(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】スピーカボックス
(51)【国際特許分類】
H04R 1/02 20060101AFI20240329BHJP
H04R 9/00 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
H04R1/02 101Z
H04R9/00 F
(21)【出願番号】P 2022208413
(22)【出願日】2022-12-26
【審査請求日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】202210373711.8
(32)【優先日】2022-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517409583
【氏名又は名称】エーエーシー マイクロテック(チャンヂョウ)カンパニー リミテッド
【住所又は居所原語表記】No.3 changcao road, Hi-TECH Industrial Zone, Wujin District, Changzhou City, Jiangsu Province, P.R. China
(73)【特許権者】
【識別番号】511027518
【氏名又は名称】エーエーシーアコースティックテクノロジーズ(シンセン)カンパニーリミテッド
【氏名又は名称原語表記】AAC Acoustic Technologies(Shenzhen)Co.,Ltd
(74)【代理人】
【識別番号】100128347
【氏名又は名称】西内 盛二
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼ ▲樹▼文
(72)【発明者】
【氏名】葛 振凡
【審査官】堀 洋介
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-014597(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第112511932(CN,A)
【文献】特開2000-152380(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第112104931(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111526458(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/02
H04R 9/00- 9/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スピーカボックスであって、
収容キャビティを有するハウジングと、
前記収容キャビティ内に固定され、前記収容キャビティを密閉された後音響チャンバ及び前記ハウジングの外部に連通する前音響チャンバに仕切る発音ユニットとを含み、
前記発音ユニット内には、熱交換部材が更に設けられ、前記熱交換部材内には、熱交換チャンバが形成され、前記熱交換チャンバ内には、熱交換媒体が充填され
、
前記発音ユニットは、発音単体と、前記発音単体を下方から支持する支持体とを含み、前記発音単体は、振動発音用の振動膜を有し、前記振動膜は、前記前音響チャンバ内に収容され、前記支持体は、プラスチック材料で製造され、前記熱交換部材の本体は、前記支持体内に嵌設され、且つ前記発音単体の周方向に設けられ、前記熱交換部材の首尾両端に位置する一部の前記熱交換部材は、前記支持体の外部に露出し、前記熱交換部材は、前記支持体と一体射出成形されることを特徴とするスピーカボックス。
【請求項2】
前記熱交換部材は、金属材質であることを特徴とする請求項
1に記載のスピーカボックス。
【請求項3】
前記支持体は、第1端が前記収容キャビティ内に収容され、前記ハウジングには、前記収容キャビティに連通する第1溝が開設され、前記支持体は、第2端が前記第1溝を介して前記ハウジングの外部まで延在し、前記支持体には、第2溝及び第3溝が設けられ、前記第2溝は、前記支持体の第1端を貫通し、前記第3溝は、一端が前記支持体の第2端に開口を形成し、他端が前記第2溝に連通するまで延在し、
前記発音単体は、前記第2溝上に支持され、前記発音単体、前記収容キャビティ、前記第2溝及び前記第3溝は、共に前記前音響チャンバを囲み、前記発音単体、前記支持体及び前記収容キャビティは、共に密閉された前記後音響チャンバを囲むことを特徴とする請求項
1に記載のスピーカボックス。
【請求項4】
前記第2溝は、段差溝であることを特徴とする請求項
3に記載のスピーカボックス。
【請求項5】
前記ハウジングは、前記発音単体の振動方向に沿って前記発音単体の対向する両側にそれぞれ蓋設されたフロントカバー及びバックカバーを含み、前記バックカバーは、前記フロントカバーに対向して設けられたバックカバー主板と、前記バックカバー主板の外周縁から前記フロントカバーの方向へ折り曲げて延在し且つ前記フロントカバーに固定接続されたバックカバー側板とを含み、前記バックカバー側板は、前記フロントカバーに当接して密封固定を形成することを特徴とする請求項
1に記載のスピーカボックス。
【請求項6】
前記バックカバー側板には、前記後音響チャンバに連通する第4溝が開設され、前記ハウジングには、前記ハウジングに貼り合わせられたシールカバーが開設され、前記シールカバーは、前記第4溝を完全に覆うことを特徴とする請求項
5に記載のスピーカボックス。
【請求項7】
前記スピーカボックスは、前記発音単体と外部電気信号とを接続する導電端子を更に含み、前記導電端子は、前記ハウジングを貫通し且つ部分的に前記ハウジングに露出することを特徴とする請求項
5に記載のスピーカボックス。
【請求項8】
前記バックカバー側板には、その前記フロントカバーに近接する一端から前記バックカバー主板の方向へ凹んで形成された第5溝が設けられ、前記導電端子は、前記第5溝内を介して前記ハウジングの外に延在し、前記フロントカバーは、同時に前記導電端子及び前記バックカバー側板に圧設されて密封固定を形成することを特徴とする請求項
7に記載のスピーカボックス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気音響変換の技術分野に関し、特にスピーカボックスに関する。
【背景技術】
【0002】
スピーカボックスは、携帯型モバイル電子製品、例えば、携帯電話に広く応用され、オーディオ信号を音声に変換して再生することを実現する。スピーカボックスは、ラウドネスが大きく、低周波の音声効果がよい。
【0003】
従来技術のスピーカボックスは、フロントカバー、前記フロントカバーに蓋設され且つともに収容空間を囲むバックカバー、及び、前記収容空間内に収容された発音ユニットを含み、前記発音ユニットは、前記収容空間を前音響チャンバ及び後音響チャンバに仕切る。しかしながら、従来技術のスピーカボックスの放熱性が低く、更に音響性能が制限される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記問題に鑑み、本発明は、従来技術における技術的課題を解決し、良好な放熱性を有するスピーカボックスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様において、本発明は、スピーカボックス10を提供する。
該スピーカボックス10は、収容キャビティを有するハウジングと、
前記収容キャビティ内に固定され、前記収容キャビティを密閉された後音響チャンバ及び前記ハウジングの外部に連通する前音響チャンバに仕切る発音ユニットとを含み、
前記発音ユニット内には、熱交換部材が更に設けられ、前記熱交換部材内には、熱交換チャンバが形成され、前記熱交換チャンバ内には、熱交換媒体が充填され、一部の前記熱交換部材は、前記発音ユニットに露出する。
【0006】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記発音ユニットは、発音単体と、前記発音単体を前記熱交換部材に支持する支持体とを含み、前記熱交換部材は、前記支持体内に嵌設され、且つ発音単体の周方向に設けられ、一部の前記熱交換部材は、前記支持体に露出する。
【0007】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記熱交換部材は、金属材質である。
【0008】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記熱交換部材は、前記支持体と一体射出成形される。
【0009】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記支持体は、第1端が前記収容キャビティ内に収容され、前記ハウジングには、前記収容キャビティに連通する第1溝が開設され、前記支持体は、第2端が前記第1溝を介して前記ハウジングの外部まで延在し、前記支持体には、第2溝及び第3溝が設けられ、前記第2溝は、前記支持体の第1端を貫通し、前記第3溝は、一端が前記支持体の第2端に開口を形成し、他端が前記第2溝に連通するまで延在し、
前記発音単体は、前記第2溝上に支持され、前記発音単体、前記収容キャビティ、前記第2溝及び前記第3溝は、共に前記前音響チャンバを囲み、前記発音単体、前記支持体及び前記収容キャビティは、共に密閉された前記後音響チャンバを囲む。
【0010】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記第2溝は、段差溝である。
【0011】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記ハウジングは、前記発音単体の振動方向に沿って前記発音単体の対向する両側にそれぞれ蓋設されたフロントカバー及びバックカバーを含み、前記バックカバーは、前記フロントカバーに対向して設けられたバックカバー主板と、前記バックカバー主板の外周縁から前記フロントカバーの方向へ折り曲げて延在し且つ前記フロントカバーに固定接続されたバックカバー側板とを含み、前記バックカバー側板は、前記フロントカバーに当接して密封固定を形成する。
【0012】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記バックカバー側板には、前記後音響チャンバに連通する第4溝が開設され、前記ハウジングには、前記ハウジングに貼り合わせられたシールカバーが開設され、前記シールカバーは、前記第4溝を完全に覆う。
【0013】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記スピーカボックスは、前記発音単体と外部電気信号とを接続する導電端子を更に含み、前記導電端子は、前記ハウジングを貫通し且つ部分的に前記ハウジングに露出する。
【0014】
前記のようなスピーカボックスであって、ここで、好ましくは、前記バックカバー側板には、その前記フロントカバーに近接する一端から前記バックカバー主板の方向へ凹んで形成された第5溝が設けられ、前記導電端子は、前記第5溝内を介して前記ハウジングの外に延在し、前記フロントカバーは、同時に前記導電端子及び前記バックカバー側板に圧設され密封固定を形成する。
【発明の効果】
【0015】
従来技術に比べて、本発明は、発音ユニット内に熱交換部材を設けることにより、スピーカボックスが動作状態にあり、発音ユニットが振動して熱を発生し、熱が熱交換部材の壁体を介して熱交換部材の内部の熱交換媒体に伝導し、熱交換媒体が発音ユニットの外部の空気と接触して熱交換を行って熱を放出し、それによりスピーカボックスの放熱効率を向上させる。
【0016】
本発明の技術手段をより明確に理解するために、明細書の内容に基づいて実施することができ、且つ本発明の上記及び他の目的、特徴及び利点をより明らかにするために、以下に本発明の具体的な実施形態を特に挙げる。
【0017】
以下の好ましい実施形態に対する詳細な説明を読むことにより、様々な他の利点及び利点は、当業者にとって明らかになる。図面は好ましい実施形態を示すためだけに用いられ、本発明を限定するものではない。且つ全ての図面において、同じ符号で同じ部材を示す。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明に係る実施例の全体構造の斜視図である。
【
図2】本発明に係る実施例の全体構造の分解概略図である。
【
図3】本発明に係る実施例の全体構造の正面図である。
【
図5】本発明に係る実施例のバックカバーの1つの角度の斜視図である。
【
図6】本発明に係る実施例のバックカバーの別の角度の斜視図である。 図面において、図面は必ずしも実際の比率に従って描かれない。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に図面を参照して説明した実施例は、例示的なものであり、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を限定するものと解釈することができない。
【0020】
従来技術におけるスピーカボックスは、放熱性が低いという技術的欠陥が存在し、研究により、スピーカボックス内の発音単体が動作状態にある時、生成された熱は、空気により後音響チャンバ及び前音響チャンバに伝導して放熱し、発音単体を支持するブラケットは、プラスチック構造であり、その熱伝導性が低く、放熱効率が低く、一方で、後音響チャンバの熱空気は、後音響チャンバ内に閉じ込められ、1つのリーク孔を介して外部空気と接触することができ、それにより放熱性が低く更に音響性能が制限されることを見出した。
【0021】
スピーカボックス10の放熱機能を向上させるために、
図1~
図6に示すように、出願人は、スピーカボックス10を提供する。該スピーカボックス10は、ハウジング100及び発音ユニットを含み、
ハウジング100の内部には、収容キャビティ101を有し、発音ユニットは、収容キャビティ101内に固定され、発音ユニットは、振動発音用の振動膜を有し、発音ユニットは、収容キャビティ101を密閉された後音響チャンバ1012及びハウジング100の外部に連通する前音響チャンバ1011に仕切り、振動膜は、前音響チャンバ1011内に収容されている。
【0022】
発音ユニット内には、熱交換部材400が更に設けられ、熱交換部材400内には、熱交換チャンバ401が形成され、熱交換チャンバ401内には、熱交換媒体が充填され、一部の熱交換部材400は、発音ユニットに露出し、それにより熱交換部材400は、発音ユニットと接触することができるだけでなく、外部空気と接触可能であり、このようにして、熱交換部材400は、発音ユニット及び外部空気の間に熱の伝導及び交換を行うことができ、熱交換媒体は、好ましく、冷却液である。スピーカボックス10は、動作状態にある時に、発音ユニットが振動して熱を発生し、熱は、熱交換部材400の壁体を介して熱交換チャンバ401内の熱交換媒体に伝導し、熱交換媒体は、更に空気に露出した熱交換部材400の壁体を介して発音ユニットの外部の空気と接触して熱交換を行って熱を放出し、それにより発音ユニットの温度を低下させ、スピーカボックス10の放熱効率を向上させる。
【0023】
更に、
図2及び
図4に示すように、発音ユニットは、発音単体300と、発音単体300を熱交換部材400に支持する支持体200とを含み、熱交換部材400は、支持体200内に嵌設され、且つ発音単体300の周方向に設けられ、一部の熱交換部材400は、支持体200に露出する。
【0024】
いくつかの実施例において、熱交換部材400は、中空の管体構造であり、管体構造全体が折り曲げて略環状又は方形を呈し、発音単体300は、環状又は方形の熱交換部材400の中間に位置し、熱交換部材400の本体は、支持体200内に嵌設され、それにより熱交換部材400の主要部分は、いずれも支持体200内に包まれ、発音単体300により発生された熱は、分散し、支持体200に吸収された後に熱交換部材400内に伝導され、熱交換部材400の主要部分は、いずれも熱を均一に吸収可能であり、それにより空気との熱交換効果を向上させることができる。熱交換部材400の首尾両端は、支持体200の外部に露出し、空気と熱交換を行い、且つ首尾両端の少なくとも一端に注射口が形成され、注射口を介して冷却液を注射し、注射した後に接着剤で密封するか又は溶接して密封し、熱交換媒体の充填を完成する。
【0025】
更に、熱交換部材400は、金属材質であり、金属材質の熱交換部材400は、その熱伝導性が良好であり、発音単体300内の振動膜が動作状態にある時に、振動により発生された熱の熱交換部材400での伝導がより迅速で効率的であり、それによりスピーカボックス10の全体的な放熱性能を向上させる。
【0026】
更に、熱交換部材400と支持体200との組み立て効率を向上させ、成形加工に役立つために、いくつかの実施例において、熱交換部材400と支持体200とは、一体射出成形であり、このように成形しやすく、同時に高い生産効率を有し、具体的には、熱交換部材400と支持体200の製造フローは、下記のステップ1~ステップ3である。
ステップ1では、金属管体形状の熱交換部材400を成形する。
ステップ2では、金型内に熱交換部材400を位置決めし、型割りして射出成形し、熱交換部材400を支持体200内に射出成形し、熱交換部材400の両端が支持体200の外に露出することにより、注射口を形成する。
ステップ3では、注射口を介して冷却液を注射し、注射した後に接着剤で密封するか又は溶接して密封し、組み立てを完成する。
【0027】
更に、
図4に示すように、支持体200は、第1端が収容キャビティ101内に固定的に収容され、ハウジング100には、収容キャビティ101に連通する第1溝102が開設され、支持体200は、第2端が第1溝102を介してハウジング100の外部まで延在する。好ましくは、支持体200は、プラスチック材料で製造され且つ環状構造を呈し、支持体200には、第2溝201及び第3溝202が設けられ、第2溝201が支持体200の第1端を貫通して環状構造を形成し、第3溝202は、一端が支持体200の第2端に開口を形成し、開口がハウジング100の外部に位置し、第3溝202は、他端が第2溝201に連通するまで延在し、該構造がスピーカボックス10の側面発音構造を形成するため、スピーカボックス10の外形は、装置全体の外形とマッチングし、スピーカボックス10の装置全体における柔軟な組み立てに役立つ。
【0028】
発音単体300は、第2溝201上に支持され、発音単体300の振動膜が設けられる側は、第2溝201に向かって設けられ、且つ収容キャビティ101の内壁面と間隔を隔てて設けられ、第2溝201の溝壁は、発音単体300の周側を取り囲み、発音単体300と第2溝201は、密封固定を形成し、発音単体300、収容キャビティ101、第2溝201及び第3溝202は、共に前音響チャンバ1011を囲み、発音単体300、支持体200及び収容キャビティ101は、共に密閉された後音響チャンバ1012を囲む。
【0029】
更に、
図4に示すように、第2溝201は、段差溝であり、段階的に折り曲げて収縮する溝部を有し、発音単体300は、段差溝内に固定され、発音単体300と支持体200との厚さを重ね合わせることができ、それにより発音単体300の占める空間を減少させ、スピーカボックス10の小型化に役立つ。
【0030】
いくつかの実施例において、
図2及び
図4に示すように、ハウジング100は、分離型構造であり、成形加工及び組み立てを容易にし、具体的には、ハウジング100は、発音単体300の振動膜の振動方向に沿って発音単体300の対向する両側にそれぞれ蓋設されたフロントカバー103及びバックカバー104を含み、フロントカバー103は、板体構造であり、バックカバー104は、フロントカバー103に対向して設けられたバックカバー主板1041と、バックカバー主板1041の外周縁からフロントカバー103の方向へ折り曲げて延在し且つフロントカバー103に固定接続されたバックカバー側板1042とを含む。バックカバー側板1042は、フロントカバー103に当接して密封固定を形成する。
【0031】
更に、ハウジング100及びカバープレートは、いずれも金属材質であり、ハウジング100の構造強度を確保する前提で、金属材質のハウジング100は、全体がプラスチックであるハウジング100の構造に対してより薄く設計可能であり、且つ金属材料のフロントカバー103とバックカバー104とは、金属溶接によって固定可能であり、超音波溶接のために多くの空間を予め確保する必要がなく、同様に発音単体300を効果的に組み立てるとともに、ハウジング100内のチャンバ体積を大幅に大きくし、発音単体300とハウジング100で囲まれた後音響チャンバ1012の体積を効果的に増加させ、更にスピーカボックス10の音響性能を改善し、特に低周波の音響性能を改善する。
【0032】
更に、
図5及び
図6に示すように、バックカバー側板1042には、後音響チャンバ1012に連通する第4溝105が開設され、ハウジング100には、ハウジング100に貼り合わせられたシールカバー106が開設され、シールカバー106は、第4溝105を完全に覆い、第4溝105は、後音響チャンバ1012と外部との気圧バランスを改善するために用いられ、シールカバー106は、第4溝105を介して後音響チャンバ1012に吸音材を充填した後、第4溝105を密封し、それによりスピーカボックス10の組み立てがより簡単で確実である。
【0033】
更に、
図1及び
図4に示すように、スピーカボックス10は、発音単体300を外部の電気信号に接続する導電端子500を更に含む。導電端子500は、ハウジング100を貫通してハウジング100に部分的に露出する。
【0034】
いくつかの実施例において、
図1、
図5及び
図6に示すように、バックカバー側板1042には、そのフロントカバー103に近接する一端からバックカバー主板1041の方向へ凹んで形成された第5溝107が設けられ、導電端子500は、第5溝107内を介してハウジング100の外に延在する。フロントカバー103は、同時に導電端子500及びバックカバー側板1042に圧設されて密封固定を形成する。該構造は、組み立てやすく、組み立ての効率を向上させる。
【0035】
以上は、本発明の構造、特徴及び作用効果を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明したが、上記したのは、本発明の好ましい実施例だけであり、本発明は、図面に示される実施範囲を限定せず、本発明の思想に加えられた変更、又は同等の変化である同等の実施例への修正は、依然として明細書及び図面に含まれる精神を超えない場合、いずれも本発明の保護範囲内にあるべきである。
【符号の説明】
【0036】
10 スピーカボックス
100 ハウジング
101 収容キャビティ
1011 前音響チャンバ
1012 後音響チャンバ
102 第1溝
103 フロントカバー
104 バックカバー
1041 バックカバー主板
1042 バックカバー側板
105 第4溝
106 シールカバー
107 第5溝
200 支持体
201 第2溝
202 第3溝
300 発音単体
400 熱交換部材
401 熱交換チャンバ
500 導電端子