(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】電子機器および電子機器の制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 23/60 20230101AFI20240401BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20240401BHJP
G03B 17/00 20210101ALI20240401BHJP
G03B 17/18 20210101ALI20240401BHJP
G03B 17/38 20210101ALI20240401BHJP
H04N 23/63 20230101ALI20240401BHJP
【FI】
H04N23/60 300
G03B15/00 M
G03B17/00 Q
G03B17/18
G03B17/38 B
H04N23/63 300
(21)【出願番号】P 2019184647
(22)【出願日】2019-10-07
【審査請求日】2022-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 享浩
【審査官】淀川 滉也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/047336(WO,A1)
【文献】特開2013-219502(JP,A)
【文献】特開2013-246555(JP,A)
【文献】特開2002-044601(JP,A)
【文献】特開2011-180765(JP,A)
【文献】特開2008-182544(JP,A)
【文献】特開2010-056884(JP,A)
【文献】特開2011-135502(JP,A)
【文献】特開2017-017508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 23/60
G03B 15/00
G03B 17/00
G03B 17/18
G03B 17/38
H04N 23/63
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの指示によって設定される自動撮影の対象となる所定の期間中に、複数の条件のいずれかに合致して撮影された画像を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した複数の画像を、前記複数の条件別のグループに分類し、前記グループごとに区切って表示するように制御する表示制御手段と、
ユーザが前記表示制御手段によって分類され前記グループごとに区切られて表示された複数の画像
を比較することにより、
前記ユーザが選択した画像および前記ユーザが選択した前記グループに含まれる画像を、操作対象として選択するように制御する選択手段と、を有することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記選択手段は、前記ユーザが選択した画像および前記ユーザが選択した前記グループに含まれる画像を、削除する画像または保存する画像として選択するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記所定の期間の後、前記取得した画像を表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記取得手段で取得した前記複数の画像を分類して表示する場合に、前記グループごとに対応する条件の情報を表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項5】
前記選択手段は、前記複数の条件別の複数のグループのうち少なくとも1つの前記グループに属する画像を一括して操作対象として選択するように制御する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項6】
前記取得手段で取得した画像が保存する画像として選択された場合に、前記保存する画像として選択された画像に、前記ユーザが入力した評価情報を付与する評価手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記取得手段で取得した画像を前記複数の条件別のグループに分類して表示した場合に、ユーザ操作に応じて、前記グループ内の画像を並べ替えて表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記選択手段により保存する画像として選択された画像を外部機器に送信する送信手段をさらに有する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記選択手段は、保存された画像が削除される場合に、前記削除される画像と撮影された期間および自動撮影の条件が同じである画像から、削除する画像または保存する画像を選択するように制御する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項10】
前記取得手段が、前記所定の期間としての動画の撮影中に、前記複数の条件のいずれかに合致して撮影された静止画を取得した場合であって、前記動画が削除される場合に、前記表示制御手段は、前記動画の撮影中に前記複数の条件のいずれかに合致して撮影された複数の静止画を、前記複数の条件別のグループに分類して表示し、
前記選択手段は、ユーザ操作に応じて、表示された複数の静止画から削除する静止画または保存する静止画を選択するように制御する
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項11】
前記所定の期間中に前記複数の条件のいずれかに合致して撮影された画像は、静止画または動画である
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項12】
少なくとも1つの撮像手段を更に有し、
前記取得手段は、前記所定の期間中に、前記複数の条件のいずれかに合致したことに基づいて前記少なくとも1つの撮像手段によって撮影された画像を取得する
ことを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項13】
ユーザの指示によって設定される自動撮影の対象となる所定の期間中に、複数の条件のいずれかに合致して撮影された画像を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得した複数の画像を、前記複数の条件別のグループに分類し、前記グループごとに区切って表示するように制御する表示制御ステップと、
ユーザが前記表示制御ステップに
おいて分類され前記グループごとに区切られて表示された複数の画像
を比較することにより、
前記ユーザが選択した画像および前記ユーザが選択した前記グループに含まれる画像を、操作対象として選択するように制御する選択ステップと、
を有することを特徴とする電子機器の制御方法。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1から12のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
コンピュータを、請求項1から12のいずれか1項に記載の電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器、電子機器の制御方法、プログラムおよび記録媒体に関し、特に自動撮影によって撮影した画像に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被写体や撮影状況に応じて、所定の条件に合致した場合に画像を撮影する自動撮影の技術が知られている。自動撮影された画像の保存や削除に関して、例えば、特許文献1では、所定の表情の被写体人物を自動で撮影し、表示画面上に一覧表示することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数の条件のうちいずれかに合致する画像を自動撮影した場合、撮影された画像を時系列に一覧表示すると、同じ条件で撮影された画像が、離散的に表示される場合がある。このため、ユーザは、同じような画像を見落としやすく、比較しにくい。自動撮影された画像の要否の判断がしにくいため、不要な画像が残ってしまう恐れがある。
【0005】
また、特定の条件で自動撮影されたものをすべて削除したい場合に、離散的に表示されている場合や自動撮影された条件が不明な場合、ユーザは、削除に手間がかかり、削除したい画像を選択しきれない可能性がある。このように、自動撮影された画像の比較が容易でなければ、ユーザは、画像の要否を判断しにくく、不要な画像が残ってしまう恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は、複数の条件のいずれかに合致して自動撮影した画像に対して、ユーザによる操作対象の選択を容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の電子機器は、
ユーザの指示によって設定される自動撮影の対象となる所定の期間中に、複数の条件のいずれかに合致して撮影された画像を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得した複数の画像を、前記複数の条件別のグループに分類し、前記グループごとに区切って表示するように制御する表示制御手段と、
ユーザが前記表示制御手段によって分類され前記グループごとに区切られて表示された複数の画像を比較することにより、前記ユーザが選択した画像および前記ユーザが選択した前記グループに含まれる画像を、操作対象として選択するように制御する選択手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の条件のいずれかに合致して自動撮影した画像に対して、ユーザによる操作対象の選択を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】電子機器の一例としてのデジタルカメラの外観図である。
【
図3】自動撮影から保存削除までの処理を例示するフローチャートである。
【
図4】静止画の条件別分類処理を例示するフローチャートである。
【
図5】静止画の保存削除選択処理を例示するフローチャートである。
【
図6】自動撮影された静止画のグループ別一覧表示画面例である。
【
図7】一覧表示画面で選択された静止画の削除設定画面例である。
【
図8】自動撮影された静止画の削除設定後の一覧表示画面例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態>
(デジタルカメラの外観図)
本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。本実施形態は、電子機器がデジタルカメラである場合について説明するが、特にこの限りではない。
図1は、本発明を適用可能な電子機器の一例としてのデジタルカメラ100の外観図である。
【0011】
表示部28は、撮影された静止画や各種情報を表示する。表示部28は、背面表示パネル28a、およびファインダー内の表示部である電子ビューファインダー28bを含む。
【0012】
シャッターボタン61は、ユーザが撮影指示をするための操作部である。モード切り替えスイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部である。コネクタ112は、パーソナルコンピュータやプリンタなどの外部機器と接続するための接続ケーブル111とデジタルカメラ100とを接続する。
【0013】
操作部70は、ユーザからの各種操作を受け付ける各種スイッチ、ボタン、タッチパネル等の操作部材である。コントローラホイール73は、操作部70に含まれる回転操作可能な操作部材である。電源スイッチ72は、電源オンと電源オフとを切り替えるための押しボタンである。
【0014】
記録媒体200は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体である。記録媒体スロット201は、記録媒体200を格納するためのスロットである。記録媒体スロット201に格納された記録媒体200は、デジタルカメラ100との通信が可能となり、撮像した静止画等の記録、および記録媒体200に記録された静止画等の再生が可能となる。蓋203は記録媒体スロット201の蓋である。
図1は、蓋202を開けてスロット201から記録媒体200の一部を取り出して露出させた状態を示す。
【0015】
(デジタルカメラのブロック図)
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。撮影レンズ103は、ズームレンズ、フォーカスレンズを含む複数枚のレンズから構成される。
図2では、撮影レンズ103は、簡略化して一枚のレンズで示される。
【0016】
シャッター101は、絞り機能を備えるシャッターである。撮像部22は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。A/D変換器23は、アナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するために用いられる。バリア102は、撮影レンズ103を含む撮像系を覆うことにより、撮影レンズ103、シャッター101、撮像部22を含む撮像系の汚れや破損を防止する。
【0017】
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の画素補間、縮小といったリサイズ処理や色変換処理を行う。また、画像処理部24は、撮像した静止画データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいて、システム制御部50は露光制御および測距制御を行う。これにより、TTL
(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理が行われる。画像処理部24では更に、撮像した静止画データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理を行う。
【0018】
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介して、メモリ32に書き込まれる。あるいは、A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24を介さずにメモリ制御部15を介してメモリ32に書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された静止画データや、表示部28に表示するための静止画データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画、所定時間の動画および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
【0019】
また、メモリ32は静止画表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器13は、メモリ32に格納されている静止画表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の静止画データはD/A変換器13を介して表示部28により表示される。表示部28は、LCD(液晶ディスプレイ)や有機EL等の表示器上に、D/A変換器13からのアナログ信号に応じた表示を行う。
【0020】
A/D変換器23によってA/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器13でアナログ信号に変換し、表示部28bに逐次転送して表示することで、表示部28bは、電子ビューファインダー(EVF)として機能することができる。このように、表示部28bは、電子ビューファインダーとして、スルー静止画表示(ライブビュー表示)をすることができる。
【0021】
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能な記録媒体としてのメモリであり、例えばEEPROM等である。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記憶される。このプログラムは、本実施形態の後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムである。
【0022】
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーまたは回路を有する制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は、前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ52は、例えばRAMである。システム制御部50は、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等をシステムメモリ52に展開する。また、システム制御部50は、メモリ32、画像処理部24、メモリ制御部15を制御することにより表示制御も行う。
【0023】
システムタイマー53は各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
【0024】
モード切り替えスイッチ60、シャッターボタン61、操作部70はシステム制御部50に各種の動作指示を入力するための操作部材である。モード切り替えスイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画記録モード、動画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画記録モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、プログラムAEモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ60により、ユーザは、これらのモードのいずれかに直接切り替えることができる。あるいは、モード切り替えスイッチ60でメニューボタンに一旦切り換えた後に、メニューボタンに含まれるこれらのモードのいずれかに、他の操作部材を用いて切り替えるようにしてもよい
。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
【0025】
シャッターボタン61は、第1シャッタースイッチ62と第2シャッタースイッチ64を備える。第1シャッタースイッチ62は、シャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の動作を開始する。
【0026】
第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから、記録媒体200に静止画データを書き込むまでの一連の撮影処理の動作を開始する。
【0027】
操作部70の各操作部材は、表示部28aに表示される種々の機能アイコンを選択操作することなどにより、場面ごとに適宜機能が割り当てられ、各種機能ボタンとして作用する。機能ボタンとしては、例えば終了ボタン、戻るボタン、静止画送りボタン、ジャンプボタン、絞込みボタン、属性変更ボタン等がある。例えば、メニューボタンが押されると各種の設定可能なメニュー画面が表示部28aに表示される。利用者は、表示部28aに表示されたメニュー画面と、上下左右の4方向キーやSETボタンとを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
【0028】
コントローラホイール73は、操作部70に含まれる回転操作可能な操作部材であり、4方向キーと共に選択項目を指示するために使用される。コントローラホイール73を回転操作すると、操作量に応じて電気的なパルス信号が発生し、システム制御部50は、このパルス信号に基づいてデジタルカメラ100の各部を制御する。システム制御部50は、このパルス信号によって、コントローラホイール73が回転操作された角度や、何回転したかなどを判定することができる。なお、コントローラホイール73は、回転操作が検出できる操作部材であればどのようなものでもよい。例えば、コントローラホイール73は、ユーザの回転操作に応じてコントローラホイール73自体が回転してパルス信号を発生するダイヤル操作部材であってもよい。また、コントローラホイール73は、タッチセンサで構成される操作部材で、コントローラホイール73自体は回転せず、コントローラホイール73上でのユーザの指の回転動作などを検出する、いわゆる、タッチホイールであってもよい。
【0029】
電源制御部80は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出を行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
【0030】
記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインタ
ーフェースである。記録媒体200は、撮影された静止画を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや光ディスク、磁気ディスク等から構成される。
【0031】
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続し、映像信号や音声信号等の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。通信部54は撮像部22で撮像した静止画(スルー静止画を含む)や、記録媒体200に記録された静止画を外部機器に送信可能であり、また、外
部機器から静止画データやその他の各種情報を受信することができる。
【0032】
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された静止画が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された静止画であるか、縦に構えて撮影された静止画であるかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された静止画の静止画ファイルに付加したり、静止画を回転して記録したりすることが可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。
【0033】
接眼検知部57は、目(物体)の接近を検知する。システム制御部は、接眼検知部57で検知された状態に応じて、背面表示パネル28aと電子ビューファインダー28bの表示/非表示を切り替える。
【0034】
音声入力部65は、外部からの音声を入力し、システム制御部50に入力された音声データを送信する。音声のアナログデータからデジタルデータへのA/D変換は、システム制御部50で行われるが、音声入力部65は、A/D変換をしたデジタルデータをシステム制御部50に送信してもよい。音声入力部65は、デジタルカメラ100に内蔵されるが、オーディオケーブル等を経由した外部のマイクとしてもよい。
【0035】
なお、操作部70の一つとして、デジタルカメラ100は、表示部28aに対する接触を検知可能なタッチパネル70aを有する。タッチパネル70aと表示部28aとは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aを光の透過率が表示部28aの表示を妨げないように構成し、表示部28aの表示面の内部に組み込む内蔵型(インセル型)である。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28aの表示面上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザが表示部28a上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を提供することができる。
【0036】
システム制御部50は、タッチパネル70aへの以下の操作、または状態を検出できる。
・タッチパネル70aにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネル70aにタッチしたこと、すなわち、タッチの開始(以下、タッチダウン(Touch-Down)と称する)
・タッチパネル70aを指やペンでタッチしている状態であること(以下、タッチオン(Touch-On)と称する)
・指やペンでタッチパネル70aをタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch-Move)と称する)
・タッチパネル70aへタッチしていた指やペンがタッチパネル70aから離れた(リリースされた)こと、すなわち、タッチの終了(以下、タッチアップ(Touch-Up)と称する)
・タッチパネル70aに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch-Off)と称する)
【0037】
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出された場合も、同時にタッチオンが検出される。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
【0038】
これらの操作・状態や、タッチパネル70a上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知される。そして、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチパネル70a上にどのような操作(タッチ操作)が行なわれたかを判定する。タッチムーブについてはタッチパネル70a上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル70a上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。所定距離以上をタッチムーブしたことが検出された場合はスライド操作(ドラッグ)が行なわれたと判定するものとする。タッチパネル70a上に指をタッチしたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作をフリックと呼ぶ。フリックは、言い換えればタッチパネル70a上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でタッチムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されるとフリックが行なわれたと判定できる(ドラッグに続いてフリックがあったものと判定できる)。
【0039】
更に、複数箇所(例えば2点)を共にタッチして、互いのタッチ位置を近づけるタッチ操作をピンチイン、互いのタッチ位置を遠ざけるタッチ操作をピンチアウトと称する。ピンチアウトとピンチインを総称してピンチ操作(あるいは単にピンチ)と称する。タッチパネル70aは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、静止画認識方式、光センサー方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものであってもよい。タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式や、タッチパネルに対する指やペンの接近があったことでタッチがあったと検出する方式ものがあるが、いずれの方式でもよい。
【0040】
デジタルカメラ100は、少なくとも静止画を再生するための再生モードと、撮影を行うための撮影モードとを切り替えて使用することができる。撮影モードには、オートモード、マニュアルモード、および複数のシーン別撮影モードが含まれる。オートモードは、デジタルカメラ100の各種パラメータが、計測された露出値に基づいて、デジタルカメラ100に組み込まれたプログラムにより自動的に決定されるモードである。マニュアルモードは、カメラの各種パラメータをユーザが自由に変更することができるモードである。シーン別撮影モードは、撮影シーン別にその撮影シーンに適したシャッター速度や絞り値、ストロボ発光状態、感度設定、ホワイトバランス(WB)設定等を組み合わせることによって実現される撮影モードである。
【0041】
デジタルカメラ100は、例えば、以下に示す(1)~(4)のシーン別撮影モードを備える。但し、これらのシーン別撮影モードに限定されるものではない。
(1)ポートレート撮影モード:背景をぼかして人物を浮き立たせる人物撮影に特化したモード
(2)花撮影モード:マクロモードに設定し、彩度を通常より高めに設定するモード
(3)スポーツ撮影モード:動きの早い被写の撮影に特化したモード
(4)自動撮影モード:被写体や音を認識して自動で撮影を行うモード
撮影者は、デジタルカメラ100を、撮影モード選択メニューから選択した所望の撮影モードに設定して撮影を行うことができる。
【0042】
(自動撮影処理)
図3は、本実施形態に係るデジタルカメラ100の自動撮影から保存または削除までの処理を例示するフローチャートである。
図3に示す処理は、自動撮影モードで自動撮影され、メモリ32に記録された複数の静止画を、自動撮影の条件別のグループに分類し、ユーザにより保存する静止画または削除する静止画を操作対象として選択させる処理である。なお、本実施形態では画像の例として静止画を自動撮影する例を説明するが、自動撮影や後述するグループ化と選択の対象となる画像は静止画に限るものではない。動画を自動撮影する場合や、静止画と動画が混在するような自動撮影をする場合にも本実施形態は適
用可能である。
【0043】
削除する静止画(削除対象の静止画とも称される)は、ユーザが削除の実行を指示する操作により、メモリ32から削除される。この場合、削除の設定がされなかった静止画は、保存する静止画(保存対象の静止画とも称される)として、ユーザが自ら撮影した画像と同様に、メモリ32または記憶媒体200に保存される。このフローチャートおける各処理は、例えば、電源スイッチ72が電源オンの状態になると、システム制御部50が不揮発メモリ56に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
【0044】
図3に示す自動撮影処理では、撮影モードは、自動撮影モードが選択される。自動撮影モードは、予め設定された複数の所定の条件のいずれかに合致した場合に、デジタルカメラ100が自動で撮影動作を実行するモードである。所定の撮影期間(所定の期間)は、例えば、自動撮影モードが選択されることにより開始する。また、自動撮影が実行されるための条件は、ユーザによって設定されてもよく、予め定義された自動撮影の条件からユーザが選択して設定されてもよい。
【0045】
ここでは、笑顔の自動撮影、犬の自動撮影、猫の自動撮影、所定の音量での自動撮影と4つの条件のいずれかに合致した場合に自動撮影を行う。自動撮影は、デジタルカメラ100がスルー静止画または音声入力部65からの音声データを解析し、撮影対象(被写体)が複数の所定の条件のうちいずれかに合致した場合に、自動で撮影処理の動作を実行することである。
【0046】
笑顔の自動撮影は、人物の笑顔が認識された場合に、笑顔の人物を撮影対象として自動撮影する動作である。犬または猫の自動撮影は、それぞれの被写体である犬または猫がデジタルカメラ100の方向を向いていると認識された場合に、犬または猫を撮影対象として自動撮影する動作である。所定の音量での自動撮影は、例えば、音声入力部65で検出した音声の音量が閾値以上であると認識された場合に、音声を検出した方向を撮影対象として自動撮影する動作である。
【0047】
S301では、システム制御部50は、自動撮影処理を開始する。システム制御部50は、操作部70からの開始指示によって自動撮影処理を開始する。システム制御部50は、デジタルカメラ100を自動撮影モードに設定し、撮影対象を自動撮影するか否かを逐次判断する。
【0048】
S302では、システム制御部50は、笑顔の人物が認識されたか否かを判定する。システム制御部50は、笑顔の人物が認識された場合はS303に進み、笑顔の人物が認識されない場合はS304に進む。
【0049】
S303では、システム制御部50は、S302で認識された笑顔の人物の静止画を撮像部22で撮影するように制御する。システム制御部50は、条件が笑顔の自動撮影であるとの情報を付与して、撮影した静止画をメモリ32に記録する。
【0050】
S304では、システム制御部50は、犬がデジタルカメラ100の方向を向いていると認識されたか否かを判定する。システム制御部50は、犬がデジタルカメラ100の方向を向いていると認識された場合はS305に進む。また、システム制御部50は、デジタルカメラ100の方向を向いている犬が認識されない場合はS306に進む。
【0051】
S305では、システム制御部50は、S304で認識された犬の静止画を撮像部22で撮影するように制御する。システム制御部50は、条件が犬の自動撮影であるとの情報
を付与して、撮影した静止画をメモリ32に記録する。
【0052】
S306では、システム制御部50は、猫がデジタルカメラ100の方向を向いていると認識されたか否かを判定する。システム制御部50は、猫がデジタルカメラ100の方向を向いていると認識された場合はS307に進む。また、システム制御部50は、デジタルカメラ100の方向を向いている猫が認識されない場合はS308に進む。
【0053】
S307では、システム制御部50は、S306で認識された猫の静止画を撮像部22で撮影するように制御する。システム制御部50は、条件が猫の自動撮影であるとの情報を付与して、撮影した静止画をメモリ32に記録する。
【0054】
S308では、システム制御部50は、音声入力部65で検出した音声の音量が閾値以上であるか否かを判定する。システム制御部50は、検出した音声の音量が閾値以上である場合はS309に進み、検出した音声の音量が閾値未満である場合はS310に進む。
【0055】
S309では、システム制御部50は、S308において音声入力部65で検出した音声が所定の音量以上になったときの静止画を撮像部22で撮影するように制御する。システム制御部50は、条件が所定の音量での自動撮影であるとの情報を付与して、撮影した静止画をメモリ32に記録する。
【0056】
S310では、システム制御部50は、自動撮影の動作終了の指示があったか否かを判定する。自動撮影の動作終了の指示は、ユーザにより操作部70を介して入力される。自動撮影の動作終了の指示は、例えば、モード切り替えスイッチ60により、自動撮影モードからそれ以外のモードに変更する操作である。自動撮影の動作終了の指示があった場合は、自動撮影の動作を終了しS311に進む。自動撮影の動作が終了することにより、所定の撮影期間は終了する。自動撮影の動作終了の指示がない場合は、S302に戻る。
【0057】
S311では、システム制御部50は、S310において自動撮影の動作終了の指示を受け付けると、自動撮影によって撮影された静止画をメモリ32から取得する。なお、自動撮影によって撮影された静止画が、記録媒体200に記録されている場合、システム制御部50は、記録媒体200から自動撮影による静止画を取得することができる。システム制御部50は、取得した静止画を、自動撮影の条件別のグループに分類する条件別分類処理を実行する。システム制御部50は、各静止画に付与された自動撮影の条件の情報に基づいて静止画を分類することができる。条件別分類処理の詳細は、
図4を用いて後述する。
【0058】
S312では、システム制御部50は、S311で分類した静止画を、自動撮影の条件に対応するグループ別に一覧表示する。ここで、
図6を用いて、静止画のグループ別一覧表示について説明する。
【0059】
図6は、自動撮影された静止画のグループ別一覧表示画面の例である。システム制御部50は、例えば、表示部28aにグループ別一覧表示画面600を表示する。グループ別一覧表示画面600は、線601、線602、線603によって、自動撮影の条件別に分類された静止画のグループに区切られる。表示欄604、表示欄605、表示欄606は、各グループの自動撮影の条件を表示する。
【0060】
静止画613、静止画614、静止画615は、笑顔で撮影した静止画(条件が笑顔の自動撮影である静止画)として分類された静止画である。静止画616、静止画617は、犬で撮影した静止画(条件が犬の自動撮影である静止画)として分類された静止画である。静止画618、静止画619は、音量で撮影した静止画(条件が所定の音量での自動
撮影である静止画)として分類された静止画である。
【0061】
表示欄607、表示欄608、表示欄609、およびそれぞれに対応するチェックボックス610、チェックボックス611、チェックボックス612は、グループ単位で静止画を一括削除するための設定欄である。ユーザは、一括削除のチェックボックス610~612を選択すると、対応するグループに分類された静止画に対し、一括して削除の設定をすることができる。
【0062】
S313では、システム制御部50は、自動撮影された静止画の保存または削除をユーザに選択させる保存削除選択処理を実行する。保存削除選択処理の詳細は、
図5、
図6、
図7、
図8を用いて後述する。保存削除選択処理が完了すると、
図3に示す自動撮影処理は終了する。
【0063】
(条件別分類処理)
図4を用いて、
図3のS311の条件別分類処理の詳細を説明する。
図4は、自動撮影された静止画の条件別分類処理を例示するフローチャートである。このフローチャートおける各処理は、システム制御部50が不揮発メモリ56に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
【0064】
条件別分類処理は、所定の撮影期間中に、複数の条件のいずれかに合致して撮影された複数の静止画を、自動撮影の条件別のグループに分類する処理である。所定の撮影期間は、例えば、自動撮影モードで撮影されている期間である。
【0065】
S401では、システム制御部50は、自動撮影された静止画を、自動撮影された条件別に分類する処理を開始する。
【0066】
S402では、システム制御部50は、自動撮影された静止画に付与された自動撮影の条件が、笑顔の自動撮影であるか否かを判定する。条件が笑顔の自動撮影である場合はS403に進み、条件が笑顔の自動撮影でない場合はS404に進む。S403では、システム制御部50は、S402で条件が笑顔の自動撮影であると判定した静止画を、笑顔グループに分類する。
【0067】
S404では、システム制御部50は、自動撮影された静止画に付与された自動撮影の条件が、犬の自動撮影であるか否かを判定する。条件が犬の自動撮影である場合はS405に進み、条件が犬の自動撮影でない場合はS406に進む。S405では、システム制御部50は、S404で条件が犬の自動撮影であると判定した静止画を、犬グループに分類する。
【0068】
S406では、システム制御部50は、自動撮影された静止画に付与された自動撮影の条件が、猫の自動撮影であるか否かを判定する。条件が猫の自動撮影である場合はS407に進み、条件が猫の自動撮影でない場合はS408に進む。S407では、システム制御部50は、S406で条件が猫の自動撮影であると判定した静止画を、猫グループに分類する。
【0069】
S408では、システム制御部50は、S自動撮影された静止画に付与された自動撮影の条件が、所定の音量での自動撮影であるか否かを判定する。条件が所定の音量での自動撮影である場合はS409に進み、条件が所定の音量での自動撮影でない場合はS410に進む。S409では、システム制御部50は、S408で条件が所定の音量での自動撮影であると判定した静止画を、音量グループに分類する。
【0070】
S410では、システム制御部50は、所定の撮影期間中に自動撮影によって撮影された静止画の分類が終了したか否かを判定する。静止画の分類が終了していない場合は、S402に戻り、静止画の分類が終了した場合は、
図4に示す条件別分類処理は終了する。
【0071】
(保存削除選択処理)
図5を用いて、
図3のS313の保存削除選択処理の詳細を説明する。
図5は、自動撮影された静止画の保存削除選択処理を例示するフローチャートである。保存削除選択処理は、
図6に例示するようなグループ別一覧表示画面において、削除する静止画または保存する静止画(操作対象とする静止画)をユーザに選択させる処理である。このフローチャートおける各処理は、システム制御部50が不揮発メモリ56に格納されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
【0072】
S501では、システム制御部50は、自動撮影された静止画の保存または削除の選択処理を開始する。ここでは、静止画は、記録媒体200に保存されているものとし、削除対象として選択されなかった静止画は保存されたままとなる。
【0073】
S502では、システム制御部50は、
図6のチェックボックス610、チェックボックス611またはチェックボックス612が選択され、一括削除の設定がされたか否かを判定する。一括削除の設定がされた場合はS503に進み、他の操作がされた場合はS504に進む。
【0074】
S503では、システム制御部50は、選択されたチェックボックスに対応する条件のグループに含まれる静止画に対して削除の設定をする。ここで、
図8を用いて、グループ別一覧画面で、静止画に対して削除設定をした場合の画面例について説明する。
【0075】
図8は、自動撮影された静止画に対する削除設定後のグループ別一覧表示画面の例である。
図8の例では、レ点804により、チェックボックス612が選択されたことが示される。すなわち、
図8は、音量で撮影した静止画606のグループに対して、一括削除の設定がされたことを示す。静止画618および静止画619は、それぞれ「削除」ラベル802および「削除」ラベル803を表示することにより、削除対象として指定されていることが明示される。
【0076】
S504では、システム制御部50は、ユーザにより特定の静止画が選択されたか否かを判定する。ユーザは、表示部28a上でタッチすることで、所望の静止画を選択することができる。特定の静止画が選択された場合はS505に進み、静止画が選択されてない場合はS509に進む。
【0077】
S505では、システム制御部50は、
図6のグループ別一覧画面で選択された静止画を全画面表示する。例えば、
図6の静止画614が選択された場合の例を、
図7を用いて説明する。
図7は、グループ別一覧表示画面で選択された静止画の削除設定画面の例である。システム制御部50は、例えば、グループ別一覧画面で静止画614が選択されると、表示部28aに静止画614を表示する。また、削除設定画面には、に「削除設定する」のボタンアイコン701および「削除設定しない」のボタンアイコン702が表示される。
【0078】
S506では、システム制御部50は、S504で選択された静止画に対して削除設定するか否かを判定する。システム制御部50は、
図7の削除設定画面で「削除設定する」のボタンアイコン701が押下された場合に、削除設定すると判定する。また、システム制御部50は、
図7の削除設定画面で「削除設定しない」のボタンアイコン702が押下された場合に、削除設定しないと判定する。選択された静止画に対して削除設定する場合
はS507に進み、削除設定しない場合はS508に進む。
【0079】
S507では、システム制御部50は、S505で表示部28aに表示された静止画に対して削除設定をする。
図7の画面で、「削除設定する」のボタンアイコン701が押下された場合、静止画614は、削除設定される。
【0080】
S508では、システム制御部50は、グループ別一覧表示画面を表示する。この場合、
図8に示されるように、S507で削除設定された静止画614には「削除」ラベル801が表示される。
【0081】
S509では、システム制御部50は、操作部70から削除の実行を指示する操作があったか否かを判定する。削除の実行を指示する操作は、例えば、
図8に示すように削除する静止画が選択された状態で、操作部70のSETボタンを押下する操作である。また、システム制御部50は、
図8の画面で削除の実行を指示するためのボタンアイコンを表示し、ユーザによってタッチ操作がされた場合に、削除の実行を指示する操作があったと判定してもよい。削除の実行を指示する操作があった場合はS510に進み、削除の実行を指示する操作がなければ、S502に戻る。
【0082】
S510では、システム制御部50は、削除設定されている静止画を削除する。例えば、
図8の例では、システム制御部50は、静止画614、静止画618および静止画619を削除する。削除設定された静止画の削除が終了すると、
図5に示す保存削除選択処理は終了する。
【0083】
以上説明したように、自動撮影した静止画を、自動撮影の条件ごとに容易に比較できるようにすることで、ユーザは、保存する静止画または削除する静止画といった操作対象の静止画をより選択しやすくなる。このため、自動撮影した静止画に対する操作性は向上する。また、ユーザは、削除する静止画を判断しやすくなるため、不要な静止画を削減することができる。
【0084】
<変形例1>
上述の実施形態では、システム制御部50は、自動撮影モードでの撮影終了後、静止画のグループ別一覧表示画面で、削除する静止画を選択させて、選択された静止画を削除する。また、システム制御部50は、ユーザから削除の設定がされなかった静止画は保存するが、この限りではない。
【0085】
例えば、システム制御部50は、自動撮影された静止画のグループ別一覧表示で、保存する静止画を選択させて、選択された静止画を保存するようにしてもよい。この場合、システム制御部50は、ユーザから保存の設定がされなかった静止画は削除する。また、
図6のチェックボックス610、チェックボックス611、チェックボックス612と同様に、保存する静止画をグループ単位で設定する一括保存のチェックボックスを設けて、グループ内の静止画は、一括して保存の設定がされるようにしてもよい。
【0086】
また、例えば、自動撮影された静止画のグループ別一覧表示で、各静止画に対し、保存または削除のいずれかが設定できるようにしてもよい。さらに、グループ単位で、保存または削除のいずれかが設定できるようにしてもよい。
【0087】
さらに、システム制御部50は、自動撮影された静止画のグループ別一覧表示で、選択された静止画に対して、一括して静止画の属性を変更するといった各種操作ができるようにしてもよい。
【0088】
<変形例2>
上述の実施形態では、自動撮影の対象となる所定の撮影期間は、自動撮影モードに設定されている期間としたが、この限りではない。例えば、所定の撮影期間は、動画の撮影期間とし、動画の撮影中に自動撮影を行うようにしてもよい。また、所定の撮影期間は、ユーザが設定した特定の自動撮影開始時刻から、所定時間の間またはユーザから終了を指示する操作がされるまでの間としてもよい。さらに、所定の撮影期間は、自動撮影モードで、被写体の人物のウィンクなどの所定の動作を検出したことを契機として開始されてもよい。
【0089】
<変形例3>
上述の実施形態では、撮像部22が一つの場合について説明したが、この限りではない。デジタルカメラ100は、例えば、2つの撮像部22を有するものであってもよい。一方の撮像部22が、動画を撮影している間に、他方の撮像部22は、自動撮影を行うことができる。デジタルカメラ100は、動画の撮影を終了すると、自動撮影された静止画を条件ごとに分類したグループ別一覧を表示することができる。
【0090】
<変形例4>
上述の実施形態では、システム制御部50は、自動撮影の動作終了後に、自動撮影された静止画を自動撮影の条件別に分類したグループ別一覧を表示するが、一覧表示のタイミングは、この限りではない。
【0091】
例えば、システム制御部50は、ユーザにより静止画が削除されるタイミングで、削除対象の静止画と、同じ自動撮影期間中(所定の撮影期間中)に同じ条件で自動撮影した他の静止画を一覧表示して削除するか否か選択させてもよい。ユーザは、削除対象の静止画と同じ撮影期間中に、同じ条件で自動撮影された静止画に対し、保存または削除を設定し、不要な静止画を削除することができる。
【0092】
なお、システム制御部50は、削除対象の静止画と、同じ自動撮影期間中に撮影した他の静止画を、自動撮影の条件ごとに分類して一覧表示し、削除する静止画または保存する静止画を選択させてもよい。
【0093】
また、例えば、システム制御部50は、所定の撮影期間が動画撮影中であって、動画撮影中に自動撮影を行った場合、動画を削除するタイミングで、動画の撮影期間中に撮影された静止画を、自動撮影の条件別に分類し一覧表示してもよい。ユーザは、動画の撮影期間中に自動撮影された静止画に対し、保存または削除を設定し、不要な静止画を削除することができる。
【0094】
<変形例5>
上述の実施形態では、自動撮影された静止画を条件別のグループに分類し、グループ別に一覧表示した静止画の保存または削除について説明したが、静止画に対する設定は、保存または削除の設定に限られない。システム制御部50は、自動撮影された静止画のグループ別一覧表示画面で、保存する静止画に対するユーザの評価情報の入力を受け付けるものであってもよい。この場合、入力されたユーザの評価情報は、静止画に付与されて静止画とともに保存される。
【0095】
<変形例6>
上述の実施形態では、自動撮影された静止画を自動撮影の条件別に分類して一覧表示した静止画は、メモリ32または記録媒体200に保存されるが、この限りではない。例えば、デジタルカメラ100は、通信部54を介して、無線LAN(Local Area
Network)やインターネットと接続し、自動撮影された静止画を外部機器に送信
して保存することも可能である。
【0096】
<変形例7>
上述の実施形態では、自動撮影された静止画を自動撮影の条件別のグループに分類し、グループ別に一覧表示する例で説明した。本変形例では、静止画をより比較しやすくするために、ユーザは、静止画を並び替えることが可能である。例えば、
図6のグループ別一覧表示画面では、静止画は、線601、線602、線603によって自動撮影の条件ごとに(グループ別に)区切られて表示される。区切られたグループ内で、比較したい静止画をタッチし、そのままドラッグするユーザ操作に応じて、所望の静止画の隣へ移動できるようにしてもよい。
【0097】
<その他の実施形態>
なお、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェア(例えば、複数のプロセッサーや回路)が処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。
【0098】
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
【0099】
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ100に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されず、自動撮影の条件に応じて自動撮影された画像を表示する機能を有する電子機器であれば適用可能である。すなわち、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、ディスプレイを備えるプリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダーなどに適用可能である。
【0100】
また、電子機器本体に限らず、有線または無線通信を介して電子機器(ネットワークカメラを含む)と通信し、電子機器を遠隔で制御する制御装置にも本発明を適用可能である。撮像制御装置を遠隔で制御する装置としては、例えば、スマートフォンやタブレットPC、デスクトップPCなどの装置がある。制御装置側で行われた操作や制御装置側で行われた処理に基づいて、制御装置側から電子機器に各種動作や設定を行わせるコマンドを通知することにより、電子機器を遠隔から制御可能である。また、電子機器で撮影したライブビュー画像を有線または無線通信を介して受信して制御装置側で表示できるようにしてもよい。
【0101】
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0102】
100:デジタルカメラ 50:システム制御部 28:表示部