(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】テレワーク支援装置、テレワーク支援方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1091 20230101AFI20240401BHJP
【FI】
G06Q10/1091
(21)【出願番号】P 2020070593
(22)【出願日】2020-04-09
【審査請求日】2023-03-16
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和1年7月16日~令和2年4月7日 別紙の個別設置先での「anyplace」β版実証実験を通じて公開 〔刊行物等〕 令和1年8月1日、令和1年10月8日、令和1年12月1日、令和2年2月7日、令和2年4月1日 別紙の個別販売先を通じて公開 〔刊行物等〕 令和1年12月5日 CSAJ Startup Demo Day5thにおいて公開 〔刊行物等〕 令和2年1月22日 http://www.capcloud.co.jp/news/release-2020-1-22 https://newscast.jp/news/447041 を通じて発表 〔刊行物等〕 令和2年1月22日 プレスリリース 〔刊行物等〕 令和2年2月21日 https://newscast.jp/news/139333を通じて発表 〔刊行物等〕 令和2年2月21日 プレスリリース 〔刊行物等〕 令和2年3月3日 https://anyplace.work/coronavirus/ https://newscast.jp/news/583094 を通じて発表 〔刊行物等〕 令和2年3月3日 プレスリリース
(73)【特許権者】
【識別番号】514048903
【氏名又は名称】キャップクラウド株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【氏名又は名称】谷川 英和
(72)【発明者】
【氏名】萱沼 徹
【審査官】木村 慎太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-037057(JP,A)
【文献】特開2020-030678(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別するユーザ識別子と前記ユーザのユーザ端末を識別する端末識別子と前記ユーザが属する組織を識別する組織識別子とを有する2以上のユーザ情報が格納されるユーザ情報格納部と、
端末識別子に対応付けて、ユーザの現在の勤務に関する1以上の勤務情報が格納される勤務情報格納部と、
2以上の各勤務場所に設置された送信装置から近距離無線通信手段により送信された送信装置識別子を受信したユーザ端末から、前記ユーザ端末に格納されている端末識別子と前記送信装置識別子とを有する識別子対を受信する識別子対受信部と、
前記識別子対受信部の受信に応じて、前記識別子対受信部が受信した端末識別子に対応付けて、前記送信装置識別子または前記送信装置識別子と対になる場所識別子を有する勤務情報を、前記勤務情報格納部に蓄積する勤務情報蓄積部とを具備するテレワーク支援装置。
【請求項2】
前記2以上の各勤務場所を識別する場所識別子に対応付けて送信装置識別子が管理されており、
場所識別子を有する第一出力指示を受信する第一出力指示受信部と、
前記第一出力指示の受信に応じて、前記第一出力指示が有する場所識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、前記勤務情報格納部に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得する第一ユーザ識別子取得部と、
前記第一ユーザ識別子取得部が取得した1以上のユーザ識別子を送信する第一ユーザ識別子送信部とをさらに具備する請求項1記載のテレワーク支援装置。
【請求項3】
組織識別子と1以上の送信装置識別子とを有する2以上の組織場所情報が格納される組織場所情報格納部と、
前記識別子対受信部が受信した端末識別子と対になる組織識別子を前記ユーザ情報格納部から取得し、当該組織識別子と前記識別子対受信部が受信した送信装置識別子とが前記組織場所情報格納部において対応付けられているか否かを判断する第一判断部とをさらに具備し、
前記第一判断部における判断結果に応じて異なる処理が行われる、請求項1または請求項2記載のテレワーク支援装置。
【請求項4】
前記2以上の各勤務場所を識別する場所識別子に対応付けて送信装置識別子が管理されており、
組織識別子を有する第二出力指示を受信する第二出力指示受信部と、
前記第二出力指示の受信に応じて、前記第二出力指示が有する組織識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、前記勤務情報格納部に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得する第二ユーザ識別子取得部と、
前記第二ユーザ識別子取得部が取得した1以上の各ユーザ識別子を送信する第二ユーザ識別子送信部とをさらに具備する請求項3記載のテレワーク支援装置。
【請求項5】
前記2以上の各送信装置を識別する送信装置識別子に対応付けて、2以上の種類識別子のうちのいずれかの種類識別子が管理されており、
前記第一ユーザ識別子取得部
は、
前記取得した1以上の各ユーザ識別子に対応する種類識別子をさらに取得し、
前記第一ユーザ識別子取得部
は、
前記第一ユーザ識別子取得部
が取得した1以上の各ユーザ識別子を、当該ユーザ識別子に対応する送信装置識別子に対応する種類識別子に対応付けて送信する請求項
2記載のテレワーク支援装置。
【請求項6】
ユーザ情報に対応付けて、当該ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子が管理されており、
前記識別子対受信部が受信した端末識別子に対応するユーザ情報を用いて、前記識別子対受信部が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子が、当該ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子の中に含まれるか否かを判断する第二判断部をさらに具備し、
前記第二判断部における判断結果に応じて異なる処理が行われる、請求項1から請求項5いずれか一項に記載のテレワーク支援装置。
【請求項7】
前記第一判断部における判断結果
が、前記識別子対受信部が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合、当該判断結果を前記ユーザ端末に送信する判断結果送信部をさらに具備する請求項3から請求項
4いずれか一項に記載のテレワーク支援装置。
【請求項8】
前記第一判断部における判断結果
が、前記識別子対受信部が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合、当該ユーザの場所の使用に関する料金を課金するための課金処理を行う課金処理部をさらに具備する請求項3から請求項
4いずれか一項に記載のテレワーク支援装置。
【請求項9】
ユーザ識別子に対応付けて、日付を特定する日情報と、勤務の開始時刻を特定する開始時刻情報と、勤務の終了時刻を特定する終了時刻情報とを有する2以上の勤怠情報が格納される勤怠情報格納部と、
前記
識別子対受信部が受信した端末識別子と前記
識別子対受信部が受信した送信装置識別子とに対応付けて、時刻情報を蓄積する時刻情報蓄積部と、
前記端末識別子ごとに、前記時刻情報蓄積部が蓄積した2以上の時刻情報を用いて、勤怠情報を構成する勤怠情報構成部と、
前記勤怠情報構成部が構成した勤怠情報を、前記端末識別子に対応するユーザ識別子に対応付けて、前記勤怠情報格納部に蓄積する勤怠情報蓄積部とをさらに具備する請求項1から請求項8いずれか一項にテレワーク支援装置。
【請求項10】
組織識別子に対応付けて、ユーザが勤務可能な時間に関する組織時間情報が格納される組織時間情報格納部と、
前記勤怠情報蓄積部が蓄積する勤務情報が有する開始時刻情報または終了時刻情報に関する勤務関連情報が、前記勤怠情報に対応付くユーザ識別子と対になる組織識別子に対応する組織時間情報を満たすか否かを判断する第三判断部と、
前記第三判断部における判断結果が満たさないとの判断結果である場合、当該ユーザの場所の使用に関する料金を課金するための課金処理を行う課金処理部をさらに具備する請求項9記載のテレワーク支援装置。
【請求項11】
前記勤務情報は、ユーザが入室中であるか否かを示すユーザ状態情報を有し、
前記識別子対受信部が、識別子対を予め決められた時間以上受信しなくなった場合に、当該識別子対に対応するユーザ状態情報を退室状態を示す情報に変更する状態変更部をさらに具備する請求項1から請求項10いずれか一項にテレワーク支援装置。
【請求項12】
ユーザを識別するユーザ識別子と前記ユーザのユーザ端末を識別する端末識別子と前記ユーザが属する組織を識別する組織識別子とを有する2以上のユーザ情報が格納されるユーザ情報格納部、端末識別子に対応付けて、ユーザの現在の勤務に関する1以上の勤務情報が格納される勤務情報格納部、識別子対受信部、および勤務情報蓄積部によって実現されるテレワーク支援方法であって、
前記識別子対受信部が、2以上の各勤務場所に設置された送信装置から近距離無線通信手段により送信された送信装置識別子を受信したユーザ端末から、前記ユーザ端末に格納されている端末識別子と前記送信装置識別子とを有する識別子対を受信する識別子対受信末ステップと、
前記勤務情報蓄積部が、前記識別子対受信部の受信に応じて、前記識別子対受信部が受信した端末識別子に対応付けて、前記送信装置識別子または前記送信装置識別子と対になる場所識別子を有する勤務情報を、前記勤務情報格納部に蓄積する勤務情報蓄積ステップとを含むテレワーク支援方法。
【請求項13】
ユーザを識別するユーザ識別子と前記ユーザのユーザ端末を識別する端末識別子と前記ユーザが属する組織を識別する組織識別子とを有する2以上のユーザ情報が格納されるユーザ情報格納部と、端末識別子に対応付けて、ユーザの現在の勤務に関する1以上の勤務情報が格納される勤務情報格納部とにアクセス可能なコンピュータを、
2以上の各勤務場所に設置された送信装置から近距離無線通信手段により送信された送信装置識別子を受信したユーザ端末から、前記ユーザ端末に格納されている端末識別子と前記送信装置識別子とを有する識別子対を受信する識別子対受信部と、
前記識別子対受信部の受信に応じて、前記識別子対受信部が受信した端末識別子に対応付けて、前記送信装置識別子または前記送信装置識別子と対になる場所識別子を有する勤務情報を、前記勤務情報格納部に蓄積する勤務情報蓄積部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレワークを支援するテレワーク支援装置等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、テレワークを導入する企業や団体等の組織が増えてきている。テレワークとは、情報通信技術を活用した、場所や時間にとらわれない働き方である。
【0003】
従来、テレワークを行う労働者がインフラストラクチャを使用した際に発生した料金を、テレワークを行うために発生した料金と、私用で発生した料金とに分けて、料金を精算することができるテレワーク支援装置が存在した(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来、各種の組織に属し、各種の場所でテレワークを行う1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となるように支援できるテレワーク支援装置は存在しなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本第一の発明のテレワーク支援装置は、ユーザを識別するユーザ識別子とユーザのユーザ端末を識別する端末識別子とユーザが属する組織を識別する組織識別子とを有する2以上のユーザ情報が格納されるユーザ情報格納部と、端末識別子に対応付けて、ユーザの現在の勤務に関する1以上の勤務情報が格納される勤務情報格納部と、2以上の各勤務場所に設置された送信装置から近距離無線通信手段により送信された送信装置識別子を受信したユーザ端末から、ユーザ端末に格納されている端末識別子と送信装置識別子とを有する識別子対を受信する識別子対受信部と、識別子対受信部の受信に応じて、識別子対受信部が受信した端末識別子に対応付けて、送信装置識別子または送信装置識別子と対になる場所識別子を有する勤務情報を、勤務情報格納部に蓄積する勤務情報蓄積部とを具備するテレワーク支援装置である。
【0007】
かかる構成により、各種の組織に属し、各種の場所でテレワークを行う1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となる。
【0008】
また、本第二の発明のテレワーク支援装置は、第一の発明に対して、2以上の各勤務場所を識別する場所識別子に対応付けて送信装置識別子が管理されており、場所識別子を有する第一出力指示を受信する第一出力指示受信部と、第一出力指示の受信に応じて、第一出力指示が有する場所識別子に対応する1以上のユーザ識別子を勤務情報格納部に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得する第一ユーザ識別子取得部と、第一ユーザ識別子取得部が取得した1以上のユーザ識別子を送信する第一ユーザ識別子送信部とをさらに具備するテレワーク支援装置である。
【0009】
かかる構成により、テレワークを行う1以上のユーザのうち、特定の場所で勤務している1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となる。
【0010】
また、本第三の発明のテレワーク支援装置は、第一または第二の発明に対して、組織識別子と1以上の送信装置識別子とを有する2以上の組織場所情報が格納される組織場所情報格納部と、識別子対受信部が受信した端末識別子と対になる組織識別子をユーザ情報格納部から取得し、組織識別子と識別子対受信部が受信した送信装置識別子とが組織場所情報格納部において対応付けられているか否かを判断する第一判断部とをさらに具備し、第一判断部における判断結果に応じて異なる処理が行われる、テレワーク支援装置である。
【0011】
かかる構成により、2以上の各組織ごとに、勤務場所を管理可能となる。
【0012】
また、本第四の発明のテレワーク支援装置は、第三の発明に対して、2以上の各勤務場所を識別する場所識別子に対応付けて送信装置識別子が管理されており、組織識別子を有する第二出力指示を受信する第二出力指示受信部と、第二出力指示の受信に応じて、第二出力指示が有する組織識別子対応する1以上のユーザ識別子を、勤務情報格納部に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得する第二ユーザ識別子取得部と、第二ユーザ識別子取得部が取得した1以上の各ユーザ識別子を送信する第二ユーザ識別子送信部とをさらに具備するテレワーク支援装置である。
【0013】
かかる構成により、テレワークを行う1以上のユーザのうち、特定の組織に属する1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となる。
【0014】
また、本第五の発明のテレワーク支援装置は、第二から第四いずれか1つの発明に対して、2以上の各送信装置を識別する送信装置識別子に対応付けて、2以上の種類識別子のうちのいずれかの種類識別子が管理されており、第一ユーザ識別子取得部または第二ユーザ識別子取得部は、取得した1以上の各ユーザ識別子に対応する種類識別子をさらに取得し、第一ユーザ識別子送信部または第二ユーザ識別子送信部は、第一ユーザ識別子取得部または第二ユーザ識別子取得部が取得した1以上の各ユーザ識別子を、当該ユーザ識別子に対応する送信装置識別子に対応する種類識別子に対応付けて送信するテレワーク支援装置である。
【0015】
かかる構成により、2以上の各組織ごとに、送信装置を2以上の種類に分類し、1以上の各ユーザの状況を、当該ユーザが勤務している場所に設置された送信装置の種類と共に把握可能となる。
【0016】
また、本第六の発明のテレワーク支援装置は、第一から第五いずれか1つの発明に対して、ユーザ情報に対応付けて、ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子が管理されており、識別子対受信部が受信した端末識別子に対応するユーザ情報を用いて、識別子対受信部が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子が、ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子の中に含まれるか否かを判断する第二判断部をさらに具備し、第二判断部における判断結果に応じて異なる処理が行われる、テレワーク支援装置である。
【0017】
かかる構成により、2以上の各ユーザごとに、勤務場所を管理可能となる。
【0018】
また、本第七の発明のテレワーク支援装置は、第三から第六いずれか1つの発明に対して、第一判断部における判断結果または第二判断部における判断結果が、識別子対受信部が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合、判断結果をユーザ端末に送信する判断結果送信部をさらに具備するテレワーク支援装置である。
【0019】
かかる構成により、組織ごとに又はユーザごとに管理されている勤務場所以外の場所に居るユーザへの警告が可能となる。
【0020】
また、本第八の発明のテレワーク支援装置は、第三から第七いずれか1つの発明に対して、第一判断部における判断結果または第二判断部における判断結果が、識別子対受信部が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合、ユーザの場所の使用に関する料金を課金するための第一の課金処理を行う課金処理部をさらに具備するテレワーク支援装置である。
【0021】
かかる構成により、管理されている勤務場所以外の場所の使用についての課金が可能となる。
【0022】
また、本第九の発明のテレワーク支援装置は、第一から第八いずれか1つの発明に対して、ユーザ識別子に対応付けて、日付を特定する日情報と、勤務の開始時刻を特定する開始時刻情報と、勤務の終了時刻を特定する終了時刻情報とを有する2以上の勤怠情報が格納される勤怠情報格納部と、受信部が受信した端末識別子と受信部が受信した送信装置識別子とに対応付けて、時刻情報を蓄積する時刻情報蓄積部と、端末識別子ごとに、時刻情報蓄積部が蓄積した2以上の時刻情報を用いて、勤怠情報を構成する勤怠情報構成部と、勤怠情報構成部が構成した勤怠情報を、端末識別子に対応するユーザ識別子に対応付けて、勤怠情報格納部に蓄積する勤怠情報蓄積部とをさらに具備するテレワーク支援装置である。
【0023】
かかる構成により、2以上の各ユーザごとに、勤怠情報を作成可能となる。
【0024】
また、本第十の発明のテレワーク支援装置は、第九の発明に対して、組織識別子に対応付けて、ユーザが勤務可能な時間に関する組織時間情報が格納される組織時間情報格納部と、勤怠情報蓄積部が蓄積する勤怠情報が有する開始時刻情報または終了時刻情報に関する勤務関連情報が、勤怠情報に対応付くユーザ識別子と対になる組織識別子に対応する組織時間情報を満たすか否かを判断する第三判断部と、第三判断部における判断結果が満たさないとの判断結果である場合、ユーザの場所の使用に関する料金を課金するための第二の課金処理を行う課金処理部をさらに具備するテレワーク支援装置である。
【0025】
かかる構成により、勤務時間以外の時間における場所の使用についての課金が可能となる。
【0026】
また、本第十一の発明のテレワーク支援装置は、第一から第十いずれか1つの発明に対して、勤務情報は、ユーザが入室中であるか否かを示すユーザ状態情報を有し、識別子対受信部が、識別子対を予め決められた時間以上受信しなくなった場合に、識別子対に対応するユーザ状態情報を退室状態を示す情報に変更する状態変更部とさらに具備するテレワーク支援装置である。
【0027】
かかる構成により、2以上の各ユーザごとに、入室状態か退室状態かの適切な把握が可能となる。また、例えば、トイレ等、短時間の退室があっても、入室状態が継続していると見なし得る。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、各種の組織に属し、各種の場所でテレワークを行う1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となるように支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図3】同テレワーク支援装置の動作の一部を説明するフローチャート
【
図4】同テレワーク支援装置の動作の他の一部を説明するフローチャート
【
図5】同テレワーク支援装置の動作のその他の一部を説明するフローチャート
【
図13】同第一端末に表示される第一画面の一例を示す図
【
図14】同第二端末に表示される第二画面の一例を示す図
【
図15】同第二端末に表示される第二画面の他の例を示す図
【
図17】同コンピュータシステムの内部構成の一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、テレワーク支援装置等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0031】
図1は、本実施の形態における情報システムAの概念図である。情報システムAは、2以上の送信装置B、1または2以上のユーザ端末C、テレワーク支援装置D、1または2以上の第一端末E、および1または2以上の第二端末Fを備える。
【0032】
テレワーク支援装置Dは、例えば、LANやインターネット等のネットワーク、無線または有線の通信回線などを介して、1以上のユーザ端末C、第一端末E、および第二端末F、の各々と通信可能に接続される。2以上の送信装置Bは、通常、スタンドアロである。ただし、2以上の送信装置Bも、ネットワーク等に接続されていてもよい。
【0033】
2以上の送信装置Bは、通常、異なる場所に設置される。異なる場所とは、例えば、自社ビル、サテライトオフィス、貸し会議室等であるが、ユーザの自宅でもよく、ユーザが勤務可能な場所であればどこでもよい。
【0034】
ただし、一の場所に、2以上の送信装置Bが設置されてもよい。この場合、2以上の送信装置Bは、一の場所内の異なる領域に設置される。異なる領域とは、例えば、第一会議室、第二会議室といった、壁面で仕切られた空間であるが、必ずしも壁面はなくてもよい。なお、異なる領域も、場所の一種と考えることもできる。また、一の送信装置Bからの信号の到達範囲を、場所または領域と考えてもよい。さらに、場所や領域は、例えば、屋外でもよく、その種類やサイズは問わない。
【0035】
従って、通常、2以上の各場所に一の送信装置が設置されるが、例えば、一の場所が2以上の領域に区分されている場合は、2以上の各領域に一の送信装置が設置されてもよい。
【0036】
図2は、情報システムAのブロック図である。テレワーク支援装置Dは、格納部D1、受信部D2、処理部D3、および送信部D4を備える。格納部D1は、ユーザ情報格納部D11、条件格納部D12、勤務情報格納部D13、および勤怠情報格納部D14を備える。条件格納部D12は、組織場所情報格納部D121、および組織時間情報格納部D122を備える。
【0037】
受信部D2は、識別子対受信部D21、第一出力指示受信部D22、および第二出力指示受信部D23を備える。処理部D3は、勤務情報蓄積部D30、第一ユーザ識別子取得部D31、第二ユーザ識別子取得部D32、状態変更部D33、第一判断部D34、第二判断部D35、課金処理部D36、時刻情報蓄積部D37、勤怠情報構成部D38、および勤怠情報蓄積部D39を備える。送信部D4は、第一ユーザ識別子送信部D41、第二ユーザ識別子送信部D42、および判断結果送信部D43を備える。
【0038】
送信装置Bは、2以上の各勤務場所に設置され、近距離無線通信手段により送信装置識別子を送信する装置である。勤務場所とは、ユーザが勤務可能な場所である。勤務場所は、例えば、会社内の一室でもよいし、会社外のサテライトオフィスや貸し会議室等でもよく、ユーザが勤務可能な場所でればどこでもよい。
【0039】
送信装置識別子とは、送信装置Bを識別する情報である。送信装置Bには、当該送信装置Bを識別する送信装置識別子が格納されている。送信装置識別子は、例えば、MACアドレス、IPアドレス、IDなどであるが、送信装置Bを識別し得る情報であれば何でもよい。なお、送信装置識別子は、例えば、緯度・経度等の位置情報でもよいし、後述する場所識別子でもよい。
【0040】
近距離無線通信手段とは、近距離の無線通信を行う手段である。近距離とは、例えば、数m~十数m程度であるが、数十cm又はそれ以下でもよいし、数十m又はそれ以上でもよく、その数値は問わない。近距離無線通信手段は、例えば、Bluetooth(登録商標:以下同様)、無線LAN等であるが、赤外線でもよく、その方式は問わない。
【0041】
本実施の形態における近距離無線通信手段は、例えば、ユーザが一の場所内のどこに位置していても、当該ユーザのユーザ端末Cが、送信装置Bから送信装置識別子を受信可能であるような通信手段であることは好適である。この種の通信手段は、通信可能な距離(以下、通信距離)が比較的長い近距離無線通信手段であり、Bluetooth、無線LAN等がこれに該当する。
【0042】
ただし、近距離無線通信手段は、例えば、ユーザが当該一の場所への出入口またはその付近に位置する場合のみ、ユーザ端末Cが送信装置識別子を受信可能であるような通信手段であってもよい。この種の通信手段は、通信距離が比較的短い近距離無線通信手段であり、赤外線がこれに該当する。なお、例えば、Bluetoothの場合は、通信距離が異なる複数の規格が存在し、どちらの通信手段としても用いることができるため、両者の区別はなくてもよい。
【0043】
送信装置Bは、通常、送信装置識別子を送信し続ける。送信し続けることは、例えば、常時送信すること又は定期的に送信することである。常時送信または定期的な送信の時間間隔は問わない。
【0044】
なお、送信装置Bは、例えば、予め決められた1以上の時間帯にのみ、送信装置識別子を送信し続けてもよい。予め決められた1以上の時間帯とは、例えば、深夜を除く時間帯でもよいし、出勤時間帯および退勤時間帯でもよい。深夜とは、ユーザが通常、勤務しない時間帯である。深夜は、例えば、場所の出入口が閉鎖される時間帯であってもよい。出勤時間帯とは、ユーザが通常、出勤する時間帯であり、退勤時間帯とは、ユーザが通常、退勤する時間帯である。
【0045】
詳しくは、送信装置Bには、送信装置識別子を送信する又は送信しない時間帯に関する1以上の時間帯情報が格納されており、送信装置Bは、MPUの内蔵時計やNPBサーバ等から取得される現在時刻と、格納されている1以上の時間帯情報とを用いて、送信装置識別子の送信を行ってもよい。
【0046】
送信装置Bは、送信装置Bに格納されている装置識別子を、例えば、Bluetooth等の近距離無線通信手段により送信し続ける。送信装置Bは、例えば、ビーコンであるが、無線LANアクセスポイント等でもよく、そのタイプは問わない。
【0047】
ユーザ端末Cは、ユーザの端末装置であり、送信装置識別子を受信し、識別子対を送信する装置である。
【0048】
識別子対とは、送信装置識別子と端末識別子との対である。ただし、識別子対を構成する端末識別子は、ユーザ識別子でもよい。ユーザ端末Cには、当該ユーザ端末Cを識別する端末識別子が格納されており、ユーザ端末Cは、送信装置Bから送信装置識別子を受信した場合に、当該受信した送信装置識別子と、格納されている端末識別子とを用いて識別子対を構成し、当該構成した識別子対等の情報をテレワーク支援装置Dに送信する。
【0049】
なお、識別子対を送信することは、送信装置識別子と端末識別子とを同時に送信することでなくてもよい。また、例えば、ユーザ端末Cの近傍に2以上の送信装置Bが存在しており、当該2以上の各送信装置Bから送信装置識別子を受信した場合、ユーザ端末Cは、通常、当該受信した2以上の送信装置識別子のうち、受信強度が最も高い送信装置識別子(つまり、最寄りの送信装置B)を採用する。
【0050】
ユーザ端末Cは、通常、ユーザによって携帯される携帯端末である。携帯端末は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、ノートPC等であるが、その種類は問わない。例えば、勤務場所に送信装置Bが設置されており、ユーザ端末Cを携帯したユーザが勤務場所に入室すると、ユーザ端末Cは、送信装置Bから近距離無線通信手段で送信されている送信装置識別子を受信可能になる。
【0051】
ただし、ユーザ端末Cは、ユーザ専用の固定端末でもよい。固定端末は、例えば、デスクトップPCであるが、その種類は問わない。例えば、勤務場所に送信装置Bとユーザ端末Cとが設置されており、ユーザが勤務場所に入室し、ユーザ端末Cを起動すると、ユーザ端末Cは、送信装置Bから近距離無線通信手段で送信されている送信装置識別子を受信可能になる。
【0052】
ユーザ端末Cは、例えば、送信装置Bから送信装置識別子を受信するごとに、識別子対等の情報を送信する。ただし、ユーザ端末Cは、定期的にまたは常時、情報を送信してもよい。
【0053】
なお、ユーザ端末Cの送信は、送信装置Bの送信よりも少ない回数でもよい。つまり、ユーザ端末Cは、例えば、送信装置Bから送信装置識別子を予め決められた回数(例えば、3回、10回等)受信するごとに、送信装置識別子の送信を行ってもよい。
【0054】
また、ユーザ端末Cは、送信装置Bから送信装置識別子を予め決められた時間以上受信できなくなった場合に、その旨を送信してもよい。なお、送信装置識別子を受信できなくなった旨の情報は、一度送信されればよく、常時または定期的に送信されなくてもよい。
【0055】
テレワーク支援装置Dを構成する格納部D1は、各種の情報を格納し得る。各種の情報とは、例えば、ユーザ情報、条件、組織場所情報、組織時間情報、勤務情報、勤怠情報、第一対応情報などである。なお、ユーザ情報等については後述する、また、その他の情報について、適時説明する場合がある。
【0056】
ユーザ情報格納部D11には、2以上のユーザ情報が格納される。ユーザ情報とは、ユーザに関する情報である。ユーザ情報は、ユーザ識別子を有する。ユーザ識別子とは、ユーザを識別する情報である。ユーザ識別子は、例えば、ユーザID、メールアドレス、電話番号などであるが、氏名やニックネーム等のユーザ名でもよく、ユーザを識別し得る情報であれば何でもよい。
【0057】
ユーザ情報は、通常、端末識別子も有する。端末識別子とは、ユーザ端末Cを識別する情報である。ユーザ情報が有する端末識別子は、当該ユーザ情報が有するユーザ識別子で識別されるユーザのユーザ端末Cを識別する情報である。端末識別子は、例えば、MACアドレス、IPアドレス、ID、電話番号などであるが、ユーザ端末Cを識別し得る情報であれば何でもよい。端末識別子は、例えば、ユーザ端末Cのユーザを識別するユーザ識別子でもよい。つまり、端末識別子とユーザ識別子とは、同じ情報でもよい。
【0058】
ユーザ情報は、例えば、組織識別子を有していてもよい。組織識別子とは、組織を識別する情報である。本実施の形態における組織は、通常、会社であるが、例えば、会社内の部署でもよい。または、組織は、例えば、役所やNPO等の団体でもよいし、団体内の部署等でもよく、その種類は問わない。
【0059】
ユーザ情報が有する組織識別子は、当該ユーザ情報が有するユーザ識別子で識別されるユーザが属する組織を識別する情報である。組織識別子は、例えば、組織IDであるが、会社名や団体名等の組織名、部署名、組織名と部署名の組などでもよく、ユーザが属する組織を識別し得る情報であれば何でもよい。
【0060】
ユーザ情報は、例えば、場所識別子群を有することは好適である。場所識別子群とは、1または2以上の場所識別子の集合である。なお、集合は、通常、2以上の要素で構成されるが、一の要素のみで構成される場合も含む。
【0061】
場所識別子とは、場所を識別する情報である。ユーザ情報が有する場所識別子は、当該ユーザ情報が有するユーザ識別子で識別されるユーザが勤務可能な場所(以下、勤務場所と記す場合がある)を識別する情報である。場所識別子は、例えば、場所ID、場所名などであるが、緯度・経度等の位置情報でもよく、勤務場所を識別し得る情報であれば何でもよい。
【0062】
ユーザ情報は、例えば、ユーザID、氏名、端末識別子、会社名、および1または2以上の場所ID(場所ID群)を有していてもよい。ただし、ユーザ情報の構造は問わない。
【0063】
条件格納部D12には、条件が格納される。条件とは、ユーザが勤務する条件である。条件は、例えば、場所に関する条件、時間に関する条件などであるが、ユーザの勤務に関する条件であれば何でもよい。場所に関する条件は、例えば、後述する組織場所情報である。時間に関する条件は、例えば、後述する組織時間情報である。
【0064】
組織場所情報格納部D121には、2以上の組織場所情報が格納される。組織場所情報とは、組織の場所に関する情報である。本実施の形態における組織場所情報は、組織が契約した場所に関する情報である、と言える。組織が契約した場所とは、例えば、サテライトオフィス、貸し会議室などであるが、その種類は問わない。ユーザの勤務場所は、通常、当該ユーザが属する組織が契約した場所であるが、組織が所有する場所(例えば、自社ビル等)でもよい。
【0065】
組織場所情報は、例えば、組織識別子と、送信装置識別子群とを有する。送信装置識別子群とは、1または2以上の送信装置識別子の集合である。組織場所情報が有する送信装置識別子群を構成する1以上の各送信装置識別子は、例えば、場所識別子に対応付けて管理される。
【0066】
詳しくは、例えば、格納部D1に、第一対応情報が格納される。第一対応情報とは、場所識別子と送信装置識別子群との対の集合である。または、例えば、組織場所情報が、送信装置識別子群に対応する組織識別子を有していてもよく、送信装置識別子群を場所識別子に対応付けて管理する方法は問わない。
【0067】
送信装置識別子は、例えば、2以上の種類識別子のうち、いずれかの種類識別子に対応付いていてもよい。種類識別子とは、場所の種類を識別する情報である。場所の種類は、例えば、会社内、会社外であるが、専用スペース、共用スペース等でもよく、その分類方法は問わない。
【0068】
なお、会社内とは、会社の内部の場所(例えば、自社ビル等)であり、会社外とは、会社の外部の場所(例えば、サテライトオフィス等)である。また、専用スペースとは、一の組織のみが使用するスペース(例えば、貸し会議室内の2以上の部屋のうち、当該組織が契約した部屋)であり、共用スペースとは、複数の組織が使用するスペース(例えば、貸し会議室内の2以上の部屋のうち、どの組織も契約していない部屋)である。
【0069】
種類識別子は、例えば、“会社内”や“会社外”等の種類名、IDなどであるが、場所の種類を識別し得る情報であれば何でもよい。通常、一の種類識別子に2以上の送信装置識別子が対応付くが、一の送信装置識別子しか対応付いていない種類識別子が存在してもよい。つまり、送信装置識別子と種類識別子との対応は、例えば、n対1(nは2以上の整数)であるが、1対1でもよい。
【0070】
なお、送信装置識別子は、例えば、場所識別子に対応付いていてもよいし、場所識別子と領域識別子の組に対応付いていてもよい。領域識別子とは、一の場所の中の2以上の各領域を識別する情報である。領域識別子は、例えば、“第一領域”,“第二領域”等であるが、その形式は問わない。場所識別子と領域識別子の組は、例えば、“(γ,第一領域)”,“(γ,第二領域)”等であるが、その形式は問わない。
【0071】
組織時間情報格納部D122には、組織識別子に対応付けて、1または2以上の組織時間情報が格納される。組織時間情報とは、1または2以上の各組織ごとに定められた勤務時間に関する情報である。組織時間情報は、例えば、曜日情報と、時間帯情報を有する。曜日情報とは、曜日に関する情報である。曜日情報は、例えば、“月~金”や“月~水,金,土”等であるが、その形式は問わない。時間帯情報とは、時間帯に関する情報である。時間帯情報は、例えば、始業時刻と終業時刻の組であるが、始業時刻と時間長の組でもよいし、かかる組に対応付いたIDでもよく、その表現形式は問わない。
【0072】
なお、組織識別子に対応付くことは、例えば、組織時間情報が組織識別子を有する場合も含む。また、本実施の形態では、通常、一の組織識別子に一の組織時間情報が対応付くが、一の組織識別子に2以上の組織時間情報が対応付いてもよい。後者の場合、例えば、一の組織識別子に2以上の送信装置識別子が対応付いており、2以上の各送信装置識別子に組織時間情報が対応付いていてもよい。または、例えば、一の組織識別子に2以上の場所識別子が対応付いており、2以上の各場所識別子に組織時間情報が対応付いていてもよい。または、一の組織識別子に2以上の種類識別子が対応付いており、2以上の各種類識別子に組織時間情報が対応付いていてもよい。つまり、組織識別子と組織時間情報との対応は、例えば、1対1であるが、1対m(mは2以上の整数)でもよい。ただし、組織時間情報の構造は問わない。また、以下では、曜日情報、時間帯情報を、単に、曜日、時間帯と記す場合がある。
【0073】
勤務情報格納部D13には、端末識別子に対応付けて、1または2以上の勤務情報が格納される。勤務情報格納部D13には、例えば、識別子対に対応付けて、1または2以上の勤務情報が格納されることは好適である。
【0074】
勤務情報とは、ユーザの現在の勤務に関する情報である。勤務情報は、例えば、ユーザの現在の居場所を示す情報である。ユーザの現在の居場所を示す情報は、例えば、受信部D2によって最新に受信された送信装置識別子であるが、当該送信装置識別子に対応する場所識別子でも、最新に受信された場所識別子でもよい。
【0075】
または、勤務情報は、例えば、ユーザ状態情報を有してもよく、その構造は問わない。ユーザ状態情報とは、ユーザの現在の状態に関する情報である。ユーザ状態情報は、例えば、ユーザが入室中であるか否かを示す情報である。ユーザ状態情報は、例えば、入室状態または退室状態を示してもよい。入室状態とは、ユーザが勤務場所に入室している状態であり、退室状態とは、ユーザが勤務場所から退室している状態である。
【0076】
なお、勤務情報は、例えば、ユーザの過去の勤務に関する情報も含んでいてもよい。勤務情報は、例えば、ユーザの現在までの入退室の履歴などでもよく、その構造は問わない。
【0077】
勤怠情報格納部D14には、例えば、ユーザ識別子に対応付けて、2以上の勤怠情報が格納される。ただし、勤怠情報は、例えば、端末識別子に対応付けて格納されてもよいし、識別子対に対応付けて格納されてもよいし、ユーザ識別子と場所識別子との組に対応付けて格納されてもよい。
【0078】
勤怠情報とは、勤怠に関する情報である。勤怠情報は、例えば、日情報と、開始時刻情報と、終了時刻情報とを有する。日情報とは、日付を特定する情報である。日付は、例えば、月および日であるが、年も含んでもよい。また、日付は、曜日も含んでもよい。または、例えば、格納部D1にカレンダの情報が格納されており、曜日は、カレンダの情報から取得されてもよい。
【0079】
開始時刻情報とは、勤務の開始時刻を特定する情報である。終了時刻情報とは、勤務の終了時刻を特定する情報である。勤怠情報は、通常、日情報と開始時刻情報と終了時刻情報との組である第一組情報を、1または2以上有する。なお、第一組情報は、例えば、場所識別子も有していてもよく、その構造は問わない。また、勤怠情報の構造も問わない。
【0080】
受信部D2は、各種の情報を受信する。各種の情報とは、例えば、後述する識別子対、後述する第一出力指示、後述する第二出力指示などである。
【0081】
なお、本実施の形態において、識別子対は、ユーザ端末Cから送信されるが、例えば、送信装置Bから送信されてもよい。詳しくは、例えば、送信装置Bから送信装置識別子を受信したユーザ端末Cが、端末識別子を送信装置Bに返信し、送信装置Bは、当該返信された端末識別子を受信し、当該受信した端末識別子と当該送信装置識別子とを有する識別子対を構成し、テレワーク支援装置Dに送信してもよい。
【0082】
また、第一出力指示は、通常、第一端末Eから送信されるが、例えば、情報システムAを管理するシステム管理者の端末装置(図示しない)から送信されてもよい。さらに、第二出力指示は、通常、第二端末Fから送信されが、例えば、システム管理者の端末装置から送信されてもよい。ただし、受信部D2が受信する情報の種類や送信元は問わない。
【0083】
識別子対受信部D21は、識別子対を受信する。なお、識別子対を受信することは、送信装置識別子と端末識別子とを同時に受信することでなくてもよく、その受信の先後は問わない。
【0084】
識別子対受信部D21は、通常、ユーザ端末Cから、識別子対を受信する。詳しくは、識別子対受信部D21は、2以上の各勤務場所に設置された送信装置Bから近距離無線通信手段により送信された送信装置識別子を受信したユーザ端末Cから、ユーザ端末Cに格納されている端末識別子と、当該受信した送信装置識別子とを有する識別子対を受信する。たたし、前述したように、例えば、ユーザ端末Cから端末識別子を受信した送信装置Bが識別子対を送信し、識別子対受信部D21は、送信装置Bから識別子対を受信してもよい。
【0085】
第一出力指示受信部D22は、第一出力指示を受信する。第一出力指示とは、場所識別子に対応する1または2以上の端末識別子を出力する旨の指示である。第一出力指示は、例えば、特定の場所で勤務している1または2以上の各ユーザに関する情報(例えば、氏名、会社名等)を出力する旨の指示であってもよい。第一出力指示は、例えば、場所識別子を有するが、その構造は問わない。
【0086】
第一出力指示受信部D22は、第一出力指示を、通常、第一端末Eから受信する。第一端末Eとは、場所を管理する場所管理者の端末である。なお、第一端末Eについては、後述する。ただし、第一出力指示は、例えば、ユーザ端末Cから送信されてもよく、その送信元は問わない。
【0087】
第二出力指示受信部D23は、第二出力指示を受信する。第二出力指示とは、組織識別子に対応する2以上の端末識別子を出力する旨の指示である。第二出力指示は、例えば、特定の組織に属する2以上の各ユーザに関する情報(例えば、氏名、勤務場所等)を出力する旨の指示であってもよい。第二出力指示は、例えば、組織識別子を有するが、その構造は問わない。
【0088】
第二出力指示受信部D23は、第二出力指示を、通常、第二端末Fから受信する。第二端末Fとは、組織を管理する組織管理者の端末である。なお、第二端末Fについては、後述する。ただし、第二出力指示は、例えば、ユーザ端末Cから送信されてもよく、その送信元は問わない。
【0089】
処理部D3は、各種の処理を行う。各種の処理とは、例えば、勤務情報蓄積部D30、第一ユーザ識別子取得部D31、第二ユーザ識別子取得部D32、状態変更部D33、第一判断部D34、第二判断部D35、課金処理部D36、時刻情報蓄積部D37、勤怠情報構成部D38、および勤怠情報蓄積部D39などの処理である。
【0090】
また、処理部D3は、例えば、時刻情報蓄積部D37によって時刻情報が蓄積されたことに応じて、当該蓄積された時刻情報が、一の日に初めて取得された時刻情報であるか否かを判断し、一の日に初めて取得された時刻情報であると判断した場合に、当該時刻情報、開始時刻(例えば、出社時刻)である旨の開始フラグを付する開始フラグ処理を行う。
【0091】
また、処理部D3は、当該蓄積された時刻情報が、当該一の日の最後に取得された時刻情報であるか否かを判断し、当該一の日の最後に取得された時刻情報であると判断した場合に、当該時刻情報に、終了時刻(例えば、退社時刻)である旨の終了フラグを付す終了フラグ処理を行う。詳しくは、処理部D3は、例えば、前回の時刻情報を当該蓄積された時刻情報で上書きする処理を行い、最後の上書きからの経過時間が閾値に達した又は閾値を超えた場合に、当該蓄積された時刻情報が、一の日の最後に取得された時刻情報であると判断し、当該時刻情報に終了フラグを付与してもよい。
【0092】
さらに、処理部D3は、例えば、フローチャートで説明する各種の判別などの処理も行う。なお、その他の処理について、適時説明する場合がある。
【0093】
勤務情報蓄積部D30は、識別子対受信部D21による識別子対の受信に応じて、例えば、当該受信された識別子対を構成する端末識別子に対応付けて、当該受信された識別子対を構成する送信装置識別子を有する勤務情報を、勤務情報格納部D13に蓄積する。
【0094】
または、例えば、格納部D1に、前述した第一対応情報が格納されており、勤務情報蓄積部D30は、識別子対受信部D21による識別子対の受信に応じて、当該受信された識別子対を構成する送信装置識別子と対になる場所識別子を、第一対応情報を用いて取得し、当該受信された識別子対を構成する端末識別子に対応付けて、当該取得した場所識別子を有する勤務情報を、勤務情報格納部D13に蓄積してもよい。
【0095】
または、勤務情報蓄積部D30は、識別子対受信部D21による識別子対の受信に応じて、例えば、当該識別子対に対応付けて、当該識別子対を構成する送信装置識別子に対応数場所識別子を有する勤務情報を、勤務情報格納部D13に蓄積することは好適である。
【0096】
なお、勤務情報蓄積部D30は、1または2以上の各端末識別子ごとに、識別子対受信部D21が、当該端末識別子を有する対情報を予め決められた時間以上受信しなくなった場合に、当該端末識別子に対応する勤務情報が有する場所識別子または送信装置識別子を削除してもよい。当該端末識別子を有する対情報を予め決められた時間以上受信しなくなったか否かの判断は、例えば、処理部D3が行うが、これについては後述する。
【0097】
第一ユーザ識別子取得部D31は、第一出力指示受信部D22による第一出力指示の受信に応じて、当該第一出力指示が有する場所識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、勤務情報格納部D13に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得する。
【0098】
場所識別子に対応する1以上のユーザ識別子とは、場所識別子と対になる送信装置識別子に対応する1以上のユーザ識別子である。通常、勤務情報格納部D13には、識別子対に対応付けて、1以上の勤務情報勤務情報が格納されており(
図11参照:後述)、第一ユーザ識別子取得部D31は、場所識別子と対になる送信装置識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、勤務情報格納部D13から取得できる。
【0099】
詳しくは、第一ユーザ識別子取得部D31は、例えば、勤務情報格納部D13において、第一出力指示受信部D22が受信した第一出力指示が有する場所識別子と、入室状態を示すユーザ状態情報とを有する1または2以上の勤務情報を特定し、当該特定した1以上の勤務情報に対応する1以上の端末識別子を取得する。そして、第一ユーザ識別子取得部D31は、当該取得した1以上の端末識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、ユーザ情報格納部D11から取得してもよい。
【0100】
なお、勤務情報格納部D13の各勤務情報が、端末識別子に対応付き、送信装置識別子に対応付いていない場合、第一ユーザ識別子取得部D31は、例えば、第一対応情報を用いて、場所識別子と対になる送信装置識別子を取得し、当該取得した送信装置識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、勤務情報格納部D13から取得すればよい。かかる事項は、第二ユーザ識別子取得部D32にも当てはまる。
【0101】
なお、第一出力指示が有する場所識別子に、1または2以上の送信装置識別子が対応付いていてもよい。なお、場所識別子に対応付く送信装置識別子は、例えば、当該場所識別子で識別される場所内の2以上の領域のうち、当該送信装置が設置される領域を識別する領域識別子でもよい。
【0102】
この場合、第一ユーザ識別子取得部D31は、当該1以上の各送信装置を識別する送信装置識別子ごとに、上記と同様の処理を行い、1以上のユーザ識別子を取得することは好適である。これによって、送信装置識別子と1以上のユーザ識別子との組である1または2以上の第二組情報が取得される。第一ユーザ識別子取得部D31は、こうして取得した1以上の第二組情報を、第一ユーザ識別子送信部D41に引き渡してもよい。
【0103】
第二ユーザ識別子取得部D32は、第二出力指示受信部D23による第二出力指示の受信に応じて、当該第二出力指示が有する組織識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、勤務情報格納部D13に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得する。
【0104】
組織識別子に対応する1以上のユーザ識別子とは、組織識別子と対になる送信装置識別子に対応する1以上のユーザ識別子である。なお、組織識別子と対になる送信装置識別子は、組織場所情報格納部D121から取得される。また、送信装置識別子に対応する1以上のユーザ識別子は、通常、勤務情報格納部D13から取得される。さらに、1以上の各ユーザ識別子に対応する種類識別子も取得されることは好適である。
【0105】
例えば、2以上の各送信装置Bを識別する送信装置識別子に対応付けて、2以上の種類識別子のうちのいずれかの種類識別子が管理されており、第二ユーザ識別子取得部D32は、受信された第二出力指示が有する組織識別子と対になる送信装置識別子に対応する1以上の送信装置識別子と、当該2以上の各送信装置識別子に対応する種類識別子とを、組織場所情報格納部D121から取得する。
【0106】
次に、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した1以上の各送信装置識別子ごとに、勤務情報格納部D13において、当該送信装置識別子に対応する1以上の勤務情報のうち、入室状態を示すユーザ状態情報を有する1以上の勤務情報を特定し、当該特定した1以上の勤務情報に対応する1以上の端末識別子を取得する。
【0107】
次に、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した1以上の端末識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、ユーザ情報格納部D11から取得する。そして、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した1以上の各ユーザ識別子を、当該ユーザ識別子に対応する送信装置識別子に対応する種類識別子に対応付けて、第二ユーザ識別子送信部D42に引き渡してもよい。
【0108】
なお、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した1以上のユーザ識別子と、当該送信装置識別子に対応する種類識別子とを用いて、ユーザ識別子と種類識別子との組である1または2以上の第三組情報を構成し、当該構成した1以上の第三組情報を第二ユーザ識別子送信部D42に引き渡してもよい。
【0109】
または、第二ユーザ識別子取得部D32は、例えば、当該取得した1以上の各ユーザ識別子に対応する勤務情報を勤務情報格納部D13から取得し、ユーザ識別子と勤務情報との組である1または2以上の第四組情報を構成し、当該構成した1以上の第四組情報を第二ユーザ識別子送信部D42に引き渡してもよい。
【0110】
または、第二ユーザ識別子取得部D32は、例えば、当該取得した1以上の各ユーザ識別子に対応する勤怠情報を勤怠情報格納部D14から取得し、ユーザ識別子と勤怠情報との組である1または2以上の第五組情報を構成し、当該構成した1以上の第五組情報を第二ユーザ識別子送信部D42に引き渡してもよい。
【0111】
状態変更部D33は、識別子対受信部D21が、識別子対を予め決められた時間以上受信しなくなった場合に、識別子対に対応するユーザ状態情報を、退室状態を示す情報に変更する。
【0112】
状態変更部D33は、例えば、1または2以上の各端末識別子ごとに、識別子対受信部D21が、当該端末識別子を有する対情報を予め決められた時間以上受信しなくなったことに応じて、当該端末識別子に対応する勤務情報が有する状態情報を、入室状態を示す情報から、退室状態を示す情報に変更することは好適である。
【0113】
詳しくは、例えば、1以上の各端末識別子ごとに、当該端末識別子を最後に受信してからの経過時間を計時するためのタイマが管理されており、処理部D3は、識別子対受信部D21が当該端末識別子を有する識別子対を受信するたびに、当該端末識別子に対応するタイマをリセットおよびスタートし、当該端末識別子に対応するタイマの値が閾値を超えた場合に、識別子対受信部D21が当該端末識別子を有する対情報を予め決められた時間以上受信しなくなったと判断する。
【0114】
なお、当該端末識別子に対応するタイマの値が閾値を超えない場合は、識別子対受信部D21が当該端末識別子を有する対情報を受信していると判断される。
【0115】
状態変更部D33は、識別子対受信部D21が当該端末識別子を有する対情報を予め決められた時間以上受信しなくなったと判断されたことに応じて、勤務情報格納部D13に格納されている2以上の勤務情報のうち、当該端末識別子に対応する勤務情報が有するユーザ状態情報を、入室状態を示す情報から、退室状態を示す情報に変更する。
【0116】
なお、識別子対受信部D21が当該端末識別子を有する対情報を受信していると判断された場合、当該端末識別子に対応する勤務情報が有するユーザ状態情報は、入室状態を示す情報のまま維持される。
【0117】
また、当該端末識別子に対応する勤務情報が有するユーザ状態情報が、退室状態を示す情報である状態で、識別子対受信部D21が当該端末識別子を有する対情報を受信していると判断された場合、状態変更部D33は、当該端末識別子に対応する勤務情報が有するユーザ状態情報を、退室状態を示す情報から、入室状態を示す情報に変更する。
【0118】
第一判断部D34は、識別子対受信部D21が受信した識別子対を構成する端末識別子と対になる組織識別子をユーザ情報格納部D11から取得し、当該取得した組織識別子と、当該受信された識別子対を構成する送信装置識別子とが、組織場所情報格納部D121において対応付けられているか否かを判断する。
【0119】
なお、第二判断部D35は、通常、識別子対受信部D21が識別子対を受信したことに応じて、上記判断を行う。ただし、第一判断部D34が判断を行うタイミングやトリガは問わない。
【0120】
第二判断部D35は、識別子対受信部D21が受信した識別子対を構成する端末識別子に対応するユーザ情報を用いて、当該受信された識別子対を構成する送信装置識別子に対応する場所識別子が、当該ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子の中に含まれるか否かを判断する。
【0121】
詳しくは、例えば、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上の各ユーザ情報に対応付けて、当該ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子が管理されている。なお、管理されていることは、例えば、ユーザ情報格納部D11のユーザ情報が場所識別子群を有していることであってもよい。
【0122】
また、ユーザ情報格納部D11のユーザ情報は、ユーザの属性値(例えば、役職、入社からの期間、所属部門など)を有しており、ユーザの属性値に関する条件と、1以上の場所識別子とが対応付いて管理されていてもよい。なお、ユーザの属性値に関する条件と1以上の場所識別子とが対応付いて管理されることは、例えば、条件“係長以上”と2つの場所識別子“β”および“γ”との対、条件“主任以下”と1つの場所識別子“γ”との対などが、条件格納部D12に格納されることでもよい。
【0123】
なお、第二判断部D35は、例えば、第一判断部D34の判断結果が肯定的な判断結果である場合に、上記判断を行う。ただし、第二判断部D35が判断を行うタイミングやトリガは問わない。
【0124】
第三判断部D35aは、勤怠情報によって特定される勤務時間が、場所の時間外使用に該当する時間を含むか否かの判断を行う。勤務情報は、勤怠情報構成部D38が構成した勤務情報でもよいし、勤怠情報蓄積部D39が蓄積する勤務情報もよいし、勤怠情報格納部D14に格納されている勤務情報でもよい。
【0125】
第三判断部D35aは、例えば、勤怠情報蓄積部D39が蓄積する勤怠情報が有する開始時刻情報または終了時刻情報に関する勤務関連情報を取得する。また、第三判断部D35aは、当該勤怠情報に対応付くユーザ識別子と対になる組織識別子に対応する組織時間情報を組織時間情報格納部D122から取得する。
【0126】
なお、例えば、当該組織識別子に2以上の送信装置識別子が対応付いており、当該2以上の各送信装置識別子に組織時間情報が対応付いていている場合、第三判断部D35aは、当該ユーザ識別子に対応する端末識別子をユーザ情報格納部D11から取得し、当該取得した端末識別子に対応する送信装置識別子を勤務情報格納部D13から取得し、当該取得した送信装置識別子に対応する組織時間情報を組織時間情報格納部D122から取得してもよい。
【0127】
または、例えば、当該組織識別子に2以上の場所識別子が対応付いており、当該2以上の各場所識別子に組織時間情報が対応付いている場合、第三判断部D35aは、当該ユーザ識別子に対応する送信装置識別子をユーザ情報格納部D11から取得し、当該取得した端末識別子に対応する場所識別子を勤務情報格納部D13から取得し、当該取得した場所識別子に対応する組織時間情報を組織時間情報格納部D122から取得してもよい。
【0128】
または、例えば、当該組織識別子に2以上の種類識別子が対応付いており、当該2以上の各種類識別子に組織時間情報が対応付いている場合、第三判断部D35aは、当該ユーザ識別子に対応する端末識別子をユーザ情報格納部D11から取得し、当該端末識別子に対応する送信装置識別子を勤務情報格納部D13から取得し、当該送信装置識別子に対応する種類識別子を組織場所情報格納部D121から取得し、当該種類識別子に対応する組織時間情報を組織時間情報格納部D122から取得してもよい。
【0129】
そして、第三判断部D35aは、当該取得した勤務関連情報が、当該取得した組織時間情報を満たすか否かを判断してもよい。
【0130】
なお、取得される勤務関連情報は、例えば、勤務時間を特定する情報でもよい。勤務時間を特定する情報は、例えば、勤務開始時刻と時間数でもよいし、午前勤務、午後半休等でもよく、勤務時間を特定し得る情報であれば何でもよい。
【0131】
また、勤務関連情報は、例えば、曜日を特定する情報を含んでいてもよい。曜日を特定する情報は、例えば、曜日であるが、日付でもよい。後者の場合、曜日は、例えば、格納部D1に格納されているカレンダの情報と、勤務関連情報に含まれる日付とを用いて特定される。
【0132】
なお、第三判断部D35aは、例えば、勤怠情報蓄積部D39が勤怠情報識を蓄積したことに応じて、上記判断を行う。ただし、第三判断部D35aが判断を行うタイミングやトリガは問わない。
【0133】
課金処理部D36は、課金処理を行う。課金処理とは、課金に関する処理である。課金処理は、例えば、自ら課金する処理でもよいし、課金する処理を行う外部の装置に、課金に必要な情報を送信する処理でもよい。課金に必要な情報とは、例えば、金額、課金先などの情報である。
【0134】
本実施の形態における課金処理は、ユーザの場所の使用に関する料金を課金するための処理である。課金処理は、例えば、場所の勤務時間内での使用(例えば、「場所の本来的な使用」といってもよい)について、料金を課金する処理である。本来的な使用とは、例えば、契約通りの使用といってもよい。なお、本来的な使用についての課金処理は、公知であり、説明を省略する。
【0135】
課金処理部D36による課金の対象となる場所の使用は、例えば、予め決められた勤務場所以外の場所の使用(例えば、「場所のビジター使用」といってもよい)であってもよいし、予め決められた勤務時間以外の時間における場所の使用(例えば、「場所の時間外使用」といってもよい)であってもよい。課金先は、通常、ユーザが属する組織であるが、ユーザでもよい。
【0136】
なお、以下では、予め決められた勤務場所以外の場所の使用(ビジター使用)についての課金処理を「第一の課金処理」と記し、予め決められた勤務時間以外の時間における場所の使用(時間外使用)に関する課金処理を「第二の課金処理」と記す場合がある。
【0137】
課金処理部D36は、例えば、第一判断部D34における判断結果または第二判断部D35における判断結果が、識別子対受信部D21が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合に、課金処理を行う。ここでの課金処理は、例えば、場所のビジター使用に対する課金処理といってもよい。
【0138】
例えば、格納部D1に、場所のビジター使用に関するビジター使用料金情報が格納されており、課金処理部D36は、第一判断部D34における判断結果または第二判断部D35における判断結果が、識別子対受信部D21が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合に、ビジター使用料金情報を用いて課金処理を行う。
【0139】
ビジター使用料金情報は、例えば、場所識別子と料金情報との対の集合であるが、一律の料金を示す料金情報でもよく、その形式は問わない。
【0140】
課金処理部D36は、例えば、識別子対受信部D21が受信した識別子対を構成する送信装置識別子に対応する場所識別子を、第一対応情報を用いて取得し、当該取得したと対になる料金情報を、格納されているビジター使用料金情報を用いて取得する。また、課金処理部D36は、識別子対受信部D21が受信した識別子対を構成する送信装置識別子に対応する組織識別子を、組織場所情報格納部D121から取得する。そして、課金処理部D36は、当該取得した料金情報を用いて、当該取得した組織識別子で識別される組織を課金先とする課金処理を行う。
【0141】
また、課金処理部D36は、例えば、第三判断部D35aにおける判断結果が満たさないとの判断結果である場合にも、課金処理を行ってもよい。ここでの課金処理は、例えば、場所の時間外使用に対する課金処理といってもよい。
【0142】
例えば、格納部D1に、場所の時間外使用に関するビジター使用料金情報が格納されており、第三判断部D35aにおける判断結果が満たさないとの判断結果である場合、課金処理部D36は、時間外使用料金情報を用いて課金処理を行う。
【0143】
時間外使用料金情報は、例えば、時間数と料金情報との対の集合であるが、時間数をパラメータとする増加関数でもよい。また、時間外使用料金情報は、例えば、平日と休日とで異なる料金を示す料金情報であってもよく、その形式は問わない。
【0144】
課金処理部D36は、例えば、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上の各ユーザ情報ごとに、当該ユーザ情報が有するユーザ識別子に対応する2以上の勤怠情報と、当該ユーザ情報が有する組織識別子に対応する組織時間情報とを用いて、時間外使用の時間数を取得すると共に、当該ユーザ情報が有する組織識別子を取得する。次に、課金処理部D36は、当該取得した時間数と、格納されている時間外使用料金情報とを用いて、当該時間数に対応する料金情報を取得する。そして、課金処理部D36は、当該取得した料金情報を用いて、当該取得した組織識別子で識別される組織を課金先とする課金処理を行ってもよい。
【0145】
時刻情報蓄積部D37は、受信部D2が受信した識別子対に対応付けて、時刻情報を蓄積する。蓄積は、通常、追記であるが、更新でもよい。時刻情報の蓄積先は、例えば、格納部D1であるが、勤務情報格納部D13でもよいし、図示しないバッファでもよい。
【0146】
時刻情報蓄積部D37は、例えば、識別子対受信部D21が識別子対を受信したことに応じて、MPUの内蔵時計やNTPサーバ等から現在時刻を示す時刻情報を取得する。なお、取得される時刻情報は、例えば、日付および時分の情報を有するが、秒まで有していてもよいし、曜日の情報も有していてもよく、その構造は問わない。
【0147】
そして、時刻情報蓄積部D37は、当該受信された識別子対に対応付けて、当該取得した時刻情報を格納部D1に蓄積する。これにより、格納部D1には、識別子対に対応付けて、2以上の時刻情報が格納される。
【0148】
なお、時刻情報の蓄積は、一時的な蓄積でよい。例えば、一の識別子対に対応付けて時刻情報が格納されており、当該一の識別子対と同じ識別子対が受信された場合、時刻情報蓄積部D37は、当該一の識別子対に対応付けて格納されている時刻情報を、新たに取得された時刻情報で上書きしてもよい。これによって、格納されている時刻情報が新たな時刻情報に更新される。
【0149】
また、時刻情報の蓄積に応じて、処理部D3が、前述した開始フラグ処理および終了フラグ処理を行う。これによって、端末識別子ごとに又はユーザ識別子ごとに、一の日の最初の時刻情報には開始フラグが付与され、当該一の日の最後の時刻情報には終了フラグが付与される。
【0150】
勤怠情報構成部D38は、端末識別子ごとに、時刻情報蓄積部D37が蓄積した2以上の時刻情報を用いて、前述した勤怠情報を構成する。
【0151】
勤怠情報構成部D38は、例えば、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上のユーザ情報に対応する2以上の各端末識別子ごとに、当該端末識別子を有する識別子対に対応する2以上の時刻情報のうち、開始フラグが対応付いた1または2以上の時刻情報と、終了フラグが対応付いた1または2以上の時刻情報とを格納部D1から取得し、当該取得した2以上の時刻情報を用いて、以下のように勤怠情報を取得してもよい。
【0152】
すなわち、勤怠情報構成部D38は、当該取得した2以上の各時刻情報に含まれる日付を参照して、当該取得した2以上の時刻情報を、同じ日付に対応する2つの時刻情報の組に区分する。これにより、同じ日付に対応する2つの時刻情報の組が、1または2組以上、取得される。
【0153】
次に、勤怠情報構成部D38は、上記1以上の各組ごとに、当該同じ日付を特定する日情報と、当該2つの時刻情報に対応する2つの時刻のうち、早い方の時刻を特定する開始時刻情報と、遅い方の時刻を特定する終了時刻情報とを取得し、当該取得した日情報と開始時刻情報と終了時刻情報とを有する第一組情報を構成する。
【0154】
これにより、2以上の各端末識別子ごとに、日情報と開始時刻情報と終了時刻情報との組を含む1または2以上の第一組情報を有する勤怠情報が構成される。
【0155】
勤怠情報蓄積部D39は、勤怠情報構成部D38が端末識別子ごとに構成した勤怠情報を、端末識別子または当該端末識別子と対になるユーザ識別子に対応付けて、勤怠情報格納部D14に蓄積する。なお、当該送信装置識別子と対になる場所識別子は、例えば、格納部D1に格納されている第一対応情報を用いて取得できる。
【0156】
送信部D4は、各種の情報を送信する。各種の情報とは、例えば、ユーザ識別子、判断結果などである。
【0157】
第一ユーザ識別子送信部D41は、第一ユーザ識別子取得部D31が取得した1または2以上のユーザ識別子を送信する。
【0158】
第一ユーザ識別子送信部D41は、通常、第一出力指示受信部D22が第一出力指示を第一端末Eから受信したことに応じて、第一ユーザ識別子取得部D31が取得した1以上のユーザ識別子を、当該第一端末Eに送信する。ただし、第一ユーザ識別子送信部D41による1以上のユーザ識別子の送信先や送信のタイミングは問わない。
【0159】
なお、第一ユーザ識別子送信部D41は、例えば、第一ユーザ識別子取得部D31から引き渡された1以上の第二組情報を第一端末Eに送信してもよい。
【0160】
また、例えば、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上の各ユーザ情報が、氏名、会社名等の情報を有しており、第一ユーザ識別子送信部D41は、取得された1以上の各ユーザ識別子ごとに、当該ユーザ識別子に対応するユーザ情報を用いて、氏名、会社名等の情報を取得し、当該ユーザ識別子と、当該取得した氏名、会社名等の情報とを送信してもよい。なお、上述した第二組情報が、氏名、会社名等の情報を含むと考えてもよい。
【0161】
第二ユーザ識別子送信部D42は、第二ユーザ識別子取得部D32が取得した1または2以上のユーザ識別子を送信する。
【0162】
第二ユーザ識別子送信部D42は、通常、第二出力指示受信部D23が第二出力指示を第二端末Fから受信したことに応じて、第二ユーザ識別子取得部D32が取得した1以上のユーザ識別子等を、当該第二端末Fに送信する。ただし、第二ユーザ識別子送信部D42による1以上のユーザ識別子の送信先や送信のタイミングは問わない。
【0163】
第二ユーザ識別子送信部D42は、第二ユーザ識別子取得部D32が取得した1以上の各ユーザ識別子を、例えば、当該ユーザ識別子に対応する送信装置識別子に対応する種類識別子に対応付けて送信することは好適である。送信先の端末(通常、第二端末F)では、2以上の各ユーザ識別子が、種類識別子を把握可能に視覚的に示される。
【0164】
なお、第二ユーザ識別子送信部D42は、ユーザ識別子および種類識別子以外の情報も送信してもよい。例えば、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上の各ユーザ情報が、氏名、勤務場所等の情報を有しており、第二ユーザ識別子送信部D42は、取得された2以上の各ユーザ識別子ごとに、当該ユーザ識別子に対応するユーザ情報を用いて、氏名、勤務場所等の情報を取得し、当該ユーザ識別子と、当該取得した氏名、勤務場所等の情報とを送信してもよい。
【0165】
また、第二ユーザ識別子送信部D42は、例えば、第二ユーザ識別子取得部D32から引き渡された1以上の第三組情報を第二端末Fに送信してもよい。
【0166】
また、第二ユーザ識別子送信部D42は、例えば、第二ユーザ識別子取得部D32から引き渡された1以上の第四組情報を第二端末Fに送信してもよい。
【0167】
さらに、第二ユーザ識別子送信部D42は、例えば、第二ユーザ識別子取得部D32から引き渡された1以上の第五組情報を第二端末Fに送信してもよい。
【0168】
判断結果送信部D43は、第一判断部D34における判断結果または第二判断部D35における判断結果が、識別子対受信部D21が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合、判断結果をユーザ端末Cに送信する。送信される判断結果は、例えば、ユーザが現在居る場所がユーザが勤務できない場所であるという旨のエラー通知であってもよい。
【0169】
なお、判断結果送信部D43は、例えば、第一判断部D34における判断結果または第二判断部D35における判断結果が、識別子対受信部D21が受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務可能な場所であるとの判断結果である場合にも、判断結果をユーザ端末Cに送信してもよい。この場合に送信される判断結果は、例えば、ユーザの現在の居場所が勤務可能場所であるという旨の確認通知であってもよい。
【0170】
第一端末Eは、前述したように、場所を管理する場所管理者の端末である。第一端末Eは、例えば、場所管理者の操作に基づいて、場所識別子を有する第一出力指示をテレワーク支援装置Dに送信する。第一出力指示に応じて、テレワーク支援装置Dから1または2以上のユーザ識別子が送信され、第一端末Eは、当該送信された1以上のユーザ識別子を受信し、出力する。
【0171】
第一端末Eの出力は、通常、ディスプレイへの表示であるが、例えば、プリンタでのプリントアウト、スピーカからの音出力、記録媒体への蓄積、他のプログラムへの処理結果の引渡し、外部の装置への送信などでもよく、その態様は問わない。なお、かかる事項は、第二端末Fの出力にも当てはまる。
【0172】
第一端末Eは、場所識別子を有する第一出力指示の送信に応じて受信した1以上のユーザ識別子を、例えば、当該場所識別子に対応付けて出力してもよい。なお、場所識別子が、例えば、場所名以外の情報(例えば、場所ID等)であり、ユーザ識別子が、例えば、ユーザ名以外の情報(例えば、ユーザID等)である場合、第一端末Eは、当該場所識別子に対応する場所名に対応付けて、1以上のユーザ識別子に対応する1以上のユーザ名を出力してもよい。
【0173】
かかる場合、第一端末Eには、場所識別子と場所名との対の集合である第二対応情報と、ユーザ識別子とユーザ名との対の集合である第三対応情報とが格納される。なお、場所識別子と場所名との対とは、例えば、場所識別子“α”と場所名“○○サテライトオフィス”との対、場所識別子“β”と場所名“Y社ビル”との対などである。また、場所識別子と場所名との対とは、例えば、ユーザ識別子“p”とユーザ名“鈴木○○”との対、ユーザ識別子“p”とユーザ名“鈴木○○”との対などである。
【0174】
第一端末Eは、テレワーク支援装置Dから、例えば、ユーザ識別子と種類識別子の組である1以上の第二組情報を受信し、出力してもよい。その際、第一端末Eは、種類識別子を陽に出力せず、1以上の各ユーザ識別子を、種類識別子を把握可能に視覚的に示すように、出力してもよい。
【0175】
種類識別子を把握可能に視覚的に示すことは、例えば、ユーザ識別子を、種類識別子によって異なる色に着色することでもよいし、または、ユーザ識別子に、種類識別子によって異なるマークを付加することでもよく、その態様は問わない。
【0176】
また、第一端末Eは、テレワーク支援装置Dから、1以上の各ユーザ識別子に対応付けて、氏名、勤務場所等の情報等の情報も受信し、出力してもよい。
【0177】
さらに、第一端末Eは、テレワーク支援装置Dから、送信装置識別子と1以上のユーザ識別子との組である2以上の第二組情報を受信し、出力してもよい。ここで、送信装置識別子に種類識別子が対応付いている場合、第一端末Eは、2以上の第二組情報において、送信装置識別子を種類識別子に置き換え、置き換え後の2以上の第二組情報を出力してもよい。なお、かかる事項は、第二端末Fによる第三組情報の出力にも当てはまる。
【0178】
第一端末Eは、例えば、第一出力指示の送信に応じて受信した1以上のユーザ識別子等の情報を含む第一画面を構成し、出力してもよい。その場合、第一端末Eには、第一画面を構成するための第一画面構成情報が格納される。第一画面構成情報は、例えば、画像や文字列等の1または2以上の表示要素と、各表示要素の配置に関する配置情報とを含むが、その構造は問わない。
【0179】
第二端末Fは、前述したように、組織を管理する組織管理者の端末である。第二端末Fは、例えば、組織管理者の操作に基づいて、組織識別子を有する第二出力指示をテレワーク支援装置Dに送信する。第二出力指示に応じて、テレワーク支援装置Dから1または2以上のユーザ識別子が送信され、第二端末Fは、当該送信された1以上のユーザ識別子を受信し、出力する。なお、第一端末Eの出力もまた、通常、ディスプレイへの表示であるが、その態様は問わない。
【0180】
第二端末Fは、組織識別子を有する第二出力指示の送信に応じて受信した1以上のユーザ識別子を、例えば、当該組織識別子に対応付けて出力してもよい。なお、組織識別子が、組織名以外の情報(例えば、組織ID等)であり、また、ユーザ識別子が、ユーザ名以外の情報である場合、第二端末Fは、組織識別子を、対応する組織名に置き換え、1以上のユーザ識別子を、対応する1以上のユーザ名に置き換え、組織名に対応付けて、1以上のユーザ名を出力してもよい。
【0181】
かかる場合、第二端末Fには、前述した第三対応情報と、組織識別子と組織名との対の集合である第四対応情報とが格納される。なお、組織識別子と組織名との対とは、例えば、組織識別子“Y”と組織名“Y株式会社”との対などである。
【0182】
第二端末Fは、テレワーク支援装置Dから、例えば、ユーザ識別子と種類識別子の組である1以上の第三組情報を受信し、出力してもよい。その際、第二端末Fは、種類識別子を陽に出力せず、1以上の各ユーザ識別子を、種類識別子を把握可能に視覚的に示すように、出力してもよい。
【0183】
また、第二端末Fは、テレワーク支援装置Dから、1以上の各ユーザ識別子に対応付けて、氏名、勤務場所等の情報等の情報も受信し、出力してもよい。
【0184】
また、第二端末Fは、テレワーク支援装置Dから、送信装置識別子と1以上のユーザ識別子との組である2以上の第三組情報を受信し、出力してもよい。
【0185】
また、第二端末Fは、テレワーク支援装置Dから、ユーザ識別子と勤務情報との組である1以上の第四組情報を受信し、出力してもよい。なお、2以上の第四組情報が出力される場合は、勤務情報を構成する場所識別子またはユーザ状態情報のうち1または2以上が、異なる色または異なるマークで表現されてもよい。
【0186】
さらに、第二端末Fは、テレワーク支援装置Dから、ユーザ識別子と勤怠情報との組である1以上の第五組情報を受信し、出力してもよい。なお、出力される第三~第五組情報は、受信された第三~第五組情報と同じでなくてもよい。
【0187】
第二端末Fは、例えば、第二出力指示の送信に応じて受信した1以上のユーザ識別子等の情報を含む第二画面を構成し、出力してもよい。その場合、第二端末Fには、第二画面を構成するための第二画面構成情報が格納される。第二画面構成情報は、例えば、画像や文字列等の1または2以上の表示要素と、各表示要素の配置に関する配置情報とを含むが、その構造は問わない。
【0188】
格納部D1、ユーザ情報格納部D11、条件格納部D12、勤務情報格納部D13、勤怠情報格納部D14、組織場所情報格納部D121、および組織時間情報格納部D122は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。なお、送信装置B、第一端末E、および第二端末Fの格納機能も、同様に実現される。
【0189】
格納部D1等に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納部D1等で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が格納部D1等で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納部D1等で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、何でもよい。
【0190】
受信部D2、識別子対受信部D21、第一出力指示受信部D22、および第二出力指示受信部D23は、通常、有線または無線の通信手段(例えば、NIC(Network interface controller)やモデム等の通信モジュール)で実現されるが、放送を受信する手段(例えば、放送受信モジュール)で実現されてもよい。なお、第一端末E、および第二端末Fの受信機能も、同様に実現される。
【0191】
処理部D3、勤務情報蓄積部D30、第一ユーザ識別子取得部D31、第二ユーザ識別子取得部D32、状態変更部D33、第一判断部D34、第二判断部D35、課金処理部D36、時刻情報蓄積部D37、勤怠情報構成部D38、および勤怠情報蓄積部D39は、は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理部D3等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。なお、送信装置B、第一端末E、および第二端末Fの処理機能も、同様に実現される。
【0192】
送信部D4、第一ユーザ識別子送信部D41、第二ユーザ識別子送信部D42、および判断結果送信部D43は、通常、有線または無線の通信手段で実現されるが、放送手段(例えば、放送モジュール)で実現されてもよい。なお、送信装置B、第一端末E、および第二端末Fの送信機能も、同様に実現される。
【0193】
次に、情報システムAの動作について、
図3~
図5のフローチャートを用いて説明する。
図3は、テレワーク支援装置Dの動作の一部を説明するフローチャートであり、
図4は、テレワーク支援装置Dの動作の他の一部を説明するフローチャートであり、
図5は、テレワーク支援装置Dの動作のその他の一部を説明するフローチャートである。
【0194】
(ステップS301)処理部D3は、識別子対受信部D21がユーザ端末Cから端末識別子と送信装置識別子との対である識別子対を受信した否かを判別する。識別子対受信部D21がユーザ端末Cから識別子対を受信したと判別された場合はステップS302に進み、受信していないと判別された場合はステップS312に進む。
【0195】
(ステップS302)時刻情報蓄積部D37は、内蔵時計等から現在時刻を示す時刻情報を取得する。
【0196】
(ステップS303)時刻情報蓄積部D37は、ステップS301で受信された識別子対に対応付けて、ステップS302で取得した時刻情報を格納部D1に蓄積する。なお、時刻情報の蓄積に応じて、処理部D3が開始フラグ処理および終了フラグ処理を行い、当該時刻情報が、一の日の最初の時刻情報であれば開始フラグを付与され、最後の時刻情報であれば終了フラグを付与される。
【0197】
(ステップS304)処理部D3は、格納部D1に格納されている第一対応情報を用いて、ステップS301で受信された送信装置識別子に対応する場所識別子を取得する。
【0198】
(ステップS305)勤務情報蓄積部D30は、ステップS301で受信された識別子対に対応付けて、ステップS304で取得された場所識別子と、入室状態を示すユーザ状態情報とを有する勤務情報を、勤務情報格納部D13に蓄積する。
【0199】
(ステップS306)処理部D3は、ステップS301で受信された端末識別子に対応するユーザ情報を、ユーザ情報格納部D11から取得する。
【0200】
(ステップS307)処理部D3は、ステップS306で取得されたユーザ情報を用いて、ステップS301で受信された端末識別子と対になる組織識別子を取得する。
【0201】
(ステップS308)第一判断部D34は、ステップS304で取得された組織識別子と、ステップS301で受信された送信装置識別子とが、組織場所情報格納部D121において対応付けられているか否かを判断する。取得された組織識別子と受信された送信装置識別子とが組織場所情報格納部D121において対応付けられていると判断された場合はステップS309に進み、対応付けられていないと判断された場合はステップS310に進む。
【0202】
(ステップS309)第二判断部D35は、ステップS304で取得された場所識別子が、ステップS306で取得されたユーザ情報が有する場所識別子群に含まれるか否かを判断する。取得された場所識別子が、取得されたユーザ情報が有する場所識別子群に、含まれると判断された場合はステップS301に戻り、含まれないと判断された場合はステップS310に進む。
【0203】
(ステップS310)判断結果送信部D43は、ステップS308での判断結果またはステップS309での判断結果をユーザ端末Cに送信する。なお、送信される判断結果は、例えは、ユーザが現在居る場所がユーザが勤務できない場所であるという旨のエラー通知でもよい。
【0204】
(ステップS311)課金処理部D36は、ユーザが勤務できない場所で勤務すること(つまり、場所のビジター使用)についての第一の課金処理を行う。
【0205】
詳しくは、課金処理部D36は、例えば、格納部D1に格納されているビジター使用料金情報を用いて、ステップS301で受信された場所識別子に対応する料金情報を取得し、当該取得した料金情報を用いて、ステップS304で取得された組織識別子で識別される組織を課金先とする課金処理を行う。その後、ステップS301に戻る。
【0206】
(ステップS312)状態変更部D33は、ステップS301で受信された識別子対を予め決められた時間以上受信しなくなったか否かを判断する。受信された識別子対を予め決められた時間以上受信しなくなったと判断された場合はステップS313に進み、そうでないと判断された場合はステップS314に進む。
【0207】
(ステップS313)状態変更部D33は、ステップS301で受信された識別子対に対応する勤務情報が有するユーザ状態情報を、退出状態を示す情報に変更する。その後、ステップS301に戻る。
【0208】
(ステップS314)処理部D3は、勤怠情報の構成を行う否かを判断する。例えば、格納部D1に、勤怠情報の構成を行うタイミングに関するタイミング情報が格納されており、処理部D3は、内蔵時計等から取得される時刻情報と、当該格納されているタイミング情報とを基に、かかる判断を行う。または、勤怠情報の構成を行う旨の指示に応じて、処理部D3は、勤怠情報の構成を行うと判断してもよく、勤怠情報の構成を行うと判断するタイミングやトリガは問わない。
【0209】
勤怠情報の構成を行うと判断された場合はステップS315に進み、行わないと判断された場合はステップS324に進む。
【0210】
(ステップS315)勤怠情報構成部D38は、変数iに初期値1をセットする。変数iとは、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上のユーザ情報のうち未選択のユーザ情報を順番に選択していくための変数である。
【0211】
(ステップS316)勤怠情報構成部D38は、i番目のユーザ情報があるか否かを判別する。i番目のユーザ情報があると判別された場合はステップS317に進み、ないと判別された場合はステップS301に戻る。
【0212】
(ステップS317)勤怠情報構成部D38は、i番目のユーザ情報が有する端末識別子に対応付けて格納部D1に格納されている2以上の時刻情報のうち、開始フラグが対応付いた1または2以上の時刻情報と、終了フラグが対応付いた1または2以上の時刻情報とを用いて、勤怠情報を構成する。
【0213】
(ステップS318)勤怠情報蓄積部D39は、ステップS317で構成された勤怠情報を、i番目のユーザ情報が有するユーザ識別子に対応付けて、勤怠情報格納部D14に蓄積する。
【0214】
(ステップS319)第三判断部D35aは、ステップS318で蓄積された勤怠情報が有する開始時刻情報または終了時刻情報等に関する勤務関連情報を取得する。
【0215】
(ステップS320)第三判断部D35aは、i番目のユーザ情報が有する組織識別子に対応する組織時間情報を組織時間情報格納部D122から取得する。
【0216】
(ステップS321)第三判断部D35aは、ステップS319で取得した勤務関連情報が、ステップS320で取得した組織時間情報を満たすか否かを判断する。取得した勤務関連情報が取得した組織時間情報を満たすと判断された場合はステップS323に進み、満たさないと判断された場合はステップS322に進む。
【0217】
(ステップS322)課金処理部D36は、ユーザが勤務できない時間に勤務すること(つまり、場所の時間外使用)についての第二の課金処理を行う。
【0218】
詳しくは、課金処理部D36は、例えば、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上の各ユーザ情報ごとに、当該ユーザ情報が有するユーザ識別子に対応する2以上の勤怠情報と、当該ユーザ情報が有する組織識別子に対応する組織時間情報とを用いて、時間外使用の時間数を取得すると共に、当該ユーザ情報が有する組織識別子を取得する。
【0219】
次に、課金処理部D36は、当該取得した時間数と、格納部D1に格納されている時間外使用料金情報とを用いて、当該時間数に対応する料金情報を取得する。そして、課金処理部D36は、当該取得した料金情報を用いて、当該取得した組織識別子で識別される組織を課金先とする第二の課金処理を行う。
【0220】
(ステップS323)課金処理部D36は、変数iをインクリメントする。その後、ステップS316に戻る。
【0221】
(ステップS324)処理部D3は、第一出力指示受信部D22が第一出力指示を受信した否かを判別する。なお、第一出力指示の送信元は、通常、第一端末Eであるが、他の端末でもよい。第一出力指示受信部D22が第一出力指示を受信したと判別された場合はステップS325に進み、受信していないと判別された場合はステップS328に進む。
【0222】
(ステップS325)第一ユーザ識別子取得部D31は、勤務情報格納部D13において、ステップS324で受信された第一出力指示が有する場所識別子と、入室状態を示すユーザ状態情報とを有する1以上の勤務情報を特定し、当該特定した1以上の勤務情報に対応する1以上の端末識別子を取得する。
【0223】
(ステップS326)第一ユーザ識別子取得部D31は、ステップS325で取得した1以上の端末識別子に対応する1以上のユーザ識別子をユーザ情報格納部D11から取得する。
【0224】
(ステップS327)第一ユーザ識別子送信部D41は、ステップS326で取得された1以上のユーザ識別子を第一出力指示の送信元に送信する。その後、ステップS301に戻る。
【0225】
(ステップS328)処理部D3は、第二出力指示受信部D23が第二出力指示を受信した否かを判別する。なお、第二出力指示の送信元は、通常、第二端末Fであるが、他の端末でもよい。第二出力指示受信部D23が第二出力指示を受信したと判別された場合はステップS327に進み、受信していないと判別された場合はステップS301に戻る。
【0226】
(ステップS329)第二ユーザ識別子取得部D32は、ステップS328で受信された第二出力指示が有する組織識別子に対応する1以上の送信装置識別子と、当該1以上の各送信装置識別子に対応する種類識別子とを、組織場所情報格納部D121から取得する。
【0227】
(ステップS330)第二ユーザ識別子取得部D32は、変数jに初期値1をセットする。変数jとは、ステップS329で取得された1以上の送信装置識別子のうち未選択の送信装置識別子を順番に選択していくための変数である。
【0228】
(ステップS331)第二ユーザ識別子取得部D32は、j番目の送信装置識別子があるか否かを判別する。j番目の送信装置識別子があると判別された場合はステップS332に進み、ないと判別された場合はステップS301に戻る。
【0229】
(ステップS332)第二ユーザ識別子取得部D32は、勤務情報格納部D13において、j番目の送信装置識別子に対応する1以上の勤務情報のうち、入室状態を示すユーザ状態情報を有する1以上の勤務情報を特定し、当該特定した1以上の勤務情報に対応する1以上の端末識別子を取得する。
【0230】
(ステップS333)第二ユーザ識別子取得部D32は、ステップS332で取得した1以上の端末識別子に対応する1以上のユーザ識別子をユーザ情報格納部D11から取得する。
【0231】
(ステップS334)第二ユーザ識別子送信部D42は、ステップS333で取得された1以上のユーザ識別子を、ステップS329で取得された1以上の種類識別子のうち、j番目の送信装置識別子に対応する種類識別子に対応付けて、第二出力指示の送信元に送信する。
【0232】
(ステップS335)第二ユーザ識別子取得部D32は、変数jをインクリメントする。その後、ステップS331に戻る。
【0233】
また、
図3~
図5のフローチャートにおいて、テレワーク支援装置Dの電源オンやプログラムの起動に応じて処理が開始し、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。ただし、処理の開始または終了のトリガは問わない。
【0234】
以下、本実施の形態における情報システムAの具体的な動作例について説明する。なお、以下の説明は、種々の変更が可能であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
【0235】
本例における情報システムAの概念図は、
図1である。情報システムAは、4以上の送信装置B、4以上のユーザ端末C、テレワーク支援装置D、第一端末E、および第二端末Fを備える。
【0236】
4以上の送信装置Bのうち1つ(送信装置Bxx)は、場所αに設置され、他の1つ(送信装置Byy)は、場所βに設置され、その他の1つ(送信装置Bzz)は、場所γ内の第一領域に設置され、さらにその他の1つ(送信装置Buu)は、場所γ内の第二領域に設置される。
【0237】
場所αは、サテライトオフィスであり、X社の専用スペースである。場所βは、Y社の社屋であるY社ビル内に存在するスペースである。場所γは、貸し会議室である。場所γ内の第一領域は、Y社の専用スペースであり、第二領域は、共用スペースである。共用スペースは、組織を問わず利用できるが、追加料金を要する。
【0238】
専用スペースは、特定の組織のみ利用できる。専用スペースは、予め決められた時間帯内の使用(時間内使用)については、追加料金は不要であるが、それ以外の時間帯の使用(時間外使用)については、追加料金を要する。
【0239】
送信装置Bxxは、Bluetooth等の近距離無線通信手段により、送信装置識別子“xx”を送信し続けている。同様に、送信装置Byyは送信装置識別子“yy”を、送信装置Bzzは送信装置識別子“zz”を、送信装置Buuは送信装置識別子“uu”を送信し続けている。
【0240】
4以上のユーザ端末Cのうち1つ(ユーザ端末Caa)は、ユーザpの携帯端末であり、他の1つ(ユーザ端末Cbb)は、ユーザqの携帯端末である。ユーザ端末Caaには、端末識別子“aa”が格納され、ユーザ端末Cbbには、端末識別子“bb”が格納されている。ユーザpとユーザqは、X社の社員であり、通常、場所αで勤務する。X社の勤務時間は、平日の9時30分から18時までである。
【0241】
(ユーザの入退場に応じた動作例)
例えば、ユーザ端末Caaを携帯したユーザpが、場所αに入場すると、ユーザ端末Caaは、送信装置Bxxから送信装置識別子“xx”を受信し、ユーザ端末Caaに格納されている端末識別子“aa”と、当該受信した送信装置識別子“xx”との対である識別子対“(aa,xx)”を、テレワーク支援装置Dに送信する。ユーザ端末Cbbも、同様の動作を行う。
【0242】
4以上のユーザ端末Cのうち、その他の1つ(ユーザ端末Ccc)は、ユーザrの携帯端末であり、さらにその他の1つ(ユーザ端末Cdd)は、ユーザsの携帯端末である。ユーザ端末Cccには、端末識別子“cc”が格納され、ユーザ端末Cddには、端末識別子“dd”が格納されている。ユーザrとユーザsは、Y社の社員である。ユーザrは、通常、場所βで勤務する。ユーザsは、通常、場所βまたは場所γで勤務する。Y社の勤務時間は、平日の9時から17時までである。
【0243】
例えば、ユーザ端末Cccを携帯したユーザrが、場所βに入場すると、ユーザ端末Cccは、送信装置Byyから送信装置識別子“yy”を受信し、ユーザ端末Cccに格納されている端末識別子“cc”と、当該受信した送信装置識別子“yy”との対である識別子対“(cc,yy)”を、テレワーク支援装置Dに送信する。ユーザ端末Cddも、同様の動作を行う。
【0244】
第一端末Eは、場所αを管理する管理者の端末である。なお、組織βを管理する他の管理者の第一端末E(図示しない)や、組織γを管理するその他の管理者の第一端末E(図示しない)も存在してもよい。
【0245】
第二端末Fは、組織Yを管理する管理者の端末である。なお、組織Xを管理する別の管理者の端末F(図示しない)も存在してもよい。
【0246】
テレワーク支援装置Dのユーザ情報格納部D11には、例えば、
図6に示すような、4以上のユーザ情報が格納される。
図6は、ユーザ情報のデータ構造図である。ユーザ情報は、ユーザ識別子と端末識別子と組織識別子と場所識別子群とを有する。4以上の各ユーザ情報は、ID(“1”,“2”等)に対応付いている。
【0247】
例えば、ID“1”に対応付いたユーザ情報(ユーザ情報1)は、ユーザ識別子“p”と端末識別子“aa”と組織識別子“X”と場所識別子群“α”とを有する。同様に、ユーザ情報2は、ユーザ識別子“q”と端末識別子“bb”と組織識別子“X”と場所識別子群“α”とを有する。ユーザ情報3は、ユーザ識別子“r”と端末識別子“cc”と組織識別子“Y”と場所識別子群“β”とを有する。ユーザ情報4は、ユーザ識別子“s”と端末識別子“dd”と組織識別子“Y”と場所識別子群“β,γ”とを有する。
【0248】
組織場所情報格納部D121には、例えば、
図7に示すような3以上の組織場所情報が格納される。
図7は、組織場所情報のデータ構造図である。組織場所情報は、組織識別子と、1または2以上の送信装置識別子とを有する。送信装置識別子には、種類識別子が対応付いている。3以上の各組織場所情報は、ID(“1”,“2”等)に対応付いている。
【0249】
例えば、ID“1”に対応付いた組織場所情報1は、組織識別子“X”と送信装置識別子“xx”とを有する。送信装置識別子“xx”には、種類識別子“専用スペース”が対応付いている。なお、送信装置識別子“xx”には、種類識別子“専用スペース”に代えて“会社外”が対応付いていてもよい。
【0250】
同様に、組織場所情報2は、組織識別子“Y”と送信装置識別子“yy”とを有し、送信装置識別子“yy”には種類識別子“会社内”が対応付いている。また、組織場所情報3は、組織識別子“Y”と送信装置識別子“zz”とを有し、送信装置識別子“zz”には種類識別子“会社外”が対応付いている。さらに、組織場所情報3は、組織識別子“Null”と送信装置識別子“uu”とを有し、送信装置識別子“uu”には種類識別子“共用スペース”が対応付いている。
【0251】
なお、組織場所情報3が有する組織識別子は、“Null”に代えて“Y”であり、送信装置識別子“uu”には、種類識別子“共用スペース”に代えて“会社外”が対応付いていてもよい。
【0252】
組織時間情報格納部D122には、例えば、
図8に示すような2以上の組織時間情報が格納される。
図8は、組織時間情報のデータ構造図である。組織時間情報は、組織識別子と曜日と時間帯とを有する。2以上の各組織時間情報は、ID(“1”,“2”等)に対応付いている。
【0253】
例えば、ID“1”に対応付いた組織時間情報1は、組織識別子“X”と曜日“月~金”と時間帯“9:30~18:00”とを有する。同様に、組織時間情報2は、組織識別子“Y”と曜日“月~金”と時間帯“9:00~17:00”とを有する。
【0254】
なお、
図8の例では、組織識別子は、組織時間情報に含まれているが、組織時間情報と対になっていてもよい。また、
図8の例では、組織識別子と組織時間情報とが1対1に対応しているが、組織識別子と組織時間情報との対応は、1対m(mは2以上の整数)でもよい。例えば、組織識別子“Y”に2つの送信装置識別子“yy”および“zz”が対応付いており、送信装置識別子“yy”に組織時間情報“(月~金,9:00~17:00)”が対応付き、送信装置識別子“zz”に組織時間情報“(月~土,9:30~18:00)”が対応付いていてもよい。
【0255】
格納部D1には、例えば、
図9に示すような第一対応情報が格納される。
図9は、第一対応情報のデータ構造図である。第一対応情報は、場所識別子と送信装置識別子群との対の集合である。場所識別子と送信装置識別子群との対は、例えば、場所識別子“α”と送信装置識別子群“xx”との対、場所識別子“β”と送信装置識別子群“yy”との対、場所識別子“γ”と送信装置識別子群“zz,uu”との対、などである。
【0256】
勤務情報格納部D13には、例えば、
図11に示すように、識別子対に対応付けて、4以上の勤務情報が格納され得る。勤務情報は、場所識別子とユーザ状態情報とを有する。場所識別子の初期値は“Null”、ユーザ状態情報の初期値は“退室”である。なお、“Null”は、当該情報の不存在を示すフラグである。また、4以上の各勤務情報には、ID(例えば、“1”,“2”等)が対応付いている。
【0257】
例えば、ID“1”に対応する勤務情報(勤務情報1)は、場所識別子αとユーザ情報体情報“入室中”との組(α,入室中)であり、識別子対(aa,xx)に対応付いている。同様に、勤務情報2は、(α,入室中)であり、識別子対(bb,xx)に対応付いている。また、勤務情報3は、(β,入室中)であり、識別子対(cc,yy)に対応付いている。さらに、勤務情報4は、(γ,入室中)であり、識別子対(dd,zz)に対応付いている。
【0258】
なお、勤務情報格納部D13には、例えば、識別子対(ee,yy)に対応付けて、勤務情報5“(β,退室)”がさらに格納されていてもよい。
【0259】
勤怠情報格納部D14には、例えば、
図12に示すように、4以上のユーザ識別子“p”,“q”,“r”,および“s”等が格納されており、これら4以上の各ユーザ識別子に対応付けて、当該ユーザ識別子で識別されるユーザの勤怠情報が格納され得る。
【0260】
図12は、勤怠情報のデータ構造図である。勤怠情報は、日情報と、開始時刻情報と、終了時刻情報とを有する。
【0261】
現在の日付は3月5日、時刻は8時50分である。いま、ユーザ端末Cddを携帯したユーザsが、場所γの第一領域内に入ったとする。
【0262】
ユーザ端末Cddは、送信装置Bzzから送信装置識別子“zz”を受信し、ユーザ端末Cddに格納されている端末識別子“dd”と、当該受信した送信装置識別子“zz”との対である識別子対“(dd,zz)”を、テレワーク支援装置Dに送信する。
【0263】
テレワーク支援装置Dにおいて、識別子対受信部D21が上記識別子対“(dd,zz)”を受信し、時刻情報蓄積部D37は、内蔵時計等から現在時刻を示す時刻情報“3/5 8:50”を取得する。時刻情報蓄積部D37は、当該受信された識別子対“(dd,zz)”に対応付けて、当該取得した時刻情報“3/5 8:50”を格納部D1に蓄積する。これにより、格納部D1には、端末識別子“dd”と送信装置識別子“zz”と時刻情報“3/5 8:50”とを有する時刻関連情報“dd,aa,3/5 8:50”(時刻関連情報1:
図10参照)が格納される。
【0264】
また、時刻関連情報1が蓄積されたことに応じて、処理部D3は、開始フラグ処理および終了フラグ処理を行う。ここでは、時刻関連情報1を構成する時刻情報“8:50”が、日情報“3/5”に対応する日に初めて取得された時刻情報であると判断され、当該時刻情報“8:50”に開始フラグが付される。
【0265】
図10は、時刻関連情報のデータ構造図である。時刻関連情報は、端末識別子と、送信装置識別子と、時刻情報とを有する。ただし、時刻関連情報の構造は問わない。
【0266】
処理部D3は、格納部D1に格納されている第一対応情報を用いて、上記受信された識別子対を構成する送信装置識別子“zz”に対応する場所識別子“γ”を取得する。勤務情報蓄積部D30は、当該識別子対“(dd,zz)”に対応付けて、当該取得された場所識別子“γ”と、ユーザ状態情報“入室中”とを有する勤務情報“γ,入出中”(勤務情報1:
図11参照)を、勤務情報格納部D13に蓄積する。
【0267】
図11は、勤務情報のデータ構造図である。勤務情報は、場所識別子と、ユーザ状態情報とを有する。ユーザ状態情報は、入室状態を示す“入室中”、または退室状態を示す“入室中”のいずれかである。ただし、勤務情報の構造は問わない。
【0268】
その後、8時55分に、ユーザ端末Cccを携帯したユーザrが場所βに入り、また、9時00分に、ユーザ端末Caaを携帯したユーザpが場所αに入り、さらに、9時10分に、ユーザ端末Cbbを携帯したユーザqが場所αに入ったとする。これに応じて、上記と同様の動作が行われ、格納部D1には、時刻関連情報2“cc,yy,3/5 8:55”と、時刻関連情報3“aa,xx,3/5 9:00”と、時刻関連情報4“aa,xx,3/5 9:10”とが、さらに格納される。時刻関連情報2~4の各々を構成する時刻情報には、開始フラグが付される。
【0269】
また、勤務情報格納部D13には、識別子対“(cc,yy)”に対応付けて勤務情報“β,入出中”が、識別子対“(aa,xx)”に対応付けて勤務情報“α,入出中”が、識別子対“(bb,xx)”に対応付けて勤務情報“α,入出中”が、さらに蓄積される。
【0270】
以上の処理により、3月5日9時10分の時点で、格納部D1の末尾部分には、
図10に示す4つの時刻関連情報1~4が格納され、また、勤務情報格納部D13には、
図11に示す4つの勤務情報1~4が格納されている。
【0271】
状態変更部D33は、上記4つの各識別子対を予め決められた時間(例えば、5分)以上受信しなくなったか否かを判断する動作を、定期的または不定期に行っている。いずれかの識別子対についての判断結果が肯定的な判断結果である場合、状態変更部D33は、当該識別子対に対応する勤務情報が有するユーザ状態情報を、退出状態を示す情報“退出中”に変更する。
【0272】
本例では、3月5日の17時10分までの期間、いずれの識別子対についての判断結果も否定的であり、勤務情報格納部D13の4つの勤務情報1~4は、
図11の状態のまま維持される。また、時刻情報蓄積部D37には、上記と同様の手順で、勤務情報4に続く図示しない時刻関連情報が蓄積されていく。なお、この期間に蓄積される各時刻関連情報が有する時刻情報には、開始または終了のいずれのフラグの付与も行われない。
【0273】
時刻が17時10分になったとき、ユーザ端末Cddを携帯したユーザsが場所γの第一領域から出たとする。時刻情報蓄積部D37には、時刻関連情報5“dd,zz,3/5 17:10”が蓄積され、以降、時刻関連情報5のものと同じ識別子対“(dd,zz)を有する時刻関連情報の蓄積は、翌日の出社時刻まで行われなくなる。17時10分から予め決められた時間(例えば5分:以下同様)が経過した時点で、識別子対“(dd,zz)”についての状態変更部D33の判別結果は、肯定的な判別結果から肯定的な判別結果に変化する。状態変更部D33は、識別子対“(dd,zz)”に対応するユーザ状態情報を“入室中”から“退室”に変更する。
【0274】
また、時刻関連情報5が蓄積されたことに応じて、処理部D3は、開始フラグ処理および終了フラグ処理を行う。ここでは、時刻関連情報5を構成する時刻情報“17:10”が、日情報“3/5”に対応する日に最後に取得された時刻情報であると判断され、当該時刻情報“17:10”に終了フラグが付される。
【0275】
その後、17時20分に、ユーザ端末Cccを携帯したユーザrが場所βから退場し、18時00分には、ユーザ端末Cbbを携帯したユーザqが場所αから退場し、18時10分には、ユーザ端末Caaを携帯したユーザpが場所αから退場したとする。
【0276】
これに応じて、上記と同様の処理が行われることにより、格納部D1には、時刻関連情報6~8がさらに格納される。17時20分から予め決められた時間が経過した時点で、識別子対“(dd,zz)”に対応するユーザ状態情報が“入室中”から“退室”に変更され、18時20分から予め決められた時間が経過した時点で、識別子対“(bb,xx)”に対応するユーザ状態情報が“入室中”から“退室”に変更され、18時10分から予め決められた時間が経過した時点で、識別子対“(aa,xx)”に対応するユーザ状態情報が“入室中”から“退室”に変更される。また、時刻関連情報6~8の各々を構成する時刻情報には、終了フラグが付される。
【0277】
3月5日18時10分の時点で、格納部D1には、
図10に示す8以上の時刻関連情報1~8等が格納されている。また、18時10分から予め決められた時間が経過した時点で、勤務情報格納部D13に格納されている4つの各勤務情報1~4が有するユーザ状態情報は、全て“退室”となる。以降、翌3月6日の8時55分までは、新たな時刻情報の蓄積も、勤務情報の更新も行われない。
【0278】
翌3月6日の8時55分に、ユーザsが場所βに入場したとする。また、9時00分には、ユーザrが場所γの第一領域に入場し、9時25分には、ユーザpが会場αに入入場し、9時30分には、ユーザqが場所γ内の第二領域に入場したとする。
【0279】
これに応じて、上記と同様の処理が行われることにより、格納部D1には、時刻関連情報9~12がさらに格納され、時刻関連情報9~12の各々を構成する時刻情報には、開始フラグが付される。3月6日9時30分の時点で、格納部D1には、
図10に示す12以上の時刻関連情報1~12等が格納される。また、勤務情報格納部D13には、識別子対“(aa,xx)”に対応付けて勤務情報1“(α,入室中)”が格納され、識別子対“(bb,uu)”に対応付けて勤務情報2“(γ,入室中)”が格納され、識別子対“(cc,zz)”に対応付けて勤務情報3“(γ,入室中)”が格納され、識別子対“(dd,yy)”に対応付けて勤務情報4“(β,入室中)”が格納される。
【0280】
なお、
図11に示した勤務情報2(3月5日9時10分の時点)では、送信装置識別子と場所識別子との組が(xx,α)であるのに対し、ここでの勤務情報2(3月6日9時30分の時点)では、送信装置識別子と場所識別子との組が(uu,γ)である点が異なる。また、
図11に示した勤務情報3では、送信装置識別子と場所識別子との組が(yy,β)であるのに対し、3月6日9時30分の時点の勤務情報2では、送信装置識別子と場所識別子との組が(zz,γ)である点が異なる。
【0281】
その後、17時05分に、ユーザsが場所βから退場したとする。また、17時10分には、ユーザrが場所γの第一領域から退場し、18時05分には、ユーザpが場所αから退場し、18時20分には、ユーザqが場所γの第二領域から退場したとする。
【0282】
これに応じて、格納部D1には、時刻関連情報13~16がさらに格納される。17時05分から予め決められた時間が経過した時点で、識別子対“(dd,yy)”に対応するユーザ状態情報が、“入室中”から“退室”に変更される。また、17時10分から予め決められた時間が経過した時点で、識別子対“(cc,zz)”に対応するユーザ状態情報が“入室中”から“退室”に変更され、18時05分から予め決められた時間が経過した時点で、識別子対“(aa,xx)”に対応するユーザ状態情報が“入室中”から“退室”に変更され、18時20分から予め決められた時間が経過した時点で、識別子対“(bb,uu)”に対応するユーザ状態情報が“入室中”から“退室”に変更される。また、時刻関連情報13~16の各々を構成する時刻情報には、終了フラグが付される。
【0283】
3月6日18時20分の時点で、格納部D1の末尾部分には、
図10に示す16以上の時刻関連情報1~16等が格納されている。勤務情報格納部D13の上記4つの各勤務情報が有するユーザ状態情報は、18時20分から予め決められた時間が経過した時点で、全て“退室”となる。
【0284】
翌3月7日の9時00分に、ユーザsが会場γの第一領域に入場したとする。格納部D1には、時刻関連情報17がさらに格納され、時刻関連情報17を構成する時刻情報には、開始フラグが付される。この時点で、格納部D1の末尾部分には、
図10に示す17以上の時刻関連情報1~17等が格納されている。また、勤務情報格納部D13には、識別子対“(dd,zz)”に対応付けて、勤務情報4“(γ,入室中)”が格納される。
【0285】
その後、17時00分に、ユーザsが場所γ内の第一領域から退場したとする。格納部D1には、時刻関連情報18がさらに格納される。この時点で、格納部D1の末尾部分には、
図10に示す18以上の時刻関連情報1~18等が格納されている。また、17時00分から予め決められた時間が経過した時点で、勤務情報格納部D13の勤務情報4が有するユーザ状態情報が“入室中”から“退室”に変更される。時刻関連情報18を構成する時刻情報には、終了フラグが付される。
【0286】
また、上記各識別子対が受信されたとき(または、受信された識別子対を含む時刻関連情報が蓄積されたとき)、処理部D3は、当該識別子対に関して、次のような処理を行う。
【0287】
すなわち、例えば、識別子対“(dd,zz)”が受信されたとき(または、識別子対“(dd,zz)”を含む時刻関連情報1が蓄積されたとき)、処理部D3は、当該識別子対“(dd,zz)”を構成する端末識別子“dd”に対応するユーザ情報4を、ユーザ情報格納部D11から取得する。次に、処理部D3は、当該取得したユーザ情報4を用いて、当該端末識別子“dd”と対になる組織識別子“Y”を取得する。
【0288】
第一判断部D34は、当該取得された組織識別子“Y”と、当該識別子対“(dd,zz)”を構成する送信装置識別子“zz”とが、組織場所情報格納部D121において対応付けられているか否かを判断する。ここでは、当該取得された組織識別子“Yを含む組織場所情報2(
図7参照)を基に、組織識別子“Y”と送信装置識別子“zz”とが、組織場所情報格納部D121において対応付けられていると判断される。
【0289】
第一判断部D34による上記肯定的な判断結果を受け、第二判断部D35は、送信装置識別子“zz”に対応する場所識別子“γ”が、上記取得されたユーザ情報4が有する場所識別子群“β,γ”に含まれるか否かを判断する。ここでは、取得された場所識別子“γ”は、取得されたユーザ情報4が有する場所識別子群“β,γ”に含まれると判断される。
【0290】
従って、第二判断部D35の判断結果も肯定的な判断結果であることから、識別子対“(dd,zz)”に関し、端末識別子“dd”で識別されるユーザ端末Cddへのエラー送信は行われず、組織識別子“Y”で識別される組織Yへの、ビジター使用についての課金処理も行われない。
【0291】
他の識別子対が受信されたときにも、上記と同様の処理が行われる。そして、第一判断部D34の判断結果または第二判断部D35の判断結果の、いずれかが否定的な判断結果である場合に、エラー送信と、ビジター使用についての課金処理とが行われる。
【0292】
例えば、識別子対“(cc,zz)”が受信されたとき(または、受信された識別子対“(cc,zz)”を含む時刻関連情報10が蓄積されたとき)、処理部D3は、端末識別子“cc”に対応するユーザ情報3を取得する。そして、処理部D3は、当該取得したユーザ情報3を用いて、端末識別子“cc”と対になる組織識別子“Y”を取得する。
【0293】
第一判断部D34は、当該取得された組織識別子“Y”を含む組織域場所情報2を基に、組織識別子“Y”と送信装置識別子“zz”とは、組織場所情報格納部D121において対応付けられていると判断する。
【0294】
第一判断部D34の上記肯定的な判断結果を受け、第二判断部D35は、送信装置識別子“zz”に対応する場所識別子“γ”が、上記取得されたユーザ情報3が有する場所識別子群“β”に含まれるか否かを判断する。ここでは、取得された場所識別子“γ”は、取得されたユーザ情報3が有する場所識別子群“β”に含まれないと判断される。
【0295】
第二判断部D35の上記否定的な判断結果を受け、判断結果送信部D43は、識別子対“(cc,zz)”に関して、端末識別子“cc”で識別されるユーザ端末Cccへのエラー送信を行う。また、課金処理部D36は、組織識別子“Y”で識別される組織Yに対し、ユーザrによる場所γのビジター使用について、第一の課金処理を行う。
【0296】
なお、第一の課金処理は、例えば、金額情報“2000円”と、日情報“3/6”と、識別子対“(cc,zz)”に対応するユーザ識別子および場所識別子の組“(r,γ)”と、組織識別子“Y”とを有する課金情報の、外部の装置への送信でもよい。外部の装置において、当該課金情報を用いた課金処理が行われる。
【0297】
また、識別子対“(bb,uu)”が受信されたとき(または、受信された識別子対“(bb,uu)”を含む時刻関連情報12が蓄積されたとき)、処理部D3は、端末識別子“bb”に対応するユーザ情報2を取得する。そして、処理部D3は、当該取得したユーザ情報2を用いて、端末識別子“bb”と対になる組織識別子“X”を取得する。
【0298】
第一判断部D34は、当該取得した組織識別子“X”を含む組織域場所情報1を基に、組織識別子“X”と送信装置識別子“uu”とは、組織場所情報格納部D121において対応付けられていないと判断する。従って、第一判断部D34の判断結果が否定的な判断結果であることから、判断結果送信部D43は、識別子対“(bb,uu)”に関して、端末識別子“bb”で識別されるユーザ端末Cbbへのエラー送信を行う。
【0299】
また、課金処理部D36は、組織識別子“Y”で識別される組織Yに対し、ユーザqによる場所γのビジター使用についての課金処理を行う。なお、課金処理は、例えば、金額情報“2000円”と、日情報“3/6”と、識別子対“(bb,uu)”に対応するユーザ識別子および場所識別子の組“(q,γ)”と、組織識別子“Y”とを有する課金情報の、外部の装置への送信でもよい。
【0300】
(勤怠情報の構成に関する動作例)
また、処理部D3は、内蔵時計等から取得される時刻情報と、格納部D1に格納されているタイミング情報とを基に、勤怠情報の構成を行うか否かの判断を行っている。勤怠情報の構成を行うと判断された場合、ユーザ情報格納部D11に格納されている2以上の各ユーザ情報ごとに、勤怠情報構成部D38、勤怠情報蓄積部D39、第三判断部D35a、および課金処理部D36が、以下の処理を行う。
【0301】
ユーザ情報1に関し、勤怠情報構成部D38は、当該ユーザ情報1が有する端末識別子“aa”に対応付けて格納部D1に格納されている時刻関連情報であり、開始フラグまたは終了フラグが対応付いた4以上の時刻関連情報3,8,11,および15を特定し、当該特定した4以上の時刻関連情報を用いて、当該端末識別子“aa”に対応するユーザpの勤怠情報“(3/5,9:30,18:10),(3/6,9:25,18:05),・・・”“を構成する。勤怠情報蓄積部D39は、当該構成された勤怠情報を、当該ユーザ情報1が有するユーザ識別子”“p”に対応付けて、勤怠情報格納部D14に蓄積する。
【0302】
第三判断部D35aは、当該蓄積された勤怠情報が有する日情報“3/5,3/6”に対応する曜日情報“木,金”を含む勤務関連情報を、格納部D1のカレンダ情報を用いて取得する一方、当該ユーザ情報1が有する組織識別子“X”に対応する組織時間情報1を組織時間情報格納部D122から取得する。そして、第三判断部D35aは、当該取得した勤務関連情報に含まれる曜日情報“木,金”が、当該取得した組織時間情報1に含まれる曜日“月~金”を満たすか否かを判断する。ここでの判断結果が、肯定的な判断結果であることから、課金処理部D36は、場所の時間外使用についての第二の課金処理を行わない。
【0303】
他のユーザ情報2~4についても、上記と同様の処理が行われ、勤怠情報格納部D14には、ユーザ識別子”“q”に対応付けて、勤怠情報“(3/5,9:30,18:10),(3/6,9:25,18:05),・・・”“が蓄積され、ユーザ識別子”“r”に対応付けて、勤怠情報“(3/5,8:55,17:20),(3/6,9:00,17:10),・・・”が蓄積され、ユーザ識別子”“s”に対応付けて、勤怠情報“(3/5,8:50,17:10),(3/6,8:55,17:05),(3/7,9:00,17:00)・・・”“が蓄積される。
【0304】
ユーザ情報2,3については、第二の課金処理は行われない。ユーザ情報4については、ユーザ識別子“s”に対応する勤怠情報4が有する日情報“3/5,3/6,3/7”に対応する曜日情報“木,金,土”を含む勤務関連情報が、組織識別子“Y”に対応する組織時間情報2に含まれる曜日“月~金”を満たさないため、組織Yに対し、ユーザsによる場所γの時間外使用について、第二の課金処理が行われる。
なお、第二の課金処理は、例えば、金額情報“5000円”と、日情報“3/7”と、識別子対“(dd,zz)”に対応するユーザ識別子および場所識別子の組“(s,γ)”と、組織識別子“Y”とを有する課金情報の、外部の装置への送信でもよい。外部の装置において、当該課金情報を用いた課金処理が行われる。
【0305】
なお、例えば、組織識別子“Y”に2つの送信装置識別子“yy”および“zz”が対応付いており、送信装置識別子“yy”に組織時間情報“(月~金,9:00~17:00)”が対応付き、送信装置識別子“zz”に組織時間情報“(月~土,9:30~18:00)”が対応付いていている場合、ユーザ情報3について、第三判断部D35aは、ユーザ情報3が有するユーザ識別子“r”に対応する端末識別子“cc”をユーザ情報格納部D11から取得し、当該取得した端末識別子“cc”に対応する送信装置識別子“yy”を勤務情報格納部D13から取得し、当該取得した送信装置識別子“yy”に対応する組織時間情報“(月~金,9:00~17:00)”を組織時間情報格納部D122から取得してもよい。その後の処理は、上記と同様である。
【0306】
(第一出力指示に応じた動作例)
なお、第一端末Eから、場所識別子“α”を有する第一出力指示が送信された場合の処理は、以下のようになる。第一出力指示が送信された時点で、勤務情報格納部D13には、
図11に示した5つの勤務情報1~5が格納されているものとする。
【0307】
第一出力指示受信部D22が上記第一出力指示を受信し、第一ユーザ識別子取得部D31は、勤務情報格納部D13において、当該受信された第一出力指示が有する場所識別子“α”と、入室状態を示すユーザ状態情報とを有する2つの勤務情報“(α,入室中)”、および“(α,入室中)”を特定する。そして、第一ユーザ識別子取得部D31は、当該特定した2つの勤務情報に対応する2つの端末識別子“aa”および“bb”“を取得し、当該取得した2つの端末識別子に対応する2つのユーザ識別子”“p”および“q”をユーザ情報格納部D11から取得する。第一ユーザ識別子送信部D41は、当該取得された2つのユーザ識別子を第一端末Eに送信する。
【0308】
第一端末Eは、上記2つのユーザ識別子“p”および“q”を受信する。第一端末Eには、第一画面を構成するための第一画面構成情報が格納されている。なお、本例において、ユーザ識別子は、ユーザ名であり、場所識別子は、場所名であるとする。
【0309】
第一端末Eは、上記送信した第一出力指示が有する場所識別子“α”と、当該受信した2つのユーザ識別子“p”および“q”と、第一画面構成情報とを基に、例えば、
図13に示すような第一画面を構成し、ディスプレイに表示する。
【0310】
図13は、第一端末Eに表示される第一画面の一例を示す図である。第一画面は、場所名“α”と、2つのユーザ名“p”および“q”とを有する。これにより、場所αの管理者は、現在、場所α内に、ユーザpおよびユーザqの二人が居ることを把握できる。
【0311】
(第二出力指示に応じた動作例)
また、第二端末Fから、組織識別子“Y”を有する第二出力指示が送信された場合の処理は、以下のようになる。第二出力指示が送信された時点で、勤務情報格納部D13には、
図11に示した5つの勤務情報1~5が格納されているものとする。
【0312】
第二出力指示受信部D23が上記第二出力指示を受信し、第二ユーザ識別子取得部D32は、組織場所情報格納部D121の組織場所情報2を用いて、当該受信された第二出力指示が有する組織識別子“Y”に対応する2つの送信装置識別子“yy”および“zz”を組織場所情報格納部D121から取得する。
【0313】
また、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した2つの各送信装置識別子に対応する種類識別子(つまり、送信装置識別子“yy”に対応する種類識別子“会社内”、および送信装置識別子“yy”に対応する種類識別子“会社外”)をも、組織場所情報格納部D121から取得する。
【0314】
そして、第二ユーザ識別子取得部D32および第二ユーザ識別子送信部D42が、当該取得された2つの各送信装置識別子“yy”および“zz”ごとに、以下の処理を実行する。
【0315】
まず、送信装置識別子“yy”に関し、第二ユーザ識別子取得部D32は、勤務情報格納部D13において、当該送信装置識別子“yy”に対応する勤務情報であり、入室状態を示すユーザ状態情報を有する勤務情報3を特定し、当該特定した勤務情報3に対応する端末識別子“cc”を取得する。
【0316】
そして、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した端末識別子“cc”に対応するユーザ識別子“r”をユーザ情報格納部D11から取得し、第二ユーザ識別子送信部D42は、当該取得されたユーザ識別子“r”と、当該送信装置識別子“yy”に対応する種類識別子“会社内”との対である対情報“(r,会社内)”を、第二端末Fに送信する。
【0317】
次に、送信装置識別子“zz”に関し、第二ユーザ識別子取得部D32は、勤務情報格納部D13において、当該送信装置識別子“zz”に対応する勤務情報であり、入室状態を示すユーザ状態情報を有する勤務情報4を特定し、当該特定した勤務情報4に対応する端末識別子“dd”を取得する。
【0318】
そして、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した端末識別子“dd”に対応するユーザ識別子“s”をユーザ情報格納部D11から取得し、第二ユーザ識別子送信部D42は、当該取得されたユーザ識別子“s”と、当該送信装置識別子“zz”に対応する種類識別子“会社外”との対である対情報“(s,会社外)”を、第二端末Fに送信する。
【0319】
第二端末Fは、上記送信された2つの対情報“(r,会社内)”および“(s,会社外)”を受信する。第二端末Fには、第二画面を構成するための第二画面構成情報が格納されている。なお、本例において、組織識別子は、組織名であるとする。
【0320】
第二端末Fは、上記送信した第二出力指示が有する組織識別子“Y”と、当該受信した2つの対情報“(r,会社内)”および“(s,会社外)”と、第二画面構成情報とを基に、例えば、
図14に示すような第二画面を構成し、ディスプレイに表示する。
【0321】
図14は、第二端末Fに表示される第二画面の一例を示す図である。第二画面は、組織名“Y”と、2つの対情報“(r,会社内)”および“(s,会社外)”とを有する。これにより、組織Yの管理者は、現在、ユーザrが会社内で勤務し、ユーザsが会社外で勤務していることを把握できる。
【0322】
なお、組織場所情報3が有する組織識別子が、“Null”に代えて“Y”であり、送信装置識別子“uu”に、種類識別子“共用スペース”に代えて“会社外”が対応付いている場合、組織名“Y”と、3つの対情報“(r,会社内)”,“(s,会社外)”および“(t,会社外)”とを有する第二画面が構成、出力される。ここで、上記3つの対情報のうち、同じ種類情報“会社外”を有する後者2つの対情報は、それぞれ、場所識別子と領域識別子の組“(γ,第一領域)”,“(γ,第二領域)”を有していてもよい。場所識別子と領域識別子の組は、例えば、対情報に含めて、テレワーク支援装置Dから第二端末Fに送信される。これにより、組織Yの管理者は、現在、ユーザrが会社内で勤務し、ユーザsとユーザtが会社外で勤務していることを把握でき、さらに、ユーザsは、場所γ内の第一領域に居り、ユーザtは、場所γ内の第二領域に居ることも把握できる。
【0323】
なお、第二端末Fから、組織識別子“X”を有する第二出力指示が送信された場合は、上記と同様の処理によって、例えば、組織名“X”と、2つの対情報“(p,専用スペース)”および“(s,共用スペース)”とを有する第二画面が表示されてもよい。これにより、組織Xの管理者は、現在、ユーザrがその所属組織の専用スペースで勤務し、ユーザsが共用スペースで勤務していることを把握できる。
【0324】
なお、上記2つの対情報を表示する代わりに、例えば、2以上のユーザ名を、各々の居場所の認知が可能な態様で表示してもよい。各々の居場所の認知が可能な態様とは、例えば、2以上の各ユーザ名に対応付けて、場所名を表示することであり、特に、2以上の各ユーザ名に対応付けて、場所名とユーザ状態情報の組を表示することは好適である。かかる場合の処理は、例えば、以下のようになる。
【0325】
テレワーク支援装置Dにおいて、ユーザ情報格納部D11には、
図6に示した4つのユーザ情報1~4に加えて、図示しないユーザ情報5“(t,ee,Y,γ)”がさらに格納されているものとする。また、勤務情報格納部D13には、現在、
図11に示す5つの勤務情報1~5が格納されている。
【0326】
いま、組織Yに属する一のユーザのユーザ端末C(例えば、ユーザrのユーザ端末Ccc)から、組織識別子“Y”を有する第二出力指示が送信されたとする。テレワーク支援装置Dにおいて、第二出力指示受信部D23が上記第二出力指示を受信し、第二ユーザ識別子取得部D32は、組織場所情報格納部D121の組織場所情報2を用いて、組織識別子“Y”に対応する2つの送信装置識別子“yy”および“zz”を取得する。
【0327】
次に、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した2つの各送信装置識別子に対応する3つの端末識別子“cc”,“dd”,および“ee”を勤務情報格納部D13取得する。そして、第二ユーザ識別子取得部D32は、当該取得した3つの端末識別子“cc”,“dd”,および“ee”に対応する3つのユーザ識別子“r”,“s”,および“t”をユーザ情報格納部D11から取得する。
【0328】
さらに、第二ユーザ識別子取得部D32は、上記取得した3つのユーザ識別子“r”,“s”,および“t”に対応する勤務情報3~5を勤務情報格納部D13から取得する。そして、第二ユーザ識別子取得部D32は、ユーザ識別子“r”と勤務情報3との組である第四組情報“(r,β,入室中)”と、ユーザ識別子“s”と勤務情報4との組である第四組情報“(s,γ,入室中)”と、ユーザ識別子“t”と勤務情報5との組である第四組情報“(t,γ,退室)”とを構成し、第二ユーザ識別子送信部D42に引き渡す。
【0329】
第二ユーザ識別子送信部D42は、上記引き渡された3つの第四組情報“(r,β,入室中)”,“(s,γ,入室中)”,および“(t,γ,退室)”をユーザ端末Cccに送信する。
【0330】
ユーザ端末Cccは、上記送信された3つの第四組情報を受信し、例えば、
図15に示すような第二画面を構成し、出力する。
図15は、ユーザ端末Cccに表示される第二画面の他の例を示す図である。この第二画面では、ユーザ名“r”に対応付けて、場所名“β”とユーザ状態情報“入室中”とが表示される。同様に、ユーザ名“r”に対応付けて、場所名“β”とユーザ状態情報“入室中”とが表示され、ユーザ名“r”に対応付けて、場所名“β”とユーザ状態情報“退室”が表示される。なお、第二画面には、組織識別子“Y”も表示されてもよい。
【0331】
これにより、組織Yの管理者は、組織Yに属する3人のユーザr,s,およびtの現在の勤務状況を把握できる。
【0332】
なお、各々の居場所の認知が可能な態様は、例えば、2以上のユーザ名を、当該ユーザが居る場所の種類によって異なる色で又は異なる図柄付きで表示することでもよい。すなわち、ユーザ端末Cccには、例えば、種類識別子と色または図柄との対の集合が格納されており、ユーザ端末Cccは、テレワーク支援装置Dから、ユーザ識別子と種類識別子との組である2以上の第三組情報を受信し、当該受信した2以上の各第三組情報ごとに、当該第三組情報を構成するユーザ識別子であるユーザ名を、当該第三組情報を構成する種類識別子と対になる色で又は図柄付きで表示してもよい。
【0333】
以上、本実施の形態によれば、ユーザ情報格納部D11に、ユーザを識別するユーザ識別子とユーザのユーザ端末Cを識別する端末識別子とユーザが属する組織を識別する組織識別子とを有する2以上のユーザ情報が格納され、勤務情報格納部D13に、端末識別子に対応付けて、ユーザの現在の勤務に関する1以上の勤務情報が格納され、テレワーク支援装置Dは、2以上の各勤務場所に設置された送信装置Bから近距離無線通信手段により送信された送信装置識別子を受信したユーザ端末Cから、ユーザ端末Cに格納されている端末識別子と送信装置識別子とを有する識別子対を受信し、識別子対の受信に応じて、受信された端末識別子に対応付けて、送信装置識別子または送信装置識別子と対になる場所識別子を有する勤務情報を、勤務情報格納部D13に蓄積することにより、各種の組織に属し、各種の場所でテレワークを行う1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となる。
【0334】
また、上記構成において、2以上の各勤務場所を識別する場所識別子に対応付けて送信装置識別子が管理されており、テレワーク支援装置Dは、場所識別子を有する第一出力指示を受信し、第一出力指示の受信に応じて、第一出力指示が有する場所識別子に対応する1以上のユーザ識別子を勤務情報格納部D13に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得し、取得した1以上のユーザ識別子を送信することにより、テレワークを行う1以上のユーザのうち、特定の場所で勤務している1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となる。
【0335】
また、組織場所情報格納部D121に、組織識別子と1以上の送信装置識別子とを有する2以上の組織場所情報が格納され、テレワーク支援装置Dは、受信した端末識別子と対になる組織識別子をユーザ情報格納部D11から取得し、組織識別子と受信した送信装置識別子とが組織場所情報格納部D121において対応付けられているか否かを判断し、その判断結果である第一の判断結果に応じて異なる処理が行われることにより、2以上の各組織ごとに、勤務場所を管理可能となる。
【0336】
また、上記構成において、2以上の各勤務場所を識別する場所識別子に対応付けて送信装置識別子が管理されており、テレワーク支援装置Dは、組織識別子を有する第二出力指示を受信し、第二出力指示の受信に応じて、第二出力指示が有する組織識別子に対応する1以上のユーザ識別子を、勤務情報格納部D13に格納されている1以上の勤務情報を用いて取得し、取得した1以上の各ユーザ識別子を送信することにより、テレワークを行う1以上のユーザのうち、特定の組織に属する1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となる。
【0337】
また、上記構成において、2以上の各送信装置Bを識別する送信装置識別子に対応付けて、2以上の種類識別子のうちのいずれかの種類識別子が管理されており、テレワーク支援装置Dは、取得した1以上の各ユーザ識別子に対応する種類識別子をさらに取得し、取得した1以上の各ユーザ識別子を、当該ユーザ識別子に対応する送信装置識別子に対応する種類識別子に対応付けて送信することにより、2以上の各組織ごとに、送信装置Bを2以上の種類に分類し、1以上の各ユーザの状況を、当該ユーザが勤務している場所に設置された送信装置Bの種類と共に把握可能となる。
【0338】
また、上記構成において、ユーザ情報に対応付けて、ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子が管理されており、テレワーク支援装置Dは、受信した端末識別子に対応するユーザ情報を用いて、受信した送信装置識別子に対応する場所識別子が、ユーザ情報に対応するユーザが勤務可能な場所を識別する場所識別子の中に含まれるか否かを判断し、その判断結果である第二の判断結果に応じて異なる処理が行われることにより、2以上の各ユーザごとに、勤務場所を管理可能となる。
【0339】
また、テレワーク支援装置Dは、第一の判断結果または第二の判断結果が、受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合、判断結果をユーザ端末Cに送信することにより、組織ごとに又はユーザごとに管理されている勤務場所以外の場所に居るユーザへの警告が可能となる。
【0340】
また、テレワーク支援装置Dは、第一の判断結果または第二の判断結果が、受信した送信装置識別子に対応する場所識別子で識別される場所がユーザが勤務できない場所であるとの判断結果である場合、ユーザの場所の使用に関する料金を課金するための第一の課金処理を行うことにより、勤務場所以外の場所の使用についての課金が可能となる。
【0341】
また、勤怠情報格納部D14に、ユーザ識別子に対応付けて、日付を特定する日情報と、勤務の開始時刻を特定する開始時刻情報と、勤務の終了時刻を特定する終了時刻情報とを有する2以上の勤怠情報が格納され、テレワーク支援装置Dは、受信した端末識別子と受信した送信装置識別子とに対応付けて、時刻情報を蓄積し、端末識別子ごとに、蓄積した2以上の時刻情報を用いて、勤怠情報を構成し、構成した勤怠情報を、端末識別子に対応するユーザ識別子に対応付けて、勤怠情報格納部D14に蓄積することにより、2以上の各ユーザごとに、勤怠情報を作成可能となる。
【0342】
また、組織時間情報格納部D122に、組織識別子に対応付けて、ユーザが勤務可能な時間に関する組織時間情報が格納され、テレワーク支援装置Dは、蓄積する勤怠情報が有する開始時刻情報または終了時刻情報に関する勤務関連情報が、勤怠情報に対応付くユーザ識別子と対になる組織識別子に対応する組織時間情報を満たすか否かを判断し、その判断結果である第三の判断結果が満たさないとの判断結果である場合、ユーザの場所の使用に関する料金を課金するための第二の課金処理を行うことにより、勤務時間以外の時間における場所の使用についての課金が可能となる。
【0343】
また、上記構成において、勤務情報は、ユーザが入室中であるか否かを示すユーザ状態情報を有し、テレワーク支援装置Dは、識別子対を予め決められた時間以上受信しなくなった場合に、識別子対に対応するユーザ状態情報を退室状態を示す情報に変更することにより、2以上の各ユーザごとに、入室状態か退室状態かの適切な把握が可能となる。また、短時間の退室があっても、入室状態が継続していると見なし得る。
【0344】
さらに、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD-ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。
【0345】
なお、本実施の形態における情報処理装置を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、ユーザを識別するユーザ識別子と前記ユーザのユーザ端末Cを識別する端末識別子と前記ユーザが属する組織を識別する組織識別子とを有する2以上のユーザ情報が格納されるユーザ情報格納部D11と、端末識別子に対応付けて、ユーザの現在の勤務に関する1以上の勤務情報が格納される勤務情報格納部D13とにアクセス可能なコンピュータを、2以上の各勤務場所に設置された送信装置Bから近距離無線通信手段により送信された送信装置識別子を受信したユーザ端末Cから、前記ユーザ端末Cに格納されている端末識別子と前記送信装置識別子とを有する識別子対を受信する識別子対受信部D21と、前記識別子対受信部D21の受信に応じて、前記識別子対受信部D21が受信した端末識別子に対応付けて、前記送信装置識別子または前記送信装置識別子と対になる場所識別子を有する勤務情報を、前記勤務情報格納部D13に蓄積する勤務情報蓄積部D30として機能させるためのプログラムである。
【0346】
図16は、本実施の形態におけるプログラムを実行して、テレワーク支援装置D等を実現するコンピュータシステム900の外観図である。本実施の形態は、コンピュータハードウェアおよびその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現され得る。
図16において、コンピュータシステム900は、ディスクドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。なお、キーボード902やマウス903やディスプレイ904をも含むシステム全体をコンピュータと呼んでもよい。
【0347】
図17は、コンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。
図17において、コンピュータ901は、ディスクドライブ905に加えて、MPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリなどである。
【0348】
コンピュータシステム900に、テレワーク支援装置D等の機能を実行させるプログラムは、例えば、DVD、CD-ROM等のディスク921に記憶されて、ディスクドライブ905に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ディスク921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、ディスク921に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
【0349】
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、テレワーク支援装置D等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
【0350】
なお、上述したコンピュータシステム900は、サーバまたは据え置き型のPCであるが、ユーザ端末C、第一端末E、第二端末F等は、例えば、タブレット端末やスマートフォンやノートPCといった、携帯端末で実現されてもよい。この場合、例えば、キーボード902およびマウス903はタッチパネルに、ディスクドライブ905はメモリカードスロットに、ディスク921はメモリカードに、それぞれ置き換えられてもよい。
【0351】
送信装置Bも、基本的なハードウェア構成は、PCや携帯端末と同様でよい。ただし、以上は例示であり、テレワーク支援装置D等を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
【0352】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0353】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、一のコンピュータが集中処理を行ってもよく、あるいは複数のコンピュータが分散処理を行ってもよい。
【0354】
また、上記実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段(受信部D2、送信部D4など)は、物理的に一の媒体で実現されてもよいことは言うまでもない。
【0355】
また、上記実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0356】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0357】
以上のように、本発明にかかるテレワーク支援装置は、各種の組織に属し、各種の場所でテレワークを行う1以上の各ユーザの勤務状況を把握可能となるように支援できるという効果を有し、テレワーク支援装置等として有用である。
【符号の説明】
【0358】
A 情報システム
B 送信装置
C ユーザ端末
D テレワーク支援装置
E 第一端末
F 第二端末
D1 格納部
D2 受信部
D3 処理部
D4 送信部
D11 ユーザ情報格納部
D12 条件格納部
D13 勤務情報格納部
D14 勤怠情報格納部
D21 識別子対受信部
D22 第一出力指示受信部
D23 第二出力指示受信部
D30 勤務情報蓄積部
D31 第一ユーザ識別子取得部
D32 第二ユーザ識別子取得部
D33 状態変更部
D34 第一判断部
D35 第二判断部
D35a 第三判断部
D36 課金処理部
D37 時刻情報蓄積部
D38 勤怠情報構成部
D39 勤怠情報蓄積部
D41 第一ユーザ識別子送信部
D42 第二ユーザ識別子送信部
D43 判断結果送信部
D121 組織場所情報格納部
D122 組織時間情報格納部