(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】ビット
(51)【国際特許分類】
B28D 1/18 20060101AFI20240402BHJP
B23C 5/06 20060101ALI20240402BHJP
B23C 5/22 20060101ALI20240402BHJP
E21B 10/52 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
B28D1/18
B23C5/06 A
B23C5/22
E21B10/52
(21)【出願番号】P 2023516637
(86)(22)【出願日】2020-09-27
(86)【国際出願番号】 CN2020117968
(87)【国際公開番号】W WO2021243892
(87)【国際公開日】2021-12-09
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】202010481180.5
(32)【優先日】2020-05-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522467264
【氏名又は名称】江▲蘇▼五元素机械制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU WUYUANSU MACHINERY MANUFACTURING CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Plant 4,Huanpu Modern Industrial Park,No.3 Qilianshan Road,Suzitong Science and Technology Industrial Park,Nantong,Jiangsu Province,China
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】苗祥
(72)【発明者】
【氏名】秦▲鵬▼程
【審査官】豊島 唯
(56)【参考文献】
【文献】特許第5409923(JP,B2)
【文献】特開2020-044597(JP,A)
【文献】特表2002-526702(JP,A)
【文献】特表2017-525876(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第105862559(CN,A)
【文献】特表2023-533578(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28D 1/18
E01C 23/088
E21C 35/18
B23C 5/06
B23C 5/22
E21B 10/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビット(1)であって、ビット端部(11)、ビット保持部(10)、保持ベース(3)、及びリミットディスク(2)を含み、
前記ビット保持部(10)は、前記ビット端部(11)の下方に延伸し、直径がビット端部11よりも小さい円柱により形成され、
前記保持ベース(3)には、取付貫通穴(14)が設けられ、前記取付貫通穴(14)には、前記ビット保持部(10)が挿入され、前記ビット保持部(10)は、前記取付貫通穴(14)内で回転し、
前記リミットディスク(2)は、中央に穴(13)を有する環状であり、前記ビット端部(11)の下面(11.1)と保持ベース(3)の上面である第1受け面(3.5)との間に配置され、前記ビット保持部(10)は、前記リミットディスク(2)の前記穴(13)を貫通し、
前記リミットディスク(2)の下面である第1端面(2.6)は、前記保持ベース(3)の第1受け面(3.5)に当接し、リミットディスク(2)の上面である第2端面(2.1)は、前記ビット端部(11)の下面(11.1)に密着し、
前記リミットディスク(2)
の穴(13)の内壁は、前記リミットディスク(2)の中心軸線Lを中心
とする環状面(2.2)
であり、前記リミットディスク(2)
の第1端面(2.6)には、少なくとも1周の凹溝(2.4)が設けられ、
前記凹溝(2.4)により支持面(2.5)
とパイロット面(2.3)が形成されており、前記凹溝(2.4)は穴(13)により貫通され、
前記環状面(2.2)、前記支持面(2.5)、
前記パイロット面(2.3)および前記第1端面(2.6)は
この順に接続されており、
前記保持ベース(3)
は、前記第1受け面(3.5)に凸型の支持部(3.4)を有し、
前記リミットディスク(2)の前記凹溝(2.4)は、
前記保持ベース(3)の前記支持部(3.4)と噛合することを特徴とするビット(1)。
【請求項2】
前記リミットディスク(2)の
前記凹溝(2.4)は、
前記中心軸線Lを中心に環状溝状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のビット(1)。
【請求項3】
前記凹溝(2.4)の
前記パイロット面(2.3)は中心軸線Lに沿って、前記支持面(2.5)から第1端面(2.6)に傾斜するように延伸することを特徴とする請求項1に記載のビット(1)。
【請求項4】
前記パイロット面(2.3)は
前記支持面(2.5)、及び
前記第1端面(2.6)に直接接続されていることを特徴とする請求項3に記載のビット(1)。
【請求項5】
前記パイロット面(2.3)は中心軸線Lと夾角αをなすように周方向に配置され、且つ、前記夾角αは1°~89°であることを特徴とする請求項4に記載のビット(1)。
【請求項6】
前記第1端面(2.6)と
前記第1受け面(3.5)は接触嵌合することを特徴とする請求項1に記載のビット(1)。
【請求項7】
前記支持部(3.4)はロック面(3.2)及び第2受け面(3.3)を有し、前記ロック面(3.2)は
前記パイロット面(2.3)と隙間ばめされ、前記第2受け面(3.3)は
前記支持面(2.5)と隙間ばめされることを特徴とする請求項1に記載のビット(1)。
【請求項8】
前記支持面(2.5)と
前記第1端面(2.6)との間は距離aを有し、
前記第2端面(2.1)と
前記第1端面(2.6)との間は距離bを有し、且つ距離bと距離aとの比率は2よりも大きく、前記穴(13)の直径D1と距離aとの比率は6よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のビット(1)。
【請求項9】
前記支持面(2.5)と
前記第1端面(2.6)との間の距離aは0.5mm~3mmであることを特徴とする請求項8に記載のビット(1)。
【請求項10】
前記第2端面(2.1)と
前記第1端面(2.6)との間の距離bは3.5mm~10mmであることを特徴とする請求項8に記載のビット(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地面補修用の機械設備の分野に属し、特に中心リミットディスクを有するビットに関する。
【背景技術】
【0002】
シャンク付きビットが地面補修用の機械設備、例えば道路フライス盤、路面再生機又は類似する機械のミーリングドラムに用いられることは知られており、ビットのチップはその主な作動部分であり、削り取る必要がある道路基材と直接接触し、従って、シャンク付きビットの構造はビットの切削効果に対して重要な役割を果たし、しかし、従来技術のシャンク付きビットは、通常の形状及び部材構造に限られているため、使用中にビットの回転がスムーズではなく、回転速度が足りなく、偏摩耗を引き起こし、耐用年数が短く、耐磨耗材料の使用率が低く、作動効率が低い。
【発明の概要】
【0003】
従来技術の上記欠陥に鑑みて、本発明は、ビットの作動時に最適化された回転切削性能を維持でき、作動圧力をより効果的に伝達し、ビットの耐用年数を延ばす、中心リミットディスクを有するビットを提供することを目的とする。
【0004】
上記目的を実現するために、本発明はビットを提供し、ビット端部、ビット保持部、保持ベース、及びリミットディスクを含み、前記リミットディスクの中心軸線Lを中心には環状面を有する穴が形成され、前記リミットディスクはその一方側に少なくとも1周の凹溝が設けられ、前記凹溝は穴により貫通され、前記リミットディスクは支持面、及び第1端面を有し、前記凹溝は支持面から第1端面に移行し、前記保持ベースに支持部を有し、前記凹溝は前記支持部と噛合する。
【0005】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記リミットディスクの凹溝は中心軸線Lを中心に環状溝状に形成される。
【0006】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記凹溝のパイロット面は中心軸線Lに沿って、前記支持面から第1端面に傾斜するように延伸する。
【0007】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記パイロット面は支持面、及び第1端面に直接接続され又は移行して接続される。
【0008】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記パイロット面は中心軸線Lと夾角αをなすように周方向に配置され、且つ、前記夾角αは1°~89°である。
【0009】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記支持部は第1受け面を有し、前記第1端面と第1受け面は接触嵌合する。
【0010】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記支持部はロック面及び第2受け面を有し、前記ロック面はパイロット面と隙間ばめされ、前記第2受け面は支持面と隙間ばめされる。
【0011】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記支持面と第1端面との間は距離aを有し、第2端面と第1端面との間は距離bを有し、且つ距離bと距離aとの比率は2よりも大きく、前記穴の直径D1と距離aとの比率は6よりも大きい。
【0012】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記支持面と第1端面との間の距離aは0.5mm~3mmである。
【0013】
好ましくは、前記ビットにおいて、前記第2端面と第1端面との間の距離bは3.5mm~10mmである。
【発明の効果】
【0014】
従来技術に比べて、本発明の実施によって、以下の著しい技術的効果を達成する。
【0015】
本願の中心リミットディスクを有するビットは、より簡単で、より容易に加工成形されるリミットディスクを使用し、且つ機械的構造を最適化し、リミットディスクの凹溝が保持ベースの支持部を完全に覆い、このようにして、ビットと保持ベースとの位置の同軸性を最大限に確保し、ビットは作動時に最適化された回転切削性能を維持でき、且つ、リミットディスクのパイロット面、支持面及び第1端面はそれぞれ保持ベースのロック面、第2受け面及び第1受け面に対応することで、対応する受力面積を大きくし、作動圧力をより効果的に伝達し、ビットの耐用年数を延ばす。
【0016】
以下、図面を参照して本発明の趣旨、具体的なモールドキャビティ及び生じる技術的効果をさらに説明し、それによって、本発明の目的、特徴及び効果を十分に理解する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明のビットが保持ベースに取り付けられた半断面図である。
【
図4】本発明のビットのリミットディスクの全断面図である。
【
図5】
図1の保持ベースの支持部の局所的な断面図である。
【
図6】本発明のビットが保持ベースに取り付けられた作動偏向透視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、特定の具体的な実例によって本発明の実施形態を説明し、当業者は本明細書に開示される内容から本発明の他の利点及び効果を容易に理解することができる。本発明はさらに他の異なる具体的な実施形態によって実施又は応用することができ、本明細書の各々の詳細は、本発明の精神から逸脱することなく、異なる観点及び応用に基づいて、様々な修正又は変更を行うこともできる。なお、矛盾しない限り、以下の実施例及び実施例の特徴を相互に組み合わせることができる。
【0019】
なお、以下の実施例に提供される図示は本発明の基本的な発想を例示的に説明するためのものに過ぎず、従って、図示では、実際の実施時のコンポーネントの数、形状及びサイズに応じて描かれるのではなく、本発明に関連するコンポーネントのみが示され、実際の実施時の各コンポーネントの形態、数量及び比例は任意に変更でき、そのコンポーネントの配置形態はより複雑である可能性もある。
【0020】
図1~
図3はビット1が保持ベース3に取り付けられた正面図を示し、
図2及び
図3はそれぞれ局所的な
図A及びBを拡大し、リミットディスク2、保持ベース3、テンションスリーブ4は半断面図として示される。ビット1はヘッド部12を含み、ヘッド部12はタングステンコバルト硬質合金で製造され、ろう付けによってビット端部11の止まり穴型の溶融プール内に永久に固定される。ビット保持部10はビット端部11の下方に延伸し、直径がビット端部11よりも小さい円柱により形成される。ビット保持部10にリミットディスク2が嵌装され、リミットディスク2の上端面はビット端部11の平面11.1に密着し、同時にリミットディスク2の下端面2.6は保持ベース3の当接面3.5に密着する。緊締鋼スリーブ4は通常、薄い鋼板により圧延されてなり、一定の弾性を有し、開口があり、適切な長さを有し、ビット保持部10の保持シャンク20、保持シャンク21、及び保持シャンク22に嵌装され、表面に打ち抜きプロセスでいくつかの窪み部4.1が加工され、保持シャンク21内にマッチングし、緊締鋼スリーブ4は保持ベース3の取付貫通穴14内に圧入され、外側面が膨張して保持ベース3の取付貫通穴14内に押し付けられ、固定接触を維持する。
【0021】
本願はビット1を提供し、ビット端部11、ビット保持部10、保持ベース3、及びリミットディスク2を含み、前記リミットディスク2の中心軸線Lを中心には環状面2.2を有する穴13が形成され、前記リミットディスク2はその一方側に少なくとも1周の凹溝2.4が設けられ、前記凹溝2.4は穴13により貫通され、前記リミットディスク2は支持面2.5、及び第1端面2.6を有し、前記凹溝2.4は支持面2.5から第1端面2.6に移行し、前記保持ベース3に支持部3.4を有し、前記凹溝2.4は前記支持部3.4と噛合する。
【0022】
図2に示すように、実際の作動状態下で、リミットディスク2の凹溝2.4は保持ベース3の支持部3.4と噛合する構造として構成される。相対運動から、保持ベース3は「固定する」ものであり、それでは、保持ベース3の支持部3.4も「固定する」ものであり、ビットのリミットディスク2の凹溝2.4は保持ベース3の支持部3.4と噛合する構造によって保持ベース3との位置の同軸性を最大限にする目的を達成する。
【0023】
前記リミットディスク2の凹溝2.4は中心軸線Lを中心に環状溝状に形成される。
【0024】
前記凹溝2.4のパイロット面2.3は中心軸線Lに沿って、前記支持面2.5から第1端面2.6に傾斜するように延伸する。パイロット面2.3は前記支持面2.5から第1端面2.6に移行して接続され、この方向から傾斜して延伸する。
【0025】
前記パイロット面2.3は支持面2.5、及び第1端面2.6に直接接続され又は移行して接続される。
【0026】
前記パイロット面2.3は中心軸線Lと夾角αをなすように周方向に配置され、且つ、前記夾角αは1°~89°である。夾角αは、好ましくは30°~50°にあり、特に好ましくは40°~50°にある。ビットのリミットディスクは鋼製金型で製造され、金型の排出方向、即ち中心軸線Lの方向に、凹溝側に抜き角度を付ける必要があり、リミットディスクを金型のキャビティからスムーズに押し出すことに有利である。
【0027】
前記支持部3.4は第1受け面3.5を有し、前記第1端面2.6と第1受け面3.5は接触嵌合する。
【0028】
前記支持部3.4はロック面3.2及び第2受け面3.3を有し、前記ロック面3.2はパイロット面2.3と隙間ばめされ、前記第2受け面3.3は支持面2.5と隙間ばめされる。
【0029】
ロック面3.2はパイロット面2.3と隙間ばめされ、ロック面3.2とパイロット面2.3に一定の隙間xが存在し、隙間xの値は0.01mm~0.05mm内にあり、このようにして、リミットディスク2の凹溝2.4は保持ベース3の支持部3.4を完全に覆うことができ、ビットのリミットディスク2と保持ベース3は作動中にある程度分離した後、元の相対位置状態に迅速に戻ることができ、リミットディスク2が回転する時に、動かない現像が発生することはない。
【0030】
前記第2受け面3.3は支持面2.5と隙間ばめされ、隙間値c、距離cの値は0.4mm~2.9mmにあり、このようにして以下の利点を有し、加工誤差の原因で第1端面2.6と第1受け面3.5が接触できないという問題を回避し、第1端面2.6と第1受け面3.5が接触配合できることをさらに確保し、第1端面2.6と第1受け面3.5が接触しないとすれば、ビット1及びビットのリミットディスク2が受ける作動圧力は保持ベース3に効果的に伝達することができず、ビット1及びビットのリミットディスク2の作動耐用年数に大きな影響を与え、大きな衝撃力ですぐに損傷する。
【0031】
図3に示すように、ビット保持部10の輪郭面10.1とリミットディスク2の穴13に一定の隙間yが存在し、隙間yの値は0.01mm~0.1mm内にあり、以上の保持シャンク20の輪郭面20.1と緊締鋼スリーブ4の内面4.2に一定の隙間zが存在し、隙間zの値は0.05mm~0.2mm内にあり、隙間値x、y、zを設定して制御する目的は、リミットディスク2の作用を十分に利用し、ビット1の中心軸線L2が作動回転過程で保持ベース3の中心軸線L1との同軸性を最大限に維持することを確保し、ビット1の使用性能及び耐用年数等を向上させることである。
【0032】
図4から分かるように、リミットディスク2はその一方側に凹溝2.4を有し、凹溝2.4は穴13により貫通され、穴13はリミットディスク2の中心軸線Lを中心に形成され、直径D1を有し、前記支持面2.5と第1端面2.6との間は距離aを有し、第2端面2.1と第1端面2.6との間は距離bを有し、且つ距離bと距離aとの比率は2よりも大きく、前記穴13の直径D1と距離aとの比率は6よりも大きい。最適なサイズ比例を選択することによって、機械的構造が最適化された効果を発揮することに有利である。穴13の直径D1のサイズ範囲は15mm~25mm内にあり、凹溝2.4の上部直径D2のサイズ範囲は30mm~35mm内にあり、凹溝2.4の下部直径D3のサイズ範囲は40mm~45mm内にあり、リミットディスク2の外直径D4のサイズ範囲は50mm~55mm内にある。
【0033】
前記支持面2.5と第1端面2.6との間の距離aは0.5mm~3mmである。
【0034】
前記第2端面2.1と第1端面2.6との間の距離bは3.5mm~10mmである。ビットのリミットディスクの実際の使用状況を長時間に研究することによって、最適なサイズ範囲を取得し、ビットの使用効果及び耐用年数を効果的に確保するだけでなく、材料の使用量をよく制御することができ、材料の浪費及び使用コストの向上を引き起こさず、使用効果及び材料コストを最大限に組み合わせ、両者のバランス及び統一を達成する。
【0035】
図5に示すように、保持ベース3の支持部3.4は当接面3.5の一方側から延出し、円形のボス形状を形成し、受け面3.3を長手方向の終止面とし、直径方向に移行面3.2を終止面とし、且つ保持部3の中心軸線L1を中心に、サイズ範囲が15mm~25mmである直径d1を有する取付貫通穴14を形成し、移行面3.2の上部直径はd2であり、サイズ範囲が29mm~34mm内にあり、移行面3.2の下部直径はd3であり、サイズ範囲が39mm~44mm内にあり、保持ベース3の外直径d4のサイズ範囲は50mm~55mm内にある。且つ支持部3.4の受け面3.3と受力面3.5との間の距離cの値は0.4mm~2.9mm内にある。
【0036】
図6はビット1が保持ベース3に取り付けられた正面図を示し、保持ベース3の中心軸線L1とリミットディスク2の中心軸線Lは夾角βを形成し、その値の範囲は0.01°~0.15°にあり、リミットディスク2の中心軸線Lとビット1の中心軸線L2は夾角θを形成し、その値の範囲は0.05°~0.2°にある。ビット1は保持ベース3の取り付け穴14内に高速回転を維持する必要があり、このため、ビット1の中心軸線L2は作動回転過程で保持ベース3の中心軸線L1との同軸性を最大限に維持する必要があり、ビット1の使用性能の向上に有利であり、従って、リミットディスク2は上記両者の同軸性の向上に対して非常に重要な役割を果たし、本発明の有益な効果を達成する。
【0037】
以上の説明は本願の好適な実施例及び応用する技術原理に対する説明に過ぎない。当業者であれば理解すべきであるように、本願に関する開示範囲は、上記技術的特徴の特定の組み合わせにより形成された技術的解決手段に限定されず、また、上記開示の趣旨から逸脱することなく、上記技術的特徴又はそれらの同等物を任意に組み合わせて形成する他の技術的解決手段を含むべきである。例えば、上記特徴を、本願で開示されている(ただしこれらに限定されない)同様の機能を有する技術的特徴に置き換えることによって形成された技術的解決手段である。
【0038】
上記実施例は本発明の原理及び効果を例示的に説明するものに過ぎず、本発明を制限するためのものではない。当業者であれば、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、上記実施例に対して修正又は変更を行うことができる。従って、本発明に開示された精神及び技術思想から逸脱することなく、当業者が行った全ての同等の修正又は変更は、依然として本発明の請求項に含まれる。