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特許7464338人工芝を処理するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】人工芝を処理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B09B 3/35 20220101AFI20240402BHJP
   B09B 3/40 20220101ALI20240402BHJP
   E01C 13/08 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
B09B3/35 ZAB
B09B3/40
E01C13/08
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022569569
(86)(22)【出願日】2021-07-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-30
(86)【国際出願番号】 EP2021068946
(87)【国際公開番号】W WO2022008637
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】20185342.1
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】522444771
【氏名又は名称】フォーマターフ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ベック、トム エス.
(72)【発明者】
【氏名】シック、ステファン
【審査官】中田 光祐
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2013-0000873(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0064996(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0315816(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0232409(US,A1)
【文献】特開2017-159598(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B09B 1/00- 5/00
B09C 1/00- 1/10
B29C 45/00- 48/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人工芝を処理するための方法であって、
人工芝を提供する段階であって、前記人工芝はインフィルを含む、段階と、
前記インフィルの少なくとも一部を前記人工芝から分離する段階と、
前記人工芝を人工芝断片に小型化する段階と、
予め定められた最大圧力より小さい圧力で、前記人工芝断片を回転混合および輸送して、融解物を形成する段階であって、前記予め定められた最大圧力は.08~20bar(~2000kPa)である、段階と
前記人工芝断片を分離された前記インフィルと予混合して、最大85wt%の前記インフィルを含む混合材料を形成する段階と
を備え
前記人工芝断片を回転混合および輸送する段階は、前記混合材料を回転混合および輸送する段階を含む、方法。
【請求項2】
前記人工芝断片は、最大85wt%の前記インフィルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記インフィルは、鉱物インフィルおよびエラストマーインフィルのうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記融解物は、前記融解物において粒子として懸濁された前記インフィルを含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記インフィルを前記人工芝から分離する段階は、最低60wt%の前記インフィルを前記人工芝から分離する段階を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記人工芝断片は、.1cm~25cm平均サイズを有する、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
予め定められた最大圧力より小さい圧力で前記人工芝断片を回転混合および輸送して融解物を形成する段階は更に、予め定められた温度で前記人工芝断片を回転混合および輸送する段階であって、前記予め定められた温度は、前記人工芝断片の1または複数の熱可塑性成分の1または複数の融解温度に基づく、段階を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記人工芝断片を回転混合および輸送する段階は、チャンバにおいて前記人工芝断片を回転混合および輸送する段階であって、前記チャンバは、近位端と、遠位端と、前記人工芝断片を受けるために前記近位端に位置する少なくとも1つの入力ポートと、前記融解物が流れる、前記遠位端に位置する少なくとも1つの出力ポートとを含み、前記輸送は更に、前記人工芝断片を前記チャンバの前記遠位端に向かって並進輸送することを含む、段階を含む、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記チャンバにおける圧力は前記予め定められた最大圧力以下であり、前記予め定められた最大圧力はbar(00kPa)未満であり、前記チャンバにおける前記圧力は、前記チャンバにおいて前記人工芝断片を並進輸送することのみによって生じる、請求項に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも1つの添加剤を前記人工芝断片に追加する段階を更に備える、請求項1からのいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記添加剤は、1または複数の色素、1または複数のポリマー、1または複数の難燃材、および測定された量の鉱物のうちの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の方法によって形成された前記融解物を1または複数の鋳型に配置る段階をえる、鋳型鋳造品の製造方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権の主張
本特許出願は、参照によって明示的に本明細書に組み込まれる、2020年7月10日に出願された、譲受人に譲渡された、「人工芝を処理するためのシステムおよび方法」と題する欧州特許出願第EP20185342.1号の優先権を主張する。
【0002】
本発明の特定の実施形態は人工芝の分野に関する。より具体的には、本発明の特定の実施形態は、人工芝をリサイクルするためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
人工芝カーペット、特に、サッカー、ラグビー、およびアメリカンフットボールなどの球技のための第三世代人工芝カーペットは典型的には、砂または代替的な鉱物インフィル材料およびゴムの弾性インフィル粒状体で充填される。砂または他の鉱物成分(非合成インフィルとも呼ばれる)は典型的には、設置された芝カーペットを浮遊方式で押し下げ、弾性インフィル材料(合成インフィルとも呼ばれる)と組み合わせて、寸法的に安定する芝構造および衝撃緩和効果を提供するために使用される。インフィルは典型的には、天然芝の衝撃緩和特性を模倣し、また、選手に対して天然芝と同様の安定した足場を提供する。特に、ゴムインフィル材料は、人工芝表面上の選手の足の動きに対して良好なトラクションを提供するので、選手が関節、腱、および靭帯の怪我をする可能性を軽減する。また、ゴムインフィルは、重度の皮膚の火傷から選手を保護し得る。
【0004】
人工芝カーペットは、使用および自然の風雨に晒されること、例えば、紫外線および温度変動(例えば、夏における非常に高い表面温度および冬における凍結条件)に晒されることなどに起因して、限られた寿命を有する。その寿命の間に、人工芝カーペットは、機械的ストレス、気候の変化、風化に晒されること(例えば、紫外線、および、オゾンなど大気中の反応性成分に晒されること)、および、芝表面の消毒処理のための抗微生物剤として使用される第四級アンモニウム塩または次亜塩素酸の塩などの化学物質との接触に起因して、その表面において、十分な衝撃緩和および/または十分なボールの転がりを提供する能力を失う。人工芝カーペットの予想寿命は約10~15年であり、その後、芝カーペットおよびインフィル材料は、定常的な機械的ストレスおよび化学的/環境的影響に起因する材料疲労の兆候を示す。さらに、繊維およびインフィルは、色を失うことがあり得、脱色することがあり得る。
【0005】
加えて、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、スチレンブタジエン共重合体またはスチレン‐エチレン‐ブタジエン‐スチレンブロック共重合体など、人工芝カーペットを形成するポリマーは、部分的に分解し、引張強度および復元力など、その機械的機能を失い得るので、スポーツのための使用を継続するために期限切れの人工芝カーペットを一新することは、費用が大きく、時間がかかる。
【0006】
特許出願第EP20180186327号(SportGroup-Polytexに譲渡された「ポリマー廃棄物および補償ポリマーを含む人工芝繊維」)は、補償ポリマーおよび紫外線安定パッケージの適用を使用することによって第1製品寿命の後に人工芝カーペットの物理的特性の喪失をどのように補償するかの方法を説明する。特許出願第MX2019004153号(Fraunhofer Ges. Forschungに譲渡された「廃棄物を含むポリオレフェンをリサイクルするための方法」)は、加溶媒分解プロセス、それに続く部分的沈殿および液体濾過を介してポリマーを回復させるための方法を開示する。しかしながら、両方の方法は、リサイクルプロセスを開始する前に、フィールドにおける芝構造のコンポーネントの高度な分離を必要とする。すなわち、両方の方法は、繊維からのポリマー材料は基本的に、砂のような鉱物成分などのインフィルを含まないこと、ならびに、一次および二次裏地からの他のポリマー、水分および破片を含まないことを必要とする。
【0007】
特許公開第PT3138677号(Re-Match (UK) Ltdに譲渡された「合成芝製品を分離するためのプロセス」)は、小型化、空気分級、およびふるい分けという3つの定義された連続的段階の乾式合成芝分離を組み合わせるプロセスを開示する。しかしながら、例えば、PE繊維断片およびPP織裏地断片が同様の材料密度を有するので、複数セットのふるいおよび空気分級機を用いても分離が困難であることを考慮すると、リサイクルされた人工芝成分としての分離画分の更なる使用のための十分な分離品質を達成することは困難である。一般に、達成された繊維の切断、または、加溶媒分解の場合、達成されたポリマー沈殿は、凝集および/または造粒され、ポリマーのまとまりを繊維押出プロセスに追加することを可能にする。しかしながら、必要とされる高いレベルの分離、ならびに、高いエネルギー消費を必要とする付随的な凝集および/または造粒のプロセスは、同様の使用のために期限切れの人工芝カーペットをリサイクルする可能性を制限する。
【0008】
業界はまた、新しい人工芝カーペットのコンポーネントとしての主な使用を超える、第1寿命後の人工芝カーペットの繊維ポリマー材料を再利用する他の可能性を見ている。特許出願第WO 2012138216A1号(Ten Cate Thiolon B.V.に譲渡された、「スポーツピッチのためのスポーツ表面のための基材を形成する方法、当該基材、および、当該基材が設けられたスポーツピッチ」)は、繊維材料を使用して、繊維ビートから凝集物を生成し、凝集物を造粒して、in-situ構築弾力層のような弾性下部構造において使用される顆粒を形成することを開示する。これらの弾力層は、水が浸透可能な衝撃緩和層の機能を有し、フィールドの排水を可能にする。しかしながら、顆粒は典型的には、弾性でないポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリアミドを含むので、下部構造の衝撃吸収に貢献しない。衝撃緩和を達成するべく、これらの顆粒と、例えば、乗用車および/またはトラックのタイヤからのスチレン-ブタジエンまたは天然ブタジエンゴムリサイクル顆粒との混合物が使用され得る。非弾性ポリマー顆粒の使用は、ポリウレタンゴム混合物における砂利の使用と同様である。しかしながら、凝集および造粒プロセスにおけるこれらの顆粒の製造は、高価かつエネルギー集約的なプロセスであり、また、(精巧な二段スクリュー)押出ラインの使用は、PE、PPおよびPUおよび/またはスチレン-ブタジエンラテックス裏地の高度な分離を必要とする。特に、分離された画分は基本的に、ケイ砂を含まない必要があり、さもなければ高価な押出ツールが摩耗する。結果として、非弾性粒状体の処理費用は、広く利用可能な砂利の費用と同等であり、したがって、経済的な実現性に欠ける。
【0009】
必要とされているのは、(異なる融点を有する)PE、PPおよびPAなどの様々な熱可塑性ポリマー成分、および、硫黄架橋EPDMなどの様々な熱硬化性ポリマー成分を有する芝複合体の高度な分離を必要としない、特に、さもなければ処理装置を摩耗させる硬い鉱物成分(例えば、ケイ砂など、7以上のモース硬度を有する成分)の高度な分離を必要としない人工芝を処理するためのシステムおよび方法である。
【発明の概要】
【0010】
様々な実施形態は、独立請求項の主題によって説明されるような人工芝処理ためのシステムおよび方法を提供する。従属請求項において、有利な実施形態が説明される。本発明の実施形態は、相互に排他的でない場合、互いに自由に組み合わせることができる。
【0011】
一態様において、発明は、人工芝インフィルを有する人工芝を提供する段階と、人工芝からインフィルの少なくとも一部を分離する段階と、人工芝を人工芝断片に小型化する段階と、予め定められた最大圧力未満の圧力で人工芝断片を回転混合および輸送して融解物を形成する段階とを備える、人工芝を処理するための方法に関する。一実施形態において、予め定められた最大圧力は、約0.08bar(8kPa)と約20bar(2000kPa)との間である。人工芝インフィルは、砂などの鉱物インフィル、および/または、エラストマーインフィルなどのパフォーマンスインフィル、および/または、天然繊維インフィルを含み得る。別の態様において、人工芝は、任意のインフィルを含まないことがあり得る。
【0012】
別の態様において、本発明は、人工芝生を処理するための融解システムに関する。融解システムは、チャンバ壁、近位端および遠位端を有するチャンバを含み、チャンバは、予め定められた温度まで加熱するよう構成され、近位端は、人工芝の断片を受けるよう構成される少なくとも1つの入力ポートを有する。チャンバにおいて処理される人工芝断片は、最大85wt%のインフィルを含み、遠位端は少なくとも1つの出力ポートを有する。融解システムは更に、人工芝断片を近位端から遠位端へ向かって回転混合および並進移動させて、チャンバ内の圧力が予め定められた最大圧力未満である状態でチャンバにおいて融解物を形成するよう構成される混合ユニットを含み得る。予め定められた最大圧力は、約0.08bar(8kPa)と約20bar(約2000kPa)との間である。一態様において、人工芝断片、または、下で更に説明されるように、予混合されてから、1または複数の入力ポートを通じてチャンバによって予混合材料(混合材料とも呼ばれる)として受けられる人工芝断片は、加熱されてチャンバを通じて移動し、遠位端における1または複数の出力ポートに到達する前に融解物を形成する。別の態様において、少なくとも1つの出力ポートは、融解物を通すよう構成され、または、換言すると、融解物は出力ポートを流れる。
【0013】
別の態様において、発明は、本明細書において開示される、人工芝を処理するための方法によって形成される鋳型鋳造品に関し、方法は、人工芝インフィルを有する人工芝を提供する段階と、人工芝からインフィルの少なくとも一部を分離する段階と、人工芝を人工芝断片に小型化する段階と、予め定められた最大圧力未満の圧力で人工芝断片を回転混合および輸送して融解物を形成する段階であって、予め定められた最大圧力は約0.08bar(約8kPa)と約20bar(約2000kPa)との間である、段階とを備える。融解物は次に、1または複数の鋳型鋳造品を提供するために、1または複数の鋳型を充填するように誘導され得る。人工芝インフィルは、砂などの鉱物インフィル、および/または、エラストマーインフィルなどのパフォーマンスインフィル、および/または、天然繊維インフィルを含み得る。別の態様において、人工芝は、任意のインフィルを含まないことがあり得る。
【0014】
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下において、本発明の複数の実施形態が、例としてのみ、図面を参照して、より詳細に説明される。
【0016】
図1】本開示の実施形態による、人工芝を処理するための方法を図示する。
【0017】
図2】本開示の実施形態による、図1の人工芝を処理するための人工芝融解システムの概略図である。
【0018】
図3】本開示の実施形態による、図2のチャンバの一部の長手方向断面の概略図である。
【0019】
図4】本開示の実施形態による、チャンバ壁の外側パドル縁部と内側表面との間の距離dを図示する図2のチャンバの一部の概略的である。
【0020】
図5】本開示の実施形態による、一次ミキサの概略的である。
【0021】
図6】本開示の実施形態による、人工芝を処理するための図1の方法によって形成されたフロアパネルの概略図である。
【0022】
図7】本開示の実施形態による、人工芝を処理するための図1の方法によって形成されたフロアパネルの概略図である。
【0023】
図8】本開示の実施形態による、人工芝を処理するための図1の方法によって形成されたフロアパネルの概略図である。
【0024】
図9】本開示の実施形態による、人工芝を処理するための図1の方法によって形成されたフロアパネルの概略図である。
【0025】
図10】本開示の実施形態による、人工芝を処理するための図1の方法によって形成されたフロアパネルの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の様々な実施形態の説明は、例示目的で提示され、網羅的であること、または、開示される実施形態に限定することを意図するものではない。説明された実施形態の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が、当業者には明らかであろう。本明細書で使用される用語は、実施形態の原理、実際の適用例、もしくは市場で見られる技術を超える技術的な改良を最もよく説明するように、または本明細書で開示される実施形態を当業者が理解することが可能になるように選択されたものである。
【0027】
本開示の実施形態によれば、人工芝を処理するための方法は、人工芝インフィルを有する人工芝を提供する段階と、人工芝からインフィルの少なくとも一部を分離する段階と、人工芝を人工芝断片に小型化する段階と、予め定められた最大圧力未満の圧力で人工芝断片を回転混合および輸送して融解物を形成する段階とを備える。一実施形態において、予め定められた最大圧力は約0.08bar(8kPa)と20bar(2000kPa)の間である。これらの特徴は、断片を混合するシステムのコンポーネントの摩耗の増加を防止し、非常に少ない鉱物インフィルを有する人工芝断片を調製することに関連する処理時間および/または費用を低減しながら、鉱物およびエラストマーインフィルなどの大きい割合のインフィル、特に、砂(例えばケイ砂)などの大きい重量パーセントの鉱物インフィル、エラストマーインフィルなどの大きい重量パーセントのパフォーマンスインフィル、大きい重量パーセントの鉱物インフィルおよびパフォーマンスインフィルの組み合わせ、または、大きい重量パーセントの鉱物インフィル、パフォーマンスインフィルおよび天然繊維インフィル(黄麻布繊維、ジュート繊維、綿繊維、ウール繊維、麻繊維、亜麻繊維、ケナフ繊維、ネトル繊維、サイザル繊維、ココナッツ繊維、クルミ繊維およびそれらの組み合わせなど)の組み合わせを有する人工芝断片を処理することによって人工芝断片の融解物を形成するという利点を有し得る。例えば、一実施形態によれば、人工芝断片は、最大約85wt%のインフィル、例えば、最大85wt%の鉱物インフィル、最大85wt%のパフォーマンスインフィル(エラストマーインフィルなど)、最大85wt%の鉱物およびパフォーマンスインフィル、または、最大85wt%の鉱物インフィル、パフォーマンスインフィル、および天然繊維インフィルなどを含む。
【0028】
しかしながら、別の実施形態において、人工芝は任意のインフィルを含まないことがあり得る。
【0029】
一実施形態において、人工芝断片は、分離されたインフィルと予混合され、最大85wt%のインフィルを含む混合材料を形成する。別の実施形態において、人工芝断片は、人工芝から分離されたインフィルの鉱物および/またはエラストマー成分と、または、他のソースから提供されたインフィルもしくはインフィル成分と予混合される。一実施形態において、人工芝断片を回転混合および輸送することは、混合材料を回転混合および輸送することを含む。
【0030】
一実施形態において、鉱物インフィルはエラストマーインフィルから分離される。この特徴は、融解システムの表面から回転混合および輸送される断片から構成される材料混合物の付着を低減するために鉱物インフィルおよび/またはエラストマーインフィルを芝断片または材料混合物に追加することによって鉱物インフィルおよび/またはエラストマーインフィルを再利用し、材料が融解システムを流れることを補助し、難燃材特性を提供し、および/または、特定の物理的特性(外観、特定のハプティクスの特徴、生成物の厚さ寸法、静的/動的摩擦特性、強度、引張、伸縮など)を、融解物から製造された鋳造成形品に提供するという利点を有し得る。
【0031】
一実施形態において、最低60wt%のインフィルが人工芝から分離される。この特徴は、処理時間を低減し、分離プロセス中の過剰な粉塵および他の不純物の発生を低減し、従来の分離機械の摩耗を低減し、費用を低減するという利点を有し得る。
【0032】
一実施形態において、人工芝断片の平均サイズは約0.1cm~25cm、好ましくは約0.5cm~5cmである。これらの特徴は、従来の押出プロセスにおいて使用される圧力と比較して、融解プロセスにおいて低い圧力を使用することに起因して、異例に大きい芝断片を使用するという利点を有し得る。
【0033】
一実施形態において、人工芝断片は、予め定められた温度で回転混合および輸送される。有利なことに、予め定められた温度は、人工芝の視認検査によって、または、組成に基づいて予め定められた温度(または温度範囲)を含む人工芝組成データベースにアクセスすることによって決定され得る人工芝断片の1または複数熱可塑性成分の1または複数の融解温度に基づき得、それにより、混合/融解プロセスを効率化し、すべての熱可塑性成分が融解されることを確実にする。
【0034】
一実施形態において、人工芝断片を回転混合および輸送することは、チャンバにおいて人工芝断片を回転混合および輸送することを含む。チャンバは、近位端と、遠位端と、人工芝断片を受けるために近位端に位置する少なくとも1つの入力ポートと、融解物が流れる、遠位端に位置する少なくとも1つの出力ポートとを有する。輸送は更に、チャンバの遠位端に向かって人工芝断片を並進輸送することを含む。予混合された人工芝材料(すなわち、インフィルと予混合された芝断片)が入力ポートを介してチャンバに導入される別の実施形態において、回転混合および並進輸送は更に、混合材料(材料混合物とも呼ばれる)を回転混合してチャンバの遠位端に向かって並進輸送することを含む。これらの特徴は、回転的な意味で混合されながら、近位端から遠位端に向かって断片または材料混合物を輸送し(すなわち、並進移動を提供し)、それにより、混合プロセスを使用して、混合物を回転混合し、かつ、出力に向かって並進移動させ、その間、断片または材料混合物から融解物が形成されるという利点を有し得る。
【0035】
一実施形態において、チャンバにおける圧力は、予め定められた最大圧力以下であり、チャンバにおける圧力は、チャンバにおける断片または材料混合物の前方への並進移動によって生じる。チャンバにおける圧力はまた、チャンバ出力ポートの寸法、および、パドルの数、パドル形状、チャンバにおけるパドルの向き、パドルとチャンバ壁との間の距離などを含むチャンバの混合/並進ユニット(混合ユニットとも呼ばれる)の構成などのチャンバの他の特徴に依存し得る。混合ユニットの要素は、融解システムと併せて下で更に説明される。別の実施形態において、予め定められた最大圧力は、20bar(2000kPa)未満、好ましくは0.02~20bar(2kPa~2000kPa)、より好ましくは10bar(1000kPa)未満であり、更により好ましくは、8bar(800kPa)未満である。これらの特徴は、断片または材料混合物を回転混合および並進するシステムのコンポーネントの摩耗の増加を防止し、かつ、非常に少ない鉱物インフィルを有する人工芝断片の調製に関連する処理時間および/または費用を低減しながら、鉱物およびエラストマーインフィルなど、増加するより大きい割合のインフィルを有する人工芝断片、特に、増加するより大きい重量パーセントの、砂(例えばケイ砂)などの鉱物インフィル、および/または、パフォーマンスインフィル、および/または、天然繊維インフィルを処理することによって人工芝断片の融解物を形成するという利点を有し得る。さらに、この特徴は、従来の押出プロセスに必要な大きい圧力を不要にすることによって、融解システムの費用、複雑性、メンテナンスを低減するという利点を有し得る。
【0036】
一実施形態において、少なくとも1つの添加剤が人工芝断片に追加される。別の実施形態において、少なくとも1つの添加剤が材料混合物に追加される。別の実施形態において、添加剤は、1または複数の色素、1または複数の追加ポリマー、1または複数の難燃材、および測定された量の鉱物のうちの少なくとも1つを含む。これらの特徴は、断片または混合物に接触する処理システムの表面に対する断片または材料混合物の付着を低減または除去することによって、および/または、断片もしくは材料混合物が入力から出力へ融解システムを通って流れることを容易にすることによって、および/または、数ある中でも特に、色および摩耗性の程度、紫外線安定性など、具体的に設計された物理的特性または特徴を有する融解物(例えば、鋳造成形品)から製造される製品を提供することによって、融解処理を補助するという利点を有し得る。
【0037】
一実施形態において、融解物は、鋳型鋳造品を提供するために、1または複数の鋳型に誘導または配置される。これらの特徴は、より費用効果の高いプロセスを介して、非押出成形品を提供するという利点、および、特定の使用に好適な具体的に設計された物理的特性および特徴を有する製品を生成するために研磨鉱物添加剤を用いて人工芝断片または材料混合物を具体的に処理するという利点を有し得る。
【0038】
本開示の実施形態によれば、人工芝を処理するための融解システムが提供される。融解システムは、近位端および遠位端を有するチャンバを含み、チャンバは、予め定められた温度に加熱されるよう構成され、近位端は、人工芝の断片を受けるよう構成される少なくとも1つの入力ポートを有し、チャンバにおいて処理される人工芝断片は、鉱物および/またはパフォーマンスインフィルなど、最大約85wt%のインフィルを含み、遠位端は少なくとも1つの出力ポートを有する。融解システムは更に、人工芝断片を近位端から遠位端へ向かって回転混合および並進輸送して、チャンバ内の圧力が予め定められた最大圧力未満である状態でチャンバにおいて融解物を形成するよう構成される混合ユニットを含む。予め定められた最大圧力は、約0.08bar(8kPa)と20bar(2000kPa)との間である。出力ポートは、融解物を通すように構成される。これらの特徴は、融解システムのコンポーネントの摩耗の増加を防止し、かつ、非常に少ない鉱物インフィルを有する人工芝断片を調製することに関連する処理時間および/または費用を低減しながら、鉱物およびエラストマーインフィルなどの大きい割合のインフィル、特に、大きい重量パーセントの、砂(例えば、ケイ砂)などの鉱物インフィル、および/または、パフォーマンスインフィル、および/または、天然繊維インフィルを有する人工芝断片を処理することによって、人工芝断片の融解物を形成するという利点を有し得る。例えば、一実施形態によれば、チャンバにおいて処理される人工芝断片は、鉱物および/またはパフォーマンスおよび/または天然繊維インフィルなど、最大約85wt%のインフィルを含む。
【0039】
一実施形態において、混合ユニットは1または複数のパドルを含み、各パドルは、接続部分を介して回転可能長手方向部分に機械的に連結されている。1または複数のパドルは、回転可能長手方向部分が回転されるとき、断片または材料混合物をチャンバの遠位端に向かって回転混合および並進輸送するよう構成される。チャンバはチャンバ壁および少なくとも1つの加熱ユニットを含み、少なくとも1つの加熱ユニットは、チャンバ壁の外側面に位置する1または複数の加熱素子を有する。システムは更に、回転可能長手方向部分に機械的に連結された電源を含み、電源は長手方向部分を回転するよう構成され、制御ユニットは、電源およびチャンバの加熱ユニットに電気的に連結される。各加熱ユニットは、チャンバの外側面上に配置された1または複数の加熱素子を含み得るが、代替的に、または追加的に、各加熱ユニットは、チャンバ壁内に配置された1または複数の加熱素子を含み得る。制御ユニットは、処理ユニットを含むか、または代替的に、例えば外部コンピュータまたはコンピューティングシステムの外部処理ユニットに連結される。制御ユニットは任意選択に、データベースを含むメモリ、および、入力/出力ユーザインタフェースを含み得、制御ユニットは、データベースにアクセスし、混合ユニットの長手方向部分の回転速度およびチャンバの予め定められた温度を決定するためにユーザ入力を受けるよう構成される。制御ユニットはまた、混合ユニットの長手方向部分の回転速度およびチャンバの予め定められた温度を達成するために、電源および加熱素子を制御するよう構成される。これらの特徴は、処理チャンバの制御を自動化し、チャンバの処理パラメータの決定を自動化するという利点を有する。
【0040】
本開示の実施形態によれば、人工芝を処理するための本明細書に開示される方法によって鋳型鋳造品が形成され、方法は、人工芝インフィルを有する人工芝を提供する段階と、人工芝からインフィルの少なくとも一部を分離する段階と、人工芝を人工芝断片に小型化する段階と、予め定められた最大圧力未満の圧力で、人工芝断片を回転混合および輸送して融解物を形成する段階であって、予め定められた最大圧力は約0.08~20bar(約8~2000kPa)である、段階とを備える。融解物は次に、1または複数の鋳型鋳造品を提供するために1または複数の鋳型を充填するように誘導され得る。
【0041】
本開示の複数の実施形態によれば、鋳型鋳造品はフロアパネルを含む。フロアパネルの実施形態は、フロアパネルを1または複数の隣接するフロアパネルに接続する(すなわち、固定する)ために1または複数の隣接するフロアパネルの1または複数の側面のそれぞれに1または複数の側面の各々を取り付けるための接着剤を受けるよう構成される1または複数の側面を有するフロアパネルと、1または複数の側面の各側面の少なくとも一部が、フロアパネルを1または複数の隣接するフロアパネルに接続するためのリセス、突出部、およびフランジのうちの1または複数を含む、1または複数の側面を有するフロアパネルと、フロアパネルを互いに固定的および/または取り外し可能に接続するための接着剤、フランジ、突出部、およびリセスのうちの1または複数の任意の組み合わせを含む側面を有するフロアパネルとを含む。
【0042】
これらの特徴は、処理中に存在する鉱物含有量に少なくとも部分的に起因する、具体的に設計された物理的特性および特徴を有する鋳型鋳造品を効率的に、費用効果的に提供するという利点を有し得る。鋳型鋳造品は、フロアパネル、子供用運動場の衝撃緩和のためのコンポーネント、または、例えば人工芝運動場の周りに配置される経路構造物、または、乗馬用経路または自転車用経路などの他の屋外活動に使用される経路、または、運動施設において使用される壁などの壁のためのコンポーネントを含むが、これらに限定されない。
【0043】
図1は、本開示の実施形態による人工芝を処理するための方法100を図示する。段階102において、人工芝が提供される。一実施形態において、人工芝は、砂インフィル(例えばケイ砂)、または、ゼオライトなどの他の鉱物インフィル、および/または、エラストマーインフィル(例えば、ゴムまたは任意のポリマーインフィル)などのパフォーマンスインフィルなどの非合成(すなわち天然)インフィル、およびそれらの組み合わせを含むインフィル材料を含む。パフォーマンスインフィルは、人工芝上で実行される活動のパフォーマンスを補助し得る、またはそれに貢献し得るインフィルであり、また、怪我の深刻度を軽減し、および/または、怪我のリスクを大きく低減し得る。例えば、パフォーマンスインフィルは、クッション効果を有し、芝でスライディングすることによって生じた皮膚の怪我を軽減し、および/または、トラクションを補助し得る。他のインフィル材料は、黄麻布繊維、ジュート繊維、綿繊維、ウール繊維、麻繊維、亜麻繊維、ケナフ繊維、ネトル繊維、サイザル繊維、ココナッツ繊維、クルミ繊維およびそれらの組み合わせなどの天然繊維を含み得る。
【0044】
一実施形態において、人工芝は、人工芝が以前に設置されていた場所(すなわち、設置場所)から提供される。人工芝は典型的には、使用のタイプ、環境条件、および/または、人工芝の組成に依存して、限られた寿命を有する。人工芝がその寿命を超えると、人工芝の成分は、新しい人工芝の成分として使用するためにリサイクルされ得るか、または、異なる製品、もしくは、人工芝と併せて使用される製品を提供するためにリサイクルされ得る。一実施形態によれば、人工芝は、設置場所における人工芝を片に切断し、片を転がして円筒形状の束または貯蔵空間および輸送を最適化し得る他の形状の構成にして、片を芝処理場に輸送することによって、設置場所から提供される。人工芝片を設置場所から芝処理場に提供する利点は、芝処理場で生じる粉塵および他の不純物の低減、ならびに、現場で芝を切断して管理可能かつ輸送可能な小さい部分にする結果としての、芝処理時間の低減である。別の実施形態において、人工芝全体は、設置場所から除去され、更なる処理のために処理場へ輸送される。更に別の実施形態において、人工芝は、処理場において人工芝または人工芝の一部を受けることによって提供される。
【0045】
任意選択の段階104において、人工芝インフィルは、人工芝から分離される。好ましい実施形態において、分離は人工芝処理場において実行されるが、本開示の範囲は、現場で人工芝からインフィルを分離し、それにより、輸送のために人工芝の重量を低減し、処理場において分離プロセスによって生じる粉塵および不純物の量を低減することをカバーする。
【0046】
本開示の実施形態によれば、当技術分野において知られているバキュームクリーナおよび/または機械的ビーティングおよび/または振動デバイスが、人工芝からインフィルの少なくとも一部を分離するために使用される。人工芝からインフィルを分離するための技法および機械が当技術分野において知られており、更に詳細に説明されない。
【0047】
本開示の一実施形態によれば、人工芝からインフィルを分離した後に、最大40重量(wt)%のインフィルが人工芝に残り得、好ましい実施形態において、10~20wt%のインフィルが人工芝に残り得、更なる好ましい実施形態において、1~15wt%のインフィルが人工芝に残り得るが、しかしながら、本開示の範囲は、分離後に人工芝に残るより多くの、または、より少ないインフィルをカバーする。例えば、他の実施形態において、人工芝からインフィルを分離した後に、40wt%以上のインフィルが人工芝に残り得る。
【0048】
任意選択の段階106において、分離されたインフィル更に、それぞれのインフィル成分のうちの1または複数に分離される。例えば、分離されたインフィルは、非合成砂インフィルおよび/または他の鉱物インフィルをパフォーマンスインフィルおよび/または天然繊維インフィルのうちの1または複数から分離することによって処理される。一実施形態において、一連のふるい分けまたは湿式浮遊分離プロセスのいずれか、または、連続的に実行されるふるい分けおよび湿式浮遊分離プロセスの両方が、ゴム粒状体インフィルなどのエラストマーインフィルから砂インフィルを分離するために使用される。本開示の一実施形態によれば、段階104において分離されるインフィルは更に、約0.2~1.0mmの平均粒子寸法を有する砂の第1成分および約0.5~2.5mmの平均粒子寸法を有するエラストマーインフィルの第2成分に少なくとも分離される。第1および/または第2インフィル成分は、下で更に説明されるように、処理方法100において後に使用され得るか、または、例えばセメントなどの他の製品における成分として使用され得る。異なる密度を有する粒子を分離するための湿式浮遊分離プロセスは、当技術分野において既知であり、ここでは更に詳細に説明されない。
【0049】
段階108において、人工芝は、粉砕および/または細断される(すなわち、人工芝断片に小型化される)。一実施形態において、細断機、造粒機、切断ミル、チッパ、高圧粉砕機、および/または、材料のサイズを低減するために使用される、他の種類の粉砕/細断工業機械が、人工芝を人工芝断片に縮小するために使用され得る。一実施形態において、人工芝断片は、約0.1cm~25cmの範囲の平均サイズを有する。好ましい実施形態において、人工芝断片は、約0.5cm~5cmの範囲の平均サイズを有する。しかしながら、本開示の範囲は、25cmより大きい、および/または0.1cmより小さい平均サイズを有する断片をカバーする。更なる実施形態において、サイズ分布は、好ましい範囲内の任意の平均サイズ値の周りのガウス分布であり得る。しかしながら、本開示の範囲は、好ましい範囲内の断片の任意の非ガウスサイズ分布をカバーする。人工芝断片は、砂、パフォーマンスインフィル、繊維、裏地材料、接着剤、色素およびそれらの組み合わせのうちの1または複数などの合成および非合成成分を含み得る。好ましい実施形態において、人工芝断片は、約10~20wt%の非合成インフィル、パフォーマンスインフィル、または両方の組み合わせを含み、更なる好ましい実施形態において、約1~15wt%のインフィルを含む。しかしながら、本開示の範囲は、20wt%より多くのインフィルを有する人工芝断片をカバーする。
【0050】
任意選択の段階110において、人工芝断片は、本明細書において混合材料または材料混合物とも呼ばれる予混合された人工芝材料を形成するために一次ミキサによって処理される。一次ミキサは、小型化された人工芝または他の合成および/または非合成生地などの細断および/または粉砕生成物を混合するための従来の工業ミキサを含む。一次ミキサは、当技術分野において既知であり、更に詳細に説明されない。
【0051】
一実施形態において、材料混合物を形成するための人工芝断片と共に、砂などの鉱物の所定量が一次ミキサに追加される。砂の所定量は、最終成形品における選択された砂の量、および、人工芝断片に残る残留鉱物インフィルの量に依存する。別の実施形態において、材料混合物における鉱物含有量が材料混合物の最大85wt%、好ましい実施形態において、20~85wt%となるように、ある量の鉱物が追加される。例えば、砂などの鉱物が一次ミキサに追加され得、砂の量は、材料混合物の20~30wt%、30~40wt%、40~50wt%、50~60wt%、60~70wt%、70~80wt%、または、80~85wt%のいずれか1つである。
【0052】
別の実施形態において、材料混合物を形成するために、1または複数の添加剤が人工芝断片と共に一次ミキサに追加される。段階112と併せて下でより詳細に説明されるように、添加剤は、材料混合物を着色するための1または複数の染料または色素、チャンバにおける材料混合物の流れを補助して融解システムの表面への材料混合物の接着を防止する1または複数のポリマー、難燃材および/または所定量の砂などの鉱物、ならびに、それらの組み合わせを含み得る。
【0053】
段階112において、融解物を形成するために、人工芝断片、または任意選択で予混合された人工芝材料(すなわち材料混合物)が処理される。チャンバにおいて処理される人工芝断片(または任意選択で混合材料)は、最大約85wt%の鉱物および/またはパフォーマンスインフィルを含み得る。一実施形態において、融解物を形成するために、人工芝断片(または任意選択で混合材料)は、予め定められた温度、および、最大圧力以下の予め定められた圧力で回転混合および並進輸送される。本開示の実施形態によれば、図2と併せて下で更に説明されるように、人工芝断片(または任意選択で混合材料)を更に処理するために、人工芝融解システムが使用される。
【0054】
図2と併せて下で更に説明されるように、融解システムは、人工芝断片または混合材料を受けるための少なくとも1つの入力ポートと、融解物が流れる少なくとも1つの出力ポートとを有する処理チャンバを備える。融解システムは更に、材料を回転混合し材料を入力ポートから出力ポートへ並進輸送するための混合ユニットと、チャンバにおける材料を予め定められた温度に加熱するための1または複数の加熱ユニットと、処理チャンバを制御するための任意選択の制御ユニットとを備える。
【0055】
一実施形態において、予め定められた温度(または予め定められた温度範囲)は、システムのオペレータによって選択されるか、または、オペレータによる制御ユニットへのデータ入力に基づいて制御ユニットによって決定される。予め定められた温度は、人工芝断片の熱可塑性成分の融解温度を超える温度である。熱可塑性成分は例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)およびポリアミド(PA)を含む。人工芝断片はまた、融解に耐えるポリマーの強い架橋を有するポリウレタン(PU)およびラテックスなどの熱硬化成分、ならびに、本開示の温度/圧力条件下で融解しない砂または他の鉱物インフィルを含み得る。例えば、一実施形態において、予め定められた温度範囲は約100℃~400℃であるが、しかしながら、好ましい実施形態において、処理チャンバにおける材料の温度は、約110~240℃であり、より好ましい実施形態において、110~210℃であり、更なる好ましい実施形態において、110~190℃である。一実施形態において、人工芝断片または材料混合物に存在するすべてのインフィル成分の最低融解温度を有するインフィル成分の融解温度未満である、予め定められた温度範囲の最高温度が、例えば融解システムのオペレータによって選択される。別の実施形態において、予め定められた温度範囲の最高温度は、人工芝断片または材料混合物に存在するすべてのインフィル成分の最低引火温度を有するインフィル成分の引火温度未満に選択される。図2と併せて下で更に説明されるように、システムは、データベース(またはデータベースへのアクセス)を有し得、ここから、人工芝の組成などの、オペレータによってシステムに入力されたデータに基づいて、予め定められた温度が決定される。
【0056】
別の実施形態において、処理チャンバの予め定められた最大圧力(または、処理チャンバの予め定められた最大圧力範囲)が、システムのオペレータによって選択されるか、または、オペレータによって制御ユニットに入力されたデータに基づいて制御ユニットによって決定される。一実施形態において、予め定められた最大圧力範囲は、約20bar(約2000kPa)未満、好ましい実施形態において、約0.8~20bar(約8~2000kPa)、より好ましい実施形態において、約10bar(約1000kPa)未満、更なる好ましい実施形態において、約8bar(約800kPa)未満である。これらの圧力で処理チャンバを操作することによって、融解システムのコンポーネントにいかなる損傷または過剰な摩耗も与えることなく、最大85wt%のケイ砂インフィルなどの堅い研磨性成分(すなわち、約6より大きいモース硬度)を有する材料をチャンバにおいて処理することを可能にする。図2と併せて下で更に説明されるように、システムは、データベース(またはデータベースへのアクセス)を有し得、そこから、人工芝の組成など、オペレータによってシステムに入力されたデータに基づいて、最大圧力(または最大圧力範囲)が決定される。
【0057】
さらに、段階112は任意選択で、入力ポートを介して芝断片(または混合材料)と共に、または、芝断片(または混合材料)がチャンバに導入されて回転混合され、および/または、入力ポートから出力ポートの方向へ前方に並進移動されたいくらか後に、1または複数の添加剤をチャンバに追加することを含み得る。例えば、添加剤は、材料を着色するための1または複数の染料または色素、材料がチャンバを流れることを補助して融解システムの表面に対する材料混合物の接着を防止する1または複数のポリマー、難燃材、および/または、段階104~106において人工芝から分離された、測定された量の砂インフィル成分および/またはパフォーマンスインフィルなどの測定された量の鉱物材料を含み得る。
【0058】
本開示の一実施形態において、融解物によって製造された製品に所望の色を付与するように混合物の色を変更するべく、Fe2O3レッドまたはCr2O3グリーンなどの色素が処理チャンバに追加され得る。実施形態によれば、色素の追加は、材料混合物の0.2~1.5wt%の範囲である。さらに、色素は、最終生成物を紫外線による風化および酸化プロセスから保護するために、ヒンダードアミン光安定剤(HALS)のような紫外線安定化剤および/またはフェノール紫外線吸収剤および/または酸化防止剤および/または脱酸素剤を追加的に含み得る色マスターバッチの形式で追加され得る。例えば、材料および材料の結果的な製品のハプティクス、外観、および/またはパフォーマンスを改善するための他の添加剤も追加され得る。
【0059】
本開示の別の実施形態において、1または複数のポリマー、例えば、典型的にはメルトフローインデックス0.8~5.0(例えば、190℃で10分あたり2.16kg)のポリエチレンを含む人工芝の繊維押出(繊維切断)からの生成廃棄物が追加され得、処理チャンバにおける材料混合物または芝断片の回転および/または並進流れを補助し、芝断片の材料混合物における鉱物材料(例えば砂)の同質性を増加させるように補助する。追加され得る他のポリマーは、海洋(すなわち、海洋プラスチック)または埋立地から回収されたプラスチックなどの廃棄プラスチックおよび経年プラスチックを含む。
【0060】
一実施形態において、フッ素化ポリマーが材料混合物または芝断片に追加され、チャンバ壁、入力/出力ポートおよび混合ユニットの表面など、融解システムのコンポーネント表面に対する材料混合物の付着を防止または減少させる。融解システムのコンポーネント表面に対する材料混合物の任意の付着は、材料混合物のポリマー成分が、高温ベーキングプロセスを介して熱劣化して結果として生成物の品質が悪くなるというリスクを増加させる。一実施形態において、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素化ポリマーが、材料混合物の約0.01~0.06wt%の量だけ追加される。しかしながら、砂などの材料混合物における鉱物成分は、処理チャンバにおけるポリマーのベーキングを妨げるので、また、材料混合物の実施形態は、異例に高い鉱物含有量(例えば、最大85wt%)を含むので、フッ素化ポリマーの量は、0.01~0.06wt%のより低い範囲であり得、0.01wt%より低いことさえあり得る。一実施形態において、フッ素化ポリマーは材料混合物に追加されない。
【0061】
フッ素化ポリマーの代替として、本開示の別の実施形態によれば、シリコーン重合体などの非フッ素化物質、ポリエチレングリコール、または、ホウ酸塩によって硬化されたシラノールもしくはポリオールなどの粘弾性物質、または、それらの組み合わせが材料混合物に追加され得、チャンバ壁、入力/出力ポートおよび混合ユニットの表面などの融解システムのコンポーネント表面に対する材料混合物の付着を防止または減少させる。非フッ素化添加剤の使用の結果、融解システムによる人工芝断片の処理から生じる毒性廃棄生成物が少なくなる。
【0062】
ケイ砂を除く芝材料成分は一般に可燃性である。したがって、本開示の一実施形態によれば、 アルミニウムトリヒドロキシド(ATH)、MgCl2またはポリリン酸アンモニウムなどの難燃添加剤が材料混合物の約5~60wt%の割合で追加され得る。しかしながら、砂などの材料混合物における鉱物成分は、難燃効果を有するので、また、材料混合物の実施形態は異例に高い鉱物含有量(例えば、最大85wt%)を含むので、難燃添加剤の量は、5~60wt%のより低い範囲であり得るか、もしくは、5wt%より低いことがあり得、または、材料混合物にまったく追加されないことがあり得る。
【0063】
別の実施形態によれば、チャンバにおける材料の厳密な鉱物含有量が知られ制御されるように、測定された量の砂または他の鉱物材料が芝断片に追加される。例えば、チャンバにおける材料の融解物から作成された最終生成物が、生成物の表面と外部物体(例えば、表面に接触するボール、人、または機械など)との間の特定の量の静摩擦および/または動摩擦、および/またはそのような外部物体との接触の結果に対する特定のアクションを必要とする場合、測定された量の砂、他の鉱物、および/または、他の堅い研磨性材料(天然または合成)がチャンバにおける芝断片に追加され、最終生成物の所望の特性を生じさせ得る。例えば、芝断片および鉱物を含む材料(鉱物は材料の最大85wt%を構成し、好ましい実施形態において、20~85wt%である)を作成するために鉱物がチャンバに追加され得る。例えば、砂などの鉱物が、チャンバにおける芝断片に追加され得、そのような砂の量は、チャンバにおける材料の20~30wt%、30~40wt%、40~50wt%、50~60wt%、60~70wt%、70~80wt%または80~85wt%のうちのいずれか1つである。
【0064】
段階114において、入力ポートから出力ポートへチャンバを前方に移動した材料の一部(すなわち、鉱物と混合された芝断片または予混合材料混合物)は、出力ポートに到達する前または到達したときに融解物の形態であり、出力ポートから出力される。本開示の一実施形態において、融解物は、1または複数のスレッドの形態で出力ポートから流れ、1または複数の鋳型の充填を含む成形プロセスに誘導され得る。別の実施形態において、スレッドが出力ポートを出るとき、1または複数のスレッドはセグメントに切断され、円筒状材料片が生じ得、これは、1または複数の鋳型に誘導される前に、材料バッファに一時的に貯蔵され得る。スレッドが出力ポートを出るとき、1または複数のスレッドはセグメントに切断され得るか、または、スレッドは水槽に誘導され、スレッドは水中でセグメントに切断され得る。本開示の範囲は、スレッドを切断して円筒状片を形成することに限定されず、出力ポートから任意の形状、サイズ、または設計に流れる融解物を切断および/または形成することを含む。
【0065】
鋳型における融解物が冷却して固化した後に、固化した融解物は鋳型から除去され、それにより、非押出鋳型鋳造品を提供する。一実施形態において、高圧下で融解物に力を加えてダイに通してダイキャスト製品を形成する既知の押出プロセスとは対照的に、チャンバ内で材料混合物を入力ポートから出力ポートの方向に前方に輸送する混合ユニットの動きによって生じるチャンバ圧力の力を受けているときだけ、または、例えば円筒チャンバが材料混合物を処理チャンバの長手方向に輸送している場合に、融解物は出力ポートを流れる。
【0066】
成形プロセスの別の実施形態によれば、鋳型は、温度および/または圧力が制御された状態で、スレッドまたは実質的に円筒形状の片で充填され得る。例えば、鋳型が凡そ大気圧下においてスレッドまたは円筒状片で充填された後に、20~300bar(2000~30000kPa)の圧力が鋳型に塗布され得る。別の実施形態において、鋳型の内側表面をコーティングするためにタルカン粉末または既知の離型剤が鋳型に塗布され、それにより、固化時に鋳型から生成物を解放することを補助する。しかしながら、砂などの材料混合物における鉱物成分が離型剤として機能するので、本開示は、鋳型が離型剤でほとんどコーティングされない、またはまったくコーティングされない実施形態をカバーする。
【0067】
更なる実施形態において、異なる表面色、光沢、および/または、鋳型鋳造品に対する触感を実現するために、インモールドコーティング(IMC)が使用される。IMCは、溶剤ベースまたは水溶性PUシステムで実現され得る。例えば、融解物が鋳型に配置される前に鋳型の内側表面にIMC化合物が塗布される。鋳型における融解物の冷却および硬化時に、IMCが鋳造成形品の外側面に付着し得、光沢のある外観を生成物に与え、生成物の外側表面の摩耗性を低減し、および/または、冷却および硬化した融解物が鋳型から除去されることを容易にする。
【0068】
一実施形態において、PTFEをスプレーすること、または、鋳型をPTFE溶液に浸すことによって、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフルオロポリマーが鋳型の内側表面に塗布され得る。一実施形態によれば、鋳型コーティング化合物は、ニッケル80~83wt%、リン9~11wt%、およびPTFE8~9wt%から形成され得る。しかしながら、本開示の範囲は、二硫化タングステンなど、フルオロポリマーでない他の鋳型コーティング化合物をカバーする。
【0069】
本開示の他の実施形態によれば、成形品は例えば、子供用運動場、または、例えば人工芝運動場の周囲に位置する経路構造物の衝撃緩和のためのコンポーネントとして、または、乗馬経路もしくは自転車用経路などの他の屋外活動に使用される経路として、または、運動施設の壁または壁のコンポーネントとして使用され得る。
【0070】
一実施形態において、成形品の壁厚は、融解物の鉱物含有量(例えば、砂含有量)に依存する。一実施形態によれば、成形品の最低壁厚は約0.2mmであり得、好ましい実施形態において、壁厚は約2mmより大きい。より高い鉱物含有量の場合、例えば、95wt%の砂の場合、壁厚は約10mm以上であり得る。
【0071】
図2は、本開示の実施形態による人工芝融解システム200の概略図である。融解システム200は、図1の段階112~114と併せて説明される人工芝断片または混合材料を処理するために使用され得る。
【0072】
一実施形態において、融解システム200は、チャンバ壁204、近位端206および遠位端208を有するチャンバ202を含む。融解システム200は、近位端206に位置する1または複数の入力ポート210、および、遠位端208に位置する1または複数の出力ポート212を含む。図示されるように、チャンバ202は長手方向軸213を中心とした円筒形状であり、長手方向の長さL、および直径dを有する。長さLは直径dより大きい。しかしながら、本開示の範囲は、例えば、実質的に長方形または実質的に楕円状のチャンバなど、他の形状を有するチャンバ202をカバーする。別の実施形態によれば、チャンバ202の一部の長手方向断面を示す図3によって図示されるように、チャンバ壁204は、外側面214Aと、内側表面214Bと、チャンバ壁204の外側面214Aと接触する加熱素子217を含む少なくとも1つの加熱ユニット216とを含む。説明を容易にするために、2つの加熱ユニット216Aおよび216Bだけが示されているが、しかしながら、残りの加熱素子217は、他の加熱ユニット(示されない)のコンポーネントであり得、加熱ユニットは任意の数の加熱素子を含み得る。一実施形態において、加熱ユニットは、電子機器、サーモスタット、コントローラ、電源などを含み得、加熱素子は、チャンバ202の外側面214Aを包む円周状に包むよう構成される伝導ワイヤであり得る。加熱ユニットおよびその対応する加熱素子は、別個のエンクロージャに収容され、共に電気的に連結され得るか、または、加熱ユニットは、その対応する加熱素子を収容し得る。別の実施形態において(示されない)において、加熱素子の少なくとも一部が、外側面と内側表面214A、214Bとの間のチャンバ壁に含まれ得る。
【0073】
再び図2を参照すると、融解システム200はまた、1または複数の混合ユニット218を含む。各混合ユニット218は、回転可能長手方向部分220および複数のミキサ222を含む。図示されるように、複数のミキサ222の各ミキサは、長手方向部分220に接続されたコネクタ部分224と、それぞれのコネクタ部分224に接続された混合部分226とを含む。コネクタ部分224は、チャンバ202の長手方向軸213に対して角度θで延在する。図2は1つの混合ユニット218だけを図示するが、本開示の範囲は、回転可能長手方向部分を各々有する2以上の混合ユニット218をカバーする。例えば、各回転可能長手方向部分(すなわち、回転可能軸)は平行に位置し得るが、混合ユニットが操作されている(すなわち回転している)ときに各混合ユニットの複数のミキサが互いに物理的に干渉しないように、チャンバ202の長手方向軸213と一致しない。
【0074】
一実施形態において、コネクタ部分224は、長手方向軸213に対して角度θを形成し、0≦θ≦180である。一実施形態において、角度θは、混合部分226の表面積、コネクタ部分224の長さL、および/または、混合部分226の表面228の全体的形状(例えば、平坦、凹状、凸状)に基づき得る。一実施形態によれば、θの値、混合部分226の表面積、および/または、混合部分226の表面228の全体的形状は、チャンバ202における材料230が効果的に回転混合および並進的に進行する(すなわち、チャンバ202の近位端206からチャンバ202の遠位端208へ前方に移動する、または換言すれば、チャンバ202の長手方向軸213に平行に移動する)ように決定される。明確にするために、チャンバ202における材料230の一部だけが図示される。一実施形態において、材料230は、材料混合物、または、追加された鉱物を有する芝断片であり得る。別の実施形態において、材料230は、芝断片および追加された鉱物と材料混合物との組み合わせであり得る。材料230の組成は、材料混合物、芝断片および追加された鉱物、または、両方の組み合わせが1または複数の入力ポート210を介して融解システム200に供給されるかどうかに依存する。加えて、近位端206および遠位端208に関してチャンバ内のどこに位置するかに依存して、材料230は半融解状態であり得る。本開示の意味内において、チャンバにおける材料は、長手方向軸213を中心とした長手方向部分220の数回の回転(例えば、1~5回転)の後に効果的に回転混合および並進され、チャンバ202における第1位置の任意の材料230は、チャンバにおける第2の近くの位置(示されない)に移動する。
【0075】
本開示の一実施形態において、1または複数の混合部分226はパドルとして構成される。パドル226は、楕円、球、または、多角形の形状であり得、例えば、滑らかな、粗い、またはギザギザの表面228を有し得る。図4によって図示されるように、距離dは、外側パドル縁部232(すなわち、チャンバ壁204の内側表面214Bに最も近いパドルの縁部)とチャンバ壁204の内側表面214Bとの間の距離である。距離dは、チャンバ202内に配置された芝断片または材料混合物の最大平均サイズ、長手方向軸213に平行なチャンバ202内の材料230のスループット(すなわち、流量)、パドル226の回転速度、および、人工芝断片に存在する砂または他の研磨インフィルの重量パーセントの平均的な量のうちの1または複数に依存し得る。パドル226の回転移動によって生じるチャンバ圧力は、パドル226の回転(すなわち、角)速度だけでなく、距離dにも依存し得る。一実施形態において、dは、人工芝断片または材料混合物の平均サイズ以上であり、別の実施形態において、最大またはほぼ最大の人工芝断片または材料混合物のサイズに等しい。
【0076】
再び図2を参照すると、本開示の別の実施形態によれば、融解システム200は電源234および制御ユニット236を備える。電源234は、混合ユニット218の回転可能長手方向部分220に機械的に連結され、ある範囲の角速度で長手方向部分220を回転させるよう構成される。
【0077】
制御ユニット236は、チャンバ壁204の電源234および加熱ユニット216に電気的に連結される。制御ユニット236は、処理ユニット238、データベース242を含むメモリ240および入力/出力ユーザインタフェース244のうちの1または複数を含み得る。一実施形態において、制御ユニット236は、処理ユニット238を含み、メモリ240および/またはI/Oユーザインタフェース244は外部コンピュータまたはコンピューティングシステム(示されない)のコンポーネントである。
【0078】
一実施形態において、制御ユニット236はデータベース242にアクセスし、ユーザI/Oインタフェース244を介してユーザ入力を受信し、混合ユニット218の長手方向部分220の回転速度およびチャンバ202の予め定められた温度(すなわち動作温度)を決定し得る。制御ユニット236は、決定された回転速度を実現するために電源234を制御し、決定された予め定められた温度を実現するために加熱素子216を制御し得る。制御ユニット236はまた、電源234によって電気的に駆動される。
【0079】
処理ユニット238は、マイクロプロセッサおよび/またはマイクロコントローラなどの中央処理ユニットであり得、I/Oインタフェース244は、ディスプレイ、および、キーパッドまたはタッチ画面などのオペレータ入力部を含み得る。メモリ240は、処理チャンバ202の動作を制御する実行可能プログラムを記憶するよう構成され得る。例えば、メモリ240または外部メモリ、外部ハードドライブ、および/または、外部コンピュータ(示されない)は、複数予め定められた処理チャンバ動作温度および/または複数の予め定められた処理チャンバ動作温度範囲および/または人工芝組成のセットを有するデータベース242を記憶し得る。予め定められた各温度および/または予め定められた温度範囲は、人工芝組成の固有セットに対応する。例えば、人工芝組成は、砂、他のインフィル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、熱可塑性、熱硬化性材料、および接着剤のうちの1または複数のパーセントを含む、人工芝の各成分の重量パーセントを含み得る。一実施形態において、オペレータは、I/Oインタフェース244を介して、融解システム200によって処理される人工芝の組成、予め定められた最大圧力(または予め定められた最大圧力範囲)、混合レート、および/または、スループットレート、または、それらの任意の組み合わせを入力し得る。
【0080】
制御ユニット236は、予め定められた温度、予め定められた最大圧力、人工芝組成、混合レートおよび/またはスループットレートなどのオペレータ入力の受信時に、融解システム200を制御するためにメモリ240に記憶されたプログラム(すなわちソフトウェア)を実行する。例えば、制御ユニット236は、オペレータ入力部だけ、データベース242に記憶されたデータだけ、または、両方の組み合わせに基づいて、処理時間の長さ、チャンバ温度、スループットレート、混合レートおよび/またはチャンバ202における最大圧力を制御し得る。
【0081】
一実施形態において、予め定められたチャンバ温度は、オペレータによって選択されるか、または、人工芝の組成のオペレータ入力に基づいて制御ユニット236によって決定される。制御ユニット236は次に、データベース242にアクセスし、データベース242の温度/組成データベーステーブル(示されない)から予め定められた温度を決定し得る。一実施形態において、予め定められた温度(または温度範囲)は、人工芝の熱可塑性成分の各々の融解温度以上である。
【0082】
別の実施形態において、処理チャンバ202の予め定められた最大圧力は、オペレータによって選択されるか、または、人工芝断片のインフィルの重量パーセントに基づいて制御ユニット236によって決定される。実施形態によれば、インフィルの重量パーセント、または、好ましくは、人工芝断片の鉱物インフィルなどの研磨インフィル、および/または、パフォーマンスインフィルのうちの1または複数、および/または、天然繊維インフィルのうちの1または複数の重量パーセントが増加するにつれて、材料230を回転混合し、加熱し、入力ポート210から出力ポート212へ前方に移動させることを含む、断片または材料混合物の処理中のチャンバ202の予め定められた最大圧力は減少し、これにより、融解システム200のコンポーネントに対する摩耗(例えば、ミキサ222、チャンバ壁204、入力/出力ポート210、212に対する摩耗)を低減し、および/または、チャンバ202における材料230全体の温度変動を引き起こし得る摩擦熱の発生を低減する。
【0083】
別の実施形態において、制御ユニット236によって決定される、または、オペレータ入力として制御ユニット236によって受信される予め定められた最大圧力は、チャンバ202の内側の材料230を回転混合するための材料230の最大スループットレートおよび/または最大混合レート(例えば、混合ユニット226の長手方向部分220の回転速度)を決定するために、制御ユニット236によって使用され得、それより上では、チャンバ202の内側の圧力は予め定められた最大圧力を超え得る。
【0084】
制御ユニット236は、1または複数のプロセッサまたは処理ユニット、貯蔵システム、メモリユニット、および、メモリユニットを含む様々なシステムコンポーネントをプロセッサに連結するバスを備え得るが、これに限定されない。貯蔵システムは、例えばハードディスクドライブ(HDD)を含み得る。メモリユニットは、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/またはキャッシュメモリなどの揮発性メモリの形態のコンピュータシステム可読媒体を含み得る。
【0085】
図5は、本開示の実施形態による一次ミキサ500の概略的である。一次ミキサ500は入力502および出力504を有する。本開示による一実施形態において、一次ミキサ502の入力は、人工芝断片および砂などの鉱物を受信する。図1の段階106において分離された砂は、一次ミキサ内に入力される鉱物として使用され得る。一実施形態において、所定量の鉱物が人工芝断片と共に一次ミキサに追加される。砂の所定量は、最終成形品における選択された砂の量、および、人工芝断片に残る残留鉱物インフィルの量に依存する。一次ミキサ500は、入力502を介して、人工芝断片および追加された鉱物を受け、人工芝断片および追加された鉱物を混合し、出力504を介して融解システム200の1または複数の入力ポート210に材料混合物を提供する。
【0086】
一実施形態において、材料混合物における鉱物含有量が材料混合物の最大85wt%、好ましい実施形態において、20~85wt%となるように、ある量の鉱物が追加される。例えば、砂などの鉱物が一次ミキサに追加され得、砂の量は、材料混合物の20~30wt%、30~40wt%、40~50wt%、50~60wt%、60~70wt%、70~80wt%、または、80~85wt%のいずれか1つである。
【0087】
一次ミキサは、小型化された人工芝または他の合成および/または非合成生地などの細断および/または粉砕生成物を混合するための従来の工業ミキサを含む。一次ミキサは、当技術分野において既知であり、更に詳細に説明されない。
【0088】
図6は、本開示の実施形態による、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法によって形成されるフロアパネル600の概略図である。
【0089】
一実施形態によれば、フロアパネル600は、本明細書において開示される人工芝を処理するための方法を介して形成される鋳型鋳造品である。図1の段階114によって説明されるように、融解物は、1または複数のスレッドの形態で出力ポートから流れ、フロアパネル鋳型として構成される1または複数のフロア鋳型の充填を含む成形プロセスへ誘導され得る。別の実施形態において、スレッドが出力ポートを出るとき、1または複数のスレッドはセグメントに切断され、円筒状材料片が生じ得、これは、1またはフロアパネル鋳型に誘導される前に、材料バッファに一時的に貯蔵され得る。
【0090】
一実施形態において、1または複数のフロアパネル鋳型は、上面602と、上面に実質的に平行な下面604と、上面および下面に実質的に垂直な1または複数の側面606とを有する1または複数のフロアパネルを提供するよう構成される。フロアパネル600は4辺の多角形の形状であり、この例示的な実施形態において、正方形または長方形の多角形であるが、本開示の範囲は、単一の連続する側面(すなわち、不連続性を有しない、例えば、面の表面において尖った縁部または切れ目を有しない側面)だけを含む、任意の数の側面を有する任意の形状のフロアパネルをカバーする。
【0091】
一実施形態において、方法100(図1)は更に、1または複数の側面606の各々を1または複数の隣接するフロアパネル(示されない)の1または複数の側面のそれぞれに取り付けてフロアパネルを1または複数の隣接するフロアパネルに固定するために接着剤を1または複数の側面606に塗布する段階を含む(任意選択の段階116)。このようにして、複数のフロアパネルが互いに接続され、所定位置に係止されたフロアパネルを有するフロアを形成し得る。本開示の範囲は、糊、テープなどのすべての接着剤をカバーする。
【0092】
図7は、本開示の別の実施形態による、本明細書に開示された人工芝を処理するための方法によって形成されるフロアパネル700の概略図である。一実施形態によれば、フロアパネル700は、本明細書において開示される人工芝を処理するための方法を介して形成される鋳型鋳造品である。
【0093】
一実施形態において、1または複数のフロアパネル鋳型は、上面702と、上面に実質的に平行な下面704と、1または複数の側面706とを有する1または複数の1または複数のフロアパネルを提供するよう構成される。図示されるように、1または複数の側面706の各側面の少なくとも一部は1または複数のフランジ708を含む。側面706の各々のフランジ708は、フロアパネル700を隣接するフロアパネルに接続するために、隣接するフロアパネルの側面のそれぞれのフランジに適合するよう構成される。例えばフランジ708Aは、第1の隣接するフロアパネル712の相補的に構成されたフランジ710Aに適合するよう構成され、フランジ708Bは、第2の隣接するフロアパネル714の相補的に構成されたフランジ710Bに適合するよう構成される。
【0094】
図7はまた、本開示の更に別の実施形態による、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法によって形成される例示的な任意選択のフロアパネルコンポーネント716を図示する。一実施形態によれば、フロアパネル716は、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法を介して成形品として形成された係止コンポーネントである。しかしながら、本開示の範囲は、2以上のパネルまたは他の品目(例えば、壁パネル、窓、窓枠など)を共に強固に固定するための一般に知られている市販の任意の係止コンポーネントをカバーする。任意選択の係止コンポーネント716は、隣接するフロアパネルを互いに所定位置に係止するために、隣接するフロアパネル700、712、714および720の上表面702において形成される任意選択の相補的係止コンポーネントリセス718に係合するよう構成される。フロアパネル鋳型(示されない)のうちの1または複数は、1または複数の係止コンポーネントリセス718をフロアパネル700に提供するよう構成され得る。
【0095】
しかしながら、本開示の範囲は、係止コンポーネントリセスを有しないフロアパネルをカバーする。本実施形態において、一対の相補フランジが、任意選択の係止コンポーネント716無しで、隣接するフロアパネル700、712、714および720を互いに所定位置に係止する。
【0096】
図8は、本開示の別の実施形態による、本明細書において開示される人工芝を処理するための方法によって形成されるフロアパネル800の概略図である。一実施形態によれば、フロアパネル800は、本明細書において開示される人工芝を処理するための方法を介して形成される鋳型鋳造品である。
【0097】
一実施形態において、1または複数のフロアパネル鋳型は、上面802と、上面に実質的に平行な下面804と、1または複数の側面806とを有する1または複数の1または複数のフロアパネルを提供するよう構成される。図示されるように、1または複数の側面806の各側面の少なくとも一部は、ダボ808およびダボリセス810(すなわち、隣接するフロアパネルのダボを受けるよう構成されるリセス)、および/または、フック812およびフックリセス814(すなわち、隣接するフロアパネルのフックを受けるよう構成されるリセス)を含む。図示されないが、本発明の範囲は、フロアパネル800などのフロアパネルをカバーし、1または複数の側面806の各側面の少なくとも一部は、ダボ808およびダボリセス810のうちの1または複数、フック812およびフックリセス814、ならびに、図7に図示されるフランジ708のうちの1または複数の任意の組み合わせを含む。
【0098】
ダボ808および/またはフック812は、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法を介して形成されるフロアパネル800の一体の連続部分、または、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法によって、それぞれのフロアパネルコンポーネント鋳型(示されない)を使用して形成され、次に、接着剤、または、ポリマーベースの製品を共に取り付ける、当技術分野において既知の他の手段を介してフロアパネル800に取り付けられるフロアパネルコンポーネント、または、当技術分野において既知の手段を介してフロアパネル800に取り付けられる市販のダボおよびフックであり得る。
【0099】
一実施形態において、ペグまたはピン(示されない)が、表面開口部816に挿入され、ダボ808をそれぞれのダボリセス810において所定位置に固定する(すなわち、係止する)ためにダボ開口部818に通され得る。別の実施形態において、フロアパネル800のフック812を隣接する隣のフロアパネルのフックリセスに挿入したとき、および、フックリセス810が隣接する隣のフロアパネルのフックを受けたとき、フック812がそれぞれの各フックリセス内の所定位置に係止されるように、フロアパネルは、互いに関して横方向820に移動され得る。ダボリセス810は、ダボ開口部818がそれぞれの表面開口部816と一致するように、対応するダボ808がダボリセス810内で横方向にスライドすることを可能にするよう構成され得る。
【0100】
図9は、本開示の別の実施形態による、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法によって形成されるフロアパネル900の概略図である。一実施形態によれば、フロアパネル900は、本明細書において開示される人工芝を処理するための方法を介して形成される鋳型鋳造品である。
【0101】
一実施形態において、1または複数のフロアパネル鋳型は、上面902と、上面に実質的に平行な下面904と、1または複数の側面906とを有する1または複数の1または複数のフロアパネルを提供するよう構成される。フロアパネル900および同一の方式で構成された隣接するフロアパネル(示されない)は、フロアパネルを共に接続するための凸部および溝係止機構を有する。
【0102】
一実施形態において、フロアパネル900の各側面906の少なくとも一部は、凸部908を受けるための対応する溝および溝910に受けるための対応する凸部を有する、隣接するフロアパネル(示されない)にフロアパネル900を接続するための凸部908および溝910を有するように構成される。凸部908および/または溝910は、フロアパネル900に凸部908および溝910を提供するためのそれぞれの構造を有する1または複数の鋳型を使用して、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法を介して形成されたフロアパネル800の一体の連続部分であり得る。鋳型および鋳型鋳造は既知であり、当業者は、フロアパネル900を形成するための1または複数の鋳型を設計するための必須の知識を有する。
【0103】
任意選択的に、フロアパネル900は、凸部開口部912および/または表面溝開口部914を含み、これにより、表面溝開口部914によって受けられ、それぞれの溝に受けられた凸部のそれぞれの凸部開口部912を通るよう構成されるピンまたはペグ916を介して、隣接するフロアパネルを共に固定する。
【0104】
図10は、本開示の別の実施形態による、本明細書に開示される人工芝を処理するための方法によって形成されたフロアパネル1000の概略図である。一実施形態によれば、フロアパネル1000は、本明細書において開示される人工芝を処理するための方法を介して形成される鋳型鋳造品である。
【0105】
フロアパネル1000は、フロアパネル900と同様であり、同様の参照番号は同一の構造を表す。一実施形態において、1または複数のフロアパネル鋳型は、上面902と、上面に実質的に平行な下面1004と、1または複数の側面1006とを有する1または複数の1または複数のフロアパネルを提供するよう構成される。しかしながら、フロアパネル900のスロット910を作成するための対応する構造を有する1または複数の鋳型を使用して成形プロセス中に形成される、図9によって図示されるフロアパネル900と併せて開示されるスロット910を形成するのと対照的に、フロアパネル1000の製造に関連する1または複数の鋳型は、フロアパネル1000の下表面1004における1または複数のフランジ1008を提供するよう、および、図示されるフロアパネル1000の1または複数のスロット910を形成するために1または複数のフランジ1008によって受けられるよう構成される1または複数のフロアパネルコンポーネント(例えば、1または複数のプレート1010)を提供するよう構成される。
【0106】
フロアパネル1000および同一の方式で構成された隣接するフロアパネル(示されない)は、フロアパネルを共に接続するための凸部および溝係止機構を有する。
【0107】
コンピュータシステムは典型的には様々なコンピュータシステム可読媒体を含む。そのような媒体は、コンピュータシステムからアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得、揮発性媒体および不揮発性媒体、リムーバブル媒体および非リムーバブル媒体の両方を含む。
【0108】
本開示の態様は、発明の実施形態による、方法、装置(システム)、コンピュータプログラム製品のフローチャート図および/またはブロック図を参照して本明細書において説明される。フローチャート図および/またはブロック図、またはその両方の各ブロック、ならびに、フローチャート図および/またはブロック図、またはその両方のブロックの組み合わせは、コンピュータ可読プログラム命令によって実装することができることが理解されよう。
【0109】
本開示の実施形態は、システム、方法、製品、および/またはコンピュータプログラム製品であり得る。コンピュータプログラム製品は、プロセッサに本発明の態様を実行させるためのコンピュータ可読プログラム命令をその上に有するコンピュータ可読記憶媒体(または複数の媒体)を含み得る。
【0110】
コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行デバイスにより使用される命令を保持および記憶し得る有形デバイスであり得る。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子記憶デバイス、磁気記憶デバイス、光学記憶デバイス、電磁記憶デバイス、半導体記憶デバイス、または上述のものの任意の好適な組み合わせであり得るが、これらに限定されるものではない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例の非網羅的リストは、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ポータブルコンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、メモリスティック、フロッピディスク、パンチカードまたは命令が記録されている溝内の隆起構造などの機械的にエンコードされたデバイス、および、上述のものの任意の好適な組み合わせを含む。コンピュータ可読記憶媒体は、本明細書において使用される場合、電波もしくは他の自由に伝搬する電磁波、導波路もしくは他の伝送媒体を通じて伝搬する電磁波(例えば、光ファイバケーブルを通過する光パルス)、またはワイヤを通じて伝送される電気信号などの一時的な信号自体と解釈されてはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10