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▶ リャオ,シビンの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】JAK阻害剤
(51)【国際特許分類】
   C07D 487/04 20060101AFI20240401BHJP
   A61K 31/42 20060101ALI20240401BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20240401BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20240401BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20240401BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20240401BHJP
   A61P 37/02 20060101ALI20240401BHJP
   A61P 37/06 20060101ALI20240401BHJP
   C07D 519/00 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
C07D487/04 140
A61K31/42
A61K31/519
A61K45/00
A61P29/00
A61P35/00
A61P37/02
A61P37/06
C07D487/04 CSP
C07D519/00 301
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020550114
(86)(22)【出願日】2019-03-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-02
(86)【国際出願番号】 US2019022657
(87)【国際公開番号】W WO2019182924
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2022-03-18
(31)【優先権主張番号】62/646,167
(32)【優先日】2018-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519342356
【氏名又は名称】リャオ,シビン
【氏名又は名称原語表記】LIAO, XIBIN
【住所又は居所原語表記】101 SHERMAN BOULEVARD, EDISON, NEW JERSEY 08820, UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】リャオ,シビン
【審査官】安藤 倫世
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-502899(JP,A)
【文献】特表2015-500845(JP,A)
【文献】特表2016-539137(JP,A)
【文献】特表2017-506675(JP,A)
【文献】国際公開第2018/169700(WO,A1)
【文献】C.G.WERMUTH編,『最新 創薬化学 上巻』,株式会社テクノミック,1998年08月15日,235-271頁,13章 等価置換に基づく分子の変換
【文献】野崎正勝 等,創薬化学,第1版,株式会社化学同人,1995年,p.98-99
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I)
【化1】
(式中、nは1又は2の整数であり、
A、B、及び、Dは、C-Hであり、Cは、Nであり、Eは、Nであり、
は、水素、アルキル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、又はヘテロアリールオキシ(これらは、任意に1つ以上のR1aで置換されてもよい)であり,ここでいずれか2個のR1aは、それらが結合する環原子と共に、シクロアルキル又はヘテロ環を形成し、2個のR1aは同じC原子に結合するか又は2個の非隣接C原子に結合し、
1aは、独立して出現ごとに、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、-NH、-SONH、-SONH、-CONH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルケニルアルキル、アルキニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、ヘテロシクリル、R1bO-L-、R1bS-L-、(R1bN-L-、R1b-C(=O)L-、R1b-C(=O)-L-、(R1bN-C(=O)-L-,R1b-C(=O)N(R1b)-L-、R1bO-C(=O)N(R1b)-L-、(R1bNC(=O)N(R1b)-L-、R1b-C(=O)O-L-、R1bO-C(=O)O-L-、(R1bN-C(=O)O-L-、R1bO-S(=O)-L-、(R1bN-S(=O)-L-、R1b-S(=O)N(R1b)-L-、R1b-S(=O)N(R1b)-L-、(R1bN-S(=O)N(R1b)-L-、R1bS(=O)O-L-、R1b-S(=O)O-L-、(R1b)N-S(=O)O-L-、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択され、
1bは、独立して出現ごとに、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
は、メチル又は重水素化メチルであり、
及びR は、両方とも水素であり、
Lは共有結合であるか、又はLは独立して出現ごとに、アルキル、アルキルシクロアルキル及びシクロアルキルからなる群から選択され、及び、
Xは共有結合であるか、又はXは-C(=O)-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(=O)O-、-C(=O)NH-、-S(=O)NH-、-S(=O)NH-からなる群から選択される。)の化合物、若しくは、それらの薬学的に許容可能な塩、水和物、又は、溶媒和物。
【請求項2】
Xが、-C(=O)-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(=O)O-、-C(=O)NH-、-S(=O)NH-、-S(=O)NH-である、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項3】
が、
【化2】
(式中、mは1から3の整数であり、及び、
1aは、独立して出現ごとに、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-NH、-SONH、-SONH、-CONH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルケニルアルキル、アルキニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択される。)である、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項4】
が、
【化3】
である、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項5】
が、
【化4】
(式中、mは1から3の整数であり、及び、
1aは、独立して出現ごとに、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-NH、-SONH、-SONH、-CONH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルケニルアルキル-、アルキニルアルキル-、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、ヘテロシクリル、アリール-、アリールオキシ-、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択される。)である、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項6】
前記化合物が、2-フルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、3-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-3-オキソプロパンニトリル、2-ヒドロキシ-1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)エタノン、1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)エタノン、1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパン-1-オン、N-(2-(エチルスルホニル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、メチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート、エチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(ピリジン-3-イル)メタノン、4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-4-オキソブタンニトリル、3-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)シクロヘキサノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(3-(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン、3-フルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、4-(2-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2-オキソエチル)ベンゾニトリル、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(ピラジン-2-イル)メタノン、1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)シクロプロパンカルボニトリル、ベンゾ[b]チオフェン-2-イル(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、4,4,4-トリフルオロ-1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)ブタン-1-オン、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、2-(1H-インドール-3-イル)-1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)エテノン、(4-メトキシフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-クロロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-フルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(3-メチルチオフェン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(6-メチルピラジン-2-イル)メタノン、(1H-インドール-2-イル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(4-(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン、(5-クロロピリジン-2-イル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、N-(3-クロロフェニル)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド、2-メチル-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、5-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ピコリノニトリル、2-クロロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、3-クロロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、(4-ヨードフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-シクロプロピルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニル-3-メチルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニル-2-フルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(4-(プロプ-1-イン-1-イル)フェニル)メタノン、(2-クロロ-4-エチニルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、3-メチル-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1H-ピラゾール-3-イル)メタノン、(3-クロロ-4-エチニルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニル-3-フルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(5-エチニルピリジン-2-イル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン、2,5-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、2,6-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、2,3-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、5-フルオロ-2-メチル-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、(2,3-ジフルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、3,5-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、2-フルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、3-フルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、2,5-ジフルオロ-4-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、2,3-ジクロロ-4-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、2,3-ジフルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、3,4-ジフルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、(4-エチニル-3-フルオロ-フェニル)-{6-[-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、2-フルオロ-4-{6-[-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、
(3-フルオロ-4-プロプ-1-イニル-フェニル)-{6-[-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、2,3-ジフルオロ-4-{6-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、[4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、(1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、2,6-ジフルオロ-3-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド、4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゼンスルホンアミド、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、(3-エタンスルホニル-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル)-メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミン、2-ヒドロキシ-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-プロパン-1-オン、メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-[3-(2,2,2-トリフルオロ-エチル)-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル]-アミン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ピリジン-3-イル-メタノン、4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-4-オキソ-ブチロニトリル、4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-シクロヘキサノン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-メタノン、3-フルオロ-4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-ベンゾニトリル、4-(2-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-2-オキソ-エチル)-ベンゾニトリル、2-フルオロ-4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-ベンゾニトリル、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ピラジン-2-イル-メタノン、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-シクロプロパンカルボニトリル、(6-メチル-ピラジン-2-イル)-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、4,4,4-トリフルオロ-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ブタン-1-オン、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、2-(1H-インドール-3-イル)-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-(3-メチル-チオフェン-2-イル)-メタノン、(1H-インドール-2-イル)-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、2-メチルアミノ-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、シクロプロピル-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ブタン-1-オン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-(3-トリフルオロメトキシ-フェニル)-メタノン、3-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-ベンゾニトリル、9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボン酸エチルエステル、メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-[3-(2,2,2-トリフルオロ-エタンスルホニル)-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル]-アミン、3-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-3-オキソ-プロピオニトリル、ベンゾ[b]チオフェン-2-イル-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、tert-ブチル9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート、2-メトキシ-1-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エタン-1-オン、1-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-フェノキシエタン-1-オン、2,2,2-トリフルオロエチル9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート、N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-メチル-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N,N-ジエチル-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-スルホンアミド、4-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)ベンゼンスルホンアミド、3-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-3-オキソプロパン-1-スルホンアミド、3-フルオロ-5-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、4-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、3-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、2-フルオロ-4-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、2,3-ジフルオロ-4-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、N-(4-メトキシフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(3-メトキシフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(4-シアノフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(3-シアノフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(6-シアノピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(6-メトキシピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-シアノピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(5-メチルチアゾール-2-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、
9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(5-メチルピラジン-2-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-メトキシピラジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-メトキシピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-フルオロチアゾール-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-クロロチアゾール-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-シアノチアゾール-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(チアゾール-2-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、及びN-(5-メトキシチアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミドからなる群から選択される、請求項1に記載の一般式(I)の化合物。
【請求項7】
治療有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物及び薬学的に許容可能な賦形剤を含有する、医薬組成物。
【請求項8】
治療有効量の請求項1からのいずれか一項に記載の式(I)の化合物及び他の治療剤を含有する、自己免疫疾患、癌、腫瘍、炎症性疾患、又は免疫介在性疾患を治療するための医薬組成物。
【請求項9】
前記他の治療剤が、抗癌剤、ステロイド剤、メトトレキサート、レフルノミド、抗TNFa剤、カルシニューリン阻害剤、抗ヒスタミン剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-3-(メチルスルホニル)プロパン-1-オン、3-メタンスルホニル-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-プロパン-1-オン、(6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-メチル-[3-(プロパン-1-スルホニル)-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル]-アミン、9-[(6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-メチル-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボン酸イソプロピルエステルからなる群から選択される化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国仮出願第62/646,167(2018年3月21日出願)の優先権を主張し、全ての目的のために、参照することによりその全体が本明細書に記載されているかのように組み込まれる。
【0002】
本発明は、ヤヌスキナーゼ(JAK)の活性を阻害し、JAKの活性に関連する疾患(例えば、炎症性疾患、自己免疫疾患、癌、及び他の疾患)の治療に有用な、特定の新規化合物又は薬学的に許容可能な塩並びにそれらの組成物及び使用方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ヤヌスキナーゼ(JAK)は、JAK-STAT経路を介してサイトカイン媒介シグナルを伝達する細胞内、非受容体型チロシンキナーゼの1つのファミリーである。4つの公知の哺乳類JAKファミリーメンバーは、ヤヌスキナーゼ1(JAK1)、ヤヌスキナーゼ2(JAK2)、ヤヌスキナーゼ3(JAK3)、及びチロシンキナーゼ2(TYK2)である。
【0004】
JAK/STAT経路、及び、特に4つの全てのJAKにおいて、喘息反応、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、及び他の関連する下気道の炎症性疾患の病因の一因となると考えられている。JAKを介してシグナル伝達する複数のサイトカインは、上気道の炎症性疾患/状態(例えば、以前からのアレルギー反応であろうとなかろうと鼻及び副鼻腔に影響を及ぼすもの)と関連付けられてきた。
【0005】
JAK1は、生物学的反応の仲介において重要な役割を果たし、JAK1は、広く発現され、いくつかの主要なサイトカイン受容体ファミリーと関連する。JAK1は、IL-2受容体ファミリーのメンバー(IL-2、IL-4、IL-7R、IL-9R、IL-15R、及びIL-21R)、IL-4受容体ファミリー(IL-4R、IL-13R)、gp130受容体ファミリー及びクラスIIサイトカイン受容体によるシグナル伝達に関与する。JAK1はまた、シグナル伝達兼転写活性化因子3(STAT3)の活性化を仲介する。持続的なSTAT3活性化は、発癌性があり、癌細胞の生存及び増殖を促進する。JAK1の阻害は、免疫及び炎症経路を対象とする新規で、より効果的な医薬品、並びに自己免疫疾患、過活動炎症反応、アレルギー、癌及び他の治療薬により引き起こされるいくつかの免疫反応の予防及び治療のための薬剤を開発するために、継続して必要とされている。JAK1の阻害は、STAT3活性化をブロックし、結果として腫瘍成長の阻害及び腫瘍免疫監視をもたらし得る。加えて、JAK1変異の活性化は、T細胞性急性リンパ性白血病及びアジア肝細胞癌の両方において同定され、発癌性があるものとして実証されてきた。
【0006】
JAK2は、赤血球細胞及び血小板の産生を調整するSTAT5経路へのEPO及びTPO受容体シグナル伝達を仲介するホモ二量体を形成することで知られている。JAK2の阻害は、結果として貧血及び血小板減少症をもたらし得る。
【0007】
JAK1及びJAK2は、高度の構造的類似性を有する。JAK1阻害剤は、JAK2も阻害する可能性がある。JAK1を選択的に阻害する化合物は、JAK2又はJAK1/2二重阻害剤を選択的に阻害する化合物よりも、より良好な肝毒性及び免疫原性プロファイルを有する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
JAK1を選択的に阻害し、JAK2及びJAK3の阻害を減少させる又は回避させるJAK1阻害剤を提供することがまだ必要とされている。本明細書で記載される本発明の化合物並びにその組成物及び方法は、これらの必要性及び他の目的を対象とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の概要)
本発明は、一般式(I)の化合物、若しくは、それらの薬学的に許容可能な塩、プロドラッグ、水和物、又は、溶媒和物であるJAK阻害剤を提供し、
【化1】
式(I)中、nは0から5の整数であり、
A、B、C、D及びEは、独立してN又はC-Rであり、ここで、Bはホウ素原子を表さず、及びCは炭素原子を表さず、
は、水素、重水素、ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、CN、-SONH、-NHOH、-CONH、-OR5a、-N(R5a、及び-SR5aからなる群から選択され、又は、Rは、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-CF、-CFH、-OCF、-OCFH、1~5個のフッ素で置換されているC1~6アルキル、1~5個のフッ素で置換されているC3~6シクロアルキル、1~5個のフッ素で置換されているC1~4アルコキシ、1~5個のフッ素で置換されているC1~4アルキルチオ、1~5個のフッ素で置換されているC1~4アルキルスルホニル、カルボキシ、C1~4アルキルオキシカルボニル、及びC1~4アルキルカルボニルからなる群から選択され、
5aは、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキルスルホニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール、-CF、-CFH、-OCF、-OCFH、1~5個のフッ素で置換されているC1~6アルキル、1~5個のフッ素で置換されているC3~6シクロアルキル、1~5個のフッ素で置換されているC1~4アルコキシ、1~5個のフッ素で置換されているC1~4アルキルチオ、1~5個のフッ素で置換されているC1~4アルキルスルホニル、カルボキシ、C1~4アルキルオキシカルボニル及びC1~4アルキルカルボニルからなる群から選択され、
、R、及びRは、独立して出現ごとに、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、シクロアルキルアルキニル、シクロアルケニルアルキル、シクロアルケニルアルケニル、シクロアルケニルアルキニル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロシクリルアルケニル、ヘテロシクリルアルキニル、アリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アリールアルキニル、アリールシクロアルキル、アリールオキシアルキル、アリールオキシシクロアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル,ヘテロアリールアルケニル、ヘテロアリールアルキニル、ヘテロアリールシクロアルキル、ヘテロアリールオキシアルキル、及びヘテロアリールオキシシクロアルキル(それらのいずれかは、任意に1つ以上のR2aで置換されていてもよい)からなる群から選択され、
2aは、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、-NH、-SONH、-SONH、-CONH、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、R2bO-L-、R2bS-L-、(R2b)2N-L-、R2b-C(=O)L-、R2b-C(=O)-L-、(R2bN-C(=O)-L-、R2b-C(=O)N(R2b)-L-、R2bO-C(=O)N(R2b)-L-、(R2bNC(=O)N(R2b)-L-、R2b-C(=O)O-L-、R2bO-C(=O)O-L-、(R2bN-C(=O)O-L-、R2bO-S(=O)-L-、(R2bN-S(=O)-L-、R2b-S(=O)N(R2b)-L-、R2b-S(=O)N(R2b)-L-、(R2bN-S(=O)N(R2b)-L-、R2bS(=O)O-L-、R2b-S(=O)O-L-、(R2b)N-S(=O)O-L-、アリール-、アリールオキシ-、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択され、
R2bは、独立して出現ごとに、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
は、水素、アルキル、ヘテロアルキル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、又はヘテロアリールオキシ(これらは、任意に1つ以上のR1aで置換されてもよい)であり、ここでいずれか2個のR1aは、それらが結合する環原子と共に、シクロアルキル又はヘテロ環を形成し、2個のR1aは同じC原子に結合するか又は2個の非隣接C原子に結合し、
1aは、独立して出現ごとに、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、-NH、-SONH、-SONH、-CONH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルケニルアルキル、アルキニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、ヘテロシクリル、R1bO-L-、R1bS-L-、(R1bN-L-、R1b-C(=O)L-、R1b-C(=O)-L-、(R1bN-C(=O)-L-、R1b-C(=O)N(R1b)-L-、R1bO-C(=O)N(R1b)-L-、(R1bNC(=O)N(R1b)-L-、R1b-C(=O)O-L-、R1bO-C(=O)O-L-、(R1bN-C(=O)O-L-、R1bO-S(=O)-L-、(R1bN-S(=O)-L-、R1b-S(=O)N(R1b)-L-、R1b-S(=O)N(R1b)-L-、(R1bN-S(=O)N(R1b)-L-、R1bS(=O)O-L-、R1b-S(=O)O-L-、(R1b)N-S(=O)O-L-、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択され、
1bは、独立して出現ごとに、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、及びヘテロアリールからなる群から選択され、
Lは共有結合であるか、又は、Lは独立して出現ごとに、アルキル、シクロアルキル、アルキルシクロアルキル及びシクロアルキルからなる群から選択され、及び、
Xは共有結合であるか、又は、Xは-C(=O)-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(=O)O-、-C(=O)NH-、-S(=O)NH-、-S(=O)NH-からなる群から選択される。
【0010】
他の実施形態では、式(I)において、nは、1及び2である。
【0011】
他の実施形態では、式(I)において、R及びRは、両方とも水素である。
【0012】
他の実施形態では、式(I)において、Rは、水素である。
【0013】
他の実施形態では、式(I)において、Rは、アルキルである。
【0014】
他の実施形態では、式(I)において、Xは、-C(=O)-、-S(=O)-、-S(=O)-、-C(=O)O-、-C(=O)NH-、-S(=O)NH-、-S(=O)NH-である。
【0015】
他の実施形態では、式(I)において、Rは、
【化2】
であり、mは1から3の整数であり、及びR1aは、独立して出現ごとに、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-NH、-SONH、-SONH、-CONH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルケニルアルキル、アルキニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、アリールオキシ、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択される。
【0016】
他の実施形態では、式(I)において、Rは、
【化3】
である。
【0017】
他の実施形態では、式(I)において、Rは、
【化4】
であり、mは1から3の整数であり、及び、
1aは、独立して出現ごとに、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ、-NH、-SONH、-SONH、-CONH、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルケニルアルキル-、アルキニルアルキル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアルキル、シクロアルキルアルケニル、ヘテロシクリル、アリール-、アリールオキシ-、ヘテロアリール、及びヘテロアリールオキシからなる群から選択される。
【0018】
他の実施形態では、式(I)において、A及びBが、CHであり、CがNであり、DがCHであり、並びにEがNである。
【0019】
他の実施形態では、式(I)の化合物は、2-フルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、3-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-3-オキソプロパンニトリル、2-ヒドロキシ-1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)エタノン、1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)エタノン、1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパン-1-オン、N-(2-(エチルスルホニル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-N-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン、メチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート、エチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(ピリジン-3-イル)メタノン、4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-4-オキソブタンニトリル、3-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)シクロヘキサノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(3-(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン、3-フルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、4-(2-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2-オキソエチル)ベンゾニトリル、1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-3-(メチルスルホニル)プロパン-1-オン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(3-(トリフルオロメトキシ)フェニル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(ピラジン-2-イル)メタノン、1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)シクロプロパンカルボニトリル、ベンゾ[b]チオフェン-2-イル(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、4,4,4-トリフルオロ-1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)ブタン-1-オン、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、2-(1H-インドール-3-イル)-1-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)エテノン、(4-メトキシフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-クロロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-フルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(3-メチルチオフェン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(6-メチルピラジン-2-イル)メタノン、(1H-インドール-2-イル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(4-(トリフルオロメチル)フェニル)メタノン、(5-クロロピリジン-2-イル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、N-(3-クロロフェニル)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド、2-メチル-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、5-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ピコリノニトリル、2-クロロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、3-クロロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、(4-ヨードフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-シクロプロピルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニル-3-メチルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニル-2-フルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(4-(プロプ-1-イン-1-イル)フェニル)メタノン、(2-クロロ-4-エチニルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、3-メチル-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1H-ピラゾール-3-イル)メタノン、(3-クロロ-4-エチニルフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(4-エチニル-3-フルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(5-エチニルピリジン-2-イル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-メチル-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-5-イル)メタノン、(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン、2,5-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、2,6-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、2,3-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、5-フルオロ-2-メチル-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、(2,3-ジフルオロフェニル)(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、3,5-ジフルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル、2-フルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、3-フルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、2,5-ジフルオロ-4-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、2,3-ジクロロ-4-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、2,3-ジフルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、3,4-ジフルオロ-5-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、(4-エチニル-3-フルオロ-フェニル)-{6-[-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、2-フルオロ-4-{6-[-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボ

ニル}-ベンゾニトリル、(3-フルオロ-4-プロプ-1-イニル-フェニル)-{6-[-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、2,3-ジフルオロ-4-{6-[(メチル-d)-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、[4-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-フェニル]-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、(1-シクロプロピル-1H-ピラゾール-4-イル)-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプト-2-イル}-メタノン、2,6-ジフルオロ-3-{6-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-2-アザ-スピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル}-ベンゾニトリル、N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド、4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゼンスルホンアミド、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、(3-エタンスルホニル-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル)-メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミン、2-ヒドロキシ-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-プロパン-1-オン、メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-[3-(2,2,2-トリフルオロ-エチル)-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル]-アミン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ピリジン-3-イル-メタノン、4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-4-オキソ-ブチロニトリル、4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-シクロヘキサノン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-(3-トリフルオロメチル-フェニル)-メタノン、3-フルオロ-4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-ベンゾニトリル、4-(2-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-2-オキソ-エチル)-ベンゾニトリル、3-メタンスルホニル-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-プロパン-1-オン、2-フルオロ-4-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-ベンゾニトリル、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ピラジン-2-イル-メタノン、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-シクロプロパンカルボニトリル、(6-メチル-ピラジン-2-イル)-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、4,4,4-トリフルオロ-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ブタン-1-オン、ベンゾ[b]チオフェン-3-イル-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、2-(1H-インドール-3-イル)-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-(3-メチル-チオフェン-2-イル)-メタノン、(1H-インドール-2-イル)-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、(6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-メチル-[3-(プロパン-1-スルホニル)-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル]-アミン、2-メチルアミノ-1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-エタノン、9-[(6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-メチル-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボン酸イソプロピルエステル、シクロプロピル-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、1-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-ブタン-1-オン、{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-(3-トリフルオロメトキシ-フェニル)-メタノン、3-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル}-ベンゾニトリル、9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボン酸エチルエステル、メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-[3-(2,2,2-トリフルオロ-エタンスルホニル)-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-9-イル]-アミン、3-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-3-オキソ-プロピオニトリル、ベンゾ[b]チオフェン-2-イル-{9-[メチル-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-アミノ]-3-アザ-スピロ[5.5]ウンデカ-3-イル}-メタノン、tert-ブチル9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート、2-メトキシ-1-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エタン-1-オン、1-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-フェノキシエタン-1-オン、2,2,2-トリフルオロエチル9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート、N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(2,2,2-トリフルオロエチル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-メチル-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N,N-ジエチル-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-スルホンアミド、4-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボニル)ベンゼンスルホンアミド、3-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-3-オキソプロパン-1-スルホンアミド、3-フルオロ-5-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、4-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、3-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、2-フルオロ-4-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、2,3-ジフルオロ-4-(2-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)-2-オキソエトキシ)ベンゾニトリル、N-(4-メトキシフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(3-メトキシフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(4-シアノフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(3-シアノフェニル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(6-シアノピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(6-メトキシピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-シアノピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(5-メチルチアゾール-2-イル)-3-アザスピロ[5.5]

ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(5-メチルピラジン-2-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-メトキシピラジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-メトキシピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-フルオロチアゾール-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-クロロチアゾール-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、N-(5-シアノチアゾール-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-N-(チアゾール-2-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド、及び、N-(5-メトキシチアゾロ[5,4-b]ピリジン-2-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミドからなる群から選択される。
【0020】
他の実施形態では、本発明は、治療有効量の請求項1に記載の式(I)の化合物及び薬学的に許容可能な賦形剤を含有する、医薬組成物を提供する。
【0021】
他の実施形態では、本発明は、自己免疫疾患、癌、腫瘍、炎症性疾患、又は免疫介在性疾患を治療するための方法を提供する。この方法は、それを必要とする被験体に、治療有効量の式(I)の化合物及び他の治療剤を含有する組成物を投与することを含む。
【0022】
他の実施形態では、本方法は、抗癌剤、ステロイド剤、メトトレキサート、レフルノミド、抗TNFa剤、カルシニューリン阻害剤、抗ヒスタミン剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される治療剤との組み合わせで投与される。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(発明の詳細な説明)
本明細書に記載の方法は、治療有効量の本明細書に記載の1つ以上のJAK阻害化合物を含有する組成物を、必要とする被験体に投与することを含む。
【0024】
プロドラッグは、このようなプロドラッグが哺乳類の被験体に投与されるときに、化合物の式(I)による活性親薬物をインビボで放出する任意の化合物を意味する。式(I)の化合物のプロドラッグは、修飾をインビボで開裂させて親化合物を放出するように、式(I)の化合物に存在する官能基を修飾することにより調製される。プロドラッグは、所定の操作(routine manipulation)又はインビボのいずれかで、修飾物が開裂されて親化合物へと進行するように、化合物に存在する官能基を修飾することにより調製され得る。
【0025】
互変異性体は、分子中の1つの原子のプロトンが他の原子にシフトする現象により生成される化合物を意味する。互変異性体はまた、平衡状態で存在し1つの異性体型から他の異性体型に容易に転換される、2つ以上の構造異性体のうちの1つを称する。当業者は、他の互変異性環原子配置が可能であることを認識するであろう。これらの化合物のこのような異性体の全ては、本開示に明確に含まれる。
【0026】
異性体は、同一の分子式を有するが、原子の結合の性質若しくは順序が異なるか又は空間におけるそれらの原子の配置が異なる化合物を意味する。空間におけるそれらの原子の配置が異なる異性体は、立体異性体と称される。互いに鏡像ではない立体異性体は、ジアステレオマーと呼ばれ、互いの重ね合わせることのできない鏡像である立体異性体は、エナンチオマーと呼ばれる。ある化合物が不斉中心を有する(例えばその中心が4つの異なる基を有する)とき、一対のエナンチオマーが可能である。キラル化合物は、個々のエナンチーマーか又はその混合物として存在し得る。特に指示がない限り、本明細書は、個々の立体異性体及び混合物を含むことが意図される。
【0027】
本開示の特定の化合物は、非溶媒和形態及び溶媒和形態(水和物の形態を含む)で存在し得る。溶媒和物は、式(I)の化合物を有する溶媒分子の組み合わせにより形成される錯体を称する。溶媒は、有機化合物、無機化合物、又はそれらの混合物であってもよい。
【0028】
薬学的に許容可能な塩は、医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応など無しでヒト及び下等動物の組織との接触における使用に適し、妥当な利益対リスク比に見合う塩を表す。それらは、本発明の化合物の最終単離及び精製中か、又は別に遊離塩基官能基を鉱酸(例えば、塩酸、リン酸、若しくは硫酸)又は有機酸(例えば、アルコルビン酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、マレイン酸、マロン酸、フマル酸、グリコール酸、コハク酸、プロピオン酸、酢酸、メタンスルホン酸など)と反応させることにより得ることができる。酸官能基は、有機又は鉱物塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化リチウムなど)と反応させることができる。
【0029】
治療有効量は、ヤヌスキナーゼを阻害し所望の治療効果を生み出すのに有効な、本発明の化合物又は組成物の量を意味する。
【0030】
本明細書で使用する用語「アルキル」は、所定の範囲に、ある数の炭素原子を有する、一価の直鎖又は分枝鎖の脂肪族飽和炭化水素ラジカルを称する。例えば、アルキルは、ヘキシル、アルキル及びペンチルアルキル異性体、並びにn-、iso-、sec-及びt-ブチル、n-及びiso-プロピル、エチル及びメチルのいずれかを称する。アルキルはまた、1つ以上の水素が重水素(例えばCD)と置換された脂肪族飽和炭化水素ラジカルを含む。
【0031】
用語「分枝アルキル」は、所定の範囲における直鎖アルキル基を除外することを除いては上記で定義されたアルキル基を称する。本明細書で定義される通り、分枝アルキルは、アルキルが第二級又は第三級炭素を介して化合物の残部に結合するアルキル基を含む。例えば、イソプロピルは、分枝アルキル基である。
【0032】
用語「シクロアルキル」は、所定の範囲において多数の炭素原子を有するアルカンの任意の単環を称する。例えば、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、及びシクロヘキシルを称する。
【0033】
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を称する(あるいは、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードとも称する)。
【0034】
用語「ハロアルキル」は、1つ以上の水素原子がハロゲン(すなわち、F、Cl、Br及び/又はI)で置換された、上記で定義された通りのアルキル基を称する。例えば、ハロアルキルは、1以上のハロゲン置換基を有する、上記で定義された通りの直鎖又は分枝アルキル基を称する。用語「フルオロアルキル」は、ハロゲン置換基がフルオロに限定されることを除いては、類似した意味を有する。好適なフルオロアルキルは、連続(series)(CH0-4CFを含む。
【0035】
用語「C(O)」又は「CO」はカルボニルを称する。用語「S(O)」又は「SO」は、スルホニルを称する。
【0036】
用語「S(O)」又は「SO」は、スルフィニルを称する。
【0037】
用語「アリール」は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、イデニル(idenyl)、ジヒドロインデニルなどを称する。特に注目されるアリールは、フェニルである。
【0038】
用語「ヘテロアリール」は、(i)N、O、及びSから独立して選択される1~4個のヘテロ原子を含む5又は6員ヘテロ芳香族環、又は(ii)キノリニル、イソキノリニル、及びキノキサリニルから選択されるヘテロ二環を称する。好適な5及び6員ヘテロ芳香族環は、例えば、ピリジル(また、ピリジニルを称する)、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、チエニル、フラニル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキサトリアゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、及びチアジアゾリルを含む。注目されるヘテロアリールのクラスは、(i)N、O、及びSから独立して選択される1~3個のヘテロ原子を含む5及び6員ヘテロ芳香族環、並びに(ii)キノリニル、イソキノリニル、及びキノキサリニルから選択されるヘテロ二環から成る。
【0039】
特に注目されるヘテロアリールは、ピロリル、イミダゾリル、ピリジル、ピラジニル、キノリニル(又はキノリル)、イソキノリニル(又はイソキノリル)、及びキノキサリニルである。本発明の範囲内の4~7員飽和ヘテロ環としては、例えば、アゼチジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピラゾリジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、チアジナニル、チアゼパニル、アゼパニル、ジアゼパニル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、及びジオキサニルが挙げられる。本発明の範囲内の4~7員不飽和ヘテロ環としては、単結合が二重結合で置き換わっている(例えば、炭素-炭素単結合が炭素--炭素二重結合で置き換わっている)、前文で挙げられた飽和ヘテロ環に対応する一価不飽和ヘテロ環が挙げられる。
【0040】
上記で挙げられる具体的な環が、本発明において使用され得る環についての限定ではないことが理解される。これらの環は、単に代表的なものである。本発明の化合物を調製する合成方法は、以下のスキーム、方法、及び実施例において説明される。出発物質は、市販されているか、又は当技術分野で公知若しくは本明細書に記載の手順に従って調製され得る。
【0041】
本発明の化合物は、以下に示す具体的な実施例により説明される。しかしこれらの具体的な実施例は、本発明であると考えられる属のみを形成すると、みなされるべきではない。これらの実施例は、本発明の化合物の調製についての詳細をさらに説明する。当業者は、条件及びプロセスにおける公知の変形形態及びプロセスがこのような化合物を調製するのに使用され得ることを容易に理解するであろう。
【0042】
本発明は、一般式(I)を有するJAK阻害化合物を提供する。
【化5】
【0043】
式(I)のJAK阻害化合物は、有機化学の当技術分野において周知の方法により調製され得る。これらの化合物の合成に用いられる出発物質は、合成できるか、又は商業的供給源(例えば、中国の化学会社若しくは中国のSigma-Aldrich Chemical Co.(St.Louis,Mo.)であるが、これらに限定されない)から入手できる。本明細書で記載される化合物、及び、異なる置換基を有する他の関連する化合物は、例えば、March,ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 第4版,(Wiley 1992)、Carey and Sundberg,ADVANCED ORGANIC CHEMISTRY 第4版.,第A及びB巻(Plenum 2000,2001)、Fieser and Fieser‘s Reagents for Organic Synthesis,第1~17巻(John Wiley and Sons,1991)、Rodd’s Chemistry of Carbon Compounds第1~5巻及び補遺(Elsevier Science Publishers,1989)、Organic Reactions,第1~40巻(John Wiley and Sons,1991)、及びLarock‘s Comprehensive Organic Transformations(VCH Publishers Inc., 1989)などに記載の技法及び物質を使用して、任意に合成される。本明細書に記載の化合物を合成するための他の方法は、国際特許出願公開第WO 2011/003418 A1,Dymock al.Future Medicinal Chemistry(2014)6(12),1439-1471において見出すことができる。本出願で使用される化学用語の定義は、これらの参照において見出すことができる(本明細書で定義されていない場合)。指針として、以下の合成方法が利用され得る。
【0044】
合成順序の間、対象の分子のいずれかについて感受性基又は反応基を保護することが必要である及び/又は所望される可能性がある。このことは、T.W Greene and P.G.M.Wutts“Protective groups in Organic Synthesis”第3版,John Wiley and Sons,1999に記載のものなどの、従来の保護基により達成される。保護基は、当技術分野で周知の方法を用いて、都合の良い後続の段階で任意に除去される。反応の生成物は、任意に単離及び精製される。所望する場合、ろ過、蒸留、結晶化、クロマトグラフィーなどの従来技術が使用されるが、これらに限定されない。このような物質は、物理定数及びスペクトルデータを含む従来の手段を用いて、任意に特徴付けられる。
【0045】
本明細書に記載の化合物は、1つ以上の立体中心(sterocenters)を有し得、各中心は、R又はS配置で存在し得る。本明細書で示される化合物は、全てのジアステレオマー(diasterometic)、エナンチオマー及びエピマー形態、並びにそれらの適切な混合物を含む。
【0046】
式(I)のJAK阻害化合物は、例えば、スキームIで示される一般的な合成経路で調製され得る6-(lλ-アザニル)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン誘導体であり得る。
【化6】
【0047】
スキームIを参照すると、様々な市販の、又は、合成変換により市販の分子から調製したケトン(A)、ここで、PGが保護官能基(例えば、BOC、ベンジルなど)である、を、還元的アミノ化を通して置換された範囲のアミンに添加することができ、好適な還元剤(例えば水素化ホウ素ナトリウム)で還元され得る中間体イミンを経て、カルボニル基からアミンに変換し、次いで置換されたピロロピリミジンFのClの置換により、DMF又は他の溶媒中のKCOで生成物Cを得て、次いで(a)Boc保護基用の酸性条件下での脱保護反応、及び(b)ベンジル型保護基用の水素化分解に基づく脱保護反応を経て、中間体Dを得る。
【0048】
一般式Dの化合物におけるX-Rの導入は、例えば、一般式Eの化合物と、X-Rの好適な誘導体(Rのイソシアネート(isocyanated)誘導体、Rのイソチオシアネート誘導体、Rのスルホニルハライド又はエステル誘導体、Rのスルフィニルハライド又はエステル誘導体、好適なカップリング条件下でのRのカルボン酸誘導体、及び好適なカルボニル化剤でのRのアミン誘導体)とを反応させることにより達成することができる。
【0049】
前述の一般的な説明も以下の詳述はどちらも、例示及び説明であり、請求される本発明の説明をさらに提供することを意図することが理解されるべきである。
【0050】
一般的な実験条件:
分取薄層クロマトグラフィー(PTLC)を、20×20cmプレートで実施した(500ミクロンの厚さのシリカゲル)。シリカゲルクロマトグラフィーをBiotage Horizonフラッシュクロマトグラフィーシステムで実施した。H NMRスペクトルを400MHzで298°KにてBruker Ascend TM 400分光計にて記録し、重水素化溶媒の残留プロトンシグナルを基準にし、化学シフトを百万分率(ppm)で結果を出した(δ=7.26ppmでCDCl、及びδ=3.30ppmでCHOH又はCHOD)。LCMSスペクトルをAgilent Technologies 1260 Infinity又は6120 Quadrupoleスペクトロメーターで測定した。
【0051】
質量スペクトル(MS)を、エレクトロスプレーイオン質量分光法(ESI)により測定した。特記しない限り、全ての温度は、セルシウス度で表される。
【0052】
解析的HPLC質量分析法の条件:
LC1:カラム:SB-C18 50mm×4.6mm×2.7μm/poroshell 120 EC-C18 3.0×50mm 2.7ミクロン、検出器:DAD、検出波長:214nm 254nm 280nm、溶媒:A:MEOH B:H2O中0.1% FA、実行時間:8分、乾燥ガス流量:12.01/分、ネブライザー圧力 35psig、ドライガス温度 250。
【0053】
【表1】
【0054】
略語リスト:
AcOH=酢酸、Alk=アルキル、Ar=アリール、Boc=tert-ブトキシカルボニル、bs=ブロードシングレット、CHCl=ジクロロメタン、d=二重線(ダブレット)、dd=二重線の二重線(ダブレットのダブレット)、DBU=1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、DCM=ジクロロメタン、DEAD=ジエチルアゾジカルボキシレート、DMF=N,N-ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、EA=酢酸エチル、ESI=エレクトロスプレーイオン化、Et=エチル、EtOAc=酢酸エチル、EtOH=エチルアルコール、h=時間、HOAc=酢酸、LiOH=水酸化リチウム、m=多重線(マルチプレット)、Me=メチル、MeCN=アセトニトリル、MeOH=メチルアルコール、MgSO=硫酸マグネシウム、min=分、MS=30質量分析、NaCl=塩化ナトリウム、NaOH=水酸化ナトリウム、NaSO=硫酸ナトリウム、NMR=核磁気共鳴分光法、PE=石油エーテル、PG=保護基、Ph=フェニル、rt=室温、s=一重線(シングレット)、t=三重線(トリプレット)、TFA=トリフルオロ酢酸、THF=テトラヒドロフラン、Ts=p-トルエンスルホニル(トシル)。
【0055】
本発明の化合物は、以下に記載する一般的な方法に従って調製され得る。特定の実施形態において、本明細書に記載のヤヌスキナーゼ阻害化合物の作製方法がここに提供される。特定の実施形態において、本明細書に記載の化合物は、以下の合成スキームを用いて合成される。他の実施形態において、適切な代替の(alterative)出発物質の使用による、以下に記載のものと類似する方法を用いて、化合物が合成される。全ての重要な中間体は、以下の方法に従って調製される。
【0056】
実施例1:
2-フルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル
【化7】
【0057】
ステップA:
tert-ブチル6-(メチルアミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(2)
MeOH(100mL)中の1(10g、0.048mol)の溶液に、メチルアミンアルコール溶液(9.8g、0.095mol)を25℃で加えた。反応混合物を同じ温度で15時間撹拌し、次いでNaBH(3.6g、0.095mol)を少量添加し、混合物を25℃で2時間撹拌し、その時TLCでモニターし、反応が完全に行われたことが示された。従って、それを塩化アンモニウム水溶液(100mL)に加え、次いでそれを濃縮してEtOAc(3×100 mL)で抽出し、混ぜ合わさった有機層を飽和塩水で洗浄し、有機層を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、無色油として2(9.5g、収率:88%)を得た。MS:m/z[M+H] 227.3。
【0058】
ステップB.tert-ブチル6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(3)
DMF(100mL)中の2(9.5g、0.042mol)、KCO(11.6g、0.084mol)及び4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(6.4g、0.042mol)の混合物を90℃まで15時間加熱した。その時、TLCでモニターし、反応混合物の反応が完全に行われたことが示された。次いで、反応混合物を水(200mL)中に注入し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、混ぜ合わさった有機層を飽和塩水で洗浄し、有機層を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーで精製し、黄色固体として3(9.8g、収率:68%)を得た。MS:m/z[M+H] 344.3。
【0059】
ステップC:
N-メチル-N-(2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(4)
MeOH(50mL)中の3(9.8g、0.029mol)の懸濁液に、EtOAc中の塩化水素(4M、50mL)を、15時間撹拌しながら滴下した。その時、反応混合物を濃縮し、残渣をEtOH及び水に溶解し、それを飽和炭酸ナトリウム水溶液でpH=8まで調整し、それを減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=20:1~2:1)で精製し、黄色固体として4(4.0g、収率:57%)を得た。H NMR(600 MHz,DMSO)δ11.69(s,1H),8.10(s,1H),7.15(s,1H),6.61(s,1H),5.12(m,1H),4.08(s,2H),3.92(s,2H),3.21(s,3H),2.48(d,J=11.4Hz,4H)。MS:m/z[M+H] 244.3。
【0060】
ステップD:
2-フルオロ-4-(6-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボニル)ベンゾニトリル(5)
DCM(200mL)中の4(2g、8mmol)、4-シアノ-3-フルオロ安息香酸(1.32g、8mmol)及びTEA(1.7g、16mmol)にHATU(3.65g、9.6mmol)を、16時間撹拌しながら25℃で少量加えた。そのとき、反応が完了したことをTLCでモニターした。次いで、それを水(100mL)で洗浄し、有機層を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=50:1)で精製し、白色固体として標的化合物5(800mg、収率:25%)を得た。H NMR(600MHz, DMSO)δ11.67(s,1H),8.08(m,2H),7.74(t,J=8.6Hz,1H),7.64(dd,J=12.1,8.5 Hz,1H),7.15(m,1H),6.60(d,J=7.7Hz,1H),5.14(ddt,J=53.9,16.9,8.4Hz,1H),4.49(s,1H),4.32(s,1H),4.23(s,1H),4.08(s,1H),3.22(d,J=8.9Hz,3H),2.47(s,5H)。MS:m/z[M+1] 391.1。
【0061】
下の表で示される以下の更なる実施例2~71は、上記の一般的な方法において概要が示され、実施例1で詳細に説明された手順によって調製した。
【0062】
【表2-1】
【表2-2】
【表2-3】
【表2-4】
【表2-5】
【表2-6】
【表2-7】
【表2-8】
【表2-9】
【表2-10】
【表2-11】
【表2-12】
【0063】
実施例72:
2-メトキシ-1-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エタン-1-オン
【化8】
【0064】
ステップA:
tert-ブチル9-(メチルアミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(2)
MeOH(40mL)中のtert-ブチル6-オキソ-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシレート(1、3.0g、11.22mmol)の混合物に、MeOH中の30%MeNH(5.8g、56.10mmol)を氷冷下で加えた。得られた混合物をN下25℃で5時間撹拌して、-10℃まで冷却し、NaBH(0.85g、22.40mmol)を少量、注意深く加えた。反応混合物を室温で3時間撹拌した。TLCにより、出発混合物が消費されたことが示された。反応混合物を飽和NHCl(25mL)でクエンチし、溶媒を減圧下で除去した。残渣のpHをクエン酸塩溶液(50mL)で3まで調整した。次いで、水層をEA(20mL×2)で洗浄し、30%NaOHによりpH10まで塩基性化し、EA(50mL×3)で抽出した。有機層を塩水で洗浄し、NaSOで乾燥してろ過した。ろ液を濃縮し、無色油として所望の生成物2(3.1g、95.7%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ3.40-3.30(m,4H),2.42(s,3H),2.33(dd,J=11.7,7.9 Hz,1H),1.80-1.64(m,4H),1.47(d,J=11.9 Hz,12H),1.33-1.28(m,2H),1.19(dd,J = 24.5,13.3Hz,4H)。
【0065】
ステップB:
tert-ブチル9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(3)
n-BnOH(30mL)中の2(1.55g、5.50mmol)、4-クロロ-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン(0.85g、5.50mmol)及び炭酸ナトリウム(1.20g、11.0mol)を、N下で120℃にて16時間攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタン(150mL)を加えた。有機層を塩水(50mL×2)で洗浄し、NaSOで乾燥し、ろ過した。ろ液を濃縮した。残渣をEAで再結晶化し、白色固体として所望の生成物3(1.5g、68.3%)を得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ 8.07(s,1H),7.07(d,J=3.6Hz,1H),6.60(d, J=3.6Hz,1H),4.66(d,J=11.6Hz,1H),3.42(d,J=4.6Hz,4H),3.28(d,J=19.4Hz,3H),1.88(d,J=12.1Hz,4H),1.70-1.57(m,4H),1.46(s,9H),1.42-1.29 (m,4H)。LC―MS:(ES):m/z 400.3 [M+H]。t=1.92min。
【0066】
ステップC:
N-メチル-N-(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-9-アミン2,2,2-トリフルオロ酢酸塩(4)
DCM(2.0mL)中のtert-ブチル9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート(3、50mg、0.125mmol)にTFA(1.0mL)を加えて、得られた混合物を室温で1時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、粗生成物4(60mg)を得た。LC―MS:(ES):m/z 300.2[M+H]。t=0.92min。
【0067】
ステップD:
2-メトキシ-1-(9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-イル)エタン-1-オン(5)
ジクロロメタン(2.0mL)中の粗生成物4(0.125mmol)とトリエチルアミン(36mg、0.36mmol)との混合物に、ジクロロメタン(1.0mL)中の2-メトキシアセチルクロリド(13mg、0.125mmol)の溶液を-40℃で滴下した。反応混合物を室温で1時間攪拌した。ジクロロメタン(50mL)を加え、有機層を5%重炭酸ナトリウム溶液(20mL)、塩水(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥してろ過した。ろ液を濃縮し、Prep-TLC(DCM/MeOH=20/1)で精製して、所望の生成物5(15mg、32.2%)を得た。H NMR (400 MHz, CDCl):δ 11.45(s,1H),8.32(s,1H),7.06(d,J=3.0Hz,1H),6.47(s,1H),4.77(s,1H),4.11(d,J=3.3 Hz,2H),3.60(s,2H),3.44(s,5H),3.27(s,3H),1.93-1.61(m,8H),1.41(s,4H)。LC-MS:(ES):m/z 372.3[M+H。t=0.37min。
【0068】
実施例73:
メチル9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキシレート
【化9】
【0069】
室温でのDCM(30mL)中の1(0.2g、0.67mmol)(実施例72と同じ経路で生成した)及びTEA(0.135g、1.3μL)の溶液にメチルカルボノクロリダート(methyl carbonochloridate)(0.06g、0.67μL)を、15時間攪拌しながら加えた。反応が完了したことが示されるまでTLCでモニターし、反応混合物を水(10mL)で洗浄し、有機層を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM:MeOH=50:1)で精製し、白色固体として標的化合物(50mg、収率:25%)を得た。H NMR(600MHz,DMSO)δ 11.60(s,1H),8.09(s,1H),7.11(m,1H),6.53(s,1H),4.67(s,1H),3.58(s,3H),3.35(dd,J=8.4,4.5Hz,4H),3.18(s,3H),1.77(dd,J=25.7,12.8Hz,4H),1.50(m,4H),1.28(dd,J=16.9,9.8Hz,4H)。MS:m/z[M+H] 357.1。
【0070】
実施例74:
N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド
【化10】
【0071】
ステップA:
4-ニトロフェニル(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)カルバメート(2)
3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-アミン(1)(104mg、0.8mmol)の溶液に、ピリジン(5mL)中のDMAP(10mg、0.8mmol)を加えた。混合物を0℃に冷却し、4-ニトロフェニルカルボノクロリダート(160mg、0.8mmol)を加えた。混合物を0℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで温め、さらに20時間撹拌した。TLCでは、SMがほとんど残っていないことが示された。水(10mL)を加え、得られた懸濁液をろ過した。ろ過ケークを水及びEtOで洗浄した。白色固体を乾燥し、2(100mg)を得た。
【0072】
ステップB:
N-(3-メトキシ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル)-9-(メチル(7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-イル)アミノ)-3-アザスピロ[5.5]ウンデカン-3-カルボキサミド(4)
DMF(2mL)中の3(45mg、0.15mmol)及びTEA(45mg、0.45mmol)の溶液に、2(44mg、0.15mmol)を加えた。混合物を16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を分取HTLCで精製し、白色固体として4(14mg)を得た。H NMR(400MHz,DMSO―d6):δ12.62(s,1H),11.69(s,1H),8.34(s,1H),7.43(s,1H),6.84(s,1H),4.43(s,1H),3.90(s,3H),3.53(s,4H),3.32(s,3H),1.87-1.84(m,4H),1.64-1.59(m,4H),1.36-1.31(m,4H)。LCMS:(ES):m/z 457.2[M],t =1.50min.
【0073】
下の表で示される以下の更なる実施例75~135は、上記の一般的な方法において概要が示され、実施例1、72、73及び74で詳細に説明された手順によって調製した。
【0074】
【表3-1】
【表3-2】
【表3-3】
【表3-4】
【表3-5】
【表3-6】
【表3-7】
【表3-8】
【表3-9】
【表3-10】
【0075】
JAKキナーゼアッセイ
レフトフットブトキシ(left foot butoxy )における384-ウェルプレートで、進行を測定した。最終アッセイ量は25μLで、アッセイ緩衝剤(20mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、0.01% TritonX-100、0.01% Brij35、0.5mM EGTA及び2mM DTT)中の、試験化合物として調製された、250nLの100×化合物、10μLの酵素混合物及び15μLの基質混合物(蛍光標識されたペプチド及びATP)であった。JAK1と基質及び試験化合物とを混合することにより、反応を開始する。反応混合物を室温で120分間インキュベートし、各試料に停止緩衝剤を30μL加え、50mMのEDTAで反応を終了させた。キナーゼ反応の終了後、リン酸化された生成物の割合を、Caliper EZ ReaderIIを用いて総ペプチド基質の画分として割り出した。阻害データは、酵素阻害の無い100%の反応混合物と比較し、ビヒクルのみの反応混合物のビリオン(billion)%阻害と比較することにより算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATPが76.5μM、JAK1蛍光性ペプチド(5-FAM-EEPLYWSFPAKKK-CONH)が3μM、JAK1が10nM、及び、DMSOが1%である。用量反応曲線を生成し、JAK1活性のIC50に必要な濃度を割り出した。
【0076】
JAK2アッセイ
レフトフットブトキシ(left foot butoxy)における384-ウェルプレートで、進行を測定した。最終アッセイ量は25μLで、アッセイ緩衝剤(50mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、0.01% TritonX-100、0.01% Brij35、0.5mM EGTA及び2mM DTT)中の,試験化合物として調製された、250nLの100×化合物、10μLの酵素混合物及び15μLの基質混合物(蛍光標識されたペプチド及びATP)であった。JAK2と基質及び試験化合物とを混合することにより、反応を開始する。反応混合物を室温で15分間インキュベートし、各試料に停止緩衝剤を30μL加え、50mMのEDTAで反応を終了させた。キナーゼ反応の終了後、リン酸化された生成物の割合を、Caliper EZ ReaderIIを用いて総ペプチド基質の画分として割り出した。阻害データは、酵素阻害の無い100%の反応混合物と比較し、ビヒクルのみの反応混合物のビリオン(billion)%阻害と比較することにより算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATPが11.4μM、JAK2蛍光性ペプチド(5-FAM-EEPLYWSFPAKKK-CONH)が3μM、JAK2が0.25nM、及び、DMSOが1%である。用量反応曲線を生成し、JAK2活性のIC50に必要な濃度を割り出した。
【0077】
JAK3アッセイ
レフトフットブトキシ(left foot butoxy )における384-ウェルプレートで、進行を測定した。最終アッセイ量は25μLで、アッセイ緩衝剤(50mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、0.01% TritonX-100、0.01% Brij35、0.5mM EGTA及び2mM DTT)中の、試験化合物として調製された、250nLの100×化合物、10μLの酵素混合物及び15μLの基質混合物(蛍光標識されたペプチド及びATP)であった。JAK3と基質及び試験化合物とを混合することにより、反応を開始する。反応混合物を室温で30分間インキュベートし、各試料に停止緩衝剤を30μL加え、50mMのEDTAで反応を終了させた。キナーゼ反応の終了後、リン酸化された生成物の割合を、Caliper EZ ReaderIIを用いて総ペプチド基質の画分として割り出した。阻害データは、酵素阻害の無い100%の反応混合物と比較し、ビヒクルのみの反応混合物のビリオン(billion)%阻害と比較することにより算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATPが3.5μM、JAK3蛍光性ペプチド(5-FAM-EEPLYWSFPAKKK-CONH)が3μM、JAK3が0.5nM、及び、DMSOが1%である。用量反応曲線を生成し、JAK3活性のIC50に必要な濃度を割り出した。
【0078】
TYK2アッセイ
レフトフットブトキシ(left foot butoxy )における384-ウェルプレートで、進行を測定した。最終アッセイ量は25μLで、アッセイ緩衝剤(50mM HEPES(pH7.5)、10mM MgCl、0.01% TritonX-100、0.01% Brij35、0.5mM EGTA及び2mM DTT)中の、試験化合物として調製された、250nLの100×化合物、10μLの酵素混合物及び15μLの基質混合物(蛍光標識されたペプチド及びATP)であった。TYK2と基質及び試験化合物とを混合することにより、反応を開始する。反応混合物を室温で10分間インキュベートし、各試料に停止緩衝剤を30μL加え、50mMのEDTAで反応を終了させた。キナーゼ反応の終了後、リン酸化された生成物の割合を、Caliper EZ ReaderIIを用いて総ペプチド基質の画分として割り出した。阻害データは、酵素阻害の無い100%の反応混合物と比較し、ビヒクルのみの反応混合物のビリオン(billion)%阻害と比較することにより算出した。アッセイにおける試薬の最終濃度は、ATPが35.4μM、TYK2蛍光性ペプチド(5-FAM-KKKKEEIYFFF-CONH)が3μM、JAK2が10nM、及び、DMSOが1%である。用量反応曲線を生成し、TYK2活性のIC50に必要な濃度を割り出した。
【0079】
実施例136
以下の表は、JAK阻害アッセイにおける本発明の選択された化合物の活性を示す。化合物番号は、前述の表の化合物番号に対応する。「A」と表示された活性を有する化合物は、IC50≦10nMを示す。「B」と表示された活性を有する化合物は、IC5010~100nMを示す。「C」と表示された活性を有する化合物は、IC50100~1000nMを示す。「D」と表示された活性を有する化合物は、IC501000~10000nMを示す。「E」と表示された活性を有する化合物は、IC50≧10000nMを示す。
【0080】
【表4-1】
【表4-2】