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特許7463051ターボ機械のブレードの冷却構造および関連する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ターボ機械のブレードの冷却構造および関連する方法
(51)【国際特許分類】
   F01D 5/18 20060101AFI20240401BHJP
   F01D 5/22 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
F01D5/18
F01D5/22
【請求項の数】 8
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018109922
(22)【出願日】2018-06-08
(65)【公開番号】P2019002401
(43)【公開日】2019-01-10
【審査請求日】2021-06-01
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-10
(31)【優先権主張番号】15/620,896
(32)【優先日】2017-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】515322297
【氏名又は名称】ゼネラル エレクトリック テクノロジー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】General Electric Technology GmbH
【住所又は居所原語表記】Brown Boveri Strasse 8, 5400 Baden, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(72)【発明者】
【氏名】ジャリンダル・アッパ・ワルンジ
(72)【発明者】
【氏名】シャスワット・スワミ・ジェイスワル
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・ポール・ワッシンジャー
(72)【発明者】
【氏名】シュウチャン・ジェームス・チャン
【合議体】
【審判長】河端 賢
【審判官】倉橋 紀夫
【審判官】山本 信平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0023497(US,A1)
【文献】独国特許出願公開第19904229(DE,A1)
【文献】英国特許出願公開第2434842(GB,A)
【文献】特表2013-525689(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0094944(US,A1)
【文献】米国特許第7632062(US,B2)
【文献】米国特許第8066485(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F01D 5/18
F01D 5/22
C07B 31/00 - 61/00
C07B 63/00 - 63/04
C07C 1/00 -409/44
F04D 17/00 - 19/02
F04D 21/00 - 25/16
F04D 29/00 - 35/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ターボ機械(10)用のブレード(100)であって、当該ブレード(100)が、
根元部(118)と先端部との間で半径方向に延在する翼形部(114)であって、前縁(126)から後縁(128)まで延在する正圧側表面(122)、及び前記正圧側表面(122)の反対側で前記前縁(126)から前記後縁(128)まで延在する負圧側表面(124)を含む翼形部(114)と、
前記翼形部(114)の先端部に結合された先端シュラウド(116)と
を備えており、前記先端シュラウド(116)が、
前記翼形部(114)にほぼ垂直に延在する外面(134)、前記翼形部(114)の前縁(126)に近接して前記ターボ機械(10)の軸方向(A)にほぼ垂直に配向する前面(136)、前記翼形部(114)の後縁(128)に近接した後面(138)、前記翼形部(114)の正圧側表面(122)に近接して前記前面(136)と前記後面(138)との間に延在する第1の側面(140)、及び前記翼形部(114)の負圧側表面(124)に近接して前記前面(136)と前記後面(138)との間に延在する第2の側面(142)を含むプラットフォーム(132)と、
前記プラットフォーム(132)の前面(136)に近接して前記プラットフォーム(132)の外面(134)から半径方向外側に延在する前方レール(150)であって、前記ターボ機械(10)の軸方向(A)にほぼ垂直に配向する前方レール(150)と、
前記先端シュラウド(116)のプラットフォーム(132)の中央部分に画定された冷却キャビティ(158)と、
前記先端シュラウド(116)の前方レール(150)の前面(152)に形成された排出スロット(162)と前記冷却キャビティ(158)との間に延在する冷却チャネル(160)と
を備えており、
前記排出スロット(162)が、記先端シュラウド(116)のプラットフォーム(132)の外面(134)の延長面と前記プラットフォーム(132)の前面(136)との交わる線よりも全体として半径方向外側に配置されており、
前記冷却チャネル(160)が、前記冷却キャビティ(158)に隣接した第1の部分(164)と、第2の部分(166)とを含んでおり、前記冷却チャネル(160)の第1の部分(164)が、前記冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の第2の部分(166)との間で前記プラットフォーム(132)の外面(134)にほぼ平行に延在し、前記冷却チャネル(160)の第2の部分(166)が、前記冷却チャネル(160)の第1の部分(164)に対して傾斜して前記冷却チャネル(160)の第1の部分(164)と前記排出スロット(162)との間に延在する、ブレード(100)。
【請求項2】
前記排出スロット(162)が、冷却流を半径方向外側に、かつ前記ターボ機械(10)の軸方向(A)に対して斜めに導くように構成される、請求項1に記載のブレード(100)。
【請求項3】
前記排出スロット(162)が、冷却流を半径方向外側に、かつ前記ターボ機械(10)の軸方向(A)に対して垂直に導くように構成される、請求項1に記載のブレード(100)。
【請求項4】
前記先端シュラウド(116)の前方レール(150)に形成された軸方向リップ(144)をさらに含み、前記排出スロット(162)が、前記軸方向リップ(144)の外面(146)に形成されている、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のブレード(100)。
【請求項5】
前記排出スロット(162)が、前記先端シュラウド(116)の前方レール(150)の外面(154)に形成されている、請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のブレード(100)。
【請求項6】
前記排出スロット(162)が軸方向に配向している、請求項1に記載のブレード(100)。
【請求項7】
前記排出スロット(162)が半径方向に配向している、請求項1に記載のブレード(100)。
【請求項8】
ガスタービン(10)であって、当該ガスタービン(10)が、
圧縮機(14)と、
前記圧縮機(14)の下流に配置された燃焼器(16)と、
前記燃焼器(16)の下流に配置されたタービン(18)と
を備えており、前記タービン(18)が、前記タービン(18)を軸方向に貫通して延在するロータシャフト(24)、前記ロータシャフト(24)を円周方向に囲み、前記ロータシャフト(24)との間に高温ガス経路(32)を画定する外側ケーシング(30)、及び前記ロータシャフト(24)に相互接続され、ロータブレード(100)の段を画定する複数のロータブレード(100)を含んでおり、各ロータブレード(100)が請求項1乃至請求項のいずれか1項に記載のブレードを含む、ガスタービン(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的にターボ機械に関する。より詳細には、本開示は、ターボ機械のブレード冷却構造および関連する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンエンジンは、一般的に、圧縮機部、燃焼部、タービン部、および排気部を含む。圧縮機部は、ガスタービンエンジンに入る空気の圧力を徐々に高め、この圧縮空気を燃焼部に供給する。圧縮空気および燃料(例えば、天然ガス)が、燃焼部において混合され、燃焼室において燃焼して、高圧および高温の燃焼ガスを生成する。燃焼ガスは、燃焼部からタービン部に流れ、そこで膨張して仕事を発生させる。例えば、タービン部における燃焼ガスの膨張は、発電機に接続されたロータシャフトを回転させて、電気を発生させることができる。次いで、燃焼ガスは、排気部を通ってガスタービンエンジンから排出される。
【0003】
タービン部は、一般に、ロータに結合された複数のブレードを含む。各ブレードは、燃焼ガスの流れの中に配置された翼形部を含む。この点で、ブレードは、タービン部を流れる燃焼ガスから運動エネルギーおよび/または熱エネルギーを抽出する。特定のブレードは、翼形部の半径方向外側の端部に結合された先端シュラウドを含むことができる。先端シュラウドは、ブレードを通過して漏れる燃焼ガスの量を低減する。
【0004】
ブレードは、一般に極端に高温の環境で動作する。このように、ロータブレードは、冷却空気が流れることができる様々な流路、キャビティ、および開口部を画定することができる。特に、先端シュラウドは、内部に冷却空気が流れる様々なキャビティを画定することができる。次いで、冷却空気は、先端シュラウドの排出スロットを含む様々な排出スロットを通ってブレードを出る。排出スロットのいくつかは、ブレードを出る冷却空気を高温の燃焼ガスと混合させることを可能にする。そのような混合は、ターボ機械の効率に悪影響を与える可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】米国特許出願公開第2014/0023497号明細書
【発明の概要】
【0006】
態様および利点は、その一部を以下の説明に記載しており、あるいはその説明から明らかになり、あるいは実施により学ぶことができる。
【0007】
一態様では、本開示は、ターボ機械用のブレードに関する。ブレードは、根元部と先端部との間で半径方向に延在する翼形部を含む。翼形部は、前縁から後縁まで延在する正圧側表面と、正圧側表面の反対側で前縁から後縁まで延在する負圧側表面と、を含む。先端シュラウドは、翼形部の先端部に結合されている。先端シュラウドは、翼形部に対してほぼ垂直に延在する外面を有するプラットフォームを含む。プラットフォームはまた、翼形部の前縁に近接した前面と、翼形部の後縁に近接した後面と、翼形部の正圧側表面に近接して前面と後面との間に延在する第1の側面と、翼形部の負圧側表面にほぼ平行に前面と後面との間に延在する第2の側面と、を含む。先端シュラウドはまた、プラットフォームの前面に近接してプラットフォームの外面から半径方向外側に延在する前方レールを含む。前方レールおよびプラットフォームの前面は、ターボ機械の高温ガス経路にほぼ垂直に向けられている。先端シュラウドはまた、先端シュラウドのプラットフォームの中央部分に画定された冷却キャビティと、冷却キャビティと前方レールに形成された排出スロットとの間に延在する冷却チャネルと、を含む。排出スロットは、先端シュラウドのプラットフォームの外面の半径方向外側に配置される。
【0008】
別の態様では、本開示は、圧縮機と、圧縮機の下流に配置された燃焼器と、燃焼器の下流に配置されたタービンと、を含むガスタービンエンジンに関する。タービンは、タービンを軸方向に貫通するロータシャフトと、ロータシャフトを円周方向に囲んで高温ガス経路を画定する外側ケーシングと、ロータシャフトに相互接続され、ロータブレードの段を画定する複数のロータブレードと、を含む。各ロータブレードは、根元部と先端部との間で半径方向に延在する翼形部を含む。翼形部は、前縁から後縁まで延在する正圧側表面と、正圧側表面の反対側で前縁から後縁まで延在する負圧側表面と、を含む。先端シュラウドは、翼形部の先端部に結合されている。先端シュラウドは、翼形部に対してほぼ垂直に延在する外面を有するプラットフォームを含む。プラットフォームはまた、翼形部の前縁に近接した前面と、翼形部の後縁に近接した後面と、翼形部の正圧側表面に近接して前面と後面との間に延在する第1の側面と、翼形部の負圧側表面に近接して前面と後面との間に延在する第2の側面と、を含む。先端シュラウドはまた、プラットフォームの前面に近接してプラットフォームの外面から半径方向外側に延在する前方レールを含む。前方レールおよびプラットフォームの前面は、ターボ機械の高温ガス経路にほぼ垂直に向けられている。先端シュラウドはまた、先端シュラウドのプラットフォームの中央部分に画定された冷却キャビティと、冷却キャビティと前方レールに形成された排出スロットとの間に延在する冷却チャネルと、を含む。排出スロットは、先端シュラウドのプラットフォームの外面の半径方向外側に配置される。
【0009】
本開示の別の態様によれば、ターボ機械用のブレードの先端シュラウドに冷却チャネルを形成する方法が提供される。本方法は、先端シュラウドに画定された冷却チャネルの既存の排出スロットを塞ぐステップを含む。本方法はまた、既存の排出スロットの半径方向外側に新しい排出スロットを形成するステップと、新しい排出スロットから冷却チャネルの中間部分までボアを形成するステップと、を含む。
【0010】
本技術のこれらの特徴、態様、および利点、ならびに他の特徴、態様、および利点は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を参照して、よりよく理解されよう。添付の図面は、本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成するものであるが、本技術の実施形態を例示し、明細書における説明と併せて本技術の原理を説明する役に立つ。
【0011】
本実施形態の完全かつ可能な開示は、その最良の形態を含み、当業者に向けられて、本明細書に記載されており、それは以下の添付の図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本開示の様々な実施形態を組み込むことができる例示的なガスタービンエンジンの概略図である。
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態による例示的なブレードの正面図である。
図3図2のブレードの一部の斜視図である。
図4図3のブレードの一部の側面図である。
図5】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図6】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図7】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図8】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図9】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図10】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図11】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図12】本開示の1つまたは複数のさらなる実施形態による図3のブレードの断面図である。
図13】本開示の1つまたは複数の実施形態による例示的なブレードの一部の斜視図である。
図14図13の一部の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本開示の実施形態を提示するために詳細に参照し、その1つまたは複数の例を添付の図面に示す。詳細な説明は、図面中の特徴を参照するために、数字および文字による符号を用いる。図面中および説明中の同様または類似の符号は、本開示の同様または類似の部品を参照するために使用されている。
【0014】
本明細書で使用する場合、「第1の」、「第2の」、および「第3の」という用語は、ある構成要素を別の構成要素から区別するために交換可能に使用することができ、個々の構成要素の位置または重要性を意味することは意図されていない。「上流」(または「前方」)および「下流」(または「後方」)という用語は、流体経路における流体の流れに関する相対的な方向を指す。例えば、「上流」は流体が流れてくる方向を指し、「下流」は流体が流れていく方向を指す。「半径方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向の中心線に実質的に垂直な相対的な方向を指し、「軸方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向の中心線に実質的に平行および/または同軸に整列する相対的な方向を指し、「円周方向に」という用語は、特定の構成要素の軸方向の中心線の周囲に延びる相対的な方向を指す。
【0015】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定を意図するものではない。本明細書で用いられるように、文脈で別途明確に指示しない限り、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「前記(the)」は複数形も含むものとする。「備える(comprise)」および/または「備えている(comprising)」という用語は、本明細書で使用する場合、記載した特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素が存在することを明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらの組が存在することまたは追加することを除外しないことがさらに理解されよう。
【0016】
各例は、限定ではなく、説明のために提供される。実際、本発明の範囲または趣旨から逸脱することなく、修正および変形が可能であることは当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として図示または説明された特徴を別の実施形態で使用し、さらに別の実施形態を得ることができる。このように、本開示は、添付の特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲に含まれるような修正および変形を包含するように意図される。本開示の例示的な実施形態は、説明のために陸上発電用ガスタービン燃焼器に関連して一般的に説明されるが、当業者であれば、本開示の実施形態が、任意の型または形態のターボ機械に適用でき、特許請求の範囲に具体的に記載されていない限り、陸上発電用ガスタービンに限定されないことが容易に理解されよう。
【0017】
ここで図面を参照すると、図面全体にわたって同一の符号は同じ要素を示しており、図1はガスタービンエンジン10を概略的に示している。本開示のガスタービンエンジン10は、ガスタービンエンジンである必要はなく、蒸気タービンエンジンまたは他の適切なエンジンなどの任意の適切なターボ機械であってもよいことを理解されたい。ガスタービンエンジン10は、吸気部12と、圧縮機部14と、燃焼部16と、タービン部18と、排気部20と、を含む。圧縮機部14およびタービン部18は、シャフト22によって結合されてもよい。シャフト22は、シャフト22を形成するために互いに結合された単一のシャフトまたは複数のシャフトセグメントであってもよい。
【0018】
タービン部18は、一般に、複数のロータディスク26(そのうちの1つを示す)を有するロータシャフト24と、ロータディスク26から半径方向外側に延在し、ロータディスク26に相互接続されている複数のロータブレード28と、を含む。各ロータディスク26は、タービン部18を貫通して延在するロータシャフト24の一部に結合されてもよい。タービン部18は、ロータシャフト24およびロータブレード28を円周方向に取り囲む外側ケーシング30をさらに含み、それによりタービン部18を通る高温ガス経路32を少なくとも部分的に画定する。
【0019】
動作中、空気または別の作動流体が吸気部12を通って圧縮機部14に流れ、そこで空気は徐々に圧縮され、燃焼部16の燃焼器(図示せず)に加圧空気を供給する。加圧空気は、燃料と混合され、各燃焼器内で燃焼して燃焼ガス34を発生する。燃焼ガス34は、高温ガス経路32に沿って燃焼部16からタービン部18に流れる。タービン部では、ロータブレード28は、燃焼ガス34から運動および/または熱エネルギーを抽出し、それによってロータシャフト24を回転させる。次いで、ロータシャフト24の機械的回転エネルギーを使用して、圧縮機部14に動力を供給し、および/または電気を生成することができる。タービン部18から出た燃焼ガス34は、排気部20を介してガスタービンエンジン10から排出される。
【0020】
図2は、ロータブレード28の代わりにガスタービンエンジン10のタービン部18に組み込むことができる例示的なロータブレード100の図である。図示するように、ロータブレード100は、軸方向A、半径方向R、および円周方向Cを画定する。一般に、軸方向Aは、シャフト24(図1)の軸方向中心線102に平行に延び、半径方向Rは、軸方向中心線102にほぼ直交して延び、円周方向Cは、軸方向中心線102の周りにほぼ同心に延びる。ロータブレード100はまた、ガスタービンエンジン10(図1)の圧縮機部14に組み込まれてもよい。本明細書で使用されるように、「約」、「一般に」または「およそ」のような近似の用語は、記載された値の10%上または10%下であることを意味する。さらに、本明細書で使用されるように、角度または方向の文脈におけるそのような用語は、10度以内を含む。例えば、「ほぼ直交する」は、直交する角度の10度以内、例えば、80度から100度までの任意の角度を含むことができる。
【0021】
図2に示すように、ロータブレード100は、ダブテール104、シャンク部分106、およびプラットフォーム108を含むことができる。より具体的には、ダブテール104は、ロータブレード100をロータディスク26に固定する(図1)。シャンク部分106は、ダブテール104に結合し、ダブテール104から半径方向外側に延在する。プラットフォーム108は、シャンク部分106に結合し、シャンク部分106から半径方向外向きに延在する。プラットフォーム108は、タービン部18(図1)の高温ガス経路32を通って流れる燃焼ガス34の半径方向内側の流れ境界として一般に機能する半径方向外面110を含む。ダブテール104、シャンク部分106、およびプラットフォーム108は、冷却空気(例えば、圧縮機部14からの抽気)などの冷却流36がロータブレード100に入ることを可能にする吸気ポート112を画定することができる。いくつかの実施形態では、ダブテール104は、軸方向挿入式モミの木形ダブテールを含むことができる。あるいは、ダブテール104は、任意の適切なタイプのダブテールであってもよい。実際、ダブテール104、シャンク部分106、および/またはプラットフォーム108は、任意の適切な構成を有することができる。
【0022】
ロータブレード100は、翼形部114をさらに含む。特に、翼形部114は、プラットフォーム108の半径方向外面110から先端シュラウド116まで半径方向外側に延在する。翼形部114は、根元部118(すなわち、翼形部114とプラットフォーム108との間の交差点)でプラットフォーム108に結合する。この点において、翼形部114は、根元部118と先端シュラウド116との間に延在する翼形部翼幅120を画定する。翼形部114はまた、正圧側表面122および対向する負圧側表面124を含む。正圧側表面122および負圧側表面124は、燃焼ガス34(図1)の流れに配向される翼形部114の前縁126で共に接合されるかまたは相互接続される。正圧側表面122および負圧側表面124はまた、前縁126から下流に離間した翼形部114の後縁128で共に接合されるかまたは相互接続される。正圧側表面122および負圧側表面124は、前縁126および後縁128の周りで連続している。正圧側表面122はほぼ凹状であり、負圧側表面124はほぼ凸状である。
【0023】
図3に示すように、翼形部114は、それを貫通して延在する1つまたは複数の冷却通路130を画定することができる。より具体的には、冷却通路130は、先端シュラウド116から半径方向内向きに吸気ポート112まで延在することができる。この点で、冷却流36は、冷却通路130を通って吸気ポート112から先端シュラウド116に流れることができる。様々な例示的な実施形態では、翼形部114は、例えば図3に示されているよりも多いまたは少ない冷却通路130を画定することができ、冷却通路130は任意の適切な構成を有することができる。
【0024】
上述のように、ロータブレード100は、翼形部114の半径方向外側端部に結合された先端シュラウド116を含む。このように、先端シュラウド116は、概して、ロータブレード100の半径方向最外部分を画定することができる。先端シュラウド116は、ロータブレード100を越えて逃げる燃焼ガス34(図1)の量を減少させる。
【0025】
図3に示すように、先端シュラウド116は、プラットフォーム132を含むことができる。プラットフォーム132は、外面134、例えば、半径方向外側に向けられ、プラットフォーム132の半径方向最外境界を画定し、翼形部114に対してほぼ垂直に延在する表面を含むことができる。プラットフォーム132はまた、翼形部114の前縁126に近接してターボ機械10の高温ガス経路32にほぼ垂直に向けられた前面136と、翼形部114の後縁128に近接した後面138と、翼形部114の正圧側表面122に近接して前面136と後面138との間に延在する第1の側面140と、翼形部114の負圧側表面124に近接して前面136と後面138との間に延在する第2の側面142と、を含むことができる。
【0026】
先端シュラウド116は、そこから半径方向外側に延在する前方シールレール150を含むことができる。特に、前方シールレール150は、プラットフォーム132の前面136に近接してプラットフォーム132の外面134から半径方向外側に延在することができる。前方シールレール150は、ターボ機械10の高温ガス経路32に対してほぼ垂直に向けられてもよい。先端シュラウド116は、後方シールレール156も含むことができる。しかしながら、代替的な実施形態は、より多くのまたはより少ないシールレール150(例えば、シールレールなし、1つのシールレール、3つのシールレールなど)を含むことができる。
【0027】
先端シュラウド116は、その冷却を容易にするために、様々な通路、キャビティ、および開口部を画定する。より具体的には、先端シュラウド116は、1つまたは複数の冷却通路130と流体連通する冷却キャビティ158を画定する。冷却キャビティ158は、先端シュラウド116のプラットフォーム132の中央部分に画定されてもよい。冷却キャビティ158は、いくつかの実施形態では、単一の連続キャビティであってもよい。あるいは、図3に示すように、冷却キャビティ158は、様々な通路または開口部によって流体的に結合された異なるチャンバを含んでもよい。先端シュラウド116はまた、冷却キャビティ158から延在する1つまたは複数の冷却チャネル160を含む。各冷却チャネル160は、排出スロット162まで延在する。冷却チャネル160は、円形、長方形、楕円形などの任意の適切な断面形状を有することができるが、これらに限定されない。
【0028】
ガスタービンエンジン10の動作中に、冷却流36は、通路130を通って冷却キャビティ158に流れ、冷却チャネル160を通って排出スロット162に流れて、先端シュラウド116を冷却する。より具体的には、冷却流36(例えば、圧縮機部14からの抽気)は、吸気ポート112(図2)を通ってロータブレード100に入る。この冷却流36の少なくとも一部は、冷却通路130を通って、先端シュラウド116の冷却キャビティ158に流入する。冷却キャビティ158および冷却チャネル160を通って流れる間に、冷却流36は、先端シュラウド116の様々な壁を対流的に冷却する。次いで、冷却流36は、冷却チャネル160および排出スロット162を通って冷却キャビティ158から出ることができる。
【0029】
図3に見られるように、先端シュラウド116は、プラットフォーム132、例えば後面138、第1の側面140、および/または第2の側面142に形成された複数の排出スロット162を含むことができる。冷却キャビティ158とそのような排出スロット162との間に延在する冷却チャネル160は、プラットフォーム132の外面134にほぼ平行な方向に沿って延在することができる。しかし、好ましくは、プラットフォーム132の前面136には排出スロット162は存在しない。少なくとも1つの排出スロット162は、先端シュラウド116のプラットフォーム132の外面134の半径方向外側に配置されてもよい。さらに、このような排出スロット162は、冷却流36を高温ガス経路32から離れるように導くように構成することができる。
【0030】
プラットフォーム132の前面136が高温ガス経路32に対してほぼ垂直に配向されている場合には、その中の任意の排出スロット162から発する冷却流36は、高温ガス経路32に沿って流れる燃焼ガス34と一対一で流れることができる。したがって、プラットフォーム132の外面134の半径方向外側に1つまたは複数の排出スロット162を配置することにより、燃焼ガス34と冷却流36との混合を有利に防止する、または最小限に抑えることができる。燃焼ガス34と冷却流36との混合は、燃焼ガスの熱エネルギーの減少をもたらし、その結果、生成される仕事量がより少なくなる可能性がある。特に、そのような混合が正圧側表面122でまたはその付近で生じない場合には、ターボ機械の効率を改善することができる。さらに、図4に示すように、このような構成は、冷却流36を上方(例えば、半径方向外側)に導いて、冷却流36に対してケーシング30と前方レール150との間の間隙ギャップに移動するように影響を与えることにより、有利にターボ機械10の効率を向上させて、前方レール150の上に漏れる高温ガス34を防止または低減させるので、より多くの高温ガス34が翼形部114の上を通過し、それにより高温ガス34からより多くの仕事を抽出することができる。さらに、冷却流36の圧力が燃焼ガス34の圧力よりも十分に低い場合には、プラットフォームの前面136ではなく、プラットフォーム132の外面134の半径方向外側に1つまたは複数の排出スロット162を配置することにより、排出スロット162を介してブレード100の冷却構造内への燃焼ガス34の取り込みを防止または最小化し、それによりブレード28の熱負荷を低減することができる。熱負荷を低減することにより、冷却要件を有利に低減し、および/またはブレード28の寿命を延ばすことができる。先端シュラウド116のプラットフォーム132の外面134の半径方向外側に排出スロット162を配置し、冷却流36を先端部に向かって高温ガス経路32から遠ざかるように導くようにそのような排出スロット162を構成することは、さらなる利点を有することができる。
【0031】
冷却キャビティ158がシュラウド116のプラットフォーム132内に、例えば外面134の半径方向内側に配置され、1つまたは複数の排出スロット162がプラットフォーム132の外面134の半径方向外側に配置される場合には、冷却キャビティ158とこのような排出スロット162との間に延在する冷却チャネル160は、例えば、図5図11に示すように、一般に、第1の部分164と第2の部分166とを含むことができる。第1の部分164は、冷却キャビティ158に近接していてもよく、冷却キャビティ158から第2の部分166まで延在してもよい。第1の部分164は、直線状であってもよく、プラットフォーム132の外面134にほぼ平行な方向に沿って延在してもよい。第2の部分166は、第1の部分164から排出スロット162まで延在してもよく、第2の部分166は、排出スロット162と第1の部分164および/または冷却キャビティ158との間に半径方向オフセットを成すように構成することができる。第2の部分166は、さらなる特徴も有することができる。
【0032】
第1の例として、図3図4および図6の図示した実施形態では、第2の部分166は弧状であり、例えば、冷却チャネル160は、直線状の第1の部分164および弧状の第2の部分166を含むことができる。別の例として、いくつかの実施形態では、図5に示すように、第2の部分166は直線状であってもよく、冷却チャネル160の第1の部分164に対して傾斜していてもよい。図5および図6にも示すように、いくつかの実施形態は、先端シュラウド116の前方レール150に形成された軸方向リップ144を含むことができ、例えば、軸方向リップ144は、前方レール150および/または前面136から軸方向に沿って上流に突出するステップまたはリップであってもよい。図5の図示した実施形態などのいくつかの実施形態では、軸方向リップ144は、丸みを帯びた半径方向内側コーナーを画定することができる。図6の図示した実施形態などのいくつかの実施形態では、軸方向リップ144は、面取りされた半径方向内側コーナーを画定することができ、それは先端シュラウド116の重量を有利に低減することができる。前方レール150が軸方向リップ144を含む実施形態では、排出スロットは軸方向に配向されてもよく、軸方向リップ144の外面146に形成されてもよい。したがって、そのような実施形態では、排出スロット162は、冷却流36を半径方向外向きに、かつターボ機械10の高温ガス経路32に垂直に導くように構成されてもよい。
【0033】
図7に示すように、いくつかの実施形態では、冷却チャネル160の第2の部分166は、第1の部分164に対して傾斜していてもよく、排出スロット162は、前方シールレール150の前面152に形成されてもよい。そのような実施形態では、排出スロット162は、半径方向に配向されてもよく、冷却流36を半径方向外向きに、かつターボ機械10の高温ガス経路32に対して斜めに導くように構成されてもよい。
【0034】
別の例として、図8および図9に示すように、いくつかの実施形態では、冷却チャネル160は、角柱部分を含むことができ、例えば、冷却キャビティ158に近接した第1の部分164は角柱状であってもよく、冷却チャネル160は非角柱部分をさらに含んでもよく、例えば第2の部分166は非角柱であってもよい。様々な実施形態では、非角柱部分は、図8に示すような収束部分、または図9に示されるような発散部分であってもよい。例えば、図8に示すように、冷却チャネル160は、収束部分を含むことができ、例えば、冷却チャネル160の第1の部分164と排出スロット162との間に延在する冷却チャネル160の第2の部分166は、冷却チャネル160の断面積が第1の部分164から排出スロット162まで減少するように収束する側壁を有することができる。直線状の側壁を有する図8および図9の例に示されているが、非角柱部分は、様々な他の実施形態では、曲線状の側壁を有することができる。さらに、図示した実施形態の組み合わせもまた、本開示の範囲内で可能であり、例えば、非角柱部分は、様々な組み合わせの収束部分および発散部分を含むことができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、例えば図10に示すように、排出スロット162は、軸方向に配向されてもよく、先端シュラウド116の前方レール150の外面154に形成されてもよい。また、図10に示すように、このような実施形態では、冷却チャネル160は、外面134にほぼ平行に延在する直線状の第1の部分164と、第1の部分164と排出スロット162との間、例えば第1の部分164から第3の部分168まで延在する弧状の第2の部分166を含むことができ、第3の部分168は、第2の部分166から排出スロット162まで延在する。このような実施形態では、第3の部分168は、前方レール150の前面152にほぼ平行な方向に沿って延在することができる。図10に示すように、例示的な実施形態は、先端シュラウド116のプラットフォーム132の丸みを帯びた半径方向内側コーナーを含む。他の実施形態では、先端シュラウド116のプラットフォーム132の面取りされた半径方向内側コーナーを設けることも可能であり、いくつかのそのような実施形態はまた、第1の部分164および第3の部分168に対して傾斜していてもよい、冷却チャネル160の直線状の第2の部分166を含むことができる。さらに、直線状の第2の部分166は、例えば、先端シュラウド116のプラットフォーム132の面取りされた半径方向内側コーナーにほぼ平行な方向に沿って延在することができる。
【0036】
上述したように、第2の部分166は、タービュレータ機構などの追加の機構を有することもできる。そのようなタービュレータ機構は、冷却チャネル160を通って流れる冷却流36に乱流を生じさせ、冷却流36による先端シュラウド116からの対流熱伝達率を増加させる。例えば、図11に示すように、第2の部分166は、そこを通って流れる冷却流36に乱流を生成する波状の形状を有してもよい。別の例として、図12に示すように、第2の部分166は、そこを通って冷却流36に乱流を生成するために、そこに形成された複数の突起170を含んでもよい。
【0037】
本開示の別の実施形態では、図13および図14に示すように、ターボ機械のブレードの先端シュラウドに冷却チャネルを形成する方法を提供することができる。この方法は、既存の先端シュラウド116に斜め冷却チャネル160を形成するステップを含むことができ、既存の先端シュラウド116は、先端シュラウド116に画定された冷却チャネル160の既存の排出スロット161を含むことができる。例えば、既存の排出スロット161は、前面136に形成されてもよく、例えば、既存の排出スロット161から発する冷却流36は、燃焼ガス34と一対一に導かれてもよい。したがって、例示的な方法は、既存の排出スロット161を塞ぐステップを含むことができる。例示的な方法は、既存の排出スロット161の半径方向外側に新しい排出スロット162を形成するステップをさらに含むことができる。例えば、図13および図14に示すように、新しい排出スロット162は、前方レール150、例えばその前面152に形成することができる。例示的な方法は、図14に示すように、新しい排出スロット162から冷却チャネル160の中間部分にボア163を形成することをさらに含むことができる。
【0038】
この明細書は、本技術を開示するために実施例を用いており、最良の形態を含んでいる。また、いかなる当業者も本技術を実施することができるように実施例を用いており、任意の装置またはシステムを製作し使用し、任意の組み込まれた方法を実行することを含んでいる。本技術の特許され得る範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が想到する他の実施例を含むことができる。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文言と異ならない構造要素を含む場合、あるいは特許請求の範囲の文言との実質的な相違がない同等の構造要素を含む場合には、特許請求の範囲内にあるものとする。
[実施態様1]
ターボ機械(10)用のブレード(100)であって、
根元部(118)と先端部との間で半径方向に延在する翼形部(114)であって、前縁(126)から後縁(128)まで延在する正圧側表面(122)と、前記正圧側表面(122)の反対側で前記前縁(126)から前記後縁(128)まで延在する負圧側表面(124)と、を含む翼形部(114)と、
前記翼形部(114)の前記先端部に結合された先端シュラウド(116)と、を含み、前記先端シュラウド(116)は、
前記翼形部(114)にほぼ垂直に延在する外面(134)と、前記翼形部(114)の前記前縁(126)に近接して前記ターボ機械(10)の高温ガス経路(32)にほぼ垂直に向けられた前面(136)と、前記翼形部(114)の前記後縁(128)に近接した後面(138)と、前記翼形部(114)の前記正圧側表面(122)に近接して前記前面(136)と前記後面(138)との間に延在する第1の側面(140)と、前記翼形部(114)の前記負圧側表面(124)に近接して前記前面(136)と前記後面(138)との間に延在する第2の側面(142)と、を含むプラットフォーム(132)と、
前記プラットフォーム(132)の前記前面(136)に近接して前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)から半径方向外側に延在する前方レール(150)であって、前記ターボ機械(10)の前記高温ガス経路(32)にほぼ垂直に向けられた前方レール(150)と、
前記先端シュラウド(116)の前記プラットフォーム(132)の中央部分に画定された冷却キャビティ(158)と、
前記冷却キャビティ(158)と前記前方レール(150)に形成された排出スロット(162)との間に延在する冷却チャネル(160)と、を含み、前記排出スロット(162)は、前記先端シュラウド(116)の前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)の半径方向外側に配置される、
ブレード(100)。
[実施態様2]
前記排出スロット(162)は、冷却流を半径方向外側に、かつ前記ターボ機械(10)の前記高温ガス経路(32)に対して斜めに導くように構成される、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様3]
前記排出スロット(162)は、冷却流を半径方向外側に、かつ前記ターボ機械(10)の前記高温ガス経路(32)に対して垂直に導くように構成される、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様4]
前記冷却チャネル(160)は、前記冷却キャビティ(158)に近接した直線部分を含み、前記直線部分は、前記冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の弧状部分との間で前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)に平行に延在し、前記冷却チャネル(160)の前記弧状部分は、前記冷却チャネル(160)の前記直線部分と前記排出スロット(162)との間に延在する、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様5]
前記冷却チャネル(160)は、前記冷却キャビティ(158)に近接した第1の部分(164)を含み、前記第1の部分(164)は、冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の前記第1の部分(164)に対して傾斜した前記冷却チャネル(160)の第2の部分(166)との間で前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)に平行に延在し、前記冷却チャネル(160)の前記第2の部分(166)は、前記冷却チャネル(160)の前記第1の部分(164)と前記排出スロット(162)との間に延在する、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様6]
前記冷却チャネル(160)は、前記冷却キャビティ(158)に近接した角柱部分を含み、前記角柱部分は、前記冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の非角柱部分との間に延在し、前記冷却チャネル(160)の前記非角柱部分は、前記冷却チャネル(160)の前記角柱部分と前記排出スロット(162)との間に延在する、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様7]
前記冷却チャネル(160)は、前記冷却キャビティ(158)に近接した第1の部分(164)を含み、前記第1の部分(164)は、前記冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の第2の部分(166)との間に延在し、前記冷却チャネル(160)の前記第2の部分(166)は、内部に画定されたタービュレータを有する、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様8]
前記排出スロット(162)は、前記先端シュラウド(116)の前記前方レール(150)の前面(152)に形成されている、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様9]
前記先端シュラウド(116)の前記前方レール(150)に形成された軸方向リップ(144)をさらに含み、前記排出スロット(162)は、前記軸方向リップ(144)の外面(146)に形成されている、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様10]
前記排出スロット(162)は、前記先端シュラウド(116)の前記前方レール(150)の外面(154)に形成されている、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様11]
前記排出スロット(162)は、軸方向に向けられている、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様12]
前記排出スロット(162)は、半径方向に向けられている、実施態様1に記載のブレード(100)。
[実施態様13]
ガスタービン(18)であって、
圧縮機(14)と、
前記圧縮機(14)の下流に配置された燃焼器(16)と、
前記燃焼器(16)の下流に配置されたタービン(18)であって、前記タービン(18)を軸方向に貫通して延在するロータシャフト(24)と、前記ロータシャフト(24)を円周方向に囲み、前記ロータシャフト(24)との間に高温ガス経路(32)を画定する外側ケーシング(30)と、前記ロータシャフト(24)に相互接続され、ロータブレード(100)の段を画定する複数のロータブレード(100)と、を含むタービン(18)と、を含み、各ロータブレード(100)は、
根元部(118)と先端部との間で半径方向に延在する翼形部(114)であって、前縁(126)から後縁(128)まで延在する正圧側表面(122)と、前記正圧側表面(122)の反対側で前記前縁(126)から前記後縁(128)まで延在する負圧側表面(124)と、を含む翼形部(114)と、
前記翼形部(114)の前記先端部に結合された先端シュラウド(116)と、を含み、前記先端シュラウド(116)は、
前記翼形部(114)にほぼ垂直に延在する外面(134)と、前記翼形部(114)の前記前縁(126)に近接して前記高温ガス経路(32)にほぼ垂直に向けられた前面(136)と、前記翼形部(114)の前記後縁(128)に近接した後面(138)と、前記正圧側表面(122)に近接して前記前面(136)と前記後面(138)との間に延在する第1の側面(140)と、前記負圧側表面(124)に近接して前記前面(136)と前記後面(138)との間に延在する第2の側面(142)と、を含むプラットフォーム(132)と、
前記プラットフォーム(132)の前記前面(136)に近接して前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)から半径方向外側に延在する前方レール(150)であって、前記高温ガス経路(32)にほぼ垂直に向けられた前方レール(150)と、
前記先端シュラウド(116)の前記プラットフォーム(132)の中央部分に画定された冷却キャビティ(158)と、
前記冷却キャビティ(158)と前記前方レール(150)に形成された排出スロット(162)との間に延在する冷却チャネル(160)と、を含み、前記排出スロット(162)は、前記先端シュラウド(116)の前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)の半径方向外側に配置される、
ガスタービン(18)。
[実施態様14]
前記排出スロット(162)は、冷却流を半径方向外側に、かつ前記高温ガス経路(32)に対して斜めに導くように構成される、実施態様13に記載のガスタービン(18)。
[実施態様15]
前記排出スロット(162)は、冷却流を半径方向外側に、かつ前記高温ガス経路(32)に対して垂直に導くように構成される、実施態様13に記載のガスタービン(18)。
[実施態様16]
前記冷却チャネル(160)は、前記冷却キャビティ(158)に近接した直線部分を含み、前記直線部分は、前記冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の弧状部分との間で前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)に平行に延在し、前記冷却チャネル(160)の前記弧状部分は、前記冷却チャネル(160)の前記直線部分と前記排出スロット(162)との間に延在する、実施態様13に記載のガスタービン(18)。
[実施態様17]
前記冷却チャネル(160)は、前記冷却キャビティ(158)に近接した第1の部分(164)を含み、前記第1の部分(164)は、冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の前記第1の部分(164)に対して傾斜した前記冷却チャネル(160)の第2の部分(166)との間で前記プラットフォーム(132)の前記外面(134)に平行に延在し、前記冷却チャネル(160)の前記第2の部分(166)は、前記冷却チャネル(160)の前記第1の部分(164)と前記排出スロット(162)との間に延在する、実施態様13に記載のガスタービン(18)。
[実施態様18]
前記冷却チャネル(160)は、前記冷却キャビティ(158)に近接した角柱部分を含み、前記角柱部分は、前記冷却キャビティ(158)と前記冷却チャネル(160)の非角柱部分との間に延在し、前記冷却チャネル(160)の前記非角柱部分は、前記冷却チャネル(160)の前記角柱部分と前記排出スロット(162)との間に延在する、実施態様13に記載のガスタービン(18)。
[実施態様19]
前記先端シュラウド(116)の前記前方レール(150)内に形成された軸方向リップ(144)をさらに含み、前記排出スロット(162)は、前記軸方向リップ(144)の外面(146)に形成されている、実施態様13に記載のガスタービン(18)。
【符号の説明】
【0039】
10 ガスタービンエンジン、ターボ機械
12 吸気部
14 圧縮機部
16 燃焼部
18 タービン部
20 排気部
22 シャフト
24 ロータシャフト
26 ロータディスク
28 ロータブレード
30 外側ケーシング
32 高温ガス経路
34 燃焼ガス、高温ガス
36 冷却流
100 ロータブレード
102 軸方向中心線
104 ダブテール
106 シャンク部分
108 プラットフォーム
110 半径方向外面
112 吸気ポート
114 翼形部
116 先端シュラウド
118 根元部
120 翼形部翼幅
122 正圧側表面
124 負圧側表面
126 前縁
128 後縁
130 冷却通路
132 プラットフォーム
134 外面
136 前面
138 後面
140 第1の側面
142 第2の側面
144 軸方向リップ
146 外面
150 前方シールレール
152 前面
154 外面
156 後方シールレール
158 冷却キャビティ
160 冷却チャネル
161 既存の排出スロット
162 排出スロット
163 ボア
164 第1の部分
166 第2の部分
168 第3の部分
170 突起
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14