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特許7462885情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-10
(54)【発明の名称】情報処理方法、プログラム及び情報処理システム
(51)【国際特許分類】
   G06N 20/00 20190101AFI20240401BHJP
【FI】
G06N20/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2024005993
(22)【出願日】2024-01-18
(62)【分割の表示】P 2023193286の分割
【原出願日】2023-11-13
【審査請求日】2024-01-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517255566
【氏名又は名称】株式会社エクサウィザーズ
(72)【発明者】
【氏名】坂根 裕
(72)【発明者】
【氏名】春田 真
(72)【発明者】
【氏名】石山 洸
(72)【発明者】
【氏名】キューティー パトリック
【審査官】武田 広太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0335110(US,A1)
【文献】特開2014-089674(JP,A)
【文献】特許第7170157(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06N 3/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、
を含み、
前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能であり、
前記ポリシー情報入力画面を含む前記コンポーネント画像と前記フロー画像との所定の組合せ毎に公開、限定公開又は非公開のいずれかにステータスが設定可能とされかつ当該ステータスに従って所定の前組合せの他者への公開状況を制御する、
情報処理方法。
【請求項2】
前記ポリシー情報は、自然言語による情報である、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記ポリシー情報は、前記処理ステップにおける処理結果を基に更新可能とされる、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記ポリシー情報において、内容の不整合の有無を判定すると共に、当該不整合がある場合に通知を行う通知ステップを行う、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記処理ステップにて行った処理結果を取得し、当該処理結果が前記ポリシー情報に沿ったものであるか否かを判定し、前記ポリシー情報に沿っていないと判定された場合に当該処理結果の出力を制限する判定ステップを有する、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項6】
前記処理ステップにて行われる処理結果が実行可能な機能に関する情報を取得する実行可能情報取得ステップと、
前記実行可能情報取得ステップにて取得した情報と、前記情報の処理結果と、を基に必要に応じて実行指示を生成する実行指示生成ステップと、を含む、
請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項7】
情報処理装置に、
処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、
を含み、
前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能であり、
前記ポリシー情報入力画面を含む前記コンポーネント画像と前記フロー画像との所定の組合せ毎に公開、限定公開又は非公開のいずれかにステータスが設定可能とされかつ当該ステータスに従って所定の前組合せの他者への公開状況を制御する、
情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【請求項8】
情報処理装置が実行する情報処理システムであって、
処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、
を行うと共に、
前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能であり、
前記ポリシー情報入力画面を含む前記コンポーネント画像と前記フロー画像との所定の組合せ毎に公開、限定公開又は非公開のいずれかにステータスが設定可能とされかつ当該ステータスに従って所定の前組合せの他者への公開状況を制御する、
情報処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理方法、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理装置を備え、処理要求を基に複数の処理項目に対して優先度付けを行い、決定された優先度に基づいて情報処理を行う情報処理方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-4437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、前述のような情報処理方法においては、処理項目が予め定義された構造化データとされており、処理要求は構造化データに対して規定される。つまり、処理要求は、一般的に処理項目が予め定義された構造化データに依存しており、非構造化データを含む情報の取り扱いにおいては、その処理効率と柔軟性に改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記事実を考慮し、非構造化データを含む情報処理における効率性と柔軟性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る情報処理方法によれば、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、を含み、前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能であり、前記ポリシー情報入力画面を含む前記コンポーネント画像と前記フロー画像との所定の組合せ毎に公開、限定公開又は非公開のいずれかにステータスが設定可能とされかつ当該ステータスに従って所定の前組合せの他者への公開状況を制御する。
【0007】
一実施形態に係るプログラムによれば、情報処理装置に、処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、を含み、前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能であり、前記ポリシー情報入力画面を含む前記コンポーネント画像と前記フロー画像との所定の組合せ毎に公開、限定公開又は非公開のいずれかにステータスが設定可能とされかつ当該ステータスに従って所定の前組合せの他者への公開状況を制御する。
【0008】
一実施形態に係る情報処理システムによれば、情報処理装置が実行する情報処理システムであって、処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、を行うと共に、前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能であり、前記ポリシー情報入力画面を含む前記コンポーネント画像と前記フロー画像との所定の組合せ毎に公開、限定公開又は非公開のいずれかにステータスが設定可能とされかつ当該ステータスに従って所定の前組合せの他者への公開状況を制御する。
【発明の効果】
【0009】
一実施形態によれば、非構造化データを含む情報処理における効率性と柔軟性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第一実施形態に係る情報処理システムの構成の一例を示す図である。
図2】第一実施形態に係るサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】第一実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図4】第一実施形態に係る情報処理システムの処理の流れの一例を示す図である。
図5】第一実施形態に係る情報処理システムにおける設計画面及び外部ツールとの関係の一例を模式的に示す図である。
図6】第一実施形態に係る情報処理システムにおける設計画面の一例を示す図である。
図7】第二実施形態に係るサーバの機能構成の一例を示す図である。
図8】第二実施形態に係る情報処理システムの処理の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(第一実施形態)
以下、図1図6を用いて、本発明に係る情報処理システムの第一実施形態について説明する。なお、各図において同一又は等価な構成要素及び部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0012】
(システム概要)
まず、本実施形態に係る情報処理システム10の概要について説明する。本実施形態に係る情報処理システム10は、ユーザUが所望のシステム開発を行うための情報処理システムである。ここでいう所望のシステムは、情報処理装置、センサ及び設備機器等を少なくとも一つ含む組み合わせにより構成される、情報処理システム又は制御システムである。ユーザは、利用者端末14の画面上で、コンポーネント画像c及びフロー画像fを配置することにより(図5参照)、所望のシステムを設計する。また、ユーザは、配置したコンポーネント画像cに、システムコンポーネントの内容(詳細設定、ソースコード及びポリシー情報)を追加する。情報処理システム10は、ユーザにより設計されたシステムの設計ファイルを自動で生成し、設計ファイルに従って、システムを実行可能なインフラを自動で構築する。
【0013】
(システム構成)
図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の構成の一例を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る情報処理システム10は、ネットワークNを介して相互に通信可能に接続された、開発支援装置12と、利用者端末14と、を備える。ネットワークNは、例えば、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、インターネット、公衆回線網、モバイルデータ通信網、又はこれらの組み合わせである。
【0014】
利用者端末14は、ユーザUにより各種情報の入力及び表示のための操作を行う情報処理装置の一例である。利用者端末14は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、サーバ装置、マイクロコンピュータ、ウェアラブルデバイス、又はこれらの組み合わせであってもよい。
【0015】
開発支援装置12は、利用者端末14から入力された情報を取得し、当該情報を基に処理を行い結果を出力する情報処理装置の一例である。開発支援装置12は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、サーバ装置、マイクロコンピュータ、又はこれらの組み合わせであってもよい。開発支援装置12の具体的な構成及び作用については、後述する。
【0016】
(ハードウェア構成)
図2は、開発支援装置12のハードウェア構成を示すブロック図である。開発支援装置12は、バスBを介して相互に通信可能に接続された、プロセッサ120と、メモリ122と、ストレージ124と、通信I/F126と、入出力I/F128と、ドライブ装置134と、を備える。
【0017】
プロセッサ120は、ストレージ124に記憶された各種プログラムをメモリ122に展開して実行することにより、開発支援装置12の各構成を制御し、開発支援装置12の機能を実現する。プロセッサ120が実行するプログラムは、OS(Operating System)及び後述するプログラム220を含むが、これに限られない。プロセッサ120がこれらプログラムを実行することにより、本実施形態に係る状態可視化方法の一部が実現される。プロセッサ120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、又はこれらの組み合わせである。
【0018】
メモリ122は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はこれらの組み合わせである。ROMは、例えば、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、又はこれらの組み合わせである。RAMは、例えば、DRAM(Dynamic RAM)、SRAM(Static RAM)、MRAM(Magnetoresistive RAM)、又はこれらの組み合わせである。
【0019】
ストレージ124は、OS、後述する各種プログラム、及び各種のデータを記憶する。ストレージ124は、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、SCM(Storage Class Memories)、又はこれらの組み合わせである。
【0020】
通信I/F126は、開発支援装置12を、ネットワークNを介して、利用者端末14や撮影装置16を含む外部装置に接続し、通信を制御するためのインタフェースである。通信I/F126は、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Ethernet(登録商標)、又は光通信(例えば、Fibre Channel)に準拠したアダプタであるが、これに限られない。
【0021】
入出力I/F128は、開発支援装置12に入力装置132及び出力装置130を接続するためのインタフェースである。入力装置132は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、マイク、スキャナ、カメラ、各種センサ、操作ボタン、又はこれらの組み合わせである。出力装置130は、例えば、ディスプレイ、プロジェクタ、プリンタ、スピーカ、バイブレータ、又はこれらの組み合わせである。
【0022】
ドライブ装置134は、ディスクメディア136のデータを読み書きする。ドライブ装置134は、例えば、磁気ディスクドライブ、光学ディスクドライブ、光磁気ディスクドライブ、又はこれらの組み合わせである。ディスクメディア109は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、FD(Floppy Disk)、MO(Magneto-Optical disk)、BD(Blu-ray(登録商標) Disc)、又はこれらの組み合わせである。
【0023】
なお、本実施形態において、プログラムは、開発支援装置12の製造段階でメモリ122又はストレージ124に書き込まれてもよいし、ネットワークNを介して開発支援装置12に提供されてもよいし、ディスクメディア136などの非一時的でコンピュータ読み取り可能な記録媒体を介して開発支援装置12に提供されてもよい。
【0024】
また、利用者端末14のハードウェア構成については、上述した開発支援装置12のハードウェア構成と略同一の構成とされているため、詳細な説明については省略する。
【0025】
(機能構成)
次に、開発支援装置12の機能構成について説明する。図3は、開発支援装置12の機能構成の一例を示す図である。各種プログラムを実行する際に、開発支援装置12は上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。開発支援装置12は、開発支援装置12が実現する機能構成として、通信部20と、記憶部22と、制御部24と、を有している。各機能構成は、プロセッサ120がメモリ122又はストレージ124に記憶されたプログラム220を読み出し、実行することで実現される。
【0026】
通信部20は、通信I/F126により実現される。通信部20は、ネットワークNを介して、利用者端末14との間で情報の送受信を行う。通信部20は、利用者端末14から入力された情報を受信する。また、通信部20は、利用者端末14に対して情報を送信し、利用者端末14からユーザUによるリクエストを受信する。
【0027】
記憶部22は、メモリ122及びストレージ124により実現される。記憶部22には、プログラム220と、学習済みモデル222と、ポリシー情報224と、ユーザ情報226と、コンポーネント情報228と、設計情報230と、設計ファイル232と、インフラ情報234と、が格納される。
【0028】
学習済みモデル222は、少なくとも一つの学習済み機械学習モデルにより構成されている。この学習済みモデル222は、一例として、大規模言語モデルとされ、インターネット上の記事、書籍及びウェブサイトなどからの大量のテキストデータを学習させたモデルとされており、プロンプトと称されるテキストデータを入力すると、プロンプトに応じたテキストデータを生成し出力する。本実施形態の学習済みモデル222における言語モデルは、プロンプトに応じて必要な場合に非構造化データを含む情報を取得し処理を行って処理結果となるテキストデータを生成する。なお、ここで「非構造化データ」とは、あらかじめ定義された方法で構造化されることなく保存されるデータをいう。一方、「構造化データ」は、ファイルやレコードの中の決まったフィールドに存在するデータをいう。「構造化データ」には「半構造化データ」も含まれる。
【0029】
また、学習済みモデル222は、後述するポリシー情報224を基にプロンプトに応じた処理を行う。このポリシー情報224とは、一例として、自然言語によるテキストデータとされており、処理において守るべきルールを示したものである。具体的には、個人情報の流出や公序良俗に反する出力を行わないことを自然言語にて示したものである。なお、ポリシー情報はこれらに限らず、アクセス制御、データ保護、セキュリティ、法規、ガイドライン、事業計画等に基くものであってもよい。また、ポリシー情報は、ユーザUが入力したものでもよいし、システムが生成したもの又は他のデータソース等から取得したもの又はこれらの組合せであってもよい。さらに、ポリシー情報は、自然言語に限らず、学習済みモデルだけが理解できる独自のプロンプトや言語等その他のテキストデータでもよく、さらには音声や動画像といったテキストデータ以外のものであってもよい。換言すると、ポリシー情報224は、構造化データ及び非構造化データを横断的に処理する際のルールをシステムへ指示するものである。
【0030】
ユーザ情報226は、情報処理システム10を利用するにあたり利用登録したユーザUの各種情報である。具体的には、一意に識別するためのユーザ識別情報、興味情報などのユーザ嗜好情報、これまでの利用状況など含むユーザ履歴情報、職業や役職などのユーザ属性情報などが含まれる。
【0031】
コンポーネント情報228は、予め用意されたシステムコンポーネントに関する情報である。システムコンポーネントは、システムの構成要素である。予め用意されたシステムコンポーネントは、UI(User Interface)と、エンドポイントと、エンティティと、トリガーと、データソースと、ストレージと、パイプラインと、ファンクションと、AI(Artificial Intelligence)モデルと、ポリシーエージェントと、アクションジェネレータと、を含む。なお、予め用意されたシステムコンポーネントは、上記の一部を含まなくてもよいし、上記以外のものを含んでもよい。
【0032】
UIは、システムの出力が表示される画面である。エンドポイントは、API(Application Programming Interface)のアドレスである。エンティティは、経時的に変化する値が格納される変数である。トリガーは、処理の起点となるイベントである。データソースは、データの所在である。ストレージは、データが格納される記憶装置である。パイプラインは、一連の処理をまとめたものである。ファンクションは、何らかの演算処理である。学習済みモデルは、学習済みモデル222を含めた学習済みモデルによる処理である。ポリシーエージェントは、ポリシー情報を含めたシステムでの処理に適用するものである。アクションジェネレータは、学習済みモデルの処理結果を基に外部ツール、センサ、データソース等をコントロールするための実行指示を生成するものである。
【0033】
コンポーネント情報228は、コンポーネント画像cと、コンポーネント設定と、登録済みコンポーネントと、フロー画像fと、を含む。
【0034】
コンポーネント画像cは、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応する画像である。コンポーネント画像cとして、UI、エンドポイント、エンティティ、トリガー、データソース、ストレージ、パイプライン、ファンクション、学習済みモデル、ポリシーエージェント及びアクションジェネレータに対応するコンポーネント画像cがそれぞれ用意される。
【0035】
コンポーネント設定は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に応じた設定項目を示す情報である。コンポーネント設定は、例えば、コンポーネントの名称及び内容を含むが、これに限られない。例えば、UIの設定項目として、UIの名称、UIの内容、画面に表示するエンティティ、エンティティの表示形式などが挙げられる。また、学習済みモデルの設定項目として、学習済みモデルの名称、学習済みモデルの内容、学習済みモデルの入出力などが挙げられる。さらに、ポリシーエージェントの設定項目として、ポリシーエージェントの名称、ポリシーエージェントに割り当てられるポリシー情報などが挙げられる。さらにまた、アクションジェネレータの設定項目として、アクションジェネレータの名称、アクションジェネレータが生成した実行指示の送信先(すなわち、外部ツール、センサ及びデータソース等)の情報などが挙げられる。
【0036】
登録済みコンポーネントは、予め用意されたシステムコンポーネントである。登録済みコンポーネントは、予め用意されたシステムコンポーネントの種類ごとに用意され得る。ユーザは、コンポーネントの内容として、登録済みコンポーネントが選択できる。
【0037】
フロー画像fは、システムコンポーネント間のデータフローを示す画像である。フロー画像fは、例えば、コンポーネント画像c間を接続する矢印であるが、これに限られない。
【0038】
設計情報230は、システムの設計画面D上でユーザが設計したシステムに関する情報である。設計画面Dは、ユーザがシステムを設計するための画面である。設計情報230は、ユーザが配置したコンポーネント画像cの配置、配置されたコンポーネント画像cのコンポーネント設定及びユーザが配置したフロー画像fの配置を含む。
【0039】
設計ファイル232は、設計情報230から生成された、システムの設計を表すファイルである。設計ファイル232は、ユーザが配置したコンポーネント画像cに対応するシステムコンポーネントのコンポーネント設定と、ユーザが配置したフロー画像fに対応するデータフローと、を示す情報を含む。設計ファイル232は、例えば、XMLファイル、YAMLファイル又はJSONファイルであるが、これに限られない。
【0040】
インフラ情報234は、設計ファイル232に基づいて設計された、システムのインフラを示す情報である。インフラ情報234は、APIゲートウェイ、DB(Data Base)、仮想マシン、ストレージ及びネットワーク設定を示す情報を含む。
【0041】
制御部24は、プロセッサ120がメモリ122(図2参照)からプログラム220を読み出して実行し、他のハードウェア構成と協働することにより実現される。制御部24は、情報取得部242と、情報処理部244と、表示制御部246と、生成部248と、構築部250と、を備える。
【0042】
情報取得部242は、情報処理部244での処理において必要となる各種情報を取得する。具体的には、処理に必要な非構造化データを含む情報、当該情報の処理におけるポリシー情報及び処理結果を取得する。これらの情報は、記憶部22の格納された情報であってもよいし、外部のデータソース等から取得されたものであってもよい。また、情報取得部242は、処理に関連するポリシー情報224が記憶部22に格納されている場合は、当該ポリシー情報224を取得する。さらに、情報取得部242は、処理結果を実行可能な外部ツールやセンサ等を含む機能に関する情報を取得する。
【0043】
情報処理部244は、学習済みモデル222により情報処理を行う。具体的には、ユーザにより入力された処理を指示するプロンプトが入力されると、当該プロンプトに基づいて、情報取得部242が取得したポリシー情報を含む各種情報を基に処理結果としてテキストデータを出力する。なお、情報処理部244は、処理結果を実行可能な機能に関する情報が取得されている場合は、当該機能を利用して処理結果を出力する。すなわち、一例として、外部ツールとして表計算ソフトが情報処理システム10に接続されている場合、表計算機能に関する情報が処理結果を実行可能な機能として取得される。そして、情報処理部244は、当該情報を基に、必要に応じて表計算機能を利用して処理結果を出力するように表計算ソフトに対する実行指示を生成する。
【0044】
また、情報処理部244は、プロンプトの内容及びポリシー情報224の少なくとも一方に応じて、ユーザ情報226も用いて処理を実行する。すなわち、プロンプトによる処理結果がユーザの属性により変化させるポリシー情報224である場合、ユーザ情報226を用いて処理結果を制御する。この処理の具体的な例として、個人情報を問い合わせる内容のプロンプトがユーザUから入力された場合、ユーザUのユーザ情報226からユーザUが管理職か否かを判定して、管理職に該当するならばプロンプトに応じて個人情報を出力するように処理する一方、管理職に該当しないならばプロンプトに応じず個人情報を出力しないように処理する。さらにまた、情報処理部244は、ポリシー情報224に反する処理の指示プロンプトを所定の回数以上入力するユーザUについては、要注意ユーザとしてその旨を表す情報をユーザ情報226に追加すると共に、要注意ユーザとされたユーザUに対して警告の通知や処理の制限等を実行可能とされている。
【0045】
表示制御部246は、ユーザ操作に応じて、ディスプレイの表示を制御する。表示制御部246は、例えば、ディスプレイに設計画面Dを表示し、ユーザ操作に応じて、設計画面D上にコンポーネント画像c及びフロー画像fを配置する。表示制御部246は、ユーザが配置したコンポーネント画像cの配置、配置されたコンポーネント画像cのコンポーネント設定及びユーザが配置したフロー画像fの配置を、設計情報230として記憶部22に格納する。
【0046】
生成部248は、記憶部22に格納された設計情報230に基づいて、設計ファイル232を生成する。これにより、設計画面Dに配置されたコンポーネント画像c及びそのコンポーネント設定と、設計画面Dに配置されたフロー画像fと、に対応するシステムの設計ファイルが生成される。生成部248は、生成した設計ファイル232を記憶部22に格納する。
【0047】
構築部250は、記憶部22に格納された設計ファイル232に基づいて、設計ファイル232で表されるシステムが稼働可能なように、システムのインフラを構築する。インフラの構築は、APIゲートウェイの立ち上げ、DBの立ち上げ、仮想マシンの立ち上げ、ストレージの準備及びネットワークの設定を含む。なお、インフラの構築は、上記の一部を含まなくてもよいし、上記以外を含んでもよい。構築部250は、構築したインフラを示す情報をインフラ情報234として記憶部22に格納する。
【0048】
(情報処理システム10が実行する処理)
次に、情報処理システム10の作用について説明する。図4は、情報処理システム10による処理の流れの一例を示すフローチャートである。プロセッサ120がストレージ124に記憶されたプログラム220を読み出して、メモリ122に展開して実行することにより、処理が行われる。なお、図示しないが、プロセッサ120は、情報処理システム10の作動終了操作情報、又は実行中の判定処理において利用者端末14より操作終了の情報(これらを単に「終了操作」と称する)を受信した場合は、処理中のプログラム220に基づく処理を終了する。
【0049】
プロセッサ120は、コンポーネント情報228を参照して、利用者端末14のディスプレイに設計画面Dを表示する(ステップS100)。ここで、図5は、設計画面Dの一例を示す図である。図5の設計画面Dは、選択領域d1と、設計領域d2と、を有する。
【0050】
選択領域d1は、ユーザの操作対象を選択する領域であり、設計画面Dの左側に配置される。選択領域d1には、カーソルと、設計画面D上に配置可能なシステムコンポーネントの一覧(UI、エンドポイント、エンティティ、トリガー、データソース、ストレージ、パイプライン、ファンクション、学習済みモデル、ポリシーエージェント及びアクションジェネレータ)と、コンポーネント画像c間を接続可能なデータフローと、が選択可能に表示されている。また、選択領域d1には、デプロイボタンBTが配置されている。デプロイボタンBTは、ユーザが設計したシステムをデプロイするためのボタンである。
【0051】
設計領域d2は、ユーザがシステムを設計するための領域であり、選択領域d1の右側に配置される。設計領域d2には、コンポーネント画像cと、フロー画像fと、が自由に配置可能である。また、設計領域d2に配置されたコンポーネント画像cには、コンポーネントの名称及び内容を含むコンポーネント設定を追加可能である。
【0052】
次に、ユーザが、設計画面Dで所望のシステムを設計する(ステップS102)。具体的には、ユーザは、選択領域d1でシステムコンポーネントを選択し、設計領域d2の所望の位置を選択する。プロセッサ120(表示制御部246)は、このユーザ操作を受け付けると、設計領域d2のユーザが選択した位置に、選択領域d1でユーザが選択したシステムコンポーネントに対応するコンポーネント画像cを配置する。ユーザがこの操作を繰り返すことにより、設計領域d2には複数のコンポーネント画像cが配置される。
【0053】
また、ユーザは、選択領域d1でデータフローを選択し、設計領域d2に配置された2つのコンポーネント画像cを選択する。プロセッサ120は、このユーザ操作を受け付けると、ユーザが選択した1つ目のコンポーネント画像cから2つ目のコンポーネント画像cに向かうフロー画像f(矢印)又は1つ目のコンポーネント画像cと2つ目のコンポーネント画像cとから相互に向かうフロー画像f(矢印)を設計領域d2に配置する。
【0054】
さらに、ユーザは、設計領域d2に配置されたコンポーネント画像cを選択する。プロセッサ120は、このユーザ操作を受け付けると、選択されたコンポーネント画像cの設定画面を表示する。ユーザは、設定画面から、システムコンポーネントの名称及び内容を含むコンポーネント設定を追加することができる。ユーザは、システムコンポーネントの内容として、登録済みコンポーネントを選択してもよいし、ソースコード又は自然言語を直接入力してもよい。また、システムコンポーネントの内容をブランクのままにしてもよい。
【0055】
図5の例では、設計領域d2には、コンポーネント画像c1~c9と、フロー画像f1~f11と、が配置されている。
【0056】
コンポーネント画像c1、c2、c3は、エンドポイントに対応するコンポーネント画像cであり、「コネクタ」という名称を設定されている。なお、エンドポイントに対応するコンポーネント画像cは、図示しないが目印、他のコンポーネント画像cと異なる色など、他のコンポーネント画像cと表現的に差別化されている。これにより、利用者端末14上にてシステムの設計画面全体を見る縮尺にした際にコンポーネント画像cの名称が小さくなるなど見難くなる場合であっても、一目で情報の入出力点であるエンドポイントの位置を把握することできるので、システムの情報の流れを把握しやすくなる。なお、本実施形態では、エンドポイントに対応するコンポーネント画像cの表現を他のものと異ならせているが、これに限らず、他のコンポーネント画像cにおいても表現を変えてもよいし、全体のコンポーネント画像cがそれぞれ異なる表現としてもよい。
【0057】
コンポーネント画像c4は、ストレージに対応するコンポーネント画像cであり、「データレイク」という名称を設定されている。コンポーネント画像c5は、学習済みモデルに対応するコンポーネント画像cであり、「データ処理」という名称を設定されている。コンポーネント画像c6は、ファンクションに対応するコンポーネント画像cであり、「データ処理」という名称を設定されている。コンポーネント画像c7は、ポリシーエージェントに対応するコンポーネント画像cであり、「ポリシーエージェント」という名称を設定されている。コンポーネント画像c8は、学習済みモデルに対応するコンポーネント画像cであり、「LLMs」という名称を設定されている。なお、コンポーネント画像c8においては、実際には学習済みモデルのプロキシとされている。つまり、学習済みモデルへプロキシを介してリクエストを送るので、大量のリクエストが単一の学習済みモデルに直接当たるのを防ぎ、複数の学習済みモデル間でリクエストを分散することができる。これによりシステムのパフォーマンスが向上させることができる。また、プロキシがリクエストとレスポンスを制御することで、不適切なリクエストをフィルタリングすることができる。これにより、学習済みモデル自体への不正なアクセスや攻撃を防ぐことが可能となる。さらに、プロキシを通じて送られるリクエストは、学習済みモデルが処理しやすい形に前処理や加工を行うことが可能となる。一例として、ポリシー情報224を入れ込んだリクエストを送ることができる。これにより、ポリシー情報224を遵守しながら学習済みモデルの効率とパフォーマンスを改善することができる。さらにまた、複数の学習済みモデルを使用する場合に、プロキシを介することで一元的なデータ管理が可能となる、これにより、データの一貫性が保たれ、トラブルシューティングが容易となる。また、システムの需要が増えた際に、プロキシを介して新しい学習済みモデルインスタンスを追加することで、スケーリングが容易となる。また、異なる学習済みモデルへのスイッチも容易となる。
【0058】
コンポーネント画像c9は、アクションジェネレータに対応するコンポーネント画像cであり、「アクションジェネレータ」と言う名称を設定されている。
【0059】
フロー画像f1は、コンポーネント画像c1からコンポーネント画像c4に向かうフロー画像fである。フロー画像f2は、コンポーネント画像c2からコンポーネント画像c4に向かうフロー画像fである。フロー画像f3は、コンポーネント画像c3からコンポーネント画像c4に向かうフロー画像fである。フロー画像f4は、コンポーネント画像c4とコンポーネント画像c5とを相互に繋ぐフロー画像fである。フロー画像f5は、コンポーネント画像c4とコンポーネント画像c6とを相互に繋ぐフロー画像fである。フロー画像f6は、コンポーネント画像c4とコンポーネント画像c7とを相互に繋ぐフロー画像fである。フロー画像f7は、コンポーネント画像c4とコンポーネント画像c8とを相互に繋ぐフロー画像fである。フロー画像f8は、コンポーネント画像c7とコンポーネント画像c8とを相互に繋ぐフロー画像fである。フロー画像f9は、コンポーネント画像c8とコンポーネント画像c9とを相互に繋ぐフロー画像fである。フロー画像f10は、コンポーネント画像c9からコンポーネント画像c3に向かうフロー画像fである。フロー画像f11は、コンポーネント画像c9からコンポーネント画像c2に向かうフロー画像fである。
【0060】
図5のシステムでは、一例として、複数の外部ツール及びセンサといったデータソースを繋ぎ、それぞれの非構造化データを含む情報を取得してそれを大規模言語モデルを含む学習済みモデル等で処理を行ったのち、処理結果を外部ツール等を用いて実行するシステムとされている。
【0061】
ユーザは、設計画面D上でコンポーネント画像c及びフロー画像fを配置するだけで、上記のようなシステムを設計することができる。なお、コンポーネント画像c及びフロー画像fを配置するためのユーザ操作は、上記の例に限られない。
【0062】
プロセッサ120は、ポリシー情報224の入力又は変更の受付処理を行う(ステップS104)。図6の例では、ポリシーエージェントに対応するコンポーネント画像c7を選択することでポリシー情報入力画面PWが表示され、ポリシー情報224をユーザUが自然言語にて入力又は変更が可能とされている。
【0063】
ユーザは、システムの設計が完了すると、デプロイボタンBTを選択する。デプロイボタンBTが選択されると、プロセッサ120は、設計画面Dにユーザが配置したコンポーネント画像cの配置、配置されたコンポーネント画像cのコンポーネント設定及びユーザが配置したフロー画像fの配置を含む設計情報230を記憶部22に格納する(ステップS106)。
【0064】
次に、プロセッサ120は、記憶部22に格納された設計情報230に基づいて、設計ファイル232を生成する(ステップS108)。すなわち、プロセッサ120(生成部248)は、設計画面Dにユーザが配置したコンポーネント画像cの配置、配置されたコンポーネント画像cのコンポーネント設定及びユーザが配置したフロー画像fの配置に基づいて、設計ファイル232を生成する。生成部248は、生成した設計ファイル232を記憶部22に格納する。
【0065】
その後、プロセッサ120(構築部250)は、記憶部22に格納された設計ファイル232に基づいて、システムのインフラを構築する(ステップS110)。プロセッサ120は、構築したインフラに関するインフラ情報234を記憶部22に格納する。
【0066】
プロセッサ120は、構築されたシステムの実行開始指示がされたか否かを判定する(ステップS112)。実行開始指示がされていない場合(ステップS112:NO)、プロセッサ120は、処理を終了する。一方、実行開始指示がされた場合(ステップS112:NO)、プロセッサ120は、プロンプト及び当該プロンプトに基づいて処理に必要な情報を取得する(ステップS114)。
【0067】
プロセッサ120は、当該処理に関連するポリシー情報224を取得する(ステップS116)。そして、取得した情報及びポリシー情報224を基に処理を実行する(ステップS118)。
【0068】
プロセッサ120は、処理結果の出力を行い(ステップS120)、処理を終了する。この出力には、利用者端末14のディスプレイへの表示、アクションジェネレータによる外部ツール、センサ及びデータソース等への処理の実行などが含まれる。
【0069】
(第一実施形態の作用効果)
本実施形態に係る情報処理システム10によれば、処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、情報及び前記ポリシー情報を基に処理を行う処理ステップと、を実行することから、ポリシー情報224に基いて非構造化データを含む情報の取り扱いについて制御を行うことができる。これにより、非構造化データを含む情報処理における効率性と柔軟性を向上させることができる。
【0070】
また、ポリシー情報224は、自然言語による情報とされていることから、コードや専門的な言語を必要とすることなく処理におけるルールをシステムに与えることができる。したがって、非技術者でも簡単にシステムの構築を行うことができる。また、自然言語によりポリシー情報224の表現を幅広く行えるので、処理をより具体的に制御することが可能となる。さらに、自然言語によってポリシー情報224を書くことで、新たなアイデアをすぐに試すことができ、開発とテストの時間を短縮することが可能となる。
【0071】
さらにまた、ポリシー情報224は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像cと、システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像fと、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面PWに入力及び変更の少なくとも一方が可能である。したがって、ユーザUは、コンポーネント画像c及びフロー画像fを配置するだけで所望のシステムを設計することができる。また、システムコンポーネントの内容は、コンポーネント画像cの配置後に自由に追加することができる。さらに、設計画面と同一画面上でポリシー情報224について入力や変更が可能になるので、情報や処理の流れを一覧しながらのポリシー情報224の策定が容易となる。これにより、開発時間のさらなる短縮と、ルールの抜け漏れ等を抑制した安定的な運用が行いやすくなる。
【0072】
また、コンポーネント画像cと、フロー画像fと、を配置することでシステムを構築する設計画面上にポリシー情報224の内容及び適用先を制御するポリシーエージェント(コンポーネント画像c7)を配置することで、仮に学習済みモデルや外部ツール等を入れ替えた場合であっても、同一のポリシー情報224を適用することができる。つまり、一部の変更に伴って全体のシステムをリプレイスすることなく、変更したい構成だけを変更しそれ以外は従前の構成にてシステムを再度デプロイすることが可能となる。これにより、効率的かつ技術進化等変化が大きい構成を含むシステムであっても、時間やコストの削減した上で更新を行うことが可能となる。
【0073】
さらに、アクションジェネレータによって、処理ステップにて行われる処理結果が実行可能な機能に関する情報を取得する実行可能情報取得ステップと、情報の処理結果を基に必要に応じて実行指示を生成する実行指示生成ステップと、が実行可能とされていることから、処理結果をより実用的なものに落とし込むことができ、生産性や効率の向上を図ることができる。
【0074】
(第二実施形態)
次に、図7図8を用いて、本発明の第二実施形態に係る情報処理システム500について説明する。第二実施形態に係る情報処理システム500は、基本的な構成は第一実施形態と同様とされ、ポリシー情報224の更新やポリシー情報224の不整合の有無の判定を行う点に特徴がある。なお、第一実施形態と同一の構成ついては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0075】
(システム概要)
情報処理システム500は、一例として、第一実施形態に記載された設計システムを除いたシステムとされている。つまり、デプロイされたシステムであり、当該システム上にてポリシー情報224の更新やポリシー情報224の不整合の有無の判定が可能とされている。
【0076】
(機能構成)
次に、開発支援装置50の機能構成について説明する。図7は、開発支援装置50の機能構成の一例を示す図である。各種プログラムを実行する際に、開発支援装置50は第一実施形態と同一のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。開発支援装置50は、開発支援装置50が実現する機能構成として、通信部20と、記憶部60と、制御部70と、を有している。各機能構成は、プロセッサ120がメモリ122又はストレージ124に記憶されたプログラム600を読み出し、実行することで実現される。
【0077】
記憶部60は、メモリ122及びストレージ124により実現される。記憶部22には、プログラム600と、学習済みモデル222と、ポリシー情報224と、ユーザ情報226と、が格納される。
【0078】
制御部70は、プロセッサ120がメモリ122(図2参照)からプログラム600を読み出して実行し、他のハードウェア構成と協働することにより実現される。制御部70は、情報取得部242と、情報処理部700と、表示制御部246と、を備える。
【0079】
情報処理部700は、第一実施形態の情報処理部244と同様に学習済みモデル222により情報処理を行う。また、情報処理部244は、ポリシー情報224の内容の不整合を判定すると共に、判定の結果不整合がある場合には通知を行う。この不整合とは、ポリシー情報224の内容が一貫性を欠いている場合や矛盾している場合などをいい、一例としてポリシー情報224に記載されているアクセス制御を行うユーザに関する情報が、複数の文で異なっている、といったものなどが挙げられる。なお、通知には、ポリシー情報224に不整合な点がある旨のアラート表示をユーザUへ向けて行うものでもよいし、ポリシー情報224のテキストデータを表示して不整合箇所を明示的に表示するものでもよいし、その他のものでもよい。
【0080】
また、情報処理部700は、プロンプトに基づいて行った処理結果に基いて、ポリシー情報224を更新可能とされている。具体的な例として、当初のポリシー情報224には明示的に記載されていないものの、全体的なポリシー情報224の傾向から記載した方がよいポリシー情報がある場合にはこれをポリシー情報224に反映する。そのほかにも、当初のポリシー情報224には記載されていないものの法律的観点に照らし合わせると実行が相応しくない処理の指示プロンプトが入力された場合に、情報処理部700が当該プロンプトが実行に相応しくないと判定して当該指示及びこれに類する処理を行わない旨を表すようにポリシー情報224を更新する。これ以外にも、情報処理部700が、ポリシー情報224における誤記の修正や、前述したポリシー情報224に不整合があると判定された場合に当該不整合を修正するように更新してもよい。
【0081】
さらに、情報処理部700は、処理結果がポリシー情報224に沿ったものになっているか否かを判定し、ポリシー情報224に沿ったものと判定した場合に処理結果を出力する。一方、ポリシー情報224に沿ったものではないと判定した場合は、当該処理結果を出力しない。なお、出力しない場合においては、再度処理を行うようにしてもよく、その際に出力しないと判定された処理結果を処理として望まないものとして再処理指示に追加してもよい。これにより、処理結果をポリシー情報に一層沿うものとすることができる。さらにまた、出力しないと判定された処理結果にフラグ等をたててこれをリスト化してもよく、この当該リストに基いて処理又は再処理を行う構成としてもよい。これにより、処理結果をポリシー情報により一層沿うものとすることができる。また、処理結果がポリシー情報224に沿ったものになっているか否かの判定は、処理を行った学習済みモデルとは別の学習済みモデルにて行う。これにより、処理と判定の並列化に起因したパフォーマンスの向上や個別のチューニングが可能になるといった柔軟性を持たせることができる。なお、本実施形態では、処理と判定を別の学習済みモデルで行っているが、これに限らず、同一の学習済みモデルにて行ってもよい。
【0082】
表示制御部246は、情報処理部700が出力した処理結果を利用者端末14に出力可能とする。
【0083】
(情報処理システム500が実行する処理)
次に、情報処理システム500の作用について説明する。図8は、情報処理システム500による処理の流れの一例を示すフローチャートである。プロセッサ120がストレージ124に記憶されたプログラム600を読み出して、メモリ122に展開して実行することにより、処理が行われる。なお、第一実施形態と同一の処理については、同一符号を付してその説明を省略する。
【0084】
ステップS114の処理後、プロセッサ120は、ポリシー情報224が登録されているか否かを判定する(ステップS200)。ポリシー情報224が登録されていない場合(ステップS200:NO)、プロセッサ120は、ステップS104へ処理を移行する。一方、ポリシー情報224が登録されている場合(ステップS200:YES)、プロセッサ120は、ステップS116へ処理を移行する。
【0085】
ステップS116の処理後、プロセッサ120は、ポリシー情報224の内容における不整合の有無を判定する(ステップS202)。不整合が無い場合(ステップS202:NO)、プロセッサ120は、ステップS118へ処理を移行する。一方、不整合がある場合(ステップS202:YES)、プロセッサ120は、不整合がある旨の通知を利用者端末14へ向けて行う(ステップS204)と共に、ポリシー情報入力画面PW(図6参照)を表示する(ステップS206)。
【0086】
プロセッサ120は、ポリシー情報224の入力が完了したか否かを判定する(ステップS208)。入力が完了していないと判定した場合(ステップS208:NO)、プロセッサ120は、ステップS206へ処理を移行する。一方、入力が完了したと判定した場合(ステップS208:YES)、プロセッサ120は、入力された情報をもってポリシー情報224を更新する(ステップS210)と共に、当該ポリシー情報224を記憶部60へ格納し(ステップS212)、ステップS202へ処理を移行する。
【0087】
ステップS118の処理後、プロセッサ120は、処理結果がポリシー情報224に沿っているか否かを判定する(ステップS214)。ポリシー情報224に沿っていない場合(ステップS214:NO)、プロセッサ120は、当該出力結果に出力制限フラグを付してこれを出力しないと共に、ステップS118へ処理を移行する。一方、ポリシー情報224に沿っている場合(ステップS214:YES)、プロセッサ120は、出力結果に基づいてポリシー情報224の更新が必要か否かを判定する(ステップS218)。ポリシー情報224の更新が必要ではないと判定された場合(ステップS218:NO)、プロセッサ120は、ステップS120へ処理を移行する。一方、ポリシー情報224の更新が必要と判定された場合(ステップS218:YES)、プロセッサ120は、処理結果に基いてポリシー情報224を更新する(ステップS220)と共に、当該ポリシー情報224を記憶部60へ格納し(ステップS222)、ステップS120へ処理を移行する。
【0088】
(第二実施形態の作用効果)
本実施形態に係る情報処理システム500においても、ポリシー情報224の更新やポリシー情報224の不整合の有無の判定を行う点等以外は第一実施形態と同様の構成とされているので、第一実施形態と同様の作用効果が得られる。また、情報処理システム500は、ポリシー情報が、処理ステップにおける処理結果を基に更新可能とされることから、ポリシー情報224を運用の実態を踏まえたより現実的なものにすることができる。これにより、精度の高い出力結果を得ることができる。
【0089】
また、情報処理システム500は、ポリシー情報224において、内容の不整合の有無を判定すると共に、当該不整合がある場合に通知を行う通知ステップを行うことから、ポリシー情報224をより明確なものとすることができる。これにより、処理結果の信頼性向上に繋げることができる。
【0090】
(変形例1)
なお、上述した実施形態では、第一実施形態のコンポーネント画像cとフロー画像fとによる設計画面にてシステムを構築する設計システムの構成は含まれていないが、当該設計システムを含む構成としてもよい。また、第一実施形態においては、当該設計システムを含まない構成としてもよい。
【0091】
また、上述した情報処理システムを異なる視点で捉えることも可能である。例えば、本実施形態に係る情報処理システムの解決しようとする課題(目的)を、「実行可能な機能に合せて処理結果の実行指示を生成することで、作業効率の向上を図る」と捉えることもできる。
【0092】
上記のように課題を捉えると、課題を解決するための手段としての発明は、例えば以下のようになる。
「情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
処理に必要な情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記処理ステップにて行われる処理結果が実行可能な機能に関する情報を取得する実行可能情報取得ステップと、
前記実行可能情報取得ステップにて取得した情報と、前記情報の処理結果と、を基に必要に応じて実行指示を生成する実行指示生成ステップと、
を含む情報処理方法。」
【0093】
上記構成によれば、処理ステップにて行われる処理結果が実行可能な機能に関する情報を取得する実行可能情報取得ステップと、情報の処理結果を基に必要に応じて実行指示を生成する実行指示生成ステップと、が実行可能とされていることから、システム自体の状況や外部ツールとの連携の状況などによって処理結果の実行が可能な機能が変化する場合であっても、取得した実行可能情報を基にその時点で処理結果を実行できる機能の情報から、処理結果を実行する指示を生成することができる。これにより、処理結果を状況に応じてより実用的なものに落とし込むことができ、生産性や効率の向上を図ることができる。
【0094】
(変形例2)
さらに、上述した情報処理システムを異なる視点で捉えると、本実施形態に係る情報処理システムの解決しようとする課題(目的)を、「処理を指示するためにユーザが入力するプロンプトについて、ポリシー情報に沿ったプロンプトを入力するようにユーザにフィードバックを行う」と捉えることもできる。
【0095】
上記のように課題を捉えると、課題を解決するための手段としての発明は、例えば以下のようになる。
「情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
処理の指示及び前記情報を入力すると当該指示及び前記情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行すると共に、当該指示が前記ポリシー情報に反している場合に当該指示を前記ポリシー情報に沿うよう修正し当該修正結果を提示した上で処理を実行する処理ステップと、
を含む情報処理方法。」
【0096】
上記構成によれば、処理の指示としてプロンプトがポリシー情報に反している場合は、ポリシー情報に沿うように、つまりポリシー情報に従うように情報処理装置がプロンプトを修正してこの修正結果を提示した上で処理を行う。これにより、処理結果に大きく影響を与えるプロンプト自体をポリシー情報に沿うようにすることで、処理結果に大きな影響を与えることができる。また、情報処理装置による修正結果が提示されることで、ユーザは自身が入力したプロンプトがポリシー情報に照らし合わせるとどのように変更されたのかを知ることができるので、適切なプロンプト入力及び適切なポリシー情報の策定を行うことができる。換言すると、ユーザへのフィードバックにより、ポリシー情報に沿ったプロンプトを入力するよう促すことができたり、効果的なポリシー情報の策定に寄与することができる。
【0097】
(変形例3)
さらにまた、上述した情報処理システムを異なる視点で捉えると、本実施形態に係る情報処理システムの解決しようとする課題(目的)を、「迅速なシステム構築を行うことができる」と捉えることもできる。
【0098】
上記のように課題を捉えると、課題を解決するための手段としての発明は、例えば以下のようになる。
「情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、
を含み、
前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能であり、
前記ポリシー情報入力画面を含む前記コンポーネント画像と前記フロー画像との所定の組合せ毎に公開、限定公開又は非公開のいずれかにステータスが設定可能とされかつ当該ステータスに従って所定の前期組合せの他者への公開状況を制御する、
情報処理方法。」
【0099】
上記構成によれば、コンポーネント画像とフロー画像とを配置することでシステムを構築する設計画面において、ポリシー情報入力画面を含むコンポーネント画像とフロー画像との所定の組合せ毎に公開ステータスを設定することができる。したがって、システム全体の設計画面のうち、オープンソースを利用した処理やオープン化して他者への提供を行う部分などの組合せを切り出して公開することで、当該公開部分の組合せを使い回したり流用することができる。これにより、システムの構築を迅速の行うことができる。また、他者への提供を通じて様々な利益を得ることも可能となる。一方、社内システム全体の設計画面のうち、関係者だけに提供を行う部分などの組合せを切り出して限定公開とすることで、公開範囲や情報セキュリティをコントロールしながらシステムの構築を迅速の行うことができる。さらに、社内システム全体の設計画面のうち、ノウハウや機密情報を含む部分などの組合せを切り出して非公開とすることで、情報セキュリティを高めることができる。つまり、これらの公開ステータスを、設計画面上におけるポリシー情報入力画面を含むコンポーネント画像とフロー画像との所定の組合せ毎に設定することができるので、迅速なシステム構築と情報セキュリティの確保を両立することができる。
【0100】
<付記>
本実施形態は、以下の開示を含む。
【0101】
(付記1)
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
前記情報及び前記ポリシー情報を入力すると前記ポリシー情報を基に処理を行う学習済みモデルを利用して処理を実行する処理ステップと、
を含む情報処理方法。
【0102】
(付記2)
前記ポリシー情報は、自然言語による情報である、
付記1に記載の情報処理方法。
【0103】
(付記3)
前記ポリシー情報は、前記処理ステップにおける処理結果を基に更新可能とされる、
付記1に記載の情報処理方法。
【0104】
(付記4)
前記ポリシー情報において、内容の不整合の有無を判定すると共に、当該不整合がある場合に通知を行う通知ステップを行う、
付記1に記載の情報処理方法。
【0105】
(付記5)
前記ポリシー情報は、予め用意されたシステムコンポーネントの種類に対応するコンポーネント画像と、前記システムコンポーネント間のデータフローを示すフロー画像と、を配置することでシステムを構築する設計画面に表示されるポリシー情報入力画面に入力及び変更の少なくとも一方が可能である、
付記1に記載の情報処理方法。
【0106】
(付記6)
前記処理ステップにて行った処理結果を取得し、当該処理結果が前記ポリシー情報に沿ったものであるか否かを判定し、前記ポリシー情報に沿っていないと判定された場合に当該処理結果の出力を制限する判定ステップを有する、
付記1に記載の情報処理方法。
【0107】
(付記7)
前記処理ステップにて行われる処理結果が実行可能な機能に関する情報を取得する実行可能情報取得ステップと、
前記実行可能情報取得ステップにて取得した情報と、前記情報の処理結果と、を基に必要に応じて実行指示を生成する実行指示生成ステップと、を含む、
付記1に記載の情報処理方法。
【0108】
(付記8)
情報処理装置に、
処理に必要な情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
前記情報及び前記ポリシー情報を基に処理を行う処理ステップと、
を含む情報処理方法を実行させるためのプログラム。
【0109】
(付記9)
情報処理装置が実行する情報処理システムであって、
処理に必要な情報を取得する処理情報取得ステップと、
前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、
前記情報及び前記ポリシー情報を基に処理を行う処理ステップと、
を行う情報処理システム。
【0110】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0111】
10 情報処理システム
220 プログラム
222 学習済みモデル
224 ポリシー情報
500 情報処理システム
600 プログラム
【要約】
【要約】
【課題】非構造化データを含む情報処理における効率性と柔軟性を向上させる。
【解決手段】
一実施形態に係る情報処理方法によれば、情報処理装置が実行する情報処理方法であって、処理に必要な非構造化データを含む情報を取得する処理情報取得ステップと、前記情報の処理におけるポリシー情報を取得するポリシー情報取得ステップと、前記情報及び前記ポリシー情報を基に処理を行う処理ステップと、を含む。
【選択図】図5

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8