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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】キャノピー
(51)【国際特許分類】
   E04H 15/50 20060101AFI20240402BHJP
【FI】
E04H15/50
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022548732
(86)(22)【出願日】2022-05-13
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-11
(86)【国際出願番号】 CN2022092627
(87)【国際公開番号】W WO2022242553
(87)【国際公開日】2022-11-24
【審査請求日】2022-08-10
(31)【優先権主張番号】202121053534.2
(32)【優先日】2021-05-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519024131
【氏名又は名称】浙江慧冠休閑用品有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100212392
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 悠
(72)【発明者】
【氏名】袁 春亮
(72)【発明者】
【氏名】楊 勝男
【審査官】伊藤 昭治
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203285138(CN,U)
【文献】登録実用新案第3230328(JP,U)
【文献】中国実用新案第201695750(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 15/00 - 15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャノピーであって、展開状態を有するキャノピーフレームを含み、前記キャノピーフレームは、
立柱と、
前記立柱の上端部に設置されたトップフレームと、
前記トップフレームにスライド可能に設置され、前記キャノピーフレームが前記展開状態の場合、収縮位置と少なくとも1つの延出位置を有するひさしロッドと、
前記トップフレームと前記ひさしロッドとに跨るように配置され、少なくとも前記キャノピーフレームが展開状態にある場合、前記ひさしロッドを前記延出位置にロックすることができるロック状態と、前記ひさしロッドを解放するロック解除状態を有するロック装置と、を含み、
前記ロック装置は、前記ひさしロッドの内部に設置されたロック部材を含み、
前記ロック部材には、前記トップフレームと取り外し可能に係合することができるロック部が設けられ、
前記ロック部材は、弾性を有するか、または弾性部材と接続されて、前記ロック部が前記トップフレームと係合することを可能にするものであり、突起を含み、
前記トップフレームには、ひさしジョイントが設置され、
前記ひさしロッドは、前記ひさしジョイントにスライド可能に接続され、
前記ひさしジョイントには、ロック穴が形成され、
前記ひさしロッドには、前記突起が位置する貫通穴が形成され、
前記ロック装置がロック状態である場合に、前記突起の少なくとも一部が前記貫通穴を貫通して延出し、前記ロック穴内に挿入されている
ことを特徴とするキャノピー。
【請求項2】
前記ロック部材は弾性を有し、その中央は相対する2つの端部を有するように曲げられ、前記突起は一方の端部に設置され、もう一方の端部は前記ひさしロッドの内壁の前記貫通穴と相対する位置に接することを特徴とする請求項1に記載のキャノピー。
【請求項3】
前記ひさしロッドは、少なくとも部分的に中空の管状であり、前記ロック部材は前記ひさしロッドの管状腔にあり、前記貫通穴は前記ひさしロッドの管壁に開けられることを特徴とする請求項1に記載のキャノピー。
【請求項4】
前記トップフレームにはスライドシートが設置され、前記ひさしロッドは前記スライドシートにスライド可能に接続されていることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のキャノピー。
【請求項5】
前記ひさしロッドは、フラットチューブを含むことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のキャノピー。
【請求項6】
前記ひさしロッドの延出位置と収縮位置との間の切り替えは、前記キャノピーフレームの展開または折り畳みとは無関係であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載のキャノピー。
【請求項7】
キャノピーであって、展開状態を有するキャノピーフレームを含み、前記キャノピーフレームは、
立柱と、
前記立柱の上端部に設置されたトップフレームと、
前記トップフレームにスライド可能に設置され、前記キャノピーフレームが前記展開状態の場合、収縮位置と少なくとも1つの延出位置を有するひさしロッドと、
前記トップフレームと前記ひさしロッドとに跨るように配置され、少なくとも前記キャノピーフレームが展開状態にある場合、前記ひさしロッドを前記延出位置にロックすることができるロック状態と、前記ひさしロッドを解放するロック解除状態を有するロック装置と、を含み、
前記ロック装置は、前記ひさしロッドの内部に設置されたロック部材を含み、
前記ロック部材は、前記トップフレームと取り外し可能に係合することができるロック部と、前記ロック部をロック位置に付勢する付勢部と、を有し、
前記ロック部は、前記ひさしロッドが通過するためのロック穴を含み、前記ロック穴の断面積が前記ひさしロッドの断面積よりも大きく、
前記ロック部材が操作されておらず、前記ロック部が前記付勢部により前記ロック位置に付勢されると、前記ロック穴の中心線と前記ひさしロッドの長さ方向との間の夾角がゼロ以外の閾値角度より大きく、かつ前記ひさしロッドが前記ロック穴の穴壁に接している場合、前記ロック装置は前記ロック状態になり、
一方、前記ロック部材が操作されて、前記ロック部が前記付勢部の付勢力に抗してアンロック位置に移動すると、前記夾角が前記閾値角度以下で、前記ひさしロッドを前記ロック穴内にスライドさせることができる場合、前記ロック装置はロック解除状態になることを特徴とするキャノピー。
【請求項8】
前記トップフレームにひさしジョイントが設置され、前記ロック部材は前記ひさしジョイント内に設置され、前記ひさしロッドは、前記ひさしジョイントをスライド可能に穿設し、前記ロック部材の前記ロック穴を通過し、前記ひさしジョイントには、前記ロック部材を切り替えるために指が届くスペースがあることを特徴とする請求項7に記載のキャノピー。
【請求項9】
前記ロック部材は弾性であり、第1の端部および第2の端部を有するように曲げられ、前記第1の端部は前記ひさしロッドの外面に接しており、前記ロック穴が前記第2の端部に開けられることを特徴とする請求項8に記載のキャノピー。
【請求項10】
前記ロック部材は弾性であり、第1の端部および第2の端部を有するように曲げられ、前記第1の端部および前記第2の端部には、それぞれ、1つの前記ロック穴が開けられ、前記ひさしロッドは2つの前記ロック穴を通過することを特徴とする請求項8に記載のキャノピー。
【請求項11】
前記ロック部材の数は1つまたは複数で層状に設置され、前記ロック部材には、前記ロック穴の相対的な両側に配置された内端部及び外端部があり、前記ひさしジョイントには、前記ロック部材の側面にある制限部があり、前記ロック部材の前記内端部の側面が前記制限部に接し、前記ロック装置は、前記ロック部材の前記外端部を前記制限部が配置されている側に向けてバイアスするための弾性部材をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載のキャノピー。
【請求項12】
前記弾性部材は、前記ひさしロッドが通過するための貫通穴を有することを特徴とする請求項11に記載のキャノピー。
【請求項13】
前記弾性部材および前記制限部は、それぞれ、前記ロック部材の相対的な両側に配置され、前記弾性部材の一端は前記ひさしジョイントの内壁に接し、他端は前記ロック部材の前記外端部に接することを特徴とする請求項11に記載のキャノピー。
【請求項14】
前記ひさしロッドは固体ガラス繊維ロッドであることを特徴とする請求項7に記載のキャノピー。
【請求項15】
前記キャノピーフレームはさらに少なくとも3つの立柱を含み、前記トップフレームには複数のトップロッドが含まれ、各立柱の上端部は、それぞれ前記トップロッドの端部と回転して接続され、前記ひさしロッドは、自身の長さ方向に沿って前記トップロッド上にスライド可能に設置され、前記ひさしロッドは、前記トップロッドの側部または上部に配置されることを特徴とする請求項7~13のいずれか一項に記載のキャノピー。
【請求項16】
前記キャノピーフレームは折り畳まれた状態を有し、前記キャノピーフレームが折り畳まれた状態の場合、前記ひさしロッドは収縮位置にあり、前記ひさしロッドの最上端は、前記立柱の最上端よりも低くなっていることを特徴とする請求項15に記載のキャノピー。
【請求項17】
前記キャノピーフレームの展開状態、折り畳み状態、展開プロセス、および折り畳みプロセスにおいて、前記ひさしロッドの長さ方向は、前記トップロッドの長さ方向に平行またはほぼ平行であることを特徴とする請求項16に記載のキャノピー。
【請求項18】
前記トップフレームにはスライドシートが設置され、前記ひさしロッドは前記スライドシートにスライド可能に接続されていることを特徴とする請求項7~13のいずれか一項に記載のキャノピー。
【請求項19】
前記ひさしロッドは、フラットチューブまたはガラス繊維ロッドを含むことを特徴とする請求項7~13のいずれか一項に記載のキャノピー。
【請求項20】
前記ひさしロッドの延出位置と収縮位置との間の切り替えは、前記キャノピーフレームの展開または折り畳みとは無関係であることを特徴とする請求項7~13のいずれか一項に記載のキャノピー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はキャノピーの分野に属し、具体的にキャノピーに関する。
【背景技術】
【0002】
キャノピーは日常生活で非常に一般的であり、屋外で一般的に使用される。従来のキャノピーは遮光面積が小さく、展開後のキャノピーの遮光面積を大きくするために、軒構造付きの軒型キャノピーを設計している。具体的には、キャノピーのトップコーナーに延出ひさしロッドを設け、ひさしロッドに配置された周囲の縁を介して遮光面積を拡大することを目的としている。既存の軒型キャノピーでは、通常、キャノピーフレームを展開してひさしロッドを延出することができ、キャノピーを展開した後にひさしロッドを調整できず、たとえば、ひさしロッドを収縮したり、延出長さを調整したりすることはできず、使用するのに十分な柔軟性がない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の技術的問題を解決するために、本発明は、キャノピーを展開した後、使用要件に応じてひさしロッドを調整することができ、より柔軟に使用できるキャノピーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
展開状態のキャノピーフレームを含むキャノピーであって、前記キャノピーフレームは、
トップフレームと、
前記トップフレームにスライド可能に設置され、前記キャノピーフレームが前記展開状態の場合、収縮位置と少なくとも1つの延出位置を有するひさしロッドと、
前記トップフレームと前記ひさしロッドとの間に設置され、少なくとも前記キャノピーフレームが展開状態にある場合、前記ひさしロッドを伸前記延出位置にロックすることができるロック状態と、前記ひさしロッドを解放するロック解除状態を有するロック装置と、を含む。
【0005】
いくつかの実施例では、前記ロック装置はロック部材を含み、前記ロック部材は前記ひさしロッドに設置され、且つ前記ロック部材には、前記トップフレームと取り外し可能に係合することができるロック部があり、前記ロック部材は弾性を有するか、または弾性部材と接続されて、前記ロック部が前記トップフレームと係合することを可能にする。
【0006】
いくつかの実施形態では、前記ロック装置はロック部材を含み、前記ロック部材は前記トップフレームに設置され、且つ前記ロック部材には、前記ひさしロッドと取り外し可能に係合することができるロック部があり、前記ロック部材は弾性を有するか、または弾性部材と接続されて、前記ロック部が前記ひさしロッドと係合することを可能にする。
【0007】
いくつかの実施例では、前記ロック部は突起を含み、前記ひさしロッドまたは前記トップフレームには、前記突起を挿入できるロック穴が設置され、前記突起を前記ロック穴に挿入すると、前記ロック装置は前記ロック状態になり、前記突起が前記ロック穴から外れると、前記ロック装置はロック解除状態になる。
【0008】
いくつかの実施例では、前記トップフレームにひさしジョイントが設置され、前記ひさしロッドは、前記ひさしジョイントにスライド可能に接続され、前記ロック装置がロック解除状態の場合、前記ロック部材は前記ひさしロッド内に設置され、前記ひさしロッドには貫通穴が開けられ、前記突起は前記貫通穴にあり、前記ロック穴は前記ひさしジョイントに設置され、前記ロック装置はロック状態であり、前記突起の少なくとも一部が前記貫通穴外まで延出し、前記ロック穴内に挿入されている。
【0009】
いくつかの実施例では、前記ロック部材は弾性を有し、その中央は相対する2つの端部を有するように曲げられ、前記突起は一方の端部に設置され、もう一方の端部は前記ひさしロッドの内壁の前記貫通穴と相対する位置に接する。
【0010】
いくつかの実施例では、前記ひさしロッドは、少なくとも部分的に中空の管状であり、前記ロック部材は前記ひさしロッドの管状腔にあり、前記貫通穴は前記ひさしロッドの管壁に開けられる。
【0011】
いくつかの実施例では、前記ロック部は、前記ひさしロッドが通過するためのロック穴を含み、前記ロック穴の断面積が前記ひさしロッドの断面積よりも大きく、前記ロック穴の中心線と前記ひさしロッドの長さ方向との間の夾角がゼロ以外の臨界値より大きく、前記ひさしロッドが前記ロック穴の穴壁に接している場合、前記ロック装置が前記ロック状態にあり、前記夾角が前記臨界値以下で、前記ひさしロッドを前記ロック穴内にスライドさせることができる場合、前記ロック装置はロック解除状態になる。前記ロック部材は、ひさしロッドの任意の位置でロックでき、つまり、ひさしロッドの任意の位置を延出位置として使用でき、ひさしロッドを任意の長さに延出できる。
【0012】
いくつかの実施例では、前記臨界値はゼロである。すなわち、ロック穴の中心線とひさしロッドの長さ方向が一致している場合、ひさしロッドがロック穴内をスライドすることができる。ロック穴の中心線がひさしロッドの長さ方向から外れると、ひさしロッドがロック穴の壁に接し、ひさしロッドとトップフレームが互いにスライドできなくなる。
【0013】
いくつかの実施例では、前記トップフレームにひさしジョイントが設置され、前記ロック部材は前記ひさしジョイント内に設置され、前記ひさしロッドは、前記ひさしジョイントをスライド可能に穿設し、前記ロック部材の前記ロック穴を通過し、前記ひさしジョイントには、前記ロック部材を切り替えるために指が届くスペースがある。
【0014】
いくつかの実施例では、前記ロック部材は弾性であり、第1の端部および第2の端部を有するように曲げられ、前記第1の端部は前記ひさしロッドの外面に接しており、前記ロック穴が前記第2の端部に開けられる。
【0015】
いくつかの実施例では、前記ロック部材は弾性であり、第1の端部および第2の端部を有するように曲げられ、前記第1の端部および前記第2の端部には、それぞれ、1つのロック穴が開けられ、前記ひさしロッドは2つの前記ロック穴を通過する。
【0016】
いくつかの実施例では、前記ロック部材の数は1つまたは複数で層状に設置され、前記ロック部材には、前記ロック穴の相対的な両側の内端部及び外端部があり、前記ひさしジョイントには、前記ロック部材の側面にある制限部があり、前記ロック部材の前記内端部の側面が前記制限部に接し、前記ロック装置は、前記ロック部材の前記外端部を前記制限部が配置されている側に向けてバイアスするための弾性部材をさらに含む。ロック部材は剛性部材であってもよい。
【0017】
いくつかの実施例では、前記弾性部材は、前記ひさしロッドが通過するための貫通穴を有する。
【0018】
いくつかの実施例では、前記弾性部材および前記制限部は、それぞれ、前記ロック部材の相対的な両側に配置され、前記弾性部材の一端は前記ひさしジョイントの内壁に接し、他端は前記ロック部材の前記外端部に接する。
【0019】
いくつかの実施例では、前記ひさしロッドは固体ガラス繊維ロッドである。したがって、強度要件を満たす条件の下で、ひさしロッドの直径を小さくすることができ、これにより、ひさしロッドが占めるスペースが減少し、重量が減少する。
【0020】
いくつかの実施例では、前記トップフレームにはスライドシートが設置され、前記ひさしロッドは前記スライドシートにスライド可能に接続されている。
【0021】
いくつかの実施例では、前記ひさしロッドは、フラットチューブまたはガラス繊維ロッドを含む。
【0022】
いくつかの実施例では、前記キャノピーフレームは折り畳まれた状態を有し、前記キャノピーフレームが折り畳まれた状態の場合、前記ひさしロッドは収縮位置にある。
【0023】
いくつかの実施例では、前記キャノピーフレームは少なくとも3つの立柱を含み、前記トップフレームには複数のトップロッドが含まれ、各立柱の上端部は、それぞれ前記トップロッドの端部と回転して接続され、ひさしロッドの数は複数あり、トップロッドに対応し、ひさしロッドは、それ自体の長さ方向に沿って対応するトップロッド上にスライド可能に設置できる。
【0024】
いくつかの実施例では、前記ひさしロッドは、前記トップロッドの側部または上部に配置される。
【0025】
いくつかの実施例では、前記キャノピーフレームは折り畳まれた状態を有し、前記キャノピーフレームが折り畳まれた状態の場合、前記ひさしロッドは収縮位置にあり、前記ひさしロッドの最上端は、前記立柱の最上端よりも低くなっている。
【0026】
いくつかの実施例では、前記キャノピーフレームの展開状態、折り畳み状態、展開プロセス、および折り畳みプロセスにおいて、前記ひさしロッドの長さ方向は、前記トップロッドの長さ方向に平行またはほぼ平行である。
【0027】
いくつかの実施例では、前記ひさしロッドの延出位置と収縮位置との間の切り替えは、前記キャノピーフレームの展開または折り畳みとは無関係である。
【発明の効果】
【0028】
本発明は、上記の手段を採用しており、従来技術と比較して以下の利点を有する。
【0029】
本発明のキャノピーでは、ひさしロッドをトップフレーム上にスライド可能に配置することにより、ひさしロッドを使用者の必要に応じて調整できるため、収縮および延出が可能であり(特定のニーズに応じて、必要な長さに延出することもできる)、特に、キャノピーを展開した後、ひさしロッドを調整できるので、より柔軟で使いやすく、同時に、ひさしロッドは延出位置でロックでき、延出位置で安定して保持できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
本発明の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下は、実施例の説明で使用される添付の図面を簡単に紹介し、明らかに、以下の説明の図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎず、当業者にとって、他の図面もまた、創造的な努力なしにこれらの図面から得ることができる。
【0031】
図1】本発明の実施例1によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にあり、キャノピーは展開状態にある。
図2】本発明の実施例1によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは延出位置にあり、キャノピーは展開状態にある。
図3】本発明の実施例1に記載のキャノピーの一部の概略構造図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にある。
図4】本発明の実施例1に記載のキャノピーの部分断面図であり、ここでひさしロッドは延出位置にある。
図5図4のAの部分拡大図である。
図6】本発明の実施例1に記載のキャノピーの部分分解図である。
図7】本発明の実施例1によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にあり、キャノピーは折り畳まれた状態にある。
図8】本発明の実施例2によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にあり、キャノピーは展開状態にある。
図9】本発明の実施例2によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは延出位置にあり、キャノピーは展開状態にある。
図10】本発明の実施例2に記載のキャノピーの一部の概略構造図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にある。
図11】本発明の実施例2によるキャノピーの部分構造概略図であり、ここでひさしロッドはそのうちの1つの延出位置にある。
図12】本発明の実施例2に記載のキャノピーの部分断面図である。
図13】本発明の実施例2に記載のキャノピーの部分分解図である。
図14図13のCの部分拡大図である。
図15】本発明の実施例2によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にあり、キャノピーは展開状態にある。
図16】本発明の実施例3によるキャノピーの部分断面図である。
図17図16のGの部分拡大図である。
図18】本発明の実施例3に記載のキャノピーの部分分解図である。
図19図18のDの部分拡大図である。
図20】本発明の実施例4によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にあり、キャノピーは展開状態にある。
図21】本発明の実施例4によるキャノピーの三次元概略図であり、ここでひさしロッドは延出位置にあり、キャノピーは展開状態にある。
図22】本発明の実施例4に記載のキャノピーの一部の概略構造図であり、ここでひさしロッドは収縮位置にある。
図23】本発明の実施例4によるキャノピー部分構造概略図であり、ここでひさしロッドは延出位置にある。
図24】本発明の実施例4に記載のキャノピーの部分断面図である。
図25】本発明の実施例4に記載のキャノピーの部分分解図である。
図26図25のFの部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の好ましい実施例を、添付の図面を参照して以下に詳細に説明するので、本発明の利点および特徴は、当業者によってより容易に理解され得る。ここで、これらの実施形態の説明は、本発明の理解を助けるために使用されるが、本発明の限定を構成するものではないことに留意されたい。
【0033】
本発明の説明において、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」などの用語によって示される方向または位置関係は、図面に基づいて示されている方向または位置関係であり、これは、本発明を説明しやすくするためであり、説明を単純化するためだけであり、言及される装置または要素が特定の方向を有し、特定の方向で構築および動作されなければならないことを示すまたは暗示することを意図するものではないため、本発明の限定として解釈されるべきではないことに留意されたい。
【0034】
本発明に示されるように、「含む」および「含み」という用語は、明確に識別されたステップおよび要素が含まれることを示すだけであり、これらのステップおよび要素は排他的なリストを構成せず、方法またはデバイスは他のステップまたは要素も含むことができる。本明細書で使用される「及び/又は」という用語は、関連するリストされたアイテムの1つまたは複数の任意の組み合わせを含む。
【0035】
特に指定のない限り、ある特徴を別の特徴に「固定」または「接続」と呼ぶ場合は、別の特徴に直接固定または接続することも、別の特徴に間接的に固定または接続することもできる。
【0036】
本明細書で定義されている「内側」や「外側」などの方向性のある単語はすべてキャノピーの垂直方向の中心線に基づいており、キャノピーの垂直方向の中心線に近いものは内側と定義され、キャノピーの垂直方向の中心線に近くないいものは外側と定義される。
【0037】
実施例1
図1~7を参照すると、本実施例のキャノピーは、展開状態と折り畳まれた状態とを有するキャノピーフレーム1を含み、キャノピーフレーム1は、トップフレーム2およびひさしロッド101を有し、ひさしロッド101は、トップフレーム2上にスライド可能に設置される。
【0038】
トップフレーム2は折り畳み式のトップフレームで、少なくとも3つの立柱3に設置されている。図1から図2に示されるように、本実施例のトップフレーム2は、具体的には、少なくとも4つの外側のトップロッドアセンブリおよび1つのセンターロック5を含み、4つの外側のトップロッドアセンブリの内端部は、ピボットを介してセンターロック5に回転可能に接続され、その結果、4つの外側のトップロッド102は、それぞれキャノピーのトップフレーム2の対角線に沿ってキャノピーの4つのトップコーナーまで延びる十字形の構造を構成し、互いに対して回転することができる。各外側のトップロッドアセンブリは、それぞれ外側のトップロッド102および内側のトップロッドを含み、外側のトップロッド102の外端部は、立柱3の上端部に回転可能に接続され、外側のトップロッド102の内端部は、内側のトップロッドの外端部に回転可能に接続され、内側のトップロッドの内端部は、センターロック5に回転可能に接続されている。キャノピーフレーム1はまた、複数のサイドロッドアセンブリ4を含み、サイドロッドアセンブリ4は、1つまたは順番に回転可能に接続される複数の十字支持ロッド部材41から構成され、各十字支持ロッド部材41は、それぞれ上端および下端を有する第1のコネクティングロッド42および第2のコネクティングロッド43を含み、第1のコネクティングロッド42の中央部分と第2のコネクティングロッド43の中央部分は、互いに枢動可能に接続されて、十字形の構造を形成する。具体的には、本実施例において、各サイドロッドアセンブリ4は、3つの十字支持ロッド部材41で構成され、そのうち、第1のコネクティングロッド42の上端は、1つの立柱3の上端または他の十字支持ロッド部材41の第2のコネクティングロッド43の上端と回転可能に接続され、第1のコネクティングロッド42の下端は、他の十字支持ロッド部材41の第2のコネクティングロッドの下端または他の立柱3上の他のスライドブロック104と回転可能に接続され、第2のコネクティングロッド43の下端は、1つの立柱3のスライドブロック104、または他の十字支持ロッド部材41の第1のコネクティングロッド42の下端と回転可能に接続され、第2のコネクティングロッド43の上端は、他の十字支持ロッド部材41の第1のコネクティングロッド42の上端または他の立柱3の上端部と回転可能に接続されている。
【0039】
本実施例におけるひさしロッド101は、少なくとも部分的に中空の管状であるフラットチューブである。ひさしロッド101は、その長さ方向に沿って外側のトップロッド102上にスライド可能に設置され、ひさしロッド101は、外側のトップロッド102の側部に配置される。キャノピーフレーム1が展開状態の場合にひさしロッド101は収縮位置(図3に示す)及び少なくとも1つの延出位置を有する。具体的には、本実施例において、ひさしロッド101の延出位置は1つだけであり、具体的には、図4に示される位置である。
【0040】
図3から図6に示されるように、キャノピーにはロック装置6も含まれ、ロック装置6は、少なくともキャノピーフレーム1が展開状態にある場合、ひさしロッド101を延出位置にロックすることができるロック状態と、ひさしロッド101を解放するロック解除状態とを有する。ロック装置6はロック部材107を含み、ロック部材107はひさしロッド101上に設置されている。具体的には、本実施例において、ロック部材は、弾力性のある位置決め弾性シートである。ロック部材107は、外側のトップロッド102と解放可能に係合することができるロック部113を有し、ロック部113は、具体的には突起114を含み、ひさしロッド又はトップフレーム2には、突起114が挿入されるロック穴115が設置される。突起114がロック穴115に挿入されるとロック装置6はロック状態になり、突起114がロック穴115から解放されるとロック装置6はロック解除状態になる。
【0041】
図5および図6を参照すると、トップフレーム2の外側のトップロッド102上にひさしジョイントが設置され、ひさしジョイント106は、ひさしジョイントポップリベット108を介して外側のトップロッド102に固定されている。ひさしロッド101は、ひさしジョイント106にスライド可能に接続され、ロック部材107は、ひさしロッド101の管腔内に設置され、ひさしロッド101の管壁に貫通穴116が開けられ、突起114は貫通穴116にあり、ロック穴115はひさしジョイント106に設置される。ロック部材107は弾性を有し、その中央は相対する2つの端部を有するように曲げられ、突起114は一方の端部に設置され、もう一方の端部はひさしロッド101の内壁の貫通穴116と相対する位置に接する。
【0042】
図6に示すように、トップフレーム2にはスライドシート109が設置され、スライドシート109は、スライドシートポップリベット110を介して外側のトップロッド102に固定され、ひさしロッド101は、スライドシート109にスライド可能に接続され、スライドシート109は、上面を有し、上面にひさしロッド101と外側のトップロッド102を収容するための2つの溝が設置され、且つひさしロッド101は、外側のトップロッド102に対してスライドする。
【0043】
トップフレーム2には接続ベース111も設置され、接続ベース111はリベット112によってトップフレーム2に固定され、接続ベース111は上面を有し、上面には、外側のトップロッド102を収容するための溝が設置され、且つ接続ベース111は、外側のトップロッド102とスライド可能に接続されている。接続ベース111は下面を有する。傾斜ロッド103は、接続ベース111の下面から突き出ており、リベットによって接続ベース111と回転可能に接続されている。
【0044】
図3および図6に示すように、立柱3の上端部には、立柱3とトップフレーム2とを接続するための上部トップセクション105が設置される。各立柱3には、スライドブロック104が設置され、スライドブロック104は、立柱3上にスライド可能に設置され、傾斜ロッド103は、スライドブロック104に回転可能に接続されている。キャノピーフレーム1が折り畳まれた状態にある場合、ひさしロッド101はその収縮位置にあり、且つひさしロッド101の最上端は、立柱3の最上端(具体的には、立柱3の上端の上部トップセクション105である)よりも低い。キャノピーフレームの展開状態、折り畳み状態、展開プロセス、および折り畳みプロセスにおいて、ひさしロッド101の長さ方向はすべて、外側のトップロッド102の長さ方向に平行またはほぼ平行である。
【0045】
図1図2および図6に示すように、キャノピーフレーム1が展開状態にある場合、ひさしロッド101が展開位置まで外側に伸ばされると、ひさしロッド101の貫通穴116は、外側のトップロッド102のロック穴115と互いに位置合わせられ、ロック部材107の弾性復元力は、突起114を外側に移動させるように駆動し、ロック穴115に挿入され、ロック装置6はロック状態にあり、ひさしロッド101をこの延出位置にロックする。ひさしロッド101を収縮する必要がある場合、突起114を押すと、ロック部材107が絞られて変形し、突起114はロック穴115を出てひさしロッド101内に戻り、ロックが解除され、ひさしロッド101は、外側のトップロッド102に対してスライドすることができ、次に、ひさしロッド101を収縮することができる。
【0046】
本実施例において、ひさしロッド101の延出位置と収縮位置との間の切り替えは、キャノピーフレーム1の展開または折り畳みとは無関係であり、特定のニーズ(軒が必要な場合又は不要な場合など)に応じて、ひさしロッド101を延出または収縮でき、特に、キャノピーを展開した後にひさしロッド101を延出又は収縮するように柔軟に選択でき、且つキャノピーが折り畳まれた後、ひさしロッド101を収縮することができ、追加のスペースが占有されることはない。同時に、ひさしロッド101は、その延出位置でロックすることができ、延出位置で安定して保持することができる。
【0047】
実施例2
図8~15を参照すると、この実施例と実施例1との区別点は、ロック装置6の構造が異なり、ひさしロッド201が軽量の固体ガラス繊維ロッドを採用し、外径が実施例1で使用されるフラットチューブの外径よりもはるかに小さいことである。その他は基本的に実施例1と同じである。
【0048】
この実施例では、図12~14に示すように、ロック装置6は、ロック部材202を含み、ロック部材202は、具体的には弾性のある弾性シートでり、且つそれは、第1の端部204および第2の端部205を有するように曲げられ、第1の端部204は、ひさしロッド201の外面に接し、第2の端部205には、ロック穴115が開けられる。トップフレーム2の外側のトップロッド102にはひさしジョイント106が設置され、ひさしジョイント106は、ひさしジョイントポップリベット108を介して外側のトップロッド102に固定されている。ロック部材107はひさしロッド201内に設置され、ひさしロッド201は、ひさしジョイント106をスライド可能に穿設され、ロック部材107のロック穴115を通過し、ひさしジョイント106には、ロック部材107を切り替えるために指が届くスペースがある。
【0049】
ロック穴115の断面積がひさしロッド201の断面積よりも大きい。ロック穴115の中心線とひさしロッド201の長さ方向との間の夾角が臨界値より大きく、且つひさしロッド201がロック穴115の穴壁に接するとき、ロック装置6はロック状態にある。夾角が臨界値以下で、ひさしロッド201がロック穴115内をスライドすることができる場合、ロック装置6はロック解除状態にある。該臨界値は、5度、2度、またはゼロでさえあり得る。すなわち、ひさしロッド201の長さ方向とロック穴115の中心線が互いに平行であるか、または互いに一致している場合、ひさしロッド201はロック穴115内を移動でき、ロック穴115の中心線がひさしロッド201の長さ方向から外れると、ひさしロッド201は、ロック穴115の相対的な両側の穴壁に接してロックされ、外側のトップロッド102に対してスライドすることができない。「ロック穴115の断面」は、具体的には、ロック部材202の第2の端部205が配置されている平面内のロック穴115の断面を指し、「ロック穴115の中心線」は、ロック部材202の第2の端部205が配置されている平面に垂直である。「ひさしロッド201の断面」は、具体的には、その長さ方向に垂直なひさしロッド201の断面を指す。
【0050】
図13に示すように、ひさしロッド201の2つの端部にリミットスリーブ203がさらに設置され、リミットスリーブ203は、ひさしロッド201の2つの端部に嵌設され、リミットスリーブ203の断面積は、ひさしロッド201の作動状態を切り替える時にひさしロッド201の作動行程を、トップフレーム2に限定して脱落しないように少なくともロック穴115の断面積よりも大きい。
【0051】
キャノピーフレーム1が展開状態にある場合、ロック部材202の第2の端部を押して、その上のロック穴115の中心線とひさしロッド201の長さ方向との間の夾角が臨界値以下になるまで、それを特定の角度で回転させ、ひさしロッド201とロック穴115は、互いに対してスライドすることができ、ひさしロッド201を、任意の位置(すべて延出位置と見なされる)まで外側に伸ばし、ロック部材を解放し、ロック部材がリセットされ、ロック穴115の中心線がひさしロッド201の長さ方向から外れる角度は、上記の臨界値よりも大きく、ひさしロッド201は、ロック穴115の相対的な両側の穴壁に接して、それにより、ロックされている。
【0052】
この実施例では、ひさしロッド201の延出位置と収縮位置との間の切り替えは、キャノピーフレーム1の展開または折り畳みとは無関係であり、特定のニーズ(軒が必要であるか否か、軒のサイズなど)に応じて、ひさしロッド201を延出または収縮でき、特に、キャノピーを展開した後、ひさしロッド201を任意の長さに延出または収縮させることを柔軟に選択でき、無限に調整することができ、且つキャノピーが折り畳まれた後、ひさしロッド201を収縮することができ、追加のスペースが占有されることはない。同時に、ひさしロッド201はその任意の位置でロックでき、延出位置又は収縮位置で安定して保持できる。
【0053】
実施例3
図16~19を参照すると、本実施例と実施例2との間の唯一の区別点は、ロック部材の形状である。その他は基本的に実施例2と同じである。
この実施例では、ひさしロッド201が固体ガラス繊維ロッドを採用し、外径が実施例1で使用されるフラットチューブの外径よりもはるかに小さい。ロック部材310は、全体としてU字形であり、その中央部は、相対的な第1および第2の端部を有するように曲げられ、第1の端部および第2の端部にそれぞれ、ロック穴115が開けられる。ロック部材301はひさしロッド201内に設置され、ひさしロッド201は、ひさしジョイント106をスライド可能に穿設され、ロック部材107の2つロック穴115を通過し、ひさしジョイント106には、ロック部材107を切り替えるために指が届くスペースがある。
【0054】
2つロック穴115の断面積がひさしロッド201の断面積よりも大きく、好ましくは、2つロック穴115の断面積が同じである。各ロック穴115の中心線とひさしロッド201の長さ方向との間の夾角が臨界値より大きく、且つひさしロッド201がロック穴115の穴壁に接する場合、ロック装置6はロック状態にある。夾角が臨界値以下で、ひさしロッド201がロック穴115内をスライドすることができる場合、ロック装置6はロック解除状態にある。該臨界値は、5度、2度、またはゼロでさえあり得る。すなわち、ひさしロッド201の長さ方向と2つのロック穴115の中心線が互いに平行であるか、または互いに一致している場合、ひさしロッド201はロック穴115内を移動できる。そのうちの1つのロック穴115の中心線がひさしロッド201の長さ方向から外れると、ひさしロッド201は、該ロック穴115の相対的な両側の穴壁に接してロックされ、外側のトップロッド102に対してスライドすることができない。2つのロック穴115は、ひさしロッド201から反対方向にずれている。「ロック穴115の断面」は、具体的には、ロック部材310の第1の端部または第2の端部が配置される平面内のロック穴115の断面を指し、「ロック穴115の中心線」は、ロック部材301の第1の端部又は第2の端部が配置されている平面に垂直である。
【0055】
図18に示すように、ひさしロッド201の2つの端部にリミットスリーブ203がさらに設置され、リミットスリーブ203は、ひさしロッド201の2つの端部に嵌設され、リミットスリーブ203の断面積は、ひさしロッド201の作動状態を切り替える時にひさしロッド201の作動行程を、トップフレーム2に限定して脱落しないように少なくともロック穴115の断面積よりも大きい。
【0056】
キャノピーフレーム1が展開状態にある場合、その上の2つのロック穴115の中心線とひさしロッド201の長さ方向との間の夾角がすべて臨界値以下になるまで、ロック部材310を押して、その第1の端部と第2の端部が互いに接近するようにし、ひさしロッド201とロック穴115は、互いに対してスライドすることができ、ひさしロッド201を、任意の位置(すべて延出位置と見なされる)まで外側に伸ばし、ロック部材301を解放し、ロック部材301がリセットされ、その第1の端部と第2の端部は外側に展開し、ロック穴115の中心線がひさしロッド201の長さ方向から外れる角度は、上記の臨界値よりも大きく、ひさしロッド201は、ロック穴115の相対的な両側の穴壁に接して、それにより、ロックされている。
【0057】
本実施例において、ひさしロッド201の延出位置と収縮位置との間の切り替えは、キャノピーフレーム1の展開または折り畳みとは無関係であり、特定のニーズ(軒が必要であるか否か、軒のサイズなど)に応じて、ひさしロッド201を延出または収縮でき、特に、キャノピーを展開した後、ひさしロッド201を任意の長さに延出または収縮させることを柔軟に選択でき、無限に調整することができ、且つキャノピーが折り畳まれた後、ひさしロッド201を収縮することができ、追加のスペースが占有されることはない。同時に、ひさしロッド201はその任意の位置でロックでき、より強くロックし、延出位置又は収縮位置で安定して保持できる。
【0058】
実施例4
図20~26を参照すると、本実施例と実施例2との間の区別点は、ロック装置6にある。その他は基本的に実施例2と同じである。
【0059】
本実施例において、ひさしロッド201は固体ガラス繊維ロッドであり、外径は実施例1で使用したフラットチューブよりもはるかに小さい。図24から図26に示されるように、ロック部材107は、1つのロックプレートまたは層状に設置された複数のロックプレート401を含む。具体的には、各ロックプレート401にはそれぞれ1つのロック穴115が設置される。ロックプレート401はすべて、外側のトップロッド102のひさしジョイント106内に移動可能に設置され、ひさしロッド201は、その長さ方向に沿ってひさしジョイント106内にスライド可能に穿設され、各ロックプレート401のロック穴115を通過する。ロックプレート401は、ロック穴115の相対的な両側に配置された内端部403および外端部404を有し、ひさしジョイント106は、ロックプレート401の側面(図に示すように右側)に配置された制限部405を有し、ロックプレート401の内端部403の一方の側面(図の右側面)は、制限部405に接している。ロック装置6は、ロックプレート401の外端部404を、制限部405が配置されている側(すなわち、右側)に向かってバイアスするための弾性部材402をさらに含む。弾性部材402は、具体的には、ロックプレート401の左側に設置されたたばねであり、弾性部材402は、ひさしロッド201が通過するための貫通穴を有し、弾性部材402および制限部405は、それぞれ、ロックプレート401の左側および右側に配置され、弾性部材402の左端はひさしジョイント106の内壁に接し、右端はロックプレート401の外端部404に接する。
【0060】
2つロック穴115の断面積がひさしロッド201の断面積よりも大きく、好ましくは、2つロック穴115の断面積が同じである。各ロック穴115の中心線とひさしロッド201の長さ方向との間の夾角が臨界値より大きく、且つひさしロッド201がロック穴115の穴壁に接する場合、ロック装置6はロック状態にある。夾角が臨界値以下で、ひさしロッド201がロック穴115内をスライドすることができる場合、ロック装置6はロック解除状態にある。該臨界値は、5度、2度、またはゼロでさえあり得る。すなわち、ひさしロッド201の長さ方向と2つのロック穴115の中心線が互いに平行であるか、または互いに一致している場合、ひさしロッド201はロック穴115内を移動できる。そのうちの1つのロック穴115の中心線がひさしロッド201の長さ方向から外れると、ひさしロッド201は、該ロック穴115の相対的な両側の穴壁に接してロックされ、外側のトップロッド102に対してスライドすることができない。「ロック穴115の断面」は、具体的には、ロックプレート401が配置されている平面内のロック穴115の断面を指し、「ロック穴115の中心線」は、ロックプレート401が配置されている平面に垂直である。
【0061】
キャノピーフレーム1が展開状態にある場合、その上のロック穴115の中心線とひさしロッド201の長さ方向との間の夾角がすべて臨界値以下になるまで、ロックプレート401の外端部を左に回し、ひさしロッド201とロック穴115は、互いに対してスライドすることができ、ひさしロッド201を、任意の位置(すべて延出位置と見なされる)まで外側に伸ばし、ロックプレート401を解放し、ロックプレート401の外端部は、弾性部材402の弾性復元力の作用下で右にバイアスされ、ロック穴115の中心線がひさしロッド201の長さ方向から外れる角度は、上記の臨界値よりも大きく、ひさしロッド201は、ロック穴115の相対的な両側の穴壁に接して、それにより、ロックされている。
【0062】
本実施例において、ひさしロッド201の延出位置と収縮位置との間の切り替えは、キャノピーフレーム1の展開または折り畳みとは無関係であり、特定のニーズ(軒が必要であるか否か、軒のサイズなど)に応じて、ひさしロッド201を延出または収縮でき、特に、キャノピーを展開した後、ひさしロッド201を任意の長さに延出または収縮させることを柔軟に選択でき、無限に調整することができ、且つキャノピーが折り畳まれた後、ひさしロッド201を収縮することができ、追加のスペースが占有されることはない。同時に、ひさしロッド201はその任意の位置でロックでき、より強くロックし、延出位置又は収縮位置で安定して保持できる。
【0063】
上記の実施例は、本発明の技術的概念および特徴を説明するためだけのものであり、好ましい実施例であり、それは、当業者が本発明の内容を理解し、それに応じてそれを実施することができ、これによって本発明の保護範囲を制限することができないことを目的とする。
【0064】
この出願は、2021年5月17日に出願された出願番号CN202121053534.2の中国特許出願の優先権を主張する。
【符号の説明】
【0065】
キャノピーフレーム
トップフレーム
立柱
サイドロッドアセンブリ
十字支持ロッド部材
第1のコネクティングロッド
第2のコネクティングロッド
5-センターロック
6-ロック装置
101-ひさしロッド
102-外側のトップロッド
103-傾斜ロッド
104-スライドブロック
105-上部トップセクション
106-ひさしジョイント
107-ロック部材
108-ひさしジョイントポップリベット
109-スライドシート
110-スライドシートポップリベット
111-接続ベース
112-リベット
113-ロック部
114-突起
115-ロック穴
116-貫通穴
201-ひさしロッド
202-ロック部材
203-リミットスリーブ
204-第1の端部
205-第2の端部
301-ロック部材
401-ロックプレート
402-弾性部材
403-内端部
404-外端部
405-制限部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26