(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】バーンオフ保護コーティング
(51)【国際特許分類】
C09D 167/04 20060101AFI20240401BHJP
B32B 27/00 20060101ALI20240401BHJP
C09D 7/20 20180101ALI20240401BHJP
【FI】
C09D167/04
B32B27/00 Z
C09D7/20
(21)【出願番号】P 2020573345
(86)(22)【出願日】2019-06-28
(86)【国際出願番号】 US2019039778
(87)【国際公開番号】W WO2020006387
(87)【国際公開日】2020-01-02
【審査請求日】2022-03-29
(32)【優先日】2018-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518301590
【氏名又は名称】ビトロ フラット グラス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベハファリド、ファルザド
(72)【発明者】
【氏名】ポルシン、アダム、ディー.
(72)【発明者】
【氏名】キャシー、エリン、エイ.
【審査官】桜田 政美
(56)【参考文献】
【文献】特表2003-504227(JP,A)
【文献】特表2016-530117(JP,A)
【文献】国際公開第2016/139318(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0044897(US,A1)
【文献】特開2010-018640(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0302462(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09D 167/04
B32B 27/00
C09D 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面を含む平面基板;及び
表面の少なくとも一部の上に配置されたバーンオフ一時的保護層
を含む保護された基板であって、
バーンオフ一時的保護層が、ポリ乳酸(PLA
)を含み、
バーンオフ一時的保護層は、表面を実質的に損傷しない熱処理プロセスによって除去可能である、
バーンオフ一時的保護層が平面基板の最外層であり、
平面基板がガラス基板である、
上記保護された基板。
【請求項2】
バーンオフ一時的保護層が、少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含む、請求項1に記載の保護された基板。
【請求項3】
保護された基板は、表面の上に配置された一時的保護シートを含まない、請求項1又は2に記載の保護された基板。
【請求項4】
バーンオフ一時的保護層は、基板の表面全体及び基板の端の少なくとも一部の上に配置される、請求項1から3のいずれかに記載の保護された基板。
【請求項5】
バーンオフ一時的保護層は、最大で1000℃の温度で燃焼することによって除去可能である、請求項1から4のいずれかに記載の保護された基板。
【請求項6】
熱処理プロセスの燃焼が、表面に実質的な損傷を与えることなく、バーンオフ一時的保護層を燃焼させることを含む、請求項1から5のいずれかに記載の保護された基板。
【請求項7】
熱処理プロセスが、熱処理プロセス前の表面の色と比較して3単位を超える色変化(DECMC)を表面に生じさせない、請求項1から6のいずれかに記載の保護された基板。
【請求項8】
表面とバーンオフ一時的保護層との間に配置された機能性コーティングをさらに含む、請求項1から7のいずれかに記載の保護された基板。
【請求項9】
機能性コーティングは、低Eコーティング層を含む、請求項8に記載の保護された基板。
【請求項10】
バーンオフ一時的保護層が、少なくとも60℃及び最大で350℃の融点を有する材料を含む、請求項1から9のいずれかに記載の保護された基板。
【請求項11】
バーンオフ一時的保護層が、
さらに酢酸メチルを含む、請求項1から10のいずれかに記載の保護された基板。
【請求項12】
コーティングされた基板からバーンオフ一時的保護層を除去する方法であって、
バーンオフ一時的保護層がその一部の上に適用される表面を含むコーティングされた基板を提供するステップ、ここでバーンオフ一時的保護層は、ポリ乳酸(PLA
)を含む;及び
バーンオフ一時的保護層を燃焼させて表面を実質的に損傷することなく保護されていない基板を形成することにより、バーンオフ一時的保護層を表面から除去するステップ
を含む、
ここで、
バーンオフ一時的保護層が平面基板の最外層であり、
平面基板がガラス基板である、
上記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連する出願への相互参照
この出願は、2018年6月29日に出願された米国仮出願第62/691,814号の優先権を主張し、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
発明の背景
発明の分野
本発明は、保護された基板及び基板を保護するための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術の記載
大きなガラスシートなどの大きな基板は、製造工場から顧客サイトへの出荷中にしばしば損傷を受ける。その結果、基板は設置に適さなくなり、メーカーへの支払い拒否が発生し、建設プロジェクトが遅れる。大きな基板を損傷から保護する1つの方法は、大きな基板の上に配置された2枚の小さな保護シートをテープで重ねるか一緒に保持することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このアプローチは、特定の欠点を含む。たとえば、テープが貼られている2枚の小さな保護シートの継ぎ目に小さな毛細管を形成され得る。小さな毛細管は水を引き付け、継ぎ目の場所で腐食を引き起こす。その結果、損傷が発生し、支払い拒否とプロジェクトの遅延が生じる。したがって、保護シートを重ねる継ぎ目に誘発される腐食損傷を含む、輸送中の大きな基板への損傷を防ぐ保護された基板が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、表面を含む平面基板;及び表面の少なくとも一部の上に配置されたバーンオフ(burn-off)一時的保護層を含む保護された基板に関し、ここでバーンオフ一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み、バーンオフ一時的保護層は、表面に実質的な損傷を与えない熱処理プロセスによって除去可能である。
【0006】
本発明はまた、表面を含む平面基板を提供し、材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分の上にバーンオフ一時的保護層を形成することを含む、基板を保護するための方法に関し、ここでバーンオフ一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み、バーンオフ一時的保護層は、表面を実質的に損傷しない熱処理プロセスによって除去可能である。
【0007】
本発明はまた、コーティングされた基板からバーンオフ一時的保護層を除去する方法に関し、以下のステップを含む:バーンオフ一時的保護層がその一部の上に適用された表面を含むコーティング基板を提供するステップ、ここでバーンオフ一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル(例えば、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等)、ポリカーボネート(例えば、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート等)、ポリエーテル(例えば、ポリオキシメチレン等)、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む;及び、バーンオフ一時的保護層を燃焼させて保護されていない基板を形成することにより、バーンオフ一時的保護層を表面から除去するステップ、ここでバーンオフ一時的保護層は、表面を実質的に損傷しない熱処理プロセスによって除去可能である。
【0008】
本発明はまた、表面を含む平面基板;表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層;表面の少なくとも第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;及び表面の少なくとも第2の部分の上に配置された第2の一時的保護シートを含む、保護された基板であって、第2の一時的保護シートの重なり合う部分は、重なりで第1の一時的保護シートの重なり合う部分と重なる。ここで、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面の一部との間の重なりによって定義され、一時的保護層の一部は、第2の一時的保護シートと表面の部分との間に配置される、上記保護された基板に関する。
【0009】
本発明はまた、保護された基板に関し、以下を含む:表面を含む平面基板;表面の第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;表面の第2の部分の上に配置された第2の一時的保護シート、ここで表面の第3の部分が第1の一時的保護シートによって覆われておらず、表面の第3の部分が第2の一時的保護シートによって覆われていない;及び、表面の少なくとも第3の部分の上の一時的保護層、ここで一時的保護層は、第1及び/又は第2の保護シートの真下に配置され、基板と第1及び/又は第2の一時的保護シートとの間に配置される。
【0010】
本発明はまた、基板を保護するための方法に関し、以下のステップを含む方法:表面を含む平面基板を提供するステップ;材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分の上に一時的保護層を形成するステップ;表面の第2の部分の上に第1の一時的保護シートを接着するステップ、ここで第1の一時的保護シートの一部が一時的保護層の第1の部分と重なる;及び、第2の一時的保護シートを、一時的保護層の第2の部分及び表面の第3の部分の上に接着するステップ、ここで、第1の一時的保護シートと第2の一時的保護シートとの間に重なりが形成され、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面との間の重なりによって定義される。
【0011】
本発明はまた、コーティングされた基板から一時的保護層を除去する方法に関し、以下のステップを含む:保護された基板を提供するステップ、この保護された基板は、表面を含む平面基板;表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層;表面の少なくとも第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;及び表面の少なくとも第2の部分の上に配置された第2の一時的保護シートを含み、ここで第2の一時的保護シートの重なり合う部分は、重なりで第1の一時的保護シートの重なり合う部分と重なり;ここで、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面の一部との間の重なりによって定義され、一時的保護層の一部は、第2の一時的保護シートと表面の一部との間に配置される;第1の一時的保護シート及び/又は一時的保護シートを剥がして取り除くステップ;及び、燃焼、気化、溶媒を使用する除去、又は一時的保護層を剥離して保護されていない基板を形成することによって一時的保護層を表面から除去するステップ。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は第1の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0013】
【
図2】
図2は第2の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0014】
【
図3】
図3は第3の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0015】
【
図4】
図4は第4の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0016】
【
図5】
図5は第5の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0017】
【
図6】
図6は第6の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0018】
【
図7】
図7は第7の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0019】
【
図8】
図8は第8の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0020】
【
図9】
図9は第9の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0021】
【
図10】
図10は第10の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【0022】
【
図11】
図11は第11の非限定的な実施形態による保護された基板を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
発明の説明
以下の説明の目的のために、用語「端」(end)、「上」(upper)、「下」(lower)、「右」(right)、「左」(left)、「垂直」(vertical)、「水平」(horizontal)、「上部」(top)、「下部」(bottom)、「横方向」(lateral)、「縦方向」(longitudinal)、及びそれらの派生語は、図面の図に示されているように、本発明に関連するものとする。しかしながら、本発明は、そうではないと明示的に指定されている場合を除いて、様々な代替の変形及びステップシーケンスを想定し得ることが理解されるべきである。添付の図面に示され、以下の明細書に記載されている特定のデバイス及びプロセスは、本発明の単なる例示的な実施形態又は態様であることも理解されたい。したがって、本明細書に開示される実施形態又は態様に関連する特定の寸法及び他の物理的特性は、限定的であると見なされるべきではない。
【0024】
以下の詳細な説明の目的のために、本発明は、そうではないと明示的に指定されている場合を除いて、様々な代替の変形及びステップシーケンスを想定し得ることが理解されるべきである。さらに、動作例を除いて、又は他に示された場合を除き、明細書及び特許請求の範囲で使用されるすべての番号は、すべての場合において「約」という用語によって変更されるものとして理解されるべきである。したがって、反対の指示がない限り、以下の明細書及び添付の特許請求の範囲に記載の数値パラメータは、本発明によって得られるべき所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、均等論の適用を請求項の範囲に限定する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも報告された有効桁数に照らして、通常の丸め手法を適用することによって解釈されるべきである。
【0025】
本明細書に列挙される任意の数値範囲は、そこに含まれるすべてのサブ範囲を含むことを意図していることを理解されたい。たとえば、「1から10」の範囲は、記載されている最小値1と記載されている最大値10の間の(及びそれを含む)すべてのサブ範囲、つまり、最小値が1以上で、最大値が10以下であるサブ範囲を含むことを意図している。
【0026】
本明細書に記載の材料の層に関して、「の上に」(over)という用語は、材料が配置される基板からより遠いことを意味する。例えば、第1の層「の上に」配置された第2の層は、第2の層が第1の層よりも基板から遠くに配置されていることを意味する。第2の層は、第1の層と直接接触していてもよい。あるいは、1つ又は複数の他の層を、第1の層と第2の層との間に配置することができる。
【0027】
「ポリマー」又は「ポリマーの」という用語は、オリゴマー、ホモポリマー、コポリマー、及びターポリマー、例えば、2つ以上のタイプのモノマー又はポリマーから形成されたポリマーを含む。
【0028】
「含む」(includes)という用語は、「含む」(comprises)と同義である。
【0029】
図1~11を参照して、本発明は、保護された基板及び本明細書に記載されるような基板を保護するための方法に関する。
【0030】
図1を参照して、保護された基板100は、基板112を含む。基板112は、任意の適切な材料で作製され得、製造施設で製造され、顧客サイトに出荷される基板であり得、その結果、基板112は、輸送中に損傷を受けやすい。いくつかの非限定的な例では、基板112はガラスを含み得る。ガラスは、ソーダライムガラスを含み得る。他の非限定的な例では、基板112は、金属又は木材を含み得る。基板は、輸送中に損傷(例えば、引っかき傷、腐食など)する可能性のある任意の材料でできていてもよい。基板は、コーティングされたガラスなどの、裸の基板の上に機能的なコーティング層を有するコーティングされた基板であり得る。本明細書で使用される場合、「機能性コーティング」という用語は、表面の装飾を超えて表面に機能的利益を与えるコーティングを指す。非限定的な例には、表面に、光学的性質、構造的性質、電気的性質、衛生的性質、熱的性質、及び/又は物理化学的性質を与えるコーティングが挙げられる。機能性コーティングの非限定的な例には、低e(低放射性)コーティング、親水性コーティング、疎水性コーティング、親油性コーティング、低摩擦コーティング、抗菌コーティング、抗指紋コーティング、防曇コーティング、セルフクリーニングコーティング、イージークリーニングコーティング、透明導電性コーティング、及びそれらの組み合わせの少なくとも1つが挙げられる。
【0031】
いくつかの非限定的な実施形態では、基板112は、輸送中に基板112の表面全体を保護するために複数の保護シートが必要とされるように、大きな基板であり得る。いくつかの例では、大きな基板は、少なくとも130インチ、少なくとも160インチ、少なくとも190インチ、少なくとも220インチ、少なくとも250インチなど、100インチを超える長さを有し得る。いくつかの例では、大きな基板は、少なくとも130インチ、少なくとも160インチ、少なくとも190インチ、少なくとも220インチ、少なくとも250インチなど、100インチを超える幅を有し得る。そのような平面基板の1つの非限定的な例は、ガラスシートを含む。
【0032】
いくつかの非限定的な実施形態では、基板112は、平坦なガラスシートなどの平面基板であり得る。本明細書で使用される場合、「平面基板」は、平坦な基板を指す。
【0033】
図1を引き続き参照して、保護された基板100は、基板112の表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層114をさらに含む。一時的保護層114は、基板112の表面に適用され、固化したときに、一時的保護層114として定義される層を形成する。一時的保護層114は、基板112の表面の少なくとも一部の上に配置され得、いくつかの非限定的な実施形態では、少なくとも基板112の表面全体の上に配置される。一時的保護層114は、基板112の端の少なくとも一部に適用され得る。
【0034】
一時的保護層は、ワックス、有機油(例えば、桐油)、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらのエマルジョン又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含み得る。一時的保護層は、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンカーボネート(PEC)、ポリプロピレンカーボネート(PPC)、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み得る。ワックスは、ステアリン酸、パラフィン、カルナウバ、マイクロクリスタリンワックス(微結晶ワックス)、ポリエチレンワックス、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み得る。ワックスエマルジョンの例には、Michelman,Inc.(オハイオ州シンシナティ)から入手可能なもの(例、MGRD 1350、ML160、ME62330、Aqua240 PH90602L、ME48040M2)又はBYK‐Chemie GmbHから入手可能なもの(ドイツ、ヴェーゼル)(例、AQUACER 526、AQUACER 541、AQUACER 1031、AQUACER 8500)が挙げられる。ワックスエマルジョンは、パラフィン/ポリエチレンエマルジョン、アニオン性ポリアミドエマルジョン、アニオン性カルナウバエマルジョン、アミン分散カルナウバエマルジョン、エチレンアクリル酸エマルジョン、非イオン性マイクロクリスタリン(微結晶)エマルジョン、又はそれらのいくつかの組み合わせであり得る。いくつかの非限定的な例では、一時的保護層は、アルカン、エステル、又はカルボン酸を含むことができ、一時的保護層の総重量に基づいて、少なくとも40重量%、たとえば少なくとも50重量、少なくとも60重量%、少なくとも70重量%、少なくとも80重量%、又は少なくとも90重量%などの炭素を有し得る。
【0035】
一時的保護層114は、組成物に含まれ、基板に適用され、固化されて層を形成する場合、層が、少なくとも60°、例えば少なくとも70°、又は少なくとも80°の水接触角(WCA)(水との接触時)を示す材料を含み得る。一時的保護層114は、疎水性材料を含み得る。疎水性材料は、本明細書では、組成物に含まれ、基板に適用され、固化して層を形成する場合、層が少なくとも90°、例えば少なくとも100°、少なくとも110°、少なくとも120°、少なくとも130°、少なくとも140°、又は少なくとも150°のWCA(水との接触時)を示す材料として定義される。
【0036】
一時的保護層114は、少なくとも60℃、例えば少なくとも70℃又は少なくとも80℃の融点を有する材料を含み得る。一時的保護層は、60℃~350℃の融点を有し得る。一時的保護層114は、固化したときに、水及び他の標準的な処理液(例えば、冷却剤、切削油など)に対して不浸透性である材料を含み得る。一時的保護層114は、その上に配置された一時的保護層114を含まない同じ基板と比較して、基板112に増加した腐食保護を提供することができる。
【0037】
いくつかの非限定的な例では、一時的保護層を形成するために適用(塗布)される材料は、疎水性材料、水、及び界面活性剤を含むエマルジョンを含むことができ、界面活性剤は、非イオン性界面活性剤又はイオン性界面活性剤(例えば、カチオン性又はアニオン性界面活性剤)であり得る。一時的保護層114を形成するために適用(塗布)される材料は、熱可塑性又は熱硬化性であり得る。一時的保護層114を形成するために適用(塗布)される材料は、溶媒に溶解された疎水性材料を含む材料を含み得る。一時的保護層を形成するために適用(塗布)される材料は、基板の表面に適用(塗布)され、UV源又は熱源にさらされると、基板上の適用(塗布)された材料の架橋をもたらすUV硬化性又は熱硬化性材料を含み得る。一時的保護層を形成するために適用(塗布)される材料は、互いに混合されると、材料を基板の表面に適用(塗布)したときに反応して材料を架橋する別個の成分を含む2成分(2K)樹脂を含み得る。
【0038】
いくつかの非限定的な例では、材料は、その温度が少なくとも材料のTgになるまで加熱され、材料は、少なくとも材料のTgである温度で適用(塗布)される。他の非限定的な例では、材料は、材料のTgより低い温度で適用(塗布)され、続いて、材料のTgより上など、材料が軟化するのに適した温度に加熱される。非限定的な例には、Michelman,Inc.(オハイオ州シンシナティ)から入手可能なML160などのカルナウバロウが含まれ、これは、少なくとも70℃、少なくとも80℃、又は少なくとも90℃など、63℃のTgを超える温度への熱処理を必要とし得る。
【0039】
一時的保護層114は、一時的保護114層の組成物が基板112の上に適用(塗布)及び固化されて一時的保護層114を形成した後でも、基板112の表面から除去可能な層であり得る。一時的保護層114は、基板112を実質的に損傷することなく、又はそれをその意図された使用(以下に定義される)に不適切にすることなく除去され得る。一時的保護層114は、燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は基板112からの一時的保護層114の剥離などの、任意の十分な手段を使用して、基板112から除去することができる。
【0040】
一時的保護層114は、10nmから5000μm、たとえば10nmから1,000μm、10nmから500μm、0.5μmから100μm、0.5μmから10μm、10μmから30μm、又は50μmから100μmの範囲の厚さを有し得る。厚さは、連続層が形成されるように十分に厚くする必要がある。一時的保護層114はまた、基板112に腐食保護を提供するように十分に厚くてもよい。一時的保護層114は、一時的保護層114の燃焼、気化、又はさもなければ熱分解の際に、実質的な量の残留物が基板112上に残らないように十分に薄くてもよい。このようにして、一時的保護層114は燃焼可能であり得る。
【0041】
図1を引き続き参照すると、保護された基板100は、第1の一時的保護シート116及び第2の一時的保護シート118を含む複数の一時的保護シートをさらに含み得る。第1の一時的保護シート116及び第2の一時的保護シート118は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリ塩化ビニル、ビニル、ポリ乳酸、ポリオキシメチレン、又はそれらのいくつかの組み合わせなどのプラスチック材料製であり得る。いくつかの非限定的な例では、第2の一時的保護シート118は、プラスチックフィルム及びプラスチックフィルム上に適用された感圧接着剤を含み得る。市販の保護シートの例には、Nitto Belgium NV(Genk、ベルギー)から市販されているCGP‐470、CGP‐551、CGP‐572、及び/又はCGP‐591保護フィルムが挙げられる。一時的保護シート116、118は、一時的保護シート116、118がそれらが配置される層に接着することを可能にする接着剤層を含み得る。接着剤層は、少なくとも90°の水接触角を示す疎水性材料を含み得る。他の例では、一時的保護シート116、118は、接着剤層を含まず、接着剤を使用してそれに接着することなく、それらが配置される層の上に配置される。
【0042】
第1及び第2の一時的保護シート116、118は、基板112の表面の上に配置することができる。第1及び/又は第2の一時的保護シート116、118は、一時的保護層114の少なくとも一部の上に配置することができる。第1及び第2の一時的保護シート116、118は、基板112の上に配置された別個に形成されたプラスチックシートであり得る。一時的保護シート116、118は、一時的保護層114が周囲温度に冷却された後(それが固化して一時的保護層114を形成した後)、一時的保護層114の上に配置され得る。
【0043】
保護された基板100を形成するために、第1及び/又は第2の一時的保護シート116、118は、保護された基板100を出荷する前に一時的保護層114の上に配置され得る。保護された基板100がその目的地に到達すると、第1の及び/又は第2の一時的保護シート116、118は、保護された基板100から除去することができ、その結果、一時的保護シート116、118の除去(例えば、基板からのシートの剥離又は他の方法による除去)は、基板112の表面からの一時的保護層114の大部分(一時的保護層114の>50重量%)を剥離しない。第1及び/又は第2の一時的保護シート116、118の除去は、基板112の表面上の一時的保護層114の実質的にすべて(一時的保護層114の90重量%を超えるか又は95重量%を超える)を残すことができる。したがって、一時的保護シート116、118の除去は、一時的保護層114を基板112の表面の上に実質的に無傷のまま残すことができる。
【0044】
第1及び第2の一時的保護シート116、118は、保護された基板100を形成するために、任意の数の配置で基板112の上に配置され得る。
図1~11は、保護された基板100、200、300、400、500、600、700、800、900、1000、1100の様々な非限定的な実施形態を示しており、これらのそれぞれは、以下でより詳細に説明される。構成要素番号の最後の2桁が同じである
図1~11の構成要素は、本願中の他の図の構成要素に対応し、対応する構成要素と同じ特性を含むことが理解されよう。例えば、構成要素112、212、312、412、512などはすべて、これらの要素番号のすべてが同じ最後の2桁(12)を有するので、前述の基板を参照する。
【0045】
図1を参照すると、一時的保護層114は、基板112の表面の少なくとも一部の上に配置される。第1及び第2の一時的保護シート116、118は、基板112の表面の少なくとも一部及び一時的保護層114の少なくとも一部の上に配置される。第1及び第2の一時的保護シート116、118は、互いに重なり合って、重なり部分を形成する。
図1に示す例では、一時的保護層114は、基板112の表面全体の上に適用されるが、他の非限定的な例では、一時的保護層114は、基板112全体よりも少ない部分の上に選択的に適用され得る(例えば、一時的保護シート116、118の重なりでのセクションの上にのみ)(例えば、
図7を参照)。第1及び第2の一時的保護シート116、118によって形成される重なり部分の下に、ギャップ120は、第2の一時的保護シート118と基板112の表面の一部との間に定義され得る。このギャップ120は、エアギャップであり得、一時的保護層114、第1の一時的保護シート116、及び/又は第2の一時的保護シート118からの材料がなくてもよい。このようにして、第1及び第2の一時的保護シート116、118が一時的保護層114の上に適用され、形成されたギャップ120が一時的保護層114の材料を含まず、一時的保護層114、第1の一時的保護シート116、及び/又は第2の一時的保護シート118が、第1及び第2の一時的保護シート116、118の間のギャップ120を充てんしない。一時的保護層114の一部は、第2の一時的保護シート118と基板112の表面の部分との間に配置される。
【0046】
図10を参照すると、保護された基板1000は、
図1及び
図7に示される保護された基板100、700とそれぞれ同一であり得るが、ただし以下を除く。保護された基板1000は、テープ1022をさらに含み得る。テープ1022は、第1の一時的保護シート1016及び第2の一時的保護シート1018を一緒に保持することができる。
【0047】
図2を参照すると、保護された基板200は、基板212の少なくとも第1の部分の上に適用される一時的保護層214を有する基板212を含む。
図2に示される例では、一時的保護層214は、基板212の表面全体の上に適用されるが、他の非限定的な例では、一時的保護層214は、基板212全体よりも少ない部分の上に(例えば、第1及び第2の一時的保護シート216、218の間に形成されたギャップ220に近接して)選択的に適用され得る(例えば、
図8を参照のこと)。第1の一時的保護シート216は、基板212の少なくとも第2の部分及び一時的保護層214の第1の部分の上に配置され得る。第2の一時的保護シート218は、少なくとも基板212の第3の部分及び一時的保護層214の第2の部分の上に配置され得、第1及び第2の一時的保護シート216、218が直接接触しないように、第1の一時的保護シート216から離間してもよい。基板212の表面の第4の部分は、一時的保護シート216、218のいずれによっても覆われていない。一時的保護層214は、この第4の部分の上に配置される(また、基板212の第1及び/又は第2の部分の上に適用され得る)。ギャップ220は、第1と第2の一時的保護シート216、218との間に、第4の部分の上の一時的保護層214の真上に形成され得る。
【0048】
図2を引き続き参照すると、保護された基板200は、平面基板212と、一時的保護層214が適用されるその第1の部分とを含み得る。基板212は、第1の一時的保護シート216が配置される第2の部分を含み得る。基板は、第2の一時的保護シート218が適用される第3の部分を含み得る。第1の部分は、一時的保護シート216、218によって覆われていない。一時的保護層214は、第1及び/又は第2の一時的保護シート216、218の真下、及び基板212と第1及び/又は第2の一時的保護シート216、218の間に配置される。一時的保護シート216、218は、互いに重なり合う場合と重なり合わない場合がある。
【0049】
図3の保護された基板300を参照すると、基板312、一時的保護層314、並びに第1及び第2の一時的保護シート316、318は、
図2に関連して説明されるように配置され得る。保護された基板300は、基板312の表面の第3の部分の上に配置されたテープ322、一時的保護層314の一部、第1の一時的保護シート316の一部、及び/又は第2の一時的保護シート318の一部をさらに含むことができる。テープ322は、第1の一時的保護シート316及び第2の一時的保護シート318を一緒に保持することができる。ギャップ320は、一時的保護層314の上に配置されたテープ322の部分と、一時的保護層314との間、及び一時的保護シート316、318の間に定義され得る。
図3のテープ322はまた
図1の保護された基板100において使用して、第1の保護シート116及び第2の保護シート118を一緒に保持することができる。
図3に示す例では、一時的保護層314は、基板312の表面全体の上に適用されるが、他の非限定的な例では、一時的保護層314は、基板312全体よりも少ない部分(例えば、テープ322の下のセクションのみ)の上に選択的に適用され得る。)(例えば、
図9を参照)。
【0050】
図5を参照すると、保護された基板500は、基板512の表面と一時的保護層514との間に配置されたコーティング層524をさらに含むことができる。基板512の上と一時的保護層514の下に複数のコーティングを配置することができ、その結果、一時的保護層514が、多層コーティングを保護する。コーティング層524は、例えば、低Eコーティング層(又は前述のような他の機能性コーティング層)を含み得る。コーティング層524は、基板512への適用後の焼き戻しに適していてもよい。コーティング層524は、金属又は金属酸化物を含み得る。コーティング層524は、ポリマーを含み得る。コーティング層524は、任意の焼き戻し可能なコーティング層、例えば、英国特許第GB2,302,102号;米国特許第4,504,109号;米国特許第4,952,423号;米国特許第5,028,759号;米国特許第5,059,295号;米国特許第5,653,903号;米国特許第7,749,621号;米国特許第8,865,325号;米国公開特許出願番号2014/0272453に開示されているものを含み得る。コーティング層524は、Viro Architectural Glass(ペンシルベニア州チェスウィック)から市販されている、Solarban(登録商標)又はSungate(登録商標)の商品名で入手可能なコーティングを含み得る。第1及び第2の一時的保護シート516、518は、前述のように、一時的保護層514の上に配置され、ギャップ520を形成することができる。保護された基板の前述の実施形態のいずれも、基板と一時的保護層との間に配置されたコーティング層(例えば、機能性コーティング層)を含み得ることが理解されるであろう。
【0051】
本発明はまた、前述の保護された基板を形成することによって、前述の基板を保護する方法に関する。
【0052】
1つの非限定的な実施形態では、基板を保護するための方法は、以下のステップを含み得る:表面を含む基板を提供するステップ;材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分の上に一時的保護層を形成するステップ;表面の第2の部分の上に第1の一時的保護シートを接着及び/又は配置するステップ、ここで第1の一時的保護シートの一部が一時的保護の第1の部分と重なる;及び、一時的保護層の第2の部分の上に及び表面の第3の部分の上に第2の一時的保護シートを接着及び/又は配置するステップ。第1の一時的保護シートと第2の一時的保護シートとの間に重なりが形成されてもよく、第2の一時的保護シートと表面との重なりによってギャップが定義されてもよい。
【0053】
1つの非限定的な実施形態では、基板を保護するための方法は、以下のステップを含み得る:表面を含む平面基板を提供するステップ;材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分に一時的保護層を形成するステップ;表面の第2の部分の上に第1の一時的保護シートを接着及び/又は配置するステップ;及び表面の第3の部分の上に第2の一時的保護シートを接着及び/又は配置するステップ、ここで第1の一時的保護シートと第2の一時的保護シートとの間に空間が形成される。空間は、表面の第1の部分の上にあってもよく、一時的保護層は、第1及び/又は第2の保護シートの真下に配置され、基板と第1及び/又は第2の一時的保護シートとの間に配置され得る。
【0054】
一時的保護層を形成するために適用(塗布)される材料は、スプレーコーティング、カーテンコーティング、粉末コーティング、ブラシコーティング、ロールコーティング、インクジェット印刷、又はそれらのいくつかの組み合わせなどの任意の適切な方法によって基板の表面の上に適用(塗布)され得る。これらの方法のいずれかを使用して一時的保護層を形成するために適用(塗布)される材料は、凝固時に一時的保護層を形成する前述の材料のいずれかを含み得る。
【0055】
この方法は、一時的保護層を形成するために適用(塗布)された材料を、材料を基板に適用(塗布)する前に溶融液体を形成するのに十分な温度に加熱することを含み得る。いくつかの例では、この材料は、材料の融点より高い温度で基板の表面に適用(塗布)され得る。いくつかの例では、材料が基板の上に一時的保護層を形成するように、溶融液体を通してガスをバブリングすることによって、溶融液体を基板の表面に適用(塗布)することができる(蒸着法)。材料を堆積させ、一時的保護層を形成するために溶融液体を通してバブリングされたガスは、窒素又はヘリウムなどの不活性ガスを含み得る。不活性ガスは、一時的保護層を形成するために使用される材料との化学反応の可能性を減らす可能性がある。
【0056】
コーティングされた基板から一時的保護層を除去する方法は、保護された基板を提供することを含むことができ、この保護された基板は表面を含む平面基板;表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層;表面の少なくとも第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;及び表面の少なくとも第2の部分の上に配置され第2の一時的保護シートを含み、ここで第2の一時的保護シートの重なり合う部分は、重なりで第1の一時的保護シートの重なり合う部分と重なり、ここで、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面の一部との間の重なりによって定義され、一時的保護層の一部は、第2の一時的保護シートと表面の一部との間に配置される。この方法は、第1の一時的保護シート及び/又は一時的保護シートを剥がして取り除くことを含み得る。この方法は、一時的保護層を燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は一時的保護層を剥離して保護されていない基板を形成することによって表面から一時的保護層を除去することを含み得る。保護された基板は、表面から一時的保護層を除去するために、最大1000℃の温度に加熱され得る。
【0057】
図11を参照すると、保護された基板1100は、基板1112、基板1112の表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層1114、及び一時的保護層1114の少なくとも一部の上に配置された可燃性シート1128を含むことができ、任意選択で一時的保護層1114と直接接触する。可燃性シート1128は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン及びポリオキシメチレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み得る。可燃性シート1128は、任意選択で接着剤を含み得る。可燃性シート1128は、その下に配置された一時的保護層1114を硬化させるために、UV光の少なくとも一部がそれを通過することを可能にする材料でできていてもよい。UV放射は、UV源を使用して保護された基板1100に適用することができ、UV放射は、一時的保護層1114を硬化することができ、これはまた、可燃性シート1128を基板1112に接着する接着剤としても機能し得る。一時的保護層1114及び可燃性シート1128の両方は、焼き戻しプロセス中に焼失する可能性がある。一時的保護層1114の前述の材料のいずれかを使用することができ、それは前述の厚さを有し得る。可燃性シート1128は、0.5~5ミル又は0.5~2ミルなどの0.1~10ミルの厚さを有し得る。可燃性シート1128は、基板1112の上の最も外側のシートであり得る。一時的保護層1114及び可燃性シート1128は、可燃性材料から作製することができる。保護された基板1100は、前述のように、コーティング層1124を含み得る。
【0058】
本開示で使用される場合、「可燃性」という用語は、基板と相互作用することなく、又はそうではなく(以下に定義されるように)基板(その上のコーティングを含む)の美観又は性能を実質的に損傷することなく、基板から燃焼、気化、又はそうではなく熱分解する材料を指す。可燃性材料は、少なくとも基板の温度が500℃から1000℃の場合、燃焼、気化、又は熱分解する。基板が900℃、800℃、700℃、650℃、又は600℃の温度などの1000℃の温度に達する前に、可燃性材料が燃焼、気化、又は熱分解することが予想される。熱処理プロセスは、1200℃まで、例えば、1100℃まで、1000℃まで、900℃まで、800℃まで、700℃まで、又は650℃までの温度を有する炉内で実施することができる。炉は、熱処理プロセス中に除去されるバーンオフ一時的保護層(以下に記載)のために基板が640℃の温度に達するように、700℃の温度で動作することができる。いくつかの非限定的な場合、可燃性材料は、前述のように、焼き戻し、熱強化、又は曲げなどの標準的な熱処理プロセス中に、又は基板に悪影響を与えることなく可燃性材料を除去するために特別に実行される熱処理中に除去され得る。いくつかの非限定的な例において、可燃性材料は、焼き戻しオーブンが500℃~1000℃、例えば600℃~800℃、又は例えば650℃~750℃の範囲で作動する標準的な焼き戻し手順の間に除去され得る。
【0059】
図4を参照すると、保護された基板400は、基板412と、基板412の表面の少なくとも一部の上に配置されたバーンオフ一時的保護層426とを含み得る。
図6に示されるように、保護された基板600は、基板612及び基板612の表面の少なくとも一部の上に配置されたバーンオフ一時的保護層626(
図4のように)を含むことができ、さらに、基板612及びバーンオフ一時的保護層626の間にコーティング層624をさらに含み得る。本明細書で使用される場合、「バーンオフ一時的保護層」という用語は、表面を実質的に損傷しない熱処理プロセスによって除去可能な層を意味する。
【0060】
バーンオフ一時的保護層626は、ワックス、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み得る。バーンオフ一時的保護層626は、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンカーボネート(PEC)、ポリプロピレンカーボネート(PPC)、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み得る。バーンオフ一時的保護層626は、ポリ乳酸(PLA)及び酢酸メチルを含み得る。バーンオフ一時的保護層626は、任意選択で接着剤を含み得る。
【0061】
バーンオフ一時的保護層626は、60℃~350℃の融点を有する材料を含み得る。
【0062】
バーンオフ一時的保護層626は、10nmから5000μm、例えば1μmから100μm、例えば5μmから50μm、例えば5μmから20μmの厚さを有し得る。バーンオフ一時的保護層626は、基板612の上の最外層であり得る。
【0063】
バーンオフ一時的保護層626は、表面を実質的に損傷することなく、焼却(又は他の熱処理プロセス)によって除去することができる。本明細書で使用される場合、「実質的に損傷する」とは、基板をその意図された目的に受け入れられないようにする基板特性の望ましくない変化を構成する基板の機能又は美観に有害な変化として定義される。例えば、表面を実質的に損傷することは、熱処理プロセスからの表面への実質的な変色を含み得る。加熱ステップが標準手順の一部である他のアプリケーションでは、損傷は、バーンオフコーティングなしで加熱された同様のサンプルと比較して、バーンオフコーティングの存在による望ましくない色の変化として定義される場合がある。ここで使用されているように、実質的な変色とは、バーンオフコーティングなしで処理された同様の基板の色と比較して、3単位より大きい、2単位より大きい、又は1単位より大きい色の変化(DECMC)を意味する。(CIELAB)は、特に明記されていない限り、ASTM指定:D2244-05に従って鏡面反射成分を含むD65イルミネーション、10°オブザーバーで積分球を使用して測定できる。実質的な損傷の他の例には、表面粗さの変化、表面の酸化状態の変化、又は熱処理プロセス中のバーンオフコーティングの存在による表面エネルギーの変化、又は熱処理プロセス中のバーンオフ一時的保護層と基板の間の望ましくない反応が挙げられ、又はそれらによって引き起こされ得る。実質的な損傷には、バーンオフ一時的保護層の下の基板の上に配置された機能性コーティングへの有害な変化が挙げられる場合がある(たとえば、熱処理プロセス後に表面を消毒しなくなった抗菌性機能性コーティング、熱処理プロセス後に疎水性が失われる疎水性機能性コーティング、バーンオフ一時的保護層なしで加熱された基板と比較して、人間の目で識別できる機能性コーティングへの色の変化(例えば、DECMC>3、2、又は1)。
【0064】
バーンオフ一時的保護層626は、1000℃まで、たとえば900℃まで、800℃まで、700℃まで、600℃まで又は500℃までの温度で燃焼することによって除去することができる。バーンオフ一時的保護層626は、焼き戻し、熱強化、又は曲げなどの標準的な熱処理プロセス中に、又は基板612に実質的に損傷を与えることなく可燃性材料を除去するために特別に実行される熱処理中に除去することができる。非限定的な一つの例として、可燃性材料は、焼戻し炉が500℃~1000℃の範囲で作動する標準的な焼戻し手順の間に除去され得る。保護された基板600は、前述のように、オプションのコーティング層624を含み得る。
【0065】
図4及び6を引き続き参照すると、バーンオフ一時的保護層は、最外層として基板を十分に保護し得るので、基板は、基板の表面の上に一時的保護シートを含まなくてもよい。
【0066】
いくつかの非限定的な例では、バーンオフ一時的保護層は、基板の表面全体の上に配置され得る。バーンオフ一時的保護層はまた、基板の端の少なくとも一部を覆い得る。
【0067】
基板を保護するための方法は、表面を含む平面基板を提供し、材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分の上にバーンオフ一時的保護層を形成することを含み得る。バーンオフ一時的保護層は、一時的保護層を適用する前述の方法のいずれかを使用して、基板の上に適用することができる。この方法は、ポリ乳酸(PLA)を酢酸メチルに溶解することによって材料を調製することをさらに含むことができ、ここで、材料は、カーテンコーティングによってバーンオフ一時的保護層を形成するために適用(塗布)される。
【0068】
コーティングされた基板からバーンオフ一時的保護層を除去する方法は、バーンオフ一時的保護層がその一部の上に適用される表面を含むコーティング基板を提供するステップ、及びバーンオフ一時的保護層を燃焼させて保護されていない基板を形成することにより表面からバーンオフ一時的保護層を除去するステップを含むことができる。コーティングされた基板は、最大1000℃の温度に加熱されて、表面からバーンオフ一時的保護層を除去することができる。
【0069】
以下の実施例は、本発明の一般的な原理を実証するために提示される。本発明は、提示された特定の例に限定されると見なされるべきではない。
【実施例】
【0070】
例1
アクリライトコーティング
アクリライトベースのクリアコーティング、RUST‐OLEUMクリスタルクリアトップコート、製品番号248644を、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及び他のSolarban(登録商標)コーティングガラス上に1250RPMで30秒間スピンコーティングした。次に、サンプルを50℃/100%RHの加速劣化チャンバーに密封した。60時間後、アクリライトコーティングは、コーティングなしの対照がひどく腐食した場所でサンプルの腐食を防いだ。さらに、新鮮なサンプル上で、コーティングされた表面に数滴の水を置き、次いでCGP‐551保護フィルム(Nitto Belgium NV(Genk、ベルギー))で密封した。室温で3日間保存した後、基板を急速に600℃に上げ、次にそれを周囲温度で冷却させることによってサンプルを熱処理し、対照と比較した。アクリライトコーティングは、コーティングなしの対照がひどく腐食した場所での腐食を防ぐことに成功した。
【0071】
例2
スミア適用(塗布)を使用したワックスコーティング
Warm Gulfパラフィンワックスを、低EコーティングされたSolarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及び他のSolarban(登録商標)コーティングガラスの4インチ×4インチのサンプルを横切って1インチのストリップに塗った。次に、細い2枚のNitto CGP‐551保護フィルム(Nitto Belgium NV(Genk、Belgium))をワックスの上に手動で適用し、フィルムの継ぎ目がワックスの上部の上にあり、ワックスと平行になるようにした。次に、サンプルを40℃の水に2分間浸し、次いで周囲条件で2~3日間放置した。次に、基板を急速に600℃に上げてから周囲温度で冷却させることにより、サンプルを熱処理し、対照と比較した。ワックスを塗ったサンプルには腐食がなかったが、ワックスを使用していない対照サンプルでは、フィルムの継ぎ目に腐食が見られた。実験は、40℃および95%RHに設定された加速エージングチャンバーを使用して、Fisher Scientificの「Refined Carnauba Wax」(精製カルナウバロウ)で1日間繰り返した。この場合も、ワックスを使用したサンプルは、コーティングを施していない対照がひどく腐食した場所での腐食を防いだ。
【0072】
例3
スピンコート適用(塗布)を使用した桐油
桐油を、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及び他のSolarban(登録商標)コーティングガラス片上に1250RPMで30秒間スピンコーティングした。適用後、UV光源への暴露によりオイルが酸化され、硬化した不透明なコーティングが得られた。次に、サンプルを60℃/95%RHの湿度加速腐食チャンバーに3日間入れた。最後に、コーティングされたサンプルとコーティングされていない対照を、基板を600℃まで急速に上昇させ、周囲温度で冷却させることによって熱処理し、比較した。桐油は、コーティングされていない対照がひどく腐食した場所でサンプルの腐食を防ぐことに成功した。
【0073】
例4
ワックスエマルジョン
Michelmanからのフィッシャートロプシュワックス及びカルナウバロウ、BYKからのMichem Dispersion47、D471、ML260、及びCerafak127Nのエマルジョンを、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及び他のSolarban(登録商標)コーティングガラスに適用(塗布)した。乾燥後、それらを60℃/95%RHの湿度加速腐食チャンバーに3日間入れた。次に、基板を急速に600℃に上げ、次に周囲温度で冷却させることによってサンプルを熱処理し、対照と比較した。フィッシャートロプシュワックスとカルナウバロウの両方が、コーティングされていない対照がひどく腐食した場所でサンプルの腐食を防いだ。
【0074】
例5
加熱エマルジョン適用(塗布)
Michelmanからのカルナウバロウ及びポリエチレンワックス、BYKからのMichem(登録商標)Dispersion471、Michem(登録商標)Guard1350、ML260及びAquacer1031及びAquacer8500のエマルジョンを、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスに噴霧した。乾燥後、200℃のオーブンで5分間加熱して、エマルジョンが乾燥したときに残った粒子を加熱し、完全に溶融したフィルムを作成した。次に、数滴の水をサンプルの上部に置き、Nitto CGP‐551保護フィルム(Nitto Belgium NV(Genk、ベルギー))で表面に密封した。3日後、基板を急速に600℃に昇温し、次にそれを周囲温度で冷却させることによってサンプルを熱処理し、対照と比較した。ポリエチレンワックスとカルナウバロウの両方が、コーティングなしの対照がひどく腐食した場所でサンプルの腐食を防いだ。
【0075】
例6
ワックス蒸着
窒素流を伴う加熱バブラーを使用して、”Making Cosmetics”Microcrystalline Wax Pastillesからのマイクロクリスタリンワックスを、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及び他のSolarban(登録商標)コーティングガラスの表面に適用(塗布)した。得られたワックスフィルムは、水接触角を、低Eコーティングガラス上で約20°からワックスでコーティングされた同様のサンプル上で105°超に変更した。
【0076】
例7
ディップコーティング適用(塗布)を使用した溶融ポリエチレン
Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及び他のSolarban(登録商標)でコーティングされたガラス片を、溶融シグマアルドリッチ中密度ポリエチレン、製品番号332119で浸漬コーティングし、コーティングなしから非常に薄い、及び非常に厚いポリエチレンコーティングをすべて同じ片に施して、この範囲の厚さ勾配を有するサンプルを得た。サンプルを60℃/95%RHの加速腐食チャンバーに3日間入れ、次いで基板を600℃まで急速に上げて周囲温度で冷却させることにより熱処理した。ポリエチレンコーティングは、コーティングなしの対照がひどく腐食した場所でサンプルの腐食を防ぐことに成功した。これは、サンプルのすべての厚さに当てはまった。
【0077】
例8
溶融スプレーコーティング
Solarban(登録商標)70VTコーティングガラスは、Valco Melton加熱スプレーユニットを使用して、Sonneborn and Sigma Aldrichの中密度ポリエチレン、製品番号332119からのMultiwax(登録商標)180‐Mマイクロクリスタリンワックスでスプレーコーティングされた。スプレーパターンは、基板全体で幅約1インチのバンドを覆った。オーバースプレーは、両側でさらに2~3インチを覆った。次に、ガラスは、より厳しい高速の試験(60℃/95%RHで3日間)及びより穏やかで遅い試験(45℃/95%RHで10日間)を含む加速腐食試験にさらされた。どちらの条件でも、ポリマーで覆われた領域は腐食から保護され、オーバースプレー領域でも腐食が減少した。スプレーゾーンの外側にあったガラスはひどく腐食していた。環境が適切に加熱された場合、ポリプロピレンなど、より高い溶融温度を持つ他のポリマーを他のスプレーシステム又はコンタクトカーテンコーターで適用(塗布)することができる。
【0078】
例9
キシレン中のポリエチレンとポリプロピレンの溶液
シグマアルドリッチ、ポリエチレン、中密度、製品番号332119、ポリエチレン、低密度、製品番号428043のブレンド、及びポリプロピレン、アモルファス、製品番号428175、ポリプロピレン、アイソタクティック、平均分子量12,000、製品番号428116のブレンドを高温でキシレンに溶解した。次いで、得られた溶液は、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスに適用(塗布)された。ドローダウンバーを使用して溶液を適用(塗布)し、得られたサンプルを60℃/95%RHの加速腐食チャンバーに3日間入れた。ポリエチレンとポリプロピレンのコーティングは、コーティングのない対照がひどく腐食した場所でサンプルの腐食を防ぐことに成功した。
【0079】
例10
ニットーフィルムによるプラント規模の溶融スプレーコーティング
ガラスは、Vitro MSVDコーターを出るときに、Sonnebornからの溶融Multiwax(登録商標)180‐M マイクロクリスタリンワックスを噴霧された。次に、ガラスを位置合わせし、Nitto CGP‐551保護フィルム(Nitto Belgium NV(Genk、Belgium))を適用して、フィルムの継ぎ目がワックスと平行になり、かつワックスの上部に重なるようにした。12インチx12インチのサンプルが収集され、腐食を誘発するためにさまざまな処理にさらされた。1セットをサイクリング温度(25℃から40℃)の95%RHチャンバーに入れた。これにより、サンプルに水が凝縮した。2番目のセットを40℃の水浴に2分間浸した後、静的な95%RH/45℃のチャンバーに入れた。3番目のセットはガラスワッシャーに通され、次に静的な95%RH/45℃チャンバーに入れられた。最後のセットは、静的な95%RH/45℃チャンバーに入れる前に前処理を受けていなかった。4つのケースすべてで、継ぎ目の下にワックスが付いたガラスは、フィルムはあるがワックスがないコントロールと比較して、腐食が少ないか、まったくなかった。
【0080】
例11
UV硬化コーティング
いくつかの単純化されたUV硬化コーティングが、試験のためにPPG Industries、Inc。(ペンシルベニア州ピッツバーグ)によって処方された。樹脂をSolarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスに1250RPMで30秒間スピンコーティングし、UV光源で硬化させた後、サンプルを3日間60℃/95%RH加速腐食チャンバーに入れた。これらの実験的コーティングのいくつかは、コーティングなしの対照がひどく腐食された場所での腐食を防ぐことに成功した。これらのコーティングは、基板を600℃に加熱すると、きれいに燃え尽きた。
【0081】
例12
ドローダウンバーによって適用(塗布)される溶融コーティング
シグマアルドリッチポリプロピレン、平均分子量CA12,000のブレンド、製品番号440752、ポリプロピレン、アモルファス、製品番号428175、ポリプロピレン、アイソタティック、平均分子量12,000、製品番号428116、ポリプロピレン、アイソタティック、平均分子量250,000、製品番号427888を溶融し、次いでドローダウン方式を使用して、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスに適用(塗布)した。コーティングの厚さは、スタイラスプロフィロメーターを使用して約50μmと測定された。次に、サンプルを60℃/95%RHの加速腐食チャンバーに3日間入れた。ポリプロピレンコーティングは、コーティングなしの対照がひどく腐食した場所でサンプルの腐食を防ぐことに成功した。これらのコーティングは、基板を600℃に加熱するときれいに燃え尽きた。
【0082】
例13
ホットメルトワックス
“Making Cosmetics”Microcrystalline Wax Pastillesからのマイクロクリスタリンワックス、Gulfパラフィンワックス、ミツロウ、フィッシャーサイエンティフィックからの「精製カルナウバロウ」、及びシグマアルドリッチ、ポリエチレン、中密度、製品番号332119などの融点が130℃未満のポリマーを溶かし、ドローダウンバーでガラスに適用(塗布)した。得られたコーティングは、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスからきれいに焼け落ち、腐食からの優れた保護を備えていた。
【0083】
例14
溶媒中のワックス
“Making Cosmetics”Microcrystalline Wax Pastillesからのマイクロクリスタリンワックス、Gulfパラフィンワックス、ミツロウ、フィッシャーサイエンティフィックからの「精製カルナウバロウ」、及びシグマアルドリッチ、ポリエチレン、中密度、製品番号332119などの融点が130℃未満のポリマーを、キシレン、トルエン、メチルエチルケトン、酢酸メチル、酢酸エチル、イソプロパノール、ジクロロエタンなどのさまざまな溶媒に溶解した。得られた溶液を、ドローダウンバーを介して基板に適用(塗布)した。得られたコーティングは、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスからきれいに焼け落ち、優れた耐食性を備えていた。
【0084】
例15
溶媒中のポリプロピレン
ポリプロピレン(PPL)をキシレンなどの溶媒に溶解して、低粘度の溶液を作製した。ドローダウンバーによって適用(塗布)して得られたコーティングは、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスからきれいに焼け落ちた。ポリマー鎖の立体規則性により、溶解性と最終コーティングに違いが生じた。アモルファスPPLは、触ると粘着性のある連続コーティングを形成した。アイソタクチックポリプロピレンも連続コーティングを形成するが、もろく、割れやすいものだった。PPLを溶媒に溶解することで、さまざまな種類をさまざまな比率でブレンドし、ドローダウンバーで適用(塗布)して、さまざまな粘着性と脆性を備えたコーティングを作成できる。これらのコーティングは、Solarban(登録商標)製品からきれいに焼け落ちた。ブレンド中のアタクチックPPLが多いほど、柔軟性が高くなり、ひび割れからの保護が向上する。これは、ある程度まで、強化された腐食保護と機械的強度を意味した。アモルファスPPLが多すぎると、コーティングが粘着性で柔らかくなる。最適なブレンドは、輸送中の損傷、機械的損傷、及び耐食性に対する耐性についてテストされた。試すことができる他の溶媒には、メチルtert‐ブチルエーテル、酢酸tert‐ブチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、炭酸ジメチル、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
【0085】
例16
さまざまな分子量のポリプロピレン
ポリプロピレンは、多くの異なる分子量で提供され得る。アイソタクチックポリプロピレンの場合、分子量が高いほど、その溶解度は低くなる。250,000 MWのPPLの10%溶液はキシレンに溶解しなかったが、12,000MWのPPLの10%溶液は溶解し、ドローダウンコーティングに適した低粘度の溶液になった。
【0086】
例17
ポリプロピレンカーボネート
QPAC40ポリプロピレンカーボネート(PPC)(Empower Materials(New Castle、DE製)は、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスからきれいに焼け落ちた。さまざまな分子量のさまざまなグレードのPPCを酢酸メチルに溶解して、17%から38%のPPCの溶液を形成した。17%での溶液の粘度は110~1040cpで変化した。次に、溶液を適用(塗布)して、厚さ6μmから20μmの間で変化するコーティングを形成した。コーティングは非常に優れた機械的強度を有し、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスできれいに焼け落ちた。使用できる他の溶媒には、メチルtert‐ブチルエーテル、tert‐ブチルアセテート、ベンゼン、トルエン、キシレン、炭酸ジメチル、メチルエチルケトンなどが挙げられる。ポリエチレンカーボネートなどの他の同様のポリマー(例えば、QPAC25(Empower Materials(New Castle、DE)))も、良好な機械的強度を備えた可燃性コーティングをもたらす可能性がある。
【0087】
例18
異なるグレードのポリ乳酸
Natureworksのポリ乳酸(PLA)を溶媒に溶解して流体を作成し、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスに、ドローダウン、スピンコーティング、カーテンコーティング、フローコーティング、ディップコーティングなどのさまざまな適用方法で適用(塗布)した。得られたPLAコーティングは、Solarban(登録商標)60VT、Solarban(登録商標)70VT、Solarban(登録商標)R100、及びその他のSolarban(登録商標)コーティングガラスできれいに焼け落ちた。さまざまなSolarban(登録商標)製品のさまざまな種類のPLAは、燃焼後の目に見える残留物によって決定されるように、さまざまな最大厚さを持つ。さらに、一部のSolarban(登録商標)コーティングは、その独自の光学特性のために、残留物に対する感度がより高くなることが多い。PLAの種類が異なれば、溶解度も異なる。たとえば、NATUREWORKS 2003Dの最大溶解度は酢酸メチルで33%であったが、NATUREWORKS 2500HPの最大溶解度は酢酸メチルで8%であった。グレードが異なれば、溶液中の粘度も異なり、適用方法に影響を与える可能性がある。
【0088】
例19
さまざまな溶媒中のポリ乳酸
ポリ乳酸(PLA)を、アセトン、酢酸メチル、キシレン、及び塩化メチレンを含む様々な溶媒で溶解した。異なる溶媒は、得られたコーティングに異なる特性を与えた。PLAをアセトンに溶解すると、酢酸メチルに溶解した同様のグレードのPLAで作成したコーティングと比較した場合、機械的及び美的特性が劣るコーティングが得られた。使用できる他の溶媒には、メチルtert‐ブチルエーテル、tert‐ブチルアセテート、ベンゼン、トルエン、炭酸ジメチル、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
【0089】
例20
ドローダウン法により適用(塗布)されたポリ乳酸コーティング
PLA溶液は、ドローダウンバーでガラス基板に適用(塗布)された。この接触適用法により、1μmから40μmの厚さの均一なコーティングが可能になった。含まれる基板には、透明ガラス、着色ガラス、低鉄ガラス、Solarban(登録商標)60コーティングガラス、Solarban(登録商標)70コーティングガラス、Solarban(登録商標)90コーティングガラス、Solarban(登録商標)R100コーティングガラス、Solarban(登録商標)67コーティングガラスが挙げられた。さらに、実験サンプルは、窒化ケイ素、窒化ケイ素アルミナ、酸化ケイ素アルミナ、酸窒化ケイ素アルミニウムを含むさまざまなトップコートで作成された。さまざまな基板とPLAの種類は、燃焼後の目に見える残留物の欠如によって決定される最大許容厚さを持っていた。得られたコーティングは、優れた機械的強度と輸送中の損傷に対する優れた保護を備えていた。
【0090】
例21
カーテンコーティングによるポリ乳酸コーティング
スロットダイアプリケーター(NordsonEDI、Ultracoat(登録商標)IV)を使用して、PLA溶液をガラス基板に適用(塗布)した。PLA溶液は酢酸メチルに12%であり、リップ開口部が5μmから250μmの1400mmスロットダイを介してポンプで送られた。ダイはガラスの表面から3インチ上に持ち上げられ、ガラスはカーテンの下で80インチ/秒の速度で移動した。この結果得られたコーティングは約9μmの厚さで、Solarban(登録商標)60、透明ガラス、及びSolarban(登録商標)R100上できれいに焼け落ちた。カーテンコーティング法は、ドローダウン適用と比較してコーティングの接着性を高め、得られたコーティングは、優れた機械的強度と輸送中の損傷に対する優れた保護を備えていた。
【0091】
例22
ポリ乳酸中の油
ポリ乳酸の耐食性を高めるために、綿実油、大豆油、トウモロコシ油、菜油種、亜麻仁油、ヒマシ油、ゴマ油、ラード、オリーブ油などのさまざまな油、及びカルナウバや中密度ポリエチレンなどのワックスを、溶液中のPLAにPLAの10重量%で添加し、次いでSolarban(登録商標)製品に適用(塗布)した。これらの油はすべて、PLAコーティングを著しく劣化させることなくSolarban(登録商標)製品の腐食を防ぐのに役立つ。より均一なコーティングを形成できるエマルジョン又は他の適用技術の形のワックスも、PLAの耐食性を高めるのに役立つ。
【0092】
例23
溶融ポリ乳酸の移動性を低下させる添加剤
ポリ乳酸は熱可塑性プラスチックであり、これは、燃焼する前にガラスの表面にビーズ状になるか又は凝集する可能性があることを意味する。UV硬化添加剤を使用してPLAを所定の位置にトラップすると、表面でのPLAの動きが減少する。この運動性の低下を使用して、PLAをより厚い層に配置できるようにすることができる。他のUV硬化添加剤と熱硬化性樹脂を使用して、同じ方法で動きを制限することができる。
【0093】
本発明は、以下の項の主題をさらに含む。
【0094】
項1:保護された基板であって、表面を含む平面基板;表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層;表面の少なくとも第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;及び表面の少なくとも第2の部分の上に配置された第2の一時的保護シートを含み、第2の一時的保護シートの重なり合う部分は、重なりで第1の一時的保護シートの重なり合う部分と重なり;ギャップは、第2の一時的保護シートと表面の一部との間の重なりによって定義され、一時的保護層の一部は、第2の一時的保護シートと表面の部分との間に配置される、上記保護された基板。
【0095】
項2:一時的保護層は、燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は剥離によって除去可能である、項1の保護された基板。
【0096】
項3:平面基板がガラスを含む、項1又は2の保護された基板。
【0097】
項4:平面基板が金属又は木材を含む、項1~3のいずれかの保護された基板。
【0098】
項5:表面の上に及び表面と一時的保護層との間に配置された機能性コーティングをさらに含む、項1~4のいずれかの保護された基板。
【0099】
項6:機能性コーティングが低Eコーティング層を含む、項5の保護された基板
【0100】
項7:一時的保護層が、ワックス、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含む、項1~6のいずれかの保護された基板。
【0101】
項8:ワックスがポリエチレンワックスを含む、項7の保護された基板。
【0102】
項9:一時的保護層が少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含む、項1~8のいずれかの保護された基板。
【0103】
項10:第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートが保護された基板から除去されるように構成され、第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートの保護された基板からの除去は、一時的保護層の大部分を表面から剥がさない、項1~9のいずれかの保護された基板。
【0104】
項11:一時的保護層が少なくとも60℃の融点を有する材料を含む、項1~10のいずれかの保護された基板。
【0105】
項12:一時的保護層が疎水性材料を含む、項1~11のいずれかの保護された基板。
【0106】
項13:一時的保護層が水と接触するとき、一時的保護層が少なくとも60°の水接触角を示す、項1~12のいずれかの保護された基板。
【0107】
項14:一時的保護層が水不透過性である、項1~13のいずれかの保護された基板。
【0108】
項15:一時的保護層が、一時的保護層を含まない同じ基板と比較して、基板に増加した腐食保護を提供する、項1~14のいずれかの保護された基板。
【0109】
項16:第1の一時的保護シートと第2の一時的保護シートとの間に配置されたテープをさらに含む、項1~15のいずれかの保護された基板。
【0110】
項17:保護された基板であって、以下を含む保護された基板:表面を含む平面基板;表面の第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;表面の第2の部分の上に配置された第2の一時的保護シート、ここで表面の第3の部分が第1の一時的保護シートによって覆われておらず、表面の第3の部分が第2の一時的保護シートによって覆われていない;及び表面の少なくとも第3の部分の上の一時的保護層、ここで一時的保護層は、第1及び/又は第2の保護シートの真下に配置され、基板と第1及び/又は第2の一時的保護シートとの間に配置される。
【0111】
項18:少なくとも表面の第3の部分、第1の一時的保護シートの一部、及び第2の一時的保護シートの一部の上に配置されたテープをさらに含む、項17の保護された基板。
【0112】
項19:テープの一部が一時的保護層の少なくとも一部の上に配置される、項18の保護された基板。
【0113】
項20:一時的保護層の部分の上に配置されたテープの部分と一時的保護層の部分との間にギャップが定義される、項19の保護された基板。
【0114】
項21:一時的保護層は、燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は剥離によって除去可能である、項17~20のいずれかの保護された基板。
【0115】
項22:平面基板がガラスを含む、項17~21のいずれかの保護された基板。
【0116】
項23:平面基板が金属又は木材を含む、項17~22のいずれかの保護された基板。
【0117】
項24:表面の上に及び表面と一時的保護層との間に配置された機能性コーティングをさらに含む、項17~23のいずれかの保護された基板。
【0118】
項25:機能性コーティングが低Eコーティングを含む、項24の保護された基板。
【0119】
項26:一時的保護層が、ワックス、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含む、項17~25のいずれかの保護された基板。
【0120】
項27:ワックスがポリエチレンワックスを含む、項26の保護された基板。
【0121】
項28:一時的保護層が少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含む、項17~27のいずれかの保護された基板。
【0122】
項29:第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートが保護された基板から除去されるように構成され、保護された基板からの第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートの除去が、一時的保護層の大部分を表面から剥がさない、項17~28のいずれかの保護された基板。
【0123】
項30:一時的保護層が、少なくとも60℃の融点を有する材料を含む、項17~29のいずれかの保護された基板。
【0124】
項31:一時的保護層が疎水性材料を含む、項17~30のいずれかの保護された基板。
【0125】
項32:一時的保護層が水と接触するとき、一時的保護層が少なくとも60°の水接触角を示す、項17~31のいずれかの保護された基板。
【0126】
項33:一時的保護層が水不透過性である、項17~32のいずれかの保護された基板。
【0127】
項34:一時的保護層を含まない同じ基板と比較して、一時的保護層が基板に増加した腐食保護を提供する、項17~33のいずれかの保護された基板。
【0128】
項35:保護された基板であって、表面を含む平面基板;一時的保護層が適用される表面の第1の部分;第1の一時的保護シートが配置される表面の第2の部分;及び第2の一時的保護シートが配置される表面の第3の部分を含み、第1の部分が第1又は第2の一時的保護シートによって覆われておらず、一時的保護層が第1及び/又は第2の保護シートの真下に配置され、そして、基板と第1及び/又は第2の一時的保護シートとの間に配置され、第1の一時的保護シートは、第2の一時的保護シートと重なるか、又は重ならない、上記保護された基板。
【0129】
項36:少なくとも表面の第1の部分、第1の一時的保護シートの一部、及び第2の一時的保護シートの一部の上に配置されたテープをさらに含む、項35の保護された基板。
【0130】
項37:テープの一部が一時的保護層の少なくとも一部の上に配置される、項36の保護された基板。
【0131】
項38:一時的保護層の部分の上に配置されたテープの部分と一時的保護層の部分との間にギャップが定義される、項37の保護された基板。
【0132】
項39:一時的保護層が、燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は剥離によって除去可能である、項35~38のいずれかの保護された基板。
【0133】
項40:平面基板がガラスを含む、項35~39のいずれかの保護された基板。
【0134】
項41:平面基板が金属又は木材を含む、項35~40のいずれかの保護された基板。
【0135】
項42:表面の上に及び表面と一時的保護層との間に配置された機能性コーティングをさらに含む、項35~41のいずれかの保護された基板。
【0136】
項43:機能性コーティングが低Eコーティングを含む、項42の保護された基板。
【0137】
項44:一時的保護層が、ワックス、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含む、項35~43のいずれかの保護された基板。
【0138】
項45:ワックスがポリエチレンワックスを含む、項44の保護された基板。
【0139】
項46:一時的保護層が少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含む、項35~45のいずれかの保護された基板。
【0140】
項47:第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートが保護された基板から除去されるように構成され、保護された基板からの第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートの除去が、一時的保護層の大部分を表面から剥がさない、項35~46のいずれかの保護された基板。
【0141】
項48:一時的保護層が少なくとも60℃の融点を有する材料を含む、項35~47のいずれかの保護された基板。
【0142】
項49:一時的保護層が疎水性材料を含む、項35~48のいずれかの保護された基板。
【0143】
項50:一時的保護層が水と接触するとき、一時的保護層が少なくとも60°の水接触角を示す、項35~49のいずれかの保護された基板。
【0144】
項51:一時的保護層が水不透過性である、項35~50のいずれかの保護された基板。
【0145】
項52:一時的保護層を含まない同じ基板と比較して、一時的保護層が基板に増加した腐食保護を提供する、項35~51のいずれかの保護された基板。
【0146】
項53:基板を保護するための方法であって、以下のステップを含む方法:表面を含む平面基板を提供するステップ;材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分に一時的保護層を形成するステップ;第1の一時的保護シートを表面の第2の部分の上に接着するステップ、ここで第1の一時的保護シートの一部が一時的保護層の第1の部分と重なる;及び第2の一時的保護シートを、一時的保護層の第2の部分の上に及び表面の第3の部分の上に接着するステップ、ここで、第1の一時的保護シートと第2の一時的保護シートとの間に重なりが形成され、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面の間のオーバーラップによって定義される。
【0147】
項54:材料が、スプレーコーティング、カーテンコーティング、粉末コーティング、ブラシコーティング、ロールコーティング、インクジェット印刷、又はそれらのいくつかの組み合わせによって、表面の少なくとも第1の部分の上に適用(塗布)される、項53に記載の方法。
【0148】
項55:材料が、疎水性材料、水、及び界面活性剤を含むエマルジョンである、項53又は54に記載の方法。
【0149】
項56:界面活性剤が非イオン性である、項55に記載の方法。
【0150】
項57:材料を適用(塗布)する前に、材料をある温度に加熱して溶融液体を形成することをさらに含む、項53~56のいずれかの方法。
【0151】
項58:材料が熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂である、項57に記載の方法。
【0152】
項59:材料が、材料の融点を超える温度で表面の第1の部分に適用(塗布)される、項57又は58に記載の方法。
【0153】
項60:ガスを溶融液体にバブリングすることによって溶融液体を表面の第1の部分に適用(塗布)する、項57~59のいずれかの方法。
【0154】
項61:ガスが不活性ガスを含む、項60に記載の方法。
【0155】
項62:材料が溶媒に溶解した疎水性材料を含む、項53~61のいずれかの方法。
【0156】
項63:材料がUV硬化性又は熱硬化性材料を含み、適用(塗布)された材料がUV源又は熱に曝されて適用(塗布)された材料を架橋する、項53~62のいずれかの方法。
【0157】
項64:材料が2成分樹脂を含み、樹脂の成分が材料の適用(塗布)時に樹脂を架橋するように反応する、項53~63のいずれかの方法。
【0158】
項65:燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は剥離による一時的保護層の除去をさらに含む、項53~64のいずれかの方法。
【0159】
項66:平面基板がガラスを含む、項53~65のいずれかの方法。
【0160】
項67:平面基板が金属又は木材を含む、項53~66のいずれかの方法。
【0161】
項68:平面基板が、表面の上に及び表面と一時的保護層との間に配置された機能性コーティングを含む、項53~67のいずれかの方法。
【0162】
項69:機能性コーティングが低Eコーティングを含む、項68に記載の方法。
【0163】
項70:一時的保護層が、ワックス、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含む、項53~69のいずれかの方法。
【0164】
項71:ワックスがポリエチレンワックスを含む、項70に記載の方法。
【0165】
項72:形成された一時的保護層が少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含むように材料が適用(塗布)される、項53~71のいずれかの方法。
【0166】
項73:第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートが保護された基板から除去されるように構成され、保護された基板からの第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートの除去は、一時的保護層の大部分を表面から剥がさない、項53~72のいずれかの方法。
【0167】
項74:材料が少なくとも60℃の融点を含む、項53~73のいずれかの方法。
【0168】
項75:材料が疎水性材料を含む、項53~74のいずれかの方法。
【0169】
項76:一時的保護層が水不透過性である、項53~75のいずれかの方法。
【0170】
項77:一時的保護層が、一時的保護層を含まない同じ基板と比較して、基板に増加した腐食保護を提供する、項53~76のいずれかの方法。
【0171】
項78:第1の一時的保護シート及び第2の一時的保護シートの一部の上にテープを貼ることをさらに含む、項53~77のいずれかの方法。
【0172】
項79:基板を保護するための方法であって、以下のステップを含む方法:表面を含む平面基板を提供するステップ;材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分の上に一時的保護層を形成するステップ;表面の第2の部分の上に第1の一時的保護シートを接着するステップ;及び表面の第3の部分の上に第2の一時的保護シートを接着するステップ、ここで第1の一時的保護シートと第2の一時的保護シートとの間に空間が形成され、空間が表面の第1の部分の上にあり、一時的保護層が第1及び/又は第2の保護シートの真下に配置され、基板と第1及び/又は第2の一時的保護シートとの間に配置される。
【0173】
項80:表面の第1の部分の上に、第1の一時的保護シートの一部の上に、及び第2の一時的保護シートの一部の上にテープを適用することをさらに含む、項79に記載の方法。
【0174】
項81:テープが一時的保護層の上に配置される、項80に記載の方法。
【0175】
項82:テープの一部と一時的保護層の一部との間にギャップが定義される、項81に記載の方法。
【0176】
項83:材料が、スプレーコーティング、カーテンコーティング、粉体コーティング、ブラシコーティング、ロールコーティング、インクジェット印刷又はそれらのいくつかの組み合わせによって、表面の少なくとも第1の部分の上に適用(塗布)される、項79~82のいずれかの方法。
【0177】
項84:材料が疎水性材料、水、及び界面活性剤を含むエマルジョンである、項79~83のいずれかの方法。
【0178】
項85:界面活性剤が非イオン性である、項84に記載の方法。
【0179】
項86:材料を適用(塗布)する前に、材料をある温度に加熱して溶融液体を形成することをさらに含む、項79~85のいずれかの方法。
【0180】
項87:材料が熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂である、項86に記載の方法。
【0181】
項88:材料が、材料の融点を超える温度で表面の第1の部分に適用(塗布)される、項86又は87に記載の方法。
【0182】
項89:溶融液体にガスをバブリングすることにより、溶融液体を表面の第1の部分に適用(塗布)する、項86~88のいずれかの方法。
【0183】
項90:ガスが不活性ガスを含む、項89に記載の方法。
【0184】
項91:材料が溶媒に溶解された疎水性材料を含む、項79~90のいずれかの方法。
【0185】
項92:材料がUV硬化性又は熱硬化性材料を含み、適用(塗布)された材料がUV源又は熱に曝されて適用(塗布)された材料を架橋する、項79~91のいずれかの方法。
【0186】
項93:材料が2成分樹脂を含み、樹脂の成分が材料の適用(塗布)時に樹脂を架橋するように反応する、項79~92のいずれかの方法。
【0187】
項94:燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は剥離による一時的保護層の除去をさらに含む、項79~93のいずれかの方法。
【0188】
項95:平面基板がガラスを含む、項79~94のいずれかの方法。
【0189】
項96:平面基板が金属又は木材を含む、項79~95のいずれかの方法。
【0190】
項97:平面基板が、表面の上に及び表面と一時的保護層との間に配置された機能性コーティングを含む、項79~96のいずれかの方法。
【0191】
項98:機能性コーティングが低Eコーティングを含む、項97に記載の方法。
【0192】
項99:一時的保護層が、ワックス、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含む、項79~98のいずれかの方法。
【0193】
項100:ワックスがポリエチレンワックスを含む、項99に記載の方法。
【0194】
項101:形成された一時的保護層が少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含むように材料が適用(塗布)される、項79~100のいずれかの方法。
【0195】
項102:第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートが保護された基板から除去されるように構成され、保護された基板からの第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートの除去は、一時的保護層の大部分を表面から剥がさない、項79~101のいずれかの方法。
【0196】
項103:材料が少なくとも60℃の融点を含む、項79~102のいずれかの方法。
【0197】
項104:材料が疎水性材料を含む、項79~103のいずれかの方法。
【0198】
項105:一時的保護層が水不透過性である、項79~104のいずれかの方法。
【0199】
項106:一時的保護層が、一時的保護層を含まない同じ基板と比較して、基板に増加した腐食保護を提供する、項79~105のいずれかの方法。
【0200】
項107:表面を含む平面基板;及び表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層を含む保護された基板であって、一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ乳酸、ポリエチレンカーボネート(PEC)、ポリプロピレンカーボネート(PPC)、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む、上記保護された基板。
【0201】
項108:一時的保護層が少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含む、項107の保護された基板。
【0202】
項109:平面基板がガラスを含む、項107又は108の保護された基板。
【0203】
項110:平面基板が金属又は木材を含む、項107~109のいずれかの保護された基板。
【0204】
項111:一時的保護層が、少なくとも40重量%の炭素を有するアルカン、エステル、又はカルボン酸を含む、項107~110のいずれかの保護された基板。
【0205】
項112:保護された基板は、表面の上に配置された一時的保護シートを含まない、項107~111のいずれかの保護された基板。
【0206】
項113:一時的保護層が平面基板の最外層である、項107~112のいずれかの保護された基板。
【0207】
項114:一時的保護層が少なくとも表面全体の上に配置されている、項107~113のいずれかの保護された基板。
【0208】
項115:表面を含む平面基板;及び表面の少なくとも一部の上に配置されたバーンオフ一時的保護層を含む保護された基板であって、バーンオフ一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み、バーンオフ一時的保護層は、表面に実質的な損傷を与えない熱処理プロセスによって除去可能である、上記基板。
【0209】
項116:バーンオフ一時的保護層が、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンカーボネート(PEC)、ポリプロピレンカーボネート(PPC)、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む、項115の保護された基板。
【0210】
項117:バーンオフ一時的保護層が少なくとも10nm、最大で5000μmの厚さを含む、項115又は116の保護された基板。
【0211】
項118:平面基板がガラスを含む、項115~117のいずれかの保護された基板。
【0212】
項119:保護された基板は、表面の上に配置された一時的保護シートを含まない、項115から118のいずれかの保護された基板。
【0213】
項120:バーンオフ一時的保護層が平面基板の最外層である、項115~119のいずれかの保護された基板。
【0214】
項121:バーンオフ一時的保護層が表面全体及び基板の端の少なくとも一部の上に配置される、項115~120のいずれかの保護された基板。
【0215】
項122:バーンオフ一時的保護層は、最大1000℃の温度で燃焼することによって除去可能である、項115~121のいずれかの保護された基板。
【0216】
項123:熱処理プロセスの燃焼が、表面に実質的な損傷を与えることなく、バーンオフ一時的保護層を燃焼させることを含む、項115~122のいずれかの保護された基板。
【0217】
項124:熱処理プロセスにより、熱処理プロセス前の表面の色と比較して3単位を超える色変化(DECMC)が表面に生じない、項115~123のいずれかの保護された基板。
【0218】
項125:表面とバーンオフ一時的保護層との間に配置された機能性コーティングをさらに含む、項115~124のいずれかの保護された基板。
【0219】
項126:機能性コーティングが低Eコーティング層を含む、項125の保護された基板。
【0220】
項127:バーンオフ一時的保護層が、少なくとも60℃及び最大350℃の融点を有する材料を含む、項115~126のいずれかの保護された基板。
【0221】
項128:バーンオフ一時的保護層がポリ乳酸(PLA)及び酢酸メチルを含む、項115~127のいずれかの保護された基板。
【0222】
項129:表面を含む平面基板を提供するステップ;材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分の上にバーンオフ一時的保護層を形成するステップを含む、基板を保護するための方法であって、バーンオフ一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み、バーンオフ一時的保護層は、表面を実質的に損傷しない熱処理プロセスによって除去可能である、上記方法。
【0223】
項130:バーンオフ一時的保護層が、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンカーボネート(PEC)、ポリプロピレンカーボネート(PPC)、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む、項129に記載の方法。
【0224】
項131:平面基板がガラスを含む、項129又は130の方法。
【0225】
項132:ポリ乳酸(PLA)を酢酸メチルに溶解することによって材料を調製することをさらに含み、ここで、材料を適用(塗布)して、カーテンコーティングによってバーンオフ一時的保護層を形成する、項130又は131の方法。
【0226】
項133:コーティングされた基板からバーンオフ一時的保護層を除去する方法であって、以下のステップを含む方法:バーンオフ一時的保護層がその一部の上に適用される表面を含むコーティングされた基板を提供するステップ;ここでバーンオフ一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む;及び、バーンオフ一時的保護層を燃焼させることによって表面からバーンオフ一時的保護層を除去して、表面を実質的に損傷することなく、保護されていない基板を形成するステップ。
【0227】
項134:バーンオフ一時的保護層が、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンカーボネート(PEC)、ポリプロピレンカーボネート(PPC)、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む、項133に記載の方法。
【0228】
項135:コーティングされた基板がコーティングされたガラスを含む、項133又は134の方法。
【0229】
項136:コーティングされた基板を最大1000℃の温度に加熱して、バーンオフ一時的保護層を表面から除去する、項133~135のいずれかの方法。
【0230】
項137:表面を含む平面基板;表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層;表面の少なくとも第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;及び表面の少なくとも第2の部分の上に配置された第2の一時的保護シートを含む、保護された基板であって、第2の一時的保護シートの重なり合う部分は、重なりで第1の一時的保護シートの重なり合う部分と重なり、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面の一部との間の重なりによって定義され、一時的保護層の一部は、第2の一時的保護シートと表面の一部との間に配置される、上記保護された基板。
【0231】
項138:一時的保護層は、燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は剥離によって除去可能である、項137の保護された基板。
【0232】
項139:平面基板がガラスを含む、項137又は138の保護された基板。
【0233】
項140:表面の上に及び表面と一時的保護層との間に配置された機能性コーティングをさらに含む、項137~139のいずれかの保護された基板。
【0234】
項141:機能性コーティングが低Eコーティング層を含む、項140の保護された基板。
【0235】
項142:一時的保護層が、ワックス、有機油、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含む、項137~141のいずれかの保護された基板。
【0236】
項143:一時的保護層が、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレンカーボネート(PEC)、ポリプロピレンカーボネート(PPC)、ポリカプロラクトン、ポリオキシメチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む、項142の保護された基板。
【0237】
項144:第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートが保護された基板から除去されるように構成され、保護された基板からの第1の一時的保護シート及び/又は第2の一時的保護シートの除去は一時的保護層の大部分を表面から剥がさない、項137~143のいずれかの保護された基板。
【0238】
項145:一時的保護層が、少なくとも60℃及び最大で350℃の融点を有する材料を含む、項137~144のいずれかの保護された基板。
【0239】
項146:一時的保護層が水と接触するとき、一時的保護層が少なくとも60°の水接触角を示す、項137~145のいずれかの保護された基板。
【0240】
項147:保護された基板であって、以下を含む保護された基板:表面を含む平面基板;表面の第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;表面の第2の部分の上に配置された第2の一時的保護シート、ここで表面の第3の部分が第1の一時的保護シートによって覆われておらず、表面の第3の部分が第2の一時的保護シートによって覆われていない;表面の少なくとも第3の部分の上の一時的保護層、ここで一時的保護層は、第1及び/又は第2の保護シートの真下に配置され、基板と第1及び/又は第2の一時的保護シートとの間に配置される。
【0241】
項148:表面の少なくとも第3の部分、第1の一時的保護シートの一部、及び第2の一時的保護シートの一部の上に配置されたテープをさらに含む、項147の保護された基板。
【0242】
項149:一時的保護層は、燃焼、気化、溶媒を使用した除去、又は剥離によって除去可能である、項147又は148の保護された基板。
【0243】
項150:平面基板がガラスを含む、項147~149のいずれかの保護された基板。
【0244】
項151:表面と一時的保護層との間に配置されたコーティングをさらに含む、項147~150のいずれかの保護された基板。
【0245】
項152:コーティングが低Eコーティングを含む、項151の保護された基板。
【0246】
項153:一時的保護層が、ワックス、有機油、ポリオレフィン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、アルケン、又はそれらのいくつかの組み合わせを含む材料を含む、項147~152のいずれかの保護された基板。
【0247】
項154:一時的保護層が、少なくとも60℃及び最大で350℃の融点を有する材料を含む、項147~153のいずれかの保護された基板。
【0248】
項155:基板を保護するための方法であって、以下のステップを含む方法:表面を含む平面基板を提供するステップ;材料を適用(塗布)して、表面の少なくとも第1の部分に一時的保護層を形成するステップ、第1の一時的保護シートを表面の第2の部分の上に接着するステップ、ここで第1の一時的保護シートの一部が一時的保護層の第1の部分と重なる;及び第2の一時的保護シートを、一時的保護層の第2の部分の上に及び表面の第3の部分の上に接着するステップ、ここで、第1の一時的保護シートと第2の一時的保護シートとの間に重なりが形成され、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面との間の重なりによって定義される。
【0249】
項156:コーティングされた基板から一時的保護層を除去する方法であって、以下のステップを含む方法:保護された基板を提供するステップ、該保護された基板は、表面を含む平面基板;表面の少なくとも一部の上に配置された一時的保護層;表面の少なくとも第1の部分の上に配置された第1の一時的保護シート;及び表面の少なくとも第2の部分の上に配置された第2の一次的保護シートを含み、ここで第2の一時的保護シートの重なり合う部分は、重なりで第1の一時的保護シートの重なり合う部分と重なり;ここで、ギャップは、第2の一時的保護シートと表面の一部との間の重なりによって定義され、一時的保護層の一部は、第2の一時的保護シートと表面の部分との間に配置される;第1の一時的保護シート及び/又は一時的保護シートを剥がして取り除くステップ;及び一時的保護層を燃焼、気化、溶媒を使用する除去、又は一時的保護層を剥離して保護されていない基板を形成することにより、表面から一時的保護層を除去するステップ。
【0250】
項157:保護された基板を最大1000℃の温度に加熱して、表面から一時的保護層を除去する、項156に記載の方法。
【0251】
項158:表面を含む平面基板;及び表面の少なくとも一部の上に配置されたバーンオフ一時的保護層を含む保護された基板であって、バーンオフ一時的保護層は、ワックス、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテル、又はそれらのいくつかの組み合わせを含み、バーンオフ一時的保護層は、表面に実質的な損傷を与えない熱処理プロセスによって除去可能である、上記保護された基板。
【0252】
項159:バーンオフ一時的保護層が保護フィルムを含む、項158の保護された基板。
【0253】
本発明は、現在最も実用的で好ましい実施形態であると考えられているものに基づいて説明の目的で詳細に説明されてきたが、そのような詳細はその目的のためだけであり、本発明は開示された実施形態に限定されず、それどころか、添付の特許請求の範囲の精神及び範囲内にある変更及び均等のアレンジメントをカバーすることを意図していることを理解されたい。例えば、本発明は、可能な範囲で、任意の実施形態の1つ又は複数の特徴を、任意の他の実施形態の1つ又は複数の特徴と組み合わせることができることを企図することを理解されたい。