(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 16/383 20190101AFI20240402BHJP
G06F 16/17 20190101ALI20240402BHJP
G06Q 10/10 20230101ALI20240402BHJP
G06F 40/279 20200101ALI20240402BHJP
【FI】
G06F16/383
G06F16/17 200
G06Q10/10
G06F40/279
(21)【出願番号】P 2020093563
(22)【出願日】2020-05-28
【審査請求日】2023-02-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 寛由
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-142801(JP,A)
【文献】特開2014-241039(JP,A)
【文献】特開2011-197971(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0225279(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0147202(US,A1)
【文献】奥野 峻弥、外2名,マイクロブログを対象とした1,000人レベルでの著者推定手法構築に向けて,情報処理学会 研究報告 データベースシステム(DBS) 2013-DBS-157 [online] ,日本,情報処理学会,2013年07月16日,p.1-6
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
G06F 40/00-40/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、前記プロセッサは、
メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得し、
前記メッセージを解析して更新された文書を推定し、
推定された前記文書の情報を提示する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記文書を更新したユーザである更新ユーザを推定し、
推定された前記更新ユーザの情報を提示する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
解析された前記メッセージのうち、前記文書が更新されたと推定する根拠を示すメッセージを抽出して提示する
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、
指定された第1文書が最後に更新された日時を示す日時情報を取得し、
前記メッセージのうち、前記日時情報が示す日時よりも後にやり取りされたメッセージを解析して、前記第1文書が前記日時よりも後に更新されたか否かを推定し、
前記第1文書が前記日時よりも後に更新されたと推定する場合に、該第1文書の情報を提示する
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記第1文書を検索する操作をユーザから受付けたときに、該第1文書の前記日時情報を取得し、
前記第1文書が前記日時情報に示される前記日時よりも後に更新されたと推定する場合に、該第1文書の情報を前記ユーザに提示する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記文書の情報を提示されたユーザから、該文書の更新の有無を確認した確認情報を受付けてメモリに記憶し、
前記確認情報を用いて前記メッセージを解析する
請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
文書管理装置と、情報処理装置と、サーバ装置とを有し、
前記文書管理装置は、ユーザが作成又は更新した文書を登録し、
前記サーバ装置は、ユーザからメッセージを受付けて、指定されたユーザに送信し、
文書管理装置、情報処理装置、及びサーバ装置のいずれかは、
メッセージサービスにより前記ユーザ間でやり取りされたメッセージを取得し、
前記メッセージを解析して更新された文書を推定し、
推定された前記文書の情報を提示する
情報処理システム。
【請求項8】
プロセッサを有するコンピュータに、
メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得するステップと、
前記メッセージを解析して更新された文書を推定するステップと、
推定された前記文書の情報を提示するステップと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1は、フォームの更新と、文書毎にそれが基礎としたフォームのバージョンとを管理し、注目文書の基礎とされるフォームに最新バージョンが存在する場合に、それを関係者に通知するフォーム管理装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、更新された文書が文書管理装置に登録されていなくても、ユーザに、その文書の存在を知らせること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得し、前記メッセージを解析して更新された文書を推定し、推定された前記文書の情報を提示する情報処理装置である。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の態様において、前記プロセッサは、前記文書を更新したユーザである更新ユーザを推定し、推定された前記更新ユーザの情報を提示する情報処理装置である。
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項1又は2に記載の態様において、前記プロセッサは、解析された前記メッセージのうち、前記文書が更新されたと推定する根拠を示すメッセージを抽出して提示する情報処理装置である。
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の態様において、前記プロセッサは、指定された第1文書が最後に更新された日時を示す日時情報を取得し、前記メッセージのうち、前記日時情報が示す日時よりも後にやり取りされたメッセージを解析して、前記第1文書が前記日時よりも後に更新されたか否かを推定し、前記第1文書が前記日時よりも後に更新されたと推定する場合に、該第1文書の情報を提示する情報処理装置である。
【0009】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項4に記載の態様において、前記プロセッサは、前記第1文書を検索する操作をユーザから受付けたときに、該第1文書の前記日時情報を取得し、前記第1文書が前記日時情報に示される前記日時よりも後に更新されたと推定する場合に、該第1文書の情報を前記ユーザに提示する情報処理装置である。
【0010】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項1から5のいずれか1項に記載の態様において、前記プロセッサは、前記文書の情報を提示されたユーザから、該文書の更新の有無を確認した確認情報を受付けてメモリに記憶し、前記確認情報を用いて前記メッセージを解析する情報処理装置である。
【0011】
本発明の請求項7に係る情報処理システムは、文書管理装置と、情報処理装置と、サーバ装置とを有し、前記文書管理装置は、ユーザが作成又は更新した文書を登録し、前記サーバ装置は、ユーザからメッセージを受付けて、指定されたユーザに送信し、文書管理装置、情報処理装置、及びサーバ装置のいずれかは、メッセージサービスにより前記ユーザ間でやり取りされたメッセージを取得し、前記メッセージを解析して更新された文書を推定し、推定された前記文書の情報を提示する情報処理システムである。
【0012】
本発明の請求項8に係るプログラムは、プロセッサを有するコンピュータに、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得するステップと、前記メッセージを解析して更新された文書を推定するステップと、推定された前記文書の情報を提示するステップと、を実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1、7、8に係る発明によれば、ユーザは、更新された文書が文書管理装置に登録されていなくても、その文書の存在を知ることができる。
請求項2に係る発明によれば、ユーザは、更新された文書が文書管理装置に登録されていなくても、その文書を更新したユーザを知ることができる。
請求項3に係る発明によれば、ユーザは、文書が更新されたと推定する根拠を知る。
請求項4に係る発明によれば、ユーザは、文書が最後に更新された日時よりも後にやり取りされたメッセージに基づいて更新されたと推定される文書の存在を知ることができる。
請求項5に係る発明によれば、ユーザは、検索した文書が最後に更新された日時よりも後に更新されたと推定される場合に、その文書が更新されたことを知る。
請求項6に係る発明によれば、ユーザから文書の更新の有無について確認を受付けない場合に比べて、更新された文書を推定する精度は向上する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】情報処理システム9の全体構成の例を示す図。
【
図10】情報処理装置1の機能的構成の例を示す図。
【
図11】推定した文書の情報を提示する動作の流れの例を示すフロー図。
【
図12】ユーザ間でやり取りされたメッセージの例を示す図。
【
図13】端末2がユーザから文書を検索する操作を受付ける画面の例を示す図。
【
図14】予測モデルを更新する動作の流れの例を示すフロー図。
【
図15】端末2においてユーザの確認情報を受付ける画面の例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施形態>
<情報処理システムの構成>
図1は、情報処理システム9の全体構成の例を示す図である。
図1に示す情報処理システム9は、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージに基づいて更新された文書を推定するシステムである。情報処理システム9は、
図1に示す通り、情報処理装置1、端末2、通信回線3、文書管理装置4、通信回線5、及びサーバ装置6を有する。
【0016】
情報処理装置1は、文書管理装置4への文書の登録と、サーバ装置6におけるユーザ間でやり取りされたメッセージと、を監視して、文書の更新の状態を推定する装置である。情報処理装置1は、例えばコンピュータである。
【0017】
端末2は、情報処理システム9のユーザがそれぞれ操作する端末装置であり、例えば、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等である。
【0018】
文書管理装置4は、ユーザが作成又は更新した文書を登録する装置である。文書管理装置4は、ユーザが操作する端末2から依頼された文書を取得し、これを登録する。文書管理装置4は、例えば、コンピュータである。
【0019】
サーバ装置6は、通信回線5を介して情報処理システム9のユーザにメッセージサービスを提供する装置である。メッセージサービスとは、ユーザからメッセージを受付けて、指定されたユーザに送信するサービスであり、例えば、SMS(Short Message Service)や電子メール等のメールサービス、SNS(Social Network Service)等である。
【0020】
なお、ユーザは、サーバ装置6のメッセージサービスを利用する際に、他のユーザを指定するほか、自分自身を指定してメッセージを送信することも可能である。この場合、メッセージの内容は自分自身によって読まれるため、例えば、いわゆるリマインダや、備忘録等として利用される。以下において、サーバ装置6の構成に関する詳細な説明は、省かれる。
【0021】
通信回線3は、情報処理装置1、端末2、文書管理装置4、及び通信回線5を通信可能に接続する回線である。また、通信回線5は、サーバ装置6、及び通信回線3を通信可能に接続する回線である。通信回線3、及び通信回線5は、例えばLAN(Local Area Network)のほか、WAN(Wide Area Network)であってもよいし、インターネットであってもよいし、これらの組合せであってもよい。また、通信回線3、及び通信回線5は、公衆交換通信網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)やサービス統合デジタル網(ISDN:Integrated Services Digital Network)等を含むものでもよい。また、通信回線3及び通信回線5は、区別されない一つの通信回線であってもよい。
【0022】
以下に説明する実施形態において、通信回線3は、LANであり、通信回線5は、インターネットであり、通信回線3と通信回線5との間には図示しないゲートウェイ装置が設けられている。そして、1つの通信回線3と、その通信回線3に接続する情報処理装置1、端末2、及び文書管理装置4とは、いずれも1つの組織に所属している。
【0023】
なお、情報処理システム9における情報処理装置1、端末2、通信回線3、文書管理装置4、サーバ装置6、及び通信回線5の、それぞれの数は
図1に示したものに限られない。例えば、情報処理装置1、文書管理装置4、及びサーバ装置6は、それぞれ複数台の装置が機能を分担するクラスタシステムにより構成されてもよい。また、端末2は、直接、通信回線5に接続してサーバ装置6と情報をやり取りしてもよい。
【0024】
<文書管理装置の構成>
図2は、文書管理装置4の構成の例を示す図である。
図2に示す文書管理装置4は、プロセッサ41、メモリ42、及びインタフェース43を有する。つまり、この文書管理装置4は、メモリとプロセッサとを有する文書管理装置の例である。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0025】
プロセッサ41は、メモリ42に記憶されているプログラムを読出して実行することにより文書管理装置4の各部を制御する。プロセッサ41は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。
【0026】
インタフェース43は、有線又は無線により通信回線3を介して、文書管理装置4を端末2、及び情報処理装置1に通信可能に接続する通信回路である。また、インタフェース43は、通信回線3、及び通信回線5を介して、文書管理装置4をサーバ装置6に通信可能に接続する通信回路である。
【0027】
メモリ42は、プロセッサ41に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ42は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)を有する。なお、メモリ42は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等を有してもよい。また、メモリ42は、文書DB421を記憶する。
【0028】
図3は、文書DB421の構成の例を示す図である。文書管理装置4は、メモリ42において文書DB421として、
図3に示す階層構造のファイルシステムを記憶している。このファイルシステムは、複数のノードが親子関係を有することで階層構造をなすものであり、各ノードはファイルか、ファイルを含むフォルダを表している。フォルダは、さらにフォルダを含んでもよい。例えば、
図3に示すルートノード「/」は、「フォルダB」、「フォルダC」、及び「フォルダD」を含む。また、
図3に示す「フォルダB」は「文書A_修正1.odt」という名前の文書(すなわち、ファイル)を含む。文書がメモリ42において記憶されている場所は、「パス」と呼ばれる。例えば、上述した文書のパスは「/フォルダB/文書A_修正1.odt」である。
【0029】
文書DB421で構築されるこのファイルシステムにおいて、各ノードは、それぞれ、自身の名前と、自身が作成、及び更新された日時を示す日時情報と、をそれぞれメタデータとして記憶する。文書管理装置4のプロセッサ41は、情報処理装置1からの要求に応じて、文書DB421で記憶されている文書について、その文書の名前や、パス、その文書の日時情報を提供する。
【0030】
<情報処理装置の構成>
図4は、情報処理装置1の構成の例を示す図である。
図4に示す情報処理装置1は、プロセッサ11、メモリ12、及びインタフェース13を有する。つまり、この情報処理装置1は、メモリとプロセッサとを有する情報処理装置の例である。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0031】
プロセッサ11は、メモリ12に記憶されているプログラムを読出して実行することにより情報処理装置1の各部を制御する。プロセッサ11は、例えばCPUである。
【0032】
インタフェース13は、有線又は無線により通信回線3を介して、情報処理装置1を端末2及び文書管理装置4に通信可能に接続する通信回路である。また、インタフェース13は、通信回線3、及び通信回線5を介して、情報処理装置1をサーバ装置6に通信可能に接続する通信回路である。
【0033】
メモリ12は、プロセッサ11に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ12は、RAMやROMを有する。なお、メモリ12は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等を有してもよい。また、メモリ12は、パスDB121、サービスDB122、メッセージDB123、及び予測モデル124を記憶する。
【0034】
図5は、パスDB121の例を示す図である。
図5に示すパスDB121は、文書管理装置4において文書が記憶されている場所であるパスを記憶するデータベースである。
図5に示すパスDB121は、文書ID、作成日時、更新日時、及びパスの各項目を対応付けて記憶する。
【0035】
図5に示すパスDB121は、行ごとにそれぞれ1つの文書に関する情報を記憶する。パスDB121において、文書IDは、対応する文書を識別する識別情報である。作成日時は、対応する文書が作成された日時を示す情報である。更新日時は、対応する文書が更新された日時を示す情報である。パスは、対応する文書が文書管理装置4において記憶されているパスである。プロセッサ11は、例えば、端末2が文書管理装置4に文書の登録を依頼したときや、予め決められた条件を満たしたとき等に、文書管理装置4に要求し、これらの情報を取得してパスDB121に記憶する。
【0036】
図6は、サービスDB122の例を示す図である。サービスDB122は、情報処理装置1がサーバ装置6を利用するための情報を記憶するデータベースである。
図6に示すサービスDB122は、サービス表1221と、ユーザ対応表1222と、を有する。
【0037】
サービス表1221は、サービス名、組織名、認証情報、及び取得先情報の各項目を対応付けて記憶する。サービス名は、サーバ装置6が提供するメッセージサービスの名称である。組織名は、対応するメッセージサービスにおいて、情報処理装置1が所属する組織を識別するための名称である。認証情報は、対応するメッセージサービスにおいて、情報処理装置1が、自身の所属する組織の名称を使ってサーバ装置6を利用する際に、この組織を認証させるための情報である。取得先情報は、情報処理装置1が、対応するメッセージサービスによってやり取りされたメッセージを取得する取得先を示す情報である。この取得先情報は、例えば、サーバ装置6において情報処理装置1が所属する組織に割り当てられたメッセージを記憶する場所を示すURI(Uniform Resource Identifier)や、それらのメッセージを取得する際に利用するAPI(Application Programming Interface)等である。
【0038】
ユーザ対応表1222は、サービス表1221に列挙されたサービス名ごとに1つずつ対応付けられる。ユーザ対応表1222は、対応付けられたサービス名が示すメッセージサービスにおいてユーザを識別する識別情報と、情報処理装置1においてユーザを識別する識別情報とを対応付ける表である。ユーザ対応表1222は、ユーザID、サービス内ユーザIDの各項目を対応付けて記憶する。ユーザIDは、情報処理装置1におけるユーザの識別情報である。サービス内ユーザIDは、ユーザ対応表1222に対応付けられたサービス名が示すメッセージサービスにおけるユーザの識別情報である。
【0039】
図7は、メッセージDB123の例を示す図である。メッセージDB123は、サーバ装置6が提供するメッセージサービスによって、ユーザ間でやり取りされたメッセージを記憶するデータベースである。
図7に示すメッセージDB123は、サービス名リスト1231と、メッセージ履歴1232と、を有する。
【0040】
図7に示すメッセージDB123においてサービス名リスト1231は、サービス名を列挙したリストである。このサービス名は、サービスDB122におけるサービス表1221のサービス名と共通の内容であり、サーバ装置6によって提供され、情報処理装置1が利用するメッセージサービスの名称である。
【0041】
メッセージ履歴1232は、サービス名リスト1231で列挙されるサービス名ごとに1つずつ対応付けられる。メッセージ履歴1232は、情報処理装置1がサーバ装置6から取得したメッセージの履歴である。メッセージ履歴1232は、行ごとにメッセージの送信日時、ユーザID、及びメッセージデータの各項目を記憶する。
【0042】
メッセージ履歴1232において、送信日時は、対応するメッセージが送信された日時を示す情報である。ユーザIDは、対応するメッセージを送信したユーザの、情報処理装置1における識別情報である。なお、このユーザは、サーバ装置6において上述したサービス内ユーザIDによって識別されていてもよい。情報処理装置1は、サービスDB122のユーザ対応表1222を参照して、サービス内ユーザIDを対応するユーザIDに変換してメッセージ履歴1232に記憶する。メッセージデータは、対応するメッセージの内容を示すデータであり、ユーザがメッセージサービスを利用して指定したユーザに送信したメッセージに含まれる文字列や添付データ等である。
【0043】
図8は、予測モデル124の例を示す図である。予測モデル124は、メッセージDB123に記憶されたメッセージの解析に用いる学習モデルデータである。
図8に示す予測モデル124は、抽出条件、及び評価の各項目を記憶する。
【0044】
抽出条件は、メッセージDB123に記憶されたメッセージの中から、文書の更新に関するメッセージを抽出する際の条件を示す情報である。例えば、
図8に示す抽出条件は、メッセージ中に「更新」や「修正」という文字列が記載されていること、等である。評価は、対応する抽出条件で抽出されたメッセージに対する評価を示す情報である。この評価が高いほど、そのメッセージは、文書が更新されたことを意味している確率が高い。
【0045】
<端末の構成>
図9は、端末2の構成の例を示す図である。
図9に示す端末2は、プロセッサ21、メモリ22、インタフェース23、操作部24、及び表示部25を有する。これらの構成は、例えばバスで、互いに通信可能に接続されている。
【0046】
プロセッサ21は、メモリ22に記憶されているプログラムを読出して実行することにより端末2の各部を制御する。プロセッサ21は、例えばCPUである。
【0047】
インタフェース23は、有線又は無線により通信回線3を介して、端末2と情報処理装置1とを通信可能に接続する通信回路である。また、インタフェース23は、通信回線3、及び通信回線5を介して、端末2をサーバ装置6に通信可能に接続する通信回路である。なお、上述した通り、インタフェース23は、直接、通信回線5に接続して、この通信回線5を経由して端末2をサーバ装置6に通信可能に接続してもよい。
【0048】
操作部24は、各種の指示をするための操作ボタン、キーボード、タッチパネル、マウス等の操作子を備えており、操作を受付けてその操作内容に応じた信号をプロセッサ21に送る。
【0049】
表示部25は、液晶ディスプレイ等の表示画面を有しており、プロセッサ21の制御の下、画像を表示する。表示画面の上には、操作部24の透明のタッチパネルが重ねて配置されてもよい。
【0050】
メモリ22は、プロセッサ21に読み込まれるオペレーティングシステム、各種のプログラム、データ等を記憶する記憶手段である。メモリ22は、RAMやROMを有する。なお、メモリ22は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等を有してもよい。
【0051】
<情報処理装置の機能的構成>
図10は、情報処理装置1の機能的構成の例を示す図である。情報処理装置1のプロセッサ11は、メモリ12に記憶されたプログラムを実行することにより、第1取得部111、第1受付部112、第2取得部113、推定部114、提示部115、第2受付部116、及び学習部117として機能する。
【0052】
第1取得部111は、文書管理装置4に登録された文書の更新日時やパス等の情報を取得し、取得したこれらの情報をパスDB121に記憶する。
【0053】
第1受付部112は、インタフェース13及び通信回線3を経由して端末2から、文書を検索するユーザの操作を受付け、この操作が示す上述した文書の名称や特徴を有するパスをパスDB121の中から特定する。そして、第1受付部112は、例えば、特定したパスの中から、更新日時が最も新しいものを特定し、その更新日時を第2取得部113に伝える。
【0054】
第2取得部113は、インタフェース13、通信回線3、及び通信回線5を介してサーバ装置6に接続する。そして、第2取得部113は、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージの中から、第1受付部112が特定した更新日時よりも後にやり取りされたメッセージであって、第1受付部112が受付けた操作が示す文書の名称等に関連するメッセージを取得する。第2取得部113は、取得したメッセージをメッセージDB123に記憶する。
【0055】
推定部114は、第2取得部113が取得してメッセージDB123に記憶したメッセージのそれぞれを、予測モデル124に基づいて評価し、第1受付部112が受付けた操作が示す文書が、上述した更新日時よりも後に更新されたか否かを推定する。
【0056】
提示部115は、推定部114により更新されたと推定される文書の情報を提示する。例えば、提示部115は、更新されたと推定される文書のパスや、その推定の根拠となるメッセージ、そのメッセージを発信したユーザの識別情報等を端末2に表示させるよう指示することで提示する。
【0057】
第2受付部116は、提示部115により情報を提示されたユーザから、上述した文書の更新の有無を確認したことを示す情報(以下、確認情報という)を受付ける。
【0058】
学習部117は、第2受付部116が受付けた確認情報を反映させるように予測モデル124を更新する。予測モデル124が更新されることにより、上述した推定部114による推定の精度は、向上する。
【0059】
<情報処理装置の動作>
情報処理装置1は、推定した文書の情報を提示する動作、及び予測モデルを更新する動作、をそれぞれ行う。以下、各動作の流れをフロー図により説明する。
【0060】
<推定した文書の情報を提示する動作>
図11は、推定した文書の情報を提示する動作の流れの例を示すフロー図である。情報処理装置1のプロセッサ11は、通信回線3を介して端末2から文書を検索する操作を受付けたか否かを判断する(ステップS101)。この文書を検索する操作を受付けていない、と判断する間(ステップS101;NO)、プロセッサ11は、この判断を続ける。
【0061】
一方、文書を検索する操作を受付けた、と判断すると(ステップS101;YES)、プロセッサ11は、操作に応じた文書の名称を含む等の条件を満たす文書のパスを、予め文書が登録されたときに記憶しているパスDB121の中から抽出する(ステップS102)。
【0062】
例えば、情報処理装置1が
図5に示すパスDB121をメモリ12に記憶しているとき、プロセッサ11が「文書A」を文書名に含む文書を検索する操作を受付けると、プロセッサ11は、文書ID「D01」、「D02」、及び「D03」にそれぞれ対応するパスをパスDB121の中から抽出する。これらは、全てパスに「文書A」を含んでいるからである。
【0063】
そして、抽出したパスに記憶された文書のうち、最も新しい更新日時を有するものを特定し(ステップS103)、その更新日時よりも後にやり取りされたメッセージをサーバ装置6から取得する(ステップS104)。
【0064】
プロセッサ11が上述したパスを抽出したとき、最も新しい更新日時を有するものは、文書ID「D03」の「11月18日13時5分」である。そこで、プロセッサ11は、この文書ID「D03」で識別される文書を特定し、その更新日時である「11月18日13時5分」よりも後にやり取りされたメッセージをサーバ装置6に要求する。
【0065】
図12は、ユーザ間でやり取りされたメッセージの例を示す図である。
図12に示す例で、サーバ装置6は、ユーザ間で会話をやり取りするメッセージサービスを提供する。例えば、
図12に示す「文書AのXXの箇所を修正しておいて下さい」というメッセージは、11月18日の15時34分に、ユーザID「U11」で識別されるユーザが送信したものである。そして、このメッセージに対してユーザID「U12」で識別されるユーザは、
図12に示す通り11月18日の15時40分に「了解しました。文書Aを修正してクライアントに送付しておきます」というメッセージを返答している。
【0066】
図12に示す2つのメッセージは、いずれも上述した「11月18日13時5分」よりも後に送信されている。したがって、プロセッサ11は、これら2つのメッセージをサーバ装置6から取得する。
【0067】
プロセッサ11は、ステップS104で取得したメッセージの中から、上述した操作が示す文書に言及しているメッセージを抽出し(ステップS105)、それらのメッセージを予測モデル124により解析する(ステップS106)。
【0068】
図12に示す2つのメッセージは、いずれも「文書A」の文字列を含む。すなわち、これら2つのメッセージは、文書Aについて言及している。プロセッサ11は、これらのメッセージを予測モデル124により解析する。予測モデル124には、例えば「更新」や「修正」という文言とともに検索対象の文書に関して言及している場合、その文書が更新された可能性について高く評価する。
【0069】
プロセッサ11は、解析した結果、上述した更新日時よりも後に、検索の対象とされている文書が更新された可能性があるか否かを判断する(ステップS107)。上述した文書が更新された可能性がない、と判断する場合(ステップS107;NO)、プロセッサ11は、処理を終了する。一方、上述した文書が更新された可能性がある、と判断する場合(ステップS107;YES)、プロセッサ11は、端末2を制御してこの文書の情報をユーザに提示する(ステップS108)。
【0070】
図13は、端末2がユーザから文書を検索する操作を受付ける画面の例を示す図である。
図13に示す画面は、ユーザと対話するダイヤログボックスD1で構成される。このダイヤログボックスD1は、フォームF1、F2、F3、及びボタンB1、B2、B3を含む。
【0071】
ユーザが、フォームF1に「文書A」という文字列を入力し、続いて「検索」という文字列が記載されたボタンB1を押下すると、端末2のプロセッサ21は、これらの操作を受付けて、その内容を示す制御信号を情報処理装置1に送る。
【0072】
情報処理装置1のプロセッサ11は、端末2から上述した制御信号を受取ると、ユーザが「文書A」という文字列を含む文書について、最新の文書を検索している、と解釈する。そして、プロセッサ11は、例えば、
図5に示すパスDB121から、「文書A」という文字列を含むパスを抽出し、抽出したこれらのパスをフォームF2に列挙して表示するよう端末2に指示する。
【0073】
また、これらのパスのうち、最後に更新された文書を示すパスは「フォルダD/文書A_修正2.odt」である。プロセッサ11は、このパスに記憶されている文書の更新日時である「11月18日13時5分」よりも後に、
図12に示す2つのメッセージがやり取りされたと判断し、これらを解釈して「文書A」で示される文書が更新されている可能性をユーザに通知する。具体的にプロセッサ11は、「11/18の15:40にU12さんが文書Aを更新している可能性があります」という文字列をフォームF3に表示させるよう、端末2に指示する。そして、プロセッサ11は端末2に指示して、この文書が更新されたと推定する根拠となった会話の内容を上述した文字列の下に表示させる。この会話とは、
図12に示すユーザID「U12」で示されるユーザの、11月18日の15時40分に送信されたメッセージである。
【0074】
ここで、このプロセッサ11は、「文書A」で示される文書を更新したユーザ(更新ユーザという)として、ユーザID「U12」で示されるユーザを推定する。そして、プロセッサ11は、推定した更新ユーザの情報を端末2のユーザに提示する。つまり、このプロセッサ11は、文書を更新したユーザである更新ユーザを推定し、推定された更新ユーザの情報を提示するプロセッサの例である。なお、プロセッサ11は、更新ユーザの情報として、ユーザIDのほか、ユーザの名前、所属、メールアドレス、メッセージサービスにおけるアカウント名等を提示してもよい。この構成により、ユーザは、文書を更新したと推定されるユーザを知り、そのユーザに問合せることができる。
【0075】
また、このプロセッサ11は、上述した文書が更新されたと推定する根拠となった会話の内容を端末2のユーザに提示する。つまり、このプロセッサ11は、解析されたメッセージのうち、文書が更新されたと推定する根拠を示すメッセージを抽出して提示するプロセッサの例である。この構成により、ユーザは、更新したと推定する根拠となるメッセージを確認することができる。
【0076】
また、このプロセッサ11は、ユーザにより指定された文書(第1文書という)が、文書管理装置4において最後に更新された日時(すなわち、更新日時)を示す日時情報を取得し、この更新日時よりも後にやり取りされたメッセージを解析して、第1文書がこの更新日時よりも後に更新されたと推定する場合に、この第1文書の情報として、上述した会話の内容を端末2のユーザに提示する。つまり、このプロセッサ11は、指定された第1文書が最後に更新された日時を示す日時情報を取得し、メッセージのうち、この日時情報が示す日時よりも後にやり取りされたメッセージを解析して、第1文書がこの日時よりも後に更新されたか否かを推定し、第1文書がこの日時よりも後に更新されたと推定する場合に、この第1文書の情報を提示するプロセッサの例である。この構成によれば、文書管理装置4に登録された文書のうち、ユーザに指定された文書名等を有する文書であって、最後に更新された文書の更新日時よりも後に、その文書について更新したと推定されるメッセージがやり取りされている場合に、ユーザは、そのことを知ることができる。
【0077】
また、このプロセッサ11は、第1文書を検索する操作をユーザから受付けたときに、この第1文書の日時情報を取得し、第1文書がこの日時情報に示される日時よりも後に更新されたと推定する場合に、この第1文書の情報をユーザに提示するプロセッサの例である。
【0078】
なお、このプロセッサ11は、更新日時よりも後にやり取りされたメッセージを解析して、指定された第1文書が更新されたか否かを判断していたが、文書管理装置4における更新日時を用いなくてもよい。この場合、プロセッサ11は、指定された第1文書について言及する全てのメッセージを解析すればよい。
【0079】
図13に示すボタンB2は「U12さんに連絡を取る」という文字列が記載されたボタンである。このボタンB2をユーザが押下すると、端末2のプロセッサ21は、ユーザID「U12」で識別されるユーザにメールやメッセージ等を送信する。このメッセージ等は、例えば、文書Aについて更新をしたか否かを問い合わせる定型文を含むものである。
【0080】
ボタンB3は「その他の会話を表示」という文字列が記載されたボタンである。このボタンB3をユーザが押下すると、端末2のプロセッサ21は、情報処理装置1に対し、他の会話の内容を要求する。情報処理装置1のプロセッサ11は、この要求を受けて、上述した文書Aが更新されている可能性を示す根拠として、既に端末2において表示させた会話とは異なる会話を選択し、その内容を示すメッセージデータを端末2に送信する。端末2は、情報処理装置1が要求に応じて送信したこのメッセージデータを受信し、表示部25によりこれを表示する。
【0081】
この「推定した文書の情報を提示する動作」を実行するプロセッサ11は、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得し、メッセージを解析して更新された文書を推定し、推定された文書の情報を提示するプロセッサの例である。
【0082】
<予測モデルを更新する動作>
図14は、予測モデルを更新する動作の流れの例を示すフロー図である。プロセッサ11は、更新されたと推定する文書について、その文書の更新の有無の確認を促す表示をするように端末2に指示する(ステップS201)。そして、プロセッサ11は、端末2からその文書についての確認情報を受付けたか否か判断する(ステップS202)。
【0083】
図15は、端末2においてユーザの確認情報を受付ける画面の例を示す図である。プロセッサ11は、端末2に指示して表示部25により、
図15に示すダイヤログボックスD2を表示させる。このダイヤログボックスD2は、「文書は更新されていましたか?」という質問の文字列と、この文字列の下にボタンB11、B12と、を表示する。
【0084】
ボタンB11は「はい」という文字列が記載されたボタンであり、「文書が更新されていた」とユーザが確認したことを示す。また、ボタンB12は「いいえ」という文字列が記載されたボタンであり、「文書が更新されていなかった」とユーザが確認したことを示す。
【0085】
ユーザがこのボタンB11又はボタンB12を押下すると、端末2はこれらの操作を、上述した確認情報として情報処理装置1に送信する。
【0086】
図14に示す動作において、端末2から確認情報を受付けていない、と判断する間(ステップS202;NO)、プロセッサ11は、この判断を続ける。一方、端末2から確認情報を受付けた、と判断する場合(ステップS202;YES)、プロセッサ11は、受付けた確認情報を取得して、その確認情報を記憶し、その確認情報を用いて予測モデル124を更新する(ステップS203)。その後、プロセッサ11は、更新された予測モデル124を用いて、メッセージDB123に記憶されたメッセージを解析する。
【0087】
この「予測モデルを更新する動作」を実行するプロセッサ11は、文書の情報を提示されたユーザから、この文書の更新の有無を確認した確認情報を受付けてメモリに記憶し、この確認情報を用いてメッセージを解析するプロセッサの例である。この構成によれば、情報処理装置1は、ユーザから得た確認情報を教師データとして用いる、いわゆる教師あり学習を行って、予測モデル124を用いた推定の精度を向上させることができる。
【0088】
なお、このプロセッサ11は、端末2からユーザの確認情報を促していたが、情報処理システム9によるユーザの操作の監視により、予測モデル124を更新してもよい。例えば、プロセッサ11は、更新されたと推定する文書の情報をユーザに提示した後に、その更新された文書が文書管理装置4に登録された場合、推定を肯定的に評価して、予測モデル124を更新する。一方、予め決められた期間にわたって、上述した文書が更新されず、新たに文書管理装置4に登録されることがなかった場合、プロセッサ11は、上述した推定を否定的に評価して、予測モデル124を更新すればよい。
【0089】
以上、説明した動作をすることにより、情報処理システム9の情報処理装置1は、指定された文書であって、文書管理装置4に登録された文書のうち、最新の更新日時よりも後にやり取りされたメッセージの内容から、その文書がその後に更新されたか否かを判断し、更新されたと推定する場合に、その文書の情報をユーザに提示する。その結果、ユーザは、更新された文書が文書管理装置に登録されていなくても、その文書の存在を知ることができる。
【0090】
<変形例>
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例は、互いに組合されてもよい。
【0091】
<1>
上述した実施形態において、情報処理装置1、及び文書管理装置4は、CPUで構成されるプロセッサ11、及びプロセッサ41をそれぞれ有していたが、これらの機器をそれぞれ制御する制御手段は他の構成であってもよい。例えば、これらの機器は、CPU以外にも各種のプロセッサ等を有してもよい。
【0092】
ここでプロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば上述したCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU: Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0093】
<2>
上述した実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。
【0094】
また、プロセッサの各動作の順序は、上述した実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更されてもよい。
【0095】
<3>
上述した実施形態において、情報処理装置1は、文書管理装置4と別の装置であったが、文書管理装置4の機能を兼ね備えてもよい。この場合、情報処理装置1は、メモリ12に上述した文書DB421に相当するデータベースを記憶し、プロセッサ11は、このデータベースで記憶されている文書について、その文書の名前や、パス、その文書の日時情報を取得すればよい。この場合、情報処理システム9は、文書管理装置4を有しなくてもよい。
【0096】
<4>
上述した実施形態において、情報処理装置1のプロセッサ11は、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得し、取得したメッセージを解析して更新された文書を推定し、推定された文書の情報を提示していたが、これらの処理のいずれかは、文書管理装置4又はサーバ装置6が行ってもよい。
【0097】
例えば、やり取りされるメッセージをサーバ装置6が解析し、その解析の結果、そのメッセージで言及されている文書が更新されたか否かを判断してもよい。そして、文書が更新されたと推定する場合、サーバ装置6がその旨を端末2のユーザに提示してもよい。
【0098】
また、文書管理装置4は、例えば、自身が記憶している文書のリストを決められた周期でサーバ装置6に供給し、サーバ装置6は、供給された文書のリストに示される文書名を含むメッセージを情報処理装置1に供給してもよい。
【0099】
この場合においてこの情報処理システム9は、文書管理装置と、情報処理装置と、サーバ装置とを有し、文書管理装置は、ユーザが作成又は更新した文書を登録し、サーバ装置は、ユーザからメッセージを受付けて、指定されたユーザに送信し、文書管理装置、情報処理装置、及びサーバ装置のいずれかは、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得し、メッセージを解析して更新された文書を推定し、推定された文書の情報を提示する情報処理システムの例である。
【0100】
<5>
上述した実施形態において、情報処理装置1のプロセッサ11によって実行されるプログラムは、プロセッサを有するコンピュータに、メッセージサービスによりユーザ間でやり取りされたメッセージを取得するステップと、メッセージを解析して更新された文書を推定するステップと、推定された文書の情報を提示するステップと、を実行させるプログラムの例である。
【0101】
このプログラムは、磁気テープ及び磁気ディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリ等の、コンピュータ装置が読取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムは、インターネット等の通信回線経由でダウンロードされてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1…情報処理装置、11…プロセッサ、111…第1取得部、112…第1受付部、113…第2取得部、114…推定部、115…提示部、116…第2受付部、117…学習部、12…メモリ、121…パスDB、122…サービスDB、1221…サービス表、1222…ユーザ対応表、123…メッセージDB、1231…サービス名リスト、1232…メッセージ履歴、124…予測モデル、13…インタフェース、2…端末、21…プロセッサ、22…メモリ、23…インタフェース、24…操作部、25…表示部、3…通信回線、4…文書管理装置、41…プロセッサ、42…メモリ、421…文書DB、43…インタフェース、5…通信回線、6…サーバ装置、9…情報処理システム、B1、B2、B3、B11、B12…ボタン、D1、D2…ダイヤログボックス、F1、F2、F3…フォーム。