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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/317 20210101AFI20240401BHJP
   H01M 50/105 20210101ALI20240401BHJP
   H01M 50/202 20210101ALI20240401BHJP
   H01M 50/325 20210101ALI20240401BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20240401BHJP
   H01M 50/367 20210101ALI20240401BHJP
   H01M 50/392 20210101ALI20240401BHJP
   H01M 50/383 20210101ALN20240401BHJP
【FI】
H01M50/317 101
H01M50/105
H01M50/202 401D
H01M50/325
H01M50/35 101
H01M50/367
H01M50/392
H01M50/383
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022541680
(86)(22)【出願日】2021-04-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(86)【国際出願番号】 KR2021005323
(87)【国際公開番号】W WO2021230536
(87)【国際公開日】2021-11-18
【審査請求日】2022-07-05
(31)【優先権主張番号】10-2020-0057375
(32)【優先日】2020-05-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ド・ユル・キム
(72)【発明者】
【氏名】ドン・ワン・コ
(72)【発明者】
【氏名】キ・ヨン・イ
【審査官】上野 文城
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-056445(JP,A)
【文献】特開2010-086753(JP,A)
【文献】特開2012-069404(JP,A)
【文献】特開2013-152939(JP,A)
【文献】特開2007-134535(JP,A)
【文献】特開2012-129023(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/317 - 342
H01M 50/105
H01M 50/202
H01M 50/35 - 367
H01M 50/383
H01M 50/392
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極及び分離膜が交互に積層された電極組立体と、
前記電極組立体が収容される電池ケースと、を含み、
前記電池ケースは、
前記電池ケースの内部ガスが捕集される第1捕集空間が形成され、前記第1捕集空間に位置したガスが排出される第1排出部が備えられた第1ガスポケット部と、
前記第1ガスポケット部の前記第1排出部から排出されるガスが捕集される第2捕集空間が形成され、前記第2捕集空間に位置したガスが外部に排出される第2排出部が備えられた第2ガスポケット部と、を含み、
前記第1排出部は、前記第1捕集空間と前記第2捕集空間との間を貫通する第1貫通孔上に位置して、前記第1貫通孔の開閉を制御し、
前記第2排出部は、前記第2捕集空間と前記電池ケースの外部の間を貫通する第2貫通孔上に位置して、前記第2貫通孔の開閉を制御し、
前記第1排出部及び前記第2排出部は、第1切開部及び第2切開部が形成され、弾性材料で形成され、所定の圧力以上の際に前記第1切開部及び前記第2切開部が開き、前記第1貫通孔及び前記第2貫通孔を開放させる、二次電池。
【請求項2】
前記電池ケースは、前記電極組立体が収容される収容部が形成された本体を含み、
前記第1ガスポケット部は、前記収容部と前記第1捕集空間とが連結されるように前記本体の側面に沿って延在し、
前記第2ガスポケット部は、前記第2捕集空間と前記第1捕集空間とが前記第1貫通孔間に連結されるように前記第1ガスポケット部の上部に備えられる、請求項に記載の二次電池。
【請求項3】
前記第1切開部及び前記第2切開部は、2~4個の切開ラインで形成される、請求項1または2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記第1切開部及び前記第2切開部は、十字(「+」)状の切開ラインで形成される、請求項1~3のいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項5】
前記第1排出部及び前記第2排出部は、前記第1切開部及び前記第2切開部上に位置する粘着液をさらに含み、前記第1切開部及び前記第2切開部を追加的に密封し、前記第1切開部及び前記第2切開部がガス圧力により開く際に前記第1切開部及び前記第2切開部を密封する粘着力が解除される、請求項の何れか一項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記第1排出部及び前記第2排出部の開放圧力は、相互に差があるように備えられる、請求項の何れか一項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記第1排出部及び前記第2排出部は、互いに弾性度が異なる材料で形成され、前記第1排出部及び前記第2排出部の開放圧力は、相互に差があるように備えられる、請求項の何れか一項に記載の二次電池。
【請求項8】
前記第1排出部の開放圧力は、前記第2排出部の開放圧力よりも大きく備えられる、請求項に記載の二次電池。
【請求項9】
前記第2ガスポケット部の内部に備えられて前記第2捕集空間でのガス発生有無又はガス成分を測定するガスセンサーをさらに含む、請求項1~の何れか一項に記載の二次電池。
【請求項10】
前記ガスセンサーは、二酸化炭素(CO)の発生を感知する、請求項に記載の二次電池。
【請求項11】
前記ガスセンサーは、ガス発生の際に通知信号、通知音、又は通知光のうちの少なくともいずれか一つ以上を発生させる、請求項に記載の二次電池。
【請求項12】
前記第1ガスポケット部又は前記第2ガスポケット部のうちの少なくともいずれか一つ以上の内部に備えられて空気圧を測定する空気圧センサーをさらに含む、請求項1~11の何れか一項に記載の二次電池。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載の二次電池を含む電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年5月13日に出願された韓国特許出願第10-2020-0057375号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、一次電池とは異なり、再充電が可能であり、かつ小型及び大容量化の可能性により、近年、頻繁に研究開発されている。モバイル機器に対する技術開発と需要の増加に伴い、エネルギー源としての二次電池の需要が急激に増加している。
【0004】
二次電池は、電池ケースの形状に応じて、コイン型電池、円筒型電池、角型電池、及びパウチ型電池に分けられる。二次電池は、電極組立体と電解液を収容する。二次電池において、電池ケースの内部に装着される電極組立体は、電極及び分離膜の積層構造からなる充放電が可能な発電素子である。
【0005】
電極組立体は、活物質が塗布されたシート状の正極と負極との間に分離膜を介在して巻き取ったゼリーロール(Jelly-roll)型、多数の正極と負極を分離膜が介在された状態で順次積層したスタック型、及びスタック型の単位セルを長さの長い分離フィルムで巻き取ったスタック/折り畳み型に分けられる。
【0006】
従来のパウチ型電池は、電極組立体がパウチ内に収容された形態で構成される。このようなパウチ型電池は、充放電を行うとガス発生によりパウチが膨らんでしぼむことを繰り返す。この際、発生したガスがパウチ内にそのままあると、電池性能の低下及び体積の変化を引き起こすことになり、これは、周りの電池及び構造物に悪い影響を与える問題がある。また、発生したガスがパウチの収容限界を超えると、構造的に弱い部分からガスが破裂して漏れるベント(Vent)現象が発生し、ベントが発生すると、電解液の漏れが発生し、電池の寿命が終わる問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0015647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の一つの観点は、ガスポケット部を備えて内部ガスが捕集され、捕集されたガスの排出が可能な二次電池の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態による二次電池は、電極及び分離膜が交互に積層された電極組立体及び前記電極組立体が収容される電池ケースを含み、前記電池ケースは、前記電池ケースの内部ガスが捕集される第1捕集空間が形成され、前記第1捕集空間に位置したガスが排出される第1排出部が備えられた第1ガスポケット部、及び前記第1ガスポケット部の前記第1排出部から排出されるガスが捕集される第2捕集空間が形成され、前記第2捕集空間に位置したガスが外部に排出される第2排出部が備えられた第2ガスポケット部を含んでよい。
【0010】
一方、本発明の実施形態による電池パックは、本発明の実施形態による二次電池を含む電池パックであってよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、内部ガスが捕集されるガスポケット部を二重に備えることにより、内部ガスが捕集される多くの空間を安定的に確保することができ、外部空気と電池の内部空気とが直接連結されない可能性がある。
【0012】
また、二重に備えられたガスポケット部に、所定の圧力以上の際に開放されるガス排出部をそれぞれ形成することにより、ガスポケット部に収容されたガスを容易に排出させ得るので、電池ケースで構造的に弱い部分からガスが破裂して漏れることを防止し、これにより電解液の漏れを防止して、電池の寿命が延長され得る。
【0013】
さらに、ガスポケット部の内部にガスセンサーを位置させることにより、捕集空間でのガス発生有無、あるいはガス成分を測定することができる。
【0014】
さらに、ガスポケット部の内部に空気圧センサーを位置させることにより、捕集空間での空気圧を測定し得るので、電池の状態のモニタリングが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態による二次電池を示す断面図である。
図2】本発明の一実施形態による二次電池を示す要部断面図である。
図3】本発明の一実施形態による二次電池の第1、2排出部を示す平面図である。
図4】本発明の一実施形態による二次電池の第1、2排出部の閉状態を示す断面図である。
図5】本発明の一実施形態による二次電池の第1、2排出部の開状態を示す断面図である。
図6】本発明の他の実施形態による二次電池を示す断面図である。
図7】本発明の他の実施形態による二次電池の第1、2排出部を示す平面図である。
図8】本発明の他の実施形態による二次電池の第1、2排出部の閉状態を示す断面図である。
図9】本発明の他の実施形態による二次電池の第1、2排出部の開状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の目的、特定の長所及び新規な特徴は、添付の図面に係る以下の詳細な説明及び好ましい実施形態からさらに明らかになる。本明細書において、各図面の構成要素に参照番号を付加するに当たり、同一の構成要素に限っては、たとえ他の図面上に示されても、できる限り同一の番号を付けるようにしていることに留意しなければならない。また、本発明は、様々な異なる形態に具現されてよく、ここで説明する実施形態に限定されない。また、本発明を説明するに当たり、本発明の要旨を不明瞭にする可能性がある係る公知技術についての詳細な説明は省略する。
【0017】
(一実施形態による二次電池)
【0018】
図1は、本発明の一実施形態による二次電池を示す断面図であり、図2は、本発明の一実施形態による二次電池を示す要部断面図である。
【0019】
図1及び図2を参考すれば、本発明の一実施形態による二次電池S1は、電極組立体200及び電極組立体200が収容される電池ケース100を含み、電池ケース100は、第1捕集空間121が形成されてガスが排出される第1排出部122が備えられた第1ガスポケット部120、及び第2捕集空間131が形成されてガスが排出される第2排出部132が備えられた第2ガスポケット部130を含む。
【0020】
また、本発明の一実施形態による二次電池S1は、ガス発生有無又はガス成分を測定するガスセンサー150及び空気圧を測定する空気圧センサー160、170をさらに含んでよい。
【0021】
より詳しくは、電極組立体200は、充放電が可能な発電素子であって、電極及び分離膜が交互に積層されてよい。この際、電極組立体200の端部に備えられた電極タップ250と電極リード300とが連結され、電極組立体200を外部機器と連結させてよい。
【0022】
電極230は、正極210及び負極220で構成されてよい。この際、電極組立体200は、正極210/分離膜240/負極220が交互に積層された構造からなってよい。
【0023】
そして、電極リード300は、正極210の端部に備えられた正極タップと連結される正極リード及び負極220の端部に備えられた負極タップと連結される負極リードを含んでよい。
【0024】
正極210は、正極集電体と、正極集電体に積層された正極活物質とを含んでよい。
【0025】
正極集電体は、アルミニウム材料の箔(Foil)からなってよい。
【0026】
正極活物質は、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムリン酸鉄、又はこれらのうちの1種以上が含まれた化合物及び混合物などからなってよい。
【0027】
負極220は、負極集電体と、負極集電体に積層された負極活物質とを含んでよい。
【0028】
負極集電体は、例えば、銅(Cu)材料からなる箔(foil)からなってよい。
【0029】
負極活物質は、黒鉛系物質を含む化合物又は混合物であってよい。
【0030】
分離膜240は、絶縁材料からなって正極210と負極220との間を電気的に絶縁する。ここで、分離膜240は、微多孔性を有するポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂膜で形成されてよい。
【0031】
電池ケース100は、電極組立体200を収容してよい。
【0032】
電池ケース100は、第1捕集空間121が形成されて第1排出部122が備えられた第1ガスポケット部120、及び第2捕集空間131が形成されて第2排出部132が備えられた第2ガスポケット部130を含む。
【0033】
また、電池ケース100は、電極組立体200が収容される収容部111が形成された本体110をさらに含んでよい。
【0034】
第1ガスポケット部120は、電池ケース100の内部ガスが捕集される第1捕集空間121が形成され、第1捕集空間121に位置したガスが排出される第1排出部122が備えられてよい。
【0035】
また、第1ガスポケット部120は、収容部111と第1捕集空間121とが連結されるように本体110の側面に沿って延在してよい。ここで、第1ガスポケット部120は、電極リード300が位置する本体110の端部側に位置してよい。この際、第1ガスポケット部120は、本体110の両端部側にそれぞれ位置してよい。
【0036】
第1排出部122は、第1捕集空間121と第2捕集空間131との間を貫通する第1貫通孔123上に位置して、第1貫通孔123の開閉を制御することができる。
【0037】
第2ガスポケット部130は、第1ガスポケット部120の第1排出部122から排出されるガスが捕集される第2捕集空間131が形成され、第2捕集空間131に位置したガスが外部に排出される第2排出部132が備えられてよい。
【0038】
第2ガスポケット部130は、第2捕集空間131と第1捕集空間121とが第1貫通孔123間に連結されるように第1ガスポケット部120の上部に備えられてよい。
【0039】
第2排出部132は、第2捕集空間131と電池ケース100の外部の間を貫通する第2貫通孔133上に位置して、第2貫通孔133の開閉を制御することができる。
【0040】
ここで、第1貫通孔123及び第2貫通孔133は、ガスが排出される方向に対して互いに対面されない位置に備えられてよい。この際、第1貫通孔123及び第2貫通孔133は、上下方向に互いに向き合わない位置に位置してよい。
【0041】
図3は、本発明の一実施形態による二次電池の第1、2排出部を示す平面図であり、図4は、本発明の一実施形態による二次電池の第1、2排出部の閉状態を示す断面図であり、図5は、本発明の一実施形態による二次電池の第1、2排出部の開状態を示す断面図である。
【0042】
図3図5を参考すれば、第1排出部122及び第2排出部132は、第1切開部122c及び第2切開部132cが形成され、弾性材料で形成され、所定の圧力以上の際に第1切開部122c及び第2切開部132cが開き、第1貫通孔123及び第2貫通孔133を開放させ得る。
【0043】
ここで、弾性材料は、シリコン、スパンデックス、フルオロエラストマー、エチレン、プロピレンゴム(EPR)、スチレン、ブタジエンゴム(SBR)、及びブチルゴム(PIB)のうちの少なくともいずれか一つ以上の材料で形成されてよい。
【0044】
第1排出部122及び第2排出部132の開放圧力は、相互に差があるように備えられてよい。この際、第1排出部122及び第2排出部132は、互いに弾性度が異なる材料で形成され、第1排出部122及び第2排出部132の開放圧力は、相互に差があるように備えられてよい。これにより、第1排出部122及び第2排出部132が同時に開放されることを防止して、電池の外部空気と電池の内部空気とが直接接触されることを遮断することができる。
【0045】
ここで、第1排出部122の開放圧力は、第2排出部132の開放圧力よりも大きく備えられてよい。これにより、第1排出部122を介して第2排出部132にガスが容易に排出され得る。
【0046】
図3を参考すれば、第1切開部122c及び第2切開部132cは、2~4個の切開ライン122a、122b、132a、132bで形成されてよい。ここで、第1切開部122c及び第2切開部132cは、十字(「+」)状の切開ライン122a、122b、132a、132bで形成されてよい。
【0047】
図4を参考すれば、第1捕集空間121及び第2捕集空間131が所定の圧力未満の際には、第1切開部122c及び第2切開部132cは、第1貫通孔123及び第2貫通孔133を閉鎖してよい。
【0048】
図5を参考すれば、第1捕集空間121及び第2捕集空間131が所定の圧力以上の際には、第1切開部122c及び第2切開部132cは、切開ライン122a、122b、132a、132bを中心に開き、第1貫通孔123及び第2貫通孔133を開放させてよい。
【0049】
図1及び図2を参考すれば、ガスセンサー150は、第2ガスポケット部130の内部に備えられ、第2捕集空間131でのガス発生有無又はガス成分を測定することができる。この際、ガスセンサー150を介して第2ガスポケット部130の特定のガスを感知し得るので、特定の目的の通知が可能にしてよい。ここで、ガスセンサー150は、二酸化炭素(CO)の発生を感知することができる。
【0050】
また、ガスセンサー150は、ガス発生時の通知信号、通知音、又は通知光のうちの少なくともいずれか一つ以上を発生させてよい。ここで、ガスセンサー150は、例えば、二酸化炭素(CO)が感知されると、通知信号、通知音、又は通知光のうちの少なくともいずれか一つ以上を発生させてよい。ここで、ガスセンサー150は、通知スピーカー及び通知LEDを含み、通知音及び通知光を発生させてよい。また、ガスセンサー150は、モニタリング装置と連結されて発生した通知信号を伝達してよい。
【0051】
空気圧センサー160、170は、第1ガスポケット部120又は第2ガスポケット部130のうちの少なくともいずれか一つ以上の内部に備えられて空気圧を測定してよい。ここで、空気圧センサー160、170は、第1ガスポケット部120及び第2ガスポケット部130に位置して、第1捕集空間121及び第2捕集空間131の空気圧を測定してよい。
【0052】
この際、空気圧センサー160、170は、一例として測定された空気圧測定値が一定圧力以上の際に、通知音、又は通知光のうちの少なくともいずれか一つ以上を発生させてよい。
【0053】
また、空気圧センサー160、170は、他の例として測定された空気圧測定値をモニタリング装置に伝達してよい。この際、モニタリング装置は、例えば、バッテリーマネジメントシステム(BMS)であってよい。
【0054】
前記のように構成された本発明の一実施形態による二次電池S1は、ガスを捕集して排出させる第1ガスポケット部120及び第2ガスポケット部130を含むことにより、内部ガスが捕集される多くの空間を安定的に確保することができ、内部ガスを電池の外部空気と電池の内部空気とが直接連結されないように排出させ得る。
【0055】
また、第1ガスポケット部120及び第2ガスポケット部130に所定の圧力以上の際に開放されてガスを排出させる第1排出部122及び第2排出部132をそれぞれ形成することにより、第1ガスポケット部120及び第2ガスポケット部130に収容されたガスを容易に排出させることができ、これにより電池の寿命が延長され得る。
【0056】
さらに、第2ガスポケット部130の内部にガスセンサー150を位置させることにより、第2捕集空間131でのガス発生有無又はガス成分を測定することができる。
【0057】
(他の実施形態による二次電池)
【0058】
以下では、本発明の他の実施形態による二次電池を説明する。
【0059】
図6は、本発明の他の実施形態による二次電池を示す断面図であり、図7は、本発明の他の実施形態による二次電池の第1、2排出部を示す平面図であり、図8は、本発明の他の実施形態による二次電池の第1、2排出部の閉状態を示す断面図であり、図9は、本発明の他の実施形態による二次電池の第1、2排出部の開状態を示す断面図である。
【0060】
図6図9を参考すれば、本発明の他の実施形態による二次電池S2は、電極組立体200及び電極組立体200が収容される電池ケース100を含み、電池ケース100は、第1捕集空間121が形成されてガスが排出される第1排出部1122が備えられた第1ガスポケット部120、及び第2捕集空間131が形成されてガスが排出される第2排出部132が備えられた第2ガスポケット部130を含む。
【0061】
また、本発明の他の実施形態による二次電池S2は、ガス発生有無又はガス成分を測定するガスセンサー150及び空気圧を測定する空気圧センサー160、170をさらに含んでよい。
【0062】
本発明の他の実施形態による二次電池S2は、前述した本発明の一実施形態による二次電池と比べると、第1、2排出部1122、1132の切開ライン1122a、1122b、1132a、1132bに粘着液1122d、1132dがさらに位置するという点で異なる。したがって、本二次電池S2に対する他の実施形態は、前述した二次電池に対する一実施形態と重複する内容は省略するか簡単に記述し、相違点を中心に記述する。
【0063】
より詳しくは、電池ケース100は、電極組立体200を収容してよい。
【0064】
電池ケース100は、第1捕集空間121が形成されて第1排出部1122が備えられた第1ガスポケット部120、及び第2捕集空間131が形成されて第2排出部132が備えられた第2ガスポケット部130を含む。
【0065】
また、電池ケース100は、電極組立体200が収容される収容部111が形成された本体110をさらに含んでよい。
【0066】
第1ガスポケット部120は、電池ケース100の内部ガスが捕集される第1捕集空間121が形成され、第1捕集空間121に位置したガスが排出される第1排出部1122が備えられてよい。
【0067】
第1ガスポケット部120は、収容部111と第1捕集空間121とが連結されるように本体110の側面に沿って延在してよい。
【0068】
第2ガスポケット部130は、第1ガスポケット部120の第1排出部1122から排出されるガスが捕集される第2捕集空間131が形成され、第2捕集空間131に位置したガスが外部に排出される第2排出部132が備えられてよい。
【0069】
第2ガスポケット部130は、第2捕集空間131と第1捕集空間121とが第1貫通孔間に連結されるように第1ガスポケット部120の上部に備えられてよい。
【0070】
第1排出部1122は、第1捕集空間121と第2捕集空間131との間を貫通する第1貫通孔上に位置して、第1貫通孔の開閉を制御することができる。
【0071】
第2排出部132は、第2捕集空間131と電池ケース100の外部の間を貫通する第2貫通孔上に位置して、第2貫通孔の開閉を制御することができる。
【0072】
第1排出部1122及び第2排出部132は、第1切開部1122c及び第2切開部1132cが形成され、弾性材料で形成されるので、所定の圧力以上の際に第1切開部1122c及び第2切開部1132cが開き、第1貫通孔及び第2貫通孔を開放させ得る。
【0073】
第1切開部1122c及び第2切開部1132cは、2~4個の切開ライン1122a、1122b、1132a、1132bで形成されてよい。ここで、第1切開部1122c及び第2切開部1132cは、十字(「+」)状の切開ライン1122a、1122b、1132a、1132bで形成されてよい。
【0074】
第1排出部1122及び第2排出部132の開放圧力は、相互に差があるように備えられてよい。この際、第1排出部1122及び第2排出部132は、互いに弾性度が異なる材料で形成され、第1排出部1122及び第2排出部132の開放圧力は、相互に差があるように備えられてよい。この際、第1排出部1122の開放圧力は、第2排出部132の開放圧力よりも大きく備えられてよい。
【0075】
第1排出部1122及び第2排出部132は、第1切開部1122c及び第2切開部1132c上に位置する粘着液1122d、1132dをさらに含み、第1切開部1122c及び第2切開部1132cを追加的に密封し、第1切開部1122c及び第2切開部1132cがガス圧力により開く際に第1切開部1122c及び第2切開部1132cを密封する粘着力が解除されることがある。
【0076】
これにより、粘着液1122d、1132dを介して第1切開部1122c及び第2切開部1132cをより堅固に密封することにより、第1排出部1122の第1切開部1122c及び第2排出部132の第2切開部1132cの間から所定の圧力以下でガス及び電解液の漏れをより効果的に防止することができる。
【0077】
さらに、前記のような構成を有する多数の二次電池を電気的に連結して電池パックを構成することができる。
【0078】
以上、本発明を具体的な実施形態に基づいて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明に係る二次電池はこれに限定されるものではない。本発明の技術的思想内において当該分野の通常の知識を有する者により様々な実施が可能である。
【0079】
また、発明の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲により明らかになる。
【符号の説明】
【0080】
S1、S2 二次電池
100 電池ケース
110 本体
111 収容部
120 第1ガスポケット部
121 第1捕集空間
122、1122 第1排出部
122a、122b、132a、132b、1122a、1122b、1132a、1132b 切開ライン
122c、1122c 第1切開部
123 第1貫通孔
130 第2ガスポケット部
131 第2捕集空間
132、1132 第2排出部
132c、1132c 第2切開部
133 第2貫通孔
150 ガスセンサー
160、170 空気圧センサー
200 電極組立体
210 正極
220 負極
230 電極
240 分離膜
250 電極タップ
300 電極リード
1122d、1132d 粘着液
図1
図2
図3
図4
図5
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図8
図9