(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】アンテナポート指示方法、端末及びネットワーク側デバイス
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0417 20170101AFI20240329BHJP
【FI】
H04B7/0417 100
(21)【出願番号】P 2022549005
(86)(22)【出願日】2020-12-15
(86)【国際出願番号】 CN2020136559
(87)【国際公開番号】W WO2021159851
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-08-12
(31)【優先権主張番号】202010093931.6
(32)【優先日】2020-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DATANG MOBILE COMMUNICATIONS EQUIPMENT CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F, Building 1, No.5 Shangdi East Road, Haidian District,Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 正宣
(72)【発明者】
【氏名】高 秋彬
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】特表2020-502837(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on CSI enhancement[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #98 R1-1908065,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_98/Docs/R1-1908065.zip>,2019年08月30日
【文献】5G;NR;Physical layer procedures for data,3GPP TS 38.214,V15.8.0,2020年01月
【文献】Samsung, Ericsson, Huawei, HiSilicon, NTT DOCOMO, Intel Corporation, CATT, ZTE, Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell, AT & T, BT, CATR, China Telec,WF on Type I and II CSI codebooks[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1709232,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1709232.zip>,2017年05月19日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/0417
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ
であって、前記第1のパラメータの第1の数値範囲は、ネットワーク側デバイスの送信ポートの数X、端末によって選択されたポートの数K、及びK個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔eに基づいて確定される第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータであることを特徴とするアンテナポート指示方法。
【請求項2】
前記ポート指示情報が、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報である場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、
ネットワーク側デバイスに補助ポート指示メッセージを送信することを更に含み、ここで、前記補助ポート指示メッセージは第4のパラメータによって確定され、前記第4のパラメータはL個のポートを選択するためのものであり、Lは正整数であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項3】
ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、
ビームフォーミングされた後のチャネル状態情報参照信号CSI-RSを取得し、又は、ビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報を取得することと、
ビームフォーミングされた後のCSI-RS、又はビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報に基づいて、前記ポート指示メッセージに担持されるポート指示情報を取得することとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項4】
前記ポート指示情報が前記ビットマップ情報又は組み合わせ
係数情報である場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、
ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数及び周波数領域圧縮基底ベクトルの数に基づいて、ビットマップのサイズを確定すること、又は、
ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び選択できるポートの最大数に基づいて、組み合わせ
係数の値を確定すること、又は、
ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び端末によって報告された非ゼロポート組み合わせ係数の数に基づいて、組み合わせ
係数の値を確定することを含むことを特徴とする請求項1又は3に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項5】
前記
ポート指示情報が端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、
前記第1のパラメータの第1の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第1の数値範囲は0から
【数1】
であり、eは1以上K以下であることと、
前記第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定することとを含み、
前記第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定することは、
前記第1のパラメータに基づいてK個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定することと、
K個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔eに基づいて、ネットワーク側デバイス
の送
信ポートの数に対して第1のモジュロ演算を行って、K-1個のポートのインデックスを確定することであって、ここで、前記第1のモジュロ演算はmod(ne+i、X)であり、nは
前記第1のパラメータを表し、iの数値範囲は[1、K-1]であることとを含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項6】
前記
ポート指示情報が、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、
ネットワーク側デバイス
の送
信ポートの数X、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートの数K
1、及びK
1個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
1に基づいて、前記第2のパラメータの第2の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第2の数値範囲は0から
【数2】
であり、e
1は1以上K
1以下であることと、
ネットワーク側デバイス
の送
信ポートの数X、端末によって第2の偏波方向で選択されたポートの数K
2、及びK
2個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
2に基づいて、前記第3のパラメータの第3の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第3の数値範囲は0から
【数3】
であり、e
2は1以上K
2以下であることと、
前記第2のパラメータに基づいて、前記端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、前記第3のパラメータに基づいて、前記端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定することとを含み、
前記第2のパラメータに基づいて、前記端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、前記第3のパラメータに基づいて、前記端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定することは、
前記第2のパラメータに基づいて、K
1個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K
1個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e
1に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第1の偏波方向で送信されたポートに対して第2のモジュロ演算を行って、K
1-1個のポートのインデックスを確定することと、
前記第3のパラメータに基づいて、K
2個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K
2個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e
2に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第2の偏波方向で送信されたポートに対して第3のモジュロ演算を行って、K
2-1個のポートのインデックスを確定することとを含み、
ここで、前記第2のモジュロ演算はmod(n
1e
1+j
1、X/2)であり、n
1は
前記第2のパラメータを表し、j
1の数値範囲は[1、K
1-1]であり、前記第3のモジュロ演算はmod(n
2e
2+j
2、X/2)であり、n
2は
前記第3のパラメータを表し、j
2の数値範囲は[1、K
2-1]であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項7】
少なくとも2層のデータの転送を行う場合、前記ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することは、
ネットワーク側デバイスに第1のポート指示メッセージを送信することであって、ここで、前記第1のポート指示メッセージにはすべての層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていること、又は、
ネットワーク側デバイスにデータ輸送層の数と同じ数の第2のポート指示メッセージを送信し、且つ各層は1つの第2のポート指示メッセージに対応することであって、ここで、各第2のポート指示メッセージには対応する層の端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていることを含むことを特徴とする請求項1に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項8】
端末から送信されたポート指示メッセージを受信することを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ
であって、前記第1のパラメータの第1の数値範囲は、ネットワーク側デバイスの送信ポートの数X、端末によって選択されたポートの数K、及びK個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔eに基づいて確定される第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータであることを特徴とするアンテナポート指示方法。
【請求項9】
前記ポート指示情報が、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報である場合、端末から送信されたポート指示メッセージを受信することの前には、更に、
端末から送信された補助ポート指示メッセージを受信することを含み、ここで、前記補助ポート指示メッセージは第4のパラメータによって確定され、前記第4のパラメータはL個のポートを選択するためのものであり、Lは正整数であり、又は
端末から送信されたポート指示メッセージを受信することの前には、更に、
端末に、ビームフォーミングされた後のチャネル状態情報参照信号CSI-RS、又はビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報を送信することを含み、又は
端末から送信されたポート指示メッセージを受信することの後には、更に、
前記ポート指示メッセージに担持される
ポート指示情報に基づいて、端末によって選択されたポートを確定することを含むことを特徴とする請求項8に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項10】
端末から送信されたポート指示メッセージを受信することは、
端末から送信された第1のポート指示メッセージを受信することであって、ここで、前記第1のポート指示メッセージには、端末が少なくとも2層のデータの転送を行う場合すべての層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていること、又は、
端末によって送信された第2のポート指示メッセージを受信することであって、ここで、各第2のポート指示メッセージには、端末が少なくとも2層のデータの転送を行う場合単層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていることを含むこと特徴とする請求項8に記載のアンテナポート指示方法。
【請求項11】
ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信するための送信モジュールを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ
であって、前記第1のパラメータの第1の数値範囲は、ネットワーク側デバイスの送信ポートの数X、端末によって選択されたポートの数K、及びK個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔eに基づいて確定される第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータであることを特徴とするアンテナポート指示装置。
【請求項12】
前記ポート指示情報が、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報である場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信する前には、前記送信モジュールは、
ネットワーク側デバイスに補助ポート指示メッセージを送信することに更に用いられ、ここで、前記補助ポート指示メッセージは第4のパラメータによって確定され、前記第4のパラメータはL個のポートを選択するためのものであり、Lは正整数であり、又は
取得モジュールを更に含み、前記取得モジュールは、
ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、
ビームフォーミングされた後のチャネル状態情報参照信号CSI-RSを取得し、又は、ビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報を取得することと、
ビームフォーミングされた後のCSI-RS、又はビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報に基づいて、前記ポート指示メッセージに担持されるポート指示情報を取得することとに用いられ、又は
第1の確定モジュールを更に含み、前記第1の確定モジュールは、
前記ポート指示情報が前記ビットマップ情報又は組み合わせ
係数情報である場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、
ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数及び周波数領域圧縮基底ベクトルの数に基づいて、ビットマップのサイズを確定すること、又は、
ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び選択できるポートの最大数に基づいて、組み合わせ
係数の値を確定すること、又は、
ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び端末によって報告された非ゼロポート組み合わせ係数の数に基づいて、組み合わせ
係数の値を確定することに用いられることを特徴とする請求項11に記載のアンテナポート指示装置。
【請求項13】
第2の確定モジュールを更に含み、前記第2の確定モジュールは、
前記
ポート指示情報が端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、
前記第1のパラメータの第1の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第1の数値範囲は0から
【数4】
であり、eは1以上K以下であることと、
前記第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定することとに用いられ、
前記第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定することは、
前記第1のパラメータに基づいてK個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定することと、
K個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔eに基づいて、ネットワーク側デバイス
の送
信ポートの数に対して第1のモジュロ演算を行って、K-1個のポートのインデックスを確定することであって、ここで、前記第1のモジュロ演算はmod(ne+i、X)であり、nは
前記第1のパラメータを表し、iの数値範囲は[1、K-1]であることとを含むことを特徴とする請求項11に記載のアンテナポート指示装置。
【請求項14】
第3の確定モジュールを更に含み、前記第3の確定モジュールは、
前記
ポート指示情報が、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、
ネットワーク側デバイス
の送
信ポートの数X、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートの数K
1、及びK
1個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
1に基づいて、前記第2のパラメータの第2の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第2の数値範囲は0から
【数5】
であり、e
1は1以上K
1以下であることと、
ネットワーク側デバイス
の送
信ポートの数X、端末によって第2の偏波方向で選択されたポートの数K
2、及びK
2個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
2に基づいて、前記第3のパラメータの第3の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第3の数値範囲は0から
【数6】
であり、e
2は1以上K
2以下であることと、
前記第2のパラメータに基づいて、前記端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、前記第3のパラメータに基づいて、前記端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定することとに用いられ、
前記第2のパラメータに基づいて、前記端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、前記第3のパラメータに基づいて、前記端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定することは、
前記第2のパラメータに基づいて、K
1個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K
1個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e
1に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第1の偏波方向で送信されたポートに対して第2のモジュロ演算を行って、K
1-1個のポートのインデックスを確定することと、
前記第3のパラメータに基づいて、K
2個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K
2個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e
2に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第2の偏波方向で送信されたポートに対して第3のモジュロ演算を行って、K
2-1個のポートのインデックスを確定することとを含み、
ここで、前記第2のモジュロ演算はmod(n
1e
1+j
1、X/2)であり、n
1は
前記第2のパラメータを表し、j
1の数値範囲は[1、K
1-1]であり、
前記第3のモジュロ演算はmod(n
2e
2+j
2、X/2)であり、n
2は
前記第3のパラメータを表し、j
2の数値範囲は[1、K
2-1]であることを特徴とする請求項11に記載のアンテナポート指示装置。
【請求項15】
端末から送信されたポート指示メッセージを受信するための受信モジュールを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ
であって、前記第1のパラメータの第1の数値範囲は、ネットワーク側デバイスの送信ポートの数X、端末によって選択されたポートの数K、及びK個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔eに基づいて確定される第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータであることを特徴とするアンテナポート指示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本願は、2020年02月14日に提出された、出願番号が2020100939316であり、発明の名称が「アンテナポート指示方法、端末及びネットワーク側デバイス」である中国特許出願の優先権を主張し、その全体が参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、通信の技術分野に関し、特にアンテナポート指示方法、端末及びネットワーク側デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
ニューラジオ(New Radio、NR)バージョン-16(Rel-16)では、拡張されたType IIポート選択コードブックが定義され、ランク(Rank)=1~4をサポートでき、コードブックW
1によりポート選択を実現し、且つRel-16 TypeIIコードブックと同じ方法で、ポート間の線形結合を実現する。なお、各チャネル状態情報参照信号(Channel-state information RS、CSI-RS)ポートはいずれもビームフォーミングされ、そのフォーミングビームはアップリンクチャネルとダウンリンクチャネル角度情報のレシプロシティよって確定することができる。ここで、ポート選択コードブックW
1は次のように表す。
【数1】
【0004】
ここで、XはCSI-RSポートの数を表し、その値はRel-16拡張Type II コードブックでサポートされているアンテナ設定と同じ、パラメータLは選択された連続するポートの数を表し、且つL∈{2,4}に設定可能である。なお、各ポート選択ブロックは次のように表すことができる。
【数2】
【0005】
ここで、
【数3】
は長さがX/2であるベクトルを表し、ここで、iはmod関数を表し、i番目の要素は1であり、残りの要素は0であり、パラメータmは、選択されたポートの開始ポートを表し、L個の連続するポートを選択するためのものであり、その値は
【数4】
であり、広帯域フィードバックを使用し、パラメータd∈{1,2,3,4}に設定可能であり、且つd≦Lという条件を満たす必要があり、各L個のビームのサンプリング間隔を調整するために使用され、フィードバックオーバーヘッドに影響を与える。つまり、ここでは、X/2個のポートをX/(2d)グループに分割するのと同等であり、mを指示するフィードバックオーバーヘッドを減らすことができる。同時に、dの選択では、方向が類似するビームを選択して線形結合に用いることを避けることを考慮する必要がある。選択されたL個のポートについて、Rel-16のType IIコードブック構造を使用して、ポート選択コードブックを計算して得る。
【0006】
上記から、NR Rel-15/16ポート選択コードブックにおけるポート選択指示は、パラメータmを導入して、1つの偏波方向上でのX/2ポート範囲内においてL個の連続するポートの選択に用い、且つ2つの偏波方向では、同じポート指示端末によって選択された同じ数のポートを使用し、また、ネットワークによって設定可能なパラメータdを導入することで、端末のフィードバックオーバーヘッドがさらに削減することが分かった。しかしながら、NR Rel-15/16を直接使用するポート選択指示方法は、NR Rel-17ポート選択コードブックのポート指示には使用できない。つまり、Rel-17拡張されたポート選択コードブックに対して、端末によって選択されたポートを示すための特定の解決手段は提供されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願の実施形態は、Rel-17拡張されたポート選択コードブックに対して、選択されたポートを指示するように、アンテナポート指示方法、端末及びネットワーク側デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の実施形態は、アンテナポート指示方法を提供し、当該アンテナポート指示方法は、
ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0009】
本願の実施形態は、アンテナポート指示方法を提供し、当該アンテナポート指示方法は、
端末から送信されたポート指示メッセージを受信することを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0010】
本願の実施形態は、アンテナポート指示装置を提供し、当該アンテナポート指示装置は、
ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信するための送信モジュールを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0011】
本願の実施形態は、アンテナポート指示装置を提供し、当該アンテナポート指示装置は、
端末から送信されたポート指示メッセージを受信するための受信モジュールを含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、
端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、
端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、
端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0012】
本願の実施形態は、端末を提供し、当該端末は、
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、且つプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、前記のアンテナポート指示方法のステップが実現される。
【0013】
本願の実施形態は、ネットワーク側デバイスを提供し、当該ネットワーク側デバイスは、
メモリと、プロセッサと、メモリに記憶され、且つプロセッサで実行可能なコンピュータプログラムとを含み、前記プログラムが前記プロセッサによって実行されると、前記のアンテナポート指示方法のステップが実現される。
【0014】
本願の実施形態は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、
コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、前記のアンテナポート指示方法のステップが実現される。
【発明の効果】
【0015】
本願の実施形態に係るアンテナポート指示方法、端末及びネットワーク側デバイスは、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信し、且つ、ポート指示メッセージには、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、或いは端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、或いは端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータが担持されることにより、ネットワーク側デバイスは、ポート指示メッセージに担持されるポート指示情報に基づいて、端末によって選択されたポートを直接確定することができ、これにより、端末によって選択されたポートの指示が実現される。
【0016】
本願の実施形態又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下、実施形態又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。勿論、以下に説明する図面は、本願のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働を要しない前提で、これらの図面に基づいてその他の図面を更に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本願の実施形態に係る端末に適用されるアンテナポート指示方法のステップのフローチャートである。
【
図2】本願の実施形態において第1のパラメータを取得するときの対応する概略図である。
【
図3】本願の実施形態において2のパラメータを取得するときの対応する概略図である。
【
図4】本願の実施形態において3のパラメータを取得するときの対応する概略図である。
【
図5】本願の実施形態においてネットワーク側デバイスに適用されるアンテナポート指示方法のステップのフローチャートである。
【
図6】本願の実施形態において端末に適用されるアンテナポート指示装置のモジュールのブロック図である。
【
図7】本願の実施形態においてネットワーク側デバイスに適用されるアンテナポート指示装置のモジュールのブロック図である。
【
図8】本願の実施形態に係る端末の構造の概略図である。
【
図9】本願の実施形態に係るネットワーク側デバイスの構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本願の実施形態の目的、技術案及び利点をより明確にするために、本願の実施形態の図面を参照しながら、本願の実施形態における技術案を明確かつ完全に説明する。勿論、説明する実施形態は、すべての実施形態ではなく、本願の実施形態の一部の実施形態に過ぎない。当業者が本願における実施形態に基づいて創造的な労働をしない前提で得られたすべての他の実施形態は、本願の保護範囲に含まれる。
【0019】
具体的には、NR Rel-17は、アップリンクとダウンリンクの角度と遅延情報のレシプロシティを利用して、Rel-15/16 TypeIIポート選択コードブックを更に拡張し、設計された、ダウンリンクデータ転送を計算するプリコーディング方法のプロセスは、端末はネットワーク側デバイスにチャネルサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal、SRS)を送信するステップ1と、ネットワーク側デバイスは、受信した、端末から送信されたSRSに従ってアップリンクチャネル
【数5】
を推定し、更に
【数6】
を使用して、アップリンク各層に使用される角度と遅延情報を計算し、ここで、角度情報はいくつかの空間領域圧縮基底ベクトルで表し、遅延情報はいくつかの周波数領域圧縮基底ベクトルで表すことができるステップ2と、ネットワーク側デバイスは端末にビームフォーミングされた後のCSI-RSを送信し、各アンテナポートは1つのビームフォーミングされた後のCSI-RSを送信し、合計X個のポートビームを送信し、ここで、送信ポートで使用されるビームは、1つの空間領域圧縮基底ベクトルと1つの周波数領域圧縮基底ベクトルとのクロネッカー積によって計算して得られるステップ3と、各ポートにおいて、端末はビームフォーミングされた後のCSI-RSを受信すると、端末は各ポートでの参照信号の受信電力を計算することにより、K
0個の最大参照信号受信電力に対応するポートを選択してネットワーク側デバイスに報告することができ、更に、端末は、選択されたK
0ポートに従って、K
0個の伝送パスでのビーム組み合わせ係数を計算し、その後、これらの係数を量子化して
【数7】
を取得し、同様に、ネットワーク側デバイスに報告するステップ4と、ネットワーク側デバイスは、端末によって報告された各ビーム組み合わせ係数
【数8】
、端末によって選択されたK
0個のポートを使用して、ダウンリンク各層のプリコーディングWを計算し、ここで、K
0個のポートに使用されるビームは、アップリンクの角度情報と遅延情報に基づいて計算して得られ、アップリンクチャネルとダウンリンクチャネルの角度情報と遅延情報はレシプロシティを有し、即ちアップリンクとダウンリンクの角度情報と遅延情報は等しいため、ダウンリンクプリコーディングの計算にはアップリンクのK
0個のビームを使用することができるステップ5とを含む。
【0020】
上記のプロセスから、ステップ4では、端末はK0個のポートを選択してネットワーク側デバイスに報告する必要があることが分かる。然しながら、現在、選択されたK0個のポートを指示するための解決手段がない。これに対して、本願は、端末によって選択されたポートを指示するために、以下の実施形態を提供する。
【0021】
具体的には、
図1に示すように、本願の実施形態に係る端末側アンテナポート指示方法のステップのフローチャートであり、当該方法は、
ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信するステップ101を含む。
【0022】
具体的には、ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0023】
即ち、端末は、ネットワーク側デバイスに、上記のいずれかの1つのポート指示情報が担持されているポート指示メッセージを送信することにより、ネットワーク側デバイスは、ポート指示メッセージに担持されているポート指示情報に基づいて、端末によって選択されたポートを直接確定することができ、これにより、端末によって選択されたポートの指示が実現され、且つ、端末のフィードバックオーバーヘッドが削減される。
【0024】
更に、ポート指示メッセージには、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報が担持されている場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信する前には、ネットワーク側デバイスに補助ポート指示メッセージを送信することもでき、ここで、補助ポート指示メッセージは第4のパラメータによって確定され、前記第4のパラメータはL個のポートを選択するためのものであり、Lは正整数である。
【0025】
なお、更に、本実施形態では、端末はネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信する前には、ビームフォーミングされた後のCSI-RS、又は、ビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報を取得し、その後、ビームフォーミングされた後のCSI-RS、又はビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報に基づいて、ポート指示メッセージに担持されているポート指示情報を取得することもできる。
【0026】
なお、以下、上記の各ポート指示情報をそれぞれ具体的に説明する。
【0027】
第一に、ポート指示情報がビットマップ情報又は組み合わせパラメータ情報である場合、端末は、ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数及び周波数領域圧縮基底ベクトルの数に基づいて、ビットマップのサイズを確定し、又は、ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び選択できるポートの最大数に基づいて、組み合わせパラメータの値を確定し、又は、ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び端末によって報告された非ゼロポート組み合わせ係数の数に基づいて、組み合わせパラメータの値を確定することができる。
【0028】
具体的には、ビットマップのサイズは2LMであってもよく、Lは空間領域圧縮基底ベクトルの数を表し、Mは周波数領域圧縮基底ベクトルの数を表す。
【0029】
なお、具体的には、組み合わせパラメータの値は、
【数9】
であってもよく、ここで、K
0は選択できるポートの最大数を表し、又は
【数10】
であってもよく、ここで、K
0’は端末によって報告された非ゼロポート組み合わせ係数の数を表す。
【0030】
即ち、1つ又は複数のサイズが2LMであるビットマップにより、端末によって選択されたポートを指示し、又はサイズが
【数11】
により、選択されたポートを指示することができる。
【0031】
ただし、パラメータL、M及びK0の値は、いずれもネットワーク側によって端末に設定し、又はプロトコルで事前に定義することができる。
【0032】
なお、端末によって選択されたポートをマークするプリセットの方法は事前に設定することができ、例えば、1が端末によって選択されたポートを表し、0が選択されていないポートを表すように設定することができる。もちろん、これはここで特に制限されない。
【0033】
以下、例を挙げて上記の実施形態を説明する。
【0034】
例えば、ネットワーク側デバイスは、端末に対して、空間領域圧縮基底ベクトルの数L=2、周波数領域圧縮基底ベクトルの数M=2、選択できるポートの最大数K0=4を設定すると仮定すると、ネットワーク側デバイスは、端末に1層のデータを送信し、
ネットワーク側デバイスは、2LM=8個のポートを介してビームフォーミングされたCSI-RSを送信する。この時、端末は、各ポートの参照信号受信電力(Reference Signal Received Power、RSRP)を計算し、その後、8個のRSRPを大きさの順にソートした後、電力が最も高いK0=4個のRSRPを選択する。
【0035】
具体的には、この時、端末によって選択されたポートのポート指示情報は、以下に示すようにビットマップ(bitmap)で表すことができる。
【表1】
【0036】
上記のビットマップでは、1が端末によって選択されたポートを表し、0が端末によって選択されていないポートを表すように事前定義された。
【0037】
なお、端末は、組み合わせ係数
【数12】
ビットにより、選択されたポートを指示することができる。
【0038】
最後に、端末は、端末によって選択されたポートを指示するための当該ビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、即ち、サイズが8ビットであるビットマップ又は7ビットである組み合わせパラメータを、ポート指示メッセージに担持してネットワーク側デバイスに送信することができる。
【0039】
このように、端末は、ビットマップ情報又は組み合わせパラメータ情報によって、端末によって選択されたポートに対する直接指示を実現する。
【0040】
第二に、ネットワーク側デバイスに補助ポート指示メッセージを送信する場合、具体的には、端末は、NR Rel-15/16におけるポート選択方法を使用して、L個の連続するポートを選択し、次に1つのビットマップ情報又は組み合わせパラメータ情報により、端末によって最終的に選択されたポートを確定することができる。
【0041】
即ち、L個の連続するポートを選択する場合、まず、端末は、端末によって選択されたポートにおける開始ポートを指示する第4のパラメータmによりL個の連続するポートを選択し、ここで、
【数13】
という条件が満たされている必要があり、Xはネットワーク側デバイスの送信ポートの数を表し、その後、端末は、端末によって選択されたK
0個以下のポートを指示するための、1つ又は複数のサイズが2LMであるビットマップ、又はサイズが
【数14】
ビットである補助情報を更に報告する。
【0042】
もちろん、パラメータX、d、L、M、及びK0は、ネットワーク側によって端末に対して設定し、又はプロトコルで事前に定義することができる。
【0043】
以下、具体的な例を挙げて上記の実施形態を説明する。
【0044】
ネットワーク側デバイスによって端末に対して設定されたコードブックパラメータがL=2、M=2、X=16、d=2、K
0=4であると仮定すると、ネットワーク側デバイスは、端末に1層のデータを送信し、端末は、各偏波方向でX/2=8個のポートを送信することにより、ビームフォーミングされたCSI-RSを送信し、ポートインデックスは、0,1、…,7として記される。Rel-16のポート選択方法に従って2L個のポートを選択する。即ち、ポート選択ブロックは次のように表される。
【数15】
【0045】
ここで、
【数16】
は長さがX/2であるベクトルを表し、そのi番目の要素は1であり、残りの要素は0であり、iはmod関数を表す。端末が各ポートのRSRPを計算し、計算されたパラメータがm=2であると仮定すると、第1の偏波方向と第2の偏波方向に連続するL=2個のポートのインデックスは3及び4である。
【0046】
その後、端末は、選択されたK
0個のポートの補助情報を指示するための、サイズが2LM=8ビットであるビットマップを更に報告する。ここで、ビットマップ指示方法は次の表に示される。
【表2】
【0047】
ここで、1は端末によって選択されたポートを表し、0は端末によって選択されていないポートを表す。又は、端末は、選択されたK
0個のポートを指示するための、1つの
【数17】
ビットのような補助情報を更に報告する。
【0048】
最後に、端末は、端末によって選択されたポートを指示するための当該ポート指示情報、即ち、サイズが8ビットであるビットマップ情報又は7ビットの組み合わせパラメータ情報、及び指示端末によって選択されたポートのうちの開始ポートの第4のパラメータm=2をポート指示メッセージに担持してネットワーク側デバイスに送信することができる。
【0049】
このように、端末は、開始ポートのポート指示情報、及びビットマップ情報又は組み合わせパラメータ情報により、端末によって選択されたポートに対する指示を実現した。
【0050】
第三に、ポート指示情報が端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信する前には、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって選択されたポートの数K、及びK個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔eに基づいて、前記第1のパラメータの第1の数値範囲を確定してもよく、ここで、前記第1の数値範囲は0から
【数18】
であり、eは1以上K以下であり、その後、第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定する。
【0051】
具体的には、第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定する場合、第1のパラメータに基づいてK個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔eに基づいて、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数に対して第1のモジュロ演算を行って、K-1個のポートのインデックスを確定し、ここで、第1のモジュロ演算はmod(ne+i、X)であり、nはK個のポートにおける1番目のポートインデックスを表し、iの数値範囲は[1、K-1]である。
【0052】
具体的には、ここで、パラメータK、e及びXは、ネットワーク側によって設定されてもよく、もちろん、プロトコルによって事前定義されてもよく、ここで限定されない。
【0053】
以下、上記の実施形態は、具体的な実施形態を通じて説明される。
【0054】
ネットワーク側デバイスによって端末に対して設定されたコードブックパラメータはX=16、e=2、及びK=4であると仮定すると、ネットワーク側デバイスは端末に1層のデータを送信し、
図2に示すように、ネットワーク側デバイスは、X=16個のポートを介して、ビームフォーミングされたCSI-RSを送信し、ポート(Port)のインデックスは0,1,2,…,15として記される。なお、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって選択されたポートの数K、及びK個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔eに基づいて、第1のパラメータの数値範囲は0から
【数19】
であると算出し、即ちn∈{0,1,…,7}である。なお、
図2に示すように、各ポートのRSRP(
図2における縦軸Powerに対応する)を計算した後、n=1時に連続するK個のポートに対応するRSRPの合計が最大になると算出し、
図2から、インデックスが2、3、4、5であるポートを端末によって選択されたポートとして確定する。最後に、端末はn=1を指示情報としてネットワーク側デバイスに報告して、ネットワーク側デバイスは当該指示情報に基づいて、端末によって選択されたK個のポートを確定する。
【0055】
第五に、指示情報は、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートの数K
1、及びK
1個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
1に基づいて、前記第2のパラメータの第2の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第2の数値範囲は0から
【数20】
であり、e
1は1以上K
1以下であることと、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって第2の偏波方向で選択されたポートの数K
2、及びK
2個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
2に基づいて、前記第3のパラメータの第3の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第3の数値範囲は0から
【数21】
であり、e
2は1以上K
2以下であることと、前記第2のパラメータに基づいて、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、前記第3のパラメータに基づいて、端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定することとを含んでもよい。
【0056】
具体的には、第2のパラメータに基づいて端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、且つ第3のパラメータに基づいて、端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定する場合、第2のパラメータに基づいて、K1個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K1個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e1に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第1の偏波方向で送信されたポートに対して第2のモジュロ演算を行って、K1-1個のポートのインデックスを確定してもよく、第3のパラメータに基づいて、K2個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K2個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e2に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第2の偏波方向で送信されたポートに対して第3のモジュロ演算を行って、K2-1個のポートのインデックスを確定してもよく、ここで、第2のモジュロ演算はmod(n1e1+j1、X/2)であり、n1はK1個のポートにおける1番目のポートインデックスを表し、j1の数値範囲は[1、K1-1]であり、第3のモジュロ演算はmod(n2e2+j2、X/2)であり、n2はK2個のポートにおける1番目のポートインデックスを表し、j2の数値範囲は[1、K2-1]である。
【0057】
具体的には、ここで、パラメータX、K1、K2、e1及びe2は、いずれもネットワーク側によって設定されてもよく、又はプロトコルで事前に定義されてもよく、ここで特に制限されない。
【0058】
以下、上記の実施形態は、具体的な実施形態を通じて説明される。
【0059】
ネットワーク側デバイスによって端末に対して設定されたコードブックパラメータはX=16、e
1=1、e
2=1、K
1=3、K
2=3、及びK=6であると仮定すると、ネットワーク側デバイスは端末に1層のデータを送信し、
図3に示すように、ネットワーク側デバイスは、X=16個のポートを介してビームフォーミングされたCSI-RSを送信し、ポート(Port)のインデックスは0,1,2,…,15として記され、且つ、端末によって第1の偏波方向で送信されたポートの数はX/2=8であり、ポートインデックスは0,1,2,…,7であると計算された。なお、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートの数K
1、及びK
1個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
1に基づいて、第2のパラメータm
1の第2の数値範囲の最大値は
【数22】
であり、即ちm
1∈{0,1,…,7}であると確定する。なお、
図3に示すように、各ポートのRSRP(
図3における縦軸Powerに対応する)を計算した後、m
1=2時に連続するK
1個のポートに対応するRSRPの合計が最大になると算出し、
図3から、インデックスが2、3、4及び5であるポートを端末によって第1の偏波方向で選択されたポートとすることが分かる。
【0060】
図4に示すように、
図3と同様に、第2の偏波方向で送信されたX/2=8個のポートを計算し、ポートインデックスが8,9,10,…,15である。なお、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって第2の偏波方向で選択されたポートの数K
2、及びK
2個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
2に基づいて、前記第3のパラメータの第3の数値範囲m
2の最大値が
【数23】
であり、即ち1~7に属すると確定する。
図4に示すように、各ポートのRSRP(
図4における縦軸Powerに対応する)を計算した後、m
2=3時に連続するK
2個のポートに対応するRSRPの合計が最大になると算出し、
図4から、インデックスが11、12、13であるポートを端末によって第2の偏波方向で選択されたポートとすることが分かる。
【0061】
最後に、端末は、端末によって選択されたポートを指示するための第2のパラメータm1=2及び第3のパラメータm2=3をネットワーク側デバイスに報告することにより、ネットワーク側デバイスはパラメータ情報m1=2及びm2=3に基づいて、端末によって第1の偏波方向で選択された3個のポート及び第2の偏波方向で選択された3個のポートをそれぞれ確定することができる。
【0062】
このように、端末は、第1の偏波方向及び第2の偏波方向で選択されたポートの指示をそれぞれ報告することにより、端末によって2つの偏波方向で選択されたポート及びポート数は同じであってもよく、異なってもよく、且つ選択されたポートを指示する指示情報は同じであってもよく、異なってもよく、従来技術において端末によって選択された同じ数のポートが2つの偏波方向で同じポートによってのみ指示され得るという問題を回避することができる。
【0063】
なお、更に、本実施形態では、少なくとも2層のデータの転送を行う場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信する時、ネットワーク側デバイスに第1のポート指示メッセージを送信してもよく、ここで、第1のポート指示メッセージにはすべての層に対応する端末によって選択されたポートのパラメータ情報が担持され、又は、ネットワーク側デバイスにデータ輸送層の数と同じ数の第2のポート指示メッセージを送信し且つ各層は1つの第2のポート指示メッセージに対応してもよく、ここで、各第2のポート指示メッセージには対応する層の端末によって選択されたポートのパラメータ情報が担持されている。
【0064】
つまり、多層データの転送では、1つのポート指示メッセージにより、すべての層の選択されたポートを指示することができ、又は各層は1つのポート指示メッセージを独立して使用して当該層の選択されたポートを指示することができる。
【0065】
以下、例を挙げて上記実施形態を説明する。
【0066】
ネットワーク側デバイスによって端末に対して設定されたコードブックパラメータがL=2、M=2、K
0=4であると仮定すると、ネットワーク側デバイスは、端末に2層のデータを送信し、ネットワーク側デバイスは、2LM=8個のポートを介してビームフォーミングされたCSI-RSを送信する。端末は、各ポートのRSRPを計算する。2層データの転送に対して、8個のRSRPを大きさの順にソートした後、電力が最も高いK
0=4個のRSRPに対応するポートを選択し、選択されたポートは次の表に示すような1つのビットマップで指示することができる。
【表3】
【0067】
ここで、この表において、1は端末によって選択されたポートを表し、0は端末によって選択されていないポートを表す。2層データの転送は、端末によって選択されたポートを指示する同じ指示情報を使用する。
【0068】
又は、1番目の層データの転送に対して、端末は1番目の層のすべての組み合わせ係数のうちの、振幅が最も高いK
0=4個のRSRPを選択し、選択されたポートは次の表に示すような1つのビットマップで指示することができる。
【表4】
【0069】
2番目の層データの転送に対して、端末は、2番目の層のすべての組み合わせ係数のうち、振幅が最も高い4個のRSRPを選択し、選択されたポートは次の表に示すような1つのビットマップで指示することができる。
【表5】
【0070】
最後に、端末は、2層において選択されたポートを指示するためのパラメータ情報をネットワーク側デバイスに報告する。
【0071】
このように、本実施形態は、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信し、且つポート指示メッセージには端末によって選択されたポートを指示するための指示情報が担持されることにより、端末によって選択されたポートに対する指示を実現し、より少ないフィードバックオーバーヘッドで端末によって選択されたポートを指示することを実現した。
【0072】
なお、
図5は、本願の実施形態に係るネットワーク側デバイス側のアンテナポート指示方法のステップのフローチャートであり、当該方法は、端末から送信されたポート指示メッセージを受信するステップ501を含む。
【0073】
具体的には、ここで、ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0074】
ネットワーク側デバイスは、端末から送信されたポート指示メッセージを受信し、ここで、ポート指示メッセージには、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、又は端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、又は端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータが担持されることにより、当該ポート指示メッセージに基づいて端末によって選択されたポートの確定を実現することができる。
【0075】
具体的には、前記ポート指示情報が、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報である場合、端末から送信されたポート指示メッセージを受信する前には、端末から送信された補助ポート指示メッセージを受信してもよく、ここで、補助ポート指示メッセージは第4のパラメータによって確定され、第4のパラメータはL個のポートを選択するためのものであり、Lは正整数である。
【0076】
ただし、上記の各指示情報の内容については、端末側の対応部分を参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0077】
なお、更に、本実施形態では、端末から送信されたポート指示メッセージを受信する時、端末から送信された第1のポート指示メッセージを受信してもよく、ここで、第1のポート指示メッセージには、端末が少なくとも2層のデータの転送を行う場合すべての層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されており、又は、端末によって送信された第2のポート指示メッセージを受信してもよく、ここで、各第2のポート指示メッセージには、端末が少なくとも2層のデータの転送を行う場合単層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されている。
【0078】
ただし、当該実施形態の具体的な内容については、端末側の対応部分を参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0079】
なお、具体的には、ネットワーク側デバイスは、端末から送信されたポート指示メッセージを受信する前には、更に、端末にビームフォーミングされた後のCSI-RS、又はビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報を送信する必要がある。
【0080】
ただし、当該実施形態の関連内容については、端末側を参照することができ、ここではその説明を省略する。
【0081】
なお、具体的には、ネットワーク側デバイスは、端末から送信されたポート指示メッセージを受信した後、更に、ポート指示メッセージに担持される指示情報に基づいて、端末によって選択されたポートを確定してもよい。これにより、端末によって選択されたポートの識別が実現される。
【0082】
もちろん、具体的には、ネットワーク側デバイスは、パラメータ情報に基づいて、端末のダウンリンクデータ転送のプリコーディングを確定してもよい。
【0083】
このように、本実施形態は、端末から送信されたポート指示メッセージを受信し、ここで、ポート指示メッセージには、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、又は端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、又は端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータが担持されることにより、端末によって選択されたポートに対する指示を実現し、当該ポート指示メッセージに基づいて端末によって選択されたポートの確定を実現することができる。
【0084】
なお、
図6は、本願の実施形態に係る端末側アンテナポート指示装置のモジュールブロック図である。当該装置は、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信するための送信モジュール601を含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0085】
ただし、当該装置は、端末側方法の実施形態のすべての方法ステップを実現することができ、同じ技術的効果を達成することができるため、ここでは同じ方法の内容および有益な効果の説明を省略する。
【0086】
なお、
図7は、本願の実施形態に係るネットワーク側デバイス側のアンテナポート指示装置のモジュールブロック図である。当該装置は、端末から送信されたポート指示メッセージを受信するための受信モジュール701を含み、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0087】
ただし、当該装置は、ネットワーク側デバイス側の方法実施形態のすべての方法ステップを実現することができ、同じ技術的効果を達成することができるため、ここでは同じ方法の内容および有益な効果の説明を省略する。
【0088】
また、
図8は、本願の実施形態に係る端末のエンティティ構造の概略図でる。当該端末は、プロセッサ(processor)810、通信インターフェース(Communications Interface)820、メモリ(memory)830及び通信パス840を含んでもよく、ここで、プロセッサ810、通信インターフェース820、メモリ830は、通信パス840を介して互いに通信する。プロセッサ810は、メモリ830に記憶されプロセッサ810で実行可能なコンピュータプログラムを呼び出して、下記の方法のステップを実行することができる。当該方法のステップは、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することであり、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0089】
選択肢として、前記ポート指示情報が、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報である場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、ネットワーク側デバイスに補助ポート指示メッセージを送信することを更に含み、ここで、前記補助ポート指示メッセージは第4のパラメータによって確定され、前記第4のパラメータはL個のポートを選択するためのものであり、Lは正整数である。
【0090】
選択肢として、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、ビームフォーミングされた後のチャネル状態情報参照信号CSI-RSを取得し、又は、ビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報を取得することと、ビームフォーミングされた後のCSI-RS、又はビームフォーミングされた後のCSI-RS及び周波数領域基底ベクトルポート指示情報に基づいて、前記ポート指示メッセージに担持されるポート指示情報を取得することとを含む。
【0091】
選択肢として、前記ポート指示情報が前記ビットマップ情報又は組み合わせパラメータ情報である場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数及び周波数領域圧縮基底ベクトルの数に基づいて、ビットマップのサイズを確定すること、又は、ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び選択できるポートの最大数に基づいて、組み合わせパラメータの値を確定すること、又は、ネットワーク側で設定され、又は事前定義された空間領域圧縮基底ベクトルの数、周波数領域圧縮基底ベクトルの数、及び端末によって報告された非ゼロポート組み合わせ係数の数に基づいて、組み合わせパラメータの値を確定することを含む。
【0092】
選択肢として、前記指示情報が端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって選択されたポートの数K、及びK個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔eに基づいて、前記第1のパラメータの第1の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第1の数値範囲は
【数24】
であり、eは1以上K以下であることと、前記第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定することとを含む。
【0093】
選択肢として、前記した、前記第1のパラメータに基づいて端末によって選択されたポートを確定することは、前記第1のパラメータに基づいてK個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定することと、K個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔eに基づいて、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数に対して第1のモジュロ演算を行って、K-1個のポートのインデックスを確定することであって、ここで、前記第1のモジュロ演算はmod(ne+i、X)であり、nはK個のポートにおける1番目のポートインデックスを表し、iの数値範囲は[1、K-1]であることとを含む。
【0094】
選択肢として、前記指示情報が、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである場合、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することの前には、更に、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートの数K
1、及びK
1個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
1に基づいて、前記第2のパラメータの第2の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第2の数値範囲は
【数25】
であり、e
1は1以上K
1以下であることと、ネットワーク側デバイスによって送信されたポートの数X、端末によって第2の偏波方向で選択されたポートの数K
2、及び用K
2個ごとのポートを調整するためのサンプリング間隔e
2に基づいて、前記第3のパラメータの第3の数値範囲を確定することであって、ここで、前記第3の数値範囲は
【数26】
であり、e
2は1以上K
2以下であることと、前記第2のパラメータに基づいて、前記端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、前記第3のパラメータに基づいて、前記端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定することとを含む。
【0095】
選択肢として、前記した、前記第2のパラメータに基づいて、前記端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを確定し、前記第3のパラメータに基づいて、前記端末によって第2の偏波方向で選択されたポートを確定することは、前記第2のパラメータに基づいて、K1個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K1個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e1に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第1の偏波方向で送信されたポートに対して第2のモジュロ演算を行って、K1-1個のポートのインデックスを確定することと、前記第3のパラメータに基づいて、K2個のポートにおける1番目のポートインデックスを確定し、K2個のポートにおける1番目のポートインデックス及びサンプリング間隔e2に基づいて、ネットワーク側デバイスによって第2の偏波方向で送信されたポートに対して第3のモジュロ演算を行って、K2-1個のポートのインデックスを確定することとを含み、ここで、前記第2のモジュロ演算はmod(n1e1+j1、X/2)であり、n1はK1個のポートにおける1番目のポートインデックスを表し、j1の数値範囲は[1、K1-1]であり、前記第3のモジュロ演算はmod(n2e2+j2、X/2)であり、n2はK2個のポートにおける1番目のポートインデックスを表し、j2の数値範囲は[1、K2-1]である。
【0096】
選択肢として、少なくとも2層のデータの転送を行う場合、前記した、ネットワーク側デバイスにポート指示メッセージを送信することは、ネットワーク側デバイスに第1のポート指示メッセージを送信することであって、ここで、前記第1のポート指示メッセージにはすべての層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていること、又は、ネットワーク側デバイスにデータ輸送層の数と同じ数の第2のポート指示メッセージを送信し、且つ各層は1つの第2のポート指示メッセージに対応することであって、ここで、各第2のポート指示メッセージには対応する層の端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていることを含む。
【0097】
ただし、当該端末は、端末側の方法の実施形態のすべての方法ステップを実現することができ、同じ技術的効果を達成することができるため、ここでは同じ方法の内容および有益な効果の説明を省略する。
【0098】
なお、上記のメモリ830内の論理命令は、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよく、独立した製品として販売されたり、使用されたりする時、1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本願の技術案は、その本質、または先行技術に寄与する部分または当該技術案の一部が、ソフトウェア製品の形態で具体化されてもよく、当該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、1つのコンピュータ機器(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器など)に本願の各実施形態の前記方法のステップのすべて又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。前記記憶媒体は、USBディスク、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の、プログラムコードを記憶可能な種々の媒体を含む。
【0099】
また、
図9は、本願の実施形態に係るネットワーク側デバイスのエンティティ構造の概略図である。当該ネットワーク側デバイスは、プロセッサ(processor)910、通信インターフェース(Communications Interface)920、メモリ(memory)930、及び通信パス940を含んでもよく、ここで、プロセッサ910、通信インターフェース920、メモリ930は、通信パス940を介して互いに通信する。プロセッサ910は、メモリ930に記憶されプロセッサ910で実行可能なコンピュータプログラムを呼び出して、下記の方法のステップを実行することができる。当該方法のステップは、端末から送信されたポート指示メッセージを受信することであり、ここで、前記ポート指示メッセージには、少なくとも以下のポート指示情報のいずれか1つが担持されており、これらのポート指示情報は、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報、端末によって選択されたポートを指示するための第1のパラメータ、端末によって第1の偏波方向で選択されたポートを指示するための第2のパラメータ、及び第2の偏波方向で選択されたポートを指示するための第3のパラメータである。
【0100】
選択肢として、前記ポート指示情報が、端末によって選択されたポートを指示するためのビットマップ情報又は組み合わせ係数情報である場合、端末から送信されたポート指示メッセージを受信することの前には、更に、端末から送信された補助ポート指示メッセージを受信することを含み、ここで、前記補助ポート指示メッセージは第4のパラメータによって確定され、前記第4のパラメータはL個のポートを選択するためのものであり、Lは正整数である。
【0101】
選択肢として、前記した、端末から送信されたポート指示メッセージを受信することの後には、更に、前記ポート指示メッセージに担持される指示情報に基づいて、端末によって選択されたポートを確定することを含む。
【0102】
選択肢として、前記した、端末から送信されたポート指示メッセージを受信することは、端末から送信された第1のポート指示メッセージを受信することであって、ここで、前記第1のポート指示メッセージには、端末が少なくとも2層のデータの転送を行う場合すべての層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていること、又は、端末によって送信された第2のポート指示メッセージを受信することであって、ここで、各第2のポート指示メッセージには、端末が少なくとも2層のデータの転送を行う場合単層に対応する端末によって選択されたポートのポート指示情報が担持されていることを含む。
【0103】
なお、上記のメモリ930内の論理命令は、ソフトウェア機能ユニットの形態で実現されてもよく、独立した製品として販売されたり、使用されたりする時、1つのコンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されてもよい。そのような理解に基づいて、本願の技術案は、その本質、または先行技術に寄与する部分または当該技術案の一部が、ソフトウェア製品の形態で具体化されてもよく、当該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶されており、1つのコンピュータ機器(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器など)に本願の各実施形態の前記方法のステップのすべて又は一部を実行させるためのいくつかの命令を含む。前記記憶媒体は、USBディスク、リムーバブルハードディスク、読み取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の、プログラムコードを記憶可能な種々の媒体を含む。
本願の実施形態は、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を更に提供し、当該非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、当該コンピュータプログラムがプロセッサによって実行されると、上記の各実施形態に係る方法が実現され、同じ技術的効果を達成できるため、ここではその説明を省略する。
【0104】
上記の装置の実施形態は、単なる例示的なものであり、ここでは分離した構成部品として説明したユニットは、物理的に分離されているものでもよく、物理的に分離されているものでなくてもよく、ユニットとして示した部品は、物理的なユニットであってもよく、物理的なユニットでなくてもよく、即ち、1つの場所に位置していてもよく、複数のネットワークユニットに分散していてもよい。本実施形態の技術案の目的は、実際のニーズに応じて、ここでのモジュールの一部またはその全部を選択することにより達成することができる。当業者であれば、創造的な労働を要しない前提で、本出願の技術案を理解して実施することができる。
【0105】
上記の実施形態の説明から当業者にとって明らかなように、各実施形態は、必要となる共通のハードウェアプラットフォームとソフトウェアを組み合わせることにより実現されてもよいし、ハードウェアにより実現されてもよいことが理解できる。このような理解に基づいて、上記の技術案は、その本質、又は従来技術に寄与する部分が、コンピュータソフトウェア製品の形態で具現化されることができる。当該コンピュータソフトウェア製品は、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスクなどのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよく、1つのコンピュータ機器(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワーク装置など)に各実施形態または実施形態のいくつかの部分に記載された方法を実行させるためのいくつかの命令を含む。
【0106】
最後に、上記実施形態は、本願の技術案を説明するためのものに過ぎず、限定するためのものではない。上記の実施形態を参照して本願を詳しく説明したが、当業者であれば、依然として上記の各実施形態に記載された技術案を変更し、又はその一部の技術的特徴を等価的に置き換えることができ、これらの変更又は置き換えが、対応する技術案の本質を本願の各実施形態の技術案の趣旨及び範囲から逸脱させるものではないと理解できるはずである。