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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】レシプロ塗装装置
(51)【国際特許分類】
   B05B 13/04 20060101AFI20240402BHJP
【FI】
B05B13/04
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2020098288
(22)【出願日】2020-06-05
(65)【公開番号】P2021191562
(43)【公開日】2021-12-16
【審査請求日】2023-01-25
(73)【特許権者】
【識別番号】000117009
【氏名又は名称】旭サナック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000497
【氏名又は名称】弁理士法人グランダム特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】西尾 達哉
(72)【発明者】
【氏名】西連寺 渉
(72)【発明者】
【氏名】▲柳▼田 建三
【審査官】大塚 美咲
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-135027(JP,A)
【文献】特開平07-132265(JP,A)
【文献】特開平06-226156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被塗物を水平に搬送するコンベアと、
前記被塗物の被塗面と水平に対向する塗装ガンを、昇降方向及び、前記被塗物と対向する進退方向へ移動させるレシプロケータと、
前記被塗面の三次元形状を特定する三次元形状特定装置と、
前記三次元形状特定装置によって特定された前記被塗面の形状情報に基づいて、前記塗装ガンの動きを制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記塗装ガンの昇降過程において前記進退方向の動きを制御するための制御信号を、前記被塗面のうち前記塗装ガンと対向する領域の形状変化に先行して前記レシプロケータへ出力し、
前記制御装置から前記レシプロケータへ出力された前記制御信号に基づいて前記塗装ガンを進退させることによって、塗装中における前記塗装ガンと前記被塗物との間隔が一定の距離に保たれるレシプロ塗装装置。
【請求項2】
前記三次元形状特定装置は、前記被塗面の形状を、前記昇降方向に分割した複数の位置データとして特定し、
前記制御装置は、前記塗装ガンの昇降過程における進退動作の開始と停止を、前記複数の位置データのうち、前記塗装ガンの高さよりも昇降方向先方の高さの前記位置データに基づいて制御する請求項1記載のレシプロ塗装装置。
【請求項3】
前記レシプロケータは、前記塗装ガンを前記進退方向へ移動させるアクチュエータと、前記アクチュエータを前記昇降方向へ移動させる昇降機構とを備え、
前記アクチュエータは、前記被塗面に向かって延出したアームを有し、
前記塗装ガンが前記アームの先端部に配置され、
前記昇降機構は、前記被塗面と前記塗装ガンとの対向方向に進退移動することが可能である請求項1又は請求項2記載のレシプロ塗装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レシプロ塗装装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、コンベアで水平に搬送される被塗物の形状をセンサによって検出し、センサの検出情報に基づいて、レシプロケータの塗装ガンを移動させながら被塗物を塗装するレシプロ塗装装置が開示されている。レシプロケータは、センサの検出により得られた被塗物の三次元形状の情報に基づく制御信号によって、塗装ガンを上下方向に移動させながら、被塗物との水平距離に応じて前進・後退させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平7-132265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなレシプロ塗装装置では、レシプロケータに電気的な制御信号が入力されてから、レシプロケータが機械的な作動を開始又は停止するまでにタイムラグがある。そのため、被塗物の被塗面と塗装ガンのノズルとの前後間隔が一定にならず、塗膜厚が不均一になるという問題がある。特に、塗装ガンの移動速度が速くなるほど、タイムラグの影響が大きくなる。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、塗装ガンと被塗物との対向間隔を一定に保つことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のレシプロ塗装装置は、
被塗物を水平に搬送するコンベアと、
前記被塗物の被塗面と水平に対向する塗装ガンを、昇降方向及び、前記被塗物と対向する進退方向へ移動させるレシプロケータと、
前記被塗面の三次元形状を特定する三次元形状特定装置と、
前記三次元形状特定装置によって特定された前記被塗面の形状情報に基づいて、前記塗装ガンの動きを制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記塗装ガンの昇降過程において前記進退方向の動きを制御するための制御信号を、前記被塗面のうち前記塗装ガンと対向する領域の形状変化に先行して前記レシプロケータへ出力し、
前記制御装置から前記レシプロケータへ出力された前記制御信号に基づいて前記塗装ガンを進退させることによって、塗装中における前記塗装ガンと前記被塗物との間隔が一定の距離に保たれる。
【発明の効果】
【0007】
制御装置の制御信号は、被塗面のうち塗装ガンと対向する領域の形状変化に先行してレシプロケータへ出力されるので、制御信号が出力されてから、レシプロケータによる塗装ガンの進退動作が開始又は停止するまでにタイムラグがあっても、被塗面と塗装ガンとの対向間隔を一定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施例1のレシプロ塗装装置の平面図である。
図2】レシプロケータの構成及びレシプロケータと被塗物との位置関係をあらわす側面図である。
図3】三次元形状特定装置の側面図である。
図4】塗装ガンが上昇しながら塗装を行う場合における、塗装ガンのノズルの移動軌跡を示す側面図である。
図5】塗装ガンが下降しながら塗装を行う場合における、塗装ガンのノズルの移動軌跡を示す側面図である。
図6】レシプロ塗装装置の構成をあらわすブロック図である。
図7】昇降機構による塗装ガンの昇降動作を制御する手順をあらわすフローチャートである。
図8】進退機構によるレシプロ機構の進退動作を制御する手順をあらわすフローチャートである。
図9】アクチュエータによる塗装ガンの進退動作を制御する手順をあらわすフローチャートである。
図10】実施例2のレシプロ塗装装置の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、前記三次元形状特定装置は、前記被塗面の形状を、前記昇降方向に分割した複数の位置データとして特定し、前記制御装置は、前記塗装ガンの昇降過程における進退動作の開始と停止を、前記複数の位置データのうち、前記塗装ガンの高さよりも昇降方向先方の高さの前記位置データに基づいて制御してもよい。この構成によれば、塗装ガンの高さよりも昇降方向先方の高さの位置データに基づいて制御することにより、塗装ガンの進退動作を、被塗面の形状に合わせて開始又は停止させることができる。
【0010】
本発明は、前記レシプロケータは、前記塗装ガンを前記進退方向へ移動させるアクチュエータと、前記アクチュエータを前記昇降方向へ移動させる昇降機構とを備え、前記アクチュエータは、前記被塗面に向かって延出したアームを有し、前記塗装ガンが前記アームの先端部に配置され、前記昇降機構は、前記被塗面と前記塗装ガンとの対向方向に進退移動することが可能であってもよい。アームの先端部に塗装ガンが取り付けられていると、塗装ガンの進退過程でアームが撓んで、塗装ガンが上下に振動し易くなる。被塗物の種類や大きさ等によって被塗面とレシプロケータとの対向間隔のばらつきが大きいと、アームを長くしなければならないため、塗装ガンの振幅が大きくなる。塗装ガンが上下に振動すると、塗装品質の低下が懸念されるため、その対策として、昇降機構とアクチュエータを、塗装ガンの進退方向と同じ方向へ進退移動し得るようにした。これにより、昇降機構とアクチュエータの進退ストローク分だけ、アームの長さを短かくすることができるので、塗装ガンの上下の振動を低減し、塗装品質の向上を図ることができる。
【0011】
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1図9を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図2~5における左方を前方と定義する。上下の方向については、図2~5にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。本実施例1のレシプロ塗装装置は、塗装ガン32を、ティーチレスで上下方向(被塗物Wの搬送方向と直交する方向)に高速で揺動させながら、凹凸や曲面を有する被塗面Pとの対向間隔を一定に保ちつつ塗装を行えるようにしたものである。レシプロ塗装装置は、三次元形状特定装置12によって特定した被塗面Pの三次元形状のデータをリアルタイムに高速処理する制御装置35を有する。制御装置35は、被塗面Pの三次元形状のデータに基づいて複数のアクチュエータ30の動作を制御する。複数の塗装ガン32は、複数のアクチュエータ30によって、被塗面Pとの対向間隔が一定になるように前後方向(被塗面Pと対向する方向)へ進退移動する。制御装置35は、塗装ガン32を一定の速度で上下方向に揺動させたままで前後方向へ進退させるように制御する。塗装ガン32の上下方向の揺動速度と前後方向の進退動作の両方を制御する場合に比べると、本実施例1の制御装置35は、制御のための処理データ量が少ないので、高速処理を実行することが可能となっている。
【0012】
本実施例1のレシプロ塗装装置は、図1の平面図及び図6のブロック図に示すように、1つのコンベア10と、1つの三次元形状特定装置12と、1つのレシプロケータ20と、複数の塗装ガン32と、1つの制御装置35と、1つの被塗物検出センサ38を備えている。コンベア10は、被塗物Wを吊り下げた状態で水平に搬送する。被塗物Wをコンベア10による搬送方向(以下、単に「搬送方向」という)と同じ方向に見たときに、被塗物Wの右側の外面を表面、左側の外面を裏面と定義する。実施例1のレシプロ塗装装置は、被塗物Wの表裏両外面のうち表側の外面のみを塗装対象(被塗面P)とした塗装装置である。コンベア10の搬送経路の途中には、塗装ブース16が設けられている。コンベア10が被塗物Wを搬送する搬送速度は、例えば、0.1m/minから6m/minである。搬送速度は、コンベア10の駆動部(図示省略)に設けたパルスエンコーダ11から制御装置35へ入力されるパルス信号(コンベアパルス)に基づいて検出される。本実施例1では、パルスエンコーダ11を、塗装ブース16(レシプロケータ20及び塗装ガン32)よりも搬送方向下流側の位置に配置した。
【0013】
三次元形状特定装置12は、図1に示すように、塗装ブース16よりも搬送方向上流側の位置に配置されている。図3に示すように、三次元形状特定装置12は、上下方向に間隔を空けて配置した3つの測距センサ13と、各測距センサ13に個別に接続した3つの距離演算部14とを備えている。測距センサ13は、対象物に向けて放射状に照射した検知光Lが、対象物で反射して測距センサ13に戻ってくるまでに要した時間に基づき、測距センサ13と対象物との距離を計測するToF(Time Of Flight)測距センサ13である。各測距センサ13は、被塗物Wの被塗面P上において上下方向に並ぶ複数の計測点と測距センサ13との間の距離を計測するとともに、各計測点で反射した検知光Lの入射角度を計測する。
【0014】
1つの測距センサ13で計測できる入射角度は、例えば、水平方向に対して上方35°から下方35°の範囲である。各測距センサ13は、例えば、0.025秒毎に70°の範囲の計測を行うことができる。コンベア10の搬送速度が6m/minである場合、被塗物Wが0.025秒間に移動する距離は2.5mmであるから、各測距センサ13は、搬送方向において2.5mm毎に、複数の計測点との距離と、各計測点で反射した検知光Lの入射角度を計測する。
【0015】
各距離演算部14には、夫々、接続されている測距センサ13からの計測情報が入力される。各距離演算部14は、入力された計測情報に基づき、被塗面Pの各計測点の高さと、各計測点までの水平距離を演算する。三次元形状特定装置12は、3つの距離演算部14で演算された情報に基づき、被塗面Pの三次元形状を、上下方向及びコンベア10の搬送方向の両方向に分割したマトリックス状の複数の位置データとして特定する。被塗面Pの三次元形状の位置データは、三次元形状特定装置12から後述する制御装置35に入力される。
【0016】
図1に示すように、レシプロケータ20は、塗装ブース16内の被塗物Wと水平に対向するように配置されている。図2に示すように、レシプロケータ20は、床面に固定された基台21と、進退機構22と、レシプロ機構34と、進退用位置センサ37とを備えている。基台21と進退機構22とレシプロ機構34は、塗装ブース16の外部に配置されている。進退機構22は、基台21に設けられ、レシプロ機構34を前後方向へ進退移動させる。進退機構22によるレシプロ機構34の進退方向は、搬送方向及び昇降機構26による塗装ガン32の揺動方向の両方向に対して直交する前後方向である。レシプロ機構34の進退方向のうち進出方向は、搬送中の被塗物Wの被塗面Pに対してレシプロケータ20が接近する方向(前方)であり、後退方向は、被塗面Pに対してレシプロケータ20が離隔する方向(後方)である。
【0017】
進退機構22は、第1モータ23と、軸線を前後方向に向けて第1モータ23によって駆動されるボールネジ24とを備えている。ボールネジのナット(図示省略)には、ハウジング25の下端部が一体移動し得るように取り付けられている。進退機構22によるレシプロ機構34の移動ストロークは、例えば、600mmである。レシプロ機構34の停止間隔は、例えば、50mm間隔である。進退機構22によるレシプロ機構34の移動速度は、例えば、100mm/secである。
【0018】
レシプロ機構34は、ハウジング25と、昇降機構26と、3基のアクチュエータ30と、昇降用位置センサ36とを備えて構成されている。ハウジング25には、昇降機構26と、昇降機構26によって上下方向に往復移動(以下、揺動という)する3基のアクチュエータ30と、3基のアクチュエータ30によって前後方向へ個別に進退移動する3基の塗装ガン32とが設けられている。昇降機構26は、ハウジング25内に収容され、第2モータ27と、第2モータ27によって正逆両方向へ交互に回転駆動される上下一対のスプロケット28と、両スプロケット28間に掛け渡したチェーン29とを備えている。
【0019】
チェーン29には、3基のアクチュエータ30が一体に上下動するように取り付けられている。各アクチュエータ30は、第3モータと、第3モータによって駆動されるボールネジ(図示省略)と、ボールネジのナットに固着されたアーム31とを有する。アーム31は、前方へ水平に、且つ片持ち状に延出している。アーム31の前端部(延出端部)は、塗装ブース16内へ進入可能となっている。アーム31の前端部には塗装ガン32が一体的に前後方向に進退移動するように取り付けられている。塗装ガン32の前端部には、塗料を水平方向前方へ吐出するノズル33が設けられている。3基の塗装ガン32は、昇降機構26によって上下方向へ往復移動するようになっている。昇降機構26による塗装ガン32の昇降速度は、例えば、100mm/s~470mm/sに設定することができる。本実施例1では、250mm/sとしている。
【0020】
塗装ガン32は、アクチュエータ30によって前後方向へ進退移動する。アクチュエータ30による塗装ガン32の進退方向は、搬送方向及び昇降機構26による塗装ガン32の揺動方向の両方向に対して直交する前後方向である。進退方向のうち進出方向は、搬送中の被塗物Wの被塗面Pに対して塗装ガン32が接近する方向であり、後退方向は、被塗面Pに対して塗装ガン32が離隔する方向である。塗装ガン32の移動速度は、例えば、560mm/secであり、レシプロ機構34の進退速度よりも高速である。塗装ガン32の進退移動ストロークは、例えば、300mmであり、レシプロ機構34の進退ストロークよりも短い。塗装ガン32の停止位置の間隔は、レシプロ機構34の停止位置の間隔よりも狭く、例えば、10mm間隔である。
【0021】
制御装置35は、例えばマイクロコンピュータを主体として構成されており、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)などのメモリ、A/D変換器等を有している。制御装置35には、ハウジング25内に配置された昇降用位置センサ36からの検出信号と、基台21内に配置された進退用位置センサ37からの検出信号と、被塗物検出センサ38からの検出信号が入力される。
【0022】
昇降用位置センサ36は、アクチュエータ30の高さ(昇降経路中の位置)を検出し、検出信号(レシプロパルス信号)を制御装置35に出力する。進退用位置センサ37は、昇降機構26の前後方向の位置(進退経路中の位置)を検出し、検出信号を制御装置35へ出力する。被塗物検出センサ38は、塗装ブース16(レシプロケータ20及び塗装ガン32)よりも搬送方向上流側の位置に配置されている。被塗物検出センサ38は、搬送方向における被塗物Wの位置を検出し、検出信号を制御装置35へ出力する。
【0023】
制御装置35は、進退用位置センサ37からの検出信号に基づいて、進退機構22による昇降機構26の進退動作(進退の開始と停止、及び進退ストローク)を制御する。制御装置35は、昇降用位置センサ36からの検出信号に基づいて、昇降機構26によるアクチュエータ30の昇降動作(昇降の開始と停止、及び昇降ストローク)を制御する。制御装置35は、三次元形状特定装置12で特定された被塗面Pの三次元形状の位置データと、被塗物検出センサ38からの検出信号とに基づいて塗装ガン32の進退動作(進退の開始と停止、及び進退ストローク)を制御する。
【0024】
次に、制御装置35による制御手順を説明する。コンベア10で搬送される被塗物Wが塗装ブース16に到達する前に、被塗面Pの形状が三次元形状特定装置12によって特定される。特定された被塗面Pの形状情報は、制御装置35に入力されて、メモリに保存される。この後、制御装置35は、図7のフローチャートに示すように、レシプロケータ20の昇降機構26の制御を1msec間隔で繰り返し実行する。制御装置35は、運転の準備が整い、塗装モードが自動に設定されているか否かを判定する(ステップS10)。塗装モードが自動に設定されていない場合は、昇降機構26の制御は行わない。
【0025】
塗装モードが自動に設定されている場合は、塗装ガン32が昇降用検出エリア内に存在しているか否かが判定される(ステップS11)。昇降用検出エリアは、搬送中の被塗物Wの位置を基準として、被塗物Wよりも搬送方向上流側の所定位置と、被塗物Wよりも搬送方向下流側の所定位置との間に設定される範囲である。昇降用検出エリアは、搬送中の被塗物Wと一体的に変位する。つまり、ステップS11では、搬送中の被塗物Wが、塗装ガン32の昇降動作を実行すべき領域内を移動しているか否かを判定する。
【0026】
塗装ガン32が昇降用検出エリア内に存在していない状態では、制御装置35は、昇降機構26に対し、塗装ガン32の昇降方向への往復移動(揺動)を停止させるための制御信号を出力する(ステップS12)。したがって、昇降機構26は駆動せず、停止したままである。塗装ガン32が昇降用検出エリア内に存在する状態になると、制御装置35は、昇降機構26に対し、アクチュエータ30と塗装ガン32を昇降方向に往復させるための制御信号を出力する(ステップS13)。
【0027】
昇降機構26は、制御装置35からの昇降動作を行う旨の指示により、塗装ガン32を上下方向に揺動させる。塗装ガン32は、昇降用検出エリア内に存在している間、揺動動作を続ける。塗装ガン32が塗装後に昇降用検出エリア外へ退出すると、制御装置35は、昇降機構26に対し、塗装ガン32の昇降方向への往復移動(揺動)を停止させるための制御信号を出力する(ステップS12)。
【0028】
制御装置35は、図8のフローチャートに示すように、進退機構22による昇降機構26(レシプロ機構34)の制御を実行する。進退機構22による昇降機構26の制御は、パルスエンコーダ11から制御装置35へコンベアパルス(パルス信号)が入力される毎に繰り返し実行される。コンベア10による被塗物Wの搬送が開始すると(ステップS20)、塗装モードが自動に設定されているか否かを判定する(ステップS21)。塗装モードが自動に設定されていない場合は、昇降機構26の制御は行わない。
【0029】
塗装モードが自動に設定されている場合は、塗装ガン32が進退用検出エリア内に存在しているか否かが判定される(ステップS22)。進退用検出エリアは、搬送中の被塗物Wの位置を基準として、被塗物Wよりも搬送方向上流側の所定位置と、被塗物Wよりも搬送方向下流側の所定位置との間に設定される範囲である。進退用検出エリアは、搬送中の被塗物Wと一体的に変位する。つまり、ステップS22では、搬送中の被塗物Wが、進退機構22による昇降機構26(レシプロ機構34)の進退動作を実行すべき領域内を移動しているか否かを判定する。進退用検出エリアは、昇降用検出エリアとは独立して設定されるが、進退用検出エリアの範囲は、昇降用検出エリアの範囲と同じでもよく、昇降用検出エリアの範囲とは異なっていてもよい。
【0030】
塗装ガン32が進退検出エリア内に存在していない状態では、制御装置35は、昇降機構26の進退経路中における目標位置を所定の待機位置に設定する(ステップS23)。待機位置に設定した目標位置が、設定時における昇降機構26の現位置と異なる場合は(ステップS24)、制御装置35は、進退機構22に対し、昇降機構26を被塗面Pに対して接近又は離隔するように進退させて目標位置へ移動させるための制御信号を出力する(ステップS25)。設定した目標位置が、設定時における昇降機構26の現位置と同じである場合、制御装置35は進退機構22に対して制御信号を出力しない。したがって、昇降機構26の進退移動は行われない。
【0031】
塗装ガン32が進退用検出エリア内に存在する状態になると、制御装置35は、被塗面Pの三次元形状情報から被塗面Pの最小奥行き寸法を読み取り(ステップS26)、読み取った最小奥行き寸法に基づいて、昇降機構26の進退経路中における目標位置を算出する(ステップS27)。最小奥行き寸法に基づいて算出される昇降機構26の目標位置は、塗装の際にアクチュエータ30による塗装ガン32の進出長さが最小となるようにするための位置である。
【0032】
算出した目標位置が、算出時における昇降機構26の現位置と異なる場合は(ステップS24)、制御装置35は、進退機構22に対し、昇降機構26を被塗面Pに対して接近又は離隔するように進退させて目標位置へ移動させるための制御信号を出力する(ステップS25)。算出した目標位置が、算出時における昇降機構26の現位置と同じである場合、制御装置35は進退機構22に対して制御信号を出力しない。したがって、昇降機構26も移動しない。
【0033】
上記のように昇降機構26を目標位置へ移動させた後、図9のフローチャートに示すように、制御装置35は、アクチュエータ30による塗装ガン32の進退動作を制御する。アクチュエータ30による塗装ガン32の進退動作を制御は、1msec間隔で、又は昇降用位置センサ36から制御装置35へ検出信号(レシプロパルス信号)が入力される毎に繰り返し実行される。制御装置35は、運転の準備が整い、塗装モードが自動に設定されているか否かを判定する(ステップS30)。塗装モードが自動に設定されていない場合は、アクチュエータ30による塗装ガン32の進退動作の制御は行わない。
【0034】
塗装モードが自動に設定されている場合は、昇降機構26が作動して塗装ガン32が昇降しているか否かを判定する(ステップS31)。塗装ガン32が昇降している場合は、昇降機構26が進退機構22による前進動作(被塗面Pに接近する進出動作)を行っているか否かを判定する(ステップS32)。昇降機構26が前進中でない場合は、被塗物検出センサ38からの検出信号に基づき、被塗物Wが塗装ガン32の昇降経路中に位置しているか否かを判定する(ステップS33)。
【0035】
被塗物Wが塗装ガン32の昇降経路中に位置している場合は、塗装ガン32が上昇中であるか否かを判定する(ステップS34)。塗装ガン32が上昇している場合は、三次元形状特定装置12により特定された被塗面Pの三次元形状を構成する複数の位置データのうち、上昇中の塗装ガン32の高さよりも所定のオフセット値だけ上方の位置データを読み取る(ステップS35)。次に、読み取った位置データの高さに被塗面Pに存在しているか否かを判定する(ステップS36)。
【0036】
読み取った位置データの高さに被塗物Wが存在している場合には、読み取った位置データに基づいて、塗装ガン32の目標位置を算出する(ステップS37)。目標位置は、アクチュエータ30による塗装ガン32の進退経路中のうち、被塗面Pに対して塗装ガン32が良好な塗装を行うための最適な位置である。目標位置を算出するために読み取った位置データは、アクチュエータ30が制御装置35の制御信号を受けてから、アクチュエータ30による塗装ガン32の進退移動が開始するまでのタイムラグを勘案したオフセット量を見込んで選択したデータである。
【0037】
算出した目標位置が、算出時における塗装ガン32の現位置と異なる場合は(ステップS38)、制御装置35は、アクチュエータ30に対して、塗装ガン32を被塗面Pに対して接近又は離隔するように進退させて目標位置へ移動させるための制御信号を出力する(ステップS39)。算出した目標位置が、算出時における塗装ガン32の現位置と同じである場合、制御装置35はアクチュエータ30に対して制御信号を出力しない。したがって、塗装ガン32の進退移動は行われない。
【0038】
ステップS31において、塗装ガン32が昇降していないと判定された場合は、塗装ガン32の目標位置を、塗装ガン32の進退経路における最も後端の位置(被塗面Pとの対向間隔が最も大きい最後端位置)に設定する(ステップS40)。また、ステップS33において、被塗物Wが塗装ガン32の昇降経路中に存在しないと判定された場合は、塗装ガン32の目標位置を、塗装ガン32の進退経路における所定の待機位置に設定する(ステップS41)。待機位置は、最後端位置と同じ位置でもよく、最後端位置とは異なる位置でもよい。
【0039】
最後端位置に設定した目標位置と、待機位置に設定した目標位置が、設定時における塗装ガン32の現位置と異なる場合は(ステップS38)、制御装置35は、アクチュエータ30に対し、塗装ガン32を目標位置へ移動させるための制御信号を出力する(ステップS39)。設定した目標位置が、設定時における塗装ガン32の現位置と同じである場合は、制御装置35はアクチュエータ30に対して制御信号を出力しないので、塗装ガン32の進退移動は行われない。
【0040】
ステップS34において、塗装ガン32が下降中であると判定された場合は、三次元形状特定装置12により特定された被塗面Pの三次元形状を構成する複数の位置データのうち、下降中の塗装ガン32の高さよりも所定のオフセット値だけ下方の位置データを読み取る(ステップS42)。次に、読み取った位置データの高さに被塗面Pに存在しているか否かを判定する(ステップS36)。
【0041】
ステップS36において、読み取った位置データの高さに被塗物Wが存在していないと判定された場合は、塗装ガン32の目標位置は、1回前の処理結果を維持する(ステップS43)。つまり、前回に算出又は設定された目標位置と同じ位置を、目標位置として設定する。この後は、設定した目標位置が、設定時における塗装ガン32の現位置と同じであるか否かを判定する(ステップS38)。このステップS38の後は、上記と同様の手順で制御が実行される。
【0042】
塗装ガン32の昇降経路を決めるためにステップS37で算出した塗装ガン32の目標位置は、アクチュエータ30が制御装置35の制御信号を受けてから、アクチュエータ30による塗装ガン32の進退移動が開始するまでのタイムラグを勘案した位置である。したがって、塗装ガン32は、ノズル33と被塗面Pとの対向間隔を一定に保ったままで昇降する。
【0043】
図4は、塗装ガン32が上昇しながら塗装を行う場合における、塗装ガン32のノズル33の移動軌跡を示す。実線は、塗装ガン32の進退移動が図9のフローチャートの手順によって制御された場合の、ノズル33の適正経路Aをあらわす。ノズル33が適正経路Aに沿って移動すると、被塗面Pの奥行きが変化する領域においても、ノズル33と被塗面Pとの前後方向の対向間隔が一定の適正間隔Daに保たれる。したがって、良好な塗装が行われる。
【0044】
図4における想像線は、塗装ガン32の進退移動が、タイムラグのために、被塗面Pの形状変化に追従することができずに遅れを生じた場合の不良経路Bを示す。被塗面Pのうち不良経路Bと対応する領域は、高くなるほどレシプロケータ20に近づくように傾斜している。したがって、ノズル33が不良経路Bに沿って上昇した場合は、ノズル33と被塗面Pとの対向間隔Dbが適正間隔Daよりも狭くなり、塗膜厚が厚くなる等の不具合が生じる。これに対し、図9のフローチャートの手順によって制御された場合は、ノズル33が適正経路Aに沿って移動するので、被塗面Pの全領域に亘って良好な塗装を行うことができる。
【0045】
図5は、塗装ガン32が下降しながら塗装を行う場合における、塗装ガン32のノズル33の移動軌跡を示す。実線は、図4と同様、塗装ガン32の移動が図9のフローチャートの手順によって制御された場合の、ノズル33の適正経路Aをあらわす。下降時におけるノズル33の適正経路Aは、上昇時におけるノズル33の適正経路Aと同じ経路である。ノズル33が適正経路Aに沿って移動すると、被塗面Pの奥行きが変化する領域においても、ノズル33と被塗面Pとの前後方向の対向間隔が一定の適正間隔Daに保たれる。したがって、良好な塗装が行われる。
【0046】
図5における破線は、塗装ガン32の進退移動が、タイムラグのために、被塗面Pの形状変化に追従することができずに遅れを生じた場合の不良経路Cを示す。被塗面Pのうち不良経路Cと対応する領域は、高くなるほどレシプロケータ20に近づくように傾斜している。したがって、ノズル33が不良経路Cに沿って上昇した場合は、ノズル33と被塗面Pとの対向間隔Dcが適正間隔Daよりも広くなり、塗膜厚が薄くなる等の不具合が生じる。これに対し、図9のフローチャートの手順によって制御された場合は、ノズル33が適正経路Aに沿って移動するので、被塗面Pの全領域に亘って良好な塗装を行うことができる。
【0047】
本実施例1のレシプロ塗装装置は、被塗物Wを水平に搬送するコンベア10と、レシプロケータ20と、三次元形状特定装置12と、制御装置35とを備えている。レシプロケータ20は、被塗物Wの被塗面Pと水平に対向し、被塗面Pに向かって塗料を吐出する塗装ガン32を有する。レシプロケータ20は、この塗装ガン32を、昇降方向及び、被塗物Wと対向する進退方向へ移動させる。三次元形状特定装置12は、被塗面Pの三次元形状を特定する。制御装置35は、三次元形状特定装置12によって特定された被塗面Pの形状情報に基づいて、塗装ガン32の昇降動作と進退動作を制御する。
【0048】
制御装置35は、塗装ガン32の昇降過程において進退方向の動きを制御するための制御信号を、被塗面Pのうち塗装ガン32と対向する領域の形状変化に先行してレシプロケータ20のアクチュエータ30へ出力する。制御装置35の制御信号は、被塗面Pのうち塗装ガン32と対向する領域の形状変化に先行してレシプロケータ20へ出力されるので、制御信号が出力されてから、アクチュエータ30による塗装ガン32の進退動作が開始又は停止するまでにタイムラグがあっても、被塗面Pと塗装ガン32との対向間隔を一定に保つことができる。
【0049】
三次元形状特定装置12は、被塗面Pの形状を、昇降方向に分割した複数の位置データとして特定する。制御装置35は、塗装ガン32の昇降過程における進退動作の開始と停止を、複数の位置データのうち、塗装ガン32の高さよりも昇降方向先方の高さの位置データに基づいて制御する。この構成によれば、塗装ガン32の高さよりも昇降方向先方の高さの位置データに基づいて制御することにより、塗装ガン32の進退動作を、被塗面Pの形状に合わせて開始又は停止させることができる。
【0050】
レシプロケータ20は、塗装ガン32を進退方向(前後方向)へ移動させるアクチュエータ30と、アクチュエータ30を昇降方向(上下方向)へ移動させる昇降機構26とを備えている。アクチュエータ30は、被塗面Pに向かって延出したアーム31を有しており、塗装ガン32はアーム31の先端部(延出端部)に配置されている。アーム31の先端部に塗装ガン32が取り付けられていると、塗装ガン32の進退過程でアーム31が撓んで、塗装ガン32が上下に振動し易くなる。被塗物Wの種類や大きさ等によっては、被塗面Pと昇降機構26との対向間隔のばらつきが大きくなることがある。この場合、アーム31を長くしなければならないため、塗装ガン32の振幅が大きくなる。塗装ガン32が上下に振動すると、塗装品質の低下が懸念される。
【0051】
この対策として、昇降機構26とアクチュエータ30を、被塗面Pと塗装ガン32との対向方向である前後方向に進退移動し得るようにした。つまり、昇降機構26とアクチュエータ30を、塗装ガン32の進退方向と同じ方向へ進退移動し得るようにした。これにより、昇降機構26とアクチュエータ30の進退ストローク分だけ、アーム31の長さを短くすることができる。これにより、塗装ガン32の上下の振動が低減されるので、塗装品質の向上を図ることができる。
【0052】
<実施例2>
次に、本発明を具体化した実施例2を図10を参照して説明する。上記実施例1のレシプロ塗装装置が、被塗物Wの表裏両外面のうち表側の外面のみを被塗面P(塗装対象)としていたのに対し、本実施例2のレシプロ塗装装置は、被塗物Wの表裏両外面を被塗面P(塗装対象)としている。その他の構成については上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略する。
【0053】
本実施例2のレシプロ塗装装置は、1つのコンベア10と、2つの三次元形状特定装置12と、2つのレシプロケータ20と、複数の塗装ガン32と、1つの制御装置35と、1つの被塗物検出センサ38を備えている。被塗物Wの表側(図10における下側)の被塗面Pを塗装対象とする構成は、実施例1と同じである。
【0054】
被塗物Wの裏側(図10における上側)の被塗面Pの三次元形状を特定するための構成として、裏側用の三次元形状特定装置12が設けられている。裏側用の三次元形状特定装置12は、コンベア10を挟んで表側用の三次元形状特定装置12とは反対側に配置されている。表側用の三次元形状特定装置12と裏側用の三次元形状特定装置12は、搬送方向において互いに異なる位置に配置されている。本実施例2では、表側用の三次元形状特定装置12が、裏側用の三次元形状特定装置12に対して搬送方向上流側へ32mm~200mmずれた位置に配置されている。表側用と裏側用の三次元形状特定装置12を搬送方向において互いに異なる位置に配置したことにより、表側用の三次元形状特定装置12の測距センサ13から照射された検知光Lと、裏側用の測距センサ13の三次元形状特定装置12から照射された検知光Lとの相互干渉を回避できる。検知光lの相互干渉を回避することにより、表側の被塗面Pと裏側の被塗面Pの三次元形状を正確に特定することができる。
【0055】
裏側の被塗面Pに塗装を施すための構成として、裏側用のレシプロケータ20と塗装ガン32とが設けられている。裏側用のレシプロケータ20及び塗装ガン32は、コンベア10を挟んで、表側用のレシプロケータ20及び塗装ガン32と反対側に配置されている。裏側用のレシプロケータ20及び塗装ガン32は、搬送方向において、表側用のレシプロケータ20及び塗装ガン32よりも搬送方向下流側にずれた位置に配置されている。
【0056】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記実施例1,2では、レシプロケータを被塗面と塗装ガンとの対向方向に進退させるようにしたが、レシプロケータは、進退移動させずに固定してもよい。
上記実施例1,2では、1台のレシプロケータに3基の塗装ガンを設けたが、1台のレシプロケータに設ける塗装ガンの数は2基以下としてもよく、4基以上としてもよい。
上記実施例1,2では、パルスエンコーダを、コンベアによる搬送方向において塗装ブース16よりも下流側に配置したが、パルスエンコーダは、塗装ブースよりも搬送方向下流側に配置してもよい。
上記実施例1,2では、搬送方向における被塗物の位置を検出する手段として被塗物検出センサを設けたが、被塗物検出センサを用いずに、パルスエンコーダによって被塗物の搬送方向における位置を検出してもよい。
上記実施例2では、表側用の三次元形状特定装置が、裏側用の三次元形状特定装置に対して搬送方向上流側へずれた位置に配置されているが、表側用の三次元形状特定装置は、裏側用の三次元形状特定装置に対して搬送方向下流側へずれた位置に配置してよく、表側用の三次元形状特定装置と裏側用の三次元形状特定装置を搬送方向において同じ位置に配置してもよい。
【符号の説明】
【0057】
10…コンベア
12…三次元形状特定装置
20…レシプロケータ
26…昇降機構
30…アクチュエータ
31…アーム
32…塗装ガン
35…制御装置
P…被塗面
W…被塗物
図1
図2
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図4
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図6
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図10