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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-04-01
(45)【発行日】2024-04-09
(54)【発明の名称】ユニットケーブル
(51)【国際特許分類】
   H01B 7/00 20060101AFI20240402BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20240402BHJP
   F21V 23/06 20060101ALI20240402BHJP
   F21S 8/04 20060101ALI20240402BHJP
   H02G 15/08 20060101ALI20240402BHJP
   H02G 3/38 20060101ALI20240402BHJP
【FI】
H01B7/00 301
F21V23/00 160
F21V23/06
F21S8/04
H02G15/08
H02G3/38 010
H01B7/00 305
H01B7/00 306
H01B7/00 310
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020123585
(22)【出願日】2020-07-20
(65)【公開番号】P2022020213
(43)【公開日】2022-02-01
【審査請求日】2023-06-15
(73)【特許権者】
【識別番号】501418498
【氏名又は名称】矢崎エナジーシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 慶吾
(72)【発明者】
【氏名】田澤 和俊
【審査官】神田 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-004363(JP,A)
【文献】実開平05-038769(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 7/00
F21V 23/00
F21V 23/06
F21S 8/04
H02G 15/08
H02G 3/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が電源部に接続され、他端が負荷側に接続される電力用ケーブルと、前記電力用ケーブルの幹線ケーブルの芯線及び分岐線ケーブルの芯線同士を接続して周囲を絶縁保護した電力分岐用モールド部と、を有し、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルの負荷器具側は、配索方向を屈曲させてコネクタのハウジングに収容される電力ケーブルユニットと、
一端が制御機器に接続され、他端が負荷器具側に接続される制御用ケーブルと、前記制御用ケーブルの幹線ケーブルの芯線及び分岐線ケーブルの芯線同士を接続して周囲を絶縁保護した制御分岐用モールド部と、を有し、前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの負荷器具側は、配索方向を屈曲させて同一の前記ハウジングに収容される制御ケーブルユニットと、
を備え、
前記ハウジングの近傍で前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルが屈曲されて前記ハウジングに収容され、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルとは離隔された状態で前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルが前記ハウジングの近傍で屈曲され、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルの他端及び前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの他端が同一の前記ハウジングに収容されているユニットケーブル。
【請求項2】
前記ハウジングは、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルの他端側が収容される電力用間口部と、前記電力用間口部から離れた位置に配置され、前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルを屈曲させて確実に前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと離隔させた他端側が収容される制御用間口部と、を有する、請求項1に記載のユニットケーブル。
【請求項3】
前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルが前記ハウジングの近傍を含む二箇所で屈曲され、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと離隔された状態のまま前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの他端側が前記制御用間口部に収容される、請求項2に記載のユニットケーブル。
【請求項4】
前記電力分岐用モールド部と前記制御分岐用モールド部は、グリッド天井に設けられた支持部材に取り付けられる取付部をそれぞれ有し、前記支持部材に前記電力分岐用モールド部の取付部と前記制御分岐用モールド部の取付部が離隔された状態でそれぞれ取り付けられている、請求項1から3のいずれか1項に記載のユニットケーブル。
【請求項5】
前記電力分岐用モールド部と前記制御分岐用モールド部は、離隔用リブを介して離隔された状態で一体形成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のユニットケーブル。
【請求項6】
前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの所定箇所には、電線離隔部品を介して前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルが離隔された状態で配索されている、請求項1から5のいずれか1項に記載のユニットケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、グリッドシステム天井照明の配線等に用いて好適なユニットケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
グリッド天井照明の配線に用いられる配線照明モジュールとして、特許文献1に開示されたものがある。この配線照明モジュールは、4つの照明配線と、2つの電源接続配線、及びジョイント(分岐部)を有する。照明配線及び電源接続配線の一端は、ジョイントに接続され、照明配線及び電源接続配線は、ジョイントから放射状に延びるように接続される。また、照明配線の他端には、照明器具を接続するコネクタがそれぞれ接続されている。そして、照明配線は、ジョイントから各照明器具まで同一長さで、電源接続配線に対して同一経路で並列接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-122607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記の配線照明モジュールでは、1つのシステム天井照明器具に対し、電力・制御の各配線は同一経路にもかかわらず各コネクタを接続する。これにより、照明器具には、2つのコネクタを予め設置する必要があり、また、照明器具とケーブルの接続作業も2つのコネクタを接続する必要があり、作業効率が悪い。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、コネクタ点数及び配線の配索スペースを減らすことができて、作業効率及び安全性をより一段と向上させることができるユニットケーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係るユニットケーブルは、一端が電源部に接続され、他端が負荷側に接続される電力用ケーブルと、前記電力用ケーブルの幹線ケーブルの芯線及び分岐線ケーブルの芯線同士を接続して周囲を絶縁保護した電力分岐用モールド部と、を有し、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルの負荷器具側は、配索方向を屈曲させてハウジングに収容される電力ケーブルユニットと、一端が制御機器に接続され、他端が負荷器具側に接続される制御用ケーブルと、前記制御用ケーブルの幹線ケーブルの芯線及び分岐線ケーブルの芯線同士を接続して周囲を絶縁保護した制御分岐用モールド部と、を有し、前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの負荷器具側は、配索方向を屈曲させて同一の前記ハウジングに収容される制御ケーブルユニットと、を備え、前記ハウジングの近傍で前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルが屈曲されて前記ハウジングに収容され、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルとは離隔された状態で前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルが前記ハウジングの近傍で屈曲され、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルの他端及び前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの他端が同一の前記ハウジングに収容されているものである。
【0007】
前記ハウジングは、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルの他端側が収容される電力用間口部と、前記電力用間口部から離れた位置に配置され、前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルを屈曲させて確実に前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと離隔させた他端側が収容される制御用間口部と、を有することが好ましい。
【0008】
前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルが前記ハウジングの近傍を含む二箇所で屈曲され、前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと離隔された状態のまま前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの他端側が前記制御用間口部に収容されることが好ましい。
【0009】
前記電力分岐用モールド部と前記制御分岐用モールド部は、グリッド天井に設けられた支持部材に取り付けられる取付部をそれぞれ有し、前記支持部材に前記電力分岐用モールド部の取付部と前記制御分岐用モールド部の取付部が離隔された状態でそれぞれ取り付けられていることが好ましい。
【0010】
前記電力分岐用モールド部と前記制御分岐用モールド部は、離隔用リブを介して離隔された状態で一体形成されていることが好ましい。
【0011】
前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルの所定箇所には、電線離隔部品を介して前記電力用ケーブルの分岐線ケーブルと前記制御用ケーブルの分岐線ケーブルが離隔された状態で配索されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、コネクタ点数及び配線の配索スペースを減らすことができて、作業効率及び安全性をより一段と向上させることができるユニットケーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1実施形態に係るユニットケーブルをグリッド天井照明の配線に用いた一例を示す斜視図である。
図2】上記ユニットケーブルをコネクタを介して照明器具に接続した状態を示す部分斜視図である。
図3】上記ユニットケーブル側のコネクタの斜視図である。
図4】上記ユニットケーブルの分岐用モールド部の斜視図である。
図5図4中V-V線に沿う断面図である。
図6】上記ユニットケーブルの電線離隔部分の斜視図である。
図7】本発明の第2実施形態のユニットケーブルの分岐用モールド部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を用いて本発明の実施形態に係るユニットケーブルについて詳細に説明する。
【0015】
図1は本発明の第1実施形態に係るユニットケーブルをグリッド天井照明の配線に用いた一例を示す斜視図である。図2はユニットケーブルをコネクタを介して照明器具に接続した状態を示す部分斜視図である。図3はユニットケーブル側のコネクタの斜視図である。図4はユニットケーブルの分岐用モールド部の斜視図である。図5図4中V-V線に沿う断面図である。図6はユニットケーブルの電線離隔部分の斜視図である。
【0016】
図1に示すように、ユニットケーブル9は、グリッド天井1の照明配線用であり、1つの吊りボルト(支持部材)3を中心にして、電力ケーブルユニット10と、制御ケーブルユニット20と、を備えている。ここで、グリッド天井(グリッドシステム天井ともいう)とは、天井の仕切板と天井に設置される設備機器を一体に組み立てる天井のことをいう。
【0017】
図1に示すように、グリッド天井1は、Tバー2でグリッド(格子)を構成していて、1つの格子の枠内に1つの照明器具5が組み立てられるようになっている。本実施形態の場合は、グリッド天井1から吊り下げられた1本の吊りボルト3を中心として90°隔てた位置の各格子の枠内に照明器具(負荷器具)5がそれぞれ組み立てられる。また、図1図2に示すように、各照明器具5のケース5aのコーナ部には、コネクタ6が取り付けられている。このコネクタ6のハウジング6aからフード部6b内にかけて設けられた図示しない3つの大型の雄端子と2つの小型の雄端子には、大径の電力用電線7と小径の制御用電線8がそれぞれ接続されている。
【0018】
図1図2図4に示すように、電力ケーブルユニット10は、幹線ケーブル12と分岐線ケーブル15を有する電力用ケーブル11と、幹線ケーブル12の中央部から4本の分岐線ケーブル15を分岐する電力分岐用モールド部17と、を備えている。また、制御ケーブルユニット20は、幹線ケーブル22と分岐線ケーブル25を有する制御用ケーブル21と、幹線ケーブル22の中央部から4本の分岐線ケーブル25を分岐する制御分岐用モールド部27と、を備えている。
【0019】
図1に示すように、電力ケーブルユニット10の幹線ケーブル12は、一端12aが図示しない電源部に接続され、他端12bが負荷側に接続されるようになっている。そして、図4に示すように、幹線ケーブル12は、絶縁被覆12cで3本の電力用電線13の周囲を一括モールド成形することにより構成されている。また、幹線ケーブル12の両端12a,12bには、他のユニットの幹線ケーブル12の両端12a,12bに接続されるコネクタ14がそれぞれ取り付けられている。
【0020】
図2図5に示すように、電力ケーブルユニット10の分岐線ケーブル15は、絶縁被覆15cで3本の電力用電線16の周囲を一括モールド成形することにより構成されている。そして、幹線ケーブル12の各電力用電線13の導体(芯線)13a及び分岐線ケーブル15の各電力用電線16の導体(芯線)16a同士は、ハンダ付け等により接続されて周囲をモールド成形された電力分岐用モールド部17により絶縁保護されている。さらに、図2に示すように、各分岐線ケーブル15の他端15b側(分岐線ケーブル15の照明器具5側)は、配索方向を屈曲させてコネクタ18のハウジング19に収容されて図示しない雌端子に接続されている。
【0021】
図1に示すように、制御ケーブルユニット20の幹線ケーブル22は、一端22aが図示しない制御機器に接続され、他端22bが他のユニットの幹線ケーブル22の一端22a側(負荷側)に接続されるようになっている。そして、図4に示すように、幹線ケーブル22は、絶縁被覆22cで2本の制御用電線23の周囲を一括モールド成形することにより構成されている。また、幹線ケーブル22の両端22a,22bには、他のユニットの幹線ケーブル22の両端22a,22bに接続されるコネクタ24がそれぞれ取り付けられている。
【0022】
図2図5に示すように、制御ケーブルユニット20の分岐線ケーブル25は、絶縁被覆25cで2本の制御用電線26の周囲を一括モールド成形することにより構成されている。そして、幹線ケーブル22の各制御用電線23の導体(芯線)23a及び分岐線ケーブル25の各制御用電線26の導体(芯線)26a同士は、ハンダ付け等により接続されて周囲をモールド成形された制御分岐用モールド部27により絶縁保護されている。さらに、図2に示すように、各分岐線ケーブル25の他端25b側(分岐線ケーブル25の照明器具5側)は、配索方向を屈曲させてコネクタ18のハウジング19に収容されて図示しない雌端子に接続されている。詳述すると、電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15とは離隔された状態で制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25がハウジング19の近傍で屈曲され、両分岐線ケーブル15,25の他端15b,25b側が同一のコネクタ18のハウジング19に収容される。
【0023】
図4に示すように、電力分岐用モールド部17と制御分岐用モールド部27は、グリッド天井1に設けられた吊りボルト3に圧入により取り付けられる取付孔(取付部)17a,27aをそれぞれ有している。これら電力分岐用モールド部17と制御分岐用モールド部27は、離隔用リブ28を介して離隔された状態で上下の位置に一体形成されている。これにより、電力分岐用モールド部17と制御分岐用モールド部27は、上下方向に離隔された状態で吊りボルト3に取り付けられるようになっている。
【0024】
図2図3に示すように、コネクタ18のハウジング19は、電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15の他端15b側が収容される電力用間口部19aを有している。また、コネクタ18のハウジング19は、電力用間口部19aから離れた位置に配置され、制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25を屈曲させて確実に電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15と離隔させた他端25b側が収容される制御用間口部19bを有している。つまり、制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25がハウジング19の近傍を含む二箇所で屈曲され、電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15と離隔された状態のまま制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25の他端25b側が制御用間口部19bに収容されている。
【0025】
図6に示すように、電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15と制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25の離隔が難しい箇所には、電線離隔部品29を介して両分岐線ケーブル15,25が離隔された状態で配索できるようになっている。この電線離隔部品29は、板状の支持本体29aと、この支持本体29aの上側に形成され、分岐線ケーブル15を保持するC字状の上側支持部29bと、支持本体29aの下側に形成され、分岐線ケーブル25を保持するC字状の下側支持部29cと、を有している。
【0026】
以上第1実施形態のユニットケーブル9によれば、図2に示すように、照明器具5のケース5a内の電力用電線7と制御用電線8は1つのコネクタ6に接続されている。また、電力ケーブルユニット10の分岐線ケーブル15と制御ケーブルユニット20の分岐線ケーブル25も、1つのコネクタ18のハウジング19に接続されていて、電力用の配線と制御用の配線が1つのコネクタ6,18に集約されている。よって、電源用と制御用2つのコネクタが1つになることにより、照明器具5への機器側コネクタ設置が1回になると共に、ユニット側コネクタとの接続回数も1回となり、作業効率が良くなる。
【0027】
また、図3に示すように、コネクタ18のハウジング19では、電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15側が収容される電力用間口部19aと、制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25側が収容される制御用間口部19bが離れて配置されている。よって、電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15と制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25が別方向に引き回しできる構造になっている。尚、この別方向に引き回しできる構造をアタッチメント方式にした場合、両分岐線ケーブル15,25の離隔の度合いにより着脱することで、コネクタ18の小型化が可能となる。さらに、電力用間口部19aと制御用間口部19bの距離を離し、また、両分岐線ケーブル15,25を引き出す方向を変更することで、両分岐線ケーブル15,25の離隔が容易となり、安全が確保され易い。
【0028】
また、図4に示すように、電力分岐用モールド部17と制御分岐用モールド部27との間に離隔用リブ28を設けて両モールド部17,27を離隔することで、電力用ケーブル11と制御用ケーブル21の離隔が容易となり、安全が確保され易い。
【0029】
さらに、図6に示すように、電力用ケーブル11の分岐線ケーブル15と制御用ケーブル21の分岐線ケーブル25の離隔が難しい箇所には、電線離隔部品29を用いることで、両分岐線ケーブル15,25の離隔が容易となり、安全が確保され易い。
【0030】
このように、電力用と制御用のコネクタ18を一体化することにより、コネクタ点数及び配線の配索スペースを減らすことができて、照明器具5への配線の作業効率をより一段と向上させることができる。さらに、離隔用リブ28や電線離隔部品29の離隔対応により、電力用ケーブル11と制御用ケーブル21の接触を確実に防ぐことができ、安全性をより一段と向上させることができる。
【0031】
図7は本発明の第2実施形態のユニットケーブルの分岐用モールド部の斜視図である。
【0032】
この第2実施形態のユニットケーブル9は、電力分岐用モールド部17の取付孔17aを吊りボルト3に圧入し、制御分岐用モールド部27の取付孔27aを吊りボルト3に設けたL字棒状の補助支持具4に圧入する点が、前記第1実施形態のものとは異なる。尚、他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、同一構成部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0033】
この第2実施形態のユニットケーブル9では、吊りボルト3と補助支持具4で電力分岐用モールド部17と制御分岐用モールド部27が水平方向に並列に配置される。この水平方向の配置により、電力用ケーブル11と制御用ケーブル21が上下で平行して配索されることが少なくなることから、電力用ケーブル11と制御用ケーブル21の撓みによる接触の懸念が少なくなり、安全が確保され易くなる。
【0034】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0035】
すなわち、前記実施形態によれば、ユニットケーブルをグリッド天井照明の配線に用いたが、ユニットケーブルを照明器具以外の配線に用いても良い。
【0036】
また、前記実施形態によれば、電線離隔部品で電力用ケーブルの分岐線ケーブルと制御用ケーブルの分岐線ケーブルを離隔するようにしたが、電線離隔部品で電力用ケーブルの幹線ケーブルと制御用ケーブルの幹線ケーブルを離隔するようにしても良い。
【符号の説明】
【0037】
1 グリッド天井
3 吊りボルト(支持部材)
5 照明器具(負荷器具)
9 ユニットケーブル
10 電力ケーブルユニット
11 電力用ケーブル
12 幹線ケーブル
12a 一端
12b 他端
13a 導体(芯線)
15 分岐線ケーブル
15b 他端
17 電力分岐用モールド部
17a 取付孔(取付部)
19 ハウジング
19a 電力用間口部
19b 制御用間口部
20 制御ケーブルユニット
21 制御用ケーブル
22 幹線ケーブル
22a 一端
22b 他端
23a 導体(芯線)
25 分岐線ケーブル
25b 他端
27 制御分岐用モールド部
27a 取付孔(取付部)
28 離隔用リブ
29 電線離隔部品
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7