(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/10 20220101AFI20240401BHJP
G06F 16/583 20190101ALI20240401BHJP
G06F 16/783 20190101ALI20240401BHJP
【FI】
H04L67/10
G06F16/583
G06F16/783
(21)【出願番号】P 2020033518
(22)【出願日】2020-02-28
【審査請求日】2023-02-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】石津 聡士
【審査官】岩田 玲彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-507096(JP,A)
【文献】特開2010-282374(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/10
G06F 16/583
G06F 16/783
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アップロードされたコンテンツを保存する第1の情報処理装置と、前記第1の情報処理装置からコンテンツをダウンロードする第2の情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
前記第1の情報処理装置は、
アップロードされた前記コンテンツに基づき前記コンテンツのファイル形式に依存しない形式で生成された、前記コンテンツの特性を示す第1の情報と、前記コンテンツとを紐付けて保存し管理する管理手段と、
前記第2の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツのリストを前記第2の情報処理装置に送信する送信手段と、
前記コンテンツのリストを受信した前記第2の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツ及び前記コンテンツに対応する前記第1の情報を前記第2の情報処理装置に提供する提供手段とを有し、
前記第2の情報処理装置は、
前記コンテンツのリストを前記第1の情報処理装置に要求するリスト要求手段と、
前記コンテンツのリストに基づき、前記コンテンツを前記第1の情報処理装置に要求する要求手段と、
前記第1の情報処理装置から前記コンテンツ
とともに提供される前記第1の情報を用いて、提供される前記コンテンツに係る処理を行う処理手段とを有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項2】
前記第1の情報処理装置は、アップロードされた前記コンテンツに基づいて、前記第1の情報を生成する生成手段を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記第1の情報処理装置とは異なる第3の情報処理装置を有し、
前記第3の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置にアップロードされた前記コンテンツに基づいて前記第1の情報を生成し、生成した前記第1の情報を前記第1の情報処理装置に出力する生成手段を有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記生成手段は、前記第1の情報処理装置にアップロードされた前記コンテンツから所定の情報を取得して前記第1の情報を生成することを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記第1の情報は、ファイル形式の異なるコンテンツに係るシステム連携用の情報であることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第2の情報処理装置は、前記第1の情報処理装置からの前記第1の情報の受信に失敗した場合、前記第1の情報処理装置に対して前記第1の情報の再要求を行うことを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第2の情報処理装置は、要求した前記コンテンツに対応する前記第1の情報が前記第1の情報処理装置に存在しない場合、前記第1の情報処理装置に対して前記第1の情報の作成を要求することを特徴とする請求項1~6の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記第2の情報処理装置は、前記コンテンツを保管している場合、前記第1の情報処理装置に対して前記コンテンツに対応する前記第1の情報のみを要求する手段を有することを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記コンテンツが画像コンテンツであり、前記第1の情報が前記画像コンテンツの撮像情報であることを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載の情報処理システム。
【請求項10】
アップロードされたコンテンツを保存し、前記コンテンツを他の情報処理装置に提供する情報処理装置であって、
アップロードされた前記コンテンツに基づき前記コンテンツのファイル形式に依存しない形式で生成された、前記コンテンツの特性を示す第1の情報と、前記コンテンツとを紐付けて保存し管理する管理手段と、
前記他の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツのリストを前記他の情報処理装置に送信する送信手段と、
前記コンテンツのリストを受信した前記他の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツ及び前記コンテンツに対応する前記第1の情報を前記他の情報処理装置に提供する提供手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項11】
コンテンツと、前記コンテンツに基づき前記コンテンツのファイル形式に依存しない形式で生成された、前記コンテンツの特性を示す第1の情報とを紐付けて保存し管理する他の情報処理装置から前記コンテンツをダウンロードする情報処理装置であって、
前記コンテンツのリストを前記他の情報処理装置に要求するリスト要求手段と、
前記コンテンツのリストに基づき、前記コンテンツを前記他の情報処理装置に要求する要求手段と、
前記他の情報処理装置から前記コンテンツ
とともに提供される前記第1の情報を用いて、提供される前記コンテンツに係る処理を行う処理手段とを有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項12】
アップロードされたコンテンツを保存する第1の情報処理装置と、前記第1の情報処理装置からコンテンツをダウンロードする第2の情報処理装置とを有する情報処理システムの情報処理方法であって、
前記第1の情報処理装置が、アップロードされた前記コンテンツに基づき前記コンテンツのファイル形式に依存しない形式で生成された、前記コンテンツの特性を示す第1の情報と、前記コンテンツとを紐付けて保存し管理する管理工程と、
前記第2の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツのリストを前記第2の情報処理装置に送信する送信工程と、
前記コンテンツのリストを受信した前記第2の情報処理装置が、前記コンテンツを前記第1の情報処理装置に要求する要求工程と、
前記第1の情報処理装置が、前記第2の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツ及び前記コンテンツに対応する前記第1の情報を前記第2の情報処理装置に提供する提供工程と、
前記第2の情報処理装置が、前記第1の情報処理装置から前記コンテンツ
とともに提供される前記第1の情報を用いて、提供される前記コンテンツに係る処理を行う処理工程とを有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
アップロードされたコンテンツを保存し、前記コンテンツを他の情報処理装置に提供する情報処理装置のコンピュータに、
アップロードされた前記コンテンツに基づき前記コンテンツのファイル形式に依存しない形式で生成された、前記コンテンツの特性を示す第1の情報と、前記コンテンツとを紐付けて保存し管理する管理ステップと、
前記他の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツのリストを前記他の情報処理装置に送信する送信ステップと、
前記コンテンツのリストを受信した前記他の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツ及び前記コンテンツに対応する前記第1の情報を前記他の情報処理装置に提供する提供ステップとを実行させるためのプログラム。
【請求項14】
コンテンツと、前記コンテンツに基づき前記コンテンツのファイル形式に依存しない形式で生成された、前記コンテンツの特性を示す第1の情報とを紐付けて保存し管理する他の情報処理装置から前記コンテンツをダウンロードする情報処理装置のコンピュータに、
前記コンテンツのリストを前記他の情報処理装置に要求するリスト要求ステップと、
前記コンテンツのリストに基づき、前記コンテンツを前記他の情報処理装置に要求する要求ステップと、
前記他の情報処理装置から前記コンテンツ
とともに提供される前記第1の情報を用いて、提供される前記コンテンツに係る処理を行う処理ステップとを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
動画データのメタデータを静止画ファイルのメタデータの形式に合わせて生成し、生成したデータをサーバへアップロードすることで、動画ファイルを静止画ファイルと同様の処理で読み込めるようにするものがある(特許文献1参照)。また、画像の撮影情報についてカメラメーカー独自の情報であるメーカーノートの有無をローカルアプリケーションが判定し、存在する場合にはメーカーノートを解析して解析結果と画像を対応付けて保存するものがある(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2004-348268号公報
【文献】特開2012-222728号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、ファイル形式の異なるコンテンツが増えた場合、静止画ファイルの形式に合わせたメタデータを生成するには、既存のローカルアプリケーションがファイルを解析できるようにプログラムを修正する必要があった。また、特許文献2に記載の技術では、撮影情報の構成に依存しないシステム連携用の解析結果を生成、拡張、管理することはできなかった。本発明は、プログラムの修正等を行うことなく、システム連携用の解析結果として、システム共通で管理する、ファイル形式に依存しない汎化した情報をコンテンツから取得し、コンテンツとともに提供できるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る情報処理システムは、アップロードされたコンテンツを保存する第1の情報処理装置と、前記第1の情報処理装置からコンテンツをダウンロードする第2の情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記第1の情報処理装置は、アップロードされた前記コンテンツに基づき前記コンテンツのファイル形式に依存しない形式で生成された、前記コンテンツの特性を示す第1の情報と、前記コンテンツとを紐付けて保存し管理する管理手段と、前記第2の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツのリストを前記第2の情報処理装置に送信する送信手段と、前記コンテンツのリストを受信した前記第2の情報処理装置からの要求に応じて、前記コンテンツ及び前記コンテンツに対応する前記第1の情報を前記第2の情報処理装置に提供する提供手段とを有し、前記第2の情報処理装置は、前記コンテンツのリストを前記第1の情報処理装置に要求するリスト要求手段と、前記コンテンツのリストに基づき、前記コンテンツを前記第1の情報処理装置に要求する要求手段と、前記第1の情報処理装置から前記コンテンツともに提供される前記第1の情報を用いて、提供される前記コンテンツに係る処理を行う処理手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、ファイル形式の異なるコンテンツが増えても、プログラムの修正等を行うことなく、システム連携用にシステム共通で管理する、ファイル形式に依存しない汎化した情報をコンテンツから取得し、コンテンツとともに提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態における情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】本実施形態における情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図3】本実施形態におけるシステム共通情報の例を示す図である。
【
図4】本実施形態における情報処理装置102の処理例を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態におけるユーザ機器103の処理例を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態における情報処理システムの他の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0009】
図1は、本発明の一実施形態における情報処理システムの構成例を示す図である。本実施形態における情報処理システムは、ファイル形式の異なるコンテンツから所定の情報をシステム共通情報として取得し、取得したシステム共通情報をシステム連携用の解析結果としてコンテンツと紐付けてサーバとしての情報処理装置に保存し管理する。システム共通情報は、システム共通で管理する、ファイル形式(コンテンツの構成)に依存しない形式の汎化した、コンテンツの特性を示す情報である。例えば、ファイル形式の異なる画像コンテンツを解析して撮像情報等の画像コンテンツの特性を示す情報をシステム共通情報として取得し、その画像コンテンツと取得した画像コンテンツの特性を示す情報とを紐付けて管理する。
【0010】
図1に示すように、本実施形態における情報処理システムは、ユーザ機器101、情報処理装置(コンテンツ管理)102、及びユーザ機器103を有する。ユーザ機器101、情報処理装置102、及びユーザ機器103は、ネットワーク104を介して通信可能に接続される。
【0011】
ユーザ機器101は、例えば、デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット端末等の外部装置である。ユーザ機器101は、保存・管理対象のコンテンツをネットワーク104を介して情報処理装置102にアップロードする(S111)。
【0012】
情報処理装置(コンテンツ管理)102は、ユーザ機器101からアップロードされたコンテンツと、そのコンテンツから取得したシステム共通情報とを紐付けて保存し管理する。情報処理装置102は、ユーザ機器101からアップロードされたファイル形式の異なるコンテンツを解析して、システム連携用の解析結果としてファイル形式(コンテンツの構成)に依存しない汎化したシステム共通情報を取得し管理する(S112)。ここで、ファイル形式の異なるコンテンツとはコンテナの異なるコンテンツ(ファイル)であり、例えば画像コンテンツであればJPEG、HEIF、CR3といったコンテナの異なるものを指す。また、情報処理装置102は、ユーザ機器103からの要求に応じて、保存・管理しているコンテンツ及びシステム共通情報をネットワーク104を介してユーザ機器103に提供する。
【0013】
ユーザ機器103は、例えば、PC(パーソナル・コンピュータ)、スマートフォン、タブレット端末等の情報処理装置である。ユーザ機器103は、情報処理装置102で保存・管理されているコンテンツとシステム共通情報とを、ネットワーク104を介して情報処理装置102からダウンロードする(S113、S114)。また、ユーザ機器103は、ダウンロードしたシステム共通情報を用いてコンテンツに係る処理を行うことができる。
【0014】
このように本実施形態における情報処理システムでは、外部装置からファイル形式の異なるコンテンツを取得し、解析結果をファイル形式に依存しない形式のシステム共通情報として管理、共有することで活用することができる。例えば、画像コンテンツを撮影日の情報を含むシステム共通情報と紐付けて保存し管理することで、システム共通情報の撮影日の情報を利用して、ファイル形式が異なる画像コンテンツを撮影日毎のフォルダに保管することができる。
【0015】
なお、ユーザ機器101とユーザ機器103とが、ネットワーク104を介さずに直接有線通信や無線通信等によりコンテンツを送受信して、その後に情報処理装置102からコンテンツに対応するシステム共通情報のみをダウンロードするようにしても良い。また、ユーザ機器101から外部記録装置等を介してユーザ機器103にコンテンツを取り込み、その後に情報処理装置102からコンテンツに対応するシステム共通情報のみをダウンロードするようにしても良い。
【0016】
また、ユーザ機器103は、サーバ装置としても良く、書き込み権限が許可されて、システム共通情報を情報処理装置102へ書き込みできても良い。また、
図1に示した例では、情報処理装置102にアップロードするユーザ機器、及び情報処理装置102からダウンロードするユーザ機器は、ユーザ機器101、103のそれぞれ1つずつ示しているが、それぞれのユーザ機器の数は任意である。また、ユーザ機器103が、情報処理装置102に対するコンテンツのアップロード機能をさらに有していてもよい。
【0017】
図2は、
図1に示した情報処理装置102やユーザ機器103を実現する情報処理装置の構成例を示す図である。
図2に示すように、情報処理装置は、ディスプレイ201、VRAM202、BMU203、キーボード204、PD205、CPU206、ROM207、及びRAM208を有する。また、情報処理装置は、HDD209、フレキシブルディスク210、ネットワークI/F211、及びバス212を有する。VRAM202、BMU203、キーボード204、PD205、CPU206、ROM207、RAM208、HDD209、フレキシブルディスク210、及びネットワークI/F211は、バス212を介して通信可能に接続される。
【0018】
ディスプレイ201は、例えばCRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示装置である。ディスプレイ201には、例えば情報処理装置の管理等を行うためのアイコン、メッセージ、メニューその他のユーザインタフェース情報が表示される。VRAM(ビデオメモリ)202には、ディスプレイ201に表示するための画像が描画される。このVRAM202に生成された画像データは、所定の規定に従ってディスプレイ201に転送され、これによりディスプレイ201に画像が表示される。
【0019】
BMU(ビットムーブユニット)203は、例えば、メモリ間(例えば、VRAM202と他のメモリとの間)のデータ転送や、メモリと各I/Oデバイス(例えば、ネットワークI/F211)との間のデータ転送を制御する。キーボード204は、文字等を入力するための各種キーを有する。PD(ポインティングデバイス)205は、例えば、ディスプレイ201に表示されたアイコン、メニューその他のコンポーネントを指示又はオブジェクトのドラッグドロップのために使用される。なお、ディスプレイ201がタッチパネルディスプレイである場合にはキーボード204やPD205の機能がディスプレイ201において実現されるようにしてもよい。
【0020】
CPU(Central Procceing Unit)206は、ROM207、HDD209、又はフレキシブルディスク210に格納されたOSや各種処理を実行するためのプログラム等の制御プログラムに基づいて、各デバイスを制御する。ROM(Read Only Memory)207は、各種制御プログラムやデータを保存する。RAM208(Random Access Memory)は、CPU206のワーク領域、エラー処理時のデータの退避領域、制御プログラムのロード領域等を有する。
【0021】
情報処理装置102では、CPU206がROM207等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、本発明における管理手段、提供手段、生成手段等の機能が実現され、後述する
図4に示す処理等が実現される。また、ユーザ機器103では、CPU206がROM207等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、要求手段、処理手段等の機能が実現され、後述する
図5に示す処理等が実現される。
【0022】
HDD(ハードディスクドライブ)209は、情報処理装置内で実行される各制御プログラムやデータ等を格納する。ネットワークI/F(インタフェース)211は、ユーザ機器101などの他の装置等とネットワークを介して通信を行うためのインタフェースである。バス212は、アドレスバス、データバス及びコントロールバスを含む。ここで、CPU206に対する制御プログラム等の提供は、ROM207、HDD209、フレキシブルディスク210から行うことが可能であり、ネットワークI/F211を介してネットワーク経由で他の装置等から行うことも可能である。
【0023】
図3は、本実施形態におけるシステム共通情報の一例を示す図である。システム共通情報は、ファイル形式の異なるコンテンツをシステム共通で管理するために汎化した、ファイル形式(コンテンツの構成)に依存しない形式の情報である。
図3には一例として、コンテンツが画像コンテンツである場合のシステム共通情報301を示している。この例では、システム共通情報301を、JSON(JavaScript Object Notation)形式で記述することで汎化した情報としている。なお、
図3に示すシステム共通情報は一例であり、このような構成に限定されるものではない。
【0024】
図3に例示したシステム共通情報301では、撮影日時(captureTime)、F値(fNumber)、シャッター速度(露光時間)(exposureTime)などの情報がシステム共通で管理できるように汎化して管理されている。このようなシステム共通情報は、後述する
図4に示すフローチャートのステップS404での処理において、コンテンツとともに保管される。
【0025】
図4は、本実施形態における情報処理装置(コンテンツ管理)102が、アップロードされるコンテンツを解析してシステム共通情報を取得し、コンテンツとシステム共通情報とを紐付けて保存し管理する処理の例を示すフローチャートである。
図4に示す処理は、情報処理装置102のCPU206が、ROM207等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0026】
外部装置等のユーザ機器101からコンテンツのアップロード指示がなされると、ステップS401にて、情報処理装置102は、アップロードされたコンテンツを保存する。情報処理装置102は、ファイル形式の異なるコンテンツを受付可能である。ファイル形式の異なるコンテンツとは、前述したようにコンテナの異なるコンテンツ(ファイル)であり、例えば画像コンテンツであればJPEG、HEIF、CR3といったコンテナの異なるものを指す。
【0027】
ステップS402にて、情報処理装置102は、ステップS401において受け付けて保存したコンテンツのコンテナを解析する。
ステップS403にて、情報処理装置102は、ステップS402において解析した結果からシステム共通で管理する、コンテンツのシステム共通情報を取得する。システム共通情報は、前述したようにファイル形式(コンテンツの構成)に依存しない汎化した情報であり、例えば画像コンテンツにおいては
図3に示したような撮像情報等の画像コンテンツの特性を示す情報である。
【0028】
ステップS404にて、情報処理装置102は、ステップS401において保存したコンテンツと、ステップS403において取得したシステム共通情報を紐付けて、例えばHDD209に保存し管理する。
このように、ファイル形式の異なるコンテンツと、ファイル形式に依存しない形式の汎化したシステム共通情報とを情報処理装置102で管理することで、外部装置からのファイル形式に依存しない汎化情報を活用するための要求に対応することができる。
【0029】
図5は、本実施形態におけるユーザ機器103が、情報処理装置(コンテンツ管理)102に保管されているコンテンツ及びシステム共通情報を取得し、システム共通情報を活用して処理を行う際の処理例を示すフローチャートである。
図5に示す処理は、ユーザ機器103を実現する情報処理装置のCPU206が、ROM207等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0030】
ステップS501にて、ユーザ機器103は、情報処理装置(コンテンツ管理)102に対してコンテンツリストの提供を要求し、情報処理装置(コンテンツ管理)102からアップロード済のコンテンツリストを取得する。コンテンツリストは、ユーザ機器101等からアップロードされ情報処理装置102が保管しているコンテンツにおいて、ユーザ機器103に対して提供可能なコンテンツを示すものである。
【0031】
次に、ステップS502にて、ユーザ機器103は、ステップS501において取得したコンテンツリストに示されるコンテンツの総数を変数CNTに設定する。また、ユーザ機器103は、情報処理装置102からコンテンツを取得する際に使用する変数Iに0を設定する。
【0032】
ステップS503にて、ユーザ機器103は、変数CNTの値と変数Iの値とを比較する。ユーザ機器103は、変数Iの値が変数CNTの値未満であるか否かを判定し、変数Iが変数CNT未満である場合(YES)にはステップS504へ処理を進め、変数Iが変数CNT以上である場合(NO)には
図5に示す処理を終了する。すなわち、ユーザ機器103は、変数I及び変数CNTに基づいて、ステップS501において取得したコンテンツリストにおいて取得していないコンテンツがあるか否かを判定する。そして、未取得のコンテンツがあると判断した場合にはステップS504に進み、すべてのコンテンツを取得したと判断した場合には処理を終了する。
【0033】
ステップS504にて、ユーザ機器103は、ステップS501において取得したコンテンツリスト中の変数Iの示すコンテンツを情報処理装置102から取得する。変数Iの示すコンテンツは、例えばコンテンツリストにおいて先頭のコンテンツを0番目とした場合に先頭からI番目に示されるコンテンツである。
続いて、ステップS505にて、ユーザ機器103は、ステップS501において取得したコンテンツリストの変数Iの示すコンテンツに対応するシステム共通情報を情報処理装置102から取得する。
【0034】
なお、このステップS504、S505の処理順序は、これに限定されるものではない。例えば、ユーザ機器103が、情報処理装置102から、変数Iの示すコンテンツに対応するシステム共通情報を取得した後に変数Iの示すコンテンツを取得するようにしてもよい。次のステップS506の処理を行う前に、ユーザ機器103が、変数Iの示すコンテンツ、及びそれに対応するシステム共通情報を、情報処理装置102から取得していればよい。
【0035】
ステップS506にて、ユーザ機器103は、ステップS505において取得したシステム共通情報を用いて、ステップS504において取得したコンテンツに係る処理を実行する。例えば、ユーザ機器103は、ステップS504において画像コンテンツを取得し、ステップS505においてシステム共通情報として撮影日時の情報を取得することで、画像コンテンツを撮影日時に応じてフォルダを分けて保管する処理を行う。
ステップS507にて、ユーザ機器103は、変数Iの値に1を加算して、処理をステップS503へ戻す。
【0036】
このようにすることで、ユーザ機器103は、情報処理装置102から取得したコンテンツのコンテナを解析することなく、予め保存されているシステム共通情報を活用してコンテンツに係る処理を実行することが可能となる。なお、前述した例では、システム共通情報として画像コンテンツにおける撮影日時を例示したが、通常のファイル生成日時や他の属性であっても良く、前述した例に限定されるものではない。
【0037】
また、ユーザ機器103はサーバ装置としても良く、書き込み権限が許可されて、ステップS506にて、システム共通情報を情報処理装置102へ書き込み可能なようにしても良い。さらに、ステップS505にて、ユーザ機器103が、情報処理装置102からのシステム共通情報の取得に失敗した場合には、ユーザ機器103が情報処理装置102に対してシステム共通情報の再要求処理を実行するようにしても良い。また、ステップS505にて、システム共通情報が情報処理装置102に存在しない場合には、ユーザ機器103が情報処理装置102に対してシステム共通情報の再作成要求処理を実行するようにしても良い。
【0038】
なお、前述した実施形態では、コンテンツとシステム共通情報とを保管する情報処理装置(コンテンツ管理)102が、アップロードされたコンテンツからシステム共通情報を取得する処理を行う。しかし、これに限定されるものではない。例えば、
図6に示すように、アップロードされたコンテンツからシステム共通情報を取得する処理を、情報処理装置(コンテンツ管理)102とは別の情報処理装置601又はアプリケーションにより行うようにしてもよい。情報処理装置601は、アップロードされたコンテンツを情報処理装置(コンテンツ管理)102から受けて分析してシステム共通情報を取得し(S611)、取得したシステム共通情報を情報処理装置(コンテンツ管理)102に出力する(S612)。例えば、情報処理装置601は、画像のコンテンツを解析して被写体の情報(被写体の種類、大きさ、色など)を取得してシステム共通情報として情報処理装置102に出力するようなケースが想定される。そして、情報処理装置(コンテンツ管理)102が、外部装置等のユーザ機器101からアップロードされたコンテンツと、情報処理装置601により取得されたシステム共通情報とを紐付けて保存し管理するようにしてもよい。
【0039】
以上、本発明の実施形態を詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
また、前述の実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、記録媒体から直接、或いは有線/無線通信を用いてプログラムを実行可能なコンピュータを有するシステム又は装置に供給し、そのプログラムを実行する場合も本発明に含む。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータに供給、インストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明に含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、ハードディスク、磁気テープ等の磁気記録媒体、光/光磁気記憶媒体、不揮発性の半導体メモリでもよい。
また、プログラムの供給方法としては、コンピュータネットワーク上のサーバに本発明を形成するコンピュータプログラムを記憶し、接続のあったクライアントコンピュータがコンピュータプログラムをダウンロードして実行するような方法も考えられる。
【符号の説明】
【0040】
101 ユーザ機器
102 情報処理装置(コンテンツ管理)
103 ユーザ機器
104 ネットワーク