(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】端末装置、基地局装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/0446 20230101AFI20240402BHJP
H04W 72/231 20230101ALI20240402BHJP
H04W 72/232 20230101ALI20240402BHJP
【FI】
H04W72/0446
H04W72/231
H04W72/232
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020070301
(22)【出願日】2020-04-09
【審査請求日】2023-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100129115
【氏名又は名称】三木 雅夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133569
【氏名又は名称】野村 進
(74)【代理人】
【識別番号】100131473
【氏名又は名称】覚田 功二
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【氏名又は名称】加藤 浩二
(72)【発明者】
【氏名】劉 麗清
(72)【発明者】
【氏名】山田 昇平
(72)【発明者】
【氏名】高橋 宏樹
【審査官】桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】Huawei, HiSilicon,Corrections on PDCCH enhancement for URLLC[online],3GPP TSG RAN WG1 #100_e R1-2001023,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100_e/Docs/R1-2001023.zip>,2020年02月24日
【文献】Sharp,Remaining issues on PDCCH enhancements for NR URLLC,3GPP TSG RAN WG1 #100b_e R1-2002391,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_100b_e/Docs/R1-2002391.zip>,2020年04月20日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置であって、
サーチスペースセット設定を含む第1の無線リソース制御(RRC)パラメータを基地局装置から受信するように設定された受信回路と、
前記サーチスペース
セット設定に基づいてスロット内の1つまたは複数のスパンを決定するように設定された制御回路であって、前記1つまたは複数のスパンのそれぞれがPDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットであり、
スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度である第1の数を決定するように設定されており、前記第1のセット内の各スパンに対して少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが存在し、
前記第1のセット内のスパンのうち、端末装置固有サーチスペース(USS)セットを含む一つまたは複数のスパンがあり、
前記USSセットを含む前記一つまたは複数のスパンのうち、前記USSセットのインデックスに基づいて第2の数
のスパンを決定するように設定されており、
前記第2の数は、
既定値である、制御回路と、を備える、端末装置。
【請求項2】
前記制御回路は、
前記USSセットを含む前記一つまたは複数のスパンのうち、各スパンにおける最低USSセットインデックスの昇順に従って、前記
第2の数のスパンを決定するように構成されており、
前記
一つまたは複数のスパンのうち、2つ以上のスパンが同じ最低USSセットインデックスを有する場合、
さらに前記2つ以上のスパン
が前記スロット内の開始時間に従
い、
前記第2の数のスパンを決定する
請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
基地局装置であって、
サーチスペースセット設定を含む第1の無線リソース制御(RRC)パラメータを、端末装置に送信するように設定された送信回路と、
前記サーチスペース
セット設定に基づいて、前記端末装置に対してスロット内の1つまたは複数のスパンを決定するように設定された制御回路であって、前記1つまたは複数のスパンのそれぞれがPDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットであり、
スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度である第1の数を決定するように設定されており、前記第1のセット内の各スパンに対して少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが存在し、
前記第1のセット内のスパンのうち、端末装置固有サーチスペース(USS)セットを含む一つまたは複数のスパンがあり、
前記USSセットを含む前記一つまたは複数のスパンのうち、前記USSセットのインデックスに基づいて第2の数
のスパンを決定するように設定されており、
前記第2の数は、
既定値である、制御回路と、を備える、基地局装置。
【請求項4】
前記制御回路は、
前記USSセットを含む前記一つまたは複数のスパンのうち、各スパンにおける最低USSセットインデックスの昇順に従って、前記
第2の数のスパンを決定するように構成されており、
前記
一つまたは複数のスパンのうち、2つ以上のスパンが同じ最低USSセットインデックスを有する場合、
さらに前記2つ以上のスパン
が前記スロット内の開始時間に従
い、
前記第2の数のスパンを決定する
請求項
3に記載の基地局装置。
【請求項5】
端末装置によって実行される方法であって、
サーチスペースセット設定を含む第1の無線リソース制御(RRC)パラメータを、基地局装置から受信することと、
前記サーチスペース
セット設定に基づいてスロット内の1つ以上のスパンを決定することであって、前記1つまたは複数のスパンのそれぞれがPDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットである、ことと、
スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度である第1の数を決定することであって、前記第1のセット内の各スパンに対して少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが存在
し、前記第1のセット内のスパンのうち、端末装置固有サーチスペース(USS)セットを含む一つまたは複数のスパンがある、ことと、
前記USSセットを含む前記一つまたは複数のスパンのうち、前記USSセットのインデックスに基づいて第2の数
のスパンを決定することであって、
前記第2の数は、
既定値である、ことと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末装置、基地局装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、第5世代セルラシステムを目指す無線アクセスシステム及び無線ネットワーク技術として、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)におけるLTE-Advanced Pro(LTE-A Pro)及び新無線技術(NR)の拡張規格としての技術的調査及び標準開発が行われている。
【0003】
第5世代セルラシステムでは、想定されるシナリオとして、高速及び高容量の送信を達成するための拡張モバイルブロードバンド(eMBB)、低遅延及び高信頼性通信を達成するための超信頼性と低遅延通信(URLLC)、並びにモノのインターネット(IoT)などの多数のマシンタイプ装置の接続を可能にするマッシブマシンタイプ通信(mMTC)、の3つのサービスが求められている。
【0004】
例えば、無線通信装置は、複数のサービスタイプに対して、1つ以上の装置と通信することができる。しかしながら、スロット内でDCIフォーマットをモニタし、かつスロット内の全てのスパンにおけるPDCCHオーバブッキング/ドロッピング動作を必要とする、頻繁なPDCCHモニタリング機会をサポートする、URLLCに対する現行の既存のシステム及び方法はまた、スパン毎にPDCCH候補及び対応する非重複CCEのためのPDCCHオーバブッキングの頻繁な計算により、UEの複雑性を増加させることになる。この考察によって示されるように、本発明によるシステム及び方法は、スロット内のスパンのために効率的なPDCCHオーバブッキング/ドロッピングを提供することは、通信の柔軟性及び効率性を改善することができ、有益であり得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】スパン内のPDCCHオーバブッキング/ドロッピングのためのシステム及び方法が実装され得る、1つ以上の基地局及び1つ以上のユーザ機器(UE)の一構成を示すブロック図である。
【0006】
【
図2】RRCパラメータSearchSpace200を示す図である。
【0007】
【
図3】CORESETに対するREGリソース番号付けの一例300を示す図である。
【0008】
【
図4】サーチスペース設定に関連する受信されたRRCパラメータ(単数又は複数)に基づいて、PDCCH候補に対してモニタリング機会を決定する方法の一実施例400を示す図である。
【0009】
【
図5】PDCCHモニタリングスパン決定の一実施例500を示す図である。
【0010】
【
図6】UE102によってモニタされるPDCCH候補を決定するための方法の一実装形態600を示すフロー図である。
【0011】
【
図7】スロット内の第2のスパンのセットを選択する方法の一実施例700を示す図である。
【0012】
【
図8】UEに用いられ得る様々な構成要素を示す図である。
【0013】
【
図9】基地局に用いられ得る様々な構成要素を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ユーザ機器(UE)によって実行される方法を説明する。この方法は、サーチスペースセット設定を含む第1の無線リソース制御(RRC)パラメータを基地局から受信することと、サーチスペース設定に基づいてスロット内の1つまたは複数のスパンを決定することとであって、1つまたは複数のスパンのそれぞれがPDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットである、ことと、スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度である第1の数を決定することであって、少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが第1のセット内の各スパンに対して存在する、ことと、第1のセット内のUSSセットに関連付けられたスパン間の、UE固有サーチスペース(USS)セットのインデックスに基づいて第2の数を決定することであって、第1のセット内のスパンのうちの1つまたは複数が1つまたは複数のUSSセットに関連付けられており、第2の数は、少なくとも、設定されたPDCCH候補の数がスパン毎の第3の数を超えるスロット内のスパンの最大数である、ことと、を含む。
【0015】
基地局によって実行される方法を説明する。この方法は、サーチスペースセット設定を含む第1の無線リソース制御(RRC)パラメータをユーザ機器(UE)に送信することと、送信されたサーチスペース設定に基づいてスロット内の1つまたは複数のスパンをUEに対して決定することとであって、1つまたは複数のスパンのそれぞれがPDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットである、ことと、スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度である第1の数を決定することであって、少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが第1のセット内の各スパンに対して存在する、ことと、第1のセット内のUSSセットに関連付けられたスパン間の、UE固有サーチスペース(USS)セットのインデックスに基づいて第2の数を決定することであって、第1のセット内のスパンのうちの1つまたは複数が1つまたは複数のUSSセットに関連付けられており、第2の数は、少なくとも、設定されたPDCCH候補の数がスパン毎の第3の数を超えるスロット内のスパンの最大数である、ことと、を含む。
【0016】
ユーザ機器(UE)を説明する。UEは、サーチスペースセット設定を含む第1の無線リソース制御(RRC)パラメータを基地局から受信するように設定された受信回路と、サーチスペース設定に基づいてスロット内の1つまたは複数のスパンを決定するように設定された制御回路であって、1つまたは複数のスパンのそれぞれがPDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットであり、スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度である第1の数を決定するように設定されており、少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが第1のセット内の各スパンに対して存在し、第1のセット内のUSSセットに関連付けられたスパン間の、UE固有サーチスペース(USS)セットのインデックスに基づいて第2の数を決定するように設定されており、第1のセット内のスパンのうちの1つまたは複数が1つまたは複数のUSSセットに関連付けられており、第2の数は、少なくとも、設定されたPDCCH候補の数がスパン毎の第3の数を超えるスロット内のスパンの最大数である、制御回路と、を備える。
【0017】
基地局を説明する。基地局は、サーチスペースセット設定を含む第1の無線リソース制御(RRC)パラメータをユーザ機器に送信するように設定された送信回路と、送信されたサーチスペース設定に基づいてスロット内の1つまたは複数のスパンを決定するように設定された制御回路であって、1つまたは複数のスパンのそれぞれがPDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットであり、スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度である第1の数を決定するように設定されており、少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが第1のセット内の各スパンに対して存在し、第1のセット内のUSSセットに関連付けられたスパン間の、UE固有サーチスペース(USS)セットのインデックスに基づいて第2の数を決定するように設定されており、第1のセット内のスパンのうちの1つまたは複数が1つまたは複数のUSSセットに関連付けられており、第2の数は、少なくとも、設定されたPDCCH候補の数がスパン毎の第3の数を超えるスロット内のスパンの最大数である、制御回路と、を備える。
【0018】
3GPPのロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)は、将来の要求に対処するために、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)用移動電話又は装置の規格を改良するためのプロジェクトに与えられた名前である。一態様では、UMTSは、Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA)及びEvolved Universal Terrestrial Radio Access Network(E-UTRAN)向けのサポート及び仕様を提供するために修正が行われてきた。3GPP NR(新無線)は、将来の要件に対処するためにLTEモバイル電話又は装置の規格を改善するためのプロジェクトに与えられた名前である。一態様では、LTEは、新無線アクセス(NR)及び次世代無線アクセスネットワーク(NG RAN)のためのサポート及び仕様(TS 38.331、38.321、38.300、37.300、38.211、38.212、38.213、38.214など)を提供するように修正されている。
【0019】
本明細書に開示されるシステム及び方法の少なくともいくつかの態様は、3GPP LTE、LTE-Advanced(LTE-A)、LTE-Advanced Pro、New Radio(NR)、及び他の3G/4G/5G規格(例えば、3GPPリリース8、9、10、11、12、13、14、及び/若しくは15、並びに/又はNarrow Band-Internet of Things(NB-IoT))に関連して説明することができる。しかし、本開示の範囲は、この点に限定されるべきではない。本明細書に開示するシステム及び方法の少なくともいくつかの態様は、他の形式の無線通信システムにおいて利用することができる。
【0020】
無線通信装置は、音声及び/又はデータを基地局に通信するために使用される電子装置であり得、同様に、装置のネットワーク(例えば、公衆交換電話網(public switched telephone network、PSTN)、インターネット等)との通信を行うことができる。本明細書で説明するシステム及び方法では、無線通信装置は、あるいは、移動局、UE(ユーザ機器)、アクセス端末、加入者局、モバイル端末、遠隔局、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、モバイル装置、リレーノードなどと呼ばれる場合もある。無線通信装置の例としては、モバイル電話、スマートフォン、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistants)(PDA)、ラップトップコンピュータ、ネットブック、電子ブックリーダー、無線モデムなどが挙げられる。3GPPの仕様では、無線通信装置は、一般的にUEと呼ばれる。しかしながら、本開示の範囲は3GPP規格に限定されるものではなく、「UE」や「無線通信装置」等の用語は、より一般的な用語である「無線通信装置」を意味するために、本明細書では区別なく使用される。
【0021】
3GPPの仕様では、基地局は、一般的に、gNB、Node B、eNB、home enhanced or evolved Node B(HeNB)、又はなんらかの他の類似の専門用語で呼ばれる。本開示の範囲は3GPP規格に限定されるものではなく、「基地局」、「gNB」、「Node B」、「eNB」、及び「HeNB」は、より一般的な用語である「基地局」を意味するために、本明細書では区別なく使用され得る。更に、「基地局」の一例は、アクセスポイントである。アクセスポイントは、無線通信装置がネットワーク(例えば、ローカルエリアネットワーク(Local Area Network、LAN)、インターネット等)へのアクセスを提供する電子装置でもよい。「通信装置」という用語は、無線通信装置及び基地局の両方を、あるいは一方を指すために使用され得る。
【0022】
本明細書で使用される場合、「セル」は、International Mobile Telecommunications-Advanced(IMT-Advanced)、IMT-2020(5G)用に使用するために標準化又は規制機関により規定される、任意の通信チャネルとすることができ、その全て又はそのサブセットは、基地局とUEとの間の通信用に使用するためにライセンスバンド(例えば、周波数帯域)として3GPPにより採用されることがあることを留意すべきである。NR、NG-RAN、E-UTRA、及びE-UTRANの全体の説明では、本明細書で使用される場合、「セル」は、「下りリンク及び任意選択的の上りリンクのリソースの組み合わせ」として定義され得ることもまた留意すべきである。下りリンクリソースのキャリア周波数と上りリンクリソースのキャリア周波数との間のリンキングを、下りリンクリソース上で送信されるシステムインフォメーション内に示すことができる。
【0023】
「設定セル(configured cell)」とは、UEにより認識され、基地局により情報の送信又は受信が許可されるセルである。「設定セル(単数又は複数)」は、サービングセル(単数又は複数)でもよい。UEは、システムインフォメーションを受信して、設定されたセルに関して必要な測定を実行することができる。無線接続用に「設定されたセル(単数又は複数)」は、プライマリセル及び/又は0、1つ、若しくは1つより多くのセカンダリセル(単数又は複数)からなり得る。「アクティベートセル(activated cell)」とは、UEが送受信を行っている設定セルのことである。すなわち、アクティベートセルは、UEが物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel、PDCCH)のモニタリングを行うセルであり、下りリンク送信の場合、UEが物理下りリンク共用チャネル(Physical Downlink Shared Channel、PDSCH)の復号を行うセルである。「非アクティベートセル(deactivated cell)」は、UEが送信PDCCHのモニタリングを行わない設定セルである。「セル(cell)」について、異なる次元の観点で述べる場合があることを留意されたい。例えば、「セル」は、時間特性、空間特性(例えば、地理的)及び周波数特性を含んでもよい。
【0024】
基地局は、NGインターフェースによって、5Gコアネットワーク(5G-CN)に接続してもよい。5G-CNは、NextGenコア(NGC)、又は5Gコア(5GC)と呼ばれ得る。基地局はまた、S1インターフェースによって、進化型パケットコア(EPC)に接続してもよい。例えば、基地局は、NG-2インターフェースによってNextGen(NG)モビリティ管理機能に接続してもよく、NG-3インターフェースによってNGコアユーザプレーン(UP)機能に接続してもよい。NGインターフェースは、NGモビリティ管理機能、NGコアアップ機能と、基地局との間の、多対多の関係をサポートする。NG-2インターフェースは、制御プレーン用のNGインターフェースであり、NG-3インターフェースは、ユーザプレーン用のNGインターフェースである。例えば、EPC接続の場合、基地局は、S1-MMEインターフェースによってモビリティ管理エンティティ(MME)に接続してもよく、S1-Uインターフェースによってサービングゲートウェイ(S-GW)に接続してもよい。S1インターフェースは、MME、サービングゲートウェイと基地局との間の、多対多の関係をサポートする。S1-MMEインターフェースは、制御プレーン用のS1インターフェースであり、S1-Uインターフェースは、ユーザプレーン用のS1インターフェースである。Uuインターフェースは、無線プロトコル用の、UEと基地局との間の無線インターフェースである。
【0025】
無線プロトコルアーキテクチャは、ユーザプレーン及び制御プレーンを含み得る。ユーザプレーンプロトコルスタックは、パケットデータ統合プロトコル(PDCP)、無線リンク制御(RLC)、媒体アクセス制御(MAC)、及び物理(PHY)層を含み得る。DRB(データ無線ベアラ)は、(制御プレーンシグナリングとは対照的に)ユーザデータを搬送する無線ベアラである。例えば、DRBは、ユーザプレーンプロトコルスタックにマッピングされ得る。PDCP、RLC、MAC、及びPHYサブ層(ネットワーク上の基地局460aで終端)は、ユーザプレーンのための機能(例えば、ヘッダ圧縮、暗号化、スケジューリング、ARQ、及びHARQ)を実行してもよい。PDCPエンティティは、PDCPサブ層内に配置される。RLCエンティティは、RLCサブ層内に配置してもよい。MACエンティティは、MACサブ層内に配置してもよい。PHYエンティティは、PHYサブ層内に配置してもよい。
【0026】
制御プレーンは、制御プレーンプロトコルスタックを含んでもよい。PDCPサブ層(ネットワーク側の基地局で終端)は、制御プレーンに対して機能(例えば、暗号化及び完全性保護)を実行してもよい。RLC及びMACサブ層(ネットワーク側の基地局で終端)は、ユーザプレーンに対して同じ機能を実行してもよい。無線リソース制御(RRC)(ネットワーク側の基地局で終端)は、以下の機能を実行することができる。RRCは、ブロードキャスト機能、ページング、RRC接続管理、無線ベアラ(RB)制御、モビリティ機能、UE測定報告及び制御を実行してもよい。非アクセスストラタム(NAS)制御プロトコル(ネットワーク側のMMEで終端)は、とりわけ、進化型パケットシステム(EPS)ベアラ管理、認証、進化型パケットシステム接続管理(ECM)-IDLEモビリティハンドリング、ECM-IDLEにおけるページング開始、及びセキュリティ制御を実行してもよい。
【0027】
無線ベアラ(SRB)のシグナリングは、RRC及びNASメッセージの送信のためにのみ使用することができる無線ベアラ(RB)である。3つのSRBが定義され得る。SRB0は、共通制御チャネル(CCCH)論理チャネルを使用してRRCメッセージのために使用してもよい。SRB1は、SRB2を確立する前に、RRCメッセージ(ピギーバックNASメッセージを含み得る)並びにNASメッセージに使用することができ、その全てが専用制御チャネル(DCCH)論理チャネルを使用する。SRB2は、ログに記録された測定情報を含むRRCメッセージ、並びにNASメッセージに使用することができ、その全てがDCCH論理チャネルを使用する。SRB2は、SRB1よりも低い優先度を有し、セキュリティアクティベーション後にネットワーク(例えば、基地局)によって設定され得る。ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)論理チャネルは、システム情報をブロードキャストするために使用され得る。BCCH論理チャネルのいくつかは、BCH(ブロードキャストチャネル)トランスポートチャネルを介して、ネットワークからUEに送信され得るシステム情報を伝達することができる。BCHは、物理ブロードキャストチャネル(PBCH)に送信してもよい。BCCH論理チャネルのいくつかは、DL-SCH(下りリンク共用チャネル)トランスポートチャネルを介して、ネットワークからUEに送信され得るシステム情報を伝達することができる。ページングは、ページング制御チャネル(PCCH)論理チャネルを使用することによって提供してもよい。
【0028】
例えば、DL-DCCH論理チャネルは、RRC再設定メッセージ、RRC再確立メッセージ、RRC解放、UE能力照会メッセージ、DL情報転送メッセージ、又はセキュリティモードコマンドメッセージに使用してもよい(ただし、これらに限定されない)。UL-DCCH論理チャネルは、測定報告メッセージ、RRC再設定完了メッセージ、RRC再確立完了メッセージ、RRCセットアップ完了メッセージ、セキュリティモードコマンドメッセージ、セキュリティモード障害メッセージ、UE能力情報メッセージ、ULハンドオーバ調製転送メッセージ、UL情報転送メッセージ、カウンタチェック応答メッセージ、UE情報応答メッセージ、近接表示メッセージ、RN(リレーノード)再設定完了メッセージ、MBMSカウント応答メッセージ、周波数間RSTD測定表示メッセージ、UE支援情報メッセージ、装置内共存表示メッセージ、MBMSインタレスト表示メッセージ、SCG障害情報メッセージに使用してもよい(ただし、これらに限定されない)。DL-CCCH論理チャネルは、RRC接続再確立メッセージ、RRC再確立拒否メッセージ、RRC拒否メッセージ、又はRRCセットアップメッセージに使用してもよい(ただし、これらに限定されない)。UL-CCCH論理チャネルは、RRC再確立要求メッセージ、又はRRCセットアップ要求メッセージのために使用してもよい(ただし、これに限定されない)。
【0029】
システム情報は、MasterInformationBlock(MIB)、及び複数のSystemInformationBlocks(SIB)に分割され得る。
【0030】
UEは、基地局から1つ以上のRRCメッセージを受信して、RRC設定又はパラメータを取得することができる。UEのRRC層は、RRCメッセージ、ブロードキャストシステム情報などによって設定され得る、RRC設定又はパラメータに従って、UEのRRC層及び/又は下位層(例えば、PHY層、MAC層、RLC層、PDCP層)を設定してもよい。基地局は、1つ以上のRRCメッセージをUEに送信して、UEに、RRCメッセージ、ブロードキャストされたシステム情報などによって設定され得る、RRC設定又はパラメータに従って、UEのRRC層及び/又は下位層を設定させることができる。
【0031】
キャリアアグリゲーションが設定される場合、UEは、ネットワークとの1つのRRC接続を有してもよい。1つの無線インターフェースは、キャリアアグリゲーションを提供することができる。RRC確立、再確立、及びハンドオーバの間、1つのサービングセルは、非アクセス層(NAS)モビリティ情報(例えば、トラッキングエリアアイデンティティ(TAI))を提供することができる。RRC再確立及びハンドオーバの間、1つのサービングセルは、セキュリティ入力を提供することができる。このセルは、プライマリセル(PCell)と呼ばれ得る。下りリンクにおいて、PCellに対応するコンポーネントキャリアは、下りリンクプライマリコンポーネントキャリア(DL PCC)であってもよく、一方、上りリンクにおいて、上りリンクプライマリコンポーネントキャリア(UL PCC)であってもよい。
【0032】
UE能力に応じて、1つ以上のSCellは、サービングセルのセットをPCellと共に形成するように設定してもよい。下りリンクにおいて、SCellセルに対応するコンポーネントキャリアは、下りリンクセカンダリコンポーネントキャリア(DL SCC)であってもよく、一方、上りリンクにおいて、上りリンクセカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC)であってもよい。
【0033】
したがって、UEに対して設定されたサービングセルのセットは、1つのPCell及び1つ以上のSCellからなり得る。各SCellに対して、(下りリンクリソースに加えて)UEによる上りリンクリソースの使用は、設定可能であってもよい。設定されたDL SCCの数は、UL SCCの数以上であってもよく、SCellは、上りリンクリソースのみの使用のために設定してもよい。
【0034】
UEの観点から、各上りリンクリソースは、1つのサービングセルに属してもよい。設定され得るサービングセルの数は、UEのアグリゲーション能力に依存する。PCellは、ハンドオーバ手順を使用して(例えば、セキュリティ鍵変更及びランダムアクセス手順を用いて)変更してもよい。PCellは、PUCCHの送信に使用してもよい。プライマリセカンダリセル(PSCell)はまた、PUCCHの送信に使用してもよい。PSCellは、プライマリSCGセル又はセカンダリセルグループのSpCellと呼ばれ得る。PCell又はPSCellは、非アクティブ化されなくてもよい。再確立は、PCellが無線リンク障害(RLF)を経験するときにトリガしてもよく、SCellがRLFを経験しない場合にはトリガしなくてもよい。また、PCellからNAS情報を取得してもよい。
【0035】
SCellの再設定、追加、及び除去は、RRCによって実行してもよい。同期を伴うハンドオーバ又は再設定において、無線リソース制御(RRC)層はまた、ターゲットPCellで使用するためのSCellを追加、除去、又は再設定してもよい。新しいSCellを追加すると、専用RRCシグナリングを使用して、SCellの全ての必要なシステム情報を送信することができる(例えば、接続モードにある間、UEは、SCellから直接ブロードキャストされたシステム情報を取得する必要はない)。
【0036】
本明細書で説明するシステム及び方法は、キャリアアグリゲーション(CA)動作での無線リソースの効率的な使用を向上させることができる。キャリアアグリゲーションは、1つより多くのコンポーネントキャリア(component carrier)(CC)の同時利用を指す。キャリアアグリゲーションでは、1つのUEに対して2つ以上のセルを集約する(aggregate)ことができる。一例として、キャリアアグリゲーションを使用して、UEが利用可能な有効帯域幅を増やすことができる。従来のキャリアアグリゲーションでは、単一の基地局は、UEに対して複数のサービングセルを提供すると想定される。たとえ2つ以上のセルを集約することができるシナリオ(例えば、リモート無線ヘッド(RRH)セルと共に集約されたマクロセル)においても、セルは、単一の基地局によって制御(例えば、スケジュール)することができる。
【0037】
本明細書で説明するシステム及び方法は、キャリアアグリゲーション動作での無線リソースの効率的な使用を向上させることができる。キャリアアグリゲーションは、1つより多くのコンポーネントキャリア(component carrier)(CC)の同時利用を指す。キャリアアグリゲーションでは、1つのUEに対して2つ以上のセルを集約する(aggregate)ことができる。一例として、キャリアアグリゲーションを使用して、UEが利用可能な有効帯域幅を増やすことができる。従来のキャリアアグリゲーションでは、単一の基地局は、UEに対して複数のサービングセルを提供すると想定される。たとえ2つ以上のセルを集約することができるシナリオ(例えば、リモート無線ヘッド(RRH)セルと共に集約されたマクロセル)においても、セルは、単一の基地局によって制御(例えば、スケジュール)することができる。しかしながら、スモールセル配備のシナリオでは、各ノード(例えば、基地局、RRHなど)は、それ自体の独立したスケジューラを有することができる。両方のノードの無線リソース利用の効率を最大化するために、UEは、異なるスケジューラを有する2つ以上のノードに接続することができる。本明細書で説明するシステム及び方法は、デュアルコネクティビティ動作での無線リソースの効率的な使用を向上させることができる。UEは、複数の群のサービングセルを設定されることができ、それぞれの群は、キャリアアグリゲーション動作を有することができる(例えば、群が1つより多くのサービングセルを含む場合)。
【0038】
デュアルコネクティビティ(DC)では、UEは、セルグループ(CG)にわたって同時PUCCH/PUCCH及びPUCCH/PUSCH送信ができることが要求され得る。スモールセル配備のシナリオでは、各ノード(例えば、eNB、RRHなど)は、それ自体の独立したスケジューラを有することができる。両方のノードの無線リソース利用の効率を最大化するために、UEは、異なるスケジューラを有する2つ以上のノードに接続することができる。UEは、複数の群のサービングセルを設定されることができ、それぞれの群は、キャリアアグリゲーション動作を有することができる(例えば、群が1つより多くのサービングセルを含む場合)。RRC_CONNECTEDでのUEは、マスタ及びセカンダリセルグループにより設定された場合に、デュアルコネクティビティ又はMMR-DCを設定されてもよい。セルグループ(CG)は、デュアルコネクティビティ(DC)又はMMR-DC、すなわち、マスタセルグループ(MCG)又はセカンダリセルグループ(SCG)により設定された、UEのサービングセルのサブセットであってもよい。マスタセルグループは、PCell及びゼロ以上のセカンダリセルを含む、UEのサービングセルのグループであってもよい。セカンダリセルグループ(SCG)は、PSCell及びゼロ以上の他のセカンダリセルを含む、DC又はMR-DCにより設定されたUEのセカンダリセルのグループであってもよい。プライマリセカンダリセル(PSCell)は、SCG変更手順を実行したときにランダムアクセスを実行するように命令されるSCGセルであってもよい。「PSCell」はまた、プライマリSCGセルとも呼ばれ得る。デュアルコネクティビティ又はMR-DCでは、UEにおいて、2つのMACエンティティを設定しても良い。すなわち、MCG用に1つ、SCG用に1つ設定してもよい。各MACエンティティは、PUCCH送信及び競合ベースランダムアクセスをサポートするサービングセルを用いてRRCにより設定してもよい。MAC層では、スペシャルセル(SpCell)という用語はそのようなセルを指し得るが、SCellという用語は他のサービングセルを指し得る。また、SpCellという用語は、それぞれ、MACエンティティがMCG又はSCGに関連付けられているかどうかに応じて、MCGのPCell又はSCGのPSCellのいずれかを指し得る。MACエンティティのSpCellを含むタイミングアドバンスグループ(TAG)は、プライマリタグ(pTAG)と呼ばれることがあり、一方、セカンダリタグ(sTAG)という用語は、他のTAGを指す。
【0039】
DCは、マルチRATデュアルコネクティビティ(MR-DC)をサポートするために更に拡張してもよい。MR-DCは、36.300で記載されているE-UTRA内デュアルコネクティビティ(DC)の一般化であり、複数のRx/Tx UEは、非理想的なバックホールを介して接続された、一方はE-UTRAアクセスを提供し、他方はNRアクセスを提供する、2つの異なるノードによって提供されるリソースを利用するように設定され得る。1つのノードは、マスタノード(MN)として機能し、他方は、セカンダリノード(SN)として機能する。MN及びSNは、ネットワークインターフェースを介して接続され、少なくともMNは、コアネットワークに接続される。DCでは、PSCellは、プライマリセカンダリセルであってもよい。EN-DCでは、PSCellは、プライマリSCGセル、又はセカンダリセルグループのSpCellであってもよい。
【0040】
E-UTRANは、E-UTRA-NRデュアルコネクティビティ(EN-DC)を介してMR-DCをサポートすることができ、そこで、UEは、MNとして機能する1つのeNB、及びSNとして機能する1つのen-gNBに接続される。en-gNBは、UEに向けてNRユーザプレーン及びコントロールプレーンプロトコルの終端を提供し、EN-DCのセカンダリノードとして機能するノードである。eNBは、S1インターフェースを介してEPCに、及びX2インターフェースを介してen-gNBに接続される。en-gNBはまた、S1-Uインターフェースを介してEPCに接続され、及びX2-Uインターフェースを介して他のen-gNBに接続してもよい。
【0041】
タイマは、いったん開始されると、終了するまで、又はそれが満了するまで実行され、そうでなければ、実行されない。タイマは、実行していない場合、又は実行している場合には再開されない場合に、開始することができる。タイマは、常にその初期値から開始又は再開され得る。
【0042】
NRの場合、NRキャリアを集約する技術が検討されてもよい。LTEのためのキャリアアグリゲーション(CA)のような下位層アグリゲーションと、DCのような上位層アグリゲーションの両方が調査される。層2/3の視点から、異なる数値を有するキャリアの集約が、NRにおいてサポートされ得る。
【0043】
RRCサブ層のメインサービス及び機能は、以下を含み得る。
-アクセス層(AS)及び非アクセス層(NAS)に関連するシステム情報のブロードキャスト、
-CN又はRANによって開始されたページング、
-UEとNR RANとの間のRRC接続の確立、維持、及び解放であって、
-キャリアアグリゲーションの追加、修正、及び解放、を含むもの、
-NRにおける、又はLTEとNRとの間のデュアルコネクティビティの追加、修正、及び解放、
-鍵管理を含むセキュリティ機能、
-シグナリング無線ベアラ及びデータ無線ベアラの確立、設定、維持、及び解放、
-モビリティ機能であって、
-ハンドオーバ、を含むもの、
-UEセル選択及び再選択、並びにセル選択及び再選択の制御、
-ハンドオーバにおけるコンテキスト転送、
-QoS管理機能、
-UE測定報告、及び報告の制御、
-NASとUEとの間の相互のNASメッセージ転送。
【0044】
UEの各MACエンティティは、MACエンティティC-RNTI(無線ネットワーク一時識別子)、CS-RNTI、INT-RNTI、SFI-RNTI、SP-CSI-RNTI、TPC-PUCCH-RNTI、TPC-PUSCH-RNTI、及びTPC-SRS-RNTIに対するUEのPDCCHモニタリングアクティビティを制御する間欠受信(DRX)機能を有するRRCによって設定してもよい。セルレベルにおけるスケジューリングの場合、以下の識別子が使用される。
-C(Cell)-RNTI、すなわちRRC接続の、及びスケジューリングのための識別子として使用される固有のUE識別子、
-CS(設定されたスケジューリング)-RNTI、すなわち、下りリンクにおけるセミパーシステントスケジューリングに使用される固有のUE識別子、
-INT-RNTI、すなわち、下りリンクにおける事前エンプションの識別子、
-P-RNTI、すなわち、下りリンクにおけるページング及びシステム情報変更通知の識別子、
-SI-RNTI、すなわち、下りリンクにおけるブロードキャスト及びシステム情報の識別子、
-SP-CSI-RNTI、すなわち、PUSCHに対するセミパーシステントCSI報告に使用される固有のUE識別子、
-C-RNTI、すなわち、上りリンクに対するキャンセル指示RNTI。
電力及びスロットフォーマット制御の場合、以下の識別子が使用される。
-SFI-RNTI、すなわち、スロットフォーマットの識別子、
-TPC-PUCCH-RNTI、すなわち、PUCCHの電力を制御するための固有のUE識別子、
-TPC-PUSCH-RNTI、すなわち、PUSCHの電力を制御するための固有のUE識別子、
-TPC-SRS-RNTI、すなわち、SRSの電力を制御するための固有のUE識別子。
ランダムアクセス手順の間、以下の識別子もまた使用される。
-RA-RNTI、すなわち、下りリンクにおけるランダムアクセス応答の識別子、
-一時的C-RNTI、すなわち、ランダムアクセス手順の間にスケジューリングのために一時的に使用されるUE識別子、
-競合解消のためのランダム値、すなわち、ランダムアクセス手順の間に、競合解消目的のために一時的に使用されるUE識別子。
5GCに接続されたNRの場合、NG-RANレベルにおいて以下のUE識別子が使用される。
-RRC_INACTIVEにおけるUEコンテキストを識別するために使用される、I-RNTI。
【0045】
時間領域内の様々なフィールドのサイズは、時間単位Tc=1/(Δfmax・Nf)で表され、ここで、Δfmax=480・103Hz及びNf=4096である。定数κ=Ts/Tc=64であり、ここで、Ts=1/(Δfref・Nf,ref),Δfref=15・103Hz、及びNf,ref=2048)である。
【0046】
複数のOFDM数値が、[TS 38.211]の表4.2-1によって与えられるようにサポートされ、ここで、帯域幅部分のためのμ及びサイクリックプレフィックスがそれぞれ、上位層パラメータsubcarrierSpacing及びcyclicPrefixから取得される。
【0047】
時間領域内の様々なフィールドのサイズは、時間単位の数T
s=1/(15000×2048)秒として表され得る。下りリンク及び上りリンク送信は、それぞれがT
sf=(Δf
maxN
f/1000)・T
c=1ms持続時間からなる、T
f=(Δf
maxN
f/100)・T
c=10ms持続時間を有するフレームに編成される。サブフレーム毎の連続するOFDMシンボルの数は、
【数1】
である。各フレームは、サブフレーム0~4からなるハーフフレーム0、及びサブフレーム5~9からなるハーフフレーム1をそれぞれが有する、5つのサブフレームの2つの等しいサイズのハーフフレームに分割される。
【0048】
サブキャリア間隔(SCS)設定の場合、μスロットは、サブフレーム内で昇順に
【数2】
に番号付けされ、かつフレーム内で昇順に
【数3】
に番号付けされる。
【数4】
は、サブキャリア間隔構成μに対するサブフレーム毎のスロットの数である。
【数5】
が[TS 38.211]の表4.3.2-1及び4.3.2-2によって与えられるサイクリックプレフィックスに依存するスロットには、
【数6】
連続OFDMシンボルが存在する。サブフレームにおけるスロット
【数7】
の開始は、同じサブフレームにおけるOFDMシンボル
【数8】
の開始と時間的に整列される。サブキャリア間隔は、周波数領域における2つの連続するサブキャリア間の間隔(又は周波数帯域幅)を指す。例えば、サブキャリア間隔は、15kHz、30kHz、60kHz、120kHz、又は240kHzに設定され得る。周波数領域内の連続するサブキャリアの数(例えば、12)は、リソースブロックを定義する。異なる周波数を有するキャリアの場合、適用可能なサブキャリアは異なり得る。例えば、周波数ラング1のキャリアの場合、{15kHz、30kHz、60kHz}のセットの間のみのサブキャリア間隔が適用可能である。周波数ラング2のキャリアの場合、{60kHz、120kHz、240kHz}のセットの間のみのサブキャリア間隔が適用可能である。基地局は、キャリアに対して適用不可能なサブキャリア間隔を設定しなくてもよい。
【0049】
スロット内のOFDMシンボルは、「下りリンク」、「フレキシブル」、又は「上りリンク」として分類され得る。スロットフォーマットのシグナリングは、[TS 38.213]のサブ項目11.1に記載されている。
【0050】
下りリンクフレーム内のスロットでは、UEは、下りリンク送信のみが「下りリンク」又は「フレキシブル」シンボルで発生すると想定することができる。上りリンクフレーム内のスロットでは、UEは、「上りリンク」又は「フレキシブル」シンボルでのみ送信することができる。
【0051】
図面を参照して、本明細書に開示するシステム及び方法の様々な例を、ここで説明する。同じ参照番号は、機能的に類似の要素を示す場合がある。本明細書で全般的に記載され、図面に示されるシステム及び方法は、多種多様な異なる実装形態で配列及び設計することができる。したがって、図示するいくつかの実装形態に関する以下のより詳細な説明は、特許請求の範囲に従って本開示の範囲を限定することを意図しておらず、システム及び方法を代表的に示しているに過ぎない。
【0052】
図1は、1つ以上の基地局160(例えば、eNB、gNB)及び1つ以上のユーザ機器(UE)102の一構成を示すブロック図であり、ここにスパン内のPDCCHオーバブッキング/ドロッピングのためのシステム及び方法が実装され得る。1つ以上のUE102は、1つ以上のアンテナ122a~nを使用して、1つ以上の基地局160と通信することができる。例えば、UE102は、1つ以上のアンテナ122a~nを使用して、電磁信号を基地局160に送信し、基地局160から電磁信号を受信する。基地局160は、1つ以上のアンテナ180a~nを使用して、UE102と通信する。
【0053】
いくつかの構成では、本明細書で説明するUE102の1つ以上は、単一の装置内に実装することができることを留意すべきである。例えば、いくつかの実装形態では、複数のUE102を、単一の装置に組み合わせることができる。追加的に又は代替的に、いくつかの構成では、本明細書で説明する基地局160の1つ以上を、単一の装置内に実装することができる。例えば、いくつかの実装形態では、複数の基地局160を、単一の装置に組み合わせることができる。
図1のコンテキストでは、例えば、単一の装置が、本明細書で説明するシステム及び方法による、1つ以上のUE102を含むことができる。追加的に又は代替的に、本明細書に記載のシステム及び方法による1つ以上の基地局160は、単一の装置又は複数の装置として実装され得る。
【0054】
UE102及び基地局160は、互いに通信するために、1つ以上のチャネル119、121を使用することができる。例えば、UE102は、1つ以上の上りリンク(UL)チャネル121及び信号を使用して、基地局160に情報又はデータを送信することができる。上りリンクチャネル121の例としては、物理上りリンク制御チャネル(physical uplink control channel)(PUCCH)及び物理上りリンク共用チャネル(physical uplink shared channel)(PUSCH)などが挙げられる。上りリンク信号の例としては、復調参照信号(demodulation reference signal)(DMRS)及びサウンディング参照信号(sounding reference signal)(SRS)などが挙げられる。1つ以上の基地局160はまた、例えば、1つ以上の下りリンク(DL)チャネル119及び信号を使用して、1つ以上のUE102に情報又はデータを送信することができる。下りリンクチャネル119の例としては、PDCCH、PDSCHなどが挙げられる。PDCCHを使用して、PDSCHでのDL送信及びPUSCHでのUL送信をスケジュールでき、ここでPDCCHでの下りリンク制御情報(DCI、DCIフォーマット)には、下りリンク割り当て(DL割り当て)及び上りリンクスケジューリング許可(UL許可)が含まれる。PDCCHは、下りリンク無線通信(基地局からUEへの無線通信)の場合に、下りリンク制御情報(DCI)を送信するために用いられる。ここで、下りリンク制御情報の送信のために、1つ以上のDCI(DCIフォーマットと呼ばれ得る)が定義される。情報ビットは、DCIフォーマットで定義される1つ以上のフィールドにマッピングされる。下りリンク信号の例としては、プライマリ同期信号(PSS)、セカンダリ同期信号(SSS)、セル固有参照信号(CRS)、非ゼロ電力チャネル状態情報参照信号(NZP CSI-RS)、及びゼロ電力チャネル状態情報参照信号(ZP CSI-RS)等が挙げられる。他の種類のチャネル又は信号が使用されてもよい。
【0055】
1つ以上のUE102のそれぞれは、1つ以上の送受信部118、1つ以上の復調部114、1つ以上の復号部108、1つ以上の符号化部150、1つ以上の変調部154、1つ以上のデータバッファ104、及び1つ以上のUE動作モジュール124を含むことができる。例えば、1つ以上の受信及び/又は送信経路を、UE102内に実装することができる。便宜上、単一の送受信部118、復号部108、復調部114、符号化部150、及び変調部154のみをUE102内に示しているが、複数の並列の要素(例えば、送受信部118、復号部108、復調部114、符号化部150、及び変調部154)を実装することができる。
【0056】
送受信部118は、1つ以上の受信部120及び1つ以上の送信部158を含むことができる。1つ以上の受信部120は、1つ以上のアンテナ122a~nを使用して、基地局160から信号(例えば、下りリンクチャネル、下りリンク信号)を受信することができる。例えば、受信部120は、信号を受信してダウンコンバートして、1つ以上の受信信号116を生成することができる。この1つ以上の受信信号116を、復調部114に提供することができる。1つ以上の送信部158は、1つ以上のアンテナ122a~nを使用して、基地局160に信号(例えば、上りリンクチャネル、上りリンク信号)を送信することができる。例えば、1つ以上の送信部158は、1つ以上の変調信号156をアップコンバートして送信することができる。
【0057】
復調部114は、1つ以上の受信信号116を復調して、1つ以上の復調信号112を生成することができる。この1つ以上の復調信号112を、復号部108に提供することができる。UE102は、復号部108を使用して、信号を復号することができる。復号部108は、1つ以上の復号された信号106、110を生成することができる。例えば、UEによって復号された第1の信号106には、受信したペイロードデータが含まれ、このペイロードデータは、データバッファ104に記憶することができる。UEによって復号された第2の信号110は、オーバーヘッドデータ及び/又は制御データを含むことができる。例えば、UEによって復号された第2の信号110は、UE動作モジュール124が1つ以上の動作を実行するために使用し得るデータを提供できる。
【0058】
本明細書で使用する場合、「モジュール(module)」という表現は、特定の要素又はコンポーネントが、ハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせにより実装可能であることを意味する場合がある。しかしながら、本明細書で「モジュール」として表された任意の要素は、代替的にはハードウェアに実装され得ることを留意されたい。例えば、UE動作モジュール124は、ハードウェア、ソフトウェア、又は両方を組み合わせて実装することができる。
【0059】
一般的に、UE動作モジュール124により、UE102が1つ以上の基地局160と通信することが可能になり得る。UE動作モジュール124は、UE RRC情報構成モジュール126を含み得る。UE動作モジュール124は、UE DCI制御モジュール128を含み得る。いくつかの実装形態では、UE動作モジュール124は、物理(physical)(PHY)エンティティ、媒体アクセス制御(Medium Access Control)(MAC)エンティティ、無線リンク制御(Radio Link Control)(RLC)エンティティ、パケットデータ統合プロトコル(packet data convergence protocol)(PDCP)エンティティ、及び無線リソース制御(RRC)エンティティを含むことができる。例えば、UE RRC情報構成モジュール126は、異なる情報要素構造を有するサーチスペース設定のためのRRCパラメータを処理してもよい。UE DCI制御モジュール128は、UE RRC情報設定モジュール126からの処理出力に基づいて、設定された各サーチスペースセットに対する設定されたPDCCH候補をいつおよびどこでモニタするか、又はサーチするかを決定してもよい。UE DCI制御モジュール128は、持続時間におけるモニタリングのために割り当てられるPDCCH候補を更に決定してもよい。UE DCI制御モジュール128は、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングに使用されるスパンのセットを更に決定してもよい。
【0060】
UE動作モジュール124は、PDCCH候補サーチを実行し、効率的にモニタする利益を提供することができる。
【0061】
UE動作モジュール124は、1つ以上の受信部120に情報148を提供することができる。例えば、UE動作モジュール124は、無線リソース制御(RRC)メッセージ(例えば、ブロードキャストされたシステムインフォメーション、RRC再設定メッセージ)、MAC制御要素、及び/又はDCI(下りリンク制御情報)に基づいて、受信部(単数又は複数)120に、いつ送信を受信するべきか又はいつ受信するべきでないかを通知することができる。UE動作モジュール124は、1つ以上の受信器120に、PDCCHモニタリング機会及びDCIフォーマットサイズを含む情報148を提供することができる。UE動作モジュール124は、受信器120(単数又は複数)に、DCIサイズを有するDCIフォーマットのためのPDCCH候補を受信/モニタするとき又はその場所を通知することができる。
【0062】
UE動作モジュール124は、復調部114に情報138を提供することができる。例えば、UE動作モジュール124は、復調部114に、基地局160からの送信に対する予測される変調パターンを通知することができる。
【0063】
UE動作モジュール124は、復号部108に情報136を提供することができる。例えば、UE動作モジュール124は、復号部108に、基地局160から送信するために予測される符号化を通知することができる。例えば、UE動作モジュール124は、復号部108に、基地局160から送信するために、DCIサイズを有する予測されるPDCCH候補符号化を通知することができる。
【0064】
UE動作モジュール124は、情報142を符号化部150に提供することができる。情報142は、符号化されるデータ及び/又は符号化のための命令を含むことができる。例えば、UE動作モジュール124は、送信データ146及び/又は他の情報142を符号化するように、符号化部150に命令することができる。
【0065】
符号化部150は、送信データ146及び/又はUE動作モジュール124により提供された他の情報142を符号化することができる。例えば、データ146及び/又は他の情報142を符号化することは、誤り検出及び/又は訂正符号化、送信のためにデータを空間、時間及び/又は周波数リソースへマッピングすること、多重化などを伴う場合がある。符号化部150は、変調部154に符号化されたデータ152を供給することができる。
【0066】
UE動作モジュール124は、情報144を変調部154に提供することができる。例えば、UE動作モジュール124は、基地局160への送信のために使用される変調タイプ(例えば、コンステレーションマッピング)を、変調部154に通知することができる。変調部154は、符号化されたデータ152を変調して、1つ以上の変調信号156を1つ以上の送信部158に提供することができる。
【0067】
UE動作モジュール124は、情報140を1つ以上の送信部158に提供することができる。この情報140には、1つ以上の送信部158に対する命令が含まれ得る。例えば、UE動作モジュール124は、いつ基地局160に信号を送信すべきかを、1つ以上の送信部158に命令することができる。1つ以上の送信部158は、変調信号(単数又は複数)156をアップコンバートして、1つ以上の基地局160に送信することができる。
【0068】
基地局160は、1つ以上の送受信部176、1つ以上の復調部172、1つ以上の復号部166、1つ以上の符号化部109、1つ以上の変調部113、1つ以上のデータバッファ162、及び1つ以上の基地局動作モジュール182を含むことができる。例えば、1つ以上の受信及び/又は送信経路を、基地局160に実装することができる。便宜上、単一の送受信部176、復号部166、復調部172、符号化部109、及び変調部113のみを基地局160内に示しているが、複数の並列の要素(例えば、送受信部176、復号部166、復調部172、符号化部109、及び変調部113)を実装してもよい。
【0069】
送受信部176は、1つ以上の受信部178及び1つ以上の送信部117を含むことができる。1つ以上の受信部178は、1つ以上のアンテナ180a~nを使用して、UE102から信号(例えば、上りリンクチャネル、上りリンク信号)を受信することができる。例えば、受信部178は、信号を受信してダウンコンバートして、1つ以上の受信信号174を生成することができる。この1つ以上の受信信号174は、復調部172に提供してもよい。1つ以上の送信部117は、1つ以上のアンテナ180a~nを使用して、UE102に信号(例えば、下りリンクチャネル、下りリンク信号)を送信することができる。例えば、1つ以上の送信部117は、1つ以上の変調信号115をアップコンバートして送信することができる。
【0070】
復調部172は、1つ以上の受信信号174を復調して、1つ以上の復調信号170を生成することができる。この1つ以上の復調信号170を、復号部166に提供することができる。基地局160は、復号部166を使用して、信号を復号することができる。復号部166は、1つ以上の復号された信号164、168を生成することができる。例えば、第1の基地局によって復号された信号164には、受信したペイロードデータが含まれ、このペイロードデータはデータバッファ162に記憶してもよい。第2の基地局によって復号された信号168には、オーバーヘッドデータ及び/又は制御データが含まれ得る。例えば、基地局によって復号された第2の信号168は、基地局動作モジュール182により1つ以上の動作を実行するために使用され得るデータ(例えば、PUSCH送信データ)を提供することができる。
【0071】
一般的に、基地局動作モジュール182は、基地局160が1つ以上のUE102と通信することを可能にする。基地局動作モジュール182は、基地局RRC情報構成モジュール194を含んでもよい。基地局動作モジュール182は、基地局DCI制御モジュール196を含んでもよい。基地局動作モジュール182は、PHYエンティティ、MACエンティティ、RLCエンティティ、PDCPエンティティ、及びRRCエンティティを含んでもよい。例えば、基地局動作モジュール196は、UE(単数又は複数)に対して、各サーチスペースセットのための設定されたPDCCH候補をいつおよびどこでモニタリングするか又はサーチするかを決定することができる。
【0072】
基地局RRC情報設定モジュール194は、基地局DCI制御モジュール196からの出力に基づいて、異なる情報要素構造を有するサーチスペース設定のためのRRCパラメータを生成してもよい。UE DCI制御モジュール196は、持続時間でのモニタリングのために割り当てられるPDCCH候補を更に決定してもよい。DCI制御モジュール196は、UEを、PDCCH候補の数、及びスロット内又はスパン内の対応する非重複CCEの数を、それぞれ、スロット毎又はスパン毎の対応する最大数以下になるように設定してもよい。
【0073】
基地局動作モジュール182は、PDCCH候補サーチを実行し、効率的にモニタする利益を提供することができる。
【0074】
基地局動作モジュール182は、情報190を1つ以上の受信部178に提供することができる。例えば、基地局動作モジュール182は、RRCメッセージ(例えば、ブロードキャストされたシステム情報、RRC再設定メッセージ)、MAC制御要素、及び/又はDCI(下りリンク制御情報)に基づいて、いつ送信を受信するべきか又はいつ受信するべきでないかを、受信部(単数又は複数)178に通知することができる。
【0075】
基地局動作モジュール182は、情報188を復調部172に提供することができる。例えば、基地局動作モジュール182は、UE(単数又は複数)102からの送信に対して予測される変調パターンを復調部172に通知することができる。
【0076】
基地局動作モジュール182は、情報186を復号部166に提供することができる。例えば、基地局動作モジュール182は、UE(単数又は複数)102からの送信に対して予測される符号化を、復号部166に通知することができる。
【0077】
基地局動作モジュール182は、情報101を符号化部109に提供することができる。情報101は、符号化されるデータ及び/又は符号化のための命令を含むことができる。例えば、基地局動作モジュール182は、送信データ105及び/又は他の情報101を符号化するように符号化部109に命令することができる。
【0078】
一般的に、基地局動作モジュール182は、基地局160が1つ以上のネットワークノード(例えば、NGモビリティ管理機能、NGコアアップ機能、モビリティ管理エンティティ(MME)、サービングゲートウェイ(S-GW)、gNB)と通信することを可能にする。基地局動作モジュール182はまた、UE102にシグナリングされるRRC再設定メッセージを生成することができる。
【0079】
符号化部109は、送信データ105及び/又は基地局動作モジュール182により提供された他の情報101を符号化することができる。例えば、データ105及び/又は他の情報101を符号化することには、誤り検出及び/又は訂正符号化、送信するためにデータを空間、時間及び/又は周波数リソースへマッピングすること、多重化などを伴う場合がある。符号化部109は、符号化されたデータ111を変調部113に提供することができる。送信データ105は、UE102に中継されるネットワークデータを含むことができる。
【0080】
基地局動作モジュール182は、情報103を変調部113に提供することができる。この情報103は、変調部113への命令を含むことができる。例えば、基地局動作モジュール182は、UE(単数又は複数)102への送信用に使用される変調タイプ(例えば、コンステレーションマッピング)を変調部113に通知することができる。変調部113は、符号化されたデータ111を変調して、1つ以上の変調信号115を1つ以上の送信部117に提供することができる。
【0081】
基地局動作モジュール182は、情報192を1つ以上の送信部117に提供することができる。この情報192には、1つ以上の送信部117のための命令を含むことができる。例えば、基地局動作モジュール182は、UE(単数又は複数)102に信号をいつ送信するべきか(又はいつ送信するべきでないか)を、1つ以上の送信部117に命令することができる。基地局動作モジュール182は、PDCCHモニタリング機会及びDCIフォーマットサイズを含む情報192を、1つ以上の送信器117に提供してもよい。基地局動作モジュール182は、DCIサイズを有するDCIフォーマットのためのPDCCH候補を送信するとき、又はその場所を、送信器(単数又は複数)117に通知することができる。1つ以上の送信部117は、変調信号(単数又は複数)115をアップコンバートし、1つ以上のUE102に送信することができる。
【0082】
基地局(単数又は複数)160及びUE(単数又は複数)102内に含まれる要素又は要素の部分のうちの1つ以上は、ハードウェアで実装することができることを留意すべきである。例えば、それらの要素又は部品のうちの1つ以上は、チップ、回路、又はハードウェア構成要素などとして実装してもよい。本明細書に記載の機能又は方法の1つ以上は、ハードウェアで実装及び/又はハードウェアを使用して実行することができることもまた留意すべきである。例えば、本明細書に記載の方法のうちの1つ以上は、チップセット、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、大規模集積回路(large-scale integrated circuit、LSI)、若しくは集積回路等に実装及び/又は実現することができる。
【0083】
基地局は、1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージを生成し、RRCメッセージをUEに送信してもよい。UEは、基地局から、1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージを受信してもよい。本開示における「RRCパラメータ(単数又は複数)」という用語は、代替的に、「RRC情報要素」と呼ばれてもよい。RRCパラメータは、1つ以上のRRCパラメータ(単数又は複数)を更に含んでもよい。本開示では、RRCメッセージは、システム情報を含んでもよい。RRCメッセージは、1つ以上のRRCパラメータを含んでもよい。RRCメッセージは、ブロードキャスト制御チャネル(BCCH)論理チャネル、共通制御チャネル(CCCH)論理チャネル、又は専用制御チャネル(DCCH)論理チャネルで送信してもよい。
【0084】
以降、「基地局が~するようにUEを設定することができる」という記載はまた、「基地局が1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージをUEに送信することができる」ことを意味する/指すことができる。追加的に又は代替的に、「RRCパラメータがUEを設定する」はまた、「基地局が1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージをUEに送信することができる」ことを指すこともできる。追加的に又は代替的に、「UEが~するように設定されている」はまた、「UEが、1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージを基地局から受信することができる」ことを指すこともできる。追加的に又は代替的に、「RRCパラメータが提供される(提供されない)」はまた、「基地局が、RRCパラメータを含むRRCメッセージを基地局に送信する(しない)」ことを指すこともできる。
【0085】
基地局は、BWP構成に関連する1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージをUEに送信してもよい。UEは、BWP構成に関連する1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージを基地局から受信してもよい。各セルに対して、基地局は、少なくとも初期DL BWP及び1つの初期上りリンク帯域幅部分(初期UL BWP)をUEに対して設定することができる。さらに、基地局は、セルのための追加のUL及びDL BWPをUEに対して設定することができる。
【0086】
RRCパラメータinitialDownlinkBWPは、サービングセル(例えば、SpCell及びScell)に対する初期下りリンクBWP(初期DL BWP)設定を示すことができる。基地局は、初期DL BWPが周波数領域におけるこのサービングセルのCORESET0全体を含むように、initialDownlinkBWPに含まれるRRCパラメータlocationAndBandwidthを設定してもよい。locationAndBandwidthは、BWPの周波数領域位置及び帯域幅を示すために使用してもよい。RRCパラメータinitialUplinkBWPは、サービングセル(例えば、SpCell及びScell)に対する初期上りリンクBWP(初期UL BWP)設定を示すことができる。基地局は、SIB1、RRCパラメータServingCellConfigCommon、又はRRCパラメータServingCellConfigに含まれ得る、initialDownlinkBWP及び/又はinitialUplinkBWPをUEに送信してもよい。
【0087】
セル固有システム情報ブロック(SystemInformationBlock、SIB)であるSIB1は、UEがセルにアクセスすることを許可されたかどうかを評価するときに関連する情報を含み、他のシステム情報のスケジューリングを定義してもよい。SIB1はまた、統合アクセス制御に適用される全てのUE及び禁止情報に共通の無線リソース設定情報を含んでもよい。RRCパラメータServingCellConfigCommonは、UEのサービングセルのセル固有パラメータを設定するために使用される。RRCパラメータServingCellConfigCommonは、MCG又はSCGのSpCell又はSCellであり得るサービングセルを用いてUEを設定(追加又は修正)するために使用される。本明細書のRRCパラメータServingCellConfigは、主としてUE固有であるが、部分的にはセル固有でもある。
【0088】
基地局は、RRCパラメータBWP-Downlink及びRRCパラメータBWP-Uplinkを用いてUEを設定してもよい。RRCパラメータBWP-Downlinkは、追加のDL BWPを設定するために使用され得る。RRCパラメータBWP-Uplinkは、追加のUL BWPを設定するために使用され得る。基地局は、RRCパラメータServingCellConfigに含まれ得る、BWP-Downlink及びBWP-UplinkをUEに送信してもよい。
【0089】
UEが基地局からinitialDownlinkBWPを設定(提供)されていない場合、初期DL BWPは、最低インデックスを有するPRBから開始し、Type0-PDCCH CSSセット(すなわちCORESET0)のCORESETのPRBと、Type0-PDCCH CSSセットのCORESET内のPDCCH受信のためのサイクリックプレフィックスとの間で最高インデックスを有するPRBで終了する、連続するPRBの位置及び数によって定義される。UEが基地局からinitialDownlinkBWPを設定(提供)される場合、初期DL BWPはinitialDownlinkBWPによって提供される。UEが基地局からinitialUplinkBWPを設定(提供)される場合、初期UL BWPはinitialUplinkBWPによって提供される。
【0090】
UEは、基地局によって、少なくとも1つの初期BWP、及び最大4つの追加BWP(単数又は複数)を設定されてもよい。初期BWP及び設定された追加BWP(単数又は複数)のうちの1つは、アクティブBWPとしてアクティブ化してもよい。UEは、アクティブDL BWPにおいて、DCIフォーマットをモニタし、及び/又はPDSCHを受信してもよい。UEは、アクティブDL BWP以外のDL BWP内で、DCIフォーマットをモニタし、及び/又はPDSCHを受信しなくてもよい。UEは、アクティブUL BWP内でPUSCH及び/又はPUCCHを送信してもよい。UEは、アクティブUL BWP以外のBWP内で、PUSCH及び/又はPUCCHを送信しなくてもよい。
【0091】
上述したように、UEは、アクティブDL BWPにおいてDCIフォーマットをモニタしてもよい。より具体的には、UEは、モニタリングがモニタされたDCIフォーマットに従って各PDCCH候補を復号することを意味する、対応するサーチスペースセットに従って、PDCCHモニタリングにより設定された、それぞれのアクティブ化されたサービングセルのアクティブDL BWP上の1つ以上のCORESETにおけるPDCCH候補のセットをモニタすることができる。
【0092】
UEがモニタするためのPDCCH候補のセットは、PDCCHサーチスペースセットの観点から定義される。サーチスペースセットは、CSSセット又はUSSセットであり得る。UEは、以下のサーチスペースセットのうちの1つ以上において、PDCCH候補のセットをモニタすることができる。
-MCGのプライマリセル上のSI-RNTIによってスクランブルされたCRCを有するDCIフォーマットに対して、MIB内のpdcch-ConfigSIB1によって、又はPDCCH-ConfigCommon内のsearchSpaceSIB1によって、又はPDCCH-ConfigCommon内のsearchSpaceZeroによって設定されたType0-PDCCH CSSセット
-MCGのプライマリセル上のSI-RNTIによってスクランブルされたCRCを有するDCIフォーマットに対して、PDCCH-ConfigCommon内のsearchSpaceOtherSystemInformationによって設定されたType0A-PDCCH CSSセット
-プライマリセル上のRA-RNTI又はTC-RNTIによってスクランブルされたCRCを有するDCIフォーマットに対して、PDCCH-ConfigCommon内のra-SearchSpaceによって設定されたタイプ1-PDCCH CSSセット
-MCGのプライマリセル内の上のP-RNTIによってスクランブルされたCRCを有するDCIフォーマットに対して、PDCCH-ConfigCommon内のpagingSearchSpaceによって設定されたタイプ2-PDCCH CSSセット
-INT-RNTI、SFI-RNTI、TPC-PUSCH-RNTI、TPC-PUCCH-RNTI、CI-RNTI、又はTPC-SRS-RNTIによってスクランブルされたCRCを有するDCIフォーマットに対して、及びプライマリセル、C-RNTI、MCS-C-RNTI、又はCS-RNTI(単数又は複数)のみに対して、searchSpaceType=commonであるPDCCH-Config内のSearchSpaceによって設定されたType3-PDCCH CSSセット
-C-RNTI、MCS-C-RNTI、SP-CSI-RNTI、又はCS-RNTI(単数又は複数)によってスクランブルされたCRCを有するDCIフォーマットに対して、searchSpaceType=ue-Specificである、PDCCH-Config内のSearchSpaceによって設定されたUSSセット。
【0093】
DL BWPに対して、UEが上述のサーチスペースセットの1つに設定されている(提供されている)場合、UEは、設定されたサーチスペースセットのPDCCH候補のセットに対するPDCCHモニタリング機会を決定することができる。サーチスペースセットsのPDCCH候補をモニタするためのPDCCHモニタリング機会は、サーチスペースセットs設定、及びサーチスペースセットsに関連付けられたCORESET設定に従って決定される。換言すれば、UEは、対応するサーチスペースセット設定及びCORESET設定に従って、1つ以上の設定された制御リソースセット(CORESET)内の決定された(設定された)PDCCHモニタリング機会内のサーチスペースセットのPDCCH候補のセットをモニタしてもよい。基地局は、1つ以上のCORESET設定及び/又はサーチスペース設定を指定するための情報をUEに送信してもよい。情報は、基地局によってブロードキャストされるMIB及び/又はSIBに含まれてもよい。情報は、RRC設定又はRRCパラメータに含まれてもよい。基地局は、MIB、SIBなどのシステム情報をブロードキャストして、CORESET設定又はサーチスペース設定をUEに示すことができる。また、基地局は、CORESET設定及び/又はサーチスペース設定に関連する1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージをUEに送信してもよい。
【0094】
サーチスペースセット設定の記載を、以下に説明する。
【0095】
図2は、RRCパラメータ(RRC情報)SearchSpace200を示す図である。
【0096】
基地局は、サーチスペース設定に関連する1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージを送信してもよい。基地局は、UEに対するサーチスペース設定に関連する1つ以上のRRCパラメータ(単数又は複数)を決定することができる。UEは、サーチスペース設定に関連する1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージを基地局から受信してもよい。サーチスペース設定に関連するRRCパラメータ(単数又は複数)(例えば、SearchSpace、searchSpaceZero)は、PDCCH候補をサーチする方法及びサーチの場所を定義する。「DCIフォーマットのためのPDCCH候補をサーチ/モニタする」は、略して「DCIフォーマットをモニタ/サーチする」を指し得る。
【0097】
例えば、RRCパラメータsearchSpaceZeroは、初期DL BWPの共通サーチスペース0を設定するために使用される。searchSpaceZeroは、4ビットに相当する。基地局は、PBCH(MIB)又はServingCellConfigCommonを介して、searchSpaceZeroを送信してもよい。
【0098】
加えて、RRCパラメータSearchSpaceは、PDCCH候補をサーチする方法/場所を定義するために使用される。
図2に示すように、RRCパラメータsearch spaceは、searchSpaceId、controlResourceSetId、monitoringSlotPeriodicityAndOffset、duration、monitoringSymbolsWithinSlot、nrofCandidates、searchSpaceTypeのような複数のRRCパラメータを含んでもよい。上述のRRCパラメータの一部は、RRCパラメータSearchSpaceに存在してもよく、又は存在しなくてもよい。すなわち、RRCパラメータSearchSpaceは、上述したRRCパラメータの全てを含んでもよい。すなわち、RRCパラメータSearchSpaceは、上述のRRCパラメータのうちの1つ以上を含んでもよい。パラメータの一部がRRCパラメータSearchSpaceに存在しない場合、UE102は、それらのパラメータのそれぞれに対してデフォルト値を適用してもよい。
【0099】
ここで、RRCパラメータsearchSpaceIdは、サーチスペースの識別子又はインデックスである。RRCパラメータsearchSpaceIdは、サーチスペースを識別するために使用される。すなわち、RRCパラメータserchSpaceIdは、サーチスペースセットインデックスs(0<=s<40)を提供する。次いで、サーチスペースsは、RRCパラメータsearchSpaceIdで示されるインデックスsによって識別されたサーチスペースを指し得る。RRCパラメータcontrolResourceSetIdは、CORESETを識別するために使用されるCORESETの識別子に関する。RRCパラメータcontrolResourceSetIdは、サーチスペースsとcontrolResourceSetIdによって識別されたCORESETとの間の関連性を示す。RRCパラメータcontrolResourceSetIdは、サーチスペースに適用可能なCORESETを示す。以降、CORESETpは、RRCパラメータcontrolResourceSetIdによって示されるインデックスpによって識別されるCORESETを指し得る。各サーチスペースは、1つのCORESETと関連付けられる。RRCパラメータmonitoringSlotPeriodicityAndOffsetは、周期性及びオフセットとして設定されたPDCCHモニタリングのためのスロットを示すために使用される。具体的には、RRCパラメータmonitoringSlotPeriodicityAndOffsetは、ksスロットのPDCCHモニタリング周期性、及びosスロットのPDCCHモニタリングオフセットを示す。UEは、RRCパラメータmonitoringSlotPeriodicityAndOffsetに従って、どのスロットがPDCCHモニタリング用に設定されているかを決定することができる。RRCパラメータmonitoringSymbolsWithinSlotは、PDCCHモニタリングの用に設定されたスロットでのPDCCHモニタリングのための第1のシンボル(単数又は複数)を示すために使用される。すなわち、パラメータmonitoringSymbolsWithinSlotは、スロット内にPDCCHモニタリングパターンを提供し、モニタリングのためのスロット(設定されたスロット)内のCORESETの第1のシンボル(単数又は複数)を示す。RRCパラメータdurationは、サーチスペースが毎機会(PDCCH機会、PDCCHモニタリング機会)に継続する(又は存在する)連続するスロットTsの数を示す。
【0100】
RRCパラメータは、aggregationLevel1、aggregationLevel2、aggregationLevel4、aggregationLevel8、aggregationLevel16を含み得る。RRCパラメータnrofCandidatesは、CCEアグリゲーションレベル1、CCEアグリゲーションレベル2、CCEアグリゲーションレベル4、CCEアグリゲーションレベル8、CCEアグリゲーションレベル16に対して、それぞれ、aggregationLevel1、aggregationLevel2、aggregationLevel4、aggregationLevel8、及びaggregationLevel16によって、CCEアグリゲーションレベルL毎に、PDCCH候補の数を提供することができる。換言すれば、値Lは、セット{1、2、4、8、16}のいずれか1つに設定され得る。CCEアグリゲーションレベルL毎のPDCCH候補の数は、0、1、2、3、4、5、6、又は8として設定され得る。例えば、CCEアグリゲーションレベルL毎のPDCCH候補の数が0として設定されている場合、UEは、CCEアグリゲーションのLに対するPDCCH候補をサーチしなくてもよい。すなわち、この場合、UEは、サーチスペースセットsに対するCCEアグリゲーションLのPDCCH候補をモニタしなくてもよい。例えば、CCEアグリゲーションレベルL毎のPDCCH候補の数は4として設定され、UEは、サーチスペースセットsのCCEアグリゲーションレベルLに対して4つのPDCCH候補をモニタしてもよい。
【0101】
RRCパラメータsearchSpaceTypeは、サーチスペースセットsがCSSセット又はUSSセットのいずれかであることを示すために使用される。RRCパラメータsearchSpaceTypeは、common又はue-Specificのいずれかを含み得る。RRCパラメータは、CSSセット及びDCIフォーマットとしてモニタするように、サーチスペースセットsを設定する。RRCパラメータue-Specificは、サーチスペースセットsをUSSセットとして設定する。RRCパラメータue-Specificは、dci-Formatsを含んでもよい。RRCパラメータdci-Formatsは、サーチスペースセットsにおける、DCIフォーマット0_0及びDCIフォーマット1_0、又はDCIフォーマット0_1及びDCIフォーマット1_1、又はDCIフォーマット0_2及びDCIフォーマット1_2のいずれかに対して、PDCCH候補をモニタするように示す。すなわち、RRCパラメータsearchSpaceTypeは、サーチスペースセットsがCSSセット又はUSSセットであるかどうか、並びにモニタするDCIフォーマットであるかどうかを示す。
【0102】
CCEアグリゲーションレベルLにおけるUSSは、CCEアグリゲーションのLに対するPDCCH候補のセットによって定義される。USSセットは、それぞれのCCEアグリゲーションレベルLに対応する複数のUSSによって構築してもよい。USSセットは、それぞれのCCEアグリゲーションレベルLに対応する1つ以上のUSS(単数又は複数)を含んでもよい。CCEアグリゲーションレベルLにおけるCSSは、CCEアグリゲーションLに対するPDCCH候補のセットによって定義される。CSSセットは、それぞれのCCEアグリゲーションレベルLに対応する複数のUSSによって構築してもよい。CSSセットは、それぞれのCCEアグリゲーションレベルLに対応する1つ以上のCSS(単数又は複数)を含んでもよい。
【0103】
ここで、「UEがサーチスペースセットsのためにPDCCHをモニタする」はまた、「UEがサーチスペースセットsのPDCCH候補のセットをモニタしてもよい」ことも指す。あるいは、「UEがサーチスペースセットsのためにPDCCHをモニタする」はまた、「UEが、モニタリングされたDCIフォーマットに従って、サーチスペースセットsの各PDCCH候補を復号しようと試みてもよい」ことも指す。
【0104】
本開示では、「PDCCHサーチスペースセット」という用語はまた、「PDCCHサーチスペース」を指し得る。UEは、サーチスペースセットのうちの1つ以上において、PDCCH候補をモニタする。サーチスペースセットは、共通のサーチスペース(CSS)セット、又はUE固有のサーチスペース(USS)セットであり得る。いくつかの実装形態では、CSSセットは、複数のUE間で共有/設定してもよい。複数のUEは、CSSセット内のPDCCH候補をサーチしてもよい。いくつかの実施態様では、USSセットは、特定のUEのために設定されている。UEは、USSセット内の1つ以上のPDCCH候補をサーチしてもよい。いくつかの実装形態では、USSセットは、少なくとも、UEに対してアドレス指定されたC-RNTIの値から導出され得る。
【0105】
CORESET設定の記載を、以下に説明する。
【0106】
基地局は、サービングセル内の各DL BWPに対して1つ以上のCORESETをUEに設定してもよい。例えば、RRCパラメータControlResourceSetZeroは、初期DL BWPのCORESET0を設定するために使用される。RRCパラメータControlResourceSetZeroは、4ビットに相当する。基地局は、MIB又はRRCパラメータServingCellConfigCommonに含まれ得る、ControlResourceSetZeroをUEに送信してもよい。MIBは、BCH(PBCH)で送信されるシステム情報を含んでもよい。初期DL BWP設定に関連するRRCパラメータはまた、RRCパラメータControlResourceSetZeroを含んでもよい。RRCパラメータServingCellConfigCommonは、UEのサービングセルのセル固有パラメータを設定するために使用され、UEが典型的には、セルフォームIDLEにアクセスする際にSSB、MIB、又はSIBから取得されるパラメータを含む。
【0107】
また、RRCパラメータControlResourceSetは、CORESET0以外の時間及び周波数CORESETを設定するために用いられる。RRCパラメータControlResourceSetは、ControlResourceSetId、frequencyDomainResource、duration、cce-REG-MappingType、precoderGranularity、tci-PresentInDCI、pdcch-DMRS-ScramblingIDなどの複数のRRCパラメータを含んでもよい。
【0108】
ここで、RRCパラメータControlResourceSetIdは、サービングセル内のCORESETを識別するために使用されるCORESETインデックスpであり、ここで0<p<12である。RRCパラメータdurationは、1、2、又は3シンボルとして設定され得るCORESETの連続するシンボルの数Nsymb
CORESETを示す。CORESETは、周波数領域のNRB
CORESETリソースブロック(RB)のセットと、時間領域のNsymb
CORESETシンボルとからなる。RRCパラメータfrequencyDomainResourceは、CORESETのためのNRB
CORESET RBのセットを示す。frequencyDomainResource内の各ビットは6つのRBのグループに対応し、BWP内の第1のRBグループから開始するグループ化を伴う。第1の(左端/最上位)ビットは、BWP内の第1のRBグループに対応する、などである。1に設定されるビットは、このRBグループが、このCORESETの周波数領域リソースに属することを示す。
【0109】
CORESET設定によれば、CORESET(CORESET0又はCORESETp)は、1~3個のOFDMシンボルの持続時間を有するPRBのセットからなる。リソースユニットリソースエレメントグループ(REG)及び制御チャネル要素(CCE)は、CORESET内に定義される。CCEは6つのREGからなり、REGは1つのOFDMシンボル間で1つのリソースブロックに等しい。制御チャネルは、CCEのアグリゲーションによって形成される。すなわち、PDCCHは、1つ以上のCCEからなる。制御チャネルの異なるコードレートは、異なる数のCCEを集約することによって実現される。インターリーブ及び非インターリーブのCCEからREGへのマッピングは、CORESET内でサポートされる。PDCCHを搬送する各リソースエレメントグループは、それ自体のDMRSを搬送する。
【0110】
図3は、CORESETに対するREGリソース番号付けの一例300を示す図である。
【0111】
UE102は、N
RB
CORESETPRBのセット及びN
symb
CORESET連続OFDMシンボルの1つのセットからなる、CORESET pに設定されたサーチスペースに対して、PDCCH候補のセットをモニタしてもよい。CORESET用に設定されたリソースブロックN
RB
CORESETPRBは、連続的であってもよく、又は周波数領域に隣接しない場合がある。CORESETに対して、CORESET内のREGは、第1のOFDMシンボルに0で、かつCORESET内の最下位番号のリソースブロックから開始する、時間優先の方法で昇順に番号付けされている。
図3(a)では、CORESET内のREGは、第1のOFDMシンボルに0、かつ302内の最下位番号のリソースブロックから開始する、時間優先の方法で昇順に番号付けされている。CORESET302内のREGは、時間優先の方法によって0~35で番号付けされる。
【0112】
図3(b)では、N
CCE、pは、CORESETにおいて、0から(N
CCE、p-1)に番号付けされたCCEの数である。本明細書におけるCORESETは、6つのCCEを含む。CCEからREGへのマッピングによれば、UE102は、対応するREGを含むCCEを決定してもよい。非インターリーブのCCEからREGへのマッピングの場合、AL Lを伴うDCIに対する全てのCCEは、CORESETの連続したREGバンドル内でマッピングされる。例えば、非インターリーブのCCEからREGへのマッピングの場合、インデックス0(CCE#0)306を有するCCEは、0、1、2、3、4、5を有する6つの連続するREGを含む。インターリーブされたCCEからREGへのマッピングの場合、PDCCHに対してCCEを設定するREGバンドルは、REGバンドルの単位で周波数領域に分散される。REGバンドルiは、REG{i
*B、i
*B+1、...、i
*B+B-1}として定義され、ここでBは、基地局によって示されるREGバンドルサイズである。
【0113】
UE102は、UEにアドレス指定されたC-RNTIの値に基づいて、USSセットに対するUSSのPDCCH候補に対応するアグリゲーションレベルLについてCCEインデックスを決定することができる。UEは、UEにアドレス指定されたC-RNTIの値なしに、CSSセットに対するCSSのPDCCH候補に対応するアグリゲーションレベルLのCCEインデックスを決定することができる。
【0114】
より具体的には、CORESETpに関連付けられたサーチスペースセットsに対して、キャリアインジケータフィールド値、CIF値、n_CIに対応するサービングセルのアクティブDL BWPに対するスロットn内のサーチスペースセットのPDCCH候補ms,n_CIに対応するアグリゲーションレベルLに対してCCEインデックスが式(2)L*((Yp,n+floor((ms,n_CI
*NCCE,p)/(L*Ms,max
(L)))+n_CI)mod(floor(NCCE,p/L)))+iによって与えられる。式(2)のパラメータを以下に示す:任意のCSSの場合、Yp、nは0に等しく、一方、USSの場合、Yp,n=(Ap
*Yp,n-1)mod Dであり(ここで、Yp,-1=nRNTI≠0、p mod 3=0に対してAp=39827、p mod 3=1に対してAp=39829、p mod 3=2に対してAp=39839、及びD=65537);スロットnは、SCS設定uに対する無線フレーム内のスロット番号を表すnu
s,f によって示すことができ;i=0,...,L-1;NCCE,pは、CORESETp内で0から(NCCE,p-1)まで番号付けされたCCEの数であり;nRNTIは、UEの基地局によって提供されるC-RNTIの値であり;n_CIは、PDCCHがモニタされるサービングセルのキャリアインジケータフィールドでUE102が設定されている場合のキャリアインジケータフィールド値であり、それ以外は、任意のCSSの場合、n_CIは0に等しく;ms,n_CI=0、Ms,n_CI
(L)-1であり、ここで、Ms,n_CI
(L)は、n_CIに対応するサービングセルのサーチスペースセットsのアグリゲーションレベルLをモニタするようにUEには設定されているPDCCH候補の数であり、CSSの場合、Ms,max
(L)=Ms,0
(L)であり、USSの場合、Ms,max
(L)は、サーチスペースセットsのCCEアグリゲーションレベルLに対して設定された全てのn_CI値に対するMs,n_CI
(L)の最大値である。
【0115】
ここで、サーチスペースセットsに関連付けられたCORESETでは、AL Lに対するCCEのセットは、PDCCH候補が設定されたCCEインデックスを決定するものであり、UE102は、サーチスペースセットのAL Lをモニタするように設定されている。ここで、AL Lに対するCCEのセットはまた、USSと呼ばれ得る。すなわち、サーチスペースセットsは、それぞれのAL Lに対する1つ以上の対応するCCEのセットを含んでもよい。CCEのセットはまた、「USS」とも呼ばれ得る。AL Lに対するCCEのセットはまた、「AL LにおけるUSS」とも呼ばれ得る。
【0116】
UE102は、サーチスペース設定に関連する1つ以上のRRCパラメータを含むRRCメッセージを基地局160から受信してもよい。UE102は、受信したRRCパラメータに基づいて、各サーチスペースセットsについてPDCCH候補に対してPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。UE102は、決定されたPDCCHモニタリング機会において、各サーチスペースセットsのPDCCH候補をモニタしてもよい。上述したように、例えば、RRCパラメータ(例えば、SearchSpace又はSearchSpace-v16)は、サーチスペースセットsのために、ksスロットのPDCCHモニタリング周期性、osスロットのPDCCHモニタリングオフセット、Tsの持続期間、スロット内のPDCCHモニタリングパターンなどを、UE102に提供することができる。
【0117】
サーチスペースセットのPDCCH候補のセットをモニタするために、UEは、サーチスペースセット設定及び関連付けられたCORESET設定に従って、PDCCHモニタリング機会を決定することができる。
図4は、サーチスペース設定に関連する受信されたRRCパラメータ(単数又は複数)に基づいて、PDCCH候補のためのモニタリング機会を決定する方法を示す一実施例400の図である。
【0118】
図4では、PDCCHモニタリング周期性k
sは、6スロットとして設定されている。PDCCHモニタリングオフセットo
sは、2スロットとして設定されている。持続時間Tsは、2スロットとして設定されている。サブキャリア間隔設定uは、0として設定されており、これはアクティブDL BWPのサブキャリア間隔は15kHzであることを意味する。この場合、u=0、N
frame、u
slotは、10に等しい。すなわち、u=0の場合、フレーム毎のスロット数は10である。n
u
s,fは、無線フレーム内のスロット数である。すなわち、n
u
s,fの値は、{0、...,N
frame,u
slot-1}の範囲である。
【0119】
UE102は、PDCCHモニタリング周期性からのアクティブDL BWP、PDCCHモニタリングオフセット、及びそれぞれ設定されたサーチスペースセットsに対するスロット内でPDCCHモニタリングパターンを決定してもよい。サーチスペースセットsに対して、番号n
u
s,fを有するスロットが式(1)(n
f
*N
frame,u
slot+n
u
s,f-os)mod=k
s0を満たす場合、UE102は、番号n
fを有するフレーム内で番号n
u
s、fを有するスロットにPDCCHモニタリング機会(単数又は複数)が存在すると決定することができる。式(1)によれば、UE102は、PDCCHモニタリング機会が存在するスロットとして、番号n
f.=0を有するフレーム内の番号n
u
s,f=2及びn
u
s,f=8を有するスロット、並びに番号n
f.=1を有するフレーム内の番号n
u
s,f=4を有するスロットを決定することができる。T
sが2スロットとして設定されている場合、UE102は、番号n
u
s、f.を有する決定されたスロットから開始する、T
s=2の連続するスロットに対するサーチスペースセットsに対してPDCCH候補をモニタすることができる。換言すれば、UE102は、次の(k
s-T
s)連続スロットのサーチスペースセットsに対してPDCCH候補をモニタしなくてもよい。
図4に示されるように、UE102は、PDCCHモニタリング機会を有するスロットとして、数n
f=0を有するフレーム内の数n
u
s,f=2、3、8、及び9を有するスロット、並びに数n
f=1を有するフレーム内の数n
u
s,f=4及び5を有するスロットを決定することができる。UE102は、PDCCHモニタリング用に設定された決定されたスロット内のサーチスペースセットsのためのPDCCH候補をモニタしてもよい。PDCCHモニタリング機会を有するスロットはまた、PDCCHモニタリング用に設定されたスロットを指し得る。
【0120】
さらに、PDCCHモニタリングのために決定される(又は設定される)スロットは、1つ以上のモニタリング機会を有してもよい。PDCCHモニタリング用に設定されたスロット内のPDCCHモニタリングパターンは、14ビットのストリング(MonoringSymbolsWithin)によって示される。14ビットストリング内の各ビットは、それぞれ、スロット内のシンボルに対応し得る。最上位(左)ビット(MSB)は、スロット内の第1のOFDMを表してもよく、第2の最上位(左)ビットは、スロット内の第2のOFDMシンボルを表してもよい、などである。1に設定されたビット(単数又は複数)は、スロット内に設定された制御リソースの第1のOFDMシンボル(単数又は複数)を識別することができる。
図4に示されるように、PDCCHモニタリング用に設定されたスロットは、2つのPDCCHモニタリング機会を有し得る。第1のPDCCHモニタリング機会は、第1、第2、及び第3の連続シンボル上に位置してもよい。第2のPDCCHモニタリング機会は、第8、第9、及び第10の連続するシンボル上に位置してもよい。1つのPDCCHモニタリング機会の持続時間は、サーチスペースセットsに関連付けられたCORESETの持続時間であってもよい。
【0121】
図4は、サーチスペースセットsに対してPDCCHモニタリング機会の決定方法についての一例である。上述したように、UEには、サーチスペース設定に関連するRRCパラメータ(単数又は複数)を介して、基地局によって2つ以上のサーチスペースセットが設定されてもよい。これらのサーチスペースセットは、同じ又は異なるCORERTと関連付けられてもよい。次いで、UEは、受信したRRCパラメータ(単数又は複数)に基づいて、それぞれのサーチスペースセットsに対するPDCCHモニタリング機会を決定することができる。PDCCHモニタリング機会は、スロットの任意のOFDMシンボルであり得る。したがって、基地局から受信されたサーチスペース設定によれば、サーチスペースセットに対するPDCCHモニタリング機会は、時間領域内のOFDMシンボルに関して設定された別のサーチスペースに対するPDCCHモニタリング機会と重複又は部分的に重複し、又は重複又は部分的に重複しなくてもよい。
【0122】
図4では、CORESETは、時間領域において3つの連続するODMシンボルを有する1つのPDCCHモニタリング機会を含む。
図4によれば、UEは、関連付けられたCORESETにおける第1のPDCCHモニタリング機会404内のサーチスペースセットsに対してPDCCH候補のセットをモニタしてもよく、サーチスペースセットsに対してPDCCHモニタリングが設定された各スロットにおいて第2のPDCCHモニタリング機会406内のサーチスペースセットsのPDCCH候補のセットを更にモニタしてもよい。ここで、サーチスペースセットsの各PDCCH候補は、各PDCCHモニタリング機会における関連付けられたCORESETのリソースにマッピングされる。
【0123】
DCIフォーマット0_0、DCIフォーマット0_1、又はDCIフォーマット0_2は、PUSCH送信のスケジューリング又はPUSCH送信の解放に用いられてもよい。UE102は、CSS又はUSSにおけるDCIフォーマット0_0のためのPDCCH候補をモニタしてもよい。UE102は、USSにおけるDCIフォーマット0_1及び/又はDCIフォーマット0_2に対するPDCCH候補をモニタしてもよいが、CSSにおけるDCIフォーマット0_1及び/又はDCIフォーマット0_2に対するPDCCH候補をモニタしなくてもよい。DCIフォーマット0_1は、1つのPUSCHに対するトランスポートブロックを最大2つまでスケジュールしてもよく、一方、DCIフォーマット0_2は、1つのPUSCHに対する1つのトランスポートブロックのみをスケジュールしてもよい。DCIフォーマット0_2は、DCIフォーマット0_1内に存在し得る、いくつかのフィールド(例えば、「CBG送信情報」フィールド)を含まなくてもよい。
【0124】
DCIフォーマット1_0、DCIフォーマット1_1、又はDCIフォーマット1_2は、PDSCH送信又はPDSCH SPS解放をスケジューリングするために使用してもよい。UE102は、CSS又はUSSにおけるDCIフォーマット1_0のためのPDCCH候補をモニタしてもよい。UE102は、USSにおけるDCIフォーマット1_1及び/又はDCIフォーマット1_2に対するPDCCH候補をモニタしてもよいが、CSSにおけるDCIフォーマット1_1及び/又はDCIフォーマット1_2に対するPDCCH候補をモニタしなくてもよい。DCIフォーマット1_1は、1つのPDSCHに対するトランスポートブロックを最大2つまでスケジュールしてもよく、一方、DCIフォーマット1_2は、1つのPDSCHに対する1つのトランスポートブロックのみをスケジュールしてもよい。DCIフォーマット1_2は、DCIフォーマット1_1内に存在し得る、いくつかのフィールド(例えば、「CBG送信情報」フィールド)を含まなくてもよい。
【0125】
URLLCトラフィックをサポートするUEは、基地局に対して向上したPDCCHモニタリング能力をサポートすることができる。UEは、PDCCHモニタリングのためのシンボルの1つ以上の数の組み合わせ(X,Y)(ここで、Y≦X)を基地局に報告する。PDCCHモニタリングスパンは、少なくとも(X,Y)に対して報告された候補値、又は(X,Y)に設定された候補値に少なくとも基づいて決定される。2つの異なるPDCCHモニタリングスパンの開始間に、クロススロット境界ケースを含むX OFDMシンボルの最小時間分離が存在する。PDCCHモニタリングスパンは、スロットの最大Y個の連続するOFDMシンボルの長さである。PDCCHモニタリングスパンは、重複しない。全てのPDCCHモニタリングスパンは、単一のスロット内に含まれる。全てのスロットにおいて、同じスパンパターンが反復する。スロット内及びスロットにわたる連続するスパン間の分離は、等しくない場合があるが、全てのPDCCHモニタリングスパンによって同じ(X,Y)限界が満たされなければならない。全てのPDCCHモニタリング機会は、1つのPDCCHモニタリングスパンに完全に含まれる。
【0126】
好適なスパンパターンを決定するために、第1にビットマップb(l)(0<=l<=13)が生成され、ここで、任意のスロットのシンボルlがモニタリング機会の一部である場合、b(l)=1であり、そうでなければb(l)=0であり、b(l)=1は、任意のスロットの対応するシンボルlがPDCCHモニタリング機会の一部であることを意味する。代替的に、又は追加的に、ビットマップb(l)は、共通サーチスペースセットAのPDCCHモニタリング機会に関係なく生成してもよい。すなわち、ビットマップb(l)は、共通サーチスペースセットAに属しないサーチスペースセットに対するPDCCHモニタリング機会に基づいて生成してもよい。共通サーチスペースセットAは、タイプ0-PDCCH CSSセット、タイプ0A-PDCCH CSSセット、タイプ2-PDCCH CSSセット、及び専用RRC設定なしのタイプ1-PDCCH CSSセットを指し得る。換言すれば、シンボルlが共通サーチスペースセットA内のCSSセットに対するPDCCHモニタリング機会の一部のみである場合、b(l)はb(l)=0とみなすことができる。
【0127】
スパンパターンにおける第1のPDCCHモニタリングスパンは、b(l)=1である最小のlで始まる。スパンパターンにおける次のPDCCHモニタリングスパンは、b(l)=1である前のPDCCHモニタリングスパン(単数又は複数)に含まれない最小のlで始まる。以下では、「PDCCHモニタリングスパン」はまた、略して「スパン」を指し得る。上述のように、換言すれば、スパンは、UEがPDCCH候補をモニタするように設定されているスロット内の連続したシンボルのセットである。UEは、スロット全体を含んで、2つの連続するスパンの第1のシンボルの間のXシンボルの最小時間分離を伴うスロットの任意のシンボルにおけるPDCCHモニタリング機会をサポートする。スパンの持続時間は、場合によってはスロット内の他のスパンよりも短い持続時間であり得るスロット内の最後のスパンを除いて、最大{UEに設定されたCORESETの持続時間間の最大持続時間、UEが報告した(X,Y)内の候補値の最小値}である。
【0128】
向上したPDCCHモニタリング能力をサポートするUEは、SCS設定μの対応する限界C及び/又は限界Bとの組み合わせ(X,Y)を報告してもよい。限界Cは、SCS設定μ毎のPDCCHモニタリングスパン毎の、チャネル推定に対する最大数の非重複CCEを指す。限界Bは、SCS設定μ毎のPDCCHモニタリングスパン毎の、モニタリングされたPDCCH候補の最大数を指す。異なる組み合わせ(X,Y)は、同じ又は異なる数の限界C及び/又は限界Bを有し得る。異なるSCS設定μを有する同じ組み合わせ(X,Y)はまた、同じ又は異なる数の限界C及び/又は限界Bを有し得る。組み合わせ(X,Y)の候補値は、(7,3)、(4,3)、又は(2,2)であり得る。UEは、組み合わせのための1つの候補値(X,Y)を報告することができる。加えて、UEは、(X,Y)のため1つの候補値セットを報告してもよい。(X,Y)のための候補値セットは、{(7,3)、(4,3)及び(7,3)、(2,2)及び(4,3)及び(7,3)}であり得る。本開示では、向上したモニタリング能力はまた、スパン毎のPDCCHモニタリングに対するUE能力を指す。スパン毎のPDCCHモニタリングのためのUE能力はまた、Rel-16 PDCCHモニタリング能力を指し得る。一方、スロット毎のPDCCHモニタリングのためのUE能力はまた、Rel-15 PDCCHモニタリング能力を指し得る。換言すれば、サービングセルのアクティブDL BWPに対するスパン毎のPDCCHモニタリングのためのUE能力は、PDCCH候補の最大数(限界B)、及び非重複CCE(限界C)によって定義され、UEは、サービングセルのアクティブDL BWPに対するスパン毎にモニタすることができる。加えて、スパン内のモニタリングされたPDCCH候補の最大数(限界B)及びスパン内の非重複CCEの最大数(限界C)は、それぞれ、本明細書における各組み合わせ(X,Y)に対して定義され得る。さらに、各組み合わせ(X,Y)に対するスパン内のモニタリングされていないPDCCH候補の最大数(限界B)及びスパン内の非重複CCEの最大数(限界C)は、それぞれ、能力を介してUE102によって報告され得る。
【0129】
図5は、PDCCHモニタリングスパン決定の一例500を示している。
図5は、UEの報告された(X,Y)に基づいてスパンパターン(又はスロット内のスパン)を決定する方法を例示するための実施例である。
【0130】
図5に示されるように、サーチスペースセットに対するPDCCHモニタリング機会1(501)は、3シンボル持続時間を有するCORESETと関連付けられる。サーチスペースセットに対するPDCCHモニタリング機会2(502)は、2シンボル持続時間のCORESETと関連付けられる。サーチスペースセットに対するPDCCHモニタリング機会3(503、504、505)は、1シンボル持続時間のCORESETと関連付けられる。UEは、組み合わせ(X,Y)を、(2,2)及び(4,3)及び(7,3)としてサポートするために向上したPDCCHモニタリング能力を示し得る。UEは、組み合わせ(X,Y)の限界C及び/又は限界Bを、それぞれ更に報告してもよい。例えば、UEは、組み合わせ(2,2)の限界C1及び/又は限界B1を報告してもよい。UEは、組み合わせ(4,3)の限界C2及び/又は限界B2を報告してもよい。UEは、組み合わせ(7,3)の限界C3及び/又は限界B3を報告してもよい。
【0131】
図5では、UEが報告した候補値におけるYの最小値は2である。したがって、PDCCHモニタリングスパン持続期間が最大{全てのCORESET持続時間の最大値、UEが報告した候補値のYの最小値}である条件に従って、より短い持続時間であり得るスロット内の最後のスパンを場合により除いて、PDCCHモニタリングスパン持続期間は、2として決定される。14ビットのストリングを有するビットマップb(l)は、
図5のPDCCHモニタリング機会によって占有されるシンボルに従って{11001000110000}として生成される。
【0132】
スパンパターンは、ビットマップb(l)及びPDCCHモニタリングスパン持続時間に基づいて決定される。スパンパターン内の第1のPDCCHモニタリングスパン(506)は、シンボル#0で始まる。スパンパターン内の第2のPDCCHモニタリングスパン(507)は、シンボル#4で始まる。スパンパターン内の第3のPDCCHモニタリングスパン(508)は、シンボル#8で始まる。
【0133】
UEは、組み合わせ(X,Y)のうちの1つ以上に従って、PDCCHをモニタする能力を示すことができる。例えば、
図5では、UEは、組み合わせ(X,Y)=(2,2)、(4,3)、及び(7,3)を報告することができる。したがって、UEはそれぞれ、(2,2)、(4,3)、及び(7,3)に対して、C1、C2、及びC3を報告する。UEは、スパンパターンに対して、C1、C2、及びC3から1つの限界Cを決定することができる。第1に、UEは、クロススロット境界を含むスパンパターン内の2つの連続するスパン間の間隙分離を計算することができる。第1のスパン(506)と第2のスパン(507)との間の間隙分離は、4シンボルである。第2のスパン(507)と第3のスパン(508)との間の間隙分離は、4シンボルである。最後の(第3の)スパン(508)と第1のスパン(506)との間の間隙分離は、6シンボルである。第2に、UEは、間隙分離の最小値を選択してもよい。
図5では、間隙分離の最小値は、4シンボルである。第3に、UEは、報告されたXを間隙分離の最小値と比較して、1つ以上の適用可能な限界Cを選択することができる。報告されたXの値が間隙分離の最小値以下である場合、UEは、(X,Y)の限界Cを、適用可能な限界CとしてPDCCHモニタリングスパンと見なすことができる。すなわち、(2,2)の限界C1及び(4,3)の限界C2の両方が、PDCCHモニタリングスパンに適用可能である。換言すれば、PDCCHモニタリングスパン用に適用可能な限界Cは、限界C1及び限界C2からなる。加えて、UEは、その対応するYがPDCCHモニタリングスパン持続時間よりも小さい場合、適用可能な限界Cセットから限界Cを除去してもよいし、除去しなくてもよい。第4に、適用可能な限界Cセット内に2つ以上の適用限界Cが存在する場合、UEは、適用可能な限界Cセットからより多くの数を選択することができる。選択された限界Cは、スロット内の異なるPDCCHモニタリングスパンにわたって同じである。
【0134】
すなわち、UEが複数の(X,Y)の組み合わせに従ってPDCCHをモニタする能力を示し、セル上でのPDCCHモニタリングに対するサーチスペースセットの設定が、複数の組み合わせ(X,Y)のうちの2つ以上に対するXの値以上である2つの連続するPDCCHモニタリングスパン毎に分離される結果となる場合、UEは、限界Cの最も大きい最大数に関連付けられた組み合わせ(X,Y)に従ってサービングセル上のPDCCHをモニタすることが期待される。加えて、限界Bを選択するために、同じ手順を適用することができる。
【0135】
UE102は、基地局160に、向上したPDCCHモニタリング能力を示すことができる。基地局160は、シグナリングされたUE能力に従って、UE102を設定するか、又はUE102をスケジュールすることができる。UE102から能力情報を受信した後、基地局160は、向上したPDCCHモニタリング能力を使用するようにUE102を設定してもよい。この場合、向上したPDCCHモニタリング能力を設定されたUE102は、PDCCH候補をモニタする能力を使用することができる。UE102から能力情報を受信した後、基地局160は、向上したPDCCHモニタリング能力を使用するようにUE102を設定しなくてもよい。換言すれば、UEが向上したPDCCHモニタリング能力を設定されている場合、UEは、スパンレベル限界C及び/又は限界Bに基づいて、PDCCHモニタリングスパン毎にモニタされるPDCCH候補を決定することができる。UEが、向上したPDCCHモニタリング能力を設定されていない場合、UEは、非重複CCEのスロットレベル最大数、及び/又はモニタされるPDCCH候補のスロットレベル最大数に基づいて、スロット毎にモニタされるPDCCH候補を決定することができる。本明細書における非重複CCEのスロットレベル最大数、又はモニタリングされたPDCCH候補のスロットレベル最大数は、3GPP仕様で定義することができ、一方、非重複CCEのスパンレベル最大数(限界C)又はモニタリングされたPDCCH候補のスパンレベル最大数(限界B)は、UEによって能力として報告され得る。
【0136】
代替的に、又は追加的に、限界Bは、モニタリングされたPDCCH候補のスロットレベル最大数、及びスロット内のスパンの数に基づいて決定され得る。例えば、PDCCH候補の残りの数(モニタリングされたPDCCH候補のスロットレベル最大数、すなわち、第1の持続時間に設定されたCSS用に設定されたPDCCH候補の数)は、スロット内のPDCCHモニタリングスパンの数に従ってスパンに等しく分散され得る。CSS及びUSSをカバーするPDCCHモニタリングスパンの限界Bは、PDCCHモニタリングスパン及び分散された残りの数内のCSSセット(単数又は複数)に対して設定されたPDCCH候補の数の追加である。USSのみをカバーするPDCCHモニタリングスパンの限界Bは、分散された残りの数である。
【0137】
異なるDCIサイズを有する2つのPDCCH候補は、2つのモニタリングされたPDCCH候補として別々にカウントされる。異なるCORESETに関連付けられた2つのPDCCH候補は、2つのモニタリングされたPDCCH候補として別々にカウントされる。CCEの同一のセットを使用する同じDCIサイズ及び同一スクランブルを有する2つのPDCCH候補は、1つのモニタリングされたPDCCH候補としてカウントされる。
【0138】
PDCCH候補に対する2つのCCEは、それらが異なるCORESETインデックスに対応する場合、非重複である。PDCCH候補に対する2つのCCEは、同じCORESETに対応する場合は非重複であるが、それぞれのPDCCH候補の受信用に異なる第1のシンボルを有する。換言すれば、2つのCCEが重複しているが異なるCORESETと関連付けられている場合、これらの2つのCCEは、2つの非重複CCEとしてカウントされる。2つのCCEが重複しているが、同じCORESETに関連付けられた同じPDCCH開始シンボルと同じ又は異なるサーチスペースセットと関連付けられている場合、これらの2つのCCEは、1つの非重複CCEとしてカウントされる。2つのCCEが重複しているが、同じCORESETに関連付けられた異なるPDCCH開始シンボルと同じ又は異なるサーチスペースセットと関連付けられている場合、これらの2つのCCEは、2つの非重複CCEとしてカウントされる。2つのCCEが重複していない場合、これらの2つのCCEは、2つの非重複CCEとしてカウントされる。
【0139】
PDCCHオーバブッキング/ドロッピングの記載を、以下に説明する。
【0140】
本開示では、PDCCHオーバブッキング/ドロッピング(PDCCH候補オーバブッキング/ドロッピング)は、プライマリセルにおいて生じ得る。UE102は、スロット内又はスパン内にアクティブDL BWPを有するプライマリセルに対して、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングを実行してもよい。一方、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングは、セカンダリセルでは生じ得ない。UE102は、スロット内又はスパン内にアクティブDL BWPを有するセカンダリセルに対して、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングを実行してもよい。
【0141】
「スロット内又はスパン内でPDCCHオーバブッキング/ドロッピングが生じる」は、「スロット内又はスパン内に設定されたサーチスペースセットが、スロット毎又はスパン毎のモニタされたPDCCH候補と非重複CCEの対応する数がスロット毎又はスパン毎に対応する最大数(例えば、限界B及びC)を超える結果となる」ことを意味する。すなわち、基地局160は、UE102にスロット毎又はスパン毎の対応する最大数(例えば、限界B及びC)よりも大きいスロット内又はスパン内に複数のPDCCH候補の数及び対応する複数の非重複CCEの数を、それぞれ設定してもよい。この場合は、「スロット内又はスパン内でのPDCCHオーバブッキング」と見なすことができる。スロット毎又はスパン毎の対応する最大数(例えば、限界B及びC)は、UEがスロット毎又はスパン毎にサービングセルをモニタすることができる数である。この点に関して、UE102は、スロット内の1つ以上のUSSセットのPDCCH候補を、スロット毎又はスパン毎の対応する最大数を超えないようにドロップする必要があり得る。「スロット内又はスパン内の1つ以上のUSSセットのPDCCH候補をドロッピングする」もまた、「PDCCHドロッピング」と見なされる。
【0142】
「スロット内又はスパン内でPDCCHオーバブッキング/ドロッピングが生じない」は、「スロット内又はスパン内に設定されたサーチスペースセットが、スロット毎又はスパン毎のモニタされたPDCCH候補および非重複CCEの対応する数がスロット毎又はスパン毎に対応する最大数(例えば、限界B及びC)を超える結果とならず」ことを意味する。すなわち、基地局160は、UE102にスロット毎又はスパン毎の対応する最大数(例えば、限界B及びC)以下のスロット内又はスパン内に複数のPDCCH候補の数及び対応する複数の非重複CCEの数を、それぞれ設定してもよい。この点に関して、UE102は、PDCCH候補の設定された数及び非重複CCEの設定された数が、スロット毎又はスパン毎の対応する最大数以下である場合、スロット内又はスパン内の1つ以上のUSSセットのPDCCH候補をドロップする必要はない。
【0143】
UE102がPDCCH候補をドロップする方法の記載を、以下に説明する。簡潔性のために、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングは、Rel-16 PDCCHモニタリング能力のスパンに関して説明されている。しかしながら、同じ説明/動作は、「スパン」を「スロット」で置き換えることによって、Rel-15 PDCCHモニタリング能力に適用することができる。
【0144】
上述のように、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングを実行することは、スパン内の設定されたサーチスペースセットのPDCCH候補、及び対応する非重複CCEをカウントすることと、スパン内に設定された1つまたは複数のUSSセットのPDCCH候補をドロッピングすることと、を含む。スパンでのPDCCHドロッピングに関して、UEは、少なくともスパン内のモニタリングのために割り当てられたPDCCH候補の累積数、及び対応する非重複CCEの累積数が対応する数(例えば、限界B及びC)を超えないときまで、モニタするためのスパン内に設定されるUSSセットのPDCCH候補を、設定されたUSSセットインデックスの昇順で順次割り当てる。モニタリングのために割り当てられたPDCCH候補がないUSSセットの場合、UE102は、該USSセットのPDCCHをモニタしなくてもよい。あるいは、モニタリングのために割り当てられたPDCCH候補がないUSSセットの場合、UE102は、モニタリングのための該USSセットのPDCCH候補をドロップしてもよい。
【0145】
より具体的には、UE102は、第1の持続時間に基づいて、モニタリングのために割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。第1の持続時間は、UEが向上したPDCCHモニタリング能力により設定されているかどうかに応じたスロット又はモニタリングスパンであってもよい。
【0146】
UE102は、スロット毎又はモニタリングスパン毎にモニタするためにサーチスペースセット(単数又は複数)が割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。UE102は、非重複CCEの最大数及び/又はモニタリングされたPDCCH候補の最大数に起因する第1の持続時間内で全てのサーチスペースセットに対して設定された全てのPDCCH候補をモニタしなくてもよい。UE102は、第1の持続時間にモニタするために割り当てられるカウントされたPDCCH候補の総数及び/又はモニタするためにカウントされた非重複CCEの総数が、第1の数及び/又は第2の数に達するまで、第1の持続時間のモニタリングに割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。第1の数は、UE102が第1の持続時間にモニタできる、モニタリングされたPDCCH候補の最大数である。第2の数は、UE102が第1の持続時間にモニタできる、非重複CCEの最大数である。本明細書では、第1の持続時間がスロットとして決定される場合、第1の数は、スロット毎のモニタリングされたPDCCH候補のスロットレベル最大数であり、第2の数は、スロット毎の非重複CCEのスロットレベル最大数である。第1の持続時間がPDCCHモニタリングスパンとして決定される場合、第1の数は、モニタリングされたPDCCH候補のスパンレベル最大数(例えば、限界B)であり、第2の数は、非重複CCEのスパンレベル最大数(例えば、限界C)である。
【0147】
カウントされたPDCCH候補は、サーチスペースセットをモニタするために割り当てられるPDCCH候補を指す。UE102は、第1の持続時間において、カウントされた(例えば、割り当てられた)PDCCH候補をモニタしてもよい。UE102は、第1の持続時間において、カウントされていない(例えば、割り当てられていない)PDCCH候補をモニタしなくてもよい。UEは、第1の持続時間におけるモニタリングのために割り当てられた(カウントされた)PDCCH候補を有するサーチスペースセット内のPDCCHをモニタしてもよい。UE102は、第1の持続時間でモニタするために、割り当てられた(カウントされた)PDCCH候補なしのサーチスペースセット内のPDCCHをモニタしなくてもよい。
【0148】
次に、あるサーチスペースセットに対してモニタリングのためのPDCCH候補、及びモニタするための非重複CCEの数をどのように割り当て又はカウントする方法についての実装形態が示されている。
【0149】
上述したように、第1の持続時間は、スロット又はPDCCHモニタリングスパン(又はモニタリングスパン)であってもよい。UE102が向上したPDCCHモニタリング能力を設定されている場合、第1の持続時間は、モニタリングスパンを指し得る。この場合、PDCCH候補のカウント及び非重複CCEのカウントは、PDCCHモニタリングスパン毎に実行してもよい。UE102が向上したPDCCHモニタリング能力を設定されていない場合、第1の持続時間は、スロットを指し得る。この場合、PDCCH候補のカウント及び非重複CCEのカウントは、スロット毎に実行してもよい。
【0150】
スロット毎のPDCCH候補の最大数は、モニタリングスパン毎のものと異なっていてもよい。スロット毎の非重複CCEの最大数は、モニタリングスパン毎のものと異なっていてもよい。上述のように、スロット毎のモニタリングされたPDCCH候補の最大数は、3GPP仕様における既定の値であってもよい。スロット毎の非重複CCEの最大数は、3GPP仕様における規定の値であってもよい。モニタリングスパン毎のPDCCH候補の最大数(限界B)、及びモニタリングスパン毎の非重複CCEの最大数(限界C)は、UE102によってそれぞれ報告され得る。
【0151】
各スロット又は各PDCCHモニタリングスパンに対して、基地局160は、全てのCSSセットに対して設定されたPDCCH候補の総数及び全てのCSSセットに対して設定された非重複CCEの総数が、対応する最大数を超えることをUE102に設定しなくてもよい。すなわち、スロット毎又はPDCCHモニタリングスパン毎の全てのCSSセットに対して設定されたPDCCH候補の総数は、スロット毎又はPDCCHモニタリングスパン毎のモニタリングされたPDCCH候補の最大数以下であってもよい。スロット毎又はモニタリングスパン毎の全てのCSSセットに対して設定された非重複CCEの総数は、スロット毎又はPDCCHモニタリングスパン毎の非重複CCEの最大数以下であってもよい。UE102は、モニタリングのために全てのCCSセットに対して設定された全てのPDCCH候補を割り当てる(カウントする)ことができる。したがって、UE102は、モニタリングのためにCSSセットに対して設定されたPDCCH候補をドロップしなくてもよい。
【0152】
上述したように、CSSセットに対して設定された全てのPDCCH候補は、モニタリングのためのカウントされたPDCCH候補として決定される。次いで、UE102は、各USSセットをモニタするために割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。なお、UE102は、第1の持続時間に各USSセットのモニタリングのために割り当てられるPDCCH候補を決定し始める前に、CSSセット(単数又は複数)が第1の持続時間に存在する場合には、カウントされたPDCCH候補の総数が、CSSセット(単数又は複数)に対して設定されたPDCCH候補の数に設定される。第1の持続時間にCSSセット(単数又は複数)が存在しない場合、カウントされたPDCCH候補の総数は0から開始する。同様に、カウントされた非重複CCEの総数は、CSSセット(単数又は複数)に対して設定されたPDCCH候補によって必要とされる非重複CCEの数に設定される。第1の持続時間にCSSセット(単数又は複数)が存在しない場合、カウントされた非重複CCEの総数は0から開始する。
【0153】
向上したPDCCHモニタリング能力を設定されていないUE102に対して、UE102は、スロット毎にモニタするためにPDCCH候補を割り当てることを決定してもよい。スロット内の全てのUSSセットに対して、UE102は、USSセットのセット(例えば、セットA)に各USSセットをUSSセットインデックスの昇順に配置してもよい。USSセットのセット内のそれぞれのUSSセットの位置は、それぞれのUSSセットインデックスに従って設定される。例えば、最低USSセットインデックスを有するUSSセットは、USSセットのセットの第1の位置に配置され得る。最大USSセットインデックスを有するUSSセットは、USSセットのセットの最後の位置に配置され得る。
【0154】
UE102は、スロット内でモニタするために割り当てられるカウントされたPDCCH候補の総数が第1の数に達するまで、及び/又はスロット内のモニタリングのために割り当てられるカウントされた非重複CCEの総数が第2の数に到達するまで、スロット内に設定されたUSSセットインデックスの昇順で、スロット内でモニタリング用に割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。カウントされた非重複CCEは、対応するカウントされたPDCCH候補によって必要とされるCCEである。換言すれば、UE102は、カウントされた非重複CCEの対応する数を必要とする複数のカウントされたPDCCH候補をモニタしてもよい。
【0155】
UE102は、スロット内のセットAに設定されたUSSセットの順序に従って、各USSセットをモニタするために割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。設定されたサーチスペースセットインデックスを有する各USSセットに対して、USSセット用に設定されたPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数を超えず、かつUSSセット用に設定された非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数が第2の数を超えない場合、USSセット用に設定されたPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされ、USSセット用に設定された非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされる。「USSセット用に設定されたPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされ、USSセット用に設定された非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされる」は、UE102が、モニタリングのためUSSセット用に設定された全ての数のPDCCH候補をUSSセットに割り当てることができることを意味する。すなわち、この場合、UE102は、モニタリング用に割り当てられたPDCCH候補を有するUSSセット内のPDCCHをモニタしてもよい。この場合、UE102は次に、USSセットのセット内の後続のUSSセットをモニタするために割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。ここで、USSセットのために設定された非重複CCEの数とは、USSセットのために設定されたPDCCH候補の数によって必要とされる非重複CCEの数を意味する。非重複CCEの数は、全てのサーチスペースセットをモニタするために既に割り当てられたPDCCH候補によって必要とされるCCEに基づいて更に決定してもよい。
【0156】
USSセット用に設定されたPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数を超えるか、又はUSSセット用に設定された非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数が第2の数を超えるいずれかの場合、USSセット用に設定されたPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされず、USSセット用に設定された非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされない。「USSセット用に設定されたPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントせず、USSセット用に設定された非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされない」は、UE102が、モニタリングのためUSSセット用に設定された全ての数のPDCCH候補をUSSセットに割り当てなくてもよいことを意味する。すなわち、この場合、UE102は、USSセットをモニタするために割り当てられたPDCCH候補が存在しないため、USSセットにおいてPDCCHをモニタしなくてもよい。さらに、UE102は、その位置がUSSセットのセット内のUSSセットの後である、後続のUSSセットをモニタするために割り当てられるPDCCH候補を更に決定しなくてもよい。
【0157】
次に、UE102が、PDCCHモニタリングスパン毎のモニタリングのために割り当てられるPDCCH候補をカウントすることを決定する方法の実装形態が示されている。向上したモニタリング能力を設定されたUE102の場合、UE102は、PDCCHモニタリングスパン毎にモニタするためにPDCCH候補を割り当てることを決定してもよい。PDCCHモニタリングスパン内に存在する全てのUSSセットに対して、UE102は、セット(USSセットのセット)内に設定された各USSセットの位置を配置してもよい。
【0158】
セット内のそれぞれのUSSセットの位置順序(優先順位)は、USSセットインデックスの昇順で決定される。代替的は、又は追加的に、セット内のそれぞれのUSSセットの位置順序は、RRC情報に基づいて決定され得る。RRC情報は、セット内に設定された各USSの位置順序を示すことができる。代替的に、又は追加的に、各USSセットの位置順序は、サーチスペースセットの第1のグループに関連付けられたサーチスペースセットインデックスの第1の昇順に従って決定され、次いで、サーチスペースセットの第2のグループに関連付けられたサーチスペースセットインデックスの昇順に従って決定することができる。サーチスペースセットの第1のグループは、DCIフォーマット1_2/DCIフォーマット0_2に対してPDCCH候補がモニタするように設定されているサーチスペースセットである。サーチスペースセットの第2のグループは、DCIフォーマット1_2/DCIフォーマット0_2以外のDCIフォーマットに対してPDCCH候補をモニタするように設定されているサーチスペースセットである。
【0159】
UE102は、PDCCHモニタリングスパンにおけるモニタリングのために割り当てられるカウントされたPDCCH候補の総数が第1の数に達するまで、及び/又はPDCCHモニタリングスパンでモニタリングに割り当てられるカウントされた非重複CCEの総数が第2の数に達するまで、PDCCHモニタリングスパン内のセットの位置順序に従って、モニタリングスパンでモニタするために割り当てられるPDCCH候補を連続的に決定してもよい。カウントされた非重複CCEは、対応するカウントされたPDCCH候補によって必要とされるCCEである。換言すれば、UE102は、対応する数のカウントされた非重複CCEを必要とする複数のカウントされたPDCCH候補をモニタしてもよい。
【0160】
UE102は、PDCCHモニタリングスパンのUSSセットのセット内のUSSセットの位置順序に従って、各USSセットをモニタするために割り当てられるPDCCH候補を決定してもよい。設定されたサーチスペースセットインデックスを有する各USSセットに対して、USSセット用に設定されたPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数を超えず、かつUSSセット用に設定された非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数が第2の数を超えない場合、USSセット用に設定されたPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされ、USSセット用に設定された非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされる。この場合、UE102は、USSセットをモニタするためのUSSセットに対して設定されたPDCCH候補の全ての数を割り当てることができる。次に、UE102は、セット内のUSSセットの後続の位置をモニタするために割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。
【0161】
USSセット用に設定されたPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数を超えるか、又はUSSセット用に設定された非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数が第2の数を超えるいずれかの場合、USSセット用に設定されたPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされず、USSセット用に設定された非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされない。この場合、UE102は、USSセットの各アグリゲーションレベルLをモニタするために割り当てられるPDCCH候補を決定してもよい。カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数に達するまで、及び/又はカウントされた非重複CCEの総数が第2の数に達するまで、アグリゲーションレベルLの値の降順で、USSセットのアグリゲーションレベルL毎のPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされ、USSセットのアグリゲーションレベルL毎の非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされる。
【0162】
換言すれば、USSセットのアグリゲーションレベルレベルLのPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数は第1の数を超えず、USSセットのアグリゲーションレベルL用に設定された非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数は、第2の数を超えず、USSセット用に設定されたアグリゲーションレベルLを有するPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされ、USSセット用に設定されたアグリゲーションレベルLを有するPDCCH候補の数に対応する非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされる。UE102は、USSセットをモニタするために、アグリゲーションレベルLのPDCCH候補を割り当てることができる。UE102は、モニタリングのためのアグリゲーションレベルLの割り当てられたPDCCH候補を有するUSSセット内のPDCCHをモニタしてもよい。しかしながら、USSセットのアグリゲーションレベルレベルLのPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数を超えるか、又はUSSセットのアグリゲーションレベルL用に設定された非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数が第2の数を超えるいずれかの場合、USSセット用に設定されたアグリゲーションレベルLを有するPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされず、USSセット用に設定されたアグリゲーションレベルLを有するPDCCH候補の数に対応する非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされない。この場合、UE102は、USSセットをモニタするためにアグリゲーションレベルLのPDCCH候補を割り当てなくてもよい。
【0163】
代替的に、又は追加的に、UE102は、セット内の(USSセットインデックス、アグリゲーションレベル(AL)L)の組み合わせの位置を決定してもよい。セット内の(USSセットインデックス、L)のそれぞれの組み合わせの位置順序は、第1に、各サーチスペースセットのアグリゲーションレベルLの値の降順で、第2に、サーチスペースセットインデックスの昇順で決定することができる。例えば、最小USSセットインデックスを有するUSSセットに対する最大アグリゲーションレベルは、セット内の第1の位置に配置され得る。最小USSセットインデックスを有するUSSセットに対するセカンダリ最大アグリゲーションレベルは、セット内の第2の位置に配置され得る。最大USSセットインデックスを有するUSSセットは、USSセットのセットの最後の位置に配置され得る。ここで、アグリゲーションレベルLは、非ゼロ数のPDCCH候補が提供されるアグリゲーションレベルを意味する。
【0164】
次いで、UE102は、セット内の(USSセットインデックス、アグリゲーションレベルL)の組み合わせの位置順序に従って、PDCCHモニタリングスパンでのモニタリングのために割り当てられる(USSセットインデックス、L)の各組み合わせに対応するPDCCH候補を、順次決定することができる。セット内の(USSセットインデックス、L)の各組み合わせに対して、(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応するPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数を超えず、かつ(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応する非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数が第2の数を超えない場合、(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応するPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされ、(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応する非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされる。この場合、UE102は、USSセットをモニタするために(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応するPDCCH候補の数を割り当てることができる。次に、UE102は、セット内の(USSセットインデックス、L)の組み合わせの後続の位置をモニタするために割り当てられるPDCCH候補を決定することができる。
【0165】
(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応するPDCCH候補の数をカウントすることにより、カウントされたPDCCH候補の総数が第1の数を超えるか、又は(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応する非重複CCEの数をカウントすることにより、カウントされた非重複CCEの総数が第2の数を超えるいずれかの場合、(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応するPDCCH候補の数は、カウントされたPDCCH候補の総数にカウントされず、(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応する非重複CCEの数は、カウントされた非重複CCEの総数にカウントされない。UE102は、USSセットをモニタするための(USSセットインデックス、L)の組み合わせに対応するPDCCH候補を割り当てなくてもよい。UE102は、セット内の(USSセットインデックス、L)の組み合わせの任意の後続の位置に対応するPDCCH候補を(モニタせずに)ドロップしてもよい。
【0166】
図6は、UE102によるPDCCH候補オーバブッキング/ドロッピングを実行するために、1つまたは複数のスパンを決定するための方法の一実装600を示すフロー図である。
【0167】
UE102は、基地局160から、1つまたは複数のRRCパラメータ(単数又は複数)を含むRRCメッセージを受信してもよい(602)。1つまたは複数のRRCパラメータを使用して、1つ以上のサーチスペースセットsをそれぞれ設定することができる。サーチスペースセット設定を提供する1つまたは複数のRRCパラメータは、UE102に、どうのようにまたはどこでPDCCH候補をサーチすることを定義する。
【0168】
UE102は、基地局160に、PDCCHモニタリング能力を示す能力を送信してもよい(602)。加えて、UE102は、基地局160に、組み合わせ(X,Y)のうちの1つまたは複数に従って、PDCCHをモニタすることを示す能力を送信してもよい(602)。基地局160は、UE102から報告された能力に基づいて、UE102にサービングセルに対してPDCCHモニタリング能力を設定することができる。Rel-15能力又はRel-16能力のいずれかを、サービングセルに対して設定することができる。UE102は、Rel-15 PDCCHモニタリング能力のみを使用する下りリンクセルを基地局160によって設定されてもよい。加えて、UE102は、Rel-15 PDCCHモニタリング能力及びRel-16 PDCCHモニタリング能力の両方を使用する下りリンクセルを基地局160によって設定されてもよい。加えて、UE102は、Rel-16 PDCCHモニタリング能力のみを使用する下りリンクセルを基地局160によって設定されてもよい。
【0169】
上述のように、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングは、プライマリセルにおいて実行することができる。UE102がプライマリセルにRel-15 PDCCHモニタリング能力を提供された場合、UE102は、スロット毎にPDCCH候補ドロッピングを実行することができる。UE102がプライマリセルにRel-16 PDCCHモニタリング能力を提供された場合、UE102は、スロット内でスパン毎にPDCCH候補ドロッピングを実行することができる。
【0170】
604において、UE102は、受信したRRCパラメータに基づいて、スロット毎のスパンを決定することができる。UE102は、サーチスペース設定及び/又はCORESET設定に基づいてスロット内の1つまたは複数のスパンを決定することができ、1つまたは複数のスパンのそれぞれは、PDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続したシンボルのセットである。604において、UE102は、受信したRRCパラメータに基づいて、スロット内の1つまたは複数のスパンの第1のセットの濃度(カーディナリティ)である第1の数を決定し、第1のセットの各スパンに対して少なくとも1つの共通サーチスペース(CSS)セットが存在し(設定されている)、上述のスパンは、PDCCH候補をモニタするためのスロット内の連続するシンボルのセットである。換言すれば、第1のセットにおけるスパンの総数は、第1の数である。以下の第1の数は、第1のセットの要素の数である。第1の数は、0、1、2、3、4、5、6、又は7であってもよい。すなわち、スロット内のスパンに対して、スパンのうちのゼロ、1つまたは複数は、1つまたは複数のCSSセットを設定されてもよく、一方、スパンの残りは、1つまたは複数のUSSセットだけを設定されてもよい。
【0171】
追加的に又は代替的に、実装形態では、第1のセットは、CSSセットのみが存在し、USSセットが存在しないスパンを含まなくてもよい。換言すれば、UE102は、第1のセットからCSSセットのみが存在するスパンを除外してもよい。
【0172】
606において、UE102は、第1のセット内の各スパン内に設定されたUE固有サーチスペース(USS)セットのインデックスに基づいて、第2の数のスパンを更に決定(又は選択)してもよい。より具体的には、UE102は、第1のセット内のUSSセットに関連付けられたスパン間のUE固有サーチスペース(USS)セットのインデックスに基づいて、第2の数を決定することができ、第1のセット内のスパンの1つまたは複数は1つまたは複数のUSSセットに関連付けられている。すなわち、UE102は、第1のセット内のUSSセットに関連付けられたスパン間のUE固有サーチスペース(USS)セットのインデックスに基づいて、第1のセットのスパンから第2の数のスパンを選択することができ、第1のセット内のスパンの1つまたは複数は、1つまたは複数のUSSセットに関連付けられている。換言すれば、UE102は、第1のセット内の各スパン内に設定されたUSSセットのインデックス(例えば、最低USSセットインデックス)に基づいて、スパンの第2のセットを更に決定してもよい。第1のセット内の各スパンは、1つまたは複数のUSSセットに関連付けられる。第2のセット内のスパンは、第1のセット内のスパンから選択される(又は決定される)。
【0173】
以下の第2の数は、第2のセットの濃度である。PDCCHオーバブッキング/ドロッピングは、第2のセットのスパンで生じ得る。一方、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングは、第2のセットのスパン以外のスパンでは生じ得ない。
【0174】
より具体的には、第2の数は、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングが発生し得るスパンの最大数である。すなわち、第2の数は、少なくとも、設定されたPDCCH候補の数がスパン毎の第3の数(例えば、限界B)を超えるスロット内のスパンの最大数である。第3の数は、スパン毎にモニタされたPDCCH候補の既定の最大数である。加えて、第2の数は、少なくとも、設定された非重複CCEの数が、スパン毎の第4の数(例えば、限界C)を超えるスロット内のスパンの最大数である。第4の数は、スパン毎の非重複CCEの既定の最大数である。
【0175】
追加的に又は代替的に、第2の数は、スロット内のスパンの最大数であり、スパンのそれぞれに対して、UEは、少なくともモニタリングのために割り当てられたPDCCH候補の累積数、及びスパン内の対応する非重複CCEの累積数が対応する数(例えば、限界B及びC)を超えないときまで、USSセットのPDCCH候補を、設定されたUSSセットインデックスの昇順でモニタするためのスパン内に設定されるように順次割り当てることができる。ここでは、USSセット設定に基づいて、UEは、モニタリング用にスパン内に設定されている全てのUSSセットのPDCCH候補を割り当てることができる。あるいは、UEは、モニタリング用にスパン内に設定されているUSSセットの一部のPDCCH候補を割り当てることができる。USSセットの他の部分では、UE102は、スパン内でモニタするためにPDCCH候補を割り当てることはできない。すなわち、UE102は、スパン内のUSSセットの他の部分に対してPDCCHをモニタしなくてもよい。
【0176】
ここで、UE102は、基地局に、第2の数を示す能力を示すことができる。追加的に又は代替的に、第2の数は、既定値であり得る。追加的に又は代替的に、第2の数は、RRCパラメータを介して基地局から示される。
【0177】
UE102は、スロット内の最大で第2の数のスパンで、PDCCHオーバブッキング/ドロッピングを実行することができる。基地局160は、スパン内のPDCCH候補の数、及び対応する非重複CCEの数がそれぞれ、スパン毎の対応する最大数(例えば、限界B及びC)よりも大きくなり得る最大の第2の数のスパンをUE102に設定することができる。
【0178】
PDCCHオーバブッキング/ドロッピング実装形態の実施例Aでは、スロット内でPDCCHオーバブッキング/ドロッピングを実行するためのスパンの数(606における第2の数)は、スロットにわたって固定された数であり得る。固定された数(第2の数)は、UE102がPDCCHオーバブッキング/ドロッピングを実行することができるスパンの最大数である。
【0179】
サーチスペース設定によれば、スロット内に存在する少なくとも1つのCSSセットを有するスパンの数は、別のスロットのものと異なっていてもよい。したがって、第1の数は、第2の数よりも大きく、等しいか、又は小さくてもよい。
【0180】
スロットに対して、UE102は、各スパンにおける最低USSセットインデックスの昇順に従って、第1のセット内のスパンの位置を決定することができ、第1のセット内の2つ以上のスパンが同じ最低USSセットインデックスを有する場合、第1のセット内の2つ以上のスパンの位置は、スロット内の2つ以上のスパンの開始時間に従う。次いで、UE102は、第2のスパンのセットとして、第1のセットの最初の第2の数の位置に配置されたスパンを決定(選択)してもよい。第1の数が第2の数よりも大きい場合、スパンの第2のセットは、第1のセットの最初の第2の数の位置に配置されたスパンから選択される。
【0181】
図7は、スロット内のスパンの第2のセットを選択する方法の一例700を示す図である。
【0182】
図7では、スロット内に4つのスパンが存在する。CSSセット701、CSSセット702、及びCSSセット703はそれぞれ、スパン711、スパン712、及びスパン713内に存在する。インデックス5を有するUSSセットは、スパン712、スパン713、及びスパン714内に存在する。インデックス6を有するUSSセットは、スパン711、スパン713、及びスパン714内に存在する。
【0183】
UE102は、CSSセットが存在するスパンの第1のセットを決定する。
図7では、第1のセットは、スパン711、スパン712、及びスパン713を含む。第1の数は、3である。UE102は、第1のセットの各スパン内の最低USSセットインデックスの昇順に従って、第1のセット内のスパンの位置を更に決定することができる。すなわち、第1のセットの位置は、{スパン712、スパン713、スパン711}として決定される。スパン712及びスパン713の両方は同じ最低USSセットインデックスを有するが、スパン712の開始時間(スタートシンボル)は、スパン713の開始時間(スタートシンボル)よりも早い。したがって、スパン712は、第1のセット内のスパン713の前に配置される。
【0184】
UE102は、第2のセットのスパンとして、第1のセットの最初の第2の数の位置に配置されたスパンを決定してもよい。例えば、第2の数が第1の数よりも小さい1である場合、UE102は、第2のセットのスパンとしてスパンX12を決定する。例えば、第2の数が第1の数よりも小さい2である場合、UE102は、第2のセットのスパンとしてスパンX12及びX13を決定する。
【0185】
PDCCHオーバブッキング/ドロッピング実装形態の実施例Bでは、スロット内でPDCCHオーバブッキング/ドロッピングを実行するためのスパンの数(606における第2の数)は、固定された数ではなく、スロットにわたって変化する。第2の数は、スロット内に存在するCSSセットを有するスパンの数に基づいて決定することができ、CSSセットは、DCIフォーマット2_4をモニタするように設定される。
【0186】
実施例Bでは、UE102は、スロット内の第1のセットの濃度である第1の数を決定でき、第1のセット内の各スパンに対して少なくとも1つの共通のサーチスペース(CSS)セットが存在する。UE102は、第1のサーチスペースセットのみがスパン内に存在するかどうかに基づいて、第1のセットからの第2のセットのスパンを更に決定することができる。第1のサーチスペースセットは、DCIフォーマット2_4のPDCCH候補がモニタするようにのみ設定された共通サーチスペースセットである。換言すれば、第1のサーチスペースセットに対して、基地局160は、第1のサーチスペースセット設定におけるインジケーションを、DCIフォーマット2_4に対するPDCCH候補のみをモニタし、かつ2_4以外のDCIフォーマットのPDCCH候補をモニタしないようにUE102を設定してもよい。DCIフォーマット2_4は、PUSCH送信などの上りリンク送信をキャンセルするために使用される。DCIフォーマット2_4は、UEがUEから対応するUL送信をキャンセルする、PRB(単数又は複数)及びOFDMシンボル(単数又は複数)のUEのグループに通知するために使用される。
【0187】
UE102は、第2のセットのスパンとして、第1のセット内のスパンを選択することができ、該スパンに対して第1のサーチスペースセット以外の少なくとも1つのCSSセットが存在する。換言すれば、UE102は、第1のサーチスペースのみが存在し、第1のサーチスペースセット以外のCSSセットが存在しない、第1のセットのスパンを選択しなくてもよい。
【0188】
例えば、
図7では、UE102は、CSSセットが存在する第1のスパンのセットを決定する。
図7では、第1のセットは、スパン711、スパン712、及びスパン713を含む。ここで、CSS702内に第1のサーチスペースセットのみが存在する。スパンの第2のセットは、{スパン711、スパン713}として決定される。
【0189】
第2のスパンのセットを決定した後、UE102は、スパン毎の限界B、及び限界Cに基づいて、第2のセットのスパン内のUSSセットをモニタするためのPDCCH候補を割り当ててもよい(608)。割り当て後、UE102は、第2のセットのスパン内の対応するUSSセットに対して割り当てられたPDCCH候補をモニタしてもよい。PDCCH候補が割り当てられていない他のUSSセットに対して、UE102は、それらのUSSセットに対してPDCCHをモニタしなくてもよい。
【0190】
図8は、UE802で用いることができる様々な構成要素を示している。
図8に関連して説明されるUE802は、
図1に関連して説明するUE102に従って実装することができる。UE802は、UE802の動作を制御するプロセッサ881を含む。プロセッサ881はまた、中央処理装置(central processing unit、CPU)と呼ばれることもある。読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、これら2つの組み合わせ、又は情報を記憶することができる任意のタイプの装置を含み得るメモリ887は、プロセッサ881に命令883a及びデータ885aを提供する。メモリ887の一部分はまた、不揮発性ランダムアクセスメモリ(non-volatile random access memory、NVRAM)を含むこともできる。命令883b及びデータ885bはまた、プロセッサ881内に存在していてもよい。プロセッサ881に読み込まれた命令883b及び/又はデータ885bは、プロセッサ881による実行又は処理用に読み込まれたメモリ887からの命令883a及び/又はデータ885aを含んでいてもよい。命令883bは、上述した方法200のうちの1つ以上を実行するために、プロセッサ881により実行され得る。
【0191】
UE802はまた、データの送受信を可能にするための、1つ以上の送信部858及び1つ以上の受信部820を収容する筐体を含むこともできる。送信部(単数又は複数)858及び受信部(単数又は複数)820は、1つ以上の送受信部818に組み合わせることができる。1つ以上のアンテナ822a~nが筐体に取り付けられ、送受信部818と電気的に結合される。
【0192】
UE802の各種構成要素は、バスシステム889により一体に結合され、データバスに加えて、電源バス、制御信号バス、及び状態信号バスを含むことができる。しかしながら、明瞭さのために、各種バスは、バスシステム889として
図8に示されている。UE802はまた、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(digital signal processor)(DSP)891を含むこともできる。UE802はまた、UE802の機能へのユーザアクセスを提供する通信インターフェース893を含むこともできる。
図8に示されるUE802は、具体的な構成要素の一覧ではなく、機能ブロックである。
【0193】
図9は、基地局960内に用いることができる各種構成要素を示している。
図9に関連して説明する基地局960は、
図1に関連して説明した基地局160に従って実装することができる。基地局960は、基地局960の動作を制御するプロセッサ981を含む。プロセッサ981はまた、中央処理装置(central processing unit、CPU)と呼ばれることもある。読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、これら2つの組み合わせ、又は情報を記憶することができる任意のタイプの装置を含み得るメモリ987は、プロセッサ981に命令983a及びデータ985aを提供する。メモリ987の一部分はまた、不揮発性ランダムアクセスメモリ(non-volatile random access memory、NVRAM)を含むこともできる。命令983b及びデータ985bはまた、プロセッサ981内に存在していてもよい。プロセッサ981に読み込まれた命令983b及び/又はデータ985bは、プロセッサ981による実行又は処理用に読み込まれたメモリ987からの命令983a及び/又はデータ985aを含んでいてもよい。命令983bは、上述した方法300のうちの1つ以上を実行するために、プロセッサ981により実行され得る。
【0194】
基地局960はまた、データの送受信を可能にするための、1つ以上の送信部917及び1つ以上の受信部978を収容する筐体を含むこともできる。送信部(単数又は複数)917及び受信部(単数又は複数)978は、1つ以上の送受信部976に組み合わせることができる。1つ以上のアンテナ980a~nが筐体に取り付けられ、送受信部976と電気的に結合される。
【0195】
基地局960の各種構成要素は、バスシステム989により一体に結合され、データバスに加えて、電源バス、制御信号バス及び状態信号バスを含むことができる。しかしながら、明瞭さのために、各種バスは、バスシステム989として
図9に示されている。基地局960はまた、信号を処理する際に使用するためのデジタル信号プロセッサ(DSP)991を含むこともできる。基地局960はまた、基地局960の機能へのユーザアクセスを提供する通信インターフェース993を含むこともできる。
図9に示される基地局960は、具体的な構成要素の一覧ではなく、機能ブロックである。
【0196】
用語「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータ又はプロセッサによりアクセスすることができる任意の利用可能な媒体を指す。本明細書で使用される場合、用語「コンピュータ可読媒体」は、非一時的で有形な、コンピュータ及び/又はプロセッサにより読取可能な媒体を表し得る。限定でなく例として、コンピュータ可読媒体又はプロセッサ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶装置、又は任意の他の媒体、すなわち命令若しくはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを保持又は記憶するために使用可能であり、かつコンピュータ又はプロセッサによりアクセス可能な任意の他の媒体を含んでいてもよい。本明細書で使用されるディスク(disk)及びディスク(disc)は、コンパクトディスク(Compact Disc、CD)、レーザーディスク(laser disc)、光学ディスク(optical disc)、デジタル多用途ディスク(Digital Versatile Disc、DVD)、フロッピーディスク(floppy disk)及びブルーレイ(登録商標)ディスク(Blu-ray disc)を含み、ディスク(disk)は通常データを磁気的に再生し、ディスク(disc)はレーザを用いてデータを光学的に再生する。
【0197】
本明細書に記載の方法のうちの1つ以上は、ハードウェアの形式で実装することができる、及び/又はハードウェアを使用して実行することができることに留意されたい。例えば、本明細書に記載の方法のうちの1つ以上は、回路、チップセット、特定用途向け集積回路(ASIC)、大規模集積回路(LSI)、若しくは集積回路等に実装、及び/又はそれらを使用して実現してもよい。
【0198】
本明細書に開示の方法のそれぞれは、記載の方法を達成するための1つ以上のステップ又は動作を含む。方法のステップ及び/又は動作は、特許請求の範囲から逸脱することなく、互いに入れ替えてもよく、及び/又は単一のステップに組み込んでもよい。換言すると、特定の順序のステップ又は動作が記載の方法の適切な動作に必要とされない限り、特定のステップ及び/又は動作の順序及び/又は使用は、特許請求の範囲から逸脱することなく変更することができる。
【0199】
特許請求の範囲は、上記に例示した厳密な構成及び構成要素に限定されないことを理解されたい。特許請求の範囲から逸脱することなく、本明細書で説明したシステム、方法、及び装置の配置、動作、並びに詳細について、様々な修正、変更、及び変形を行うことができる。