IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ デピュイ・シンセス・プロダクツ・エルエルシーの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】血管閉塞物捕捉装置
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/22 20060101AFI20240401BHJP
【FI】
A61B17/22 528
【請求項の数】 6
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019109308
(22)【出願日】2019-06-12
(65)【公開番号】P2019213862
(43)【公開日】2019-12-19
【審査請求日】2022-05-27
(31)【優先権主張番号】16/007,168
(32)【優先日】2018-06-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513069064
【氏名又は名称】デピュイ・シンセス・プロダクツ・インコーポレイテッド
【住所又は居所原語表記】325 Paramount Drive, Raynham MA 02767-0350 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ファン・ロレンツォ
(72)【発明者】
【氏名】カーク・ジョンソン
【審査官】山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-176881(JP,A)
【文献】特表平10-504738(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0354098(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0197285(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0062135(US,A1)
【文献】特表2014-522268(JP,A)
【文献】米国特許第09743944(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脈管構造内の閉塞物を捕捉するための装置であって、
内側管であって、その中を通るルーメン、近位端、及び遠位端を含む、内側管と、
遠位端及び近位端を含む外側管であって、前記内側管がその内側を通って延びている、外側管と、
前記内側管の前記遠位端の近くに位置付けられた拡張可能な要素であって、折り畳まれた送達構成と拡張された構成との間で拡張可能である、拡張可能な要素と、
前記拡張可能な要素とは別体の反転可能な要素であって、前記反転可能な要素が、前記内側管の前記遠位端の近くに位置付けられ、前記反転可能な要素が、折り畳まれた送達構成と拡張された構成との間で拡張可能であり、前記反転可能な要素が、前記拡張された構成と反転された構成との間で反転可能であり、前記反転された構成が、前記拡張可能な要素に面する前記反転可能な要素の遠位部分に開口を有するポケットを形成する、反転可能な要素と、
前記拡張可能な要素と前記反転可能な要素との間に位置付けられた間隙であって、前記閉塞物にわたって配置されるようにサイズ決めされている、間隙と、を備えており、
前記反転可能な要素は、遠位接合部と近位接合部を含み、
前記反転可能な要素は、前記遠位接合部において前記内側管に接合され、前記近位接合部において前記外側管に接合されており、
前記外側管に対する前記内側管の第1の移動が、前記反転可能な要素を拡張し、
前記第1の移動に加えた、前記外側管に対する前記内側管の第2の移動が、前記反転可能な要素を反転させ、その結果、前記ポケットが形成され
前記第1の移動及び前記第2の移動は、前記内側管の長手方向軸に沿った、前記内側管の近位方向への移動であり、
前記装置は遠位端及び近位端を含むコアワイヤを更に備え、前記内側管に対する前記コアワイヤの長手方向近位側への移動が、前記拡張可能な要素を拡張し、
前記コアワイヤは前記内側管を通って延びており、前記拡張可能な要素は遠位接合部と近位接合部とを含み、前記拡張可能な要素は、前記拡張可能な要素の前記遠位結合部において前記コアワイヤと接合されている、装置。
【請求項2】
前記拡張可能な要素が、前記内側管に沿って前記反転可能な要素の遠位に位置付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記間隙が、前記拡張可能な要素と前記内側管とを接合する第1の接合部と、前記反転可能な要素と前記内側管とを接合する第2の接合部との間に位置付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記拡張可能な要素が、前記内側管に対する前記コアワイヤの前記移動によって拡張可能かつ収縮可能である直径を含む、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記間隙が前記内側管の長手方向に沿って延びており、前記第2の移動により、前記間隙が前記ポケット内に格納される、請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記拡張可能な要素が、脈管構造の壁に対して拡張可能であり、前記反転可能な要素が、前記脈管構造の壁に対して拡張可能である、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、患者における血管内の閉塞物を除去するために使用することができる医療装置及び方法に関し、より具体的には、脳動脈内の閉塞物を捕捉するための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術では神経脈管へのアクセスは困難であるが、これは標的血管が小径であり、挿入部位に対して遠隔であり、かつ従来の技術によって典型的に治療される血管と比較して非常に蛇行性であるためである。毎年米国では600,000件を超える急性虚血性脳卒中があるものの、患者を治療するために血塊回収装置が使用されるのは、1%未満の症例においてである。この理由は、従来の技術が、外形が大きすぎるか、蛇行性の血管を進むための送達性が欠如しているか、又は標的部位に送達されたときに血塊を除去するのに有効ではないことである。
【0003】
血管を進んで脳動脈に接近することは困難であり得るが、これは大動脈弓(特に、2型又は3型大動脈弓を有する患者において)、鋭く高頻度の屈曲部を有する血管セグメント、及び身体の他の部分における同様のサイズの血管と比較した神経血管の脆弱性に起因する。
【0004】
いったん装置が治療部位に送達されると、閉塞物(例えば、血塊、誤配置された装置、移動した装置、大きな塞栓など)は、特に患者がカテーテル処置される前に時間が経過している場合に、除去するのが困難であり得る。脈動する血圧、及び閉塞物と血管壁との間のフィブリン形成は、閉塞物を血管壁に強く付着させ得る。いったん除去されると、捕捉又は回収されない閉塞物のいかなる部分も、血流の方向に運搬され得る。遊離した閉塞部分が脳血管系の他の場所に留まった場合、新たな領域に影響を及ぼす虚血性脳卒中が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、脳動脈内の閉塞物を捕捉して、患者から安全に回収することができる血管閉塞物捕捉装置に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の必要性に対処することができる本発明の様々な例示的な装置が本明細書に開示され、本装置は、概して、拡張可能な要素と、反転可能な要素と、拡張可能な要素と反転可能な要素との間に位置付けられた間隙と、これらの要素を閉塞物の部位に送達するための細長い部材と、を含み得る。このようにして、本装置は、反転要素を反転させることによって形成されたポケット内に閉塞物を包囲することによって、間隙内の妨害物を捕捉することを可能にする。
【0007】
一例では、脈管構造内の閉塞物を捕捉するための本装置は、第1の細長い部材と、拡張可能な要素と、反転可能な要素と、間隙と、を含み得る。拡張可能な要素及び反転可能な要素は、それらの間に、閉塞物にわたって配置されるようにサイズ決めされた間隙を伴って、第1の細長い部材の遠位端の近くに位置付けられ得る。拡張可能な要素は、折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張し得る。反転可能な要素は、折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張し得、反転可能な要素は、拡張された構成から反転された構成へと反転し、それによってポケットを形成し得る。ポケットは、間隙の少なくとも一部分を包囲し得、それによって間隙内にある閉塞物を捕捉し得る。
【0008】
拡張可能な要素は、反転可能な要素の遠位に位置付けられ得る。間隙は、拡張可能な要素と第1の細長い部材とを接合する第1の接合部と、反転可能な要素と第1の細長い部材とを接合する第2の接合部との間に位置付けられ得る。
【0009】
本装置は、コアワイヤの遠位端の近くに位置付けられた遠位コイルを有するコアワイヤを含み得る。コアワイヤは、移動が拡張可能な要素を拡張するように、第1の細長い部材に対して移動可能であり得る。拡張可能な要素の拡張されたサイズ、又は拡張半径は、第1の細長い部材に対するコアワイヤの移動によって制御され得る。
【0010】
本装置は、移動が反転可能な要素を拡張するように、第1の細長い部材に対して移動可能な第2の細長い部材を含み得る。第2の細長い部材に対して第1の細長い部材を移動させることもまた、反転可能な要素を反転させ得る。反転可能な要素を反転させることにより、反転可能な要素を反転させることによって形成されたポケットによって、間隙の少なくとも一部分を包囲させ得る。
【0011】
拡張可能な要素及び反転可能な要素は各々、脈管構造の壁に対して拡張可能であり得る。
【0012】
本装置の別の例は、拡張可能な要素と反転可能な要素との間に位置付けられた血塊係合要素を含み得る。拡張可能な要素、反転可能な要素、及び血塊係合要素は各々、第1の細長い部材の遠位端の近くに配置され得る。血塊係合要素は、折り畳まれた送達構成を有し得、拡張された展開構成へと自己拡張し得る。拡張された構成では、血塊係合要素の一部分は、血塊に係合し得、次いで血塊係合要素の移動時に、血塊係合要素は、血塊挟持構成において血塊を挟持し得る。
【0013】
血塊係合要素の少なくとも一部分は、反転可能な要素が反転された構成にあるときに、反転可能な要素によって包囲され得る。
【0014】
拡張可能な要素は、反転可能な要素の遠位に位置付けられ得、血塊係合要素は、反転可能な要素の遠位かつ拡張可能な要素の近位に位置付けられ得る。
【0015】
別の例では、コアワイヤと、拡張可能な要素と、反転可能な要素と、拡張可能な要素と反転可能な要素との間に位置付けられた間隙と、を有する、閉塞物捕捉装置で閉塞物を捕捉する方法は、閉塞物捕捉装置を提供する工程と、閉塞物にわたって間隙を配置する工程と、拡張可能な要素を折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張する工程と、反転可能な要素を折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張する工程と、反転可能な要素を拡張された構成から反転された構成へと反転させて、ポケットを形成する工程と、ポケットによって間隙の少なくとも一部分を包囲する工程と、ポケット内に閉塞物を捕捉する工程と、を含み得る。
【0016】
本方法は、ポケット及び拡張可能な要素の表面によって形成された空洞内に閉塞物を包囲することを更に含み得る。
【0017】
提供される本装置は、コアワイヤと、第1の細長い部材と、第2の細長い部材と、を有し得る。この例では、本方法は、コアワイヤを第1の細長い部材に対して移動させて、拡張可能な要素を拡張させる工程と、第1の細長い部材を第2の細長い部材に対して移動させて、反転可能な要素を拡張させる工程と、第1の細長部材を第2の細長い部材に対して移動させて、反転可能な要素を反転させる工程と、第1の細長部材を第2の細長部材に対して移動させて、間隙の少なくとも一部分を包囲させる工程と、第1の細長部材を第2の細長い部材に対して移動させて、ポケット内に閉塞物を捕捉させる工程と、を更に含み得る。
【0018】
提供される本装置は、血塊係合要素を有し得る。この例では、本方法は、血塊係合要素を折り畳まれた送達構成から拡張した構成へと拡張し、それによって閉塞物に係合する工程と、血塊係合要素を拡張された構成から血塊挟持構成へと移動させ、それによって閉塞物を挟持する工程と、を含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の上記及び更なる態様は、
添付の図面と併せて以下の説明を参照して更に考察され、様々な図面において、同様の数字は、同様の構造要素及び特徴を示す。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに、本発明の原理を例示することに主眼が置かれている。図は、限定としてではなく単なる例示として、本発明の装置の1つ又は2つ以上の実現例を描写している。
図1a】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の側断面図である。
図1b】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の側断面図である。
図2a】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図2b】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図2c】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図2d】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図2e】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図3a】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図3b】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図3c】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図3d】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図3e】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図3f】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図4a】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の側断面図である。
図4b】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の側断面図である。
図5a】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図5b】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図5c】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図5d】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図5e】本発明の例示的な閉塞物捕捉装置の構成を示す。
図6a】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図6b】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図6c】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図6d】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図6e】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図6f】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図7a】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図7b】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図7c】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図7d】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図7e】本発明の閉塞物捕捉装置の使用方法を示す。
図8a】本発明による例示的な製造された閉塞物捕捉装置の一部分の画像である。
図8b図8aの拡大画像である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1a及び1bに示される閉塞物捕捉装置110の一例は、第1の細長い部材115と、拡張可能な要素112と、反転可能な要素113と、拡張可能な要素112と反転可能な要素113との間に位置付けられた間隙125と、を有し得る。示されるように、拡張可能な要素112は、第1の細長い部材115に沿って反転可能な要素113の遠位に位置付けられ得、間隙125は、閉塞物にわたって配置されるようにサイズ決めされ得る。示されていない他の幾何学的形状が企図される。例えば、拡張可能な要素112は、拡張可能な要素112と反転可能な要素113との間に位置付けられた間隙125を伴って、反転可能な要素113の近位に位置付けられてもよい。
【0021】
示されるように、第1の細長い部材は、その中を通るルーメン、近位端、及び遠位端を有する、内側管115であり得る。内側管115は、拡張可能な要素112及び反転可能な要素113に接続され得る。例えば、内側管115は、接合部119で拡張可能な要素112の近位端に接合され得、内側管115は、接合部120で反転可能な要素113の遠位端に接合され得、内側管115への接合部119、120は、拡張可能な要素112と反転可能な要素113との間の間隙125を画定する。
【0022】
閉塞物捕捉装置110は、外側管114及びコアワイヤ116などの追加の細長い部材を含み得る。図1aに示されるように、コアワイヤ116、内側管115、及び外側管114は、管の軸に位置付けられたコアワイヤ116と同心であり得、内側管115は、外側管114の内側に位置付けられ得る。
【0023】
コアワイヤ116は、遠位コイル111及び拡張可能な要素112に接続され得る。例えば、コアワイヤ116は、遠位コイル111の遠位端及び近位端の2つの接合部117において、遠位コイル111に接合され得、コアワイヤ116は、拡張可能な要素112の遠位端の接合部118において、拡張可能な要素112に接合され得る。
【0024】
外側管114は、反転可能な要素113に接合され得る。例えば、外側管114は、接合部121で、反転可能な要素113の近位端に接続され得る。
【0025】
図1a及び1bに示されるように、拡張可能な要素112及び反転可能な要素113は、折り畳まれた送達構成にあり得る。図1bに示されるように、装置110は、閉塞物にわたって配置されるようにサイズ決めされたマイクロカテーテルなどのカテーテル103内に入れられ得る。例えば、カテーテル103は、閉塞性血塊又は他の塞栓を穿刺するようにサイズ決めされ得る。
【0026】
図2a~2eは、閉塞物捕捉装置110の構成を示す。図2aは、拡張可能な要素112を曝露するように後退するカテーテル103を示す。図2bは、折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張する拡張可能な要素112を示す。図2bに示されるように、拡張可能な要素112の拡張は、コアワイヤ116を内側管115に対して近位方向に引くことによって達成することができる。示される実施例では、拡張可能な要素112は、遠位接合部118でコアワイヤ116に接合され、近位接合部119で内側管115に接合され得る。そのような構成では、コアワイヤ116を内側管115に対して近位方向に引くことにより、拡張可能な要素112を長手方向に圧縮させることができる。長手方向の圧縮により、拡張可能な要素112を半径方向に拡張させることができる。
【0027】
拡張可能な要素112は、長手方向に圧縮されるとき、又は長手方向の歪み下で折り畳まれるときに、半径方向に拡張することができるメッシュなどの可撓性構造体を有し得る。そのような例では、拡張可能な要素112の半径は、コアワイヤ116に対する内側管115の長手方向の移動によって制御され得る。特定の用途では、拡張の半径は、それによって血管構造の壁へと伸長し得る。図2bはまた、反転可能な要素113を曝露するように後退したカテーテル103も示す。
【0028】
図2cは、折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張された反転可能な要素113を示す。図2cはまた、外側管114に対して近位方向に引かれた内側管115も示す。示される例では、反転可能な要素113は、遠位接合部120において内側管115に接合され、近位接合部121において外側管114に接合され得る。そのような構成では、内側管115を外側管114に対して引くことによって、反転可能な要素113を長手方向に圧縮させることができる。長手方向の圧縮により、反転可能な要素113を半径方向に拡張させることができる。
【0029】
図2cはまた、拡張された構成を維持する拡張可能な要素112も示す。例示的な図示では、これは、内側管115が近位方向に引かれる際に、コアワイヤ116を内側管115と共に近位方向に引くことによって達成することができる。同時に引くことで、拡張可能な要素112をコアワイヤ116及び内側管115にそれぞれ接続する、拡張可能な要素112の遠位及び近位接合部118、119間の間隔を維持することができる。
【0030】
図2dは、拡張された構成から反転された構成へと反転している反転可能な要素113を示す。示されるように、反転された構成は、ポケット122を形成する凹面を含み得る。反転可能な要素113の反転は、内側管115を外側管114に対して近位方向に引き続けることによって達成することができる。内側管115を外側管114に対して引くことにより、反転可能な要素113を更に長手方向に圧縮させることができる。図2cに示し、上述したように、長手方向の圧縮は、反転可能な要素113を拡張させることができるが、反転可能な要素113が最大の拡張に達すると、更なる長手方向圧縮は、反転可能な要素113を反転させるか、又は図2dに示されるようにそれ自体の上に折り曲がらせることができる。反転中、間隙125の少なくとも一部分がポケット122内に引き込まれ、反転可能な要素113によって包囲され得る。
【0031】
図2dは、拡張可能な要素112と内側管115との間の接合部119と、反転可能な要素113と内側管115との間の接合部120との間の距離によって画定される、長さを有する間隙125を示す。ポケット122の形成によって、反転可能な要素113と内側管115との間の接合部120をポケット122内に前進させ、かつ拡張可能な要素112をポケット122の開口部に向かって前進させることができる。
【0032】
図2eは、反転可能な要素113のポケット122内に完全に包囲された間隙125と、ポケット122の開口部に対して押し付けられている拡張可能な要素112と、を示す。ポケット122及び拡張可能な要素112の隣接面は、空洞を形成し得る。
【0033】
示されていない閉塞物捕捉装置の他の構成が企図される。例えば、反転可能な要素は、近位要素の遠位に位置付けられてもよい。そのような構成では、反転可能な要素は、遠位接合部でコアワイヤに接合され、近位接合部で内側管に接合され得る。拡張可能な要素は、遠位接合部で内側管に接合され、近位接合部で外側管に接合され得る。コアワイヤ、内側管、及び外側管は、操作者によって移動可能な細長い部材であり得る。そのような構成では、外側管を内側管に対して移動させることにより、拡張可能な要素を拡張することができ、内側管をコアワイヤに対して移動させることにより、反転可能な要素を拡張及び反転させることができる。反転可能な要素は、反転して、近位方向に面する開口部を有するポケットを形成することができる。拡張可能な要素の隣接面によってキャップされた空洞が、反転可能な要素のポケット内に形成され得る。この構成で装置を使用するための例示的な方法は、閉塞物にわたって間隙を位置付けること、外側管を遠位方向に押して拡張可能な要素を拡張することと、内側管及び外側管を遠位方向に押して反転可能な要素を拡張及び反転させ、閉塞物を包囲することと、マイクロカテーテルを遠位方向に移動させて装置を包囲することと、本装置によって患者からマイクロカテーテル及びその中に収容された閉塞物を抽出することと、を含むことができる。
【0034】
拡張可能な要素112は、示されていない手段によって拡張され得る。例えば、拡張可能な要素112は、自己拡張型であり得る。そのような例では、拡張可能な要素112は、外側管114又は他の手段による送達中に拘束され、その後、装置が閉塞物を捕捉するように位置付けられた後に拡張され得る。
【0035】
図3a~図3fは、図1a、1b及び2a~2eに描写される例示的な装置などの閉塞物捕捉装置110を使用して閉塞物12を捕捉する方法を示す。
【0036】
図3aは、脈管構造10内の装置110を示し、脈管構造10は、閉塞性血塊などの閉塞物12を含有する。示されるように、装置110は、カテーテル103内に収容され得る。装置110の遠位端は、閉塞物12を通って送達され、間隙125が閉塞物12にわたって配置されるように位置付けられ得る。
【0037】
図3bは、拡張可能な要素112を曝露するように後退したカテーテル103を示す。示されるように、カテーテル103は、間隙125が閉塞物12及び反転可能な要素113の一部分を通って位置するように、間隙125を曝露するように後退され得る。
【0038】
図3cは、コアワイヤ116を内側管115に対して移動させることによって拡張される、畳み込まれた構成から拡張された構成へと拡張する拡張可能な要素112を示す。
【0039】
図3dは、脈管構造10の壁に対して半径方向外側に拡張された拡張可能な要素112を示す。この構成では、拡張可能な要素は、それによって閉塞物12の遠位方向の移動を防止し得る。図3dは、内側管115を外側管114に対して移動させることによって拡張される、拡張された構成にある反転可能な要素113を示す。示されるように、反転可能な要素113は、脈管構造10の壁に対して拡張し得、それによって閉塞物12の近位方向の移動を防止することができる。
【0040】
図3eは、反転された構成にある反転可能な要素113を示し、閉塞物12は、内側管115を外側管114に対して移動させることによって、ポケット122内に移動されている。示されるように、拡張可能な要素112は、ポケット122の開口部に向かって近位方向に移動し、閉塞物12をポケット122内に押し込み、血塊12の除去された部分が血流内で血管10の更に下方に通過するのを防止するように作用する。
【0041】
図3fは、ポケット122及び拡張可能な要素112の隣接面によって形成された空洞内に収容された閉塞物12を示す。ここで、空洞内に捕捉された閉塞物12は、細長い部材を近位方向に引くことによって、脈管構造10から除去され得る。閉塞物12は、いくつかの方法で除去され得る。装置110は、カテーテル103内に再導入され、その中に入るように引き戻され得る。あるいは、細長い部材は、カテーテル103の近接方向外側に移動され得る。エーテル状態では、カテーテル103を吸引に使用して、全ての閉塞物12の粒子の最大の回収を確実にすることができる。更に、拡張可能な要素112と反転可能な要素113との組み合わせが、完全な閉塞物12の捕捉を確実にすることができるため、吸引は必要ではない場合がある。
【0042】
図4a及び4bは、血塊係合要素123を含む例示的な閉塞物捕捉装置110を示す。血塊係合要素123は、当業者に既知の任意の血塊又は塞栓捕捉/ステント回収機であり得る。例えば、参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第62/536,005号を参照されたい。
【0043】
図4aに示されるように、例示的な閉塞物捕捉装置110は、遠位コイル111、拡張可能な要素112、反転可能な要素113、外側管114、内側管115、コアワイヤ116、及び接合部117、118、119、120、121を含む、図1aに関連して説明される要素を含む。示されるように、図4aでは、血塊係合要素123は、拡張可能な要素112と反転可能な要素113との間の内側管115に位置付けられ得る。血塊係合要素123は、間隙125内に位置付けられて、間隙125内の血塊又は他の塞栓(例えば、粥腫)12の捕捉を容易にし得る。
【0044】
図4a及び4bは、各々折り畳まれた送達構成にある拡張可能な要素112、血塊係合要素123、及び反転可能な要素113を示す。図4bに示されるように、装置110は、閉塞物12にわたって配置されるようにサイズ決めされたマイクロカテーテルなどのカテーテル103内に入れられ得る。例えば、カテーテル103は、閉塞性血塊又は大きな塞栓を穿刺するようにサイズ決めされ得る。
【0045】
図5a~5eは、閉塞物捕捉装置110の構成を示す。図5aは、拡張可能な要素112及び血塊係合要素123を曝露するように後退したカテーテル103を示す。血塊係合要素123は、折り畳まれた送達構成から拡張された形態へと自己拡張することができ、これは、カテーテル103又は他の手段によって拘束されていないときに、血塊係合要素123が拡張された構成へと拡張できることを意味する。
【0046】
図5bは、コアワイヤ116を内側管115に対して引くことによって、折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張する拡張可能な要素112を示し、図5bは、反転可能な要素113を曝露するように後退したカテーテル103を示す。
【0047】
図5cは、内側管115を外側管114に対して近位方向に引くことによって、折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張された、反転可能な要素113を示し、図5cは、拡張された構成を維持する拡張可能な要素112を示す。
【0048】
図5dは、拡張された構成から反転された構成へと反転し、血塊係合要素123の周囲にポケット122を形成する、反転可能な要素113を示す。図5dは、ポケット122内に前進する間隙125と、ポケット122の開口部に向かって前進する拡張可能な要素112と、を示す。
【0049】
図5eは、反転可能な要素113のポケット122内に完全に包囲された間隙125と、ポケット122の開口部に対して押し付けられている拡張可能な要素112と、を示す。ポケット122及び拡張可能な要素112の隣接面は、空洞を形成する。
【0050】
図6a~6fは、図4a、4b、及び5a~5eに描写される例示的な装置などの閉塞物捕捉装置110を使用して閉塞物12を捕捉する方法を示す。
【0051】
図6aは、脈管構造10内のカテーテル103内に収容された装置110を示し、脈管構造10は、閉塞性血塊などの閉塞物12を含有する。装置110は、血塊係合要素123及び間隙125が閉塞物12にわたって配置されるように位置付けられ得る。
【0052】
図6bは、拡張可能な要素112及び血塊係合要素123を曝露するように後退したカテーテル103を示す。閉塞物12が血塊である例示的な用途では、血塊係合要素123は、血塊12内で自己拡張して、血塊12に係合することができる。
【0053】
図6cは、コアワイヤ116を内側管115に対して移動させることによって拡張される、畳み込まれた構成から拡張された構成へと拡張する拡張可能な要素112を示す。
【0054】
図6dは、脈管構造10の壁に対して半径方向外側に拡張する拡張可能な要素112を示す。そのような構成は、それによって閉塞物12の遠位方向の移動を防止し得る。図6dは、内側管115を外側管114に対して移動させることによって拡張される、拡張された構成にある反転可能な要素113を示す。反転可能な要素113は、脈管構造10の壁に対して拡張し得、それによって閉塞物12の近位方向の移動を防止し得る。内側管115を近位方向に引いて、反転可能な要素113を拡張させることにより、拡張可能な要素112及び血塊係合要素123を近位方向に移動させることができる。血塊係合要素123が近位方向に移動すると、血塊係合要素123は、拡張された構成から血塊挟持構成へと移動されたときに閉塞物12を挟持し得、それによって閉塞物12を除去し、近位方向に移動させるのを補助し得る。示されるように、拡張可能な要素112は、血塊係合要素123によって引かれていない閉塞物12の任意の部分の拡張可能な要素112を越えた遠位方向の移動を防止し得る。
【0055】
図6eは、反転された構成へと反転している反転可能な要素113を示し、閉塞物12が、内側管115を外側管114に対して移動させることによってポケット122内に移動されている。血塊係合要素123は、閉塞物12を近位方向に引くことができ、一方で、拡張可能な要素112は、閉塞物12の遠位方向の移動を防止することができる。
【0056】
図6fは、ポケット122及び拡張可能な要素112の隣接面によって形成された空洞内に収容された閉塞物12を示す。ここで、空洞内に捕捉された閉塞物12は、細長い部材を近位方向に引くことによって脈管構造10から除去され得る。
【0057】
図7a~7eは、閉塞性血塊12を血管10から除去する状況における閉塞物捕捉装置110の使用方法を示す。図7aは、血管10内の血塊12を貫通したマイクロカテーテル103内の装置110を示す。示されるように、マイクロカテーテル103は、ガイドカテーテル又は中間カテーテル104によって治療部位近くに送達され得る。図7bは、拡張可能な要素112及び反転可能な要素113を曝露するように後退したカテーテル103を示し、血塊12が、拡張可能な要素112と反転可能な要素113との間に位置付けられている。図7cは、各々が血塊12が拡張可能な要素112と反転可能な要素113との間の間隙125内に位置付けられている拡張された構成にある、拡張可能な要素112及び反転可能な要素113を示す。図7dは、反転された構成にある反転可能な要素113を示し、血塊12が、反転された要素のポケット122内に移動されている。図7eは、血塊12が、反転された要素のポケット122及び拡張可能な要素112の表面によって形成された空洞内に捕捉されていることを示す。
【0058】
図8a及び図8bは、(互いに相対的なスケールに対する)例示的な製造された閉塞物捕捉装置110の一部分の幾何学形状を表す図である。図8bは、図8aに描写した装置110のより接近した図である。
【0059】
本明細書に含まれる記述は、本発明の実施形態の例であり、本発明の範囲を何ら制限するものではない。本明細書に記載されるように、本発明は、例えば、拡張要素、反転要素、及び血塊係合要素の様々な相対的位置付け、コアワイヤ若しくは同心管などの細長い部材を利用する様々な構成、各要素若しくは部材のための多数の材料のいずれかの利用、自己拡張要素を利用する追加の要素若しくは部材の組み込み、又は部材を移動させることによる要素の拡張の制御を含む、閉塞物捕捉装置の多くの変形及び修正を企図する。これらの改変は、本発明が関連する当技術分野の当業者に明らかであろうし、かつ、以下の特許請求項の範囲内であることが意図される。
【0060】
〔実施の態様〕
(1) 脈管構造内の閉塞物を捕捉するための装置であって、
第1の細長い部材であって、その中を通るルーメン、近位端、及び遠位端を含む、第1の細長い部材と、
前記第1の細長い部材の前記遠位端の近くに位置付けられた拡張可能な要素であって、折り畳まれた送達構成と拡張された構成との間で拡張可能である、拡張可能な要素と、
反転可能な要素であって、前記反転可能な要素が、前記第1の細長い部材の前記遠位端の近くに位置付けられ、前記反転可能な要素が、折り畳まれた送達構成と拡張された構成との間で拡張可能であり、前記反転可能な要素が、前記拡張された構成と反転された構成との間で反転可能であり、前記反転された構成が、ポケットを形成する、反転可能な要素と、
前記拡張可能な要素と前記反転可能な要素との間に位置付けられた間隙であって、前記閉塞物にわたって配置されるようにサイズ決めされている、間隙と、を備える、装置。
(2) 前記拡張可能な要素が、前記第1の細長い部材に沿って前記反転可能な要素の遠位に位置付けられている、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記間隙が、前記拡張可能な要素と前記第1の細長い部材とを接合する第1の接合部と、前記反転可能な要素と前記第1の細長い部材とを接合する第2の接合部との間に位置付けられている、実施態様1に記載の装置。
(4) コアワイヤ及び遠位コイルを更に備え、前記コアワイヤが、遠位端及び近位端を含み、前記遠位コイルが、前記コアワイヤの前記遠位端の近くに位置付けられている、実施態様1に記載の装置。
(5) 遠位端及び近位端を含むコアワイヤを更に備え、前記第1の細長い部材に対する前記コアワイヤの移動が、前記拡張可能な要素を拡張する、実施態様1に記載の装置。
【0061】
(6) 前記拡張可能な要素が、前記第1の細長い部材に対する前記コアワイヤの前記移動によって拡張可能かつ収縮可能である直径を含む、実施態様5に記載の装置。
(7) 遠位端及び近位端を含む第2の細長い部材を更に備え、前記第2の細長い部材に対する前記第1の細長い部材の第1の移動が、前記反転可能な要素を拡張する、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記第2の細長い部材に対する前記第1の細長い部材の第2の移動が、前記反転可能な要素を反転させる、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記第2の移動により、前記間隙の少なくとも一部分を前記ポケットによって包囲させる、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記拡張可能な要素が、脈管構造の壁に対して拡張可能であり、前記反転可能な要素が、前記脈管構造の壁に対して拡張可能である、実施態様1に記載の装置。
【0062】
(11) 脈管構造内の血塊を捕捉するための装置であって、
近位端及び遠位端を含む、第1の細長い部材と、
前記第1の細長い部材の前記遠位端の近くに位置付けられた拡張可能な要素であって、折り畳まれた送達構成と拡張された構成との間で拡張可能である、拡張可能な要素と、
反転可能な要素であって、前記第1の細長い部材の前記遠位端の近くに位置付けられ、折り畳まれた送達構成と拡張された構成との間で拡張可能であり、前記拡張された構成と反転された構成との間で反転可能である、反転可能な要素と、
前記拡張可能な要素と前記反転可能な要素との間に位置付けられた血塊係合要素と、を備える、装置。
(12) 前記血塊係合要素が、折り畳まれた送達構成及び拡張された構成を含む前記第1の細長い部材上に位置付けられた拡張可能な構造体であり、前記血塊係合要素が、前記折り畳まれた送達構成から前記拡張された構成へと自己拡張する、実施態様11に記載の装置。
(13) 前記血塊係合要素の少なくとも一部分が、前記拡張された構成において前記血塊に係合し、前記拡張された構成から血塊挟持構成への移動によって、前記血塊を挟持する、実施態様12に記載の装置。
(14) 前記血塊係合要素の少なくとも一部分は、前記反転可能な要素が前記反転された構成にあるときに、前記反転可能な要素によって包囲される、実施態様13に記載の装置。
(15) コアワイヤ及び第2の細長い部材を更に備え、
前記第1の細長い部材に対する前記コアワイヤの移動が、前記拡張可能な要素を拡張し、
前記第2の細長い部材に対する前記第1の細長い部材の第1の移動が、前記反転可能な要素を拡張し、
前記第2の細長い部材に対する前記第1の細長い部材の第2の移動が、前記反転可能な要素を反転させる、実施態様11に記載の装置。
【0063】
(16) 前記拡張可能な要素が、前記反転可能な要素の遠位に位置付けられ、前記血塊係合要素が、前記反転可能な要素の遠位かつ前記拡張可能な要素の近位に位置付けられている、実施態様11に記載の装置。
(17) 脈管構造から閉塞物を捕捉する方法であって、
閉塞物捕捉装置を提供する工程であって、前記閉塞物捕捉装置が、コアワイヤ、拡張可能な要素、反転可能な要素、及び前記拡張可能な要素と前記反転可能な要素との間に位置付けられた間隙を備える、工程と、
前記閉塞物にわたって前記間隙を配置する工程と、
少なくとも前記コアワイヤを使用して、前記拡張可能な要素を折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張する工程と、
前記反転可能な要素を折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張する工程と、
前記反転可能な要素を前記拡張された構成から反転された構成へと反転させて、ポケットを形成する工程と、
前記ポケットによって前記間隙の少なくとも一部分を包囲する工程と、
前記ポケット内に前記閉塞物を捕捉する工程と、を含む、方法。
(18) 前記ポケット及び前記拡張可能な要素の表面によって形成された空洞内に前記閉塞物を包囲することを更に含む、実施態様17に記載の方法。
(19) 前記閉塞物捕捉装置が、コアワイヤ、第1の細長い部材、及び第2の細長い部材を更に含み、前記方法が、
前記コアワイヤを前記第1の細長い部材に対して移動させて、前記拡張可能な要素を拡張させる工程と、
前記第1の細長い部材を前記第2の細長い部材に対して移動させて、前記反転可能な要素を拡張させる工程と、
前記第1の細長い部材を前記第2の細長い部材に対して移動させて、前記反転可能な要素を反転させる工程と、
前記第1の細長い部材を前記第2の細長い部材に対して移動させて、前記間隙の前記少なくとも一部分を包囲させる工程と、
前記第1の細長い部材を前記第2の細長い部材に対して移動させて、前記ポケット内に前記閉塞物を捕捉させる工程と、を更に含む、実施態様17に記載の方法。
(20) 前記閉塞物捕捉装置が、血塊係合要素を更に含み、前記方法が、
前記血塊係合要素を折り畳まれた送達構成から拡張された構成へと拡張し、それによって前記閉塞物に係合する工程と、
前記血塊係合要素を前記拡張された構成から血塊挟持構成へと移動させ、それによって前記閉塞物を挟持する工程と、を更に含む、実施態様17に記載の方法。
図1a
図1b
図2a
図2b
図2c
図2d
図2e
図3a
図3b
図3c
図3d
図3e
図3f
図4a
図4b
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図6a
図6b
図6c
図6d
図6e
図6f
図7a
図7b
図7c
図7d
図7e
図8a
図8b