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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】トイレ空間用脱臭装置及び衛生洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   E03D 9/00 20060101AFI20240401BHJP
   E03D 9/05 20060101ALI20240401BHJP
   E03D 9/08 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
E03D9/00 B
E03D9/05
E03D9/08 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020154882
(22)【出願日】2020-09-15
(65)【公開番号】P2022048839
(43)【公開日】2022-03-28
【審査請求日】2023-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(74)【代理人】
【識別番号】100197538
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 功
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】中道 俊一
(72)【発明者】
【氏名】磯野 香奈子
(72)【発明者】
【氏名】浮貝 清岳
(72)【発明者】
【氏名】荒木 祐介
【審査官】野尻 悠平
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-029674(JP,A)
【文献】特開2017-223030(JP,A)
【文献】特開平10-096253(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0074886(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03D 9/00
E03D 9/05
E03D 9/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ空間用脱臭装置であって、
吸気口を形成する吸気部と、
排気口を形成する排気部と、
前記吸気口から空気を吸気するファン装置と、
前記吸気口と前記排気口とを連通し空気を流通させる脱臭風路中に設けられ、前記脱臭風路中で水を溜める及び/又は前記吸気口から吸気した空気に水を噴出することが可能な水脱臭部と、
前記水脱臭部へ給水する給水部と、
前記水脱臭部から排水する排水口を形成する排水部と、
前記給水部による給水及び前記ファン装置による吸気を制御する制御部と、
を備え、
前記水脱臭部が、前記脱臭風路内の所定位置から前記脱臭風路の外側へ移動可能に構成されるトイレ空間用脱臭装置。
【請求項2】
前記水脱臭部が前記脱臭風路の外側へ移動された際、前記水脱臭部の一部が前記脱臭風路内に位置するように移動を規制する規制部を備え、
前記水脱臭部には、前記規制部により規制される被規制部が設けられる請求項1記載のトイレ空間用脱臭装置。
【請求項3】
前記水脱臭部は、前記脱臭風路中で水を溜めることが可能な水溜め部と、前記水脱臭部における前記吸気口側に設けられ、前記脱臭風路の断面積を狭めるように内壁面から突出する突出部と、を有し、
前記水溜め部における、前記突出部が突出する方向にて前記突出部と対向する対向面が、前記脱臭風路の外側へ移動可能に構成され、
前記規制部は、前記突出部である請求項2記載のトイレ空間用脱臭装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記ファン装置を駆動させ、この駆動により形成される負圧によって前記水溜め部に流れ込む空気を、水に押し当てることで、前記給水部から給水される水を前記水溜め部に溜め、
前記ファン装置の停止によって、前記水溜め部に溜めた水を前記排水口から排水させる請求項3記載のトイレ空間用脱臭装置。
【請求項5】
前記水溜め部の底面が、前記突出部と対向する前記対向面である請求項4記載のトイレ空間用脱臭装置。
【請求項6】
前記水脱臭部を前記脱臭風路の外側から前記所定位置に移動する際に、前記所定位置であることを報知する報知部を備える請求項1~5のいずれか1つに記載のトイレ空間用脱臭装置。
【請求項7】
ボウル部を有する便器に設けられる衛生洗浄装置であって、
請求項1~6のいずれか1つに記載のトイレ空間用脱臭装置を備え、
前記水脱臭部は、前記ボウル部の開口に向けて移動される衛生洗浄装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレ空間用脱臭装置及び衛生洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレ空間において脱臭を行う脱臭装置として、臭気成分を含む空気を水に接触させることによって、臭気成分を水に溶解させるものが知られている。例えば、特許文献1に記載の脱臭機能部は、温水洗浄便座装置に設けられ、ファン装置によって気体流路に吸入された気体に水を噴出する水噴出装置を備える。この水噴出装置は、水を貯留する貯水部及びこの貯水部の底部に配置される振動子を備える。または、水噴出装置は、水を霧状に噴出するノズルである。気体流路に吸入された気体に含まれる臭気および浮遊物(粉塵)が、水噴出装置によって噴出された水に付着することで気体中から除去される。
【0003】
例えば、特許文献2には、水溜め部における吸気口側に、脱臭風路の断面積を狭めるように内壁面から突出する突出部を設け、吸気口から吸気された空気を突出部によって脱臭風路の断面積が狭められた部分で加速させる構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-223030号公報
【文献】特開2020-29674号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成においては、菌を含む水が脱臭機能部内に残る可能性があり、これにより菌が繁殖し、バイオフィルムが発生する懸念がある。また、特許文献2の構成においては、脱臭風路の断面積が狭められた部分でバイオフィルムが発生した場合、脱臭風路の断面積の変化による脱臭性能の低下や、閉塞が懸念される。
【0006】
そこで、本発明は、水脱臭部に仮にバイオフィルムが発生しても、容易なメンテナンスでバイオフィルムの除去を可能とし、脱臭性能を維持できるトイレ空間用脱臭装置及び衛生洗浄装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の発明のトイレ空間用脱臭装置は、吸気口を形成する吸気部と、排気口を形成する排気部と、前記吸気口から空気を吸気するファン装置と、前記吸気口と前記排気口とを連通し空気を流通させる脱臭風路中に設けられ、前記脱臭風路中で水を溜める及び/又は前記吸気口から吸気した空気に水を噴出することが可能な水脱臭部と、前記水脱臭部へ給水する給水部と、前記水脱臭部から排水する排水口を形成する排水部と、前記給水部による給水及び前記ファン装置による吸気を制御する制御部と、を備え、前記水脱臭部が、前記脱臭風路内の所定位置から前記脱臭風路の外側へ移動可能に構成される。
【0008】
第1の発明によれば、仮に水脱臭部にバイオフィルムが発生しても、水脱臭部を脱臭風路の外側へ移動させて、バイオフィルムを除去する掃除などのメンテナンスを行うことができる。
【0009】
第2の発明のトイレ空間用脱臭装置は、第1の発明において、前記水脱臭部が前記脱臭風路の外側へ移動された際、前記水脱臭部の一部が前記脱臭風路内に位置するように移動を規制する規制部を備え、前記水脱臭部には、前記規制部により規制される被規制部が設けられる。
【0010】
第2の発明によれば、水脱臭部の全てを脱臭風路の外側へ移動可能な構成に比べて、水脱臭を所定位置へと戻す際に誤組み付けしにくく、脱臭風路の外側に移動された水脱臭部を所定位置に戻す際に位置ずれしにくくできる。これにより、脱臭性能を維持することができる。
【0011】
第3の発明のトイレ空間用脱臭装置は、第2の発明において、前記水脱臭部は、前記脱臭風路中で水を溜めることが可能な水溜め部と、前記水脱臭部における前記吸気口側に設けられ、前記脱臭風路の断面積を狭めるように内壁面から突出する突出部と、を有し、前記水溜め部における、前記突出部が突出する方向にて前記突出部と対向する対向面が、前記脱臭風路の外側へ移動可能に構成され、前記規制部は、前記突出部である。
【0012】
第3の発明によれば、簡易に規制部を構成可能であるとともに、脱臭風路の外側へ水溜め部の全てを移動可能な場合に比べ、水溜め部を所定位置に戻した際の突出部と対向面との距離が、水溜め部の移動前から変化することを抑制することができ、吸気性能の変化を抑制し、脱臭性能を維持することができる。
【0013】
第4の発明のトイレ空間用脱臭装置は、第3の発明において、前記制御部は、前記ファン装置を駆動させ、この駆動により形成される負圧によって前記水溜め部に流れ込む空気を、水に押し当てることで、前記給水部から給水される水を前記水溜め部に溜め、前記ファン装置の停止によって、前記水溜め部に溜めた水を前記排水口から排水させる。
【0014】
第4の発明によれば、水溜め部に常時水を溜め続ける構成に比べて、バイオフィルムの形成を抑制することができる。また、脱臭風路の外側へ水溜め部の全てを移動可能な場合に比べ、吸気性能の変化を抑制することができるため、水を溜める量が変化することによる脱臭性能の低下を抑制することができる。
【0015】
第5の発明のトイレ空間用脱臭装置は、第4の発明において、前記水溜め部の底面が、前記突出部と対向する前記対向面である。
【0016】
第5の発明によれば、残水が生じやすい底面が脱臭風路の外側へ移動可能であり、バイオフィルムの除去などのメンテナンスが求められる底面を確実にメンテナンスすることができる。
【0017】
第6の発明のトイレ空間用脱臭装置は、第1~第5の発明のいずれか1つにおいて、前記水脱臭部を前記脱臭風路の外側から前記所定位置に移動する際に、前記所定位置であることを報知する報知部を備える。
【0018】
第6の発明によれば、使用者は水脱臭部を所定位置に戻したことを認識でき、誤組み付けを抑止することができる。
【0019】
第7の発明の衛生洗浄装置は、ボウル部を有する便器に設けられる衛生洗浄装置であって、第1~第6の発明のいずれか1つのトイレ空間用脱臭装置を備え、前記水脱臭部は、前記ボウル部の開口に向けて移動される。
【0020】
第7の発明によれば、ボウル部の開口以外に水脱臭を移動させる場合に比べ、水脱臭部を脱臭風路の外側へ移動させるためのスペースを確保しやすくすることができ、よって、水脱臭部を確実にメンテナンスすることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、水脱臭部に仮にバイオフィルムが発生しても、容易なメンテナンスでバイオフィルムの除去を可能とし、脱臭性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】一実施形態のトイレ装置の斜視図である。
図2】同トイレ装置のカバーを外した状態の上面図である。
図3】一実施形態のトイレ空間用脱臭装置における水脱臭ユニットの斜視図である。
図4】同水脱臭ユニットの断面図であり、(a)は水脱臭部が所定位置にある状態を表す断面図であり、(b)は水脱臭部が所定位置から脱臭風路の外側に移動した状態を表す断面図である。
図5】同水脱臭ユニットの断面図であり、(a)は水溜め動作時の断面図であり、(b)は排水動作時の断面図である。
図6図1に示すトイレ装置において、水脱臭部がボウル部の開口に向けて移動された状態を表す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態の1つについて説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0024】
図1は、本発明の一実施形態のトイレ装置1の斜視図である。
図2は、トイレ装置1のカバー202、203を外した状態の上面図である。
【0025】
トイレ装置1はトイレ空間に設置される。トイレ装置1は、腰掛大便器(以下、単に便器と称する)100と、便器100の上に設置された衛生洗浄装置200とを有する。便器100は、上方に向けて開口101aが形成され水が溜められたボウル部101を有する。ボウル部101は操作部(図示せず)を使用者が操作することで洗浄水により洗浄され、排水配管(図示せず)へと洗浄水を排水する。
【0026】
衛生洗浄装置200は、ケース201と、カバー202と、前カバー203とを有する。ケース201上に、便器100に便座(図示せず)を介して腰掛けた使用者のおしりなどの局部の洗浄を実現する局部洗浄機能部などが配置される。なお、図2においては、局部洗浄機能部に含まれるノズル等を図示せず省略している。また、衛生洗浄装置200は、ケース201上に配置されるトイレ空間用脱臭装置(以下、単に脱臭装置と称する)10を有する。脱臭装置10は、水脱臭ユニット20と、制御部90とを有する。ケース201上に配置された局部洗浄機能部、脱臭装置10などは、カバー202、203に覆われる。
【0027】
図3は、水脱臭ユニット20の斜視図である。図4(a)は、水脱臭ユニット20の断面図である。
【0028】
水脱臭ユニット20は、水脱臭部40と、ファン装置60と、酸化触媒70とを有する。ファン装置60は、例えばシロッコファンである。または、ファン装置60は、軸流ファンやクロスフローファンであってもよい。水脱臭ユニット20のケース21とカバー22とによって形成される空間内に、ファン装置60の駆動により空気が流通する脱臭風路80が形成されている。すなわち、水脱臭部40、ファン装置60、および酸化触媒70は、脱臭風路80中に設けられている。
【0029】
また、水脱臭ユニット20は、吸気口23を形成する吸気部123と、排気口24を形成する排気部124と、排水口25を形成する排水部125とを有する。この例では、吸気口23が排水口25を兼ねている。吸気口23は脱臭風路80の上流端であり、排気口24は脱臭風路の下流端であり、吸気口23と排気口24との間に脱臭風路80が形成されている。
【0030】
水脱臭部40は、脱臭風路80中で水を溜めることが可能な水溜め部50を有する。水溜め部50は、吸気口23とファン装置60との間に位置する。ファン装置60は、水溜め部50よりも、脱臭風路80における下流に配置されている。酸化触媒70は、ファン装置60よりも、脱臭風路80における下流に配置されている。
【0031】
ファン装置60の駆動により、吸気口23から脱臭風路80内に空気が吸気され、吸気された空気は水溜め部50を流通した後、ファン装置60に吸い込まれ、さらに酸化触媒70を流通して、排気口24から水脱臭ユニット20の外に排気される。
【0032】
水脱臭部40における吸気口23側に突出部32が設けられている。突出部32は、水脱臭部40の内壁面のうちの例えば上側の面から下方に向けて突出し、脱臭風路80の吸気口23側の領域の断面積を狭めている。図3に示すように、突出部32は吸気口23の幅方向(鉛直方向に直交する方向)の全域にわたって形成されている。
【0033】
脱臭風路80における突出部32よりも下流側の領域において、水溜め部50の上方はカバー22によって閉塞され、左右の側方は側壁21a、21b(一方の側壁21aは図3に示され、側壁21aに対向する他方の側壁21bは図4に示される)によって閉塞されている。
【0034】
水溜め部50の脱臭風路80における最下流に後壁52が設けられている。水溜め部50の底面51は、後壁52から排水口25(吸気口23を兼ねる)に向かう方向に沿って下り傾斜している。
【0035】
水溜め部50の後壁52に、後壁52から脱臭風路80中に突出する水受け壁53が設けられている。水受け壁53は、その上端が下端よりも脱臭風路80における上流側に位置するように鉛直方向に対して傾斜している。水受け壁53の上端の上方には、水溜め部50からファン装置60側への空気の流通を許容する空間が確保されている。
【0036】
また、後壁52の上端には、脱臭風路80内においてファン装置60が収容された空間側に突出する板ばね部54が設けられている。水溜め部50の底面51、後壁52、水受け壁53、および板ばね部54は、例えば、樹脂材料によって一体に形成されている。板ばね部54は、後壁52と一体に結合された部分を支点に上下にたわむように弾性変形可能となっている。
【0037】
水溜め部50には、給水部27から水が給水される。給水部27は、例えば給水口27aを有する給水ノズルである。例えば、給水源(水道)から図示しない局部洗浄機能部に含まれるノズルへの給水路に給水され、さらにその給水路から分岐して給水部27へ給水される。前記給水路からの分岐後、電解槽に給水し、電解槽にて除菌水を生成して、その除菌水を給水部27に給水してもよい。すなわち、給水部27から水溜め部50に除菌水を給水してもよい。水溜め部50に除菌水を給水することで、水溜め部50に、より菌が残存しにくくなる。
【0038】
水溜め部50に溜められた水は、排水口25から排水される。水脱臭ユニット20が図1、2に示す便器100の上に設置された状態において、排水口25はボウル部101の開口101aに向けて開口し、水溜め部50に溜められた水は排水口25からボウル部101内へ排水される。
【0039】
本実施形態では、例えば、排水口25の近傍に給水部27が設けられている。給水部27は水溜め部50の外部に位置し、排水口25は、水溜め部50と給水部27との間に位置する。給水部27の給水口27aは排水口25に向けられている。なお、給水部27が設けられる位置は、この例に限るものではなく、水溜め部50に水を給水可能な位置であればよい。
【0040】
次に、本実施形態の脱臭装置10の動作について説明する。
【0041】
図2に示す制御部90は、給水部27による給水、およびファン装置60による吸気の動作を制御する。便器100への使用者の着座が検知されると、制御部90の制御により、ファン装置60が駆動され、給水部27から水溜め部50へ水が給水される。給水部27から吸気口23(排水口25)に向けて吐水され、吸気口23(排水口25)を通じて水溜め部50に水が給水される。便器100への使用者の着座の検知は、便座や便器100、あるいはトイレ空間に設けられたセンサにより検知される。
【0042】
例えば、ファン装置60の駆動と、給水部27からの給水は同時に開始される。または、ファン装置60の駆動タイミングと、給水タイミングにはタイムラグがあってもよい。制御部90は、ファン装置60の駆動開始および停止、ならびに給水部27からの水の給水開始および停止を制御する。駆動されたファン装置60は、吸気口23から脱臭風路80内に空気を吸気する。
【0043】
図5(a)は、本実施形態における水溜め動作を説明する断面図である。図5(a)において、脱臭風路80内の空気の流れを黒太線の矢印で表す。ファン装置60の駆動により吸気口23から吸気された空気は、水溜め部50を経てファン装置60に吸い込まれ、排気口24から排気される。
【0044】
大気圧下の空気が吸気口23から脱臭風路80内に吸い込まれる。ファン装置60は、脱臭風路80に負圧を発生させる負圧形成手段として機能する。水溜め部50の底面51は、排水口25に向かう方向に沿って下り傾斜しているため、水溜め部50に給水された水は水溜め部50の底面51を排水口25に向かって流れ得る。
【0045】
しかしながら、ファン装置60が駆動された状態においては、水溜め部50に発生した負圧によって、水の排水方向に逆らう方向に流れる空気を水Wに押し当て、給水部27から給水された水Wを水溜め部50の底面51上に溜めることができる。空気に押された水Wは、後壁52に堰き止められ、脱臭風路80における下流側への移動が阻止される。給水部27からの水の給水は所定時間後に停止される。
【0046】
吸気口23から吸気され臭気成分を含んだ空気の一部は、水溜め部50に溜められた水Wの水面に沿うように流れ、水溜め部50に溜められた水Wの水面が脱臭風路80の一部を形成する。そして、臭気成分の内、アンモニアやトリメチルアミンなどの水溶性の高い臭気成分が水溜め部50に溜められた水Wに溶解し、脱臭される。
【0047】
脱臭風路80中を水溜め部50よりもさらに下流側に流れた空気中における水Wに溶解しなかった硫化水素やメチルメルカプタンなどの臭気成分は、排気口24に隣接して配置された酸化触媒70により脱臭される。酸化触媒70は、硫化水素、メチルメルカプタンを酸化し分解する。
【0048】
また、吸気口23から空気と一緒に吸い込まれた埃や紙片等の粉塵を、水溜め部50に溜められた水Wで捕捉して集塵することができ、ファン装置60への粉塵の流入を抑制することができる。これにより、ファン装置60の故障や性能低下を防ぐことができる。また、水溜め部50は、酸化触媒70よりも脱臭風路80における上流に配置されているため、酸化触媒70に粉塵が流入することによる酸化触媒70の性能低下を抑制することができる。
【0049】
水受け壁53は、例えば水溜め部50を流れる空気との衝突により水面が波立つことで生じた水面付近の水滴が気流に乗ってファン装置60側に飛散してしまうことを抑制する。
【0050】
また、水溜め部50は、吸気口23側に設けられ、脱臭風路80の断面積を狭めるように例えば上壁面から下方に突出する突出部32を有する。この突出部32の下方における脱臭風路80の断面積が狭められた部分で、吸気口23から吸気された空気は加速される。これにより、水溜め部50の水Wの水面が揺れやすくなり(波立ちやすくなり)、空気と水面との接触面積を増大させることができる。空気と水面との接触面積の増大は、空気中の水溶性が高い臭気成分の水への溶解効率を向上させる。振動子やノズルを備えた水噴出装置や、比較的強い吸引力を備える吸引装置が必要な水中に空気を導入する構成を用いずに、脱臭風路80の断面積を狭めるという簡単な構成により、空気と水面との接触面積を増大させ、水溶性の高い臭気成分の水への溶解効率を向上させることができる。また、突出部32の下方で空気が加速されると、空気が水Wを押す圧力が高まり、水Wを水溜め部50に保持しておく効果も高まる。
【0051】
なお、例えば、水溜め部50の側壁から横方向に突出部を突出させて、脱臭風路80の断面積を狭めるような構成としてもよい。水溜め部50の互いに対向する左右の側壁の一方から突出部を突出させてもよいし、左右の側壁のそれぞれから突出部を突出させてもよい。
【0052】
図5(b)は、本実施形態における排水動作を説明する断面図である。
【0053】
使用者が便器100から離座し、この離座に基づいてファン装置60の駆動が停止される。ファン装置60の停止により、水溜め部50は大気圧に戻り、水Wを溜まった状態に保持していた力が解除される。これにより、水溜め部50に溜まっていた水Wは、水溜め部50の底面51の下り傾斜に沿って排水口25に向かって流れ、その排水口25から、ボウル部101に排水される。また、水溜め部50に溜められた水Wに捕捉された粉塵なども水Wとともに排水される。便器100からの使用者の離座は、便座や便器100、あるいはトイレ空間内に設けられたセンサにより検知される。
【0054】
排水機構として可動部材、例えば電磁弁を用いた場合、電磁弁の固着により開弁不良が生じ排水できなくなる懸念があるが、本実施形態では、そのような排水機構を設けずに、ファン装置60による負圧の形成を停止するだけで排水できる。
【0055】
例えば、ファン装置60の駆動により、空気とともに菌が水溜め部50に流入し得る。これは、水溜め部50にバイオフィルムが発生する原因になり得る。本実施形態によれば、水脱臭部40(具体的には水溜め部50)が、脱臭風路80内の所定位置から脱臭風路80の外側へ移動可能に構成される。したがって、水溜め部50に仮にバイオフィルムが発生しても、水溜め部50を脱臭風路80の外側へ移動させてメンテナンスを行うことができる。
【0056】
トイレ装置1の使用時、図4(a)に示すように、水溜め部50は脱臭風路80内の所定位置にある。すなわち、水溜め部50が所定位置にある状態で、前述した水溜め動作による脱臭動作、および排水動作が行われる。水溜め部50が所定位置にある状態において、図1に示すように、水溜め部50は、衛生洗浄装置200のカバー202および前カバー203に隠されて見えない。なお、吸気口23及び排水口25は、前カバー203の下方で前カバー203から露出している。
【0057】
水溜め部50は、底面51の左右の縁部から立ち上がった左右の側壁56a、56b(一方の側壁56aは図6に示され、側壁56aに対向する他方の側壁56bは図4に示される)を有する。
【0058】
図4(b)は、水溜め部50が、図4(a)に示す所定位置から脱臭風路80の外側、すなわち吸気口23の外側に移動した状態を表す断面図である。水溜め部50は、図4(a)に示す所定位置と、図4(b)に示す脱臭風路80の外側に移動した位置との間を移動可能な移動体150を含む。本実施形態では、底面51、後壁52、水受け壁53、側壁56a、56b、および板ばね部54が一体となって移動体150を構成する。
【0059】
水溜め部50が所定位置にある状態において、移動体150の一部は、脱臭風路80の外側に位置する。そして、図1に示す前カバー203をケース201に一部が連結した状態でボウル部101の開口101a側に移動させて開くことで、移動体150の一部が露出し、それを使用者が手でつかむことで、図6に示すように、移動体150を脱臭風路80の外側へ引き出すことができる。前カバー203は、その一部がケース201に連結した状態で、例えば、ダンパ形状や観音開きにて開くことができる。なお、図6では、開かれた前カバー203の図示を省略している。このような前カバー203の構成により、前カバー203の紛失や、落下による破損を抑止することができる。
【0060】
移動体150は、衛生洗浄装置200のケース201上に支持された状態で、左右の側壁56a、56bを、水脱臭ユニット20のケース21の左右の側壁21a、21bに接触させてガイドを受けながら、前後方向に移動可能となっている。ここで、前後方向は、左右の側壁56a、56bを結ぶ左右方向に対して直交する方向であり、また吸気口23と後壁52との間を結ぶ方向に沿う方向である。
【0061】
トイレ装置1に組み込まれた状態において、移動体150の移動により、水溜め部50(水を溜めることが可能な部分)は所定位置から、上記前カバー203が取り外された開口204を通じて、図6に示すように、ボウル部101の開口101aに向けて移動される。水溜め部50は、使用者の視界に入り、手の届く位置に引き出されるため、水溜め部50に仮にバイオフィルムが発生しても、使用者は水溜め部50を掃除してバイオフィルムを除去することができる。
【0062】
水溜め部50の中でも残水が生じやすい底面51は特にバイオフィルムの形成が懸念される。本実施形態によれば、水溜め部50が所定位置にある状態で吸気口23よりも内側の脱臭風路80内に位置する底面51の大部分を、吸気口23よりも外側に引き出すことができるため、底面51の大部分を掃除することができる。これにより、水溜め部50へのバイオフィルムの蓄積や、吸気口23および排水口25がバイオフィルムで閉塞されることを抑制し、脱臭性能および排水性能を維持することができる。
【0063】
図4(b)に示すように、移動体150の水受け壁53が突出部32に当たることで、移動体150のそれ以上の脱臭風路80の外側への移動が規制される。この状態において、少なくとも、後壁52、水受け壁53、および板ばね部54は、脱臭風路80内に位置する。すなわち、突出部32は、移動体150が脱臭風路80の外側に引き出された際に水溜め部50の一部が脱臭風路80内に位置するように水溜め部50の脱臭風路80の外側への移動を規制する規制部として機能し、水受け壁53は、規制部(突出部32)により規制される被規制部として機能する。
【0064】
規制部(突出部32)と被規制部(水受け壁53)との当接により移動体150の脱臭風路80の外側への移動が規制された図4(b)に示す状態において、水溜め部50の底面51の脱臭風路80の外側へ位置する領域の面積は最も広くなる。この状態において、水溜め部50の後壁52および後壁52に近い部分は吸気口23よりも内側の脱臭風路80内に位置するが、使用者は例えば綿棒や小さなブラシなどを吸気口23を通じて脱臭風路80内に入れることで、後壁52および後壁52に近い部分を掃除することができる。例えば、吸気口23のサイズ(高さや幅)にもよるが、底面51の半分以上を脱臭風路80の外側に引き出すことができれば、底面51において脱臭風路80内に位置する部分を吸気口23を通じた綿棒などの挿入で掃除することが容易となる。
【0065】
なお、移動体150の上記所定位置からの移動により、移動体150を水脱臭ユニット20から完全に取り外せるようにしてもよい。この場合、底面51の全面も含めた移動体150の全ての清掃が容易になる。ただし、清掃が終わった後、取り外した移動体150を上記所定位置に戻す際に、誤組み付けが懸念される。
【0066】
水溜め部50が図4(a)に示す所定位置にあるとは、移動体150が、前後方向、左右方向、および上下方向(鉛直方向)において所定の位置にあることを表す。また、所定位置にある状態から、移動体150が前後方向、左右方向、または上下方向において傾いている場合や、水平面内で回転している場合も、水溜め部50が所定位置にないと言える。
【0067】
誤組み付けにより、脱臭風路80内において水溜め部50に上記所定位置をとらせることができないと、脱臭性能や排水性能に影響することがある。特に、本実施形態のように、ファン装置60の駆動により形成される負圧によって水溜め部50に流れ込む空気を水に押し当てる構成においては、移動体150の誤組み付けにより、例えば、底面51と突出部32との間の高さ(吸気口23の高さ方向寸法)が大きくなると、空気の吸引負圧の低下や水溜め部50に流入する空気の流速(すなわち吸気性能)が低下し、水を溜める量の変化、空気による水の押し当て効果、集塵性能の低下が懸念される。また、逆に、底面51と突出部32との間の高さが低くなると、すなわち排水口25の高さ方向寸法が小さくなると、排水時に水が突出部32と底面51との間をつなぐようにブリッジしてしまい、水溜め部50に残水が生じやすくなる。
【0068】
本実施形態では、移動体150は、規制部(突出部32)と被規制部(水受け壁53)との当接により、水溜め部50の一部が脱臭風路80内に位置する(残る)ように、移動体150の脱臭風路80の外側への移動が規制される。このような形態は、移動体150の全てを脱臭風路80の外側へ移動可能な構成(移動体150を完全に取り外し可能な構成)に比べて、移動体150を所定位置へと戻す際に誤組み付けしにくい。したがって、脱臭風路80の外側に引き出された移動体150を所定位置に戻す際に位置ずれしにくくできる。これにより、脱臭性能および排水性能を維持することができる。
【0069】
また、本実施形態では、移動体150を脱臭風路80の外側から所定位置に移動する際に、所定位置であることを報知する報知部を備える。例えば、その報知部として、水溜め部50の後壁52に板ばね部54が設けられている。また、水脱臭ユニット20のケース21の底部には、水溜め部50の配置領域とファン装置60の配置領域との境界付近で下方に突出するストッパー部31が設けられている。所定位置において水溜め部50の後壁52はストッパー部31に当接する。これら後壁52およびストッパー部31も、移動体150を脱臭風路80の外側から所定位置に移動する際に、所定位置であることを報知する報知部として機能する。それら報知部により、使用者は移動体150、すなわち水溜め部50を所定位置に戻したことを確実に認識でき、誤組み付けを確実に抑止することができる。
【0070】
特に、板ばね部54の一端部には下方に突出した突起部54aが設けられ、その突起部54aが所定位置においてケース21の底面に形成された孔部21cに嵌合することで、使用者はいわゆるクリック感を感じることができ、移動体150が所定位置に戻ったことをより確実に認識することができる。移動体150が脱臭風路80から引き出された図4(b)に示す状態から、使用者が移動体150を脱臭風路80内に向けて押して所定位置に戻す際に、板ばね部54の突起部54aがストッパー部31とケース21の底面との角部からケース21の底面上に乗り上がり、このとき板ばね部54は上方にたわむように弾性変形する。そして、突起部54aが孔部21cの位置に移動すると、弾性変形した板ばね部54の復元力により突起部54aは孔部21cに嵌合する。また、突起部54aと孔部21cとの嵌合は、移動体150が例えば振動などで所定位置からずれないようにするための移動体150の所定位置への保持部としても機能する。
【0071】
また、本実施形態では、水溜め部50における、突出部32が突出する方向にて突出部32と対向する対向面(この例では底面51)が、脱臭風路80の外側へ移動可能に構成され、突出部32は上記規制部として機能する。このような構成により、簡易に上記規制部を構成可能であるとともに、脱臭風路80の外側へ移動体150の全てを移動可能な場合に比べ、移動体150を所定位置に戻した際の突出部32と対向面(この例では底面51)との距離が、移動体150の移動前から変化することを抑制することができ、水溜め部50に流入する空気の流速、すなわち吸気性能の変化を抑制することができる。これにより、脱臭性能を維持することができる。
【0072】
水溜め部50には常時水を溜め続ける構成としてもよい。一方、本実施形態では、ファン装置60の駆動により水溜め部50に水を溜め、ファン装置60の停止によって水溜め部50に溜めた水が排水口25から排水される構成としている。このような構成は、水溜め部50に常時水を溜め続ける構成に比べて、バイオフィルムの形成を抑制することができる。
【0073】
また、前述したように、本実施形態では、脱臭風路80の外側へ移動体150の全てが移動可能な構成に比べて、移動体150を所定位置に戻す際の誤組み付けを抑制して吸気性能の変化を抑制することができる。このため、ファン装置60の駆動により形成される負圧によって水溜め部50に流入する空気を水に押し当てることで水溜め部50に水を溜める本実施形態において、吸気性能の変化による水を溜める量の変化を抑制でき、脱臭性能が低下することを抑制できる。
【0074】
また、水溜め部50の底面51が、突出部32と対向する対向面である。すなわち、残水が生じやすい底面51が脱臭風路80の外側へ移動可能であり、バイオフィルムの除去などのメンテナンスが求められる底面51を確実にメンテナンスすることができる。
【0075】
以上説明した実施形態では、図6に示すように、移動体150は、便器100のボウル部101の開口101aに向けて移動されるが、ボウル部101の開口101a以外の方向に向けて移動させてもよい。便器100の周辺に移動体150を引き出すためのスペースの確保が可能な場合には、例えば、図6において便器100の右方に移動体150を引き出させることもできる。ただし、ボウル部101の開口101aは、トイレ空間の大きさにかかわらず移動体150を引き出すためのスペースを確実に確保することができ、よって、水溜め部50を確実にメンテナンスすることができる。
【0076】
以上説明したように、本実施形態によれば、水溜め部50に仮にバイオフィルムが発生しても、容易なメンテナンスでバイオフィルムの除去を可能とする。また、吸気口23や排水口25がバイオフィルムで閉塞することを抑制できる。また、誤組み付けを抑制できるので、吸気性能や排水性能の変化を抑制することができる。この結果、長期の使用において、脱臭性能及び品質を維持できる。
【0077】
以上説明した実施形態では、脱臭装置10を衛生洗浄装置200に設けた例を説明したが、本発明による脱臭装置は、大便器および小便器の少なくともいずれかを含むトイレ空間に設けられればよく、脱臭装置は例えば小便器に設けてもよい。この場合、排水口は小便器のボウル部面に向けて開口され、小便器のボウル部面へ排水口から排水することができる。
【0078】
また、以上説明した実施形態では、負圧形成手段としてファン装置60を採用した例を説明したが、本発明は、ファン装置60の空気吸引によって水溜め部50に負圧を形成することに限らず、負圧形成手段は水溜め部50にて負圧を形成することができればよい。例えば負圧形成手段としてポンプを採用し、ポンプの空気吸引によって水溜め部50に負圧を形成してもよい。
【0079】
また、吸気口23が排水口25も兼ねる構成に限らず、吸気口23と排水口25をそれぞれ別の構成要素として設けてもよい。吸気口23が排水口25も兼ねる構成の場合には、別に設ける場合に比べて、簡易な構成により、前述した本実施形態の機能を実現可能となる。
【0080】
以上説明した実施形態では、水脱臭部40として、脱臭風路80中で水を溜めることが可能な水溜め部50を有する構成を説明したが、これに限らず、水脱臭部は、吸気口23から脱臭風路80中に吸気した空気に水を噴出することが可能な構成であってもよい。また、水溜め部50と、水を噴出する構成とを組み合わせて、水脱臭部40を構成してもよい。
【0081】
以上説明した実施形態では、移動体150の移動は、図4(a)に示す所定位置と、図4(b)に示す脱臭風路80の外側に引き出された位置との間の直線的な移動として説明した。このような移動体150の前後方向に沿った直線的な移動は、高さ方向のずれを抑制しやすく、吸気性能に影響を与える突出部32と底面51との間の距離の変化を抑制できる。その他、移動体150は、例えば水平面内で回転移動するような構成であってもよい。
【0082】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0083】
1…トイレ装置、10…脱臭装置、20…水脱臭ユニット、23…吸気口、24…排気口、25…排水口、27…給水部、32…突出部、40…水脱臭部、50…水溜め部、51…底面、53…水受け壁、54…板ばね部、60…ファン装置、70…酸化触媒、80…脱臭風路、90…制御部、100…便器、101…ボウル部、101a…開口、123…吸気部、124…排気部、125…排水部、150…移動体、200…衛生洗浄装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6