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特許7462889親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱
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  • 特許-親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱 図1
  • 特許-親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱 図2
  • 特許-親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱 図3
  • 特許-親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱
(51)【国際特許分類】
   A62B 35/00 20060101AFI20240401BHJP
   E04G 21/32 20060101ALI20240401BHJP
   F16B 2/12 20060101ALI20240401BHJP
   F16B 7/04 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
A62B35/00 H
A62B35/00 K
E04G21/32 D
F16B2/12 B
F16B7/04 301A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020154486
(22)【出願日】2020-09-15
(65)【公開番号】P2022048590
(43)【公開日】2022-03-28
【審査請求日】2023-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】596156886
【氏名又は名称】セイコー機器株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390019541
【氏名又は名称】江戸川機鋼株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100160990
【弁理士】
【氏名又は名称】亀崎 伸宏
(72)【発明者】
【氏名】盛高 裕治
(72)【発明者】
【氏名】合田 忠夫
【審査官】神田 泰貴
(56)【参考文献】
【文献】意匠登録第1336776(JP,S)
【文献】特開2004-211402(JP,A)
【文献】特開2004-211401(JP,A)
【文献】特開2002-104776(JP,A)
【文献】特開2017-012606(JP,A)
【文献】特開2009-061192(JP,A)
【文献】特開2000-237336(JP,A)
【文献】米国特許第05307897(US,A)
【文献】中国特許出願公開第1582359(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62B 1/00 - 5/00
A62B 35/00 - 99/00
E04G 21/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄骨のフランジに固定されるグリップボックスと、前記グリップボックスに下端が固定される角形の支柱本体と、コの字形又はUの字形に形成されていて、かつその両端が前記支柱本体の上部に固定されていることで上方に向けて設けられていて、親綱に連結されているフック又は緊張器が取り付けられる親綱支持部と、を備えている親綱支柱に着脱可能に取り付けられる親綱支柱用アタッチメントであって、
高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための孔が先端に形成されていて、その先端の側から前記親綱支持部に挿入されることで前記支柱本体から側方に向けて延びていることになる第1プレートと、
前記第1プレートと略直角になるように前記第1プレートの基端から下方に向けて延びていて、前記支柱本体の側面に沿って配置されていることになる第2プレートと、
前記第1プレート及び前記第2プレートの各々と略直角になるように前記第2プレートの左右の側端の各々から延びていて、前記支柱本体の側面に沿って配置されていることになる左右一対の第3プレートと、
前記左右一対の第3プレートの一方の側端に回動可能に設けられていることで、前記左右一対の第3プレートの他方の側端に対して開閉可能であり、開いた状態の場合に、前記親綱支柱用アタッチメントの前記親綱支柱への着脱を可能にすると共に、閉じた状態の場合に、前記支柱本体の側面に沿って配置されていることになる第4プレートと、
前記第4プレートを閉じた状態にロックするロック機構と、を備えていることを特徴とする
親綱支柱用アタッチメント。
【請求項2】
前記ロック機構は、
前記左右一対の第3プレートの他方の側端に設けられている第1挿通部、及び前記第4プレートに設けられていて、前記第4プレートが閉じた状態の場合に前記第1挿通部に連続する第2挿通部の双方を上方から下方に向けて挿通するロックピンと、
前記第1プレート、前記第2プレート、前記第3プレート又は前記第4プレートに前記ロックピンを繋いでおく繋ぎ具と、を有していることを特徴とする
請求項に記載の親綱支柱用アタッチメント。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の親綱支柱用アタッチメント備えていることを特徴とする
親綱支柱。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱に関する。
【背景技術】
【0002】
高所作業時に用いられる安全ブロック(リトラクタ式墜落阻止器具)は、ロープを繰出し可能にかつ自動巻取り可能に収容している器具であり、高所に吊り下げることで設置される。高所作業者は、墜落時の事故を抑止するために身体を支持する安全帯(墜落抑止用器具)の着用が義務付けられており、昇降時に、安全帯を安全ブロックのロープに接続する。これにより、仮に、高所作業者が高所から墜落した場合であっても、安全ブロックにおけるロープのブレーキ機構が機能することで、地面への落下による事故が抑止される。
【0003】
安全ブロックを高所に吊るすための支柱として、特許文献1には、安全ブロック用支柱が開示されている。この安全ブロック用支柱は、建築中の建築用鉄骨梁等に固定し、その係止部に高所作業者の墜落阻止装置・安全ロープ等を取り付け、更に、これを高所作業者の安全帯に取り付けることによって、高所作業者の安全を確保することを目的とする支柱である。
【0004】
また、安全帯と接続する親綱を架け渡すために使用する支柱として、特許文献2及び3には、親綱支柱が開示されている。この親綱支柱は、鉄骨のフランジに固定されるグリップボックスと、このグリップボックスに下端が固定される角形の支柱本体と、コの字形に形成されていて、かつその両端が支柱本体の上部に溶接で固定されていて、親綱に連結されているフック又は緊張器が取り付けられる親綱支持部と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】意匠登録第1336776号公報(使用状態参考図参照)
【文献】特開2004-211401号公報(図1及び図2参照)
【文献】特開2004-211402号公報(図1及び図2参照)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
高所作業を行う現場では、現場の広さに応じて多数の親綱支柱が設置される。一方、高所作業を行う現場において安全ブロック用支柱が設置されるにしても、安全ブロック用支柱の本数は限定的である。このため、安全ブロックを吊り下げるための支柱として、安全ブロック用支柱に代えて親綱支柱を使用することができれば、支柱の統一化により管理が容易となる。
【0007】
しかし、安全ブロック用支柱における係止部が、支柱部の上部から側方に向けて設けられている一方で、親綱支柱における親綱支持部は、支柱本体の上部からその上方に向けて設けられている。このため、親綱支柱の親綱支持部に安全ブロックを吊り下げた場合、安全ブロックが親綱支柱の支柱本体にガツガツとぶつかることになる。このため、現状のままでは、安全ブロックを吊り下げるための支柱として、安全ブロック用支柱に代えて親綱支柱を使用することはできない。
【0008】
このような問題は、安全ブロックを吊り下げるための支柱として親綱支柱を使用する場合に限定されず、高所作業を行う現場で用いられるその他の器具を吊り下げるための支柱として親綱支柱を使用する場合に共通して存在し得る。
【0009】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための支柱として、親綱支柱を使用することを可能にする親綱支柱用アタッチメント、及びアタッチメントが付属している親綱支柱を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
(1)本発明は、鉄骨のフランジに固定されるグリップボックスと、前記グリップボックスに下端が固定される角形の支柱本体と、コの字形又はUの字形に形成されていて、かつその両端が前記支柱本体の上部に固定されていることで上方に向けて設けられていて、親綱に連結されているフック又は緊張器が取り付けられる親綱支持部と、を備えている親綱支柱に着脱可能に取り付けられる親綱支柱用アタッチメントであって、高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための孔が先端に形成されていて、その先端の側から前記親綱支持部に挿入されることで前記支柱本体から側方に向けて延びていることになる第1プレートと、前記第1プレートと略直角になるように前記第1プレートの基端から下方に向けて延びていて、前記支柱本体の側面に沿って配置されていることになる第2プレートと、前記第1プレート及び前記第2プレートの各々と略直角になるように前記第2プレートの左右の側端の各々から延びていて、前記支柱本体の側面に沿って配置されていることになる左右一対の第3プレートと、前記左右一対の第3プレートの一方の側端に回動可能に設けられていることで、前記左右一対の第3プレートの他方の側端に対して開閉可能であり、開いた状態の場合に、前記親綱支柱用アタッチメントの前記親綱支柱への着脱を可能にすると共に、閉じた状態の場合に、前記支柱本体の側面に沿って配置されていることになる第4プレートと、前記第4プレートを閉じた状態にロックするロック機構と、を備えていることを特徴とする親綱支柱用アタッチメントである。
【0011】
親綱支柱における親綱支持部は、支柱本体の上部からその上方に向けて設けられている。このため、親綱支柱の親綱支持部に安全ブロック等の器具を直接吊り下げた場合、安全ブロック等の器具が親綱支柱の支柱本体にガツガツとぶつかることになる。一方、本願発明によれば、高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための孔が先端に形成されている第1プレートが、支柱本体から側方に向けて延びていることになる。これにより、第1プレートの孔に安全ブロック等の器具を吊り下げることで、安全ブロック等の器具が親綱支柱の支柱本体にガツガツとぶつかることを回避できる。このため、安全ブロック等の器具を吊り下げるための支柱として、親綱支柱を使用することが可能になる。
本発明によれば、ロック機構によって第4プレートを閉じた状態にロックすることで、親綱支柱用アタッチメントを親綱支柱に確実に固定することができる。また、本発明によれば、ロック機構によるロックを解除して、第4プレートを開いた状態にすることで、親綱支柱用アタッチメントを親綱支柱から容易に取り外すことができる。
【0014】
)本発明はまた、前記ロック機構は、前記左右一対の第3プレートの他方の側端に設けられている第1挿通部、及び前記第4プレートに設けられていて、前記第4プレートが閉じた状態の場合に前記第1挿通部に連続する第2挿通部の双方を上方から下方に向けて挿通するロックピンと、前記第1プレート、前記第2プレート、前記第3プレート又は前記第4プレートに前記ロックピンを繋いでおく繋ぎ具と、を有していることを特徴とする上記()に記載の親綱支柱用アタッチメントである。
【0015】
本発明によれば、第1プレート、第2プレート、第3プレート又は第4プレートにロックピンが繋ぎ具で繋がれているので、ロックを行う際にロックピンを探す必要がなく、また、ロックを解除した後にロックピンを紛失することを防止できる。このため、ロックを行わずに高所作業がなされることを防止できる。
【0016】
)本発明はまた、上記(1)又は記載の親綱支柱用アタッチメント備えていることを特徴とす親綱支柱である。
【0017】
親綱支柱における親綱支持部は、支柱本体の上部からその上方に向けて設けられている。このため、親綱支柱の親綱支持部に安全ブロック等の器具を直接吊り下げた場合、安全ブロック等の器具が親綱支柱の支柱本体にガツガツとぶつかることになる。一方、本願発明によれば、高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための孔が先端に形成されている第1プレートが、支柱本体から側方に向けて延びていることになる。これにより、第1プレートの孔に安全ブロック等の器具を吊り下げることで、安全ブロック等の器具が親綱支柱の支柱本体にガツガツとぶつかることを回避できる。このため、安全ブロック等の器具を吊り下げるための支柱として、親綱支柱を使用することが可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の上記(1)及び)に記載の親綱支柱用アタッチメント、並びに上記()に記載のアタッチメントが付属している親綱支柱によれば、高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための支柱として、親綱支柱を使用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る親綱支柱の側面図である。
図2】本発明の実施形態に係る親綱支柱用アタッチメントの側面図である。
図3】本発明の実施形態に係る親綱支柱用アタッチメントの上面図であり、(A)は第4プレートを開いた状態を示し、(B)は第4プレートを閉じた状態を示す。
図4】本発明の実施形態に係る親綱支柱に、親綱支柱用アタッチメントを介して安全ブロックを吊り下げた状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るアタッチメント2が付属している親綱支柱1について詳細に説明する。
【0021】
まず、図1を用いて、本発明の実施形態に係る親綱支柱1の構造について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る親綱支柱1の側面図である。
【0022】
図1に示す親綱支柱1は、高所に水平に設けられているH形鋼等の鉄骨のフランジF(図4参照)に設置された上で、当該親綱支柱1同士の間に、高所作業者が着用する安全帯と繋がれる親綱が架け渡されるためのものである。具体的に、親綱支柱1は、グリップボックス10と、支柱本体11と、親綱支持部12と、等を備えている。
【0023】
グリップボックス10は、鉄骨のフランジF(図4参照)を挟持することで当該フランジFに固定されると共に、支柱本体11を支持している。このグリップボックス10は、金属部品を溶接する等して、側面視で略コの字型に構成されている。具体的に、グリップボックス10は、上顎100と、下顎101と、左右2本のボルト102と、等を有している。上顎100及び下顎101は、側面視で略コの字形となるように構成され、当該上顎100及び下顎101の間に挿入されたフランジF(図4参照)を上下で挟み込む。左右2本のボルト102は、上方から貫通するように上顎100に螺合しており、上顎100及び下顎101が上下から挟み込んだフランジF(図4参照)を締め付ける。
【0024】
支柱本体11は、下端からグリップボックス10に挿入されていて、グリップボックス10に下端が固定される角形の管材である。
【0025】
親綱支持部12は、コの字形に形成されていて、かつその両端が支柱本体11の上部に溶接等で固定されていることで上方に向けて設けられている。この親綱支持部12は、親綱に連結されているフック又は緊張器が取り付けられ、親綱支柱1同士の間に親綱が架け渡される。
【0026】
次に、図2及び図3を用いて、本発明の実施形態に係る親綱支柱用アタッチメント2の構造について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る親綱支柱用アタッチメント2の側面図である。図3は、本発明の実施形態に係る親綱支柱用アタッチメント2の上面図である。図3(A)は、第4プレート23を開いた状態を示す。図3(B)は、第4プレート23を閉じた状態を示す。ただし、図3において、図面の簡略化のために、ロック機構24の図示を省略する。
【0027】
図2及び図3に示す親綱支柱用アタッチメント2は、親綱支柱1に着脱可能に取り付けられることで、当該親綱支柱1を、安全ブロックB等の高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための支柱として使用可能にする。具体的に、親綱支柱用アタッチメント2は、第1プレート20と、第2プレート21と、左右一対の第3プレート22と、第4プレート23と、ロック機構24と、等を備えている。
【0028】
第1プレート20は、安全ブロックB等の器具を吊り下げるための孔20aが先端に形成されていて、その先端の側から親綱支持部12に挿入されることで支柱本体11から側方に向けて延びていることになる。
【0029】
第2プレート21は、第1プレート20と略直角になるように第1プレート20の基端から下方に向けて延びていて、支柱本体11の側面に沿って配置されていることになる。
【0030】
左右一対の第3プレート22は、第1プレート20及び第2プレート21の各々と略直角になるように第2プレート21の左右の側端の各々から延びていて、支柱本体11の側面に沿って配置されていることになる。
【0031】
第4プレート23は、左右一対の第3プレート22の一方の側端に回動可能に設けられていることで、左右一対の第3プレート22の他方の側端に対して開閉可能である。図3(A)に示すように、第4プレート23は、開いた状態の場合に、親綱支柱用アタッチメント2の親綱支柱1への着脱を可能する。図3(B)に示すように、第4プレート23は、閉じた状態の場合に、支柱本体11の側面に沿って配置されていることになる。
【0032】
ロック機構24は、第4プレート23を閉じた状態にロックする。具体的に、ロック機構24は、ロックピン240と、繋ぎ具241と、を有している。
【0033】
ロックピン240は、左右一対の第3プレート22の他方の側端に設けられている第1挿通部22a、及び第4プレート23に設けられていて、第4プレート23が閉じた状態の場合に第1挿通部22aに連続する第2挿通部23aの双方を上方から下方に向けて挿通することで、第3プレート22及び第4プレート23を串刺し様にし、第4プレート23を閉じた状態にロックする。
【0034】
繋ぎ具241は、第3プレート22にロックピン240を繋いでおく。繋ぎ具241の一端は第3プレート22に取り付けられていて、繋ぎ具241の他端にはロックピン240が取り付けられている。
【0035】
次に、図4等を用いて、親綱支柱用アタッチメント2を親綱支柱1に取り付ける手順を説明する。図4は、本発明の実施形態に係る親綱支柱1に、親綱支柱用アタッチメント2を介して安全ブロックBを吊り下げた状態を示す斜視図である。
【0036】
まず、親綱支柱用アタッチメント2を、第4プレート23が開いた状態(図3(A)参照)にする。そして、第1プレート20をその先端の側から、親綱支柱1の親綱支持部12に挿入する。その後、第4プレート23を閉じた状態(図3(B)参照)にする。最後に、ロックピン240を、第3プレート22の第1挿通部22a及び第4プレート23の第2挿通部23aの双方に上方から下方に向けて挿通することで、第4プレート23を閉じた状態にロックする。これにより、親綱支柱用アタッチメント2が親綱支柱1に取り付けられる。
【0037】
次に、図4等を用いて、親綱支柱用アタッチメント2を親綱支柱1から取り外す手順を説明する。
【0038】
まず、ロックピン24を上方に引き抜くことで、第3プレート22の第1挿通部22a及び第4プレート23の第2挿通部23aの双方から外す。そして、第4プレート23を開いた状態(図3(A)参照)にする。最後に、第1プレート20を、親綱支柱1の親綱支持部12から引き抜く。これにより、親綱支柱用アタッチメント2が親綱支柱1から取り外される。
【0039】
親綱支柱1における親綱支持部12は、支柱本体11の上部からその上方に向けて設けられている。このため、親綱支柱1の親綱支持部12に安全ブロックB等の器具を直接吊り下げた場合、安全ブロックB等の器具が親綱支柱1にガツガツとぶつかることになる。一方、親綱支柱用アタッチメント2によれば、高所作業を行う現場で用いられる器具を吊り下げるための孔20aが先端に形成されている第1プレート20が、支柱本体11から側方に向けて延びていることになる。これにより、第1プレート20の孔20aに安全ブロックB等の器具を吊り下げることで、安全ブロックB等の器具が親綱支柱1の支柱本体11にガツガツとぶつかることを回避できる。このため、安全ブロックB等の器具を吊り下げるための支柱として、親綱支柱1を使用することが可能になる。
【0040】
また、親綱支柱用アタッチメント2によれば、ロック機構24によって第4プレート23を閉じた状態にロックすることで、親綱支柱用アタッチメント2を親綱支柱1に確実に固定することができる。また、親綱支柱用アタッチメント2によれば、ロック機構24によるロックを解除して、第4プレート23を開いた状態にすることで、親綱支柱用アタッチメント2を親綱支柱1から容易に取り外すことができる。
【0041】
また、親綱支柱用アタッチメント2によれば、第3プレート22にロックピン240が繋ぎ具241で繋がれているので、ロックを行う際にロックピン240を探す必要がなく、また、ロックを解除した後にロックピン240を紛失することを防止できる。このため、ロックを行わずに高所作業がなされることを防止できる。
【0042】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。すなわち、各構成の位置、大きさ、長さ、数量、形状、材質などは適宜変更できる。
【0043】
例えば、上記実施形態において、親綱支持部12がコの字形に形成されている場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、親綱支持部12がUの字形に形成されているものであってもよい。
【0044】
あるいは、上記実施形態において、第3プレート22にロックピン240が繋ぎ具241で繋がれている場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1プレート20、第2プレート21又は第4プレート23にロックピン240が繋ぎ具241で繋がれているものであってもよい。
【0045】
あるいは、上記実施形態において、ロック機構24がロックピン240を有している場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロック機構24がカンヌキその他の錠前を有しているものであってもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 親綱支柱
10 グリップボックス
100 上顎
101 下顎
102 ボルト
11 支柱本体
12 親綱支持部
2 親綱支柱用アタッチメント(アタッチメント)
20 第1プレート
20a 孔
21 第2プレート
22 第3プレート
22a 第1挿通部
23 第4プレート
23a 第2挿通部
24 ロック機構
240 ロックピン
241 繋ぎ具
F フランジ
B 安全ブロック

図1
図2
図3
図4