(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】充填方法および充填装置
(51)【国際特許分類】
B65B 3/24 20060101AFI20240402BHJP
B65B 3/28 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
B65B3/24
B65B3/28
(21)【出願番号】P 2020071121
(22)【出願日】2020-04-10
【審査請求日】2023-04-04
(73)【特許権者】
【識別番号】390029090
【氏名又は名称】靜甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117190
【氏名又は名称】前野 房枝
(72)【発明者】
【氏名】西川 和伸
(72)【発明者】
【氏名】小塩 善之
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-124125(JP,A)
【文献】特開2009-286451(JP,A)
【文献】特開2011-143969(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 3/24
B65B 3/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充填液タンクに各々送液手段を介して接続された複数の充填ヘッドを用い、各充填ヘッドに対応させて充填部へ搬送された各容器に対し、充填液タンクから充填ノズルへ液体を導く送液路の開閉を行う充填バルブを所定のタイミングで閉動作させて定量充填を行なう際に、通常充填モードにより予め設定した数の容器の充填を完了させた後、前記充填液タンク内の残留充填液のみを用いて充填を行なう詰切充填モードに切替え、前記
残留充填液で生産可能な分の容器の充填を行なう充填方法であって、
前記充填液タンク内の充填液の貯留量を検出し、
前記詰切充填モードでは、
前記貯留量が、前記通常充填モードの充填では充填が不安定になる量として予め設定した通常充填安定限界値に達するまでは前記通常充填モードと同様の充填を行う詰切第1モード、
前記通常充填安定限界値に達した後は、充填中における一定時間内の増加重量から求めた流量に基づいて充填バルブを所定のタイミングで閉動作させる詰切第2モード、
前記貯留量が、さらに、前記通常充填モードの1回の充填動作で充填可能な量として予め設定したヘッドキャンセル値に達した後は、充填に用いる充填ヘッドを限定して充填を行なう詰切第3モード
により充填を行なうことを特徴とする充填方法。
【請求項2】
前記詰切第2モード並びに詰切第3モードにおいては、前記容器に定量の充填液を充填する本作業開始前に、予め、該充填液の4パターン以上の流量において、前記充填バルブの閉鎖動作開始後にその充填バルブから流出する実落差量を計測し、前記各パターンの流量と実落差量との対応関係を示す複数の制御点間を結んで補間した落差特性曲線、あるいは、前記複数の制御点に近似させた落差特性曲線を作成・管理しておき、本作業中には、充填中における一定時間内の増加重量から流量を求め、前記落差特性曲線に基づいて、常時、充填中の充填液の流量に応じた前記充填バルブの閉鎖動作開始後に流出する予測落差量を得、前記容器に対する充填液の充填量が、定量から前記予測落差量を差し引いた重量となったタイミングで前記充填バルブを閉動作させることを特徴とする請求項1に記載の充填方法。
【請求項3】
前記通常充填モードにおいては、前記設定した数の容器の充填を完了させる前に前記貯留量が前記通常充填安定限界値に達したら、前記充填液タンクに充填液を給液して前記充填液タンク内の貯留量を一定量内に保つことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の充填方法。
【請求項4】
容器に充填される充填液の重量を計測する重量計が配設された複数の容器載置台を有し、各容器載置台へ容器搬送路から1つずつ繰り入れられた容器を充填部へ搬送して充填に供する容器搬送部と、
前記充填部に搬送される各容器に対応させて
前記各容器載置台の上方に配置され、前
記各容器の搬送に同期して移動しつつ充填可能とされた複数本の充填ノズルと、
充填液を貯留する充填液タンクと、
前記充填液タンク内の充填液の貯留量を検出する貯留量検出手段と、
前記充填液タンクと前記各充填ノズルとの間を連結し、前記充填液タンクから供給される充填液を各充填ノズルに送り、各充填ノズルから各容器に充填液を定量充填する送液手段と、
請求項1または請求項2に記載の充填方法における通常充填モードおよび詰切充填モードの充填制御を行う制御手段と、
を備えていることを特徴とする充填装置。
【請求項5】
前記充填液タンクに充填液を給液するための給液手段を備え、
前記制御手段は、前記給液手段を制御して、前記充填液タンク内の貯留量を一定量内に保つことを特徴とする請求項4に記載の充填装置。
【請求項6】
前記容器搬送路には、容器の搬送を遮断するストッパ手段を備え、前記制御手段は、前記ストッパ手段の駆動を制御して、前記充填部へ繰り入れる容器の数を調整することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の充填装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給液タンクに接続された複数の充填ノズルを用い、各充填ノズルに対応させて供給搬送された容器に化粧品、洗剤、調味料等の液状物(以下、「充填液」という)を定量充填する充填方法および充填装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、計量台に載置された容器の重量を計測するロードセル等の重量計と、給液タンクから供給された充填液を前記計量台上の容器内に注入する充填ノズルと、この充填ノズルに供給される充填液の通路を開閉する充填バルブとを備え、容器内に充填液を定量充填可能とされた充填装置が利用されている。
【0003】
かかる充填装置においては、充填液の液替え時や予定数量の製品の生産が終了した時などに給液タンクに残留する充填液(以下、残留充填液という)は様々な処理がなされていた。例えば、残留充填液は、次回の充填作業において使用するべく回収されたり、そのまま廃棄されている。
【0004】
しかしながら、次回の製品生産時に使用するべく残留充填液を回収する方法は、充填液の種類(例えば、調味料や薬液など)によっては、回収した充填液の保管が困難であったり、衛生的に不適であったりすることも多く、常に採用できる方法ではない。また、残留充填液をそのまま廃棄することも、例えば、フードロスの問題や製品のコストにも拘わることであり、回避したい方法である。
【0005】
また、特許文献1においては、容器に対し、残留充填液の充填を試み、結果として定量の充填がなされた容器については良品として製品排出し、定量に満たない充填がなされた容器については不良品として製品排出する、という充填方法と充填装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、充填液の流量(単位時間当りの重量変化量)は、例えば、同一の充填液タンクから複数に分岐して同時充填される容器の個数の増減、液体の物性変化、充填液タンク内における充填液の加圧力変化などにより刻々と変化する。
【0008】
例えば、ロータリー式、直列式の充填装置において複数本同時に充填バルブを開放して容器内への充填を行なう場合に、容器が搬送されなかったり、装置の駆動停止直前などで同時に開放して充填を行なう規定の本数に足りないような場合は同時に開放して充填を行なう充填バルブの本数が少なくなるため、充填装置全体での充填液の流量は減少する。この流量の減少に比例して、充填液タンクから各充填ノズルへ充填液を供給する配管内における圧力損失が低減するため、充填バルブが開放して充填を継続している個々の充填ノズルからの吐出圧力が増大し、これらの個々の充填ノズルの流量は増加することとなる。
【0009】
逆に、充填装置の駆動開始直後には、容器が順に搬送され、同時に開放して充填を行なう充填バルブの本数が増えるため、充填装置全体での充填液の流量は増加する。この流量の増加に比例して、充填液タンクからの給液配管内における圧力損失は増加し、充填バルブが開放して充填を継続している個々の充填ノズルからの吐出圧力が小さくなり、これらの個々の充填ノズルの流量は減少することとなる。
【0010】
このように、給液タンク内の液量が少なくなると充填液の加圧力変化などにより充填精度が著しく低下したり、また、エアが混入することにより充填ノズルの先端から液吹きをおこす等の問題が生じ易く、何の対策もなく充填を続けた場合に前記良品として製品排出される個数が少なくなってしまう事実は否定できない。
【0011】
本発明は、残留充填液を用いた充填時の良品の製品排出個数を増やし、廃棄する残留充填液を減らすことができる充填方法および充填装置であって、特に、充填液タンク内に貯留される充填液のレベルが一定となるように該充填液タンクへの送液を制御するPID制御を前提としつつ、1の給液タンクから複数本の充填ノズルに給液される充填に最適な充填方法とその充填装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前述した目的を達成するため、本発明の充填方法は、充填液タンクに各々送液手段を介して接続された複数の充填ヘッドを用い、各充填ヘッドに対応させて充填部へ搬送された各容器に対し、充填液タンクから充填ノズルへ液体を導く送液路の開閉を行う充填バルブを所定のタイミングで閉動作させて定量充填を行なう際に、通常充填モードにより予め設定した数の容器の充填を完了させた後、前記充填液タンク内の残留充填液のみを用いて充填を行なう詰切充填モードに切替え、前記残留充填液で生産可能な分の容器の充填を行なう充填方法であって、前記充填液タンク内の充填液の貯留量を検出し、前記詰切充填モードでは、前記貯留量が、前記通常充填モードの充填では充填が不安定になる量として予め設定した通常充填安定限界値に達するまでは前記通常充填モードと同様の充填を行う詰切第1モード、前記通常充填安定限界値に達した後は、充填中における一定時間内の増加重量から求めた流量に基づいて充填バルブを所定のタイミングで閉動作させる詰切第2モード、前記貯留量が、さらに、前記通常充填モードの1回の充填動作で充填可能な量として予め設定したヘッドキャンセル値に達した後は、充填に用いる充填ヘッドを限定して充填を行なう詰切第3モードにより充填を行なうことを特徴とする。
【0013】
本発明の充填方法によれば、設定した数の充填後の残留充填液を用い、その残量に応じて第1モード乃至第3モードの段階的な充填の制御を行うことで、充填の精度や品質を落とすことなく、良品を追加製造することができ、従前の充填方法によっては廃棄していた残留充填液の量や不良充填製品の排出を頗る抑止することができる。
【0014】
さらに、本発明の充填方法は、前記詰切第2モード並びに詰切第3モードにおいては、前記容器に定量の充填液を充填する作業開始前に、予め、該充填液の4パターン以上の流量において、前記充填バルブの閉鎖動作開始後にその充填バルブから流出する実落差量を計測し、前記各パターンの流量と実落差量との対応関係を示す複数の制御点間を結んで補間した落差特性曲線、あるいは、前記複数の制御点に近似させた落差特性曲線を作成・管理しておき、本作業中には、充填中における一定時間内の増加重量から流量を求め、前記落差特性曲線に基づいて、常時、充填中の充填液の流量に応じた前記充填バルブの閉鎖動作開始後に流出する予測落差量を得、前記容器に対する充填液の充填量が、定量から前記予測落差量を差し引いた重量となったタイミングで前記充填バルブを閉動作させることを特徴とする。
本発明の充填方法によれば、定量の充填液を充填する作業開始前に作成した落差特性曲線を用い、リアルタイムに変化する充填時の流量に応じ、最も適正な予測落差量を求めることができるので、残留充填液を用いた詰切充填モードにおいても、充填液を定量に過不足なく高精度に充填することが可能になる。
【0015】
またさらに、本発明の充填方法は、前記通常充填モードにおいては、前記設定した数の容器の充填を完了させる前に前記貯留量が前記通常充填安定限界値に達したら、前記充填液タンクに充填液を給液して前記充填液タンク内の貯留量を一定量内に保つことを特徴とする。
【0016】
本発明の充填方法によれば、充填液タンク内に貯留される充填液が一定量内となるように該充填液タンクへの送液を制御(PID制御)することで、充填タンクの内圧が充填に適当な状態に維持され、通常充填モードにおける充填を安定して行なうことが可能になる。なお、一定量内とは、具体的には、充填液タンク内の貯留液量が通常充填モード下限値と通常充填モード上限値との間の量をいう。
【0017】
そして、本発明の充填装置は、容器に充填される充填液の重量を計測する重量計が配設された複数の容器載置台を有し、各容器載置台へ容器搬送路から1つずつ繰り入れられた容器を充填部へ搬送して充填に供する容器搬送部と、前記充填部に搬送される各容器に対応させて前記各容器載置台の上方に配置され、前記各容器の搬送に同期して移動しつつ充填可能とされた複数本の充填ノズルと、充填液を貯留する充填液タンクと、前記充填液タンク内の充填液の貯留量を検出する貯留量検出手段と、前記充填液タンクと前記各充填ノズルとの間を連結し、前記充填液タンクから供給される充填液を各充填ノズルに送り、各充填ノズルから各容器に充填液を定量充填する送液手段と、前述の記載の充填方法における通常充填モードおよび詰切充填モードの充填制御を行う制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の充填装置は、前記充填液タンクに充填液を給液するための給液手段を備え、前記制御手段は、前記給液手段を制御して、前記充填液タンク内の貯留量を一定量内に保つことを特徴とする。
【0019】
本発明の充填装置によれば、上記の充填方法を実行し、充填の精度や品質を落とすことなく、良品を追加製造することができ、従前の充填方法によっては廃棄していた残留充填液の量や不良充填製品の排出を頗る抑止することができる。することができる。
【0020】
さらに、本発明の充填装置は、前記容器搬送路には、容器の搬送を遮断するストッパ手段を備え、前記制御手段は、前記ストッパ手段の駆動を制御して、前記充填部へ繰り入れる容器の数を調整することを特徴とする。
本発明の充填装置によれば、前記詰切第3モードにおいて充填部へ供給搬送される容器の数を制限することで、容器の無駄な使用をも抑止することが可能となる。
【発明の効果】
【0021】
このように、本発明の充填方法並びに充填装置によれば、残留充填液を用いた充填時の良品の製品排出個数を増やし、廃棄する残留充填液を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の充填装置の駆動制御に関連する主な構成を示すブロック図
【
図2】本発明の充填装置の充填液タンクの要部構成を示す断面図
【
図3】本発明の充填方法における定量充填のフローチャート
【
図4】本発明の充填方法における詰切充填モードのフローチャート
【
図5】本発明の充填方法による液面レベルの推移を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に説明する本実施形態の充填装置は、しょう油、食用油、シャンプー等の充填液を貯留する充填液タンクと、この充填液タンクに複数系列配設された充填機構とから構成されるロータリー式の充填装置である。前記各充填機構については同一の構成とする。
【0024】
まず、本実施形態の充填装置1の構成を、
図1に示す、本実施形態の充填装置の駆動制御に関連する主な構成を示すブロック図を用いて説明する。
本実施形態の充填装置1は、不図示の容器内に充填される充填液の重量を計測する重量計としてのロードセル2と、内部圧力を所望の値で一定に保持するように管理された充填液タンク3と、充填液タンク3から給送される充填液をロードセル2にセットされた容器内に充填する充填ノズル4と、充填液タンク2から充填ノズル4へ充填液を導く送液パイプ5の開閉を行なう公知の構成の充填バルブ6と、充填バルブ6を所定のタイミングおよび所定速度で閉動作させ、容器に所定量の充填液を充填させる制御を行なうための中央制御部30とを備えている。
【0025】
さらに詳しくは、充填液タンク3は、充填装置1の機体の中央上部に配設されており、充填液タンク3の下方には充填液が充填される多数の容器を搬送する円環状の容器搬送部8が配設されている。
【0026】
この容器搬送部8には容器を1本ずつ保持する複数の容器載置台が円環状に並設されており、前記容器載置台には、各容器に充填される充填液の重量を計測する重量計としてのロードセル2が配設されている。この容器搬送部8は前記機体の中心軸を中心に回転駆動されるように構成されており、充填液タンク2は容器搬送部8と共に回転可能に支持されている。なお、容器搬送部8において容器が移動する所定区間が各容器に対して充填液の充填を行う充填領域となる。
【0027】
図2に示すように、充填液タンク3の下面外周部位には、送液手段を構成する送液パイプ5を介して容器搬送部8の前記容器載置台と同本の充填ノズル4(本実施形態においては24本とする)が配設されており、送液パイプ5に配設され、送液手段を構成する公知の構成の充填バルブ6の開閉を制御することにより、充填液タンク3内の充填液が送液パイプ5を通り、各充填ノズル4に供給されるようになっている。
【0028】
また、本実施形態において、充填液タンク3の天井面には、
図2に示すように、給液手段を構成する給液パイプ9が、その一端部を充填液タンク3の底部近傍に位置させる様に挿入された状態で取付けられている。この給液パイプ9の他端部は充填液タンク3の外部に配設された給液源としての給液タンク11に連結されており、給液パイプ9に配設され、給液手段を構成する公知の構成の給液バルブ10の開閉を制御することにより、給液タンク11の充填液が給液パイプ9を介して充填液タンク3に供給されるようになっている。
【0029】
さらに、充填液タンク3の天井面には、充填液タンク3内の充填液の貯留量を検出する貯留量検出手段としてのレベル計12が、その開放端部を充填液タンク3の底直近に位置させる様に挿入された状態で取付けられており、充填液の貯留量を検出とされている。
【0030】
充填液タンク3の天井面には、さらに、エアパイプ14の一端部が取付けられている。このエアパイプ14の他端部は充填液タンク3の外部に配設された圧力エア源15に接続されておりして、エアパイプ14に配設された公知の構成のエアバルブ16の開閉を制御することにより、充填液タンク3内の貯留量に応じて、充填液タンク3内のエア圧を調整可能とされている。
【0031】
また、充填液タンク3の底面には、廃液パイプ17の一端部が取付けられており、この廃液パイプ17の他端部は充填液タンク3の外部の廃液タンク18に接続され、廃液パイプ17に配設された公知の構成の廃液バルブ18を開閉させることにより、充填液タンク3内の充填液が廃液パイプ17を介して廃液タンク19に回収されるようになっている。
【0032】
充填装置1の機体の周囲には載置した容器を搬送するコンベア21を備えた容器搬送路20が設けられており、容器搬送路20の中途部には、上流側の前工程から移送された空の容器を容器搬送部8へ繰り入れる繰り入れ手段22と、充填に供された容器を容器搬送部8から回収する送り出し手段23が設けられている。後述のように、本実施形態の充填装置において、繰り入れ手段22は、容器の搬送を遮断するストッパ手段24を兼ねて構成されている。
【0033】
そして、充填装置1は、繰り入れ手段22によって容器搬送部8に繰り入れられた空の容器の口元部に対し、容器搬送部8における充填領域において、充填ノズル4が着脱可能に連結され、この充填ノズル4から容器5内に調味液や、洗剤、薬品などの充填液を容量充填する作業が行なわれるようになっている。
【0034】
ここで、本実施形態の充填装置1の駆動制御について説明する。
【0035】
図1に示すように、本実施形態の充填装置1において、充填ノズル4や容器搬送部8を回転駆動させる機体は機体回転手段31を介して中央制御部30の駆動制御部32に接続され、回転駆動が制御されている。
【0036】
機体に搭載される充填ノズル4と充填液タンク3とを結ぶ送液パイプ5に設けられた充填バルブ6は、インジケーターからなるロードセル制御部33を構成するバルブ開閉手段34を介して中央制御部30の落差量決定部35と通信手段により信号送信可に接続され、通常充填時や後述の落差補正時における開閉が制御されている。バルブ開閉手段34は、中央制御部30に接続された入力部50等から入力設定された、充填液の目標重量(定量となる)と、中央制御部30の落差量決定部35から取得する予測落差量に従い、容器に対する充填液の充填量が、後述するように、目標重量から前記予測落差量を差し引いた所定の重量となったタイミングで充填バルブ6を閉動作させるように制御される。
【0037】
同様に、機体に搭載される容器搬送部8に配設されるロードセル2は、ロードセル制御部33を構成する流量換算手段36を介して中央制御部30の流量管理部37と通信手段により信号送信可能に接続されており、ロードセル2が重量変化を検知したら、流量管理部37はその重量(w)を流量換算する。すなわち、流量管理部37は充填中における一定時間内の増加重量から流量(例えば、0.1g/s単位)を検出し、そのときの充填液の重量および流量を中央制御部30の流量管理部37へデジタル信号化して送信する。
【0038】
本実施形態において、充填液タンク3と外部の充填液の供給源である給液タンク11とを結押ぶ給液パイプ9に設けられた給液バルブ10は、バルブ開閉手段39を介して中央制御部30の貯留量管理部40と通信手段により信号送信可に接続され、貯留量管理部40はさらに充填液タンク3内に配設されたレベル計12と接続されており、充填液タンク3内の貯留量を一定域内に保つべく充填液を補充するため、給液バルブ10の開閉が制御される。
【0039】
なお、充填液タンク3と廃液タンク18とを結ぶ廃液パイプ17に設けられた廃液バルブ18も開閉自在に配設されており、充填液タンク3内の充填液が廃液パイプ17を介して廃液タンク19に廃液される。本実施形態においては、廃液バルブ18の開閉動作は手動とするが、駆動信号により自動に開閉を行なう開閉手段を設けることは可能である。
【0040】
さらに、充填液タンク33と圧力エア源15とを結ぶエアパイプ14に設けられた圧力調整手段としてのエアバルブ16は、バルブ開閉手段42を介して中央制御部30の圧力制御部43と通信手段により信号送信可能に接続されており、充填液タンク3内の貯留量に応じて加圧エアを充填液タンク3に供給し、安定した充填液の送出を実現するように、エアバルブ16の開閉が制御される。
【0041】
また、前記機体の周囲に形成された容器搬送路20を構成するコンベア21、繰り入れ手段22、送り出し手段23は容器搬送駆動手段44を介して中央制御部30の駆動制御部32と通信手段により信号送信可能に接続されており、機体とともに駆動可能に制御される。
【0042】
本実施形態において容器搬送路20に配設された繰り入れ手段22は、容器の容器搬送部8への繰り入れ個数を制御するストッパ手段24としても作用するものであり、中央制御部30の遮断制御部45と通信手段により信号送信可能に接続され、後述する詰切第3モードにおいて、非使用(キャンセル)とされる充填ノズル4の数に応じて、繰り入れの容器の個数が制御される。
【0043】
そして、中央制御部30は、前述した、流量換算手段36から送信された流量を記憶する流量管理部37、流量と実落差量との対応関係を示す複数の制御点(ポイント)間を結んで補間した曲線、あるいは、前記複数の制御点に近似させた曲線からなる、流量と実落差量との対応関係を示す落差特性曲線を管理し、その落差特性曲線に基づき、充填中の充填液の流量に対応した予測落差量を求める落差量決定部35の他各種データを記憶する記憶部47を有している。
【0044】
また、中央制御部30には、タッチパネルやキー等の入力部50、液晶パネル等の表示部51等が接続されている。
【0045】
次に、前述の充填装置1の作用効果であり、中央制御部30による充填制御を用いた充填方法の実施形態を
図3乃至
図4を用いて具体的に説明する。
【0046】
本実施形態の充填方法おいては、充填液を補充しながら、充填液タンク3内の環境(充填液量やタンク内圧力など)を整えた状態で、予め設定した数の容器への充填を完了させる通常充填モード(ステップはST1)と、予め設定した数の容器への充填を完了させた後、充填液タンク3内の残留充填液を用い、その貯留量に応じて詰切第1モード(ステップはST33)、詰切第2モード(ステップはST34)、詰切第3モード(ステップはST37)の充填制御を行ないながら追加数の容器への充填を行なう詰切充填モード(ステップはST3)の何れかのモード下で充填を実行する。
【0047】
前述の予め設定した数は、本実施形態においては、出荷製品数とし、充填装置1の入力部50から入力する。
【0048】
また、本実施形態の充填方法においては、充填液タンク3内の充填液の液面レベルとして、通常充填モードにおいては安定した充填に不適となり、供給源としての給液タンク11から充填液の補充を要する通常充填限界値、充填液タンク3内の充填液貯留量が、通常充填モード)の1回の充填作業で使用する充填ノズル4を用いた充填量以下となり、使用する充填のズル4の数を制限して充填を行う制御を開始するヘッドキャンセル値、そして、詰切充填モードにおいても安定した充填が不適となる詰切充填限界値を設定して記憶部47に記憶させる。この設定は入力部から数値を手入力することなどで行なう。本実施形態においては、充填液タンク3内の貯留液の満貯留時の液面レベルは320mmとし、通常充填限界値を100mm、ヘッドキャンセル値を50mm、詰切充填限界値を20mmとする。
【0049】
本実施形態の充填方法においては、充填作業開始前に、中央制御部30の貯留量管理部40はバルブ開閉手段42を制御することにより給液バルブ10を開動作させ、空の状態の充填液タンク33に対して給液タンク11から給液パイプ9を通して充填液の給液を行なう。給液は、充填液タンク3内の充填液の液面レベルが320mmに達したことをレベル計12により検出されるまでおこない、その後、貯留量管理部40の制御によりバルブ開閉手段42を介して給液バルブ10を閉じる。
【0050】
また、本実施形態の充填方法においては、充填作業中は、安定した充填液の送出を実現するように、バルブ開閉手段42を介して中央制御部30の圧力制御部43と接続されたエアバルブ16の開閉を制御し、充填液タンク3内の貯留量に応じて加圧エアを充填液タンク3に供給するものとする。
【0051】
この状態から、通常充填モードにおける充填を開始する(ステップST1)。
【0052】
通常充填モードの充填は例えば次のように行なう。すなわち、中央制御部30の駆動制御部32の制御により、機体回転手段31を介して機体を回転させるとともに、容器搬送駆動手段44を介して容器搬送路20のコンベア21を駆動させ、整列させた容器を繰り入れ手段によって1つずつ、回転する機体の容器搬送部8に設けられたロードセル2上に送り込む。容器搬送部8の回転駆動により、1回の充填動作において使用する充填ノズル4(本実施形態においては6本とする。)に対応する数の容器(本実施形態においては6つ。これらを一群の容器という)がロードセル2上に整列したことがロードセル制御部33において確認されると、バルブ開閉手段34により充填バルブ6を開動作させ、充填液タンク3から充填液を充填ノズル4を介してそれぞれに対応する容器へ送液する。このとき、充填ノズル4や容器搬送部8は機体の回転に伴い、ともに中心軸の回りの充填領域を移動する。
【0053】
なお、ロードセル2は、容器がセットされた段階で風袋重量をキャンセルするべく、重量計を0セットする。充填液の充填が開始されると、ロードセル2により、容器の重量変化、換言すれば、容器に充填される充填液の充填量(重量)をリアルタイムで測定し、充填液の充填量が所定重量となったタイミングで、バルブ開閉手段34を制御して充填バルブ6を閉動作させ、該一群の容器に対する充填を終了させる。
【0054】
定量充填が完了した一群の容器は、容器搬送部の最下流に配設された送り出し手段23により容器搬送路20へ戻し、後工程へ搬送する。
【0055】
なお、この通常充填モード中においては、
図5に示すように、充填液タンク33内の充填液の液面レベルが通常充填モードにおいては安定した充填が不適となる通常充填(下限)限界値である100mmに至ったことをレベル計12が検出したとき、貯留量管理部40はバルブ開閉手段39を制御することにより給液バルブ10を開動作させ、給液タンク11から充填液を補充する。この給液は、充填液タンク3内の充填液の液面レベルが320mmに達したことをレベル計12により検出されるまで行なう。
【0056】
また、この通常充填モード中においては、安定した充填液の充填を行なうべく、充填液タンク3内のエア圧を充填液貯留量に応じて調整し、中央制御部30の圧力制御部43は、バルブ開閉手段42を制御して、エアバルブ16を開閉動作させ、圧力エア源15から圧力エアを充填液タンク3内の充填液の上部に形成される空間部へ供給する。
【0057】
そして、本実施形態の充填方法の通常充填モードにおいては、前記一群の容器に対する充填毎に、設定した数の容器の繰り入れが行われたか否かを判断する(ステップST2)。
【0058】
通常充填モードにおける設定した数の容器の繰入が完了していない場合には、ステップST1へ戻り、通常充填モードの充填を継続させる。通常充填モードにおける設定した数の容器の繰入が完了した場合には、ステップST3へ進み、中央制御部30においては、それに続く充填制御を、充填液タンク3内の残留充填液のみを用いて充填を行なう詰切充填モードによる充填の制御に変更して、詰切充填モードを開始する(ステップST3)。
【0059】
図4のフローチャートは、このステップST3の詰切充填モードの充填方法を説明するためのものである。
【0060】
中央制御部30は、通常充填モードにおける設定した数の容器の繰入が完了したことを検出したら、まず、充填液タンク3内の貯留量をレベル計12により確認する(ステップST31)。
【0061】
中央制御部30の貯留量管理部40は、貯留量が通常充填限界値に達しているか否かを判断し(ステップST32)、貯留量が、通常充填安定限界値に達していない場合には、前記通常充填モードと同様の充填を行う詰切第1モードで、前述の一群の容器を機体の搬送部へ繰り入れ、所定量の充填を継続させる(ステップST33)。
図5においてはこのステップST31乃至ステップST33の充填作業を区間Aで示しており、貯留量が通常充填限界値に達するまで繰り返す。
【0062】
一方で、貯留量が、通常充填安定限界値に達した場合には、充填中における一定時間内の増加重量から求めた流量に基づいて充填バルブを所定のタイミングで閉動作させる詰切第2モードで、新たに供給される一群の容器に対し、その各容器に対応する数の充填ノズル4を用いて充填を行なう(ステップST34)。
【0063】
本実施形態においては、充詰切第2モードでは特許第5132810号に開示された落差補正を実行する。
【0064】
落差補正について簡単に説明すると、まず、本作業開始前に、予め、充填液について、nパターン(nは4以上の整数)の流量における実落差量を計測し、この計測結果から、流量と実落差量との対応関係を示す複数の制御点間を結んで補間した曲線、あるいは、前記複数の制御点に近似させた曲線からなる落差特性曲線を作成し、記憶部47に記憶させておく。
【0065】
容器に対する充填中、流量管理部37においては、ロードセル2が計測する充填液の重量からその時々の流量をリアルタイムで求め、その充填液の流量を中央制御部30の流量管理部37へデジタル信号化して送信する。
【0066】
続いて、中央制御部30では、落差量決定手段7において、前記落差特性曲線に基づき、流量管理部37に送信された現在における充填液の流量に応じた予測落差量を求める。ロードセル制御部33は、常時、中央制御部30の落差量決定部35から予測落差量を取得し、容器に対する充填液の充填量が目標重量から、流量の変化に応じて刻々と変化する予測落差量を差し引いた所定重量となったか否かを継続管理し、充填液の充填量が所定重量となったタイミングで、バルブ開閉手段34を制御し、充填バルブ64を閉動作させるように制御する。このとき、駆動制御部32はその充填速度を勘案して機体回転手段31並びに容器搬送駆動手段の駆動を制御する。
【0067】
このように、ロードセル2により充填時の流量をリアルタイムで測定し、本作業開始前に作成した落差特性曲線を用い、リアルタイムに変化する充填時の流量に応じて最も適正な予測落差量を求め、容器の充填量が目標重量に達する前に予測落差量を見込んで充填バルブ6を閉鎖することで、充填バルブ6の閉動作直前に何らかの事情により流量に変化が生じたとしても、その流量変化に応じた予想落差量を得、リアルタイムで充填バルブ6の閉動作タイミングの取得に反映させることができるので、充填に要する時間は長くなっても、充填液を目標重量に過不足なく充填することが可能になる。
【0068】
この詰切第2モードにおいて、一群の容器に対する一回の充填作業が終了したら、充填液タンク33内の貯留量をレベル計12により確認する(ステップST35)。
【0069】
中央制御部30の貯留量管理部40は、貯留量が予め設定したヘッドキャンセル値に達しているか否かを判断し(ステップST36)、貯留量が、未だヘッドキャンセル値に達していない場合には、ステップST34へ戻り、前記詰切第2モードで、前述の一群の容器を機体の搬送部へ繰り入れ、所定量の充填を継続させる。
図5においてはこのステップST34乃至ステップST36の充填作業を区間Bで示しており、貯留量がヘッドキャンセル値に達するまで繰り返す。
【0070】
一方で、貯留量がヘッドキャンセル値に達した場合には、今までの充填と同じ個数の充填ノズル4を用いた充填を行なう場合には充填液が各充填ノズル4に十分に行き渡らないことは必須である。よって、
図5において区間Cで示すように、使用する充填ノズル4の数を減らし、少ない本数の充填ノズル4を用い、それに対応する数の容器に対して所定量の充填を行なう、詰切第3モードを実行する(ステップST37)。
【0071】
詰切第3モードにおいて用いる充填ノズル4の数は予め設定しておく(本実施形態においては3本とする)。また、詰切第3モードにおいては、中央制御部30の遮断制御部45の制御により、容器搬送路20に配設された、ストッパ手段24としても作用する繰り入れ手段22による機体の充填領域への容器の繰り入れ数をも制御する。さらに、詰切第3モードにおいても、第2モードで実行した落差補正は継続する。
【0072】
この詰切第3モードにおいて、削減させた容器に対する一回の充填作業が終了したら、充填液タンク33内の貯留量をレベル計12により確認する(ステップST38)。
【0073】
中央制御部30の貯留量管理部40は、貯留量が予め設定した詰切充填限界値に達しているか否かを判断し(ステップST39)、貯留量が、未だ詰切充填限界値に達していない場合には、ステップST37へ戻り、詰切第3モードと同じ設定条件、あるいは、さらに削減させた充填ノズル4の数とそれに対応する容器の数に設定した第3モードの設定条件で、所定量の充填をおこなう(ステップST37)。
【0074】
一方、詰切充填限界値に達した時点で、詰切充填モード(ステップST3)における追加の充填生産を終了させる。
【0075】
このあと、充填液タンク3内に残留する切詰充填限界値以下の充填液を廃棄等する場合には、充填液タンクに設けられた廃液パイプ17の廃液バルブ18を開き、残留液を廃液タンク19へ回収する。
【0076】
このように、通常充填モードと詰切充填モードを切り替える制御を実行する本実施形態の充填装置1や充填方法によれば、予め設定した所定数の容器には通常充填モードにおいて安定した定量充填を施し、さらに、その残留充填液を用いる詰切充填モードにおいては、落差補正を行いつつの充填と、さらには、充填に用いる充填ノズル4の数を少なく設定(ノズルキャンセル)して定量充填を実行することで、少ない残液量であっても、充填液の流量(単位時間当りの重量変化量)の変化を抑止し、安定した充填を行なうことができるので、充填はされているものの不良充填と判断されるような充填を回避して、製品として通用するものを、予め設定した所定数よりも大分多く生産することができ、残留する充填液を極限まで少なくすることができる。
【0077】
例えば、本実施形態によれば、充填液タンク3内に最終的に残留する充填液は、
図2中の残留分Xで示す、詰切モード限界値であるところの液面レベル20mmまでの充填計であるのに対し、所定数の容器の充填が完了した段階で、充填液タンク3内の充填液を廃棄処分するとすれば、
図2中の残留分Yで示す、液面レベル100mm以上、つまり、少なくとも5倍以上の充填液が廃棄されていたこととなる。このように、残留する充填液を極限まで少なくなる。
【0078】
また、本発明の場合、充填液タンク3内の充填液の残量が少なくなっても、充填液が吹きこぼれてしまったり、充填量に過不足があるなどの不良品が発生しにくく、製品化可能な良品が生産される。よって、充填装置1の駆動前に設定するところの「所定数」は、本実施形態のように実際の出荷製品数ではなく、この詰切充填モードにおいて充填されるであろう本数を勘案して、実際の出荷製品数からこの詰切充填モードにおいて充填されるであろう本数を差し引いた本数として駆動してもよい。その場合は、充填済みの容器の殆どを出荷製品とすることが可能となる。また、供給源に準備する充填液量も大方計算可能であるので、充填液は準備の段階で無駄を省くことが可能となる。例えば、ドレッシングやたれなどの調理液は、充填前の段階では長期保存が難しいので、充填装置1の駆動の度に合わせて、出荷製品分と最低限の廃棄液量を準備すればよい本発明の充填方法や充填装置1を採用することは、コスト的にも極めて有意義なものとなる。
【0079】
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できる。
【0080】
例えば、詰切充填モードにおける第3モードによる充填は、上述したように、1回のみの実行に限らない。また、第3モードを複数回実行する場合には、1回目の詰切第3モードの設定と、2回目の詰切第3モードの設定とを異ならせてもよい。例えば、本実施形態においては、機体には24基の充填ノズル43が配設されており、通常充填モード、詰切第1モード、詰切第2モードにおいては6本の充填ノズル4を用い、順次供給される6個の容器に対し一度に充填を行ない、詰切第3モードにおいては半分の3基の充填ノズル4を用い、数を減らして順次供給される3個の容器に対し一度に充填を行なっていた。これを、1回目の詰切第3モードにおいては半分の3本の充填ノズル4を用い、順次供給される3個の容器に対し一度に充填を行なう制御をし、2回目の詰切第3モードにおいてはさらに少なく2本の充填ノズル4を用い、順次供給される2個の容器に対し一度に充填を行なう制御をするような充填方法を採用してもよい。
【0081】
本実施形態においては、容器搬送路20に配設された繰り入れ手段22を制御することにより、機体の、容器搬送部8における充填領域への容器の繰入数を調整することとしたが、繰入数を制御する手段として、容器搬送路20の繰り入れ手段の配置位置の上流側に容器の搬送を遮断する独立したストッパ手段24を設け、このストッパ手段のON/OFF、即ち、遮断と開放を遮断制御部45により制御するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0082】
1 充填装置
2 ロードセル
3 充填液タンク
4 充填ノズル
5 送液パイプ
6 充填バルブ
8 容器搬送部
9 給液パイプ
10 給液バルブ
11 給液タンク
12 レベル計
14 エアパイプ
15 圧力エア源
16 エアバルブ
17 廃液パイプ
18 廃液バルブ
19 廃液タンク
20 容器搬送路
21 コンベア
22 繰り入れ手段
23 送り出し手段
24 ストッパ手段
30 中央制御部
31 機体回転手段
32 駆動制御部
33 ロードセル制御部
34 バルブ開閉手段
35 落差量決定部
36 流量換算手段
37 流量管理部
39 バルブ開閉手段
40 貯留量管理部
42 バルブ開閉手段
43 圧力制御部
44 容器搬送駆動手段
45 遮断制御部
47 記憶部
50 入力部
51 表示部