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特許7462778特殊な道路条件を認識するための方法および装置、電子デバイス、ならびに記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-28
(45)【発行日】2024-04-05
(54)【発明の名称】特殊な道路条件を認識するための方法および装置、電子デバイス、ならびに記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20240329BHJP
   G08G 1/0968 20060101ALI20240329BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240329BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0968 B
G08G1/16 A
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022550856
(86)(22)【出願日】2020-02-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-07
(86)【国際出願番号】 CN2020076654
(87)【国際公開番号】W WO2021168660
(87)【国際公開日】2021-09-02
【審査請求日】2022-09-29
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【弁理士】
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】▲馬▼ ▲鵬▼▲飛▼
【審査官】白石 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-051973(JP,A)
【文献】特開2019-168607(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/0968
G08G 1/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末デバイスに適用される、特殊な道路条件を認識するための方法であって、
現時点における地図データを取得するステップであって、前記地図データは、前記現時点における第1の道路領域を含み、前記第1の道路領域は、前記特殊な道路条件が位置する道路領域であり、前記第1の道路領域は、前記現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて取得され、前記道路条件モデルは、前記車両パラメータの特徴と前記特殊な道路条件との間の対応を表すために使用される、ステップと、
車両の計画されたルートに基づいて、第2の道路領域が前記車両の前記計画されたルートに存在するかどうかを決定するステップであって、前記第2の道路領域は、前記第1の道路領域内の道路領域である、ステップと
を含み、
前記車両が自律車両である場合、前記方法は、
前記第2の道路領域が前記車両の前記計画されたルートに存在する場合、運転命令を生成するステップであって、前記運転命令は、前記車両の運転挙動を示すために使用される、ステップと、
前記車両が前記第2の道路領域へ走行する場合、前記運転命令に基づいて前記車両の走行を制御するステップと
をさらに含み
複数の道路条件モデルがあり、前記地図データは、前記第1の道路領域における前記特殊な道路条件に関する説明情報をさらに含み、前記説明情報は、前記特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用され、運転命令を生成する前記ステップは、
前記第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報に基づいて、前記運転命令を生成するステップであって、前記運転命令によって示される前記運転挙動は、ターゲット道路条件モデルを取得するために使用される履歴上の車両パラメータの特徴によって示される運転挙動と同じであり、前記ターゲット道路条件モデルは、前記第2の道路領域を前記特殊な道路条件として決定するためのモデルである、ステップ
を含み
各シナリオタイプの前記特殊な道路条件の期間の体験的な値は、前記履歴上の特殊な道路条件の期間に基づいて、サーバによって取得され、かつ、前記サーバは、前記履歴上の特殊な道路条件の期間の平均値、最大値、または最小値を、前記シナリオタイプが前記履歴上の特殊な道路条件の期間の平均値、最大値、または最小値と同じである特殊な道路条件の期間として使用する
方法。
【請求項2】
前記方法は、
ルート計画要求をサーバへ送るステップと、
前記サーバによって送られる前記計画されたルートを受信するステップと
をさらに含む請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記車両パラメータをサーバに報告するステップであって、前記車両パラメータは、前記車両の位置、前記車両によって撮影された画像またはビデオ、ならびに前記車両の属性データおよび走行データを含む、ステップ
をさらに含む請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記運転命令は、前記自律車両が前記第2の道路領域へ走行する前の予め設定された距離において、さらに実行される
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法におけるステップを実行するように構成されたユニットを備える、装置。
【請求項6】
プログラムを備えるコンピュータ可読媒体であって、前記プログラムがプロセッサによって実行される場合、請求項1乃至のいずれか一項に記載の方法が実行される、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施形態は、車両のインターネット技術に関し、特に、特殊な道路条件を認識するための方法および装置、電子デバイス、ならびに記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
経済の発展に伴って、運行中の車両は徐々に増加している。走行プロセスにおいて、車両は、様々な特殊な道路条件、例えば、穴、緩んだカバーを有するマンホールまたはカバーを有しないマンホール、減速バンプ、および車線規制などに遭遇することがある。運転者は、時には特殊な道路条件を回避することができず、運転体験を損なうことまたは危険にさえつながり得る。したがって、特殊な道路条件を有する道路区間を安全に通過するために、どのように車両に効果的に注意喚起するかは、特に重要である。
【0003】
従来の技術では、車両は、走行プロセスにおいて車両の周囲の画像を収集し、収集された画像と特殊な道路条件の予め設定された画像とを比較し、画像が特殊な道路条件を含むことを認識した場合、運転者に注意喚起し得、または、特殊な道路条件に基づいて、対応する運転命令が、自律車両へ送られ得る。例えば、車両の前方に穴がある場合、運転指示は、減速するように、右側の車線へ右折するように等、車両を制御し得る。
【0004】
しかしながら、従来の技術は、不十分なリアルタイム性能の問題を有している。例えば、特殊な道路条件を有する画像が認識されたときに、車両は、特殊な道路条件を高速で通過してしまっていることがあるので、特殊な道路条件の認識が間に合わない。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施形態は、現時点における地図データに基づいて、特殊な道路条件を有する領域が前もって取得されるように、およびリアルタイム性能が高くなるように、特殊な道路条件を認識するための方法および装置、電子デバイス、ならびに記憶媒体を提供する。
【0006】
第1の態様によれば、特殊な道路条件を認識するための方法が提供される。本方法は、端末デバイスに対して適用され、または端末デバイス内のチップに対して適用され得る。以下は、本方法が端末デバイスに対して適用される例を使用することによって、本方法を説明する。本方法は、以下を含む。端末デバイスは、サーバから現時点における地図データを取得し、地図データは、現時点における第1の道路領域を含み、第1の道路領域は、特殊な道路条件が位置する道路領域であり、第1の道路領域は、現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて取得され、道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために使用され、すなわち、道路条件モデルは、ある時間期間内の道路区間領域の車両パラメータに基づいて、特殊な道路条件が道路区間領域に存在するかどうかを認識することができる。端末デバイスは、車両の計画されたルートに基づいて、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在するかどうかを決定し、第2の道路領域は、第1の道路領域内の道路領域である。端末デバイスは、車両パラメータをサーバへ周期的に報告してよく、車両パラメータは、車両の動的パラメータおよび静的パラメータを含むことが、理解されるべきである。車両の動的パラメータは、車両の位置、車両によって撮影された画像またはビデオ、ならびに車両の走行データを含む。車両の走行データは、速度、加速度、ならびに運転アクション、例えば、車両のステアリングおよびブレーキなどであり得る。車両の静的パラメータは、車両の属性データである。車両の属性データは、車両の重量、長さ、幅、および高さ、ならびに衝撃吸収などのデータを含み得る。車両は、車両パラメータを初めて報告する場合、車両の動的パラメータおよび静的パラメータを報告し、車両パラメータをその後に報告する場合、動的パラメータを報告することが、留意されるべきである。
【0007】
本出願のこの実施形態における端末デバイスは、現時点における地図データをサーバからリアルタイムで取得し得ることが、理解され得る。既存の地図データと異なり、現時点における地図データは、特殊な道路条件を有する第1の道路領域を含み、第1の道路領域は、道路条件モデルによって取得される、報告された車両パラメータに基づいて、サーバによって取得され、地図上にマークされる。報告される車両パラメータは、複数の車両によってリアルタイムで報告される大量のデータであるので、第1の道路領域を取得する正確性およびリアルタイム性能が改善されることが可能である。また、端末デバイスは、道路上の第1の道路領域のものであって、特殊な道路条件を表す最新情報を、サーバを通じてリアルタイムで取得し得る。
【0008】
可能な設計において、端末デバイスは、現時点における地図データに基づいて、車両の運転アプリケーションを実行し得る。
【0009】
一つの態様によれば、車両の走行プロセスにおいて、特殊な道路条件を有する第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在するかどうかは、現時点における地図データに基づいて決定され得る。車両の計画されたルートにおける特殊な道路条件を有するシナリオは、以下の2つの可能な手法において説明される。
【0010】
1つのシナリオ:車両は自律車両であり、第2の道路領域は、車両の計画されたルートに存在する。自律車両は、ユーザによって運転されないので、本出願のこの実施形態において、運転命令(運転決定)は、車両の運転挙動を制御するために生成され得る。車両が第2の道路領域へ走行する場合、車両の走行は、運転命令に基づいて制御される。代替として、車両が、第2の道路領域から予め設定された距離だけ離れた所まで走行した場合、車両の運転は、運転アクション決定を行うことを効果的に導くように、運転命令に基づいて制御され得る。
【0011】
本出願のこの実施形態において、運転命令は、現時点における地図データに基づいて生成され得る。地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報をさらに含み、説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。任意選択で、複数の道路条件モデルがある。本出願のこの実施形態において、運転命令は、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報に基づいて生成され得る。具体的には、ターゲット道路条件モデルを取得するために使用される履歴上の車両パラメータの特徴によって示される運転挙動は、運転命令として使用され得、ターゲット道路条件モデルは、第2の道路領域を特殊な道路条件として決定するためのモデルである。
【0012】
別のシナリオ:車両は、非自律車両であり、第2の道路領域は、車両の計画されたルートに存在する。非自律車両は、ユーザによって運転されるので、本出願のこの実施形態において、注意喚起メッセージは、特殊な道路条件が第2の道路領域に存在することをユーザに注意喚起するために生成され得、その結果、車両が第2の道路領域へ走行しようとする場合、注意喚起メッセージがプッシュされて、ユーザに特殊な道路条件を前もって注意喚起する。
【0013】
本出願のこの実施形態において、運転命令は、現時点における地図データに基づいて生成され得る。現時点における地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像をさらに含む。説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。第1の道路領域のターゲット画像は、車両パラメータにおいて第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像である。
【0014】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像は、注意喚起メッセージとして使用される。具体的には、車両が第2の道路領域へ走行しようとする場合、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報が再生され、および/または、第2の道路領域における特殊な道路条件のターゲット画像が表示される。
【0015】
別の態様によれば、本出願のこの実施形態において、予め設定されたルートが、現時点における地図データに基づいて、車両に対してさらに計画され得る。具体的には、端末デバイスは、ルート計画要求をサーバへ送り得、その結果、サーバは、計画されたルートを取得し、次いで、計画されたルートを端末デバイスへ送る。計画されたルートを設計する場合、サーバは、特殊な道路条件を含むルートを計画することを回避することができ、通過するのに長時間を必要とする特殊な道路条件へ車両が走行することを回避することができる。これは通過効率およびユーザ体験を改善する。
【0016】
可能な設計において、各第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子は、端末デバイスの地図上に表示される。任意の第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子についての選択命令は、ユーザから受け取られる。ユーザによって選択された第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報が表示される。
【0017】
この設計において、ユーザは、地図上の任意の特殊な道路条件に関する情報を確認し得、その結果、ユーザは、走行ルートを積極的に選択することができる。これはユーザ体験を改善する。
【0018】
第2の態様によれば、特殊な道路条件を認識するための方法が提供される。本方法は、サーバに適用され、以下を含む。サーバは、現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて、現時点における第1の道路領域を取得する。サーバは、地図データ上に第1の道路領域をマークして、または地図データから期限切れの第1の道路領域を除去して、現時点における地図データを取得する。第1の道路領域は、特殊な道路条件が位置する道路領域である。道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために使用される。
【0019】
本出願のこの実施形態において、サーバは、報告される車両パラメータに基づいて地図データを周期的に更新して、地図における第1の道路領域のリアルタイム性を確保し得る。このようにして、端末デバイスは、最新の地図データをリアルタイムで取得して、特殊な道路条件の事前認識および注意喚起を実装することができる。
【0020】
可能な設計において、サーバのデータ処理量を低減するために、本出願のこの実施形態において、予め設定された時間期間内に受信される少なくとも1台の車両の車両パラメータは、初期道路領域を決定するために前処理され得る。次いで、初期道路領域に対応する車両パラメータは、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータとして使用される。本出願のこの実施形態において、地図データにおける車両の位置における道路の特徴と一致しない車両パラメータにおける位置が位置する領域は、初期道路領域として決定され得る。対応して、地図データにおける車両の位置における道路の特徴と一致しない車両パラメータは、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータとして使用される。
【0021】
本出願のこの実施形態における道路条件モデルは、複数の履歴上の車両パラメータを訓練パラメータとして使用することによって取得されることが、留意されるべきである。履歴上の車両パラメータは、予め設定された時間期間の前に少なくとも1台の車両から受信される車両パラメータである。
【0022】
可能な設計において、異なる車両によって報告される車両パラメータは、異なる特殊な道路条件が位置する道路領域をそれらの車両が通過する場合、異なる。したがって、本出願のこの実施形態において、異なる道路条件モデルは、異なる特殊な道路条件について訓練されて、特殊な道路条件を認識する正確性を改善し得る。したがって、本出願のこの実施形態においては、複数の道路条件モデルがある。
【0023】
複数の道路条件モデルが訓練される場合、本出願のこの実施形態において、複数の履歴上の車両パラメータは、N個の訓練データセットへ分割され得る。各訓練データセットは、道路条件モデルを訓練するための訓練データとして使用されて、少なくとも1つの道路条件モデルが取得される。各訓練データセット中の車両パラメータは、同じ特徴を有し、Nは、1より大きい整数である。対応して、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、少なくとも1つの道路条件モデルへ入力されて、第1の道路領域が取得される。
【0024】
前述の方法において、特殊な道路条件を有する第1の道路領域の特徴タイプは、現時点の前の予め設定された時間期間内の少なくとも1つの道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて取得され得るが、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプは、決定されることができない。可能な設計において、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプは、報告される車両パラメータにおいて車両によって撮影された画像またはビデオを参照して決定され得る。
【0025】
第1の道路領域のターゲット画像が取得されることが可能である。第1の道路領域のターゲット画像は、車両パラメータにおいて第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像である。ターゲット画像は、車両によって撮影された画像またはビデオにおけるビデオフレームである。本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報は、第1の道路領域のターゲット画像に基づいて生成される。説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。具体的には、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を生成する手法は、以下の通りであり得る。本出願のこの実施形態におけるサーバは、認識モデルを予め記憶し得る。認識モデルは、画像の特徴と特殊な道路条件のシナリオタイプとの間の対応を表すために、すなわち、認識モデルへ画像を入力するために使用される。認識モデルは、画像が特殊な道路条件の画素ブロックを含む画像であるかどうかを認識して、特殊な道路条件のシナリオタイプを決定し得る。さらに、本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像は、地図データに追加され得る。
【0026】
可能な設計において、本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間は、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報によって表される特殊な道路条件のシナリオタイプに基づいて決定される。第1の道路領域における特殊な道路条件の期間は、地図データに追加される。
【0027】
前述の2つの設計において、本出願のこの実施形態において、特殊な道路条件を含むターゲット画像は、車両パラメータにおける画像またはビデオに基づいて決定されて、特殊な道路条件に関する説明情報が生成され得、特殊な道路条件の期間は、特殊な道路条件のシナリオタイプに基づいてさらに決定されることが可能である。情報は地図データに追加される。このようにして、現時点における地図データを取得した後、端末デバイスは、運転決定もしくは注意喚起メッセージを生成すること、または車両のための予め設定されたルートを計画することができる。
【0028】
第1の態様に対応して、端末デバイスが、車両の計画されたルートを取得することをサーバに要求する場合、サーバは、端末デバイスからルート計画要求を受信し、始点および終点に基づいた計画されたルート、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間、ならびに第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプを取得し、計画されたルートを端末デバイスへプッシュし得る。ルート計画要求は、始点と終点とを含む。
【0029】
第3の態様によれば、特殊な道路条件を認識するための装置であって、
現時点における地図データを取得することであって、地図データは、現時点における第1の道路領域を含む、取得することと、車両の計画されたルートに基づいて、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在するかどうかを決定することであって、第2の道路領域は、第1の道路領域内の道路領域であり、第1の道路領域は、特殊な道路条件が位置する道路領域であり、第1の道路領域は、現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて取得され、道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために使用される、決定することとを行うように構成された処理モジュールを含む装置が提供される。
【0030】
任意選択で、車両が自律車両である場合、処理モジュールは、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在する場合、運転命令を生成することと、車両が第2の道路領域へ走行する場合、運転命令に基づいて車両の走行を制御することであって、運転命令は、車両の運転挙動を示すために使用される、制御することとを行うようにさらに構成される。
【0031】
任意選択で、複数の道路条件モデルがあり、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報をさらに含み、説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。
【0032】
対応して、処理モジュールは、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報に基づいて、運転命令を生成するように特に構成される。運転命令によって示される運転挙動は、ターゲット道路条件モデルを取得するために使用される履歴上の車両パラメータの特徴によって示される運転挙動と同じである。ターゲット道路条件モデルは、第2の道路領域を特殊な道路条件として決定するためのモデルである。
【0033】
任意選択で、車両が非自律車両である場合、処理モジュールは、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在する場合、注意喚起メッセージを生成することと、車両が第2の道路領域へ走行しようとする場合、注意喚起メッセージをプッシュすることであって、注意喚起メッセージは、特殊な道路条件が第2の道路領域に存在することを示すために使用される、プッシュすることとを行うようにさらに構成される。
【0034】
任意選択で、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像をさらに含む。説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。第1の道路領域のターゲット画像は、車両パラメータにおいて第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像である。
【0035】
対応して、処理モジュールは、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像を注意喚起メッセージとして使用するように特に構成される。
【0036】
再生モジュールは、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を再生するように構成され、および/または、
表示モジュールは、第2の道路領域における特殊な道路条件のターゲット画像を表示するように構成される。
【0037】
任意選択で、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間をさらに含む。
【0038】
任意選択で、複数の第1の道路領域がある。表示モジュールは、各第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子を地図上に表示するようにさらに構成される。
【0039】
送受信器モジュールは、任意の第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子について、ユーザからの選択命令を受け取るように構成される。対応して、表示モジュールは、ユーザによって選択された第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を表示するようにさらに構成される。
【0040】
任意選択で、送受信器モジュールは、ルート計画要求をサーバへ送り、サーバによって送られる計画されたルートを受信するようにさらに構成される。
【0041】
任意選択で、送受信器モジュールは、車両パラメータをサーバへ報告するようにさらに構成される。車両パラメータは、車両の位置、車両によって撮影された画像またはビデオ、ならびに車両の属性データおよび走行データを含む。
【0042】
第3の態様において提供される、特殊な道路条件を認識するための装置の有益な効果については、第1の態様および可能な設計によってもたらされる有益な効果を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0043】
第4の態様によれば、特殊な道路条件を認識するための装置であって、
現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて、現時点における第1の道路領域を取得することと、地図データ上に第1の道路領域をマークして、現時点における地図データを取得することとを行うように構成された処理モジュールを含む装置が提供される。第1の道路領域は、特殊な道路条件が位置する道路領域である。道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために使用される。
【0044】
任意選択で、車両パラメータは、車両の位置を含む。
【0045】
送受信器モジュールは、少なくとも1台の車両によって報告された車両パラメータを予め設定された時間期間内に受信するように構成される。
【0046】
対応して、処理モジュールは、少なくとも1台の車両の車両パラメータに基づいて、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータを決定するようにさらに構成される。現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、地図データにおける車両の位置における道路の特徴と一致しない車両パラメータである。
【0047】
任意選択で、処理モジュールは、複数の履歴上の車両パラメータを訓練パラメータとして使用することによって、道路条件モデルを取得するようにさらに構成される。履歴上の車両パラメータは、予め設定された時間期間の前に少なくとも1台の車両から受信される車両パラメータである。
【0048】
任意選択で、複数の道路条件モデルがある。
【0049】
処理モジュールは、複数の履歴上の車両パラメータをN個の訓練データセットへ分割し、各訓練データセットを、道路条件モデルを訓練するための訓練データとして使用して、少なくとも1つの道路条件モデルを取得するように特に構成される。各訓練データセット中の車両パラメータは、同じ特徴を有し、Nは、1より大きい整数である。
【0050】
任意選択で、処理モジュールは、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータを少なくとも1つの道路条件モデルに入力して、第1の道路領域を取得するように特に構成される。
【0051】
任意選択で、車両パラメータは、車両によって撮影された画像またはビデオを含む。
【0052】
処理モジュールは、第1の道路領域のターゲット画像を取得し、第1の道路領域のターゲット画像に基づいて、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を生成し、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像を地図データに追加するようにさらに構成される。第1の道路領域のターゲット画像は、車両パラメータにおいて第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像である。ターゲット画像は、車両によって撮影された画像またはビデオにおけるビデオフレームである。説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。
【0053】
任意選択で、処理モジュールは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報によって表される特殊な道路条件のシナリオタイプに基づいて、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間を決定し、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間を地図データに追加するようにさらに構成される。
【0054】
任意選択で、処理モジュールは、端末デバイスからのルート計画要求が受信される場合、始点および終点に基づいた計画されたルート、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間、ならびに第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプを取得するようにさらに構成される。ルート計画要求は、始点と終点とを含む。
【0055】
送受信器モジュールは、計画されたルートを端末デバイスへプッシュするようにさらに構成される。
【0056】
任意選択で、車両パラメータは、車両の属性データおよび走行データを含む。
【0057】
第4の態様において提供される、特殊な道路条件を認識するための装置の有益な効果については、第2の態様および可能な設計によってもたらされる有益な効果を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0058】
第5の態様によれば、プロセッサと、メモリと、送受信器とを含む電子デバイスが提供される。送受信器は、プロセッサに結合される。プロセッサは、送受信器の送信アクションおよび受信アクションを制御する。プロセッサは、第3の態様または第4の態様による処理モジュールによって実行されるアクションを実行する。送受信器は、第3の態様または第4の態様による送受信器モジュールによって実行されるアクションを実行する。
【0059】
メモリは、コンピュータ実行可能なプログラムコードを記憶するように構成される。プログラムコードは、命令を含む。プロセッサが命令を実行する場合、命令は、端末デバイスに、第1の態様または第2の態様による方法を実行させる。
【0060】
第6の態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。命令がコンピュータ上で実行される場合、コンピュータは、第1の態様または第2の態様による方法を実行する。
【0061】
第7の態様によれば、コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータ可読記憶媒体は、命令を記憶する。命令がコンピュータ上で実行される場合、コンピュータは、第1の態様または第2の態様による方法を実行する。
【0062】
本出願の実施形態は、特殊な道路条件を認識するための方法および装置、電子デバイス、ならびに記憶媒体を提供し、その結果、サーバは、大量の報告された車両パラメータに基づいて、特殊な道路条件が位置する第1の道路領域を決定し、地図データを更新し、現時点における地図データを取得することができる。現時点における地図データは、第1の道路領域を含むことが、理解されるべきである。現時点における地図データを取得した後、端末デバイスは、計画されたルートにおける特殊な道路条件を前もって認識するように、特殊な道路条件が車両の計画されたルートに存在するかどうかを認識し得る。これは、特殊な道路条件を認識するリアルタイム性能を改善する。
【図面の簡単な説明】
【0063】
図1】本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための方法が適用可能なシナリオの概略図である。
図2】本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識する方法の概略フローチャート1である。
図3】本出願の一実施形態による地図の概略図1である。
図4】本出願の一実施形態による地図の概略図2である。
図5A】本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための方法の概略フローチャート2である。
図5B】本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための方法の概略フローチャート2である。
図6】本出願の一実施形態による道路条件モデルを取得する概略フローチャートである。
図7】本出願の一実施形態による端末デバイスのインターフェース変化の概略図1である。
図8】本出願の一実施形態による端末デバイスのインターフェース変化の概略図2である。
図9】本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための装置の構造の概略図1である。
図10】本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための装置の構造の概略図2である。
図11】本出願の一実施形態による電子デバイスの構造の概略図1である。
図12】本出願の一実施形態による電子デバイスの構造の概略図2である。
【発明を実施するための形態】
【0064】
現在、走行プロセスにおいて、車両は、ナビゲーションプロンプト、車両上の運転支援センサの認識、またはユーザ認識に主に基づいて、特殊な道路条件を識別する。しかしながら、既存のナビゲーションは、道路工事および交通渋滞などの特殊な道路条件のみをプロンプトすることができるが、マンホールカバーの欠落、平坦でないマンホールカバー、道路の陥没または穴、路面積水、高速バンプ、車線または道路区間の一時的閉鎖、および交通事故などの特殊な道路条件をプロンプトすることができない。したがって、ナビゲーションによってプロンプトされる特殊な道路条件のタイプは、包括的ではない。また、ナビゲーションは、予期しない特殊な道路条件、例えば、予期しない障害物、自動車事故、または車線上でやがて発生する土石流についてのプロンプトを提供することができない。したがって、リアルタイム性能は低い。運転支援センサを通じて特殊な道路条件を認識する手法について、運転支援センサは、レーザレーダーを通じて、障害物が道路上に存在する特殊な道路条件を識別するが、道路の陥没または穴、マンホールカバーの欠落、および路面積水などの特殊な道路条件を認識することができない。したがって、運転支援センサによって認識される特殊な道路条件のタイプも、包括的ではない。ユーザは、特殊な道路条件を認識するためにユーザの運転体験に依存する必要があり、不注意または遅い応答が理由で、特殊な道路条件を認識または回避することができない。本出願のこの実施形態における特殊な道路条件は、マンホールカバーの欠落、平坦でないマンホールカバー、道路の陥没または穴、路面積水、高速バンプ、工事のための車線閉鎖、一時的な車線または道路区間閉鎖、交通事故、交通渋滞等を含み得ることが理解されるべきである。
【0065】
前述の問題を解決するために、車両の走行プロセスにおいて収集された画像を使用することによって、特殊な道路条件を認識するための方法が、従来の技術において提供される。車両は、走行プロセスにおいて収集された画像と認識のための様々な予め設定された特殊な道路条件の画像とを比較し、収集された画像が特殊な道路条件を含むと決定された場合、ユーザに注意喚起する。しかしながら、本方法は、低いリアルタイム性能の問題を有する。車両の走行速度が速いので、画像が収集され、特殊な道路条件が画像内で認識されたときに、車両は、その特殊な道路条件を高速で通過してしまっていることがあり、注意喚起が間に合わない。また、本方法は、車両によって収集された単一の画像に依存して、特殊な道路条件を認識する。これは、低い認識精度の問題を引き起こすこともある。
【0066】
特殊な道路条件を認識する低い精度の前述の問題を解決するために、従来の技術において、サーバは、特殊な道路条件の画像と、ユーザによってアップロードされる特殊な道路条件の位置とを受信し得る。このようにして、特殊な道路条件の位置を通過する車両は、注意喚起される。しかしながら、本方法は、低いリアルタイム性能の問題を依然として有しており、特殊な道路条件の画像をアップロードするユーザがいない場合、サーバは、特殊な道路条件をユーザに注意喚起することができない。
【0067】
近年、車両のインターネット技術および通信技術の発展に伴って、車両は、車両のインターネットクラウドサーバに車両パラメータをリアルタイムで報告し得る。これに基づいて、従来の技術における問題を解決するために、本出願の一実施形態は、特殊な道路条件を認識するための方法を提供する。様々なタイプの特殊な道路条件が、車両によってリアルタイムで報告される大量の車両パラメータを使用することによって認識され、地図にマークされて、走行中の車両にリアルタイムで注意喚起する。本出願のこの実施形態において、特殊な道路条件は、走行プロセス中の大量の車両によってリアルタイムで報告される車両パラメータ使用することによって認識され、その結果、特殊な道路条件を認識する精度およびリアルタイム性能が確保されることが可能である。これはリアルタイム注意喚起をサポートする。
【0068】
図1は、本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための方法が適用可能なシナリオの概略図である。図1に示されるように、シナリオは、端末デバイスとサーバとを含む。端末デバイスは、サーバに対して無線で接続される。サーバは、車両のインターネットクラウドサーバであってよい。端末デバイスは、車両、車両内の車載端末等であってよい。
【0069】
以下は、特定の実施形態を参照して、本出願において提供される特殊な道路条件を認識するための方法を説明する。以下のいくつかの実施形態は、互いに組み合わされてよく、同じもしくは類似した概念またはプロセスは、いくつかの実施形態において再度説明されないことがある。
【0070】
図2において、本出願のこの実施形態において提供される、特殊な道路条件を認識するための方法は、サーバと端末デバイスとの間の相互作用の視点から説明される。図2は、本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための方法の概略フローチャート1である。図2に示されるように、本出願のこの実施形態において提供される、特殊な道路条件を認識するための方法は、以下のステップを含み得る。
【0071】
S201:サーバは、現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて、現時点における第1の道路領域を取得し、第1の道路領域は、特殊な道路条件が位置する道路領域であり、道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために使用される。
【0072】
S202:サーバは、地図データ上に第1の道路領域をマークして、現時点における地図データを取得する。
【0073】
S203:端末デバイスは、現時点における地図データを取得する。
【0074】
S204:端末デバイスは、車両の計画されたルートに基づいて、車両の計画されたルートに第2の道路領域が存在するかどうかを決定し、第2の道路領域は、第1の道路領域内の道路領域である。
【0075】
ステップS201において、道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために、すなわち、車両パラメータを道路条件モデルに入力するために使用される。道路条件モデルは、ある時間期間内の道路区間領域の車両パラメータに基づいて、特殊な道路条件が道路区間領域に存在するかどうかを認識し得る。任意選択で、本出願のこの実施形態における道路条件モデルは、クラスタリングアルゴリズム、または機械学習などのAIアルゴリズムを通じて、履歴的に取得された車両パラメータに基づいて取得される。AIアルゴリズムは、決定木アルゴリズム、ランダムフォレストアルゴリズム、ロジスティック回帰アルゴリズム、サポートベクターマシンアルゴリズム、ナイーブベイズアルゴリズム、またはニューラルネットワークアルゴリズムなどのアルゴリズムであってよい。道路条件モデルを取得するために使用されるAIアルゴリズムのタイプは、本出願のこの実施形態において限定されない。
【0076】
現時点の前の予め設定された時間期間は、予め定義された時間期間である。本出願のこの実施形態において、特殊な道路条件を取得するリアルタイム性能を確保するために、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、特殊な道路条件が位置する道路領域を取得するために、周期的に使用され得る。例えば、現時点が8:00である場合、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、7:50から8:00の時間期間内の車両パラメータであってよい。7:50から8:00の時間期間内の車両パラメータは、道路条件モデルへ入力されて、8:00に特殊な道路条件が位置する道路領域が取得され得る。
【0077】
本出願のこの実施形態において、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、現時点の前の予め設定された時間期間内に車両によってサーバに報告される車両パラメータであり得る。車両は走行プロセス中に車両パラメータを周期的に報告し得ることが、理解されるべきである。車両パラメータは、車両の動的パラメータおよび静的パラメータを含む。車両の動的パラメータは、車両の位置、車両によって撮影された画像またはビデオ、および車両の走行データを含む。車両の走行データは、速度、加速度、ならびに運転アクション、例えば車両のステアリングおよびブレーキなどであり得る。車両の静的パラメータは、車両の属性データである。車両の属性データは、車両の重量、長さ、幅、および高さ、ならびに衝撃吸収などのデータを含み得る。車両は、初めて車両パラメータを報告する場合、車両の動的パラメータおよび静的パラメータを報告し、その後に車両パラメータを報告する場合、動的パラメータを報告することが、留意されるべきである。
【0078】
本出願のこの実施形態においては、現時点において特殊な道路条件が位置する道路領域が、第1の道路領域として使用される。第1の道路領域は、車線道路領域である。例えば、特殊な道路条件が交通渋滞である場合、第1の道路領域は、XX道路とXX道路との間の3つの車線であり得る。特殊な道路条件がマンホールカバーの欠落である場合、第1の道路領域は、XX道路上の左側車線の領域であり得る。
【0079】
「現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータ」は、予め設定された時間期間内に少なくとも1台の車両によって報告される車両パラメータであり得ることが、理解されるべきである。
【0080】
任意選択で、道路条件モデルのデータ処理量を低減するために、本出願のこの実施形態において、予め設定された時間期間内に受信される少なくとも1台の車両の車両パラメータは、初期道路領域を決定するために前処理され得る。次いで、初期道路領域に対応する車両パラメータは、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータとして使用される。初期道路領域は、特殊な道路条件が位置する予備的に決定された道路領域であり、初期道路領域に対応する車両パラメータは、予め設定された時間期間内に受信される少なくとも1台の車両の車両パラメータにおいて、その位置が初期道路領域内にある車両の車両パラメータである。例えば、領域1が、予め設定された時間期間内に受信されるN台の車両の車両パラメータに基づいて、初期道路領域として決定され、次いで、その位置が領域1内にある車両の車両パラメータが、N台の車両の車両パラメータから取得され、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータ、すなわち、道路条件モデルへ入力される車両パラメータとして使用される。
【0081】
本出願のこの実施形態において、地図データにおける車両の位置における道路の特徴と一致しない車両パラメータにおける位置が位置する領域は、初期道路領域として決定され得る。対応して、地図データにおける車両の位置における道路の特徴と一致しない車両パラメータは、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータとして使用される。例えば、地図データにおける領域1内の道路の特徴が、最低車両速度が60km/hである直線車線であり、領域1内の車両によって報告される車両パラメータにおける車両速度が10km/h、0km/h等であると車両パラメータに基づいて決定される場合、領域1内の車両パラメータは領域1内の道路の特徴と一致せず、交通渋滞などの特別な道路条件が領域1内に存在し得ると決定され得る。この場合において、領域1は、初期道路領域として使用されてよく、その位置が領域1内にある車両の車両パラメータは、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータとして使用される。
【0082】
ステップS202において、本出願のこの実施形態において、第1の道路領域は、地図データ上にマークされ得、地図データは、現時点における地図データを取得するために更新される。地図データ上に第1の道路領域をマークすることは、地図上の第1の道路領域に対応する位置において特殊な道路条件をマークし、その結果、第1の道路領域が、現時点における更新された地図データにおいてマークされ得ることであり得ることが、理解されるべきである。
【0083】
図3は、本出願の一実施形態による地図の概略図1である。図1に示されるように、第1の道路領域は、地図上の3つの位置(例えば、A、B、およびC)においてマークされる。例えば、図3は、第1の道路領域を「感嘆符」の形式で表す。
【0084】
本出願のこの実施形態において、地図データは、特殊な道路条件の除去のためにさらに更新され得ることが、留意されるべきである。例えば、地図データにおける領域1内の道路の特徴が、車両速度が60km/h未満である直線車線であり、以前の瞬間において領域1内の車両によって報告された車両パラメータにおける車両速度が、10km/h、0km/h等である場合、領域1は、以前の瞬間における地図データにおいて第1の道路領域としてマークされる。しかしながら、現時点において、予め設定された時間期間内の車両パラメータに基づいて、現時点の後の予め設定された時間期間内に領域1内の車両によって報告される車両パラメータにおける最低車両速度が60km/h等であると決定される場合、領域1内の以前の瞬間における特殊な道路条件は消失したとさらに決定され得、地図データは、現時点における地図データを取得するために更新され得る。地図データを更新する特定の手法は、第1の道路領域としてマークされた領域1を地図から削除することである。
【0085】
図4は、本出願の一実施形態による地図の概略図2である。図3と比較すると、図4内の位置Aにおける特殊な道路条件が除去されており、現時点における更新された地図が、図4に示されるように取得される。図4において、第1の道路領域は、位置Bおよび位置Cにおいてマークされている。
【0086】
ステップS203において、端末デバイスは、サーバから、現時点における地図データを取得し得る。任意選択で、地図を表示するためのアプリケーションプログラム、例えば、ナビゲーションアプリケーションプログラム、または自律運転地図アプリケーションプログラムが、端末デバイスにインストールされる。端末デバイスは、現時点における地図データを取得して、端末デバイスのアプリケーションプログラムにおける地図データを更新し得る。
【0087】
ステップS204において、ステップS203に従って、端末デバイスは、現時点における地図データを取得し得、その結果、自律車両は、第1の道路領域を前もって取得することができる。対応して、端末デバイスは、第1の道路領域を地図上に表示し得、その結果、ユーザは、第1の道路領域を学習することができる。言いかえれば、本出願のこの実施形態において、自律車両または非自律車両は、現時点における地図データに基づいて、第1の道路領域を前もって取得し得る。これは、従来の技術におけるリアルタイム性能の問題を解決する。
【0088】
本出願のこの実施形態において、車両が、計画されたルートに従って走行している場合、端末デバイスは、車両の計画されたルートに従って、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在するかどうかを決定し得、すなわち、計画されたルートにおける特殊な道路条件を前もって認識し得る。第2の道路領域は、第1の道路領域内の道路領域である。言いかえれば、本出願のこの実施形態において、特殊な道路条件が車両の計画されたルートに位置する道路領域があるかどうかは、予め決定され得る。第2の道路領域が、車両の計画されたルートに存在する場合、運転決定(自律車両の場合、詳細については、以下の実施形態におけるステップS508を参照)または事前注意喚起(非自律車両の場合)は、適時の注意喚起を実装するために、前もって行われ得る。
【0089】
本出願のこの実施形態における計画されたルートは、ユーザによって入力される始点および終点に基づいて、端末デバイスを通じて取得されてよく、または、サーバに要求することによって、端末デバイスを通じて取得されてよい。
【0090】
本出願のこの実施形態において、サーバは、報告された車両パラメータおよび道路条件モデルに基づいて、現時点において特殊な道路条件が位置する領域、すなわち、第1の道路領域を取得し、地図データを更新して、現時点における地図データを取得する。現時点における地図データは、第1の道路領域を含む。対応して、サーバが、現時点における地図データを取得した後、端末デバイスは、計画されたルートにおける特殊な道路条件を前もって認識するように、特殊な道路条件が車両の計画されたルートに存在するかどうかを認識し得る。これは、特殊な道路条件を認識するリアルタイム性能を改善する。
【0091】
前述の実施形態に基づいて、図5Aおよび図5Bは、本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための方法の概略フローチャート2である。図5Aおよび図5Bに示されるように、本出願のこの実施形態において提供される、特殊な道路条件を認識するための方法は、以下のステップを含み得る。
【0092】
S501:サーバは、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータを少なくとも1つの道路条件モデルに入力して、第1の道路領域を取得する。
【0093】
S502:サーバは、第1の道路領域のターゲット画像を取得し、第1の道路領域のターゲット画像は、車両パラメータにおいて第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像であり、ターゲット画像は、車両によって撮影された画像またはビデオにおけるビデオフレームである。
【0094】
S503:サーバは、第1の道路領域のターゲット画像に基づいて、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を生成し、説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。
【0095】
S504:サーバは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報によって表される特殊な道路条件のシナリオタイプに基づいて、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間を決定する。
【0096】
S505:サーバは、地図データ上で第1の道路領域をマークし、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像と、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間とを地図データに追加して、現時点における地図データを取得する。
【0097】
S506:端末デバイスは、現時点における地図データを取得する。
【0098】
S507:端末デバイスは、車両の計画されたルートに基づいて、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在するかどうかを決定する。
【0099】
S508:車両が自律車両であり、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在する場合、端末デバイスは、運転命令を生成し、運転命令は、車両の運転挙動を示すために使用される。
【0100】
S509:車両が第2の道路領域へ走行する場合、端末デバイスは、運転命令に基づいて、車両の走行を制御する。
【0101】
S510:車両が非自律車両であり、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在する場合、端末デバイスは、注意喚起メッセージを生成し、注意喚起メッセージは、特殊な道路条件が第2の道路領域に存在することを示すために使用される。
【0102】
S511:車両が第2の道路領域へ走行しようとする場合、端末デバイスは、注意喚起メッセージをプッシュする。
【0103】
ステップS501において、本出願のこの実施形態においては、複数の道路条件モデルがある。各道路条件モデルは、異なる特徴を有する車両パラメータが、特殊な道路条件に対応する車両パラメータであることを認識するために使用される。例えば、道路条件モデル1は、マンホールカバーが欠落している特殊な道路条件を認識するために使用され、道路条件モデル2は、道路が閉鎖されている特殊な道路条件を認識するために使用され、道路条件モデル3は、車両がスリップする特殊な道路条件を認識するために使用される。
【0104】
異なる車両によって報告される車両パラメータは、異なる特殊な道路条件が位置する道路領域を車両が通過する場合、異なる。したがって、異なる道路条件モデルは、特殊な道路条件を認識する精度を改善するために、異なる特殊な道路条件に対して訓練され得る。本出願のこの実施形態において、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、第1の道路領域を取得するために、少なくとも1つの道路条件モデルへ入力され得る。ある車両パラメータについて、その車両パラメータが道路条件モデル1へ入力される場合、道路条件モデル1によって出力される結果は、その車両パラメータが、特殊な道路条件に対応する車両パラメータではないということであり得る。しかしながら、車両パラメータが、道路条件モデル2へ入力される場合、道路条件モデル2によって出力される結果は、車両パラメータが、特殊な道路条件に対応する車両パラメータであるということであり得る。このようにして、車両パラメータは、閉鎖道路に対応する車両パラメータであると決定され得る。
【0105】
本出願のこの実施形態において、第1の道路領域を取得する手法は以下の通りであり得ることが、理解されるべきである。少なくとも1つの道路条件モデルの出力に基づいて、車両パラメータが、特殊な道路条件に対応する車両パラメータであると決定されることが可能であり、車両パラメータは、車両の位置を含む。本出願のこの実施形態において、特殊な道路条件に対応する予め設定された量の車両パラメータを含む領域が、第1の道路領域として使用され得る。例えば、領域1内の10台の車両によって報告された車両パラメータがすべて、特殊な道路条件に対応する車両パラメータとして決定される場合、領域1が、第1の道路領域として使用されてよい。
【0106】
代替として、本出願のこの実施形態において、第1の道路領域を取得する手法は、代替として以下の通りであってよい。現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、特殊な道路条件に対応する車両パラメータについての車両パラメータ分析プロセスなしで、特殊な道路条件が位置する第1の道路領域を取得するために、少なくとも1つの道路条件モデルへ入力され得る。
【0107】
本出願のこの実施形態において、道路条件モデルは、複数の履歴上の車両パラメータを訓練パラメータとして使用することによって取得され得る。履歴上の車両パラメータは、予め設定された時間期間の前に少なくとも1台の車両から受信された車両パラメータである。以下は、図6を参照して、道路条件モデルを取得するための方法を具体的に説明する。図6は、本出願の一実施形態による道路条件モデルを取得する概略フローチャートである。図6に示されるように、本出願の一実施形態における道路条件モデルを取得する方法は、以下のステップを含む。
【0108】
S601:複数の履歴上の車両パラメータをN個の訓練データセットへ分割する。
【0109】
各履歴上の車両パラメータは、車両の位置、車両によって撮影された画像またはビデオ、ならびに車両の属性データおよび走行データを含み得る。属性データおよび走行データの詳細については、ステップS201における関連の説明を参照されたい。各訓練データセット中の車両パラメータは、同じ特徴を有しており、Nは、1以上の整数である。
【0110】
本出願のこの実施形態において、異なる特徴タイプの特殊な道路条件は、前もって取得され得る。異なる特徴タイプの特殊な道路条件は、車両に影響を与えて異なる車両パラメータを生成する特徴であり得る。例えば、特殊な道路条件の特徴タイプは、道路閉塞、マンホールカバーの欠落、凍結道路、減速バンプ等である。
【0111】
車両が、異なる特徴タイプの特殊な道路条件に遭遇する場合、車両パラメータが異なることが学習される。したがって、本出願のこの実施形態において、履歴上の車両パラメータは、履歴上の車両パラメータの特徴に基づいて、N個の訓練データセットに分割され得る。各訓練データセット中の車両パラメータは、同じ特徴を有し、すなわち、各訓練データセット中の車両パラメータはすべて、ある特徴タイプの特殊な道路条件の影響下で生成される。例えば、閉鎖道路の影響下で生成される車両パラメータの特徴は、減速後に右折すること、減速後に左折すること、または減速後に旋回することであってよい。減速バンプの影響下で生成される車両パラメータの特徴は、減速後の車体振動等であってよい。
【0112】
また、本出願のこの実施形態において、減速、車体振動、回転等の度合いは、履歴上の車両パラメータに対応する特殊な道路条件の特徴タイプを決定するために、さらに区別され得る。このようにして、履歴上の車両パラメータが位置する訓練データセットは、分割を通じて取得される。減速は、遅い減速、急な減速等を含んでよい。車体振動は、小さな振幅の振動、大きな振幅の振動(例えば、車体振動振幅は、振幅分割を実装するために、異なる整数値、例えば、0~10へ離散化され得る)等を含んでよい。回転は、急な回転、遅い回転等を含んでよい。
【0113】
S602:各訓練データセットを、道路条件モデルを訓練するための訓練データとして使用して、少なくとも1つの道路条件モデルを取得する。
【0114】
本出願のこの実施形態において、各訓練データセットは、道路条件モードを訓練するために、道路条件モデルを訓練するための訓練データとして使用され得る。このようにして、N個の訓練データセットが訓練されて、少なくとも1つの道路条件モデルが取得される。
【0115】
訓練データセットが訓練されて、道路条件モデルが取得された場合、訓練データセット中の1つまたは複数の車両パラメータが、ラベル付けされ得る。この場合において、ラベル付けされた訓練データセットは、道路条件モデルを訓練するための訓練データとして使用されて、道路条件モデルが訓練される。対応して、本出願のこの実施形態において、N個(すなわち、少なくとも1つ)の道路条件モデルは、N個の訓練データセットを訓練することによって取得され得る。1つまたは複数の車両パラメータがラベル付けされたことが、理解されるべきである。例えば、1つまたは複数の車両パラメータにおける、減速に対応する車両パラメータは、「減速」としてラベル付けされ、左折に対応する車両パラメータは、「左折」としてラベル付けされる。
【0116】
ステップS201において、第1の道路領域は道路条件モデルを通じて取得され得ることが、理解されるべきである。前述の実施形態における道路条件モデルは、本出願のこの実施形態における少なくとも1つの道路条件モデルを一体化するモデルであってよいことが、理解されるべきである。したがって、特殊な道路条件は、異なる特徴の車両パラメータについて認識されることが可能である。
【0117】
ステップS502において、第1の道路領域がステップS501に従って取得された後、特殊な道路条件が位置する第1の道路領域の特徴タイプが取得され得るが、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプは決定されることができない。例えば、特殊な道路条件の特徴タイプは、例えば「閉鎖道路」、「道路の凹凸」、または「道路渋滞」である。しかしながら、特殊な道路条件のシナリオタイプ、例えば、「自動車事故に起因して道路は閉鎖されている」または「路面積水に起因して道路は閉鎖されている」は、決定されることができない。
【0118】
したがって、本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関するより多くの詳細情報を取得するために、車両パラメータに基づいて、さらに取得され得る。車両によって報告される車両パラメータは、車両によって撮影された画像またはビデオを含む。本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における車両によって報告される車両パラメータは、第1の道路領域、および車両パラメータにおける車両の位置に基づいて取得され得、車両によって撮影された画像またはビデオは、第1の道路領域において報告された車両パラメータから取得される。説明の簡単さのために、第1の道路領域において報告される車両パラメータは、以下の説明においてターゲット車両パラメータと称される。
【0119】
本出願のこの実施形態において、第1の道路領域のターゲット画像は、ターゲット車両パラメータから取得され得る。複数のターゲット車両パラメータがあってよく、対応して、ターゲット車両パラメータ内に複数の画像またはビデオもあることが、理解されるべきである。ターゲット車両パラメータからターゲット画像を取得する手法は、第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像またはビデオフレームを、選択されるべき画像としてとして使用して、選択されるべき画像からターゲット画像を取得することであり得る。ターゲット車両パラメータにおけるビデオは、複数のビデオフレームを含んでよいことが、理解されるべきである。
【0120】
任意選択で、本出願のこの実施形態におけるサーバは、認識モデルを予め記憶してよい。認識モデルは、画像の特徴と特殊な道路条件のシナリオタイプとの間の対応を表すために、すなわち、認識モデルへ画像を入力するために使用される。認識モデルは、画像が特殊な道路条件の画素ブロックを含む画像がどうかを認識して、特殊な道路条件のシナリオタイプを決定し得る。本出願のこの実施形態において、ターゲット車両パラメータにおける画像またはビデオフレームは、認識モデルへ入力され得、特殊な道路条件を含む画像またはビデオフレームは、選択されるべき画像として使用される。さらに、認識モデルは、特殊な道路条件を含む、選択されるべき画像の正確性を表すために、選択されるべき画像の類似性をさらに出力し得る。本出願のこの実施形態において、ターゲット画像は、画像定義および類似性に基づいて、選択されるべき画像から決定され得る。例えば、最も高い画像定義を有する選択されるべき画像が、ターゲット画像として使用され、または、最も高い類似性を有する選択されるべき画像が、ターゲット画像として使用される。
【0121】
本出願のこの実施形態における認識モデルは、特殊な道路条件を含む複数のタイプの画像を訓練データセットとして使用することによって、機械学習手法における訓練を通じて取得され得ることが、理解されるべきである。認識モデルを訓練するための機械学習方法は、道路条件モデルを訓練するための前述の方法と同じであってよい。
【0122】
ステップS503において、本出願のこの実施形態における特殊な道路条件に関する説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。例えば、特殊な道路条件のシナリオタイプは、交通渋滞、マンホールカバーの欠落、または平坦でないマンホールカバーであってよい。
【0123】
本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における特殊な道路条件のタイプは、第1の道路領域のターゲット画像に基づいて決定されて、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプに基づいて、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報が生成され得る。例えば、第1の道路領域における特殊な道路条件のタイプが、マンホールカバーの欠落である場合、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報は、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプの詳細な説明であり得る。例えば、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報は、XX道路の東方向の左側の第1の車線上のマンホールカバーが欠落しているということであってよい。
【0124】
本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における特殊な道路条件のタイプを決定する手法は、以下であり得る。認識モデルは、画像の特徴と特殊な道路条件のシナリオタイプとの間の対応を表すために、すなわち、認識モデルへ画像を入力するために使用されて、画像における特殊な道路条件のシナリオタイプが取得される。
【0125】
第1の道路領域における特殊な道路条件のタイプを決定する別の手法は、以下であり得る。複数の認識モデルがあり得る。各認識モデルは、シナリオタイプの特殊な道路条件と画像の特徴との間の対応を表すために使用される。本出願のこの実施形態において、ターゲット車両パラメータにおける画像またはビデオフレームは、複数の認識モデルへ入力され得、入力された画像は、特殊な道路条件の認識モデルによって表される特殊な道路条件のシナリオタイプ、すなわち、画像に含まれる特殊な道路条件のシナリオタイプである。例えば、認識モデル1は、マンホールカバーの欠落と画像の特徴との間の対応を表すために、すなわち、マンホールカバーの欠落を含む画像を認識するために使用される。認識モデル2は、交通渋滞と画像の特徴との間の対応を表すために、すなわち、交通渋滞を含む画像を認識するために使用される。認識モデル3は、減速バンプと画像の特徴との間の対応を表すために、すなわち、減速バンプを含む画像を認識するために使用される。
【0126】
このように、各認識モデルを訓練するために使用される機械学習方法は、認識モデルを訓練するための前述の方法と同じであってよい。しかしながら、各認識モデルを訓練するための訓練データは、認識モデルを訓練するための訓練データと異なることが、留意されるべきである。本方法において、各認識モデルを訓練するために使用される訓練データは、同じシナリオタイプの特殊な道路条件を含む画像であり、認識モデルを訓練するために使用される訓練データは、様々なシナリオタイプの特殊な道路条件を含む画像である。例えば、本出願のこの実施形態において、認識モデル1を訓練するための訓練データは、マンホールカバーの欠落を含む複数の画像であってよい。
【0127】
ステップS504において、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間は、現時点から、第1の道路領域が除去される瞬間までの時間である。第1の道路領域における特殊な道路条件の期間は、ビッグデータの統計収集を通じて取得された体験的な平均値に基づいて決定されてよく、または、特殊な道路条件の発生から除去までの時間であってよいことが、理解されるべきである。本出願のこの実施形態において、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間は、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプに基づいて決定され得る。任意選択で、サーバは、各シナリオタイプの特殊な道路条件の期間の体験的な値を記憶する。体験的な値は、ユーザ(技術者)によって入力されてよく、または、履歴上の特殊な道路条件の期間に基づいて、サーバによって取得されてよい。例えば、サーバは、履歴上の特殊な道路条件の期間の平均値、最大値、または最小値を、そのシナリオタイプが履歴上の特殊な道路条件のそれと同じである特殊な道路条件の期間として使用してよい。例えば、特殊な道路条件が、マンホールカバーの欠落の期間は1日であるということである場合、特殊な道路条件は、土石流の期間が4時間等であるということである。
【0128】
ステップS505において、本出願のこの実施形態では、第1の道路領域の後に、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像、ならびに第1の道路領域における特殊な道路条件の期間が取得され、第1の道路領域が、地図データにおいてマークされ得る。また、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像、ならびに第1の道路領域における特殊な道路条件の期間が、地図データに追加される。すなわち、現在の地図データは、第1の道路領域と、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像と、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間とを含む。
【0129】
本出願のこの実施形態におけるステップS506からS507の実装については、前述の実施形態におけるステップS203およびS204の関連する説明を参照されたいことが、理解されるべきである。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0130】
ステップS508において、車両が自律車両であり、第2の道路領域が、車両の計画されたルートに存在する場合、本出願のこの実施形態において、運転決定、すなわち、運転命令は、自律車両のために生成され得る。運転命令は、車両の運転挙動を示すために使用される。例えば、運転命令は、車両に減速および右折するように指示する命令、または車両に減速するように指示する命令であってよい。
【0131】
本出願のこの実施形態においては、複数の道路条件モデルがあり、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報をさらに含むので、本出願のこの実施形態において、運転命令は、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報に基づいて生成され得る。運転命令によって示される運転挙動は、ターゲット道路条件モデルを取得するために使用される履歴上の車両パラメータの特徴によって示される運転挙動と同じであり、ターゲット道路条件モデルは、第2の道路領域を特殊な道路条件として決定するためのモデルであることが、理解されるべきである。言いかえれば、本出願のこの実施形態において、第2の道路領域を特殊な道路条件として入力するためのモデルは、ターゲット道路条件モデルとして使用され、ターゲット道路条件モデルを訓練するための履歴上の車両パラメータの特徴によって示される運転挙動は、運転命令として使用される。例えば、第2の道路領域においてマンホールカバーの欠落が存在する場合、第2の道路領域を特殊な道路条件として出力するためのモデルは、道路条件モデル2であり、道路条件モデル2を訓練するための履歴上の車両パラメータの特徴は、まず減速し、次いで右折することである。この場合において、まず減速し、次いで右折することは、第2の道路領域についての運転命令として使用され得る。
【0132】
ステップS509において、自律車両が第2の道路領域へ走行する場合、端末デバイスは、運転命令に基づいて車両の走行を制御する。具体的には、本出願のこの実施形態において、第2の道路領域における自律車両に対する運転命令は、ステップS508において前もって生成され得、その結果、自律車両は、前もって注意換気され得る。この場合において、自律車両は、第2の道路領域へ走行する場合、運転命令に基づいて走行することができる。例えば、第2の道路領域についての運転命令が、まず減速し、次いで右折することである場合、自律車両は、第2の道路領域へ走行する場合、まず減速し、次いで右折し得る。
【0133】
任意選択で、自律車両の安全性をさらに改善するために、本出願のこの実施形態において、運転命令は、自律車両が第2の道路領域へ走行する前の予め設定された距離において、さらに実行されてよい。例えば、第2の道路領域からまだ1メートルだけ離れているときに、車両は、まず減速し、次いで右折する。
【0134】
ステップS510において、車両が非自律車両であり、第2の道路領域が、車両の計画されたルートに存在する場合、車両を運転するユーザに注意喚起するために、注意喚起メッセージが、本出願のこの実施形態において生成され得る。地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像をさらに含む。本出願のこの実施形態において生成される注意喚起メッセージにおいて、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像は、注意喚起メッセージとして使用され得る。
【0135】
ステップS511において、第2の道路領域における特殊な道路条件をユーザに前もって注意喚起するために、端末デバイスは、車両が第2の道路領域へ走行しようとするときに、注意喚起メッセージをプッシュし得る。具体的には、注意喚起メッセージをプッシュする手法は、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を再生すること、および/または第2の道路領域における特殊な道路条件のターゲット画像を表示することであり得る。
【0136】
例えば、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプが、マンホールカバーの欠落である場合、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報は、XX道路の東方向の左側の第1の車線上でマンホールカバーが欠落しているということであってよい。本出願のこの実施形態において、車両が第2の道路領域へ走行しようとする(例えば、第2の道路領域から予め設定された距離がある)とき、「XX道路の東方向の左側の第1の車線上でマンホールカバーが欠落しています」という注意喚起メッセージが再生され得、第2の道路領域における特殊な道路条件のターゲット画像が、端末デバイスのディスプレイ画面上に表示される。
【0137】
図7は、本出願の一実施形態による端末デバイスのインターフェース変化の概略図1である。図7におけるインターフェース701に示されるように、インターフェース701は、車両のナビゲーションインターフェースを表示する。車両が第2の道路領域へ走行しようとするとき、インターフェース701は、インターフェース702へジャンプし得る。インターフェース702は、第2の道路領域における特殊な道路条件のターゲット画像を表示する。例えば、インターフェース702は、第2の道路領域における「マンホールカバーの欠落」の画像を表示する。端末デバイスが車載端末である例が、本出願のこの実施形態における説明のために使用されることが、理解されるべきである。
【0138】
任意選択で、本出願のこの実施形態において、複数の第1の道路領域があり、各第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子が、地図上にさらに表示されてよい。図8は、本出願の一実施形態による端末デバイスのインターフェース変化の概略図2である。図8におけるインターフェース801に示されるように、インターフェース801は、インターフェース701において表示される車両のナビゲーションインターフェース上に、第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子を表示する。
【0139】
例えば、第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子は、同じであってよく、例えば、すべて、各々が感嘆符を有するアイコンである。代替として、第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子は、第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプを表してよい。図8におけるインターフェース801に示されるように、第1の道路領域における特殊な道路条件が、マンホールカバーの欠落、平坦でないマンホールカバー、または土石流を含む場合、対応する識別子は、地図上で第1の道路領域に対応する位置において表示され得る。例えば、マンホールカバーの欠落を示す識別子1は、位置Aにおいてマークされ、平坦でないマンホールカバーを示す識別子2は、位置Bにおいてマークされ、マンホールカバーの欠落を示す識別子3は、位置Cにおいてマークされる。
【0140】
本出願のこの実施形態において、端末デバイスは、任意の第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子について、ユーザからの選択命令を受け取り、ユーザによって選択されている第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を表示し、その結果、ユーザは、第1の道路領域における選択された特殊な道路条件のシナリオタイプを取得する。例えば、ユーザが、タップすることによって識別子1を選択した場合、インターフェース801は、インターフェース802へジャンプする。インターフェース802は、位置Aにおける特殊な道路条件に関する説明情報、例えば、XX道路の東方向の左側の第1の車線上でマンホールカバーが欠落していることを表示する。
【0141】
ステップS508~S509またはステップS510~S511は、選択されて行われるステップであることが、理解されるべきである。ステップS508~S509は、車両が自律車両である場合に行われるステップであり、ステップS510~S511は、車両が非自律車両である場合に行われるステップであることが、理解されるべきである。
【0142】
ステップS507~S511は、車両が走行するシナリオであり得る。このシナリオにおいて、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間をさらに含む。第2の道路領域が、車両の計画されたルートに存在する場合、第2の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプは、予め設定されたシナリオタイプであり、車両が第2の道路領域へ走行する時間は、第2の道路領域における特殊な道路条件の期間よりも短く、サーバは、更新済みの計画されたルートを取得するために、車両の計画されたルートを更新することを要求され得る。任意選択で、予め設定されたシナリオタイプは、所定のシナリオタイプであり、車両が迅速に通過することができない特殊な道路条件のシナリオタイプ、例えば、交通渋滞または土石流であってよい。
【0143】
例えば、第2の道路領域が、車両の計画されたルートに存在する場合、第2の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプは土石流であり、車両が第2の道路領域へ走行するには30分を要し、第2の道路領域における土石流の期間は4時間であり、サーバは、第2の道路領域を回避するために、車両の計画されたルートを更新することを要求され得る。このようにして、更新済みの計画されたルートが取得され、端末デバイス上にさらに表示される。任意選択で、計画されたルートを更新する理由、例えば、「前方に土石流があり、ルートがあなたのために更新されました」というテキスト注意喚起メッセージが、端末デバイス上にさらに表示されてよい。
【0144】
車両の計画されたルートは、端末デバイスを通じてサーバに要求することによって取得され得る。ユーザによって入力されたルート計画要求を受け取った場合、端末デバイスは、ルート計画要求をサーバへ送り得る。端末デバイスからのルート計画要求を受信した後、サーバは、始点および終点に基づいた計画されたルート、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間、ならびに第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプを取得し得る。計画されたルートを設計する場合、サーバは、予め設定されたシナリオタイプの特殊な道路条件を含むルートを計画することを回避し得る。
【0145】
本出願のこの実施形態における道路条件モデルは、大量の履歴上の車両パラメータが訓練された後に取得される。したがって、道路条件モデルを通じた現時点における第1の道路領域の認識は、高精度である。また、本出願のこの実施形態において、端末デバイスは、現在の地図データに基づいて、運転決定または注意喚起メッセージを前もって生成して、自律車両および非自律車両に前もって注意喚起し得る。これはユーザ体験を改善する。また、端末デバイスは、現在の地図データに基づいて、予め計画された予め設定されたルートをさらに更新し、または車両に対して予め設定されたルートを設定し得る。これはユーザ体験をさらに改善することができる。
【0146】
図9は、本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための装置の構造の概略図1である。図9に示されるように、特殊な道路条件を認識するための装置は、前述の実施形態における端末デバイスであってよい。特殊な道路条件を認識するための装置900は、処理モジュール901と、再生モジュール902と、表示モジュール903と、送受信器モジュール904とを含む。
【0147】
処理モジュール901は、現時点における地図データを取得することであって、地図データは、現時点における第1の道路領域を含む、取得することと、車両の計画されたルートに基づいて、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在するかどうかを決定することであって、第2の道路領域は、第1の道路領域内の道路領域であり、第1の道路領域は、特殊な道路条件が位置する道路領域であり、第1の道路領域は、現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて取得され、道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために使用される、決定することとを行うように構成される。
【0148】
任意選択で、車両が自律車両である場合、処理モジュール901は、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在する場合、運転命令を生成することと、車両が第2の道路領域へ走行する場合、運転命令に基づいて車両の走行を制御することであって、運転命令は、車両の運転挙動を示すために使用される、制御することとを行うようにさらに構成される。
【0149】
任意選択で、複数の道路条件モデルがあり、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報をさらに含み、説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。
【0150】
対応して、処理モジュール901は、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報に基づいて、運転命令を生成するように特に構成される。運転命令によって示される運転挙動は、ターゲット道路条件モデルを取得するために使用される履歴上の車両パラメータの特徴によって示される運転挙動と同じである。ターゲット道路条件モデルは、第2の道路領域を特殊な道路条件として決定するためのモデルである。
【0151】
任意選択で、車両が非自律車両である場合、処理モジュール901は、第2の道路領域が車両の計画されたルートに存在する場合、注意喚起メッセージを生成することと、車両が第2の道路領域へ走行しようとする場合、注意喚起メッセージをプッシュすることであって、注意喚起メッセージは、特殊な道路条件が第2の道路領域に存在することを示すために使用される、プッシュすることとを行うようにさらに構成される。
【0152】
任意選択で、現時点における地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像をさらに含む。説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。第1の道路領域のターゲット画像は、車両パラメータにおいて第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像である。
【0153】
対応して、処理モジュール901は、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像を注意喚起メッセージとして使用するように特に構成される。
【0154】
再生モジュール902は、第2の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を再生するように構成され、および/または、
表示モジュール903は、第2の道路領域における特殊な道路条件のターゲット画像を表示するように構成される。
【0155】
任意選択で、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間をさらに含む。
【0156】
任意選択で、複数の第1の道路領域がある。表示モジュール903は、各第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子を地図上に表示するようにさらに構成される。
【0157】
送受信器モジュール904は、任意の第1の道路領域における特殊な道路条件の識別子について、ユーザからの選択命令を受け取るように構成される。対応して、表示モジュール903は、ユーザによって選択された第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を表示するようにさらに構成される。
【0158】
任意選択で、送受信器モジュール904は、ルート計画要求をサーバへ送り、サーバによって送られる計画されたルートを受信するようにさらに構成される。
【0159】
任意選択で、地図データは、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間をさらに含む。
【0160】
任意選択で、送受信器モジュール904は、車両パラメータをサーバへ報告するようにさらに構成される。車両パラメータは、車両の位置、車両によって撮影された画像またはビデオ、ならびに車両の属性のデータおよび走行データを含む。
【0161】
本出願のこの実施形態において提供される、特殊な道路条件を認識するための装置の有益な効果については、特殊な道路条件を認識するための前述の方法における有益な効果を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0162】
図10は、本出願の一実施形態による、特殊な道路条件を認識するための装置の構造の概略図2である。図10に示されるように、特殊な道路条件を認識するための装置は、前述の実施形態におけるサーバであってよい。特殊な道路条件を認識するための装置1000は、処理モジュール1001と送受信器モジュール1002とを含む。
【0163】
処理モジュール1001は、現時点の前の予め設定された時間期間内の道路条件モデルおよび車両パラメータに基づいて、現時点における第1の道路領域を取得し、地図データ上で第1の道路領域をマークして、現時点における地図データを取得するように構成される。第1の道路領域は、特殊な道路条件が位置する道路領域である。道路条件モデルは、車両パラメータの特徴と特殊な道路条件との間の対応を表すために使用される。
【0164】
任意選択で、車両パラメータは、車両の位置を含む。
【0165】
送受信器モジュール1002は、少なくとも1台の車両によって報告された車両パラメータを予め設定された時間期間内に受信するように構成される。
【0166】
対応して、処理モジュール1001は、少なくとも1台の車両の車両パラメータに基づいて、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータを決定するようにさらに構成される。現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータは、地図データにおける車両の位置における道路の特徴と一致しない車両パラメータである。
【0167】
任意選択で、処理モジュール1001は、複数の履歴上の車両パラメータを訓練パラメータとして使用することによって道路条件モデルを取得するようにさらに構成される。履歴上の車両パラメータは、予め設定された時間期間の前に少なくとも1台の車両から受信される車両パラメータである。
【0168】
任意選択で、複数の道路条件モデルがある。
【0169】
処理モジュール1001は、複数の履歴上の車両パラメータをN個の訓練データセットへ分割することであって、各訓練データセット中の車両パラメータは、同じ特徴を有し、Nは、1より大きい整数である、分割することと、各訓練データセットを、道路条件モデルを訓練するための訓練データとして使用して、少なくとも1つの道路条件モデルを取得することとを行うように特に構成される。
【0170】
任意選択で、処理モジュール1001は、現時点の前の予め設定された時間期間内の車両パラメータを少なくとも1つの道路条件モデルに入力して、第1の道路領域を取得するように特に構成される。
【0171】
任意選択で、車両パラメータは、車両によって撮影された画像またはビデオを含む。
【0172】
処理モジュール1001は、第1の道路領域のターゲット画像を取得し、第1の道路領域のターゲット画像に基づいて、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報を生成し、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報および/または特殊な道路条件のターゲット画像を地図データに追加するようにさらに構成される。第1の道路領域のターゲット画像は、車両パラメータにおいて第1の道路領域における特殊な道路条件を含む画像である。ターゲット画像は、車両によって撮影された画像またはビデオにおけるビデオフレームである。説明情報は、特殊な道路条件のシナリオタイプを説明するために使用される。
【0173】
任意選択で、処理モジュール1001は、第1の道路領域における特殊な道路条件に関する説明情報によって表される特殊な道路条件のシナリオタイプに基づいて、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間を決定し、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間を地図データに追加するようにさらに構成される。
【0174】
任意選択で、処理モジュール1001は、端末デバイスからのルート計画要求が受信された場合、始点および終点に基づいた計画されたルート、第1の道路領域における特殊な道路条件の期間、および第1の道路領域における特殊な道路条件のシナリオタイプを取得するようにさらに構成される。ルート計画要求は、始点と終点とを含む。
【0175】
送受信器モジュール1002は、計画されたルートを端末デバイスへプッシュするようにさらに構成される。
【0176】
任意選択で、車両パラメータは、車両の属性データおよび走行データを含む。
【0177】
本出願のこの実施形態において提供される、特殊な道路条件を認識するための装置の有益な効果については、特殊な道路条件を認識するための前述の方法における有益な効果を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明されない。
【0178】
図11は、本出願の一実施形態による電子デバイスの構造の概略図1である。図11に示されるように、電子デバイスは、図9における端末デバイスであってよく、電子デバイスは、プロセッサ1101と、プレーヤ1102と、ディスプレイ1103と、送受信器1104と、メモリ1105とを含み得る。プロセッサ1101は、処理モジュール901のアクションを実行し、プレーヤ1102は、再生モジュール902のアクションを実行し、ディスプレイ1103は、表示モジュール903のアクションを実行し、送受信器1104は、送受信器モジュール904のアクションを実行することが、理解されるべきである。メモリ1105は、本出願の様々な処理機能を完了し、方法ステップを実装するように、様々な命令を記憶し得る。
【0179】
送受信器1104は、プロセッサ1101に結合され、プロセッサ1101は、送受信器1104(1202)の送信アクションおよび受信アクションを制御する。メモリ1105は、高速ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)を含んでよく、または不揮発性メモリ(non-volatile memory、NVM)、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクメモリをさらに含んでよい。任意選択で、本出願における電子デバイスは、電源1106と、通信バス1107と、通信ポート1108とをさらに含んでよい。送受信器1104は、端末デバイスの送受信器に一体化されてよく、または端末デバイスの独立した送受信器アンテナであってよい。通信バス1107は、要素間の通信および接続を実装するように構成される。通信ポート1108は、端末デバイスと別の周辺機器との間の接続および通信を実装するように構成される。ディスプレイ1103は、プロセッサ1101に接続されて、プロセッサ1101の制御下で前述の実施形態における設定インターフェースを表示し得る。
【0180】
本出願のこの実施形態において、メモリ1105は、コンピュータ実行可能なプログラムコードを記憶するように構成される。プログラムコードは、命令を含む。プロセッサ1101が命令を実行する場合、命令は、端末デバイスのプロセッサ1101が前述の方法実施形態における端末デバイスの処理アクションを実行することを可能にし、送受信器1104が前述の方法実施形態における端末デバイスの送信アクションおよび受信アクションを実行することを可能にする。実装原理およびその技術的な効果は同様であり、ここでは再度説明されない。
【0181】
図12は、本出願の一実施形態による電子デバイスの構造の概略図2である。図12に示されるように、電子デバイスは、図10におけるサーバであってよく、電子デバイスは、プロセッサ1201と、送受信器1202と、メモリ1203とを含み得る。プロセッサ1201が、処理モジュール1001のアクションを実行し、送受信器1202が、送受信器モジュール1002のアクションを実行することが、理解されるべきである。メモリ1203は、本出願の様々な処理機能を完了し、方法ステップを実装するように、様々な命令を記憶し得る。
【0182】
送受信器1202は、プロセッサ1201に結合され、プロセッサ1201は、送受信器1202(1104)の送信アクションおよび受信アクションを制御する。メモリ1203は、高速ランダムアクセスメモリ(random-access memory、RAM)を含んでよく、または不揮発性メモリ(non-volatile memory、NVM)、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクメモリをさらに含んでよい。任意選択で、本出願における電子デバイスは、電源1204と、通信バス1205と、通信ポート1206とをさらに含んでよい。送受信器1202は、端末デバイスの送受信器に一体化されてよく、または端末デバイスの独立した送受信器アンテナであってよい。通信バス1205は、要素間の通信および接続を実装するように構成される。通信ポート1206は、端末デバイスと別の周辺機器との間の接続および通信を実装するように構成される。ディスプレイ1103は、プロセッサ1201に接続されて、プロセッサ1201の制御下で前述の実施形態における設定インターフェースを表示し得る。
【0183】
本出願のこの実施形態において、メモリ1203は、コンピュータ実行可能なプログラムコードを記憶するように構成される。プログラムコードは命令を含む。プロセッサ1201が命令を実行する場合、命令は、端末デバイスのプロセッサ1201が前述の方法実施形態における端末デバイスの処理アクションを実行することを可能にし、送受信器1202が前述の方法実施形態における端末デバイスの送信アクションおよび受信アクションを実行することを可能にする。実装原理およびその技術的な効果は同様であり、ここでは再度説明されない。
【0184】
前述の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせを使用することによって実装され得る。ソフトウェアが、実施形態を実装するために使用される場合、実施形態の全部または一部は、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータプログラム命令がコンピュータにロードされ、実行される場合、本出願の実施形態による手順または機能の全部または一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または別のプログラム可能な装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体へ送信されてよい。例えば、コンピュータ命令は、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタから、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンタへ、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバー、もしくはデジタル加入者線(DSL))で、または無線(例えば、赤外線、無線、もしくはマイクロ波)で送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または、1つもしくは複数の使用可能な媒体を一体化したデータ記憶デバイス、例えば、サーバもしくはデータセンタなどであってよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスク(SSD))等であってよい。
【0185】
本明細書における「複数の」という用語は、2以上を意味する。本明細書において「および/または」という用語は、関連付けられたオブジェクトを説明するための関連付け関係のみを説明し、3つの関係が存在し得ることを表す。例えば、Aおよび/またはBは、以下の3つの場合、すなわち、Aのみが存在する、AとBとの両方が存在する、およびBのみが存在する、を表し得る。また、本明細書における「/」という文字は、通常、関連付けられたオブジェクト間の「or」関係を示す。式において、「/」という文字は、関連付けられたオブジェクト間の「除算」関係を示す。
【0186】
本出願の実施形態における様々な数字は、説明の簡単さのために区別のために使用されているにすぎず、本出願の実施形態の範囲を限定するために使用されていないことが理解され得る。
【0187】
前述のプロセスのシーケンス番号は、本出願の実施形態における実行シーケンスを意味しないことが、理解されるべきである。プロセスの実行シーケンスは、プロセスの機能および内部ロジックに従って決定されるべきであり、本出願の実施形態の実装プロセスに対するいかなる限定としても解釈されるべきではない。
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