(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】バンパーの成形装置
(51)【国際特許分類】
B29C 45/37 20060101AFI20240402BHJP
B60R 19/03 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
B29C45/37
B60R19/03 Z
(21)【出願番号】P 2020180993
(22)【出願日】2020-10-29
【審査請求日】2022-11-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】轟 崇史
(72)【発明者】
【氏名】高木 将
【審査官】北澤 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-181886(JP,A)
【文献】特開2004-160899(JP,A)
【文献】特開2013-018217(JP,A)
【文献】特開平06-126783(JP,A)
【文献】特開2006-289945(JP,A)
【文献】特開平05-031771(JP,A)
【文献】特開平11-300756(JP,A)
【文献】特開2001-067835(JP,A)
【文献】特開平11-291298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 45/00-45/84
B29C 33/00-33/76
B60R 19/00-19/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前面又は後面から側面まで車両外方に向けて形成されるパネル本体部と、当該パネル本体部の車両側面外縁部から車両内方に向けて形成されるホイールアーチフランジ部とを備えたバンパーの成形装置であって、
前記ホイールアーチフランジ部の車両下端側には、前記パネル本体部の表面に続くフランジ外面の先端部で鈍角状に交差し車両内方へ傾斜する第1先端面と、前記パネル本体部の裏面に続くフランジ内面の先端部で
直角状に交差し車両外方に延びる第2先端面とを備え、
前記パネル本体部の表面を成形するキャビティ型と、前記パネル本体部の裏面と前記フランジ内面と前記第2先端面とを成形するコア主型と、前記フランジ外面と前記第1先端面とを成形し、前記ホイールアーチフランジ部を前記コア主型の外方へ強制脱型させる外捲りコアとを備え、
車両下端側における前記コア主型と前記外捲りコアとの分割線は、前記第1先端面と前記第2先端面との交差部を起点にして前記第1先端面との開き角が120度以上となるように形成されていることを特徴とするバンパーの成形装置。
【請求項2】
請求項1に記載されたバンパーの成形装置において、
前記コア主型に対する前記外捲りコアの移動方向は、車両下端側における前記フランジ内面と
平行に形成されていることを特徴とするバンパーの成形装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載されたバンパーの成形装置において、
前記第1先端面の前記フランジ外面に対する開き角は、車両上端側において
直角となるように形成され、
前記第1先端面の前記フランジ外面に対する開き角が
直角となった位置では、前記第2先端面が消滅することを特徴とするバンパーの成形装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載されたバンパーの成形装置において、
前記キャビティ型と前記外捲りコアとの分割線は、
水平方向へ延びており、前記パネル本体部の表面と前記ホイールアーチフランジ部のフランジ外面から延設される円弧面との交差部を起点に
水平状に形成されていることを特徴とするバンパーの成形装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載されたバンパーの成形装置において、
前記フランジ内面の先端部には、前記第2先端面に接する微小半径の円弧面を形成することを特徴とするバンパーの成形装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンパーの成形装置に関し、詳しくは、バンパーの側面外縁部に形成するホイールアーチフランジ部の脱型時における傷付きを低減し得るバンパーの成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両の前端部又は後端部に装着されるバンパーパネル(以下、「バンパー」と言う)は、ポリプロピレン(PP)等の樹脂材料を用いて射出成形法によって成形されている。また、バンパーには、車両の前面又は後面から側面まで車両外方に向けて形成されるパネル本体部と、パネル本体部の車両側面外縁部から車両内方に向けて形成されるホイールアーチフランジ部とを備えている。そして、ホイールアーチフランジ部は、パネル本体部を成形金型(コア型)から取り出す際に、負角状態(アンダーカット)を構成するように形成されている。また、パネル本体部の車両下端側には、他の部品との接合フランジ部等が形成され、車両上端側に比較して剛性が強くなっている。
【0003】
図9、
図10に示すように、パネル本体部101とアンダーカット部(ホイールアーチフランジ部)102とを有する成形品(バンパー)100の成形装置200が、例えば、特許文献1に開示されている。上記成形品(バンパー)100の成形装置200には、パネル本体部101の表面101aを成形するキャビティ型201と、パネル本体部101の裏面101b及びこの裏面101bと連続するホイールアーチフランジ部102のフランジ内面102bとを成形するコア主型202と、パネル本体部101の表面101aと連続するホイールアーチフランジ部102のフランジ外面102a及びホイールアーチフランジ部102の先端面102cを成形する外捲りコア203とを備えている。
【0004】
そして、外捲りコア203は、コア主型202の下部で、コア主型202の内外方向へ水平状に移動自在に設けられている。また、外捲りコア203を水平移動させるための外捲りコア駆動シリンダ204が、コア主型202の外部に装着されている。なお、上記成形装置200には、図示しないが、キャビティ型201を型閉じ状態と型開き状態との間で上下移動させるキャビティ型駆動装置と、キャビティ型201とコア主型202と外捲りコア203とが型閉じ状態で形成するキャビティ内に溶融状態の樹脂を射出する射出機と、成形品(バンパー)100をコア主型202から離型させる離型装置等を備えている。
【0005】
上記成形品(バンパー)100の成形装置200によれば、キャビティ型201とコア主型202と外捲りコア203とが形成するキャビティ内に射出された樹脂がある程度冷却固化した段階で、
図9に示すように、キャビティ型201をコア主型202及び外捲りコア203から上方(矢印(i)の方向)へ離間させる。その後、
図10に示すように、外捲りコア駆動シリンダ204のロッド204aを短縮させて、外捲りコア203をコア主型202の外方へ移動させることにより、ホイールアーチフランジ部102をコア主型202の外へ強制的に変位(強制脱型)させる。また、ホイールアーチフランジ部102をコア主型202の外へ強制脱型させて負角状態を解除した後に、離型装置を作動させて成形品(バンパー)100をコア主型202の上方へ持ち上げ、型外に取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記成形品(バンパー)100の成形装置200では、以下のような問題があった。すなわち、
図11に示すように、外捲りコア203をコア主型202の外方へ移動させることにより、ホイールアーチフランジ部102をコア主型202の外へ強制脱型させたとき、パネル本体部101が元の位置へ戻ろうとする動きと成形収縮等によって、ホイールアーチフランジ部102は、外捲りコア203から離間しようとする。
【0008】
そのとき、ホイールアーチフランジ部102の先端面102cが、コア主型202に対する外捲りコア203の分割線PLと先端面102cを成形するキャビ壁面203cとが直角又は鋭角状に交差する角部203dに引っ掛かり、ホイールアーチフランジ部102の先端面102cからフランジ外面102aにかけて引っ掻き傷が生じやすいという問題があった。特に、車両下端側では、パネル本体部101が元の位置へ戻ろうとする復元力が強い。また、ホイールアーチフランジ部102のフランジ長さが短くなる車両下端側では、先端面102cがコア主型202に衝突するまでの変位量も大きくなる。その結果、上記引っ掻き傷も大きくなり、外観品質への影響が大きかった。
【0009】
この傷付きを低減させる方策として、
図12に示すように、ホイールアーチフランジ部102の先端面102cに断面略三角形状の肉付け部103を形成して、外捲りコア203の角部203dの断面を鈍角状に形成することによって、ホイールアーチフランジ部102の肉付け部103の外面103c及びフランジ外面102aが外捲りコア203の角部203dを滑りやすくさせることも考えられる。しかし、この場合、背反事象として、ホイールアーチフランジ部102の肉付け部103の外面103cがフランジ内面102bに対して鋭角状に形成され、危害感を生じさせる。そのため、成形後の塗装で傷付きを隠すことができ、且つ危害感を排除させ得る肉付け部103の形状をトライ&エラーで造り込む必要があり、その型修正費用が増加するという問題があった。
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、バンパーの車両側面外縁部に形成するホイールアーチフランジ部の強制脱型に伴う傷付きを低減しつつ、型修正費用の削減が可能なバンパーの成形装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係るバンパーの成形装置は、次のような構成を有している。
(1)車両の前面又は後面から側面まで車両外方に向けて形成されるパネル本体部と、当該パネル本体部の車両側面外縁部から車両内方に向けて形成されるホイールアーチフランジ部とを備えたバンパーの成形装置であって、
前記ホイールアーチフランジ部の車両下端側には、前記パネル本体部の表面に続くフランジ外面の先端部で鈍角状に交差し車両内方へ傾斜する第1先端面と、前記パネル本体部の裏面に続くフランジ内面の先端部で略直交し車両外方に延びる第2先端面とを備え、
前記パネル本体部の表面を成形するキャビティ型と、前記パネル本体部の裏面と前記フランジ内面と前記第2先端面とを成形するコア主型と、前記フランジ外面と前記第1先端面とを成形し、前記ホイールアーチフランジ部を前記コア主型の外方へ強制脱型させる外捲りコアとを備え、
車両下端側における前記コア主型と前記外捲りコアとの分割線は、前記第1先端面と前記第2先端面との交差部を起点にして前記第1先端面との開き角が120度以上となるように形成されていることを特徴とする。
【0012】
本発明においては、ホイールアーチフランジ部の車両下端側には、パネル本体部の表面に続くフランジ外面の先端部で鈍角状に交差し車両内方へ傾斜する第1先端面と、パネル本体部の裏面に続くフランジ内面の先端部で略直交し車両外方に延びる第2先端面とを備えているので、ホイールアーチフランジ部における第2先端面がフランジ内面に対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状とすることができる。そのため、危害感を排除させ得る肉付け形状等をトライ&エラーで造り込む必要がなく、その型修正費用を削減できる。なお、第1先端面は、引っ掛かりにくい滑らかな形状であればよく、直線状に形成しても湾曲状に形成しても良い。
【0013】
また、パネル本体部の表面を成形するキャビティ型と、パネル本体部の裏面とフランジ内面と第2先端面とを成形するコア主型と、フランジ外面と第1先端面とを成形し、ホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へ強制脱型させる外捲りコアとを備え、車両下端側におけるコア主型と外捲りコアとの分割線は、第1先端面と第2先端面との交差部を起点にして第1先端面との開き角が120度以上となるように形成されているので、外捲りコアがホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へ強制脱型させるとき、車両下端側において剛性の強いパネル本体部が元の位置へ戻ろうとする動きと成形収縮等によって、ホイールアーチフランジ部は、外捲りコアから離間して、ホイールアーチフランジ部の第1先端面が、コア主型に対する外捲りコアの分割面と第1先端面を成形するキャビ壁面とが交差する角部に当接するが、角部の開き角が120度以上に形成されていることによって、角部に対してホイールアーチ部の第1先端面は滑りやすく、引っ掛かりにくい。そのため、ホイールアーチフランジ部の第1先端面からフランジ外面にかけて角部による引っ掻き傷が生じにくく、ホイールアーチフランジ部の傷付きを低減できる。
【0014】
よって、本発明によれば、バンパーの車両側面外縁部に形成するホイールアーチフランジ部の傷付きを低減しつつ、型修正費用の削減が可能なバンパーの成形装置を提供することができる。
【0015】
(2)(1)に記載されたバンパーの成形装置において、
前記コア主型に対する前記外捲りコアの移動方向は、車両下端側における前記フランジ内面と略平行に形成されていることを特徴とする。
【0016】
本発明においては、コア主型に対する外捲りコアの移動方向は、車両下端側におけるフランジ内面と略平行に形成されているので、車両下端側におけるホイールアーチフランジ部を外捲りコアとコア主型との間で挟持しながら、外捲りコアがホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へ強制脱型させることができる。そのため、バンパーのパネル本体部の剛性が強い車両下端側において、外捲りコアによる強制脱型の途中で、ホイールアーチフランジ部が外捲りコアから離間することを抑制できる。したがって、外捲りコアは、ホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へより一層安定して強制脱型させることができる。
【0017】
(3)(1)又は(2)に記載されたバンパーの成形装置において、
前記第1先端面の前記フランジ外面に対する開き角は、車両上端側において略直角となるように形成され、
前記第1先端面の前記フランジ外面に対する開き角が略直角となった位置では、前記第2先端面が消滅することを特徴とする。
【0018】
本発明においては、第1先端面のフランジ外面に対する開き角は、車両上端側において略直角となるように形成され、第1先端面のフランジ外面に対する開き角が略直角となった位置では、第2先端面が消滅するので、パネル本体部の剛性がそれほど強くない車両上端側において、第1先端面のフランジ外面に対する開き角が略直角となることにより、ホイールアーチフランジ部が外捲りコアから外れにくくなる。そのため、外捲りコアは、ホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へより一層安定して強制脱型させることができる。なお、第1先端面のフランジ外面に対する開き角が略直角となった位置では、第2先端面が消滅するが、第1先端面がフランジ内面に対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状を維持することができる。
【0019】
一方、パネル本体部の剛性が強い車両下端側では、外捲りコアがホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へ強制脱型させるとき、外捲りコアからホイールアーチフランジ部が離間しやすい。そのため、ホイールアーチフランジ部の強制脱型に伴い、ホイールアーチフランジ部の第1先端面が、外捲りコアの角部に当接する可能性が高い。ところが、車両下端側では、外捲りコアの角部の開き角が120度以上に形成されているので、外捲りコアの角部に対してホイールアーチ部の第1先端面は滑りやすく、引っ掻き傷が生じにくい。
【0020】
したがって、外捲りコアは、バンパーのパネル本体部の剛性がそれほど強くない車両上端側において、ホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へより安定して強制脱型させることができ、剛性が強い車両下端側では、ホイールアーチフランジ部が外捲りコアから外れても、外捲りコアの角部によるホイールアーチ部の傷付きを低減できる。これによって、ホイールアーチフランジ部の安定的な強制脱型と、ホイールアーチフランジ部の傷付き低減とを、より効果的に両立させることができる。
【0021】
(4)(1)乃至(3)のいずれか1つに記載されたバンパーの成形装置において、
前記キャビティ型と前記外捲りコアとの分割線は、前記パネル本体部の表面と前記ホイールアーチフランジ部のフランジ外面から延設される円弧面との交差部を起点に略水平状に形成されていることを特徴とする。
【0022】
本発明においては、キャビティ型と外捲りコアとの分割線は、パネル本体部の表面とホイールアーチフランジ部のフランジ外面から延設される円弧面との交差部を起点に略水平状に形成されているので、分割線の跡が外観上目立ちにくくなる。また、外捲りコアがホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へ強制脱型させた後、バンパーをコア主型から取り出すときの傷付きも生じにくい。そのため、ホイールアーチフランジ部の傷付き低減を含めて、より一層、バンパーの外観品質を向上させことができる。
【0023】
(5)(1)乃至(4)のいずれか1つに記載されたバンパーの成形装置において、
前記フランジ内面の先端部には、前記第2先端面と接する微小半径の円弧面を形成することを特徴とする。
【0024】
本発明においては、フランジ内面の先端部には、第2先端面と接する微小半径の円弧面を形成するので、ホイールアーチフランジ部の第2先端面での危害感をより一層低減できる。そのため、バンパーの組付け作業等をより一層安全で、楽に行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、バンパーの車両側面外縁部に形成するホイールアーチフランジ部の強制脱型に伴う傷付きを低減しつつ、型修正費用の削減が可能なバンパーの成形装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本実施形態に係るバンパーの成形装置によって形成するバンパーの一例に対する斜視図である。
【
図5】本実施形態に係るバンパーの成形装置において、
図2に示す車両下端側のバンパーを成形する成形型の詳細断面図である。
【
図6】本実施形態に係るバンパーの成形装置において、
図2に示す車両上端側のバンパーを成形する成形型の詳細断面図である。
【
図7】
図5に示す成形装置において、外捲りコアがホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へ強制脱型させた状態を現わす要部断面図である。
【
図8】
図7に示す成形装置において、ホイールアーチフランジ部が外捲りコアから外れた状態を現わす要部断面図である。
【
図9】特許文献1に記載された成形品(バンパー)の成形装置における要部断面図である。
【
図10】
図9に示す成形品(バンパー)の成形装置において、外捲りコアがアンダーカット部(ホイールアーチフランジ部)をコア主型の外方へ強制脱型した状態の要部断面図である。
【
図11】
図10に示す成形品(バンパー)の成形装置において、外捲りコアからアンダーカット部(ホイールアーチフランジ部)が外れて外捲りコアの角部によってアンダーカット部(ホイールアーチフランジ部)の先端面に引っ掻き傷が生じる説明用の断面図である。
【
図12】
図11に示すアンダーカット部(ホイールアーチフランジ部)の先端面に断面略三角形状の肉付け部を形成して外捲りコアの角部の断面を鈍角状に形成した要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態に係るバンパーの成形装置について、図面を参照して詳細に説明する。はじめに、本実施形態に係るバンパーの成形装置によって形成するバンパーの構成を簡単に説明し、その後、本実施形態に係るバンパーの成形装置を詳細に説明する。
【0028】
<バンパーの構成>
まず、本実施形態に係るバンパーの成形装置によって形成するバンパーの構成を、
図1~
図4を用いて簡単に説明する。
図1に、本実施形態に係るバンパーの成形装置によって形成するバンパーの一例に対する斜視図を示す。
図2に、
図1に示すA視の斜視図を示す。
図3に、
図2に示すB-B断面図を示す。
図4に、
図2に示すC部の詳細断面図を示す。
【0029】
図1~
図4に示すように、本実施形態に係るバンパーの成形装置によって形成するバンパー10は、車両の前面又は後面から側面まで車両外方に向けて形成されるパネル本体部1と、当該パネル本体部1の車両側面外縁部から車両内方に向けて形成されるホイールアーチフランジ部2とを備えている。パネル本体部1には、例えば、ラジエターグリルやフォグランプ等に対応するデザイン形状が形成されている。バンパー10は、各デザイン形状に対応すべく、ポリプロピレン(PP)等の樹脂材料を用いて射出成形法によって成形されている。
【0030】
図1では、バンパー10は、車両の前端部に装着するフロントバンパーを示すが、車両の後端部に装着するリヤバンパーでも良い。また、バンパー10は、
図1に示すような左右一体に形成されたものに限らず、左右別々に分割されたものでも良い。また、
図2に示すように、バンパー10のパネル本体部1の車両下端側には、他の部品(例えば、フェンダーライナー等の床カバー部品等)との接合フランジ部3が形成されている。そのため、バンパー10のパネル本体部1における剛性は、車両下端側の方が車両上端側より強くなっている。
【0031】
また、
図3に示すように、ホイールアーチフランジ部2の車両下端側には、パネル本体部1の表面11に続くフランジ外面21の先端部211で鈍角状に交差し車両内方へ傾斜する第1先端面22と、パネル本体部1の裏面12に続くフランジ内面24の先端部241で略直交し車両外方に延びる第2先端面23とを備えている。
【0032】
ホイールアーチフランジ部2は、フランジ外面21と第1先端面22との交差部211での板厚d2が基端部での板厚d1より大きくなるように、フランジ内面24がフランジ外面21に対して先開き状に傾斜している。車両下端側の所定の区間(D)では、ホイールアーチフランジ部2の先端部の形状は、フランジ外面21と平行なフランジ内面24cを仮想したとき、その仮想線24cが第1先端面22と第2先端面23との交差部25を通過するように形成されている。第2先端面23は、車両内外方向の幅d3が0.2~0.3mm程度以上の平面部があれば良い。
【0033】
図3に示すように、ホイールアーチフランジ部2における第2先端面23がフランジ内面24に対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状とすることができる。そのため、危害感を排除させ得る肉付け形状等をトライ&エラーで造り込む必要がなく、その型修正費用を削減できる。なお、第1先端面22は、引っ掛かりにくい滑らかな形状であればよく、直線状に形成しても湾曲状に形成しても良い。
【0034】
また、
図2~
図4に示すように、車両下端側の所定の区間(D)では、ホイールアーチフランジ部2における第1先端面22a(22)のフランジ外面21に対する開き角α1は、鈍角状(例えば、120度以上、より好ましくは135度以上)に形成されているが、車両上端側において、ホイールアーチフランジ部2における第1先端面22cのフランジ外面21に対する開き角α3は、略直角となるように形成され、第1先端面22cのフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となった位置では、第2先端面23が消滅するように形成されている。第2先端面23が消滅した位置では、フランジ内面24cは、フランジ外面21と略平行になる。
図2に示すC部の徐変区間で、第1先端面22bのフランジ外面21に対する開き角α2は、鈍角状(例えば、120度以上)から徐々に減少して略直角に変化する。このとき、第2先端面23bの幅寸法も減少する。また、フランジ内面24bは、徐々にフランジ外面21に対して平行となるように変化する。
【0035】
なお、第1先端面22cのフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となった位置では、第2先端面23が消滅するが、第1先端面22cがフランジ内面24に対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状を維持することができる。また、
図3、
図4に示すように、フランジ内面24の先端部241には、第2先端面23に接する微小半径r1の円弧面28を形成するので、ホイールアーチフランジ部2の第2先端面23での危害感をより一層低減できる。そのため、バンパー10の組付け作業等をより一層安全で、楽に行うことができる。ここで、微小半径r1は、例えば、0.6~0.7mm程度あれば良い。
【0036】
<バンパーの成形装置>
次に、本実施形態に係るバンパーの成形装置を、
図5~
図8を用いて詳細に説明する。
図5に、本実施形態に係るバンパーの成形装置において、
図2に示す車両下端側のバンパーを成形する成形型の詳細断面図を示す。
図6に、本実施形態に係るバンパーの成形装置において、
図2に示す車両上端側のバンパーを成形する成形型の詳細断面図を示す。
図7に、
図5に示す成形装置において、外捲りコアがホイールアーチフランジ部をコア主型の外方へ強制脱型させた状態を現わす要部断面図を示す。
図8に、
図7に示す成形装置において、ホイールアーチフランジ部が外捲りコアから外れた状態を現わす要部断面図を示す。
【0037】
図5~
図8に示すように、本実施形態に係るバンパーの成形装置10Sは、車両の前面又は後面から側面まで車両外方に向けて形成されるパネル本体部1と、当該パネル本体部1の車両側面外縁部から車両内方に向けて形成されるホイールアーチフランジ部2とを備えたバンパー10の成形装置である。前述したように、ホイールアーチフランジ部2の車両下端側には、パネル本体部1の表面11に続くフランジ外面21の先端部211で鈍角状に交差し車両内方へ傾斜する第1先端面22と、パネル本体部1の裏面12に続くフランジ内面24の先端部241で略直交し車両外方に延びる第2先端面23とを備えている。
【0038】
したがって、ホイールアーチフランジ部2における第2先端面23がフランジ内面24に対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状とすることができる。そのため、危害感を排除させ得る肉付け形状等をトライ&エラーで造り込む必要がなく、その型修正費用を削減できる。
【0039】
また、パネル本体部1の表面11を成形するキャビティ型6と、パネル本体部1の裏面12とフランジ内面24と第2先端面23とを成形するコア主型4と、フランジ外面21と第1先端面22とを成形し、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させる外捲りコア5とを備え、車両下端側におけるコア主型4と外捲りコア5との分割線PL1は、第1先端面22と第2先端面23との交差部25を起点にして第1先端面22との開き角βが120度以上となるように形成されている。なお、開き角βは、120~150度程度が好ましく、135度±5度程度がより好ましい。
【0040】
したがって、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させるとき、車両下端側において剛性の強いパネル本体部1が元の位置へ戻ろうとする動きと成形収縮等によって、ホイールアーチフランジ部2は、外捲りコア5から離間して、ホイールアーチフランジ部2の第1先端面22が、コア主型4に対する外捲りコア5の分割面51と第1先端面22を成形するキャビ壁面52とが交差する角部53に当接するが、角部53の開き角βが120度以上に形成されていることによって、角部53に対してホイールアーチフランジ部2の第1先端面22は滑りやすく、引っ掛かりにくい。そのため、ホイールアーチフランジ部2の第1先端面22からフランジ外面21にかけて角部53による引っ掻き傷が生じにくく、ホイールアーチフランジ部2の傷付きを低減できる。
【0041】
よって、本実施形態に係るバンパーの成形装置10Sによれば、バンパー10の側面外縁部に形成するホイールアーチフランジ部2の傷付きを低減しつつ、型修正費用の削減が可能なバンパーの成形装置10Sを提供することができる。
【0042】
なお、本成形装置10Sには、図示しないが、外捲りコア5を水平方向(矢印Qの方向)へ移動させるための外捲りコア駆動シリンダが、コア主型4の外部に装着されている。また、図示しないが、キャビティ型6を型閉じ状態と型開き状態との間で上下方向(矢印Pの方向)へ移動させるキャビティ型駆動装置と、キャビティ型6とコア主型4と外捲りコア5とが型閉じ状態で形成するキャビティ内に溶融状態の樹脂を射出する射出機と、バンパー10をコア主型4から離型させる離型装置等を備えている。
【0043】
また、コア主型4に対する外捲りコア5の移動方向(矢印Qの方向)は、車両下端側におけるフランジ内面24(24a)と略平行に形成されていることが好ましい。この場合、車両下端側におけるホイールアーチフランジ部2を外捲りコア5とコア主型4との間で挟持しながら、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させることができる。そのため、バンパー10のパネル本体1の剛性が強い車両下端側において、外捲りコア5による強制脱型の途中で、ホイールアーチフランジ部2が外捲りコア5から離間することを抑制できる。したがって、外捲りコア5は、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へより一層安定して強制脱型させることができる。
【0044】
また、第1先端面22のフランジ外面21に対する開き角α3は、車両上端側において略直角となるように形成され、第1先端面22のフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となった位置では、第2先端面23が消滅することが好ましい。
【0045】
この場合、パネル本体部1の剛性がそれほど強くない車両上端側において、第1先端面22(22c)のフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となることにより、ホイールアーチフランジ部2が外捲りコア5から外れにくくなる。そのため、外捲りコア5は、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へより一層安定して強制脱型させることができる。なお、第1先端面22のフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となった位置では、第2先端面23が消滅するが、第1先端面22cがフランジ内面24cに対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状を維持することができる。
【0046】
パネル本体部1の剛性が強い車両下端側では、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させるとき、外捲りコア5からホイールアーチフランジ部2が離間しやすい。そのため、ホイールアーチフランジ部2の強制脱型に伴い、ホイールアーチフランジ部2の第1先端面22が、外捲りコア5の角部53に当接する可能性が高い。ところが、少なくとも車両下端側では、外捲りコア5の角部53の開き角βが120度以上に形成されているので、外捲りコア5の角部53に対してホイールアーチフランジ部2の第1先端面22は滑りやすく、引っ掻き傷が生じにくい。
【0047】
したがって、外捲りコア5は、バンパー10のパネル本体部1の剛性がそれほど強くない車両上端側において、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へより安定して強制脱型させることができ、剛性が強い車両下端側では、ホイールアーチフランジ部2が外捲りコア5から外れても、外捲りコア5の角部53によるホイールアーチフランジ部2の傷付きを低減できる。これによって、ホイールアーチフランジ部2の安定的な強制脱型と、ホイールアーチフランジ部2の傷付き低減とを、より効果的に両立させることができる。
【0048】
また、キャビティ型6と外捲りコア5との分割線PL2は、パネル本体部1の表面11とホイールアーチフランジ部2のフランジ外面21から延設される円弧面26との交差部27を起点に略水平状に形成されていることが好ましい。
【0049】
この場合、キャビティ型6と外捲りコア5との型閉じ状態における密着性が向上し、バリ等の突起が生じにくくなる。また、円弧面26による暈し効果によって分割線PL2の跡が外観上目立ちにくくなる。また、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させた後、バンパー10をコア主型4から取り出すときの傷付きも生じにくい。そのため、ホイールアーチフランジ部2の傷付き低減を含めて、より一層、バンパー10の外観品質を向上させことができる。
【0050】
<作用効果>
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係るバンパーの成形装置10Sによれば、ホイールアーチフランジ部2の車両下端側には、パネル本体部1の表面11に続くフランジ外面21の先端部211で鈍角状に交差し車両内方へ傾斜する第1先端面22と、パネル本体部1の裏面12に続くフランジ内面24の先端部241で略直交し車両外方に延びる第2先端面23とを備えているので、ホイールアーチフランジ部2における第2先端面23がフランジ内面24に対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状とすることができる。そのため、危害感を排除させ得る肉付け形状等をトライ&エラーで造り込む必要がなく、その型修正費用を削減できる。なお、第1先端面22は、引っ掛かりにくい滑らかな形状であればよく、直線状に形成しても湾曲状に形成しても良い。
【0051】
また、パネル本体部1の表面11を成形するキャビティ型6と、パネル本体部1の裏面12とフランジ内面24と第2先端面23とを成形するコア主型4と、フランジ外面21と第1先端面22とを成形し、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させる外捲りコア5とを備え、車両下端側におけるコア主型4と外捲りコア5との分割線PL1は、第1先端面22と第2先端面23との交差部25を起点にして第1先端面22との開き角βが120度以上となるように形成されているので、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させるとき、車両下端側において剛性の強いパネル本体部1が元の位置へ戻ろうとする動きと成形収縮等によって、ホイールアーチフランジ部2は、外捲りコア5から離間して、ホイールアーチフランジ部2の第1先端面22が、コア主型4に対する外捲りコア5の分割面51と第1先端面22を成形するキャビ壁面52とが交差する角部53に当接するが、角部53の開き角βが120度以上に形成されていることによって、角部53に対してホイールアーチフランジ部2の第1先端面22は滑りやすく、引っ掛かりにくい。そのため、ホイールアーチフランジ部2の第1先端面22からフランジ外面21にかけて角部53による引っ掻き傷が生じにくく、ホイールアーチフランジ部2の傷付きを低減できる。
【0052】
よって、本実施形態によれば、バンパー10の車両側面外縁部に形成するホイールアーチフランジ部2の傷付きを低減しつつ、型修正費用の削減が可能なバンパーの成形装置10Sを提供することができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、コア主型4に対する外捲りコア5の移動方向(矢印Qの方向)は、車両下端側におけるフランジ内面24と略平行に形成されているので、車両下端側におけるホイールアーチフランジ部2を外捲りコア5とコア主型4との間で挟持しながら、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させることができる。そのため、バンパー10のパネル本体部1の剛性が強い車両下端側において、外捲りコア5による強制脱型の途中で、ホイールアーチフランジ部2が外捲りコア5から離間することを抑制できる。したがって、外捲りコア5は、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へより一層安定して強制脱型させることができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、第1先端面22c(22)のフランジ外面21に対する開き角α3は、車両上端側において略直角となるように形成され、第1先端面22c(22)のフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となった位置では、第2先端面23が消滅するので、パネル本体部1の剛性がそれほど強くない車両上端側において、第1先端面22c(22)のフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となることにより、ホイールアーチフランジ部2が外捲りコア5から外れにくくなる。そのため、外捲りコア5は、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へより一層安定して強制脱型させることができる。なお、第1先端面22のフランジ外面21に対する開き角α3が略直角となった位置では、第2先端面23が消滅するが、第1先端面22c(22)がフランジ内面24c(24)に対して略直角状に形成された平面部を構成することによって、危害感を生じさせない形状を維持することができる。
【0055】
一方、パネル本体部1の剛性が強い車両下端側では、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させるとき、外捲りコア5からホイールアーチフランジ部2が離間しやすい。そのため、ホイールアーチフランジ部2の強制脱型に伴い、ホイールアーチフランジ部2の第1先端面22a(22)が、外捲りコア5の角部53に当接する可能性が高い。ところが、少なくとも車両下端側では、外捲りコア5の角部53の開き角βが120度以上に形成されているので、外捲りコア5の角部53に対してホイールアーチフランジ部2の第1先端面22a(22)は滑りやすく、引っ掻き傷が生じにくい。
【0056】
したがって、外捲りコア5は、バンパー10のパネル本体部1の剛性がそれほど強くない車両上端側において、ホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へより安定して強制脱型させることができ、剛性が強い車両下端側では、ホイールアーチフランジ部2が外捲りコア5から外れても、外捲りコア5の角部53によるホイールアーチ部2の傷付きを低減できる。これによって、ホイールアーチフランジ部2の安定的な強制脱型と、ホイールアーチフランジ部2の傷付き低減とを、より効果的に両立させることができる。
【0057】
また、本実施形態によれば、キャビティ型6と外捲りコア5との分割線PL2は、パネル本体部1の表面11とホイールアーチフランジ部2のフランジ外面21から延設される円弧面26との交差部27を起点に略水平状に形成されているので、キャビティ型6と外捲りコア5との型閉じ状態における密着性が向上し、バリ等の突起が生じにくく、また、円弧面26の暈し効果によって分割線PL2の跡が外観上目立ちにくくなる。また、外捲りコア5がホイールアーチフランジ部2をコア主型4の外方へ強制脱型させた後、バンパー10をコア主型4から取り出すときの傷付きも生じにくい。そのため、ホイールアーチフランジ部2の傷付き低減を含めて、より一層、バンパー10の外観品質を向上させことができる。
【0058】
また、本実施形態によれば、フランジ内面24の先端部241には、第2先端面23に接する微小半径r1の円弧面28を形成するので、ホイールアーチフランジ部2の第2先端面23での危害感をより一層低減できる。そのため、バンパー10の組付け作業等をより一層安全で、楽に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明は、バンパーの側面外縁部に形成するホイールアーチフランジ部の脱型時における傷付きを低減し得るバンパーの成形装置として利用できる。
【符号の説明】
【0060】
1 パネル本体部
2 ホイールアーチフランジ部
4 コア主型
5 外捲りコア
6 キャビティ型
10 バンパー
10S 成形装置
11 表面
12 裏面
21 フランジ外面
22、22a、22c 第1先端面
23、23a 第2先端面
24、24a、24c フランジ内面
25、27 交差部
26、28 円弧面
211 先端部、交差部
241 先端部
r1 微小半径
α1、α3、β 開き角
PL1、PL2 分割線