(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-29
(45)【発行日】2024-04-08
(54)【発明の名称】ゲーム媒体セットを出力するためのシステム、情報処理装置、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/533 20140101AFI20240401BHJP
A63F 13/798 20140101ALI20240401BHJP
A63F 13/5375 20140101ALI20240401BHJP
【FI】
A63F13/533
A63F13/798
A63F13/5375
(21)【出願番号】P 2023057332
(22)【出願日】2023-03-31
【審査請求日】2023-07-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】511249637
【氏名又は名称】株式会社Cygames
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100196612
【氏名又は名称】鎌田 慎也
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼本 巧
(72)【発明者】
【氏名】大浦 和宏
【審査官】上田 泰
(56)【参考文献】
【文献】特開2022-184448(JP,A)
【文献】特開2016-195691(JP,A)
【文献】特開2020-146429(JP,A)
【文献】特開2020-081315(JP,A)
【文献】特開2015-008985(JP,A)
【文献】特開2017-046875(JP,A)
【文献】特開2021-137120(JP,A)
【文献】特開2023-026183(JP,A)
【文献】特開2023-037975(JP,A)
【文献】特開2021-090493(JP,A)
【文献】特開2020-054478(JP,A)
【文献】特開2017-196338(JP,A)
【文献】特開2016-198329(JP,A)
【文献】特開2019-107205(JP,A)
【文献】特開2020-031846(JP,A)
【文献】特開2017-153900(JP,A)
【文献】『ファイトリーグ』- Ver.1.6アップデート!デッキ編成に便利な「デッキレシピ機能」や、US級ファイターをゲットできる「スタートアップ特典」などが登場。,Boom App Games [online],2018年11月08日,[2019年4月19日検索],<https://fight-league.g.boom-app.com/entry/fight-league-update20180118>
【文献】モンスターストライク 最強攻略BOOK 4,第1刷,株式会社 宝島社,2015年07月03日,p.7,9
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セットを用いるゲームにおいて、
プレイヤのためにゲーム媒体セットを出力するためのシステムであって、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第1のテーブル
及び第2のテーブル
を記憶するものであり、前記システムは、
前記プレイヤに関する情報に基づいて前記第1のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出する第1の抽出部と、
前記プレイヤが所有するゲーム媒体に関する情報に基づいて前記第2のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出する第2の抽出部と、
前記第1の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セットの一部又は全部を表示する表示制御部と、
を備え
、
前記第1のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットを記憶し、
前記第2のテーブルは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションにより各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、
システム。
【請求項2】
前記第2のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットのそれぞれにおいてゲーム媒体セットのうちのゲーム媒体を他のゲーム媒体に置換したゲーム媒体セットを用いて、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションを実行して各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、請求項
1に記載のシステム。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記第1の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セットのうち、前記プレイヤが所有するゲーム媒体が多いゲーム媒体セットを優先的に表示する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のテーブルは、単位ゲームごとに、
かつプレイヤレベルごとに、ゲーム媒体セットを記憶し、
前記第1の抽出部は、前記プレイヤのプレイヤレベルを基準とした所定の範囲内のプレイヤレベルのゲーム媒体セットを抽出する、請求項1から
3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のテーブルは、単位ゲームごとに、単位ゲームの達成状況の評価を複数の段階で示す達成ランクを記憶し、
前記第1の抽出部は、各達成ランクのゲーム媒体セットを抽出し、
前記第2の抽出部は、一番高評価の達成ランクのゲーム媒体セットを抽出する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記第2の抽出部は、前記プレイヤが所有するゲーム媒体のみを含むゲーム媒体セットを抽出する、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セットを用いるゲームにおいて、
プレイヤのためにゲーム媒体セットを出力するための情報処理装置であって、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第1のテーブル
及び第2のテーブル
を記憶するものであり、前記情報処理装置は、
前記プレイヤに関する情報に基づいて前記第1のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出し、
前記プレイヤが所有するゲーム媒体に関する情報に基づいて前記第2のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出し、
前記第1のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セットのうち、前記プレイヤが所有するゲーム媒体が多いゲーム媒体セットを優先的に表示させるための情報を出力する、
ように構成され
、
前記第1のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットを記憶し、
前記第2のテーブルは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションにより各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、
情報処理装置。
【請求項8】
前記第2のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットのそれぞれにおいてゲーム媒体セットのうちのゲーム媒体を他のゲーム媒体に置換したゲーム媒体セットを用いて、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションを実行して各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、
請求項
7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セットを用いるゲームにおいて、
プレイヤのためにゲーム媒体セットを出力するための、コンピュータにより実行される方法であって、
前記プレイヤに関する情報に基づいて、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第1のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出
することと、
前記プレイヤが所有するゲーム媒体に関する情報に基づいて、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第2のテーブル
から所定数のゲーム媒体セットを抽出
することと、
前記第1のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セットのうち、前記プレイヤが所有するゲーム媒体が多いゲーム媒体セットをディスプレイに優先的に表示する又は
前記プレイヤが所有するゲーム媒体が多いゲーム媒体セットをディスプレイに優先的に表示させるための情報を出力する
ことと、
を含み、
前記第1のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットを記憶し、
前記第2のテーブルは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションにより各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、
方法。
【請求項10】
前記第2のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットのそれぞれにおいてゲーム媒体セットのうちのゲーム媒体を他のゲーム媒体に置換したゲーム媒体セットを用いて、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションを実行して各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、
請求項
9に記載の方法。
【請求項11】
請求項
9又は
10に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム媒体セットを出力するためのシステム、情報処理装置、方法、及びプログラムに係わり、特に複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セットを用いるゲームにおいて、ゲーム媒体セットを出力するためのシステム、情報処理装置、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年のスマートフォン等に代表される通信機能を備える情報処理装置の普及が急速に進み、このような通信機能を備える情報処理装置上で実行されるゲームも数多くリリースされている。この種のゲームにおいて、一人のユーザ(プレイヤ)が複数のゲーム媒体(キャラクタ、カードや装備などのアイテム等)を含むゲーム媒体セットを用いてゲーム課題を達成させるゲームが広く知られている。例えば特許文献1には、他のユーザがゲーム課題を達成する毎に実績情報を蓄積し、ユーザがゲーム課題に挑戦するためのオブジェクト群を決定する際に、蓄積された実績情報に基づいて、ゲーム課題を達成するための目安となるためのオブジェクト群の情報を、ユーザに提示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プレイヤが複数のゲーム媒体を編成してプレイするゲームにおいて、自己のゲーム媒体セットをどのように編成するかを決定することはゲーム性の中核をなす部分である。例えば初心者のプレイヤにとってのゲームの興趣性を向上させるために、ゲームにおいて、参考となるゲーム媒体セットを出力すること(例えばプレイヤに提示すること)が望まれていた。
【0005】
1つの側面では、本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、ゲーム媒体セットを出力することが可能なシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
〔1〕本発明の一実施形態のシステムは、
複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セットを用いるゲームにおいて、ゲーム媒体セットを出力するためのシステムであって、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第1のテーブルと、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶し、前記第1のテーブルとは異なる第2のテーブルとを記憶するものであり、前記システムは、
前記プレイヤに関する情報に基づいて前記第1のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出する第1の抽出部と、
前記プレイヤが所有するゲーム媒体に関する情報に基づいて前記第2のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出する第2の抽出部と、
前記第1の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セットの一部又は全部を表示する表示制御部と、
を備える、システムである。
【0007】
〔2〕本発明の一実施形態では、
前記第1のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットを記憶し、
前記第2のテーブルは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションにより各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、〔1〕に記載のシステムである。
【0008】
〔3〕本発明の一実施形態では、
前記第2のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットのそれぞれにおいてゲーム媒体セットのうちのゲーム媒体を他のゲーム媒体に置換したゲーム媒体セットを用いて、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションを実行して各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、〔2〕に記載のシステムである。
【0009】
〔4〕本発明の一実施形態では、
前記表示制御部は、前記第1の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セットのうち、前記プレイヤが所有するゲーム媒体が多いゲーム媒体セットを優先的に表示する、〔1〕から〔3〕のいずれか1つに記載のシステムである。
【0010】
〔5〕本発明の一実施形態では、
前記第1のテーブルは、単位ゲームごとに、プレイヤレベルごとに、ゲーム媒体セットを記憶し、
前記第1の抽出部は、前記プレイヤのプレイヤレベルを基準とした所定の範囲内のプレイヤレベルのゲーム媒体セットを抽出する、〔1〕から〔4〕のいずれか1つに記載のシステムである。
【0011】
〔6〕本発明の一実施形態では、
前記第1のテーブルは、単位ゲームごとに、単位ゲームの達成状況の評価を複数の段階で示す達成ランクを記憶し、
前記第1の抽出部は、各達成ランクのゲーム媒体セットを抽出し、
前記第2の抽出部は、一番高評価の達成ランクのゲーム媒体セットを抽出する、
〔1〕から〔5〕のいずれか1つに記載のシステムである。
【0012】
〔7〕本発明の一実施形態では、
前記第2の抽出部は、前記プレイヤが所有するゲーム媒体のみを含むゲーム媒体セットを抽出する、〔1〕から〔6〕のいずれか1つに記載のシステムである。
【0013】
〔8〕本発明の一実施形態の情報処理装置は、
複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セットを用いるゲームにおいて、ゲーム媒体セットを出力するための情報処理装置であって、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第1のテーブルと、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶し、前記第1のテーブルとは異なる第2のテーブルとを記憶するものであり、前記情報処理装置は、
前記プレイヤに関する情報に基づいて前記第1のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出し、
前記プレイヤが所有するゲーム媒体に関する情報に基づいて前記第2のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出し、
前記第1のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セットのうち、前記プレイヤが所有するゲーム媒体が多いゲーム媒体セットを優先的に表示させるための情報を出力する、
ように構成される、情報処理装置である。
【0014】
〔9〕本発明の一実施形態では、
前記第1のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットを記憶し、
前記第2のテーブルは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションにより各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、
〔8〕に記載の情報処理装置である。
【0015】
〔10〕本発明の一実施形態の方法は、
複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セットを用いるゲームにおいて、ゲーム媒体セットを出力するための、コンピュータにより実行される方法であって、
前記プレイヤに関する情報に基づいて、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第1のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出し、
前記プレイヤが所有するゲーム媒体に関する情報に基づいて、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第2のテーブルであって前記第1のテーブルとは異なる第2のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出し、
前記第1のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セット及び前記第2のテーブルから抽出された所定数のゲーム媒体セットのうち、前記プレイヤが所有するゲーム媒体が多いゲーム媒体セットをディスプレイに優先的に表示する又は表示させるための情報を出力する、
方法である。
【0016】
〔11〕本発明の一実施形態では、
前記第1のテーブルは、ゲームログのうち各単位ゲームを達成したゲームログから抽出又は生成されたゲーム媒体セットを記憶し、
前記第2のテーブルは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションにより各単位ゲームを達成したゲーム媒体セットを記憶する、〔10〕に記載の方法である。
【0017】
〔12〕本発明の一実施形態のプログラムは、〔10〕又は〔11〕に記載の方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0018】
1つの側面では、本発明によれば、ゲーム媒体セットを出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本発明の一実施形態のシステムの全体構成図である。
【
図2】本発明の一実施形態の推薦装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態のゲームサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】本発明の一実施形態のプレイヤ端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図5】本発明の一実施形態のシステムの機能ブロック図の一例である。
【
図6】プレイヤ端末に表示されるパーティ推薦画面の一例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態のシステムの処理のフローチャートの一例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態のシステムについて説明する。以下に記載する実施形態の構成、及び当該構成によってもたらされる作用や効果は、あくまで一例であって、以下の記載内容に制限されるものではない。
【0021】
本発明の実施形態のシステム1は、複数のキャラクタから構成されるパーティ(パーティ編成)を用いてクエストをクリアしていくことで進行するゲームにおいて、推薦するパーティなどの情報をプレイヤ(ユーザ)に対して提示することが可能なシステムである。キャラクタは、ゲーム媒体の1つの例示であって、カードや装備アイテムなどの他のゲーム媒体であってもよい。パーティは、複数のゲーム媒体から構成されるゲーム媒体セット(ゲーム媒体グループ)の1つの例示であって、例えば編成されたデッキ、カードや装備アイテムの組合せであってもよい。本発明の実施形態のゲームは、説明の便宜上「ゲームG」と呼ぶ。ゲームGは、スマートフォンなどの携帯用端末でプレイ可能なオンラインゲームである。本発明の実施形態では、アプリは、スマートフォンやタブレット端末にインストールされるアプリを意味することができ、またアプリケーション全般を意味することもできる。本発明の実施形態では、IDは、一意に識別可能な識別情報の一例であり、例えばプレイヤIDは、プレイヤを一意に識別可能なプレイヤ識別情報の1つの例である。本発明の実施形態は、システムに限定されず、情報処理装置(サーバ)、方法、又はプログラムなどとすることができる。
【0022】
図1は、本発明の実施形態のシステム1の全体構成図である。
図1に示すように、システム1は、推薦装置10と、ゲームサーバ20と、複数のプレイヤ端末30とを含み、推薦装置10と、ゲームサーバ20は、例えばインターネットなどのネットワーク2に接続され、互いに通信可能である。
【0023】
本発明の実施形態のハードウェア構成の説明においては、便宜上、推薦装置10は、1つの装置により実現されるものとして説明するが、これに限定されない。推薦装置10は、1又は複数の装置により構成されてもよいし、仮想サーバなどの仮想環境により実現されてもよい。推薦装置10は、仮想環境により実現される場合、構成するすべての要素の仮想化を実現した仮想環境を用いて実現することができる。仮想環境に関する技術は、例えば特開2021-145939号公報に記載された技術を用いることができる。
【0024】
図2は本発明の一実施形態の推薦装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。推薦装置10は、処理装置11、入力装置12、出力装置13、記憶装置14、及び通信装置15を備える。これらの各構成装置はバス16によって接続される。なお、バス16と各構成装置との間には必要に応じてインタフェースが介在しているものとする。
【0025】
処理装置11は、推薦装置10全体の動作を制御する。例えば処理装置11は、CPUである。処理装置11は、記憶装置14に格納されているプログラムやデータを読み込んで実行することにより、様々な処理を実行する。処理装置11は、複数の処理装置から構成されてもよい。例えば処理装置11は、CPU、MPU、GPU、及びFPGAの少なくとも1つから構成されてもよい。
【0026】
入力装置12は、推薦装置10に対するユーザからの入力を受け付けるデバイスであり、例えば、タッチパネル、タッチパッド、キーボード、マウス、又はボタンである。出力装置13は、処理装置11の制御に従って、情報を出力するデバイスであり、例えばアプリケーション画面などを推薦装置10のユーザに表示するディスプレイである。
【0027】
記憶装置14は、主記憶装置及び補助記憶装置を含む。主記憶装置は、例えば情報の高速な読み書きが可能な揮発性メモリであり、処理装置11が情報を処理する際の記憶領域及び作業領域として用いられる。補助記憶装置は、様々なプログラムや、各プログラムの実行に際して処理装置11が使用するデータを格納する。補助記憶装置は、不揮発性ストレージ又は不揮発性メモリであり、着脱可能なものであってもよい。1つの例では、記憶装置14は、ブルーレイディスク、DVD、CD、HDD、SSD、及びフラッシュメモリのうちの少なくとも1つと、SRAM及びDRAMのうちの少なくとも1つとを含むことができる。
【0028】
通信装置15は、ネットワークを介してユーザ端末(プレイヤ端末)又はサーバなどの他のコンピュータとの間でデータの授受を行うことが可能なモジュール、デバイス、又は装置である。通信装置15は、無線通信用のデバイスやモジュールなどとすることもできるし、有線通信用のデバイスやモジュールなどとすることもできる。なお、推薦装置10のユーザによる入出力が通信装置15を介した入出力のみである場合、推薦装置10は、入力装置12及び出力装置13を備えなくてもよい。
【0029】
ゲームサーバ20は、オンラインゲームを提供する一般的なゲームサーバと同様の構成を備える。本発明の実施形態のハードウェア構成の説明においては、便宜上、ゲームサーバ20は、1つの装置により実現されるものとして説明するが、これに限定されない。ゲームサーバ20は、1又は複数の装置により構成されてもよいし、仮想サーバなどの仮想環境により実現されてもよい。
【0030】
図3は本発明の一実施形態のゲームサーバ20のハードウェア構成を示すブロック図である。ゲームサーバ20は、処理装置21、入力装置22、出力装置23、記憶装置24、及び通信装置25を備える。これらの各構成装置はバス26によって接続される。なお、バス26と各構成装置との間には必要に応じてインタフェースが介在しているものとする。処理装置21、入力装置22、出力装置23、記憶装置24、及び通信装置25の各要素は、前述した処理装置11、入力装置12、出力装置13、記憶装置14、及び通信装置15に各々対応するものであり、同様の構成を有するため、説明は省略する。ゲームサーバ20のユーザによる入出力が通信装置25を介した入出力のみである場合、ゲームサーバ20は、入力装置22及び出力装置23を備えなくてもよい。1つの例では、記憶装置24は、サーバ用アプリケーションのサーバ用アプリSAを記憶する。サーバ用アプリSAは、サーバ用アプリSAを実行するためのプログラム及び該プログラム実行時に参照する各種データを含む。
【0031】
図4は本発明の一実施形態のプレイヤ端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。プレイヤ端末30は、処理装置31、入力装置32、出力装置33、記憶装置34、及び通信装置35を備える。これらの各構成装置はバス36によって接続される。なお、バス36と各構成装置との間には必要に応じてインタフェースが介在しているものとする。処理装置31、入力装置32、出力装置33、記憶装置34、及び通信装置35の各要素は、前述した処理装置11、入力装置12、出力装置13、記憶装置14、及び通信装置15に各々対応するものであり、同様の構成を有するため、説明は省略する。1つの例では、出力装置33は、タッチパネルなどのディスプレイ33である。1つの例では、プレイヤ端末30はスマートフォンである。1つの例では、プレイヤ端末30は、タブレット型コンピュータ、パソコン、又はゲーム装置などの電子装置とすることができる。1つの例では、記憶装置34は、端末用ゲームアプリケーションのゲームアプリCAを記憶する。ゲームアプリCAは、ゲームアプリCAを実行するためのプログラム及び該プログラム実行時に参照する各種データを含む。
【0032】
1つの例では、ゲームGは、ゲームサーバ20とプレイヤ端末30により実現される。ゲームサーバ20は、実際に一般プレイヤ(一般ユーザ)がゲームをプレイする際に、プレイヤ端末30によってアクセスされるサーバである。1つの例では、プレイヤ端末30上でゲームアプリCAが起動されると、プレイヤ端末30は、サーバ用アプリSAが実行されているゲームサーバ20と通信する。ゲームサーバ20は、ゲームサービスを提供するために必要なデータをプレイヤ端末30との間で送受信する。1つの例では、ゲームサーバ20は、プレイヤ端末30においてゲームアプリCAが起動している間、該プレイヤ端末30と定期的又は断続的に通信し、該プレイヤ端末30でのゲーム操作入力に応じてゲームを実行し、その実行結果を該プレイヤ端末30に送信する。
【0033】
1つの例では、ゲームサーバ20は、プレイヤIDとプレイヤのゲームに関する情報とを関連付けて記憶装置24に記憶する。1つの例では、ゲームサーバ20は、プレイヤ端末30からプレイヤID及びパスワードを受け取ってプレイヤを認証し、認証したプレイヤのプレイヤIDに関連付けて記憶したデータを用いてプレイヤ端末30に対してゲームサービスを提供する。ゲームサーバ20は、一度プレイヤIDを認証すると、ゲームを終了するまで又はログアウト操作を受け付けるまでは当該プレイヤIDに関連付けてデータを記憶することができる。例えばプレイヤ端末30が、ゲームサーバ20に接続し、プレイヤID及びパスワードなどを用いて識別、認証されると、プレイヤは、該プレイヤ端末30を介して、該プレイヤIDのプレイヤとしてゲームGをプレイすることができる。ゲームサーバ20は、プレイヤ端末30がゲームGを実行する間、例えばプレイヤ端末30がゲームアプリCAを実行する間、ゲームに関するログデータであるゲームログを記憶する。ゲームサーバ20が記憶するゲームログは、一般プレイヤのゲームプレイによって生成されるものである。
【0034】
1つの例では、プレイヤ端末30は、入出力用のシンクライアント端末として構成されてもよい。この場合、ゲームサーバ20は、ゲームGを実現するために必要な機能のうち、プレイヤ端末30における入出力機能を除いたすべての機能を備えることができる。1つの例では、プレイヤ端末30は、プレイヤがゲームGをプレイする前に予めダウンロード可能なデータをゲームサーバ20から受信してゲームアプリCAに関連するデータとして記憶するように構成されてもよい。プレイヤ端末30は、ゲームGを実現するために必要な機能のうち、ゲームサーバ20に実装される必要のある機能を除いた機能を備えることができる。
【0035】
本発明の実施形態のゲームGは、以下の内容のゲームである。
・ゲームGは、後述する味方キャラクタが敵キャラクタと対戦するバトルゲームであるクエストを複数含むものであり、各クエストの順番は予め定められているか、又は所定のルールに従って設定されている。ゲームGは、クエスト以外のバトルゲームも含むことができるものである。
・各クエストにはクエストIDが関連付けられており、それぞれ開放条件が設定されている。開放条件としては、例えば、プレイヤレベルが所定値以上であること、他の所定のバトルゲームをクリアしていること等が挙げられる。プレイヤは、開放条件を満たしているバトルゲームのみをプレイすることができる。
・プレイヤは、パーティ編成画面(図示せず)を介して、自身が所有する味方キャラクタの中から複数のキャラクタを選択してパーティを編成することができる。パーティ編成画面は、クエストのバトルゲーム開始前に表示されてもよいし、ホーム画面(図示せず)からパーティ編成画面用ボタンの選択を受け付けることにより表示されてもよい。なお、本発明の実施形態の説明においては、説明の便宜上、プレイヤが5つのキャラクタを選択してパーティを編成することができる場合について説明しているが、これに限定されない。
・プレイヤは、パーティの味方キャラクタを用いて、様々なステータスや属性を持つ敵キャラクタや難易度が異なる複数種類のクエストをプレイすることができる。パーティに編成した味方キャラクタが敵キャラクタを倒すことでクエストはクリアすることができる。クエストをクリアした場合、クリアしたプレイヤは報酬を獲得することができる。クエストをクリアする難易度は、概してクエストを進めていけばいくほど高くなる。
・クエストのバトルゲームが終了すると、クリア状況に応じて、クリアランクを示すクリアフラグが関連付けられる。クリアフラグは、味方キャラクタが全員生存した状態でクリアしたことを示す星×3(★★★)に対応する「3」、3~4つの味方キャラクタが生存した状態でクリアしたことを示す星×2(★★)に対応する「2」、1~2つの味方キャラクタが生存した状態でクリアしたことを示す星×1(★)に対応する「1」、又はクリアできなかったことを示す星×0に対応する「0」のいずれかである。プレイヤが獲得する報酬は、クリアランクに応じて異なる。
・ゲームGは、マニュアルモード/スマートオートモード/オートモードの機能を備える。オートモードが選択された場合、クエストがオートで進行し、クエストにおいてプレイヤは操作する必要がない。スマートオートモードが選択された場合、クエストがオートで進行し、クエストにおいて回復や状態異常の付与などの効果を持つ技の発動のみプレイヤは操作することができる。
・ゲームGでは、バージョン変更が行われることがあり、それに伴い、バランス調整が行われることがある。
【0036】
本発明の実施形態のゲームGにおけるプレイヤは、以下の内容である。
・プレイヤは、味方キャラクタを所有することができ、所有する味方キャラクタのキャラクタIDは、自身のプレイヤIDに関連付けて記憶されている。プレイヤは、味方キャラクタ確認画面(図示せず)を介して、プレイヤが所有している全ての味方キャラクタを確認することができる。プレイヤは、例えばゲームにおける報酬又は無料若しくは有料の抽選処理やクエストのクリア報酬等により味方キャラクタを獲得することができ、新たな味方キャラクタを獲得すると、そのプレイヤのプレイヤIDに、獲得した味方キャラクタの味方キャラクタIDが関連付けて記憶される。
・プレイヤIDにはプレイヤのレベルを示すプレイヤレベルが関連付けて記憶され、プレイヤは、ゲーム画面において自身のプレイヤレベルを確認することができる。
・プレイヤは、クエストをクリアすると、プレイヤ経験値として所定値を獲得することができ、プレイヤ経験値が一定値に到達するごとに、プレイヤレベルが上昇する。プレイヤの現在のレベルが、味方キャラクタのレベルの上限値になり、プレイヤレベルが所定値上昇すると、後述する味方キャラクタのキャラクタレベルの上限値も同様に所定値上昇する。
・プレイヤIDには、プレイヤのプレイ情報(例えばゲーム開始時期、最新のログイン日時)が関連付けて記憶される。
【0037】
本発明の実施形態のゲームGにおけるキャラクタは、以下の内容である。
・各味方キャラクタ(キャラクタID)は、各種のステータス情報(ステータスデータ)が関連付けて記憶されている。例えばステータス情報は、攻撃力や防御力等の能力値、レアリティ、経験値、キャラクタレベル、装備、装備レベル、キャラクタランク、属性(例えば前衛/中衛/後衛の種類、物理/魔法/万能の種類など)を含む。
・レアリティとは、ゲーム開発者やゲーム運営者が定義するその味方キャラクタのレアリティであり、具体的には、星の数や、レア(R)やスーパーレア(SR)などで表されるパラメータの一種である。各キャラクタの入手時には初期レアリティが設定されており、抽選処理における当選確率が低いキャラクタや、難易度が高いクエストのクリア報酬として取得できるキャラクタほど初期レアリティは高く、プレイヤの所有率が低くなる傾向にある。逆に、初期レアリティが低い味方キャラクタは初級者でも所有率が高くなる傾向にある。なお、ゲーム中、レアリティは可変であってよく、アイテムや合成処理などを用いて味方キャラクタのレアリティを向上させることによって、味方キャラクタの基礎的な能力値を向上させる構成であってもよい。
・経験値は、例えばクエストで勝利した場合又は所定のアイテムを使用した場合に上昇し、キャラクタレベルは、経験値に対応して設定され、経験値が所定値に達するたびにキャラクタレベルが上昇する。例えば各味方キャラクタには、前述したプレイヤレベルに応じたキャラクタレベルの上限値が設定されており、各種アイテムを使用することによって、上限値までの範囲内でのみキャラクタレベルが上昇する。例えば味方キャラクタには、キャラクタレベルに基づいて、ライフポイント、攻撃力、防御力等の戦闘力に対応するベース値が設定され、味方キャラクタに設定される各ベース値はレベルが高くなるほど上昇する。
・装備は、味方キャラクタが装備する武器や防具などの装備アイテムであり、ゲーム内ショップによる購入や、クエストの報酬などにより入手することができる。例えば各装備アイテムには、攻撃力や防御力等に対する加算値が設定され、装備品を装備させると、上記のベース値に、各装備品の加算値が加算され、味方キャラクタの各種能力を高めることができる。各装備には、装備可能になるキャラクタレベルが設定されており、キャラクタレベルを向上させることによって、より強い装備アイテムを装着することができる。さらに、例えば装備には、装備レベルが設定され、各種アイテムの使用によって装備レベルが高くなると攻撃力や防御力等に対する加算値が高く設定され、各装備には、装備レベルの上限値が設定される。
・キャラクタランクは、特定の装備を集めて使用することによりランクを上げることができ、味方キャラクタの各種能力を高め、更にクエストで使用できるスキルを取得することができる。
・属性は、キャラクタに紐づく属性で、例えばクエストにおけるパーティの配置位置であるタンク・前衛・中衛・後衛の種類や、得意とする攻撃防御の得意スタイルとしての物理・魔法・万能などのメタデータであり、これらはパーティを編成する際にプレイヤによって考慮される情報である。1つの例として、同一の属性の中でさらに分類してもよく、例えば、より性能や適性が高いレア万能と低いコモン万能を設けてもよい。なお、味方キャラクタだけでなく、敵キャラクタも同様に属性があり、どのような属性を持つ味方キャラクタをパーティ編成するかはクエスト攻略において重要である。
以上、ゲームGにおいて、味方キャラクタの能力を向上させることができるレアリティ、キャラクタレベル、装備レベル、キャラクタランクについて、本実施形態においては便宜上、総称してキャラステータスレベルという。キャラステータスレベルは、レアリティ、キャラクタレベル、装備レベル、キャラクタランクなどのレベル(ランク)のうちの1つを意味することもできるし、これらの一部又は全部に基づいて決定されたレベル(ランク)を意味することもできる。
【0038】
本発明の実施形態では、ゲームサーバ20が記憶するゲームログは、1つのクエストごとに、パーティを構成する味方キャラクタであるパーティ編成キャラクタと各パーティ編成キャラクタのステータス情報及びクエストをクリアした際のリプレイデータを含む。
ステータス情報は、キャラステータスレベルを含む。
【0039】
図5は本発明の実施形態のシステム1の機能ブロック図の一例である。システム1は、制御部41、第1の記憶部42、及び第2の記憶部43を備える。制御部41は、第1の抽出部44、第2の抽出部45、及び表示制御部46を備える。
【0040】
推薦装置10及びゲームサーバ20のそれぞれが1又は複数の装置により実現される場合、制御部41は、例えば、処理装置11、処理装置21、及び処理装置31の少なくとも1つがプログラムを実行し、必要に応じて記憶装置14及び記憶装置24の少なくとも1つにデータを記憶することにより、又は、これに加えて、必要に応じて、推薦装置10、ゲームサーバ20、及びプレイヤ端末30の2以上の装置の間でデータを受け渡し若しくは受け取ることにより実現される。またこの場合、第1の記憶部42及び第2の記憶部43は、例えば、記憶装置14、記憶装置24、及び記憶装置34の少なくとも1つにより実現されてもよいし、記憶装置14、記憶装置24、及び記憶装置34のうちの少なくとも1つがデータベース用のデータ(例えばテーブル)やプログラムを記憶し、処理装置11、処理装置21、及び処理装置31の少なくとも1つによりプログラムが実行されることにより実現されてもよい。このように各種機能がプログラム読み込みにより実現されるため、1つの機能部(例えばソフトウェアモジュール)の一部又は全部を他の機能部が有していてもよい。推薦装置10及びゲームサーバ20の少なくとも一方が仮想環境により実現される場合、システム1が備えるこれらの機能は、推薦装置10及びゲームサーバ20のそれぞれが1又は複数の装置により実現される場合の動作に準じた各構成要素の動作により、実現することができる。
【0041】
制御部41は、ネットワーク2を介してゲームサービスを提供する既知のゲームサーバの機能を備える。例えば、制御部41は、推薦装置10とゲームサーバ20とプレイヤ端末30とにより実現することができ、制御部41の既知のゲームサーバの機能は、ゲームサーバ20とプレイヤ端末30により実現することができる。ゲームGは、制御部41により実現することができ、制御部41は、プレイヤ端末30からのアクセスを受け付けて、プレイヤ端末30でプレイヤがプレイするゲームGに関する処理を行うことができる。
【0042】
第1の記憶部42は、ゲームサーバ20が記憶するゲームログから取得される情報、ゲームログの一部、又はこれら両方を記憶する。例えば、第1の記憶部42は、推薦装置10により実現することができる。ゲームサーバ20が記憶するゲームログは、クエストに関するゲームログとして、パーティ(パーティ編成)に関する情報であるパーティ情報(パーティデータ)を含んでいる。第1の記憶部42は、第1のテーブルを記憶する。第1のテーブルは、ゲームログのうち各クエストをクリアしたゲームログから抽出又は生成されたパーティ情報を記憶する(含む)ものであり、一般プレイヤのゲームプレイにより使用されたパーティに関する情報を含むものである。
【0043】
第1のテーブルは、表1に示すようなデータを格納する。
(表1)
第1のテーブルは、カラムとして、プレイヤID、バトルID、クエストID、チームレベル、クリアフラグ、クエストバランスバージョン、バトルロジックバージョン、マニュアルクリアフラグ、及びユニットデータを含む。
【0044】
第1のテーブルにおける1つのレコードは、プレイヤが1つのクエストの1回のバトルのゲームプレイを行ったときに生成されたゲームログから生成されたデータである。一のレコードが、一のゲームプレイのゲームログから生成されたものであるとき、該ゲームプレイは、該レコードに対応するゲームプレイと言うことができる。
【0045】
各レコードのプレイヤIDには、各レコードに対応するゲームプレイを行ったプレイヤのプレイヤIDが記憶される。バトルIDは、プレイヤがバトルしたときに生成されるクエストのバトルIDであり、各レコードのバトルIDには、各レコードに対応するゲームプレイにより生成されたバトルIDが記憶される。各レコードのクエストIDには、各レコードに対応するゲームプレイにおいてバトルを行ったクエストのクエストIDが記憶される。
【0046】
各レコードは、少なくともプレイヤID、バトルID、及びクエストIDにより一意に特定されるものであり、レコードを構成する各データ(フィールド)は、これらのIDに関連付けて記憶される。
【0047】
チームレベルは、プレイヤレベルを示すデータである。各レコードのチームレベルには、各レコードに対応するゲームプレイを行ったときのプレイヤのプレイヤレベルが記憶される。
【0048】
クリアフラグは、クリアランクを示すデータである。クリアフラグは、味方キャラクタが全員生存した状態でクリアしたことを示す星×3(★★★)に対応する「3」、3~4つの味方キャラクタが生存した状態でクリアしたことを示す星×2(★★)に対応する「2」、1~2つの味方キャラクタが生存した状態でクリアしたことを示す星×1(★)に対応する「1」、又はクリアできなかったことを示す星×0に対応する「0」のいずれかのデータである。各レコードのクリアフラグには、各レコードに対応するゲームプレイにおけるクリアランクを示すクリアフラグが記憶される。
【0049】
バージョンは、ゲームログが取得されたときのゲームのバージョンを示すデータである。各レコードのバージョンには、各レコードに対応するゲームプレイを行ったときのゲームのバージョンが記憶される。
【0050】
マニュアルクリアフラグは、プレイヤがクエストをマニュアルモード/スマートオートモード/オートモードのいずれのモードでプレイしたかを示すデータである。各レコードのマニュアルフラグには、各レコードに対応するゲームプレイが行われたモードに対応するフラグ(例えば、マニュアルモードが「0」、スマートオートモードが「1」、オートモードが「2」)が記憶される。
【0051】
ユニットデータは、パーティ情報を含み、例えば検索用データとしてJSONで記述されたテキストデータが記憶される。ユニットデータに記憶されるパーティ情報は、5つのパーティ編成キャラクタ(パーティ)及びそれらのキャラクタのステータス情報を含む。各レコードのユニットデータには、各レコードに対応するゲームプレイにおいて使用された5つのパーティ編成キャラクタ(パーティ)及びそれらのキャラクタのステータス情報が記憶される。例えば、ユニットデータに記憶されるパーティ情報が含むステータス情報は、ゲームGで定められるステータス情報のうち、システム1が推薦する情報をプレイヤに提示するために必要な、予め設定された情報が含まれていればよい。例えばステータス情報は、キャラクタレベル、星、専用装備、装備のランクなどを含むことができる。
【0052】
第2の記憶部43は、第2のテーブルを記憶する。例えば、第2の記憶部43は、推薦装置10により実現することができる。第2のテーブルは、所定のシミュレーションSにより各クエストをクリアしたパーティ情報を記憶する(含む)。
【0053】
所定のシミュレーションSは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションである。所定のシミュレーションSは、1若しくは複数の装置より構成される又は仮想環境により実現されるゲームシミュレーションシステムGS(図示せず)により実行される。ゲームシミュレーションシステムGSは、仮想インスタンスサーバ及びテスト用ゲームサーバを含む。テスト用ゲームサーバは、ゲームサーバ20と同一の構成を備えることができるが、一般プレイヤ(一般ユーザ)のプレイヤ端末によりアクセスされない点及び仮想インスタンスサーバからのアクセスのみ受け付ける点でゲームサーバ20と異なる。システム1は、所定のシミュレーションSにより各クエストをクリアしたパーティ情報を例えば第2のテーブルに記憶することができればよく、ゲームシミュレーションシステムGSを含んでもよいし、含まなくてもよい。
【0054】
ゲームシミュレーションシステムGSは、クエストごとに推薦候補パーティを生成し、推薦候補パーティを用いてゲームプレイを行い、クリアできたパーティを抽出する。1つの例では、仮想インスタンスサーバは、ゲームシミュレーションシステムGSからの制御信号に従って、ゲームをプレイするプレイヤ端末(ユーザ端末)又はプレイヤ端末のソフトウェア環境を仮想化するための複数の仮想インスタンスを生成する。仮想インスタンスは、ゲームGを実行するための仮想インスタンスであり、テスト用ゲームサーバと接続され、ゲームGを実行できるように構成される。仮想インスタンスサーバは、一の仮想インスタンスにおいてゲームGを実行すると、一のクエストをクリアするためのパーティを設定し、該一のクエストのゲームプレイを実行する。ゲームプレイは、オートプレイモードで実行される。
【0055】
第2のテーブルは、表2に示すようなデータを格納する。
(表2)
第2のテーブルは、カラムとして、通しID、クエストID、チームレベル、クリアフラグ、ユニットデータ、検索用ユニットID1、検索用ユニットID2、検索用ユニットID3、検索用ユニットID4、及び検索用ユニットID5を含む。
【0056】
第2のテーブルにおける1つのレコードは、ゲームシミュレーションシステムGSが1つのクエストの1回のバトルのゲームプレイを行ったときに生成するデータであり、1つのクエストを1回クリアしたときのパーティに関連するデータである。一のレコードが、一のシミュレーション(ゲームプレイ)から生成されたものであるとき、該シミュレーションは、該レコードに対応するシミュレーションと言うことができる。
【0057】
通しIDは、各レコードを一意に識別するための識別情報であり、レコードを構成する各フィールドは、通しIDに関連付けて記憶される。各レコードのクエストIDには、各レコードに対応するシミュレーションにおいてバトルを行ったクエストのクエストIDが記憶される。各レコードのチームレベルには、各レコードに対応するシミュレーションにおけるプレイヤのプレイヤレベルが記憶される。各レコードのクリアフラグには、各レコードに対応するシミュレーションにおけるクリアランクを示すクリアフラグが記憶される。各レコードのユニットデータには、各レコードに対応するシミュレーションにおいて使用された5つのパーティ編成キャラクタ(パーティ)及びそれらのキャラクタのステータス情報が記憶される。検索用ユニットID1~5には、ユニットデータに記憶される5つのパーティ編成キャラクタのキャラクタIDのそれぞれが記憶される。
【0058】
表示制御部46は、プレイヤ端末30のディスプレイ33に推薦パーティ情報を表示することができる。例えば、表示制御部46は、推薦装置10及びゲームサーバ20又は、推薦装置10、ゲームサーバ20、及びプレイヤ端末30により実現することができる。推薦パーティ情報は、推薦するパーティに関する情報であり、5つのパーティ編成キャラクタと、それらのキャラクタのステータス情報を含む情報である。例えば、推薦情報は、ゲームGで定められるステータス情報のうち、予め設定された表示制御部46がプレイヤに提示する情報が含まれていればよい。1つの例では、表示制御部46は、一のプレイヤのプレイヤ端末30からの一のクエストの推薦パーティ情報の要求に応じて、該プレイヤ端末30のディスプレイ33に該一のクエストをクリアするための推薦パーティ情報を表示することができる。1つの例では、ゲームサーバ20が、プレイヤ端末30からの一のクエストの推薦パーティ情報の要求を受け付け、推薦装置10が抽出したパーティ情報をゲームサーバ20が受け取り、当該パーティ情報(推薦パーティ情報)をプレイヤ端末30で表示できるようなデータをプレイヤ端末30に送信することにより、表示制御部46は実現することができる。1つの例では、表示制御部46が表示する推薦パーティ情報は、チームレベル(プレイヤレベル)、クリアフラグ(クリアランク)、及びオートモード(スマートオートモード/オートモード)の少なくとも1つを含むことができる。
【0059】
第1の抽出部44は、プレイヤ端末30のプレイヤに関する情報に基づいて、第1の記憶部42が記憶する第1のテーブルから所定数のパーティ情報を抽出する。例えば第1の抽出部44は、推薦装置10により実現することができる。1つの例では、第1の抽出部44は、一のクエストの推薦パーティ情報を要求するプレイヤ端末30のプレイヤに関する情報に基づいて、第1の記憶部42が記憶する第1のテーブルから該一のクエストをクリアするためのパーティ情報を所定数抽出する。所定数のパーティ情報の抽出は、所定数のレコードに含まれるパーティ情報の抽出を意味することができる。例えば、第1の抽出部44は、所定数のレコードを抽出し、抽出したレコードから所定数のパーティ情報を抽出してもよいし、所定数のパーティ情報を直接抽出してもよい。抽出するパーティ情報は、第1のテーブルに記憶されるパーティ情報のうち、推薦パーティ情報を表示するために必要な情報のみであってもよいし、表示するために必要ではない他の情報を含んでいてもよい。1つの例では、第1の抽出部44が抽出するパーティ情報は、チームレベル(プレイヤレベル)、クリアフラグ(クリアランク)、及びオートモード(スマートオートモード/オートモード)の少なくとも1つを含むことができる。
【0060】
第2の抽出部45は、プレイヤ端末30のプレイヤが所有する味方キャラクタに関する情報に基づいて、第2の記憶部43が記憶する第2のテーブルから所定数のパーティ情報を抽出する。例えば第2の抽出部45は、推薦装置10により実現することができる。1つの例では、第2の抽出部45は、一のクエストの推薦パーティ情報を要求するプレイヤ端末30のプレイヤが所有する味方キャラクタに関する情報に基づいて、第2の記憶部43が記憶する第2のテーブルから該一のクエストをクリアするためのパーティ情報を所定数抽出する。所定数のパーティ情報の抽出は、所定数のレコードに含まれるパーティ情報の抽出を意味することができる。例えば、第2の抽出部45は、所定数のレコードを抽出し、抽出したレコードから所定数のパーティ情報を抽出してもよいし、所定数のパーティ情報を直接抽出してもよい。抽出するパーティ情報は、第2のテーブルに記憶されるパーティ情報のうち、推薦パーティ情報を表示するために必要な情報のみであってもよいし、表示するために必要ではない他の情報を含んでいてもよい。1つの例では、第2の抽出部45が抽出するパーティ情報は、チームレベル(プレイヤレベル)、クリアフラグ(クリアランク)、及びオートモード(スマートオートモード/オートモード)の少なくとも1つを含むことができる。
【0061】
以下では、説明の便宜上、第1の抽出部44が抽出したパーティ情報及び第2の抽出部45が抽出したパーティ情報のそれぞれを、表示制御部46は推薦パーティ情報として表示する実施形態について説明する。
【0062】
第1の抽出部44及び第2の抽出部45の一例について説明する。本例では、第1段階として、第1の抽出部44は、一のプレイヤ(プレイヤP)のプレイヤ端末30からの一のクエスト(クエストQ)の推薦パーティ情報の要求に応じて、第1のテーブルが記憶するレコードのうちの該プレイヤPのプレイヤ端末30が実行しているゲームと同一のバージョンを格納する(含む)レコードであって該クエストQのクエストIDを格納するレコードから、各クリアランクのレコードを同数抽出する。例えば第1の抽出部44は、クリアフラグに「1」、「2」、「3」を格納するレコードを同数ずつ、例えば200件ずつ、抽出する。第2段階として、第1の抽出部44は、クリアランクごとに抽出したレコードから、推薦パーティ情報を要求するプレイヤ端末30の該プレイヤPのプレイヤレベルを基準とした所定範囲内のプレイヤレベルの所定数のレコードをそれぞれ抽出し、当該抽出したレコードからパーティ情報をそれぞれ抽出する。例えば、第1の抽出部44は、クリアフラグ「1」、「2」、「3」をそれぞれ含む各200件のレコードから、推薦パーティ情報を要求するプレイヤ端末30の該プレイヤPのプレイヤレベルの±5以内のプレイヤレベルのレコードを4件ずつ、合計12件抽出する。この場合において、第1の抽出部44は、クリアフラグ「1」を含むレコードから、プレイヤレベルの±5以内のプレイヤレベルのレコードを4件抽出できなかった場合、第1の抽出部44は、プレイヤレベル±5以内の条件を±10以内、±15以内のプレイヤレベルなどと変更してレコードを抽出することができる。
【0063】
本例では、第2の抽出部45は、該プレイヤPのプレイヤ端末30からの該クエストQの推薦パーティ情報の要求に応じて、第2のテーブルが記憶するレコードのうちのクリアフラグに「3」を格納するレコードであって該クエストQのクエストIDを格納するレコードから、該プレイヤPが所有する味方キャラクタのみを含むレコードを所定数(例えば12件)抽出し、当該抽出したレコードからパーティ情報をそれぞれ抽出する。換言すると、第2の抽出部45は、該プレイヤPのプレイヤ端末30からの該クエストQの推薦パーティ情報の要求に応じて、第2のテーブルが記憶するレコードのうちのクリアフラグに「3」を格納するレコードであって該クエストQのクエストIDを格納するレコードから、検索用ユニットID1~5が示すキャラクタのすべてが該プレイヤPが所有する味方キャラクタであるレコードを所定数抽出し、当該抽出したレコードからパーティ情報をそれぞれ抽出する。この場合において、第2の抽出部45が所定数(例えば12件)のレコードを抽出できなかった場合、第2の抽出部45は、第2のテーブルが記憶するレコードのうちのクリアフラグに「2」を格納するレコードから更にレコードを抽出することができる。
【0064】
本例では、第1の抽出部44と第2の抽出部45は、同数のパーティ情報を抽出する。例えば、第1の抽出部44は、第1のテーブルから12個のパーティ情報を抽出し、第2の抽出部45は、第2のテーブルから12個のパーティ情報を抽出する。
【0065】
表示制御部46は、プレイヤ端末30のディスプレイ33に、第1の抽出部44から抽出された所定数のパーティ情報及び第2の抽出部45から抽出された所定数のパーティ情報のうちの一部又は全部のパーティ情報(推薦パーティ情報)を表示する。1つの例では、表示制御部46は、一のプレイヤのプレイヤ端末30からの一のクエストの推薦パーティ情報の要求に応じて、第1の抽出部44から抽出された所定数の該一のクエストをクリアするためのパーティ情報(推薦パーティ情報)及び第2の抽出部45から抽出された所定数の該一のクエストをクリアするためのパーティ情報(推薦パーティ情報)の一部又は全部の推薦パーティ情報をディスプレイ33に表示する。表示制御部46は、第1の抽出部44及び第2の抽出部45から抽出されたすべての推薦パーティ情報をディスプレイ33上にすべて表示することもできるし、又はプレイヤ操作に応じてすべての推薦パーティ情報を表示可能であるものの、そのうちの一部の推薦パーティ情報をディスプレイ33上に表示することもできる。なお、推薦パーティ情報を表示することは推薦パーティ情報に基づいて生成された情報などの推薦パーティ情報に基づく情報を表示することを含むことができる。
【0066】
1つの例では、表示制御部46は、第1の抽出部44により抽出された所定数のパーティ及び第2の抽出部45により抽出された所定数のパーティのうち、推薦パーティ情報の要求を行ったプレイヤが所有するキャラクタが多いパーティを優先的に表示することができる。
【0067】
1つの実装例では、ゲームGは、一のクエストのパーティ編成画面において「クリアパーティ」又は「AIおすすめ編成」といったオブジェクトが配置されるように構成され、表示制御部46は、プレイヤ端末30におけるプレイヤの当該オブジェクトへのタップなどのタッチ操作を該一のクエストの推薦パーティ情報の要求であると認識する。この場合、表示制御部46は、プレイヤ端末30においてプレイヤが当該オブジェクトにタップ(タッチ操作)すると、第1の抽出部44から抽出された所定数のパーティ及び第2の抽出部45から抽出された所定数のパーティの一部又は全部を表示するためのパーティ推薦画面を表示することができる。
【0068】
図6は、プレイヤ端末30に表示されるパーティ推薦画面50の一例を示す図である。
図6に示すパーティ推薦画面50は、3つの推薦パーティ情報51が表示されている。
図6に示すパーティ推薦画面50から、推薦パーティ情報が5つのパーティ編成キャラクタ及びそれらのキャラクタのステータス情報を含むことを確認できる。また
図6に示すパーティ推薦画面50には、スクロールバー52が設けられ、プレイヤの操作に応じて、表示されていない推薦パーティ情報51が表示される。例えば第1の抽出部44と第2の抽出部45がそれぞれ12個のパーティ情報を抽出した場合、表示制御部46は、パーティ推薦画面50に一部の3個の推薦パーティ情報51を表示するとともに、パーティ推薦画面50を介して、スクロールバー52へのプレイヤ操作に応じて、合計24個の推薦パーティ情報を表示することができる。例えば、表示制御部46は、第1の抽出部44により抽出された所定数のパーティ情報及び第2の抽出部45により抽出された所定数のパーティ情報のうち、推薦パーティ情報の要求を行ったプレイヤが所有するキャラクタが多いパーティ情報ほど上に表示することができる。
【0069】
1つの例では、表示制御部46は、パーティ推薦画面50において、推薦パーティ情報51の各々が、第1のテーブルと第2のテーブルのいずれのテーブルから抽出された情報であるかを明示して表示することができる。例えば表示制御部46は、プレイヤが視認できるように抽出元のテーブルに応じて推薦パーティ情報51のそれぞれの背景色を変えるなどの処理が行われたパーティ推薦画面50を表示することができる。
【0070】
1つの例では、プレイヤは、パーティ推薦画面50において推薦パーティ情報51に対応して配置されるコピーボタンや使用ボタンに対してタッチ操作を行うことにより、推薦パーティ情報51が示すパーティ情報を用いてパーティを編成することができる。この場合において、推薦パーティ情報51が示すパーティにプレイヤが所持しないキャラクタが含まれる場合、表示制御部46は、当該キャラクタをグレーアウトで表示し、制御部41は、当該グレーアウト表示へのタッチ操作を受け付けて他のキャラクタの選択を受け付けることができる。
【0071】
図7は、本発明の一実施形態のシステム1の処理のフローチャートの一例を説明する図である。本フローチャートは、一人のプレイヤに対して1つのクエスト(クエストQ)の推薦パーティ情報を表示するための処理を説明するものである。
【0072】
ステップS1で、第1の抽出部44は、一のクエストQの推薦パーティ情報を要求するプレイヤ端末30のプレイヤPに関する情報に基づいて、第1の記憶部42が記憶する第1のテーブルから該クエストQをクリアするためのパーティ情報を所定数抽出する。ステップS2で、第2の抽出部45は、該クエストQの推薦パーティ情報を要求するプレイヤ端末30のプレイヤPが所有する味方キャラクタに関する情報に基づいて、第2の記憶部43が記憶する第2のテーブルから該クエストQをクリアするためのパーティ情報を所定数抽出する。ステップS3で、表示制御部46は、第1の抽出部44から抽出された所定数の該クエストQをクリアするためのパーティ情報及び第2の抽出部45から抽出された所定数の該クエストQをクリアするためのパーティ情報のうちの少なくとも一部をプレイヤPのプレイヤ端末30のディスプレイ33に表示する。本フローチャートにおいて、ステップS1とS2は、順番が逆でもよいし、同時に実行されてもよい。
【0073】
次に、本発明の実施形態のシステム1の主な作用効果について説明する。
【0074】
本発明の実施形態では、システム1は、第1の記憶部42、第2の記憶部43、第1の抽出部44、第2の抽出部45、及び表示制御部46を備える。第1の記憶部42は、クエストをクリアするためのパーティ情報を含む第1のテーブルを記憶し、第2の記憶部43は、第1のテーブルとは異なる、クエストをクリアするためのパーティ情報を含む第2のテーブルを記憶する。第1の抽出部44は、ゲームシステムが推薦するパーティ情報を求めるプレイヤに関する情報に基づいて第1のテーブルから所定数のパーティ情報を抽出する。第2の抽出部45は、ゲームシステムが推薦するパーティ情報を求めるプレイヤが所有する味方キャラクタに関する情報に基づいて、第2のテーブルから所定数のパーティ情報を抽出する。表示制御部46は、ゲームシステムが推薦するパーティ情報を求めるプレイヤのプレイヤ端末30のディスプレイ33に、第1の抽出部44から抽出された所定数のパーティ及び第2の抽出部45から抽出された所定数のパーティ情報の一部又は全部を表示する。
【0075】
このような構成とすることにより、複数のテーブル(データベース)の特性に合わせて様々なパーティ情報の抽出を行うことが可能となり、複数のテーブルから抽出した推薦パーティ情報をプレイヤに提示することが可能となる。これにより、ゲームGの興趣性、特に初心者のプレイヤにとってのゲームGの興趣性を向上させることが可能となる。
【0076】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1のテーブルは、ゲームログのうち各クエストをクリアしたゲームログから抽出又は生成されたパーティ情報を記憶し、第2のテーブルは、テスト用ゲームサーバを用いたシミュレーションにより各クエストをクリアしたパーティ情報を記憶するように構成することができる。このような構成とすることにより、一般プレイヤのゲームログから生成された推薦パーティとシミュレーションによる推薦パーティの2通りの推薦パーティを同時に提示することができる。
【0077】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1の抽出部44は、プレイヤのプレイヤレベルを基準とした所定の範囲内のプレイヤレベルのパーティ情報を抽出することができる。このような構成とすることにより、第1の抽出部44は、プレイヤのレベルに沿ったパーティ情報を抽出することが可能となる。
【0078】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1の抽出部44は、各クリアランクのパーティ情報を抽出し、第2の抽出部45は、一番高評価のクリアランクのゲーム媒体セットを抽出することができる。本発明の1又は複数の実施形態では、第2の抽出部45は、プレイヤが所有するパーティのみを含むパーティ情報を抽出することができる。このような構成とすることにより、様々な推薦パーティ情報をプレイヤに提示することが可能となる。
【0079】
また本発明の実施形態では、表示制御部46は、第1の抽出部44により抽出された所定数のパーティ及び第2の抽出部45により抽出された所定数のパーティのうち、ゲームシステムが推薦するパーティ情報を求めるプレイヤが所有するキャラクタが多いパーティを優先的に表示することができる。このような構成とすることにより、プレイヤにとってより有益な情報をより確認しやすくなるように構成することができる。
【0080】
上記の作用効果は、特に言及が無い限り、他の実施形態や変形例においても同様である。
【0081】
本発明の1又は複数の実施形態では、システム1は、推薦パーティ情報をプレイヤが確認できるように出力すればよく、例えばプレイヤ端末30を介してプレイヤに対して提示してもよいし、プレイヤがアクセスできるように所定のメモリに記憶させてもよい。
【0082】
本発明の1又は複数の実施形態では、推薦装置10はゲームサーバ20に含まれるものであってもよい。本発明の1又は複数の実施形態の情報処理装置は、推薦装置10であってもよいし、ゲームサーバ20であってもよいし、推薦装置10及びゲームサーバ20を含むものであってもよい。
【0083】
本発明の実施形態のシステム1を構成する推薦装置10及びゲームサーバ20は、1つの装置であってもよい。この場合、推薦装置10及びゲームサーバ20は、仮想サーバなどの仮想環境により実現されてもよい。本発明の実施形態は、上記で説明したシステム1の一部又は全部の機能やフローチャートに示す情報処理を実現する方法又はプログラム若しくは該プログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体とすることもできる。また本発明の実施形態は、上記で説明した本発明の実施形態の機能やフローチャートに示す情報処理を実現するプログラムをコンピュータに供給することができるサーバとすることもできる。他の実施形態や変形例においても同様である。
【0084】
本発明の実施形態において上記で説明したゲームGの内容は、1つの例であって、これに限定されるものではない。本発明の実施形態では、ゲームGは、特定のゲームに限定されるものではなく、本発明の実施形態のシステムが適用可能なゲームとすることができる。本発明の実施形態では、クエストは、パーティ(パーティ編成)、カードのデッキ編成、又はキャラクタの装備の組合せなどのゲーム媒体セットを用いてゲームプレイを行うクエスト以外の任意のゲームとすることができ、本明細書では、これを単位ゲームと呼ぶことができ、単位ゲームは、クエストを含む概念である。また本発明の実施形態では、クリアは、バトルゲームにおいて勝利すること、又は他のゲームにおいて所定のスコア以上を獲得するなど、プレイヤが単位ゲームにおいて一定以上の成果を上げることを含む概念であり、本明細書では、達成とも呼ぶことができ、達成することは、クリアすることを含む概念である。また例えば、本発明の実施形態において上記で説明した5つのパーティ編成キャラクタは1つの例であり、ゲームGは、パーティ編成キャラクタの数を任意の数に設定することができる。また例えば、本発明の実施形態において上記で説明したステータス情報が含む情報は1つの例であり、これに限定されない。その他、上述したゲームGの内容は1つの例であり、これに限定されるものではない。
【0085】
本発明の1又は複数の実施形態では、ゲームGは2人以上のプレイヤが参加する対戦型ゲームとすることもできる。この実施形態においては、ゲームサーバ20はプレイヤのマッチング処理を実行するように構成することができ、ゲームシミュレーションシステムGSもまたプレイヤのマッチング処理を実行するように構成することができる。
【0086】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1の記憶部42及び第2の記憶部43は、1つの記憶部であってもよい。この場合、第1のテーブルと第2のテーブルが異なるテーブルとして識別可能に記憶されていればよい。
【0087】
本発明の1又は複数の実施形態では、表示制御部46は、第1の抽出部44により抽出された所定数のパーティ情報及び第2の抽出部45により抽出された所定数のパーティ情報のうち、推薦パーティ情報の要求を行ったプレイヤが所有するキャラクタが多いパーティ情報ほど、次にクリアランクが高いパーティ情報ほど、上に表示することができる。
【0088】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1の抽出部44と第2の抽出部45は、異なる数のパーティ情報を抽出することができる。
【0089】
本発明の実施形態では、第1のテーブルは、本発明の実施形態において上記で説明した表1のデータ構造に限定されるものではなく、ゲーム内容に応じて異なるデータを格納する異なるテーブルとすることができる。例えば、パーティが5つのキャラクタではなく異なる数のキャラクタ(例えば4つのキャラクタなど)から構成される場合、ユニットデータに記憶されるパーティ情報は、パーティを構成する数のパーティ編成キャラクタ(例えば4つのパーティ編成キャラクタ)及びそれらのキャラクタのステータス情報を含むものとすることができる。例えば、第1のテーブルは、バージョン(version)のカラムの代わりに、不具合修正やランクボーナスなどのリソース更新にてバトルの挙動が現状と変わる場合に更新されるクエストバランスバージョン(quest_balance_version)及びバイナリ更新にてバトル挙動が現状と変わる場合に更新されるバトルロジックバージョン(ballte_logic_version)の2つのカラムを含むことができる。
【0090】
本発明の実施形態では、第1のテーブルは、ゲームサーバ20が記憶するゲームログから生成されるデータであるが、ゲームログが第1のテーブルに相当する構造を持っている場合、ゲームログから生成されたデータは、ゲームログから抽出されたデータであってもよい。
【0091】
本発明の1又は複数の実施形態では、制御部41が第1のテーブルを生成することができる。
【0092】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1のテーブルは、プレイヤが1つのクエストの1回のバトルのゲームプレイをスマートオートモード又はオートモードのいずれかのモードでプレイしたときに生成されたゲームログから生成されたレコードを記憶し、マニュアルモードでプレイしたときに生成されたゲームログから生成されたレコードを記憶しないように構成されてもよい。本発明の1又は複数の実施形態では、第1のテーブルに記憶されるレコードは、第1のテーブルに記憶されてから所定期間経過後に削除されるように構成されてもよい。本発明の1又は複数の実施形態では、第1のテーブルは、分割された複数のテーブルから構成されてもよい。
【0093】
第2のテーブルは、本発明の実施形態において上記で説明した表2のデータ構造に限定されるものではなく、ゲーム内容に応じて異なるデータを格納する異なるテーブルとすることができる。例えば、第2のテーブルは、検索を容易にするため又は演算量を軽減するために検索用ユニットIDのカラムを含んでいるが、検索用ユニットIDのカラムを含まない構成とすることもできる。
【0094】
本発明の1又は複数の実施形態では、第1のテーブルや第2のテーブルに記憶されるパーティ情報や推薦パーティ情報は、パーティ編成キャラクタのみを含むものであってもよい。この実施形態では、ステータス情報に関連する処理は実行されなくてもよく、ステータス情報に関連するデータは記憶されなくてもよい。
【0095】
本発明の実施形態において上記で説明した第1の抽出部44及び第2の抽出部45の動作は1つの例であって、これに限定されない。
【0096】
1つの例では、第1の抽出部44は、第1段階として、一のプレイヤ(プレイヤP)のプレイヤ端末30からの一のクエスト(クエストQ)の推薦パーティ情報の要求に応じて、第1のテーブルが記憶するレコードのうち該プレイヤ端末30が実行しているゲームのバージョンに対して予め設定された所定のバージョン(例えばプレイヤ端末30が実行しているバージョンと同等のゲーム動作が期待できる所定のバージョン)を格納するレコードであって該クエストQのクエストIDを格納するレコードから、各クリアランクのレコードを同数抽出することができる。
【0097】
1つの例では、第1の抽出部44は、第1段階として、一のプレイヤ(プレイヤP)のプレイヤ端末30からの一のクエスト(クエストQ)の推薦パーティ情報の要求に応じて、該クエストQのクエストIDを格納するレコードから、各クリアランクのレコードを同数抽出することができる。この場合、第1のテーブルは、バージョンをカラムとして含まなくてもよい。1つの例では、第1の抽出部44は、第1段階として、クリアランクに応じて異なる数のレコードを抽出してもよい。
【0098】
1つの例では、第1の抽出部44は、第1段階として、一のプレイヤ(プレイヤP)のプレイヤ端末30からの一のクエスト(クエストQ)の推薦パーティ情報の要求に応じて、該クエストQのクエストIDを格納するレコードから、所定数抽出することができる。
この場合、第1の抽出部44は、第2段階として、該プレイヤPのプレイヤレベルを基準とした所定範囲内のプレイヤレベルのパーティ情報を所定数(例えば12件)抽出することができる。この場合、第1のテーブルは、バージョンをカラムとして含まなくてもよい。またこの場合、第1のテーブルは、クリアフラグをカラムとして含まなくてもよいか、又は第1の抽出部44は、第1の段階として、所定のクリアフラグのレコードからのみ抽出するように構成されてもよい。或いは、この場合、ゲームGは、クリアランクが設定されていなくてもよい。
【0099】
1つの例では、第2の抽出部45は、ゲームGがクリアフラグを設定しない場合、該プレイヤPのプレイヤ端末30からの該クエストQの推薦パーティ情報の要求に応じて、第2のテーブルが記憶するレコードであって該クエストQのクエストIDを格納するレコードから、検索用ユニットID1~5が示すキャラクタのすべてが該プレイヤPが所有する味方キャラクタであるレコードを所定数抽出することができる。
【0100】
1つの例では、第2のテーブルは、カラムとしてバージョンを含むことができ、この場合、第2の抽出部45は、ゲームGのバージョンに応じた、所定数のパーティ情報をそれぞれ抽出することができる。
【0101】
本発明の1又は複数の実施形態では、システム1はゲームシミュレーションシステムGSを含まなくてもよい。したがって、この実施形態では、推薦装置10はゲームシミュレーションシステムGSを含まなくてもよい。この実施形態では、システム1(推薦装置10)は、所定のシミュレーションSを実行しないものとして構成されてもよい。この実施形態では、例えば、推薦装置10は、ゲームシミュレーションシステムGSからシミュレーション結果を受け取って、第2のテーブルに記憶するデータを生成することができる。
【0102】
本発明の1又は複数の実施形態では、システム1がゲームシミュレーションシステムGSを含むことができる。この実施形態では、推薦装置10がゲームシミュレーションシステムGSを含むことができ、所定のシミュレーションSを実行することができる。この実施形態では、仮想インスタンスサーバ及びテスト用ゲームサーバのそれぞれは1又は複数の装置により構成されてもよいし、仮想サーバなどの仮想環境により実現されてもよい。
【0103】
本発明の1又は複数の実施形態では、ゲームシミュレーションシステムGSは、編成データフィルタ部、推薦候補生成部、ゲームプレイ実行部、推薦情報出力部、第1の編成データ記憶部、参照情報記憶部、及び第2の編成データ記憶部を備えることができる。
【0104】
1つの例では、第1の編成データ記憶部は、ゲームサーバ20が記憶するゲームログのうち、各クエストをクリアしたゲームログのうちのパーティに関する情報を含む第1の編成データを記憶することができる。第1の編成データ記憶部に記憶される第1の編成データとしては、ゲームサーバ20から取得したゲームログのデータをそのまま用いてもよいし、ゲームログに基づいて生成されたデータを用いてもよい。第1の編成データは、プレイしたプレイヤのプレイヤIDと、該プレイヤのプレイヤレベルと、クエストIDと、5つのパーティ編成キャラクタ(実ユーザによるクリア済みパーティ)と、各パーティ編成キャラクタのステータス情報と、を含む。例えば、第1の編成データは、第1のテーブルに記憶されるようなデータである。第1の編成データは、クリアランクを示すクリアフラグを含むことができる。例えば、第1の編成データ記憶部に記憶される第1の編成データは、ゲームサーバ20が記憶するゲームログのうち、各クエストを初めてクリアしたゲームログから生成又は抽出されたデータとすることができる。例えば、第1の編成データ記憶部に記憶される第1の編成データは、ゲームサーバ20が記憶するゲームログのうち、各クエストを(内容に関わらず)クリアしたゲームログから生成又は抽出されたデータとすることができ、又はゲームサーバ20が記憶するゲームログのうち、各クエストを所定の成績以上で又は条件を満たしてクリアした(例えばクリアランク星×3(★★★)でクリアした)ゲームログから生成又は抽出されたデータとすることができる。第1の編成データは、一のレコード(i番目のクエストiをクリアしたデータ)、一のレコード内のパーティ編成キャラクタ、又は一のレコード内のパーティ編成キャラクタ及びそれらのキャラクタのステータス情報を意味することもできる。
【0105】
1つの例では、編成データフィルタ部は、第1の編成データ記憶部に記憶された第1の編成データのうち、所定条件を満たすプレイヤのゲームログに関連する第1の編成データを抽出することができる。例えば、編成データフィルタ部は、第1の編成データ記憶部に記憶された第1の編成データのうちの所定条件を満たすプレイヤのプレイヤIDに関連付けられたレコードを抽出することができる。例えば、プレイヤIDに関連付けられたプレイ情報に基づいて、例えば直近6ヶ月間でゲームを開始したプレイヤ又は直近3ヶ月に1度でもログインしたプレイヤのプレイヤIDに関連付けられた第1の編成データを抽出することができる。
【0106】
1つの例では、参照情報記憶部は、クエストごとの初回クリアレベルデータと、第1の編成データと、優先度順キャラクタリストと、を記憶することができる。例えばクエストごとの初回クリアレベルデータと、第1の編成データと、優先度順キャラクタリストとは、それぞれ異なるデータベースや装置により実現されてもよい。
【0107】
参照情報記憶部が記憶するクエストごとの初回クリアレベルデータは、それぞれのクエストをプレイヤが初めてクリアしたときのプレイヤレベルを記録したデータである。このデータは、ゲームサーバ20が記憶するゲームログから抽出されたものであるか、又は、第1の編成データ記憶部に記憶される第1の編成データから抽出されたものである。参照情報記憶部が記憶する第1の編成データは、編成データフィルタ部が抽出した第1の編成データである。
【0108】
参照情報記憶部が記憶する優先度順キャラクタリストは、すべてのキャラクタを、ゲーム内バリューの低い順に並べたリストであり、ゲーム内バリューが低いほど上位の優先度に設定されたリストである。ゲーム内バリューは、キャラクタごとの、ゲームGにおける価値を示す指標である。例えばゲーム内バリューは、プレイヤの所有率及びキャラステータスレベルが含むレベル(例えばレアリティ、キャラクタレベル)のうちの一部又は全部に基づいて決定された指標とすることができ、又はゲーム内バリューは、この中の1つ(例えばプレイヤの所有率、レアリティ、キャラクタレベルのいずれか)とすることができる。キャラステータスレベルが高いキャラクタほどプレイヤが労力やコストをかけて能力を高めたキャラクタ又は取得できた能力の高いキャラクタであり、その価値が高くなるため、ゲーム内バリューは、キャラステータスレベルが高いキャラクタほど高くなる。例えば、プレイヤの所有率が低いキャラクタほど入手難易度が高く、その価値は高くなるため、ゲーム内バリューは、プレイヤの所有率が低いキャラクタほど高くなるものとすることができる。
【0109】
例えば、優先度順キャラクタリストは、すべてのキャラクタを、キャラステータスレベルが低い順に並べたリストであり、キャラステータスレベルが低いほど上位の優先度に設定されたリストとすることができる。例えば、優先度順キャラクタリストは、すべてのキャラクタを、レアリティが低い順、すなわち入手難易度が低い順に並べたリストであり、レアリティが低いほど上位の優先度に設定されたリストである。例えば、優先度順キャラクタリストにおけるキャラクタには、属性などのステータス情報の少なくとも一部が関連付けられている。優先度順キャラクタリストは、定期的なタイミングやバランス調整後などの所定のタイミングで、ゲーム開発者やゲーム運営者により生成(更新)されてもよいし、又は各種の指標を計算して所定条件を判定するプログラムにより自動的に生成(更新)されてもよい。例えば、優先度順キャラクタリストは、レアリティなどのゲーム内バリューに代えて、又はこれに加えて、ゲーム内バリュー以外の要素を優先度に考慮して優先度順キャラクタリストの優先度又は優先順位を設定することができる。この場合、「今月登場したキャラを含んだ編成」や「このイベントで活躍させたいキャラクタ」などの開発者側の演出意図に応じて、優先度又は優先順位を設定することができる。なお、優先度順キャラクタリストは、同等のデータを記憶するものであればリストでなくてもよいし、優先度ではなく優先順位が設定されたものであってもよい。また、優先度順キャラクタリストは、いずれの方法により生成(更新)された場合であっても、システム1により参照される優先度又は優先順位は、予め設定された優先度又は優先順位であると言うことができる。
【0110】
1つの例では、推薦候補生成部は、一のクエストについて、参照情報記憶部に記憶された情報に基づいて、パーティを構成する味方キャラクタのうちの一部を他のキャラクタに置換して、該一のクエストをクリアするためのパーティである推薦候補パーティを生成することができる。例えば、推薦候補生成部は、ゲームGのすべてのクエストのそれぞれについて、各クエストをクリアするための推薦候補パーティを生成することができる。例えば、第1の編成データ記憶部に記憶される第1の編成データが、ゲームサーバ20が記憶するゲームログのうち、各クエストを所定の成績以上で又は条件を満たしてクリアしたゲームログから生成又は抽出されたデータである場合、推薦候補生成部は、一のクエストを所定の成績以上で又は条件を満たしてクリアするための推薦候補パーティを生成するものとすることができる。例えば、推薦候補生成部は、クエストIDと、推薦候補パーティである5つのパーティ編成キャラクタと、各パーティ編成キャラクタのステータス情報とを含む推薦候補編成データを生成することができる。例えば、推薦候補生成部は、参照情報記憶部に記憶された第1の編成データのうちの一のクエストに関連付けられたレコードのそれぞれにおいて、パーティ編成キャラクタのうちの一部を他のキャラクタに置換して、該一のクエストをクリアするためのパーティである推薦候補パーティを含む推薦候補編成データを生成することができる。例えば、推薦候補編成データは、列方向に(カラムとして)、クエストID、プレイヤレベル、及びユニットデータの項目を有するデータとすることができる。
【0111】
例えば、推薦候補生成部は、クエストごとの初回クリアレベルデータを参照して、参照情報記憶部に記憶された第1の編成データのうち、一のクエストに関連付けられたレコードのうちの該一のクエストの初回クリアのプレイヤレベル又は該プレイヤレベルを基準として予め設定された範囲内のプレイヤレベルのプレイヤのレコードを用いて、優先度順キャラクタリストを参照して、パーティ編成キャラクタのうちのゲーム内バリューの高いn個の味方キャラクタを優先度順キャラクタリストの上位のn個のキャラクタで置換することにより、クエストごとに、推薦候補パーティを生成することができる。例えば推薦候補生成部は、パーティ編成キャラクタのうちのレアリティの高いn個の味方キャラクタを優先度順キャラクタリストの上位のn個のキャラクタで置換することにより、クエストごとに、推薦候補パーティを生成することができる。パーティは5つの味方キャラクタから構成されるため、nは1から4の任意の自然数に設定することができる。
【0112】
例えば、推薦候補生成部は、参照情報記憶部に記憶された第1の編成データのうちの一のクエストに関連付けられたレコードのそれぞれにおいて、レアリティの高いn個の味方キャラクタ又は所定レベル以上のレアリティを有する1以上n以下の味方キャラクタを、優先度順キャラクタリストの上位の味方キャラクタで置換することができる。例えばnが2に設定された場合、推薦候補生成部は、参照情報記憶部に記憶された第1の編成データのうちの一のクエストに関連付けられたレコードのそれぞれにおいて、レアリティが高い方の2つの味方キャラクタを必ず置換するように構成されてもよいし、所定レベル以上のレアリティの味方キャラクタが2つ無い場合には1つの味方キャラクタのみを置換するように構成されてもよい。
【0113】
例えば、推薦候補生成部は、一のクエストに関連付けられた1つのレコードから、複数の種類の推薦候補パーティを生成することができる。この例示において、例えばnが1に設定された場合、一のクエストに関連付けられた1つのレコードにおいて、1つの味方キャラクタを優先度順キャラクタの上位k個のキャラクタに置換して、k種類の推薦候補パーティを生成することができる。
【0114】
例えば、推薦候補生成部は、参照情報記憶部に記憶された第1の編成データのうちの一のクエストに関連付けられたレコードのそれぞれにおいて、n個の味方キャラクタを、その味方キャラクタのそれぞれと互換性が高い(例えば同じ属性)の味方キャラクタのうちの優先度順キャラクタリストの上位の味方キャラクタで置換することができる。この例示において、例えばnが1に設定され、置き換えられる味方キャラクタの属性が前衛・物理の属性である場合、推薦候補生成部は、優先度順キャラクタリストの上位の前衛・物理又は前衛・万能の属性のキャラクタで置換することができる。この例示において、例えばnが2以上の場合、置き換えられる味方キャラクタのそれぞれと互換性が高い優先度順キャラクタリストの上位のキャラクタでそれぞれ置換される。例えば、推薦候補生成部は、キャラクタのステータス情報を参照して、置き換えられる味方キャラクタに対する優先度順キャラクタリストの上位のキャラクタの互換性を動的に計算し、評価値が高い場合に、例えば評価値が所定値以上の場合に、置き換わるキャラクタ(互換性が高いキャラクタ)として決定することができる。例えば、推薦候補生成部は、キャラクタのステータス情報におけるタンク/前衛/中衛/後衛や物理/魔法/万能等、複数の属性のうち一致するものが多いキャラクタの評価値を高くするように構成されてもよい。例えば、推薦候補生成部は、タンクになっているキャラクタについては、物理/魔法/万能を区別せずに、常に一致するものとして評価値を計算するように構成されてもよい。例えば、推薦候補生成部は、一部のキャラクタでは、万能の属性から他の属性への変更については評価値を低くし、万能への置き換えについては評価値を高くするように構成されてもよい。
【0115】
例えば、推薦候補生成部は、生成した推薦候補パーティのうち置換されなかった味方キャラクタを、元の第1の編成データにおいて関連付けられたキャラステータスレベルに設定し、置き換わった味方キャラクタを、クエストに応じて予め設定したクエストをクリア可能な最低レベル及びその周辺レベルに設定することができる。例えば、推薦候補生成部は、生成した推薦候補パーティのすべての味方キャラクタを、クエストに応じて予め設定したクエストをクリア可能な最低レベル及びその周辺レベルに設定することができる。
【0116】
例えば、推薦候補生成部は、ゲームGのすべてのクエストのそれぞれについて、複数の種類の推薦候補パーティを生成することができる。
【0117】
1つの例では、ゲームプレイ実行部は、推薦候補生成部が生成した推薦候補パーティを用いてゲームプレイを行い、クリアできたパーティを抽出(決定)することができる。より詳細には、ゲームプレイ実行部は、ゲームGのすべてのクエストのそれぞれについて、推薦候補生成部が生成した一のクエストをクリアするための推薦候補パーティを用いて、該一のクエストの自動プレイ(ゲームシステムが有するオートプレイ機能若しくは外部のAIを用いた自動プレイ又はシンプルなオートパイロット機能を用いた自動プレイ)を実行することにより、該一のクエストをクリアしたパーティである推薦用パーティを抽出することができる。例えば、ゲームプレイ実行部は、一のクエストを所定の成績以上でクリアするための推薦候補パーティを用いて該一のクエストをプレイすることができる。例えば、ゲームプレイ実行部は、一のクエストを所定の成績以上で、かつ必要最低限のレベルでクリアするための推薦候補パーティを用いて該一のクエストをプレイすることができる。例えば、ゲームプレイ実行部は、推薦候補パーティを用いて該一のクエストをプレイする際、パーティを構成する味方キャラクタのキャラステータスレベルを該一のクエストに対応する所定のレベル(例えば該一のクエストをクリアするために最低限必要なレベル)に設定することができる。例えば、ゲームプレイ実行部は、推薦候補パーティを用いて一のクエストをプレイする際、パーティを構成する味方キャラクタのキャラステータスレベルを該一のクエストの初回クリアのプレイヤレベル又は該プレイヤレベルを基準として予め設定された範囲内のプレイヤレベルに合わせて設定することができる。
【0118】
例えば、ゲームプレイ実行部は、クエストのそれぞれについてクリアした推薦用パーティを、クエストごとに、抽出し、抽出した推薦用パーティを第2の編成データ記憶部に記憶することができる。例えば、ゲームプレイ実行部は、クエストIDと、推薦用パーティである5つのパーティ編成キャラクタと、各パーティ編成キャラクタのステータス情報とを含む推薦用編成データを抽出(生成)し、生成した推薦用パーティを第2の編成データ記憶部に記憶することができる。
【0119】
1つの例では、ゲームプレイ実行部は、主として仮想インスタンスサーバ及びテスト用ゲームサーバにより実現することができる。仮想インスタンスサーバは、ゲームシミュレーションシステムGSからの制御信号に従って、ゲームをプレイするプレイヤ端末(ユーザ端末)又はプレイヤ端末のソフトウェア環境を仮想化するための複数の仮想インスタンスを生成することができる。仮想インスタンスは、ゲームGを実行するための仮想インスタンスであり、テスト用ゲームサーバと接続され、ゲームGを実行できるように構成される。仮想インスタンスサーバは、一の仮想インスタンスにおいてゲームGを実行すると、推薦候補生成部が生成した一のクエストをクリアするためのパーティを設定し、該一のクエストのゲームプレイ(自動プレイ)を実行する。
【0120】
仮想インスタンスはプレイヤ端末又はプレイヤ端末のソフトウェア環境を仮想化するための仮想インスタンスであり、例えば、docker(登録商標)等の「コンテナ」と呼ばれるオペレーティングシステム・レベルの仮想化技術を用いることにより実現できる。docker(登録商標)は、Linux(登録商標)カーネルが提供するLinux(登録商標)コンテナを制御し、プロセス単位での仮想化、すなわち、CPUの利用とファイルシステムの利用を、他のプロセスから分離された空間を提供することができる。各コンテナ同士は相互に分離されているため、あたかも、オペレーティングシステム内で、唯一動作するゲームアプリとしてふるまうことが可能になる。そのため、各コンテナにおいてゲームアプリを実行して、ゲームアプリのプロセスを起動することにより、プレイヤ端末におけるゲームアプリの実行を仮想的に実現することができる。したがって、仮想インスタンスサーバにおいて複数の仮想インスタンスを生成して、同時に複数のゲームアプリを隔離して並列に実行し、検証用結果を生成することができる。例えば、仮想インスタンスとしてdocker(登録商標)の「コンテナ」を用いることができ、仮想インスタンスのそれぞれは、仮想化されたスマートフォンとして扱うことができる。
【0121】
例えば、仮想インスタンスは、プレイヤ端末においてゲームをプレイするために実行されるゲームアプリを、ヘッドレスモードで実行することによりゲームGを実行することができる。例えば、仮想インスタンスサーバは、少なくともグラフィック処理及びサウンド処理が実質的に無効化されるように、プレイヤ端末においてゲームをプレイするために実行されるゲームアプリを、オートパイロットで、仮想インスタンスにおいてヘッドレスモードで、又はGPU及びサウンドデバイスの仮想化を行なって実行することによりゲームGを実行することができる。ここで、グラフィック処理及びサウンド処理が無効化されることは、仮想化やリダイレクトによる実質的な無効化が行われることも含む。
【0122】
1つの例では、第2の編成データ記憶部は、クエストごとに、推薦用パーティを記憶することができる。例えば、第2の編成データ記憶部は、推薦用編成データを記憶し、推薦用編成データの各レコードは、クエストIDに関連づけて記憶される。推薦用編成データは、推薦候補編成データと同じデータ構造を有することができる。
【0123】
1つの例では、推薦情報出力部は、一のプレイヤの所有する味方キャラクタに基づいて、第2の編成データ記憶部に記憶される推薦用編成データを推薦装置10に出力することができる。例えば、推薦情報出力部は、第2の編成データ記憶部に記憶される推薦用編成データを第2のテーブルに順次記憶するように構成することができる。
【0124】
本発明の1又は複数の実施形態では、上記で説明したゲームシミュレーションシステムGSにおいて例示されるように、第2の抽出部45もプレイヤのレベルに沿ったパーティ情報を抽出することが可能である。
【0125】
本発明の1又は複数の実施形態では、上記で説明したゲームシミュレーションシステムGSにおいて例示されるように、第2のテーブルは、ゲームログのうち各クエストをクリアしたゲームログから抽出又は生成されたパーティ情報のそれぞれにおいてパーティを構成するパーティ編成キャラクタのうちの一部のパーティ編成キャラクタを他のパーティ編成キャラクタに置換したパーティ情報を用いて、所定のシミュレーションSを実行して各クエストをクリアしたパーティ情報を記憶することができる。
【0126】
本発明の1又は複数の実施形態では、ゲームシミュレーションシステムGSは、オートプレイモードではないマニュアルモードでのゲームプレイ(AI自動プレイ)を仮想インスタンスに実行させることができる。本発明の1又は複数の実施形態では、仮想インスタンスサーバ及びテスト用ゲームサーバは、仮想環境により実現することができる。本発明の1又は複数の実施形態では、ゲームシミュレーションシステムGSは、仮想インスタンスサーバを備えず、仮想インスタンスを用いない仮想環境を用いて、ゲームプレイを実行することができる。
【0127】
本発明の1又は複数の実施形態では、システム1が備える各機能部は、その一部又は全部を実現するための電子回路等を構成することによりハードウェアによって実現することもできる。
【0128】
以上に説明した処理又は動作において、あるステップにおいて、そのステップではまだ利用することができないはずのデータを利用しているなどの処理又は動作上の矛盾が生じない限りにおいて、処理又は動作を自由に変更することができる。また以上に説明してきた各実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない限り、種々の形態で実施することができる。
【符号の説明】
【0129】
1:システム、2:推薦システム、4:ネットワーク、10:推薦装置、11:処理装置、12:入力装置、13:出力装置、14:記憶装置、15:通信装置、16:バス、20:ゲームサーバ、21:処理装置、22:入力装置、23:出力装置、24:記憶装置、25:通信装置、26:バス、30:プレイヤ端末、31:処理装置、32:入力装置、33:出力装置、34:記憶装置、35:通信装置、41:制御部、42:第1の記憶部、43:第2の記憶部、44:第1の抽出部、45:第2の抽出部、46:表示制御部、50:パーティ推薦画面、51:推薦パーティ情報、52:スクロールバー
【要約】
【課題】ゲーム媒体セットを出力することが可能なシステムを提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態のシステムは、ゲーム媒体セットを出力するためのシステムであって、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶する第1のテーブルと、単位ゲームを達成するためのゲーム媒体セットを記憶し、第1のテーブルとは異なる第2のテーブルとを記憶するものであり、プレイヤに関する情報に基づいて第1のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出する第1の抽出部と、プレイヤが所有するゲーム媒体に関する情報に基づいて第2のテーブルから所定数のゲーム媒体セットを抽出する第2の抽出部と、第1の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セット及び第2の抽出部により抽出された所定数のゲーム媒体セットの一部又は全部を表示する表示制御部と、を備えるシステムである。
【選択図】
図1