(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】高圧洗浄システム、及び高圧洗浄システムを動作させるための方法
(51)【国際特許分類】
B08B 3/02 20060101AFI20240401BHJP
B08B 13/00 20060101ALI20240401BHJP
B08B 1/00 20240101ALI20240401BHJP
B08B 1/12 20240101ALI20240401BHJP
【FI】
B08B3/02 G
B08B13/00
B08B1/00
B08B1/12
(21)【出願番号】P 2022506116
(86)(22)【出願日】2019-07-31
(86)【国際出願番号】 EP2019070673
(87)【国際公開番号】W WO2021018395
(87)【国際公開日】2021-02-04
【審査請求日】2022-07-29
(73)【特許権者】
【識別番号】505201098
【氏名又は名称】アルフレッド ケルヒャー エスエー ウント コンパニー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001069
【氏名又は名称】弁理士法人京都国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス フリーデリヒ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル アルビエ
(72)【発明者】
【氏名】トビアス マセク
(72)【発明者】
【氏名】ティモ シュペングラー
(72)【発明者】
【氏名】アンゲリカ モール
【審査官】宮部 愛子
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-533095(JP,A)
【文献】特開2017-070902(JP,A)
【文献】特開2006-075795(JP,A)
【文献】特開2006-214214(JP,A)
【文献】特開2005-102534(JP,A)
【文献】特開2017-198162(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0214059(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの可変動作パラメータでもって動作可能である、ポンプ組立体(14)を有する高圧洗浄器具(12)と、
前記ポンプ組立体(14)の高圧出口(20)に流れ接続している又は流れ接続可能である少なくとも1つの付属品(38)と、
入力ユニット(28、66)と、
前記入力ユニット(28、66)に連結された少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)と、
前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)に連結された出力ユニット(30、68)と
を含む高圧洗浄システムであって、
被洗浄物体が前記入力ユニット(28、66)によって指定
され、該指定内容に応じて、前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)により前記出力ユニット(30、68)上に、付属品(38)及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を使用するための命令を含む洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が提供
され、
前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)に応じた相互作用情報を前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)に送信するために、ユーザに対して、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)にリンクされた少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)が前記出力ユニット(30、68)上に提供
される、
高圧洗浄システム。
【請求項2】
請求項1に記載の高圧洗浄システムであって、
前記少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)が、前記出力ユニット(30、68)上に、ボタン、選択要素、又は回転ないし摺動制御部の形態にて提供
され、
前記出力ユニット(30、68)が
、前記少なくとも1つの相互作用要素が表示
されるディスプレイユニットであること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の高圧洗浄システムであって、前記少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)が確認要素(119、167)を含み、該確認要素の作動により、ユーザの確認情報が前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)に送信
されること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が、少なくとも1つの動作パラメータの値に関する指示を含むこと、及び
前記少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)による確認を受け、前記高圧洗浄器具(12)が前記少なくとも1つの動作パラメータの値に設定可能であること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)のそれぞれに接続された複数の洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が提供
されること、
前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が、付属品(38)の使用に関する少なくとも1つの命令を含み、異なる洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)の付属品(38)が互いに異なること、及び
前記少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)それぞれが確認要素(119)又は選択要素を形成し、該確認要素又は選択要素の作動を受け、前記相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)にリンクされた前記付属品(38)を使用するための情報が、前記制御ユニット(32、76、82)に送信
されること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記高圧洗浄器具(12)が、ユーザによる事前の確認又は変更無しに前記少なくとも1つの動作パラメータの値に設定可能であること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)が、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)と共に、前記出力ユニット(30、68)上に提供
されること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が複数の付属品(38)を含
むこと、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項9】
請求項8に記載の高圧洗浄システムであって、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が、時系列で連続して使用される複数の付属品(38)を含むこと、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項10】
請求項8又は9に記載の高圧洗浄システムであって、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が、前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)により前記出力ユニット(30、68)上に提供される洗浄命令(194)に従って使用される、複数の付属品(38)を含むこと、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記少なくとも1つの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)が要求要素(125、187、191、199)を含み、ユーザによる該要求要素の作動を受け、前記物体を洗浄するための
、手引きの形態である少なくとも1つの洗浄命令(194
)が、前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)により前記出力ユニット(30、68)上に提供
されること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項12】
請求項11に記載の高圧洗浄システムであって、連続した洗浄命令(194)が、前記物体を洗浄するためのユーザ用の段階的手引きの形態で、前記出力ユニット(30、68)上に提供
されること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の高圧洗浄システムであって、
前記洗浄命令(194)が、それぞれの相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)と共に、ユーザに対して提供
され、
相互作用要素(118、120、124、126、166、168、169、170、186、190、198)の作動を受け、前記手引きの後続のステップに係る前記洗浄命令(194)が提供
されること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項14】
請求項11~13のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記出力ユニット上に提供
される洗浄命令(194)が、
‐前記高圧洗浄器具(12)を
、前記入力ユニット(28、66)を使用して設定するための命令、
‐動作パラメータの値を前記高圧洗浄器具(12)に送信するための命令、
‐前記物体の洗浄に関する付属品(38)を案内するための命令、
‐付属品(38)を動作要素(24)又は前記高圧洗浄器具(12)に接続するための命令、付属品(38)の接続を解除するための命令、及び/又は付属品(38)を交換するための命令、
‐満了した又は残存する洗浄時
間に関する命令、
のうちの少なくとも1つである又は該少なくとも1つを含むこと、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項15】
請求項14に記載の高圧洗浄システムであって、満了した又は残存する洗浄時間に関する命令が、少なくとも1つの付属品(38)の耐用寿命を含むこと、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記高圧洗浄システム(10;110)が、洗浄プロファイルを保存する記憶ユニット(78、84)を有し、該洗浄プロファイルが、被洗浄物体に関連付けられた洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)を有し、前記洗浄推奨事項が、付属品(38)の、少なくとも1つの動作パラメータの値へのリンクを有すること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項17】
請求項1~16のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、付属品(38)として、
‐フラットジェットノズルを備えた吐出ユニット(44、50)、
‐回転ノズルを備えた吐出ユニット(46、52)、
‐低圧洗浄剤ノズルを備えた吐出ユニット(48)、
‐2つ以上の吐出ユニット(44、46、48)を含む吐出装置(42)、ここで、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)はそのうちの特定の1つの使用を含む、
‐表面洗浄装置(60)、
‐ウォッシングブラシ(54、56)、
‐洗浄用化学薬品の容器(34)、
のうちの少なくとも1つが提供されること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項18】
請求項1~17のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記入力ユニット(28、66)、前記出力ユニット(30、68)、及び/又は前記制御ユニット(32、76、82)が、共通のハウジング(70)又は共通の支持体と共に統合型ユニット(64)を形成する、或いは、このような統合型ユニット(64)に含まれること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項19】
請求項1~18のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記入力ユニット(28、66)、前記出力ユニット(30、68)、
又は前記制御ユニット(32、76、82
)が、前記高圧洗浄器具(12)の携帯可能な外部付属装置(62)である又は該携帯可能な外部付属装置に含まれること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項20】
請求項18に記載の高圧洗浄システムであって、前記統合型ユニット(64)が、前記高圧洗浄器具(12)の携帯可能な外部付属装置(62)である又は該携帯可能な外部付属装置に含まれること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項21】
請求項19又は20に記載の高圧洗浄システムであって、ユーザによる前記高圧洗浄システム(10;110)との相互作用のための、前記外部付属装置(62)に記憶されて実行可能であるユーザアプリケーションプログラム、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項22】
請求項1~21のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
‐少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)が前記高圧洗浄器具(12)内に配置される又は該高圧洗浄器具に含まれること、
及び
‐前記高圧洗浄システム(10;110)が少なくとも1つのデータ処理装置(80)を含み、該データ処理装置が、前記高圧洗浄器具(12)から空間的に遠く離れて配置されると共に、少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)を含むこと、
のうちの少なくとも1つが適用されることを特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項23】
請求項1~22のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記少なくとも1つの動作パラメータが、
‐洗浄液の圧力、
‐前記ポンプ組立体(14)の圧力レベル、
‐洗浄液の体積流量、
‐洗浄液の体積レベル、
‐洗浄用化学薬品
の洗浄液に対する混合比、
‐前記付属品(38)の前記被洗浄物体からの操作距離、
‐洗浄液を吐出するための、前記付属品(38)の少なくとも1つの特定のノズルの使用、
‐洗浄液の圧力が一時的に増加した(ブースト)動作モードの使用、
のうちの1つである又は該1つを含むこと、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項24】
請求項1~23のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、少なくとも1つの動作パラメータの値が、ユーザにより、前記入力ユニット(28、66)によって及び/又は前記高圧洗浄器具(12)の動作ユニット(24)によって、前記高圧洗浄器具(12)に対して指定可能であること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項25】
請求項1~24のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
前記高圧洗浄システム(10;110)が、前記物体を検知するための検知ユニット(100)を含む又は形成すること、
前記物体に関する前記検知ユニット(100)からの情報が前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、72)に送信
され、前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)が、前記情報を基に前記物体及び/又は該物体の質を判定するように構成されること、
前記検知ユニット(100)が、前記物体の少なくとも1つの画像を作成するためのカメラ(98)を含み、該物体に関する画像情報が前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)に送信
されること、及び
前記制御ユニット(32、76、82)が、前記画像情報を基に前記物体を判定するように構成されること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項26】
請求項1~25のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
前記高圧洗浄システム(10;100)が記憶ユニット(78、84)を含むこと、
ユーザのユーザプロファイルが前記記憶ユニット(78、84)内に記憶可能であること、及び
前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)を作成するため、ユーザプロファイルにリンクされた情報が前記少なくとも1つの制御ユニット(76、82)により考慮することができること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項27】
請求項1~26のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、ユーザプロファイルと相互作用するためのユーザインタフェースが、前記入力ユニット(28、66)及び前記出力ユニット(30、68)により
、付属装置(62)のユーザアプリケーションプログラムを使用して提供
され、該付属装置が前記入力ユニット(28、66)及び前記出力ユニット(30、68)を含むこと、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項28】
請求項1~27のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
ユーザプロファイルにリンクされた少なくとも1つの個別化された被洗浄物体が、前記記憶ユニット(78、84)内に記憶可能であり、前記物体がユーザにより前記少なくとも1つの制御ユニット(32、76、82)に対して指定可能であること、及び
前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が個別化された前記物体に対して提供
されること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項29】
請求項1~28のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
‐少なくとも1つの付属品(38)がユーザプロファイルにリンクされ、前記付属品に関する情報が前記記憶ユニット(78、84)内に記憶可能であり、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が、保存された前記少なくとも1つの付属品(38)を基にしてのみ、ユーザに提供
されること、
及び
‐少なくとも1つの付属品(38)がユーザプロファイルにリンクされ、前記付属品に関する情報が前記記憶ユニット(78、84)内に記憶可能であり、前記洗浄推奨事項が、前記少なくとも1つの付属品(38)とは無関係にユーザに提供
されること、
及び
‐ユーザプロファイルにリンクされた前記高圧洗浄器具(12)の型式が、前記記憶ユニット(78、84)内に記憶可能であり、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)が、前記高圧洗浄器具(12)の型式に応じて提供
されること、
のうちの少なくとも1つが適用されることを特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項30】
請求項1~29のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、少なくとも1つの動作パラメータの値が、前記高圧洗浄器具(12)により、前記洗浄推奨事項(112、128、134、138、158、174)内に包含される前記付属品(38)に応じて限定可能であること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項31】
請求項1~30のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、前記高圧洗浄器具の使用中に該高圧洗浄器具(12)の制御ユニット(32、76、82)により、少なくとも1つの動作パラメータのいずれの値が使用されるか、及び/又はいずれの付属品(38)が使用されるか判定可能で
あること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項32】
請求項31に記載の高圧洗浄システムであって、少なくとも1つの動作パラメータの値が、前記高圧洗浄器具(12)により、使用される前記付属品(38)に応じて限定可能であること、を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項33】
請求項1~32のいずれか1項に記載の高圧洗浄システムであって、
前記高圧洗浄器具(12)の前記制御ユニット(32、76、82)により、少なくとも1つの動作パラメータの値及び/又は使用される前記付属品(38)が前記洗浄推奨事項から逸脱するかどうか判定可能であること、及び
この場合、
‐ユーザに指示を
、前記高圧洗浄器具(12)上で、前記高圧洗浄器具(12)の動作ユニット(24)上で、及び/又は前記出力ユニット(30、68)上で提供すること、
‐前記高圧洗浄器具(12)又は前記ポンプ組立体(14)を停止させること、
‐前記高圧洗浄器具(12)の前記少なくとも1つの動作パラメータの値を変更し
、前記動作パラメータの値を前記洗浄推奨事項に応じて設定すること、
‐前記動作パラメータの値が前記洗浄推奨事項に従った値を超える場合、前記高圧洗浄器具(12)の前記少なくとも1つの動作パラメータの値を減らすこと、
‐前記逸脱に関する情報を記憶ユニット(78、84)に送信し、前記情報を前記記憶ユニット(78、84)内に記憶すること、
のうちの少なくとも1つが遂行可能であること、
を特徴とする高圧洗浄システム。
【請求項34】
少なくとも1つの可変動作パラメータでもって動作可能である、ポンプ組立体を有する高圧洗浄器具と、前記ポンプ組立体の高圧出口に流れ接続している又は流れ接続可能である少なくとも1つの付属品と含む高圧洗浄システムを動作させるための方法であって、
前記高圧洗浄システムが更に、入力ユニットと、前記入力ユニットに連結された少なくとも1つの制御ユニットと、前記少なくとも1つの制御ユニットに連結された出力ユニットとを含み、
ユーザが入力ユニットによって被洗浄物体を制御ユニットに対して指定し、該指定内容に応じて、前記制御ユニットが出力ユニット上に、付属品及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を使用するための命令を含む洗浄推奨事項を提供し
、
前記洗浄推奨事項に応じた相互作用情報を前記少なくとも1つの制御ユニットに送信するために、ユーザに対して、前記洗浄推奨事項にリンクされた少なくとも1つの相互作用要素を前記出力ユニット上に提供する、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの可変動作パラメータでもって動作可能である、ポンプ組立体を有する高圧洗浄器具と、前記ポンプ組立体の高圧出口に流れ接続している又は流れ接続可能である少なくとも1つの付属品と、更に、入力ユニットと、前記入力ユニットに連結された少なくとも1つの制御ユニットと、前記少なくとも1つの制御ユニットに連結された出力ユニットとを含む高圧洗浄システムであって、被洗浄物体が前記入力ユニットによって指定可能であり、該指定内容に応じて、前記少なくとも1つの制御ユニットにより前記出力ユニット上に洗浄推奨事項が提供可能である、高圧洗浄システムに関する。
【0002】
更に、本発明は、その種類の高圧洗浄システムを動作させるための方法に関する。
【背景技術】
【0003】
冒頭で述べた種類の高圧洗浄システムが、WO 2016/066209 A1に記載される。ここでは、ユーザは、被洗浄物体の種類を、入力ユニット上で絵文字によって選択することができる。被洗浄物体の種類に応じて、高圧洗浄器具の動作パラメータ、例えば洗浄液の圧力又は体積流量が設定される。物体の洗浄用に推奨される吐出ユニットが、出力ユニット上に記号で描かれる。
【0004】
これもWO 2016/066209 A1に記載される高圧洗浄システムの異なる実施形態において、ユーザは動作パラメータの値を、入力ユニットによって指定することができる。洗浄液の特性を変動させ、洗浄結果に影響を与えるために、ユーザによる指定内容が高圧洗浄器具上で設定される。
【0005】
US 2013/0214059 A1に高圧洗浄システムが記載される。ここでは、WO 2016/066209 A1に記載されるように、ユーザは、被洗浄物体の種類を入力ユニット上で絵文字によって指定することができる。被洗浄物体の種類に応じて、高圧洗浄器具の、少なくとも1つの動作パラメータが設定される。ただし、吐出ユニットの推奨事項は出力ユニット上には出力されない。更に、US 2013/0214059 A1に記載されるのは、洗浄作業に適したノズルを含む吐出ユニットをユーザが動作ユニット上で選択する高圧洗浄システムの実施形態である。選択された吐出ユニットは、駆動装置によって高圧出口に流れ接続させることができる。
【0006】
更に、高圧洗浄システムを使用するための手引きが公知である。そこでは、異なる種類の被洗浄物体が、印刷された形態で記号で描かれる。これらの図にリンクされるのは、高圧洗浄器具を使用するための命令である。命令は、物体の洗浄に適した吐出ユニットの図、ならびに、いずれの圧力レベルが使用されるべきかに関する推奨事項を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】WO 2016/066209 A1
【文献】US 2013/0214059 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
より大きい汎用性を有する、高圧洗浄システム、及び高圧洗浄システムを動作させるための方法を提供することが本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、本発明に係る高圧洗浄システム、即ち、少なくとも1つの可変動作パラメータでもって動作可能である、ポンプ組立体を有する高圧洗浄器具と、前記ポンプ組立体の高圧出口に流れ接続している又は流れ接続可能である少なくとも1つの付属品と、入力ユニットと、前記入力ユニットに連結された少なくとも1つの制御ユニットと、前記少なくとも1つの制御ユニットに連結された出力ユニットとを含む高圧洗浄システムであって、被洗浄物体が前記入力ユニットによって指定可能であり、該指定内容に応じて、前記少なくとも1つの制御ユニットにより前記出力ユニット上に、付属品及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を使用するための命令を含む洗浄推奨事項が提供可能であり、特に前記洗浄推奨事項に応じた相互作用情報を前記少なくとも1つの制御ユニットに送信するために、ユーザに対して、前記洗浄推奨事項にリンクされた少なくとも1つの相互作用要素が前記出力ユニット上に提供可能である、高圧洗浄システムにより達成される。
【0010】
本発明に係る前記高圧洗浄システムの汎用性は、出力される前記洗浄推奨事項に応答して、ユーザが相互作用情報を、前記少なくとも1つの相互作用要素によって前記少なくとも1つの制御ユニットに送信することが可能であるという事実に起因する。特に、前記少なくとも1つの相互作用要素の質、及び前記少なくとも1つの制御ユニットに送信可能な前記相互作用情報が、前記洗浄推奨事項に応じていてもよい。これによって、好適な実施形態において、好ましくは、ユーザが動的な洗浄推奨事項に反応できることにより、及び、有利には前記洗浄推奨事項を自らの必要性に合わせて適宜適応できる、特に一新できることにより、ユーザと少なくとも1つの制御ユニットとの間の対話を確立することができる。これにより、特にユーザと前記高圧洗浄システムとの間の、対話のような又はワークフローのような情報交換によって、前記洗浄作業の観点から最良可能な洗浄推奨事項を描き出すことが可能になり、好ましくは、同時に、ユーザに前記洗浄を遂行するよう命令することができる。別法として又は追加として、好都合なことには、前記相互作用要素の作動を受け、前記少なくとも1つの制御ユニットにより、洗浄命令が前記出力ユニット上に、例えばワークフローのような又は対話のようなやり方で提供され、前記高圧洗浄システムの使用中、これらの洗浄命令が、最良可能な洗浄の観点からユーザに命令することが実現される。
【0011】
前記出力ユニットは、有利には、ディスプレイユニットであり又はディスプレイユニットを含み、好ましくは画像ディスプレイが提供され、前記洗浄推奨事項ならびに前記少なくとも1つの相互作用要素を視覚的に表現することができる。
【0012】
前記付属品、及び/又は前記少なくとも1つの動作パラメータの値についての前記洗浄推奨事項は、例えば図式の形態、テキストの形態にて及び/又は音声出力により提供可能としてもよく、特に、図式の要素、及び/又はテキスト、及び/又は音声要素を含んでもよい。
【0013】
例えば、前記少なくとも1つの相互作用要素は、前記出力ユニット上に、ボタン、選択要素、又は回転及び/又は摺動制御部の形態にて提供可能、特に表示可能である。前記ボタンを作動させることにより、前記選択要素上に提供される行為を選択することにより、或いは、例えば少なくとも1つの動作パラメータの値を変動させることができる前記制御部を設定することにより、ユーザは、前記高圧洗浄システムと相互作用することができる。
【0014】
好適な実施形態において、前記出力ユニットが音響的構成であるようにしてもよい。従って、「相互作用要素」は、視覚的に表現された、及び、例えば触覚的に作動可能な要素に限定されるものではない。前記洗浄推奨事項は前記音響的出力ユニット上に、例えば発話出力により提供することができる。
【0015】
対応するやり方において、前記少なくとも1つの相互作用要素は、応答可能な音声出力により提供可能であるようにしてもよい。従って、例えばユーザによる音声入力による相互作用を可能とすることができる。
【0016】
前記少なくとも1つの相互作用要素が、ディスプレイ要素を物理的作動要素に光学的にリンクさせることにより、前記入力ユニット上に提供可能であるようにしてもよい。前記入力ユニット上に、例えば、ボタン又は同様のものの形態の物理的作動要素を提供してもよい。この作動要素は、前記出力ユニット上で表示可能である「ソフトキー」として、ディスプレイ要素に視覚的にリンクしてもよい。例えば、前記作動要素を作動させることにより或る相互作用が可能になることが、ユーザに通知される。
【0017】
前記洗浄推奨事項が、少なくとも1つの動作パラメータの値と共に、付属品を使用するための命令を含むと有利である。従って、最良可能な洗浄結果を達成するために、ユーザは包括的で有益な推奨事項を得る。
【0018】
これも最良可能な洗浄結果を達成するために、特に、前記洗浄推奨事項が、複数の動作パラメータの値に関する指示を含み得るようにしてもよい。
【0019】
特に、2つ以上の相互作用要素が提供可能であるようにしてもよい。前記相互作用要素は、前記作動に応じて、異なる相互作用情報が前記制御ユニットに送信可能であるように、その効果に関して異なる仕方で作られていてもよい。従って、本開示に関連して、語法「前記少なくとも1つの相互作用要素」は、「前記少なくとも1つの相互作用要素のうちの、少なくとも1つの相互作用要素」を意味すると解釈することができる。
【0020】
前記高圧洗浄システムが2つ以上の制御ユニットを含むようにしてもよい。従って、本開示に関連して、前記語法「前記少なくとも1つの制御ユニット」は、「前記少なくとも1つの制御ユニットのうちの、少なくとも1つの制御ユニット」を意味すると解釈することができる。
【0021】
好ましくは、前記少なくとも1つの相互作用要素は確認要素を含み、この確認要素の作動により、ユーザの確認情報が前記少なくとも1つの制御ユニットに送信可能である。従って、前記確認要素を作動させることにより、ユーザは、前記洗浄推奨事項の通知を受け取ったこと、特にその通知を認知することを前記制御ユニットに通信することができる。ある意味で、ユーザは前記相互作用要素によって、前記制御ユニットによる前記洗浄推奨事項を受け入れる。
【0022】
前記洗浄推奨事項が、少なくとも1つの動作パラメータの値に関する指示を含み、前記少なくとも1つの相互作用要素による確認を受け、前記高圧洗浄器具が前記少なくとも1つの動作パラメータの値に設定可能であると好都合である。ユーザは、前記洗浄推奨事項に反応し、前記少なくとも1つの動作パラメータの、提案された値を受け入れることができる。前記高圧洗浄器具はこの値に、利用し易いやり方で設定される。
【0023】
必要に応じて前記入力ユニットと前記高圧洗浄器具との間で情報を交換できることが理解される。例えば、前記入力ユニット上で作成される相互作用情報が制御ユニットに送信され、この制御ユニットにより相互作用情報を前記高圧洗浄器具に直接又は間接的に送信することができる。別法として、前記情報は、前記入力ユニットにより、例えば前記高圧洗浄器具内に配置される制御ユニットに送信してもよい。
【0024】
前記洗浄推奨事項が、少なくとも1つの動作パラメータの値に関する指示を含み、前記少なくとも1つの相互作用要素が変更要素であり、この変更要素によって、前記少なくとも1つの動作パラメータの値がユーザにより変更することができると有利である。例えば回転ないし摺動制御部として構成される、或いは選択要素として構成される前記変更要素によって、ユーザは、前記少なくとも1つの動作パラメータについて異なる値が有利であると自身が見なすというフィードバックを前記高圧洗浄システムに提供することができる。
【0025】
最後に言及した実施形態の場合、この値に関する情報が前記少なくとも1つの制御ユニットに送信され、前記高圧洗浄器具が、前記少なくとも1つの動作パラメータの変更された値に設定可能であると好都合である。これにより、前記高圧洗浄システムの利用し易さが増す。上で説明したように、情報は、必要に応じて前記高圧洗浄器具に送信することができる。
【0026】
前記洗浄推奨事項が、少なくとも1つの動作パラメータの値に関する指示を含み、前記洗浄推奨事項の提供後予め決定された時間又は予め決定可能な時間、前記少なくとも1つの相互作用要素が作動していない場合、前記高圧洗浄器具が前記少なくとも1つの動作パラメータの値に設定されると有利である。ユーザが、前記少なくとも1つの相互作用要素によって前記高圧洗浄システムにフィードバックを与えることが可能になる。一方、本事例において、フィードバックのない一定時間の後、前記少なくとも1つの動作パラメータの値が、ユーザによる更なる行為なしに或る程度自動的に設定されると好都合である。
【0027】
少なくとも1つの相互作用要素のそれぞれに接続された複数の洗浄推奨事項が提供可能であり、前記洗浄推奨事項が、付属品の使用に関する少なくとも1つの指示を含み、異なる洗浄推奨事項の付属品が互いに異なると有利であると判ることがある。実際、特定の物体を洗浄するために、互いに異なる付属品を使用できることが実現されるのはもっともである。従って、前記少なくとも1つの制御ユニットが、2つ以上の洗浄推奨事項を提供してもよい。
【0028】
少なくとも1つの相互作用要素それぞれに接続される複数の洗浄推奨事項が提供可能である事例において、前記少なくとも1つの相互作用要素それぞれが確認要素又は選択要素を形成し、この確認要素又は選択要素の作動を受け、前記相互作用要素にリンクされる、前記付属品を使用するための情報が前記制御ユニットに送信可能であると有利である。これにより、ユーザは、洗浄用に前記付属品のうちの1つを選択することを前記制御ユニットに通信することが可能になる。好都合なことには、これによって、少なくとも1つの動作パラメータの値が相互作用によって提供される。ここで、ユーザが、前記動作パラメータの提案された値を確認する、或いは、ユーザ自身で値を送信するようにしてもよい。実際、前記物体の洗浄に各々適した異なる付属品の動作パラメータの値が互いに相違し得るようなことがあるであろう。
【0029】
全体として、少なくとも1つの動作パラメータの値が、前記少なくとも1つの相互作用要素によって変動可能であると有利である。
【0030】
前記高圧洗浄器具が、ユーザによる事前の確認又は変更無しに前記少なくとも1つの動作パラメータの値に設定可能であると好都合である。これにより、前記高圧洗浄器具を前記洗浄推奨事項に応じた値に、ユーザによる介入無しに、従って事実上自動的に設定し、これによって前記高圧洗浄システムの利用し易さを増すことが可能になる。予め記載したように、前記高圧洗浄器具の設定が、直接、しかも持続時間の経過を待機すること無しに行われるようにしてもよい。
【0031】
前記少なくとも1つの相互作用要素が要求要素を含み、この要求要素の作動を受け、異なる洗浄推奨事項を提供する要求が前記制御ユニットに送信可能であってもよい。例えば、ユーザ自身の経験からユーザがあまり適切でないと認める付属品がユーザに提案される。ユーザは前記相互作用要素によって、異なる洗浄推奨事項を要求することができる。別法として、ユーザが、提案された付属品を保有していないために、前記付属品についての代わりの推奨事項を備えた新規の洗浄推奨事項の案を要求するようにしてもよい。
【0032】
前記洗浄推奨事項が、付属品の使用に関する指示を含み、前記少なくとも1つの相互作用要素が獲得要素を含み、この獲得要素の作動を受け、前記付属品に関するユーザの獲得要求が、空間的に遠く離れたデータ処理装置に送信可能であるようにしてもよい。ユーザが提案された付属品を保有していない、最後に言及した事例において、例えば、ユーザが、提案された付属品を獲得するための獲得要求を送信することができる。前記獲得要求は、前記少なくとも1つの制御ユニットがデータ処理装置に送信することができる。そこでは、例えば獲得要求を自動的に処理し、前記付属品のユーザへの発送を開始することができる。
【0033】
有利には、前記少なくとも1つの動作パラメータは、前記高圧洗浄器具上で又はその動作ユニット上で、ユーザにより手動で設定することができる。
【0034】
少なくとも1つの動作パラメータの値が、前記高圧洗浄器具の動作中に制御可能及び/又は調節可能であるようにしてもよい。
【0035】
好都合なことに、前記少なくとも1つの相互作用要素は、前記洗浄推奨事項と共に、前記出力ユニット上に提供可能である。これにより、ユーザにとって、前記高圧洗浄システムを取扱うことがより簡単になる。
【0036】
前記入力ユニットによるユーザによる命令後に初めて、又は、予め決定可能な又は予め決定された時間の満了後に初めて、前記少なくとも1つの相互作用要素が前記出力ユニット上に提供可能であるようにしてもよい。例えば、前記洗浄推奨事項が前記出力ユニット上にユーザに提供され、ユーザが前記入力ユニットによってそれぞれの要求をトリガした後に初めて前記相互作用要素が提供される。別法として又は追加として、前記少なくとも1つの相互作用要素が、一定時間後に初めて提供されるようにしてもよい。
【0037】
好適な実施形態において、前記洗浄推奨事項は複数の付属品を含んでもよい。実際、異なる付属品が次々に使用されて前記被洗浄物体が洗浄されると有利であろう。例えば、自動車を洗浄するには、まず、予備洗浄するためにフラットジェットノズルを使用し、その後、車両にフォームを塗布するために洗浄用化学薬品と共にフォームノズルを使用し、その後、前記車両を微細洗浄するためにウォッシングブラシを使用し、最後に、洗浄残渣を除去するためにフラットジェットノズルを使用してもよい。自転車の前記洗浄では、例えば、まず、予備洗浄するためにフラットジェットノズルを使用し、その後、微細洗浄するために洗浄ブラシを使用してもよい。
【0038】
従って、前記洗浄推奨事項の構成部分としての複数の付属品を提供し、特に、好ましくは前記少なくとも1つの制御ユニットにより前記出力ユニット上に提供可能な洗浄命令に従って、これらの付属品を時系列で連続して使用してもよい。以下で説明するように、ユーザには、前記付属品を使用及び交換するための洗浄命令を、例えば前記出力ユニットによって提供される手引きによって命令することができる。
【0039】
本発明の好適な実施形態において、前記少なくとも1つの相互作用要素が例えば要求要素を含み、ユーザによるこの要求要素の作動を受け、前記物体を洗浄するための少なくとも1つの洗浄命令が、前記少なくとも1つの制御ユニットにより前記出力ユニット上に提供可能であってもよい。前記洗浄命令の提供は、ユーザによる前記高圧洗浄システムの取扱いを促進する。好ましくは、洗浄を支援する手引きがユーザに対して提供される。
【0040】
前記手引き又は前記少なくとも1つの洗浄命令は、例えば図式の形態、テキストの形態にて及び又は音声出力により提供可能であり、特に、図式の要素、及び/又はテキスト、及び/又は音声要素を含んでもよい。
【0041】
前記手引き又は前記少なくとも1つの洗浄命令は、好ましくは前記洗浄推奨事項の構成部分であってもよい。
【0042】
前記少なくとも1つの洗浄命令は、特にディスプレイユニット上に表示してもよい。前記出力ユニットはこのディスプレイユニットとして構成される
【0043】
連続した洗浄命令が、前記物体を洗浄するためのユーザ用の段階的手引きの形態で、前記出力ユニット上に提供可能であると有利なことがある。前記高圧洗浄システムは、結果として特に利用し易いものであると判る。最良可能な洗浄結果を達成するために、ユーザに、明白なやり方で命令することができる。これによって、必要な全ての洗浄ステップを、前記洗浄命令によって説明することができる。
【0044】
前記手引きが、それぞれの相互作用要素と共に、ユーザに対して提供可能であり、相互作用要素の作動を受け、前記手引きの後続のステップに係る前記洗浄命令が提供可能であると好都合なことがある。前記手引きのこのようなワークフローによって、相互作用要素のそれぞれの作動後に、前記物体を洗浄するための後続のステップがユーザに連続的に報告される。
【0045】
本発明の好適な実施形態において、前記出力ユニット上に提供可能である洗浄命令は、以下のうちの少なくとも1つであってもよい又はこの少なくとも1つを含んでもよい。
‐前記高圧洗浄器具を、特に前記入力ユニットを使用して設定するための命令。ここでは、例えば少なくとも1つの動作パラメータの値を設定することができる。
‐動作パラメータ、例えば予め設定された動作パラメータの値を前記高圧洗浄器具に送信するための命令。
‐前記物体を洗浄するための付属品を案内するための命令。ここでは、例えば前記付属品の運動パターン及び/又は前記付属品の操作距離を提案することができる。
‐付属品を動作ユニット又は前記高圧洗浄器具に接続するための命令、付属品の接続を解除するための命令、及び/又は付属品を交換するための命令。例えば、異なる付属品を次々に使用することが提案される際、前記付属品の変更が必要である又は少なくとも推奨されることを、前記洗浄命令によってユーザに報告することができる。
‐満了した又は残存する洗浄時間、特に少なくとも1つの付属品の使用時間に関する命令。例えば、前記洗浄命令は、前記物体が前記付属品を用いてどのくらい長く(少なくとも)洗浄されるべきかに関する情報を含んでもよい。前記洗浄命令は、このことに関する情報を含んでもよく、或いは、有利には、このためにタイマを含んでもよい。
【0046】
前記高圧洗浄システムが、洗浄プロファイルを保存する記憶ユニットを有し、この洗浄プロファイルが、被洗浄物体に関連付けられた洗浄推奨事項を有し、これらの洗浄推奨事項が、付属品の、少なくとも1つの動作パラメータの値へのリンクを有すると有利である。それぞれの洗浄プロファイルが、それぞれの付属品と少なくとも1つの動作パラメータの値とを備えた1つ以上の洗浄推奨事項の組を含んでもよい。前記洗浄推奨事項は、前記記憶ユニット上で読み出し、前記出力ユニット上に提供することができる。
【0047】
前記入力ユニット及び前記出力ユニットによって前記高圧洗浄器具と相互作用することにより、洗浄プロファイルがユーザによって変動可能である及び/又は前記記憶ユニットに追加可能であると好都合である。例えば、異なる物体の洗浄プロファイルに、データ処理装置内に記憶される情報を補足することができる。従って、洗浄プロファイルは、ユーザにより、前記システムと相互作用することによってダウンロードし、前記記憶ユニット内に保存できることが考えられる。別法として又は追加として、ユーザが洗浄推奨事項を変動できるようにしてもよい。
【0048】
特に、前記記憶ユニットは、前記少なくとも1つの制御ユニットに連結される。前記記憶ユニットが前記制御ユニットに含まれることが考えられる。
【0049】
前記高圧洗浄システムの前記好適な実施形態において、付属品として、以下のうちの少なくとも1つを提供してもよい。
‐フラットジェットノズルを備えた吐出ユニット、
‐回転ノズルを備えた吐出ユニット、
‐特に前記洗浄液と洗浄用化学薬品との混合液を出力するための、低圧洗浄剤ノズルを備えた吐出ユニット、
‐2つ以上の吐出ユニットを含む吐出装置。前記洗浄推奨事項はそのうちの特定の1つの使用を含む、
‐表面洗浄装置、
‐例えば固定式又は可動式の洗浄用の毛を備えたウォッシングブラシ、
‐洗浄用化学薬品の容器。前記洗浄推奨事項はそのような洗浄用化学薬品の使用を推奨する。
【0050】
前記高圧洗浄システムが、2つ以上の入力ユニット、2つ以上の出力ユニット、及び/又は2つ以上の制御ユニットを含むようにしてもよい。2つ以上の記憶ユニットを提供してもよいことが理解される。
【0051】
これによって、前記情報が、異なる制御ユニットにより処理されるようにしてもよい。例えば、制御ユニットは、前記洗浄推奨事項及び/又は前記洗浄命令を前記出力ユニット上に提供することができる。前記少なくとも1つの相互作用要素を作動させることによりトリガされる相互作用情報を、ユーザによって(前記少なくとも1つの制御ユニットのうちの)異なる制御ユニットに送信することができる。
【0052】
前記高圧洗浄システムの次の構成要素、即ち、高圧洗浄器具、入力ユニット、出力ユニット、少なくとも1つの制御ユニット、前記高圧洗浄器具用の動作ユニット、前記制御ユニットに連結された又は含まれた記憶ユニット、外部データ処理装置、のうちの少なくとも2つの間で、情報が無線及び/又は有線のやり方で送信可能であるようにしてもよい。
【0053】
前記入力ユニット、前記出力ユニット、及び/又は前記制御ユニットが、共通のハウジング又は共通の支持体と共に統合型ユニットを形成する、或いは、このような統合型ユニットに含まれると好都合であると判る。これにより、前記高圧洗浄システムの取扱いがより簡単になる。
【0054】
好適な実施形態において、前記入力ユニット、前記出力ユニット、前記制御ユニット又は前記統合型ユニットは、前記高圧洗浄器具の外部付属装置である又はこの外部付属装置に含まれる。
【0055】
好適な実施形態において、前記付属装置は携帯可能であってもよい。従って、付属装置は、洗浄中にユーザにより運搬することができる。
【0056】
ユーザによる前記高圧洗浄システムとの相互作用のための実行可能なユーザアプリケーションプログラムが、前記外部付属装置に記憶されると有利である。ユーザが前記高圧洗浄システムと相互作用することをより簡単にするために、ユーザアプリケーションプログラムは、例えば、直観的に使用可能なアプリケーションプログラムである。例えば、前記物体を洗浄するための前記段階的手引きを備えた、上に記載したワークフローが、前記アプリケーションプログラムにより提供される。
【0057】
前記付属装置は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、スマートウォッチ又はヘッドマウント装置、特にデータグラスである。データグラスは、鼻と耳に装着する装具であると理解される。眼鏡レンズ、特にカットレンズは不要であるが提供されてもよい。
【0058】
前記高圧洗浄システムが、制御ユニットを備えたデータ処理装置を含み、前記データ処理装置が、前記高圧洗浄システムと相互作用するためのユーザインターネットポータルを提供し、このインターネットポータルに、前記入力ユニットによってアクセスすることができ、前記出力ユニットによって出力が提供可能であるようにしてもよい。特に、前記インターネットポータルは、ユーザがユーザアプリケーションプログラムによって相互作用することへの別法として又は追加として提供してもよい。
【0059】
好適な実施形態において、前記入力ユニット、前記出力ユニット、及び/又は少なくとも1つの制御ユニットが、前記高圧洗浄器具上に配置される又はこの高圧洗浄器具に含まれるようにしてもよい。特に、本発明の利点を活用することにとって外部付属装置の使用が不要であるようにしてもよい。
【0060】
好適な実施形態において、前記入力ユニット及び/又は前記出力ユニットが、前記高圧洗浄器具用の動作ユニット上に配置され又は動作ユニットに含まれ、この動作ユニットが前記高圧洗浄器具に流れ接続されるようにしてもよい。前記動作ユニットは、有利には、前記高圧洗浄器具用の高圧ガンである。
【0061】
有利な実施形態において、前記付属品が出力ユニットを含むようにしてもよい。例えば、前記付属品上の前記出力ユニットは光学的構成であり、前記付属品上での光学的指示により、例えば発光要素によって洗浄推奨事項がユーザに提供される。前記光学的指示はユーザに、前記少なくとも1つの制御ユニットが前記特定の付属品を推奨することを示す。
【0062】
既に言及したように、少なくとも1つの制御ユニットが前記高圧洗浄器具内に配置される又はこの高圧洗浄器具に含まれるようにしてもよい。
【0063】
言及したように、少なくとも1つの制御ユニットが、前記統合型ユニットの、特に前記付属装置の構成部分であってもよい。
【0064】
前記高圧洗浄器具から空間的に遠く離れて配置される少なくとも1つのデータ処理装置が提供され、このデータ処理装置が、少なくとも1つの制御ユニットを含むと有利であると判ることがある。例えば、前記データ処理装置は、前記高圧洗浄システムの製造者が保有及び/又は管理している。
【0065】
好適な実施形態において、前記少なくとも1つのデータ処理装置は、コンピュータネットワーク及び/又はクラウドサービスによって提供される。特に、互いから空間的に遠く離れていると共に通信ネットワークによって互いに接続される複数のデータ処理装置を提供してもよい。
【0066】
上で検討した前記記憶ユニットを、前記高圧洗浄器具から空間的に遠く離れて配置してもよい、及び/又は、少なくとも1つのコンピュータネットワーク及び/又はクラウドサービスによって提供してもよいことが理解される。
【0067】
既に言及したように、前記高圧洗浄システムの構成要素間の、無線通信及び/又は有線通信が可能である。前記通信は、WiFi(商標)、Bluetooth(商標)、ZigBee(商標)、モバイルデータ接続のうちの少なくとも1つによって、例えばSIMカード及びモバイルネットワークによって行ってもよい。
【0068】
好適な実施形態において、前記携帯可能な付属装置と前記高圧洗浄器具との間で、例えばBluetoothによるポイントツーポイント通信を行うことができる。
【0069】
有利には、前記少なくとも1つの動作パラメータは、次のうちの1つであってもよい又はこの1つを含んでもよい。
‐前記洗浄液の圧力、
‐前記ポンプ組立体の圧力レベル、
‐前記洗浄液の体積流量、
‐洗浄液の体積レベル。例えば、前記ポンプ組立体により単位時間当たりに搬送される洗浄液の量を段階的に設定することができる、
‐洗浄用化学薬品の前記洗浄液に対する混合比、
‐前記付属品の前記被洗浄物体からの操作距離、
‐前記洗浄液を吐出するための、前記付属品の少なくとも1つの特定のノズルの使用、
‐前記洗浄液の圧力が一時的に増加した(ブースト)動作モードの使用。
【0070】
圧力が一時的に増加した動作モード(ブーストモード)が提供されるようにしてもよい。有利には、ユーザは前記ブーストモードを、前記入力ユニットによって始動又は停止させることができる。前記ブーストモード中に採用される少なくとも1つの動作パラメータの値をユーザが設定できるようにしてもよい。
【0071】
例えば、前記被洗浄物体、及び/又は、使用される前記付属品に応じて、ブーストモードが制限されてもよい又は不可能でさえあってもよい。
【0072】
前記ブーストモードは、前記入力ユニット、具体的には前記外部付属装置によって始動又は停止できることが考えられる。
【0073】
ユーザにより前記高圧洗浄器具に対して少なくとも1つの動作パラメータを、前記入力ユニットによって、及び/又は、例えば高圧ガンの形態の前記高圧洗浄器具の動作ユニットによって指定できるようにすると好都合である。
【0074】
少なくとも1つの動作パラメータの値が、前記高圧洗浄器具に対して段階的に又は無段階に指定可能であるようにしてもよい。別法として又は追加として、値は、前記高圧洗浄器具により段階的に又は無段階に設定できるようにしてもよい。
【0075】
例えば、前記入力ユニットは、光学的構成、タッチ感応式構成、及び/又は音響的構成であってもよい。好適な実施形態において、光学的入力ユニットが、少なくとも1つのカメラ及び特にデジタルカメラとの動作接続を含んでもよい、或いは、このカメラ及び特にデジタルカメラと動作接続していてもよい。
【0076】
前記入力ユニットは、有利には、タッチ感応式入力要素を備えたタッチ感応式構成であり、前記物体がユーザにより、特にボタン、絵文字、画像を作動させることによって、入力フィールドへ入力することによって、及び/又はリストから選択することによって指定可能である。前記タッチ感応式入力ユニットは、例えばタッチスクリーンであり又はタッチスクリーンを含み、好ましくは、アプリケーションプログラムを使用する時に使用される。例えば仮想のボタンによってキーが提供されてもよい。別法として又は追加として、前記物体の記号表現を備えた絵文字又は前記物体自体の画像を提供してもよい。前記入力フィールド内にタイプすること、及び/又は予め規定された物体のリストから選択することも考えられる。
【0077】
前記入力ユニットがマイクロホンを備えた音響的構成であり、前記物体がユーザにより音声入力によって指定可能である、及び/又は前記少なくとも1つの相互作用要素のトリガが音声入力によって遂行可能であるようにしてもよい。例えば、ユーザは前記高圧洗浄システムと、音声制御式のやり方で相互作用することができる。前記少なくとも1つの制御ユニットからのフィードバックが、例えば、前記出力ユニットのスピーカによって音響的に、及び/又は前記出力ユニット上で光学的に行われてもよい。
【0078】
好ましくは、タッチスクリーンを含む統合型入力/出力ユニットが提供されてもよい。
【0079】
前記高圧洗浄システムが、前記物体を検知するための検知ユニットを含み又は形成し、この物体に関する前記検知ユニットからの情報が前記少なくとも1つの制御ユニットに送信可能であり、前記少なくとも1つの制御ユニットが、前記情報を基に前記物体を及び/又はこの物体の質を判定するように構成されると有利である。結果として、前記高圧洗浄システムは、特に利用し易く汎用性があると判る。
【0080】
前記付属装置が前記検知ユニットを含む又は形成すると好都合なことがある。これにより、別個の検知ユニットを省くことができる。
【0081】
前記検知ユニットが、前記物体の少なくとも1つの画像を作成するためのカメラを含み、この物体に関する画像情報が前記少なくとも1つの制御ユニットに送信可能であり、前記制御ユニットが、前記画像情報を基に前記物体を判定するように構成されると有利であると判ることがある。例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、又はヘッドマウント装置の形態の外部付属装置が使用される。例えば、前記画像は、自発的に又はユーザによるトリガ時にのみ作成してもよい。前記少なくとも1つの制御ユニット内に画像処理アルゴリズムを記憶してもよく、これらの画像処理アルゴリズムが、前記画像情報を解析し、前記被洗浄物体がいずれの種類の物体であるかを判定する。
【0082】
前記検知ユニットが、前記物体を分光検査するための分光ユニットであるようにしてもよい。前記少なくとも1つの制御ユニットにより、物体に関する情報を評価し、前記物体を及び/又は物体の質を判定することができる。
【0083】
前記物体の質についての情報が前記少なくとも1つの制御ユニットに提供可能である、又は、前記物体の質が、前記制御ユニットに送信される前記情報を基に、前記制御ユニットにより判定可能であると有利である。ここでは、特に、前記物体の材料、及び/又は前記物体の汚れの程度を提供又は判定できると有利である。最良可能な洗浄結果を達成するために、有利には、判定された特性に応じて前記洗浄推奨事項が提供可能である。
【0084】
前記高圧洗浄システムが記憶ユニットを含み、ユーザのユーザプロファイルが前記記憶ユニット内に記憶可能であり、前記洗浄推奨事項を作成するため、ユーザプロファイルにリンクされた情報が前記少なくとも1つの制御ユニットにより考慮することができると好都合である。ユーザプロファイルを使用することにより、前記システムに追加情報を提供することができ、最良可能な洗浄結果の観点から、この追加情報を前記洗浄推奨事項に活用することができる。
【0085】
ユーザプロファイルにリンクされた前記情報は、有利には、前記洗浄推奨事項及び/又は前記洗浄プロファイルの基礎とすることができる。
【0086】
ユーザプロファイルと相互作用するためのユーザインタフェースが、前記入力ユニット及び前記出力ユニットによって提供可能であると有利である。これにより、ユーザがユーザプロファイルを運用し、有利には、前記少なくとも1つの制御ユニットにより考慮することができる追加情報を、このユーザプロファイルに補足することが可能になる。前記インタフェースは、付属装置のユーザアプリケーションプログラム(有利には上で検討した前記アプリケーションプログラム)を使用して提供することができ、前記付属装置が前記入力ユニット及び前記出力ユニットを含むと好都合である。
【0087】
ユーザプロファイルにリンクされた少なくとも1つの個別化された被洗浄物体が、前記記憶ユニット内に記憶可能であり、前記物体がユーザにより前記少なくとも1つの制御ユニットに対して指定可能であり、前記洗浄推奨事項が個別化された前記物体に対して提供可能であると好都合である。従って、前記高圧洗浄システムは高い汎用性を有する。ユーザは、個々の物体を自身のユーザプロファイル内に記憶し、これによって、さもなくば一般的な同一の物体についてしか提供できない推奨事項を一新することができる。ここで、好ましくは、ユーザの、前記物体を洗浄するための嗜好を考慮することができ、特に、個々の物体の質も同様に考慮することができる。
【0088】
好適な実施形態において、少なくとも1つの付属品がユーザプロファイルにリンクされ、この付属品に関する情報が前記記憶ユニット内に記憶可能であり、前記洗浄推奨事項が、記憶された前記少なくとも1つの付属品を基にしてのみ、ユーザに提供可能である。このようにして、前記洗浄推奨事項をユーザに適応させることができる。ここでは、ユーザが保有する付属品のみが使用される。例えば、センサ装置によって自動的に、ICカードによって非接触式に、及び/又は、コードを走査すること若しくはコードを入力することにより手動で、付属品をリストにすることができる。このようにして、付属品の前記リストを、例えば、ユーザにより運用することができ、自身のユーザプロファイルに追加することができる。
【0089】
別法として、少なくとも1つの付属品がユーザプロファイルにリンクされ、この付属品に関する情報が前記記憶ユニット内に記憶可能であり、前記洗浄推奨事項が、前記少なくとも1つの付属品とは無関係にユーザに提供可能であるようにしてもよい。ユーザが特定の付属品を保有しないにもかかわらず、前記洗浄推奨事項は前記付属品の使用を提案することができる。ここでは、前記付属品の獲得要求に接続された相互作用要素を提供することができる。
【0090】
ユーザプロファイルにリンクされた高圧洗浄器具の型式が、前記記憶ユニット内に記憶可能であり、前記洗浄推奨事項が前記高圧洗浄器具の型式に応じて提供可能であるようにすると有利である。このことは、前記洗浄推奨事項を、ユーザにより使用される高圧洗浄器具の型式に調整できるという利点を与える。当然ながら、複数の高圧洗浄器具をユーザプロファイルにリンクしてもよく、例えばユーザが前記高圧洗浄器具を指定できる又はこの高圧洗浄器具が自動的に検知可能であるということが、本発明には残されている。前記洗浄推奨事項が適応されることにより、例えば、前記高圧洗浄器具と互換性のある付属品及び/又は動作パラメータの値のみが指定されることが可能になる。
【0091】
前記出力ユニットが光学的構成であり、特に、前記洗浄推奨事項及び/又は前記少なくとも1つの相互作用要素を表示するための画像ディスプレイを含むようにしてもよい。このことは既に上で検討した。
【0092】
別法として又は追加として、前記出力ユニットは、前記洗浄推奨事項の音声出力用のための、及び口頭対話動作用の前記少なくとも1つの相互作用要素の出力のためのスピーカを備えた音響的構成であってもよい。音声出力に応答して、ユーザは前記高圧洗浄システムと、例えば音声入力によって相互作用することができる。
【0093】
前記洗浄推奨事項が前記高圧洗浄器具の制御ユニットに送信可能であってもよく、或いは、前記高圧洗浄器具が少なくとも1つの制御ユニットを含んでもよい。このことは既に検討した。
【0094】
少なくとも1つの動作パラメータの値が、前記高圧洗浄器具により、前記洗浄推奨事項内に包含される前記付属品に応じて限定可能であるようにしてもよい。前記物体の損傷を回避するため、前記付属品及び/又は前記被洗浄物体に応じて、例えば前記洗浄液の圧力又は前記洗浄液の圧力レベルが限定される。
【0095】
前記高圧洗浄器具の使用中にこの高圧洗浄器具の制御ユニットにより、少なくとも1つの動作パラメータのいずれの値が使用されるか、及び/又はいずれの付属品が使用されるか判定可能であると好都合である。特に、少なくとも1つの動作パラメータの値は、前記高圧洗浄器具により、使用される前記付属品に応じて限定可能である。使用される付属品は、好ましくは、例えばRFID技術によって非接触式に検知可能である。
【0096】
例えば動作始動時に又は後から、前記高圧洗浄器具の前記制御ユニットにより、少なくとも1つの動作パラメータの値及び/又は使用される前記付属品が前記洗浄推奨事項から逸脱するかどうか判定可能であると好都合である。これにより、特に、前記高圧洗浄器具の誤動作を検知し、適宜、対策を開始することが可能になる。
【0097】
前記逸脱の判定時、例えば、以下のうちの少なくとも1つが遂行可能である。
‐ユーザに指示を、特に前記高圧洗浄器具上で、前記高圧洗浄器具の動作ユニット上で、及び/又は前記出力ユニット上で、例えば前記外部付属装置上で提供すること、
‐前記高圧洗浄器具又は前記ポンプ組立体を停止させること、
‐前記高圧洗浄器具の前記少なくとも1つの動作パラメータの値を変更し、好ましくは前記動作パラメータの値を前記洗浄推奨事項に応じて設定すること、
‐前記動作パラメータの値が前記洗浄推奨事項に従った値を超える場合、前記高圧洗浄器具の前記少なくとも1つの動作パラメータの値を減らす、例えば予め決定された最大値に一致させること、
‐前記洗浄推奨事項からの逸脱に関する情報を記憶ユニットに送信し、前記情報を前記記憶ユニット内に記憶すること。
このようにして、例えば、可能な誤動作を外からチェックすることができる。特に、前記高圧洗浄システムの使用中にユーザを訓練することが可能である。不適切な使用の場合における保証請求の除外も考えられる。
【0098】
前記高圧洗浄システムの前記構成要素が、互いに及び外部装置と情報を送信するための必要な通信インタフェースを有することがあることが理解される。
【0099】
前記高圧洗浄器具が、ユーザの更なる装置と、具体的には更なる洗浄器具と、特に無線で通信するようにしてもよい。
【0100】
有利には、前記高圧洗浄システムは記憶ユニットを含み、前記高圧洗浄器具の使用情報が、制御ユニットによって前記記憶ユニットに記憶のために送信可能であり、この記憶ユニット内で記憶可能である。例えば、前記高圧洗浄器具の使用のプロトコルを作成することができる。
【0101】
使用構成要素の消費、例えば洗浄剤の消費、及び/又は付属品の摩耗を検知する使用情報を使用することが考えられる。この場合、例えば、ユーザに並べ換えを提案する又は自動的にトリガすることができる。例えば、前記使用情報は、前記少なくとも1つの制御ユニットにより又は空間的に遠く離れたデータ処理装置により解析してもよく、この使用情報に関する、洗浄挙動を改良するための推奨事項をユーザに送信してもよい。
【0102】
前記高圧洗浄器具と、例えばクラウドサービスによって提供される外部データ処理装置との間で情報を送信できると好都合なことがある。例えば、前記高圧洗浄器具は前記データ処理装置に、付属品及び器具情報を送信することができる。例えばユーザにより前記入力ユニット上で遂行することができるコマンド又は設定を、この入力ユニットから前記外部データ処理装置に、及び外部データ処理装置から例えば前記高圧洗浄器具に直接送信することができる。
【0103】
前記高圧洗浄器具は、コンピュータネットワーク、例えばクラウドによって、他の装置と通信できることが考えられる。別法として又は追加として、2つ以上の装置間に、直接的ポイントツーポイント通信接続が存在するようにしてもよい。前記高圧洗浄システムの構成要素間の、及び/又は外部装置への全ての通信接続は、一方向構成又は好ましくは双方向構成であってもよい。
【0104】
前記高圧洗浄システムは、前記高圧洗浄器具が例えばWiFiを介して、Bluetoothを介して、及び/又はZigBee接続を介してそれと通信することができるゲートウェーを含んでもよい。前記ゲートウェーと前記高圧洗浄器具との間に存在するネットワーク内に、特にユーザの更なる装置自体を統合することができる。別法として、異なる種類のネットワーク内に更なる装置が統合され、これらの装置が前記ゲートウェーによって前記高圧洗浄器具と通信するようにしてもよい。
【0105】
前記高圧洗浄器具の機能が、ユーザにより前記入力ユニットによって変動可能であり、特に解除可能であると好都合であると判ることがある。例えば、前記高圧洗浄器具の機能が、前記入力ユニット、具体的にはユーザアプリケーションプログラムによって始動可能であってもよい。例えば、前記高圧洗浄システムの製造者が保有する又は管理するデータ処理装置との接続を前記入力ユニットが確立し、この入力ユニットが製造者の事前登録に及び/又は料金の支払いに連結された後に初めて、解除又は始動が行われるようにしてもよい。特に、特定の付属品を極力最良な状態で使用するために、前記高圧洗浄器具の機能が解除又は始動されるべきであることも考えられる。
【0106】
前記高圧洗浄機内に記憶されるファームウェアが更新可能であるようにしてもよい。例えば、更新は、ユーザにより、前記入力ユニットによってトリガされてもよい。
【0107】
前記高圧洗浄器具上に新規のソフトウェアがインストール可能であるようにしてもよい。例えば、ユーザは、新規のソフトウェアのインストールを、前記入力ユニットによってトリガすることができる。
【0108】
前記高圧洗浄器具の使用時間(持続時間及び/又は期間)がどうであるか、いずれの付属品が使用されるか、及び/又はいずれの物体が洗浄されるか、が検知され記憶されるようにしてもよい。
【0109】
冒頭で述べた種類の高圧システムの場合、任意で、以下のうちの少なくとも1つを設けてもよい。
‐有利には、前記洗浄推奨事項が、付属品及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を使用するための命令を含み、前記高圧洗浄器具が、前記少なくとも1つの動作パラメータの値に、ユーザによる事前の確認又は変更なしに設定可能である。
‐有利には、前記洗浄推奨事項が、付属品及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を使用するための命令を含み、前記高圧洗浄システムが、ユーザのユーザプロファイルが記憶可能である記憶ユニットを含み、前記洗浄推奨事項を作成するために、ユーザプロファイルにリンクされた情報を前記少なくとも1つの制御ユニットにより考慮することができ、付属品及び/又は前記高圧洗浄器具の型式がユーザプロファイルにリンクされ、この付属品及び/又は高圧洗浄器具の型式に関する情報が前記記憶ユニット内に記憶可能であり、記憶された少なくとも1つの前記付属品及び/又は前記高圧洗浄器具を基に、前記洗浄推奨事項がユーザに提供可能である。これによって、前記洗浄推奨事項が、前記記憶される少なくとも1つの付属品を基にしてのみ提供可能であるようにしてもよい。
‐有利には、前記洗浄推奨事項が、付属品及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を使用するための命令を含み、前記被洗浄物体が検知ユニットによって検知され、この物体に関する情報が前記少なくとも1つの制御ユニットに送信され、前記制御ユニットが、この制御ユニットに送信される前記情報を基に前記物体を検知するように構成される。前記洗浄推奨事項は、前記少なくとも1つの制御ユニットによる判定の結果に応じて提供することができる。前記検知ユニットは、例えば、前記物体の少なくとも1つの画像を作成するための、前記高圧洗浄システムの前述のカメラである又はカメラを含む。例えば、別法として又は追加として、例えばRFID技術、コード又は同様のものの使用によって、前記物体を別様に検知することが考えられる。
【0110】
任意のものとして強調した、上に記載した特徴が、冒頭で述べた種類の高圧洗浄システムと組み合わさって、本開示の範囲内で独立した発明を構成してもよい。それぞれの発明の有利な実施形態が、本開示の全ての特徴を基に生じてもよい。特に、これらの特徴は、好ましくは前記洗浄推奨事項に応じて前記少なくとも1つの相互作用要素を提供することに関係がある特徴をも包含してもよい。
【0111】
前記少なくとも1つの制御ユニットにより、画像コンテンツを前記出力ユニット上に拡張現実(AR)によって表示することができる。例えば、前記高圧洗浄器具の設定及び/又は洗浄の遂行をユーザに対して支援することができるARコンテンツが、前記物体の画像に補足される。
【0112】
冒頭で述べた目的は、本発明に係る高圧洗浄システムを動作させるための方法、即ち、少なくとも1つの可変動作パラメータでもって動作可能である、ポンプ組立体を有する高圧洗浄器具と、前記ポンプ組立体の高圧出口に流れ接続している又は流れ接続可能である少なくとも1つの付属品と含む高圧洗浄システムを動作させるための方法であって、ユーザが入力ユニットによって被洗浄物体を制御ユニットに対して指定し、該指定内容に応じて、前記制御ユニットが出力ユニット上に、付属品及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を使用するための命令を含む洗浄推奨事項を提供し、特に前記洗浄推奨事項に応じた相互作用情報を前記少なくとも1つの制御ユニットに送信するために、ユーザに対して、前記洗浄推奨事項にリンクされた少なくとも1つの相互作用要素が前記出力ユニット上に提供可能である、方法により達成される。
【0113】
本発明に係る前記方法を使用すれば、本発明に係る前記高圧洗浄システムの説明と合わせて既に述べた利点をも達成することができる。この点について、先行所見を参照してもよい。
【0114】
本発明に係る前記方法の有利な実施形態は、本発明に係る前記高圧洗浄システムの有利な実施形態に起因する。この点についても、先の所見を参照してもよい。
【0115】
本発明を更に説明するため、本発明の好適な実施形態を、図と関連させながら、後に続けて説明する。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【
図1】高圧洗浄器具、外部付属装置、及び複数の付属品を含む、本発明に係る高圧洗浄システムの略図。
【
図2】
図1の高圧洗浄システムの更なる付属品の図。
【
図4】
図1に描く付属装置への別法として又は追加として高圧洗浄システム内で使用され得る、異なる付属装置。
【
図5】
図1に描く付属装置への別法として又は追加として高圧洗浄システム内で使用され得る、異なる付属装置。
【
図6】
図1に描く付属装置への別法として又は追加として高圧洗浄システム内で使用され得る、異なる付属装置。
【
図8】洗浄推奨事項が表示される、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図9】異なる洗浄推奨事項を備えた、
図8に対応する図。
【
図10】
図1と同様の、本発明に係る高圧洗浄システムの更なる好適な実施形態。
【
図12】本発明に係る高圧洗浄システムの更なる好適な実施形態における、付属装置及び高圧洗浄器具の略図。
【
図13】被洗浄物体、洗浄推奨事項、及び高圧洗浄システムの動作中を選択するための付属装置の出力ユニットの略図。
【
図14】被洗浄物体、洗浄推奨事項、及び高圧洗浄システムの動作中を選択するための付属装置の出力ユニットの略図。
【
図15】被洗浄物体、洗浄推奨事項、及び高圧洗浄システムの動作中を選択するための付属装置の出力ユニットの略図。
【
図16】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図17】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図18】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図19】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図20】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図21】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図22】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図23】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図24】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図25】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図26】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図27】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【
図28】被洗浄物体及び洗浄推奨事項の選択肢を備え、ユーザ用の段階的手引き内に洗浄命令の出力部を包含する、付属装置の出力ユニットの略図。
【発明を実施するための形態】
【0117】
以下で、本発明に係る方法の有利な実施形態をいずれの場合も遂行することができる、本発明に係る高圧洗浄システムの有利な実施形態を、図面を参照して記載する。同一の又は機能的に等価の特徴又は構成要素には、同一の参照符号を使用する。まず、
図1~
図9及び
図11に描く高圧洗浄システムを検討する。
【0118】
この実施形態に関連して検討する利点は、更なる実施形態においても達成することができるのであり、第1実施形態に関する記載が参照されてもよい。以下では、種々の有利な実施形態における重要な相違のみを検討する。
【0119】
図1は、好適な実施形態における、参照符号10で表す高圧洗浄システムを概略的に示す。高圧洗浄システム10は、高圧ポンプ16と、高圧ポンプ16用のドライブモータ18とを含むポンプ組立体14を備えた高圧洗浄器具12を含む。
【0120】
高圧ポンプ16の高圧出口20に、例えばホース導管22の形態の高圧導管を接続することができる。ホース導管22は、高圧ガン26の形態の動作ユニット24に更に接続される。
【0121】
動作ユニット24上に、入力ユニット28が配置される。動作ユニット24上に更に、出力ユニット30を配置してもよい。例えば、ユーザは、入力ユニット28によって、高圧洗浄器具12の、少なくとも1つの動作パラメータを設定することができる。動作パラメータとは、例えばポンプ組立体14が動作する圧力レベルである。この圧力レベルに、分注される洗浄液の圧力は依存する。
【0122】
図15は、外部付属装置のディスプレイユニット上にある出力ユニット30の画像コンテンツのコピーを概略的に示す。この
図15を以下で検討する。そこに参照符号31で表す画像コンテンツは、動作中に目下使用されている圧力レベルのディスプレイを含み、これは本例では圧力レベル「2」である。
【0123】
ボタン331、332として現在構成される仮想のキーによって、圧力レベルがインクリメント又はデクリメントされることにより、動作中の、高圧洗浄器具12の圧力を変動させることができる。ボタン334の形態の仮想のキーにより、高圧洗浄器具12を「ブースト」動作モードにおいて、増加した圧力で一時的に動作させることが可能になる。好ましくは、「ブースト」モードがどのくらい長く既に始動されているのか又は始動を継続することになるのかを、この場合のディスプレイ要素335がユーザに対して視覚化する。例えば、「ブースト」モードの、約10~60秒間の始動を提供してもよい。
【0124】
本事例において、画像コンテンツ33は出力ユニット30上に表示できることが理解される。ボタン331、332、及び334に対応する、例えば物理的キーの形態の作動要素を高圧ガン26が含んでもよい。ディスプレイ要素335に対応するディスプレイ要素を、出力ユニット30上に提供してもよい。
【0125】
圧力レベルへの別法として又は追加として、例えば、洗浄用化学薬品と洗浄液との混合比を動作パラメータとしてもよく、ユーザは入力ユニット28によって混合比を指定することができる。例えば、動作ユニット24上のユーザの命令が、高圧洗浄器具12内に配置される制御ユニット32へ、特に無線で送信される。制御ユニット32は、その圧力レベルを採用するようポンプ組立体14を制御することができる。
【0126】
洗浄用化学薬品を混合するために、概略的に描く容器34を、高圧洗浄器具12の受け口36内へ挿入することができる。混合比に応じて、制御ユニット32は、所望の量の洗浄用化学薬品を混合するようポンプ組立体14を制御することができる。
【0127】
高圧洗浄器具12からのフィードバック、及び/又はユーザの入力についての情報を、ディスプレイユニット30上に表示することができる。
【0128】
高圧洗浄システムは複数の付属品を含む。これらの付属品を、
図1及び
図2に描き、各々参照符号38で表す。付属品38は、洗浄作業及び/又はユーザの要求に応じて、動作ユニット24に解放可能に接続することができる。ハンドル40によって動作ユニット24が作動すると、任意で洗浄用化学薬品を混合させた洗浄液、特に水が、付属品38それぞれから分注される。いずれの場合も、付属品38から高圧出口20までの流れ接続がある。
【0129】
図面は、例として以下の付属品38を描く。
【0130】
参照符号42で参照されるのは吐出装置42であり、この吐出装置は、現在、3つの吐出ユニット44、46、及び48を含む。吐出装置42の動作位置に応じて、吐出ユニット44、46又は48のうちの1つを使用してもよい。
【0131】
例えば、吐出ユニット44はフラットジェットノズルを含み、吐出ユニット46は回転ノズルを含み、吐出ユニット48は低圧洗浄剤ノズルを含む。
【0132】
参照符号50で、フラットジェットノズルを備えた吐出ユニットを表す。
【0133】
参照符号52は、回転ノズルを備えた吐出ユニットを表す。
【0134】
参照符号54及び56は、ウォッシングブラシの形態の付属品38を表す。
【0135】
参照符号58は、フォームノズルの形態の付属品38を表す。
【0136】
参照符号60は、表面洗浄装置の形態の付属品38を表す(
図2)。
【0137】
洗浄作業に応じて、即ち、特に被洗浄物体に応じて、少なくとも1つの適切な付属品38を使用することが有利である。ここで1つには、最良可能な洗浄結果が望ましい。もっとももう1つには、物体の損傷が回避されるべきである。
【0138】
この目的で、少なくとも1つの適切な付属品38を、特に前記付属品38の動作にとって適切な及び良好な洗浄結果の達成にとって適切な高圧洗浄器具12の動作パラメータと組み合わせてユーザが使用すると有利である。
【0139】
既に言及したように、高圧洗浄器具12内で設定することができる、可能な動作パラメータとして、例えば、ポンプ組立体14の圧力レベル又は洗浄用化学薬品の混合比がある。更に可能な動作パラメータとして、例えば、洗浄液の圧力(絶対圧力)、洗浄液の体積流量又は洗浄液の体積レベル、付属品38の、被洗浄物体からの操作距離、例えば吐出装置42内での、特定のノズルの使用、及び/又は、洗浄液の、一時的に増加した圧力(ブースト)での動作モードの使用、がある。
【0140】
高圧洗浄器具の制御ユニット32により、高圧洗浄器具12の動作パラメータを設定することができる。ここで、特に、動作パラメータに関する情報、特に動作パラメータの値が、通信インタフェースによって高圧洗浄器具12に送信されることが可能である。このことは、動作ユニット24の例を用いて既に上で検討した。
【0141】
高圧洗浄器具12への情報送信は、好ましくは無線で行われる。ここで、当業者が精通している様々な型のプロトコル及びネットワークアーキテクチャを使用してもよい。
【0142】
高圧洗浄システム10は、高圧洗浄器具12から空間的に離されたところに配置される外部付属装置62を含む。本例では、付属装置62は統合型ユニット64を含み、この統合型ユニットは、ユーザ用入力ユニット66ならびにユーザ用出力ユニット68を含む。統合型ユニット64は、入力ユニット66及び出力ユニット68を、共通のハウジング70内に含む。本例では、付属装置62はスマートフォン72として構成される。
【0143】
タッチスクリーン74の形態の統合型入力/出力ユニットが提供される。それに応じて、出力ユニット68は、ユーザに視覚的情報を提供するための画像ディスプレイを備えた光学的構成である。入力ユニット66はタッチ感応式構成である。
【0144】
入力ユニット66は、別法として又は追加として、光学的構成、及び/又は、例えば音声入力のための音響的構成であり、出力ユニットは、別法として又は追加として、音声出力の可能性のある音響的構成であることが理解される。
【0145】
付属装置62は、制御ユニット76及び記憶ユニット78を含む。記憶ユニット78内に記憶されるのは、アプリケーションプログラムとして構成されるユーザアプリケーションプログラムである。ユーザアプリケーションプログラムは制御ユニット76により実行することができるのであり、ユーザアプリケーションプログラムにより、ユーザが高圧洗浄システム10と直観的なやり方で相互作用することが可能になる。特に、高圧洗浄システム10により、被洗浄物体を基にした洗浄推奨事項を要求することができ、高圧洗浄器具12を、自動的に及び/又は手動で設定し、付属装置62によって動作させることができる。
【0146】
好適な実施形態において、付属装置62と高圧洗浄器具12との間の情報交換は、ポイントツーポイント接続によって、例えばBluetoothによって行われる。異なる有利な実施形態において、高圧洗浄器具12と付属装置62とが共通のネットワーク内で通信するようにしてもよい。例えばZigBeeネットワークが使用されるが、ZigBeeネットワークは、図面には描かないゲートウェーにより提供されるものであり、ZigBeeネットワーク自体は無線ネットワークによってホームネットワークのルータと通信することができる。無線ネットワークによりインターネット接続が可能になる。
【0147】
好適な実施形態において、高圧洗浄システム10は更に、高圧洗浄器具12及び付属装置62から空間的に遠く離れて配置されるデータ処理装置80を含む。このデータ処理装置80自体が制御ユニット82を有してもよい。更に、空間的に遠く離れて記憶ユニット84を配置してもよい。記憶ユニット84は、データ処理装置80により、特に制御ユニット82により形成できる、或いは、データ処理装置内、特に制御ユニット内に統合できるということが理解される。同じことが、記憶ユニット78及び制御ユニット76に当てはまる。
【0148】
本例では、データ処理装置80及び記憶ユニット84は、記号で描くクラウドサービス86によって実施される。この場合、クラウドサービス86は、特に、互いに通信接続している複数のデータ処理装置であってもよい。
【0149】
データ処理装置80は、付属装置62と通信接続していてもよい又は通信接続を始めてもよい。例として、
図3は、通信インタフェースを提供するための、付属装置62の通信部材を参照符号88で指示する。
【0150】
図1における二重矢印90は、高圧洗浄システム10の異なる構成要素間の、つまり、高圧洗浄器具12、動作ユニット24、付属装置62、及びデータ処理装置80又はクラウドサービス86間の通信接続を、概略的に指示する。これによって、データ交換が好ましくは無線で及び/又は双方向に行われる。当業者が精通しているプロトコル及び/又はネットワークを全て使用してもよい。ポイントツーポイント接続の使用が考えられる。
【0151】
付属装置62への別法として又は追加として、高圧洗浄システム10は、更なる付属装置及び/又は異なる付属装置を含んでもよい。1つには、同じ種類の複数の付属装置62、例えば異なるスマートフォン72が使用されることが考えられる。
【0152】
もう1つには、異なる種類の付属装置62が使用されることが考えられる。
図4~
図6に、このことの例を描く。
【0153】
図4は、タブレットコンピュータ92として構成される付属装置62を示す。
図5は、スマートウォッチ94として構成される付属装置62を示す。
図6は、特にデータグラス96の形態のヘッドマウント装置として構成される付属装置62を示す。
【0154】
タブレットコンピュータ92、スマートウォッチ94、及びデータグラス96の場合、スマートフォン72の例を用いて記載する機能も実施できることが理解される。データグラス96の場合、出力ユニット68は、特に、情報を視覚的に表示するための、ユーザの視野内に配置されるディスプレイとして構成される。入力ユニット66は、特に、口頭の構成である。好ましくは、光学的入力ユニット66が提供されてもよい。
【0155】
光学的入力ユニット66は、例えば、カメラ及び特にデジタルカメラ98を有してもよい。デジタルカメラは、スマートフォン72の場合にも提供してもよい。入力ユニット66は、例えば、被洗浄物体が例えばRFID技術によって検知可能であるところの、異なる種類の検知ユニットを有してもよい。
図3において、参照符号100は、対応する検知ユニットを表す。
【0156】
洗浄推奨事項を得るための、ユーザの、高圧洗浄システム10との相互作用は、ユーザアプリケーションプログラムを備えた付属装置62によって、例えば以下に記載するうちの1つのやり方で行ってもよい。
【0157】
例えば制御ユニット76、制御ユニット82又は制御ユニット32がどのように情報を処理することができるのかを記載する。ここで、特に、情報の処理、例えば洗浄推奨事項の提供、相互作用情報の受信、及び/又はその転送が、これらの制御ユニットのうちの1つのみにより又は2つ以上の制御ユニットを組み合わせたものにより遂行されるようにしてもよい。これらの制御ユニットがこのために各々使用されてもよい。例えば、制御ユニット82により洗浄推奨事項が提供され、この洗浄推奨事項が付属装置62に送信される。前記付属装置の制御ユニット76により、可能な相互作用情報を検知し、この相互作用情報を、例えば高圧洗浄器具12の制御ユニット32に及び/又は制御ユニット82に、直接又は間接的に送信することができる。
【0158】
被洗浄物体の選択は、アプリケーションプログラムによって実施することができる。
図7の例示的表現は、一般的な形態における複数の被洗浄物体を、絵文字102を使用して示す。これらの物体は、例えば、高圧洗浄器具12を用いて通常洗浄される物体の選択肢となる。
【0159】
タッチスクリーン74上に表示されるこれらの絵文字102はユーザにより選択することができる。本例では、参照符号104で別々に参照する、被洗浄物体として壁又は同様のものを示す絵文字にユーザがタッチすると想定する。
【0160】
その後、ユーザは、現在タッチスクリーン74のディスプレイユニット68上に表示することにより洗浄推奨事項を得る。この目的で、入力内容が高圧洗浄システム10の制御ユニットに送信される。例えば、制御ユニット82がこのために使用される。制御ユニット82は、記憶ユニット84内に記憶される洗浄プロファイルをロードすることができる。それぞれの洗浄プロファイル内には、好ましくはいずれの付属品38が及び高圧洗浄器具12の動作パラメータのいずれの値が使用されるべきであるかが、被洗浄物体にリンクされて記憶される。
【0161】
対応する洗浄推奨事項は、制御ユニット82により付属品62に送信することができる。
【0162】
別法として又は追加として、洗浄推奨事項が制御ユニット32又は76により提供されることが考えられる。洗浄プロファイルは、例えば付属装置62の記憶ユニット78内に記憶することができる。
【0163】
その種類の高圧洗浄システムの場合、外部データ処理装置80及び記憶ユニット84が省略されるようにしてもよい。
図10に、本発明に係るこのような高圧洗浄システムを、
図1に対応するやり方で描き、そこで参照符号110で表す。
【0164】
図8は、出力ユニット68上に表示される、参照符号112で表すユーザ用洗浄推奨事項を概略的に示す。例えば、絵文字104にリンクされた、制御ユニット82により提案される付属品38が表示される。前記絵文字は、吐出ユニット50又は44の絵文字である。それに応じて、有利にはフラットジェットノズルが使用されるべきであることがユーザに通知される。絵文字は参照符号114を担持する。
【0165】
更に、洗浄推奨事項112に、少なくとも1つの動作パラメータの値が含まれると好都合である。本事例では、有利には高圧洗浄器具12の圧力レベル2が使用されるべきであることが、記号116によって示される。
【0166】
本発明において、更に、洗浄推奨事項112と共に、ユーザ用の少なくとも1つの相互作用要素が提供されることが好都合である。本事例では、洗浄推奨事項112の構成部分として、ユーザ用の相互作用要素118が表示される。相互作用要素118は確認要素119である。確認要素119を作動させることにより、制御ユニット32、76又は82に相互作用情報が送信される。
【0167】
本事例において、相互作用情報とは、単に、動作パラメータ「圧力」の値についての推奨事項をユーザが認知するというユーザの認知であってもよい。
【0168】
ユーザによる確認を受け、洗浄推奨事項112に応じた高圧洗浄器具12の設定が遂行されると好都合である。ここでは特に、圧力レベルを値2に設定することができる。
【0169】
確認要素119の作動を受け、圧力レベルに関するユーザの相互作用情報を高圧洗浄器具12に直接又は間接的に送信することができる。例えば、制御ユニット76が情報を受信すると共にこの情報を制御ユニット32に送信し、これにより、圧力レベルが洗浄推奨事項112に従って設定される。
【0170】
高圧洗浄器具12への情報の送信は、付属装置82により又はデータ処理装置80により、ユーザによる介入なしに又はユーザにより介入して行われてもよい。
【0171】
更なる相互作用要素120が、変更要素121として構成される。例えば、変更要素121を作動させることにより、回転ないし摺動制御部122及び123をそれぞれユーザに表示することができる(
図8の右側)。ユーザは、制御部122、123のうちの一方を使用して、所望の圧力レベルを指定することができる。好ましくは、その値を高圧洗浄器具12に送信することができるのであり、高圧洗浄器具は、ユーザによる更なる介入なしに自動的に設定することができる。
【0172】
例えば、洗浄推奨事項112の構成部分として、相互作用要素124を提供してもよい。相互作用要素124は要求要素125である。要求要素125を作動させることにより、ユーザは、異なる洗浄推奨事項の提供を要求する相互作用情報を制御ユニット82に送信することができる。その際、前記洗浄推奨事項は出力ユニット68上にも提供することができる。
【0173】
洗浄推奨事項112の構成部分として、更なる相互作用要素126を提供してもよい。本事例において、相互作用要素126は獲得要素127である。獲得要素127を作動させることにより、ユーザは、データ処理装置80に獲得要求を送信することができる。このことは、例えば、洗浄推奨事項112に従って提案される付属品38をユーザが保有していない際に有利である。
【0174】
ユーザの洗浄要求に応答して、制御ユニット82は複数の洗浄推奨事項を提供することができる。
図8に、洗浄推奨事項112への追加として、更なる洗浄推奨事項128を例示的に描く。付属品38として、回転ノズル46又は回転ノズルを備えた吐出ユニット52が、絵文字130によって提案される。動作パラメータ「圧力」の圧力レベルとしてレベル3が提案される。
【0175】
洗浄推奨事項128も、相互作用要素118、120、124、及び126を含んでもよい。
【0176】
図9は、タッチスクリーン74の出力ユニット68によってユーザに提供することができる洗浄推奨事項の更なる例を示す。ここでは、被洗浄物体として、参照符号132で参照される、石タイルで覆われた道が描かれる絵文字をユーザが選択し送信したと想定する。
【0177】
付属品38として表面洗浄装置60を使用することを、洗浄推奨事項134が絵文字136によって提案する。動作パラメータ「圧力」の値として圧力レベル2が提案される。
【0178】
例えば予備洗浄について、付属品38としての、低圧洗浄剤ノズルを備えた吐出ユニット48を、更なる洗浄推奨事項138が絵文字140によって提案する。更に、絵文字142を用いて、洗浄用化学薬品を備えた容器34の使用が提案される。
【0179】
動作パラメータ「圧力」について、レベル1が提案される。動作パラメータ「混合比」についてはレベル1が提案される(記号143)。
【0180】
図9に例示的に描く洗浄推奨事項の場合も同様に、ユーザは相互作用要素118、120、124、及び126によって相互作用情報を送信することができる。
【0181】
少なくとも1つの相互作用要素118、120、124、及び126によるユーザと高圧洗浄システム10との対話が、出力ユニット68による制御ユニット82、76又は32のフィードバックと組み合わせて可能である。最良可能な洗浄結果を達成するために、これによって、洗浄推奨事項をユーザに呈示することができる。同時に、高圧洗浄器具12を動作させるようユーザに命令することができる。これによって、有利には、被洗浄物体が損傷しないことを確実にすることができる。例えば、物体の損傷を一切引き起こさない付属品38のみが提案される。
【0182】
物体の損傷を一切引き起こさないようにするために、提案又は使用される付属品38に応じて、高圧洗浄器具12の、少なくとも1つの動作パラメータの値が限定されると有利なことがある。
【0183】
使用される付属品38及び少なくとも1つの動作パラメータの値が検知される、及び特に監視されるようにしてもよい。例えば、洗浄推奨事項からの逸脱時に高圧洗浄器具12又はポンプ組立体14が停止されることにより、ユーザによる誤動作を見つけることができる。別法として又は追加として、例えば高圧洗浄器具12上、動作ユニット24上、及び/又は出力ユニット68上でユーザに指示を提供することができる。別法として又は追加として、高圧洗浄器具12の少なくとも1つの動作パラメータの値を、洗浄推奨事項に応じた値に自動的に設定することができる。これによって、特に、動作パラメータの最大値を超えないことを確実にすることができる。
【0184】
誤動作の場合、付属品38の使用及び少なくとも1つの動作パラメータの値に関する情報を検知し、この情報を例えば記憶ユニット84又は78に送信して記憶することができる。この情報に応じて、可能な保証が除外されることになってもよい。洗浄を改良するための提案をユーザに呈示できると、それも好都合である。
【0185】
好都合なことには、可能な誤動作に関係なく、高圧洗浄器具12からの使用情報、例えば使用持続時間、使用時間、付属品38の使用、及び/又は少なくとも1つの動作パラメータの値を、記憶ユニット84及び76のうちの1つ内に送信し記憶できることが実現される。
【0186】
被洗浄物体を、絵文字102のうちの1つによって上述のように指定する代わりに、入力ユニット66上のアプリケーションプログラムが、例えば、物体を入力するためのテキストフィールド、選択リスト又は実際の物体の図を提供するようにしてもよい。
【0187】
後者の場合、例えば、記憶ユニット78内又は84内にユーザのユーザプロファイルが記憶されることを特に実現してもよい。ユーザプロファイルにリンクされるのは、例えば、個別化された少なくとも1つの被洗浄物体である。例えば、記憶ユニット78、84内には、洗浄プロファイルにリンクされる一般的な物体「自動車」だけでなく、実際の物体「ユーザの自動車」も保存される。
【0188】
特に、物体がどのような質を、例えばどのような材料を有するかに関する情報を、個別化された物体にリンクされて記憶することができる。質に応じて、最適化された洗浄推奨事項を出力することができる。
【0189】
ユーザのユーザプロファイルを提供する際、いずれの付属品38をユーザが保有するのかに関する情報を、ユーザプロファイルにリンクされて記憶してもよい。ユーザが実際に保有し、自身のユーザプロファイルにリンクされる付属品38のみを洗浄推奨事項が考慮するようにしてもよい。このようにして、ユーザが実施できない洗浄推奨事項は回避することができる。
【0190】
さもなくば、保存される付属品38とは無関係に洗浄推奨事項が提供されるようにしてもよいのであり、ここでは特に、存在していない付属品38を獲得する獲得要素127としての相互作用要素126が、ユーザにとって重要である。
【0191】
有利には、ユーザが保有している高圧洗浄器具12の型式が、ユーザプロファイル内に保存される。高圧洗浄器具12と互換性のある付属品38が提案されることを確実にするために、好ましくは、保存される高圧洗浄器具12の型式に応じて、制御ユニット82、76又は32により洗浄推奨事項を提供することができる。
【0192】
高圧洗浄器具12の獲得時、1つ以上の付属品38が基本的器材の構成部分であってもよい。高圧洗浄器具12をユーザプロファイルに追加することにより、いずれの付属品38をユーザが保有するのかをユーザプロファイル内に自動的に保存することがこのようにして可能である。これらの付属品38をユーザプロファイル内に更に打ち込む必要はない。
【0193】
図11は、高圧洗浄システム10を、概略的な、単純化した表現において再度示す。この場合、被洗浄物体の、ここでは例えば自転車144の自動検知が使用される。
【0194】
デジタルカメラ98によって、自転車144の画像を作成することができる。この画像に関する画像情報が、付属装置62から制御ユニット82に転送される。
【0195】
記憶ユニット82内に記憶されるのは、物体を自転車144としてそれを基に識別することができる画像処理アルゴリズムである。好ましくは、自転車144の質、例えばその材料及び/又はその汚れの程度も判定することができる。
【0196】
判定される情報を基に、制御ユニット32、76又は82は、付属装置62上に洗浄推奨事項を提供することができる。洗浄推奨事項にとって必要な情報は、例えば制御ユニット82内で関連付けてもよい。さもなくば、物体が自転車144であるという情報が付属装置62に送信され、付属装置から、洗浄推奨事項にとって必要な情報が関連付けられるというようにしてもよい。
【0197】
付属装置72から、或いは制御ユニット76又は82から、少なくとも1つの動作パラメータの値を高圧洗浄器具12に直接又は間接的に送信することができる。
【0198】
有利には、高圧洗浄器具12上で、少なくとも1つの動作パラメータを自動的に設定することができる。参照符号146、147、及び148で概略的かつ例示的に表す矢印は、手順の過程を図解する。
【0199】
別法として、制御ユニット76が画像情報を直接解析し、物体が自転車144であることをこの制御ユニットが判定するようにしてもよい。この情報を基に制御ユニット76により洗浄推奨事項を送信することができ、少なくとも1つの動作パラメータを設定するために、好ましくは洗浄推奨事項を高圧洗浄器具12に送信することができる。
【0200】
図11は、参照符号149で表す検知ユニットを示し、この検知ユニットは、現在、付属装置62とは別々に形成される。検知ユニット149により、物体に関する情報を集め、この情報を制御ユニット32、76又は82のうちの1つに送信し、前記物体が及び/又はその質が何であるかを判定することが可能になる。例えば、検知ユニット149は分光ユニットである。送信される情報を基に、物体が自転車144であること及び/又はその質を判定することができる。
【0201】
特に、デジタルカメラの形態の検知ユニット100、149又は98のうちの1つからの情報を基に、物体の質を判定できるようにしてもよい。送信される情報を基に、制御ユニットは、例えば物体がどのような材料から成るかを判定することができる。質に応じて、最良可能な洗浄結果の観点から洗浄推奨事項を提供することができる。
【0202】
被洗浄物体の光学的検知への別法として、異なる種類の検知が考えられることがある。例えば、RFID技術による検知が使用される。
【0203】
図12は、高圧洗浄システム10の、更なる用途における付属装置62を示す。ここでは、被洗浄物体として、テラス150が使用される。テラス150は、デジタルカメラ98によって光学的に検知される。テラスに関する画像情報が制御ユニット82により処理される。付属装置62上に、対応する洗浄推奨事項が提供される。
【0204】
図12に描く例において、洗浄推奨事項は、テラスがどのような圧力で洗浄されるべきであるかに関して画像情報152を重ねることによる拡張現実によって提供される。
【0205】
更に、高圧洗浄器具12を取扱うための、及び特に保守点検するためのユーザ用手引きが、画像情報154によって提供される。高圧洗浄器具もデジタルカメラ98により検知されている。
【0206】
以下で、
図13~
図28を参照して、本発明に係る高圧洗浄システム10の例示的実施を検討する。ここで、上に記載したやり方のうちの1つに従って、高圧洗浄システム10の機能を実施することができる。まず、
図13~
図15を参照して、付属装置62のユーザアプリケーションプログラム(アプリケーションプログラム)の、可能な構成を検討する。続いて、最初に記載した構成の代わりに選択的に使用してもよい、付属装置62のアプリケーションプログラムの、可能な構成を検討する。
【0207】
図13は、タッチスクリーン74の画像コンテンツを、
図7に対応するやり方で、被洗浄物体の絵文字102を用いて示す。本事例において、絵文字156は例として選択される。これによって、ユーザは、被洗浄物体が自転車であることを指定する。
【0208】
その後、制御ユニット82、76又は32が、タッチスクリーン74上に洗浄推奨事項158を提供する。洗浄推奨事項158は、自転車の記号160、及び動作パラメータの値の記号162を含む。本事例において、前記動作パラメータは、洗浄液の圧力である。圧力レベル「2」を使用することが提案される。
【0209】
洗浄推奨事項158は、更に、提案される付属品38の絵文字164を含む。本事例において、絵文字164は、その使用中の吐出装置42を、吐出ユニットのフラットジェットノズル44として描く。別法として、吐出ユニット50を使用することができよう。
【0210】
洗浄推奨事項158は、更に、確認要素167として構成される相互作用要素166を含む。確認要素167を作動させることにより、高圧洗浄器具12は圧力レベル2に設定される(
図14)。圧力レベルに関する情報の送信は、直接又は間接的に行われてもよい。
【0211】
図15は、動作中のタッチスクリーン74の画像ディスプレイを示す。既に説明したように、高圧ガン26の出力ユニット30の画像コンテンツ33が、ユーザに対して、取扱いの簡単な仕方で反映される。ボタン331、332、及び334がそれぞれ、相互作用要素168、169、及び170を形成する。これらの相互作用要素の作動により、ユーザは、圧力レベルをインクリメントする(331)、圧力レベルをデクリメントする(332)、或いは「ブースト」モードを一時的に始動させる(334)ことができる。
【0212】
図16~
図28では、タッチスクリーン74上に、例として付属装置62のアプリケーションプログラムの機能性を記号表示する。
【0213】
ユーザはまず、被洗浄物体を選択することができる(
図16)。この目的で、例として、タッチスクリーン74上に、自転車の付いた絵文字156が描かれる。ユーザが、異なる洗浄物体を選択することが、左右に「スワイプ」することにより可能である。
【0214】
ボタン172の作動を受け、タッチスクリーン74上に洗浄推奨事項174が、制御ユニット82、76又は32によって提供される(
図17)。本事例において、洗浄推奨事項174は、特にユーザプロファイルの情報を基に作成される。ユーザプロファイル内に記憶されるのは、高圧洗浄器具12の型式、及びいずれの付属品38をユーザが保有するか、である。
【0215】
洗浄推奨事項174は、使用されるべき高圧洗浄器具12及び付属品38の記号176、178、及び180を含む。ここで、矢印178は吐出装置42を記号表示し、記号180はウォッシングブラシ56を記号表示する。ボタン182により、ユーザが、ユーザプロファイルを運用し、更なる付属品38を自身のプロファイルに適宜保存することが可能になる。
【0216】
洗浄推奨事項174の構成部分として、更なるボタン184が相互作用要素186を形成する。相互作用要素186は要求要素187である。この要求要素の作動を受け、ユーザは、自転車を洗浄するための洗浄命令を備えた段階的手引きを提供するための相互作用情報を送信する。相互作用情報は制御ユニット82、76又は32に送信され、その後、洗浄推奨事項がタッチスクリーン74上に段階的に表示される(
図18~
図28)。
【0217】
洗浄推奨事項174は洗浄命令194を含む。それぞれの洗浄命令194が、要求要素191の形態の更なる相互作用要素190と共にタッチスクリーン74上に表示される。要求要素191は、ユーザによる作動を受け、後続の洗浄命令の提供を目的に、いずれの場合も相互作用情報の送信をトリガする。最後に、相互作用要素190によって手引きが終了する。
【0218】
最初に、タッチスクリーン74上で、自転車を洗浄する好適な手順の概要をユーザに表示することが有利なことがある(
図18)。これによって、個々の洗浄ステップが、提案される順序で並べられ、「1、2、3…10」を用いて徐々に増えるように明示される。
【0219】
推定される洗浄持続時間を、例えば記号192によってユーザに対して表示することができる。
【0220】
要求要素191の作動後、洗浄命令が表示される。この洗浄命令を、例として
図19~
図28を基に描き、各々参照符号194で表す。ここで、本発明の好適な実施形態において、タッチスクリーン74上での図式表現が使用される。別法として又は追加として、テキスト形態における及び/又は音声出力による命令を提供してもよい。
【0221】
自転車の例において、
図19による第1洗浄命令194は、洗浄物体を適切に位置決めするようユーザに命令する。
【0222】
図20による第2洗浄命令194は、吐出ユニット44を備えた吐出装置42を付属品として使用するようユーザに命令する。このことは、フラットジェットノズル用の記号196を使用することにより認識可能である。
【0223】
図21による第3洗浄命令194は、タッチスクリーン74上で又は別法では高圧ガン26上でボタン332を作動させることにより、動作パラメータ「圧力」を値「2」に設定するようユーザに命令する。タッチスクリーン74を使用すると、動作パラメータの値を、要求要素199の形態の相互作用要素198によって高圧洗浄器具12に送信することができるのであり、前記高圧洗浄器具12によりこの値を自動的に設定することができる。
【0224】
図22による第4洗浄命令194は、自転車をまずフラットジェットノズルによって洗浄するようユーザに命令する。
【0225】
図23による第5洗浄命令194は、吐出装置42をウォッシングブラシ56に交換し、ウォッシングブラシを用いて洗浄を継続するようユーザに命令する。
【0226】
図24による第6洗浄命令194は、動作パラメータ「圧力」の値を、適宜レベル「2」に設定するようユーザに命令する。この場合も、要求要素199を使用して値を高圧洗浄器具12に送信することが可能である。
【0227】
図25による第7洗浄命令194は、ウォッシングブラシ56を用いて自転車を洗浄し、これによって自転車の構成要素全ての上でウォッシングブラシを運動させるようユーザに命令する。
【0228】
図26による第8洗浄命令194は、ウォッシングブラシ56を吐出装置42に交換し、吐出装置を用いて洗浄を継続するようユーザに命令する。
【0229】
図27による第9洗浄命令194は、洗浄パラメータ「圧力」を適宜レベル「2」に、任意で要求要素199を使用して再度設定するようユーザに命令する。
【0230】
図28による第10洗浄命令194は、吐出装置42、具体的にはフラットジェットノズルを使用した自転車の洗浄を完了するようユーザに命令する。
【0231】
進捗要素200が、洗浄がどこまで進捗したのかをユーザに直観的なやり方で図解する。この進捗要素は、好ましくは、洗浄ステップの各々の間、表示することができる。
【0232】
物体を洗浄するための手引きを、例として
図18~
図28を参照して上で説明したのとは異なるやり方で提供できることが理解される。
【0233】
物体を洗浄するための洗浄推奨事項及び手引きは、付属装置62と高圧洗浄器具12との間の通信が可能でないときでも提供できることが理解される。
【符号の説明】
【0234】
10 高圧洗浄システム
12 高圧洗浄器具
14 ポンプ組立体
16 高圧ポンプ
18 ドライブモータ
20 高圧出口
22 ホース導管
24 動作ユニット
26 高圧ガン
28 入力ユニット
30 出力ユニット
32 制御ユニット
33 画像コンテンツ
331 ボタン
332 ボタン
334 ボタン
335 ディスプレイ要素
34 容器
36 画像
38 付属品
40 ハンドル
42 吐出装置
44、46、48、50、52、54、56 ウォッシングブラシ
58 フォームノズル
60 表面洗浄装置
62 付属装置
64 統合型ユニット
66 入力ユニット
68 出力ユニット
70 ハウジング
72 スマートフォン
74 タッチスクリーン
76 制御ユニット
78 記憶ユニット
80 データ処理装置
82 制御ユニット
84 記憶ユニット
86 クラウドサービス
88 通信部材
90 二重矢印
92 タブレットコンピュータ
94 スマートウォッチ
96 データグラス
98 デジタルカメラ
100 検知ユニット
102、104 絵文字
110 高圧洗浄システム
112、128、134、138 洗浄推奨事項
114、130、132、136、140、142 絵文字
116、143 記号
118、120、124、126 相互作用要素
119 確認要素
121 変更要素
122 回転制御部
123 摺動制御部
125 要求要素
127 獲得要素
144 自転車
146、147、148 矢印
149 検知ユニット
150 テラス
152、154 画像情報
156 絵文字
158 洗浄推奨事項
160、162 記号
164 絵文字
166、168、169、170 相互作用要素
167 確認要素
172 ボタン
174 洗浄推奨事項
176、178、180 記号
182、184 ボタン
186、190 相互作用要素
187、191 要求要素
192 記号
194 洗浄命令
196 記号
198 相互作用要素
199 要求要素
200 進捗要素