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特許7463542ボトムサポートアセンブリおよびこのボトムサポートアセンブリを備えた冷蔵庫
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ボトムサポートアセンブリおよびこのボトムサポートアセンブリを備えた冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/00 20060101AFI20240401BHJP
【FI】
F25D23/00 303
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022554915
(86)(22)【出願日】2021-01-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-04-27
(86)【国際出願番号】 CN2021072639
(87)【国際公開番号】W WO2021179797
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-09-09
(31)【優先権主張番号】202010170303.3
(32)【優先日】2020-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522359914
【氏名又は名称】チンダオ ハイアール スペシャル フリーザー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO HAIER SPECIAL FREEZER CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Haier Industry Park, Haier Road No.1, Laoshan District Qingdao, Shandong 266101 CHINA
(73)【特許権者】
【識別番号】520198579
【氏名又は名称】ハイアール・スマート・ホーム・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HAIER SMART HOME CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Haier Industrial Park, No.1 Haier Road, Laoshan District, Qingdao, Shandong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】ジォン シァオイェン
(72)【発明者】
【氏名】リウ ジーハイ
(72)【発明者】
【氏名】ハン イェンナン
(72)【発明者】
【氏名】ホウ ホンビン
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109058671(CN,A)
【文献】実開昭58-046085(JP,U)
【文献】特開平01-181082(JP,A)
【文献】実開昭61-058483(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定ベース、ブラケット、前記ブラケットに設けられた脚部、および前記ブラケットに回転可能に接続されたローラーを含み、
前記ブラケットは水平枢軸を中心として前記固定ベースの下方に回転可能に接続され、前記固定ベースに対して前記脚部が床面に接触し前記ローラーが床面から離れる滑り止め位置、および前記脚部が床面から離れ前記ローラーが床面に接触する移動位置を有し、
前記ブラケットは支持板を含み、前記支持板は第1の表面および第1の方向に前記第1の表面に対向する第2の表面を有し、
前記ローラーと前記脚部はそれぞれ前記支持板の両側に離間して設けられ、
前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記第1の方向は上下方向であり、前記脚部が前記支持板の下方にあり、前記固定ベースは上方から前記第2の表面の前記脚部の垂直上方にある一部の領域に当接され、
前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記第1の方向は上下方向であり、前記脚部が前記支持板の上方にあり、前記枢軸、前記ローラー、前記脚部は水平方向に順次設けられ、前記固定ベースは上方から前記脚部に当接される、
ことを特徴とするボトムサポートアセンブリ。
【請求項2】
前記ブラケットは前記滑り止め位置と前記移動位置間に変化する場合、前記固定ベースに対して前記枢軸周りに180°回転する、ことを特徴とする請求項1に記載のボトムサポートアセンブリ。
【請求項3】
前記固定ベースは上向きに窪む第1の収容チャンバーおよび第2の収容チャンバーを有し、
前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記ローラーは前記第1の収容チャンバー内に収容され、
前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記脚部は前記第2の収容チャンバー内に収容される、ことを特徴とする請求項1に記載のボトムサポートアセンブリ。
【請求項4】
前記脚部は、ねじ構造を介して組み立てられ前記ブラケットのフットパッドに接続されるように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のボトムサポートアセンブリ。
【請求項5】
前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記ローラーの底端と前記枢軸が位置する水平面とは上下方向の第1の高さ差を有し、
前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記脚部の底端と前記枢軸が位置する水平面とは上下方向の第2の高さ差を有し、かつ前記ねじ構造のねじ込み深さの変化に従って、前記第2の高さ差は、前記第1の高さ差よりも大きいものと前記第1の高さ差よりも小さいものとの間で変化する、ことを特徴とする請求項4に記載のボトムサポートアセンブリ。
【請求項6】
記ローラーは前記支持板の前記第2の表面の側に設けられ、前記脚部は前記支持板の前記第1の表面の側に設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のボトムサポートアセンブリ。
【請求項7】
庫体を含む冷蔵庫であって、
請求項1に記載のボトムサポートアセンブリを備え、前記ボトムサポートアセンブリは前記庫体の底部に設けられて前記固定ベースを介して前記庫体に接続される、ことを特徴とする冷蔵庫。
【請求項8】
前記庫体前側に可動に設けられた扉を含み、前記庫体は前記扉に枢軸接続された接続側、および前記接続側と左右対向して設けられた開閉側を有し、前記ボトムサポートアセンブリは前記開閉側の下方に設けられ、前記冷蔵庫は前記接続側下方に設けられた第2のローラーをさらに含む、ことを特徴とする請求項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭用電気製品の技術分野に属し、ボトムサポートアセンブリおよびこのボトムサポートアセンブリを備えた冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫では、一般的に冷蔵庫を支持するためのローラーまたは脚部がボトムサポート部品として使用されている。
【0003】
ローラー式ボトムサポート部品を使用する場合、ローラーと床面が相対的に移動するため、扉の開閉力が大きいとき冷蔵庫の位置が変化する場合が多い。特に、近年、生活水準の向上に伴い、冷蔵庫の容量に対する要求がますます高まり、大容量の冷蔵庫は市場で人気のある製品になっているが、従来の冷蔵庫よりも、大容量の冷蔵庫の場合、扉を開閉するための力が大きく、冷蔵庫の位置変化問題がより深刻になる。
【0004】
脚部式ボトムサポート部品を使用する場合、脚部と床面間の滑り摩擦により、冷蔵庫が設置位置にしっかりと保持され得るが、冷蔵庫の移動が不便であり、冷蔵庫を無理に移動すると床面または脚部の損傷を引き起こす可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
上記の従来技術の欠点を考慮して、本発明の目的は、ボトムサポートアセンブリおよびこのボトムサポートアセンブリを備えた冷蔵庫を提供し、従来技術における冷蔵庫の位置固定および冷蔵庫の移動を両立できないという問題を解決することができる。
【0006】
上記の発明目的を達成するために、一実施形態で提供されるボトムサポートアセンブリは、固定ベース、ブラケット、前記ブラケットに設けられた脚部、および前記ブラケットに回転可能に接続されたローラーを含み、
前記ブラケットは水平枢軸を中心として前記固定ベースの下方に回転可能に接続され、前記固定ベースに対して前記脚部が床面に接触し前記ローラーが床面から離れる滑り止め位置、および前記脚部が床面から離れ前記ローラーが床面に接触する移動位置を有する。
【0007】
好ましくは、前記ブラケットは前記滑り止め位置と前記移動位置間で変化する場合、前記固定ベースに対して前記枢軸周りに180°回転する。
【0008】
好ましくは、前記固定ベースは上向きに窪む第1の収容チャンバーおよび第2の収容チャンバーを有し、
前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記ローラーは前記第1の収容チャンバー内に収容され、
前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記脚部は前記第2の収容チャンバー内に収容される。
【0009】
好ましくは、前記脚部は、ねじ構造を介して組み立てられ前記ブラケットのフットパッドに接続されるように構成される。
【0010】
好ましくは、前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記ローラーの底端と前記枢軸が位置する水平面とは上下方向の第1の高さ差を有し、
前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記脚部の底端と前記枢軸が位置する水平面とは上下方向の第2の高さ差を有し、かつ前記ねじ構造のねじ込み深さの変化に従って、前記第2の高さ差は、前記第1の高さ差よりも大きいものと前記第1の高さ差よりも小さいものとの間で変化する。
【0011】
好ましくは、前記ローラーと前記脚部はそれぞれ前記ブラケットの両側に離間して設けられ、
前記ブラケットは支持板を含み、前記支持板は第1の表面および第1の方向に前記第1の表面に対向する第2の表面を有し、前記ローラーは前記支持板の前記第2の表面の側に設けられ、前記脚部は前記支持板の前記第1の表面の側に設けられる。
【0012】
好ましくは、前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記第1の方向は上下方向であり、前記脚部が前記支持板の下方にあり、前記固定ベースは上方から前記第2の表面の前記脚部の垂直上方にある一部の領域に当接される。
【0013】
好ましくは、前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記第1の方向は上下方向であり、前記脚部が前記支持板の上方にあり、前記枢軸、前記ローラー、前記脚部は前記枢軸に垂直な水平方向に順次設けられ、前記固定ベースは上方から前記脚部に当接される。
【0014】
上記の発明目的を達成するために、本発明の一実施形態で提供される冷蔵庫は、庫体およびボトムサポートアセンブリを備え、前記ボトムサポートアセンブリは前記庫体の底部に設けられて、固定ベース、ブラケット、前記ブラケットに設けられた脚部、および前記ブラケットに回転可能に接続されたローラーを含み、前記ボトムサポートアセンブリは前記固定ベースを介して前記庫体に接続され、
前記ブラケットは水平枢軸を中心として前記固定ベースの下方に回転可能に接続され、前記固定ベースに対して、前記脚部が床面に接触し前記ローラーが床面から離れる滑り止め位置、および前記脚部が床面から離れ前記ローラーが床面に接触する移動位置を有する。
【0015】
好ましくは、前記ブラケットは前記滑り止め位置と前記移動位置間で変化する場合、前記固定ベースに対して前記枢軸周りに180°回転する。
【0016】
好ましくは、前記固定ベースは上向きに窪む第1の収容チャンバーおよび第2の収容チャンバーを含み、
前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記ローラーは前記第1の収容チャンバー内に収容され、
前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記脚部は前記第2の収容チャンバー内に収容される。
【0017】
好ましくは、前記脚部は、ねじ構造を介して組み立てられ前記ブラケットのフットパッドに接続される。
【0018】
好ましくは、前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記ローラーの底端と前記枢軸が位置する水平面とは上下方向の第1の高さ差を有し、
前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記脚部の底端と前記枢軸が位置する水平面とは上下方向の第2の高さ差を有し、かつ前記ねじ構造のねじ込み深さの変化に従って、前記第2の高さ差は、前記第1の高さ差よりも大きいものと前記第1の高さ差よりも小さいものとの間で変化する。
【0019】
好ましくは、前記ローラーと前記脚部はそれぞれ前記ブラケットの両側に離間して設けられ、
前記ブラケットは支持板を含み、前記支持板は第1の表面および第1の方向に前記第1の表面に対向する第2の表面を有し、前記ローラーは前記支持板の前記第2の表面の側に設けられ、前記脚部は前記支持板の前記第1の表面の側に設けられる。
【0020】
好ましくは、前記ブラケットが前記滑り止め位置にあるとき、前記第1の方向は上下方向であり、前記脚部が前記支持板の下方にあり、前記固定ベースは上方から前記第2の表面の前記脚部の垂直上方にある一部の領域に当接される。
【0021】
好ましくは、前記ブラケットが前記移動位置にあるとき、前記第1の方向は上下方向であり、前記脚部が前記支持板の上方にあり、前記枢軸、前記ローラー、前記脚部は前記枢軸に垂直な水平方向に順次設けられ、前記固定ベースは上方から前記脚部に当接される。
【0022】
好ましくは、前記冷蔵庫は、前記庫体前側に可動に設けられた扉を含み、前記庫体は前記扉に枢軸接続された接続側、および前記接続側と左右対向して設けられた開閉側を有し、前記ボトムサポートアセンブリは前記開閉側の下方に設けられ、前記冷蔵庫は前記接続側下方に設けられた第2のローラーをさらに含む。
【発明の効果】
【0023】
従来技術と比較すると、以下の有益な効果を有する。ブラケットに脚部とローラーを設けることで、ブラケットが固定ベースに対して回転し、脚部とローラーを選択して床面で支持し、冷蔵庫を移動する必要がある場合ブラケットを前記移動位置まで回転させ、ローラーにより床面上を移動して冷蔵庫の位置移動を実現し、冷蔵庫が所定位置に配置されるとブラケットを前記滑り止め位置まで回転させ、脚部がローラーに置き換えられて床面に接触し、冷蔵庫の位置固定を実現し、開閉力が大きすぎて冷蔵庫が容易に変位するという問題を解決し、従来技術における冷蔵庫の位置固定と冷蔵庫の移動を両立できない問題を解決し、かつローラーと脚部をブラケットに設けることで構造の安定性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施例の冷蔵庫の庫体構造部分の正面図である。
図2】本発明の一実施例の庫体底部にあるボトムサポートアセンブリの構造概略図であって、ブラケットが滑り止め位置にある状態を概略的に示す図である。
図3】本発明の一実施例の庫体底部にあるボトムサポートアセンブリの構造概略図であって、ブラケットが移動位置にある状態を概略的に示す図である。
図4】本発明の一実施例のボトムサポートアセンブリの分解構造図である。
図5】本発明の一実施例の庫体底部にあるボトムサポートアセンブリの底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に示される具体的な実施例を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。しかしながら、これらの実施例は本発明を制限するものではない。当業者がこれらの実施形態に基づいてなし得た構造、方法、または機能上の変更は、すべて本発明の保護範囲に含まれる。
【0026】
図1図5を参照すると、本発明の一実施例はボトムサポートアセンブリ10を提供し、また、ボトムサポートアセンブリ10を備えた冷蔵庫100を提供し、特に大容量の冷蔵庫を提供し、つまり、このボトムサポートアセンブリ10の冷蔵庫100への応用を提供する。もちろん、ボトムサポートアセンブリ10は冷凍庫、洗濯機などの他のキャビネット器具にも適用され得る。
【0027】
図1を参照すると、冷蔵庫100は、庫体1、扉およびボトムサポートアセンブリ10を含む。前記扉は庫体1の前側に可動に設けられ、庫体1の内部収納空間を開閉するために使用され、ボトムサポートアセンブリ10は庫体1の底部に設けられ、庫体1が一定距離だけ床面から上向きに離れるように、冷蔵庫100を床面に支持するために使用される。本出願では、床面は放冷蔵庫100を配置するためのすべての支持面を指す。
【0028】
図2図5を参照すると、ボトムサポートアセンブリ10は、固定ベース11、ブラケット12、ブラケット12に設けられた脚部13、およびブラケット12に回転可能に接続されたローラー14を含む。
【0029】
固定ベース11は、ボトムサポートアセンブリ10全体を庫体1底部に固定的に設けることに使用される。本実施例では、固定ベース11と庫体1の底板は別体で設けられ、庫体1の断熱層を発泡成形する前に、固定ベース11と庫体1の底板はまずねじ、スポンジストリップ、粘着テープまたは他の締結方法によって組み立てられて接続されるため、前記断熱層を発泡成形した後、固定ベース11と前記底板の強固な接続を実現することができる。もちろん、実施例の変形例では、固定ベース11は、庫体1の前記底板に一体成形され、つまり前記底板に固定ベース11が一体成形されてもよい。
【0030】
ブラケット12は水平枢軸15周りに固定ベース11の下方に回転可能に接続される。具体的に、本実施例では、枢軸15が左右方向に沿って水平延伸し、固定ベース11は下向きに突出した一対の枢軸アームを有し、それぞれの前記枢軸アームは貫通穴114を有し、枢軸15はブラケット12の前後方向の一端付近に配置され、その左右両端が貫通穴114内に回転可能に接続されて、ブラケット12が枢軸15周りに回転して固定ベース11に接続されるのを実現する。
【0031】
ブラケット12が枢軸15周りに回転する移動範囲内で、ブラケット12は滑り止め位置および移動位置を有する。図2を参照すると、前記滑り止め位置にあるとき、脚部13が床面に接触し、ローラー14が床面から離れ、図3を参照すると、前記移動位置にあるとき、ローラー14が床面に接触し、脚部13が床面から離れる。
【0032】
これにより、一方では、ボトムサポートアセンブリ10が冷蔵庫100に適用される場合、前記移動位置にあるとき、ローラー14が床面に接触して床面に対して移動可能であり、冷蔵庫100の位置を移動することができ、冷蔵庫100が適切な位置に配置された後、ブラケット12が前記移動位置から前記滑り止め位置まで回転し、このとき、ローラー14が床面から離れ、脚部13が床面に接触して冷蔵庫100を支持し、冷蔵庫100の位置を固定し、開閉力が大きすぎて冷蔵庫が容易に変位するという問題を解決する。他方では、脚部13とローラー14がそれぞれブラケット12に接続され、脚部13とブラケット12間、およびローラー14とブラケット12間の構造が強固である。
【0033】
さらに、ブラケット12は前記滑り止め位置と前記移動位置間で変化するとき、固定ベース11に対して枢軸15周りに180°回転する。
【0034】
本実施例では、固定ベース11は概ね下向きに開放された長方形の箱型構造であり、上向きに窪む第1の収容チャンバー112、および第2の収容チャンバー111を有し、第1の収容チャンバー112は貫通穴114の前方にあり、第2の収容チャンバー111は貫通穴114の後方にある。図2を参照すると、ブラケット12が前記滑り止め位置にあるとき、ローラー14は第1の収容チャンバー112内に収容され、脚部13はブラケット12および固定ベース11の下方にあり、図3を参照すると、前記ブラケット12が前記移動位置にあるとき、脚部13は第2の収容チャンバー111内に収容され、ローラー14はブラケット12および固定ベース11の下方にある。これにより、ローラー14を収容するための第1の収容チャンバー112および脚部13を収容するための第2の収容チャンバー111を設置することにより、ローラー14と脚部13が床面から離れている場合の遮蔽状態を実現し、両者が床面に接触する必要のない場合外部に露在して意図せずに損傷されるのを回避でき、かつ冷蔵庫100の底部の見栄えが向上する。
【0035】
さらに、ローラー14と脚部13はそれぞれブラケット12の両側に離間して配置され、このような空間配置により、ローラー14と脚部13が交互に床面に接触することができるのと同時に、ローラー14、脚部13およびブラケット12の空間配置がより簡潔で合理的である。
【0036】
具体的には、ブラケット12は支持板を含み、前記支持板は第1の表面121および第1の方向に第1の表面121に平行して対向する第2の表面122を有し、ローラー14は前記支持板の第2の表面122の側に配置され、脚部13は前記支持板の第1の表面121の側に配置される。言い換えれば、ローラー14は第2の表面122の第1の表面121から離れた側に配置され、脚部13は第1の表面121の第2の表面122から離れた側に配置され、前記第1の方向において、ローラー14、第2の表面122、第1の表面121、脚部13は順次に配置される。このような空間配置により、ローラー14、脚部13およびブラケット12の空間配置がより簡潔で合理的である。
【0037】
本実施例では、前記支持板は平面に沿って延伸し、前記第1の方向は前記支持板の垂直方向であり、対応して、第1の表面121および第2の表面122は、前記支持板における面積が大きく平行に対向する2つの主要表面を構成し、両者は前記垂直方向に垂直である。
【0038】
前記滑り止め位置および前記移動位置にあるとき、前記支持板は水平方向に沿って延伸し、前記第1の方向は上下方向であり、第2の表面122と第1の表面121は上下に対向し、対応して、ローラー14と脚部13はそれぞれ前記支持板の上下両側に離間して配置される。前記滑り止め位置にあるとき、第2の表面122は第1の表面121の上にあり、ローラー14は前記支持板の上側にあり、脚部13は前記支持板の下側にあり、前記移動位置にあるとき、第2の表面122は第1の表面121の下にあり、ローラー14は前記支持板の下側にあり、脚部13は前記支持板の下側にある。
【0039】
さらに、ブラケット12は、前記支持板の左右縁に接続された2つのカンチレバープレート123を含み、2つのカンチレバープレート123は左右に対向して配置され、前記第1の方向に沿って第2の表面から突出し、それぞれのカンチレバープレート123は貫通穴1230を有する。ローラー14の左右両端は貫通穴1230内に回転可能に配置され、ローラー14とブラケット12は左右に延伸している軸線を中心として相対的に回転できるように接続され、ブラケット12が前記移動位置にあるとき冷蔵庫100はローラー14を介して床面に沿って前後に移動することができる。
【0040】
さらに、脚部13はねじ構造を介して組み立てられてブラケット12に接続される。具体的に、本実施例では、前記ねじ構造はボルト124と、対応するねじ穴とを有し、ボルト124は前記支持板に固定的に接続されて前記第1の方向に沿って第1の表面121から突出し、前記ねじ穴は前記脚部13の中心に窪んでいる。前記ねじ穴とボルト124の協力により、脚部13が前記第1の方向に沿ってねじ込まれ、またはねじ出されることが可能にブラケット12に接続される。
【0041】
以上のように、前記滑り止め位置および前記移動位置にあるとき、前記第1の方向は上下方向であり、前記ねじ穴とボルト124の協力により、脚部13はブラケット12に対して上下方向に沿ってねじ込まれ、またはねじ出される。
【0042】
「枢軸15が位置する水平面」を、枢軸15の中心線が位置する水平面であると定義する場合、好ましくは、ブラケット12が前記移動位置にあるとき、ローラー14の底端が床面に接触し、ローラー14の底端と枢軸15が位置する水平面間で上下方向の第1の高さ差を有し、この第1の高さ差は、このとき枢軸15が位置する水平面の床面から離れる高さであり、ブラケット12が前記滑り止め位置にあるとき、脚部13の底端130が床面に接触し、脚部13の底端130と枢軸15が位置する水平面間で上下方向の第2の高さ差を有し、この第2の高さ差は、このとき枢軸15が位置する水平面の床面から離れる高さである。本出願では、前記ねじ構造のねじ込み深さの変化に伴って、前記第2の高さ差は前記第1の高さ差より大きいものと前記第1の高さ差よりも小さいもの間で変化する。このように、ねじ構造によって高さを調節可能であり、これに基づいて、ねじ構造のねじ込み深さに応じて、脚部13による庫体1の上向き上昇高さはローラー14による庫体1の上向き上昇高さよりも大きくてもよく、ローラー14による庫体1の上向き上昇高さよりも小さくてもよく、庫体1の水平調整が実現され得る。
【0043】
さらに、ブラケット12が前記滑り止め位置にあるとき、前記脚部11が前記支持板下側にあり、固定ベース11が上方から第2の表面122の一部の領域に当接され、この一部の領域は脚部13の垂直上方(つまり真上)に位置し、このようにして、庫体1の下向きの圧力がブラケット12を介して垂直下向きに前記支持板を通じて脚部13に伝達されて、枢軸15またはブラケット12自身が受けたトルク力を回避する。
【0044】
ブラケット12が前記移動位置にあるとき、前記ローラー14が前記支持板下側にあり、脚部13が前記支持板上側にあり、固定ベース11が上方から脚部13に当接され、つまり、脚部13が第2の収容チャンバー111の頂壁に当接され、このようにして、枢軸15の位置に加えて、庫体1の下向きの圧力は脚部13、ブラケット12を介して下向きにローラー14に伝達され、構造の安定性を維持することができる。
【0045】
好ましくは、枢軸15に垂直な水平方向、本実施例では前後方向において、枢軸15、ローラー14、脚部13は順次配置される。このようにして、ブラケット12が前記移動位置にあるとき、ローラー14は枢軸15と脚部13間に位置し、ブラケット12は枢軸15、脚部13を介してそれぞれ固定ベース11に当接され、ローラー14の構造強度および位置安定性を確保する。
【0046】
なお、固定ベース11は、第1の収容チャンバー112の前方にあるいくつかのリブ113を有し、ブラケット12が前記滑り止め位置にあるとき、リブ113は上方から第2の表面122の前記一部の領域に当接され、つまり、このリブ113は脚部13の垂直上方(つまり真上)にあり、ブラケット12の位置を制限し、圧力を伝達する。
【0047】
さらに、脚部13の底端130はゴム端面として設定され、このように、ブラケット12が前記滑り止め位置にあるとき、この底端130は床面に接触して自身の柔軟性および高い摩擦係数により、冷蔵庫100が大きすぎる開閉力により意図せずに変位するのを回避し、位置の安定性を確保する。
【0048】
さらに、図1を継続的に参照すると、庫体1は、前記扉に枢軸接続された接続側102、および接続側102に左右対向して配置された開閉側101を有する。ボトムサポートアセンブリ10は開閉側101の下方に配置され、接続側102の下方に第2のローラー20が設けられ、つまり、ボトムサポートアセンブリ10は接続側102と開閉側101中の開閉側101に近接して設けられるが、第2のローラー20は接続側102と開閉側101中の接続側102に近接して設けられる。このように、開閉側101は接続側102よりも扉の開閉により意図せずに変位し、本実施例は、ボトムサポートアセンブリ10により開閉側101の意図せずな変位を回避することができるだけでなく、第2のローラー20とローラー14の協力により冷蔵庫100を迅速に移動でき、ボトムサポートアセンブリ10の数が多すぎて冷蔵庫100を移動する必要がある場合の煩雑な操作を回避することができる。
【0049】
以上のように、従来技術と比較すると、本発明は以下の有益な効果を有する。一方では、ブラケット12の前記移動位置と前記滑り止め位置を切り替えることにより、冷蔵庫100が適切な位置に配置される場合開閉力が大きすぎて容易に変位するという問題を回避することができるだけでなく、必要な場合に冷蔵庫100を移動することもでき、他方では、脚部13とローラー14はそれぞれブラケット12に接続され、かつボトムサポートアセンブリ10の各部品の構造が最適化されるため、構造がより強固である。
【0050】
上記の詳細な説明は、本発明の実施可能な実施形態を具体的に説明したが、それらは本発明の保護範囲を制限するものではなく、本発明の技術的精神から逸脱しない限りなされた同等の実施形態または変更は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5