコード13は、雑誌(商品4)を購入したユーザに抽選権を付与するために、ユーザの抽選権を認証するための情報である。例えば、シリアルコード13は、雑誌一冊ごとに異なるユニークなシリアルコード等である。このようなシリアルコードは、チェックディジット等を用いて生成することができる。
【0181】
図51は、本実施の形態における端末3のブロック図である。端末3は、第1の実施の形態で説明した
図7に示されている端末3と比べて、シリアルコード取得部513を有する点で異なる。
シリアルコード取得部513は、情報表示体取得部510により取得されたトリガ情報11に基づいて、シリアルコード入力画面の送信を管理装置4にリクエストする。そして、シリアルコード入力画面を受信し、画像生成部52を介して、シリアルコードの入力画面を画像表示部304に表示する。また、シリアルコードの入力画面に入力されたシリアルコードを、管理装置4に送信する。
情報案内部512は、管理装置4からのシリアルコードの認証結果を、画像生成部52を介して、画像表示部304に表示する。
【0182】
図52は、本実施の形態における管理装置4のブロック図である。端末4は、第1の実施の形態で説明した
図8に示されている管理装置4と比べて、抽選権認証部625を有する点で異なる。
記憶部61は、シリアルコードデータD4が格納されている。シリアルコードデータD4は、企業Yが販売する雑誌4に記載されたシリアルコードを記憶したものである。シリアルコードは、雑誌4毎に異なる番号が付与され、互いに重複しないコード番号である。このようなシリアルコードは、チェックディジット等を用いて生成することができる。
図53はシリアルコードデータD6の一例を示す図である。
図53に示すように、シリアルコードデータD6は、ユニークなシリアルコードと、認証フラグと、が関連付けられて記憶されている。後述するように、シリアルコードにより、抽選権認証部625がユーザの抽選権を認証し、抽選処理部621にて抽選処理が完了すると、そのシリアルコードの認証フラグのフィールドに認証が済んだことを示す認証済みフラグが付与される。
【0183】
抽選権認証部625は、端末3からのシリアルコード入力画面の送信のリクエストを受けて、
図54に示すようなシリアルコード入力画面が端末3に表示されるように、シリアルコード入力画面を端末3に送信する。抽選権認証部625は、入力画面に入力されたシリアルコードと、シリアルコードデータD4のシリアルコードとを照合し、入力画面に入力されたシリアルコードがシリアルコードデータD4に含まれており、かつ、そのシリアルコードに認証フラグが立っていない場合には、入力画面に入力されたシリアルコードは認証され、ユーザの抽選権が認証されたものとする。そして、ユーザの抽選権が認証されたことを抽選処理部621に通知する。尚、抽選権認証部625は、シリアルコードに有効期限が設定されている場合、入力画面に入力されたシリアルコードの有効期限の認証も行う。抽選権認証部625は、シリアルコードを認証できなかった場合(有効期限が切れており、認証できない場合も含む)、シリアルコード(抽選権)の認証ができなかったことを案内するエラー画面を端末3に送信する。
図55は、シリアルコード(抽選権)の認証ができなかったことを案内するエラー画面の一例である。
【0184】
図56は、本実施の形態における物品供給システムの動作を説明するためのフロー図である。第1の実施の形態で説明した
図10のフロー図と比べると、Step2とStep3との間に、Step20及びStep21が追加されている点で異なる。
Step20は、シリアルコードの認証処理である。Step21は、シリアルコードの入力画面に入力されたシリアルコードを、管理装置4に送信するステップである。本例では、入力されたシリアルコードは“1VB3588”であるとする。
Step20の認証処理について説明する。
抽選権認証部625は、入力画面に入力されたシリアルコードを受信すると(Step106)、取得したシリアルコードの認証処理を行う(Step107)。本例では、入力されたシリアルコードが“1VB3588”であるため、シリアルコード“1VB3588”が認証対象となる。
【0185】
抽選権認証部625は、入力されたシリアルコードとシリアルコードデータD4のシリアルコードとを照合し、入力されたシリアルコードがシリアルコードデータD4に含まれており、かつ、そのシリアルコードに認証済みフラグが立っていない場合には、取得したシリアルコードを認証し、ユーザの抽選権が認証されたものと判断する(Step108)。尚、抽選権認証部625は、シリアルコードに有効期限が設定されている場合、入力画面に入力されたシリアルコードの有効期限の認証も行う。抽選権認証部625は、シリアルコードの有効期限が有効であり、シリアルコードを認証した場合、物品供給に関する供給案内画面を送信する(Step109)。
【0186】
一方、抽選権認証部625は、入力されたシリアルコードとシリアルコードデータD4のシリアルコードとを照合し、取得したシリアルコードがシリアルコードデータD4に含まれていない、又は、取得したシリアルコードがシリアルコードデータD4に含まれていても、そのシリアルコードに認証済みフラグが付与されている場合、シリアルコードに有効期限が設定されており、その有効期限が切れている場合、取得したシリアルコードを不適切なものと判断し、認証しない。抽選権認証部625は、シリアルコードを認証できなかった場合(有効期限が切れており、認証できない場合も含む)、シリアルコード(抽選権)の認証ができなかったことを案内するエラー画面を端末3に送信する(Step110)。
【0187】
本例では、入力されたシリアルコードは“1VB3588”であり、シリアルコードデータD4に含まれており、認証済みフラグが付与されていない。また、シリアルコードに有効期限も設定されていない。よって、抽選権認証部625は、取得したシリアルコード“1VB3588”は認証され、ユーザの物品2の物品取得権が認証されたものと判断し、抽選処理部621に抽選権が認証されたことを通知する。
以上で、認証処理の説明は終了する。
上記以外のStepは、第1の実施の形態と同じであるため、詳細を省略する。
【0188】
雑誌等の商品を提供する企業にとっても、物品をプレゼントすることにより、ユーザの商品を購入しようとする購入意欲を高めることになる。
よって、本実施の形態は、物品を供給されるユーザのみならず、物品をユーザに供給する企業と、商品をユーザに供給する企業との双方にとって、有益なコラボレーション(共同企画)を実現することができる。結果として、本実施の形態は、物品を供給されるユーザのみならず、物品供給装置を利用しようとする企業等、様々な需要者のニーズに応えることができる。
【0189】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形したり、組み合わせたりして実施することが出来る。
【符号の説明】
【0190】
1 物品供給装置
2 物品
3 端末
4 管理装置
5 通信網