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特許7463063リング紡績コップの巻成状態に影響を及ぼすための方法もしくは装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】リング紡績コップの巻成状態に影響を及ぼすための方法もしくは装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 63/00 20060101AFI20240401BHJP
   D01H 13/16 20060101ALI20240401BHJP
   D01H 9/18 20060101ALI20240401BHJP
   D01H 13/14 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
B65H63/00 Z
D01H13/16 A
D01H9/18 A
D01H13/14
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019107834
(22)【出願日】2019-06-10
(65)【公開番号】P2019214476
(43)【公開日】2019-12-19
【審査請求日】2022-03-10
(31)【優先権主張番号】10 2018 113 886.5
(32)【優先日】2018-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518264859
【氏名又は名称】ザウラー スピニング ソリューションズ ゲー・エム・ベー・ハー ウント コー. カー・ゲー
【氏名又は名称原語表記】Saurer Spinning Solutions GmbH & Co. KG
【住所又は居所原語表記】Carlstr. 60, 52531 Uebach-Palenberg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マーティン メンゼ
【審査官】鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-194188(JP,A)
【文献】特開平09-111557(JP,A)
【文献】特開2016-194187(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102010021152(DE,A1)
【文献】特開平08-003824(JP,A)
【文献】特開平01-229823(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01H 1/00- 17/02
B65H 63/00
B65H 55/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング精紡機(30)の紡績ユニット(50)において設定された紡績プログラムに従って製造されたリング紡績コップ(9)の巻成状態に影響を及ぼすための方法であって、前記リング紡績コップ(9)を、製造プロセスにおいて下流に配置された巻取り機(1)の作業ユニット(2)において綾巻きパッケージ(15)に巻き返し、前記リング紡績コップ(9)から走出する糸(31)を常に監視し、糸欠陥を記録し、かつ設定された限界値を上回る糸欠陥を、クリアリング除去する、方法において、
前記巻取り機(1)の前記作業ユニット(2)によって前記リング紡績コップ(9)の巻返し工程中に求められるデータであって、前記リング紡績コップ(9)の糸欠陥に該当するデータを、所属の前記リング精紡機(30)の制御装置(57)にフィードバックし、かつ前記リング精紡機(30)において新しいリング紡績コップ(9)の巻成状態を最適化し、
前記糸欠陥から、前記リング紡績コップ(9)の問題のある巻成領域を求め、
前記リング精紡機(30)において前記リング紡績コップ(9)の巻成中に、問題があると判明した巻成領域において、前記リング紡績コップ(9)の回転軸に沿ってシフト可能に支持されたリングレール(27)の運動を適正化させ
さらに前記リング精紡機(30)の前記紡績ユニット(50)のうちの少なくとも1つの紡績ユニットにおいて、前記リング紡績コップ(9)の製造中に、追加的に紡績テンションを監視し、かつ前記紡績テンションの設定可能な限界値の到達時に、リング紡績スピンドル(41)の回転数を修正して、後処理を必要とする糸の細い箇所が発生することを阻止する、
方法。
【請求項2】
前記リング精紡機(30)において前記リング紡績コップ(9)の巻成中に、問題があると判明した巻成領域において、リング紡績スピンドル(41)の回転数を修正する、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記巻取り機(1)の制御装置(56)から前記リング精紡機(30)にフィードバックされた前記データを、前記リング精紡機(30)の前記制御装置(57)において、前記リング精紡機(30)の1つの紡績ユニット(50)の個別糸監視器(49)のパルスと組み合わせ、かつ前記新しいリング紡績コップ(9)の巻成状態を最適化するためのデータベースを構築する、
請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
前記巻取り機(1)の前記作業ユニット(2)における巻取り速度を、前記リング精紡機(30)において検出された糸切れに関連して適正化させる、
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
請求項1からまでのいずれか1項記載の方法を実施するための装置であって、多数の紡績ユニット(50)を有するリング精紡機(30)であって、前記紡績ユニット(50)においてリング紡績コップ(9)が製造され、該リング紡績コップ(9)の巻成が、設定された紡績プログラムに従って行われる、リング精紡機(30)と、製造プロセスにおいて下流に配置された巻取り機(1)であって、その作業ユニット(2)において前記リング紡績コップ(9)が綾巻きパッケージ(15)に巻き返される、巻取り機(1)とが設けられており、前記リング紡績コップ(9)から走出する糸(31)が、常に監視され、かつ求められたデータが、前記巻取り機(1)の制御装置(56)において処理される、装置において、
前記巻取り機(1)の前記制御装置(56)は、前記リング精紡機(30)の制御装置(57)にバスシステム(58)を介して接続されていて、前記リング紡績コップ(9)の巻返し工程中に前記巻取り機(1)の前記作業ユニット(2)において求められ、かつ前記リング紡績コップ(9)の糸欠陥に該当するデータが、該当する前記リング精紡機(30)の前記制御装置(57)にフィードバック可能であり、かつ前記リング精紡機(30)において新しいリング紡績コップ(9)の巻成状態を最適化するために使用可能であり、
前記リング精紡機(30)の前記制御装置(57)は、糸欠陥によって問題があると判明した巻成領域において、前記リング紡績コップ(9)の回転軸に沿ってシフト可能に支持されたリングレール(27)の運動が修正されるように、構成されていて、かつ前記リング紡績スピンドル(41)のための駆動装置と、前記リングレール(27)のための駆動装置とに接続されており、
前記リング精紡機(30)の前記紡績ユニット(50)のうちの少なくとも1つの紡績ユニットにおいて、個別糸監視器(49)が設置されていて、かつ前記リング精紡機(30)の前記制御装置(57)に接続されており、前記個別糸監視器(49)は、前記リング紡績コップ(9)の製造中に、現在の紡績テンションを検出し、前記制御装置(57)は、前記紡績テンションの設定可能な限界値の到達時にリング紡績スピンドル(41)の回転数を修正して、後処理を必要とする糸の細い箇所が発生することを阻止するようになっている、
装置。
【請求項6】
前記リング精紡機(30)の前記制御装置(57)は、糸欠陥によって問題があると判明した巻成領域において、リング紡績スピンドル(41)の回転数が修正されるように、構成されていて、かつ前記リング紡績スピンドル(41)のための駆動装置と、前記リングレール(27)のための駆動装置とに接続されている、
請求項記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リング精紡機の紡績ユニットにおいて設定された紡績プログラムに従って製造されたリング紡績コップの巻成状態に影響を及ぼすための方法もしくは装置に関し、リング紡績コップを、製造プロセスにおいて下流に配置された巻取り機の作業ユニットにおいて綾巻きパッケージに巻き返し、このときリング紡績コップから走出する糸を常に監視し、糸欠陥を記録し、かつ設定された限界値を上回る糸欠陥を、クリアリング除去する、方法もしくは装置に関する。
【0002】
後で綾巻きパッケージに巻き返されるリング紡績コップを製造する方法および装置は、以前から公知であり、多くの特許明細書において詳しく記載されている。
【0003】
リング紡績コップを製造する繊維機械、いわゆるリング精紡機は、通常、その機械長辺側の領域にそれぞれ多数の作業ユニット、いわゆる紡績ユニットを有している。多くの場合同一であるこれらの作業ユニットは、それ自体それぞれ種々様々な作業エレメントを有しており、これらの作業エレメントは、定置に、または鉛直方向においてシフト可能に支持されている。このようなリング精紡機の機械長辺側のそれぞれには、例えば、給糸ボビンによって準備された給糸材料をドラフトするためのドラフト装置と、回転可能に支持されたリング紡績スピンドルを収容するための定置のスピンドルレールとが設けられている。このとき給糸ボビンは、好ましくは、リング精紡機の上に配置されたクリールのクリール列において懸吊されている。このような繊維機械は、さらに、紡績リングおよびリングトラベラを収容するための、鉛直方向にシフト可能に支持されたリングレール、バルーン制限リング用のレール、および糸ガイド用のレールを有している。紡績リングの領域には、さらにそれぞれ1つのいわゆる個別糸監視器が設置されていてよく、この個別糸監視器は、リングトラベラの回転を監視し、かつリング紡績スピンドルにおいて糸切れが発生したことを、またはリングトラベラが低すぎる回転数で回転していることを検知する。
【0004】
リング精紡機の、鉛直方向にシフト可能に支持された、通常機械長さの構造エレメントは、相応の駆動機構を用いて駆動制御され、かつスピンドルレールに回転可能に支持されたリング紡績スピンドルとの関連において、給糸材料からそれぞれ1つの糸が紡績され、かつこの糸が設定可能な紡績プログラムに従ってリング紡績コップに巻成されるようにするために働く。
【0005】
このようなリング精紡機の作業ユニットにおいて製造されたリング紡績コップは、比較的小さな糸体積を有しているので、リング紡績コップは、巻取り機の作業ユニットにおける後続の作業工程において、大きな体積の綾巻きパッケージに巻き返される。この巻返し工程中に、リング精紡機から走出する糸は、常に糸欠陥に関して監視され、かつ設定可能な限界値を上回っている糸欠陥は、クリアリング除去される。
【0006】
このような巻取り機の作業ユニットは、そのために種々様々な糸ハンドリング装置もしくは糸処理装置を備えている。このような巻取り機の作業ユニットは、例えばそれぞれ、そこで綾巻きパッケージが巻返し工程中に支持されていてかつ例えば摩擦によって回転させられる、機械上側の領域に配置された巻取り装置と、そこで紡績コップが巻返しのために機能適正に位置決めされ得る、機械基部の領域に配置された収容装置とを有している。さらにこのような自動綾巻きワインダの作業ユニットは、特にそれぞれ1つの糸張力センサ、糸テンショナ、および電子式の糸クリアラを有しており、このときすべての糸監視装置は、いわゆる作業ユニットコンピュータに接続されており、さらにこの作業ユニットコンピュータは、機械バスまたはこれに類したものを介して、自動綾巻きワインダの中央制御ユニットに接続されている。このとき他の糸ハンドリング装置もしくは糸処理装置のように、電子式の糸クリアラもまた多くの特許出願によって公知である。
【0007】
既に示唆したように、リング紡績コップから引き出された糸は、巻返し工程中に、綾巻きパッケージへのその途中において、特に電子式の糸クリアラを貫いて走行し、この糸クリアラは、走行する糸を巻返しプロセス中に、連続的に糸欠陥に関して、例えば太い箇所、細い箇所、毛羽立ち、糸不純物等に関して監視する。糸クリアラが、設定された限界値を上回る糸欠陥を検知すると、このことは作業ユニットコンピュータに通知され、作業ユニットコンピュータは、糸欠陥を直ちにクリアリング除去しかつほぼ本来の糸に等しい糸スプライシング部と交換するように働く。電子式の糸クリアラによって検知された糸欠陥は、作業ユニットコンピュータからさらに巻取り機の中央制御ユニットへと送信される。
【0008】
自動綾巻きワインダの作動との関連においてさらに公知のように、巻取り機の作業ユニットが作動させられる巻取り速度は、種々様々な物理的な所与性に基づいて、特に巻返し工程中に発生する糸張力によって制限されている。すなわち、糸が好ましくは回転する糸バルーンを用いてヘッドを介してリング紡績コップから引き出される巻返し工程中に、糸張力は、パッケージ形成過程の開始時における比較的小さな値を起点として、パッケージ形成過程の経過中に強く上昇し、このときパッケージ形成過程の最後の1/3において糸張力は、効果的な対応措置が施されないと、初期糸張力の数倍にも成長し、このことは、糸切れのおそれを著しく高める。
【0009】
さらに、リング紡績コップへの巻成が、問題のある領域、つまり特に、糸張力を強く上昇させる領域を有している場合には、糸張力は、リング紡績コップの巻返し工程中に強く変動することがある。
【0010】
糸切れおよび強く変動する糸張力は、綾巻きパッケージの品質に不都合な影響を及ぼすので、リング紡績コップの繰出し特性を改善することを目的とした、種々様々な方法および装置が、過去において既に開発されている。
【0011】
例えばスイス国特許第669177号明細書(CH-PS 669177)に記載された装置もしくは方法では、巻取り速度の調整、ひいては糸引出し速度の調整は、リング紡績コップに存在する残留糸量に関連して行われる。すなわちこの公知の装置では、パッケージ形成過程の開始時にまず、比較的高い巻取り速度で巻成が行われるが、巻取り速度は、パッケージ形成過程の最後の1/3の間に非臨界的なレベルへと著しく低下する。
【0012】
この公知の方法によって確かに、相応の処置なしにパッケージ形成過程中に連続的に増大する糸張力の制限、ひいては糸切れの大幅な低減を達成することができるが、しかしながら巻取り速度の大幅な低下によって、比較的低い平均巻取り速度しか得られず、このことは、このような巻取り機の効率に関して不都合な影響を及ぼす。
【0013】
さらに独国特許出願公開第4306095号明細書(DE 4306095 A1)に開示された、リング紡績コップと巻取り機との複合システムでは、リング精紡機において、製造されたリング紡績コップの状態データが検出される。次いでこれらの状態データは、巻取り機に送信され、この巻取り機において、リング精紡機から巻取り機に供給された個々のリング紡績コップのそれぞれの処理が、リング精紡機における該当するリング紡績コップの製造時に検出された状態データに合わせられる。このような状態データとしては、例えば該当するリング紡績コップの製造中に発生した糸切れがカウントされる。
【0014】
上に述べた従来技術を出発点として本発明の根底を成す課題は、リング精紡機の作業ユニットにおいて製造されたリング紡績コップの巻成状態に影響を及ぼして、リング紡績コップが、巻取り機の作業ユニットにおける後続の巻返し時に可能な限り最適な走出特性を有するようにすることができる、方法および装置を開発することである。
【0015】
この課題は、本発明によれば、巻取り機の作業ユニットによってリング紡績コップの巻返し工程中に求められるデータであって、リング紡績コップの糸欠陥に該当するデータを、所属のリング精紡機の制御装置にフィードバックし、かつこのリング精紡機において新しいリング紡績コップの巻成状態を最適化するために使用することによって解決される。
【0016】
本発明に係る方法もしくは本発明に係る装置の好適な実施形態は、従属請求項の対象である。
【0017】
このとき本発明に係る方法には、特に下記の利点がある。すなわち本発明に係る方法では、巻取り機の作業ユニットにおいてリング紡績コップの巻返しプロセス中に求められ、かつリング紡績コップの完全には正常でない巻成状態を、特に問題のある巻成領域を示唆する巻成データが、リング精紡機の紡績ユニットにおいて、「巻成状態の改善」を目的として後続のリング紡績コップの巻成工程に影響を及ぼすために利用される。すなわち巻取り機の作業ユニットを用いて、上流に配置されたリング精紡機の作業ユニットにおいて製造されたリング紡績コップが、特定の巻成領域において強められて糸欠陥を有していることが確認されると、リング精紡機の制御装置にはこれに関した情報が伝達され、この制御装置は次いで、調節された紡績プログラムの相応の修正によって反応する。
【0018】
好ましくは、糸欠陥から、リング紡績コップの問題のある巻成領域を求める。リング精紡機の制御装置は、例えば、製造すべき後続のリング紡績コップにおいて、問題があると判明した巻成領域において修正処理を実施するために働く。
【0019】
好適な実施形態では、例えば、リング精紡機においてリング紡績コップの問題があると認識された巻成領域において、リング紡績スピンドルの回転数が幾分低減される。リング紡績スピンドルの回転数をこのように所望のように低減することによって、リング紡績コップの問題がある巻成領域を、比較的簡単に効果的に排除することができる。すなわちこれらの巻成領域を、巻取り機の作業ユニットにおけるリング紡績コップの、次いで行われる巻返し時に、ほとんど糸欠陥が記録されないように改善することができる。
【0020】
上に記載した方法の実施形態との組み合わせにおいても使用することができる、択一的な方法の実施形態では、リング精紡機の作業ユニットにおいてリング紡績コップの巻成段階中に、問題があると判明した巻成領域において、ダブル行程を実施するリングレールの運動を変化させる。リングレールの運動を相応に適合させることによっても、問題のある巻成領域において、リング紡績コップの巻成状態を明らかに改善することができ、このことは、次いで巻取り機の作業ユニットにおけるリング紡績コップの巻返し時に、極めてポジティブに顕著になる。このとき運動速度も行程の大きさも適合されねばならない。
【0021】
別の好適な方法の実施形態では、追加的に、リング精紡機の作業ユニットのうちの少なくとも1つの作業ユニットにおいて、紡績テンションを監視し、かつ設定可能な限界値の到達時に、リング紡績スピンドルの回転数に修正を加える。紡績テンションのこのような追加的な監視によって、例えば、リング精紡機の紡績ユニットにおいてリング紡績コップの製造中に、高すぎる紡績テンションに基づいて、巻取り機の作業ユニットにおいて後処理されねばならない、比較的多くの糸切れまたは糸の細い箇所が発生することを阻止することができる。
【0022】
このとき好適な実施形態では、巻取り機の制御装置からリング精紡機にフィードバックされたデータを、リング精紡機の制御装置において、個別糸監視器のパルスと組み合わせ、かつ新しいリング紡績コップの巻成状態を最適化するためのデータベースを構築する。個別糸監視器のパルスから、最適な紡績テンションを得ることができる。次いでこのようなデータベースを用いて、以降のリング紡績コップの巻成状態を容易に最適化することができる。
【0023】
個別糸監視器は、リング精紡機における糸切れに関する情報を与える。糸切れは、後で巻取り機における糸欠陥を惹起する。好ましくは、巻取り機の作業ユニットにおける巻取り速度を、リング精紡機において検出された糸切れに関連して適正化させる。これによって巻取り機における糸欠陥のクリアリング除去が容易になる。
【0024】
本発明に係る方法を実施するための装置は、多数の作業ユニットを有するリング精紡機であり、これらの作業ユニットにおいてリング紡績コップが製造され、該リング紡績コップの巻成が、設定された紡績プログラムに従って行われる。リング精紡機において製造されたリング紡績コップは、次いで、製造プロセスにおいて下流に配置された巻取り機の作業ユニットにおいて、綾巻きパッケージに巻き返され、このときリング紡績コップから走出する糸が、常に監視され、かつ求められたデータが、巻取り機の制御装置において処理される。
【0025】
本発明によれば、巻取り機の制御装置は、リング精紡機の制御装置にバスシステムを介して接続されている。このバスシステムを介して、リング紡績コップの巻返し工程中に巻取り機の作業ユニットにおいて求められたデータであって、リング紡績コップの糸欠陥に該当するデータが、該当するリング精紡機の制御装置にフィードバック可能である。次いでリング精紡機の制御装置は、データを、以降のリング紡績コップの巻成状態の最適化のために変換する。すなわちこのような複合システムは、好ましくは、リング紡績コップを製造する多数の紡績ユニットを備えた少なくとも1つのリング精紡機と、リング紡績コップが綾巻きパッケージに巻き返される複数の巻取りユニットを備えた少なくとも1つの巻取り機とを含んでいる。さらに、巻取り機の作業ユニットから巻返し工程中に求められかつ例えばリング紡績コップの糸欠陥に該当するデータを、リング精紡機の制御ユニットにフィードバックする制御システムが設けられているので、本発明に係る方法を簡単かつ安価な形式で実現することができる。
【0026】
さらに装置の別の好適な構成では、リング精紡機の制御装置は、リング紡績スピンドルの駆動装置と、リングレールの駆動装置とに接続されていて、糸欠陥によって問題があると判明した巻成領域において、リング紡績スピンドルの回転数および/またはそれぞれ1つのダブル行程を実施するリングレールの運動が修正されるように、構成されている。
【0027】
リング紡績スピンドルの回転数を所望のように低減することによって、例えば、リング紡績コップの問題のある巻成領域を効果的に排除することを、比較的簡単に保証することができる。
【0028】
リング紡績コップの製造中における糸欠陥の発生は、リング紡績コップの巻成段階中に問題があると判明した巻成領域において、リング精紡機の、ダブル行程を実施するリングレールの運動を適合させることによっても、回避すること、または少なくとも大幅に減じることができる。
【0029】
リングレールの運動の適合とリング紡績スピンドルの回転数の低減とによって、リング紡績コップの問題のある巻成領域において、糸欠陥が発生することを阻止することができる。この糸欠陥は、次いで、巻取り機によって再び除去されねばならない。
【0030】
さらに別の好適な実施形態では、追加的に、リング精紡機の紡績ユニットのうちの少なくとも1つの紡績ユニットにおいて、個別糸監視器が設置されていて、かつリング精紡機の制御装置に接続されており、個別糸監視器は、リング紡績コップの製造中に、現在の紡績テンションを検出する。個別糸監視器は、リング精紡機の制御装置に接続されており、この制御装置は一方では、作業ユニットにおいて糸切れまたはいわゆる「クローラスピンドル」が存在していることを記録し、かつ他方では、紡績テンションの設定可能な限界値の到達時に、リング紡績スピンドルの回転数を修正する。紡績テンションをこのように追加的に監視することによって、リング紡績コップの製造中に高すぎる紡績テンションに基づいて、問題のある巻成領域が発生することを、すなわち、後で巻取り機の作業ユニットにおいて処理しなくてはならない、数多くの糸切れまたは比較的多くの糸の細い箇所を発生させるおそれがある、巻成領域が発生することを簡単に阻止することができる。
【0031】
次に図面に示された実施形態を参照しながら本発明について詳説する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】リング紡績コップの製造中における、リング精紡機の紡績ユニットを概略的に示す図である。
図2】綾巻きパッケージへのリング紡績コップの巻返し中における、巻取り機の作業ユニットを概略的に示す図である。
図3図1に示された多数の紡績ユニットを有するリング精紡機と、図2に示された作業ユニットを有する、下流に配置された巻取り機とから成る、複合システムを示す図である。
【0033】
図1には、全体が符号30で示されているリング精紡機の紡績ユニット50が概略的に側面図で示されている。
【0034】
公知のように、このようなリング精紡機30は両機械長辺側にそれぞれ、しばしば紡績ユニット50とも呼ばれる、通常同一のこのような多数の作業ユニットを備えている。
【0035】
これらの紡績ユニット50において、給糸材料から、本実施形態ではいわゆるクリール23に懸吊されている粗糸ボビン21から、比較的細い糸31が紡績され、この糸31は、リング紡績コップ9に巻き取られる。すなわち糸31は、巻管基部16から巻管先端17に向かって先細りになる幾分円錐形の巻管34に巻成される。
【0036】
紡績プロセス中に、リング紡績コップ9の空管34はリング紡績スピンドル41に固定されており、このリング紡績スピンドル41は、スピンドルレール39に回転可能に支持されており、かつリング紡績スピンドル41のワープ40には、循環する接線ベルト42によって回転力が加えられる。
【0037】
公知のように、このようなリング精紡機30の紡績ユニット50は、さらにリングレール27、バルーン制限体43、および糸ガイド36を有している。このときリングレール27、バルーン制限体43、および糸ガイド36は、鉛直方向においてシフト可能に支持されており、かつ駆動装置51,52,53によって確定されて昇降運動することができる。このようなリング精紡機30の紡績ユニット50は、さらにドラフト装置32を有しており、このドラフト装置32を通して、粗糸ボビン21から取り出されたスライバ48が走行し、このスライバ48は、このときさらに複数回ドラフトされる。ドラフトされたスライバ48は、ドラフト装置出口側において、回転するリング紡績スピンドル41、もしくは糸によってドラッグされたリングトラベラ33を用いて糸31に撚られる。すなわちドラフト装置32から進出した糸31は、糸ガイド36およびバルーン制限体43の通過後に、リングトラベラ33に達し、このリングトラベラ33は、紡績リング29に可動に支持されており、この紡績リング29自体は、リングレール27に不動に設置されている。
【0038】
接線ベルト42によって回転力が加えられるリング紡績スピンドル41の回転は、リングトラベラ33を、リング紡績コップ9に巻き取られる糸31によって連行し、かつ紡績リング29上で回転させるために役立つ。
【0039】
好ましくは、リングトラベラ33の回転はさらに、いわゆる個別糸監視器49によって監視され、この個別糸監視器49は、信号導線54を介してリング精紡機30の制御装置57に接続されており、この制御装置57自体は、バスシステム58を介して巻取り機1の制御装置56に接続されている。
【0040】
ドラフト装置32の供給ローラ対の回転数によって、リング精紡機30の供給量は確定され、例えば分当たりの供給メートル(m/分)によって、単位時間当たりの糸長さとして供給量が設定されるので、例えば供給量および時間測定から、リング紡績コップ9に巻成される糸長さを容易に求めることができる。リング紡績コップ9の全糸長さを確定するために、さらにリング精紡機30の紡績ユニット50において発生する糸切れが監視され、かつ全糸長さを求める場合に考慮される。
【0041】
このとき糸切れの監視は、好ましくは、いわゆる個別糸監視器49を介して行われ、この個別糸監視器49は、通常作動時に回転するリングトラベラ33が糸切れ時に停止する場合に、リングトラベラ33の運動を検知しかつ記録する。すなわち、リング紡績コップ9に巻成された全糸長さ、および糸切れの数、ならびに糸切れの位置は、リング精紡機30の制御装置57において検出されかつ処理される。
【0042】
1つの機械長辺側のリング紡績コップ9の完成後に、所属のリングレール27は、リング紡績コップ9において最小数のリザーブワインディングを発生させるために、可能な限り迅速に巻管基部16の方向に移動させられ、かついわゆるアンダワインディングの設置後にドッフィング工程が開始される。すなわち、完成したリング紡績コップ9は、図示されていないドッフィングシステムによって、リング精紡機30のリング紡績スピンドル41から抜き取られ、図3に示された、符号60で示された複合システムのボビン・巻管搬送システム3に引き渡される。
【0043】
図2には、綾巻きパッケージを製造する繊維機械の作業ユニット2、本実施形態では、いわゆる自動綾巻きワインダ1の巻取りユニットが、側面図で示されている。このような巻取り機1は、同様に互いに並んで配置された複数の作業ユニット2を有しており、これらの作業ユニット2において給糸ボビン、通常はリング紡績コップ9が、大きな体積の綾巻きパッケージ15に巻き返される。
【0044】
このときリング紡績コップ9は、巻取り機1を上流に配置されたリング精紡機30に接続するボビン・巻管搬送システム3を介して、個々の作業ユニット2に達する。すなわちボビン・巻管搬送システム3は、自体公知のように、多数の搬送区間を含んでおり、これらの搬送区間において、鉛直に方向付けられて搬送皿8に差し嵌められて、リング紡績コップ9もしくは空管34が搬送される。ボビン・巻管搬送システム3は、例えばコップ供給区間4、貯え区間5、横搬送区間6、および巻管戻し区間7を有している。このとき横搬送区間6の領域には、それぞれ1つの繰出し位置ASが配置されており、この繰出し位置ASにおいて、巻返しのために設けられたリング紡績コップ9がロックされる。すなわち、繰出し位置ASに位置決めされたリング紡績コップ9から糸31が引き出され、この糸31は、綾巻きパッケージ15への途中においてまず下糸センサ19を通過し、この下糸センサ19は、信号導線を介して作業ユニットコンピュータ35に接続されている。このような下糸センサ19を用いて、巻取り中断後に、例えば糸切れまたはコントロールされた糸クリアリング切断後に、上糸捜索の導入前に、そもそも下糸が存在しているか否か、つまり上糸捜索の導入がそもそも必要であるのか否かが、検査される。
【0045】
下糸センサ19の上には、糸テンショナ18が配置されており、この糸テンショナ18は例えば2つの制動ディスクを有しており、両制動ディスクは、走行する糸31に軽い圧着圧を加える。糸テンショナ18もまた、制御導線を介して作業ユニットコンピュータ35に接続されている。
【0046】
糸走路の領域にはさらに、糸切断装置を備えた糸クリアラ37が配置されている。この糸クリアラ37を用いて、巻返しプロセス中に常に、走行する糸の品質が監視され、このとき糸クリアラ37によって求められたデータは、信号導線を介して評価のために作業ユニットコンピュータ35に供給され、この作業ユニットコンピュータ35は、バスシステム11を介して巻取り機1の制御装置56に接続されている。設定された限界値を上回る糸欠陥の発生時には、作業ユニットコンピュータ35によってさらに、糸切断装置が操作され、かつ糸31は切断される。
【0047】
糸走行方向において糸クリアラ37の下流には、さらに糸張力センサ38、および追加的にしばしばパラフィン塗布装置が配置されている。このとき糸張力センサ38は、信号導線を介して同様に作業ユニットコンピュータ35に接続されている。巻取り作動中には、糸張力センサ38を用いて常に、走行する糸31の糸張力が監視され、かつ糸張力センサ38から発信された糸張力信号に相応して、作業ユニットコンピュータ35を介して糸テンショナ18は駆動制御される。すなわち糸テンショナ18の制動ディスクは、糸31に圧着圧を加え、この圧着圧は、走行する糸31においてほぼ一定の糸張力が生じることを保証し、このような糸張力は、製造すべき綾巻きパッケージ15の均一なパッケージング密度を保証する。
【0048】
綾巻きパッケージ15は、巻取り装置24に回転可能に保持されており、つまり綾巻きパッケージ15は、詳しくは図示されていない巻管を介して回転可能に、回転軸線22を中心にして制限された範囲で旋回可能に支持されたパッケージフレーム28に支持されており、かつこのときその外周で、例えば個別モータによって駆動されるパッケージ駆動ローラ14に載置されており、このパッケージ駆動ローラ14は、綾巻きパッケージ15を摩擦によって連行する。さらにパッケージ駆動ローラ14の領域には、糸綾振り装置26が設置されており、この糸綾振り装置26は、例えばフィンガ糸ガイドを用いて、巻き取られる糸31を同時に綾振りする。
【0049】
図2に示されているように、作業ユニット2は通常の糸走路の外側に糸継ぎ装置10を、例えば空気力作動式の糸スプライサを有しており、この糸継ぎ装置10は、信号導線を介して同様に作業ユニットコンピュータ35に接続されている。作業ユニット2はさらに、旋回軸線13を中心にして制限された範囲で回転可能に支持された、負圧供給可能なサクションノズル12と、旋回軸線20を中心にして制限された範囲で回転可能に支持された、同様に負圧供給可能なグリッパ管25とを含んでいる。このときグリッパ管25は、リング紡績コップ9に接続された下糸の糸端部を捕捉するために働き、この下糸は、コントロールされた糸クリアリング切断後または糸切れ後に、通常、糸テンショナ18において保持されており、かつグリッパ管25は、糸継ぎ装置10へのこの糸端部の引渡しのために働く。
【0050】
サクションノズル12は、綾巻きパッケージ15に巻き取られた上糸の糸端部を相応に取り扱うために働く。
【0051】
糸テンショナ18の下における糸切れ時、またはリング紡績コップ9の完全な繰出し後には、下糸センサ19によって、いわゆるコップ交換切換えが開始され、かつこのとき新しいリング紡績コップ9が繰出し位置ASにおいて位置決めされる。エジェクトされたリング紡績コップ9がなお残留巻成糸を有している場合には、このリング紡績コップ9は、以下において図3との関連において詳しく述べるように、残留コップのための残留コップ準備ステーション46に供給され、この残留コップ準備ステーション46においてリング紡績コップ9の糸端部は、新たに準備され、これによって作業ユニット2のうちの1つの作業ユニット2において、残留巻成糸をもリング紡績コップ9から繰り出すことができる。
【0052】
完全に繰り出された空管34は、次いでボビン・巻管搬送システム3の巻管戻し区間7を介して、再びリング精紡機30に供給される。
【0053】
図3には、リング精紡機30の、全体が符号60によって示されている複合システムが示されており、製造プロセスにおいてリング精紡機30の下流には、巻取り機1が配置されている。
【0054】
複合システム60は、ボビン・巻管搬送システム3を有しており、このボビン・巻管搬送システム3において、リング精紡機30の紡績ユニット50において製造されたリング紡績コップ9は、巻取り機1の作業ユニット2に搬送され、かつ繰り出された空管34は、リング精紡機30の紡績ユニット50に戻し搬送される。リング紡績コップ9および空管34は、搬送中に、図2に示されているように、鉛直に方向付けられて搬送皿8に位置決めされている。図3から分かるように、ボビン・巻管搬送システム3は巻取り機1の領域において、特にコップ供給区間4を有しており、このときコップ供給区間4の入口側には、しばしば、いわゆるコップ準備ステーション47が設置されている。コップ準備ステーション47において、搬送皿8に載置されてリング精紡機30から供給されたリング紡績コップ9は、巻取りプロセスのために準備され、すなわちリング紡績コップ9の糸端部は、巻取り機1の作業ユニット2において容易に捕捉され得るように準備される。準備されたリング紡績コップ9は、次いでさらに分岐区間44を介して、可逆駆動可能な貯え区間5に搬送され、かつそこから横搬送区間6に分配され、この横搬送区間6は、巻取りユニット2の領域にそれぞれ1つのいわゆる繰出し位置ASを有している。
【0055】
巻返しプロセスの終了後に、繰り出された空管34は次いで、巻管戻し区間7を介して、リング精紡機30の紡績ユニット50に戻し搬送される。
【0056】
例えば糸端部がコップ準備ステーション47において正確に準備されなかったことに基づいて、新しいリング紡績コップ9の糸端部が、巻取り機1の作業ユニット2において捕捉され得ない場合には、このリング紡績コップ9は、該当する作業ユニット2からエジェクトされ、かつ残留コップのための残留コップ準備ステーション46に供給される。すなわち、適正に繰り出されなかったリング紡績コップ9は、別の分岐区間45を介して、残留コップのための残留コップ準備ステーション46に導かれ、かつそこで新たに準備される。準備された残留コップは、次いで貯え区間5および横搬送区間6を介して、再び作業ユニット2の領域における繰出し位置ASに供給される。
【0057】
複合システム60は、さらに全体が符号55によって示されている制御システムを有している。図示の実施形態において制御システム55は、巻取り機1の制御装置56、リング精紡機30の制御装置57、および中間に配置されたバスシステム58を有している。すなわちこのとき制御装置56は、通常、複数の下位の制御ユニット、いわゆる作業ユニットコンピュータ35を有しており、これらの作業ユニットコンピュータ35は、確定された分散プロセスを制御する。このとき巻取り機1の制御装置56およびリング精紡機30の制御装置57は、センサデータを評価し、かつ相応に所属のアクチュエータを駆動制御する。
【0058】
既に示唆したように、制御装置56,57は、バスシステム58を用いて互いに接続されているので、巻取り機1の制御装置56とリング精紡機30の制御装置57とは、問題なく、データおよびパラメータを交換することができる。制御装置56および制御装置57は、それぞれ巻取り機1もしくはリング精紡機30の制御を、設定されたもしくは本発明によって求められたパラメータに従って可能にする。
【0059】
リング精紡機30の制御装置57は、巻取り機1の制御装置56のデータと個別糸監視器49のパルスとから、リング紡績スピンドル41の回転数および/またはそれぞれ1つのダブル行程を実施するリングレール27の運動の修正された調節を求める。このようにして、新しいリング紡績コップの巻成状態を最適化する。この最適化は、好ましくは連続的に行われるので、プロセスは、閉ループ制御の特徴を有している。すなわち回転数および/またはダブル行程は適合され、かつ糸欠陥に対する作用は巻取り機1において監視される。
【符号の説明】
【0060】
1 巻取り機
2 作業ユニット
3 ボビン・巻管搬送システム
4 コップ供給区間
5 貯え区間
6 横搬送区間
7 巻管戻し区間
8 搬送皿
9 リング紡績コップ
10 糸継ぎ装置
11 バスシステム
12 サクションノズル
13 旋回軸線
14 パッケージ駆動ローラ
15 綾巻きパッケージ
16 巻管基部
17 巻管先端
18 糸テンショナ
19 下糸センサ
20 旋回軸線
21 粗糸ボビン
22 回転軸線
23 クリール
24 巻取り装置
25 グリッパ管
26 糸綾振り装置
27 リングレール
28 パッケージフレーム
29 紡績リング
30 リング精紡機
31 糸
32 ドラフト装置
33 リングトラベラ
34 空管
35 作業ユニットコンピュータ
36 糸ガイド
37 糸クリアラ
38 糸張力センサ
39 スピンドルレール
40 ワープ
41 リング紡績スピンドル
42 接線ベルト
43 バルーン制限体
44 分岐区間
45 分岐区間
46 残留コップ準備ステーション
47 コップ準備ステーション
48 スライバ
49 個別糸監視器
50 紡績ユニット
51 駆動装置
52 駆動装置
53 駆動装置
54 信号導線
55 制御システム
56 制御装置
57 制御装置
58 バスシステム
60 複合システム
AS 繰出し位置
図1
図2
図3