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特許7462902発光装置、プロジェクター、および発光装置の製造方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】発光装置、プロジェクター、および発光装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/20 20060101AFI20240401BHJP
   H01S 5/12 20210101ALI20240401BHJP
   H01S 5/343 20060101ALI20240401BHJP
   H01L 21/205 20060101ALI20240401BHJP
   C30B 29/38 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
H01S5/20 610
H01S5/12
H01S5/343 610
H01L21/205
C30B29/38 D
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020112626
(22)【出願日】2020-06-30
(65)【公開番号】P2022011467
(43)【公開日】2022-01-17
【審査請求日】2023-06-27
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】502350504
【氏名又は名称】学校法人上智学院
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【弁理士】
【氏名又は名称】布施 行夫
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【弁理士】
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100148323
【弁理士】
【氏名又は名称】川▲崎▼ 通
(74)【代理人】
【識別番号】100168860
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 充史
(72)【発明者】
【氏名】中川 洋平
(72)【発明者】
【氏名】岸野 克巳
【審査官】佐藤 美紗子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-83232(JP,A)
【文献】特開2019-40982(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01S 5/00 - 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板に設けられ、複数の柱状部を有する積層体と、
を有し、
前記積層体は、
第1半導体層と、
前記第1半導体層と導電型の異なる第2半導体層と、
前記第1半導体層と前記第2半導体層との間に設けられた発光層と、
を有し、
前記第1半導体層と前記発光層は、前記柱状部を構成し、
前記第1半導体層は、前記基板と前記発光層との間に設けられ、
前記第2半導体層には、凹部が設けられ、
前記凹部には、前記第2半導体層よりも屈折率の低い低屈折率部が設けられ、
前記凹部と前記柱状部は、1対1に対応して設けられている、発光装置。
【請求項2】
請求項1において、
平面視において、前記凹部の中心と前記柱状部の中心は重なっている、発光装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記第2半導体層は、複数の前記柱状部に跨がって設けられた1つの層である、発光装置。
【請求項4】
請求項1または2において、
前記第2半導体層は、前記柱状部を構成する、発光装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記低屈折率部は、空隙である、発光装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の発光装置を有する、プロジェクター。
【請求項7】
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にAlGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分と、平面視において前記第1部分を囲み、前記第1部分よりもAl組成比の高い第2部分と、を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層の前記第1部分をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成する工程と、
を有する、発光装置の製造方法。
【請求項8】
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にGaNをエピタキシャル成長させて、柱状のGaN層を形成する工程と、
前記GaN層上にAlGaNをエピタキシャル成長させて、前記GaN層を覆うAlGaN層を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記AlGaN層をエッチングして前記GaN層を露出させ、露出した前記GaN層をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成する工程と、
を有する、発光装置の製造方法。
【請求項9】
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分と、平面視において前記第1部分を囲み、前記第1部分よりも結晶性が良い第2部分と、を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層の前記第1部分をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成する工程と、
を有する、発光装置の製造方法。
【請求項10】
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にGaNをエピタキシャル成長させて、N極性の第1部分と、平面視において前記第1部分を囲み、Ga極性の第2部分と、を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層の前記第1部分をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成する工程と、
を有する、発光装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置、プロジェクター、および発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体レーザーは、高輝度の次世代光源として期待されている。特に、ナノコラム、ナノワイヤー、ナノロッド、ナノピラーなどと呼ばれるナノ構造を有する半導体レーザーは、フォトニック結晶の効果によって、狭放射角で高出力の発光が得られる発光装置が実現できると期待されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、第1半導体層と、第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層と、第1半導体層と第2半導体層との間に設けられた活性層と、を含む柱状部を有し、第2半導体層に設けられた凹部に、第2半導体層より屈折率の低い低屈折率部が設けられた発光装置が開示されている。特許文献1の発光装置では、第2半導体層に凹部を設けることによって面内方向の平均屈折率を低くし、活性層で発生した光の電極側への漏れを低減している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-083232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の発光装置では、凹部がランダムに設けられているため、各柱状部に注入される電流量にばらつきが生じてしまう。例えば、凹部が密に設けられている柱状部に注入される電流量は、凹部が疎に設けられている柱状部の電流量よりも少ない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る発光装置の一態様は、
基板と、
前記基板に設けられ、複数の柱状部を有する積層体と、
を有し、
前記積層体は、
第1半導体層と、
前記第1半導体層と導電型の異なる第2半導体層と、
前記第1半導体層と前記第2半導体層との間に設けられた発光層と、
を有し、
前記第1半導体層と前記発光層は、前記柱状部を構成し、
前記第1半導体層は、前記基板と前記発光層との間に設けられ、
前記第2半導体層には、凹部が設けられ、
前記凹部には、前記第2半導体層よりも屈折率の低い低屈折率部が設けられ、
前記凹部と前記柱状部は、1対1に対応して設けられている。
【0007】
前記発光装置の一態様において、
平面視において、前記凹部の中心と前記柱状部の中心は重なっていてもよい。
【0008】
前記発光装置の一態様において、
前記第2半導体層は、複数の前記柱状部に跨がって設けられた1つの層であってもよい。
【0009】
前記発光装置の一態様において、
前記第2半導体層は、前記柱状部を構成してもよい。
【0010】
前記発光装置の一態様において、
前記低屈折率部は、空隙であってもよい。
【0011】
本発明に係るプロジェクターの一態様は、
前記発光装置を有する。
【0012】
本発明に係る発光装置の製造方法の一態様は、
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にAlGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分と、平面視において前記第1部分を囲み、前記第1部分よりもAl組成比の高い第2部分と、を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層の前記第1部分をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成する工程と、
を有する。
【0013】
本発明に係る発光装置の製造方法の一態様は、
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にGaNをエピタキシャル成長させて、柱状のGaN層を形成する工程と、
前記GaN層上にAlGaNをエピタキシャル成長させて、前記GaN層を覆うAlGaN層を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記AlGaN層をエッチングして前記GaN層を露出させ、露出した前記GaN層をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成する工程と、
を有する。
【0014】
本発明に係る発光装置の製造方法の一態様は、
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分と、平面視において前記第1部分を囲み、前記第1部分よりも結晶性が良い第2部分と、を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層の前記第1部分をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成する工程と、
を有する。
【0015】
本発明に係る発光装置の製造方法の一態様は、
基板に、第1半導体層および発光層を柱状に形成して、複数の柱状結晶を形成する工程と、
前記発光層上にGaNをエピタキシャル成長させて、N極性の第1部分と、平面視において前記第1部分を囲み、Ga極性の第2部分と、を有し、前記第1半導体層とは導電型の異なる第2半導体層を形成する工程と、
前記第2半導体層の前記第1部分をエッチングして、前記第2半導体層に凹部を形成す
る工程と、
を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】第1実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図。
図2】第1実施形態に係る発光装置を模式的に示す平面図。
図3】第1実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を示すフローチャート。
図4】第1実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図5】第1実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図6】第1実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図7】第1実施形態の変形例に係る発光装置を模式的に示す断面図。
図8】第1実施形態の変形例に係る発光装置を模式的に示す平面図。
図9】第1実施形態の変形例に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図10】第2実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図。
図11】第2実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を示すフローチャート。
図12】第2実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図13】第2実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図14】第2実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図15】第3実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図。
図16】第3実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を示すフローチャート。
図17】第3実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図18】第3実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図19】第4実施形態に係る発光装置を模式的に示す断面図。
図20】第4実施形態に係る発光装置の製造方法の一例を示すフローチャート。
図21】第4実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図22】第4実施形態に係る発光装置の製造工程を模式的に示す断面図。
図23】第5実施形態に係るプロジェクターを模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0018】
1. 第1実施形態
1.1. 発光装置
まず、第1実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、第1実施形態に係る発光装置100を模式的に示す断面図である。図2は、第1実施形態に係る発光装置100を模式的に示す平面図である。なお、図2では、便宜上、第2半導体層36のみを図示している。また、図1は、図2のI-I線断面図である。
【0019】
発光装置100は、図1に示すように、基板10と、積層体20と、第1電極50と、第2電極52と、を有している。
【0020】
基板10は、例えば、Si基板、GaN基板、サファイア基板などである。
【0021】
積層体20は、基板10に設けられている。積層体20は、バッファー層22と、第1半導体層32と、発光層34と、第2半導体層36と、を有している。
【0022】
バッファー層22は、基板10上に設けられている。バッファー層22は、例えば、S
iがドープされたn型のGaN層である。バッファー層22上には、柱状部30を形成するためのマスク層60が設けられている。マスク層60は、例えば、チタン層、酸化チタン層、酸化シリコン層、酸化アルミニウム層などである。
【0023】
本明細書では、積層体20の積層方向(以下、単に「積層方向」ともいう)において、発光層34を基準とした場合、発光層34から第2半導体層36に向かう方向を「上」とし、発光層34から第1半導体層32に向かう方向を「下」として説明する。また、「積層体の積層方向」とは、第1半導体層32と発光層34との積層方向をいう。
【0024】
第1半導体層32、発光層34、および第2半導体層36は、柱状部30を構成している。積層体20は、複数の柱状部30を有している。柱状部30は、バッファー層22上に設けられている。柱状部30は、バッファー層22から上方に突出した柱状の形状を有している。柱状部30は、例えば、ナノコラム、ナノワイヤー、ナノロッド、ナノピラーとも呼ばれる。柱状部30の平面形状は、例えば、多角形、円などである。図2に示す例では、柱状部30の平面形状は、六角形である。
【0025】
柱状部30の径は、例えば、50nm以上500nm以下である。柱状部30の径を500nm以下とすることによって、高品質な結晶の発光層34を得ることができ、かつ、発光層34に内在する歪みを低減することができる。これにより、発光層34で発生する光を高い効率で増幅できる。複数の柱状部30の径は、例えば、互いに等しい。
【0026】
なお、「柱状部の径」とは、柱状部30の平面形状が円の場合は、直径であり、柱状部30の平面形状が円ではない形状の場合は、最小包含円の直径である。例えば、柱状部30の径は、柱状部30の平面形状が多角形の場合、該多角形を内部に含む最小の円の直径であり、柱状部30の平面形状が楕円の場合、該楕円を内部に含む最小の円の直径である。
【0027】
柱状部30は、複数設けられている。隣り合う柱状部30の間隔は、例えば、1nm以上500nm以下である。複数の柱状部30は、積層方向から見た平面視において(以下、単に「平面視において」ともいう)、所定の方向に所定のピッチで配列されている。複数の柱状部30は、三角格子状に配置されている。なお、複数の柱状部30の配置は、特に限定されず、正方格子状に配置されていてもよい。複数の柱状部30は、フォトニック結晶の効果を発現することができる。
【0028】
なお、「柱状部のピッチ」とは、所定の方向に沿って隣り合う柱状部30の中心間の距離である。「柱状部の中心」とは、柱状部30の平面形状が円の場合は、該円の中心であり、柱状部30の平面形状が円ではない形状の場合は、最小包含円の中心である。例えば、柱状部30の中心は、柱状部30の平面形状が多角形の場合、該多角形を内部に含む最小の円の中心であり、柱状部30の平面形状が楕円の場合、該楕円を内部に含む最小の円の中心である。
【0029】
柱状部30は、第1半導体層32と、発光層34と、第2半導体層36と、を有している。
【0030】
第1半導体層32は、バッファー層22上に設けられている。第1半導体層32は、基板10と発光層34との間に設けられている。第1半導体層32は、n型の半導体層である。第1半導体層32は、例えば、Siがドープされたn型のGaN層である。
【0031】
発光層34は、第1半導体層32上に設けられている。発光層34は、第1半導体層32と第2半導体層36との間に設けられている。発光層34は、電流が注入されることで
光を発生させる。発光層34は、例えば、不純物がドープされていないi型のGaN層と、i型のInGaN層と、からなる量子井戸構造を重ねた多重量子井戸構造を有している。
【0032】
第2半導体層36は、発光層34上に設けられている。第2半導体層36は、第1半導体層32と導電型の異なる層である。第2半導体層36は、p型の半導体層である。第2半導体層36は、例えば、Mgがドープされたp型のAlGaN層である。第1半導体層32および第2半導体層36は、発光層34に光を閉じ込める機能を有するクラッド層である。
【0033】
第2半導体層36には、凹部40が設けられている。凹部40は、第2半導体層36の面で規定された空間である。凹部40は、第2半導体層36の上面に開口を有している。第2半導体層36の上面は、第2半導体層36の基板10側とは反対側の面である。図示の例では、第2半導体層36の上面は、第2電極52と接している。
【0034】
図1および図2に示すように、凹部40と柱状部30は、1対1に対応して設けられている。すなわち、1つの柱状部30に対して、1つの凹部40が設けられている。柱状部30は所定の方向に所定のピッチで配列されており、凹部40も柱状部30と同様に、所定の方向に所定のピッチで配列されている。また、図示の例では、柱状部30が三角格子状に配置されており、凹部40も三角格子状に配置されている。
【0035】
図2に示すように、平面視において、凹部40の中心と柱状部30とは、重なっている。すなわち、平面視において、凹部40の中心は、柱状部30の外縁の内側に位置している。図2に示す例では、凹部40の中心と柱状部30の中心とが重なっている。すなわち、平面視において、凹部40の中心の位置と柱状部30の中心の位置とは、一致している。
【0036】
なお、「凹部の中心」とは、凹部40の平面形状が円の場合は、該円の中心であり、凹部40の平面形状が円ではない形状の場合は、最小包含円の中心である。例えば、凹部40の中心は、凹部40の平面形状が多角形の場合、該多角形を内部に含む最小の円の中心であり、凹部40の平面形状が楕円の場合、該楕円を内部に含む最小の円の中心である。
【0037】
凹部40の深さ、すなわち、凹部40の積層方向の大きさは、第2半導体層36の厚さよりも小さい。そのため、発光層34の上面は、第2半導体層36で覆われており、凹部40によって露出しない。
【0038】
凹部40の平面形状は、図2に示すように、円である。すなわち、凹部40の開口の形状は、円である。なお、凹部40の平面形状は、特に限定されず、多角形や楕円などであってもよい。凹部40の平面形状とは、凹部40を積層方向から見た形状である。凹部40の開口の径は、柱状部30の径よりも小さい。
【0039】
凹部40には、第2半導体層36よりも屈折率の低い低屈折率部42が設けられている。低屈折率部42は、例えば、空隙、すなわち空気である。なお、低屈折率部42は、空隙に限定されず、第2半導体層36よりも屈折率の低い低屈折材料からなる材料であればよい。低屈折率部42の材質は、例えば、AlGaN、AlN、InAlN、酸化シリコン、窒化シリコン、ポリイミドなどである。
【0040】
発光装置100では、凹部40と柱状部30とが1対1に設けられているため、低屈折率部42と柱状部30が1対1に設けられる。また、平面視において、凹部40の中心と柱状部30が重なっているため、低屈折率部42の中心と柱状部30が重なる。
【0041】
第2半導体層36の低屈折率部42が設けられている部分の面内方向の平均屈折率は、第2半導体層36の低屈折率部42が設けられていない部分の面内方向の平均屈折率よりも低い。低屈折率部42は、第2半導体層36の第2電極52近傍に設けられているため、第2半導体層36の第2電極52近傍の面内方向の平均屈折率を低くできる。
【0042】
隣り合う柱状部30の間は、例えば、空隙である。なお、隣り合う柱状部30の間に光伝搬層が設けられていてもよい。光伝搬層は、例えば、酸化シリコン層、酸化アルミニウム層、酸化チタン層などである。発光層34で発生した光は、空隙または光伝搬層を通って複数の柱状部30を、積層方向と直交する方向に伝搬することができる。
【0043】
第1電極50は、バッファー層22上に設けられている。バッファー層22は、第1電極50とオーミックコンタクトしていてもよい。第1電極50は、第1半導体層32と電気的に接続されている。図示の例では、第1電極50は、バッファー層22を介して、第1半導体層32と電気的に接続されている。第1電極50は、発光層34に電流を注入するための一方の電極である。第1電極50としては、例えば、バッファー層22側から、Cr層、Ni層、Au層の順序で積層したものなどを用いる。
【0044】
第2電極52は、積層体20の基板10側とは反対側に設けられている。図示の例では、第2電極52は、第2半導体層36上および凹部40上に設けられている。第2電極52は、凹部40には設けられていない。第2電極52は、凹部40を規定する第2半導体層36の面には設けられていない。
【0045】
第2電極52は、第2半導体層36と電気的に接続されている。第2電極52は、発光層34に電流を注入するための他方の電極である。第2電極52としては、例えば、ITO(indium tin oxide)などを用いる。第2電極52の膜厚は、例えば、100nm以上300nm以下である。
【0046】
なお、図示はしないが、第2半導体層36と第2電極52との間にコンタクト層が設けられていてもよい。コンタクト層は、例えば、p型のGaN層である。コンタクト層は、柱状部30ごとに設けられて柱状部30を構成していてもよいし、複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層であってもよい。
【0047】
発光装置100では、p型の第2半導体層36、発光層34、およびn型の第1半導体層32により、pinダイオードが構成される。発光装置100では、第1電極50と第2電極52との間に、pinダイオードの順バイアス電圧を印加すると、発光層34に電流が注入されて発光層34で電子と正孔との再結合が起こる。この再結合により発光が生じる。発光層34で発生した光は、第1半導体層32および第2半導体層36により積層方向と直交する方向に伝搬し、複数の柱状部30によるフォトニック結晶の効果により定在波を形成し、発光層34で利得を受けてレーザー発振する。そして、発光装置100は、+1次回折光および-1次回折光をレーザー光として、積層方向に射出する。
【0048】
発光装置100では、第2半導体層36に低屈折率部42を設けることによって、第2半導体層36の第2電極52近傍の面内方向の平均屈折率を低くできる。したがって、発光装置100では、発光層34付近に光を閉じ込める効果を高めることができ、発光層34で発生した光の第2電極52側への漏れを低減できる。よって、発光装置100では、第2電極52による光の吸収を低減でき、第2電極52による光の損失を低減できる。
【0049】
なお、上記では、InGaN系の発光層34について説明したが、発光層34としては、出射される光の波長に応じて、電流が注入されることで発光可能な様々な材料系を用い
ることができる。例えば、AlGaN系、AlGaAs系、InGaAs系、InGaAsP系、InP系、GaP系、AlGaP系などの半導体材料を用いることができる。
【0050】
発光装置100は、例えば、以下の作用効果を奏することができる。
【0051】
発光装置100では、凹部40と柱状部30は1対1に対応して設けられ、平面視において、凹部40の中心と柱状部30は重なっている。そのため、発光装置100では、凹部40がランダムに設けられている場合と比べて、各柱状部30に注入される電流量のばらつきを低減できる。
【0052】
発光装置100では、平面視において凹部40の中心と柱状部30の中心とは、重なっている。そのため、発光装置100では、凹部40の中心と柱状部30の中心とがずれている場合と比べて、各柱状部30に注入される電流量のばらつきを低減できる。
【0053】
発光装置100では、凹部40には低屈折率部42が設けられ、低屈折率部42は、空隙である。そのため、発光装置100では、低屈折率部42が空隙でない場合と比べて、第2半導体層36の第2電極52近傍の面内方向の平均屈折率を低減できる。したがって、第2電極52による光の吸収をより低減できる。
【0054】
1.2. 発光装置の製造方法
次に、第1実施形態に係る発光装置100の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図3は、第1実施形態に係る発光装置100の製造方法の一例を示すフローチャートである。図4図6は、第1実施形態に係る発光装置100の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0055】
1.2.1. 柱状結晶の形成(S100)
図4に示すように、基板10に、第1半導体層32および発光層34を柱状に形成して、複数の柱状結晶3を形成する。
【0056】
具体的には、まず、基板10上に、バッファー層22をエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法などが挙げられる。
【0057】
次に、バッファー層22上にマスク層60を形成する。マスク層60は、例えば、スパッタ法等でバッファー層22上に成膜された膜に、周期的に開口部を形成することによって形成できる。
【0058】
次に、マスク層60をマスクとして、バッファー層22上に、第1半導体層32、発光層34をエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD法、MBE法などが挙げられる。これにより、第1半導体層32および発光層34が柱状に成長し、複数の柱状結晶3が形成される。
【0059】
1.2.2. 第2半導体層の形成(S102)
図5に示すように、発光層34上に、AlGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分36aと、第2部分36bと、を有する第2半導体層36を形成する。第1部分36aは、平面視において柱状部30の中央部に形成される。第2部分36bは、平面視において第1部分36aを囲んでいる。第2部分36bは、柱状部30の側壁部を構成している。第2部分36bのAl組成比は、第1部分36aのAlの組成比よりも高い。例えば、第2部分36bがAlGaNであり、第1部分36aがGaNであってもよい。
【0060】
本工程では、まず、発光層34上に、AlGaNをエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD法、MBE法などが挙げられる。AlGaNをエピタキシャル成長させる際の条件を制御することによって、Alが柱状部30の側壁部に偏析し、柱状部30の側壁部のAl組成比が、柱状部30の中央部のAl組成比よりも高くなる。この結果、第1部分36aと第2部分36bとを有する第2半導体層36が形成される。
【0061】
本工程により、第1半導体層32、発光層34、および第2半導体層36を有する柱状部30が形成される。
【0062】
1.2.3. 凹部の形成(S104)
図6に示すように、第2半導体層36の第1部分36aをエッチングして、第2半導体層36に凹部40を形成する。
【0063】
ここで、一般的にAlGaNは、Al組成比が高いほどエッチングレートが低い。そのため、第2部分36bのエッチングレートは、第1部分36aのエッチングレートよりも低い。本工程では、この第1部分36aと第2部分36bのエッチングレートの差を利用して第1部分36aを選択的にエッチングすることによって、凹部40を形成する。
【0064】
第2半導体層36のエッチングは、例えば、ICP(Inductively Coupled Plasma)装置などを用いた、上方から異方性エッチングにより行われる。これにより、第1半導体層32や発光層34がエッチングされることを防ぎつつ、第1部分36aを選択的にエッチングできる。
【0065】
本工程において、第2半導体層36の第1部分36aをエッチングして凹部40を形成することによって、凹部40と柱状部30を1対1に対応させることができる。さらに、平面視において凹部40の中心の位置と柱状部30の中心の位置とを一致させることができる。
【0066】
1.2.4. 電極の形成(S106)
図1に示すように、バッファー層22上に第1電極50を形成し、第2半導体層36上に第2電極52を形成する。第1電極50および第2電極52は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法などにより形成される。例えば、真空蒸着法により第2電極52を形成する場合には、積層方向に対して斜め方向から蒸着する。これにより、凹部40内に電極材料が入り込むことを防ぐことができる。また、例えば、スパッタ法により第2電極52を形成する場合には、積層方向に対して斜め方向からスパッタ成膜を行うことで、凹部40内に電極材料が入り込むことを防ぐことができる。
【0067】
以上の工程により、発光装置100を製造することができる。
【0068】
なお、上記では、低屈折率部42が空隙(空気)である場合について説明したが、低屈折率部42の材質がAlGaN、AlN、InAlN、酸化シリコン、窒化シリコン、ポリイミドなどである場合、凹部40を形成する工程S104の後に、凹部40に低屈折率部42を設ける。低屈折率部42は、例えば、MOCVD法、MBE法、CVD法などで、凹部40内に低屈折率部42を構成する材料を埋め込むことで形成できる。凹部40内に低屈折率部42を形成した後に、第2電極52を形成する。これにより、凹部40内に電極材料が入り込むことを防ぐことができる。
【0069】
発光装置100の製造方法は、例えば、以下の作用効果を奏することができる。
【0070】
発光装置100の製造方法は、基板10に第1半導体層32および発光層34を柱状に形成して、複数の柱状結晶3を形成する工程S100と、発光層34上にAlGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分36aと、平面視において第1部分36aを囲み、第1部分36aよりもAl組成比の高い第2部分36bと、を有する第2半導体層36を形成する工程S102と、第2半導体層36の第1部分36aをエッチングして、第2半導体層36に凹部40を形成する工程と、を含む。
【0071】
このような発光装置100の製造方法では、AlGaNにおけるAl組成比の違いによるエッチングレートの差を利用することによって、凹部40と柱状部30が1対1に対応する発光装置を容易に製造することができる。すなわち、各柱状部30に注入される電流量のばらつきを低減できる発光装置を容易に製造できる。
【0072】
例えば、第1半導体層32、発光層34、および第2半導体層36を柱状に形成した後に、電子ビームリソグラフィ、フォトリソグラフィなどのパターニング技術により第2半導体層36に凹部40を形成する場合、柱状部30と凹部40を1対1に対応させるためには、柱状部30と凹部40との位置関係を高い精度で合わせる必要がある。これに対して、発光装置100の製造方法では、このような位置合わせを行う必要がなく、容易に精度よく凹部40を形成できる。
【0073】
1.3. 変形例
1.3.1. 発光装置
次に、第1実施形態の変形例に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。図7は、第1実施形態の変形例に係る発光装置110を模式的に示す断面図である。図8は、第1実施形態の変形例に係る発光装置110を模式的に示す平面図である。なお、図8では、便宜上、第2半導体層36のみを図示している。また、図7は、図8のVII-VII線断面図である。
【0074】
以下、第1実施形態の変形例に係る発光装置110において、上述した第1実施形態に係る発光装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0075】
上述した発光装置100では、図1および図2に示すように、第2半導体層36は柱状部30を構成していた。これに対して、発光装置110では、図7および図8に示すように、第2半導体層36は、複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層である。
【0076】
図7に示す例では、第2半導体層36の下部360は柱状部30を構成し、第2半導体層36の上部362は柱状部30を構成していない。第2半導体層36の上部362は、柱状ではなく、複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層を構成している。
【0077】
第2半導体層36の上部362は、第2半導体層36のうちの第2電極52側の部分であり、図示の例では、第2電極52に接している。第2半導体層36の下部360は、第2半導体層36のうちの発光層34側の部分であり、図示の例では、発光層34に接している。
【0078】
発光装置110では、発光装置100と同様に、凹部40と柱状部30は、1対1に対応して設けられている。すなわち、1つの柱状部30に対して、1つの凹部40が設けられている。また、発光装置110では、発光装置100と同様に、平面視において、凹部40の中心と柱状部30とは、重なっている。図8に示す例では、凹部40の中心と柱状部30の中心とが、重なっている。
【0079】
なお、上記では、凹部40が、第2半導体層36の上部362および下部360に設けられていたが、凹部40は、第2半導体層36の上部362のみに設けられていてもよい。すなわち、凹部40は、第2半導体層36の複数の柱状部30に跨がって設けられた部分に設けられており、柱状部30に設けられていなくてもよい。この場合でも、凹部40と柱状部30は1対1に対応して設けられ、平面視において凹部40の中心と柱状部30とは重なっている。
【0080】
発光装置110では、上述した発光装置100と同様の作用効果を奏することができる。また、発光装置110では、第2半導体層36が複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層であるため、第2半導体層36が複数の柱状部30に跨がっていない場合と比べて、第2電極52と第2半導体層36の接触面積を大きくすることができ、電気抵抗を低減できる。
【0081】
1.3.2. 発光装置の製造方法
発光装置110の製造方法は、上述した第2半導体層36を形成する工程S102において、第2半導体層36を複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層として形成する点が、発光装置100の製造方法と異なる。以下では、上述した発光装置100の製造方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
【0082】
図9は、発光装置110の製造工程を模式的に示す断面図である。
【0083】
柱状結晶3を形成する工程S100は、上述した発光装置100の製造方法と同様に行われる。
【0084】
第2半導体層36を形成する工程S102において、発光層34上に、AlGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分36aと、第2部分36bと、を有する第2半導体層36を形成する。このとき、図9に示すように、AlGaNを積層方向だけでなく面内方向にも成長する条件で、エピタキシャル成長させる。例えば、エピタキシャル成長させる際に、ガスの供給量、成長温度などを制御することによって、AlGaNを面内方向に成長させることができる。これにより、AlGaNが成長するに従って隣り合う柱状部30間の距離が小さくなり、最終的に隣り合う柱状部30が接続される。
【0085】
この結果、第2半導体層36の上部362を複数の柱状部30に跨がった1つの層として形成することができる。
【0086】
本工程では、第1部分36aと、第2部分36bと、を有し、複数の柱状部30に跨がった1つの層として形成された第2半導体層36を形成できる。
【0087】
第2半導体層36をエッチングする工程S104および第1電極50および第2電極52を形成する工程S106は、上述した発光装置100の製造方法と同様に行われる。
【0088】
以上の工程により、発光装置110を製造することができる。
【0089】
発光装置110の製造方法では、発光層34上にAlGaNをエピタキシャル成長させて、第1部分36aと、平面視において第1部分36aを囲み、第1部分36aよりもAl組成比の高い第2部分36bと、を有する第2半導体層36を形成する工程S102と、第2半導体層36の第1部分36aをエッチングして、第2半導体層36に凹部40を形成する工程と、を含む。また、第2半導体層36を形成する工程S102では、第2半導体層36を複数の柱状部30に跨がった1つの層として形成する。
【0090】
このような発光装置110の製造方法では、第2半導体層36が複数の柱状部30に跨がった1つの層である場合でも、AlGaNにおけるAl組成比の違いによるエッチングレートの差を利用することによって、凹部40と柱状部30が1対1に対応する発光装置を容易に製造することができる。
【0091】
2. 第2実施形態
2.1. 発光装置
次に、第2実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。図10は、第2実施形態に係る発光装置200を模式的に示す断面図である。以下、第2実施形態に係る発光装置200において、上述した第1実施形態に係る発光装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0092】
発光装置200は、図10に示すように、発光装置100と同様に、凹部40と柱状部30は1対1に対応して設けられており、平面視において凹部40の中心と柱状部30とは重なっている。
【0093】
発光装置200では、柱状部30を構成する第2半導体層36の径は、例えば、柱状部30を構成する第1半導体層32の径よりも大きい。
【0094】
発光装置200では、発光装置100と同様の作用効果を奏することができる。
【0095】
2.2. 発光装置の製造方法
次に、第2実施形態に係る発光装置200の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図11は、第2実施形態に係る発光装置200の製造方法の一例を示すフローチャートである。図12図14は、第2実施形態に係る発光装置200の製造工程を模式的に示す断面図である。以下では、上述した発光装置100の製造方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
【0096】
2.2.1. 柱状結晶の形成(S200)
図4に示すように、基板10に、第1半導体層32および発光層34を柱状に形成して、複数の柱状結晶3を形成する。柱状結晶3を形成する工程S200は、上述した柱状結晶3を形成する工程S100と同様に行われる。
【0097】
2.2.2. GaN層の形成(S202)
図12に示すように、発光層34上にGaNをエピタキシャル成長させて、柱状のGaN層4aを形成する。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD法、MBE法などが挙げられる。
【0098】
2.2.3. 第2半導体層の形成(S204)
図13に示すように、GaN層4a上にAlGaNをエピタキシャル成長させて、GaN層4aを覆うAlGaN層4bを形成する。これにより、GaN層4aと、AlGaN層4bと、を有する第2半導体層36を形成できる。AlGaNのエピタキシャル成長は、AlGaN層4bがGaN層4aを覆うように成長する条件で行う。例えば、ガスの供給量や、成長温度などを制御することによって、AlGaN層4bがGaN層4aを覆うようにエピタキシャル成長させることができる。
【0099】
本工程により、第1半導体層32、発光層34、および第2半導体層36からなる柱状部30が形成される。
【0100】
2.2.4. 凹部の形成(S206)
図14に示すように、AlGaN層4bをエッチングしてGaN層4aを露出させ、露出したGaN層4aをエッチングして、第2半導体層36に凹部40を形成する。
【0101】
具体的には、まず、AlGaN層4bをエッチングしてGaN層4aを露出させる。AlGaN層4bのエッチングは、例えば、ICP装置などを用いた、上方から異方性エッチングにより行われる。これにより、第1半導体層32や発光層34がエッチングされることを防ぎつつ、AlGaN層4bをエッチングできる。ここで、AlGaN層4bの中央部は、AlGaN層4bの側壁部よりもAl組成比が低いため、AlGaN層4bの中央部は、AlGaN層4bの側壁部よりもエッチングレートが高い。そのため、AlGaN層4bのエッチングでは、AlGaN層4bの中央部が選択的にエッチングされる。
【0102】
AlGaN層4bのエッチングが進んでGaN層4aが露出すると、GaN層4aが選択的にエッチングされる。これは、上述したように、Al組成比が高いほどエッチングレートが低いためである。この結果、図14に示すように、第2半導体層36に凹部40が形成される。GaN層4aのエッチングは、上述したAlGaN層4bのエッチングと同様に、ICP装置などを用いた、上方から異方性エッチングにより行われる。
【0103】
GaN層4aのエッチングは、発光層34を露出させないために、GaN層4aの一部を残した状態で停止する。
【0104】
本工程において、GaN層4aをエッチングして凹部40を形成することによって、凹部40と柱状部30を1対1に対応させることができる。さらに、平面視において凹部40の中心の位置と柱状部30の中心の位置とを一致させることができる。
【0105】
2.2.5. 電極の形成(S208)
図10に示すように、バッファー層22上に第1電極50を形成し、第2半導体層36上に第2電極52を形成する。第1電極50および第2電極52を形成する工程S208は、上述した第1電極50および第2電極52を形成する工程S106と同様に行われる。
【0106】
以上の工程により、発光装置200を製造することができる。
【0107】
発光装置200の製造方法は、上述した発光装置100の製造方法と同様に、AlGaNにおけるAl組成比の違いによるエッチングレートの差を利用することによって、凹部40と柱状部30が1対1に対応する発光装置を容易に製造することができる。すなわち、各柱状部30に注入される電流量のばらつきを低減できる発光装置を容易に製造できる。
【0108】
2.3. 変形例
発光装置200においても、上述した図7に示す発光装置110と同様に、第2半導体層36を複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層としてもよい。この場合、GaN層4aを覆うAlGaN層4bを形成する工程S204において、AlGaN層4bを厚く形成すればよい。これにより、隣り合うAlGaN層4bが接触して複数の柱状部30に跨がった1つの層となる。
【0109】
3. 第3実施形態
3.1. 発光装置
次に、第3実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。図15は、第3実施形態に係る発光装置300を模式的に示す断面図である。以下、第3実施形態に係る発光装置300において、上述した第1実施形態に係る発光装置100の構成部材
と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0110】
発光装置300は、図15に示すように、発光装置100と同様に、凹部40と柱状部30は、1対1に対応して設けられており、平面視において、凹部40の中心と柱状部30とは、重なっている。
【0111】
発光装置300では、第2半導体層36は、例えば、p型のGaN層である。
【0112】
発光装置300では、発光装置100と同様の作用効果を奏することができる。
【0113】
3.2. 発光装置の製造方法
次に、第3実施形態に係る発光装置300の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図16は、第3実施形態に係る発光装置300の製造方法の一例を示すフローチャートである。図17図18は、第3実施形態に係る発光装置300の製造工程を模式的に示す断面図である。以下では、上述した発光装置100の製造方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
【0114】
3.2.1. 柱状結晶の形成(S300)
図4に示すように、基板10に、第1半導体層32および発光層34を柱状に形成して、複数の柱状結晶3を形成する。柱状結晶3を形成する工程S300は、上述した柱状結晶3を形成する工程S100と同様に行われる。
【0115】
3.2.2. 第2半導体層の形成(S302)
図17に示すように、発光層34上に、GaNをエピタキシャル成長させて、第1部分6aと、第2部分6bと、を有する第2半導体層36を形成する。第1部分6aは、平面視において柱状部30の中央部に形成される。第2部分6bは平面視において第1部分6aを囲んでいる。第2部分6bは、柱状部30の側壁部を構成している。第2部分6bは、第1部分6aよりも結晶性が良い。
【0116】
本工程では、発光層34上に、GaNをエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD法、MBE法などが挙げられる。GaNをエピタキシャル成長させる際に、柱状部30の中央部にGaの割合が大きい部分を形成する。例えば、エピタキシャル成長させる際に、Gaを過剰に供給することによって、柱状部30の中央部にGaが凝集する。この結果、柱状部30の中央部の結晶性が悪化し、結晶性が悪い第1部分6aと、結晶性の良い第2部分6bと、が形成される。
【0117】
本工程により、第1半導体層32、発光層34、および第2半導体層36からなる柱状部30が形成される。
【0118】
3.2.3. 凹部の形成(S304)
図18に示すように、第2半導体層36の第1部分6aをエッチングして、第2半導体層36に凹部40を形成する。
【0119】
ここで、一般的に、同一材料であっても、結晶性が悪いほどエッチングレートが高い。そのため、第1部分6aのエッチングレートは、第2部分6bのエッチングレートよりも高い。したがって、本工程では、この第1部分6aと第2部分6bのエッチングレートの差を利用して第1部分6aを選択的にエッチングすることによって、凹部40を形成する。
【0120】
第2半導体層36のエッチングは、例えば、第1部分6aと第2部分6bの選択比が高
くとれる手法であれば特に限定されず、異方性エッチングであってもよいし、等方性エッチングであってもよい。例えば、フッ化水素を用いたエッチングにより、第1部分6aを選択的にエッチングできる。
【0121】
本工程において、第2半導体層36の第1部分6aをエッチングして凹部40を形成することによって、凹部40と柱状部30を1対1に対応させることができる。さらに、平面視において凹部40の中心の位置と柱状部30の中心の位置とを一致させることができる。
【0122】
3.2.4. 電極の形成(S306)
図15に示すように、バッファー層22上に第1電極50を形成し、第2半導体層36上に第2電極52を形成する。第1電極50および第2電極52を形成する工程S306は、上述した第1電極50および第2電極52を形成する工程S106と同様に行われる。
【0123】
以上の工程により、発光装置300を製造することができる。
【0124】
発光装置300の製造方法は、上述したように、結晶性の違いによるエッチングレートの差を利用することによって、凹部40と柱状部30が1対1に対応する発光装置を容易に製造することができる。すなわち、各柱状部30に注入される電流量のばらつきを低減できる発光装置を容易に製造できる。
【0125】
3.3. 変形例
発光装置300においても、上述した図7に示す発光装置110と同様に、第2半導体層36を複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層としてもよい。例えば、上述した第2半導体層36を形成する工程S302において、GaNを積層方向だけでなく面内方向にも成長する条件で、エピタキシャル成長させることで、第2半導体層36を複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層とすることができる。
【0126】
4. 第4実施形態
4.1. 発光装置
次に、第4実施形態に係る発光装置について、図面を参照しながら説明する。図19は、第4実施形態に係る発光装置400を模式的に示す断面図である。以下、第4実施形態に係る発光装置400において、上述した第1実施形態に係る発光装置100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0127】
発光装置400は、図19に示すように、発光装置100と同様に、凹部40と柱状部30は1対1に対応して設けられており、平面視において凹部40の中心と柱状部30とは重なっている。
【0128】
発光装置400では、第2半導体層36は、例えば、p型のGaN層である。凹部40は、凹部40の開口の径が凹部40の底の径よりも大きいテーパー形状である。凹部40の形状は、例えば、円錐状である。
【0129】
発光装置400では、発光装置100と同様の作用効果を奏することができる。
【0130】
4.2. 発光装置の製造方法
次に、第4実施形態に係る発光装置400の製造方法について、図面を参照しながら説明する。図20は、第4実施形態に係る発光装置400の製造方法の一例を示すフローチャートである。図21および図22は、第4実施形態に係る発光装置400の製造工程を
模式的に示す断面図である。以下では、上述した発光装置100の製造方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
【0131】
4.2.1. 柱状結晶の形成(S400)
図4に示すように、基板10に、第1半導体層32および発光層34を柱状に形成して、複数の柱状結晶3を形成する。柱状結晶3を形成する工程S400は、上述した柱状結晶3を形成する工程S100と同様に行われる。
【0132】
4.2.2. 第2半導体層の形成(S402)
図21に示すように、発光層34上に、GaNをエピタキシャル成長させて、第1部分8aと、第2部分8bと、を有する第2半導体層36を形成する。第1部分8aは、平面視において柱状部30の中央部に形成される部分を有する。図示の例では、第1部分8aは、柱状部30の上部に形成されている。第1部分8aは、発光層34に近いほど、径が小さいテーパー部9を有している。テーパー部9は、平面視において柱状部30の中央部に形成されている。第1部分8aは、N極性のGaNである。
【0133】
第2部分8bは、平面視において第1部分8aを囲んでいる部分を有する。図示の例では、第2部分8bは、平面視においてテーパー部9を囲んでいる。第2部分8bは、積層方向において、第1部分8aと発光層34の間に設けられている。第2部分8bは、Ga極性のGaNである。
【0134】
本工程では、発光層34上に、GaNをエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD法、MBE法などが挙げられる。ここで、例えば、エピタキシャル成長させる際に、Mgを過剰に供給することによって、柱状部30の中央部にN極性のGaNを形成することができる。これにより、N極性の第1部分8aと、Ga極性の第2部分8bと、を有する第2半導体層36を形成できる。
【0135】
本工程により、第1半導体層32、発光層34、および第2半導体層36からなる柱状部30が形成される。
【0136】
4.2.3. 凹部の形成(S404)
図22に示すように、第2半導体層36の第1部分8aをエッチングして、第2半導体層36に凹部40を形成する。
【0137】
第2半導体層36のエッチングは、例えば、第1部分8aと第2部分8bの選択比が高くとれる手法であれば特に限定されず、異方性エッチングであってもよいし、等方性エッチングであってもよい。
【0138】
ここで、水酸化カリウムに対して、N極性のGaNのエッチングレートは、Ga極性のGaNのエッチングレートよりも高い。そのため、水酸化カリウムを用いて第2半導体層36をエッチングすることによって、第1部分8aを選択的にエッチングすることができる。
【0139】
このように、本工程では、第1部分8aと第2部分8bのエッチングレートの差を利用して第1部分8aを選択的にエッチングすることによって、凹部40を形成する。
【0140】
本工程において、第2半導体層36の第1部分8aをエッチングして凹部40を形成することによって、凹部40と柱状部30を1対1に対応させることができる。さらに、平面視において凹部40の中心の位置と柱状部30の中心の位置とを一致させることができる。
【0141】
4.2.4. 電極の形成(S406)
図19に示すように、バッファー層22上に第1電極50を形成し、第2半導体層36上に第2電極52を形成する。第1電極50および第2電極52を形成する工程S306は、上述した第1電極50および第2電極52を形成する工程S106と同様に行われる。
【0142】
以上の工程により、発光装置400を製造することができる。
【0143】
発光装置400の製造方法は、上述したように、結晶の極性の違いによるエッチングレートの差を利用することによって、凹部40と柱状部30が1対1に対応する発光装置を容易に製造することができる。すなわち、各柱状部30に注入される電流量のばらつきを低減できる発光装置を容易に製造できる。
【0144】
4.3. 変形例
発光装置400においても、上述した図7に示す発光装置110と同様に、第2半導体層36を複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層としてもよい。例えば、上述した第2半導体層36を形成する工程S402において、GaNを積層方向だけでなく面内方向にも成長する条件で、エピタキシャル成長させることで、第2半導体層36を複数の柱状部30に跨がって設けられた1つの層とすることができる。
【0145】
5. 第5実施形態
次に、第5実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照しながら説明する。図23は、第5実施形態に係るプロジェクター900を模式的に示す図である。
【0146】
プロジェクター900は、例えば、光源として、発光装置100を有している。
【0147】
プロジェクター900は、図示しない筐体と、筐体内に備えられている赤色光、緑色光、青色光をそれぞれ出射する赤色光源100R、緑色光源100G、青色光源100Bと、を有している。なお、便宜上、図23では、赤色光源100R、緑色光源100G、および青色光源100Bを簡略化している。
【0148】
プロジェクター900は、さらに、筐体内に備えられている、第1光学素子902Rと、第2光学素子902Gと、第3光学素子902Bと、第1光変調装置904Rと、第2光変調装置904Gと、第3光変調装置904Bと、投射装置908と、を有している。第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bは、例えば、透過型の液晶ライトバルブである。投射装置908は、例えば、投射レンズである。
【0149】
赤色光源100Rから出射された光は、第1光学素子902Rに入射する。赤色光源100Rから出射された光は、第1光学素子902Rによって集光される。なお、第1光学素子902Rは、集光以外の機能を有していてもよい。後述する第2光学素子902Gおよび第3光学素子902Bについても同様である。
【0150】
第1光学素子902Rによって集光された光は、第1光変調装置904Rに入射する。第1光変調装置904Rは、入射した光を画像情報に応じて変調させる。そして、投射装置908は、第1光変調装置904Rによって形成された像を拡大してスクリーン910に投射する。
【0151】
緑色光源100Gから出射された光は、第2光学素子902Gに入射する。緑色光源1
00Gから出射された光は、第2光学素子902Gによって集光される。
【0152】
第2光学素子902Gによって集光された光は、第2光変調装置904Gに入射する。第2光変調装置904Gは、入射した光を画像情報に応じて変調させる。そして、投射装置908は、第2光変調装置904Gによって形成された像を拡大してスクリーン910に投射する。
【0153】
青色光源100Bから出射された光は、第3光学素子902Bに入射する。青色光源100Bから出射された光は、第3光学素子902Bによって集光される。
【0154】
第3光学素子902Bによって集光された光は、第3光変調装置904Bに入射する。第3光変調装置904Bは、入射した光を画像情報に応じて変調させる。そして、投射装置908は、第3光変調装置904Bによって形成された像を拡大してスクリーン910に投射する。
【0155】
また、プロジェクター900は、第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bから出射された光を合成して投射装置908に導くクロスダイクロイックプリズム906を有することができる。
【0156】
第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bによって変調された3つの色光は、クロスダイクロイックプリズム906に入射する。クロスダイクロイックプリズム906は、4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。そして、合成された光は、投射装置908によりスクリーン910上に投射され、拡大された画像が表示される。
【0157】
なお、赤色光源100R、緑色光源100G、および青色光源100Bは、発光装置100を映像の画素として画像情報に応じて制御することで、第1光変調装置904R、第2光変調装置904G、および第3光変調装置904Bを用いずに、直接的に映像を形成してもよい。そして、投射装置908は、赤色光源100R、緑色光源100G、および青色光源100Bによって形成された映像を、拡大してスクリーン910に投射してもよい。
【0158】
また、上記の例では、光変調装置として透過型の液晶ライトバルブを用いたが、液晶以外のライトバルブを用いてもよいし、反射型のライトバルブを用いてもよい。このようなライトバルブとしては、例えば、反射型の液晶ライトバルブや、デジタルマイクロミラーデバイス(Digital Micro Mirror Device)が挙げられる。また、投射装置の構成は、使用されるライトバルブの種類によって適宜変更される。
【0159】
また、光源を、光源からの光をスクリーン上で走査させることにより、表示面に所望の大きさの画像を表示させる画像形成装置である走査手段を有するような走査型の画像表示装置の光源装置にも適用することが可能である。
【0160】
上述した実施形態に係る発光装置は、プロジェクター以外にも用いることが可能である。プロジェクター以外の用途には、例えば、屋内外の照明、ディスプレイのバックライト、レーザープリンター、スキャナー、車載用ライト、光を用いるセンシング機器、通信機器等の光源がある。
【0161】
本発明は、本願に記載の特徴や効果を有する範囲で一部の構成を省略したり、各実施形
態や変形例を組み合わせたりしてもよい。
【0162】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、及び結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【符号の説明】
【0163】
3…柱状結晶、4a…GaN層、4b…AlGaN層、6a…第1部分、6b…第2部分、8a…第1部分、8b…第2部分、9…テーパー部、10…基板、20…積層体、22…バッファー層、30…柱状部、32…第1半導体層、34…発光層、36…第2半導体層、36a…第1部分、36b…第2部分、40…凹部、42…低屈折率部、50…第1電極、52…第2電極、60…マスク層、100…発光装置、100R…赤色光源、100G…緑色光源、100B…青色光源、110…発光装置、200…発光装置、300…発光装置、360…下部、362…上部、400…発光装置、900…プロジェクター、902R…第1光学素子、902G…第2光学素子、902B…第3光学素子、904R…第1光変調装置、904G…第2光変調装置、904B…第3光変調装置、906…クロスダイクロイックプリズム、908…投射装置、910…スクリーン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
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図22
図23