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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】タープおよびタープの設営方法
(51)【国際特許分類】
   E04H 15/26 20060101AFI20240401BHJP
   E04H 15/58 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
E04H15/26
E04H15/58 Z
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2024011927
(22)【出願日】2024-01-30
【審査請求日】2024-01-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523036085
【氏名又は名称】佳柴堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131406
【弁理士】
【氏名又は名称】福山 正寿
(72)【発明者】
【氏名】小枝 尚弘
【審査官】兼丸 弘道
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-089733(JP,U)
【文献】特開2008-095358(JP,A)
【文献】特開2000-038859(JP,A)
【文献】米国特許第5853016(US,A)
【文献】米国特許第8650725(US,B1)
【文献】「【タープの張り方】これさえ覚えれば1人でも簡単にタープが張れるようになります!」,YouTube[online][video],BE-PAL公式チャンネル,2021年08月27日,[2024年2月7日検索],<https://www.youtube.com/watch?v=jG6iPN6OW7Y>,6:45~10:15、10:46-12:33、17:05
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 15/00-15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一本の支柱と、地平面に打ち込まれる固定具と、を用いて張設されるタープであって、
前記支柱に係合可能な係合部を有する幕体と、
手方向に張力が作用する性質を有し、前記長手方向の第1端部が前記幕体に一体にされると共に、前記長手方向の第2端部に前記固定具を挿通可能な第1環状部を有する張設部と、
前記固定具の打ち込み位置を示唆可能なよう前記張設部における前記第2端部の先端から前記長手方向に沿って前記第1端部に向かって距離Lの位置予め配置された打込位置示唆部と、
を備え
記距離Lは、次式を満たす値を有している
タープ。
(数1)
L=a-b・・・・・・・(1)
但し、
aは、前記タープを設営後の前記第2端部の先端を通ると共に前記長手方向に沿って延在する第1仮想直線と,前記タープを設営後に前記幕体に現れると共に前記支柱が係合された前記係合部を通る尾根線を含む第2仮想直線と,の交点である第1交点と、前記タープを設営後の前記第2端部の先端と、の間の距離であり、
bは、前記タープを設営後の前記第2端部の先端と、前記第1交点を通る仮想鉛直線と地平面との交点である第2交点と、の間の距離である。
【請求項2】
前記第1環状部は、前記第2端部の先端に配置された第1始端と、前記第1端部側に配置された第1終端と、を有する前記長手方向に延在する長孔として構成されており、
前記打込位置示唆部は、前記第1終端である
請求項1に記載のタープ。
【請求項3】
前記打込位置示唆部は、前記張設部に記された視認可能な印である
請求項1に記載のタープ。
【請求項4】
前記張設部は、前記固定具を挿通可能な第2環状部を有しており、
該第2環状部は、前記第2端部側に配置された第2始端と、前記第1端部側に配置された第2終端と、を有すると共に、前記固定具の外形の最大寸法よりも大きい内形寸法を有しており、
前記打込位置示唆部は、前記第2始端である
請求項1に記載のタープ。
【請求項5】
前記張設部は、前記長手方向の長さを調節可能な調節部をさらに有している
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のタープ。
【請求項6】
前記調節部は、前記張設部の前記第1端部寄りに配置されている
請求項5に記載のタープ。
【請求項7】
前記調節部は、前記第1環状部の前記長手方向の長さを調節可能である
請求項5に記載のタープ。
【請求項8】
前記調節部は、前記第1環状部の前記長手方向の長さを調節可能である
請求項6に記載のタープ。
【請求項9】
少なくとも一本の支柱と、地平面に打ち込まれる固定具と、を用いて張設されるタープの設営方法であって、
前記タープは、
前記支柱に係合可能な係合部を有する幕体と、
手方向に張力が作用する性質を有し、前記長手方向の第1端部が前記幕体に一体にされると共に、前記長手方向の第2端部に前記固定具を挿通可能な第1環状部を有する張設部と、
前記固定具の打ち込み位置を示唆可能なよう前記張設部における前記第2端部の先端から前記長手方向に沿って前記第1端部に向かって次式を満たす距離Lの位置予め配置された打込位置示唆部と、
を備えており、
(a)前記幕体を地平面に展開すると共に前記張設部が前記長手方向に延在するよう該張設部を前記地平面に展開する展開工程と、
(b)前記打込示唆部によって示された前記距離Lの位置において、前記固定具を前記地平面に打ち込む打込工程と、
(c)前記係合部に前記支柱を係合させると共に前記支柱を前記地平面に対して垂直となるよう設置する設置工程と、
を備えるタープの設営方法。
(数2)
L=a-b・・・・・・・(2)
但し、
aは、前記タープを設営後の前記第2端部の先端を通ると共に前記長手方向に沿って延在する第1仮想直線と,前記タープを設営後に前記幕体に現れると共に前記支柱が係合された前記係合部を通る尾根線を含む第2仮想直線と,の交点である第1交点と、前記タープを設営後の前記第2端部の先端と、の間の距離であり、
bは、前記タープを設営後の前記第2端部の先端と、前記第1交点を通る仮想鉛直線と地平面との交点である第2交点と、の間の距離である
【請求項10】
前記第1環状部は、前記第2端部の先端に配置された第1始端と、前記第1端部側に配置された第1終端と、を有する前記長手方向に延在する長孔として構成されており、
前記打込位置示唆部は、前記第1終端であり、
前記工程(b)は、前記第1環状部に前記固定具を挿通すると共に、前記第1終端において前記固定具を前記地平面に打ち込む工程である
請求項9に記載のタープの設営方法。
【請求項11】
前記打込位置示唆部は、前記張設部に記された視認可能な印であり、
前記工程(b)は、前記印の近傍において前記固定具を前記地平面に打ち込む工程であり、
前記工程(c)は、前記支柱を前記地平面に対して垂直となるよう設置した後に、前記第1環状部を前記固定具に係止する工程である
請求項9に記載のタープの設営方法。
【請求項12】
前記張設部は、前記固定具を挿通可能な第2環状部を有しており、
該第2環状部は、前記第2端部側に配置された第2始端と、前記第1端部側に配置された第2終端と、を有すると共に、前記固定具の外形の最大寸法よりも大きい内形寸法を有しており、
前記打込位置示唆部は、前記第2始端であり、
前記工程(b)は、前記第2環状部に前記固定具を挿通すると共に、前記第2始端において前記固定具を前記地平面に打ち込む工程であり、
前記工程(c)は、前記第2環状部と前記固定具との係合を解除した後に、前記支柱を前記地平面に対して垂直となるよう設置し、その後、前記第1環状部を前記固定具に係止する工程である
請求項9に記載のタープの設営方法。
【請求項13】
前記工程(c)の後に前記張設部の前記長手方向の長さを調節する調節工程をさらに備えている
請求項9ないし12のいずれか1項に記載のタープの設営方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タープおよびタープの設営方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特開2001-107604号公報(特許文献1)には、一対の支柱と、当該一対の支柱を挿通可能な一対の貫通孔を有する幕体と、一対の支柱の上端部および幕体の裾部に係止可能な複数の引綱と、を備えるタープが記載されている。
【0003】
当該タープは、日除けや風除け、雨除けなどを目的として主にキャンプ場などにおいて設営される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2001-107604号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来のタープを設営するためには、まず、地平面上に幕体を展開した後、幕体の一対の貫通孔にペグなどの固定具を打ち込み、当該幕体が風などによって飛ばされないように仮固定する。次に、目測、あるいは、ユーザーの身体や支柱などを利用して、一対の支柱を支える引綱を係止するための固定具を打ち込む位置を決定すると共に、当該位置に固定具を打ち込む。そして、仮固定した固定具を一対の貫通孔から引き抜くと共に、当該一対の貫通孔に一対の支柱の上端部を挿通し、一対の貫通孔から突出した一対の支柱の上端部および幕体の裾部に、目測で定めた長さに調節した引綱の一端を係止すると共に、一対の支柱の上端部に係止した引綱の他端を位置決め固定した固定具に係止する。続いて、一対の支柱が地平面に対して垂直となるまで、当該一対の支柱を交互に少しずつ立てて行き、一対の支柱が地平面に対して垂直となった後、幕体の裾部に係止した引綱の他端を引っ張りながら固定具を用いて地平面に固定する。最後に、各引綱の張り具合を調節してタープの設営が完了する。
【0006】
このように、上述した公報に記載のタープのように従来のタープの設営では、一対の支柱を支える引綱を係止するための固定具を打ち込む位置の位置決め方法を覚える必要があったり、仮固定した固定具を引き抜く動作のような設営に直接関係しない無駄な動作が発生したり、一対の支柱を交互に少しずつ立てて行く際に、目測で定めた引綱の長さを再調節する作業(手戻り)が発生したりするため、タープの設営は困難を伴うものであった。また、上述した公報に記載のタープでは、一対の支柱を立ち上げた後に、幕体の裾部に係止した引綱の他端を引っ張って固定する構成であるため、タープの設営前に設営に要する面積を確定できず、設営スペースをはみ出してしまう場合が生じる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、容易に設営することができるタープおよびタープの設営方法を提供することを目的の一つとする。また、本発明は、設営前に設営に要する面積を確定可能なタープおよびタープの設営方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のタープおよびタープの設営方法は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
【0009】
本発明に係るタープの好ましい形態によれば、少なくとも一本の支柱と、地平面に打ち込まれる固定具と、を用いて張設されるタープが構成される。当該タープは、支柱に係合可能な係合部を有する幕体と、長手方向に張力が作用する性質を有し、当該長手方向の第1端部が前記幕体に一体にされた張設部と、固定具の打ち込み位置を示唆可能打込位置示唆部と、を備えている。張設部は、長手方向の第2端部に固定具を挿通可能な第1環状部を有している。打込位置示唆部は、張設部における第2端部の先端から長手方向に沿って第1端部に向かって距離Lの位置に予め配置されている。そして、距離Lは、次式を満たす値を有している。
【0010】
(数1)
L=a-b・・・・・・・(1)
但し、aは、第1交点と、タープを設営後の第2端部の先端と、の間の距離である。第1交点は、タープを設営後の第2端部の先端を通ると共に長手方向に沿って延在する第1仮想直線と、タープを設営後に幕体に現れると共に支柱が係合された係合部を通る尾根線を含む第2仮想直線と、の交点である。bは、タープを設営後の第2端部の先端と、第1交点を通る仮想鉛直線と地平面との交点である第2交点と、の間の距離である。ここで、本発明における「タープ」は、頭上を覆う幕体、即ち、天幕のみからなる所謂オープンタープのみならず、天幕と側面を覆う横幕とを有するスクリーンタープを含むシェルター型テントを好適に包含する。さらに、本発明における「尾根線」とは、タープの設営が完了した際に、幕体に現れる線であって、折り目が上方に凸となる山折り状の線がこれに該当する。
【0011】
本発明によれば、長手方向に張力が作用する性質を有すると共に当該長手方向の第1端部が指向性を以て幕体に一体にされているため、タープを設営するにあたり、幕体および張設部を地平面に展開するときに、張設部がタープの設営に最適な位置に展開され得る。そして、張設部がタープの設営に最適な位置に展開された状態で、固定具を地平面に打ち込むべき位置が予め示唆されているため、従来のタープのように固定具を打ち込む位置の位置決め方法を覚える必要がない。また、予め示唆された位置に固定具を打ち込むことにより、適切な張力を以ってタープを設営することができるため、支柱を立てる作業中に引綱の長さを調節する作業(手戻り)も発生しない。さらに、タープの設営前に設営に要する面積を確定できるため、設営スペースをはみ出してしまうといった不都合が生じることもない。
【0012】
本発明に係るタープの更なる形態によれば、第1環状部は、第2端部の先端に配置された第1始端と、第1端部側に配置された第1終端と、を有する長手方向に延在する長孔として構成されている。そして、打込位置示唆部は、第1終端である。
【0013】
本形態によれば、張設部に設けた長孔の第1終端に固定具を打ち込んだ後、支柱を地平面に対して垂直に立てるのみで、適切な張力を以ってタープを設営することができるため、タープの設営をより一層容易なものとすることができる。なお、本形態によれば、従来のタープのように仮固定した固定具を引き抜く動作のような設営に直接関係しない無駄な動作も発生しない。
【0014】
本発明に係るタープの更なる形態によれば、打込位置示唆部は、張設部に記された視認可能な印である。
【0015】
本形態によれば、張設部に印を記すのみであるため、簡易な構成で打込位置示唆部を実現することができる。
【0016】
本発明に係るタープの更なる形態によれば、張設部は、固定具を挿通可能な第2環状部を有している。第2環状部は、第2端部側に配置された第2始端と、第1端部側に配置された第2終端と、を有すると共に、固定具の外形の最大寸法よりも大きい内形寸法を有している。そして、打込位置示唆部は、第2始端である。
【0017】
本形態によれば、張設部に第2環状部を設けるのみであるため、簡易な構成で打込位置示唆部を実現することができる。
【0018】
本発明に係るタープの更なる形態によれば、張設部は、長手方向の長さを調節可能な調節部をさらに有している。
【0019】
本形態によれば、地平面などの起伏に起因して、タープの設営後に必要よりも大きな張力が張設部に発生したり、逆に、張設部に緩みが発生したりした場合に、張設部に適切な張力が生じるように微調節を行うことができる。
【0020】
調節部を有する態様の本発明に係るタープの更なる形態によれば、調節部は、張設部の第1端部寄りに配置されている。
【0021】
本形態によれば、調節部が第1端部寄り、即ち、調節部が幕体寄りに配置されるため、調節部が固定具寄りに配置される構成に比べて、楽な姿勢で張設部の長さを調節することができる。
【0022】
調節部を有する態様の本発明に係るタープの更なる形態によれば、調節部は、第1環状部の長手方向の長さを調節可能である。
【0023】
本形態によれば、第1環状部の長手方向の長さを調節することができる。
【0024】
本発明に係るタープの設営方法の好ましい形態によれば、少なくとも一本の支柱と、地平面に打ち込まれる固定具と、を用いて張設されるタープの設営方法が構成される。ここで、タープは、支柱に係合可能な係合部を有する幕体と、長手方向に張力が作用する性質を有すると共に当該長手方向の第1端部が前記幕体に一体にされた張設部と、固定具の打ち込み位置を示唆可能打込位置示唆部と、を備えている。張設部は、長手方向の第2端部に固定具を挿通可能な第1環状部を有している。打込位置示唆部は、張設部における第2端部の先端から長手方向に沿って第1端部に向かって次式を満たす距離Lの位置に予め配置されている。そして、当該タープの設営方法は、(a)幕体を地平面に展開すると共に張設部が長手方向に延在するよう当該張設部を地平面に展開する展開工程と、(b)打込示唆部によって示された距離Lの位置において、固定具を地平面に打ち込む打込工程と、(c)係合部に支柱を係合させると共に支柱を地平面に対して垂直となるように設置する設置工程と、を備えている。
(数2)
L=a-b・・・・・・・(2)
但し、aは、第1交点と、タープを設営後の第2端部の先端と、の間の距離である。第1交点は、タープを設営後の第2端部の先端を通ると共に長手方向に沿って延在する第1仮想直線と、タープを設営後に幕体に現れると共に支柱が係合された係合部を通る尾根線を含む第2仮想直線と、の交点である。bは、タープを設営後の第2端部の先端と、第1交点を通る仮想鉛直線と地平面との交点である第2交点と、の間の距離である。ここで、本発明における「タープ」は、頭上を覆う幕体、即ち、天幕のみからなる所謂オープンタープのみならず、天幕と側面を覆う横幕とを有するスクリーンタープを含むシェルター型テントを好適に包含する。さらに、本発明における「尾根線」とは、タープの設営が完了した際に、幕体に現れる線であって、折り目が上方に凸となる山折り状の線がこれに該当する。
【0025】
本発明によれば長手方向に張力が作用する性質を有すると共に当該長手方向の第1端部が指向性を以て幕体に一体にされているため、タープを設営するにあたり、幕体および張設部を地平面に展開するときに、張設部がタープの設営に最適な位置に展開され得る。そして、張設部がタープの設営に最適な位置に展開された状態で、固定具を地平面に打ち込むべき位置が予め示唆されているため、従来のタープのように固定具を打ち込む位置の位置決め方法を覚える必要がない。また、予め示唆された位置に固定具を打ち込むことにより、適切な張力を以ってタープを設営することができるため、支柱を立てる作業中に引綱の長さを調節する作業(手戻り)も発生しない。さらに、タープの設営前に設営に要する面積を確定できるため、設営スペースをはみ出してしまうといった不都合が生じることもない。
【0026】
本発明に係るタープの設営方法の更なる形態によれば、第1環状部は、第2端部の先端に配置された第1始端と、当該第1端部側に配置された第1終端と、を有する長手方向に延在する長孔として構成されている。打込位置示唆部は、第1終端である。そして、工程(b)は、第1環状部に固定具を挿通すると共に、第1終端において固定具を地平面に打ち込む工程である。
【0027】
本形態によれば、張設部に設けた長孔の第1終端に固定具を打ち込んだ後、支柱を地平面に対して垂直に立てるのみで、適切な張力を以ってタープを設営することができるため、タープの設営をより一層容易なものとすることができる。なお、本形態によれば、従来のタープのように仮固定した固定具を引き抜く動作のような設営に直接関係しない無駄な動作も発生しない。
【0028】
本発明に係るタープの設営方法の更なる形態によれば、打込位置示唆部は、張設部に記された視認可能な印である。工程(b)は、印の近傍において固定具を地平面に打ち込む工程である。そして、工程(c)は、支柱を地平面に対して垂直となるように設置した後、第1環状部を固定具に係止する工程である。
【0029】
本形態によれば、張設部に印を記すのみであるため、簡易な構成で打込位置示唆部を実現することができると共に、簡易にタープを設営することができる。
【0030】
本発明に係るタープの設営方法の更なる形態によれば、張設部は、固定具を挿通可能な第2環状部を有している。当該第2環状部は、第2端部側に配置された第2始端と、第1端部側に配置された第2終端と、を有すると共に、固定具の外形の最大寸法よりも大きい内形寸法を有している。打込位置示唆部は、第2始端である。工程(b)は、第2環状部に固定具を挿通すると共に、第2始端において固定具を地平面に打ち込む工程である。工程(c)は、第2環状部と固定具との係合を解除した後に、支柱を地平面に対して垂直となるように設置し、その後、第1環状部を固定具に係止する工程である。ここで、本発明における「短手方向よりも長手方向に高い指向性を有し」とは、典型的には、短手方向に振れ難い(曲がり難い)態様がこれに該当するが、形状上(デザイン上)、短手方向に変形する(振れる、曲がるなど)よりも長手方向に延在、延伸、展開する方が自然である態様を好適に包含する。また、本発明における「タープ」は、頭上を覆う幕体、即ち、天幕のみからなる所謂オープンタープのみならず、天幕と側面を覆う横幕とを有する所謂スクリーンタープを好適に包含する。
【0031】
本形態によれば、張設部に第2環状部を設けるのみであるため、簡易な構成で打込位置示唆部を実現することができると共に、簡易にタープを設営することができる。
【0032】
本発明に係るタープの設営方法の更なる形態によれば、工程(c)の後に張設部の長手方向の長さを調節する調節工程をさらに備えている。
【0033】
本形態によれば、地平面などの起伏に起因して、タープの設営後に必要よりも大きな張力が張設部に発生したり、逆に、張設部に緩みが発生したりした場合に、張設部に適切な張力が生じるように微調節を行うことができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、タープを容易に設営することができる。また、本発明によれば、タープを設営する前に当該タープの設営に要する面積を確定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の実施形態に係るタープ1の構成の概略を示す概略構成図である。
図2】本発明の実施形態に係るタープ1を地平面に展開した様子を示す説明図である。
図3】本発明の実施形態に係るタープ1を地平面に展開した様子を上方から見た平面図である。
図4】張設ベルト4a,4bの天幕2への固定の様子を示す説明図である。
図5】張設ベルト4a,4bの端部42近傍を拡大して示す拡大図である。
図6】本発明の実施形態に係るタープ1の環状部44の長手方向の初期長さLの算出方法を示す説明図である。
図7】本発明の実施形態に係るタープ1の環状部44の長手方向の初期長さLの算出方法を示す説明図である。
図8】変形例のタープ100の構成の概略を示す概略構成図である。
図9】変形例のタープ100を地平面に展開した様子を示す説明図である。
図10】変形例のタープ100における環状部44の長手方向の初期長さLの算出方法を示す説明図である。
図11】変形例の張設ベルト204a,204bの端部42近傍を拡大して示す拡大図である。
図12】変形例の張設ベルト304a,304bの端部42近傍を拡大して示す拡大図である。
図13】変形例の張設ベルト404a,404bの端部42近傍を拡大して示す拡大図である。
図14】変形例のタープ500の構成の概略を示す概略構成図である。
図15】変形例のタープ500を地平面に展開した様子を示す説明図である。
図16】変形例のタープ500を地平面に展開した様子を上方から見た平面図である。
図17図15のA部を拡大して示す要部拡大図である。
図18】変形例のタープ500におけるスリット502aの長手方向の長さLの算出方法を示す説明図である。
図19】天幕502の伸縮構造の一例を示す説明図である。
図20】変形例のタープ600の要部を拡大して示す要部拡大図である。
図21】変形例のタープ700の構成の概略を示す概略構成図である。
図22】変形例のタープ700を地平面に展開した様子を示す説明図である。
図23】変形例のタープ700における環状部44の長手方向の初期長さLの算出方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例
【0037】
本発明の実施形態に係るタープ1は、図1ないし図3に示すように、天幕2と、当該天幕2に一体にされた6本の張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bと、一対の支柱6,6と、6個のペグ8,8,8,8,8,8と、を備えている。本実施の形態では、一例として、オープンタープのうちレクタングラータープについて説明する。ペグ8は、本発明における「固定具」に対応する実施構成の一例である。
【0038】
天幕2は、図3に示すように、平面視略長方形を有している。天幕2の生地としては、ポリエステルやナイロン等の化学繊維(合成繊維)素材や、コットン素材、ポリコットン素材などを用いることができる。天幕2の長辺の延在方向のほぼ中央であって、長辺近傍の位置には、ハトメ(グロメット)2a,2aが設けられている。ハトメ(グロメット)2a,2aは、一対の支柱6,6の上端部の外径よりも若干大きい内径を有する貫通孔を有している。天幕2は、本発明における「幕体」に対応する実施構成の一例である。
【0039】
張設ベルト4a,4bは、図3に示すように、長さが異なる点を除いては、基本的には同一の構成を有している。張設ベルト4a,4bは、短手方向に対して長手方向に高い指向性を有している。換言すれば、張設ベルト4a,4bは、短手方向への変形(曲げや撓み)が発生し難い性質を有していると言うことができる。張設ベルト4aは、天幕2の一対の短辺の両端部において、長手方向が天幕2の長辺の延在方向に沿うように、天幕2に固定されている。一方、張設ベルト4bは、天幕2の一対の長辺のほぼ中央において、長手方向が天幕2の長辺の延在方向に直交する方向(天幕2の短辺の延在方向)に沿うように天幕2に固定されている。張設ベルト4a,4bは、図4に示すように、短手方向(図4中矢印Ds参照)への変形(曲げや撓み)が発生し難い態様で、例えば、縫製によって天幕2に固定されている。換言すれば、張設ベルト4a,4bは、短手方向(図4中矢印Ds参照)よりも長手方向(図4中矢印Dl参照)に高い指向性を有し、当該指向性を以て天幕2に一体にされていると言うことができる。なお、張設ベルト4a,4bの天幕2への固定は、縫製に限らず、例えば、接着剤などによって固定する構成としても良いことは言うまでもない。張設ベルト4a,4bは、本発明における「張設部」に対応する実施構成の一例である。
【0040】
また、張設ベルト4a,4bは、図5に示すように、それぞれ天幕2への固定端40とは反対側の端部42に環状部44を有している。環状部44は、端部42の先端を二つ折りにした後、当該先端を端部42に固定したバックル50に係合することにより構成される。これにより、環状部44の長手方向の長さ、即ち、環状部44の先端44aから環状部44の根端44bまでの長さを、バックル50によって微調節することができる。換言すれば、バックル50によって張設ベルト4a,4bの長手方向の長さを微調節可能であると言うことができる。ここで、タープ1の設営が完了した際に、張設ベルト4a,4bによる張力が適切な大きさとなるように、環状部44の長手方向の初期長さLが設定されている。具体的には、初期長さL(図6および図7中の線分ERの長さ)は、次式(1)を用いて算出することができる。なお、環状部44の長手方向の長さを初期長さLに容易に設定することができるように、例えば、環状部44の長手方向の長さが初期長さLとなる張設ベルト4a,4bの位置に印を付したり、環状部44の長手方向の最大長さが初期長さLとなるように構成したりすることが望ましい。固定端40は、本発明における「第1端部」に対応し、端部42は、本発明における「第2端部」に対応し、環状部44は、本発明における「第1環状部」および「長孔」に対応し、先端44aは、本発明における「第1始端」に対応し、根端44bは、本発明における「打込位置示唆部」および「第1終端」に対応する実施構成の一例である。また、バックル50は、本発明における「調節部」に対応する実施構成の一例である。
【0041】
(数1)
L=a-b・・・・・・・・(1)
ただし、aは、図6および図7に示すように、交点Pと、環状部44の先端44a(以下、便宜上「E」と言うことがある。)と、の間の距離(線分EPの長さ)である。交点Pは、タープ1を設営後の環状部44の先端44aを通ると共に張設ベルト4a,4bの長手方向に沿って延在する第1仮想直線VL1と、タープ1を設営後に天幕2に現れる尾根線RLを含む第2仮想直線VL2と、の交点である。また、bは、環状部44の先端44aと、交点Pfと、の間の距離(線分EPf)である。交点Pfは、交点Pを通る仮想鉛直線VVLと地平面との交点である。なお、図6および図7中、Rは、タープ1設営後の環状部44の根端44bであり、Efは、張設ベルト4aを展開したとき(タープ1設営前)の環状部44の先端44aであり、Rfは、張設ベルト4aを展開したとき(タープ1設営前)の環状部44の根端44bである。
【0042】
次に、こうして構成されたタープ1の設営方法について説明する。タープ1の設営にあたっては、図2に示すように、まず、天幕2および張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bを地平面に展開する。ここで、張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bは、短手方向(図4中矢印Ds参照)よりも長手方向(図4中矢印Dl参照)に高い指向性を有すると共に、当該指向性を以て天幕2に一体にされているため、所定の姿勢を保持した状態で展開される。即ち、張設ベルト4a,4a,4a,4aは、天幕2の長辺に沿う方向に延在するように展開し、張設ベルト4a,4bは、天幕2の長辺に直交する方向に延在するように展開する。これにより、張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bは、タープ1の設営に最適な位置に展開される。
【0043】
こうして張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bを、タープ1の設営に最適な位置勢に展開した後、ペグ8,8,8,8,8,8を各環状部44に挿通すると共に各根端44bの位置に位置合わせした状態で地平面に打ち込む。最後に、一対の支柱6,6の上端部をハトメ(グロメット)2a,2aに挿通させると共に、当該状態で一対の支柱6,6を地平面に対して垂直となるように設置する(図6参照)。このとき、各環状部44とペグ8,8,8,8,8,8との係合位置が、根端44bから先端44aに変化する。これにより、天幕2が適切な張力を以て張られて、タープ1の設営が完了する。なお、地平面の起伏に起因して、張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bに張力が掛かり過ぎたり、張力が不足(緩みが発生)したりした場合には、バックル50を用いて張力を微調節することができる。
【0044】
以上、本発明の実施形態に係るタープ1によれば、短手方向(図4中矢印Ds参照)よりも長手方向に高い指向性を有する張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bを、当該指向性を以て天幕2に一体にすると共に、張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bそれぞれの端部42に環状部44を設け、環状部44の長手方向の初期長さLを上述した式(1)を満たすように設定するため、タープ1を設営するにあたり、天幕2および張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bを地平面に展開するときに、タープ1の設営に最適な位置に張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bを展開することができる。そして、当該状態で、ペグ8,8,8,8,8,8を各環状部44の根端44bに打ち込み、一対の支柱6,6を天幕2のハトメ(グロメット)2a,2aに挿通すると共に、当該一対の支柱6,6を地平面に対して垂直に立てるのみで、適切な張力を以ってタープ1を設営することができる。このように、本実施の形態に係るタープ1によれば、従来のタープのように、ペグ8,8,8,8,8,8を打ち込む位置の位置決め方法を覚えたり、支柱6,6を立てる作業中に引綱の長さを調節する作業(手戻り)が発生したりすることがない。また、タープ1の設営前に設営に要する面積を確定できるため、設営スペースをはみ出してしまうといった不都合が生じることもない。さらに、従来のタープのように仮固定したペグを引き抜く動作のような設営に直接関係しない無駄な動作も発生しない。
【0045】
本発明の実施形態では、タープ1としてレクタングラータープに本発明を適用したが、これに限らない。例えば、タープ1としてスクエアタープやヘキサタープ、ウィングタープに本発明を適用しても良い。
【0046】
本発明の実施形態および上述した変形例では、オープンタープに本発明を適用したが、これに限らない。例えば、図8および図9に例示する変形例のタープ100に本発明を適用しても良い。変形例のタープ100は、図8および図9に示すように、横幕110a,110a,110b,110b,110c,110cを備える点を除いて、本発明の実施形態に係るタープ1と同一の構成を有している。したがって、変形例のタープ100のうち係るタープ1と同一部分については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0047】
変形例のタープ100は、図8および図9に示すように、天幕2と、当該天幕2に一体にされた横幕110a,110a,110b,110b,110c,110cと、天幕2に一体にされた6本の張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bと、一対の支柱6,6と、6個のペグ8,8,8,8,8,8と、を備えている。変形例のタープ100は、所謂スクリーンタープとして構成されている。
【0048】
変形例のタープ100においても、環状部44の長手方向の長さを初期長さLは、上述した式(1)を用いて算出することができる。ただし、aは、図8および図10に示すように、交点Pと、環状部44の先端44a(以下、便宜上「E」と言うことがある。)と、の間の距離(線分EPの長さ)である。交点Pは、タープ100を設営後の環状部44の先端44aを通ると共に張設ベルト4a,4bの長手方向に沿って延在する第1仮想直線VL1と、タープ100を設営後に天幕2に現れる尾根線RLを含む第2仮想直線VL2と、の交点である。また、bは、環状部44の先端44aと、交点Pfと、の間の距離(線分EPf)である。交点Pfは、交点Pを通る仮想鉛直線VVLと地平面との交点である。なお、図10中、Rは、タープ100設営後の環状部44の根端44bであり、Efは、張設ベルト4aを展開したとき(タープ100設営前)の環状部44の先端44aであり、Rfは、張設ベルト4aを展開したとき(タープ100設営前)の環状部44の根端44bである。
【0049】
本発明の実施形態および上述した変形例では、環状部44の長手方向の長さを初期長さLに設定する構成としたが、これに限らない。例えば、図11に例示する変形例の張設ベルト204a,204bに示すように、張設ベルト204a,204bの各環状部244の先端244aから距離Lの位置にそれぞれ印205を記す構成としても良いし、図12に例示する変形例の張設ベルト304a,304bや、図13に例示する変形例の張設ベルト404a,404bに示すように、張設ベルト304a,304bおよび張設ベルト404a,404bそれぞれに環状部344および環状部444に加えて環状部345および環状部445をそれぞれ設け、環状部344の先端344aおよび環状部444の先端444aから環状部345の先端345aおよび環状部445の先端445aまでを距離Lに設定する構成としても良い。なお、これら変形例は、張設ベルト4a,4bを張設ベルト204a,204bや張設ベルト304a,304b、張設ベルト404a,404bに置き換えた点を除いて本発明の実施形態に係るタープ1と同一の構成を有している。したがって、重複を避けるため、本発明の実施形態に係るタープ1と同一部分については同一の符号を用いることとし、その詳細な説明は省略する。
【0050】
張設ベルト204a,204a,204a,204a,204b,204bを備えるタープにおいては、天幕2および張設ベルト204a,204a,204a,204a,204b,204bを、タープの設営に最適な位置となるように地平面に展開した後、図11に示すように、各印205の近傍の位置において、ペグ8,8,8,8,8,8を地平面に打ち込む。その後、一対の支柱6,6の上端部をハトメ(グロメット)2a,2aに挿通させると共に、当該状態で一対の支柱6,6を地平面に対して垂直となるように設置する。最後に、張設ベルト204a,204a,204a,204a,204b,204bの各環状部244をペグ8,8,8,8,8,8に係止することにより、タープの設営が完了する。なお、張設ベルト204a,204bの各環状部244の先端244aから印205までの距離Lは、上述した式(1)を用いて算出することができる。ただし、aは、交点P(図6および図7参照)と、環状部244の先端244a(以下、便宜上「E」と言うことがある。)と、の間の距離(線分EPの長さ)である。また、bは、環状部244の先端244aと、交点Pを通る仮想鉛直線VVL(図6および図7参照)と地平面との交点Pf(図6および図7参照)と、の間の距離(線分EPf)である。なお、張設ベルト204a,204bは、本発明における「張設部」に対応し、環状部244は、本発明における「第1環状部」に対応し、印205は、本発明における「打込位置示唆部」および「印」に対応する実施構成の一例である。
【0051】
当該構成においても、上述した本発明の実施形態に係るタープ1と同様の作用効果、具体的には、タープ1の設営に最適な位置に張設ベルト204a,204a,204a,204a,204b,204bを展開することができるという効果や、適切な張力を以ってタープ1を設営することができるという効果、ペグ8,8,8,8,8,8を打ち込む位置の位置決め方法を覚えたり、支柱6,6を立てる作業中に引綱の長さを調節する作業(手戻り)が発生したりすることがないという効果、タープ1の設営前に設営に要する面積を確定できるという効果を奏することができる。
【0052】
張設ベルト304a,304bおよび張設ベルト404a,404bは、それぞれ環状部344および環状部444よりも固定端40(図12および図13の右寄り)寄りの位置に環状部345および環状部445を有している。環状部345は、先端345aおよび根端345bを有する長孔に構成されている。環状部445は、当該環状部445を挟んで両側に張設ベルト404a,404bが係合されており、一方(端部42側、図13の左側)の張設ベルト404a,404bによって構成された先端445aと、他方(固定端40側、図13の右側)の張設ベルト404a,404bによって構成された根端445bと、を有している。環状部345および環状部445は、ペグ8の外形寸法の最大値よりもり大きい内形寸法を有している。ここで、張設ベルト304a,304bおよび張設ベルト404a,404bは、本発明における「張設部」に対応し、環状部344および環状部445は、本発明における「第1環状部」に対応する実施構成の一例である。また、環状部345および環状部445(張設ベルト404a,404bの環状部445への係合部を含む)は、本発明における「第2環状部」に対応する実施構成の一例である。また、先端345aおよび先端445aは、本発明における「打込位置示唆部」および「第2始端」に対応し、根端345bおよび根端445bは、本発明における「第2終端」に対応する実施構成の一例である。
【0053】
張設ベルト304a,304a,304a,304a,304b,304bおよび張設ベルト404a,404a,404a,404a,404b,404bを備えるタープにおいては、天幕2および張設ベルト304a,304a,304a,304a,304b,304bおよび張設ベルト404a,404a,404a,404a,404b,404bを、タープの設営に最適な位置となるように地平面に展開した後、図12および図13に示すように、環状部345および環状部445の先端345aおよび先端445aの位置において、ペグ8,8,8,8,8,8を地平面に打ち込む。次に、環状部345aおよび環状部445aの位置と、ペグ8,8,8,8,8,8と、の係合を解除する。即ち、張設ベルト304a,304a,304a,304a,304b,304bおよび張設ベルト404a,404a,404a,404a,404b,404bをペグ8,8,8,8,8,8から引き抜き、その後、一対の支柱6,6の上端部をハトメ(グロメット)2a,2aに挿通させると共に、当該状態で一対の支柱6,6を地平面に対して垂直となるように設置する。最後に、張設ベルト304a,304a,304a,304a,304b,304bおよび張設ベルト404a,404a,404a,404a,404b,404bの各環状部344および各環状部444をペグ8,8,8,8,8,8に係止することにより、タープの設営が完了する。なお、環状部344の先端344aおよび環状部444の先端444aから環状部345の先端345aおよび環状部445の先端445aまでの距離Lは、上述した式(1)を用いて算出することができる。ただし、aは、交点P(図6および図7参照)と、環状部344の先端344aおよび環状部444の先端444a(以下、便宜上「E」と言うことがある。)と、の間の距離(線分EPの長さ)である。また、bは、環状部344の先端344aおよび環状部444の先端444aと、交点Pを通る仮想鉛直線VVL(図6および図7参照)と地平面との交点Pf(図6および図7参照)と、の間の距離(線分EPf)である。
【0054】
当該構成においても、上述した本発明の実施形態に係るタープ1と同様の作用効果、具体的には、タープ1の設営に最適な位置に張設ベルト304a,304a,304a,304a,304b,304bおよび張設ベルト404a,404a,404a,404a,404b,404bを展開することができるという効果や、適切な張力を以ってタープ1を設営することができるという効果、ペグ8,8,8,8,8,8を打ち込む位置の位置決め方法を覚えたり、支柱6,6を立てる作業中に引綱の長さを調節する作業(手戻り)が発生したりすることがないという効果、タープ1の設営前に設営に要する面積を確定できるという効果を奏することができる。
【0055】
本発明の実施形態および上述した変形例では、バックル50は、環状部44,244,344,444に配置したが、これに限らない。バックル50は、張設ベルト4a,4b,204a,204b,304a,304b,404a,404bの長手方向の長さを調節可能であれば、如何なる位置に配置しても良い。例えば、バックル50を固定端40寄りの位置に配置する構成とすることができる。当該構成によれば、バックル50が天幕2寄りに配置されるため、バックル50が端部42寄り(ペグ寄り)に配置される構成に比べて、楽な姿勢で、張設ベルト4a,4b,204a,204b,304a,304b,404a,404bの長手方向の長さを調節することができる。
【0056】
本発明の実施形態および上述した変形例では、張設ベルト4a,4b,204a,204b,304a,304b,404a,404bを用いて天幕2を張設する構成としたが、これに限らない。例えば、図14および図15に例示する変形例のタープ500に示すように、天幕502自体を用いて当該天幕502を張設する構成としても良い。
【0057】
変形例のタープ500は、図14および図15に示すように、天幕2を天幕502に替えると共に、張設ベルト4a,4a,4a,4aを削除した点を除いて、本発明の実施形態に係るタープ1と同一の構成を有している。したがって、変形例のタープ500のうち係るタープ1と同一部分については同一の符号を付して、その詳細な説明は省略する。
【0058】
天幕502は、図15および図16に示すように、平面視略ひし形を有している。天幕502の生地としては、天幕2と同様、ポリエステルやナイロン等の化学繊維(合成繊維)素材や、コットン素材、ポリコットン素材などを用いることができる。天幕502は、本発明における「幕体」に対応する実施構成の一例である。
【0059】
天幕502の二本の対角線503a,503bのうち短い方の対角線503a上に配置される二つの頂点503c,503cを含む部分には、それぞれ張設ベルト4b,4bが一体にされていると共にハトメ(グロメット)2a,2aが設けられている。張設ベルト4b,4bの天幕502への固定態様は、本発明の実施形態と同様である。なお、ハトメ(グロメット)2a,2aは、一対の支柱6,6の上端部の外径よりも若干大きい内径を有する貫通孔を有している。また、天幕502の二本の対角線503a,503bのうち長い方の対角線503b上に配置される二つの頂点503d,503dを含む部分には、対角線503bに延在するスリット502a,502aが設けられている。スリット502aは、本発明における「第1環状部」に対応する実施構成の一例である。
【0060】
ここで、天幕502の形状上(デザイン上)、頂点503d,503dを含む部分は、対角線503bに沿って互いに反対方向に向かって展開されることが自然である。換言すれば、天幕502のうちスリット502a,502aが設けられた部分は、短手方向(図16中矢印Ds参照)よりも長手方向(図16中矢印Dl参照)に高い指向性を有するということができる。そして、スリット502a,502aは、当該指向性を以て天幕502に一体にされていると言うことができる。これにより、天幕502のうちスリット502a,502aを含む部分は、タープ500の設営に最適な位置に展開され得る。
【0061】
また、スリット502a,502aは、タープ1の設営が完了した際に、天幕502に作用する張力が適切な大きさとなるように、その延在方向(長手方向)の長さLが設定されている。当該長さL(図18中の線分ERの長さ)は、上述した式(1)を用いて算出することができる。ただし、aは、図18に示すように、交点Pと、スリット502aの先端544a(以下、便宜上「E」と言うことがある。)と、の間の距離(線分EPの長さ)である。なお、交点Pは、タープ500を設営後のスリット502aの先端544aおよび根端544bを通る第1仮想直線VL1と、タープ500を設営後に天幕502に現れる尾根線RLを含む第2仮想直線VL2と、の交点である。また、bは、スリット502aの先端544aと、交点Pを通る仮想鉛直線VVLと地平面との交点Pfと、の間の距離(線分EPf)である。なお、Efは、天幕502を展開したとき(タープ設営前)のスリット502aの先端544aであり、Rfは、天幕502aを展開したとき(タープ設営前)のスリット502aの根端544bである。先端544aは、本発明における「第1始端」に対応し、根端544bは、本発明における「打込位置示唆部」および「第1終端」に対応する実施構成の一例である。
【0062】
次に、こうして構成された変形例のタープ500の設営方法について説明する。変形例のタープ500の設営に当たっては、まず、天幕2および張設ベルト4b,4bを、タープ500の設営に最適な位置となるように地平面に展開した後、各環状部44の根端44bの位置においてペグ8,8を地平面に打ち込むと共に、図17に示すように、スリット502a,502aの根端544bの位置においてペグ8,8を地平面に打ち込む。
【0063】
続いて、一対の支柱6,6の上端部をハトメ(グロメット)2a,2aに挿通させると共に、当該状態で一対の支柱6,6を地平面に対して垂直となるように設置する(図14参照)。このとき、各環状部44とペグ8,8との係合位置が、根端44bから先端44aに変化すると共に、スリット502a,502aとペグ8,8との係合位置が、根端544bから先端544aに変化する。これにより、天幕502が適切な張力を以て張られて、タープ500の設営が完了する。
【0064】
なお、タープ500を設営後に、スリット502a,502aを塞ぎたいという要望がある場合には、当該スリット502a,502aにファスナー(図示せず)を設けて、タープ500を設営後に当該ファスナーを閉じることによりスリット502a,502aを塞ぐ(閉じる)構成とすることができる。また、地平面の起伏に起因して、天幕502に張力が掛かり過ぎたり、あるいは、張力が不足(緩みが発生)したりして、張力を微調節したいという要望がある場合には、図19に示すように、ファスナー510によって、天幕502の対角線503bに沿う方向の長さ、即ち、天幕502の長手方向の長さを調節可能な構成を採用することができる。天幕502に緩みが発生しており、張力を掛けたい場合には、図19(a)に示すように、ファスナー510を閉じることにより、天幕502の長手方向の長さを短くすることができて、天幕502に掛かる張力を大きくすることができ、逆に、天幕2に張力が掛かり過ぎており、張力を緩めたい場合には、図19(b)に示すように、ファスナー510を開くことにより、天幕502の長手方向の長さを長くすることができて、天幕502に掛かる張力を小さくすることができる。なお、ファスナー510は、天幕502の長手方向に複数配置しても良い。ファスナー510は、本発明における「調節部」に対応する実施構成の一例である。
【0065】
変形例のタープ500においても、上述した本発明の実施形態に係るタープ1と同様の作用効果、具体的には、タープ500の設営に最適な位置に、張設ベルト4b,4bおよび天幕502のスリット502a,502aが配置された部分を展開することができるという効果や、適切な張力を以ってタープ500を設営することができるという効果、ペグ8,8,8,8を打ち込む位置の位置決め方法を覚えたり、支柱6,6を立てる作業中に引綱の長さを調節する作業(手戻り)が発生したりする作業(手戻り)が発生したりすることがないという効果、タープ500の設営前に設営に要する面積を確定できるという効果、従来のタープのように仮固定したペグを引き抜く動作のような設営に直接関係しない無駄な動作も発生しないという効果などを奏することができる。
【0066】
変形例のタープ500では、天幕502にスリット502a,502aを設ける構成としたが、これに限らない。例えば、図20に例示する変形例のタープ600に示すように、天幕602に切欠き602a,602aを設け、当該切欠き602a,602aに張設ベルト604a,604aを一体にする構成としても良い。
【0067】
変形例のタープ600は、天幕502を天幕602に置き換えた点を除いて、変形例の天幕502と同一の構成を有している。したがって、重複を避けるため、変形例のタープ500と同一部分については同一の符号を用いることとし、その詳細な説明は省略する。
【0068】
天幕602は、図20に示すように、切欠き602a,602aおよび張設ベルト604a,604aを有している。切欠き602a,602aは、天幕602の二本の対角線(図示せず)のうち長い方の対角線上に配置される頂点603d,603dを二分するように設けられている。張設ベルト604aは、バックル50によって環状(ループ)に構成されており、切欠き602a,602aが当該環状(ループ)の一部を構成する態様で、当該切欠き602a,602aに縫合により一体されている。天幕602は、本発明における「幕体」に対応し、切欠き602aおよび張設ベルト604aは、本発明における「第1環状部」に対応する実施構成の一例である。
【0069】
切欠き602a,602aを含む張設ベルト604a,604aは、タープ600の設営が完了した際に、天幕602に作用する張力が適切な大きさとなるように、その延在方向(長手方向)の長さLが設定されている。当該長さLは、上述した式(1)を用いて算出することができる。ただし、aは、交点P(図18参照)と、張設ベルト604aの先端644a(以下、便宜上「E」と言うことがある。)と、の間の距離(線分EPの長さ)である。また、bは、張設ベルト604aの先端644aと、交点Pを通る仮想鉛直線VVL(図18参照)と地平面との交点Pf(図18参照)と、の間の距離(線分EPf)である。こうして構成された変形例のタープ600においても、変形例のタープ500と同様の作用効果を奏することができる。先端644aは、本発明における「第1始端」に対応し、根端644bは、本発明における「打込位置示唆部」および「第1終端」に対応する実施構成の一例である。
【0070】
本発明の実施形態および上述した変形例では、独立した一対の支柱6,6を用いたが、これに限らない。例えば、図21に例示する変形例のタープ700に示すように、逆U字状の支柱706を用いる構成としても良い。変形例のタープ700は、天幕2を天幕702に置き換えた点、支柱6,6を支柱706に置き換えた点、および、張設ベルト4a,4a,4a,4a,4b,4bを張設ベルト704a,704aに置き換えた点を除いて、本発明の実施形態に係るタープ1と同一の構成を有している。したがって、重複を避けるため、本発明の実施形態に係るタープ1と同一部分については同一の符号を用いることとし、その詳細な説明は省略する。
【0071】
天幕2は、図22に示すように、平面視略長方形を有している。天幕702の生地としては、上述した天幕2と同様の素材を用いることができる。天幕702の一対の短辺のうち一方の短辺の両端部には、ハトメ(グロメット)702a,702aが設けられている。ハトメ(グロメット)702a,702aは、ペグ8の外径よりも若干大きい内径を有する貫通孔を有している。天幕702は、本発明における「幕体」に対応する実施構成の一例である。
【0072】
張設ベルト704aは、基本的には、張設ベルト4aと同一の構成を有している。したがって、重複を避けるため、張設ベルト4aと同一部分については同一の符号を用いることとし、その詳細な説明は省略する。張設ベルト704aは、天幕702の一対の短辺のうち他方の短辺の両端部において、長手方向が天幕702の長辺の延在方向に沿うように、天幕702に固定されている。張設ベルト704aは、図21に示すように、短手方向(図21中矢印Ds参照)への変形(曲げや撓み)が発生し難い態様で、例えば、縫製によって天幕702に固定されている。換言すれば、張設ベルト704aは、短手方向(図21中矢印Ds参照)よりも長手方向(図21中矢印Dl参照)に高い指向性を有し、当該指向性を以て天幕702に一体にされていると言うことができる。なお、張設ベルト704aの天幕2への固定は、縫製に限らず、例えば、接着剤などによって固定する構成としても良いことは言うまでもない。張設ベルト704aは、本発明における「張設部」に対応する実施構成の一例である。
【0073】
また、張設ベルト704aは、図22に示すように、それぞれ天幕702への固定端40とは反対側の端部42に環状部44を有している。環状部44の長手方向の初期長さL(図23中の線分ERの長さ)は、上述した式(1)を用いて算出することができる。ただし、aは、交点P(図23参照)と、環状部44の先端44a(以下、便宜上「E」と言うことがある。)と、の間の距離(線分EPの長さ)である。また、bは、環状部44の先端44aと、交点Pを通る仮想鉛直線VVL(図23参照)と地平面との交点Pf(図23参照)と、の間の距離(線分EPf)である。
【0074】
次に、こうして構成された変形例のタープ700の設営方法について説明する。変形例のタープ700の設営に当たっては、まず、天幕702および張設ベルト704a,704aを、タープ700の設営に最適な位置となるように地平面に展開した後、各環状部44の根端44bの位置においてペグ8,8を地平面に打ち込むと共に、ハトメ(グロメット)702a,702aを介してペグ8,8を地平面に打ち込む(図22参照)。このとき、支柱706は、天幕702の下側に配置しておくことが望ましい。
【0075】
続いて、支柱706を含む仮想平面が地平面に対して垂直となるように、支柱706を設置する(図21および図23参照)。このとき、各環状部44とペグ8,8との係合位置が、根端44bから先端44aに変化する。これにより、天幕702が適切な張力を以て張られて、タープ700の設営が完了する。ここで。天幕702のうち支柱706が接触する部分、即ち、尾根線RL(図23参照)を形成する部分は、本発明における「第係合部」に対応する実施構成の一例である。
【0076】
変形例のタープ700においても、上述した本発明の実施形態に係るタープ1と同様の作用効果、具体的には、タープ700の設営に最適な位置に、天幕702および張設ベルト702a,702aを展開することができるという効果や、適切な張力を以ってタープ700を設営することができるという効果、ペグ8,8,8,8を打ち込む位置の位置決め方法を覚えたり、支柱706を立てる作業中に引綱の長さを調節する作業(手戻り)が発生したりすることがないという効果、タープ700の設営前に設営に要する面積を確定できるという効果、従来のタープのように仮固定したペグを引き抜く動作のような設営に直接関係しない無駄な動作も発生しないという効果などを奏することができる。
【0077】
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0078】
1 タープ(タープ)
2 天幕(幕体)
2a ハトメ、グロメット(係合部)
4a 張設ベルト(張設部)
4b 張設ベルト(張設部)
6 支柱(支柱)
8 ペグ(固定具)
40 固定端(第1端部)
42 端部(第2端部)
44 環状部(第1環状部、長孔)
44a 先端(第1始端)
44b 根端(打込位置示唆部、第1終端)
50 バックル(調節部)
100 タープ(タープ)
110a 横幕
110b 横幕
110c 横幕
204a 張設ベルト(張設部)
204b 張設ベルト(張設部)
244 環状部(第1環状部)
244a 先端
205 印(打込位置示唆部、印)
304a 張設ベルト(張設部)
304b 張設ベルト(張設部)
344 環状部(第1環状部)
344a 先端
345 環状部(第2環状部)
345a 先端(打込位置示唆部、第2始端)
345b 根端(第2終端)
404a 張設ベルト(張設部)
404b 張設ベルト(張設部)
444 環状部(第1環状部)
444a 先端
445 環状部(第2環状部)
445a 先端(打込位置示唆部、第2始端)
445b 根端(第2終端)
500 タープ(タープ)
502 天幕(幕体)
502a スリット(第1環状部)
503a 対角線
503b 対角線
503c 頂点
503d 頂点
510 ファスナー(調節部)
544a 先端(第1始端)
544b 根端(打込位置示唆部、第1終端)
600 タープ(タープ)
602 天幕(幕体)
602a 切欠き(第1環状部)
604a 張設ベルト(第1環状部)
644a 先端(第1始端)
644b 根端(打込位置示唆部、第1終端)
700 タープ(タープ)
702 天幕(幕体)
702a ハトメ、グロメット(係合部)
704a 張設ベルト(張設部)
706 支柱(支柱)
L 初期長さ、距離、延在方向の長さ(距離)
a 交点Pと環状部44の先端44aとの間の距離(第1交点と第2端部の先端との間の距離)
b 環状部44の先端44aと交点Pfとの間の距離(第2端部の先端と第2交点との間の距離)
E 環状部44の先端44a
Ef 張設ベルト4aを展開したときの環状部44の先端44a
P 交点(第1交点)
Pf 交点Pを通る仮想鉛直線VVLと地平面との交点(第1交点を通る仮想鉛直線と地平面との交点)
R タープ1設営後の環状部44の根端44b
Rf タープ1設営前の環状部44の根端44b
VL1 第1仮想直線(第1仮想直線)
VL2 第2仮想直線(第2仮想直線)
VVL 仮想鉛直線(仮想鉛直線)
Ds 短手方向(短手方向)
Dl 長手方向(長手方向)
RL 尾根線(尾根線)
【要約】
【課題】容易に設営することができるタープを提供すること。
【解決手段】短手方向よりも長手方向に高い指向性を有する張設ベルト4a,4bを、当該指向性を以て天幕2に一体にすると共に、張設ベルト4a,4bそれぞれの端部42に環状部44を設け、次式(1)を満たすように環状部44の長手方向の初期長さLを設定する。
(数1)
L=a-b・・・・・・・・(1)
ただし、aは、タープ1を設営後の環状部44の先端44aを通ると共に張設ベルト4a,4bの長手方向に沿って延在する第1仮想直線VL1と,タープ1を設営後に天幕2に現れる尾根線RLを含む第2仮想直線VL2と,の交点である交点Pと、環状部44の先端44aと、の間の距離(線分EPの長さ)であり、bは、環状部44の先端44aと、交点Pを通る仮想鉛直線VVLと地平面との交点である交点Pfと、の間の距離である。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23