(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ユーザ能動選択に基づくオンラインコンテンツ登録及びその取り引き方法、並びにそのためのシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240401BHJP
G10K 15/04 20060101ALI20240401BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20240401BHJP
【FI】
G06Q50/10
G10K15/04 302F
G06Q30/0601 320
(21)【出願番号】P 2022557715
(86)(22)【出願日】2021-08-10
(86)【国際出願番号】 KR2021010612
(87)【国際公開番号】W WO2022131475
(87)【国際公開日】2022-06-23
【審査請求日】2022-09-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0175381
(32)【優先日】2020-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】524074622
【氏名又は名称】ダブダブ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】キム・ソクファン
【審査官】▲高▼瀬 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-323375(JP,A)
【文献】特開2007-139820(JP,A)
【文献】特開2004-013493(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G10K 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ管理サーバによって実行されるオンラインコンテンツ登録方法であって、
コンテンツ原稿を
前記コンテンツ管理サーバに登録する段階と、
ボイスアクター(voice actor)に、前記コンテンツ原稿を購入させる段階と、
ここで、前記ボイスアクターにコンテンツ原稿を購入させる段階は、前記コンテンツ原稿と係わるシリアルナンバーを生成する段階を含み、
前記コンテンツ原稿に基づき、
前記ボイスアクタ
ーによって生成された音声ソースを、前記コンテンツ管理サーバに登録する段階と、
前記音声ソースを、前記コンテンツ管理サーバを介してユーザに提供する段階と、
前記音声ソースに基づき、前記ユーザによって生成された映像コンテンツを、前記コンテンツ管理サーバに登録する段階と、
前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配する段階と、を含
み、
前記ボイスアクターによって生成された音声ソースが、前記コンテンツ管理サーバに登録されるとき、受信されたシリアルナンバーに基づき、登録いかんを決定する段階をさらに含む、
オンラインコンテンツ登録方法。
【請求項2】
前記ボイスアクタ
ーのコンテンツ原稿の購入に基づき、前記コンテンツ原稿の登
録者に著作権料を支給処理する段
階をさらに含む、請求項1に記載のオンラインコンテンツ登録方法。
【請求項3】
前記コンテンツ原稿は、放送原稿であり、前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、
複数のボイスアクターによって生成された複数の音声ソースに基づいて生成されるものである、請求項1に記載のオンラインコンテンツ登録方法。
【請求項4】
前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配する段階は、
前記ボイスアクターに著作権料を支給処理する段階を含む、請求項
3に記載のオンラインコンテンツ登録方法。
【請求項5】
前記ボイスアクターによって生成された音声ソースは、ボーカルソースであり、
前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、音楽コンテンツである、請求項1に記載のオンラインコンテンツ登録方法。
【請求項6】
前記音声ソースを、前記コンテンツ管理サーバを介してユーザに提供する段階は、
前記音声ソースと共に、伴奏音楽(MR:music recorded)を前記ユーザに提供し、
前記音楽コンテンツは、前記ユーザによって複数のボーカルソースの組み合わせに基づいて生成される、請求項
5に記載のオンラインコンテンツ登録方法。
【請求項7】
オンラインコンテンツの登録及び管理のためのコンテンツ管理サーバにおいて、
コンテンツ原稿を登録するためのコンテンツ原稿登録管理部と、
前記コンテンツ原稿に基づき、ボイスアクター(voice actor)によって生成された音声ソースを登録するための音声ソース登録管理部と、
前記音声ソースをユーザに提供するためのユーザ情報管理部と、
前記音声ソースに基づき、前記ユーザによって生成された映像コンテンツを登録するためのコンテンツ登録管理部と、
前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配するための販売処理部と、を含
み、
前記コンテンツ管理サーバは、前記コンテンツ原稿登録管理部を介し、前記ボイスアクターに、前記コンテンツ原稿を購入させるように構成され、
前記コンテンツ原稿登録管理部は、
前記ボイスアクターが、前記コンテンツ原稿を購入するとき、前記コンテンツ原稿と係わるシリアルナンバーを生成し、
前記音声ソース登録管理部は、前記ボイスアクターによって生成された音声ソースを登録するときに受信されたシリアルナンバーに基づき、登録いかんを決定する、コンテンツ管理サーバ。
【請求項8】
前記コンテンツ管理サーバは、前記販売処理部を介し、前記コンテンツ原稿の購入に基づき、前記コンテンツ原稿の登
録者に著作権料を支給処理する、請求項
7に記載のコンテンツ管理サーバ。
【請求項9】
前記コンテンツ原稿は、放送原稿であり、
前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、複数のボイスアクターによって生成された複数の音声ソースに基づいて生成される、請求項
7に記載のコンテンツ管理サーバ。
【請求項10】
前記販売処理部は、
前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配するとき、前記ボイスアクターに著作権料を支給処理する、請求項
9に記載のコンテンツ管理サーバ。
【請求項11】
前記ボイスアクターによって生成された音声ソースは、ボーカルソースであり、
前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、音楽コンテンツである、請求項
7に記載のコンテンツ管理サーバ。
【請求項12】
前記ユーザ情報管理部は、
前記音声ソースと共に、伴奏音楽(MR:music recorded)を前記ユーザに提供し、
前記音楽コンテンツは、前記ユーザによって複数のボーカルソースの組み合わせに基づいて生成される、請求項
11に記載のコンテンツ管理サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ能動選択に基づくオンラインコンテンツ登録及びその取り引き方法、並びにそのためのシステムに関する。さらに具体的には、本発明は、放送及びエンターテイメントのコンテンツに使用される音声コンテンツを、プロデューサーのキャスティングではなく、個別ユーザまたは受容者の自律による能動的キャスティングを介して消費する方法と、そのためのダビング用原稿の著作登録及びオンライン取り引き方法と、その取り引きを介して生じる音声著作物の流通及び取り引きに係わる方法とに係わるものであり、特に、ドキュメンタリー、映画、アニメーション、音楽などと係わる。
【背景技術】
【0002】
従来、音声ダビングやボーカルの声が必要な放送用プログラムや音楽のような文化コンテンツは、コンテンツをなす要素である全ての制作ソースを、専門家であるプロデューサーが独占して所有し、その要素を編集し、プロデューサーが任意に作った中間結果物に、やはりプロデューサーの独占的権限であるキャスティングを経て、最終的にダビング作業を行って導き出された1個の結果物である最終完成本を、視聴者及び受容者が、選択の余地もなく受容したり消費したりするしかない構造を有している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
既存の音声コンテンツ供給及び受容の方式は、消費者の選択権が極度に制限されている形態で、編集に使用された数多くのソースも、編集過程を経ながら、一部だけ制限的に使用されて捨てられる、ソースの浪費が多いという問題点を有している。さらには、前述のように、全ての権限を有しているプロデューサーの一方的な趣向によってプロデューシングされた最終結果物として、ただ1個のコンテンツのみを市場に供給して消費するしかない不合理であって生産的ではない流通構造を有している。
【0004】
本発明は、そのような問題を解決すべく、音声及びボーカルのキャスティング権限を、プロデューサーではなく、実際ユーザまたは消費者である受容者に付与し、それにより、多様な結果物が生産供給されるように誘導し、さらには、さらに一層多様な著作物が出てくることができるように、ダビング用原稿と音声配役データとを著作登録し、それらをオンラインで手軽に取り引きすることができる取り引きの政策と方法とを介し、前述の問題点を解決するためのシステム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態において、コンテンツ原稿をコンテンツ管理サーバに登録する段階と、前記コンテンツ原稿に基づき、ボイスアクター(voice actor)によって生成された音声ソースを、前記コンテンツ管理サーバに登録する段階と、前記音声ソースを、前記コンテンツ管理サーバを介してユーザに提供する段階と、前記音声ソースに基づき、前記ユーザによって生成された映像コンテンツを、前記コンテンツ管理サーバに登録する段階と、前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配する段階と、を含む、オンラインコンテンツ登録方法を提供することができる。
【0006】
また、前記ボイスアクターが、前記コンテンツ原稿を購入する段階と、前記コンテンツ原稿の購入に基づき、前記コンテンツ原稿の登録権者に著作権料を支給処理する段階と、をさらに含むものでもある。
【0007】
また、前記ボイスアクターが、前記コンテンツ原稿を購入する段階において、前記コンテンツ原稿と係わるシリアルナンバーが生成され、前記ボイスアクターによって生成された音声ソースが、前記コンテンツ管理サーバに登録されるときに受信されたシリアルナンバーに基づき、登録いかんを決定することができる。
【0008】
また、前記コンテンツ原稿は、放送原稿であり、前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、複数のボイスアクターによって生成された複数の音声ソースに基づいても生成される。
【0009】
また、前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配する段階は、前記ボイスアクターに著作権料を支給処理する段階を含むものでもある。
【0010】
また、前記ボイスアクターによって生成された音声ソースは、ボーカルソースであり、前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、音楽コンテンツでもある。
【0011】
また、前記音声ソースを、前記コンテンツ管理サーバを介してユーザに提供する段階は、前記音声ソースと共に、伴奏音楽(MR:music recorded)を前記ユーザに提供し、前記音楽コンテンツは、前記ユーザによって複数のボーカルソースの組み合わせに基づいても生成される。
【0012】
また、本発明の他の実施形態によれば、オンラインコンテンツの登録及び管理のためのコンテンツ管理サーバにおいて、コンテンツ原稿を登録するためのコンテンツ原稿登録管理部と、前記コンテンツ原稿に基づき、ボイスアクター(voice actor)によって生成された音声ソースを登録するための音声ソース登録管理部と、前記音声ソースをユーザに提供するためのユーザ情報管理部と、前記音声ソースに基づき、前記ユーザによって生成された映像コンテンツを登録するためのコンテンツ登録管理部と、前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配するための販売処理部と、を含むコンテンツ管理サーバを提供することができる。
【0013】
また、前記コンテンツ原稿登録管理部を介し、前記ボイスアクターが、前記コンテンツ原稿を購入し、前記販売処理部を介し、前記コンテンツ原稿の購入に基づき、前記コンテンツ原稿の登録権者に著作権料を支給処理することができる。
【0014】
また、前記コンテンツ原稿登録管理部は、前記ボイスアクターが、前記コンテンツ原稿を購入するとき、前記コンテンツ原稿と係わるシリアルナンバーを生成し、前記音声ソース登録管理部は、前記ボイスアクターによって生成された音声ソースを登録するときに受信されたシリアルナンバーに基づき、登録いかんを決定することができる。
【0015】
また、前記コンテンツ原稿は、放送原稿であり、前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、複数のボイスアクターによって生成された複数の音声ソースに基づいても生成される。
【0016】
また、前記販売処理部は、前記生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配するとき、前記ボイスアクターに著作権料を支給処理することができる。
【0017】
また、前記ボイスアクターによって生成された音声ソースは、ボーカルソースであり、前記ユーザによって生成された映像コンテンツは、音楽コンテンツでもある。
【0018】
また、前記ユーザ情報管理部は、前記音声ソースと共に、伴奏音楽(MR:music recorded)を前記ユーザに提供し、前記音楽コンテンツは、前記ユーザによって複数のボーカルソースの組み合わせに基づいても生成される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、プラットホームユーザの能動選択に基づき、オンラインコンテンツを生成して登録し、多様に生成されたn次著作物を消費して取り引きすることができるオンラインコンテンツプラットホームを提供することができる。
【0020】
また、本発明によれば、従来の放送プロデューサーに集中されているキャスティング編集権限が、一般消費者に拡張されることにより、従来のプロデューサー主導によって導き出された最終1個のコンテンツではなく、消費者またはユーザによる多様な変容を経た複数のコンテンツに拡大されて消費流通されうるオンラインコンテンツプラットホームを提供することができる。
【0021】
また、既存放送作家の著作物である放送原稿は、1回放送送出に係わる原稿料を、放送社やプロデューサーから支払われ、その後には、使用収益の効果がなく、実質的な著作権としての保護や活用がなされなかったが、本発明によれば、正当であって安全な著作権登録、及び持続的な著作料創出を可能にすることができる。
【0022】
また、従来には、作詞家及び作曲家の音源も、最終プロデューシングされた1曲に係わる著作料を受けることができるのみであったが、本発明によれば、受容者またはユーザがダウンロードして再制作した音源に係わる著作に自然に拡大再生産され、収益創出が極大化されうる。
【0023】
また、本発明によれば、多くの演技者及び一般人が、プロデューサーのキャスティングを待たずに、作家の原稿を購入し、歌手がアルバムをリリースする形式で、ナレーション、音声演技コンテンツを制作し、流通サーバに上げ、クリックしてダウンロードされた数ほど自身の著作権料を受けることになることにより、音声コンテンツ流通構造を拡大させることができるのである。
【0024】
また、本発明によれば、現代放送、文化コンテンツ及び音楽コンテンツの消費者や受容者は、すでに単なる最終消費者を超えて消費するコンテンツ編集に対する欲求や能力及び感覚も優秀に発展した状態であるので、さらに個人趣向に合う多様な誂え型コンテンツが大挙登場し、文化市場の多辺化に大きく寄与することができるのである。
【0025】
また、本発明によれば、全世界的に韓流の急速な普及により、文化コンテンツ消費において、各国の言語的障壁を解消するためのさまざまな方便のうち、音声ダビングは、情報の限界を乗り越える最も強力な方法であるが、文化放送コンテンツの拡張性を大きく強化させることができるのである。
【0026】
また、全世界のドキュメンタリー、ドラマ、アニメーション、映画音楽のように、音声ダビング、すなわち、ローカライジングが必要な国家が数え切れないほど多いが、本発明によれば、それら国家のコンテンツ消費者にも、多様な選択の場を提供することができる。
【0027】
また、本発明によれば、以前には存在しなかった新たな知的財産権と、音楽文化コンテンツの流通生態系とを作り、やはり以前に存在しなかった新たな市場を全世界的に形成することになるのである。
【0028】
本発明の効果は、以上で言及された内容に制限されるものではなく、言及されていない他の技術的効果は、以下の記載から、当業者に明確に理解されうるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の一実施形態による、コンテンツ原稿を登録して販売するプロセスについて説明するための例示図である。
【0030】
【
図2】本発明の一実施形態による、音声ソース(コンテンツ)を登録して販売するプロセスについて説明するための例示図である。
【0031】
【
図3】本発明の一実施形態による、音楽著作物のボーカルチェンジング関連プロセスについて説明するための例示図である。
【0032】
【
図4】本発明の一実施形態による、コンテンツ管理サーバの構成について説明するためのブロック図である。
【0033】
【
図5】本発明の一実施形態による、n次オーディオブックコンテンツを生成、登録及び販売するための方法について説明するためのフローチャートである。
【0034】
【
図6】本発明の一実施形態による、n次著作物の生成、登録及び販売方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下においては、添付図面を参照し、本発明が属する技術分野において当業者が容易に実施することができるように、本発明の実施形態が詳細に説明される。しかしながら、本発明は、さまざまに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。そして、図面において、本発明の実施形態について明確に説明するために、説明と関係ない部分は、省略されている。
【0036】
本明細書で使用された用語は、単に特定の実施形態についての説明に使用されたものであり、本発明を限定する意図に使用されたものではない。単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含むものでもある。
【0037】
本明細書において、「含む」、「有する」または「具備する」というような用語は、明細書上に記載された特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせが存在するということを指定するものであり、1またはそれ以上の他の特徴、数、段階、動作、構成要素、部品、またはそれらの組み合わせの存在または付加の可能性を事前に排除するものではないと理解されるのである。
【0038】
また、本発明の実施形態に示される構成部は、互いに異なる特徴的な機能を示すために独立して図示されるものであり、各構成部が、分離されたハードウェアや、1つのソフトウェアの構成単位によってなるということを意味するものではない。すなわち、各構成部は、説明の便宜上、それぞれの構成部で並べて記述され、各構成部において、少なくとも2つの構成部が合わされ、1つの構成部によってなるか、あるいは1つの構成部が、複数個の構成部に分けられて機能を遂行することができる。そのような各構成部の統合された実施形態、及び分離された実施形態も、本発明の本質から外れない限り、本発明の権利範囲に含まれる。
【0039】
また、以下の実施形態は、当業界において当業者に、さらに明確に説明するために提供されるものであり、図面における要素の形状及び大きさなどは、さらに明確な説明のために誇張されてもいる。
【0040】
以下、添付図面を参照し、本発明による望ましい実施形態について説明する。
【0041】
【0042】
図1は、本発明の一実施形態による、コンテンツ原稿を登録して販売するプロセスについて説明するための例示図である。
【0043】
図1を参照すれば、コンテンツ原稿登録権者端末100においてコンテンツ原稿は、例えば、放送原稿、映画原稿、ドキュメンタリー原稿、アニメーション原稿などでもあり、コンテンツ原稿登録権者は、放送作家、シナリオ作家、ドキュメンタリー作家、アニメーション作家のような、多様な作家または作家協会などにもなる。また、ボイスアクター(VA:voice actor)端末300においてボイスアクターは、多様な種類の原稿の実演者である声優、俳優または歌手などにもなる。
【0044】
例えば、放送作家のような作家が、コンテンツ原稿登録権者端末100を介し、コンテンツ原稿をコンテンツ管理サーバ200に登録することができ、コンテンツ管理サーバ200を介し、原稿を販売することにより、実演者であるボイスアクターが、ボイスアクター(VA)端末300を介し、原稿を購入することができる。そのとき、コンテンツ原稿登録権者とボイスアクターとの課金方式は、一括払い、ランニングギャランティーのような多様な方法で契約を結ぶことができ、ボイスアクター端末300を介して原稿料が振り込まれれば、コンテンツ管理サーバ200を介し、既定の契約形態により、著作権料がコンテンツ原稿登録権者に支給処理されうる。
【0045】
また、ボイスアクター端末300において原稿を購入してダウンロードするとき、各原稿ごとに互いに異なるシリアルナンバー(serial number)を付与することにより、他のボイスアクターの原稿の再使用を防止することができる。さらに具体的には、ボイスアクター端末300がコンテンツ原稿を購入する段階において、当該コンテンツ原稿と係わるシリアルナンバーが生成され、ボイスアクター端末300によって生成された音声ソースが、コンテンツ管理サーバ200に登録されるとき、当該シリアルナンバーを入力するときにのみ、音声ソースがコンテンツ管理サーバ200に登録されるようにすることにより、受信されたシリアルナンバーの有効性に基づき、音声ソースの登録いかんを決定することができる。
【0046】
【0047】
図2は、本発明の一実施形態による、音声ソース(コンテンツ)を登録して販売するプロセスについて説明するための例示図である。
【0048】
図2を参照すれば、ボイスアクター(VA)は、購入したコンテンツ原稿に基づき、音声ソースまたは音声コンテンツを生成することができ、生成された音声ソースまたは音声コンテンツを、ボイスアクター端末300を介し、コンテンツ管理サーバ200に登録することができる。また、コンテンツ管理サーバ200は、登録された多様な音声ソースを、コンテンツ管理サーバ200を介して提供されるオンラインプラットフォームを介し、ユーザ端末400に提供することができ、ユーザは、ユーザ端末400を介して提供された音声ソースに基づき、映像コンテンツを生成することができる。ユーザ端末400によって生成された映像コンテンツは、複数のボイスアクターによって生成された複数の音声ソースを組み合わせて生成されるものでもある。
【0049】
そのとき、ユーザによって生成された映像コンテンツ、すなわち、n次著作物を、コンテンツ管理サーバ200に登録することができる。また、コンテンツ管理サーバ200は、オンラインプラットフォームのユーザによって生成された映像コンテンツの消費または流通に基づいて生じた収益を分配する機能を遂行し、ユーザ端末400によって新たに生成されたn次著作物の消費及び流通に基づいて生じた収益のうち一部を、著作権料としてボイスアクターに提供することができる。
【0050】
【0051】
図3は、本発明の一実施形態による、音楽著作物のボーカルチェンジング関連プロセスについて説明するための例示図である。
【0052】
例えば、5人でもってグループメンバーとして構成されたアイドルグループを例示にすれば、まず、原著作者である音楽著作権者は、背景音楽であるMR(music recorded)と、各グループメンバーのボーカル(vocal)パートとを別途に区分し、コンテンツ管理サーバ200に登録することができ、そのとき、該ボーカルパートは、グループメンバー5人が当該曲全曲の各パートをいずれも一括消化し、ボーカル切片の形態で、コンテンツ管理サーバ200にアップロードすることができる。
【0053】
そのように、コンテンツ管理サーバ200に登録されたMR、及び複数のボーカルソースは、ユーザ端末400に提供され、ユーザは、基本として提供されたMRに、自身の好みのままに、各グループメンバーの複数ボーカルを組み合わせ、最終ミキシングされた形態に、自身のみの音楽を生成して楽しむことができるのである。そのように、ユーザ端末400によって再生産されたn次著作物は、コンテンツ管理サーバ200を介しても登録され、n次著作物の消費または流通によって生じた収益のうち一部は、著作権料として、音楽著作権者に戻り、新たな収益を新たに創出することができるのである。すなわち、原曲における各グループメンバーのボーカル分配を、ユーザの立場において新たに付与することにより、ユーザにより、異なる好みに再生性された音楽コンテンツが生成されうる。
【0054】
図3の例示は、
図2において、ボイスアクターの役割を、各グループメンバーのボーカルを介して進めることに対応すると見ることができ、
図2における音声ソースは、
図3におけるボーカルソースに対応し、
図2において、ユーザによって生成された映像コンテンツは、
図3において、ユーザによって新たに生成された音楽コンテンツに対応しうる。
【0055】
【0056】
図4は、本発明の一実施形態による、コンテンツ管理サーバの構成について説明するためのブロック図である。
【0057】
図4を参照すれば、オンラインコンテンツの登録及び管理のためのコンテンツ管理サーバ200は、ユーザ情報管理部210、コンテンツ原稿登録管理部220、音声ソース登録管理部230、コンテンツ登録管理部240及び販売処理部250などを含むものでもある。
【0058】
ユーザ情報管理部210は、コンテンツ管理サーバ200を介して管理するプラットフォームのユーザまたは会員情報を、登録及び管理する役割を行い、また、コンテンツ管理サーバ200に登録された音声ソース(コンテンツ)及び映像コンテンツなどを、適法なユーザがダウンロードしたりプレイしたりすることができるように、ユーザに提供するようにも構成される。また、ユーザ情報管理部210は、ユーザ端末400に、複数のボーカルで構成された音声ソースと共に、伴奏音楽(MR:music recorded)を提供することができ、ユーザは、それにより、複数のボーカルソースの組み合わせに基づき、新たな音楽を生成することができる。
【0059】
コンテンツ原稿登録管理部220は、コンテンツ原稿を登録するように構成され、登録されたコンテンツ原稿を管理するようにも構成される。例えば、ボイスアクターは、コンテンツ原稿登録管理部220を介し、コンテンツ原稿を購入することができる。また、コンテンツ原稿登録管理部220は、ボイスアクターが、コンテンツ原稿を購入するとき、コンテンツ原稿と係わるシリアルナンバーを生成することができる。
【0060】
音声ソース登録管理部230は、登録されたコンテンツ原稿に基づき、ボイスアクター(voice actor)によって生成された音声ソース(コンテンツ)、またはMR、及び複数のボーカルソースなどを登録し、登録された音声ソース(コンテンツ)、MR、ボーカルソースなどを管理するように構成される。音声ソース登録管理部230は、ボイスアクターによって生成された音声ソースを登録するとき、ボイスアクター端末300から受信されたシリアルナンバーの有効性に基づき、音声ソースの登録いかんを決定することができる。
【0061】
コンテンツ登録管理部240は、音声ソースに基づき、ユーザによって生成された映像コンテンツ、またはユーザによち、ボーカルチェンジングに基づき、新たに生成された音楽コンテンツなどを登録し、ユーザによって登録されたコンテンツを管理するように構成される。例えば、コンテンツ原稿は、放送原稿であり、ユーザによって生成されたコンテンツは、複数のボイスアクターによって生成された複数の音声ソースに基づいて生成された映像コンテンツでもある。
【0062】
販売処理部250は、生成された映像コンテンツまたは音楽コンテンツなどの消費または流通に基づいて生じた収益を分配するように構成され、既定の方法に基づき、ユーザによって生成されたn次著作物の消費または流通などによって生じた収益のうち少なくとも一部を、著作権料として、コンテンツ原稿登録権者、ボイスアクターまたは音楽著作権者に支給処理するようにも構成される。
【0063】
本発明によるコンテンツ管理サーバ200は、消費者、ユーザ及び受容者が、直接キャスティング可能な音声コンテンツを保存しているサーバとして、音声ソース登録管理部230を含み、映像、音楽、効果などによって構成され、新たに生成されたn次著作物であるコンテンツを保存しているサーバとして、コンテンツ登録管理部240を含むものでもある。音声ソース登録管理部230には、多くの選択が可能であるように、多様な音声ソース及び音声コンテンツが制作されてアップロードされなければならないが、そのためには、例えば、プロデューサーに対価を受けて供給された放送用原稿が、録音及びアップロードを所望する演技者に、対価を受けて供給されうる構造及び方法が先行されなければならない。作家が放送用原稿をスペースに上げ、その権利を保護されて取り引きがなされるようにするためのシステムも、現存しないが、本発明によるコンテンツ管理サーバ200の販売処理部250の構成を介し、放送作家及びその他作家が作成したダビング原稿をアップロードし、著作登録と共に課金し、取り引きがなされうる方法を提供することができる。そのために、本発明はまた、放送作家の原稿を分野別、作品別、キャスティング別にアップロードして保存することができるコンテンツ原稿登録管理部220を含むものでもあり、そのコンテンツ原稿を所望する者に販売するときに課金することができるオンラインプラットフォームを介し、作家の著作権、及び音声コンテンツ結果物の著作権も、安全に保護されるのである。
【0064】
また、ユーザに、キャスティング圏を始めとする編集権を付与する方法に発展することにより、ユーザが、プロデューサーに提供されるソースを多様に編集し、サーバに上げ、パート別にユーザに提供し、ユーザは、その各パートを組み合わせ、音声(演技)ファイルを組み合わせ、新たな雰囲気の他の映像結果物を多様に生産して消費することができるオンラインプラットフォームを提供することができる。
【0065】
【0066】
図5は、本発明の一実施形態による、n次オーディオブックコンテンツを、生成、登録及び販売するための方法について説明するためのフローチャートである。
【0067】
図5を参照すれば、コンテンツ原稿登録権者は、出版社にもなり、コンテンツ原稿登録権者端末100を介し、オーディオブックコンテンツを制作し(S510)、制作されたオーディオブックコンテンツ原稿を、コンテンツ管理サーバ200に登録することができる(S520)。
【0068】
コンテンツ管理サーバ200を介し、オンラインプラットフォームに、オーディオブックコンテンツが、ブックアクターにも提供され、ボイスアクター(VA)であるブックアクターが、ボイスアクター端末300を介し、自身が所望する原稿を購入することができる(S530)。該ブックアクターは、購入した原稿に基づき、自身の声に基づき、n次オーディオブックコンテンツを制作することができる(S540)、生成されたn次オーディオブックコンテンツを、コンテンツ管理サーバ200に登録することができる(S550)。
【0069】
コンテンツ管理サーバ200は、ボイスアクター端末300を介して登録されたn次オーディオブックコンテンツを、ユーザに提供することができ(S560)、オンラインプラットフォームのユーザは、ユーザ端末400を介し、オーディオブックコンテンツを選択し、自身が聞きたいと思うボーカルを選択して出力することにより、ブックアクターの声によって制作されたn次オーディオブックコンテンツを聞くことができる。
【0070】
そのように、ユーザ端末400の選択を介して消費されたn次オーディオブックコンテンツによる収益に基づき、コンテンツ管理サーバ200により、既定の方法により、コンテンツ原稿登録権者及びブックアクターに著作権料が適切に分配されうる。
【0071】
【0072】
図6は、本発明の一実施形態による、n次著作物の生成、登録及び販売の方法について説明するためのフローチャートである。
【0073】
まず、コンテンツ管理サーバに、コンテンツ原稿が登録されうる(S610)。例えば、放送作家により、コンテンツ原稿として、放送原稿が登録されうる。
【0074】
俳優や声優のようなボイスアクター(VA)が、コンテンツ管理サーバを介し、所望するコンテンツ原稿を選択することにより、コンテンツ原稿が販売されうる(S620)。
【0075】
ボイスアクター(VA)は、購入したコンテンツ原稿に基づき、自身の音声を利用し、新たな音声ソース及び音声コンテンツを制作し、制作された音声コンテンツを、コンテンツ管理サーバに登録することができる(S630)。
【0076】
オンラインプラットフォームのユーザは、多様なボイスアクター(VA)によって登録された複数の音声コンテンツに基づき、新たな映像コンテンツを制作し、制作された映像コンテンツを、コンテンツ管理サーバに登録することができる(S640)。例えば、自身が所望するボイスアクター(VA)の複数の音声コンテンツを組み合わせ、映像コンテンツを編集することにより、自身が制作した映像コンテンツをアップロードして公開することができる。
【0077】
そのように、ユーザによって制作された映像コンテンツが、オンラインプラットフォームユーザに公開されて消費することによって生じた収益に基づき、n次著作物の消費流通による著作権料が、ボイスアクター、コンテンツ原稿登録権者、映像コンテンツ制作者(ユーザ)などに、既定の基準通り分配されうる(S650)。
【0078】
【0079】
本発明の図面において、特定の順序によって動作が図示されているが、そのような動作が、所望する結果を達成するために図示された特定の順序、または順次の順序によって遂行されるか、あるいは全ての図示された動作が遂行されなければならない必要があると理解されるものではない。
【0080】
本発明は、図面に図示された実施形態を参照して説明されたが、それは、例示的なものに過ぎず、本技術分野の当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。