(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】情報処理装置及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20220101AFI20240402BHJP
H04N 1/387 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
G06F3/0481
H04N1/387
(21)【出願番号】P 2019169396
(22)【出願日】2019-09-18
【審査請求日】2022-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平田 元春
【審査官】安田 明央
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-125886(JP,A)
【文献】特開2003-208428(JP,A)
【文献】特開2006-253751(JP,A)
【文献】特開2016-036932(JP,A)
【文献】特開2008-233194(JP,A)
【文献】特開2016-010094(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0083140(US,A1)
【文献】(煌)ウィンドウズ7道場,週刊アスキー 第22巻 通巻770号,2010年01月26日
【文献】データ管理,F-07F 取扱説明書,2014年05月31日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/048-3/04895
G06F 3/01-3/01,590
H04N 1/387
G06F 40/106
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、
前記プレビュー画像がない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像がない理由を提示し、
前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にし、
前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、前記第1の条件を満たさないコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを不可能にする、
情報処理装置。
【請求項2】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、
前記プレビュー画像が表示できない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像が表示できない理由を提示し、
前記プレビュー画像が表示できない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にし、
前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、前記第1の条件を満たさないコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを不可能にする、
情報処理装置。
【請求項3】
前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像が未作成であり、且つ、プレビュー画像の表示及び生成が可能であるコンテンツデータである、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像の表示が有効な領域に保存されたコンテンツデータである、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像の表示対象として、プレビュー画像の作成が許可されているタイプのコンテンツデータである、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像を表示する指示を出したユーザに対して、プレビュー画像を閲覧する権利が認められたコンテンツデータである、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、第2の条件を満たすプレビュー画像を自動的に削除する処理を実行する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2の条件を満たすプレビュー画像は、所定の時期的範囲より前に生成されたプレビュー画像である、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第2の条件を満たすプレビュー画像は、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像である、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、第3の条件を満たすプレビュー画像を削除する指示を受け付ける、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第3の条件を満たすプレビュー画像は、プレビュー画像の表示対象であるコンテンツデータであり、且つ、プレビュー画像の作成が許可されているタイプのコンテンツデータから生成されたプレビュー画像である、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記第3の条件を満たすプレビュー画像は、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像である、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記プロセッサは、第4の条件に基づいて、新しく登録又は更新された前記コンテンツデータに対してプレビュー画像を生成するかどうかを判断する処理を実行する、請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記第4の条件は、前記コンテンツデータが保存された領域が前記プレビュー画像の生成を許可している領域である場合に前記プレビュー画像の生成を許可することである、請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記第4の条件は、前記コンテンツデータが保存された領域の空き容量が閾値以上である場合に前記プレビュー画像の生成を許可することである、請求項13に記載の情報処理装置。
【請求項16】
コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、
前記プレビュー画像がない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像がない理由を提示し、
前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にし、
前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、前記第1の条件を満たさないコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを不可能にする、
ことをコンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【請求項17】
コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、
前記プレビュー画像が表示できない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像が表示できない理由を提示し、
前記プレビュー画像が表示できない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にし、
前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、前記第1の条件を満たさないコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを不可能にする、
ことをコンピュータに実行させる、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の画像のそれぞれに予め付与された当該各画像の関連付けを示す識別情報であって、表示手段に表示する画像に付与された前記識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記表示する画像に関連する一又は複数の他の画像の表示態様を示すマークであって、得された前記識別情報に対応付けられた前記表示態様を示す表示態様情報に基づいて生成された前記マークを示すマーク画像データを記憶するマーク画像データ記憶手段と、記憶された前記マーク画像データに基づくマークを、前記表示する画像と共に前記表示手段に表示する表示制御手段と、を有することを特徴とする表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示装置でのプレビュー画像の表示において、倍率ごとのプレビュー画像を事前に用意しておき、ユーザの要求に応じてそれぞれのプレビュー画像を表示する技術がある。事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる構成では、プレビュー画像が用意されていない場合は、ユーザがプレビュー画像を閲覧できず、また、ユーザがプレビュー画像の作成を望んでも、プレビュー画像の作成を指示することもできない。
【0005】
本発明は、事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる場合と比べ、プレビュー画像の閲覧の自由度を向上できる情報処理装置及びコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、前記プレビュー画像がない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像がない理由を提示し、前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にする。
【0007】
第2態様に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、前記プレビュー画像が表示できない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像が表示できない理由を提示し、前記プレビュー画像が表示できない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にする。
【0008】
第3態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2態様に記載の情報処理装置であって、前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像が未作成であり、且つ、プレビュー画像の表示及び生成が可能であるコンテンツデータである。
【0009】
第4態様に係る情報処理装置は、第3態様に記載の情報処理装置であって、前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像の表示が有効な領域に保存されたコンテンツデータである。
【0010】
第5態様に係る情報処理装置は、第3態様に記載の情報処理装置であって、前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像の表示対象として、プレビュー画像の作成が許可されているタイプのコンテンツデータである。
【0011】
第6態様に係る情報処理装置は、第3態様に記載の情報処理装置であって、前記第1の条件を満たすコンテンツデータは、プレビュー画像を表示する指示を出したユーザに対して、プレビュー画像を閲覧する権利が認められたコンテンツデータである。
【0012】
第7態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2態様に記載の情報処理装置であって、前記プロセッサは、前記第1の条件を満たさないコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを不可能にする。
【0013】
第8態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2態様に記載の情報処理装置であって、前記プロセッサは、第2の条件を満たすプレビュー画像を自動的に削除する処理を実行する。
【0014】
第9態様に係る情報処理装置は、第8態様に記載の情報処理装置であって、前記第2の条件を満たすプレビュー画像は、所定の時期的範囲より前に生成されたプレビュー画像である。
【0015】
第10態様に係る情報処理装置は、第8態様に記載の情報処理装置であって、前記第2の条件を満たすプレビュー画像は、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像である。
【0016】
第11態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2態様に記載の情報処理装置であって、前記プロセッサは、第3の条件を満たすプレビュー画像を削除する指示を受け付ける。
【0017】
第12態様に係る情報処理装置は、第11態様に記載の情報処理装置であって、前記第3の条件を満たすプレビュー画像は、プレビュー画像の表示対象であるコンテンツデータであり、且つ、プレビュー画像の作成が許可されているタイプのコンテンツデータから生成されたプレビュー画像である。
【0018】
第13態様に係る情報処理装置は、第11態様に記載の情報処理装置であって、前記第3の条件を満たすプレビュー画像は、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像である。
【0019】
第14態様に係る情報処理装置は、第1態様又は第2態様に記載の情報処理装置であって、前記プロセッサは、第4の条件に基づいて、新しく登録又は更新された前記コンテンツデータに対してプレビュー画像を生成するかどうかを判断する処理を実行する。
【0020】
第15態様に係る情報処理装置は、第14態様に記載の情報処理装置であって、前記第4の条件は、前記コンテンツデータが保存された領域が前記プレビュー画像の生成を許可している領域である場合に前記プレビュー画像の生成を許可することである。
【0021】
第16態様に係る情報処理装置は、第14態様に記載の情報処理装置であって、前記第4の条件は、前記コンテンツデータが保存された領域の空き容量が閾値以上である場合に前記プレビュー画像の生成を許可することである。
【0022】
第17態様に係るコンピュータプログラムは、コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、前記プレビュー画像がない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像がない理由を提示し、前記プレビュー画像がない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にする、ことをコンピュータに実行させる。
【0023】
第18態様に係るコンピュータプログラムは、コンテンツデータのプレビューに用いられるプレビュー画像を生成し、前記プレビュー画像が表示できない状態の前記コンテンツデータに対してプレビュー画像の表示に係る操作を受け付けた場合に、当該プレビュー画像が表示できない理由を提示し、前記プレビュー画像が表示できない状態であり、且つ、第1の条件を満たすコンテンツデータに対してユーザからのプレビュー画像を作成する指示の受け付けを可能にする、ことをコンピュータに実行させる。
【0024】
第1態様によれば、事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる場合と比べ、プレビュー画像の閲覧の自由度を向上できる。
【0025】
第2態様によれば、事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる場合と比べ、プレビュー画像の閲覧の自由度を向上できる。
【0026】
第3態様によれば、プレビュー画像が未作成であり、且つ、プレビュー画像の表示及び生成が可能であるコンテンツデータに対して、プレビュー画像の作成の指示を受けつけることができる。
【0027】
第4態様によれば、プレビュー画像の表示が有効な領域に保存されたコンテンツデータに対して、プレビュー画像の作成の指示を受けつけることができる。
【0028】
第5態様によれば、プレビュー画像の表示対象として、プレビュー画像の作成が許可されているタイプのコンテンツデータに対して、プレビュー画像の作成の指示を受けつけることができる。
【0029】
第6態様によれば、プレビュー画像を表示する指示を出したユーザに対して、プレビュー画像を閲覧する権利が認められたコンテンツデータに対して、プレビュー画像の作成の指示を受けつけることができる。
【0030】
第7態様によれば、第1の条件を満たさないコンテンツデータに対しては、プレビュー画像の表示及び生成が可能であるコンテンツデータに対して、プレビュー画像の作成の指示を受け付けないようにできる。
【0031】
第8態様によれば、第2の条件を満たすプレビュー画像を自動的に削除できる。
【0032】
第9態様によれば、所定の時期的範囲より前に生成されたプレビュー画像を自動的に削除できる。
【0033】
第10態様によれば、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像を自動的に削除できる。
【0034】
第11態様によれば、第3の条件を満たすプレビュー画像の削除の指示を受け付けることができる。
【0035】
第12態様によれば、プレビュー画像の表示対象であり、且つ、プレビュー画像の作成が許可されているタイプのコンテンツデータから生成されたプレビュー画像の削除の指示を受け付けることができる。
【0036】
第13態様によれば、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像の削除の指示を受け付けることができる。
【0037】
第14態様によれば、第4の条件に基づいて、新しく登録又は更新された前記コンテンツデータに対してプレビュー画像を生成するかどうかを判断できる。
【0038】
第15態様によれば、コンテンツデータが保存された領域が前記プレビュー画像の生成を許可している領域である場合にプレビュー画像の生成を許可できる。
【0039】
第16態様によれば、コンテンツデータが保存された領域の空き容量が閾値以上である場合にプレビュー画像の生成を許可できる。
【0040】
第17態様によれば、事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる場合と比べ、プレビュー画像の閲覧の自由度を向上できる。
【0041】
第18態様によれば、事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる場合と比べ、プレビュー画像の閲覧の自由度を向上できる。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる場合と比べ、プレビュー画像の閲覧の自由度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図1】本実施形態に係る文書管理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】文書管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】文書管理サーバの機能構成の例を示すブロック図である。
【
図4】オフィス設定DBのデータの一例を示す図である。
【
図5】キャビネットDBのデータの一例を示す図である。
【
図6】ドロワーDBのデータの一例を示す図である。
【
図8】プレビュー画像DBのデータの一例を示す図である。
【
図9】文書管理サーバによるプレビュー画像表示処理の流れを示すフローチャートである。
【
図10】文書管理サーバがユーザ端末に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。
【
図11】文書管理サーバがユーザ端末に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。
【
図12】文書管理サーバがユーザ端末に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。
【
図13】文書管理サーバがユーザ端末に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。
【
図14】文書管理サーバがユーザ端末に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。
【
図15】文書管理サーバがユーザ端末に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0045】
図1は、本実施形態に係る文書管理システムの概略構成を示す図である。
図1に示した文書管理システムは、情報処理装置としての文書管理サーバ10、及びユーザ端末20A~20Cを含んで構成される。文書管理サーバ10、及びユーザ端末20A~20Cは、インターネット、又はイントラネット等の通信回線30によって相互に接続されている。ユーザ端末20A~20Cを総称して、ユーザ端末20と呼ぶ。通信回線30は、有線回線であっても無線回線であってもよく、また、特定のユーザだけが利用する専用回線であっても、不特定多数のユーザで同じ回線が共有される公衆回線であってもよい。
【0046】
文書管理サーバ10は、コンテンツデータの一例である文書データを保存する。文書データとは、文書の実体となるデジタルデータをいう。また、文書管理サーバ10は、ユーザからの要求に応じて文書データを提供する。文書管理サーバ10は、文書データをユーザ端末20に提供するだけでなく、文書データから生成されるプレビュー画像をユーザ端末20の画面に表示させる。本実施形態では、プレビュー画像は、文書管理サーバ10に保存されている文書データのプレビューに用いられる画像である。
【0047】
ユーザ端末20A~20Cは、文書管理システムのユーザが使用する端末であって、デスクトップ型コンピュータ、ノートパソコン、タブレット又はスマートフォン等のいかなる端末であってもよい。
図1においては、ユーザAがユーザ端末20Aを、ユーザBがユーザ端末20Bを、ユーザCがユーザ端末20Cを使用しているものとする。ユーザ端末20A~20Cを総称して、ユーザ端末20と呼ぶ。
【0048】
以下の説明では、ユーザAは、文書管理サーバ10に文書データを登録するユーザであり、ユーザBは、文書管理サーバ10に登録された文書データのプレビュー画像の生成を文書管理サーバ10に依頼するユーザであるとする。そして、ユーザCは、文書管理サーバ10が生成したプレビュー画像の閲覧を希望するユーザであるとする。ユーザAは、ユーザ端末20Aを使用して、文書データを文書管理サーバ10に登録する。ユーザBは、ユーザ端末20Bを使用して、文書データのプレビュー画像の作成を文書管理サーバ10に指示する。ユーザCは、ユーザ端末20Cを使用して、文書管理サーバ10に格納されている文書データのプレビュー画像を閲覧する。
【0049】
もちろん、ユーザAとユーザBとが同一のユーザであってもよく、ユーザAとユーザCとが同一のユーザであってもよく、ユーザBとユーザCとが同一のユーザであってもよい。そして、ユーザA、ユーザB、及びユーザCが同一のユーザであってもよい。
【0050】
本実施形態において、プレビュー画像とは、文書管理サーバ10に格納されている文書データの内容を表示したり、文書データに対して付加されている情報を編集したりするための、Webブラウザその他のソフトウェア上で表示される画像である。本実施形態に係るプレビュー画像は、ユーザによるダウンロード、編集、又はアップロードといった、ユーザによる操作ができないように制限されている画像である。
【0051】
図2は、文書管理サーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0052】
図2に示すように、文書管理サーバ10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0053】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12またはストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12またはストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12またはストレージ14には、文書データを管理する文書管理プログラムが格納されている。
【0054】
ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)またはフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0055】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0056】
表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。
【0057】
通信インタフェース17は、ユーザ端末20等の他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0058】
次に、文書管理サーバ10の機能構成について説明する。
【0059】
図3は、文書管理サーバ10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0060】
図3に示すように、文書管理サーバ10は、機能構成として、データ登録部101、プレビュー画像作成依頼部102、プレビュー画像作成部103、プレビュー表示部104、非表示理由判断部105、及び、作成可否判断部106を有する。各機能構成は、CPU11がROM12またはストレージ14に記憶された文書管理プログラムを読み出し、実行することにより実現される。また、
図3に示すように、文書管理サーバ10は、オフィス設定DB(データベース)111、キャビネットDB112、ドロワーDB113、文書DB114、及びプレビュー画像DB115を有する。オフィス設定DB111、キャビネットDB112、ドロワーDB113、文書DB114、及びプレビュー画像DB115は、例えばストレージ14に生成されうる。
【0061】
本実施形態に係る文書管理サーバ10は、3つのオブジェクトの階層で文書データを管理する。本実施形態では、最上位のオブジェクトを「オフィス」と呼び、「オフィス」の下位のオブジェクトを「キャビネット」と呼び、「キャビネット」の下位のオブジェクトを「ドロワー」と呼ぶ。「オフィス」は、例えば、文書管理システムの1つの契約につき1つ作成されるオブジェクトである。「キャビネット」は、「オフィス」の直下に1つ以上生成され得る、文書を管理するためのオブジェクトである。「ドロワー」は、「キャビネット」の直下に1つ以上生成され得る、文書を管理するためのオブジェクトである。文書データの各々は「ドロワー」の中に保存される。
【0062】
通常「DB」は、予め定めた主キーと関連付けてデータを管理する「データベース(Database)」の略称を意味する。しかし、本実施形態における「DB」とは商用及び非商用の各種データベースアプリケーションを指すものでなく、データを記憶する記憶領域のことを表している。なお、言うまでもなく、データを記憶する記憶領域の管理にデータベースアプリケーションを利用してもよい。
【0063】
データ登録部101は、ユーザ、例えばユーザAからの文書データの登録依頼に基づいて、文書データを登録、又は更新する。データ登録部101は、オフィス設定DB111、キャビネットDB112、及びドロワーDB113に登録されている設定に基づいて、文書DB114に文書データを格納する。データ登録部101は、文書データを登録、又は更新すると、オフィス設定DB111、キャビネットDB112、及びドロワーDB113に登録されている設定に基づいて、プレビュー画像の作成指示をプレビュー画像作成部103に送る。データ登録部101へは、文書データの登録時には、文書データが入力され、文書データの更新時には、文書データ、及び文書データを一意に識別する文書識別子が入力される。そして、データ登録部101は、プレビュー画像作成部103へ、プレビュー画像の作成指示として、プレビュー画像を作成する文書データ及び当該文書データの文書識別子を出力する。
【0064】
データ登録部101は、オフィス設定DB111、キャビネットDB112、及びドロワーDB113に登録されている設定を参照し、プレビュー画像を作成できる場合は、文書データの登録、又は更新の際に、プレビュー画像作成部103へ、プレビュー画像の作成指示を出力する。一方、データ登録部101は、オフィス設定DB111、キャビネットDB112、及びドロワーDB113に登録されている設定を参照し、プレビュー画像を作成できない場合は、文書データの登録、又は更新の際に、プレビュー画像作成部103へ、プレビュー画像の作成指示を出力しない。
【0065】
プレビュー画像作成依頼部102は、ユーザ、例えばユーザBからのプレビュー画像の作成依頼に基づいて、文書DB114に格納されている文書データのプレビュー画像の作成指示をプレビュー画像作成部103に送る。プレビュー画像作成依頼部102へは、文書データを一意に識別する文書識別子が入力される。そして、プレビュー画像作成依頼部102は、プレビュー画像作成部103へ、プレビュー画像の作成指示として、プレビュー画像を作成する文書データ及び当該文書データの文書識別子を出力する。
【0066】
プレビュー画像作成部103は、文書DB114に格納されている文書データのプレビュー画像を作成する。プレビュー画像作成部103は、データ登録部101、又はプレビュー画像作成依頼部102からのプレビュー画像の作成指示に基づいて、文書データのプレビュー画像を作成する。プレビュー画像作成部103へは、プレビュー画像を作成する文書データ及び当該文書データの文書識別子が入力される。そして、プレビュー画像作成部103は、プレビュー画像DB115へ、作成したプレビュー画像、及び、入力された文書識別子を出力する。
【0067】
プレビュー表示部104は、ユーザ、例えばユーザCからのプレビュー画像の表示に係る操作の受け付けに応じて、プレビュー画像の表示処理を行う。プレビュー画像の表示に係る操作には、例えば、プレビュー画像を表示させたい文書データの選択がある。また、プレビュー画像の表示に係る操作には、例えば、プレビュー画像の表示を明示的に指示する操作がある。プレビュー画像の表示に係る操作とは、例えば、リスト表示されている文書データの情報の中の1つの行に対する、マウスのダブルクリック操作であってもよい。また、プレビュー画像の表示に係る操作とは、リスト表示されている文書データの情報の中の1つに対するシングルクリック等の選択操作の後に行われる、プレビュー画像の表示を明示的に指示する操作であってもよい。プレビュー表示部104には、プレビュー画像を表示したい文書データの文書識別子が入力される。そして、プレビュー表示部104は、入力された文書識別子に対応したプレビュー画像を出力し、ユーザ、例えばユーザCのユーザ端末20Cに表示させる。
【0068】
プレビュー表示部104は、ユーザからのプレビュー画像の閲覧に係る操作を受け付けた際に、プレビュー画像が何らかの理由で非表示となっている場合、プレビュー画像が非表示となっている理由の判断指示を非表示理由判断部105に送る。プレビュー画像が非表示となっている理由としては、例えば、プレビュー画像が作成されていない場合、又は、文書データに対するアクセス権(プレビュー画像の作成、及び表示の権利)がユーザに存在しない場合、等がある。プレビュー表示部104は、プレビュー画像が非表示となっている理由を非表示理由判断部105から取得すると、プレビュー画像の作成の可否の判断指示を作成可否判断部106に送る。プレビュー表示部104は、プレビュー画像が何らかの理由で表示できない場合、非表示理由判断部105から取得した、プレビュー画像が非表示となっている理由を、ユーザ、例えばユーザCのユーザ端末20Cに表示させる。また、プレビュー表示部104は、ユーザによるプレビュー画像の表示が認められており、ユーザによるプレビュー画像の作成が可能であるユーザであれば、プレビュー画像を作成させるためのユーザインタフェースを、ユーザ、例えばユーザCのユーザ端末20Cに表示させる。
【0069】
非表示理由判断部105は、プレビュー画像が何らかの理由で非表示となっている場合、非表示となっている理由を判断し、プレビュー画像が非表示となっている理由をプレビュー表示部104に送る。非表示理由判断部105には、文書識別子が入力される。非表示理由判断部105は、入力された文書識別子に対応する文書データのプレビュー画像の非表示の理由を出力する。非表示理由判断部105による、プレビュー画像の非表示の理由の判断フローは後述する。
【0070】
作成可否判断部106は、ユーザによるプレビュー画像の作成の可否を判断する。作成可否判断部106は、所定の条件(第1の条件)を満たす文書データについて、プレビュー画像の作成が可能であると判断する。第1の条件を満たす文書データは、例えば、プレビュー画像が未作成であり、且つ、プレビュー画像の表示及び生成が可能である文書データであってもよい。第1の条件を満たす文書データは、例えば、プレビュー画像の表示が有効な領域に保存された文書データであってもよい。第1の条件は、例えば、プレビュー画像の表示対象として、プレビュー画像の作成が許可されているタイプの文書データであってもよい。第1の条件を満たす文書データは、例えば、プレビュー画像を表示する指示を出したユーザに対して、プレビュー画像を閲覧する権利が認められた文書データであってもよい。
【0071】
作成可否判断部106が、ユーザによるプレビュー画像の表示が認められており、ユーザによるプレビュー画像の作成が可能であると判断すると、プレビュー表示部104は、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースをユーザ端末20に表示させる。作成可否判断部106には、プレビュー画像の非表示の理由が入力される。作成可否判断部106は、ユーザによるプレビュー画像の作成の可否に関する情報を出力する。作成可否判断部106による、ユーザによるプレビュー画像の作成の可否の判断フローは後述する。
【0072】
オフィス設定DB111は、最上位のオブジェクトである「オフィス」の設定を格納するデータベースである。
図4は、オフィス設定DB111のデータの一例を示す図である。オフィス設定DB111は、コンテントタイプ、及び各コンテントタイプがプレビュー画像の表示の対象となっているかどうかの設定を格納する。
【0073】
キャビネットDB112は、「オフィス」の下位のオブジェクトである「キャビネット」の情報を格納するデータベースである。
図5は、キャビネットDB112のデータの一例を示す図である。キャビネットDB112は、キャビネットを識別するキャビネット識別子、及び当該キャビネット識別子に対応するキャビネットの空き容量の有無の情報を格納する。なお、キャビネットDB112には、空き容量の情報が具体的な数値、例えば、空き容量の値、又は空き容量が全体の容量に占める割合等で格納されてもよい。
【0074】
ドロワーDB113は、「キャビネット」の下位のオブジェクトである「ドロワー」の情報を格納するデータベースである。
図6は、ドロワーDB113のデータの一例を示す図である。ドロワーDB113は、ドロワーを識別するドロワー識別子、及び当該ドロワー識別子に対応するドロワーの空き容量の有無の情報を格納する。なお、ドロワーDB113には、空き容量の情報が具体的な数値、例えば空き容量の値、又は空き容量が全体の容量に占める割合等で格納されてもよい。
【0075】
文書DB114は、ドロワーに格納される文書データの各々の情報を格納するデータベースである。
図7は、文書DB114のデータの一例を示す図である。文書DB114は、文書データを一意に識別する文書識別子、文書データの実体となるコンテント(バイナリデータ)、格納先のドロワー、コンテントタイプ、及びアクセス権の情報を格納する。文書識別子の情報は存在するが、コンテント(バイナリデータ)が存在しないという場合も考えられる。
図7に示した文書DB114の1行目は、文書識別子の情報は存在するが、コンテントが存在しない場合の情報の例である。
【0076】
プレビュー画像DB115は、文書データの各々に対応するプレビュー画像の各々の情報を格納するデータベースである。
図8は、プレビュー画像DB115の一例を示す図である。プレビュー画像DB115は、文書データを一意に識別する文書識別子、文書データから生成されるプレビュー画像データ、及びプレビュー画像のステータスの情報を格納する。プレビュー画像DB115には、文書識別子に対応する文書データと対応してレコードが存在する。
図8の例では、便宜上、各文書データは1つのプレビュー画像データを持つ構成になっているが、ページごとにプレビュー画像データを持つ構成でもよい。プレビュー画像DB115には、プレビュー画像のステータスの情報として、作成済み、未作成、及び未作成(作成中でもない)の3種類が設定される。
【0077】
プレビュー画像作成部103は、所定の条件(第2の条件)を満たすプレビュー画像を自動的に削除してもよい。第2の条件を満たすプレビュー画像は、例えば、所定の時期的範囲より前に生成されたプレビュー画像であってもよい。第2の条件を満たすプレビュー画像は、例えば、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像であってもよい。
【0078】
また、プレビュー画像作成部103は、所定の条件(第3の条件)を満たすプレビュー画像を削除する指示をユーザ端末20から受け付けてもよい。第3の条件を満たすプレビュー画像は、例えば、プレビュー画像の表示対象の文書データであり、且つ、プレビュー画像の作成が許可されているタイプの文書データから生成されたプレビュー画像であってもよい。第3の条件を満たすプレビュー画像は、例えば、最後に参照された時間が所定の時期的範囲より前のプレビュー画像であってもよい。
【0079】
また、プレビュー画像作成部103は、新しく登録又は更新された文書データに対し、所定の条件(第4の条件)に基づいて、プレビュー画像を生成するかどうかを判断してもよい。第4の条件は、例えば、文書データが保存されたドロワーがプレビュー画像の生成を許可している場合にプレビュー画像の生成を許可することであってもよい。第4の条件は、例えば、文書データが保存されたドロワーの空き容量が所定の閾値以上である場合にプレビュー画像の生成を許可することであってもよい。
【0080】
次に、文書管理サーバ10の作用について説明する。
【0081】
図9は、文書管理サーバ10によるプレビュー画像表示処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12またはストレージ14に記憶された文書管理プログラムを読み出し、RAM13に展開して実行することにより、プレビュー画像表示処理が行なわれる。
【0082】
以下では、ユーザCがユーザ端末20Cを使用して、文書管理サーバ10に格納されている文書データのプレビュー画像を閲覧しようとする際の、文書管理サーバ10の動作例を説明する。
【0083】
文書データのプレビュー画像の表示に係る操作をユーザCから受け付けると、CPU11は、そのプレビュー画像が表示可能であるかどうかを判断する(ステップS101)。プレビュー画像が表示可能であると判断すると(ステップS101:Yes)、CPU11は、ユーザCが指定した文書データのプレビュー画像をプレビュー画像DB115から取得して、取得したプレビュー画像を、ユーザ端末20Cへ提示する(ステップS102)。一方、プレビュー画像が表示可能でないと判断すると(ステップS101:No)、CPU11は、プレビュー画像を表示できない理由を取得し、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する(ステップS103)。
【0084】
ステップS103に続いて、CPU11は、プレビュー画像を作成できるかどうか判断する(ステップS104)。例えば、プレビュー画像を生成できるコンテントタイプであり、ユーザCが文書データのプレビュー画像の閲覧が許可されているが、そのプレビュー画像が生成されていない場合に、CPU11は、プレビュー画像を作成できると判断する。
【0085】
プレビュー画像を作成できると判断すると(ステップS104:Yes)、CPU11は、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する(ステップS105)。一方、プレビュー画像を作成できないと判断すると(ステップS104:No)、CPU11は、プレビュー画像の作成指示の受付を不可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する(ステップS106)。プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースの提示は、例えば、プレビュー画像の作成指示を受け付けるボタンの表示であってもよい。プレビュー画像の作成指示の受付を不可能にするためのユーザインタフェースは、例えば、プレビュー画像の作成指示を受け付けるボタンを非表示にすることであってもよく、ボタンは表示されているが、当該ボタンを選択できないようにする表示であってもよい。
【0086】
続いて、CPU11による、プレビュー画像が表示できない場合の理由の判定例、及びプレビュー画像を作成できるかどうかの判定例を示す。
【0087】
(ドロワーの設定によりプレビュー画像を表示できない場合)
ユーザCが指定した文書データが格納されているドロワーが、そもそもプレビュー画像の表示を有効に設定されていなければ、ユーザ端末20Cでプレビュー画像を表示できない。従って、CPU11は、最初に、ドロワーDB113を参照して、ユーザCが指定した文書データが格納されているドロワーがプレビュー画像の表示を有効に設定されているかどうかを判断する。CPU11は、ドロワーDB113を参照し、プレビュー画像の表示が無効に設定されていれば、プレビュー画像を表示できない理由として、例えば「ドロワーにおけるプレビュー画像の表示が無効のためプレビュー画像の表示ができません。」等のメッセージをユーザ端末20Cへ提示する。
【0088】
例えば、
図7の文書DB114の文書識別子「doc001」の文書データをユーザCが指定したとする。当該文書データが格納されているドロワーは、文書DB114を参照すると「drawer001」である。
図6のドロワーDB113を参照すると、当該ドロワーはプレビュー画像の表示が「無効」と設定されている。従って、文書識別子「doc001」の文書データをユーザCが指定した場合、その文書データのプレビュー画像を表示できないため、CPU11は、「ドロワーにおけるプレビュー画像の表示が無効のためプレビュー画像の表示ができません。」等のメッセージをユーザ端末20Cへ提示する。
【0089】
(文書データの実体が存在しないことによりプレビュー画像を表示できない場合)
プレビュー画像の表示が有効に設定されていれば、CPU11は、文書DB114を参照して、ユーザCが指定した文書データの実体が存在するかどうかを判断する。CPU11は、文書DB114を参照し、文書データの実体が存在しなければ、プレビュー画像を表示できない理由として、例えば「文書のコンテントが存在しないためプレビュー画像の表示ができません。」等のメッセージをユーザ端末20Cへ提示する。
【0090】
(プレビュー画像の表示の対象となっていないことによりプレビュー画像を表示できない場合)
文書データの実体が存在していれば、CPU11は、オフィス設定DB111を参照して、ユーザCが指定した文書データがプレビュー画像の表示の対象となっているコンテントタイプであるかどうか判断する。CPU11は、オフィス設定DB111を参照して、プレビュー画像の表示の対象となっているコンテントタイプでなければ、プレビュー画像を表示できない理由として、例えば「文書のコンテントタイプが対象外に指定されているためプレビュー画像の表示ができません。」等のメッセージをユーザ端末20Cへ提示する。
【0091】
(アクセス権がないことによりプレビュー画像を表示できない場合)
文書データの実体が存在していれば、CPU11は、オフィス設定DB111を参照し プレビュー画像の表示の対象となっているコンテントタイプであれば、CPU11は、文書DB114を参照して、ユーザCに当該文書データのプレビュー画像のアクセス権があるかどうか判断する。プレビュー画像のアクセス権があるとは、プレビュー画像を閲覧する権利がある、及びプレビュー画像を作成する権利がある、ということである。CPU11は、文書DB114を参照して、ユーザCに当該文書データのプレビュー画像のアクセス権が無ければ、プレビュー画像を表示できない理由として、例えば「アクセス権がないためプレビュー画像の表示ができません。」等のメッセージをユーザ端末20Cへ提示する。
【0092】
(作成中、又は未作成であるためにプレビュー画像を表示できない場合)
プレビュー画像のアクセス権があれば、CPU11は、プレビュー画像DB115を参照して、プレビュー画像が作成中であるか、または作成中でないかどうか判断する。CPU11は、プレビュー画像DB115を参照して、プレビュー画像を作成中であれば、プレビュー画像を表示できない理由として、例えば「プレビュー画像を作成中のためプレビュー画像の表示ができません。時間をおいて再度アクセスしてください。」等のメッセージをユーザ端末20Cへ提示する。
【0093】
(容量が不足しているためにプレビュー画像を表示できない場合)
プレビュー画像が作成中でなければ、CPU11は、プレビュー画像が作成できていない理由をユーザ端末20Cへ提示する。例えば、CPU11は、ドロワーDB113を参照し、ドロワーの空き容量を超えてしまうため作成できなかったと判断すると、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する。この際のメッセージは、例えば「ドロワーの空き容量が不足していたためプレビュー画像の作成に失敗しました。プレビュー画像の表示ができません。空き容量を十分に確保してから作成を再実行してください。」等である。また、例えば、CPU11は、キャビネットDB112を参照し、キャビネットの空き容量を超えてしまうため作成できなかったと判断すると、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する。この際のメッセージは、例えば「キャビネットの空き容量が不足していたためプレビュー画像の作成に失敗しました。プレビュー画像の表示ができません。空き容量を十分に確保してから作成を再実行してください。」等である。
【0094】
キャビネット、又はドロワーの空き容量が不足しているためにプレビュー画像を作成できない場合は、不要なデータを削除するなどして、キャビネット、又はドロワーの空き容量を増やすことで、プレビュー画像の作成が可能である。従って、CPU11は、キャビネット、又はドロワーの空き容量が不足しているためにプレビュー画像を作成できない場合は、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する。
【0095】
(ファイルサイズが上限を超えているためにプレビュー画像を表示できない場合)
CPU11は、キャビネット、又はドロワーの空き容量が不足していなくても、文書データのファイルサイズが、プレビュー画像の作成が可能なサイズの上限を超えていれば、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する。プレビュー画像の作成が可能な文書データのファイルサイズの上限値は、例えばオフィス設定DB111に設定されていてもよい。この際のメッセージは、例えば「文書のファイルサイズが上限を超えているためプレビュー画像の表示ができません。」等である。
【0096】
(過去に作成されていないためにプレビュー画像を表示できない場合)
文書データのファイルサイズがプレビュー画像の作成が可能なサイズの上限を超えていなければ、CPU11は、過去に一度もプレビュー画像の作成を実行していない文書データであるか、過去にプレビュー画像の作成を実行して失敗した文書データであるか判断する。プレビュー画像の作成の履歴は、例えばプレビュー画像DB115に格納されていてもよい。
【0097】
過去に一度もプレビュー画像の作成を実行していない文書データである場合、CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データであるかどうか判断する。CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データであれば、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する。この際のメッセージは、例えば「プレビュー画像が未作成のため、プレビュー画像の表示ができません。」等である。また、CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データが指定された場合は、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する。
【0098】
一方、CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データでなければ、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する。この際のメッセージは、例えば「非対応のコンテントタイプのため、プレビュー画像の表示ができません。」等である。
【0099】
過去にプレビュー画像の作成を実行して失敗した文書データである場合、CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データであるかどうか判断する。CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データであれば、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する。この際のメッセージは、例えば「プレビュー画像の作成に失敗したため、プレビュー画像の表示ができません。」等である。また、CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データが指定された場合は、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する。
【0100】
一方、CPU11は、プレビュー画像を作成できるコンテントタイプの文書データでなければ、プレビュー画像を表示できない理由をユーザ端末20Cへ提示する。この際のメッセージは、例えば「プレビュー画像の表示に対応しないデータを含むためプレビュー画像の表示ができません。」等である。
【0101】
CPU11は、上述した判定処理において、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示しない場合は、プレビュー画像の作成指示の受付を不可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する。
【0102】
CPU11による判定処理の順序は、上述したものに限定されない。例えば、CPU11は、ドロワーのプレビュー画像の表示が有効かどうかを判断した後に、ユーザにプレビュー画像のアクセス権があるかどうかを判断してもよい。
【0103】
上述した判定処理の具体例を、
図4~
図8に示した各DBを参照しつつ説明する。
【0104】
ユーザCが、ユーザ端末20Cを使用して、文書識別子「doc001」の文書データに対するプレビュー画像の表示を要求したとする。CPU11は、文書DB114を参照し、文書識別子「doc001」の文書データが格納されているドロワーは「drawer001」であることを取得する。CPU11は、ドロワーDB113を参照し、「drawer001」のプレビュー表示が「無効」であることを取得する。従って、CPU11は、「ドロワーにおけるプレビュー画像の表示が無効のためプレビュー画像の表示ができません。」等のメッセージをユーザ端末20Cに提示する。また、CPU11は、プレビュー画像の作成指示の受付を不可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する。
【0105】
ユーザCが、ユーザ端末20Cを使用して、文書識別子「doc002」の文書データに対するプレビュー画像の表示を要求したとする。CPU11は、文書DB114を参照し、文書識別子「doc002」の文書データが格納されているドロワーは「drawer002」であることを取得する。CPU11は、ドロワーDB113を参照し、「drawer002」のプレビュー表示が「有効」であることを取得する。CPU11は、文書DB114を参照し、文書識別子「doc002」の文書データの実体が存在することを取得する。CPU11は、文書DB114を参照し、文書識別子「doc002」のコンテントタイプは「pdf」であることを取得する。CPU11は、オフィス設定DB111を参照し、pdfファイルはプレビュー画像の表示の対象となっていることを取得する。CPU11は、文書DB114を参照し、ユーザCは文書識別子「doc002」の文書データに対するアクセス権がないことを取得する。従って、CPU11は、「アクセス権がないためプレビュー画像の表示ができません。」等のメッセージをユーザ端末20Cに提示する。また、CPU11は、プレビュー画像の作成指示の受付を不可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する。
【0106】
ユーザCが、ユーザ端末20Cを使用して、文書識別子「doc003」の文書データに対するプレビュー画像の表示を要求したとする。CPU11は、文書DB114を参照し、文書識別子「doc003」の文書データが格納されているドロワーは「drawer002」であることを取得する。CPU11は、ドロワーDB113を参照し、「drawer002」のプレビュー表示が「有効」であることを取得する。CPU11は、文書DB114を参照し、文書識別子「doc003」の文書データの実体が存在することを取得する。CPU11は、文書DB114を参照し、文書識別子「doc003」の文書データのコンテントタイプは「pdf」であることを取得する。CPU11は、オフィス設定DB111を参照し、pdfファイルはプレビュー画像の表示の対象となっていることを取得する。CPU11は、文書DB114を参照し、ユーザCは文書識別子「doc003」の文書データに対するアクセス権があることを取得する。CPU11は、プレビュー画像DB115を参照し、文書識別子「doc003」のプレビュー画像データは「未作成(作成中でもない)」であることを取得する。CPU11は、ドロワーDB113を参照し、drawer002の空き容量は「なし(不足)」であることを取得する。従って、CPU11は、「ドロワーの空き容量が不足していたためプレビュー画像の作成に失敗しました。プレビュー画像の表示ができません。空き容量を十分に確保してから作成を再実行してください。」等のメッセージをユーザ端末20Cに提示する。また、CPU11は、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースを、ユーザ端末20Cへ提示する。
【0107】
続いて、文書管理サーバ10がユーザ端末20に提供するユーザインタフェースの例を示す。
【0108】
図10~
図14は、文書管理サーバ10がユーザ端末20に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。CPU11は、フォルダ表示領域210、リスト表示領域220、及びプレビュー画像表示領域230からなるユーザインタフェースをユーザ端末20に提供する。
【0109】
フォルダ表示領域210は、文書管理サーバ10においてツリー構造で管理されているフォルダの一覧を表示する領域である。リスト表示領域220は、フォルダの各々に格納されている文書データのリストを表示する領域である。フォルダ表示領域210で表示されているフォルダをユーザが選択すると、CPU11は、当該フォルダに格納されている文書データのリストをリスト表示領域220に表示する。
【0110】
プレビュー画像表示領域230は、リスト表示領域220に表示され、ユーザに選択された文書データのプレビュー画像を表示する領域である。
図10では、リスト表示領域220に表示されている文書データのリストの中から、ユーザが選択した「No.1」の文書データのプレビュー画像237が、プレビュー画像表示領域230に表示されている例が示されている。
【0111】
プレビュー画像表示領域230には、1つ前の文書データへの移動を受け付けるボタン231、1つ後の文書データへの移動を受け付けるボタン232、文書データの名称を表示する名称表示部233、プレビュー画像の拡大率の変更を受け付ける拡大率変更部234、文書データに対する編集を制限するかどうか選択させる編集制限部235、プレビューするページの変更を受け付けるページ変更部236、及びリスト表示領域220で選択された文書データのプレビュー画像237が示されている。
【0112】
なお、上述したように、プレビュー画像は様々な理由で表示されない場合がある。従って、プレビュー画像が表示できない場合は、CPU11は、プレビュー画像が表示できない理由を、非表示理由としてプレビュー画像表示領域230に表示する。
図11では、プレビュー画像表示領域230に、非表示理由241が表示されている例が示されている。
図11では、プレビュー画像の表示に対応していないコンテントタイプであるために、ユーザが選択した文書データのプレビュー画像を表示できない旨が、非表示理由241に表示されている例が示されている。また、
図12では、プレビュー画像が作成中であるために、ユーザが選択した文書データのプレビュー画像を表示できない旨が、非表示理由241に表示されている例が示されている。
【0113】
プレビュー画像が表示できない場合であっても、上述したように、ユーザがプレビュー画像を作成できるときがある。そのようなときは、CPU11は、プレビュー画像の作成指示の受付を可能にするためのユーザインタフェースをプレビュー画像表示領域230に表示する。
【0114】
図13では、プレビュー画像が未作成のため、ユーザが選択した文書データのプレビュー画像を表示できない旨が、非表示理由241に表示されている例が示されている。また、
図13には、ユーザにプレビュー画像の作成指示を受け付けるボタン242が、プレビュー画像表示領域230に表示されている例が示されている。
【0115】
図14では、プレビュー画像の作成に失敗したために、ユーザが選択した文書データのプレビュー画像を表示できない旨が、非表示理由241に表示されている例が示されている。また、
図14には、ユーザにプレビュー画像の作成指示を受け付けるボタン242が、プレビュー画像表示領域230に表示されている例が示されている。
【0116】
ユーザがプレビュー画像を表示できない場合は、CPU11は、例えば、リスト表示領域220に表示されている文書データの行にユーザがマウスカーソルを合わせると、プレビュー画像の非表示理由を、いわゆるポップアップ形式で表示してもよい。
図15は、文書管理サーバ10がユーザ端末20に提供するユーザインタフェースの例を示す図である。
図15に示したのは、文書データのリストの中のある行に、ユーザがマウスカーソル251を合わせると、非表示理由がポップアップ形式で表示された場合の例である。この場合、ユーザは、マウスカーソルを文書データのリストに合わせるだけで、プレビュー画像を表示できない文書データであるかどうかを把握できる。
【0117】
ユーザがプレビュー画像を作成できる場合は、CPU11は、例えば、リスト表示領域220に表示されている文書データのファイル名の横に、プレビュー画像の作成を受け付けるボタンを表示してもよい。
【0118】
続いて、本実施形態に係る文書管理システムのユースケース例を説明する。
【0119】
システムの管理者は、ドロワー識別子が「drawer001」であるドロワーAでは、プレビュー機能を禁止し、容量を節約するためにプレビュー画像の作成を行わないでいた。その後、プレビュー画像で文書データの内容を簡易的に確認しながら、文書データの属性を更新するという業務が必要になったので、システムの管理者は、ドロワーAでプレビュー機能が利用できるように切り替えた。システムの管理者は、合わせて、各文書に対してアクセス権を適切に設定し、権限のあるユーザにしか文書データのプレビュー画像の閲覧ができないように制御を行った。
【0120】
そのような前提において、ユーザCが、ユーザ端末20を使用して、
図10等で示されたユーザインタフェースを操作し、任意の文書データを選択した。この時点では、文書データの各々についてはプレビュー画像が作成されていないので、CPU11は、プレビュー画像が表示できない理由として「プレビュー画像が未作成のため、プレビュー画像の表示ができません。」というメッセージを取得する。また、CPU11は、この理由を入力にして、ユーザからのプレビュー画像の作成指示の受付を可能にするという出力を取得する。CPU11は、ユーザ端末20に対して、取得したメッセージ及びボタン242を提示する。
【0121】
ユーザCは、ユーザ端末20にて表示されたボタン242を押下する。CPU11は、ユーザCによるボタン242の押下に応じて、文書DB114から文書データを取得し、プレビュー画像データを作成する。そして、CPU11は、作成したプレビュー画像データをプレビュー画像DB115へ格納する。
【0122】
その後、ユーザCは、再度ユーザ端末20を使用して、任意の文書データを選択した。CPU11は、プレビュー画像の非表示理由が取得できないこと、すなわち、プレビュー画像の表示が可能であることを確認し、プレビュー画像DB115から、対象の文書のプレビュー画像を取得する。そしてCPU11は、取得したプレビュー画像をユーザ端末20に提示する。
【0123】
文書管理サーバ10は、上述したような構成を有し、上述したような動作を実行することによって、事前に用意されたプレビュー画像のみをユーザが閲覧できる場合と比べ、プレビュー画像の閲覧の自由度を向上できる。文書管理サーバ10は、サービス全体として必要最小限のプレビュー画像用の容量を確保し、必要な文書データのプレビュー画像の表示を実現できる。また、文書管理サーバ10は、ユーザがプレビュー画像を閲覧したい場合に、プレビュー画像を作成できるときは、その場でプレビュー画像を閲覧できるように操作できるユーザインタフェースを提供できる。
【0124】
本実施形態では、プレビュー画像が非表示となっている理由を非表示理由判断部105が判断し、非表示となっている理由をプレビュー表示部104に送る構成となっていたが、本発明は係る例に限定されるものではない。プレビュー画像が非表示となっている理由が文書DB114における各文書データの属性として保持されている構成であってもよい。プレビュー画像が非表示となっている理由が文書DB114に保持されている場合、プレビュー表示部104は、文書DBから理由を取得し、ユーザ端末20に出力させてもよい。
【0125】
本実施形態では、コンテンツデータの一例として文書データを挙げて説明したが、本発明は係る例に限定されない。コンテンツデータとして、静止画像データ、動画像データ、楽曲データ、またはその他のデジタルデータに対して、同様に本発明に係る技術を適用できる。静止画像データの場合のプレビュー画像は、解像度、又はピクセル数を下げた画像となりうる。動画像データの場合のプレビュー画像は、任意の場面における画像となりうる。楽曲データの場合のプレビュー画像は、当該楽曲のジャケット画像となりうる。
【0126】
なお、上記各実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行したプレビュー画像表示処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、プレビュー画像表示処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0127】
また、上記各実施形態では、プレビュー画像表示処理のプログラムがROMまたはストレージに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0128】
上記各実施形態において、CPUが実行するとして説明した動作は、プロセッサが実行してもよい。プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、CPU等の汎用的なプロセッサ、又は専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0129】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0130】
10 文書管理サーバ
20A ユーザ端末
20B ユーザ端末
20C ユーザ端末
30 通信回線