(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】廃プラスチック類のスクリュウコンベア型洗浄脱水装置
(51)【国際特許分類】
B29B 17/02 20060101AFI20240402BHJP
B29B 17/04 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
B29B17/02 ZAB
B29B17/04
(21)【出願番号】P 2023182438
(22)【出願日】2023-10-24
【審査請求日】2023-10-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】394008271
【氏名又は名称】日本シーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001335
【氏名又は名称】弁理士法人 武政国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】木口 達也
(72)【発明者】
【氏名】知久 光夫
(72)【発明者】
【氏名】瀬野尾 高弘
【審査官】中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-272621(JP,A)
【文献】特開2006-231686(JP,A)
【文献】特開2000-015636(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29B17/00-17/04
C08J11/00-11/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉砕して液体洗浄をしたプラスチック廃棄物の粉砕片を脱水するスクリュウコンベア型の廃プラスチック類の洗浄脱水装置であって、
筐体内に多数の穴が開けられた半円筒形状の半円筒スクリーン(5)を有する脱水槽(2)と、
前記脱水槽(2)内において回転する回転軸(3)に、らせん状に巻き付けられたスクリュウ羽根(4)と、
前記スクリュウ羽根(4)の1ピッチ(P)
間に、前記回転軸(3)の長手方向に掛け渡すように該スクリュウ羽根(4)の2か所に取り付けられた
四角形の板状の叩き板(9)の
1枚又は複数枚と、を備えた、ことを特徴とする廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置。
【請求項2】
前記脱水槽(2)に隣接して洗浄槽(1)が配置され、
前記スクリュウ羽根(4)を有する回転軸(3)が、前記脱水槽(2)と洗浄槽(1)との両方に貫通するように備えられた、ことを特徴とする請求項1に記載された廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置。
【請求項3】
前記スクリュウ羽根(4)に複数枚の前記叩き板(9)
が取り付けられた、ことを特徴とする請求項1に記載された廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置。
【請求項4】
前記叩き板(9)は、前記回転軸(3)に接しないように、
前記スクリュウ羽根(4)の1ピッチ(P)間に、該スクリュウ羽根(4)の2か所に取り付けられたものである、ことを特徴とする請求項1に記載された廃プラスチックに類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置。
【請求項5】
複数枚の各叩き板(9)は、前記半円筒スクリーン(5)の内面との間隔が
いずれも同一間隔(C)になるように配置されたものである、ことを特徴とする請求項
3に記載された廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置。
【請求項6】
複数枚の各叩き板(9)は、前記半円筒スクリーン(5)の内面との間隔が
それぞれ異なるものが配置されたものである、ことを特徴とする請求項
3に記載された廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄されたプラスチック類を再資源化する際に、細かく切断された廃プラスチックの粉砕片を洗浄すると共に脱水する廃プラスチック類のスクリュウコンベア型洗浄脱水装置に関する。
【背景技術】
【0002】
廃棄されたペットボトル、使い捨てのプラスチック容器、プラスチック製品、食品を入れていたカップ容器等の廃プラスチック類には、汚れや紙製のラベル、食物や各種調味料の残滓などが付着していることが多い。野菜や果実の生産に使用したハウス被覆材、農業用マルチ、肥料袋、サイレージ用ラップフィルム、育苗箱等の農業用廃プラスチック類には土砂、農薬などの汚れが付着している。更に、クリアーファイルやフレキシブルディスク、CD、DVDの包装材(ラップフィルム、PPバンド)のような廃プラスチック類にも汚れ、紙、シール等が付着していることが多い。或いは袋に入った状態の使用後の弁当箱等の廃プラスチック類もある。
【0003】
このように、汚れ、食物、各種調味料又は紙製のラベル等の残滓が付着している廃プラスチック類、又は土砂や各種肥料の残滓が付着しているプラスチックシートのような農業用や産業用廃プラスチック類については、リサイクルの再生精度を高めるために廃プラスチック類と残滓とを確実に分離し、洗浄してから再生している。
【0004】
そこで、廃プラスチック類を再資源化する際に洗浄する技術が提案されている。例えば、特許文献1の特開2008-80679公報「廃棄プラスチック洗浄装置」には、筒状のスクリーン内に、撹拌ブレードをスクリーンの筒軸周りに回転自在に設け、その撹拌ブレードを回転させることにより、スクリーン内に投入された廃棄プラスチックに付着した異物を分離し、スクリーン外に排出する廃棄プラスチック洗浄装置において、スクリーンは、その内周面と上記撹拌ブレードの先端とのすき間が、その撹拌ブレードの回転方向に向かって大小に変化する廃棄プラスチック洗浄装置が提案されている。
【0005】
水洗浄した廃プラスチックの粉砕片には当然であるが、水分が多数付着している。この廃プラスチックの粉砕片の脱水処理に、スクリュウコンベア型の脱水装置が従来から使用されている。この脱水装置類は、装置本体の中に半円筒形状の網板などのスクリーンの上に、スクリュウコンベアを配置し、このスクリュウコンベアを回転させ、廃プラスチックの粉砕片を移動させながらスクリーンから水分を落下分離している。スクリュウコンベアの回転を速くして遠心力を利用している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、スクリュウコンベア型の脱水装置では、スクリュウコンベアを速く回転させると、遠心力の効果で水分の分離効率は上げることができるが、スクリーン上の滞在時間が短くなり、脱水が不十分になるおそれがあった。
【0008】
また、廃プラスチック類の粉砕片の塊が大きく、それがほぐれづらい場合もスクリーン上を単に移動するだけで水分の分離効率が上がらないという問題を有していた。
【0009】
本発明の発明者は、廃プラスチック類の粉砕片の塊をほぐしてから脱水することにより、その水分の分離効率を高めることに着目した。更に、粉砕片の塊を搬送させながら叩くことで水分が飛散することにも着目した。
【0010】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、スクリーン上を回転するスクリュウコンベアに、廃プラスチックを搬送させる機能の他に、その粉砕片の塊をほぐす機能を持たせることで、分散させた粉砕片を効率良く脱水することができる廃プラスチック類のスクリュウコンベア型洗浄脱水装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、粉砕して液体洗浄をしたプラスチック廃棄物の粉砕片を脱水するスクリュウコンベア型の廃プラスチック類の洗浄脱水装置であって、
筐体内に多数の穴が開けられた半円筒形状の半円筒スクリーン(5)を有する脱水槽(2)と、
前記脱水槽(2)内において回転する回転軸(3)に、らせん状に巻き付けられたスクリュウ羽根(4)と、
前記スクリュウ羽根(4)の1ピッチ(P)間に、前記回転軸(3)の長手方向に掛け渡すように該スクリュウ羽根(4)の2か所に取り付けられた四角形の板状の叩き板(9)の1枚又は複数枚と、を備えた、ことを特徴とする。
前記脱水槽(2)に隣接して洗浄槽(1)が配置され、
前記スクリュウ羽根(4)を有する回転軸(3)が、前記脱水槽(2)と洗浄槽(1)との両方に貫通するように備えられたものである。
【0012】
前記スクリュウ羽根(4)に複数枚の前記叩き板(9)が取り付けられたものが好ましい。
前記叩き板(9)は、前記回転軸(3)に接しないように、前記スクリュウ羽根(4)の1ピッチ(P)間に、該スクリュウ羽根(4)の2か所に取り付けることができる。
【0013】
複数枚の各叩き板(9)は、前記半円筒スクリーン(5)の内面との間隔がいずれも同一間隔(C)になるように配置することができる。
複数枚の各叩き板(9)は、前記半円筒スクリーン(5)の内面との間隔がそれぞれ異なるものが配置することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の構成では、粉砕した廃プラスチック類を投入口(6)に投入し、洗浄槽(1)内においてスクリュウ羽根(4)で水洗浄することができる。この水洗浄した廃プラスチック粉砕片は、この洗浄槽(1)に隣接する脱水槽(2)に同じスクリュウ羽根(4)で搬送される。廃プラスチック粉砕片に付着している水分は、スクリュウ羽根(4)で搬送されながら半円筒スクリーン(5)から落下して分離される。そのままスクリュウ羽根(4)により排出口まで搬送される。特に、このスクリュウ羽根(4)に取り付けられた叩き板(9)が、搬送している廃プラスチック粉砕片の塊をほぐす機能を有する。この塊をほぐす際に、水分が飛散してそのまま半円筒スクリーン(5)から落下させることができる。
【0015】
粉砕した廃プラスチック粉砕片の性状、大きさに応じて、複数枚の各叩き板(9)の半円筒スクリーン(5)の内面との間隔が最適なものを利用する。廃プラスチック粉砕片の各辺の大きさにバラツキが無い状態の場合は、各叩き板(9)は、半円筒スクリーン(5)内面との間隔が同一になるように配置したものが適している。
【0016】
廃プラスチック粉砕片の各辺の大きさが不均一で、大小の差に幅がある粉砕片の場合は、複数枚の各叩き板(9)は、半円筒スクリーン(5)の内面との間隔が異なるものを配置したものが適している。小さい粉砕片を処理する場合は、半円筒スクリーン(5)の内面との間隔が短い叩き板(9)で、粉砕片を捉えて水分の分離処理をする。逆に、大きい粉砕片を処理する場合は、半円筒スクリーン(5)の内面との間隔が長い叩き板(9)で、粉砕片を捉えて水分の分離処理をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】実施例1の廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置の正断面図である。
【
図2】実施例1の廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置を示す平断面図である。
【
図3】叩き板が取り付けられたスクリュウ羽根を示す拡大正面図である。
【
図4】叩き板が取り付けられたスクリュウ羽根を示す拡大断面図である。
【
図5】変形例1の叩き板を示すスクリュウ羽根の拡大正面図である。
【
図6】変形例2の叩き板を示すスクリュウ羽根の拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明のスクリュウコンベア型洗浄脱水装置は、プラスチック廃棄物を粉砕し、この粉砕した粉砕片の状態で水洗浄し、その水分を除去する廃プラスチック類の洗浄脱水装置である。
【実施例1】
【0019】
[
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置の構成]
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は実施例1の廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置の正断面図である。
図2は実施例1の廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置を示す平断面図である。なお、
図2では回転軸を90度回転させ、叩き板を視認できるようにしている。
実施例1の廃プラスチック類の
スクリュウコンベア型洗浄脱水装置は、洗浄槽1と、これに隣接する脱水槽2を有する。この洗浄槽1と脱水槽2の両方に貫通する1本の回転軸3と、この回転軸3にらせん状に巻き付けられたスクリュウ羽根4を備えた装置である。脱水槽2内には後述する脱水用の半円筒スクリーン5を有する。更に、回転軸3を回転駆動させるモータ等の駆動装置8を有する。
図示例では、洗浄槽1と脱水槽2を分離した構成を示しているが、同じ装置本体内に収納してコンパクトな構成にすることができる(図示していない)。
【0020】
洗浄槽1は、例えば略直方体形状を有する筺体であり、その上部に粉砕した廃プラスチック類の粉砕片を投入する投入口6を有する。粉砕処理後の廃プラスチック類の飛散を防止する側板と底板とを有する。側板又は底板には、洗浄水と脱水処理した水分を外部に排出する排水口7を有する。
【0021】
洗浄槽1内において、スクリュウ羽根4がらせん状に巻き付けられた回転軸3を回転させることで、廃プラスチック類の粉砕片に水などを用いて液体洗浄をする。この回転軸3(スクリュウ羽根4)は洗浄槽1に隣接して備えられたモータ等の駆動装置8で回転させる。駆動装置8は正転と逆転とに回転するようになっている。
【0022】
洗浄槽1に隣接して脱水槽2が配置されている。この脱水槽2は略直方体形状を有する筺体であり、脱水している廃プラスチック類の粉砕片の飛散を防止する側板、天板と底板とを有する。更に、内部に貫通するように配置されたスクリュウ羽根4の下部に半円筒スクリーン5を有する。半円筒スクリーン5は、粉砕した廃プラスチック類の粉砕片の水分を除去する多数の穴が開けられたスクリーンである。
【0023】
半円筒スクリーン5の内面と、らせん状のスクリュウ羽根4の外縁部との間隔は10mm~20mm程度である。この間隔は廃プラスチック類の粉砕片の大きさに応じて可変する。または廃プラスチック類の粉砕片の性状に応じて可変する。軟質なプラスチック類、硬質又は厚みのあるプラスチック類などの対象物に応じて間隔を可変するようになっている。
【0024】
[叩き板の構成]
図3は叩き板が取り付けられたスクリュウ羽根を示す拡大正面図である。
図4は叩き板が取り付けられたスクリュウ羽根を示す拡大断面図である。
脱水槽2におけるスクリュウ羽根4の構成と、洗浄槽1におけるスクリュウ羽根4の構成とは基本的には同じである。脱水槽2に配置されたスクリュウ羽根4には、四角形状の叩き板9が数か所に取り付けられている。
【0025】
スクリュウ羽根4の1ピッチ(P)間に、叩き板9を掛け渡すように2か所に取り付けている。図示例では、1本のスクリュウ羽根4に、3枚の四角形状の叩き板9が取り付けられた例を示している。
【0026】
この叩き板9は、スクリュウ羽根4(回転軸3)の長手方向に沿い、かつ回転軸3の放射方向に沿ってその板平面が配置されたものである。このスクリュウ羽根4に取り付けられた叩き板9が、搬送している廃プラスチック粉砕片の塊をほぐす機能を有する。この塊をほぐす際に、水分が飛散してそのまま半円筒スクリーン5から落下する。
【0027】
図示例では1本のスクリュウ羽根4(回転軸3)に3枚の叩き板9が取り付けられた状態を図示している。この3枚の叩き板9は一例であって、1本のスクリュウ羽根4の長さに応じて4枚以上又は2枚以下でもよい。また、図示例では、3枚の叩き板9がスクリュウ羽根4の軸方向に沿って一直線状に、かつ1ピッチ(P)を開けた状態で並ぶように配置されているが、これは一例であって、必ずしも一直線状に並ぶように配置する必要はない。また、必ずしも1ピッチ(P)を開けた状態で並ぶように配置する必要もない。
【0028】
なお、本発明の四角形状の叩き板9は、その1辺が回転軸3に接しないように配置した状態を示している。これは、スクリュウ羽根4の本来の機能はスクリュウコンベアだからである。叩き板9が、廃プラスチック粉砕片又はその塊の搬送を妨害することは好ましくない。しかしながら、この廃プラスチック粉砕片の寸法が大きいときはこの叩き板9を超えて移動させることができる。そこで、四角形状の叩き板9の1辺が回転軸3の軸表面に接するように取り付けたものでもよい。
【0029】
図示例の叩き板9は平坦な板材を示しているが、湾曲形状にした板材でもよい。更に、回転軸3の軸方向に平行になる四角形状のものを示しているが、これも必ずしも長方形状に限定されない。廃プラスチック粉砕片の塊をほぐす機能を有するものであれば、台形状、弓型形状、五角形状と種々の形状にすることができる。
【0030】
叩き板9は、その一辺は回転軸3に接しないように配置されたものである。複数枚の各叩き板9は、半円筒スクリーン5の内面との間隔が同一距離になるように配置されたものである。
【0031】
粉砕した廃プラスチック粉砕片の性状や大きさに応じて、各叩き板9の半円筒スクリーン5の内面との間隔が最適なものを利用する。廃プラスチック粉砕片の各辺の大きさが均一に近い状態の場合は、複数枚の各叩き板9は、半円筒スクリーン5の内面との間隔が同一距離(C)になるように配置したものが適している。
【0032】
[叩き板の変形例1]
図5は変形例1の叩き板を示すスクリュウ羽根の拡大正面図である。
複数枚の各叩き板9は、半円筒スクリーン5の内面との間隔は、それぞれの間隔を必ずしも同一にする必要はない。図に示すように、複数枚の各叩き板9は、半円筒スクリーン5の内面との間隔が異なるものが配置されたものでもよい。
廃プラスチック粉砕片の各辺の大きさが不均一で、大小の差が大きい粉砕片の場合は、複数枚の各叩き板9は、半円筒スクリーン5の内面との間隔(C1、C2、C3)が異なるものを配置したものが適している。
図5は投入側(投入口6)の間隔(C1)が一番長く、排出側に向けて徐々に短くなっている(C2、C3)。
【0033】
大きい粉砕片を処理する場合は、半円筒スクリーン5の内面との間隔が長い(C1)ものでも、粉砕片を捉えて水分の分離処理をする。逆に、小さい粉砕片を処理する場合は、半円筒スクリーン5の内面との間隔が短い(C3)もので、粉砕片を捉えて水分の分離処理をする。
【0034】
[叩き板の変形例2]
図6は変形例2の叩き板を示すスクリュウ羽根の拡大正面図である。
変形例2は変形例1と
は逆になり、投入側(投入口6)が半円筒スクリーン5の内面との間隔(C4)が短く、排出側に行くに従い徐々にその間隔が長くなっている(C5、C6)。
【0035】
なお、本発明は、スクリーン上を回転するスクリュウコンベアに、廃プラスチックを搬送させる機能の他に、その粉砕片の塊をほぐす機能を持たせることで、分散させた粉砕片を効率良く脱水することができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明の廃プラスチック類のスクリュウコンベア型洗浄脱水装置は、主にプラスチック容器、プラスチック製品又は温室栽培農業用ビニールシートを再資源化する際に利用できる。
【符号の説明】
【0037】
1 洗浄槽
2 脱水槽
3 回転軸
4 スクリュウ羽根
5 半円筒スクリーン
9 叩き板
P スクリュウ羽根の1ピッチ
C 叩き板と半円筒スクリーンの内面との間隔
【要約】
【課題】スクリーン上を回転するスクリュウコンベアに、廃プラスチックを搬送させる機能の他に、その粉砕片の塊をほぐす機能を持たせることで、分散させた粉砕片を効率良く脱水する。
【解決手段】筐体内に多数の穴が開けられた半円筒形状の半円筒スクリーン5を有する脱水槽2と、脱水槽2内において回転する回転軸3に、らせん状に巻き付けられたスクリュウ羽根4と、スクリュウ羽根4の1ピッチ(P)の長さに沿って1又は複数個所に取り付けられた叩き板9と、を備え、粉砕して液体洗浄をしたプラスチック廃棄物の粉砕片を脱水する洗浄脱水装置である。
【選択図】
図1