(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】分岐切込みセクションを備える圧縮性電気接点
(51)【国際特許分類】
H01R 13/24 20060101AFI20240401BHJP
H01R 13/03 20060101ALI20240401BHJP
H01R 43/16 20060101ALI20240401BHJP
F16F 1/02 20060101ALI20240401BHJP
【FI】
H01R13/24
H01R13/03 A
H01R43/16
F16F1/02 Z
(21)【出願番号】P 2021531493
(86)(22)【出願日】2019-11-21
(86)【国際出願番号】 US2019062537
(87)【国際公開番号】W WO2020112474
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-18
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521235899
【氏名又は名称】コーニング オプティカル コミュニケーションズ アールエフ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100170634
【氏名又は名称】山本 航介
(72)【発明者】
【氏名】グラボウスキー ダニエル マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ステイン ケイシー ロイ
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-223996(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/24
H01R 33/76
H01R 13/03
H01R 43/16
F16F 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮性電気接点であって、
第1の接触端部と、
前記第1の接触端部の反対側にある第2の接触端部と、
前記第1の接触端部と前記第2の接触端部との間に位置決めされた複数の分岐切込みセクションと、
を備え、
前記複数の分岐切込みセクションの各々は、一対の外向きに延びる対向する内面の間で測定された少なくとも1つの切込み角度、最も内側の切込み距離、及び最も外側の切込み距離によって規定され、
前記最も内側の切込み距離は前記最も外側の切込み距離よりも小さく、
実質的に弛緩した状態において、前記一対の対向する内面の各々は、前記圧縮性電気接点の端部に向かって外向きに延び、
実質的に圧縮された状態において、前記一対の対向する内面の各々は、内向きに倒壊してテーパー付きスロットを形成され、
前記複数の分岐切込みセクションは、前記第1の接触端部と前記第2の接触端部との間に配置された中間部分に含まれ
、
前記圧縮性電気接点は、管体から製造される、
ことを特徴とする、圧縮性電気接点。
【請求項2】
前記複数の分岐切込みセクションのうちの少なくとも1つは、少なくとも1つの分岐パターンに基づく、請求項1に記載の圧縮性電気接点。
【請求項3】
前記少なくとも1つの分岐パターンは、上部テーパー付きセクション及び下部テーパー付きセクションを備える、請求項
2に記載の圧縮性電気接点。
【請求項4】
前記少なくとも1つの切込み角度は、約5度である、請求項1から
3のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【請求項5】
前記最も外側の切込み距離は、約0.002インチである、請求項1から
4のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【請求項6】
前記最も内側の切込み距離は、約0.001インチである、請求項1から
5のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【請求項7】
前記複数の分岐切込みセクションは、前記第1の接触端部に隣接して位置決めされた第1の端部切込みを備える、請求項1から
6のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【請求項8】
前記複数の分岐切込みセクションは、前記第2の接触端部に隣接して位置決めされ、前記第1の端部切込みの反対側にある第2の端部切込みを備える、請求項
7に記載の圧縮性電気接点。
【請求項9】
前記複数の分岐切込みセクションは、前記第1の接触端部と前記第2の接触端部との間に配置された複数の内側の分岐切込みセクションを備える、請求項
4から8のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【請求項10】
前記中間部分は、複数の中間要素を備え、前記複数の中間要素の少なくともいくつかは、前記分岐切込みセクションに隣接する、請求項
4から9のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【請求項11】
前記管体は、真ちゅう、銅、ベリリウム銅、及びステンレス鋼から成る群から選択される材料を含む、請求項
1から10のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【請求項12】
前記圧縮性電気接点は、約0.010インチの有効外径を有する、請求項1から
11のいずれかに記載の圧縮性電気接点。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2018年11月30日出願の米国仮特許出願第62/773281号及び2019年9月20日出願の米国仮特許出願第62/903499号の関連出願であり、米国特許法第119条の下でこの仮出願の優先権を主張するものであり、これらの開示内容全体は参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
(技術分野)
本開示は、一般的に、分岐切込みセクションを有する圧縮性電気接点又は電気相互接続部、及び分岐切込みセクションを有する圧縮性電気接点又は電気相互接続部を含むコネクタ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
電気接点、相互接続部、及びコネクタは、電気信号を伝送及び処理するケーブル及び他のデバイスを取り付けるために使用される。しかしながら、この工業界では、より小型、高密度、かつ軽量のシステムを構築することが継続的に要求されそれを得るために努力されている。設計上の制約により、一部の接点、相互接続部、及びコネクタは、特にサイズ制限に関する新しい工業要件を満たすことができない。
【0004】
例えば、雄-雌電気コネクタのサイズは、電気コネクタの雌部分によって制限される場合がある。一部のコネクタタイプにおいて、中心導体/接点は、従来からソケット形式であり、取り付け時に嵌合すると拡張するが、雄ピンは中心導体との電気的接続を維持するように設計されている。この機能は、ソケット形式の中心導体/接点の直径が雄ピンよりも大きいことを必要とする。この寸法上の制約により、雄ピンは、最小限の干渉でソケット接点の内径に挿入することができ、同時に接触を維持して電気信号を継続的に供給する。
【0005】
ソケット形式の導体/接点の使用に置き換えることができる他のタイプの技術は、業界全体でFUZZ BUTTON(登録商標)相互接続部として知られているスチールウール様の構成部品である。この技術の背後にある概念は、空洞の内部で束ねられ、形成され、硬化する非常に細いワイヤーを提供することである。スチールウール様の材料により、相互接続部は、所望の最終形状に形成することができる。組立時、相互接続部は、2つの嵌合コネクタの中心導体の間で圧縮され、電気信号の通過を可能にする。これらのタイプの相互接続部は形成可能であるが、相互接続部のコイル状の特性は、取り扱いが難しく、高性能な用途には不都合な非理想的な電気経路をもたらす。
【0006】
他の用途では「ポゴ」ピン接点が使用される場合があり、これは、プランジャー式の接点動作を可能にするために、内部に取り付けられたコイルばねを利用する。しかしながら、多くの場合この機構は大き過ぎる。加えて、この機構は、実用的用途、特に高密度マイクロ波用途には多すぎる複数の構成要素を含む場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、既存の電気接点及び相互接続部を改善する明確な必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書には、可撓性中間導体として機能する分岐切込みセクションを有する圧縮性電気接点が開示される。これらの圧縮性電気接点は、電気経路に沿った電流の伝達を助長する。本明細書に開示される1つの実施形態において、電気経路は、少なくとも2つの嵌合導体、例えば中心導体及びケーブルに沿って延びる。圧縮性電気接点は、長さが変化して、嵌合する中心導体又はケーブルの許容範囲/偏差を補償するように、及び組み立て時に一定の電気的及び機械的な接続を維持するように構成されている。
【0009】
本明細書に開示される圧縮性電気接点の特性は、部分的に、精密カッティング法を使用して接点を製造することに起因し、これは複数の分岐切込みセクションをもたらす。このような方法は、限定されるものではないが、レーザーカッティング、電気鋳造、及び/又は電気エッチングを含む。使用される精密カッティング法に関係なく、本明細書に開示される接点は、好ましくは分岐パターンを使用して設計され、これにより各接点は、その最終形態において複数の分岐切込みセクションを有する。本明細書で使用される場合、用語「分岐パターン」は、圧縮性電気接点が、開いたテーパー付き領域を有するように構成された接触セクションを有することを可能にする切込みパターンとして規定され、テーパー付き領域は、切込みを入れた後に実質的に弛緩した状態にある場合に外向きに延び、圧縮性電気接点の端部に圧縮力が加えられた場合に、入れ子になるか又は内向きに倒壊してテーパー付きスロットを形成し、結果として実質的に圧縮された状態になり、複数の分岐切込みセクションの存在にも拘らず、実質的に弛緩した状態から実質的に圧縮された状態に移行する際に、可撓性及び実質的に管形状を維持する。
【0010】
1つの好ましい実施形態において、圧縮性電気接点は、実質的に剛性の管体を使用してレーザーカッティングによって製造される。圧縮性電気接点の管体の剛性及び分岐パターンは、切込みを入れた後、各接点が分岐切込みセクションを有する場合でも、圧縮性電気接点は、内部又は外部の支持構造を必要とすることなく、一貫した形状を維持するようになっている。
【0011】
1つの態様によれば、本開示は、第1の接触端部、第1の接触端部の反対側にある第2の接触端部、及び第1の接触端部と第2の接触端部との間に配置された中間部分を含む圧縮性電気接点に向けられる。中間部分は、管体に切り込まれた少なくとも1つの分岐パターンに基づく複数の分岐切込みセクションを含む。少なくとも1つの分岐パターンは、好ましくは、上部テーパー付きセクション及び下部テーパー付きセクションを含み、これにより、管体に切込みが入れられた後、圧縮性電気接点が実質的に圧縮される場合に複数のテーパー付きスロットが形成される。
【0012】
別の態様によれば、本開示は、複数の分岐切込みセクションを有する本体を含む圧縮性電気接点に向けられ、各分岐切込みセクションは、管体の長さが切込み角度によって可変であるように規定され、本体は、圧縮されると、複数のテーパー付きの内部空間を形成する。このため、接点は、接触端部なしで、あるいは1つの接触端部で形成することができる。
【0013】
別の態様によれば、圧縮性電気接点は、第1の接触端部、第1の接触端部の反対側にある第2の接触端部、及び第1の接触端部と第2の接触端部との間に配置された中間部分を含む。中間部分は、管体に切り込まれた少なくとも1つの分岐パターンに基づく複数の分岐切込みセクションを含む。少なくとも1つの分岐パターンは、好ましくは上部テーパー付きセクション、下部テーパー付きセクション、及び弓形セクションを含み、これにより管体に切込みが入れられた後、圧縮性電気接点が実質的に圧縮される場合に複数のテーパー付きスロットが形成される。
【0014】
さらに別の態様によれば、本開示は、管体に切込みを入れて圧縮性電気接点を形成する方法に向けられる。この方法は、管体の第1の中心軸線と平行な緯度平面に関して第1の接触端部と第2の接触端部との間に分岐切込みセクションを形成する、分岐パターンで管体に切込みを入れるステップを含む。代替的に又は追加的に、この方法は、管体の第2の中心軸線と平行な第2の平面に関して分岐パターンで管体に切込みを入れる1又は2以上のステップをさらに含むことができ、第2の中心軸線は第1の中心軸線と垂直である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本明細書に開示された実施形態による、実質的に弛緩した状態にある圧縮性電気接点の等角図である。
【
図2】
図1に示された圧縮性電気接点の等角図であり、上部四分円が除去されている。
【
図3】
図1に示された圧縮性電気接点の中間セクションの切り取り部分の拡大図である。
【
図4A】
図1に示された実質的に弛緩した状態にある圧縮性電気接点の上面図である。
【
図4B】
図1に示された実質的に弛緩した状態にある圧縮性電気接点の上面図であり
【
図5】
図1に示された圧縮性電気接点の断面上面図であり、圧縮性電気接点の内径及び外径に関して中心に位置する緯度平面に沿って切り取られている。
【
図6】
図1に示された実質的に弛緩した状態にある圧縮性電気接点の側面図である。
【
図7】
図1に示された圧縮性電気接点の断面側面図であり、
図1に示された圧縮性電気接点の内径及び外径に関して中心に位置する経度平面に沿って切り取られている。
【
図8】
図1に示された実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点の上面図である。
【
図9】本明細書に開示された実施形態による、管体の側面図であり、
図1~
図8に示された圧縮性電気接点のための分岐パターンを概略的に示す。
【
図10A】本明細書に開示された実施形態による、実質的に弛緩した状態にある別の圧縮性電気接点を示す上面図である。
【
図10B】本明細書に開示された実施形態による、実質的に弛緩した状態にある別の圧縮性電気接点を示す上面図である。
【
図13】本明細書に開示された実施形態による、管体の側面図であり、
図10A~
図12図に示された圧縮性電気接点のための分岐パターンを概略的に示す。
【
図14】例示的なコネクタ組立体の断面図であり、各組立体は、
図1~
図8に示された実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点(断面図は示されない)を含む。
【
図15】例示的なコネクタ組立体の断面図であり、各組立体は、
図1~
図8に示された実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点(断面図は示されない)を含む。
【
図16】例示的なコネクタ組立体の断面図であり、各組立体は、
図1~
図8に示された実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点(断面図は示されない)を含む。
【
図17】例示的なコネクタ組立体の断面図であり、各組立体は、
図1~
図8に示された実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点(断面図は示されない)を含む。
【
図18】本明細書に開示された実施形態による、圧縮性電気接点のサンプルに関する、周波数に対する電圧定在波比(VSWR)の関係を示すグラフである。
【
図19】FUZZ BUTTON(登録商標)相互接続部のサンプルに関する、周波数に対するVSWRの関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
前述の全般的な説明及び以下の詳細な説明は、単なる例示であり、特許請求の範囲の本質及び特徴を理解するための概要又は枠組みを提示することを目的とすることを理解されたい。添付の図面は、さらなる理解を可能にするものであり、本明細書に組み込まれてその一部を構成する。図面は、1又は2以上の実施形態を例示し、説明と一緒になって様々な実施形態の原理及び動作を説明する。
【0017】
以下の詳細な説明において、その一部を成す添付の図面が参照される。図面において、文脈上別段の定めがない限り、同様の記号は、同様の構成部品を識別するために使用することができる。
【0018】
さらに、詳細な説明、図面、及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定的であることが意図されていない。本明細書に提示される主題の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用すること及び他の変更を行うことができる。
【0019】
また、本明細書に全般的に記載されかつ様々な図面に示されるような本開示の態様は、多種多様な異なる構成で、配置、置換、結合、分離、及び設計することができ、それらの全ては、本明細書で明示的に想定されている。要素が、別の要素に対して「上にある」、「取り付けられる」、「接続される」、「結合される」、「接触する」などと言及される場合、その要素は、直接、上にある、取り付けられる、接続される、結合される、又は接触すること、もしくは介在要素が存在することを理解されたい。対照的に、ある要素が別の要素に、例えば「直接、上にある」、「直接、取り付けられる」、「直接、接続される」、「直接、結合される」、「直接、接触する」などと言及される場合、介在要素は存在しない。
【0020】
本明細書において、様々な要素、構成部品などを説明するために、「第1の」、「第2の」などの用語を使用することができるが、これらの要素、構成部品などは、これらの用語によって限定されないことをさらに理解されたい。これらの用語は、要素、構成部品などを別の要素、構成部品などから区別するためにのみ使用される。従って、以下で検討する「第1の」要素又は構成部品は、本明細書に開示された教示から逸脱することなく、「第2の」要素又は構成部品と呼ぶこともできる。さらに、動作(又はステップ)の順序は、具体的に指摘しない限り、特許請求の範囲に提示された順序に限定されない。
【0021】
図1~
図8は、本明細書に開示された実施形態による圧縮性電気接点100の様々な図を示す。
図1は、実質的に弛緩した状態にある圧縮性電気接点100の等角図である。圧縮性電気接点100は、第1の接触端部110、第1の接触端部110の反対側にある第2の接触端部120、及び第1の接触端部110と第2の接触端部120との間に配置された中間部分130を含む。第1の接触端部110は、内面112及び外面114を含む。同様に、第2の接触端部120は、内面122(
図2)及び外面124を含む。
【0022】
特に
図5に示されるように、実質的に弛緩した状態で、圧縮性電気接点100は、第1の外縁部126aから反対側の外縁部128aまでで測定されたL
R1として規定される弛緩長さを有する。また、各接触端部110、120は、
図5に具体的に示されるように、頂部長さTL
CE1、TL
CE2及び底部長さ、BL
CE1、BL
CE2によって部分的に規定される。頂部長さTL
CE1は、接点100の第1の外縁部126aから第1の頂部内縁部126a’までで測定され、一方で頂部長さTL
CE2は、接点100の第2の外縁部128aから第2の上部内縁部128a’までで測定される。底部長さBL
CE1は、第1の外縁部126aから第1の底部内縁部126bまでで測定され、底部長さBL
CE2は、第2の外縁部128aから第2の底部内縁部128bまでで測定される。好ましい構成において、各接触端部110、120の少なくとも一部は円筒形である。
【0023】
特に
図1~
図5を参照すると、中間部分130は、中間要素134が隣接する又はその間にある、複数の分岐切込みセクション132を含む。さらなる説明のために、
図2は、右上四分円が除去された、実質的に弛緩した状態にある圧縮性電気接点100の等角図を示し、
図3は、第1の接触端部110から切り取られた中間部分130の拡大断面を示す。別の構成において、圧縮性電気接点は、第1及び第2の接触端部がない本体を含むことができる。
【0024】
また、
図1~
図7は、分岐パターンPA(
図9)に従って製造される実質的に弛緩した状態にある圧縮性電気接点100を様々な図であり、分岐パターンPAは、複数の分岐切込みセクション132が管体300Aにどのように切り込まれるかを規定する。特に
図4を参照すると、第1の接触端部110から、最初の分岐切込み132
e1(第1の接触端部110の上にある分岐切込みを参照)は、対向する内面136a、136bに関して測定された第1の端部切込み角度α
elによって規定することができる。第2の接触端部120から、最後の分岐切込み132
e2(第2の接触端部120の上にある最後の分岐切込みを参照)は、対向する内面138a、138bに関して測定された第2の端部切込み角度α
e2によって規定することができる。第1の接触端部110と第2の接触端部120との間に位置決めされた内側の分岐切込みセクション132
inは、内側の切込み角度α
in(第1の接触端部110と第2の接触端部120との間の複数の内側の分岐切込み角度を参照)によって規定することができる。各内側の切込み角度α
inは、内側の分岐切込みセクション132
inの間で外向きに延びる対向する内面139
ain、139
binに関して測定される。さらに、好ましくは、各切込みセクションは、それぞれの対向する内面139
ain、139
binの間に配置された丸みを帯びた縁部R
e1、R
in、R
e2を含む。分岐切込みセクションの各々は、最も内側の切込み距離K
e1I、K
NI、K
e2I及び最も外側の切込み距離K
e1O、K
NO、K
e2Oに関してさらに規定することができ、最も内側の切込み距離の各々は、最も外側の切込み距離の各々よりも小さい。
【0025】
図1~
図8には所定の数のセクション及び中間要素が示されるが、図示された分岐切込みセクション及び中間要素の数は、制限として解釈されるべきでない。本明細書に開示された圧縮性電気接点の全体構造の中に、より少ない又は追加の分岐切込みセクション及び中間要素を含めることができる。さらに、切込みセクションの角度及び中間要素の幅は変化することができる。
【0026】
図8は、実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点100を圧縮長さF
C1で示し、F
C1は、接点100が実質的に圧縮された場合に、接点100の第1の外縁部126aから第2の外縁部128aまでで測定される。この状態において、内面136a、136b(
図4)は、入れ子になるか又は内向きに倒壊して互いに接触し、これにより第1の接触端部110に隣接して第1の端部空間140が形成される。同様に、内面138a、138b(
図4)は、入れ子になるか又は内向きに倒壊して互いに接触し、これにより第2の接触端部120に隣接して第2の端部空間142が形成される。そして、内面139
ain、139
bin(
図4)は入れ子になるか又は内向きに倒壊し、これにより圧縮性電気接点100は、内面139
ain、139
bin(
図4)の間に形成された内部空間144
inも含む。従って、実質的に圧縮された状態において、各内面の一部が接触し、これにより端部空間及び内部空間は、圧縮性電気接点100を貫通して延びる複数のテーパー付きスロット150
e1(第1の接触端部スロット)、150
in(内部の接点スロット)、150
e2(第2の接触端部スロット)を形成する。複数のスロット150は、圧縮時にテーパー付き涙滴形状を有するようにさらに規定することができる。
【0027】
図8に示されるような実質的に圧縮された状態において、圧縮性電気接点100は、内径及び/又は外径の支持構造を必要とすることなく、実質的に管体形状のままでもある。比較的管体形状を維持する圧縮性電気接点100の能力は、内径及び/又は外径の支持構造なしで圧縮された場合に、コイルタイプのばねに共通に見られる乱雑で曲がりくねったうねりとは著しく対照的である。結果として、中間要素134(
図7)は、圧縮ストローク全体にわたって互いに釣り合いをとるように作用し、接点100の実質的に全ての部分にわたって接点に加えられる力の負荷を分散させる。
【0028】
図9は、管体300Aのための例示的な分岐パターンPAを例示する。管体300Aは、外面302a及び内面(図示せず)、管体全長T
L1、第1の管体縁部326A、及び第2の管体縁部328Aを含む。管体は実質的に円筒形として示される。しかしながら、管体は、限定されるものではないが、正方形、六角形、及び他の多角形の管体形状を含む、他の外側形状を有することができる。分岐パターンPAは、管体300Aの長さに沿った中心軸線CAに関して規定される。管端310Aについての理論上の分岐切込み350A1は、第1の分岐パターンPA
T1に関して所定の測定値DA
c1、EA
c1、FA
c1、及びGA
c1を使用して規定することができる。第1の分岐パターンPA
T1は、上部テーパー付きセクション370
A1及び下部テーパー付きセクション372
A1を含む。下部テーパー付きセクション372
A1は、好ましくは上部テーパー付きセクション370
A1と鏡映関係にあり、上部テーパー付きセクション370
A1の真下に配置される。
【0029】
DAc1は、第1の理論上の分岐切込み350Aの全体高さを測定する。EAc1は、管体300Aの第1の外縁部326Aからの分岐パターンPAT1の中心の距離を測定する。FAc1は分岐パターンPAT1の最も広い幅であり、GAc1は分岐パターンPAT1の最も狭い幅である。
【0030】
管体中間部分330Aのための理論上の分岐切込み360Aは、第2の分岐パターンPAT2に関して所定の測定値DAC2、FAC2、及びGAc2を使用して規定することができる。DAc2は、理論上の分岐切込み360Aの全体高さである。FAC2は分岐パターンPAT2の最も広い幅であり、GAc2は分岐パターンPAT2の最も狭い幅である。分岐パターンPAT1、PAT2は、寸法HAc、DAmに関してさらに規定され、HAcは、パターンPAT1、PAT2の間のそれぞれの中心線から測定された距離であり、DAM1は、分岐パターンRAT2の底部から中間線MLまでの距離であり、中間線MLでは、テーパー付きセクション370A1、372A1が中心軸線CAである線に結合する。
【0031】
理論上の分岐切込みは、理論上の端部切込み350A及び理論上の中間切込み360Aの中心線に関して規定された測定値HAcで互いに関してさらに規定される。好ましくは、分岐パターンは、分岐切込みをもつ圧縮性電気接点の最終形態がばねのような特性を呈するのを可能にするようなものである。さらに、本明細書に開示された実施形態において、接点の最終特性がばねのようであるように、ジグザグ様のテーパー付きパターンが好ましい。また、分岐パターンPAは、管体の切込み後及び圧縮中に中間部分で発生し得る曲がり量が最小になるように構成される。しかしながら、別の変形例及び分岐パターンを使用することもできる。
【0032】
図10-
図12は、本明細書に開示された実施形態による圧縮性電気接点200の様々な図を示す。
図10A及び
図10Bは接点200の上面図を示し、
図11は、接点200の実質的に弛緩した状態における側面図を示す。圧縮性電気接点200は、第1の接触端部210、第1の接触端部210の反対側にある第2の接触端部220、及び第1の接触端部210と第2の接触端部220との間に配置された中間部分230を含む。第1の接触端部210は、内面(図示せず)及び外面214を含む。同様に、第2の接触端部220は、内面(図示せず)及び外面224を含む。好ましい構成において、各接触端部210、220の少なくとも一部は円筒形である。
【0033】
図10及び
図11に示される実質的に弛緩した状態において、圧縮性電気接点200は、第1の外縁部226aから反対側の外縁部228aまでで測定されたL
R2として規定される弛緩長さを有する。接触端部210は、外縁部226aから底部内縁部226bまでで測定された底部長さBL
DE1によって部分的に規定される。接触端部220は、外縁部228aから第1の頂部内縁部228bまでで測定された頂部長さTL
DE1によって部分的に規定される。
【0034】
中間部分230は、中間要素234が隣接する又はその間にある複数の分岐切込みセクション232を含む。第1の実施形態と同様に、圧縮性電気接点200は、第1及び第2の接触端部なしで中間部分のみを含むことができる。
【0035】
特に
図10A及び10Bを参照すると、第1の接触端部210から、最初の分岐切込み232
e1(第1の接触端部210上の第1の分岐切込みを参照)は。角度δ
e1I、δ
e1Oによって規定することができ、それらの角度は、対向する内面236a、236b、236c、236dに関して測定される。最初の曲面237は、内面236bから延びる。第2の接触端部220から、最後の分岐切込み232
e2(第2の接触端部220上の最後の分岐切込みを参照)は、角度δ
e2I、δ
e2Oによって規定することができ、それらの角度は、対向する内面238a、238b、238c、238dに関して測定される。最後の曲面239は、内面238aから延びる。内側の分岐切込みセクション232
in(第1の接触端部210と第2の接触端部220との間の複数の内側の分岐切込みセクションを参照)は、2つの角度δ
NI、δ
NO(第1の接触端部210と第2の接触端部220との間の複数の最も内側及び最も外側の分岐切込み角度を参照)によって規定することができる。角度δ
NI、δ
NOは、内側の分岐切込みセクション232
inの間に位置する外向きに延びる一対の対向する内面241
ain,241
bin,241
cin,241
dinに関して測定される。分岐切込みセクションの各々は、最も内側の切込み距離V
e1I、V
NI、Ve
2I及び最も外側の切込み距離V
e1O、V
NO、V
e2Oに関してさらに規定することができ、最も内側の切込み距離の各々は、最も外側の切込み距離の各々よりも小さい。
【0036】
加えて、好ましくは、丸みを帯びた縁部RB
e1、RB
in、RB
e2(
図11)は、各分岐切込みセクションに含まれ、それらは、対向する内面241
ain、241
binの間、及び対向する内曲面243
ain、243
binの間にそれぞれ配置される。
【0037】
図12は、圧縮長さL
C2に実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点200を示し、圧縮長さL
C2は、接点を実質的に圧縮したとき、接点200の第1の外縁部226aから第2の外縁部228aまでで測定される。この状態において、内面236a、236bは、入れ子になるか又は内向きに倒壊して互いに接触し、これにより第1の接触端部210に隣接して第1の端部空間240が形成される。同様に、内面238a、238bは、内向きに倒壊して接触して、これにより第2の接触端部220に隣接して第2の端部空間242が形成される。そして、内面239
ain、239
binは内向きに倒壊し、これにより圧縮性電気接点200は、内面246
in、248
inの間に形成された内部空間244
inも含む。実質的に圧縮された状態において、各内面の一部は、端部空間及び内部空間が複数のテーパー付きスロット250を形成するように接触する。複数のテーパー付きスロット250は、第1の接触端部スロット250
e1、少なくとも1つの内側の接触端部スロット250
in、及び圧縮性電気接点200を貫通して延びる第2の接触端部スロット250
e2を含むとさらに説明することができる。複数のスロット250は、圧縮時にテーパー付き涙滴形状を有するようにさらに規定することができる。しかしながら、スロット250は、曲面に起因して、圧縮性電気接点の第1の実施形態におけるスロット150と比較して、はるかに小さくかつ狭い。
【0038】
図12に示される実質的に圧縮された状態において、圧縮性電気接点200は、内径及び/又は外径の支持構造を必要とすることなく、実質的に管体状のままである。第1の実施形態と同様に、中間要素234(
図11)は、圧縮ストローク全体にわたって互いに釣り合いをとるように作用し、接点200の全ての部分にわたって接点に加えられる力の負荷を分散させる。
【0039】
図13は、管体300Bに複数の分岐切込みセクション232の切込みを入れるために使用することができる、複数の分岐切込みパターンを含む、別のタイプの分岐パターンPBを示す。管体300Bは、外面302B及び内面(図示せず)、管体の全体長さT
L2、第1の管体縁部326B、及び第2の管体縁部328Bを含む。分岐パターンPBは、管体300Bの長さに沿って延びる中心軸線CBに関して規定される。
【0040】
中間部分330Bのための理論上の分岐切込み350Bは、所定の測定値DBc1、EBc1、及びGBc1を使用して、第1の分岐切込みパターンPBT1に関して規定することができる。DBc1は、理論上の分岐切込み350Bの全体高さを測定する。EBc1は分岐切込み350Bの最大幅であり、GBc1は分岐切込み350Bの最も狭い幅である。また、第1の分岐切込みパターンPBT1は、上部テーパー付きセクション370B1、下部テーパー付きセクション372B1、及び上部テーパー付きセクション370B1と下部テーパー付きセクション372B1との間に位置決めされた弓形セクション374B1を含む。弓形セクション374B1は2つの弓形部分BBT1、BBT2を含む。
【0041】
管端部分310Bのための理論上の分岐切込み360Bは、所定の測定値DBC2、EBC2、FBC2、及びGBC2を使用して、第2の分岐パターンPBT2に関して規定することができる。DBC2は、理論上の分岐切込み360Bの全体高さを測定する。EBC2は、切込み360Bの中心線から管体326Bの縁部までの距離を測定する。FBC2は分岐パターンPBT2の最も広い幅であり、GBC2は分岐パターンPBT2の最も狭い幅である。
【0042】
分岐パターンPBT1、PBT2は、寸法HBC及びDBM2に関してさらに規定される。測定値HBCは、それぞれの中心線から測定されたパターンPBT1、PBT2の間の距離であり、DBm2は、分岐パターンRBT2の底部から中心軸線CBと平行な弓形セクション374B1の中線までの距離である。
【0043】
好ましくは、分岐パターンPA、PBは、管体の内部に切り込むことができ、これらは、分岐切込み接触端部の最終形態がばねのような特性を呈することを可能にするようなものである。さらに、本明細書に開示された実施形態において、接点の最終特性がばねのようであるように、ジグザグ様のパターンが好ましい。また、分岐パターンPA、PBは、管体の切込み後及び圧縮中に中間部分で発生し得る曲がり量が最小となるように構成される。しかしながら、別の変形例及び分岐パターンを使用することもできる。
【0044】
本明細書に開示された圧縮性電気接点は、好ましくは、1又は2以上の精密切込み方法、例えばレーザーカッティングを利用して管体から製造される。また、管体は、好ましくは、1又は2以上の導電性材料から製造される。圧縮性電気接点用に適する材料は、限定されるものではないが、真ちゅう、銅、ベリリウム銅、及びステンレス鋼を含む。好ましくは、これらの材料は、ばねのような特性、高い強度、高い弾性限界、及び低い弾性を有する。
【0045】
本明細書に開示された圧縮性電気接点のための全体寸法は、微小規模から大規模に及ぶことができる。しかしながら、現在の業界動向を考えると、目標サイズは小規模である。例示的な管体サイズは、約0.006インチの内径、約0.010インチの外径、及び約0.070インチの全体長さを有する。これらの寸法を有しかつ分岐パターンPAを組み込んだ管体を使用して圧縮性電気接点を製造する場合、結果として得られる切込み角度は約5度とすることができ、最も内側の切込み距離は約0.001インチとすることができ、最も外側の切込み距離は約0.002インチとすることができる。そして、圧縮性電気接点が分岐パターンPBを組み込んで製造される場合、結果として得られる上部切込み角度は、約13度から約15度の範囲とすることができ、結果として得られる下部切込み角度は、最も内側の切込みで約1.5度から約3.0度の範囲とすることができ、最も内側の切込み距離は約0.0006インチで、最も外側の切込み距離は約0.002インチである。
【0046】
しかしながら、本明細書に開示された圧縮性電気接点の寸法は、限定されるものではないが、接点のばね定数、及び実質的に弛緩した状態と圧縮された状態との間の移動長さを含む、様々な要因に依存する。それでも、圧縮後、本明細書に開示された圧縮性電気接点は、約0.006インチの内径、約0.010インチの外径、約0.070インチの全体長さの管体から製造される場合、約0.006インチの有効内径、約0.010インチの有効外径、約0.070インチの有効全体長さを有する。
【0047】
図14-
図17は、各組立体が実質的に圧縮された状態にある圧縮性電気接点100を含む、例示的なコネクタ組立体の断面図である。圧縮性電気接点100の圧縮特性をさらに強調して示すために、接点100は断面で示されていない。
【0048】
図14は、2つの雄ピン402、404、圧縮性電気接点100、ピン402、404にそれぞれ結合された端部誘電体410、412、圧縮性電気接点100の周りに配置された中央誘電体414を含む、例示的なコネクタ組立体400を示す。組立体400は、接触点406、408でピン402、404に接触する端部110、120をさらに示す。組立体400は、中央ハウジング本体420及びハウジング端部422a、422bを有する、外部ハウジング416をさらに含む。中央本体420は、中央誘電体414に向かって下方に延びる中央セクション、及び端部誘電体410、412に当接する中央本体端部424a、424bを有する。各ハウジング端部422a、422bは、雄ピン402、404の端部分402a、404aを収容するように構成された内部開口径が輪郭形成される端部開口部426a、426bを含む。
【0049】
図15は、雄ピン502A、雄ピン502Aに結合された端部誘電体510、圧縮性電気接点100、接点100を取り囲む中央誘電体514、ならびに第1のハウジング本体518及び第2のハウジング本体520を含む外部ハウジング516を含む、別の例示的なコネクタ組立体500を示す。第2のハウジング本体520は、中央誘電体514を取り囲み、ハウジング本体520の外面に結合された端部520a、520bを有する第2のハウジング本体端部522を含む。
【0050】
さらに
図15を参照すると、ケーブル505は、ケーブル中心導体503、ケーブル誘電体507、及び外部ケーブルシース509を含む。ハウジング本体端部522は、雄ピン端部502aが端部開口部526を通って自由に経路を定めるように構成された内部開口径が輪郭形成される端部開口部526を含む。組立体500は、接触点506、508で雄ピン502A及び中心導体503に接触する接触端部110、120をさらに示す。
【0051】
図16は、圧縮性電気接点100、雄ピン602、雄ピン602を囲む端部誘電体610、接点100を囲む中央誘電体614、端部誘電体610及び中央誘電体614を囲むハウジング本体620、ハウジング本体620の第2の本体端部620bに当接するプリント回路基板700を含む、さらに別の例示的なコネクタ組立体600を示す。また、ハウジング本体620は、第1の本体端部620aを含み、第1の本体端部620aは、雄ピン端部602aが端部開口部626を通って自由に経路を定めるように輪郭形成された端部開口部626を有する。組立体600は、接触点606、608でピン602及びプリント回路基板700に接触する接点100の端部110、120を示す。
【0052】
図17は、圧縮性電気接点100、接点100の第1の接触端部110に当接する第1のプリント回路基板900a、接点100の第2の接触端部120に当接する第2のプリント回路基板900b、接点100を取り囲む中央誘電体814、中央誘電体814を取り囲むとともに、プリント回路基板900a、900bにそれぞれ当接する端部820a、820bを有する外部ハウジング本体820を含む、例示的なコネクタ組立体800を示す。ここでは、接触点806、808で各プリント回路基板900a、900bに接触する接触端部110、120が示される。
【0053】
図18及び
図19は、限定されるものではないが、MIL-PRF-39012、Sec.4.6.11を含む工業標準に従って測定された、電圧定在波比(VWSR)テストの結果を示す。
図18は、各組立体が本明細書に開示された実施形態による圧縮性電気接点を含む、コネクタ組立体サンプルに関する周波数(GHz)に対するVWSRの関係を示す。結果の各セットは、2つの雄ピン間で組立体に組み込まれるそれぞれの圧縮性電気接点に基づいており、圧縮性電気接点は、その最大移動長さの半分で置かれている。
【0054】
比較の目的で、
図19は、
図18に示された試験結果のため使用されるのと同じ試験構成を有する、コネクタ組立体サンプルに関する周波数(GHz)に対するVWSRの関係を示す。しかしながら、この組立体において、圧縮性電気接点は、FUZZ BUTTON(登録商標)相互接続部に置き換えられている。FUZZ BUTTON(登録商標)相互接続部は、Custom Interconnect LLC(カスタム相互接続LLC)によって製造される。
【0055】
従って、当業者であれば、開示された実施形態及びその要素について、本開示の範囲から逸脱することなく、様々な修正及び変形を行い得ることが明らかであろう。本開示の他の実施形態は、明細書の検討及び本開示の実行から当業者には明らかであろう。明細書及び実施例は例示とみなされ、本開示の真の範囲は、特許請求の範囲及びそれらの均等物によって表されることが意図されている。
【符号の説明】
【0056】
100 圧縮性電気接点
110 第1の接触端部
112 内面
114 外面
120 第2の接触端部
124 外面
130 中間部分
132 分岐切込みセクション
134 中間要素